説明

印刷制御装置、印刷制御方法、及びプログラム

【課題】新規印刷データを作成して印刷設定の確認をする際に、文章の一部である各章の印刷設定をプレビュー表示で容易に確認することができる印刷制御装置を提供する。
【解決手段】対話的なインターフェースを用いて文書データを新規作成する際に、印刷対象となる文章全体に対して印刷設定を行うための設定情報を入力し、また前記文章の一部分に対して印刷設定を行うための設定情報を入力する。入力された印刷設定情報に基づいて、文書全体とその一部分である章の印刷設定確認用の画面である印刷プレビューをそれぞれ作成し、表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置に接続されたコンピュータ等の印刷制御装置、印刷制御方法、及び前記印刷制御方法を実行するためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ等の情報処理装置上で印刷処理用に印刷設定情報を設定する技術が開示されている。ユーザは、アプリケーション等を用いて文書データを生成し、プリンタドライバを介してユーザが所望とする印刷設定情報を設定することができる。この技術では、文書データ全体に対して同一の印刷設定情報が設定されることとなる。例えば、印刷設定情報として「両面印刷」が設定された場合、当該文書データ全体に対して両面印刷が適用される。
【0003】
さらに、印刷設定については上述したように文書データ全体に対して同一の印刷設定情報ではなく、ユーザが選択した個別の章に対して独自の印刷設定情報を設定する技術が特許文献1に開示されている。特許文献1では、ユーザが文書データに含まれる章に対して章独自の印刷設定情報を設定した場合、当該章の独自の印刷設定情報を反映したプレビューを表示すると共に、独自の印刷設定情報が設定された章を識別可能に表示する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2005−141425
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、各ページの印刷設定情報を表示しながら、選択した章に対して独自の印刷設定情報を設定できる。そのため、文書データ全体に設定されている印刷設定情報と、選択された個別の章に対して設定された個別の章を容易に識別することができる。しかしながら、文書データのページ数が多く、全てのページのプレビューを表示しながら印刷設定情報を設定できない場合、章に対して独自に設定された印刷設定情報と文書データ全体に対して設定された印刷設定情報との差異を容易に識別できなくなるおそれがある。
【0005】
本発明は上記従来の問題点に鑑み、印刷データを作成して印刷設定の確認をする際に、文章の一部である各章の印刷設定と、印刷データ全体に設定されている印刷設定との差異をプレビュー表示で容易に確認できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するため、印刷装置の印刷処理を制御する印刷制御装置において、印刷対象となる文章全体に対して印刷設定を行うための文書全体の印刷設定情報を入力する文章印刷設定入力手段と、前記文章の一部分に対して印刷設定を行うための印刷設定情報を入力する部分印刷設定入力手段と、前記部分印刷設定入力手段により入力された印刷設定情報に基づいて、印刷設定確認用の画面である前記文章の一部分の印刷プレビューを作成する印刷プレビュー作成手段と、操作画面を介して文章の一部分に対するプレビュー画像を表示するための指示が入力された場合、前記印刷プレビュー作成手段によって作成された印刷プレビューの作成結果に基づいて、文章の一部分の印刷プレビューと前記文章印刷設定入力手段によって入力された文書全体の印刷設定情報に基づく画像とを表示する部分印刷プレビュー表示手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、印刷設定の確認をする際に、文章全体の印刷設定だけでなく、文章の一部分の印刷設定をプレビュー表示で容易に確認することが可能になる。これにより、ユーザが文書の一部分に対して、文章全体とは異なる印刷設定を行ったことを容易に確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
<装置のソフトウェア構成>
図1は、本発明の実施の一形態に係る印刷制御装置のソフトウェア構成を示すブロック図である。
【0010】
この印刷制御装置は、スタンドアロン型のシステムに適用され、デジタルコンピュータ101によって実現されている。コンピュータ101は、一般のアプリケーションによって作成されたデータファイルを電子原稿ファイル(ブックファイル)103に変換する電子原稿ライタ102と、その電子原稿ファイル103を編集する機能を提供する編集アプリケーション104とを含む。
【0011】
図1に示す一般アプリケーション101は、ワードプロセシングやスプレッドシート、フォトレタッチ、ドロー、或いはペイント、プレゼンテーション、テキスト編集などの機能を提供するアプリケーションプログラムである。そして、オペレーティングシステム(OS)に対する印刷機能を有している。これらのアプリケーションは、作成された文章データや画像データなどのアプリケーションデータを印刷する際に、OSによって提供される所定のインターフェース(一般に、GDI:Graphic Device Interfaceと呼ばれる)を利用する。即ち、アプリケーション101は、作成したデータを印刷するために、上述のインターフェースを提供するOSの出力モジュールに対して、あらかじめ定められる、OSに依存する形式の出力コマンド(GDI関数と呼ばれる)を送信する。
【0012】
一方、出力コマンドを受けた出力モジュールは、その出力コマンドをプリンタ等の出力デバイスが処理可能な形式に変換し、変換されたコマンド(DDI関数と呼ばれる)を出力する。出力デバイスが処理可能な形式は、デバイスの種類やメーカ、機種などによって異なるため、デバイス毎にデバイスドライバが提供されている。そして、OSではそのデバイスドライバを利用してコマンドの変換を行い、印刷データを生成し、JL(Job Language)で括ることにより印刷ジョブが生成される。
【0013】
電子原稿ライタ102は、上述のデバイスドライバを改良したものであり、本文章処理システム実現のために提供されるソフトウェアモジュールである。但し、電子原稿ライタ102は特定の出力デバイスを目的としておらず、詳細は後述する編集アプリケーション104やプリンタドライバ106により処理可能な形式に出力コマンドを変換する。この電子原稿ライタ102による変換後の形式(以後、電子原稿形式と呼ぶ)は、ページ単位の原稿を詳細な書式をもって表現可能であれば特に問わない。実質的な標準形式のうち、例えばアドビシステムズによるPDF形式やSVG形式などが電子原稿形式として採用できる。
【0014】
一般アプリケーション101から電子原稿ライタ102を利用させる場合には、出力に使用するデバイスドライバとして電子原稿ライタ102を指定してから印刷を実行させる。但し、電子原稿ライタ102によって作成されたままの電子原稿ファイルは、電子原稿ファイルとして完全な形式を備えていない。そのため、デバイスドライバとして電子原稿ライタ102を指定するのは編集アプリケーション104であり、その管理下でアプリケーションデータの電子原稿ファイルへの変換が実行される。
【0015】
そして、編集アプリケーション104は電子原稿ライタ102が生成した新規の不完全な電子原稿ファイルを後述する形式を備えた電子原稿ファイルとして完成させる。以下、この点を明瞭に識別する必要がある場合、電子原稿ライタ102によって作成されたファイルを「電子原稿ファイル」と呼び、編集アプリケーション104によって構造を与えられた電子原稿ファイルを「ブックファイル」と呼ぶ。また、特に区別する必要がない場合は、アプリケーションにより生成されるドキュメントファイル、電子原稿ファイル、及びブックファイルを何れも文章ファイル(または文章データ)と呼ぶ。
【0016】
このように、デバイスドライバとして電子原稿ライタ102を指定し、一般アプリケーション101によりデータを印刷させる。これにより、アプリケーションデータは、アプリケーション101によって定義されたページ(論理ページ或いは原稿ページ)を単位とする電子原稿形式に変換される。そして、電子原稿ファイル103としてハードディスクなどの記憶媒体に格納される。なお、ハードディスクは、本実施形態の印刷制御装置を実現するコンピュータが備えているローカルドライブであっても良く、ネットワークに接続されている場合にはネットワーク上に提供されるドライブであっても良い。
【0017】
編集アプリケーション104は、電子原稿ファイル(或いはブックファイル)103を読み込み、それを編集するための機能を利用者に提供する。但し、編集アプリケーション104は、各ページの内容を編集する機能は提供しておらず、ページを最小単位として構成される、後述する章やブックの構造を編集するための機能を提供している。編集アプリケーション104によって編集されたブックファイル103を印刷する際には、編集アプリケーション104によって電子原稿デスプーラ105が起動される。電子原稿デスプーラ105は、編集アプリケーションと共にコンピュータ内にインストールされるプログラムモジュールである。そして、編集アプリケーションで利用するドキュメント(ブックファイル)を印刷する際に、プリンタドライバへ描画データを出力するために使用されるモジュールである。
【0018】
電子原稿デスプーラ105は、指定されたブックファイルをハードディスクから読み出し、ブックファイルに記述された形式で各ページを印刷するために、前述したOSの出力モジュールに適合する出力コマンドを生成し、不図示の出力モジュールに出力する。その際に、出力デバイスとして使用されるプリンタ107用のプリンタドライバ106がデバイスドライバとして指定される。
【0019】
上述の出力モジュールは、受信した出力コマンドをデバイスコマンドに変換して指定されたプリンタ107用のプリンタドライバ106に出力し、そのプリンタドライバ106がプリンタ107で解釈実行可能なページ記述言語等のコマンドに変換する。そして、変換されたコマンドはプリンタドライバ106から不図示のシステムスプーラを介してプリンタ107に送信され、プリンタ107によってコマンドに応じた画像が印刷される。
【0020】
<装置のハードウェア構成>
図2は、コンピュータ100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0021】
このコンピュータ101は、CPU201、RAM202、及びROM203がバス204に接続されている。CPU201は、ROM203のプログラム用ROMに記憶されたOSや一般アプリケーション、編集アプリケーションなどのプログラムを実行し、図1のソフトウェア構成や、後述するフローチャートの手順を実現する。また、これらのプログラムは、ハードディスク211からRAM202にロードされることもある。RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0022】
さらに、バス204には、キーボードコントローラ(KBC)205、CRTコントローラ(CRTC)206、ディスクコントローラ(DKC)207、PRTコントローラ(PRTC)208、及びネットワークコントローラ(NC)212が接続されている。
【0023】
キーボードコントローラ(KBC)205は、キーボード209や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。CRTコントローラ(CRTC)206は、CRTディスプレイ210の表示を制御する。ディスクコントローラ(DKC)207は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、後述する編集ファイル等を記憶するハードディスク(HD)211やフロッピー(登録商標)ディスク(FD)等とのアクセスを制御する。PRTコントローラ(PRTC)208は、接続されたプリンタ107との間の信号の交換を制御する。ネットワークコントローラ(NC)212はネットワークに接続されて、ネットワークに接続された他の機器との通信制御処理を実行する。
【0024】
<ブックファイルのデータ形式>
次に、ブックファイルの構造及び内容について説明する。
【0025】
ブックファイルは紙媒体の書物を模倣した3層の層構造を有する。まず、上位層は「ブック」と呼ばれ、1冊の本を模倣しており、その本全般に係る属性が定義されている。その下の中間層は、本でいう章に相当し、ここでも「章」と呼ぶ。各章についても、章毎の属性が定義できる。そして、下位層は「ページ」であり、アプリケーションプログラムで定義された各ページに相当する。なお、各ページについてもページ毎の属性が定義できる。更に、一つのブックは複数の章を含んでいてよく、また一つの章は複数のページを含むこともできる。
【0026】
図3は、ブックファイルの構造の一例を示す模式図である。
【0027】
同図示するように、この例では、ブックファイルにおけるブック、章及びページは、それぞれに相当するノードにより示されている。一つのブックファイルは一つのブックを含む。ブック及び章は、ブックとしての構造を定義するための概念であるから、定義された属性値と下位層へのリンクとをその実体として含む。ページは、アプリケーションプログラムによって出力されたページ毎のデータを実体として有する。そのため、ページは、その属性値のほかに、原稿ページの実体(原稿ページデータ)と各原稿ページデータへのリンクを含む。
【0028】
なお、紙媒体等に出力する際の印刷ページは複数の原稿ページを含む場合がある。この構造に関してはリンクによって表示されず、ブック、章、ページ各階層における属性として表示される。
【0029】
図3において、ブック301には、ブック属性が定義されていると共に、2つの章302A,302Bがリンクされている。このリンクにより、章302A,302Bがブック301に包含されていることが表示される。章302Aには、ページ303A,303Bがリンクされ、これらページが含まれることが示されている。各ページ303A,303Bにはそれぞれ属性値が定義され、その実体である原稿ページデータ(1)、(2)へのリンクが含まれる。
【0030】
図4は、ブック属性のリスト一覧を示す図である。
【0031】
下位層と重複して定義可能な項目に関しては、下位層の属性値が優先採用される。そのため、ブック属性にのみ含まれる項目に関しては、ブック属性に定義された値はブック全体を通して有効な値となる。しかし、下位層と重複する項目については、下位層において定義されていない場合における既定値としての意味を有する。なお、図4に示された各項目は具体的に1項目に対応するのではなく、関連する複数の項目を含むものもある。
【0032】
図5は章属性のリスト一覧を示す図であり、図6はページ属性のリスト一覧を示す図である。章属性とページ属性との関係もブック属性と下位層の属性との関係と同様である。
【0033】
図4、図5及び図6から明らかなように、ブック属性に固有の項目は、印刷方法、製本詳細、表紙/裏表紙、インデックス紙、合紙、章区切りの6項目である。これらはブックを通して定義される項目である。印刷方法の属性としては、片面印刷、両面印刷、製本印刷の3つの値を指定できる。ここで、製本印刷とは、別途指定する枚数の用紙を束にして2つ折りにし、その束をつづり合わせることで製本が可能となる形式で印刷する方法である。製本詳細属性としては、製本印刷が指定されている場合に、見開き方向や、束になる枚数等が指定できる。
【0034】
表紙/裏表紙属性は、ブックとしてまとめられる電子原稿ファイルを印刷する際に、表紙及び裏表紙となる用紙を付加することの指定、及び付加した用紙への印刷内容の指定を含む。インデックス紙属性は、章の区切りとして、印刷装置に別途用意される耳付きのインデックス紙の挿入の指定及びインデックス(耳)部分への印刷内容の指定を含む。この属性は、印刷用紙とは別に用意された用紙を所望の位置に挿入するインサート機能を持ったインサータが使用する印刷装置に備えられている場合か、或いは複数の給紙カセットを使用可能である場合に有効となる。これは合紙属性についても同様である。
【0035】
合紙属性は、章の区切りとして、インサータから、或いは給紙カセットから供給される用紙の挿入の指定、及び合紙を挿入する場合には、給紙元の指定などを含む。章区切り属性は、章の区切り目において、新たな用紙を使用するか、新たな印刷ページを使用するか、特に何もしないか等の指定を含む。片面印刷時には、新たな用紙の使用と新たな印刷ページの使用とは同じ意味を持つ。両面印刷時には、「新たな用紙の使用」を指定すれば連続する章が1枚の用紙に印刷されることはないが、「新たな印刷ページの使用」を指定すれば、連続する章が1枚の用紙の表裏に印刷されることがあり得る。
【0036】
章属性に関しては、章に固有の項目はなく、全てブック属性と重複する。従って、章属性における定義とブック属性における定義とが異なれば、章属性で定義された値が優先する。ブック属性と章属性とにのみ共通する項目は、用紙サイズ、用紙方向、N−up印刷指定、拡大縮小、排紙方法の5項目である。これらのうち、N−up印刷指定属性は1印刷ページに含まれる原稿ページ数を指定するための項目である。指定可能な配置としては、1×1、1×2、2×2、3×3、4×4などがある。排紙方法属性は、排出した用紙にステイプル処理を施すか否かを指定するための項目であり、この属性の有効性は使用する印刷装置がステイプル機能を有するか否かに依存する。
【0037】
ページ属性に固有の項目には、ページ回転属性、ズーム、配置指定、アノテーション、ページ分割などがある。ページ回転属性は、原稿ページを印刷ページに配置する際の回転角度を指定するための項目である。ズーム属性は、原稿ページの変倍率を指定するための項目である。変倍率は、仮想論理ページ領域のサイズを100%として指定される。仮想論理ページ領域とは、原稿ページを、Nup等の指定に応じて配置した場合に、1原稿ページが占める領域である。例えば、1×1であれば、仮想論理ページ領域は1印刷ページに相当する領域となり、1×2であれば、1印刷ページの各辺を約70パーセントに縮小した領域となる。
【0038】
ブック、章、ページについて共通な属性としては、ウォーターマーク属性及びヘッダ・フッタ属性がある。ここで、ウォーターマークとは、アプリケーションで作成されたデータに重ねて印刷される、別途指定される画像や文字列などである。ヘッダ・フッタは、それぞれ各ページの上余白及び下余白に印刷されるウォーターマークである。但し、ヘッダ・フッタには、ページ番号や日時など変数により指定可能な項目が用意されている。なお、ウォーターマーク属性及びヘッダ・フッタ属性において指定可能な内容は、章とページとは共通であるが、ブックはそれらと異なっている。ブックにおいてはウォーターマークやヘッダ・フッタの内容を設定できるし、また、ブック全体を通してどのようにウォーターマークやヘッダ・フッタを印刷するかを指定することができる。一方、章やページでは、その章やページにおいて、ブックで設定されたウォーターマークやヘッダ・フッタを印刷するか否かを指定できる。
【0039】
<ブックファイルの作成、編集>
次に、製本アプリケーション104及び電子原稿ライタ102によるブックファイルの作成手順について説明する。ブックファイルの作成手順は、製本アプリケーション104によるブックファイルの編集操作の一環として実現される。
【0040】
開こうとするブックファイルが新規作成の場合には、新規ブックファイルを編集するためのユーザインターフェース(UI)画面を表示する。図7は、新規にブックファイルが作成された際のUI画面の一例を示す画面図である。この場合は、ブックファイルは実質的な内容を持たないため、UI画面1100には何も表示されない。
【0041】
一方、既存のブックファイルがあれば、指定されたブックファイルを開き、そのブックファイルの構造、属性、内容に従ってユーザインターフェース(UI)画面を表示する。図8は、既存のブックファイルから指定されたブックファイルを表示するUI画面の一例を示す画面図である。UI画面1100は、ブックの構造を示すツリー部1101と、印刷された状態を表示するプレビュー部1102とを含む。
【0042】
こうして開かれたブックファイルには、電子原稿ライタ102によって電子原稿ファイルに変換されたアプリケーションデータを新たな章として追加することができる。
【0043】
そして、アプリケーションデータから生成されたブックファイルに対しては、章及びページについて次のような編集操作が可能である。即ち、新規追加、削除、コピー、切り取り、貼り付け、移動、章名称変更、ページ番号名称振り直し、表紙挿入、合紙挿入、インデックス紙挿入、各原稿ページに対するページレイアウトなどである。このほか、一旦行った編集操作を取り消す操作や、更に取り消した操作をやり直す操作が可能である。
【0044】
これら編集機能により、例えば複数のブックファイルの統合、ブックファイル内で章やページの再配置、ブックファイル内で章やページの削除、原稿ページのレイアウト変更、合紙やインデックス紙の挿入などの編集操作が可能となる。これらの操作を行うと、図4及び図5に示す属性に操作結果が反映されたり、或いはブックファイルの構造に反映される。例えば、ブランクページの新規追加操作を行えば、指定された箇所にブランクページが挿入される。このブランクページは原稿ページとして扱われる。また、原稿ページに対するレイアウトを変更すれば、その変更内容は、印刷方法やN−up印刷、表紙/裏表紙、インデックス紙、合紙、章区切りといった属性に反映される。
【0045】
次に、ユーザの新規ブックファイル作成をサポートする新規ブックファイル作成ウィザードについて説明する。
【0046】
図9は、本実施の形態に係る新規ブックファイル作成ウィザードの操作フローを示すフローチャートである。ウィザードでの新規のブックファイル作成は、このフローに従って行われることになる。なお、本願のフローチャートにおける各ステップの処理は、情報処理装置のCPU201によって実行される。
【0047】
始めに、基本設定を行う。図10は、ウィザードにおける基本設定の操作画面例を示す画面図である。製本アプリケーション104は、アイコン10の押下に従い基本設定画面を表示し、表示されたファイルから設定画面を介して選択されたファイルをブックファイルの作成に使用する電子ファイルとして選択する(S501)。複数のファイルが選択された場合(S502)、製本アプリケーション104は、章例外設定の有無、つまりファイル毎(新規ブックファイル内の章毎)に例外設定(体裁設定)を行うか行わないかを設定する(S503)。図11は、ウィザードにおける基本設定の他の操作画面例を示す画面図である。図11の例では、「ファイル毎に体裁設定を行う」のチェックボックス1001が選択されている。続いて、製本アプリケーション104は、出力するデバイスを選択する(S504)。
【0048】
次に体裁設定処理について説明する。図12は、ウィザードにおける文章全体への体裁設定の操作画面例を示す画面図である。製本アプリケーション104は、ユーザによってアイコン20が押下された場合、図12の体裁設定画面を表示する。そして、文章全体への体裁設定として、図12に示すように、新規のブックファイルに対し、、製本アプリケーション104は、ユーザにより入力された情報に従って体裁設定を行う(S504)。なお、体裁設定とは、印刷方法の設定、とじ方向、開き方向、原稿をとじ位置に寄せる、出力用紙サイズ、出力用紙の向き、ページレイアウト、及び配置順等の設定を指す。S503において章例外の体裁設定が選択されていた場合(S506―Yes)、製本アプリケーション104は、設定画面を介して入力された値に従い各章に対して章例外の体裁設定を行う(S507)。図13は、ウィザードにおけるファイルの個別体裁設定の操作画面例を示す画面図である。即ち、製本アプリケーション104は、図13を介して入力された情報に従って、章に対して、ページレイアウト、配置順、原稿ページの回転などの体裁情報を設定する。
【0049】
製本アプリケーション104が、S504で選択されたデバイスにフィニッシャが付設されていると判定した場合(S508―Yes)、ステイプル、パンチ穴、及びZ折りを行うか否かの設定と、その詳細設定を行うための画面を表示する。そして、製本アプリケーション104は、ユーザにより画面を介して入力された値に従ってフィニッシャ用の情報を設定する(S509)。続いて、製本アプリケーション104は、ユーザにより入力された情報に従って、表紙を挿入するか否か等の表紙の設定と(S510)、スタンプの設定(S511)と、ヘッダ/フッタの設定(S512)を行う。そして、製本アプリケーション104が、複数のファイルが選択されていると判定した場合(S513―Yes)、章区切りの設定として、章の区切りでページや用紙を切り替える設定を行う(S514)。図14は、ウィザードにおける章区切りの設定フローの操作画面例を示す図である。
【0050】
そして、設定確認を行う。即ち、上記のように実行してきた基本設定と体裁設定を確認する。以下、本ウィザードにおける印刷設定確認時の処理について、図15〜図21を参照して説明する。
【0051】
図15は、本実施の形態に係る印刷設定確認時の処理を示すフローチャートである。
【0052】
設定確認時には、ユーザはアイコン30を押下する。すると、製本アプリケーション104は、文章全体に対して行った印刷設定を反映したプレビューと共に、各章に対して行った例外の印刷設定を反映したプレビューを作成する(S101)。そして、図16に示すような設定確認用の操作画面が表示される。
【0053】
図16は、ウィザードにおける設定確認用の操作画面例を示す図である。図16中のエリア2901では、文章に含まれる文章構造がリスト表示される。また、エリア2902には、文章全体に行った印刷設定がリストで表示され、エリア2903には、文章全体に行った印刷設定がアイコンで表示される。さらに、エリア2904には、文章全体に行った印刷設定のプレビューが表示される。文章全体に行われている印刷設定は、「片面・縦・左とじ・1up」である。
【0054】
本実施の形態では、文章全体に対して行った印刷設定のプレビューだけでなく、章に対して行った例外の印刷設定をプレビュー表示することができる。図17は、設定確認時における章の印刷プレビューの表示例を示す画面図である。この表示例は、文章に含まれる章である「presentation1」のプレビューを表示している。製本アプリケーション104は、エリア2901を介してファイル名が選択されたか否かを判定する(S103)。S103においてファイル名が選択されたと判定された場合、S104へ進む。一方、S103においてファイル名が選択されていないと判定された場合、S109へと処理は進む。なお、図17では、リストされた文章構造から「presentation1」が選択された場合を図示している。S103においてファイル名が選択されたと判定された場合、製本アプリケーション104は選択された章の印刷設定のプレビューをエリア2904内に表示する(S104)。図17では、プレビューの一例として3002が表示されている。図17において、章「presentation1」に行われていた例外設定は、「片面・横・左とじ・4up」である。このように、製本アプリケーション104は、文章の各部分のうち文章全体と異なる印刷設定が行われた部分(例外設定)を優先的に表示する。なお、製本アプリケーション104は、文書全体の印刷設定情報と章の印刷設定情報とを管理しているので、同じ印刷設定項目において異なる印刷設定情報が設定されているかを判別する。そして、製本アプリケーション104は、異なる印刷設定情報が設定されている項目について優先的にプレビューする。
【0055】
図18は、設定確認時における他の章の印刷プレビューを示す画面図である。図18では、文章に含まれる章である「参考資料」のプレビューを表示している。エリア2901でリストされた文章構造から「参考資料」をクリックすると(S103)、選択された項目3101が反転し、その印刷設定のプレビュー3102がエリア2904内に表示される(S104)。「参考資料」に行われていた例外設定は、「両面・縦・左とじ・1up」である。
【0056】
そして、製本アプリケーション104は、章に対して行った例外の印刷設定を一定時間プレビュー表示した場合(S105―Yes)、章の印刷設定プレビューの背後に文章全体の印刷設定プレビューを重ねて表示する(S106)。図19は、設定確認時における文章全体と章のマージ・プレビューの表示例を示す画面図である。図19の表示例では、エリア2904内に、章「presentation1」の印刷設定プレビュー3002と点線で表示された文章全体の印刷設定プレビュー3002が表示されている。なお、製本アプリケーション104は、操作画面を介して文章の一部分に対するプレビュー画像を表示するための指示が入力された場合、章のプレビューと文書全体の印刷設定情報に基づく画像とを表示する。
【0057】
その後、製本アプリケーション104が、文章全体と章のマージ・プレビューを一定時間プレビュー表示した場合(S107―Yes)、章の印刷設定プレビューの表示のみに戻る。製本アプリケーション104は、章の印刷設定プレビューを表示している際には、S104からS107の処理を繰り返す。これにより、章の例外設定と文章の例外設定の差異が容易に判断することができる。
【0058】
なお、S105とS107において、一定時間が経過する前に「完了」ボタン31がクリックされた場合、S108へと処理を進めて、製本アプリケーション104は、図15に示す処理を終了する。また、S103において章の選択を行わずに「完了」ボタン31がクリックされた場合(SS103−Yes)、製本アプリケーションは図15に示す処理を終了する。この場合において、「完了」ボタン31がクリックされずに他の処理を行うこともできる(S110、S111)。他の処理としては、例えば、「ウィザード完了後にすぐに印刷する」チェックボックス1401にチェックを入れるなどの処理である。チェックボックス1401にチェックを入れると、「完了」ボタンを押下後、自動的に印刷が行われる。
【0059】
図20は、文章全体と章の印刷プレビュー作成処理(図15のS101)の詳細を示すフローチャートである。
【0060】
まずS201において、製本アプリケーション104は、現在処理対象となっている文章構造を解析する。S201の処理によって文章を構成する各章が判別される。さらに、製本アプリケーション104は、各章ごとに設定されている体裁情報も管理している。次のS202において、製本アプリケーション104は、章に設定されている例外の印刷設定でプレビュー画像を作成する。つまり、製本アプリケーション201は、S201の判定処理に従って章の例外設定が行われている章を特定する。そして、製本アプリケーション104は、文章に設定されている体裁情報とは異なる体裁情報が設定されている章を特定し、その特定された章に設定されている体裁情報に従ってプレビュー画像を作成する。
【0061】
さらにS203において、製本アプリケーション104は、文章全体の印刷設定のプレビュー画像を作成する。S203の処理も基本的にはS201と同等である。しかし、S203では、製本アプリケーション104は現在対象としている文章全体に設定されている体裁情報に従ってプレビュー画像を作成する。
【0062】
そして、S204において、製本アプリケーション104は文章の印刷プレビューを例外設定がされている章の印刷プレビューとは識別可能な画像に変える。本願では、識可能な状態の一例として、製本アプリケーション104は、文章全体の印刷設定のプレビュー画像に対して半透明化もしくは点線化した画像を作成する。S205において、製本アプリケーション104は、S204で作成した半透明もしくは点線の文章全体の印刷設定のプレビュー画像を、S202において作成した章の印刷設定のプレビュー画像とマージする。その際、章の印刷設定のプレビュー画像が重なり的には上にくるようにする。
【0063】
以上で、図20のフローチャートにおける処理の説明を終了する。なお、本願では、予め章と文章全体のプレビュー画像をマージした画像を作成しておいたが、それに限る必要はない。つまり、図15のS104において章の印刷設定をプレビュー表示している状態で、一定時間が経過した場合、文章全体のプレビュー画像を現在対象としている章のプレビュー画像の背面に表示するようにしても構わない。
【0064】
このように本処理では、文章の印刷プレビューを半透明化もしくは点線化して、章の印刷設定プレビューにマージする。
【0065】
<ブックファイルの出力>
以上のように作成・編集されるブックファイルは、印刷出力を最終目的とするものである。
【0066】
利用者が図8に示した編集アプリケーションのUI画面1100からファイルメニューを選択し、そこから印刷を選択すると、指定した出力デバイスにより印刷出力される。この際、まず編集アプリケーション104は、現在開かれているブックファイルからジョブチケットを作成し、そのジョブチケットを電子原稿デスプーラ105に渡す。
【0067】
一方、電子原稿デスプーラ105は、ジョブチケットをOSの出力コマンド、例えばウインドウズのGDI関数に変換し、それを出力モジュール、例えばGDIに送信する。出力モジュールは、指定されたプリンタドライバ106によってデバイスに適したコマンドを生成し、そのデバイスに送信する。
【0068】
<実施の形態の利点>
本実施の形態によれば、印刷システムの対話的な印刷データの新規作成機能において、新規印刷データを作成して印刷設定の確認をする際に、全体設定だけでなく、各章の印刷設定をプレビュー表示で容易に確認することができる。そのため、ユーザが章へ行った例外設定を行ったことが容易に確認できる。特に、ウィザードのように文書データ全体に含まれる全ページの印刷データを確認できない場合、本願を用いることで容易に文書データ全体の印刷設定情報と章の独立した印刷設定情報との差を容易に認識することが可能となる。
【0069】
<他のシステム構成>
本実施形態の印刷制御装置の概要は以上のようなものである。これはスタンドアロン型のシステムであるが、これを拡張したサーバクライアントシステムでもほぼ同様の構成・手順でブックファイルを作成・編集できる。但し、ブックファイルや印刷処理はサーバによって管理される。
【0070】
図21は、サーバクライアント型印刷制御装置の構成を示すブロック図である。
【0071】
この印刷制御装置は、スタンドアロン型システムに、DOMSドライバ109、DOMSプリントサービスモジュール110、及びDS(文章サービス)クライアントモジュール108を加えた構成を有する。このクライアント印刷制御装置1200に文章管理サーバ1201、印刷集中管理サーバ1202及びプリントサーバ1203が接続されている。なお、DOMSは、Document Output Management Serviceの略である。これらサーバは、通常ネットワークによってクライアント印刷制御装置と接続されるが、サーバが同時にクライアントとしても機能する場合には、ネットワーク間の通信をシミュレートするプロセス間通信によって接続される。
なお、図21に示す例では、文章管理サーバ1201と印刷集中管理サーバ1202の両方のサーバがクライアントに接続されているが、何れか一方のみネットワーク上に存在する場合もあり得る。例えば、接続されているサーバが文章管理サーバであれば、そのクライアントモジュール108を含む文章管理サーバクライアントシステム1201SCが、スタンドアロン型文章管理システムに追加される。また、印刷集中管理サーバ1202であれば、そのクライアントモジュールを含む印刷管理サーバクライアントシステム1202SCが、スタンドアロン型文章管理システムに追加される。
【0072】
文章管理サーバ1201は、編集アプリケーション104により作成・編集されたブックファイルを格納するサーバである。文章管理サーバ1201によってブックファイルを管理する場合、ブックファイルはクライアントPCのローカルHDに代わって、或いはそれに加えて、文章管理サーバ1201のデータベース1211に保存される。編集アプリケーション104と文章管理サーバ1201との間のブックファイルの保存及び読み出しは、DSクライアントモジュール108及びDSコア1212を介して行われる。
【0073】
印刷集中管理サーバ1202は、クライアント印刷制御装置1200に格納された、或いは文章管理サーバ1201に格納されたブックファイルの印刷を管理するサーバである。クライアントにおける印刷要求は、DOMSドライバ109及びDOMSプリントサービスモジュール110を介して印刷集中管理サーバ1202のDOMSWGサーバモジュール1221に送信される。印刷集中管理サーバ1202は、クライアントのプリンタで印刷する場合にはクライアントのDOMSプリントサービスモジュール110を介して電子原稿デスプーラ105に電子原稿データを渡す。プリントサーバ1203により印刷する場合には、プリントサーバ1203のDOMSプリントサービスモジュール1231に送信する。集中印刷管理サーバは、例えば保存されているブックファイルに対して印刷要求を発行した利用者の資格などについてセキュリティチェックを行ったり、印刷処理のログを保存したりする。このように、印刷制御装置は、スタンドアロンとしても、クライアントサーバシステムとしても実現できる。
【0074】
なお、本発明の目的は、前述した各実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体をシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが前記プログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。
【0075】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した各実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0076】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば次のようなものが挙げられる。即ち、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CDROM、CDR、CDRW、DVDROM、DVDRAM、DVDRW、DVD+RW等の光ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。または、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしても良い。
【0077】
また、本発明は、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した各実施の形態の機能が実現されるだけではない。そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した各実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】実施の一形態に係る印刷制御装置のソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図2】コンピュータ100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】ブックファイルの構造の一例を示す模式図である。
【図4】ブック属性のリスト一覧を示す図である。
【図5】章属性のリスト一覧を示す図である。
【図6】ページ属性のリスト一覧を示す図である。
【図7】新規にブックファイルが作成された際のUI画面の一例を示す画面図である。
【図8】既存のブックファイルから指定されたブックファイルを表示するUI画面の一例を示す画面図である。
【図9】実施の形態に係る新規ブックファイル作成ウィザードの操作フローを示すフローチャートである。
【図10】ウィザードにおける基本設定の操作画面例を示す画面図である。
【図11】ウィザードにおける基本設定の他の操作画面例を示す画面図である。
【図12】ウィザードにおける文章全体への体裁設定の操作画面例を示す画面図である。
【図13】ウィザードにおけるファイルの個別体裁設定の操作画面例を示す画面図である。
【図14】ウィザードにおける章区切りの設定フローの操作画面例を示す画面図である。
【図15】実施の形態に係る印刷設定確認時の処理を示すフローチャートである。
【図16】ウィザードにおける設定確認用の操作画面例を示す画面図である。
【図17】設定確認時における章の印刷プレビューの表示例を示す画面図である。
【図18】設定確認時における章の他の印刷プレビューの表示例を示す画面図である。
【図19】設定確認時における文章全体と章のマージ・プレビューの表示例を示す画面図である。
【図20】文章全体と章の印刷プレビュー作成処理(図15のS101)の詳細を示すフローチャートである。
【図21】サーバクライアント型印刷制御装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0079】
101 デジタルコンピュータ
102 電子原稿ライタ
103 電子原稿ファイル(ブックファイル)
104 編集アプリケーション
106 プリンタドライバ
107 プリンタ
201 CPU
202 RAM
203 ROM
205 キーボードコントローラ(KBC)
206 CRTコントローラ(CRTC)
210 CRTディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置の印刷処理を制御する印刷制御装置において、
印刷対象となる文章全体に対して印刷設定を行うための文書全体の印刷設定情報を入力する文章印刷設定入力手段と、
前記文章の一部分に対して印刷設定を行うための印刷設定情報を入力する部分印刷設定入力手段と、
前記部分印刷設定入力手段により入力された印刷設定情報に基づいて、印刷設定確認用の画面である前記文章の一部分の印刷プレビューを作成する印刷プレビュー作成手段と、
操作画面を介して文章の一部分に対するプレビュー画像を表示するための指示が入力された場合、前記印刷プレビュー作成手段によって作成された印刷プレビューの作成結果に基づいて、文章の一部分の印刷プレビューと前記文章印刷設定入力手段によって入力された文書全体の印刷設定情報に基づく画像とを表示する部分印刷プレビュー表示手段とを備えたことを特徴とする印刷制御装置。
【請求項2】
前記部分印刷プレビュー表示手段は、前記文章の各部分のうち文章全体と異なる印刷設定が行われた部分を優先的に表示することを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
【請求項3】
前記部分印刷プレビュー表示手段は、前記文章の一部分の印刷プレビューを表示してから一定時間が経過した場合、文章の一部分の印刷プレビューと前記文章印刷設定入力手段によって入力された文書全体の印刷設定情報に基づく画像とを表示することを特徴とする請求項1または2記載の印刷制御装置。
【請求項4】
前記印刷プレビュー作成手段は、前記文章印刷設定入力手段によって入力された文書全体の印刷設定情報に基づく画像と、前記部分印刷設定入力手段により入力された印刷設定情報に基づくプレビュー画像とを合成した合成プレビュー画像を作成し、
前記部分印刷プレビュー表示手段は、操作画面を介して文章の一部分に対するプレビュー画像を表示するための指示が入力された場合、前記合成プレビュー画像を表示することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の印刷制御装置。
【請求項5】
前記部分印刷プレビュー表示手段は、前記文章印刷設定入力手段によって入力された文書全体の印刷設定情報に基づくプレビュー画像と、前記部分印刷設定入力手段により入力された印刷設定情報に基づく画像とを重ねて表示することを特徴とする請求項4に記載の印刷制御装置。
【請求項6】
前記印刷体裁は、印刷用紙サイズ、印刷方向、1枚の印刷用紙に記録される論理ページ数を示すNアップ、の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の印刷制御装置。
【請求項7】
印刷装置の印刷処理を制御する印刷制御方法であって、
印刷対象となる文章全体に対して印刷設定を行うための文書全体の印刷設定情報を入力する文章印刷設定入力工程と、
前記文章の一部分に対して印刷設定を行うための印刷設定情報を入力する部分印刷設定入力工程と、
前記部分印刷設定入力工程により入力された印刷設定情報に基づいて、印刷設定確認用の画面である前記文章の一部分の印刷プレビューを作成する印刷プレビュー作成工程と、
操作画面を介して文章の一部分に対するプレビュー画像を表示するための指示が入力された場合、前記印刷プレビュー作成工程によって作成された印刷プレビューの作成結果に基づいて、文章の一部分の印刷プレビューと前記文章印刷設定入力工程によって入力された文書全体の印刷設定情報に基づく画像とを表示する部分印刷プレビュー表示工程とを備えたことを特徴とする印刷制御方法。
【請求項8】
前記部分印刷プレビュー表示工程は、前記文章の各部分のうち文章全体と異なる印刷設定が行われた部分を優先的に表示することを特徴とする請求項7記載の印刷制御方法。
【請求項9】
前記部分印刷プレビュー表示工程は、前記文章の一部分の印刷プレビューを表示してから一定時間が経過した場合、文章の一部分の印刷プレビューと前記文章印刷設定入力工程によって入力された文書全体の印刷設定情報に基づく画像とを表示することを特徴とする請求項7または8記載の印刷制御方法。
【請求項10】
前記印刷プレビュー作成工程は、前記文章印刷設定入力工程によって入力された文書全体の印刷設定情報に基づく画像と、前記部分印刷設定入力工程により入力された印刷設定情報に基づくプレビュー画像とを合成した合成プレビュー画像を作成し、
前記部分印刷プレビュー表示工程は、操作画面を介して文章の一部分に対するプレビュー画像を表示するための指示が入力された場合、前記合成プレビュー画像を表示することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の印刷制御方法。
【請求項11】
前記部分印刷プレビュー表示工程は、前記文章印刷設定入力工程によって入力された文書全体の印刷設定情報に基づくプレビュー画像と、前記部分印刷設定入力工程により入力された印刷設定情報に基づく画像とを重ねて表示することを特徴とする請求項10に記載の印刷制御方法。
【請求項12】
前記印刷体裁は、印刷用紙サイズ、印刷方向、1枚の印刷用紙に記録される論理ページ数を示すNアップ、の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の印刷制御方法。
【請求項13】
印刷装置の印刷処理を制御する印刷制御方法を実行するための、コンピュータで読み取り可能なプログラムであって、
印刷対象となる文章全体に対して印刷設定を行うための文書全体の印刷設定情報を入力する文章印刷設定入力ステップと、
前記文章の一部分に対して印刷設定を行うための印刷設定情報を入力する部分印刷設定入力ステップと、
前記部分印刷設定入力ステップにより入力された印刷設定情報に基づいて、印刷設定確認用の画面である前記文章の一部分の印刷プレビューを作成する印刷プレビュー作成ステップと、
操作画面を介して文章の一部分に対するプレビュー画像を表示するための指示が入力された場合、前記印刷プレビュー作成ステップによって作成された印刷プレビューの作成結果に基づいて、文章の一部分の印刷プレビューと前記文章印刷設定入力ステップによって入力された文書全体の印刷設定情報に基づく画像とを表示する部分印刷プレビュー表示ステップとを備えたことを特徴とするプログラム。
【請求項14】
前記部分印刷プレビュー表示ステップは、前記文章の各部分のうち文章全体と異なる印刷設定が行われた部分を優先的に表示することを特徴とする請求項13記載のプログラム。
【請求項15】
前記部分印刷プレビュー表示ステップは、前記文章の一部分の印刷プレビューを表示してから一定時間が経過した場合、文章の一部分の印刷プレビューと前記文章印刷設定入力ステップによって入力された文書全体の印刷設定情報に基づく画像とを表示することを特徴とする請求項13または14記載のプログラム。
【請求項16】
前記印刷プレビュー作成ステップは、前記文章印刷設定入力ステップによって入力された文書全体の印刷設定情報に基づく画像と、前記部分印刷設定入力ステップにより入力された印刷設定情報に基づくプレビュー画像とを合成した合成プレビュー画像を作成し、
前記部分印刷プレビュー表示ステップは、操作画面を介して文章の一部分に対するプレビュー画像を表示するための指示が入力された場合、前記合成プレビュー画像を表示することを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項17】
前記部分印刷プレビュー表示ステップは、前記文章印刷設定入力ステップによって入力された文書全体の印刷設定情報に基づくプレビュー画像と、前記部分印刷設定入力ステップにより入力された印刷設定情報に基づく画像とを重ねて表示することを特徴とする請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記印刷体裁は、印刷用紙サイズ、印刷方向、1枚の印刷用紙に記録される論理ページ数を示すNアップ、の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項13乃至17のいずれか1項に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2007−328516(P2007−328516A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−158618(P2006−158618)
【出願日】平成18年6月7日(2006.6.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ウィンドウズ
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】