印刷物の小口封緘装置
【課題】広告雑誌、ダイレクトメール、カタログ等で、印刷された内容物が表紙の背(背表紙)でつながっている冊子形状の印刷物を、冊子形状の印刷物の小口を,片面を接着剤で接着層とした1基材で形成された接着シール(粘着テープ)で封緘することで、封筒を使用せずに配送物の形状とすること。
【解決手段】小口封緘装置として、冊子形状の印刷物の小口を搬送方向の先端として寝かせて搬送し、切断させた接着シールの接着層と、小口とを直交に対向させて当接位置を定め、印刷物を搬送で接着シールと小口とを直交に当接で貼り付けさせ、その後、印刷物の表表紙と、裏表紙に接着シールを跨った状態に貼り付け、小口封緘を行い、封筒を使用せずに配送物の形状とした。
【解決手段】小口封緘装置として、冊子形状の印刷物の小口を搬送方向の先端として寝かせて搬送し、切断させた接着シールの接着層と、小口とを直交に対向させて当接位置を定め、印刷物を搬送で接着シールと小口とを直交に当接で貼り付けさせ、その後、印刷物の表表紙と、裏表紙に接着シールを跨った状態に貼り付け、小口封緘を行い、封筒を使用せずに配送物の形状とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告雑誌、ダイレクトメール、カタログ等の、冊子形状の印刷物の小口を、1基材で片面を接着剤で接着層を形成した接着シール(粘着テープ)で封緘して、配送物の形状とする小口封緘装置(機)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、広告雑誌、ダイレクトメール、カタログ等の、印刷された内容物が表紙の背(背表紙)でつながっている冊子形状の印刷物を、省資源のために封筒を使用することなく、印刷物の小口を直接的に封緘して、配送物とすることが提唱されている。
【0003】
そして、小口封緘装置として、ロール状の粘着テープを長手方向で使用し、所定長さに刃物で切断した粘着テープを、粘着テープ吸着コンベアで搬送し、印刷物の小口(のどとも言われる)と粘着テープの接着層とを小口の長手方向で徐々に沿わせながら、印刷物の表表紙と小口と裏表紙に、粘着テープを折り返して貼り付けながら搬送し、印刷物の小口を封緘する構成の小口封緘装置が有る。一例として、特許文献1として公開されている。
【0004】
また、同じく、ロール状の粘着テープを長手方向で使用し、粘着テープの粘着層が冊子類の小口と対向するように配置してから、両者を、冊子類の小口と直交した方向に相対動させることにより、粘着テープを冊子類の表面と裏面とに跨がった状態に貼り付ける冊子類の小口封緘(封止)方法と、粘着テープの搬送手段として、独立したバッファー機能と、印刷物の搬送経路を横切る状態に粘着テープを長手方向で送り出す手段を持ち、粘着テープを熱線式等の刃物で切断する小口封緘装置が有る。一例として、特許文献2として公開されている。
【0005】
【特許文献1】特開平11−20332号公報
【特許文献2】特開平11−208619号公報
【0006】
尚、以下の記述では、従来の小口封緘装置に使用されている小口封緘材の名称を粘着テープとし、本発明の小口封緘装置で使用する小口封緘材の名称を接着シールとして、区別して記述する。
【発明の表示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、粘着テープを長手方向で使用する従来の小口封緘装置は、粘着テープの搬送手段において、粘着テープが長手方向で使用していることで、粘着テープ吸着コンベアや、バッファー機能を持たせる等、粘着テープの搬送手段の構成が複雑になり、粘着テープの搬送寸法(長さ)を短縮することで、粘着テープ搬送手段の構成の簡素化による粘着テープの搬送安定化させること、また、粘着テープ収納量の確保の問題(課題)があった。
【0008】
また、従来の小口封緘装置では、粘着テープの切断に刃物を使用しており、刃物への接着剤付着除去や、刃物の交換作業などの危険な保守作業をなくすため、刃物を使用しない小口封緘装置を構成させる問題(課題)があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明の小口封緘装置では、ロール状で片面に接着剤で接着層を形成した接着シールを、貼付案内手段の貼付案内板で、接着シールの接着層を、冊子形状の印刷物の小口と直交に対向するように配置して、印刷物の搬送手段で、印刷物の小口と、接着シールの接着層とを直交に当接させて貼り付け後、圧着で接着シールを印刷物の表表紙と裏表紙とに跨がった状態に貼り付けることで、安定した小口封緘ができる小口封緘装置を構成した。
【0010】
また、印刷物の小口を封緘する封緘材である接着シールの搬送手段を、従来の小口封緘装置に有る、粘着テープを、長手方向で小口封緘材として搬送して使用するのではなく、本発明の小口封緘装置では、小口の長手方向を封緘する接着シールをロール状のロール幅として設定することで、印刷物の小口と、表表紙と、裏表紙とに跨った状態に小口封緘を行い、接着シールの搬送寸法(長さ)を短縮させ、簡素化し、安定した接着シールの搬送手段ができる小口封緘装置を構成した。
【0012】
本発明の小口封緘装置では、小口の長手方向を封緘する接着シールをロール状のロール幅として設定することで、接着シールをロール状に巻装した太さを、従来の小口封緘装置で使用するロール状に巻装した粘着テープに比べ細い巻装とすることができ、消耗品の収納部分を小さくできる小口封緘装置を構成した。
【0013】
そして、本発明の小口封緘装置は、接着シールの搬送手段で搬送された接着シールを、貼付案内手段の貼付案内板の回転で、貼付案内板の上下に配置された貼付部に接着シールを貼り付けし、印刷物の小口と接着シールの接着層とを直交に対向させ、印刷物の搬送手段で印刷物を貼付案内板に配置した空間部を貫通することで、小口に接着シールを直交に当接させて貼り付ける手段とし簡素化した小口封緘装置を構成した。
【0014】
さらに、本発明の小口封緘装置は、ロール状の連続した接着シールを切断する接着シール切断手段は、接着シールを、搬送ロール間に把持させ、貼付案内手段の貼付案内板の回転による張力で、接着シールに加工したミシン加工部で切断をしている。また、刃物を使用しないことで、刃物への接着剤付着の除去や、刃物の交換作業などの危険な保守作業が無く、安定した接着シールの切断をすることができる小口封緘装置を構成した。
【発明の効果】
【0015】
本発明の小口封緘装置では、冊子形状の印刷物で小口の長さを、封緘する接着シールのロール状のロール幅で設定し、接着シールの搬送寸法(長さ)を短縮させ、接着シールの搬送手段が安定でき、簡素化した小口封緘装置を構成することができる。
【0016】
本発明の小口封緘装置では、接着シールの搬送手段で搬送された接着シールを、貼付案内手段の貼付案内板の回転で、貼付案内板の上下に配置した貼付部に接着シールを貼り付けし、印刷物の小口と接着シールの接着層とを直交に対向させ、印刷物搬送手段で、印刷物を貼付案内板に配置した空間部を貫通させ、印刷物の小口と接着シールの接着層とを直交に当接させ、簡素化した小口封緘装置を構成することができる。
【0017】
また、印刷物の小口と接着シールを貼り付け後、圧着で、表表紙と、裏表紙とに跨った状態に接着シールを貼り付けて小口封緘を行い、構成が複雑な粘着テープ吸着コンベアや粘着テープ搬送のための独立したバッファー機能を持たず、簡素化した小口封緘装置を接着シール搬送構成とすることが小口封緘装置を構成することができる。
【0018】
そして、本発明の小口封緘装置では、ロール状の連続した接着シールを切断して、小口封緘を行う接着シールの接着シール切断手段は、接着シールに加工した位置検出部での制御と、接着シールの搬送ローラ間の挟持と、貼付案内板の回転による接着シールを張力で、接着シールに加工したミシン加工部で切断する構成とし、刃物を使用しないことにより、刃物へ接着剤付着の除去や、刃物の交換作業などの危険な保守作業が無く、安定した接着シールの切断ができる小口封緘装置を構成することができる。
【0019】
冊子形状の印刷物で小口の長さを、封緘する接着シールのロール状のロール幅で設定したことで、接着シールをロール状に巻装した太さを、従来の小口封緘装置で使用するロール状に巻装した粘着テープに比べ細い巻装とすることができ、消耗品の収納部分を小さく構成することができ、接着シールと粘着テープとを同じ巻装の太さにしたときは、接着シールでは、より多くの小口封緘材の収納ができ、消耗品の交換頻度を低減させることができる。
【発明の実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、本発明の小口封緘装置の実施形態を、図と符号をもって説明する。先ず、小口封緘した印刷物に関し、図1をもって説明する。図1は、小口封緘した印刷物の、一例の概略説明図である。図1では、小口封緘した印刷物の完成物の、一例の概略説明図である。図1では、冊子形状の印刷物70の表表紙72と、小口71と、裏表紙73とに跨った状態に、接着シール80で小口封緘を行い、配送物の形状としたことを示している。尚、図1での図示した配送先情報ラベル89は、小口封緘後、印刷物70の表表紙72に、別作業で貼り付けている。
【0021】
そして、図1で示した印刷物70の小口封緘の一例では、小口71の長さの全てを接着シール80で小口封緘を行っていない。これは、本発明の背景技術にある省資源を考慮して、小口71を封緘する接着シール80の使用量を削減することを目的とした一例を示したものである。
【0022】
また、小口71の長手方向の封緘幅面は、配送物の形状として有効な状態での小口封緘が行われれば良い。また、小口71の破損等を防止するための保護として、小口71の長さ方向全面を接着シール80で小口封緘しても構わない。
【0023】
次に、本発明の小口封緘装置で使用する接着シール80基本形状に関して、図2をもって説明する。図2は、本発明の小口封緘装置で使用する接着シールの基本形状の概略説明図である。図2では、接着シール80は1基材のロール状で、片面は非接着層の面である接着シール表面83と、他の片面である接着シール裏面84は、接着剤で加工された接着層86で構成されている。
【0024】
そして、接着シール表面83には、長手方向に対し直角方向にロール幅で切断用のミシン加工(線状の孔)を加工したミシン加工部81が、所定間隔で連続して配置されている。また、ミシン加工部81とミシン加工部81との間に、同じく、所定間隔で接着シール80の搬送状態を確認する、位置検出部85が印刷されている。このミシン加工部81の所定の間隔は、小口封緘する印刷物70(図1参照)に跨った状態で貼り付けられる接着シール80の面積で設定は変わる。位置検出部85の位置は、本発明の小口封緘装置での、接着シール80の搬送制御の決まりで変わる。接着シール80の搬送制御に関しては、後述する。
【0025】
尚、図1に示した、小口71と、表表紙72と、裏表紙73とに跨った状態で小口封緘する接着シール80が小口封緘する印刷物70への配置は、小口71の長手方向の寸法に対しては、図2に示したロール状の接着シール80のロール幅寸法(符号a)となり、小口71と表表紙72と、裏表紙73とに跨った形で小口封緘をする接着シール80の寸法に対しては、接着シール80のシール幅で一定の間隔に配置されているミシン加工部81の所定間隔の寸法(符号b)で決められている。
【0026】
そして、接着シール80は、図2で示したとおり、管状に形成された巻芯88に巻装されたロール状となっている。また、接着シール80は、長手方向で所定の力以上に張力をかけられたときに、ミシン加工部81で切断されるようになっている。接着シール80は、1基材の樹脂や紙で形成され、巻芯88は、樹脂管や紙管で形成される。
【0027】
次に、接着シール80の接着層86に塗り加工される接着剤は、配送物として配送する印刷物70(図1参照)の表紙の材質や作成方法により、異なる種類の接着剤を用いることができる。例えば、接着後に剥離可能な接着剤を使用することで、配送物の形状となった印刷物70(図1参照)から、配送後に不要な小口封緘に使用された接着シール80を剥離し除去することも可能となる。
【0028】
また、接着シール80の接着層86を剥離できない接着剤を使用することで、配送物の無断開封を防止することができ、印刷物70(図1参照)に記載された情報の保護ができる配送物とすることもできる。
【0029】
尚、図2の説明では、接着シール80の位置検出部85を印刷で加工することで説明をしているが、位置検出部85は、印刷の加工に限定されるものではない。コスト低減のために、ミシン加工部81のミシン加工と同時に、所定位置に穴(孔)加工を施し、この穴加工により位置検出85の役割を果たすことで、接着シール80作成の印刷加工を除くことでも良い。
【0030】
次に、図3をもって、図2で説明した本発明で使用する接着シール80と、従来の小口封緘装置(機)で使用する粘着テープ90の形状の違いと、ロール形状の粘着テープ90の印刷物70(図1参照)への貼る付けの違いを説明する。
【0031】
図3は、従来の小口封緘装置で使用する粘着テープの概略説明図である。尚、本発明の小口封緘装置で使用する接着シール80(図2参照)も、従来の小口封緘装置で使用する粘着テープ90も、1基材のロール状で、片面は、非接着層87の面と、他の片面は接着剤で加工された接着層86で構成されていることは、粘着テープ90と接着シール80(図2参照)とも、共通している。
【0032】
形状の違いは、本発明で使用する接着シール80(図2参照)は、幅広のロール形状で構成され、従来の小口封緘装置の粘着テープ90は、接着シール80(図2参照)に比べ幅が狭い形状で、ロール形状となっている。
【0033】
そして、印刷物70(図1参照)への配置の違いは、従来の小口封緘装置で使用する粘着テープ90を、小口71(図1参照)と、表表紙72(図1参照)と、裏表紙73(図1照)とに跨った状態で小口封緘するためには、粘着テープ90は、小口71(図1参照)の長手方向に対しては、図3に示した、ロール状の粘着テープ90の長手方向寸法(符号b)としている。
【0034】
そして、小口71(図1参照)と、表表紙72(図1参照)と、裏表紙73(図1参照)とに跨って貼り付けられる粘着テープ90の位置は、粘着テープ90のロール幅の寸法(符号a)で、配置が決められている。そのため、従来の小口封緘装置で使用するロール状の粘着テープ90で、小口封緘を行うには、本発明の小口封緘の構成に比べ、粘着テープ90を長手方向の長い寸法を搬送する構成とする必要が有り、粘着テープ吸着コンベアや粘着テープ90を搬送のための独立したバッファー機能を持ち、粘着テープ90の搬送手段の構成が複雑になっている。
【0035】
また、従来の小口封緘装置では、使用する粘着テープ90の切断は、熱線式等を含めた刃物で切断している。尚、本発明の小口封緘装置では、接着シール80(図2参照)の切断は、搬送ロールの間の挟持と、張力で接着シール80(図2参照)に加工したミシン加工部81(図2参照)での切断で行っている。仔細の説明は、接着シール切断手段で後述する。
【0036】
上述したように、本発明の小口封緘装置に使用する接着シール80(図2参照)を説明したが、接着シール80(図2参照)を幅広のロール形状とすることで、消耗品として使用する接着シール80(図2参照)のロール状に巻装した太さそのものが、同じ太さの粘着テープ90(図3参照)と比べ、小口封緘ができる量をより多くロール状に巻装ができ、消耗品として、接着シール80(図2参照)は、交換頻度を軽減することができる。また、消耗品の収納部においても、小口封緘装置の構成の小型化ができる。
【0037】
次に、図4をもって、本発明の小口封緘装置の構成を説明する。図4は、本発明の小口封緘装置の概略基本構成説明図である。図4で示したとおり、本発明の小口封緘装置は、大きく分けて、接着シール80(図2参照)を、収納と搬送する接着シール搬送手段(点線に囲まれた符号cの部分)、接着シール80(図1参照)と、印刷物70の小口71(共に、図1参照)との当接位置を定める貼付案内手段(点線に囲まれた符号eの部分)、接着シール80(図2参照)を貼付案内手段に移動させる貼付移動手段(細線で囲んだ符号kの部位)、接着シール80(図1参照)を切断する接着シール切断手段(符号cと符号eに跨る部分)となる。
【0038】
そして、印刷物70(図1参照)の印刷物搬送手段(点線に囲まれた符号dの部分)、接着シール80と小口71(共に、図1参照)との当接を調整する小口当接調整手段(点線に囲まれた符号fの部分)、接着シール80(図1参照)を表表紙72(図1参照)と裏表紙73(図1参照)とに圧着し貼り付けて搬出する圧着搬出手段(点線に囲まれた符号gの部分)で、大別し構成している。以下、図をもって各手段の構成に関して、順次説明する。尚、手段との記述を、装置として置き変えてもかまわない。
【0039】
本発明の小口封緘装置では、概ね、次のような動作で、接着シール80(図1参照)で印刷物70(図1参照)の小口封緘がされる。以下説明する。接着シール収納搬送手段で収納された幅方向に切断用のミシン加工部81(図2参照)と、位置検出部85(図2参照)が加工された接着シール80(図1参照)を、搬送ロールやガイド板等の間を搬送して、搬送制御で所定の位置に停止する。接着シール80(図2参照)の搬送制御に関しては、後述する。
【0040】
そして、貼付移動手段で、貼付案内板41(図5参照)の回転で接着シール80(図2参照)に貼付移動させ、貼付案内手段で、接着シール80(図1参照)と小口71(共に、図1参照)とを直交に対向させ当接位置を定め、接着シール切断手段は、接着シール搬送手段の搬送ローラ間による接着シール80(図2参照)の挟持と、貼付案内手段の貼付案内板41(図5参照)の回転による張力で、切断を行う。
【0041】
更に、印刷物搬送手段で、印刷物70(図1参照)は小口71(図1参照)を先端として、横に寝かされて搬送され、貼付案内手段の貼付案内板41(図5参照)の空間部を貫通し、接着シール80(図2参照)の接着層86(図2参照)と、小口71(図1参照)とを直交に当接をさせ、当接を調整する小口当接調整手段で接着シール80(図1参照)と小口71(図1参照)の当接調整がされ、その後、圧着搬出手段で、印刷物70(図1参照)の表表紙72(図1参照)と、小口71(図1参照)と、裏表紙73(図1参照)に、接着シール80(図1参照)を跨るように、圧着で貼り付けて搬出搬送して、印刷物70(図1参照)の小口封緘ができ、搬送物の形状となるようになっている。以下、図と符号をもって仔細に説明する。
【0042】
先ず、図5をもって、接着シール80の収納と搬送を行う接着シール搬送手段の説明をする。図5は、本発明の小口封緘装置の概略構成説明図である。図5では、接着シール収納部01に収納された接着シール80は、管状に作成された巻芯88(図2参照)の両端のおそれぞれにホルダー03(片側のホルダー03のみ図示されている)が嵌合され、巻芯88(図2参照)の内周面とホルダー03との間で、空回転ができないようになっている。尚、図5で示している、貼付案内板41の部分の図示した内容は、図13で説明している、貼付案内板41の実施形態の、一例を用いている。
【0043】
先ず、接着シール80の収納関連から説明する。接着シール80は、巻芯88(図2参照)は、左右端部にホルダー03を嵌合され、回転軸04が貫通されている。そして、接着シール80のロール幅と、印刷物70の小口71との小口封緘する位置を合わせることができるように、それぞれのホルダー03は、回転軸04に自在に固定できるようになっている。
【0044】
このフォルダー03の固定により、接着シール80が印刷物70の小口71と対向する位置が決められる。回転軸04は、軸回転方向で左右の移動を規制された状態で、筐体に漬けられた保持体である保持部05(片側の保持体のみ図示されている)に軸架をしている。
【0045】
また、図示はしていないが、回転軸04は保持部05から着脱自在となっている。それぞれのホルダー03を、回転軸04から固定状態を解除することで、消耗品である接着シール80の交換や、補充ができるようになっている。
【0046】
尚、接着シール80の交換や補充方法は、回転軸04に装着された接着シール80を、接着シール80の搬送中の切断を防ぐテンション(伸長力加減)機能を持つ搬送ロールA16を経て、接着シール80をセットし、搬送ロールC18と搬送ロールD19のロール間に接着シール80を挟み、図示していないスイッチを押して、搬送ロールC18を、回転位置検出器を有するモーター(図示せず、以下モーターM1とする)を回転する。
【0047】
このモーターM1の回転で、接着シール80が搬送され、シール搬送ロールC18と搬送ロールD19とのロール間に挟持され、接着シール80は、搬送制御で所定の搬送で押当板32に沿って停止させる。
【0048】
尚、図示はしていないが、接着シール80をセットするとき、搬送ロールB17と、ガイド板B12と、印字ユニット52と、ガイド板C13と、ガイド板C13に組み込まれた接着シール検出部14は、1体のユニット構成とされており、本体筐体から外せる構成となっている。
【0049】
この1体のユニットは、接着シール80の補充や交換に使用する外に、搬送における接着シール80の詰まりの除去や、接着シール80の接着層86(図2参照)の面と接触するガイド板A11等の清掃等のメンテナンスにも、効果をもたらす構成としている。
【0050】
更に、ガイド板A11、搬送ロールD19、剥離ガイド30等の接着シール80の接着層86に接触する部位においては、接着シール80の接着シール裏面84(図2参照)に加工した接着層86(図2参照)の接着剤の影響を受けないように、接着シール裏面84(図2参照)に接触する部位は、凸凹表面処理や、樹脂の表面加工処理で、接着剤の影響を受け難い表面処理を行っている。
【0051】
また、図での説明は行わないが、搬送ロールC18と搬送ロールD19の外周面を緩やかな凸凹の組み合わせで構成し、接着シール80を緩やかな凸凹形状として搬送させ、接着シール80の先端部位が押当板32に沿って搬送されやすくなっている。
【0052】
この接着シール収納部01にセットされた接着シール80は、図示しないモーターM1の回転に連動した搬送ロールC18の回転により、搬送ロールC18と搬送ロールD19に挟持された状態で搬送される。
【0053】
そして、本発明の小口封緘装置における接着シール80の搬送手段の搬送制御は、接着シール80に加工した、位置検出部85(図2参照)の検出によって搬送制御がされている。以下、搬送寸法の搬送に係わる接着シール80の搬送制御の構成を説明する。
【0051】
本発明の小口封緘装置では、接着シール80の搬送寸法と、接着シール80に加工した位置検出部85(図2参照)による接着シール80の搬送制御と、ミシン加工部81(図2参照)と、接着シール80を搬送して、押当板32に沿わせて停止することに必要な一定の搬送を行う搬送寸法が決められている。
【0055】
この接着シール80の搬送に係わる基本的な構成では、搬送寸法は、原則、貼付案内板41の回転で、貼付部A44と貼付部B45の間に、接着シール80が貼り付けられるために必要な条件の寸法(以下、最小搬送寸法とする)と、一定範囲の位置調整(以下、貼付調整寸法とする)に必要な接着シール80の搬送寸法で構成されている。また、説明上、最小搬送寸法と貼付調整寸法を加算した寸法を基本搬送寸法としている。
【0056】
そして、基本搬送寸法は、貼付部A44と貼付部B45の間の寸法と、接着シール80を印刷物70の表表紙72と裏表紙73とに跨がった状態に貼り付けたときの、貼付状態のバランスと貼付調整寸法と、小口封緘の安定さ(発送中での小口封緘の封緘状態の確実性)で決める。
【0057】
また、上記した基本搬送寸法は、接着テープ80の幅方向に加工された所定間隔のミシン加工部81(図2参照)の間隔となり、このミシン加工部(図2参照)の所定のミシン加工部間に、位置検出部85(図2参照)が所定の位置に配置されている。この位置検出部85(図2参照)は、接着テープ80の搬送を接着シール検出部14で検出し、検出した信号で、図示しない制御部で、搬送制御をしている。
【0058】
この接着シール80の位置検出部85を接着シール検出部14で検出した信号による搬送制御は、モーターM1の回転を制御しており、モーターM1を回転し接着シール80を搬送し、接着シール検出部14で位置検出部85を検出した位置から、次の、接着シール80のミシン加工部81(図2参照)を越えた所定の位置まで、モーターM1を回転させ停止する制御を行っている。
【0059】
尚、印刷物70の表表紙72(図1参照)と、裏表紙73(図1参照)跨って貼られる接着シール80の貼付位置を変更させる貼付調整寸法は、図示をしていない制御部の操作部への入力で寸法を定め、図示しない制御部の制御により、モーターM1(図示せず)の回転量を変え、接着シール80が貼付案内板41の貼付部A45で貼り付く位置を変更させている。
【0060】
また、上述した基本搬送寸法を搬送した間に、接着シール検出部14で接着シール80の位置検出部85(図2参照)を確認できなかったときは、モーターM1(図示せず)を停止させ、接着シール80の搬送は、ミスミス搬送としている。そして、本発明の小口封緘装置には、接着シール80の基本搬送寸法には、長さ寸法の上限があるが、切断手段の説明において説明する。
【0061】
次に、接着シール80と、印刷物70(図5参照)小口71(図5参照)とを直交に対向させ、当接位置を定める貼付案内手段に関し説明する。説明は、上述した接着シール80が搬送手段で、モーターM1(図示せず)が停止されている状態で、接着シール80が搬送方向で、先端部側を押当板32(図5参照)に沿って、そして、後端部位側を、搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)に挟持され停止した状態として、説明を行う。
【0062】
貼付案内手段の説明は、図6と図7をもって行う。図6は、貼付案内板の基本構成の概略説明図であり、図7は、貼付案内板の回転軌道に関する概略説明図である。尚、図6で示した貼付案内板41の基本構成以外の、他の実施形態に関しては、図10から図15の説明をもって後述する。
【0063】
先ず、図6をもって、貼付案内手段の貼付案内板41の基本構成を説明する。貼付案内板41は、板状で形成され左右側面に、貼付案内板回転軸43がそれぞれ軸着をしていることを、図6で示している。また、符号tの部分と、搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)のロール間に挟持されている位置との間で、接着シール80は切断されている。
【0064】
この印刷物70(図5参照)が、小口71(図5参照を先端として横に寝かされての搬送で貫通する貼付案内板空間部47は、貼付部B45を上流として垂直の状態のとき、左右にある貼付案内板回転軸43方向の空間の横幅寸法で、印刷物70(図5参照)の小口71(図5参照)の長さの部位が通過され、貼付部A44と貼付部B45で上下とした空間の高さ寸法で、印刷物70(図5参照)の厚さの部位が貫通できる空間となっている。
【0065】
また、空間の高さ寸法は、左右にある貼付案内板回転軸43の軸着位置より、貼付案内板41が貼付部A44を下流として垂直に停止した状態で、貼付部A44側に広げた配置となって、印刷物70(図5参照)が円滑に搬送される空間が確保できるようになっている。
【0066】
そして、貼付案内板41の貼付案内板回転軸43の一端は、図示していない本体筐体に配置された軸受部で回転自在に軸支されている。配置された軸受部で回転自在に軸支されている。他端の貼付案内板回転軸43は、ジョイント52で、回転位置検出器を有するモーター(以下、モーターM2とする。図示せず)の回転を受ける回転軸(図示せず)とジョイント52で連結されている。
【0067】
また、貼付案内板回転軸43のジョイント52で、貼付案内板41は着脱自在となり、印刷物70(図5参照)の種類や形状の違い等に対し、工具を使用せずに異なる貼付案内板41に変更して、使用ができるようになっている。
【0068】
この貼付案内板41は、接着シール80を搬送するモーターM1(図示せず)が停止した検出信号を受け、貼付案内板41の貼付案内板回転軸43を、モーターM2(図示せず)印刷物搬送部20(図5参照)を左側として、印刷物搬出部55(図5参照)を右側として、時計廻りに回転され、貼付部B45を上流として、貼付案内板41が垂直となる位置まで回転を行い停止する。また、貼付案内板41の回転の初期設定は、貼付案内板の貼付部B45を上流とした位置からの回転となるように、制御されている。
【0069】
この貼付案内板41の回転時に、搬送ロールC18(図5参照)近傍で、一端を押当板支点33(図5参照)で支持され、他端をストッパー上34(図5参照)と、ストッパー下35(図5参照)で上下移動を規制され、且つ、押圧調整部31(図5参照)で下流方向で押圧量を調整した押当板32(図5参照)の側面に沿って停止している接着シール80の接着シール裏面84(図2参照)の接着層86と、貼付案内板41の回転による貼付部A44が当接することで、接着シール80が、貼付案内板41の貼付部A44に貼り付けられる。
【0070】
更に、貼付案内板41の回転により、接着シール80は、貼付案内板41の貼付部B45に貼り付けられ、後端部位側を、搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)に挟持された状態で、接着シール80に張力が加えられ、接着シール80のミシン加工部81で切断される。
【0071】
尚、本発明の小口封緘装置では、上述したように、接着シール80の搬送により押当板32の部位で、接着シール80を貼付案内板41の回転で貼付部A44と貼付部B45に貼り付けて移動させることを貼付移動手段とし、この貼付移動手段の構成で、接着シール80の切断を行っている。後述の切断手段で説明する。
【0072】
この切断された接着シール80は、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45間に貼り付けられ、貼付案内板41が貼付部B45を上流として垂直に停止することで、接着シール80の接着シール裏面84(図2参照)の接着層86を、印刷物70(図5参照)の小口71(図5参照)に直交で対向した状態としている。
【0073】
ここで、接着シール80と、貼付案内板41が当接する部位である押当板32(図5参照)と、関連部位の説明をする。貼付移動手段である、押当板32(図5参照)の押圧調整部31(図5参照)は、押当板32(図5参照)に沿っている停止している接着シール80と、貼付案内板41の貼付部A44が当接するとき、接着シール80のシール裏面84(図2参照)の接着層86と、貼付部A44が貼り付きやすくするため、押当板32(図5参照)の押圧量を押圧調整部31(図5参照)で調整自在としている。
【0074】
そして、押圧調整部31(図5参照)は、接着シール80の接着シール裏面84(図2参照)の接着層86で使用する接着剤の違いや、気温の変化による接着剤の接着変化を押圧調整部31(図5参照)で調整可能としている。
【0075】
次に、貼付案内板41の回転による、貼付部A44と貼付部B45の軌道に関して、図7をもって説明をする。図7は、貼付案内板の回転軌道に関する概略説明図である。図7では、貼付案内板41の左右側面にある、それぞれの貼付案内板回転軸43の軸着位置が異なることは、上述したとおりである。
【0076】
この貼付案内板回転軸43の軸着位置を貼付部B45は、貼付部A44に比べて短い寸法を軸着位置として構成したことで、接着シール80が、貼付案内板41の回転により、貼付部A44は、貼付部A先端軌道線76の軌道線となり、貼付部B45は、貼付部B先端軌道線77の軌道線となることを示している。符号tで、接着シール80は、切断されている。
【0077】
図7で示す通り、貼付部A44は貼付部A先端軌道線76の軌道線となり、貼付部B45は、貼付部B先端軌道線77の軌道線のように、それぞれの貼付部の軌道線が異なることで、貼付案内板41の回転で、貼付部B45が、押当板32(図5参照)と接触することはなく、モーターM2(図示せず)による貼付案内板41が回転中に、モーターM1(図示せず)を回転させ、接着シール80を搬送することが可能になり、処理速度の向上が図れるようになっている。
【0078】
また、貼付部A44と貼付部B45は、図示はしていないが、貼付案内板41から着脱自在に構成され、金属や樹脂、ゴム等で形成されており、且つ、貼付部A44と貼付部B45の接着シール80と接する面は、凸凹表面処理や樹脂による表面加工で接着シール80の接着シール裏面84(図2参照)に加工した接着層86(図2参照)の接着剤の種類による貼り付き状態を、押圧調整部31(図5参照)の押圧量の調整で、接着剤の種類に対応できるようになっている。
【0079】
そして、貼付部A44の形状は、押当板32(図5参照)の側面に沿って待機している接着シール80の接着シール裏面84の接着層86に当接するときに、接着層86と、接着案内板41の貼付部A44の外周面と貼り付き易い曲面で構成し、貼付部B45の形状は、貼り付きやすい曲面と貼付シール80に張力をかけ易くするために鋭角の部位を持たせ、異なる形状としている。
【0080】
次に、図8をもって、ロール状の連続した接着シール80を切断する切断手段に関し説明する。図8は、貼付案内板の接着シール切断に関する概略説明図である。尚、図示では、切断手段の説明に必要のない部位は、図示を一部省略している。
【0081】
尚、図8では、接着シール80は、実際には、接着シール80は、貼付案内板41の回転による切断を示しており、実際の状態は、貼付部B45の部位(符号t)で手前に折れた状態となっている。また、符号tの部位は、搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)とのロール間で把持されている、接着シール80とつながっている。
【0082】
本発明の小口封緘装置では、刃物を使用しないで、接着シール80に加工したミシン加工部81で切断させる構成としている。尚、説明は、本発明の小口封緘装置における切断手段の基本動作を、標準小口封緘として説明をする。
【0083】
本発明の小口封緘装置の接着シール80切断手段は、貼付移動手段で、先端部位を押当板32(図5参照)に沿って停止している接着シール80を、モーターM2(図示せず)の回転で、回転した貼付案内板41の貼付部A44と当接させて貼り付け、更に、貼付案内板41の回転で、接着シール80を、貼付板Bに貼り付ける。
【0084】
この貼付案内板41の回転中に、接着シール80の搬送方向で後端部位は、接着シール80の搬送手段の説明で上述したとおり、接着シール80の搬送制御により、モーターM1の回転が停止され、搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)のロール間で挟持された状態となり、接着シール80は、貼付案内板41によって、引っ張れた状態となり、張力により、接着シール80に加工したミシン加工部81で、刃物を使用することなく接着シール80は切断される。
【0085】
尚、上述した接着シール80の切断手段と、接着シール80の搬送制御の方法に関しては、接着シール搬送手段で、上述して説明している。接着シール80の切断条件を説明する。切断条件は、ロール状のロール幅で切断用のミシン(点線の孔)加工したミシン加工部81(図2参照)の所定の間隔は、搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)のロール間で把持される位置と、貼付案内板41(図7参照)が回転で、貼付部B45(図7参照)を上流として垂直となる以前の直線寸法より、短い寸法であることが条件となる。
【0086】
以上が、本発明の小口封緘装置における切断手段の基本構成となっている。また、他の貼付案内板41の構成を変えた、切断手段に関しては、図17から図19の説明として、後述で説明する。
【0087】
次に、図5と図9をもって、小口封緘の対象物である印刷物70の印刷物搬送手段に関し説明をする。図5は、本発明の小口封緘装置の概略構成説明図であり、図9は、貼付案内板空間部と、印刷物の搬送貫通に関する概略説明図である。
【0088】
先ず、図5をもって説明する。印刷物70は、印刷物搬送部20の印刷物搬送台24に配置した搬送ベルト21上に、小口71を先端として、貼付案内板41側に寝かされた状態でおかれる。
【0089】
そして、搬送方向の左右移動を、それぞれの左右ガイド板26で規制され、また、搬送される印刷物70は上面を、印刷物70のページ数による厚さ調整を持つガイド板D25で、小口71が開くことを規制されている。尚、左右ガイド板26は、印刷物70の小口71と接着シール80の搬送位置の調整機能を持っている。
【0090】
印刷物搬送部20の搬送ベルト21を、回転位置検出器を有するモーター(以下、モーターM3とする。図示せず。)を、貼付案内板41の回転が所定の位置に停止したモーターM2(図示せず)の信号と、図示印刷物搬送台24に配置した、印刷物70の有無を検出する検出部で、印刷物70の有無を検出した検出信号とを受けてモーターM3(図示せず)を回転させ、モーターM3に連動された搬送ベルト21の回転で、印刷物70は、貼付案内板41側方向に搬送される。
【0091】
また、図示はしていないが、印刷物搬送台24の貼付案内板41側の先端には、搬送状態を検出する搬送検出部が配置されており、この搬送検出部の検出信号により、搬送の状態を検出している。
【0092】
更に、搬送ベルト21には、印刷物70の搬送を助ける搬送押出部22が配置されており、搬送ベルト21の回転で搬送押出部22が、印刷物70の背(背表紙)74(図1参照)を押し出して搬送することで、印刷物70の搬送を安定させると共に、貼付案内板41で印刷物70の小口71と、接着シール80の接着シール裏面84(図2参照)の接着層86(図2参照)と、直交に当接する精度を高められる構成としている。
【0093】
尚、この搬送押出部22の、印刷物70の背(背表紙)74(図1参照)側に弾性材を貼り付け、クッションの機能を果たし、配送時の騒音と印刷物70の破損等(傷)を防止している。そして、搬送押出部22は、押し出しの調整設定ができ、押し出し搬送を行ったとき、押し出しの調整設定範囲を超えたときは、搬送押出部22そのものが、反貼付案内板41側に移動可能に構成している。
【0094】
更に、この搬送押出部22の調整設定範囲を超えたときは、搬送押出部22そのものが、上端部から反貼付案内板41側に倒れることで、印刷物70の搬送による破損等を防止できるようになっている。
【0095】
尚、図5では、搬送ベルト21で印刷物70の搬送を示しており、印刷物70の自動搬送の手段は無く、印刷物70の搬送ベルト21への送り込みは手作業となる。図5では、図示はしていないが、印刷物搬送部20に、印刷物自動搬送手段(装置)を持たせることで、貼付案内板41の回転位置の停止信号を受け、印刷物70を印刷物搬送部20に自動で送り出し、さらに小口封緘の作業を省力化することもできる。
【0096】
また、印刷物70の搬送は、搬送ベルト21による印刷物70の搬送に限るものではなく、印刷物70が小口71を先端として、印刷物70が搬送されれば良く、印刷物70の形状により、搬送ベルト21による印刷物70の搬送でなく、OA機器で使用されている給紙技術である、例えば、搬送ベルト21に変えて、周知された給紙方法であるフリクションパット方式等を採用して構成し、印刷物70を搬送しても構わない。
【0097】
そして、本発明の小口封緘装置を、用紙から冊子形状の印刷物70(図1参照)を作成する機能を持つ、複写機等と連結させることで、印刷や複写からの一環処理で、印刷物70を作成し、封筒を使用しない省資源の配送物の形状とする構成としても良い。
【0098】
図9をもって、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45の間に貼り付けられた接着シール80と、印刷物70が小口71を先端として、貼付案内板41の貼付案内板空間部47を搬送で貫通する状態を説明する。図9は、貼付案内板空間部と、印刷物搬送貫通に関する概略説明図である。
【0099】
図9では、印刷物70の小口71を先端として、横に寝かされた状態で搬送され貼付案内板41の貼付案内板空間部47を貫通するとき、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45に貼り付けられた接着シール80の接着シール裏面84の接着層86に、直交に対向することを示している。
【0100】
そして、印刷物70が、搬送によって、小口71と接着シールの接着層86とを直交に当接できることを示している。また、接着シール80の搬送方向は、貼付案内部41の貼付部A44から貼付部B45の方向への搬送となることが解る。尚、図9の貼付案内板41は、図6の貼付案内板41の構成例で図示している。
【0101】
次に、図5をもって、小口当接調整手段に関し説明をする。図5は、本発明の小口封緘装置の概略構成説明図である。図5では、搬送された印刷物70は、停止している貼付案内41の貼付案内板空間部47を搬送で貫通搬送され、貼付案内板41の貼付部A44と、貼付部B45との間に、印刷物70の小口71側に直交に対向して貼り付いている接着シール裏面84(図6参照)の接着層86(図6参照)と直交に当接して、印刷物70の小口71と接着シール80は貼り付けられる。
【0102】
この印刷物70の小口71と接着シール80が搬送で、直交に当接で貼り付けられるとき、接着シール80の接着シール表面83(図2参照)側を、印刷物搬出部55方向に有る小口当接調整手段の小口当接調整板56で、搬送された印刷物70の小口71と、接着シール裏面84(図6参照)の接着層86の部位を当接後に、軽く係止させる構成とし、小口71と、接着シール80の当接が均等になるように貼り付ける調整を行っている。
【0103】
この小口当接調整部60の小口当接調整板56による小口71と、接着シール80の当接の調整は、搬送ベルト21により搬送される印刷物70の厚さのバラツキ(冊子形状の印刷構成からくるもの)や、中綴じ製本における折り加工による製本の歪みや、また、表紙材料が滑りやすい材質で冊子形状に加工されている等の原因で、印刷物70の搬送による搬送方向での左右への微妙な曲がりによる、小口71と接着シール80の当接の不均等(バラツキ)を、小口当接調整板56で軽く係止させることで調整を行い、印刷物70の小口71と接着シール裏面84(図2参照)の接着層86との当接を均等化して、小口71と接着シール80の貼り付け状態を、安定させている。
【0104】
そして、小口当接調整板56は、図示はしていないが、搬送されてきた印刷物70の小口71が、小口当接調整板56に当接したことを検出部で、検出できるようになっている。この検出信号により、小口当接調整板56は、小口当接調整板支点57を支点として、印刷物搬出部55側にソレノイド58の引き動作で、印刷物搬出部55側に倒れるようになっている。
【0105】
このように、小口当接調整板56は、印刷物70の小口71と、接着シール裏面84(図2参照)の接着層86(図2参照)の当接を均等化させること、そして、上端部から印刷物搬出部55側に倒れることで、印刷物70を印刷物搬出部55への案内を行う搬送案内板の役割と、貼付案内板41の回転時における、小口当接調整板56との接触を回避した構成としている。
【0106】
また、小口当接調整板56は、印刷物70の小口71の当接する部位を、上下と左右の角度を調整する小口当接角度調整部59を持たせている。また、当接調整を実行の有無の切り変えと、係止時間設定調整の機能を持っている。以下説明する。
【0107】
この小口当接角度調整部59は、小口当接調整板56の上下と左右の当接角度の調節を行い。小口71と接着シール80の当接を均等化させ、小口71を封緘する接着シール80の当接によるシワ等の発生を防止する調整を行えるようになっている。
【0108】
また、小口当接調整手段には、当接調整を切り変えの機能を持たせている。この機能は、上述の通り、多種の印刷物70の搬送により小口71と、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45に貼り付けられた接着シール80の当接を均等化することである。
【0109】
そのため、印刷物70が搬送による搬送方向で左右への曲がり搬送のない印刷物70や、表紙の材質が薄く少ページの印刷物70のときは、搬送を係止させる必要はなく、小口71の係止機能を実行せずに、小口当接調整板56を小口当接調整板支点57で印刷物搬出部55側にソレノイド58の引き動作で倒した状態で、印刷物70を印刷物搬出部55へ送り出す案内板として機能することもできるようになっている。
【0110】
更に、小口当接調整手段には、係止時間の設定調整の機能を持たせている。図示しないが、小口当接調整板支点57での制御や、ソレノイド58の引き動作の制御で可能である。この機能は、小口71と接着シール80が当接する時間を調整し、小口71と接着シール80の当接を、更に、均等化させることで、小口封緘の精度を向上させている。
【0111】
尚、ここでは説明として、小口当接調整板56の動作を確保する手段の一例として、ソレノイド58で構成することで説明を行っているが、回転位置検出機能を持つモーターとカムとの組み合わせ等の周知された他の構成で、同様な小口当接調整板56の動作は可能であり、ソレノイド58での構成に限定するものではない。
【0112】
その後、印刷物搬出部55側方向に搬送される印刷物70は、小口71に接着シール80を貼り付けた状態で搬送される。このとき小口当接調整板56の上端部から印刷物搬出部55側に倒れ(小口当接調整板56の機能を使用時として、説明を続ける)案内板の役割を行う。そして、印刷物70は印刷物搬出部55側方向に搬送される。
【0113】
この搬送により、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45に貼り付けられた接着シール80は、小口71と接着シール80が当接されて貼り付いた状態で搬送され、接着シール80は、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45から外れる。
【0114】
そして、小口71に接着シール80が貼り付いた状態で、印刷物70は小口当接調整板56の側面に沿って案内され印刷物搬出部55側方向に搬送される。この時、小口71に貼り付いていない貼付案内板41の貼付部A44側となる接着シール80の部位が、搬送により小口当接調整板56の側面に沿って移動することで、印刷物70の表表紙72(図1参照)、または、裏表紙73(図1参照)に、仮着された状態となる。
【0115】
次に、図5をもって、圧着搬出手段に関し説明をする。図5は、本発明の小口封緘装置の概略構成説明図である。印刷物70の小口71に接着シールが貼り付けられ、その後、搬送されている印刷物70は、図示はしていない印刷物搬送部20の貼付案内板41側先端に配置した、印刷物70の搬送を検出する検出部で、搬送されてきた印刷物70の小口71を検出する。この検出した信号により、印刷物搬出部55の回転位置検出器を有するモーター(以下、モーターM4とする。図示せず)を回転させる。
【0116】
このモーターM4(図示せず)に連動している搬出ベルト63は回転され、搬出ベルト63と、印刷物70の厚さと、圧着調整部61で圧着を調整自在とした圧着ロール62で回転圧着されながら、小口71に貼り付いていない貼付案内板41の貼付部B45側にある接着シール80の部位と、印刷物70に仮着された貼付部A44側の、接着された接着シール80の部位が、印刷物70の表表紙72と、裏表紙73(共に、図1参照)に跨るように接着シール80が圧着回転で貼り付けられ、印刷物70の小口封緘がされる。その後、印刷物70は、搬出ベルト63の回転で、配送物の形状となって、印刷物搬出部55から搬出される。
【0117】
尚、印刷物搬出部55の搬出ベルト63を回転させるモーターM4(図示せず)の回転速度は、印刷物搬送部20の搬送ベルト21を回転させるモーターM3(図示せず)と、回転速度を同期した回転速度としている。
【0118】
また、図示はしていないが、印刷物搬出部55の印刷物70を印刷物搬出部55の貼付案内板41側の先端部に受入検出部を配置している。この受入検出部を、印刷物70(図5参照)の搬送方向で左右に移動自在として、接着シール80は、着色された基材に位置検出部85(図2参照)を印刷して、印刷物70(図2参照)の表表紙72(図2参照)や裏表紙73(図2参照)の印刷(インク色)の影響を回避し、この印刷物70の受入検出部で検出させ、接着シール80の位置検出部85(図2参照)で小口封緘の仕上がりを自動検査で行い、小口封緘状態の確認作業を省力化することもできる。
【0119】
そして、図5では、圧着搬出手段を搬出ベルト63と圧着調整部61で圧着を調整自在とした圧着ロール62とで回転圧着として説明しているが、、図示はしないが、圧着搬出手段を搬出ベルト63と、圧着調整部61で圧着を調整自在とした押圧板によって圧をかけ、印刷物70と接着シール70を、圧着で貼り付ける構成としても構わない。
【0120】
ここで貼付案内手段に関し補足説明を行う。図1で示した、小口封緘した印刷物70(図1参照)の完成物とした、実施形態の一例では、印刷物70(図1参照)の小口71(図1参照)を接着シール80(図1参照)で小口封緘した位置は、接着シール80(図1参照)の収納位置、具体的には、接着シール収納部(図5参照)の回転軸04(図5参照)へのホルダー03(図5参照)の固定位置を、基本として決められている。
【0121】
また、印刷物70(図5参照)の搬送を規制する左右ガイド板26(図5参照)でも、印刷物70(図5参照)の位置を微調整することが可能であり、印刷物70(図5参照)の小口71(図5参照)の接着シール80(図5参照)の封緘位置の微調整ができる構成となっている。
【0122】
次に、本発明の小口封緘装置は、上述した各実施の例示に限るものでなく、請求項に記載した技術的思想の範囲で様々な変形が可能である。以下、他の実施形態の例示を説明する。先ず、図10から図15をもって、貼付案内板41の構成を変えた、実施形態の、一例を説明する。
【0123】
尚、貼付案内板41の構成を変えた、実施形態の、一例を示した図10から図15の各図では、貼付案内板41に配置したそれぞれの貼付案内板回転軸43は、一端を図示していない本体筐体に配置された軸受部と、他端を、貼付案内板回転軸43(図6参照)に配置したジョイント52(図6参照)で、モーターM2(図示せず)の回転を受けた回転(図示せず)で連結されている。
【0124】
そして、このモーターM2(図示せず)の回転を受けた回転軸(図示せず)は、ジョイント52(図6参照)で着脱自在とされ、小口封緘を行う多種の印刷物70(図5参照)に対応するために、構成の異なる貼付案内板41(図6参照)と交換ができる構成となっている。
【0125】
この貼付案内手段の貼付案内板41(図9参照)に関し、他の構成での、実施形態の一例を図10から説明する。図10は、側面に貼付案内補助板を配置した貼付案内板に関する、一例の概略説明図である。
【0126】
図10では、貼付案内板41の側面に配置された、貼付案内補助板42は、印刷物70が小口71を先端として貼付案内板空間部47を搬送で貫通するとき、寝かされて搬送される印刷物70(図5参照)の下面を支え、貼付案内板空間部47での印刷物70(図5参照)の貫通を円滑にさせている。また、小口71(図5参照)と、接着シール80が直交に当接する位置を決める案内板の役割を果たし、安定した小口封縅を行っている。
【0127】
次に、図11をもって貼付案内補助板42を配置した貼付案内板41の回転に関し説明をする。図11は、補助案内板を配置した貼付案内板の回転に関する、一例の概略説明図である。貼付案内板41の貼付案内板回転軸43を軸着した位置が異なることは、上述したとおりである。
【0128】
貼付案内板回転軸43の軸着位置を、貼付部B45は、貼付部A44に比べて短い寸法を軸着位置として構成したことで、接着シール80が、貼付案内板41の回転で貼付部A44の先端部(反貼付案内板回転軸43側)は、貼付部A先端軌道線76の軌道線となり、貼付部B45の先端部(反貼付案内板回転軸43側)は、貼付部B先端軌道線77となる。
【0129】
そして、貼付案内補助板42は、貼付案内板41の側面から印刷物搬送部20側の方向で、貼付部A先端軌道線76の軌道線と、貼付部B先端軌道線77の軌道線の、概ね、中間軌道線となる先端位置の寸法で、はねだした形に、配置されていることを示している。
【0130】
このはねだした寸法で配置したことで、貼付案内板41の回転により、貼付案内補助板42が、印刷物搬送部20と回転で接触することのない構成とし、案内板としての役割を果たし、印刷物70(図5参照)の下面を支えることで、印刷物70(図5参照)の搬送を安定させて、小口封緘を行えるようになっている。
【0131】
次に、図12と図13をもって、更に、貼付案内板41の構成を変えた、実施形態の一例を説明する。図12は、切欠部を持たせた貼付案内板と、貼付案内補助板に関する概略説明図であり、図13は、切欠部を持たせた貼付案内板と、貼付案内補助板の回転と、印刷物搬送部に固定した搬送補助ガイドを配置した概略説明図である。
【0132】
図12では、貼付案内板41の左右に貼付案内板回転軸43を、そして、上下に配置された貼付部A44と貼付部B45にそれぞれ貼付案内板切欠部49を配置している。また、貼付案内補助板42にも、補助案内板切欠部50を、配置していることを示している。
【0133】
また、印刷物70(図5参照)が貼付案内板41の貼付案内板空間部47を貫通する印刷物70(図5参照)の搬送を、印刷物70(図5参照)の上面をガイド板D25(図5参照)で規制していることを示している。
【0134】
そして、図13で示しているように、印刷物70(図5参照)の下面を印刷物搬送部20の、印刷物70の搬送方向で先端部に、固定された搬送補助ガイド23を配置している。この固定した搬送補助ガイド23と、貼付案内板41の貼付案内補助板42で、印刷物70(図5参照)の下面を支えながら、貼付案内板41の貼付案内板空間部47に案内することで、印刷物70(図5参照)の小口71(図5参照)の下面が開かないように規制をしている。
【0135】
また、図13で示した、これら貼付案内板41のそれぞれの貼付案内板切欠部49と、補助案内板切欠部50は、貼付案内板41の回転による、貼付案内板41と貼付案内補助板42が、印刷物搬送部20の固定した搬送補助ガイド23との接触を、これらの切欠部で回避する構成としており、搬送される印刷物70(図5参照)の下面を支えて、安定した印刷物70(図5参照)の搬送を図っている。
【0136】
次に、図14をもって、更に、貼付案内板41の構成を変えた、実施形態の一例を説明する。図14は、切欠部を持たせた貼付案内板と、貼付案内補助板と、副貼付案内補助板と、固定した搬送補助ガイドの概略説明図である。
【0137】
図14では、上述した図12で説明した、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45に貼付案内板切欠部49(図12参照)を配置し、同じく、貼付案内補助板42も貼付案内補助板切欠部50(図12参照)を配置されている。そして、貼付案内板41の貼付案内補助板42と同じ側面に、印刷物70(図5参照)の厚さを位置調整自在とした、副貼付案内補助板46を、貼付案内板41の側面に配置している。
【0138】
この副貼付案内補助板46は、搬送される印刷物70(図5参照)の搬送方向先端となる小口71(図5参照)の上面の開きを、貼付案内板41側から規制する案内板の役割を果たしている。また、図示はしていないが、副貼付案内補助板46も副貼付案内補助板切欠部51(図示せず)を配置している。
【0139】
そして、副貼付案内補助板切欠部51(図示せず)は、貼付案内板切欠部49(図12参照)や、貼付案内補助板切欠部50(図12参照)と同様の効果と、図12の説明で上述した、切欠部を持つ貼付案内板41の回転による、印刷物搬送部20の印刷物70の搬送先端に配置した、固定された搬送補助ガイド23との接触を回避する構成としている。
【0140】
また、これらの切欠部を配置することで、印刷物搬送部20からの、印刷物70(図5参照)の小口(図5参照)の開きを印刷物の下面と上面とを規制して、印刷物70(図5参照)の小口71(図5参照)の開きを防ぎ、貼付案内板空間部47の貫通を円滑にさせ、接着シール80との直交に当接する印刷物70(図5参照)の規制することができる。
【0141】
次に、図15をもって、更に、貼付案内板41の構成を変えた、実施形態の一例を説明する。図15は、貼付案内板に副貼付案内補助板の配置と、移動する搬送補助ガイドの概略説明図である。図15では、貼付案内板41の側面に副貼付案内補助板46を配置し、印刷物搬送部20の貼付案内板41側先端に、印刷物70(図5参照)の搬送方向に前後に移動する搬送補助ガイド23を配置している。
【0142】
この図15に示した貼付案内板41は、貼付部A44と貼付部B45に貼付案内板切欠部49(図12参照)を配置せず、また、貼付案内板41の側面に配置した、副貼付案内補助板46も切欠部を配置しない構成としている。
【0143】
そして、搬送される印刷物搬送部20の搬送方向先端に、印刷物70(図5参照)の搬送方向で、前後移動する搬送補助ガイド23を配置している。この様な配置で、搬送される印刷物70(図5参照)の上面を、ガイド板D25と、副貼付案内補助板46(図5参照)で規制し、印刷物搬送部20から、印刷物70(図5参照)の搬送方向で前後移動する搬送補助ガイド23で印刷物70(図5参照)の下面を全体で支え規制する構成としている。
【0144】
そして、印刷物70(図5参照)の小口71(図5参照)の開きを防ぎ、貼付案内板空間部47の貫通を円滑にさせ、接着シール80との直交に当接する印刷物70(図5参照)を規制し、安定した小口封緘としている。
【0145】
この前後移動する搬送補助ガイド23は、貼付案内板41が上述した垂直に停止したとき以外は、貼付案内板41の回転させるモーターM2(図示せず)の回転を検出して、印刷物搬送部20に有るレール上での移動で収納される構成(図示せず)として、貼付案内板41の回転で搬送補助ガイド23と接触しないようになっている。
【0146】
また、搬送補助ガイド23の前後の移動手段は、図示はしていないが、モーターM2(図示せず)の回転を検出し、ソレノイドの引きの動作による収納構成と、引きの動作の解除による押し出しの構成としている。
【0147】
尚、ここでは、ソレノイドを使用した例で説明しているが、これに限定するものではない。周知された技術で同様の動作は可能である。例えば、モーターとカムの組み合わせ等、周知された技術で構成することでも良い。
【0148】
次に、図16をもって、貼付案内板41の取り付けと、取り外しに関する、実施形態の一例を説明する。図16は、貼付案内板の取り付けと、取り外しに関する、一例の概略説明図である。
【0149】
本発明の小口封緘装置では、貼付案内板41の交換が容易にできる構成としている。図16では、本発明の小口封緘装置の左右筐体を、2分割の構成として、その分割は、ベース部分(細線で囲まれた符号sの部分)として、印刷物搬送部20、貼付案板41の部分、小口当接調整板56、圧着調整部61、印刷物搬出部55で構成している。
【0150】
そして、このベース部分に、接着シール収納部01から、接着シール80を搬送と、接着シール80を貼付案内板41に貼り付ける押当板32の各部位を、他の分割部分(細線で囲まれた符号mの部分)として、分割して構成していることを示している。
【0151】
この他の分割部分(符号mの部分)を、ベース部分(細線で囲まれた符号sの部分)の筐体に組み込まれたレール上に配置して移動できる構成とした。貼付案内板41の交換時には、他の分割部分(符号mの部分)を、反印刷物搬出部55側にベース部分に筐体に組み込まれたレールに沿って、所定の寸法を引き出せる構成とし、貼付案内板41の上流部位を空けることで、貼付案内板41の交換が容易にできる。尚、貼付案内板41の交換方法は、貼付案内手段の説明で上述しており、省略する。
【0152】
また、他の実施形態の一例では、本体筐体を分割するのでなく、押圧調整部31と、押当板32と、押当板支点33と、ストッパー上34と、ストッパー下35と、を1ユニット(細線で囲まれた符号nの範囲)として、本体筐体に配置したレールに沿って上流方向に引き出せる構成とすることができ、貼付案内板41の交換ができる。
【0153】
尚、貼付案内板41の交換は、貼付部A44(図15参照)や、貼付部B45(図15参照)の部位調整交換や、副貼付案内補助板46(図15参照)の位置調整等、また、貼付案内板41の清掃等のメンテナンスに有効となる。そして、これら筐体の分割や、一部の部位をユニット化することにより、印刷物70(図5参照)の搬送トラブル等の修復や、メンテナンスにも有効な構成となる。
【0154】
そして、図16で示している、貼付案内板の取り付けと、取り外しに関する、一例の概略説明図での、本発明の小口封緘装置の構成を、接着シール収納部01を、印刷物搬送部20上流部位に配置して、接着シール80を搬送することで、本発明の小口封緘装置の概略構成を説明しているが、接着シール収納部01を印刷物搬出部55の下流部位に配置し、接着シール80を搬送する構成も、貼付案内板41等の回転制御を変更することで構成することができる。
【0155】
この構成により、印刷物搬送部20の上流に構成する部位をなくすことができ、印刷物搬送手段を変更し、例えば、印刷物自動搬送装置の組み込み等で、有利な構成とすることもできる。
【0156】
次に、図8と、図17から図19をもって、貼付案内板41の回転と張力による接着シール80の切断手段に関し、貼付案内板41の貼付部B45の形状を変えた、他の実施形態の一例を説明する。図8は、貼付案内板の接着シール切断に関する概略説明図である。
【0157】
そして、図17は、貼付部Bに角度を持たせた貼付案内板の、一例の概略説明図であり、図18は、貼付部Bに角度を持たせた切欠部を持つ貼付案内板と、貼付案内補助板の、一例の概略説明図であり、図19は、貼付部Bに突起を持たせた貼付案内板の、一例の概略説明図である。
【0158】
尚、図18から図19の各図では、接着シール80の切断を説明するため、接着シール80を上流方向に向けて、各図を示している。実際には、接着シール80は、図5で示した搬送ロールC18と搬送ロールD19との搬送ローラ間に把持され、接着シール80は、貼付部B45の部位(符号t)で、接着シール80は手前に折れた状態になっている。
【0159】
また、貼付案内板41の貼付部B45とミシン加工部81の間が近い状態を、実施形態の一例として図示している。そして、切断手段の説明に必要のない貼付案内補助板42(図8参照)等は、図示を省略している。
【0160】
そして、図17から図19の各図では、貼付案内板41が回転することで、貼付部A44に接着シール80を貼り付け、その後、貼付案内板41は回転を続け、貼付部B45を上流として垂直の所定の位置に回転停止する以前で、貼付部B45に接着シール80を貼り付けた段階の状態を、印刷物搬送部20(図5参照)側から示している。尚、接着シール80は、符号tで搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)のロール間に把持された、接着シール80と連続されている。
【0161】
図8から説明する。図8では、上述した接着シール80の切断手段で説明した、本発明の小口封緘装置における、貼付案内板41の回転による接着シール80の切断手段の基本構成を図示している。接着シール80は、後端部位を搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)のロール間に把持され、貼付部A44と貼付部B45に接着シール80を貼り付けた貼付案内板41の回転による張力で、接着シール80のミシン加工部81から、切断させることを示している。
【0162】
上述で説明し図8で示した、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45は、貼付案内板41の左右に軸着した貼付案内板回転軸43に対し平行に配置されている。そして、この平行に配置された、貼付部A44と貼付部B45に接着シール80を貼り付けるようになっている。また、このような貼付部A44と貼付部B45の配置を、貼付案内板41の基本構成としている。
【0163】
図8で示した切断手段の基本構成に対し、図17では、貼付案内板41の貼付部A44に対し貼付部B45は平行でなく、貼付部B45に角度を持たせた構成とした。この貼付部B45に角度を持たせた構成としたことで、搬送ロールC18と搬送ロールD19(共に、図5参照)のローラ間に把持されている接着シール80は、貼付案内板41の回転により、押当板32(図5参照)で、貼付案内板41の貼付部A44に貼り付けられる。
【0164】
更に、貼付案内板41の回転で、貼付部B45に貼り付けられるとき、接着シール80のロール幅に分散した張力がかかり、接着シール80に加工されたミシン加工部81で切断されるようになっている。
【0165】
このように、貼付案内板41の貼付部B45に、角度を持たせた構成としたことで、接着シール80を切断する貼付案内板41の回転させる力も低減が図れ、また、ミシン加工部81での切断音の低減も図れる。
【0166】
次に、図18をもって、他の一例を説明する。図18では、貼付案内板41に上下に貼付案内板切欠部49を配置し、図12と図13で説明した貼付案内板41等に切欠部を配置する構成と、その効果を生かしながら、図17で説明した貼付案内板41の貼付部B45に角度を持たせた構成とした、実施形態の一例を図示している。この一例の貼付案内板41の構成により、上述した切欠部の配置した貼付案内板41の構成効果と、接着シール80の切断の、貼付部B45に角度を持たせた効果とを、もたらす構成とすることができる。
【0167】
更に、図19をもって、接着シール80の切断手段に関し、貼付案内板41の構成を変えた実施例の一例を説明する。図19は、貼付部Bに突起を持たせた貼付案内板の接着シール切断に関する、一例の概略説明図である。
【0168】
先に、図17と図18で、貼付案内板41の貼付部B45に角度や、切欠部を持たせた貼付案内板41の構成を説明したが、貼付部B45の角度を変更することなく、切欠部も配置せず、貼付部A44と貼付部B45を平行に配置して、貼付部B45に貼付部突起48を配置することで、接着シール80をミシン加工部81で切断させる張力を分散させる構成とし、貼付案内板41の回転力の低減が図れ、また、接着シール80の切断音の低減も図ることもできる。
【0169】
尚、図19では、貼付部B45の貼付部突起48を、2個の配置として図示しているが、貼付部突起48は、2個の配置に限定するものではなく、1個以上の配置をおこなえば良く、また、図示はしていないが、この貼付部突起48の配置する位置が、貼付部B45の先端部の配置で有れば良い。
【0170】
そして、図示はしていないが、貼付部突起48が接着シール80のロール幅に合わせ移動可能で着脱自在として、接着シール80の材質により形状の異なる貼付部突起48と交換が可能な構成とし、切断効果を高めても良い。
【産業上の利用性の可能性】
【0171】
例えば、書店の店頭に置ける書籍の立ち読み防止のため、広く行われているビニール袋に書籍を入れることで立ち読みの防止する方法ではなく、小口封緘をすることで、書籍の立ち読み防止ができる。
【0172】
また、ステープルで背の部位を綴じられ製本された印刷物の背(背表紙)の全面と、表表紙、裏表紙とに跨るように接着シールを貼り付けることで、見栄えの良い製本とした印刷物とすることにも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0173】
【図1】小口封緘した印刷物の、一例の概略説明図。
【図2】本発明の小口封緘装置で使用する接着シールの基本形状の概略説明図。
【図3】従来の小口封緘装置で使用する粘着テープの概略説明図。
【図4】本発明の小口封緘装置の概略基本構成説明図。
【図5】本発明の小口封緘装置の概略構成説明図。
【図6】貼付案内板の基本構成の概略説明図。
【図7】貼付案内板の回転軌道に関する概略説明図。
【図8】貼付案内板の接着シール切断に関する概略説明図。
【図9】貼付案内板空間部と、印刷物搬送貫通に関する概略説明図。
【図10】貼付案内補助板を配置した貼付案内板に関する、一例の概略説明図。
【図11】貼付案内補助板を配置した貼付案内板の回転に関する、一例の概略説明図。
【図12】切欠部を持たせた貼付案内板と、貼付案内補助板に関する概略説明図。
【図13】切欠部を持たせた貼付案内板と、貼付案内補助板との回転と、印刷物搬送部に固定した搬送補助ガイドを配置した概略説明図。
【図14】切欠部を持たせた貼付案内板と、貼付案内補助板と、副貼付案内補助板と、固定した搬送補助ガイドの概略説明図。
【図15】貼付案内板に副貼付案内補助板の配置と、移動する搬送補助ガイドの概略説明図。
【図16】貼付案内板の取り付けと、取り外しに関する、一例の概略説明図。
【図17】貼付部Bに角度を持たせた貼付案内板の、一例の概略説明図。
【図18】貼付部Bに角度を持たせた切欠部を持つ貼付案内板の、一例の概略説明図。
【図19】貼付部Bに突起を持たせた貼付案内板の、一例の概略説明図。
【符号の説明】
【0174】
01:接着シール収納部
03:ホルダー
04:回転軸
05:保持部
11:ガイド板A
12:ガイド板B
13:ガイド板C
14:接着シール検出部
16:搬送ロールA
17:搬送ロールB
18:搬送ロールC
19:搬送ロールD
20:印刷物搬送部
21:搬送ベルト
22:搬送押出部
23:搬送補助ガイド
24:印刷物搬送台
25:ガイド板D
26:左右ガイド板
30:剥離ガイド
31:押圧調整部
32:押当板
33:押当板支点
34:ストッパー上
35:ストッパー下
40:貼付案内部
41:貼付案内板
42:貼付案内補助板
43:貼付案内板回転軸
44:貼付部A
45:貼付部B
46:副貼付案内補助板
47:貼付案内板空間部
48:貼付部突起
49:貼付案内板切欠部
50:貼付案内補助板切欠部
51:副貼付案内板切欠部
52:ジョイント
55:印刷物搬出部
56:小口当接調整板
57:小口当接調整板支点
58:ソレノイド
59:小口当接角度調整部
60:小口当接調整部
61:圧着調整部
62:圧着ロール
63:搬出ベルト
64:搬出補助板
70:印刷物
71:小口
72:表表紙
73:裏表紙
74:背(背表紙)
76:貼付部A先端軌道線
77:貼付部B先端軌道線
80:接着シール
81:ミシン加工部
83:接着シール表面
84:接着シール裏面
85:位置検出部
86:接着層
87:非接着層
88:巻芯
89:配送先情報ラベル
90:粘着テープ
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告雑誌、ダイレクトメール、カタログ等の、冊子形状の印刷物の小口を、1基材で片面を接着剤で接着層を形成した接着シール(粘着テープ)で封緘して、配送物の形状とする小口封緘装置(機)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、広告雑誌、ダイレクトメール、カタログ等の、印刷された内容物が表紙の背(背表紙)でつながっている冊子形状の印刷物を、省資源のために封筒を使用することなく、印刷物の小口を直接的に封緘して、配送物とすることが提唱されている。
【0003】
そして、小口封緘装置として、ロール状の粘着テープを長手方向で使用し、所定長さに刃物で切断した粘着テープを、粘着テープ吸着コンベアで搬送し、印刷物の小口(のどとも言われる)と粘着テープの接着層とを小口の長手方向で徐々に沿わせながら、印刷物の表表紙と小口と裏表紙に、粘着テープを折り返して貼り付けながら搬送し、印刷物の小口を封緘する構成の小口封緘装置が有る。一例として、特許文献1として公開されている。
【0004】
また、同じく、ロール状の粘着テープを長手方向で使用し、粘着テープの粘着層が冊子類の小口と対向するように配置してから、両者を、冊子類の小口と直交した方向に相対動させることにより、粘着テープを冊子類の表面と裏面とに跨がった状態に貼り付ける冊子類の小口封緘(封止)方法と、粘着テープの搬送手段として、独立したバッファー機能と、印刷物の搬送経路を横切る状態に粘着テープを長手方向で送り出す手段を持ち、粘着テープを熱線式等の刃物で切断する小口封緘装置が有る。一例として、特許文献2として公開されている。
【0005】
【特許文献1】特開平11−20332号公報
【特許文献2】特開平11−208619号公報
【0006】
尚、以下の記述では、従来の小口封緘装置に使用されている小口封緘材の名称を粘着テープとし、本発明の小口封緘装置で使用する小口封緘材の名称を接着シールとして、区別して記述する。
【発明の表示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、粘着テープを長手方向で使用する従来の小口封緘装置は、粘着テープの搬送手段において、粘着テープが長手方向で使用していることで、粘着テープ吸着コンベアや、バッファー機能を持たせる等、粘着テープの搬送手段の構成が複雑になり、粘着テープの搬送寸法(長さ)を短縮することで、粘着テープ搬送手段の構成の簡素化による粘着テープの搬送安定化させること、また、粘着テープ収納量の確保の問題(課題)があった。
【0008】
また、従来の小口封緘装置では、粘着テープの切断に刃物を使用しており、刃物への接着剤付着除去や、刃物の交換作業などの危険な保守作業をなくすため、刃物を使用しない小口封緘装置を構成させる問題(課題)があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明の小口封緘装置では、ロール状で片面に接着剤で接着層を形成した接着シールを、貼付案内手段の貼付案内板で、接着シールの接着層を、冊子形状の印刷物の小口と直交に対向するように配置して、印刷物の搬送手段で、印刷物の小口と、接着シールの接着層とを直交に当接させて貼り付け後、圧着で接着シールを印刷物の表表紙と裏表紙とに跨がった状態に貼り付けることで、安定した小口封緘ができる小口封緘装置を構成した。
【0010】
また、印刷物の小口を封緘する封緘材である接着シールの搬送手段を、従来の小口封緘装置に有る、粘着テープを、長手方向で小口封緘材として搬送して使用するのではなく、本発明の小口封緘装置では、小口の長手方向を封緘する接着シールをロール状のロール幅として設定することで、印刷物の小口と、表表紙と、裏表紙とに跨った状態に小口封緘を行い、接着シールの搬送寸法(長さ)を短縮させ、簡素化し、安定した接着シールの搬送手段ができる小口封緘装置を構成した。
【0012】
本発明の小口封緘装置では、小口の長手方向を封緘する接着シールをロール状のロール幅として設定することで、接着シールをロール状に巻装した太さを、従来の小口封緘装置で使用するロール状に巻装した粘着テープに比べ細い巻装とすることができ、消耗品の収納部分を小さくできる小口封緘装置を構成した。
【0013】
そして、本発明の小口封緘装置は、接着シールの搬送手段で搬送された接着シールを、貼付案内手段の貼付案内板の回転で、貼付案内板の上下に配置された貼付部に接着シールを貼り付けし、印刷物の小口と接着シールの接着層とを直交に対向させ、印刷物の搬送手段で印刷物を貼付案内板に配置した空間部を貫通することで、小口に接着シールを直交に当接させて貼り付ける手段とし簡素化した小口封緘装置を構成した。
【0014】
さらに、本発明の小口封緘装置は、ロール状の連続した接着シールを切断する接着シール切断手段は、接着シールを、搬送ロール間に把持させ、貼付案内手段の貼付案内板の回転による張力で、接着シールに加工したミシン加工部で切断をしている。また、刃物を使用しないことで、刃物への接着剤付着の除去や、刃物の交換作業などの危険な保守作業が無く、安定した接着シールの切断をすることができる小口封緘装置を構成した。
【発明の効果】
【0015】
本発明の小口封緘装置では、冊子形状の印刷物で小口の長さを、封緘する接着シールのロール状のロール幅で設定し、接着シールの搬送寸法(長さ)を短縮させ、接着シールの搬送手段が安定でき、簡素化した小口封緘装置を構成することができる。
【0016】
本発明の小口封緘装置では、接着シールの搬送手段で搬送された接着シールを、貼付案内手段の貼付案内板の回転で、貼付案内板の上下に配置した貼付部に接着シールを貼り付けし、印刷物の小口と接着シールの接着層とを直交に対向させ、印刷物搬送手段で、印刷物を貼付案内板に配置した空間部を貫通させ、印刷物の小口と接着シールの接着層とを直交に当接させ、簡素化した小口封緘装置を構成することができる。
【0017】
また、印刷物の小口と接着シールを貼り付け後、圧着で、表表紙と、裏表紙とに跨った状態に接着シールを貼り付けて小口封緘を行い、構成が複雑な粘着テープ吸着コンベアや粘着テープ搬送のための独立したバッファー機能を持たず、簡素化した小口封緘装置を接着シール搬送構成とすることが小口封緘装置を構成することができる。
【0018】
そして、本発明の小口封緘装置では、ロール状の連続した接着シールを切断して、小口封緘を行う接着シールの接着シール切断手段は、接着シールに加工した位置検出部での制御と、接着シールの搬送ローラ間の挟持と、貼付案内板の回転による接着シールを張力で、接着シールに加工したミシン加工部で切断する構成とし、刃物を使用しないことにより、刃物へ接着剤付着の除去や、刃物の交換作業などの危険な保守作業が無く、安定した接着シールの切断ができる小口封緘装置を構成することができる。
【0019】
冊子形状の印刷物で小口の長さを、封緘する接着シールのロール状のロール幅で設定したことで、接着シールをロール状に巻装した太さを、従来の小口封緘装置で使用するロール状に巻装した粘着テープに比べ細い巻装とすることができ、消耗品の収納部分を小さく構成することができ、接着シールと粘着テープとを同じ巻装の太さにしたときは、接着シールでは、より多くの小口封緘材の収納ができ、消耗品の交換頻度を低減させることができる。
【発明の実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、本発明の小口封緘装置の実施形態を、図と符号をもって説明する。先ず、小口封緘した印刷物に関し、図1をもって説明する。図1は、小口封緘した印刷物の、一例の概略説明図である。図1では、小口封緘した印刷物の完成物の、一例の概略説明図である。図1では、冊子形状の印刷物70の表表紙72と、小口71と、裏表紙73とに跨った状態に、接着シール80で小口封緘を行い、配送物の形状としたことを示している。尚、図1での図示した配送先情報ラベル89は、小口封緘後、印刷物70の表表紙72に、別作業で貼り付けている。
【0021】
そして、図1で示した印刷物70の小口封緘の一例では、小口71の長さの全てを接着シール80で小口封緘を行っていない。これは、本発明の背景技術にある省資源を考慮して、小口71を封緘する接着シール80の使用量を削減することを目的とした一例を示したものである。
【0022】
また、小口71の長手方向の封緘幅面は、配送物の形状として有効な状態での小口封緘が行われれば良い。また、小口71の破損等を防止するための保護として、小口71の長さ方向全面を接着シール80で小口封緘しても構わない。
【0023】
次に、本発明の小口封緘装置で使用する接着シール80基本形状に関して、図2をもって説明する。図2は、本発明の小口封緘装置で使用する接着シールの基本形状の概略説明図である。図2では、接着シール80は1基材のロール状で、片面は非接着層の面である接着シール表面83と、他の片面である接着シール裏面84は、接着剤で加工された接着層86で構成されている。
【0024】
そして、接着シール表面83には、長手方向に対し直角方向にロール幅で切断用のミシン加工(線状の孔)を加工したミシン加工部81が、所定間隔で連続して配置されている。また、ミシン加工部81とミシン加工部81との間に、同じく、所定間隔で接着シール80の搬送状態を確認する、位置検出部85が印刷されている。このミシン加工部81の所定の間隔は、小口封緘する印刷物70(図1参照)に跨った状態で貼り付けられる接着シール80の面積で設定は変わる。位置検出部85の位置は、本発明の小口封緘装置での、接着シール80の搬送制御の決まりで変わる。接着シール80の搬送制御に関しては、後述する。
【0025】
尚、図1に示した、小口71と、表表紙72と、裏表紙73とに跨った状態で小口封緘する接着シール80が小口封緘する印刷物70への配置は、小口71の長手方向の寸法に対しては、図2に示したロール状の接着シール80のロール幅寸法(符号a)となり、小口71と表表紙72と、裏表紙73とに跨った形で小口封緘をする接着シール80の寸法に対しては、接着シール80のシール幅で一定の間隔に配置されているミシン加工部81の所定間隔の寸法(符号b)で決められている。
【0026】
そして、接着シール80は、図2で示したとおり、管状に形成された巻芯88に巻装されたロール状となっている。また、接着シール80は、長手方向で所定の力以上に張力をかけられたときに、ミシン加工部81で切断されるようになっている。接着シール80は、1基材の樹脂や紙で形成され、巻芯88は、樹脂管や紙管で形成される。
【0027】
次に、接着シール80の接着層86に塗り加工される接着剤は、配送物として配送する印刷物70(図1参照)の表紙の材質や作成方法により、異なる種類の接着剤を用いることができる。例えば、接着後に剥離可能な接着剤を使用することで、配送物の形状となった印刷物70(図1参照)から、配送後に不要な小口封緘に使用された接着シール80を剥離し除去することも可能となる。
【0028】
また、接着シール80の接着層86を剥離できない接着剤を使用することで、配送物の無断開封を防止することができ、印刷物70(図1参照)に記載された情報の保護ができる配送物とすることもできる。
【0029】
尚、図2の説明では、接着シール80の位置検出部85を印刷で加工することで説明をしているが、位置検出部85は、印刷の加工に限定されるものではない。コスト低減のために、ミシン加工部81のミシン加工と同時に、所定位置に穴(孔)加工を施し、この穴加工により位置検出85の役割を果たすことで、接着シール80作成の印刷加工を除くことでも良い。
【0030】
次に、図3をもって、図2で説明した本発明で使用する接着シール80と、従来の小口封緘装置(機)で使用する粘着テープ90の形状の違いと、ロール形状の粘着テープ90の印刷物70(図1参照)への貼る付けの違いを説明する。
【0031】
図3は、従来の小口封緘装置で使用する粘着テープの概略説明図である。尚、本発明の小口封緘装置で使用する接着シール80(図2参照)も、従来の小口封緘装置で使用する粘着テープ90も、1基材のロール状で、片面は、非接着層87の面と、他の片面は接着剤で加工された接着層86で構成されていることは、粘着テープ90と接着シール80(図2参照)とも、共通している。
【0032】
形状の違いは、本発明で使用する接着シール80(図2参照)は、幅広のロール形状で構成され、従来の小口封緘装置の粘着テープ90は、接着シール80(図2参照)に比べ幅が狭い形状で、ロール形状となっている。
【0033】
そして、印刷物70(図1参照)への配置の違いは、従来の小口封緘装置で使用する粘着テープ90を、小口71(図1参照)と、表表紙72(図1参照)と、裏表紙73(図1照)とに跨った状態で小口封緘するためには、粘着テープ90は、小口71(図1参照)の長手方向に対しては、図3に示した、ロール状の粘着テープ90の長手方向寸法(符号b)としている。
【0034】
そして、小口71(図1参照)と、表表紙72(図1参照)と、裏表紙73(図1参照)とに跨って貼り付けられる粘着テープ90の位置は、粘着テープ90のロール幅の寸法(符号a)で、配置が決められている。そのため、従来の小口封緘装置で使用するロール状の粘着テープ90で、小口封緘を行うには、本発明の小口封緘の構成に比べ、粘着テープ90を長手方向の長い寸法を搬送する構成とする必要が有り、粘着テープ吸着コンベアや粘着テープ90を搬送のための独立したバッファー機能を持ち、粘着テープ90の搬送手段の構成が複雑になっている。
【0035】
また、従来の小口封緘装置では、使用する粘着テープ90の切断は、熱線式等を含めた刃物で切断している。尚、本発明の小口封緘装置では、接着シール80(図2参照)の切断は、搬送ロールの間の挟持と、張力で接着シール80(図2参照)に加工したミシン加工部81(図2参照)での切断で行っている。仔細の説明は、接着シール切断手段で後述する。
【0036】
上述したように、本発明の小口封緘装置に使用する接着シール80(図2参照)を説明したが、接着シール80(図2参照)を幅広のロール形状とすることで、消耗品として使用する接着シール80(図2参照)のロール状に巻装した太さそのものが、同じ太さの粘着テープ90(図3参照)と比べ、小口封緘ができる量をより多くロール状に巻装ができ、消耗品として、接着シール80(図2参照)は、交換頻度を軽減することができる。また、消耗品の収納部においても、小口封緘装置の構成の小型化ができる。
【0037】
次に、図4をもって、本発明の小口封緘装置の構成を説明する。図4は、本発明の小口封緘装置の概略基本構成説明図である。図4で示したとおり、本発明の小口封緘装置は、大きく分けて、接着シール80(図2参照)を、収納と搬送する接着シール搬送手段(点線に囲まれた符号cの部分)、接着シール80(図1参照)と、印刷物70の小口71(共に、図1参照)との当接位置を定める貼付案内手段(点線に囲まれた符号eの部分)、接着シール80(図2参照)を貼付案内手段に移動させる貼付移動手段(細線で囲んだ符号kの部位)、接着シール80(図1参照)を切断する接着シール切断手段(符号cと符号eに跨る部分)となる。
【0038】
そして、印刷物70(図1参照)の印刷物搬送手段(点線に囲まれた符号dの部分)、接着シール80と小口71(共に、図1参照)との当接を調整する小口当接調整手段(点線に囲まれた符号fの部分)、接着シール80(図1参照)を表表紙72(図1参照)と裏表紙73(図1参照)とに圧着し貼り付けて搬出する圧着搬出手段(点線に囲まれた符号gの部分)で、大別し構成している。以下、図をもって各手段の構成に関して、順次説明する。尚、手段との記述を、装置として置き変えてもかまわない。
【0039】
本発明の小口封緘装置では、概ね、次のような動作で、接着シール80(図1参照)で印刷物70(図1参照)の小口封緘がされる。以下説明する。接着シール収納搬送手段で収納された幅方向に切断用のミシン加工部81(図2参照)と、位置検出部85(図2参照)が加工された接着シール80(図1参照)を、搬送ロールやガイド板等の間を搬送して、搬送制御で所定の位置に停止する。接着シール80(図2参照)の搬送制御に関しては、後述する。
【0040】
そして、貼付移動手段で、貼付案内板41(図5参照)の回転で接着シール80(図2参照)に貼付移動させ、貼付案内手段で、接着シール80(図1参照)と小口71(共に、図1参照)とを直交に対向させ当接位置を定め、接着シール切断手段は、接着シール搬送手段の搬送ローラ間による接着シール80(図2参照)の挟持と、貼付案内手段の貼付案内板41(図5参照)の回転による張力で、切断を行う。
【0041】
更に、印刷物搬送手段で、印刷物70(図1参照)は小口71(図1参照)を先端として、横に寝かされて搬送され、貼付案内手段の貼付案内板41(図5参照)の空間部を貫通し、接着シール80(図2参照)の接着層86(図2参照)と、小口71(図1参照)とを直交に当接をさせ、当接を調整する小口当接調整手段で接着シール80(図1参照)と小口71(図1参照)の当接調整がされ、その後、圧着搬出手段で、印刷物70(図1参照)の表表紙72(図1参照)と、小口71(図1参照)と、裏表紙73(図1参照)に、接着シール80(図1参照)を跨るように、圧着で貼り付けて搬出搬送して、印刷物70(図1参照)の小口封緘ができ、搬送物の形状となるようになっている。以下、図と符号をもって仔細に説明する。
【0042】
先ず、図5をもって、接着シール80の収納と搬送を行う接着シール搬送手段の説明をする。図5は、本発明の小口封緘装置の概略構成説明図である。図5では、接着シール収納部01に収納された接着シール80は、管状に作成された巻芯88(図2参照)の両端のおそれぞれにホルダー03(片側のホルダー03のみ図示されている)が嵌合され、巻芯88(図2参照)の内周面とホルダー03との間で、空回転ができないようになっている。尚、図5で示している、貼付案内板41の部分の図示した内容は、図13で説明している、貼付案内板41の実施形態の、一例を用いている。
【0043】
先ず、接着シール80の収納関連から説明する。接着シール80は、巻芯88(図2参照)は、左右端部にホルダー03を嵌合され、回転軸04が貫通されている。そして、接着シール80のロール幅と、印刷物70の小口71との小口封緘する位置を合わせることができるように、それぞれのホルダー03は、回転軸04に自在に固定できるようになっている。
【0044】
このフォルダー03の固定により、接着シール80が印刷物70の小口71と対向する位置が決められる。回転軸04は、軸回転方向で左右の移動を規制された状態で、筐体に漬けられた保持体である保持部05(片側の保持体のみ図示されている)に軸架をしている。
【0045】
また、図示はしていないが、回転軸04は保持部05から着脱自在となっている。それぞれのホルダー03を、回転軸04から固定状態を解除することで、消耗品である接着シール80の交換や、補充ができるようになっている。
【0046】
尚、接着シール80の交換や補充方法は、回転軸04に装着された接着シール80を、接着シール80の搬送中の切断を防ぐテンション(伸長力加減)機能を持つ搬送ロールA16を経て、接着シール80をセットし、搬送ロールC18と搬送ロールD19のロール間に接着シール80を挟み、図示していないスイッチを押して、搬送ロールC18を、回転位置検出器を有するモーター(図示せず、以下モーターM1とする)を回転する。
【0047】
このモーターM1の回転で、接着シール80が搬送され、シール搬送ロールC18と搬送ロールD19とのロール間に挟持され、接着シール80は、搬送制御で所定の搬送で押当板32に沿って停止させる。
【0048】
尚、図示はしていないが、接着シール80をセットするとき、搬送ロールB17と、ガイド板B12と、印字ユニット52と、ガイド板C13と、ガイド板C13に組み込まれた接着シール検出部14は、1体のユニット構成とされており、本体筐体から外せる構成となっている。
【0049】
この1体のユニットは、接着シール80の補充や交換に使用する外に、搬送における接着シール80の詰まりの除去や、接着シール80の接着層86(図2参照)の面と接触するガイド板A11等の清掃等のメンテナンスにも、効果をもたらす構成としている。
【0050】
更に、ガイド板A11、搬送ロールD19、剥離ガイド30等の接着シール80の接着層86に接触する部位においては、接着シール80の接着シール裏面84(図2参照)に加工した接着層86(図2参照)の接着剤の影響を受けないように、接着シール裏面84(図2参照)に接触する部位は、凸凹表面処理や、樹脂の表面加工処理で、接着剤の影響を受け難い表面処理を行っている。
【0051】
また、図での説明は行わないが、搬送ロールC18と搬送ロールD19の外周面を緩やかな凸凹の組み合わせで構成し、接着シール80を緩やかな凸凹形状として搬送させ、接着シール80の先端部位が押当板32に沿って搬送されやすくなっている。
【0052】
この接着シール収納部01にセットされた接着シール80は、図示しないモーターM1の回転に連動した搬送ロールC18の回転により、搬送ロールC18と搬送ロールD19に挟持された状態で搬送される。
【0053】
そして、本発明の小口封緘装置における接着シール80の搬送手段の搬送制御は、接着シール80に加工した、位置検出部85(図2参照)の検出によって搬送制御がされている。以下、搬送寸法の搬送に係わる接着シール80の搬送制御の構成を説明する。
【0051】
本発明の小口封緘装置では、接着シール80の搬送寸法と、接着シール80に加工した位置検出部85(図2参照)による接着シール80の搬送制御と、ミシン加工部81(図2参照)と、接着シール80を搬送して、押当板32に沿わせて停止することに必要な一定の搬送を行う搬送寸法が決められている。
【0055】
この接着シール80の搬送に係わる基本的な構成では、搬送寸法は、原則、貼付案内板41の回転で、貼付部A44と貼付部B45の間に、接着シール80が貼り付けられるために必要な条件の寸法(以下、最小搬送寸法とする)と、一定範囲の位置調整(以下、貼付調整寸法とする)に必要な接着シール80の搬送寸法で構成されている。また、説明上、最小搬送寸法と貼付調整寸法を加算した寸法を基本搬送寸法としている。
【0056】
そして、基本搬送寸法は、貼付部A44と貼付部B45の間の寸法と、接着シール80を印刷物70の表表紙72と裏表紙73とに跨がった状態に貼り付けたときの、貼付状態のバランスと貼付調整寸法と、小口封緘の安定さ(発送中での小口封緘の封緘状態の確実性)で決める。
【0057】
また、上記した基本搬送寸法は、接着テープ80の幅方向に加工された所定間隔のミシン加工部81(図2参照)の間隔となり、このミシン加工部(図2参照)の所定のミシン加工部間に、位置検出部85(図2参照)が所定の位置に配置されている。この位置検出部85(図2参照)は、接着テープ80の搬送を接着シール検出部14で検出し、検出した信号で、図示しない制御部で、搬送制御をしている。
【0058】
この接着シール80の位置検出部85を接着シール検出部14で検出した信号による搬送制御は、モーターM1の回転を制御しており、モーターM1を回転し接着シール80を搬送し、接着シール検出部14で位置検出部85を検出した位置から、次の、接着シール80のミシン加工部81(図2参照)を越えた所定の位置まで、モーターM1を回転させ停止する制御を行っている。
【0059】
尚、印刷物70の表表紙72(図1参照)と、裏表紙73(図1参照)跨って貼られる接着シール80の貼付位置を変更させる貼付調整寸法は、図示をしていない制御部の操作部への入力で寸法を定め、図示しない制御部の制御により、モーターM1(図示せず)の回転量を変え、接着シール80が貼付案内板41の貼付部A45で貼り付く位置を変更させている。
【0060】
また、上述した基本搬送寸法を搬送した間に、接着シール検出部14で接着シール80の位置検出部85(図2参照)を確認できなかったときは、モーターM1(図示せず)を停止させ、接着シール80の搬送は、ミスミス搬送としている。そして、本発明の小口封緘装置には、接着シール80の基本搬送寸法には、長さ寸法の上限があるが、切断手段の説明において説明する。
【0061】
次に、接着シール80と、印刷物70(図5参照)小口71(図5参照)とを直交に対向させ、当接位置を定める貼付案内手段に関し説明する。説明は、上述した接着シール80が搬送手段で、モーターM1(図示せず)が停止されている状態で、接着シール80が搬送方向で、先端部側を押当板32(図5参照)に沿って、そして、後端部位側を、搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)に挟持され停止した状態として、説明を行う。
【0062】
貼付案内手段の説明は、図6と図7をもって行う。図6は、貼付案内板の基本構成の概略説明図であり、図7は、貼付案内板の回転軌道に関する概略説明図である。尚、図6で示した貼付案内板41の基本構成以外の、他の実施形態に関しては、図10から図15の説明をもって後述する。
【0063】
先ず、図6をもって、貼付案内手段の貼付案内板41の基本構成を説明する。貼付案内板41は、板状で形成され左右側面に、貼付案内板回転軸43がそれぞれ軸着をしていることを、図6で示している。また、符号tの部分と、搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)のロール間に挟持されている位置との間で、接着シール80は切断されている。
【0064】
この印刷物70(図5参照)が、小口71(図5参照を先端として横に寝かされての搬送で貫通する貼付案内板空間部47は、貼付部B45を上流として垂直の状態のとき、左右にある貼付案内板回転軸43方向の空間の横幅寸法で、印刷物70(図5参照)の小口71(図5参照)の長さの部位が通過され、貼付部A44と貼付部B45で上下とした空間の高さ寸法で、印刷物70(図5参照)の厚さの部位が貫通できる空間となっている。
【0065】
また、空間の高さ寸法は、左右にある貼付案内板回転軸43の軸着位置より、貼付案内板41が貼付部A44を下流として垂直に停止した状態で、貼付部A44側に広げた配置となって、印刷物70(図5参照)が円滑に搬送される空間が確保できるようになっている。
【0066】
そして、貼付案内板41の貼付案内板回転軸43の一端は、図示していない本体筐体に配置された軸受部で回転自在に軸支されている。配置された軸受部で回転自在に軸支されている。他端の貼付案内板回転軸43は、ジョイント52で、回転位置検出器を有するモーター(以下、モーターM2とする。図示せず)の回転を受ける回転軸(図示せず)とジョイント52で連結されている。
【0067】
また、貼付案内板回転軸43のジョイント52で、貼付案内板41は着脱自在となり、印刷物70(図5参照)の種類や形状の違い等に対し、工具を使用せずに異なる貼付案内板41に変更して、使用ができるようになっている。
【0068】
この貼付案内板41は、接着シール80を搬送するモーターM1(図示せず)が停止した検出信号を受け、貼付案内板41の貼付案内板回転軸43を、モーターM2(図示せず)印刷物搬送部20(図5参照)を左側として、印刷物搬出部55(図5参照)を右側として、時計廻りに回転され、貼付部B45を上流として、貼付案内板41が垂直となる位置まで回転を行い停止する。また、貼付案内板41の回転の初期設定は、貼付案内板の貼付部B45を上流とした位置からの回転となるように、制御されている。
【0069】
この貼付案内板41の回転時に、搬送ロールC18(図5参照)近傍で、一端を押当板支点33(図5参照)で支持され、他端をストッパー上34(図5参照)と、ストッパー下35(図5参照)で上下移動を規制され、且つ、押圧調整部31(図5参照)で下流方向で押圧量を調整した押当板32(図5参照)の側面に沿って停止している接着シール80の接着シール裏面84(図2参照)の接着層86と、貼付案内板41の回転による貼付部A44が当接することで、接着シール80が、貼付案内板41の貼付部A44に貼り付けられる。
【0070】
更に、貼付案内板41の回転により、接着シール80は、貼付案内板41の貼付部B45に貼り付けられ、後端部位側を、搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)に挟持された状態で、接着シール80に張力が加えられ、接着シール80のミシン加工部81で切断される。
【0071】
尚、本発明の小口封緘装置では、上述したように、接着シール80の搬送により押当板32の部位で、接着シール80を貼付案内板41の回転で貼付部A44と貼付部B45に貼り付けて移動させることを貼付移動手段とし、この貼付移動手段の構成で、接着シール80の切断を行っている。後述の切断手段で説明する。
【0072】
この切断された接着シール80は、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45間に貼り付けられ、貼付案内板41が貼付部B45を上流として垂直に停止することで、接着シール80の接着シール裏面84(図2参照)の接着層86を、印刷物70(図5参照)の小口71(図5参照)に直交で対向した状態としている。
【0073】
ここで、接着シール80と、貼付案内板41が当接する部位である押当板32(図5参照)と、関連部位の説明をする。貼付移動手段である、押当板32(図5参照)の押圧調整部31(図5参照)は、押当板32(図5参照)に沿っている停止している接着シール80と、貼付案内板41の貼付部A44が当接するとき、接着シール80のシール裏面84(図2参照)の接着層86と、貼付部A44が貼り付きやすくするため、押当板32(図5参照)の押圧量を押圧調整部31(図5参照)で調整自在としている。
【0074】
そして、押圧調整部31(図5参照)は、接着シール80の接着シール裏面84(図2参照)の接着層86で使用する接着剤の違いや、気温の変化による接着剤の接着変化を押圧調整部31(図5参照)で調整可能としている。
【0075】
次に、貼付案内板41の回転による、貼付部A44と貼付部B45の軌道に関して、図7をもって説明をする。図7は、貼付案内板の回転軌道に関する概略説明図である。図7では、貼付案内板41の左右側面にある、それぞれの貼付案内板回転軸43の軸着位置が異なることは、上述したとおりである。
【0076】
この貼付案内板回転軸43の軸着位置を貼付部B45は、貼付部A44に比べて短い寸法を軸着位置として構成したことで、接着シール80が、貼付案内板41の回転により、貼付部A44は、貼付部A先端軌道線76の軌道線となり、貼付部B45は、貼付部B先端軌道線77の軌道線となることを示している。符号tで、接着シール80は、切断されている。
【0077】
図7で示す通り、貼付部A44は貼付部A先端軌道線76の軌道線となり、貼付部B45は、貼付部B先端軌道線77の軌道線のように、それぞれの貼付部の軌道線が異なることで、貼付案内板41の回転で、貼付部B45が、押当板32(図5参照)と接触することはなく、モーターM2(図示せず)による貼付案内板41が回転中に、モーターM1(図示せず)を回転させ、接着シール80を搬送することが可能になり、処理速度の向上が図れるようになっている。
【0078】
また、貼付部A44と貼付部B45は、図示はしていないが、貼付案内板41から着脱自在に構成され、金属や樹脂、ゴム等で形成されており、且つ、貼付部A44と貼付部B45の接着シール80と接する面は、凸凹表面処理や樹脂による表面加工で接着シール80の接着シール裏面84(図2参照)に加工した接着層86(図2参照)の接着剤の種類による貼り付き状態を、押圧調整部31(図5参照)の押圧量の調整で、接着剤の種類に対応できるようになっている。
【0079】
そして、貼付部A44の形状は、押当板32(図5参照)の側面に沿って待機している接着シール80の接着シール裏面84の接着層86に当接するときに、接着層86と、接着案内板41の貼付部A44の外周面と貼り付き易い曲面で構成し、貼付部B45の形状は、貼り付きやすい曲面と貼付シール80に張力をかけ易くするために鋭角の部位を持たせ、異なる形状としている。
【0080】
次に、図8をもって、ロール状の連続した接着シール80を切断する切断手段に関し説明する。図8は、貼付案内板の接着シール切断に関する概略説明図である。尚、図示では、切断手段の説明に必要のない部位は、図示を一部省略している。
【0081】
尚、図8では、接着シール80は、実際には、接着シール80は、貼付案内板41の回転による切断を示しており、実際の状態は、貼付部B45の部位(符号t)で手前に折れた状態となっている。また、符号tの部位は、搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)とのロール間で把持されている、接着シール80とつながっている。
【0082】
本発明の小口封緘装置では、刃物を使用しないで、接着シール80に加工したミシン加工部81で切断させる構成としている。尚、説明は、本発明の小口封緘装置における切断手段の基本動作を、標準小口封緘として説明をする。
【0083】
本発明の小口封緘装置の接着シール80切断手段は、貼付移動手段で、先端部位を押当板32(図5参照)に沿って停止している接着シール80を、モーターM2(図示せず)の回転で、回転した貼付案内板41の貼付部A44と当接させて貼り付け、更に、貼付案内板41の回転で、接着シール80を、貼付板Bに貼り付ける。
【0084】
この貼付案内板41の回転中に、接着シール80の搬送方向で後端部位は、接着シール80の搬送手段の説明で上述したとおり、接着シール80の搬送制御により、モーターM1の回転が停止され、搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)のロール間で挟持された状態となり、接着シール80は、貼付案内板41によって、引っ張れた状態となり、張力により、接着シール80に加工したミシン加工部81で、刃物を使用することなく接着シール80は切断される。
【0085】
尚、上述した接着シール80の切断手段と、接着シール80の搬送制御の方法に関しては、接着シール搬送手段で、上述して説明している。接着シール80の切断条件を説明する。切断条件は、ロール状のロール幅で切断用のミシン(点線の孔)加工したミシン加工部81(図2参照)の所定の間隔は、搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)のロール間で把持される位置と、貼付案内板41(図7参照)が回転で、貼付部B45(図7参照)を上流として垂直となる以前の直線寸法より、短い寸法であることが条件となる。
【0086】
以上が、本発明の小口封緘装置における切断手段の基本構成となっている。また、他の貼付案内板41の構成を変えた、切断手段に関しては、図17から図19の説明として、後述で説明する。
【0087】
次に、図5と図9をもって、小口封緘の対象物である印刷物70の印刷物搬送手段に関し説明をする。図5は、本発明の小口封緘装置の概略構成説明図であり、図9は、貼付案内板空間部と、印刷物の搬送貫通に関する概略説明図である。
【0088】
先ず、図5をもって説明する。印刷物70は、印刷物搬送部20の印刷物搬送台24に配置した搬送ベルト21上に、小口71を先端として、貼付案内板41側に寝かされた状態でおかれる。
【0089】
そして、搬送方向の左右移動を、それぞれの左右ガイド板26で規制され、また、搬送される印刷物70は上面を、印刷物70のページ数による厚さ調整を持つガイド板D25で、小口71が開くことを規制されている。尚、左右ガイド板26は、印刷物70の小口71と接着シール80の搬送位置の調整機能を持っている。
【0090】
印刷物搬送部20の搬送ベルト21を、回転位置検出器を有するモーター(以下、モーターM3とする。図示せず。)を、貼付案内板41の回転が所定の位置に停止したモーターM2(図示せず)の信号と、図示印刷物搬送台24に配置した、印刷物70の有無を検出する検出部で、印刷物70の有無を検出した検出信号とを受けてモーターM3(図示せず)を回転させ、モーターM3に連動された搬送ベルト21の回転で、印刷物70は、貼付案内板41側方向に搬送される。
【0091】
また、図示はしていないが、印刷物搬送台24の貼付案内板41側の先端には、搬送状態を検出する搬送検出部が配置されており、この搬送検出部の検出信号により、搬送の状態を検出している。
【0092】
更に、搬送ベルト21には、印刷物70の搬送を助ける搬送押出部22が配置されており、搬送ベルト21の回転で搬送押出部22が、印刷物70の背(背表紙)74(図1参照)を押し出して搬送することで、印刷物70の搬送を安定させると共に、貼付案内板41で印刷物70の小口71と、接着シール80の接着シール裏面84(図2参照)の接着層86(図2参照)と、直交に当接する精度を高められる構成としている。
【0093】
尚、この搬送押出部22の、印刷物70の背(背表紙)74(図1参照)側に弾性材を貼り付け、クッションの機能を果たし、配送時の騒音と印刷物70の破損等(傷)を防止している。そして、搬送押出部22は、押し出しの調整設定ができ、押し出し搬送を行ったとき、押し出しの調整設定範囲を超えたときは、搬送押出部22そのものが、反貼付案内板41側に移動可能に構成している。
【0094】
更に、この搬送押出部22の調整設定範囲を超えたときは、搬送押出部22そのものが、上端部から反貼付案内板41側に倒れることで、印刷物70の搬送による破損等を防止できるようになっている。
【0095】
尚、図5では、搬送ベルト21で印刷物70の搬送を示しており、印刷物70の自動搬送の手段は無く、印刷物70の搬送ベルト21への送り込みは手作業となる。図5では、図示はしていないが、印刷物搬送部20に、印刷物自動搬送手段(装置)を持たせることで、貼付案内板41の回転位置の停止信号を受け、印刷物70を印刷物搬送部20に自動で送り出し、さらに小口封緘の作業を省力化することもできる。
【0096】
また、印刷物70の搬送は、搬送ベルト21による印刷物70の搬送に限るものではなく、印刷物70が小口71を先端として、印刷物70が搬送されれば良く、印刷物70の形状により、搬送ベルト21による印刷物70の搬送でなく、OA機器で使用されている給紙技術である、例えば、搬送ベルト21に変えて、周知された給紙方法であるフリクションパット方式等を採用して構成し、印刷物70を搬送しても構わない。
【0097】
そして、本発明の小口封緘装置を、用紙から冊子形状の印刷物70(図1参照)を作成する機能を持つ、複写機等と連結させることで、印刷や複写からの一環処理で、印刷物70を作成し、封筒を使用しない省資源の配送物の形状とする構成としても良い。
【0098】
図9をもって、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45の間に貼り付けられた接着シール80と、印刷物70が小口71を先端として、貼付案内板41の貼付案内板空間部47を搬送で貫通する状態を説明する。図9は、貼付案内板空間部と、印刷物搬送貫通に関する概略説明図である。
【0099】
図9では、印刷物70の小口71を先端として、横に寝かされた状態で搬送され貼付案内板41の貼付案内板空間部47を貫通するとき、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45に貼り付けられた接着シール80の接着シール裏面84の接着層86に、直交に対向することを示している。
【0100】
そして、印刷物70が、搬送によって、小口71と接着シールの接着層86とを直交に当接できることを示している。また、接着シール80の搬送方向は、貼付案内部41の貼付部A44から貼付部B45の方向への搬送となることが解る。尚、図9の貼付案内板41は、図6の貼付案内板41の構成例で図示している。
【0101】
次に、図5をもって、小口当接調整手段に関し説明をする。図5は、本発明の小口封緘装置の概略構成説明図である。図5では、搬送された印刷物70は、停止している貼付案内41の貼付案内板空間部47を搬送で貫通搬送され、貼付案内板41の貼付部A44と、貼付部B45との間に、印刷物70の小口71側に直交に対向して貼り付いている接着シール裏面84(図6参照)の接着層86(図6参照)と直交に当接して、印刷物70の小口71と接着シール80は貼り付けられる。
【0102】
この印刷物70の小口71と接着シール80が搬送で、直交に当接で貼り付けられるとき、接着シール80の接着シール表面83(図2参照)側を、印刷物搬出部55方向に有る小口当接調整手段の小口当接調整板56で、搬送された印刷物70の小口71と、接着シール裏面84(図6参照)の接着層86の部位を当接後に、軽く係止させる構成とし、小口71と、接着シール80の当接が均等になるように貼り付ける調整を行っている。
【0103】
この小口当接調整部60の小口当接調整板56による小口71と、接着シール80の当接の調整は、搬送ベルト21により搬送される印刷物70の厚さのバラツキ(冊子形状の印刷構成からくるもの)や、中綴じ製本における折り加工による製本の歪みや、また、表紙材料が滑りやすい材質で冊子形状に加工されている等の原因で、印刷物70の搬送による搬送方向での左右への微妙な曲がりによる、小口71と接着シール80の当接の不均等(バラツキ)を、小口当接調整板56で軽く係止させることで調整を行い、印刷物70の小口71と接着シール裏面84(図2参照)の接着層86との当接を均等化して、小口71と接着シール80の貼り付け状態を、安定させている。
【0104】
そして、小口当接調整板56は、図示はしていないが、搬送されてきた印刷物70の小口71が、小口当接調整板56に当接したことを検出部で、検出できるようになっている。この検出信号により、小口当接調整板56は、小口当接調整板支点57を支点として、印刷物搬出部55側にソレノイド58の引き動作で、印刷物搬出部55側に倒れるようになっている。
【0105】
このように、小口当接調整板56は、印刷物70の小口71と、接着シール裏面84(図2参照)の接着層86(図2参照)の当接を均等化させること、そして、上端部から印刷物搬出部55側に倒れることで、印刷物70を印刷物搬出部55への案内を行う搬送案内板の役割と、貼付案内板41の回転時における、小口当接調整板56との接触を回避した構成としている。
【0106】
また、小口当接調整板56は、印刷物70の小口71の当接する部位を、上下と左右の角度を調整する小口当接角度調整部59を持たせている。また、当接調整を実行の有無の切り変えと、係止時間設定調整の機能を持っている。以下説明する。
【0107】
この小口当接角度調整部59は、小口当接調整板56の上下と左右の当接角度の調節を行い。小口71と接着シール80の当接を均等化させ、小口71を封緘する接着シール80の当接によるシワ等の発生を防止する調整を行えるようになっている。
【0108】
また、小口当接調整手段には、当接調整を切り変えの機能を持たせている。この機能は、上述の通り、多種の印刷物70の搬送により小口71と、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45に貼り付けられた接着シール80の当接を均等化することである。
【0109】
そのため、印刷物70が搬送による搬送方向で左右への曲がり搬送のない印刷物70や、表紙の材質が薄く少ページの印刷物70のときは、搬送を係止させる必要はなく、小口71の係止機能を実行せずに、小口当接調整板56を小口当接調整板支点57で印刷物搬出部55側にソレノイド58の引き動作で倒した状態で、印刷物70を印刷物搬出部55へ送り出す案内板として機能することもできるようになっている。
【0110】
更に、小口当接調整手段には、係止時間の設定調整の機能を持たせている。図示しないが、小口当接調整板支点57での制御や、ソレノイド58の引き動作の制御で可能である。この機能は、小口71と接着シール80が当接する時間を調整し、小口71と接着シール80の当接を、更に、均等化させることで、小口封緘の精度を向上させている。
【0111】
尚、ここでは説明として、小口当接調整板56の動作を確保する手段の一例として、ソレノイド58で構成することで説明を行っているが、回転位置検出機能を持つモーターとカムとの組み合わせ等の周知された他の構成で、同様な小口当接調整板56の動作は可能であり、ソレノイド58での構成に限定するものではない。
【0112】
その後、印刷物搬出部55側方向に搬送される印刷物70は、小口71に接着シール80を貼り付けた状態で搬送される。このとき小口当接調整板56の上端部から印刷物搬出部55側に倒れ(小口当接調整板56の機能を使用時として、説明を続ける)案内板の役割を行う。そして、印刷物70は印刷物搬出部55側方向に搬送される。
【0113】
この搬送により、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45に貼り付けられた接着シール80は、小口71と接着シール80が当接されて貼り付いた状態で搬送され、接着シール80は、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45から外れる。
【0114】
そして、小口71に接着シール80が貼り付いた状態で、印刷物70は小口当接調整板56の側面に沿って案内され印刷物搬出部55側方向に搬送される。この時、小口71に貼り付いていない貼付案内板41の貼付部A44側となる接着シール80の部位が、搬送により小口当接調整板56の側面に沿って移動することで、印刷物70の表表紙72(図1参照)、または、裏表紙73(図1参照)に、仮着された状態となる。
【0115】
次に、図5をもって、圧着搬出手段に関し説明をする。図5は、本発明の小口封緘装置の概略構成説明図である。印刷物70の小口71に接着シールが貼り付けられ、その後、搬送されている印刷物70は、図示はしていない印刷物搬送部20の貼付案内板41側先端に配置した、印刷物70の搬送を検出する検出部で、搬送されてきた印刷物70の小口71を検出する。この検出した信号により、印刷物搬出部55の回転位置検出器を有するモーター(以下、モーターM4とする。図示せず)を回転させる。
【0116】
このモーターM4(図示せず)に連動している搬出ベルト63は回転され、搬出ベルト63と、印刷物70の厚さと、圧着調整部61で圧着を調整自在とした圧着ロール62で回転圧着されながら、小口71に貼り付いていない貼付案内板41の貼付部B45側にある接着シール80の部位と、印刷物70に仮着された貼付部A44側の、接着された接着シール80の部位が、印刷物70の表表紙72と、裏表紙73(共に、図1参照)に跨るように接着シール80が圧着回転で貼り付けられ、印刷物70の小口封緘がされる。その後、印刷物70は、搬出ベルト63の回転で、配送物の形状となって、印刷物搬出部55から搬出される。
【0117】
尚、印刷物搬出部55の搬出ベルト63を回転させるモーターM4(図示せず)の回転速度は、印刷物搬送部20の搬送ベルト21を回転させるモーターM3(図示せず)と、回転速度を同期した回転速度としている。
【0118】
また、図示はしていないが、印刷物搬出部55の印刷物70を印刷物搬出部55の貼付案内板41側の先端部に受入検出部を配置している。この受入検出部を、印刷物70(図5参照)の搬送方向で左右に移動自在として、接着シール80は、着色された基材に位置検出部85(図2参照)を印刷して、印刷物70(図2参照)の表表紙72(図2参照)や裏表紙73(図2参照)の印刷(インク色)の影響を回避し、この印刷物70の受入検出部で検出させ、接着シール80の位置検出部85(図2参照)で小口封緘の仕上がりを自動検査で行い、小口封緘状態の確認作業を省力化することもできる。
【0119】
そして、図5では、圧着搬出手段を搬出ベルト63と圧着調整部61で圧着を調整自在とした圧着ロール62とで回転圧着として説明しているが、、図示はしないが、圧着搬出手段を搬出ベルト63と、圧着調整部61で圧着を調整自在とした押圧板によって圧をかけ、印刷物70と接着シール70を、圧着で貼り付ける構成としても構わない。
【0120】
ここで貼付案内手段に関し補足説明を行う。図1で示した、小口封緘した印刷物70(図1参照)の完成物とした、実施形態の一例では、印刷物70(図1参照)の小口71(図1参照)を接着シール80(図1参照)で小口封緘した位置は、接着シール80(図1参照)の収納位置、具体的には、接着シール収納部(図5参照)の回転軸04(図5参照)へのホルダー03(図5参照)の固定位置を、基本として決められている。
【0121】
また、印刷物70(図5参照)の搬送を規制する左右ガイド板26(図5参照)でも、印刷物70(図5参照)の位置を微調整することが可能であり、印刷物70(図5参照)の小口71(図5参照)の接着シール80(図5参照)の封緘位置の微調整ができる構成となっている。
【0122】
次に、本発明の小口封緘装置は、上述した各実施の例示に限るものでなく、請求項に記載した技術的思想の範囲で様々な変形が可能である。以下、他の実施形態の例示を説明する。先ず、図10から図15をもって、貼付案内板41の構成を変えた、実施形態の、一例を説明する。
【0123】
尚、貼付案内板41の構成を変えた、実施形態の、一例を示した図10から図15の各図では、貼付案内板41に配置したそれぞれの貼付案内板回転軸43は、一端を図示していない本体筐体に配置された軸受部と、他端を、貼付案内板回転軸43(図6参照)に配置したジョイント52(図6参照)で、モーターM2(図示せず)の回転を受けた回転(図示せず)で連結されている。
【0124】
そして、このモーターM2(図示せず)の回転を受けた回転軸(図示せず)は、ジョイント52(図6参照)で着脱自在とされ、小口封緘を行う多種の印刷物70(図5参照)に対応するために、構成の異なる貼付案内板41(図6参照)と交換ができる構成となっている。
【0125】
この貼付案内手段の貼付案内板41(図9参照)に関し、他の構成での、実施形態の一例を図10から説明する。図10は、側面に貼付案内補助板を配置した貼付案内板に関する、一例の概略説明図である。
【0126】
図10では、貼付案内板41の側面に配置された、貼付案内補助板42は、印刷物70が小口71を先端として貼付案内板空間部47を搬送で貫通するとき、寝かされて搬送される印刷物70(図5参照)の下面を支え、貼付案内板空間部47での印刷物70(図5参照)の貫通を円滑にさせている。また、小口71(図5参照)と、接着シール80が直交に当接する位置を決める案内板の役割を果たし、安定した小口封縅を行っている。
【0127】
次に、図11をもって貼付案内補助板42を配置した貼付案内板41の回転に関し説明をする。図11は、補助案内板を配置した貼付案内板の回転に関する、一例の概略説明図である。貼付案内板41の貼付案内板回転軸43を軸着した位置が異なることは、上述したとおりである。
【0128】
貼付案内板回転軸43の軸着位置を、貼付部B45は、貼付部A44に比べて短い寸法を軸着位置として構成したことで、接着シール80が、貼付案内板41の回転で貼付部A44の先端部(反貼付案内板回転軸43側)は、貼付部A先端軌道線76の軌道線となり、貼付部B45の先端部(反貼付案内板回転軸43側)は、貼付部B先端軌道線77となる。
【0129】
そして、貼付案内補助板42は、貼付案内板41の側面から印刷物搬送部20側の方向で、貼付部A先端軌道線76の軌道線と、貼付部B先端軌道線77の軌道線の、概ね、中間軌道線となる先端位置の寸法で、はねだした形に、配置されていることを示している。
【0130】
このはねだした寸法で配置したことで、貼付案内板41の回転により、貼付案内補助板42が、印刷物搬送部20と回転で接触することのない構成とし、案内板としての役割を果たし、印刷物70(図5参照)の下面を支えることで、印刷物70(図5参照)の搬送を安定させて、小口封緘を行えるようになっている。
【0131】
次に、図12と図13をもって、更に、貼付案内板41の構成を変えた、実施形態の一例を説明する。図12は、切欠部を持たせた貼付案内板と、貼付案内補助板に関する概略説明図であり、図13は、切欠部を持たせた貼付案内板と、貼付案内補助板の回転と、印刷物搬送部に固定した搬送補助ガイドを配置した概略説明図である。
【0132】
図12では、貼付案内板41の左右に貼付案内板回転軸43を、そして、上下に配置された貼付部A44と貼付部B45にそれぞれ貼付案内板切欠部49を配置している。また、貼付案内補助板42にも、補助案内板切欠部50を、配置していることを示している。
【0133】
また、印刷物70(図5参照)が貼付案内板41の貼付案内板空間部47を貫通する印刷物70(図5参照)の搬送を、印刷物70(図5参照)の上面をガイド板D25(図5参照)で規制していることを示している。
【0134】
そして、図13で示しているように、印刷物70(図5参照)の下面を印刷物搬送部20の、印刷物70の搬送方向で先端部に、固定された搬送補助ガイド23を配置している。この固定した搬送補助ガイド23と、貼付案内板41の貼付案内補助板42で、印刷物70(図5参照)の下面を支えながら、貼付案内板41の貼付案内板空間部47に案内することで、印刷物70(図5参照)の小口71(図5参照)の下面が開かないように規制をしている。
【0135】
また、図13で示した、これら貼付案内板41のそれぞれの貼付案内板切欠部49と、補助案内板切欠部50は、貼付案内板41の回転による、貼付案内板41と貼付案内補助板42が、印刷物搬送部20の固定した搬送補助ガイド23との接触を、これらの切欠部で回避する構成としており、搬送される印刷物70(図5参照)の下面を支えて、安定した印刷物70(図5参照)の搬送を図っている。
【0136】
次に、図14をもって、更に、貼付案内板41の構成を変えた、実施形態の一例を説明する。図14は、切欠部を持たせた貼付案内板と、貼付案内補助板と、副貼付案内補助板と、固定した搬送補助ガイドの概略説明図である。
【0137】
図14では、上述した図12で説明した、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45に貼付案内板切欠部49(図12参照)を配置し、同じく、貼付案内補助板42も貼付案内補助板切欠部50(図12参照)を配置されている。そして、貼付案内板41の貼付案内補助板42と同じ側面に、印刷物70(図5参照)の厚さを位置調整自在とした、副貼付案内補助板46を、貼付案内板41の側面に配置している。
【0138】
この副貼付案内補助板46は、搬送される印刷物70(図5参照)の搬送方向先端となる小口71(図5参照)の上面の開きを、貼付案内板41側から規制する案内板の役割を果たしている。また、図示はしていないが、副貼付案内補助板46も副貼付案内補助板切欠部51(図示せず)を配置している。
【0139】
そして、副貼付案内補助板切欠部51(図示せず)は、貼付案内板切欠部49(図12参照)や、貼付案内補助板切欠部50(図12参照)と同様の効果と、図12の説明で上述した、切欠部を持つ貼付案内板41の回転による、印刷物搬送部20の印刷物70の搬送先端に配置した、固定された搬送補助ガイド23との接触を回避する構成としている。
【0140】
また、これらの切欠部を配置することで、印刷物搬送部20からの、印刷物70(図5参照)の小口(図5参照)の開きを印刷物の下面と上面とを規制して、印刷物70(図5参照)の小口71(図5参照)の開きを防ぎ、貼付案内板空間部47の貫通を円滑にさせ、接着シール80との直交に当接する印刷物70(図5参照)の規制することができる。
【0141】
次に、図15をもって、更に、貼付案内板41の構成を変えた、実施形態の一例を説明する。図15は、貼付案内板に副貼付案内補助板の配置と、移動する搬送補助ガイドの概略説明図である。図15では、貼付案内板41の側面に副貼付案内補助板46を配置し、印刷物搬送部20の貼付案内板41側先端に、印刷物70(図5参照)の搬送方向に前後に移動する搬送補助ガイド23を配置している。
【0142】
この図15に示した貼付案内板41は、貼付部A44と貼付部B45に貼付案内板切欠部49(図12参照)を配置せず、また、貼付案内板41の側面に配置した、副貼付案内補助板46も切欠部を配置しない構成としている。
【0143】
そして、搬送される印刷物搬送部20の搬送方向先端に、印刷物70(図5参照)の搬送方向で、前後移動する搬送補助ガイド23を配置している。この様な配置で、搬送される印刷物70(図5参照)の上面を、ガイド板D25と、副貼付案内補助板46(図5参照)で規制し、印刷物搬送部20から、印刷物70(図5参照)の搬送方向で前後移動する搬送補助ガイド23で印刷物70(図5参照)の下面を全体で支え規制する構成としている。
【0144】
そして、印刷物70(図5参照)の小口71(図5参照)の開きを防ぎ、貼付案内板空間部47の貫通を円滑にさせ、接着シール80との直交に当接する印刷物70(図5参照)を規制し、安定した小口封緘としている。
【0145】
この前後移動する搬送補助ガイド23は、貼付案内板41が上述した垂直に停止したとき以外は、貼付案内板41の回転させるモーターM2(図示せず)の回転を検出して、印刷物搬送部20に有るレール上での移動で収納される構成(図示せず)として、貼付案内板41の回転で搬送補助ガイド23と接触しないようになっている。
【0146】
また、搬送補助ガイド23の前後の移動手段は、図示はしていないが、モーターM2(図示せず)の回転を検出し、ソレノイドの引きの動作による収納構成と、引きの動作の解除による押し出しの構成としている。
【0147】
尚、ここでは、ソレノイドを使用した例で説明しているが、これに限定するものではない。周知された技術で同様の動作は可能である。例えば、モーターとカムの組み合わせ等、周知された技術で構成することでも良い。
【0148】
次に、図16をもって、貼付案内板41の取り付けと、取り外しに関する、実施形態の一例を説明する。図16は、貼付案内板の取り付けと、取り外しに関する、一例の概略説明図である。
【0149】
本発明の小口封緘装置では、貼付案内板41の交換が容易にできる構成としている。図16では、本発明の小口封緘装置の左右筐体を、2分割の構成として、その分割は、ベース部分(細線で囲まれた符号sの部分)として、印刷物搬送部20、貼付案板41の部分、小口当接調整板56、圧着調整部61、印刷物搬出部55で構成している。
【0150】
そして、このベース部分に、接着シール収納部01から、接着シール80を搬送と、接着シール80を貼付案内板41に貼り付ける押当板32の各部位を、他の分割部分(細線で囲まれた符号mの部分)として、分割して構成していることを示している。
【0151】
この他の分割部分(符号mの部分)を、ベース部分(細線で囲まれた符号sの部分)の筐体に組み込まれたレール上に配置して移動できる構成とした。貼付案内板41の交換時には、他の分割部分(符号mの部分)を、反印刷物搬出部55側にベース部分に筐体に組み込まれたレールに沿って、所定の寸法を引き出せる構成とし、貼付案内板41の上流部位を空けることで、貼付案内板41の交換が容易にできる。尚、貼付案内板41の交換方法は、貼付案内手段の説明で上述しており、省略する。
【0152】
また、他の実施形態の一例では、本体筐体を分割するのでなく、押圧調整部31と、押当板32と、押当板支点33と、ストッパー上34と、ストッパー下35と、を1ユニット(細線で囲まれた符号nの範囲)として、本体筐体に配置したレールに沿って上流方向に引き出せる構成とすることができ、貼付案内板41の交換ができる。
【0153】
尚、貼付案内板41の交換は、貼付部A44(図15参照)や、貼付部B45(図15参照)の部位調整交換や、副貼付案内補助板46(図15参照)の位置調整等、また、貼付案内板41の清掃等のメンテナンスに有効となる。そして、これら筐体の分割や、一部の部位をユニット化することにより、印刷物70(図5参照)の搬送トラブル等の修復や、メンテナンスにも有効な構成となる。
【0154】
そして、図16で示している、貼付案内板の取り付けと、取り外しに関する、一例の概略説明図での、本発明の小口封緘装置の構成を、接着シール収納部01を、印刷物搬送部20上流部位に配置して、接着シール80を搬送することで、本発明の小口封緘装置の概略構成を説明しているが、接着シール収納部01を印刷物搬出部55の下流部位に配置し、接着シール80を搬送する構成も、貼付案内板41等の回転制御を変更することで構成することができる。
【0155】
この構成により、印刷物搬送部20の上流に構成する部位をなくすことができ、印刷物搬送手段を変更し、例えば、印刷物自動搬送装置の組み込み等で、有利な構成とすることもできる。
【0156】
次に、図8と、図17から図19をもって、貼付案内板41の回転と張力による接着シール80の切断手段に関し、貼付案内板41の貼付部B45の形状を変えた、他の実施形態の一例を説明する。図8は、貼付案内板の接着シール切断に関する概略説明図である。
【0157】
そして、図17は、貼付部Bに角度を持たせた貼付案内板の、一例の概略説明図であり、図18は、貼付部Bに角度を持たせた切欠部を持つ貼付案内板と、貼付案内補助板の、一例の概略説明図であり、図19は、貼付部Bに突起を持たせた貼付案内板の、一例の概略説明図である。
【0158】
尚、図18から図19の各図では、接着シール80の切断を説明するため、接着シール80を上流方向に向けて、各図を示している。実際には、接着シール80は、図5で示した搬送ロールC18と搬送ロールD19との搬送ローラ間に把持され、接着シール80は、貼付部B45の部位(符号t)で、接着シール80は手前に折れた状態になっている。
【0159】
また、貼付案内板41の貼付部B45とミシン加工部81の間が近い状態を、実施形態の一例として図示している。そして、切断手段の説明に必要のない貼付案内補助板42(図8参照)等は、図示を省略している。
【0160】
そして、図17から図19の各図では、貼付案内板41が回転することで、貼付部A44に接着シール80を貼り付け、その後、貼付案内板41は回転を続け、貼付部B45を上流として垂直の所定の位置に回転停止する以前で、貼付部B45に接着シール80を貼り付けた段階の状態を、印刷物搬送部20(図5参照)側から示している。尚、接着シール80は、符号tで搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)のロール間に把持された、接着シール80と連続されている。
【0161】
図8から説明する。図8では、上述した接着シール80の切断手段で説明した、本発明の小口封緘装置における、貼付案内板41の回転による接着シール80の切断手段の基本構成を図示している。接着シール80は、後端部位を搬送ロールC18(図5参照)と搬送ロールD19(図5参照)のロール間に把持され、貼付部A44と貼付部B45に接着シール80を貼り付けた貼付案内板41の回転による張力で、接着シール80のミシン加工部81から、切断させることを示している。
【0162】
上述で説明し図8で示した、貼付案内板41の貼付部A44と貼付部B45は、貼付案内板41の左右に軸着した貼付案内板回転軸43に対し平行に配置されている。そして、この平行に配置された、貼付部A44と貼付部B45に接着シール80を貼り付けるようになっている。また、このような貼付部A44と貼付部B45の配置を、貼付案内板41の基本構成としている。
【0163】
図8で示した切断手段の基本構成に対し、図17では、貼付案内板41の貼付部A44に対し貼付部B45は平行でなく、貼付部B45に角度を持たせた構成とした。この貼付部B45に角度を持たせた構成としたことで、搬送ロールC18と搬送ロールD19(共に、図5参照)のローラ間に把持されている接着シール80は、貼付案内板41の回転により、押当板32(図5参照)で、貼付案内板41の貼付部A44に貼り付けられる。
【0164】
更に、貼付案内板41の回転で、貼付部B45に貼り付けられるとき、接着シール80のロール幅に分散した張力がかかり、接着シール80に加工されたミシン加工部81で切断されるようになっている。
【0165】
このように、貼付案内板41の貼付部B45に、角度を持たせた構成としたことで、接着シール80を切断する貼付案内板41の回転させる力も低減が図れ、また、ミシン加工部81での切断音の低減も図れる。
【0166】
次に、図18をもって、他の一例を説明する。図18では、貼付案内板41に上下に貼付案内板切欠部49を配置し、図12と図13で説明した貼付案内板41等に切欠部を配置する構成と、その効果を生かしながら、図17で説明した貼付案内板41の貼付部B45に角度を持たせた構成とした、実施形態の一例を図示している。この一例の貼付案内板41の構成により、上述した切欠部の配置した貼付案内板41の構成効果と、接着シール80の切断の、貼付部B45に角度を持たせた効果とを、もたらす構成とすることができる。
【0167】
更に、図19をもって、接着シール80の切断手段に関し、貼付案内板41の構成を変えた実施例の一例を説明する。図19は、貼付部Bに突起を持たせた貼付案内板の接着シール切断に関する、一例の概略説明図である。
【0168】
先に、図17と図18で、貼付案内板41の貼付部B45に角度や、切欠部を持たせた貼付案内板41の構成を説明したが、貼付部B45の角度を変更することなく、切欠部も配置せず、貼付部A44と貼付部B45を平行に配置して、貼付部B45に貼付部突起48を配置することで、接着シール80をミシン加工部81で切断させる張力を分散させる構成とし、貼付案内板41の回転力の低減が図れ、また、接着シール80の切断音の低減も図ることもできる。
【0169】
尚、図19では、貼付部B45の貼付部突起48を、2個の配置として図示しているが、貼付部突起48は、2個の配置に限定するものではなく、1個以上の配置をおこなえば良く、また、図示はしていないが、この貼付部突起48の配置する位置が、貼付部B45の先端部の配置で有れば良い。
【0170】
そして、図示はしていないが、貼付部突起48が接着シール80のロール幅に合わせ移動可能で着脱自在として、接着シール80の材質により形状の異なる貼付部突起48と交換が可能な構成とし、切断効果を高めても良い。
【産業上の利用性の可能性】
【0171】
例えば、書店の店頭に置ける書籍の立ち読み防止のため、広く行われているビニール袋に書籍を入れることで立ち読みの防止する方法ではなく、小口封緘をすることで、書籍の立ち読み防止ができる。
【0172】
また、ステープルで背の部位を綴じられ製本された印刷物の背(背表紙)の全面と、表表紙、裏表紙とに跨るように接着シールを貼り付けることで、見栄えの良い製本とした印刷物とすることにも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0173】
【図1】小口封緘した印刷物の、一例の概略説明図。
【図2】本発明の小口封緘装置で使用する接着シールの基本形状の概略説明図。
【図3】従来の小口封緘装置で使用する粘着テープの概略説明図。
【図4】本発明の小口封緘装置の概略基本構成説明図。
【図5】本発明の小口封緘装置の概略構成説明図。
【図6】貼付案内板の基本構成の概略説明図。
【図7】貼付案内板の回転軌道に関する概略説明図。
【図8】貼付案内板の接着シール切断に関する概略説明図。
【図9】貼付案内板空間部と、印刷物搬送貫通に関する概略説明図。
【図10】貼付案内補助板を配置した貼付案内板に関する、一例の概略説明図。
【図11】貼付案内補助板を配置した貼付案内板の回転に関する、一例の概略説明図。
【図12】切欠部を持たせた貼付案内板と、貼付案内補助板に関する概略説明図。
【図13】切欠部を持たせた貼付案内板と、貼付案内補助板との回転と、印刷物搬送部に固定した搬送補助ガイドを配置した概略説明図。
【図14】切欠部を持たせた貼付案内板と、貼付案内補助板と、副貼付案内補助板と、固定した搬送補助ガイドの概略説明図。
【図15】貼付案内板に副貼付案内補助板の配置と、移動する搬送補助ガイドの概略説明図。
【図16】貼付案内板の取り付けと、取り外しに関する、一例の概略説明図。
【図17】貼付部Bに角度を持たせた貼付案内板の、一例の概略説明図。
【図18】貼付部Bに角度を持たせた切欠部を持つ貼付案内板の、一例の概略説明図。
【図19】貼付部Bに突起を持たせた貼付案内板の、一例の概略説明図。
【符号の説明】
【0174】
01:接着シール収納部
03:ホルダー
04:回転軸
05:保持部
11:ガイド板A
12:ガイド板B
13:ガイド板C
14:接着シール検出部
16:搬送ロールA
17:搬送ロールB
18:搬送ロールC
19:搬送ロールD
20:印刷物搬送部
21:搬送ベルト
22:搬送押出部
23:搬送補助ガイド
24:印刷物搬送台
25:ガイド板D
26:左右ガイド板
30:剥離ガイド
31:押圧調整部
32:押当板
33:押当板支点
34:ストッパー上
35:ストッパー下
40:貼付案内部
41:貼付案内板
42:貼付案内補助板
43:貼付案内板回転軸
44:貼付部A
45:貼付部B
46:副貼付案内補助板
47:貼付案内板空間部
48:貼付部突起
49:貼付案内板切欠部
50:貼付案内補助板切欠部
51:副貼付案内板切欠部
52:ジョイント
55:印刷物搬出部
56:小口当接調整板
57:小口当接調整板支点
58:ソレノイド
59:小口当接角度調整部
60:小口当接調整部
61:圧着調整部
62:圧着ロール
63:搬出ベルト
64:搬出補助板
70:印刷物
71:小口
72:表表紙
73:裏表紙
74:背(背表紙)
76:貼付部A先端軌道線
77:貼付部B先端軌道線
80:接着シール
81:ミシン加工部
83:接着シール表面
84:接着シール裏面
85:位置検出部
86:接着層
87:非接着層
88:巻芯
89:配送先情報ラベル
90:粘着テープ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール状で片面に、所定間隔に位置検出部と、ロール幅のミシン加工部と、他の片面に接着層を形成した接着シールを切断し、貼付案内手段の貼付案内板で、前記接着シールの前記接着層を、冊子形状の印刷物の小口と直交に対向するように配置して、前記印刷物の搬送手段で、前記小口と、前記接着シールの前記接着層とを直交に当接させて、貼付後、圧着で前記接着シールを、前記印刷物の表表紙と裏表紙とに跨がった状態に貼り付けることを特徴とする小口封緘装置。
【請求項2】
前記貼付案内板は、左右に貼付案内板回転軸と、上下に前記接着シールを貼り付ける貼付部と、前記印刷物が搬送貫通する空間部と、を具備したことを特徴とする請求項1に記載の小口封緘装置。
【請求項3】
前記接着シールの切断は、前記接着シールの挟持と、前記貼付案内板の回転による張力とで、前記ミシン加工部で切断することを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の小口封緘装置。
【請求項1】
ロール状で片面に、所定間隔に位置検出部と、ロール幅のミシン加工部と、他の片面に接着層を形成した接着シールを切断し、貼付案内手段の貼付案内板で、前記接着シールの前記接着層を、冊子形状の印刷物の小口と直交に対向するように配置して、前記印刷物の搬送手段で、前記小口と、前記接着シールの前記接着層とを直交に当接させて、貼付後、圧着で前記接着シールを、前記印刷物の表表紙と裏表紙とに跨がった状態に貼り付けることを特徴とする小口封緘装置。
【請求項2】
前記貼付案内板は、左右に貼付案内板回転軸と、上下に前記接着シールを貼り付ける貼付部と、前記印刷物が搬送貫通する空間部と、を具備したことを特徴とする請求項1に記載の小口封緘装置。
【請求項3】
前記接着シールの切断は、前記接着シールの挟持と、前記貼付案内板の回転による張力とで、前記ミシン加工部で切断することを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の小口封緘装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2010−280439(P2010−280439A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−151551(P2009−151551)
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(505165332)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(505165332)
【Fターム(参考)】
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