説明

印刷装置、印刷制御方法、及びプログラム

【課題】部分的な印刷をより容易に行うことを目的とする。
【解決手段】ジョブについての印刷を行う印刷装置が、ジョブについての印刷単位の情報と印刷の対象とする用紙の属性の情報とを受け付ける受付手段と、受付手段で受け付けられた印刷単位の情報と印刷の対象とする用紙の属性の情報とをもとに、属性の用紙についての印刷を印刷単位で実行する印刷手段と、を有することによって課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、印刷制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、印刷したジョブの内容を記憶しておいて必要に応じて同じものを再び印刷する再印刷、若しくはリプリント(以下ではリプリントと称する。)の機能を持つ印刷装置が知られている。また、VDP(Variable Data Printing/Variable Data Publishing)も知られている。VDPは、例えばダイレクトメールのように、相手先に応じて夫々のコンテンツが異なるような印刷である。
ここで、VDPの機能を持つ印刷装置は、一般には、データベース上にある宛先などの可変な情報を、事前に用意したレイアウトに当てはめて印刷する。この印刷装置は、単純に宛先だけを変えて印刷することもあれば、相手の情報に応じてレイアウト上に使用する画像(コンテンツ)や使用する用紙を変えて印刷することもある。使用する画像や使用する用紙を変えての印刷では、それに伴ってページ数が変わることがある。また、VDPで用いられるジョブは、多くのレコードを含んだ大きな1つのジョブであるのが一般的である。
【0003】
例えば、印刷した成果物が希望と違って正しくなかった場合、ユーザは、同じジョブを再び実行する。この場合において、ジョブの全てをリプリントするのではなく、指定したページや奇数ページ、或いは偶数ページだけをリプリントする方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、ジャムが発生したページ、或いは用紙切れだったページを記憶しておき、そのページのみを印刷するという方法も知られている(例えば特許文献2参照)。また、印刷は正常に行われたが、その属性が間違っていて違う用紙を給紙してしまったような場合、属性を変更して違う用紙を引かないように制限をかけてリプリントする方法も知られている(例えば特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−211213号公報
【特許文献2】特開2002−091740号公報
【特許文献3】特開2009−205257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、印刷装置は、印刷時に、印刷装置が認識できない範囲で用紙を間違って使ってしまうことがある。例えば、ある給紙段に色紙をセットしておいてそれを使用するジョブを流したが、印刷後に、実は赤色の用紙を置くつもりがオレンジ色の用紙を給紙段に間違って置いてしまったような場合である。
この場合、ジョブ全部で同じ色紙を使用しているときは、正しい色紙に置き換えて、ジョブをもう一度印刷するのが早い。他方、1つのジョブで多くのレコードを印刷するようなVDPのケースでは、一部のレコードにおいて置き間違えた用紙がときどき使われている程度であることが多く、全てのレコードの印刷をするのは好ましくない。
【0006】
ここで、特許文献1の方法では、リプリントの対象とするページを指定して印刷することができるが、オレンジ色の用紙を使用したページを目視で探し、ページ番号を抽出するのは簡単ではない。付言するならば、VDPでは、印刷の処理がレコード単位で区切られているので通し番号もなく、あちこちのレコードで間違えてセットされた用紙が使われており、さらに1つのジョブで500ページを越えるようなものも普通である。このようなジョブでページ番号を抽出することは現実的でない。
また、特許文献2の方法は、印刷装置が検知できたエラーに関するものであり、特許文献2の方法では、印刷後に人、或いは検品装置で見つけた問題に対しては、ジョブを再び投入して印刷を行う必要がある。また、特許文献3の方法では、単純に用紙を入れ間違えた場合にはジョブを再び投入して印刷を行う必要がある。
【0007】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、部分的な印刷をより容易に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、本発明に係る印刷装置は、ジョブについての印刷を行う印刷装置であって、前記ジョブについての印刷単位の情報と前記印刷の対象とする用紙の属性の情報とを受け付ける受付手段と、前記受付手段で受け付けられた印刷単位の情報と前記印刷の対象とする用紙の属性の情報とをもとに、前記属性の用紙についての印刷を前記印刷単位で実行する印刷手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、部分的な印刷をより容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】印刷システムの構成の一例を示す図である。
【図2】コントローラのハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】コントローラの機能構成、機能構成に関連する構成の一例を示す図である。
【図4】ジョブの内部構成の一例を示す図である。
【図5】UIの一例を示す図である。
【図6】受付処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
【図7】集積処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
【図8】印刷実行処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
【図9】印刷処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
【図10】印刷処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
【図11】印刷処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
【図12】集積処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
【図13】UIの一例を示す図である。
【図14】集積処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
【図15】印刷処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
【図16】集積処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、実施形態は、本発明を限定するものではなく、また、実施形態で説明されている全ての構成が本発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。
【0012】
図1は、本実施形態に係る印刷システムの構成の一例を示す図である。印刷システムは、印刷装置1000及び複数のホストコンピュータ(2000、3000、4000)を含んで構成される。印刷装置1000及び複数のホストコンピュータは、ネットワーク1を介して通信可能に接続されている。複数のホストコンピュータの各々は、ネットワーク1を介して印刷装置1000にジョブを送信する。
【0013】
図2は、印刷装置1000に内蔵されるコントローラ100のハードウェア構成の一例を示す図である。コントローラ100は、情報処理装置(コンピュータ)の一例である。
CPU11は、プログラムROM13に記憶されたプログラムに基づいて動作する。RAM12は、CPU11等が動作する際のメインメモリとして使用され、一時的に情報を記憶する領域として使用される。データROM14には、CPU11により実行されるプログラムのアプリケーション等が動作する際に呼び出すフォントなどの固定情報が記憶される。
【0014】
入力部インタフェイス15は、ネットワーク1と接続された各ホストコンピュータからのジョブなどの情報を受信する。操作部インタフェイス16は、UIパネル200とコントローラ100とを接続する。なお、UIパネル200は、各種の情報を表示する表示部の一例である。プリンタインタフェイス17は、プリンタエンジン160とコントローラ100とを接続する。
外部メモリインタフェイス18は、ハードディスク、フラッシュメモリ等の外部メモリ30とコントローラ100とを接続する。なお、外部メモリ30は、各種の情報を記憶する記憶部の一例である。各ユニット(11〜18)は、システムバス20を介して通信可能に接続されている。また、外部メモリ30等の周辺機器は、印刷装置1000に設けられていてもよいし、印刷装置1000に通信可能に接続されていてもよい。
【0015】
図3は、印刷装置1000に内蔵されるコントローラ100の機能構成、及び機能構成に関連する構成の一例を示す図である。
ジョブ制御部110は、ジョブに係る処理を制御する。UI制御部120は、各種の情報を受け付ける受付手段の一例であり、操作部インタフェイス16を制御し、UIパネル200と通信する。外部インタフェイス部130は、入力部インタフェイス15を制御する。画像処理部140は、印刷に係るジョブのページのイメージを作成する。プリンタ制御部150は、プリンタインタフェイス17を制御する。プリンタエンジン160は、プリンタインタフェイス17経由でプリンタ制御部150により制御される。なお、給紙段(161〜165)は、用紙を格納する給紙部(より広義には記録媒体を格納する格納部)の一例である。
文書管理部170は、ジョブなどを保存して管理する。ここで、ジョブ300は、外部メモリ30に保存されるジョブの一例である。使用用紙データ380には、ジョブ300によって使用される用紙の情報が含まれる。印刷履歴390は、ジョブ300を印刷した際の履歴の情報である。
本実施形態では、ジョブ、使用用紙データ、及び印刷履歴は、文書管理部170により、外部メモリ30に保存され、管理されている。また、本実施形態では、各モジュール(110、120、130、140、150、170)に係るプログラムがCPU11によりプログラムROM13から読み出されて実行されることで、印刷装置1000の機能、後述のフローチャートに係る処理が実現される。なお、印刷装置1000の機能、後述のフローチャートに係る処理の一部、又は全部を専用のハードウェアを用いて構成してもよい。
【0016】
図4は、ジョブの内部構成の一例を示す図である。ジョブ属性データ301には、ジョブ全体にかかる各種のデータが含まれる。ジョブデータ302には、レコード1(310)、レコード2(320)、レコード3(330)などの複数のレコードの情報が含まれる。
ここで、一のレコードは、一又は複数のページデータを含んで構成される。例えば、レコード1(310)は、ページデータ(311、312、313)を含んで構成される。また、各ページデータには、各ページの用紙の情報(用紙サイズ、メディアタイプ、給紙段などの用紙の属性の情報)が含まれる。
【0017】
図5は、リプリントを指示するためのUIの一例(リプリント画面220)を示す図である。リプリント画面220は、UIパネル200に表示される。
チェックボックス221は、印刷の対象とする用紙の指定(用紙の情報)を受け付ける。チェックボックス222は、印刷の対象とする印刷単位の指定(印刷単位の情報)を受け付ける。キャンセルボタン223は、リプリントを中止する指示を受け付ける。印刷ボタン224は、リプリント画面220で指定された内容で印刷(リプリント)を開始する指示を受け付ける。
【0018】
図6は、印刷装置1000のUI制御部120がリプリントの指示を受け付ける受付処理に係るフローチャートの一例を示す図である。なお、UI制御部120は、CPU11、RAM12、プログラムROM13、データROM14等により実現される。換言するならば、図6のフローチャートの処理は、プログラムROM13に記憶された図6のフローチャートの処理に関連するプログラムがCPU11により実行されることで実現される。以下では、UI制御部120が一度印刷を行ったジョブをリスト形式で表示し、ユーザ操作に応答してその中からジョブが選択された状態からの処理を図6のフローチャートに従って説明する。
【0019】
UIパネル200上でのユーザ操作に応答してジョブが選択されると、UI制御部120は、選択されたジョブが使用する用紙の情報の集積(集積処理)を文書管理部170に対して依頼する(S11)。
ここで集積される情報は、挿入紙、表紙、裏表紙、OHP中差しといった、ジョブで使用する全ての用紙の情報がページデータからかき集められ、その中から同じ給紙段、同じ用紙サイズ、同じメディアタイプのものが除かれたもの(一意的な用紙の情報)である。なお、集積処理の詳細については図7を用いて後述する。
続いて、UI制御部120は、文書管理部170で集積された用紙の情報を、リプリント画面220のようにUIパネル200上にリスト形式で表示する(S12)。続いて、UI制御部120は、UIパネル200からの入力を待つ(S13)。
【0020】
続いて、UI制御部120は、入力があったか否かを判断する(S14、S17)。
このとき、UI制御部120は、リプリント画面220のチェックボックス221にチェックがつけられた、即ちユーザ操作に応答してリプリントの対象となる用紙の指定を受け付けたと判断した場合、指定された用紙の情報をRAM12上に記憶する(S15)。また、UI制御部120は、チェックボックス222にチェックがつけられた、即ちユーザ操作に応答してリプリントする際の印刷単位の指定を受け付けたと判断した場合、指定された印刷単位の情報をRAM12上に記憶する(S16)。
また、UI制御部120は、その他の入力であるキャンセルボタン223が押された、即ちユーザ操作に応答してリプリントを中止する指示を受け付けると、受付処理を終了する。また、UI制御部120は、その他の入力である印刷ボタン224が押された、即ちユーザ操作に応答してリプリントの指示を受け付けると、続いてS18の処理を行う。
S18では、UI制御部120は、文書管理部170を介して、RAM12上に記憶した用紙の情報、印刷単位の情報を選択されたジョブのジョブ属性データに設定する。続いて、UI制御部120は、ジョブ制御部110に対してリプリントのジョブの実行(印刷実行処理)を依頼し(S19)、受付処理を終了する。なお、印刷実行処理の詳細については図8を用いて後述する。
【0021】
図7は、印刷装置1000の文書管理部170が行う集積処理に係るフローチャートの一例を示す図である。なお、文書管理部170は、CPU11、RAM12、プログラムROM13、データROM14等により実現される。換言するならば、図7のフローチャートの処理は、プログラムROM13に記憶された図7のフローチャートの処理に関連するプログラムがCPU11により実行されることで実現される。以下では、図7のフローチャートに従って集積処理を説明する。
【0022】
文書管理部170は、UI制御部120から集積の依頼を受け取ると、選択されたジョブのジョブ属性データを参照する(S21)。続いて、文書管理部170は、ジョブとしての強制用紙の指定があるかを判定する(S22)。強制用紙の指定とは、例えば、各ページの用紙サイズが異なっていても1つの用紙サイズに強制的にまとめて印刷する、若しくは製本のようにA4のページをA3の用紙に全て割り付けるような指定である。
このとき、強制用紙の指定があると判断した場合、文書管理部170は、ジョブの強制用紙の情報を使用用紙データ(用紙の情報を集積するための集積用のリスト)に追加し(S23)、続いてS28の処理を行う。他方、強制用紙の指定がないと判断した場合、文書管理部170は、S24の処理を行う。
【0023】
S24では、文書管理部170は、ジョブのページのうち処理していないページ(残ページ)があるかを判定する。このとき、文書管理部170は、残ページがあると判断した場合、S25の処理を行い、他方、残ページがないと判断した場合、S28の処理を行う。
S25では、文書管理部170は、処理対象のページのページデータから用紙の情報(用紙サイズ、メディアタイプ、給紙段の情報)を取得する。続いて、S26では、文書管理部170は、同じ組み合わせの用紙の情報が集積用のリストに既に含まれているかを判定する。このとき、含まれていないと判断した場合、文書管理部170は、用紙の情報を集積用のリストに追加し(S27)、続いてS24の処理を行う。他方、含まれていると判断した場合、文書管理部170は、S24の処理を行う。即ち、文書管理部170は、何れの場合も次のページに関して同様の処理を行い、S24で全部のページについて処理が終わると判断するまでS24〜S27の処理を継続する。
【0024】
S28では、文書管理部170は、特殊な用紙(特殊紙)がジョブに設定されていないかを判定する。特殊紙とは、例えば、OHP中差し、表紙、裏表紙、挿入紙といった、本文のページに含まれていないものである。このとき、文書管理部170は、特殊紙が設定されていると判断した場合、S29の処理を行い、他方、特殊紙が設定されていないと判断した場合、集積処理を終了する。
S29では、文書管理部170は、特殊紙の用紙の情報が集積用のリストに含まれているかを判定する。このとき、含まれていないと判断した場合、特殊紙の用紙の情報を集積用のリストに追加し(S30)、集積処理を終了する。他方、含まれていると判断した場合、文書管理部170は、集積処理を終了する。
【0025】
ここで、図4に示すジョブの例では、レコード1(310)には、A4/普通紙/給紙段AUTO、A3/色紙/給紙段1、A4/普通紙/給紙段AUTOの3ページの夫々が片面で印刷されるように情報が設けられている。同様に、レコード2(320)の2ページ目にはA3/色紙/給紙段2のページが片面で印刷されるように、レコード3(330)の2ページ目にはA3/色紙/給紙段1のページが片面で印刷されるように情報が設けられている。
このようなジョブに対して上述の集積処理が行われると、ページ311の用紙の情報(A4/普通紙/給紙段AUTO)、ページ312の用紙の情報(A3/色紙/給紙段1)、ページ332の用紙の情報(A3/色紙/給紙段2)が集積される。付言するならば、集積用のリストには、ジョブの用紙の情報から同一の用紙の情報が排斥されてリプリントの対象とする用紙の情報が集積される。
【0026】
図8は、印刷装置1000のジョブ制御部110が行う印刷実行処理に係るフローチャートの一例を示す図である。ジョブ制御部110は、CPU11、RAM12、プログラムROM13、データROM14等により実現される。換言するならば、図8のフローチャートの処理は、プログラムROM13に記憶された図8のフローチャートの処理に関連するプログラムがCPU11により実行されることで実現される。以下では、図8のフローチャートに従って印刷実行処理を説明する。
なお、ジョブ制御部110は、図6のS19においてUI制御部120からジョブの印刷を実行する旨の指示を受け取ると、S101の処理を行う。
【0027】
S101では、ジョブ制御部110は、選択されたジョブのジョブ属性データを参照してリプリントの対象とする用紙(指定用紙)と印刷単位と(即ち、用紙の情報、及び印刷単位の情報)を取得する(S101)。
続いて、ジョブ制御部110は、印刷単位を判定する(S102)。印刷単位が用紙単位であると判断した場合、ジョブ制御部110は、用紙単位の印刷処理を行い(S103)、印刷実行処理を終了する。また、フィニッシング単位であると判断した場合、フィニッシング単位の印刷処理を行い(S104)、印刷実行処理を終了する。また、ジョブ制御部110は、レコード単位であると判断した場合、ジョブ制御部110は、レコード単位の印刷処理を行い(S105)、印刷実行処理を終了する。
なお、ジョブ制御部110は、指定用紙が複数ある場合、各指定用紙についてS102〜S105の処理を同様に行う。また、各印刷処理の詳細については図9、図10、図11を用いて後述する。
【0028】
図9は、印刷装置1000のジョブ制御部110が行う用紙単位での印刷処理に係るフローチャートの一例を示す図である。以下では、図9のフローチャートに従って用紙単位での印刷処理を説明する。
まず、ジョブ制御部110は、ジョブのページのうち処理していないページ(残ページ)があるかを判定する(S111)。このとき、ジョブ制御部110は、残ページがあると判断した場合、S112の処理を行い、他方、残ページがないと判断した場合、印刷処理を終了する。なお、ジョブ制御部110は、先頭のページからデータを読み込むものとする。
【0029】
S112では、ジョブ制御部110は、処理対象のページで用紙に印刷することが確定したか、例えば両面の場合は表のページと裏のページとが揃っているか、また例えば製本である場合は4ページ分が揃っているかを判定する。このとき、確定していないと判断した場合、ジョブ制御部110は、処理対象のページをRAM12上に記憶し(S113)、続いてS114の処理を行う。他方、確定したと判断した場合、ジョブ制御部110は、S115の処理を行う。
S115では、ジョブ制御部110は、確定した用紙がジョブ属性データに設定されたリプリントの対象の用紙(指定用紙)であるかを用紙の情報を比較して判定する。このとき、指定用紙であると判断した場合、ジョブ制御部110は、確定した用紙についてプリンタ制御部150を介して印刷を行い(S116)、続いてS117の処理を行う。他方、指定用紙でないと判断した場合、ジョブ制御部110は、S117の処理を行う。
S117では、ジョブ制御部110は、RAM12上に記憶していたページがある場合、記憶したページを破棄し、続いてS114の処理を行う。S114では、ジョブ制御部110は、次のページに処理対象を移し、続いてS111の処理を行う。
【0030】
図10は、印刷装置1000のジョブ制御部110が行うフィニッシング単位での印刷処理に係るフローチャートの一例を示す図である。以下では、図10のフローチャートに従ってフィニッシング単位での印刷処理を説明する。
まず、ジョブ制御部110は、ジョブのページのうち処理していないページ(残ページ)があるかを判定する(S131)。このとき、残ページがあると判断した場合、S132の処理を行い、他方、残ページがないと判断した場合、印刷処理を終了する。なお、ジョブ制御部110は、先頭のページからデータを読み込むものとする。
S132では、ジョブ制御部110は、処理対象のページで用紙に印刷することが確定したかを判定する。このとき、確定していないと判断した場合、ジョブ制御部110は、処理対象のページをRAM12上に記憶し(S133)、続いてS134の処理を行う。他方、確定したと判断した場合、ジョブ制御部110は、S135の処理を行う。
【0031】
S135では、確定した用紙についての内容を保持する保持用のリストに保存する。続いて、ジョブ制御部110は、確定した用紙がフィニッシングの対象となっているかを判断する(S136)。なお、対象となっている場合は、ジョブ制御部110は、途中の用紙であるかそれとも最後の用紙であるかを判定する。
そして、ジョブ制御部110は、フィニッシングの対象であり、最後の用紙でないと判断した場合、S134の処理を行う。
また、フィニッシングの対象でないと判断した場合、ジョブ制御部110は、確定した用紙が指定用紙であるかを用紙の情報を比較して判定する(S137)。このとき、指定用紙であると判断した場合、確定した用紙についてプリンタ制御部150を介して印刷を行い(S138)、続いてS139の処理を行う。他方、指定用紙でないと判断した場合、S139の処理を行う。
【0032】
また、フィニッシングの対象であり、最後の用紙であると判断した場合、ジョブ制御部110は、保持用のリストの中に指定用紙を用いるものが含まれているかを用紙の情報を比較して判定する(S140)。このとき、含まれていると判断した場合、ジョブ制御部110は、保持用のリストに保存した全ての用紙についてプリンタ制御部150を介して印刷を行い(S141)、続いてS139の処理を行う。他方、含まれていないと判断にした場合、ジョブ制御部110は、S139の処理を行う。
S139では、ジョブ制御部110は、保持用のリストの用紙の内容とそれに関連して記憶されたRAM12上のページとを破棄し、S134の処理を行う。
S134では、ジョブ制御部110は、次のページに処理対象を移し、続いてS131の処理を行う。
【0033】
図11は、印刷装置1000のジョブ制御部110が行うレコード単位での印刷処理に係るフローチャートの一例を示す図である。以下では、図11のフローチャートに従ってレコード単位での印刷処理を説明する。なお、ここでは、各ページが何れかのレコードに含まれている場合を例に挙げて説明する。
まず、ジョブ制御部110は、ジョブのページのうち処理していないページ(残ページ)があるかを判定する(S151)。このとき、残ページがあると判断した場合、S152の処理を行い、他方、残ページがないと判断した場合、印刷処理を終了する。なお、ジョブ制御部110は、先頭のページからデータを読み込むものとする。
S152では、ジョブ制御部110は、処理対象のページで用紙に印刷することが確定したかを判定する。このとき、確定していないと判断した場合、ジョブ制御部110は、処理対象のページをRAM12上に記憶し(S153)、S154の処理を行う。他方、確定したと判断した場合、ジョブ制御部110は、S155の処理を行う。
【0034】
S155では、確定した用紙についての内容を保持用のリストに保存する。続いて、ジョブ制御部110は、確定した用紙がレコードのどの部分であるかを判定する(S156)。このとき、レコードの途中であると判断した場合、ジョブ制御部110は、S154の処理を行う。他方、レコードの最後の用紙であると判断した場合、ジョブ制御部110は、S157の処理を行う。
S157では、ジョブ制御部110は、保持用のリストの中に指定用紙を用いるものが含まれているかを用紙の情報を比較して判定する。このとき、含まれていると判断した場合、ジョブ制御部110は、保持用のリストに保存した全ての用紙についてプリンタ制御部150を介して印刷を行い(S158)、続いてS159の処理を行う。他方、含まれていないと判断した場合、ジョブ制御部110は、S159の処理を行う。
S159では、ジョブ制御部110は、保持用のリストの用紙の内容とそれに関連してRAM12上に記憶されたページとを破棄し、S154の処理を行う。S154では、ジョブ制御部110は、次のページに処理対象を移し、続いてS151の処理を行う。
【0035】
以下では、上述した処理について具体例を挙げて説明する。この例では、図4で示されたジョブの印刷後に、給紙段1の色紙が本来は赤色の用紙であるべきところが、オレンジ色の用紙を入れて印刷してしまったことが判明し、ユーザが給紙段1に赤色の用紙を入れ直してリプリント画面220を開いたと想定する。
そうすると、図6、図7のフローチャートに従って、文書管理部170は、A4/普通紙/給紙段AUTO、A3/色紙/給紙段1/、A3/色紙/給紙段2の3つの用紙の情報を集積し(S11)、UI制御部120は、図5のように表示する(S12)。
ここでは、ユーザが、チェックボックス221の中のA3/色紙/給紙段1の用紙の情報に対応する箇所にチェックを入れ、印刷単位としてチェックボックス222からレコード単位の情報に対応する箇所にチェックを入れ、印刷ボタン224を押下したとする。
この場合、UI制御部120は、図6のフローチャートに従って、リプリントの対象の用紙の情報としてA3/色紙/給紙段1、印刷単位の情報としてレコード単位をジョブ属性データに設定(S15、S16)する。そして、ジョブ制御部110により印刷が開始される(S19)。
【0036】
ここで、レコード単位の指示が受け付けられたので、ジョブ制御部110は、図8の印刷制御処理では、レコード単位の印刷処理を行う(S105)。そして、ジョブ制御部110は、図11のフローチャートに従って、レコード1(310)とレコード3(330)とを印刷の対象とし、この2個のレコードについて印刷することになる(S158)。
この例では、レコードが3個である例を示しているが、ジョブ全体で1000個のレコードあっても同じである。即ち、ユーザは、ページ数を数えることなく、部分的にリプリントすることができる。
なお、本実施形態では、リプリントとして説明したが、ジョブの印刷時の履歴を使用していないので、ユーザは、新たにジョブを投入し、そのジョブに対して指定した用紙を使用する部分的な印刷をすることも可能である。
以上の構成によれば、用紙を間違ってセットしてしまった場合、その用紙を指定してリプリントすることで、間違った用紙のみをリプリントすることができる。
また、まとまった単位で印刷する必要性が高い場合であっても、リプリントの単位を指定することで、指定した用紙を含む指定した単位でのリプリントができる。これにより必要な範囲のみのリプリントができるようになるので、無駄に用紙を印刷してしまう事態を回避することができる。
【0037】
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、ページが要求する用紙を給紙する給紙段の情報(給紙部情報の一例)が給紙段AUTOである場合、給紙段AUTOとして集積している。
例えば、ジョブがA3/色紙/給紙段1とA3/色紙/給紙段AUTOとを要求していて、結果的に同じ給紙段1から用紙を引くようなケースが想定される。このケースでは、給紙段1で用紙を間違った場合、ユーザがリプリントの対象とする用紙の指定で、給紙段1及び給紙段AUTOの2つを指定しなければならないという問題がある。
本実施形態では、この問題を解決する方法を説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を用いて説明を適宜省略する。
【0038】
図12は、印刷装置1000の文書管理部170が行う集積処理に係るフローチャートの一例を示す図である。以下では、図12のフローチャートに従って集積処理を説明する。
文書管理部170は、UI制御部120から集積の依頼を受け取ると、選択されたジョブのジョブ属性データを参照する(S31)。
続いて、文書管理部170は、ジョブとしての強制用紙の指定があるかを判定する(S32)。このとき、強制用紙の指定があると判断した場合、文書管理部170は、ジョブの強制用紙の情報を集積用のリストに追加し(S33)、続いてS40の処理を行う。他方、強制用紙の指定がないと判断した場合、文書管理部170は、S34の処理を行う。
【0039】
S34では、文書管理部170は、ジョブのページのうち処理していないページ(残ページ)があるかを判定する。このとき、文書管理部170は、残ページがあると判断した場合、S35の処理を行い、他方、残ページがないと判断した場合、S40の処理を行う。
S35では、文書管理部170は、処理対象のページのページデータから用紙の情報(用紙サイズ、メディアタイプ、給紙段の情報)を取得する。ここで、給紙段の情報が給紙段AUTOである(即ち、具体的な給紙段の指定がない)場合において、用紙サイズ及びメディアタイプが該当する用紙を格納する給紙段があるときは、その給紙段から給紙するよう指定されているケースがある。
【0040】
そこで、S36では、文書管理部170は、給紙段の情報が給紙段AUTOであるかを判定する。このとき、文書管理部170は、給紙段AUTOであると判断した場合、S37の処理を行い、他方、給紙段AUTOでないと判断した場合、S38の処理を行う。
S37では、文書管理部170は、プリンタ制御部150を介して実際のプリンタエンジン160の給紙段(161〜165)について設定されている用紙の情報(設定情報の一例)を取得し、最適な給紙段を選択し、続いてS38の処理を行う。通常、印刷装置においては、給紙段の情報が給紙段AUTOであるときに機器の構成に応じてどの優先順位で給紙段を選択するかのルールが決まっているため、文書管理部170は、上記ルールに従って、最適な給紙段の情報を決定する。
S38では、文書管理部170は、同じ組み合わせの用紙の情報が集積用のリストに既に含まれているかを判定する。このとき、含まれていないと判断した場合、文書管理部170は、集積用のリストに用紙の情報を追加し(S39)、続いてS34の処理を行う。他方、含まれていると判断した場合、文書管理部170は、S34の処理を行う。なお、S40以降の処理は図7のS28以降の処理と同じであるので説明を省略する。
【0041】
また、S115、S137、S157の各処理では、ジョブ制御部110は、ジョブの各ページの用紙と指定用紙とを比較する際、ページの給紙段の情報に給紙段AUTOが指定されている場合、実際に引くことになる最適な給紙段の情報に入れ替えて比較する。
上述の構成によれば、給紙段が自動的に決定されることを示す給紙段AUTOという形では用紙の情報が集積されず、実際に何れかの給紙段の情報として一意に集積される。これにより、ユーザは、ジョブに給紙段AUTOが設定されている場合あっても、1つの用紙(用紙を入れ間違えた給紙段のみ)を指定することでリプリントすることができるようになる。
【0042】
<第3の実施形態>
第1の実施形態、及び第2の実施形態では、リプリントのときに使用する用紙のうち用紙無しのものがあると、最初の印刷と条件が変わる場合があり、ユーザが意図するとおりの印刷ができない可能性がある。本実施形態では、この問題を解決する方法を説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を用いて説明を適宜省略する。
図13は、リプリントを指示するためのUIの一例(リプリント画面230)を示す図である。リプリント画面230は、UIパネル200に表示される。表示領域225は、集積された用紙の情報を表示する。特記するならば、表示領域225には、用紙が給紙段にセットされているか否かを示す情報が表示される。その他の構成については、図5のリプリント画面220と同じ構成であるであるので説明を省略する。
【0043】
図14は、印刷装置1000の文書管理部170が行う集積処理に係るフローチャートの一例を示す図である。以下では、図14のフローチャートに従って集積処理を説明する。
文書管理部170は、UI制御部120から集積の依頼を受け取ると、選択されたジョブのジョブ属性データを参照する(S51)。続いて、文書管理部170は、ジョブとしての強制用紙の指定があるかを判定する(S52)。このとき、強制用紙の指定があると判断した場合、文書管理部170は、ジョブの強制用紙の情報を集積用のリストに追加し(S53)、続いてS62の処理を行う。他方、強制用紙指定がないと判断した場合、文書管理部170は、S54の処理を行う。
S54では、文書管理部170は、ジョブのページのうち処理していないページ(残ページ)があるかを判定する。このとき、文書管理部170は、残ページがあると判断した場合、S55の処理を行い、他方、残ページがないと判断した場合、S62の処理を行う。
【0044】
S55では、文書管理部170は、処理対象のページのページデータから用紙の情報(用紙サイズ、メディアタイプ、給紙段の情報)を取得する。ここで、給紙段の情報が給紙段AUTOである(即ち具体的な給紙段の指定がない)場合において、用紙サイズ及びメディアタイプが該当する用紙を格納する給紙段があるときは、その給紙段から給紙するよう指定されているケースがある。
そこで、S56では、文書管理部170は、給紙段の情報が給紙段AUTOであるかを判定する。このとき、給紙段AUTOであると判断した場合、S57の処理を行い、他方、給紙段AUTOでないと判断した場合、S58の処理を行う。
S57では、文書管理部170は、プリンタ制御部150を介して実際のプリンタエンジン160の給紙段(161〜165)について設定されている用紙の情報(設定情報の一例)を取得し、最適な給紙段を選択し、続いてS58の処理を行う。
【0045】
S58では、文書管理部170は、同じ組み合わせの用紙の情報が集積用のリストに既に含まれているかを判定する。このとき、文書管理部170は、含まれていると判断した場合、S54の処理を行い、含まれていないと判断した場合、S59の処理を行う。
S59では、文書管理部170は、印刷装置1000の給紙段に用紙が実際に存在しているかを確認する。このとき、存在していないと判断した場合、文書管理部170は、用紙が給紙段にセットされていないことを示す情報を付与した用紙の情報を集積用のリストに追加し(S60)、S54の処理を行う。他方、存在していると判断した場合、文書管理部170は、用紙が給紙段にセットされていることを示す情報を付与した用紙の情報を集積用のリストに追加し(S61)、続いてS54の処理を行う。なお、S62以降の処理は図7のS28以降の処理と同じであるので説明を省略する。
【0046】
そして、UI制御部120は、図6のフローチャートのS12において、集積した用紙の情報をUI上にリスト形式で表示する際に、用紙があるときは「該当用紙有り」を表示し、用紙がないときは「該当用紙無し」を表示することになる。なお、UI制御部120は、図13のリプリント画面230の表示領域225のように用紙の情報を表示する。
上述した構成によれば、ユーザがリプリントを指示する前に、選択したジョブで使われる用紙が給紙段にある否かがわかるので、リプリントを行った際に更に異なる用紙を使ってしまうリスクを低減することができる。特に、最初の印刷時に間違った用紙以外のレコード単位、若しくはフィニッシング単位に含まれる他の用紙までは注意が及ばず、違う用紙を引いて誤った印刷結果になる可能性は高いので、用紙の有無を提示することは効果的である。
【0047】
<第4の実施形態>
第2の実施形態では、ページが要求する用紙の給紙段の情報が給紙段AUTOである場合、現在のプリンタ状態をもとに引くことを予定した給紙段に給紙段AUTOを割り付けている。
例えば、リプリントしようとしたときに給紙段の設定情報が既に変更されていた場合、最初の印刷のときに使用した給紙段と同じにはならない可能性がある。そこで、本実施形態では、この問題を解決する方法を説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を用いて説明を適宜省略する。
【0048】
図15は、印刷装置1000のジョブ制御部110が行う最初の印刷処理に係るフローチャートの一例を示す図である。以下では、図15のフローチャートに従って最初の印刷処理を説明する。なお、UI制御部120からジョブの印刷の実行の指示が行われると、ジョブ制御部110は、ページの先頭から処理を開始する。
まず、ジョブ制御部110は、ジョブのページのうち処理していないページ(残ページ)があるかを判定する(S161)。このとき、残ページがあると判断した場合、S162の処理を行い、他方、残ページがないと判断した場合、印刷処理を終了する。S162では、処理対象のページで用紙に印刷することが確定したか、換言するならば、1枚の用紙を構成するだけのページがRAM12に記憶されているかを判定する。このとき、確定していないと判断した場合、処理対象のページをRAM12上に記憶し(S163)、続いてS164の処理を行う。他方、確定したと判断した場合、ジョブ制御部110は、S165の処理を行う。
【0049】
S165では、ジョブ制御部110は、プリンタ制御部150に対して、条件(設定情報、ルール等)に従った用紙を給紙段から引くよう指示し、プリンタ制御部150を介して確定した用紙について印刷を行う(S166)。
続いて、S167では、ジョブ制御部110は、文書管理部170を介してジョブの印刷履歴に確定した用紙の情報が記憶(記録)されているかを判定する。このとき、記憶されていないと判断した場合、ジョブ制御部110は、文書管理部170に依頼し、用紙サイズ、メディアタイプ、及び実際に引いた給紙段の情報を用紙の情報として印刷履歴に追加して記憶し(S168)、続いてS169の処理を行う。他方、既に記憶されていると判断した場合、ジョブ制御部110は、S169の処理を行う。
S169では、ジョブ制御部110は、RAM12上に記憶していたページがある場合、記憶したページを破棄し、続いてS164の処理を行う。S164では、ジョブ制御部110は、次のページに処理対象を移し、続いてS161の処理を行う。
【0050】
図16は、印刷装置1000の文書管理部170が行う集積処理に係るフローチャートの一例を示す図である。図15のフローチャートに従って集積処理を説明する。
文書管理部170は、UI制御部120から集積の依頼を受け取ると、選択されたジョブの印刷履歴を参照する(S71)。印刷履歴には、そのジョブが最初に実行されたときの用紙の情報(特記するならば実際に使用された給紙段の情報)が保存されているので、文書管理部170は、印刷履歴の用紙の情報を集積用のリストに格納し(S72)、集積処理を終了する。
【0051】
なお、図6の受付処理については第1の実施形態と同様である。また、S115、S137、S157の各処理では、ジョブ制御部110は、ジョブの各ページの用紙と指定用紙とを比較する際、ページの給紙段の情報に給紙段AUTOが指定されている場合、実際に引くことになる最適な給紙段の情報に入れ替えて比較する。
上述の構成によれば、給紙段の情報として給紙段AUTOという形では用紙の情報が集積されず、実際に使用した給紙段の情報として集積されるので、前回の印刷のときに使用した給紙段と同じにはならない事態を回避することができる。
付言するならば、本実施形態では、最初の印刷のときに履歴を取得する構成が他の実施形態と異なるが、UI制御部120の受付処理やジョブ制御部110の印刷実行処理などは他の実施形態と同じである。
【0052】
<その他の実施形態>
本実施形態は、上述した実施形態の構成を適宜組み合わせた構成とすることができる。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【0053】
上述した実施形態の構成によれば、部分的な印刷をより容易に行うことができる。
【0054】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジョブについての印刷を行う印刷装置であって、
前記ジョブについての印刷単位の情報と前記印刷の対象とする用紙の属性の情報とを受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けられた印刷単位の情報と前記印刷の対象とする用紙の属性の情報とをもとに、前記属性の用紙についての印刷を前記印刷単位で実行する印刷手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記ジョブで用いられる用紙の属性の情報を前記ジョブから取得する取得手段を更に有し、
前記受付手段は、前記取得手段で取得された一又は複数の用紙の属性の情報を表示部に表示し、前記一又は複数の用紙の属性の情報のうちユーザ操作に応答して指定されたものを前記印刷の対象とする用紙の属性の情報として受け付けることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記一又は複数の用紙の属性の情報には、複数の給紙部のうちから前記印刷に用いる給紙部を特定するための給紙部情報が含まれ、
前記取得手段は、前記給紙部情報が前記複数の給紙部のうちから自動的に給紙部が決定される情報であるときは、前記給紙部情報を前記複数の給紙部のうち一の給紙部を示す情報とし、前記ジョブで用いられる用紙の属性の情報を前記ジョブから一意に取得することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記受付手段は、前記ジョブで用いられる用紙が給紙部にセットされているか否かを判断し、前記用紙がセットされていると判断したときはセットされていることを示す情報を前記表示部に更に表示し、前記用紙がセットされていると判断したときはセットされていないことを示す情報を前記表示部に更に表示することを特徴とする請求項2又は3に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記印刷手段で印刷が実行された用紙の属性の情報を取得する取得手段を更に有し、
前記受付手段は、前記取得手段で取得された一又は複数の用紙の属性の情報を表示部に表示し、前記一又は複数の用紙の属性の情報のうちユーザ操作に応答して指定されたものを前記印刷の対象とする用紙の属性の情報として受け付けることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項6】
ジョブについての印刷を行う印刷装置における印刷制御方法であって、
前記ジョブについての印刷単位の情報と前記印刷の対象とする用紙の属性の情報とを受け付ける受付工程と、
前記受付工程で受け付けられた印刷単位の情報と前記印刷の対象とする用紙の属性の情報とをもとに、前記属性の用紙についての印刷を前記印刷単位で実行する印刷工程と、
を有することを特徴とする印刷制御方法。
【請求項7】
ジョブについての印刷を行うコンピュータを、
前記ジョブについての印刷単位の情報と前記印刷の対象とする用紙の属性の情報とを受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けられた印刷単位の情報と前記印刷の対象とする用紙の属性の情報とをもとに、前記属性の用紙についての印刷を前記印刷単位で実行する印刷手段と、
して機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−218298(P2012−218298A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−86583(P2011−86583)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】