説明

印刷装置、印刷装置の制御方法、プログラムおよび記録媒体

【課題】複数のユーザでプリンタを共有する際に、特定のユーザの印刷ジョブに対して用紙切れが発生しないように印刷順序を入れ替えることが可能な印刷装置を提供すること。

【解決手段】ジョブテーブルに溜まったジョブの印刷枚数の合計枚数が、前記残枚数取得手段により取得された残枚数を超えたかどうかにより用紙切れが発生するかどうかを判定し、用紙切れが発生すると判定された場合、ユーザ印刷履歴テーブルに基づいて、用紙切れを発生させるジョブを決定する用紙切れジョブ決定し、決定されたジョブに対して用紙切れを発生させるように印刷順を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続された印刷装置に溜まった印刷ジョブの出力順を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複数のユーザでプリンタを共有するシステムが提供されている。複数のユーザがプリンタを共有するシステムで用紙切れが発生したら、大抵の場合、自分の印刷ジョブが処理中のユーザが用紙補給を行うことになる。
【0003】
特許文献1には、予め登録されたクライントの割り込みプリント条件情報から最優先にするプリントスプールファイルを決定してプリンタに送信する技術が公開されている。
【特許文献1】特開2002−351628
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、プリントスプールファイルの割り込み条件に基づいて処理しているものであり、ユーザごとの使用状況についての判断は行っていない。
【0005】
ところで用紙切れの発生は、特定のユーザの印刷ジョブに対して連続して発生してしまう可能性があり、その場合そのユーザが連続して用紙の補給をすることになってしまう。
【0006】
そこで本願発明では、複数のユーザでプリンタを共有する際に、特定のユーザの印刷ジョブに対して用紙切れが発生しないように印刷順序を入れ替えることが可能な印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
印刷要求を行ったユーザおよびジョブの印刷枚数を管理するジョブテーブルと、ユーザが過去に印刷を行った時に発生した用紙切れの回数を管理するユーザ印刷履歴テーブルと、出力装置で利用可能な用紙の残枚数を取得する残枚数取得手段と、ジョブテーブルに溜まったジョブの印刷枚数の合計枚数が、前記残枚数取得手段により取得された残枚数を超えたかどうかにより用紙切れが発生するかどうかを判定する用紙切れ判定手段と、用紙切れ判定手段により用紙切れが発生すると判定された場合、ユーザ印刷履歴テーブルに基づいて、用紙切れを発生させるジョブを決定する用紙切れジョブ決定手段と、用紙切れジョブ決定手段により決定されたジョブに対して用紙切れを発生させるように印刷順を変更する印刷順変更手段とを有すること。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数のユーザでプリンタを共有する際に、特定のユーザの印刷ジョブに対して用紙切れが発生しないように印刷順序を入れ替えることが可能な印刷装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る印刷システムのシステム構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る印刷装置のハードウェア構成図である。
【図3】本発明の実施形態に係る印刷装置の機能構成図である。
【図4】本発明の実施形態に係る印刷装置におけるメインフローの一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態に係る印刷装置における用紙切れジョブ決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態に係る印刷装置におけるユーザ印刷履歴テーブル更新処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係る印刷装置におけるサーバ管理情報の一例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係る印刷装置におけるジョブテーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に係る印刷システムのシステム構成図である。
【0012】
印刷システムとして、クライアント装置1001、印刷サーバ1002、プリンタ1003がネットワークを介して通信可能な状態で接続されている。接続形態はLANケーブルを利用しての形態でもよいし、無線LANでもよい。パラレルケーブルによる接続でも構わない。また、それぞれの装置は複数台数設置可能である。
【0013】
クライアント装置1001は、ネットワーク上に接続された印刷サーバ1002に対して印刷ジョブを送信する。印刷サーバ1002は、印刷要求を受付けるとプリンタ1003への出力を実行する。印刷サーバ1002は、プリンタ1003に用紙切れが発生するかどうかを検出し、発生する場合は、特定のユーザに用紙切れがおきないよう制御する。
【0014】
本実施形態では、印刷サーバ1002を介してプリンタ1003に出力されるよう構成されているが、プリンタが印刷サーバの機能を持つように構成することも可能である。
【0015】
図2は、本発明の実施形態に係る印刷サーバのハードウェア構成図である。
【0016】
本発明の印刷サーバ1002にあたる情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0017】
印刷サーバ1002は、システムバス2011を介してCPU(Central Processing Unit)2001、RAM(Random Access Memory)2002、ROM(Read Only Memory)2003、KBC(Keyboard Controller)2004、DC(Display Controller)2006、MC(Memory Controller)2008、NW I/F(Network Interface)2010などが接続された構成となる。
【0018】
CPU2001は、ROM2003の「プログラム用ROM」に記憶されたプログラムに基づいてシステムバス2011に接続された各デバイスを制御し、情報処理装置全体を統括制御する。
【0019】
また、このROM2003の「フォント用ROM」にはフォントデータ等を記憶し、ROM2003の「データ用ROM」には各種データを記憶する。RAM2002は、CPU2001の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0020】
KBC2004は、キーボード2005や不図示のポインティングデバイス、例えばマウスからの入力を制御する。DC2006は、ディスプレイ2007の表示を制御する。なお、ディスプレイはCRTであってもLCD等のその他の形式の表示装置であってもよい。MC2008は、ハードディスク2009や不図示のフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM等とのアクセスを制御する。NW I/F2010は、ネットワーク2012を介して通信を行う。
図3は、本発明の実施形態に係る印刷サーバの機能構成図である。
【0021】
印刷サーバはネットワークインタフェース部3001を通して各クライアント装置より印刷ジョブデータを受け取る。データ制御部3003は受け取ったジョブを、入力部3002を通して取得し、印刷ジョブキュー3004へ格納する。
【0022】
印刷サーバは、定期的に印刷ジョブキュー3004からジョブデータを取得し、ジョブテーブル3005を作成する。ジョブテーブルに溜まったジョブの合計印刷枚数が、プリンタにセットされた用紙枚数を超えると、ユーザ印刷履歴テーブル3006、残枚数テーブル3007、大量印刷値テーブル3008などの内容から用紙切れとなる印刷ジョブデータを決定する。
【0023】
その後、用紙切れと決定された印刷ジョブデータ以外の印刷ジョブデータを、出力部3009を通してプリンタ3010へ送信する。
【0024】
図4は、本発明の実施形態に係る印刷装置におけるメインフローの一例を示すフローチャートである。
【0025】
クライアント装置より印刷要求を受信したときに処理が開始される。印刷サーバは、ステップS4001にてサーバが管理する印刷ジョブキューを確認し、溜まっている印刷ジョブデータからジョブテーブルを作成する。溜まっている印刷ジョブはクライアント装置から送信されたものである。ジョブテーブルについては、図7にて後述するが、ジョブデータを投入したユーザ名及びジョブの印刷枚数が格納される。
【0026】
次にステップS4002にて、印刷サーバが管理する残枚数テーブルから、プリンタの用紙残枚数を取得する。残枚数とは、使用するプリンタにセットされた用紙の残枚数のことである。本実地形態では、用紙サイズは同じものとして説明しているが、複数の用紙サイズごとに残枚数を管理することも可能である。
【0027】
なお、残枚数を印刷サーバの残枚数テーブルに記憶するようにしてもよいし、その都度、プリンタから残枚数を取得するようにしてもよい。
【0028】
ステップS4003では、取得した用紙残枚数とキュー内に溜まっていた全ジョブデータのトータル所要枚数を比較する。溜まっているジョブのトータル所要枚数がプリンタの残枚数を超えた場合は、ステップS4004に進む。一方、超えていない場合は、ステップS4007に進む。
【0029】
ステップS4004では、ジョブ数が「1」であるかどうかの判断を行い、「1」であった場合は、ステップS4006のユーザ印刷履歴テーブル更新処理に進む。この場合、当該ジョブが用紙切れとなってしまうので、用紙切れジョブを決定する必要がないからである。
【0030】
一方「1」以外(「2」以上)であった場合は、ステップS4005の用紙切れジョブ決定処理に進み、どのジョブを用紙切れにするかどうかを決定する処理を行う。詳細については後述する。
【0031】
次にステップS4006では、ユーザ印刷履歴テーブルの更新処理を行う。ユーザ印刷履歴テーブルについては、図7にて後述するが、ユーザが行った印刷ジョブに関する履歴が登録されているものである。
【0032】
ステップS4007では、印刷キュー内の先頭ジョブから順次プリンタへ送信し処理を終了する。
【0033】
図5は、本発明の実施形態に係る印刷装置における用紙切れジョブ決定処理の一例を示すフローチャートである。
【0034】
図4のステップS4005の用紙切れジョブ決定処理に対応し、印刷ジョブキューに溜まっているジョブのうち、用紙切れとなるジョブを決定する処理に対応する。
【0035】
ステップS5001で、印刷ジョブキューに溜まっているジョブ全てに対する処理を開始する。印刷キューの先頭のジョブから開始し、全てのジョブについて処理が終わるまでループする。
【0036】
ステップS5002で当該ジョブの印刷枚数と後述する大量印刷値テーブルの最小印刷基準枚数を比較し、基準値以下の場合は紙切れのジョブの対象外とする。具体的には、最小印刷基準枚数に「1」と設定されている場合、1枚以下の印刷ジョブであれば優先的に印刷するというものである。この処理を実行するかどうかは任意に設定が可能である。
【0037】
ステップS5002で、基準値以下の場合、ステップS5006に進み優先的に印刷する対象とする。一方、基準値より多い場合、ステップS5003に進む。
【0038】
また、ステップS5002では、基準値として大量印刷基準枚数を利用することもできる。例えば大量印刷基準枚数に設定された枚数を超えた大量印刷を所定回数以上行ったユーザを、用紙切れ候補として設定するものである。この場合、ステップS5002の判断の後、用紙切れ候補として設定し、それ以下の処理は実行しないようにすればよい。
【0039】
ステップS5003では、対象のユーザから紙切れ率を算出する。対象のユーザとは、印刷キュー内の先頭の印刷ジョブのユーザのことである。紙切れ率は、後述のユーザ印刷履歴テーブルに記憶された、「紙切れカウンタ」および「印刷回数」を用いて算出する。確立が高いユーザは低いユーザと比べ頻繁に用紙切れが発生しているということである。
【0040】
ステップS5004では、対象のユーザと、用紙切れ候補のユーザとの紙切れ率を比較する。ステップS5005において、ループの初回では用紙切れ候補ユーザにはだれも設定されていないため、対象ユーザが自動的に紙切れユーザに設定される、実際の比較は2回目以降のループで実施される。確立の高いユーザをステップS5006で優先的に印刷する候補とし、確立の低いユーザはステップS5005で用紙切れ候補として選定される。
【0041】
比較していないユーザが残っている場合は、ステップS5002に戻り、ステップS5005で用紙切れ候補として設定されたユーザと比較していない次のユーザの比較を行う。全部の印刷ジョブのユーザに対して処理した場合に終了する。
なお、用紙切れ候補の設定は、この方法に限ったものでなく、印刷キュー内のジョブのユーザの中で、一番紙切れ率の低いユーザが設定できればどのような方法でおこなってもよい。
【0042】
図6は、本発明の実施形態に係る印刷装置におけるユーザ印刷履歴テーブル更新処理の一例を示すフローチャートである。
【0043】
図4のステップS4006のユーザ印刷履歴テーブル更新処理に対応する。
【0044】
ステップS6001で、ユーザ情報を取得する。ユーザ情報とは、ユーザが印刷を開始した際、印刷キューに印刷ジョブが溜まり、その際印刷ジョブから取得するものである。
【0045】
ステップS6002では、該当するユーザに用紙切れが発生するかどうかを判断する。これは、図5で用紙切れ候補として設定されたかどうかで判断可能である。用紙切れの対象となる場合、ステップS6003で後述のユーザ印刷履歴テーブルの用紙切れカウンタを1増加させる。次にステップS6004で、用紙切れ日時を登録し、ステップS6007に進む。
【0046】
ステップS6002で用紙切れでない場合、ステップS6005で大量印刷かどうかの判断を行う。大量印刷かどうかは、後述の大量印刷値テーブルに設定されている基準枚数を利用して判断する。大量印刷であった場合、ステップS6006で、ユーザ印刷履歴テーブルの大量印刷カウンタを1増加させる。大量印刷でない場合は、ステップS6007に進む。
【0047】
ステップS6007では、ユーザ印刷履歴テーブルの印刷回数を1増加させる。この処理を印刷キュー内の全ジョブに対して実行する。
【0048】
図7は、本発明の実施形態に係る印刷装置におけるサーバ管理情報の一例を示す図である。
【0049】
印刷サーバは、印刷ジョブキュー7001、ジョブテーブル7002、ユーザ印刷履歴テーブル7003、残枚数テーブル7004および大量印刷値テーブル7005が記憶されている。
【0050】
印刷ジョブキュー7001は、クライアント装置から印刷を受付けた時に印刷サーバの印刷ジョブキューに溜まるデータの一例を示したものである。印刷ジョブキューの名称である「キュー名」、印刷ジョブの所有者である「ユーザ名」、今回のジョブの印刷枚数、印刷日時などが記憶されている。ユーザ名は、印刷要求を行ったクライアント端末の利用者であるユーザ名である。
【0051】
ジョブテーブル7002は、印刷ジョブキュー7001からユーザ名と印刷枚数を抜き出したものである。ジョブテーブル7002を作成せず、印刷ジョブキュー7001を利用して処理を行うことも可能である。
【0052】
ユーザ印刷履歴テーブル7003は、印刷システムの利用者であるユーザの印刷履歴について記憶したテーブルである。図6のユーザ印刷履歴テーブル更新処理によって更新されるものである。
【0053】
紙切れカウンタは、ユーザに対してこれまでに何回紙切れが発生したかのカウンタである。印刷回数は、ユーザがこれまでに印刷を行った回数の実績である。紙切れカウンタと印刷回数は、紙切れ率を算出する際に利用される。前回紙切れ日時は、ユーザが前回いつ紙切れが発生したのかが記憶されている。大量印刷のカウントは、ユーザが今までに何回大量印刷を行ったかのカウンタである。
【0054】
前回紙切れ日時や大量印刷のカウントは、用紙切れ候補設定の条件として、紙切れ率に追加する条件として利用することも可能である。その場合、大量印刷を多くするユーザに対しては、用紙切れを発生しやすくしたり、前回用紙切れが発生したユーザには一定期間用紙切れを発生しないような制御を行うことができる。
【0055】
残枚数テーブル7004は、プリンタにセットされた用紙の残り枚数を記憶したテーブルである。印刷サーバが残り枚数を管理する構成にしてもよいし、必要な時にプリンタに問合せで取得するように構成することも可能である。
【0056】
大量印刷値テーブル7005は、大量印刷基準枚数と最小印刷基準枚数の2つの基準を記憶している。大量印刷基準枚数は、これよりも大量の印刷を行った場合に、ユーザ印刷履歴テーブルの大量印刷カウンタに記録されるものである。最小印刷基準枚数は、図5のステップS5002で説明したように、これよりも少ない枚数の印刷は、優先印刷対象として設定するものである。
【0057】
図8は、本発明の実施形態に係る印刷装置におけるジョブテーブルの一例を示す図である。
【0058】
ジョブテーブル8001は、本発明が実施される前の状態、ジョブテーブル8002は実施された後の状態を示す。
【0059】
残枚数テーブル7004でプリンタの残り枚数が70枚と設定されているので、Dさんの印刷ジョブが印刷ジョブキューに追加された時に本発明の処理が開始されたものとする。ユーザ印刷履歴テーブル7003によれば、Bさんの紙切れ率が1/9となり一番低いので、用紙切れジョブ決定処理ではBさんが用紙切れ候補として設定されることになる。
【0060】
その場合、ジョブテーブル8001では2番目にあるBさんのジョブがジョブテーブル8002では一番後ろ(Dさんの後)に移動される。その結果、Bさんのジョブを印刷中に用紙切れが発生することになる。
【0061】
なお、印刷ジョブでは使用する用紙サイズを取得することも可能であり、プリンタの用紙の残枚数も用紙サイズごとに取得することが可能であるので、複数の用紙サイズが混在する場合でも本発明を適用することが可能となる。
【0062】
また、本実施形態では、印刷装置として、印刷サーバを適用して説明したが、プリンタを印刷装置として機能させることも可能である。
【0063】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0064】
また、本発明におけるプログラムは、本発明に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体はコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0065】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0066】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0067】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0068】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0069】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0070】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0071】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0072】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0073】
2001 CPU
2002 RAM
2003 ROM
2004 KBC
2005 キーボード
2006 DC
2007 ディスプレイ
2008 MC
2009 ハードディスク
2010 NW I/F
2012 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して受信したクライアント端末からの印刷要求を出力装置へ出力制御可能な印刷装置であって、
前記印刷要求を行ったユーザおよびジョブの印刷枚数を管理するジョブテーブルと、
前記ユーザが過去に印刷を行った時に発生した用紙切れの回数を管理するユーザ印刷履歴テーブルと、
前記出力装置で利用可能な用紙の残枚数を取得する残枚数取得手段と、
前記ジョブテーブルに溜まったジョブの印刷枚数の合計枚数が、前記残枚数取得手段により取得された残枚数を超えたかどうかにより用紙切れが発生するかどうかを判定する用紙切れ判定手段と、
前記用紙切れ判定手段により用紙切れが発生すると判定された場合、前記ユーザ印刷履歴テーブルに基づいて、用紙切れを発生させるジョブを決定する用紙切れジョブ決定手段と、
前記用紙切れジョブ決定手段により決定されたジョブに対して用紙切れを発生させるように印刷順を変更する印刷順変更手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記ユーザ印刷履歴テーブルに基づいてユーザごとに用紙切れが発生した割合を算出する紙切れ率算出手段をさらに有し、
前記用紙切れジョブ決定手段は、前記紙切れ率算出手段により算出された紙切れ率が一番低いユーザのジョブを用紙切れジョブとして決定することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記ユーザ印刷履歴テーブルは、過去に所定の枚数以上の印刷である大量印刷を行った回数を管理しており、
前記用紙切れジョブ決定手段は、大量印刷を一番多く行ったユーザのジョブを用紙切れジョブとして決定することを特徴とする請求項1または2記載の印刷装置。
【請求項4】
前記印刷順変更手段は、前記用紙切れジョブ決定手段により決定されたジョブをジョブテーブルの最後のジョブとして印刷順を変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記出力順変更手段により変更されたジョブを前記出力装置に出力制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項6】
ネットワークを介して受信したクライアント端末からの印刷要求を出力装置へ出力制御可能であり、前記印刷要求を行ったユーザおよびジョブの印刷枚数を管理するジョブテーブルと、前記ユーザが過去に印刷を行った時に発生した用紙切れの回数を管理するユーザ印刷履歴テーブルとを有する印刷装置の制御方法であって、
前記出力装置で利用可能な用紙の残枚数を取得する残枚数取得ステップと、
前記ジョブテーブルに溜まったジョブの印刷枚数の合計枚数が、前記残枚数取得手段により取得された残枚数を超えたかどうかにより用紙切れが発生するかどうかを判定する用紙切れ判定ステップと、
前記用紙切れ判定ステップにより用紙切れが発生すると判定された場合、前記ユーザ印刷履歴テーブルに基づいて、用紙切れを発生させるジョブを決定する用紙切れジョブ決定ステップと、
前記用紙切れジョブ決定ステップにより決定されたジョブに対して用紙切れを発生させるように印刷順を変更する印刷順変更ステップと、
を有することを特徴とする印刷装置の制御方法。
【請求項7】
ネットワークを介して受信したクライアント端末からの印刷要求を出力装置へ出力制御可能であり、前記印刷要求を行ったユーザおよびジョブの印刷枚数を管理するジョブテーブルと、前記ユーザが過去に印刷を行った時に発生した用紙切れの回数を管理するユーザ印刷履歴テーブルとを有する印刷装置を、
前記出力装置で利用可能な用紙の残枚数を取得する残枚数取得手段と、
前記ジョブテーブルに溜まったジョブの印刷枚数の合計枚数が、前記残枚数取得手段により取得された残枚数を超えたかどうかにより用紙切れが発生するかどうかを判定する用紙切れ判定手段と、
前記用紙切れ判定手段により用紙切れが発生すると判定された場合、前記ユーザ印刷履歴テーブルに基づいて、用紙切れを発生させるジョブを決定する用紙切れジョブ決定手段と、
前記用紙切れジョブ決定手段により決定されたジョブに対して用紙切れを発生させるように印刷順を変更する印刷順変更手段と、
を有することを特徴とする印刷装置として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムの記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−128746(P2012−128746A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−281075(P2010−281075)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】