説明

印刷装置および印刷システムおよび印刷制御プログラム

【課題】
自動両面印刷が不可のページを含む両面印刷を、ユーザの介入を可及的に少なくして実行できるようにした印刷装置および印刷システムおよび印刷制御プログラムを提供する。
【解決手段】
印刷装置20では、印刷ジョブの各ページに対して自動両面印刷が不可の用紙の指定があるか否かを判定し、自動両面印刷が可能な用紙指定があるページは、印刷装置20の上記自動両面印刷機能を用いて印刷を実行するが、自動両面印刷が不可な用紙指定があるページに対しては、1回目の印刷で上記自動両面印刷機能を用いた印刷ととともに片面(裏面)のみの印刷を実行して、未印刷の他の面(表面)に対する印刷に必要なページ情報を一時保存し、その後2回目の印刷では、上記保存したページ情報に基づき上記印刷機能を用いて未印刷の他の面(表面)に対する印刷(手動両面印刷)を選択的に実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置および印刷システムおよび印刷制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷装置には、用紙の第1面に印刷した後、この用紙を自動的に裏返してこの用紙の第2面に印刷を行うようにした自動両面印刷機能を有するものが知られている。
【0003】
この自動両面印刷機能を有する印刷装置においては、第1面に印刷した用紙を裏返すための複雑な用紙経路を備えており、このために、厚紙、不定形の用紙等が指定された場合は、この自動両面印刷機能を用いて印刷することができない。
【0004】
そこで、自動両面印刷機能を用いて印刷することができない用紙指定がある場合に対応する従来技術としては、特許文献1や特許文献2に記載されたものが知られている。
【0005】
すなわち、特許文献1には、自動両面印刷が不可なサイズの用紙がセットされていても、手動によって印刷可能なサイズであれば、手動による両面印刷が行えるようし、操作のバリエーションを増やす構成が記載されている。
【0006】
具体的には、両面モードにおける片面印刷であれば、設定給紙口にセットされた用紙の紙サイズが両面自動印刷可能サイズかどうかを確認し、両面自動印刷不可のサイズであればディップスイッチSW1の状態をチェックし、ディップスイッチW1がオフの場合、紙サイズが自動両面可能なサイズがセットされるまで待ち状態になり、ディップスイッチSW1がオンの場合は、印刷モードを両面印刷モードから片面表面印刷モードに変更し、「手動での両面印刷の表面印刷実行待ち」を表示し、ユーザの手動印刷許可通知を待ち、ユーザからの手動印刷許可通知、例えば、許可の場合コピーボタンを押すような操作を受信したか否かをチェックし、受信した場合は片面モードにて表面印刷を実行し、表面の印刷完了を待つ構成が記載されている。
【0007】
また、特許文献2には、1つのジョブの両面印刷中、反転排出で両面印刷された記録紙と反転せずに片面印刷のみで排出された記録紙とが混在してしまうことを防止できる印刷装置が記載されており、具体的には、両面搬送機構を有する複合機で、両面印刷の指示があった場合、全ての印刷すべき記録紙に対し、両面搬送機構により表裏を反転可能であるか否かを調べ、反転不可能な記録紙が1枚でも存在する場合、全ての記録紙を反転させずに、片面ずつ印刷して排出する手動両面印刷を行う構成が記載されている。
【特許文献1】特開2006−1207号公報
【特許文献2】特開2006−199022号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、自動両面印刷が不可のページを含む両面印刷を、ユーザの介入を可及的に少なくして実行できるようにした印刷装置および印刷システムおよび印刷制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1の発明の印刷装置は、印刷指示情報に基づき各ページが自動両面印刷が可能かを各ページ毎に判断する第1の判断手段と、前記第1の判断手段により前記自動両面印刷が可能と判断されたページに対して自動両面印刷を行い、前記自動両面印刷が不可と判断されたページに対して第1面に対する片面印刷を行うように制御する第1の印刷制御手段と、前記第1の印刷制御手段で印刷されなかった第2面のページ情報を生成する生成手段と、前記生成手段で生成された前記ページ情報を保存する保存手段と、前記第1の印刷制御手段で両面印刷若しくは前記第1面が片面印刷された印刷済用紙をトレイにセットし、該セットされた印刷済用紙の前記第2面に対して前記保存手段に保存した前記ページ情報に基づき選択的に印刷を行うように制御する第2の印刷制御手段とを具備する。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第1の判断手段は、前記印刷指示情報の各ページに付与された用紙情報に基づき前記自動両面印刷が可能かを判断する。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記第1の印刷制御手段は、前記第1の判断手段により前記自動両面印刷が可能なページと判断された場合で、次ページがあり、かつ該次ページの用紙情報が前ページの用紙情報と同一の場合は、該ページおよび次ページを自動両面印刷し、次ページがないか若しくは該次ページの用紙情報が該ページの用紙情報と同一でない場合は、該ページを片面印刷するように制御する。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記第1の印刷制御手段は、前記第1の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページと判断された場合で、前記次ページがないか若しくは該次ページの用紙情報が該ページの用紙情報と同一でない場合は、前記保存手段に保存したページ情報に基づき前記第1面に対して片面印刷するように制御する。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1の発明において、前記第1の印刷制御手段は、前記第1の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページと判断された場合で、次ページがあり、かつ該次ページの用紙情報が前ページの用紙情報と同一の場合は、該次ページをページ面を180度回転して前記第1面に対して片面印刷するように制御し、前記第2の印刷制御手段は、前記印刷済用紙をまとめて前記トレイにセットして(1ページ目が一番上にセットされるようにセットして)前記第2面に対して該当ページを選択的に印刷(用紙セット時の下面に印刷)するように制御する。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1の発明において、前記第1の印刷制御手段は、前記第1の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページと判断された場合で、次ページがあり、かつ該次ページの用紙情報が前ページの用紙情報と同一の場合は、該ページを前記第1面に対して片面印刷するように制御し、前記第2の印刷制御手段は、前記印刷済用紙をまとめて前記トレイにセットして(1ページ目が一番下にセットされるようにセットして)前記第2面に対して該当ページを選択的に印刷(用紙セット時の上面に印刷)するように制御する。
【0015】
請求項7の発明は、請求項1の発明において、前記第2の印刷制御手段は、前記印刷済用紙のうち両面印刷された用紙は、そのまま排出し(若しくは両面パスを通して排出し、)、前記第1面が片面印刷された用紙は、前記第2面に対して該当ページを印刷して排出するように制御する。
【0016】
請求項8の発明は、請求項1の発明において、前記保存手段は、前記第1の印刷制御手段で印刷されなかった第2面のページデータを含むページ情報と、該ページの参照情報とを保存する。
【0017】
請求項9の発明は、請求項1の発明において、前記保存手段は、印刷ジョブデータと前記印刷指示情報と、第1の印刷制御手段で印刷されなかった第2面のページデータを含まないページ情報と、該ページ情報の参照情報とを保存する。
【0018】
請求項10の発明は、請求項1の発明において、前記第1の印刷制御手段による印刷終了後に、前記トレイに対する前記印刷済用紙のセットを促す表示を行うように制御する。
【0019】
請求項11の発明は、請求項1の発明において、前記第1の印刷制御手段による最終用紙の印刷を行う前に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記最終用紙に対する印刷を中断して、最終用紙に対する印刷実行を確認する第1の表示を行うように制御する第1の表示制御手段と、前記第1の表示手段による表示に応答して前記最終用紙に対する印刷確認操作が行われた場合、前記最終用紙に対しする印刷を行う最終用紙印刷制御手段と、前記最終用紙印刷制御手段による印刷終了後に、前記トレイに対する前記印刷済用紙のセットを促す第2の表示を行うように制御する第2の表示制御手段とを具備する。
【0020】
請求項12の発明は、請求項1の発明において、前記第1の印刷制御手段による印刷終了後に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記印刷済用紙の前記トレイに対するセットを促す用紙再セット情報の印刷を行うように制御する用紙再セット情報印刷手段を具備する。
【0021】
請求項13の発明は、請求項1の発明において、前記第1の印刷制御手段による印刷終了後に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、前記印刷済用紙の前記トレイに対するセットを促す再セット情報が予め印刷された用紙を収容するトレイと、前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記トレイに収容された用紙を排出する用紙排出手段とを具備する。
【0022】
請求項14の発明は、請求項1の発明において、前記印刷指示情報の各ページの中に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記第1の印刷制御手段による印刷に先立って前記トレイに対するセットを促す用紙再セット情報の印刷を行うように制御する用紙再セット情報印刷制御手段とを具備し、前記第2の印刷制御手段は、前記印刷済用紙をまとめて裏返して前記トレイにセットして前記第2面に対する該当ページの印刷を選択的に行うように制御する。
【0023】
請求項15の発明は、請求項1の発明において、前記印刷指示情報の各ページの中に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、前記印刷済用紙の前記トレイに対するセットを促す再セット情報が予め印刷された用紙を収容するトレイと、前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記第1の印刷制御手段による印刷に先立って前記トレイに収容された用紙を排出する用紙排出手段とを具備し、前記第2の印刷制御手段は、前記印刷済用紙をまとめて裏返して前記トレイにセットして前記第2面に対する該当ページの印刷を選択的に行うように制御する。
【0024】
請求項16の発明は、請求項1の発明において、前記第1の印刷制御手段による印刷終了後に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記トレイに対する前記印刷済用紙のセットを促す表示を行うように制御する表示制御手段と、前記表示制御手段による表示後に、別の印刷指示情報を受け付けたかを判断する第3の判断手段と、前記第3の判断手段により前記別の印刷指示情報を受け付けたと判断された場合で、前記第1の印刷制御手段による印刷が終了した待機印刷指示情報がある場合は、合紙を排出する合紙排出手段と、前記合紙排出手段による前記合紙の排出後に、前記別の印刷指示情報に基づく印刷を行うように制御する第3の印刷制御手段と、前記第3の印刷制御手段による印刷終了後に、前記トレイに前記印刷済用紙がセットされているかを判断する第4の判断手段とを具備し、前記第2の印刷制御手段は、前記第4の判断手段により前記印刷済用紙がセットされていると判断された場合に、該セットされた印刷済用紙の前記第2面に対して選択的に印刷を行うように制御する。
【0025】
請求項17の発明は、請求項16発明において、前記合紙排出手段は、前記第1の印刷制御手段に印刷した用紙および前記第3の印刷制御手段により印刷した用紙とともにサイズが異なる用紙が収容されたトレイを検索する検索手段と、前記検索手段で検索されたトレイに収容された用紙を前記合紙として排出するように制御する排出制御手段とを具備する。
【0026】
請求項18の発明は、請求項16の発明において、前記合紙排出手段は、前記第1の印刷制御手段に印刷した用紙および前記第3の印刷制御手段により印刷する用紙とともにサイズが異なる用紙が収容されたトレイを検索する第1の検索手段と、前記第1の検索手段により該当するトレイがない場合は、前記第1の印刷制御手段に印刷した用紙または前記第3の印刷制御手段により印刷する用紙のいずれかとサイズが異なる用紙が収容されたトレイを検索する第2の検索手段と、前記第1の検索手段で検索されたトレイ若しくは前記第2の検索手段で検索されたトレイに収容された用紙を前記合紙として排出するように制御する排出制御手段とを具備する。
【0027】
請求項19の発明は、請求項16の発明において、前記合紙排出手段は、所定の色紙を前記合紙として排出する。
【0028】
請求項20の発明は、請求項1の発明において、前記第1の印刷制御手段による印刷終了後に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記トレイに対する前記印刷済用紙のセットを促す表示を行うように制御する表示制御手段と、前記表示制御手段による表示後に、別の印刷指示情報を受け付けたかを判断する第3の判断手段と、前記第3の判断手段により前記別の印刷指示情報を受け付けたと判断された場合で、前記第1の印刷制御手段による印刷が終了した待機印刷指示情報がある場合は、前記第1の印刷制御手段で印刷した用紙サイズと前記第3の印刷制御手段により印刷する用紙サイズとが同じかを判断する第4の判断手段と、前記第4の判断手段により前記第1の印刷制御手段で印刷した用紙サイズと前記第3の印刷制御手段により印刷する用紙サイズとが同じと判断された場合は、前記第1の印刷制御手段に印刷した用紙サイズと同じで、向きか異なる用紙を収納したトレイを選択して、前記別の印刷指示情報に基づく印刷を制御する第3の印刷制御手段と、前記第3の印刷制御手段による印刷終了後に、前記トレイに前記印刷済用紙がセットされているかを判断する第5の判断手段とを具備し、前記第2の印刷制御手段は、前記第5の判断手段により前記印刷済用紙がセットされていると判断された場合に、該セットされた前記印刷済用紙の前記第2面に対して選択的に印刷を行う。
【0029】
請求項21の発明は、請求項1の発明において、前記第1の印刷制御手段による印刷終了後に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記トレイに対する前記印刷済用紙のセットを促す表示を行うように制御する表示制御手段と、前記表示制御手段による表示後に、別の印刷指示情報を受け付けたかを判断する第3の判断手段と、前記第3の判断手段により前記別の印刷指示情報を受け付けたと判断された場合で、前記第1の印刷制御手段による印刷が終了した待機印刷指示情報がある場合は、前記第1の印刷制御手段で印刷した用紙と異なるオフセット位置を選択して、前記別の印刷指示情報に基づく印刷を制御する第3の印刷制御手段と、前記第3の印刷制御手段による印刷終了後に、前記トレイに前記印刷済用紙がセットされているかを判断する第4の判断手段とを具備し、前記第2の印刷制御手段は、前記第4の判断手段により前記印刷済用紙がセットされていると判断された場合に、該セットされた前記印刷済用紙の前記第2面に対して選択的に印刷を行う。
【0030】
請求項22の発明は、請求項1の発明において、前記保存手段で保存した前記ページ情報に係わる印刷指示情報の識別情報を管理する管理手段を具備し、前記第2の印刷制御手段は、前記管理手段で管理される前記識別情報に基づき前記第2面に対して選択的に印刷を行うように制御する。
【0031】
請求項23の発明は、請求項22の発明において、前記第1の印刷制御手段および前記第2の印刷制御手段は、前記印刷に際して前記管理手段により管理した前記識別情報を同時に印刷するように制御する。
【0032】
請求項24の発明の印刷システムは、印刷指示装置と、前記印刷指示装置からの印刷指示に基づき印刷を行う印刷装置とを具備し、前記印刷装置は、前記印刷指示情報に基づき各ページが自動両面印刷が可能かを各ページ毎に判断する判断手段と、前記判断手段により前記自動両面印刷が可能と判断されたページに対して自動両面印刷を行い、前記自動両面印刷が不可と判断されたページに対して第1面に対する片面印刷を行うように制御する第1の印刷制御手段と、前記第1の印刷制御手段で印刷されなかった第2面のページ情報を生成する生成手段と、前記生成手段で生成された前記ページ情報を保存する保存手段と、前記第1の印刷制御手段で両面印刷若しくは前記第1面が片面印刷された印刷済用紙をトレイにセットし、該セットされた印刷済用紙の前記第2面に対して前記保存手段に保存した前記ページ情報に基づき選択的に印刷を行うように制御する第2の印刷制御手段とを具備する。
【0033】
請求項25の発明の印刷制御プログラムは、コンピュータを、印刷指示装置からの印刷指示情報に基づき各ページが自動両面印刷が可能かを各ページ毎に判断する判断手段、前記判断手段により前記自動両面印刷が可能と判断されたページに対して自動両面印刷を行い、前記自動両面印刷が不可と判断されたページに対して第1面に対する片面印刷を行うように制御する第1の印刷制御手段、前記第1の印刷制御手段で印刷されなかった第2面のページ情報を生成する生成手段、前記生成手段で生成された前記ページ情報を保存する保存手段、前記第1の印刷制御手段で両面印刷若しくは前記第1面が片面印刷された印刷済用紙をトレイにセットし、該セットされた印刷済用紙の前記第2面に対して前記保存手段に保存した前記ページ情報に基づき選択的に印刷を行うように制御する第2の印刷制御手段として機能させる。
【発明の効果】
【0034】
請求項1の発明によれば、自動両面印刷が不可のページを含む両面印刷を、ユーザの介入を可及的に少なくして実行できる。
【0035】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、自動両面印刷が不可のページを容易に判断することができる。
【0036】
請求項3の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、自動両面印刷が可能と判断されたページに対して自動両面印刷を適切に行うことができる。
【0037】
請求項4の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、自動両面印刷が不可と判断されたページに対して両面印刷を適切に行うことができる。
【0038】
請求項5の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、印刷済用紙をまとめてトレイにセットするだけで、第2面に対する印刷を行うことができる。
【0039】
請求項6の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、印刷済用紙をまとめてトレイにセットするだけで、第2面に対する印刷を行うことができる。
【0040】
請求項7の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、印刷済用紙に対する第2面に対する印刷を容易に行うことができる。
【0041】
請求項8の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、印刷済用紙に対する第2面に対する印刷を迅速に行うことができる。
【0042】
請求項9の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、印刷済用紙に対する第2面に対する印刷を容易に行うことができ、かつ、特に印刷済用紙に対して印刷する第2面のページ数が多い場合に保存手段の記憶容量を小さくすることができる。
【0043】
請求項10の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、自動両面印刷および手動両面印刷を意識していないユーザに対しても印刷済用紙の再セットを的確に指示できる。
【0044】
請求項11の発明によれば、請求項10の発明の効果に加えて、第1の面の印刷制御手段による印刷終了前に最終用紙を出力させないことで、両面印刷処理が完了していないことを明示的に指示することができる。
【0045】
請求項12の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、自動両面印刷および手動両面印刷を意識していないユーザに対しても印刷済用紙の再セットを的確に指示できる。
【0046】
請求項13の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、自動両面印刷および手動両面印刷を意識していないユーザに対しても印刷済用紙の再セットを的確に指示できる。
【0047】
請求項14の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、自動両面印刷および手動両面印刷を意識していないユーザに対しても印刷済用紙の再セットを的確に指示できる。
【0048】
請求項15の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、自動両面印刷および手動両面印刷を意識していないユーザに対しても印刷済用紙の再セットを的確に指示できる。
【0049】
請求項16の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、第1面印刷終了後に別の印刷指示情報を受け付けた場合にも、印刷済用紙の再セットを的確に指示できる。
【0050】
請求項17の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、第1面印刷終了後に別の印刷指示情報を受け付けた場合にも、印刷済用紙の再セットを容易かつ的確に指示できる。
【0051】
請求項18の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、第1面印刷終了後に別の印刷指示情報を受け付けた場合にも、印刷済用紙の再セットを容易かつ的確に指示できる。
【0052】
請求項19の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、第1面印刷終了後に別の印刷指示情報を受け付けた場合にも、印刷済用紙の再セットを容易かつ的確に指示できる。
【0053】
請求項20の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、第1面印刷終了後に別の印刷指示情報を受け付けた場合にも、印刷済用紙の再セットを容易かつ的確に指示できる。
【0054】
請求項21の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、第1面印刷終了後に別の印刷指示情報を受け付けた場合にも、印刷済用紙の再セットを容易かつ的確に指示できる。
【0055】
請求項22の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、印刷済用紙の再セットを容易かつ的確に指示できる。
【0056】
請求項23の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、印刷済用紙の再セットを容易かつ的確に指示できる。
【0057】
請求項24の発明によれば、自動両面印刷が不可のページを含む両面印刷を、ユーザの介入を可及的に少なくして実行できる印刷システムを提供することができる。
【0058】
請求項25の発明によれば、自動両面印刷が不可のページを含む両面印刷を、ユーザの介入を可及的に少なくして実行できる印刷プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0059】
以下、本発明に係わる印刷装置および印刷システムおよび印刷制御プログラムの実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0060】
図1は、本発明が適用される印刷システムの一実施例を示すブロック図である。
【0061】
図1に示す印刷システム100は、印刷装置20に対して印刷ジョブを送信する印刷指示装置10および印刷指示装置10からの両面印刷指示を含む印刷ジョブ(印刷指示情報)をローカル接続若しくはネットワークを介して受信して、この印刷ジョブに基づき両面印刷を実行する印刷装置20から構成される。
【0062】
印刷装置20は、図示しない印刷用紙を収納する1または複数の用紙トレイと手差し印刷のための手差しトレイを有しており、用紙の両面に自動印刷する自動両面印刷機能および2回の片面印刷により両面印刷を行う手動両面印刷機能を有している。ここで、自動両面印刷機能については周知であるので、その詳細説明は省略する。
【0063】
さて、印刷指示装置10からの両面印刷指示を含む印刷ジョブには、印刷装置20における自動両面印刷が不可の用紙(サイズ、紙質など)の指定があるページが含まれる場合があり、この場合、印刷装置20では、印刷ジョブの各ページに対して自動両面印刷が不可の用紙の指定があるか否かを判定し、自動両面印刷が可能な用紙指定があるページは、印刷装置20の上記自動両面印刷機能を用いて印刷を実行するが、自動両面印刷が不可な用紙指定があるページに対しては、1回目の印刷で上記自動両面印刷機能を用いた印刷ととともに片面(裏面)のみの印刷を実行して、未印刷の他の面(表面)に対する印刷に必要なページ情報を一時保存する。その後2回目の印刷では、上記保存したページ情報に基づき上記印刷機能を用いて未印刷の他の面(表面)に対する印刷(手動両面印刷)を選択的に実行する。
【0064】
上記機能を実現するために、印刷装置20は、両面印刷可否判断部21、ページデータ作成部22、用紙情報格納部23、用紙情報読み出し部24、用紙情報比較部25、ジョブ情報保存部26、ジョブ情報読み出し部27、ジョブ情報削除部28を具備して構成される。
【0065】
両面印刷可否判断部21は、印刷指示装置10から受信した印刷ジョブを解析して、各ページ毎に自動両面印刷が不可の用紙の指定があるか否かを判定する。
【0066】
ページデータ作成部22は、両面印刷可否判断部21で自動両面印刷が不可の用紙の指定がある判定されたページに対して、上記印刷ジョブに基づき、未印刷の他の面(表面)に対する印刷に必要なページデータを作成する。
【0067】
用紙情報格納部23は、上記印刷ジョブで指定された各ページの用紙情報を格納し、用紙情報読み出し部24は、用紙情報格納部23に格納された各ページの用紙情報の読み出しを行う。
【0068】
用紙情報比較部25は、用紙情報読み出し部24により用紙情報格納部23から読み出した用紙情報を比較する。
【0069】
ジョブ情報保存部26は、受信した印刷ジョブおよびページデータ作成部22で作成されたページデータを用いて作成された2回目の印刷で未印刷の他の面(表面)に対する印刷に必要な情報、すなわち、用紙サイズ、紙質などの用紙情報および手差し印刷による印刷が必要なページのページ情報(ジョブ情報)を一時保存し、ジョブ情報読み出し部27は、2回目の印刷に際してジョブ情報保存部26に保存したジョブ情報を読み出す。
【0070】
ジョブ情報を削除部28は、2回目の印刷終了後にジョブ情報保存部26に保存したジョブ情報を削除する。
【0071】
図2は、図1に示したジョブ情報保存部26に保存されるジョブ情報のデータ構造の一例を示す図である。
【0072】
ここでは、印刷指示装置10から受信した両面印刷指示を含む印刷ジョブがページ記述言語(例えばPDL(Page Description Language ))で記載されており、その総ページ数が28ページ、3ページ目と4ページ目の用紙情報が他のページのページサイズ(A4)と異なる自動両面印刷が不可な用紙サイズ幅が220mmの不定形サイズの用紙、9ページ目と10ページ目の用紙情報が他のページのページサイズ(A4)と同一であるが自動両面印刷が不可な厚紙である場合を示している。
【0073】
この場合、ジョブ情報保存部26に保存されるジョブ情報は、印刷ジョブを記述するPDLのヘッダ情報に2回目の印刷で、手差し印刷機能を用いて未印刷の他の面(表面)に対する印刷を行う手動両面印刷ページへのポインタを加えたヘッダ情報201、手動両面印刷ページへのポインタで参照される2回目の印刷で用いられるページ情報202、203からなる。
【0074】
すなわち、この場合のヘッダ情報201には、印刷ジョブのユーザ識別情報、ファイル名、総ページ数(28)、手動両面印刷必要枚数(2)、レイアウト情報(両面)、最大用紙サイズ幅(220mm)、手動両面印刷ページへのポインタ(3ページ目のページ情報202)、手動両面印刷ページ(9ページ目のページ情報203)へのポインタが記載される。
【0075】
ページ情報202には、次のページ情報(ページ情報203)へのポインタ、前のページ情報へのポインタ、手動両面印刷するページ番号(3)、用紙サイズ(不定形サイズ)、紙質(普通紙)、3ページ目の展開されたページデータが記載される。
【0076】
ページ情報203には、次のページ情報へのポインタ、前のページ情報(ページ情報202)へのポインタ、手動両面印刷するページ番号(9)、用紙サイズ(A4)、紙質(厚紙)、9ページ目の展開されたページデータが記載される。
【0077】
図3は、図1に示した印刷システム100の印刷装置20における1回目の印刷(第1の印刷制御による印刷)の動作を示すフローチャートである。
【0078】
印刷指示装置10から印刷ジョブを受信して両面印刷指示があると(ステップ301)、まず、印刷ジョブの印刷ページの印刷用紙情報を用紙情報格納部23から用紙情報読み出し部24により読み出し(ステップ302)、自動両面印刷可かを判断する(ステップ303)。この場合印刷ページの用紙情報が、不定形サイズである3ページ目および厚紙である9ページ目でNOとなるが、他のページではYESとなる。
【0079】
1ページ目では、ステップ303で、自動両面印刷可(ステップ303でYES)と判断され、次に、次ページがあり、前ページと用紙情報一致かが調べられる(ステップ304)。この判断は、用紙情報読み出し部24により用紙情報格納部23から読み出された次ページの用紙情報と前ページの用紙情報とを用紙情報比較部25で比較することにより行われる。ここでは、次ページ(2ページ目)の用紙情報と前ページ(1ページ目)の用紙情報とは一致するので(ステップ304でYES)、自動両面印刷機能により用紙トレイから給紙されたA4の用紙の表面(第1の面)に1ページ目の画像が印刷され、裏面(第2面)に2ページ目の画像が印刷される両面印刷が実行される(ステップ305)。
【0080】
次に、この印刷で用いた用紙幅は本印刷ジョブにおける最大用紙幅であるかが調べられる(ステップ306)。ここでは、(ステップ306でYES)となって、初期値0mmに対して、1ページ目、及び、2ページ目のA4の用紙幅である210mmが保存される(ステップ311)。次に全ページ完了かが調べられ(ステップ307)、全ページ完了ではないので(ステップ307でNO)、ステップ302に戻り、次の印刷ページ(3ページ目)の用紙情報が読み出される。
【0081】
次に、この3ページ目が自動両面印刷可能かが調べられるが(ステップ303)、3ページ目は用紙情報の印刷サイズが用紙幅220mmの不定形サイズであるので、ここでは自動両面印刷不可と判断される(ステップ303でNO)。この場合、ページデータ作成部22で作成された自動両面印刷不可の3ページ目のページデータを含む3ページ目のページ情報がジョブ情報保存部26に保存される(ステップ308)。
【0082】
そして、この保存したページ情報に対応するページの次ページがあり、かつこの次ページの用紙情報が前ページの用紙情報と一致するかが調べられる(ステップ309)。ここでは、次ページ(4ページ目)の用紙情報と前ページ(3ページ目)の用紙情報とが一致するので(ステップ309でYES)、ページ面を180度回転して4ページ目を片面印刷する(ステップ310)。
【0083】
次に、この印刷で用いた用紙幅は本印刷ジョブにおける最大用紙幅(220mm)であるかが調べられ(ステップ306)、ここでは、先に保存された用紙サイズ幅210mmと比較して最大用紙幅となるので(ステップ306でYES)、この最大用紙サイズをジョブ情報保存部26に保存して(ステップ311)、次に全ページ完了かが調べられるが(ステップ307)、ここでは、全ページ完了ではないので(ステップ307でNO)、ステップ302に戻り、次の印刷ページ(5ページ目)の用紙情報が読み出される。
【0084】
5ページ目では、ステップ303で、自動両面印刷可(ステップ303でYES)と判断され、次に、次ページがあり、前ページと用紙情報一致かが調べられ(ステップ304)、ここでは、次ページ(6ページ目)の用紙情報と前ページ(5ページ目)の用紙情報とは一致するので(ステップ304でYES)、自動両面印刷機能により用紙トレイから給紙された用紙の表面(第1の面)に5ページ目の画像が印刷され、裏面(第2面)に6ページ目の画像が印刷される両面印刷が実行される(ステップ305)。
【0085】
以下、同様の動作が繰り返され、ステップ302で9ページ目の用紙情報が読み出されると、9ページ目の用紙情報は厚紙であるので、自動両面印刷不可と判断され(ステップ303でNO)、この場合、ページデータ作成部22で作成された自動両面印刷不可の9ページ目のページデータを含む9ページ目のページ情報をジョブ情報保存部26に保存し(ステップ308)、次に、この保存したページ情報に対応するページの次ページがあり、かつこの次ページの用紙情報が前ページの用紙情報と一致するかが調べられるが(ステップ309)、ここでは、次ページ(10ページ目)の用紙情報と前ページ(9ページ目)の用紙情報とが一致するので(ステップ309でYES)、次ページ(10ページ目)を面を180度回転して片面印刷する(ステップ310)。
【0086】
以下のページは、ステップ303で、自動両面印刷可(ステップ303でYES)と判断され、次ページがあり、前ページと用紙情報一致すると判断されるので(ステップ304でYES)、自動両面印刷機能により用紙トレイから給紙された用紙の表面(第1の面)に画像が印刷され、裏面(第2面)に次ページの画像が印刷され(ステップ305)、同様の動作が最終ページ28ページまで繰り返される。そして、ステップ307で全ページ完了と判断されると(ステップ307でYES)、この1回目の印刷(第1の印刷制御による印刷)の動作が終了する。
【0087】
なお、ステップ304で、次ページがあり、前ページと用紙情報一致しないと判断された場合は(ステップ304でNO)、両面印刷ができないので、そのページの片面印刷を行い(ステップ312)、ステップ306に進む。また、ステップ309で、次ページがあり、前ページと用紙情報一致しないと判断された場合も、両面印刷ができないので、ステップ309で保存したページ情報に基づき片面印刷を行って(ステップ313)、ステップ306に進む。
【0088】
図4は、図3に示したフローチャートの動作による1回目の印刷(第1の印刷制御による印刷)の結果を示す図である。
【0089】
図4に示す印刷結果は、総ページ数が28ページ、3ページ目と4ページ目の用紙情報が他のページのページサイズ(A4)と異なる自動両面印刷が不可な用紙サイズ幅が220mmの不定形サイズの用紙、9ページ目と10ページ目の用紙情報が他のページのページサイズ(A4)と同一であるが自動両面印刷が不可な厚紙である場合について示している。
【0090】
この場合、1ページ目と2ページ目が1枚目の第1の用紙に両面印刷され、4ページ目が220mmの不定形サイズの2枚目の第2の用紙に180度回転して片面に印刷され、5ページ目から8ページ目までが3枚目から4枚目の第3の用紙、第4の用紙に両面印刷され、10ページ目が厚紙の5枚目の第5の用紙に180度回転して片面に印刷され、11ページ目から28ページ目までが6枚目から14枚目の第6の用紙から第14の用紙に両面印刷されて排出される。
【0091】
次に、1回目の印刷で印刷されなかった3ページ目と9ページ目の印刷を行うために、2回目の印刷を行う。
【0092】
図5は、2回目の印刷指示に係わる動作を示すフローチャートである。
【0093】
2回目の印刷においては、1回目の印刷に際してジョブ情報保存部26に保存した図2に示すジョブ情報を指定し(ステップ501)、図4に示した1回目の印刷済みの用紙をまとめて手差しトレイにセットし(ステップ502)、印刷開始指示をする(ステップ503)ことにより行われる。
【0094】
図6は、上記2回目の印刷を行うために、1回目の印刷済みの用紙が手差しトレイにセットされた状態を示す図である。
【0095】
図6に示すように、この場合、図4に示した1回目の印刷済みの用紙が重ねて、右上角を合わせて手差しトレイにセットされる。このとき、第2の用紙および第5の用紙の未印刷の面は、下向きになり、用紙の向きは給紙方向に向かう方向で手差しトレイにセットされる。
【0096】
図7は、図1に示した印刷システム100の印刷装置20における2回目の印刷(第2の印刷制御による印刷)の動作を示すフローチャートである。
【0097】
2回目の印刷においては、まず、ジョブ情報保存部26に保存されたジョブ情報をジョブ情報読み出し部27により読み出し(ステップ701)、保存されたページ情報と現在のページ(1ページ目)のページ情報とを比較して(ステップ702)、第1の用紙の表面に印刷が必要かを判断する(ステップ703)。
【0098】
ここで、第1の用紙は、既に両面印刷されていて、表面に印刷が必要でないので(ステップ703でNO)、現在のページ情報を2ページ目にインクリメントし、この第1の用紙を両面印刷のパス(用紙搬送経路)を介して排出する(ステップ704)。
【0099】
次に、全ページ完了かを調べ(ステップ705)、ここでは全ページ完了ではないので(ステップ705でNO)、ステップ702に戻り、保存されたページ情報と現在のページ(3ページ目)のページ情報とを比較する。
【0100】
この比較により、4ページ目が裏面に印刷されている第2の用紙の表面に3ページ目の印刷が必要と判断され(ステップ703でYES)、保存したページ情報、すなわち、3ページ目のページ情報(用紙情報、最大用紙サイズ幅情報)に応じて第2の用紙の未印刷面(表面)に3ページ目が印刷される(ステップ706)。
【0101】
次に、全ページ完了かが調べられ(ステップ705)、上記処理がステップ703で次の印刷が必要と判断されるまで繰り返される。
【0102】
ステップ702で、保存されたページ情報と現在のページ(9ページ目)のページ情報とが比較されると、10ページ目が裏面に印刷されている第5の用紙の表面に9ページ目の印刷が必要と判断され(ステップ703でYES)、この場合は、第5の用紙の未印刷面(表面)に9ページ目が印刷される(ステップ706)。
【0103】
以下、同様の動作が繰り返され、ステップ707で、全ページ完了と判断されると(ステップ707でYES)、次に、2回目の印刷のためにジョブ情報保存部26に保存したジョブ情報を削除する設定があるかが調べられ(ステップ707)、ここで、ジョブ情報を削除しないと判断された場合は(ステップ707でNO)、このままこの2回目の印刷処理を終了し、削除すると判断された場合は(ステップ707でYES)、ジョブ情報保存部26に保存した該当ジョブ情報をジョブ情報削除部28で削除し(ステップ708)、この2回目の印刷処理を終了する。
【0104】
この2回目の印刷時には、既に両面印刷されている用紙は両面印刷のパスにより反転されるので、全ページの方向が揃った状態で排出される。
【実施例2】
【0105】
実施例1においては、上記2回目の印刷を行うために、ジョブ情報保存部26に保存されるジョブ情報は、図2に示したように、各ページ情報202、203に展開されたページデータをそれぞれ付加するように構成したが、実施例2においては、各ページ情報202、203に対応して展開されたページデータをそれぞれ付加して保存せずに、ヘッダ情報201に展開前のジョブ情報を保存する。
【0106】
図8は、この実施例2において、ジョブ情報保存部26に保存されるジョブ情報をのデータ構造の一例を示す図である。
【0107】
ここでも、印刷指示装置10から受信した両面印刷指示を含む印刷ジョブがページ記述言語(例えばPDL(Page Description Language ))で記載されており、その総ページ数が28ページ、3ページ目と4ページ目の用紙情報が他のページのページサイズ(A4)と異なる自動両面印刷が不可な用紙サイズ幅が220mmの不定形サイズの用紙、9ページ目と10ページ目の用紙情報が他のページのページサイズ(A4)と同一であるが自動両面印刷が不可な厚紙である場合を示している。
【0108】
この場合、ジョブ情報保存部26に保存されるジョブ情報は、印刷ジョブを記述するPDLのヘッダ情報に2回目の印刷で、手差し印刷機能を用いて未印刷の他の面に対する印刷を行う手動両面印刷ページへのポインタ、ジョブデータを加えた印刷ジョブ情報801、手動両面印刷ページへのポインタで参照される2回目の印刷で用いられるページ情報802、803からなる。
【0109】
ここで、印刷ジョブ情報801には、印刷ジョブのユーザ識別情報、ファイル名、総ページ数(28)、手動両面印刷必要枚数(2)、レイアウト情報(両面)、最大用紙サイズ幅(220mm)、手動両面印刷ページへのポインタ(3ページ目のページ情報802)、手動両面印刷ページ(9ページ目のページ情報803)へのポインタ、展開前の各ページのページデータを含むジョブデータが記載される。
【0110】
ページ情報802には、次のページ情報(ページ情報803)へのポインタ、前のページ情報へのポインタ、手動両面印刷するページ番号(3)、用紙サイズ(不定形サイズ)、紙質(普通紙)が記載されるが、3ページ目の展開されたページデータは記載されていない。
【0111】
ページ情報203には、次のページ情報へのポインタ、前のページ情報(ページ情報802)へのポインタ、手動両面印刷するページ番号(9)、用紙サイズ(A4)、紙質(厚紙)が記述されるが、9ページ目の展開されたページデータは記載されていない。
【0112】
この構成において、2回目の印刷時には、印刷ジョブ情報801に記述されたジョブデータに含まれる3ページ目および9ページ目の展開前のページデータを展開して、3ページ目および9ページ目の印刷を行う。
【0113】
図9は、上記2回目の印刷を行うために、1回目の印刷済みの用紙が手差しトレイにセットされた状態を示す図である。
【0114】
図9に示すように、この場合、図4に示した1回目の印刷済みの用紙が重ねて、左上角を合わせて手差しトレイにセットされる。このとき、第2の用紙および第5の用紙の未印刷の面は、下向きになり、用紙の向きは給紙方向に向かう方向で手差しトレイにセットされる。
【0115】
この2回目の印刷時には、3ページ目に関して、用紙幅および用紙の揃え状態に応じて用紙幅を考慮して展開されたページデータに基づき3ページ目の印刷が行われる。なお、ここでは、用紙の左上角を合わせて手差しトレイにセットするようにしたが、図6に示したように、用紙の上右角を合わせて手差しトレイにセットするようにしてもよく、この場合は、この用紙の揃え状態に応じて用紙幅を考慮して展開されたページデータに基づき3ページ目の印刷が行われることになる。
【実施例3】
【0116】
実施例3では、印刷装置20は、印刷ジョブの各ページに対して自動両面印刷が不可の用紙の指定があるか否かを判定し、自動両面印刷が可能な用紙指定があるページは、印刷装置20の上記自動両面印刷機能を用いて印刷を実行するが、自動両面印刷が不可な用紙指定があるページに対しては、1回目の印刷で上記自動両面印刷機能を用いた印刷ととともに片面(表面)のみの印刷を実行して、未印刷の他の面(裏面)に対する印刷に必要なページ情報を一時保存する。その後2回目の印刷では、上記保存したページ情報に基づき上記印刷機能を用いて未印刷の他の面(裏面)に対する印刷(手動両面印刷)を選択的に実行する。
【0117】
なお、実施例3で採用する印刷システムは図1に示した印刷システムと同様であり、以下、図1を参照して説明する。
【0118】
図10は、図1に示したジョブ情報保存部26に保存される実施例3のジョブ情報のデータ構造の一例を示す図である。
【0119】
ここでは、印刷指示装置10から受信した両面印刷指示を含む印刷ジョブがページ記述言語(例えばPDL(Page Description Language ))で記載されており、その総ページ数が28ページ、3ページ目と4ページ目の用紙情報および9ページ目と10ページ目の用紙情報が他のページのページサイズ(A4)と同一であるが自動両面印刷が不可な厚紙である場合を示している。
【0120】
この場合、ジョブ情報保存部26に保存されるジョブ情報は、印刷ジョブを記述するPDLのヘッダ情報に2回目の印刷で、印刷機能を用いて未印刷の他の面(表面)に対する印刷を行う手動両面印刷ページへのポインタを加えたヘッダ情報1001、手動両面印刷ページへのポインタで参照される2回目の印刷で用いられるページ情報1002、1003からなる。
【0121】
すなわち、この場合のヘッダ情報1001には、印刷ジョブのユーザ識別情報、ファイル名、総ページ数(28)、手動両面印刷必要枚数(2)、レイアウト情報(両面)、最大用紙サイズ幅(210mm)、手動両面印刷ページへのポインタ(4ページ目のページ情報1002)、手動両面印刷ページ(10ページ目のページ情報1003)へのポインタが記載される。
【0122】
ページ情報1002には、次のページ情報(ページ情報1003)へのポインタ、前のページ情報へのポインタ、手動両面印刷するページ番号(4)、用紙サイズ(A4)、紙質(厚紙)、4ページ目の展開されたページデータが記載される。
【0123】
ページ情報1003には、次のページ情報へのポインタ、前のページ情報(ページ情報1002)へのポインタ、手動両面印刷するページ番号(10)、用紙サイズ(A4)、紙質(厚紙)、10ページ目の展開されたページデータが記載される。
【0124】
図11は、図1に示した印刷システム100の印刷装置20における実施例3の1回目の印刷(第1の印刷制御による印刷)の動作を示すフローチャートである。
【0125】
印刷指示装置10から印刷ジョブを受信して両面印刷指示があると(ステップ1101)、まず、印刷ジョブの印刷ページの印刷用紙情報を読み出し(ステップ1102)、自動両面印刷可かを判断する(ステップ1103)。この場合印刷ページの用紙情報が、厚紙である3ページ目および9ページ目でNOとなるが、他のページではYESとなる。
【0126】
1ページ目では、ステップ1103で、自動両面印刷可(ステップ1103でYES)と判断され、次に、次ページがあり、前ページと用紙情報一致かが調べられる(ステップ1104)。この判断は、用紙情報読み出し部24により用紙情報格納部23から読み出された次ページの用紙情報と前ページの用紙情報とを用紙情報比較部25で比較することにより行われる。ここでは、次ページ(2ページ目)の用紙情報と前ページ(1ページ目)の用紙情報とは一致するので(ステップ1104でYES)、自動両面印刷機能により用紙トレイから給紙されたA4の用紙の表面(第1の面)に1ページ目の画像が印刷され、裏面(第2面)に2ページ目の画像が印刷される両面印刷が実行される(ステップ1105)。
【0127】
次に、この印刷で用いた用紙幅は本印刷ジョブにおける最大用紙幅(210mm)であるかが調べられる(ステップ1106)。ここでは、用紙がA4で最大用紙幅(210mm)であるので(ステップ1106でYES)、この最大用紙サイズをジョブ情報保存部26に保存して(ステップ1107)、次に全ページ完了かが調べられ(ステップ1108)、全ページ完了ではないので(ステップ1108でNO)、ステップ1102に戻り、次の印刷ページ(3ページ目)の用紙情報が読み出される。
【0128】
そして、この3ページ目が自動両面印刷可能かが調べられるが(ステップ1103)、3ページ目は用紙情報の紙質が厚紙であるので、ここでは自動両面印刷不可と判断される(ステップ1103でNO)。この場合、ページデータ作成部22で作成された自動両面印刷不可の3ページ目のページデータを含む3ページ目のページ情報がジョブ情報保存部26に保存される(ステップ1109)。
【0129】
そして、この保存したページ情報に対応するページの次ページがあり、かつこの次ページの用紙情報が前ページの用紙情報と一致するかが調べられる(ステップ1110)。ここでは、次ページ(4ページ目)の用紙情報と前ページ(3ページ目)の用紙情報とが一致するので(ステップ1110でYES)、ジョブ情報保存部26に保存された3ページ目のページ情報で3ページ目の片面印刷を行い、ジョブ情報保存部26に保存された3ページ目のページ情報をページデータ作成部22で作成された4ページ目のページデータに基づく4ページ目のページ情報で更新する(ステップ1111)。
【0130】
次に、、この印刷で用いた用紙幅は本印刷ジョブにおける最大用紙幅(210mm)であるかが調べられ(ステップ1106)、次に全ページ完了かが調べられるが(ステップ1108)。
【0131】
ここでは、全ページ完了ではないので(ステップ1108でNO)、ステップ302に戻り、次の印刷ページ(5ページ目)の用紙情報が読み出される(ステップ1102)。
【0132】
5ページ目では、ステップ1103で、自動両面印刷可(ステップ1103でYES)と判断され、次に、次ページがあり、前ページと用紙情報一致かが調べられ(ステップ1104)、ここでは、次ページ(6ページ目)の用紙情報と前ページ(5ページ目)の用紙情報とは一致するので(ステップ1104でYES)、自動両面印刷機能により用紙トレイから給紙された用紙の表面(第1の面)に5ページ目の画像が印刷され、裏面(第2面)に6ページ目の画像が印刷される両面印刷が実行される(ステップ1105)。
【0133】
以下、同様の動作が繰り返され、ステップ1102で9ページ目の用紙情報が読み出されると、9ページ目の用紙情報は厚紙であるので、自動両面印刷不可と判断され(ステップ1103でNO)、この場合、ページデータ作成部22で作成された自動両面印刷不可の9ページ目のページデータを含む9ページ目のページ情報をジョブ情報保存部26に保存し(ステップ1109)、次に、この保存したページ情報に対応するページの次ページがあり、かつこの次ページの用紙情報が前ページの用紙情報と一致するかが調べられるが(ステップ1100)、ここでは、次ページ(10ページ目)の用紙情報と前ページ(9ページ目)の用紙情報とが一致するので(ステップ111でYES)、ジョブ情報保存部26に保存された9ページ目のページ情報で9ページ目の片面印刷を行い、ジョブ情報保存部26に保存された9ページ目のページ情報をページデータ作成部22で作成された10ページ目のページデータに基づく10ページ目のページ情報で更新する(ステップ1111)。
【0134】
以下のページは、ステップ1103で、自動両面印刷可(ステップ1103でYES)と判断され、次ページがあり、前ページと用紙情報一致すると判断されるので(ステップ1104でYES)、自動両面印刷機能により用紙トレイから給紙された用紙の表面(第1の面)に画像が印刷され、裏面(第2面)に次ページの画像が印刷され(ステップ1105)、同様の動作が最終ページ28ページまで繰り返される。そして、ステップ1108で全ページ完了と判断されると(ステップ1108でYES)、この1回目の印刷(第1の印刷制御による印刷)の動作が終了する。
【0135】
なお、ステップ1104で、次ページがあり、前ページと用紙情報一致しないと判断された場合は(ステップ1104でNO)、両面印刷ができないので、そのページの片面印刷を行い(ステップ1112)、ステップ1106に進む。また、ステップ1110で、次ページがあり、前ページと用紙情報一致しないと判断された場合も、両面印刷ができないので、ステップ1109で保存したページ情報に基づき片面印刷を行って、2回目の印刷で不要となる穂損したページ情報を削除し(ステップ1113)、ステップ1106に進む。
【0136】
図12は、図11に示したフローチャートの動作による1回目の印刷(第1の印刷制御による印刷)の結果を示す図である。
【0137】
図12に示す印刷結果は、総ページ数が28ページ、3ページ目と4ページ目および9ページ目と10ページ目の用紙情報が他のページのページサイズ(A4)と同一であるが自動両面印刷が不可な厚紙である場合について示している。
【0138】
この場合、1ページ目と2ページ目が1枚目の第1の用紙に両面印刷され、3ページ目が厚紙の2枚目の第2の用紙の表面に片面に印刷され、5ページ目から8ページ目までが4枚目および4枚目の第3の用紙、第4の用紙に両面印刷され、10ページ目が厚紙の5枚目の第5の用紙の表面に片面に印刷され、11ページ目から28ページ目までが6枚目から14枚目の第6の用紙から第14の用紙に両面印刷されて排出される。
【0139】
次に、1回目の印刷で印刷されなかった4ページ目と10ページ目の印刷を行うために、2回目の印刷を行う。
【0140】
図13は、2回目の印刷指示に係わる動作を示すフローチャートである。
【0141】
2回目の印刷においては、1回目の印刷に際してジョブ情報保存部26に保存した図10に示すジョブ情報を指定し(ステップ1301)、図12に示した1回目の印刷済みの用紙をまとめて裏返してトレイにセットし(ステップ1302)、印刷開始指示をする(ステップ1303)ことにより行われる。
【0142】
図14は、上記2回目の印刷を行うために、1回目の印刷済みの用紙がトレイにセットされた状態を示す図である。
【0143】
図14に示すように、この場合、図10に示した1回目の印刷済みの用紙が重ねて、裏返してトレイにセットされる。このとき、第2の用紙および第5の用紙の未印刷の面は、上向きになり、用紙の向きは給紙方向に向かう方向でトレイにセットされる。
【0144】
図15は、実施例3の印刷装置20における2回目の印刷(第2の印刷制御による印刷)の動作を示すフローチャートである。
【0145】
2回目の印刷においては、まず、ジョブ情報保存部26に保存されたジョブ情報を読み出し(ステップ1501)、保存されたページ情報と現在のページ(1ページ目)のページ情報とを比較して(ステップ1502)、第1の用紙の裏面に印刷が必要かを判断する(ステップ1503)。
【0146】
ここで、第1の用紙は、既に両面印刷されていて、裏面に印刷が必要でないので(ステップ1503でNO)、現在のページ情報を2ページ目にインクリメントし、この第1の用紙を片面印刷のパス(用紙搬送経路)を介して排出する(ステップ1504)。
【0147】
次に、全ページ完了かを調べ(ステップ1505)、ここでは全ページ完了ではないので(ステップ1505でNO)、ステップ1502に戻り、保存されたページ情報と現在のページ(3ページ目)のページ情報とを比較する。
【0148】
この比較により、3ページ目が表面に印刷されている第2の用紙の裏面に4ページ目の印刷が必要と判断され(ステップ1503でYES)、保存したページ情報、すなわち、4ページ目のページ情報(用紙情報、最大用紙サイズ幅情報)に応じて第2の用紙の未印刷面(裏面)に4ページ目が印刷される(ステップ1506)。
【0149】
次に、全ページ完了かが調べられ(ステップ1505)、上記処理がステップ1503で次の印刷が必要と判断されるまで繰り返される。
【0150】
ステップ1502で、保存されたページ情報と現在のページ(9ページ目)のページ情報とが比較されると、9ページ目が表面に印刷されている第5の用紙の裏面に10ページ目の印刷が必要と判断され(ステップ1503でYES)、この場合は、第5の用紙の未印刷面(裏面)に10ページ目が印刷される(ステップ1506)。
【0151】
以下、同様の動作が繰り返され、ステップ1507で、全ページ完了と判断されると(ステップ1507でYES)、次に、2回目の印刷のためにジョブ情報保存部26に保存したジョブ情報を削除する設定があるかが調べられ(ステップ1507)、ここで、ジョブ情報を削除しないと判断された場合は(ステップ1507でNO)、このままこの2回目の印刷処理を終了し、削除すると判断された場合は(ステップ1507でYES)、ジョブ情報保存部26に保存した該当ジョブ情報を削除し(ステップ1508)、この2回目の印刷処理を終了する。
【実施例4】
【0152】
実施例4では、自動両面印刷が行える用紙指定と手動両面が必要な用紙指定が複数混在する場合、実施例1乃至3と同様に、1回目の印刷(第1の印刷制御)においては、自動両面印刷に該当するページは第1面及び第2面を印刷する自動両面印刷を実行し、手動両面印刷に該当するページは第1面のみを片面印刷を実行し、2回目の印刷(第1の印刷制御)においては、1回目の印刷で排出された印刷済用紙ををまとめて手差しトレイにセットして、自動両面印刷で印刷された用紙はそのまま排出し、手動両面印刷で第2面に印刷が必要な用紙は該当ページのみ第2面に対する印刷を実行するが、この実施例4では、2回目の印刷(第1の印刷制御)の前に、第2面の印刷のためにユーザ介入が必要であることを通知する手段を設けた構成が実施例1乃至3と異なる。
【0153】
図16は、実施例4が適用される印刷システムの一実施例を示すブロック図である。
【0154】
図16示す印刷システム200は、印刷装置220に対して印刷ジョブを送信する印刷指示装置210および印刷指示装置210からの両面印刷指示を含む印刷ジョブ(印刷指示情報)をローカル接続若しくはネットワークを介して受信して、この印刷ジョブに基づき両面印刷を実行する印刷装置220から構成される。
【0155】
印刷装置220は、図1に示した印刷装置20と同様に、図示しない印刷用紙を収納する1または複数の用紙トレイと手差し印刷のための手差しトレイを有しており、用紙の両面に自動印刷する自動両面印刷機能および2回の片面印刷により両面印刷を行う手動両面印刷機能を有している。
【0156】
印刷指示装置210からの両面印刷指示を含む印刷ジョブには、印刷装置220における自動両面印刷が不可の用紙(サイズ、紙質など)の指定があるページが含まれる場合があり、この場合、印刷装置220では、印刷ジョブの各ページに対して自動両面印刷が不可の用紙の指定があるか否かを判定し、自動両面印刷が可能な用紙指定があるページは、印刷装置220の上記自動両面印刷機能を用いて第1面および第2面に対する両面印刷を実行するが、自動両面印刷が不可な用紙指定があるページに対しては、1回目の印刷で上記自動両面印刷機能を用いた印刷ととともに片面(第1面)のみの印刷を実行して、未印刷の他の面(第2面)に対する印刷に必要なページ情報を一時保存する。2回目の印刷では、上記保存したページ情報に基づき上記印刷機能を用いて未印刷の他の面(表面)に対する印刷(手動両面印刷)を選択的に実行する。
【0157】
そして、この実施例4においては、2回目の印刷(第1の印刷制御)の前に、第2面の印刷のためにユーザ介入が必要であることを通知する。
【0158】
上記機能を実現するために、印刷装置220は、ユーザインターフェース部221、ホストインターフェース部222、印刷データ生成部223、両面印刷判定部224、自動両面印刷制御部225、手動両面印刷制御部226、印刷データ蓄積部227、印刷ページ管理部228、印刷ジョブ管理部229を具備して構成される。
【0159】
ユーザインターフェース部221は、図示しない操作パネルを使ってユーザからの指示等のインターフェース処理を行なう。
【0160】
ホストインターフェース部222は、印刷指示装置210からの印刷データを受信する処理を行う。
【0161】
印刷データ生成部223は、印刷指示装置210からの印刷データの解析を行ない、中間データに変更し、中間データからビットマップ画像を生成する処理を行う。
【0162】
両面印刷判定部224は、1回目の印刷時に自動両面印刷を行うか否かを判定する。
【0163】
自動両面印刷制御部225は、1回目の印刷時に、印刷用紙の第1面に印刷した後、継続してこの印刷用紙の第2面に印刷を行なう自動両面印刷の実行を制御する。
【0164】
手動両面印刷制御部226は、1回目の印刷においては片面印刷の実行を制御し、2回目の印刷においては、未印刷面に対する片面印刷の実行を制御する。
【0165】
印刷データ蓄積部227は、2回目の印刷における手動両面印刷のための印刷ジョブデータを保存する。
【0166】
印刷ページ管理部228は、印刷ジョブの各ページの印刷状態情報を管理する。
【0167】
印刷ジョブ管理部229は、印刷データ蓄積部227に蓄積された印刷ジョブデータのジョブ情報を管理する。
【0168】
なお、図1に示した両面印刷可否判定部21は、図16に示した両面印刷判定部224に対応し、図1に示したページデータ作成部22は、図16に示した印刷データ生成部223に含まれ、図1に示した用紙情報格納部23、ジョブ情報保存部26は、図16に示した印刷データ蓄積部227に含まれ、図1に示した用紙情報比較部25、ジョブ情報読み出し部27は、図16に示した印刷ページ管理部228に含まれ、図1に示したジョブ情報削除部28は、図16に示した印刷ジョブ管理部229に含まれる。
【0169】
図17は、図16に示した印刷指示装置210から印刷指示された印刷ジョブの一例を示す図である。ここでは、1ページ目から4ページ目までが用紙として普通紙が指示され、5ページ目と6ページ目が用紙として厚紙が指示されている。ここで、この印刷データに対して両面印刷が指示されると、1ページ目から4ページ目までは自動両面印刷ができるが、5ページ目と6ページ目は厚紙が指示されているため自動両面印刷はできない。
【0170】
図18は、図16に示した印刷指示装置210の処理を示すフローチャートである。
【0171】
印刷指示装置210は、印刷ジョブをアプリケーションを用いて開き(ステップ1801)、印刷装置220に対して印刷指示を行う(ステップ1802)。この印刷指示装置210からの印刷装置220に対する印刷指示は、印刷指示装置210に設けられた印刷装置220に対するプリンタドライバを用いて行われる。
【0172】
図19は、図16に示した印刷システム200の印刷装置220における印刷処理を示すフローチャートである。
【0173】
印刷指示装置210からの印刷データを印刷装置220のホストインターフェース部222で受信をする(ステップ1901)ことで1回目の印刷(第1の印刷制御)が開始される。
【0174】
まず受信した印刷データがユーザによってユーザインターフェース部221で両面印刷指示をされているかを調べ(ステップ1902)、両面印刷指示がない場合は(ステップ1902でNO)、全ページの片面印刷を実行して(ステップ1903)、この処理を終了する。
【0175】
ステップ1902で、両面印刷の指示がある場合(ステップ1902でYES)、印刷データ生成部223は、表面・裏面の印刷向きなどを考慮して印刷データを生成し、印刷データの生成後、そのページと次ページの用紙サイズ、用紙紙質などのページ属性から、両面印刷判定部224でそのページが自動両面印刷可能かを判断する(ステップ1904)。
【0176】
ここで、自動両面印刷可能と判断された場合は(ステップ1904でYES)、自動両面印刷制御部225により自動両面印刷の実行が制御され(ステップ1905)、その後、印刷済みのページ情報などの自動両面印刷情報が印刷ページ管理部228に保存される(ステップ1906)。例えば、印刷データが図17に示したデータである場合は、1ページ目から4ページ目までの自動両面印刷情報が印刷ページ管理部228に保存される。
【0177】
一方、ステップ2204で自動両面不可と判断されたページにおいては(ステップ1904でNO)、第1面となるページ、すなわち、図17に示した例においては、5ページの片面印刷(表面)の実行が手動両面印刷制御部226により制御され(ステップ1907)、第2面の印刷を行っていないことの情報などの手動両面印刷情報が印刷ページ管理部229に保存されるとともに(ステップ1908)、第2面の印刷データ、すなわち、図17に示した例においては、6ページ目の印刷データを印刷データ蓄積部227に保存する(ステップ1909)。
【0178】
この処理を最終ページのひとつ前のページまで繰り返し、残り最終ページとなったところで(ステップ1910でYES)、印刷ページ管理部228で自動両面印刷が不可能なページの有無を調べる(ステップ1911)。ここで、最終ページも含めてすべて自動両面印刷処理が可能と判断した場合は(ステップ1911でNO)、最終ページの自動両面印刷を行い(ステップ1912)、この処理を終了する。
【0179】
ステップ1911で、1ページでも自動両面印刷不可ページ有りと判断された場合は(ステップ1911でYES)、最終ページを印刷せずに1回目の印刷制御を中断し、この1回目の印刷制御の中断をユーザインタフェース部221を介してユーザに警告する(ステップ1913)。
【0180】
この状態では、印刷装置220は1回目の印刷制御が終了していないため、ユーザから指示待ち状態になる。
【0181】
図20は、1回目の印刷処理の中断した状態における排出された用紙の出力形態(a)、およびユーザインタフェース部221における警告表示の一例(b)を示した図である。
【0182】
図20(a)は、印刷データが図17に示したデータである場合の1回目の印刷制御の中断した状態における排出された用紙の状態を示すもので、ここでは、1ページ目から4ページ目までが1枚目および2枚目の第1の用紙および第2の用紙に両面印刷されて排出されている。
【0183】
図20(a)は、この状態におけるユーザインタフェース部221に表示される警告例を示すもので、ここではボタン2001とともに「ボタンを押してください 最終ページの印刷を行います」というメッセージ2002がユーザインタフェース部221に表示される。
【0184】
ユーザは、ユーザインタフェース部221を介して印刷が中断されていることを認識し、図20(b)に示したユーザインタフェース部221の指示通りにボタンを押下すると、1回目の印刷制御における最終ページの印刷制御が実行され(ステップ1915)、次に、ユーザインタフェース部221を介して2回目の印刷制御のための用紙再設定情報の警告がなされる(ステップ1916)。
【0185】
図21は、用紙再設定情報の警告時における排出された用紙の出力形態(a)、およびユーザインタフェース部221における警告表示の一例(b)を示した図である。
【0186】
図21(a)は、印刷データが図17に示したデータである場合の用紙再設定情報の警告時における排出された用紙の状態を示すもので、ここでは、1ページ目から4ページ目までが1枚目および2枚目の第1の用紙および第2の用紙に両面印刷されて排出され、5ページ目が厚紙の第3の用紙の表面に印刷され、該3の用紙の裏面は未印刷のため白紙で排出される。
【0187】
図21(a)は、この状態におけるユーザインタフェース部221に表示される警告例を示すもので、ここではボタン2101とともに「用紙セット後ボタンを押してください 第2面の印刷を行います」というメッセージ2102がユーザインタフェース部221に表示される。
【0188】
ユーザは、ユーザインタフェース部221を介して2回目の印刷制御が必要なことを認識し、1回目の印刷制御で排出された印刷済の用紙をトレイに再セットし、図21(b)に示したユーザインタフェース部221の指示通りにボタンを押下すると、用紙再セット済と判断され(ステップ1917でYES)、2回目の印刷制御が開始される。
【0189】
2回目の印刷制御においては、印刷ページ管理部228で管理されている自動両面印刷したページと手動両面印刷したページ及びそれらの排出順番情報を元に印刷を行う。
【0190】
すなわち、ステップ2216で、印刷すべきページが自動両面印刷済であると判断した場合は(ステップ2216でYES)、印刷処理は何も行わずトレイから用紙を引き込み、そのまま出力トレイへ排出する用紙送りを行う(ステップ2217)。
【0191】
一方、ステップ2216で、印刷すべきページが手動両面の第一面しか印刷していないと判断した場合は(ステップ2216でNO)、印刷データ蓄積部227から該当する印刷データを取り出し、第2面、この場合は、第3の用紙に対する6ページ目の印刷(第2面印刷)の実行を制御する(ステップ2218)。この作業を全ページに対し行い、ステップ2219で全ページ終了と判断されると(ステップ2219でYES)、この処理を終了する。
【実施例5】
【0192】
実施例4では、ユーザインターフェース部221を用いて、2回目の印刷(第1の印刷制御)の前に、第2面の印刷のためにユーザ介入が必要であることを表示通知するように構成したが、実施例5においては、その旨を表記したページを印刷して印刷物の最上面に配置することで、第2面の印刷のためにユーザ介入が必要であることをユーザに通知する。
【0193】
なお、この実施例5において採用する印刷システムは、図16に示したものを用いることができ、この実施例においても印刷指示装置210から印刷指示された印刷データの一例として図17に示したものを用いて説明する。
【0194】
図22は、実施例5における印刷装置220の印刷処理を示すフローチャートである。
【0195】
印刷指示装置210からの印刷データを印刷装置220のホストインターフェース部222で受信をする(ステップ2201)ことで1回目の印刷(第1の印刷制御)が開始される。
【0196】
まず受信したデータがユーザによってユーザインターフェース部221で両面印刷指示をされているかを調べ(ステップ2202)、両面印刷指示がない場合は(ステップ2202でNO)、全ページの片面印刷を実行して(ステップ2203)、この処理を終了する。
【0197】
ステップ2202で、両面印刷の指示がある場合(ステップ2202でYES)、印刷データ生成部223は、表面・裏面の印刷向きなどを考慮して印刷データを生成し、印刷データの生成後、そのページと次ページの用紙サイズ、用紙紙質などのページ属性から、両面印刷判定部224でそのページが自動両面印刷可能かを判断する(ステップ2204)。
【0198】
ここで、自動両面印刷可能と判断された場合は(ステップ2204でYES)、自動両面印刷制御部225により自動両面印刷の実行が制御され(ステップ2205)、その後、印刷済みのページ情報などの自動両面印刷情報が印刷ページ管理部228に保存される(ステップ2206)。例えば、印刷データが図17に示したデータである場合は、1ページ目から4ページ目までの自動両面印刷情報が印刷ページ管理部228に保存される。
【0199】
一方、ステップ2204で自動両面不可と判断されたページにおいては(ステップ2204でNO)、第1面となるページ、すなわち、図17に示した例においては、5ページの片面印刷(表面)の実行が手動両面印刷制御部226により制御され(ステップ2207)、第2面の印刷を行っていないことの情報などの手動両面印刷情報が印刷ページ管理部229に保存されるとともに(ステップ2208)、第2面の印刷データ、すなわち、図17に示した例においては、6ページ目の印刷データを印刷データ蓄積部227に保存する(ステップ2209)。
【0200】
この処理を全ページが終了するまで繰り返し、全ページが終了すると(ステップ2210でYES)、印刷ページ管理部228で自動両面印刷が不可能なページの有無を調べる(ステップ2211)。ここで、自動両面印刷不可ページが無いと判断した場合は(ステップ2211でNO)、この処理を終了する。
【0201】
ステップ2211で、1ページでも自動両面印刷不可なページ有りと判断された場合は(ステップ2211でYES)、1回目の印刷制御を終了して、2回目の印刷制御のための用紙再設定通知用の印刷を実行し(ステップ2213)、用紙再設定情報をユーザインタフェース部221を介してユーザに警告する(ステップ2214)。
【0202】
図23は、印刷データが図17に示したデータである場合の1回目の印刷が終了して用紙再設定通知用印刷が行われた場合に排出された用紙の出力形態を示す図である。
【0203】
この場合、1ページ目から4ページ目までが1枚目および2枚目の第1の用紙および第2の用紙に両面印刷されて排出され、5ページ目が厚紙の第3の用紙の表面に印刷され、該第3の用紙の裏面は未印刷のため白紙で排出され、ユーザに用紙の再設定が必要であることを通知するために、その上に「用紙を再セットしてください」」というメッセージが印刷された第4の用紙が排出される。
【0204】
なお、図23は、印刷装置220が印刷物の表面(第1面)を下にして排出するフェイスダウン出力を採用する場合の出力形態を示しており、この場合、第4の用紙は、自動両面印刷機能の用紙反転シーケンスを利用して印刷物の第1面が上になるフェイスアップで排出する。
【0205】
また、印刷装置220が印刷物の表面(第1面)を上にして排出するフェイスアップ出力を採用している場合は、第4の用紙を通常の印刷経路で排出する。
【0206】
ユーザは、用紙再設定通知用印刷が行われた第4の用紙の排出およびユーザインタフェース部221を介する用紙再設定情報の警告により2回目の印刷制御が必要なことを認識し、1回目の印刷制御で排出された印刷済の用紙から用紙再設定通知用印刷が行われた第4の用紙を除いてトレイに再セットし、これにより、用紙再セット済と判断されると(ステップ2215でYES)、2回目の印刷制御が開始される。
【0207】
2回目の印刷制御においては、印刷ページ管理部228で管理されている自動両面印刷したページと手動両面印刷したページ及びそれらの排出順番情報を元に印刷を行う。
【0208】
すなわち、ステップ2216で、印刷すべきページが自動両面印刷済であると判断した場合は(ステップ2216でYES)、印刷処理は何も行わずトレイから用紙を引き込み、そのまま出力トレイへ排出する用紙送りを行う(ステップ2217)。
【0209】
一方、ステップ2216で、印刷すべきページが第一面しか印刷していないと判断した場合は(ステップ2216でNO)、印刷データ蓄積部227から該当する印刷データを取り出し、第2面、この場合は、第3の用紙に対する6ページ目の印刷(第2面印刷)の実行を制御する(ステップ2218)。この作業を全ページに対し行い、ステップ2219で全ページ終了と判断されると(ステップ2219でYES)、この処理を終了する。
【実施例6】
【0210】
実施例5においては、1回目の印刷制御を終了時点で、トレイから引き出した第4の用紙に2回目の印刷制御のための用紙再設定通知用の印刷を行うように構成したが、この実施例6においては、予め用紙再設定通知用の印刷を行って、この用紙再設定通知用の印刷を行った用紙を所定のトレイに収容しておき、1回目の印刷制御を終了時には、用紙再設定通知用の印刷は行わずに、この所定のトレイに収容した用紙再設定通知用の印刷済みの用紙をこのトレイから引き出して印刷物の上に排出するように構成される。その他の構成は実施例5と同様である。
【実施例7】
【0211】
実施例5においては、1回目の印刷制御を終了時点で、トレイから引き出した第4の用紙に2回目の印刷制御のための用紙再設定通知用の印刷を行うように構成したが、この実施例7においては、最初に全ページの印刷データを解析して、自動両面印刷が不可なページがある場合は、両面印刷の実行に先立って2回目の印刷制御のための用紙再設定通知用の印刷を行って、排出し、その後両面印刷を実行するように構成される。
【0212】
なお、この実施例7において採用する印刷システムは、図16に示したものを用いることができ、この実施例においても印刷指示装置210から印刷指示された印刷データの一例として図17に示したものを用いて説明する。
【0213】
図24は、実施例7における印刷装置220の印刷処理を示すフローチャートである。 この実施例7においても、印刷指示装置210からの印刷データを印刷装置220のホストインターフェース部222で受信をする(ステップ2401)ことで1回目の印刷(第1の印刷制御)が開始する。
【0214】
まず受信したデータがユーザによってユーザインターフェース部221で両面印刷指示をされているかを調べ(ステップ2402)、両面印刷指示がない場合は(ステップ2402でNO)、全ページの片面印刷を実行して(ステップ2403)、この処理を終了する。
【0215】
ステップ2402で、両面印刷の指示がある場合(ステップ2402でYES)、印刷データの全ページを解析して、その解析が終了すると(ステップ2404でYES)、印刷データの中の自動両面印刷不可なページの有無を調べる(ステップ2405)。
【0216】
ここで、自動両面印刷不可ページが無いと判断した場合は(ステップ2405でNO)、全ページの自動両面印刷を実行して(ステップ2406)、この処理を終了する。
【0217】
ステップ2405で、1ページでも自動両面印刷不可なページ有りと判断された場合は(ステップ2405でYES)、後の2回目の印刷(第2の印刷制御)のための図23に示したような用紙再設定通知用の印刷を実行する(ステップ2407)。
【0218】
次に、印刷データ生成部223は、表面・裏面の印刷向きなどを考慮して印刷データを生成し、印刷データの生成後、そのページと次ページの用紙サイズ、用紙紙質などのページ属性から、両面印刷判定部224でそのページが自動両面印刷可能かを判断する(ステップ2408)。
【0219】
ここで、自動両面印刷可能と判断された場合は(ステップ2408でYES)、自動両面印刷制御部225により自動両面印刷の実行を制御し(ステップ2409)、その後、印刷済みのページ情報などの自動両面印刷情報が印刷ページ管理部228に保存する(ステップ2410)。例えば、印刷データが図17に示したデータである場合は、1ページ目から4ページ目までの自動両面印刷情報を印刷ページ管理部228に保存する。
【0220】
一方、ステップ2408で自動両面不可と判断されたページにおいては(ステップ2408でNO)、第1面となるページ、すなわち、図17に示した例においては、5ページの片面印刷(表面)の実行を手動両面印刷制御部226により制御し(ステップ2411)、第2面の印刷を行っていないことの情報などの手動両面印刷情報を印刷ページ管理部229に保存するとともに(ステップ2412)、第2面の印刷データ、すなわち、図17に示した例においては、6ページ目の印刷データを印刷データ蓄積部227に保存する(ステップ2413)。
【0221】
この処理を全ページが終了するまで繰り返し、全ページが終了すると(ステップ2414でYES)、1回目の印刷制御を終了して、2回目の印刷制御のための用紙再設定情報をユーザインタフェース部221を介してユーザに警告する(ステップ2415)。
【0222】
図25(a)は、印刷ジョブが図17に示した印刷ジョブである場合の1回目の印刷が終了して用紙再設定通知用印刷が行われた場合に排出された用紙の出力形態を示す図である。
【0223】
この場合、用紙の下面にユーザに用紙の再設定が必要であることを通知するための「用紙を再セットしてください」」というメッセージが印刷された1枚目の第1の用紙が排出され、1ページ目から4ページ目までが両面印刷された2枚目から3枚目の第2の用紙および第3の用紙が排出され、5ページ目が片面印刷された4枚目の厚紙の第4の用紙が排出される。
【0224】
なお、図25(a)は、印刷装置220が印刷物の表面(第1面)を下にして排出するフェイスダウン出力を採用する場合の出力形態を示している。
【0225】
図25(b)は、図25(a)に示した用紙をまとめて裏返した状態を示している。この状態で、印刷物の一番上に「用紙を再セットしてください」」というメッセージが印刷された第1の用紙が配置されることになる。
【0226】
ユーザは、ユーザインタフェース部221を介する用紙再設定情報の警告により2回目の印刷制御が必要なことを認識し、1回目の印刷制御で排出された印刷済の用紙をまとめて裏返すことにより、用紙再設定通知用印刷が行われた第1の用紙の存在に気づき、この第1の用紙を除いて、用紙が裏返された状態でトレイに再セットする。
【0227】
これにより、用紙再セット済と判断されると(ステップ2416でYES)、2回目の印刷制御が開始される。
【0228】
2回目の印刷制御においては、印刷ページ管理部228で管理されている自動両面印刷したページと手動両面印刷したページ及びそれらの排出順番情報を元に印刷を行う。
【0229】
すなわち、ステップ2417で、印刷すべきページが自動両面印刷済であると判断した場合は(ステップ2417でYES)、印刷処理は何も行わずトレイから用紙を引き込み、そのまま出力トレイへ排出する用紙送りを行う(ステップ2418)。
一方、ステップ2417で、印刷すべきページが第一面しか印刷していないと判断した場合は(ステップ2417でNO)、印刷データ蓄積部227から該当する印刷データを取り出し、第2面、この場合は、第3の用紙に対する6ページ目の印刷(第2面印刷)の実行を制御する(ステップ2419)。この作業を全ページに対し行い、ステップ2220で全ページ終了と判断されると(ステップ2220でYES)、この処理を終了する。
【実施例8】
【0230】
実施例8では、印刷装置に対して複数の印刷指示装置がインターフェースを介して接続された構成において、2回目の印刷のためにトレイに再設定が必要な用紙を容易に判断できるようにした構成が追加されている。
【0231】
すなわち、実施例8においては、複数の印刷指示装置から複数の印刷ジョブ、すなわち印刷ジョブAおよび印刷ジョブBを連続して受信した場合、まず印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御が行われ、次に、印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御が行われ、その後に、印刷ジョブAに係わる2回目の印刷制御が行われる。
【0232】
ここで、印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙と印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙とを区別するために、この実施例8では、両用紙を区別するための合紙が両用紙の間に排出される。
【0233】
図26は、実施例8が適用される印刷システムの一実施例を示すブロック図である。
【0234】
図26示す印刷システム300は、印刷装置320に対して印刷ジョブを送信する複数の印刷指示装置311、312および印刷指示装置311、312からの両面印刷指示を含む印刷ジョブ(印刷指示情報)をインタフェース330を介して受信して、この印刷ジョブに基づき両面印刷を実行する印刷装置320から構成される。
【0235】
印刷装置320は、図1に示した印刷装置20と同様に、図示しない印刷用紙を収納する1または複数の用紙トレイと手差し印刷のための手差しトレイを有しており、用紙の両面に自動印刷する自動両面印刷機能および2回の片面印刷により両面印刷を行う手動両面印刷機能を有している。
【0236】
印刷指示装置311、312からの両面印刷指示を含む印刷ジョブには、印刷装置320における自動両面印刷が不可の用紙(サイズ、紙質など)の指定があるページが含まれる場合があり、この場合、印刷装置320では、印刷ジョブの各ページに対して自動両面印刷が不可の用紙の指定があるか否かを判定し、自動両面印刷が可能な用紙指定があるページは、印刷装置320の上記自動両面印刷機能を用いて第1面および第2面に対する両面印刷を実行するが、自動両面印刷が不可な用紙指定があるページに対しては、1回目の印刷で上記自動両面印刷機能を用いた印刷ととともに片面(第1面)のみの印刷を実行して、未印刷の他の面(第2面)に対する印刷に必要なページ情報を一時保存し、2回目の印刷では、上記保存したページ情報に基づき上記印刷機能を用いて未印刷の他の面(表面)に対する印刷(手動両面印刷)を選択的に実行する。
【0237】
上記機能を実現するために、印刷装置320は、ユーザインターフェース部321、ホストインターフェース部322、印刷データ生成部323、両面印刷判定部324、自動両面印刷制御部325、手動両面印刷制御部326、印刷データ蓄積部327、印刷ページ管理部328、印刷ジョブ管理部329を具備して構成される。
【0238】
ユーザインターフェース部321は、図示しない操作パネルを使ってユーザからの指示等のインターフェース処理を行なう。
【0239】
ホストインターフェース部322は、印刷指示装置311、312からの印刷データを受信する処理を行う。
【0240】
印刷データ生成部323は、印刷指示装置311、312からの印刷データの解析を行ない、中間データに変更し、中間データからビットマップ画像を生成する処理を行う。
【0241】
両面印刷判定部324は、1回目の印刷時に自動両面印刷を行うか否かを判定する。
【0242】
自動両面印刷制御部325は、1回目の印刷時に、印刷用紙の第1面に印刷した後、継続してこの印刷用紙の第2面に印刷を行なう自動両面印刷の実行を制御する。
【0243】
手動両面印刷制御部326は、1回目の印刷においては片面印刷の実行を制御し、2回目の印刷においては、未印刷面に対する片面印刷の実行を制御する。
【0244】
印刷データ蓄積部327は、2回目の印刷における手動両面印刷のための印刷ジョブデータを保存する。
【0245】
印刷ページ管理部328は、印刷ジョブの各ページの印刷状態情報を管理する。
【0246】
印刷ジョブ管理部329は、印刷データ蓄積部327に蓄積された印刷ジョブデータのジョブ情報を管理する。
【0247】
図27は、図26に示した印刷指示装置311、312から印刷指示された印刷データの一例を示す図で、図27(a)は、印刷指示装置311からの印刷ジョブの一例である印刷ジョブAを示し、図27(b)は、印刷指示装置312からの印刷ジョブの一例である印刷ジョブBを示す。
【0248】
ここで、図27(a)に示す印刷指示装置311からの印刷ジョブAは、1ページ目から4ページ目までが用紙として普通紙が指示され、5ページ目と6ページ目が用紙として厚紙が指示されている。ここで、この印刷データに対して用面印刷が指示されると、1ページ目から4ページ目までは自動両面印刷ができるが、5ページ目と6ページ目は厚紙が指示されているため自動両面印刷はできない。
【0249】
また、図27(b)に示す印刷指示装置312からの印刷ジョブBは、1ページ目と2ページ目が用紙として厚紙が指示され、3ページ目から6ページ目までが用紙として普通紙が指示されている。ここで、この印刷データに対して用面印刷が指示されると、1ページ目と2ページ目は厚紙が指示されているため自動両面印刷はできないが、3ページ目から6ページ目までは自動両面印刷ができる。
【0250】
図28は、実施例8における印刷装置320の印刷処理を示すフローチャートである。
【0251】
最初に印刷指示装置311からの印刷ジョブAを係わる印刷データを受信し、続いて、印刷指示装置312からの印刷ジョブBに係わる印刷データを受信した場合を想定して説明する。
【0252】
印刷装置320は、印刷指示装置211から印刷ジョブAに係わる印刷データを印刷装置320のホストインターフェース部322で受信をする(ステップ2801)ことで1回目の印刷(第1の印刷制御)を開始する。
【0253】
まず受信した印刷データがユーザによってユーザインターフェース部321で両面印刷指示をされているかを調べ(ステップ2802)、両面印刷指示がない場合は(ステップ2802でNO)、全ページの片面印刷を実行して(ステップ2803)、この処理を終了する。
【0254】
ステップ2802で、両面印刷の指示がある場合(ステップ2802でYES)、印刷データ生成部323は、表面・裏面の印刷向きなどを考慮して印刷データを生成し、印刷データの生成後、そのページと次ページの用紙サイズ、用紙紙質などのページ属性から、両面印刷判定部324でそのページが自動両面印刷可能かを判断する(ステップ2804)。
【0255】
ここで、自動両面印刷可能と判断された場合は(ステップ2804でYES)、自動両面印刷制御部285により自動両面印刷の実行が制御され(ステップ2805)、その後、印刷済みのページ情報などの自動両面印刷情報が印刷ページ管理部328に保存される(ステップ2806)。例えば、印刷データが図27(a)に示した印刷ジョブAに対応した印刷データである場合は、1ページ目から4ページ目までの自動両面印刷情報が印刷ページ管理部328に保存される。
【0256】
一方、ステップ2804で自動両面不可と判断されたページにおいては(ステップ2804でNO)、第1面となるページ、例えば、図27(a)に示した印刷データである場合は、5ページの片面印刷(表面)の実行が手動両面印刷制御部326により制御され(ステップ2807)、第2面の印刷を行っていないことの情報などの手動両面印刷情報が印刷ページ管理部329に保存されるとともに(ステップ2808)、第2面の印刷データ、すなわち、6ページ目の印刷データを印刷データ蓄積部327に保存する(ステップ2809)。
【0257】
この処理を全ページが終了するまで繰り返し、全ページが終了すると(ステップ2810でYES)、印刷ページ管理部328で自動両面印刷が不可能なページの有無を調べる(ステップ2811)。ここで、自動両面印刷不可ページが無いと判断した場合は(ステップ2811でNO)、この処理を終了する。
【0258】
ステップ2811で、1ページでも自動両面印刷不可なページ有りと判断された場合は(ステップ2811でYES)、1回目の印刷制御を終了して、2回目の印刷制御のための用紙再設定情報の警告を行う(ステップ2812)。この用紙再設定情報の警告は、用紙再設定情報をユーザインタフェース部221を介してユーザに表示して警告することにより行われる。
【0259】
次に、別ジョブ受信かを調べる(ステップ2813)。ここでは、印刷指示装置312からの印刷ジョブBを受信しているので(ステップ1813でYES)、別ジョブの印刷処理、すなわち、印刷指示装置312からの印刷ジョブBの印刷処理を実行する。
【0260】
図29は、図28に示した別ジョブの印刷処理を示すフローチャートである。
【0261】
ステップ2813で、別ジョブである印刷指示装置312からの印刷ジョブBを受信していると判断されると(ステップ1813でYES)、別ジョブである印刷ジョブBに係わる印刷データを受信し(ステップ2901)、待機中ジョブありかを調べる(ステップ2902)。ここでは、印刷ジョブAの2回目の印刷に係わるジョブが待機中であるので(ステップ2902でYES)、次に、合紙が出力済みかが調べられ(ステップ2903)、合紙は排出されていないので(ステップ2903でNO)、合紙が収容されている合紙用トレイを検索し(ステップ2904)、この検索した合紙用トレイから合紙を出力し(ステップ2905)、印刷指示装置312からの印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御を実行する(ステップ2906)。
【0262】
ここで、印刷指示装置312からの印刷ジョブBに係わるステップ2906の1回目の印刷制御は、図28に示したステップ2801〜2813の処理と同様に行われる。
【0263】
ここで合紙は、印刷指示装置311からの印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙と、印刷指示装置312からの印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙とを区別するためのもので、ステップ2904においては、各給紙トレイの中から、下記の条件に当てはまるトレイを順番に検索する。
【0264】
1)印刷ジョブAの用紙サイズおよび印刷ジョブBの用紙サイズともにサイズが異なる用紙がセットされているトレイ
2)印刷ジョブAの用紙サイズまたは印刷ジョブBの用紙サイズとサイズが異なる用紙がセットされているトレイ
ステップ2905では、上記検索によって合紙用のトレイが選択できたらそのトレイから1枚だけ合紙を出力し、印刷ジョブ管理部329が管理している印刷ジョブAの合紙出力フラグをONに変更する。そして印刷ジョブBの1回目の印刷制御を行う。
【0265】
図30は、印刷ジョブが図27に示した印刷ジョブAおよび印刷ジョブAである場合の印刷ジョブAおよび印刷ジョブBの1回目の印刷制御が終了した場合に排出された用紙の出力形態を示す図である。
【0266】
この場合、印刷ジョブAの1ページ目から4ページ目までが1枚目および2枚目の第1の用紙および第2の用紙に両面印刷されて排出され、5ページ目が厚紙の第3の用紙の表面に印刷され、該3の用紙の裏面は未印刷で白紙で排出され、その上に、印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙と、印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙とを区別するための合紙が排出され、更のその上に印刷ジョブBの1ページ目が厚紙の第1の用紙の表面に印刷され、該第1の用紙の裏面は未印刷のため白紙で排出され、3ページ目から6ページ目までが2枚目および3枚目の第2の用紙および第3の用紙に両面印刷されて排出される。
【0267】
印刷ジョブBの1回目の印刷制御が終了すると、印刷ジョブBの合紙出力フラグをOFFとして印刷ジョブ管理部329に登録後、印刷ジョブBの2回目の印刷制御の待機状態へと移行する。この場合、印刷ジョブAと印刷ジョブBが共に2回目の印刷制御の待機状態となるが、この実施例では、あとから待機状態になった印刷ジョブBから優先的に解除される権利があるように構成されているため、次に、2回目の印刷制御が可能になるのは、印刷ジョブBとなる。
【0268】
図28のフローチャートに戻り、ステップ2815で、2回目の印刷制御のための用紙が再セット済みかが調べられる。
【0269】
ここで、印刷ジョブBに係わる用紙がトレイにセットされると(ステップ2815でYES)、2回目の印刷制御が開始される。
【0270】
2回目の印刷制御においては、印刷ページ管理部228で管理されている印刷ジョブBに係わる自動両面印刷したページと手動両面印刷したページ及びそれらの排出順番情報を元に印刷を行う。
【0271】
すなわち、ステップ2816で、印刷すべきページが自動両面印刷済であると判断した場合は(ステップ2816でYES)、印刷処理は何も行わずトレイから用紙を引き込み、そのまま出力トレイへ排出する用紙送りを行う(ステップ2817)。
【0272】
一方、ステップ2816で、印刷すべきページが第一面しか印刷していないと判断した場合は(ステップ2816でNO)、印刷データ蓄積部327から該当する印刷データを取り出し、第2面、この場合は、第1の用紙に対する2ページ目の印刷(第2面印刷)の実行を制御する(ステップ2818)。この作業を全ページに対し行い、ステップ2819で全ページ終了と判断されると(ステップ2819でYES)、この処理を終了する。
【実施例9】
【0273】
実施例8においては、印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙と印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙とを区別するために、両用紙を区別するためのサイズが異なる合紙を両用紙の間に排出するように構成したが、実施例9においては、上記合紙に代えて、所定の色紙を印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙と印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙との間に排出するように構成される。その他の構成は実施例8の図29の別ジョブの印刷処理を除いて同様である。
【0274】
図31は、実施例9における図29に対応する別ジョブの印刷処理を示すフローチャートである。
【0275】
図28のステップ2813で、別ジョブである印刷指示装置312からの印刷ジョブBを受信していると判断されると(ステップ1813でYES)、別ジョブである印刷ジョブBに係わる印刷データを受信し(ステップ3101)、待機中ジョブありかを調べる(ステップ3102)。ここでは、印刷ジョブAの2回目の印刷に係わるジョブが待機中であるので(ステップ3102でYES)、次に、色紙が出力済みかが調べられ(ステップ3103)、色紙は排出されていないので(ステップ3103でNO)、色紙が収容されている特定のトレイから色紙を出力し(ステップ3104)、印刷指示装置312からの印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御を実行する(ステップ3105)。
【0276】
ここで、印刷指示装置312からの印刷ジョブBに係わるステップ3105の1回目の印刷制御は、図28に示したステップ2801〜2813の処理と同様に行われる。
【0277】
ここで色紙は、印刷指示装置311からの印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙と、印刷指示装置312からの印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙とを区別するためのもので、ステップ3104においては、各給紙トレイの中から、色紙が収納された特定のトレイから色紙を出力する。
【0278】
図32は、印刷ジョブが図27に示した印刷ジョブAおよび印刷ジョブAである場合の印刷ジョブAおよび印刷ジョブBの1回目の印刷制御が終了した場合に排出された用紙の出力形態を示す図である。
【0279】
この場合、印刷ジョブAの1ページ目から4ページ目までが1枚目および2枚目の第1の用紙および第2の用紙に両面印刷されて排出され、5ページ目が厚紙の第3の用紙の表面に印刷され、該3の用紙の裏面は未印刷で白紙で排出され、その上に、印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙と、印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙とを区別するための色紙が排出され、更のその上に印刷ジョブBの1ページ目が厚紙の第1の用紙の表面に印刷され、該第1の用紙の裏面は未印刷で白紙で排出され、3ページ目から6ページ目までが2枚目および3枚目の第2の用紙および第3の用紙に両面印刷されて排出される。
【実施例10】
【0280】
実施例8においては、印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙と印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙とを区別するために、両用紙を区別するためのサイズが異なる合紙を両用紙の間に排出するように構成したが、実施例10においては、印刷装置320の給紙トレイに同一の用紙サイズで方向のみが異なる用紙がセットされたトレイを設け、このトレイの用紙を用いることにより、印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙の方向と印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙と方向とを異ならせ、これにより、印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御により排出された用と印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙とを区別するように構成されている。その他の構成は実施例8の図29の別ジョブの印刷処理を除いて同様である。
【0281】
図33は、実施例10における図29に対応する別ジョブの印刷処理を示すフローチャートである。
【0282】
図28のステップ2813で、別ジョブである印刷指示装置312からの印刷ジョブBを受信していると判断されると(ステップ1813でYES)、別ジョブである印刷ジョブBに係わる印刷データを受信し(ステップ3301)、待機中ジョブありかを調べる(ステップ3302)。ここでは、印刷ジョブAの2回目の印刷に係わるジョブが待機中であるので(ステップ3302でYES)、次に、待機中ジョブと同じ用紙サイズかが調べられ(ステップ3303)、ここで、待機中ジョブと同じ用紙サイズであるので(ステップ3303でNO)、異なる方向のトレイを選択し(ステップ3304)、印刷指示装置312からの印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御を実行する(ステップ3305)。
【0283】
ここで、印刷指示装置312からの印刷ジョブBに係わるステップ3305の1回目の印刷制御は、図28に示したステップ2801〜2813の処理と同様に行われる。
【0284】
ここで、ステップ3304におけるトレイの選択は、例えば、印刷指示装置311からの印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙が縦方向(SEF)であるとすると、印刷指示装置312からの印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御においては、横方向(LEF)の用紙が排出されるようにトレイを選択する。
【0285】
図34は、印刷ジョブが図27に示した印刷ジョブAおよび印刷ジョブAである場合の印刷ジョブAおよび印刷ジョブBの1回目の印刷制御が終了した場合に排出された用紙の出力形態を示す図である。
【0286】
この場合、印刷ジョブAの1ページ目から4ページ目までが1枚目および2枚目の縦方向の第1の用紙および第2の用紙に両面印刷されて排出され、5ページ目が厚紙の縦方向の第3の用紙の表面に印刷され、該3の用紙の裏面は未印刷で白紙で排出され、その上に、印刷ジョブBの1ページ目が厚紙の横方向の第1の用紙の表面に印刷され、該第1の用紙の裏面は未印刷で白紙で排出され、3ページ目から6ページ目までが2枚目および3枚目の横方向の第2の用紙および第3の用紙に両面印刷されて排出される。
【実施例11】
【0287】
実施例8においては、印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙と印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙とを区別するために、両用紙を区別するためのサイズが異なる合紙を両用紙の間に排出するように構成したが、実施例11においては、印刷装置320の、印刷ジョブごとに用紙の出力位置をずらして排出することが可能なオフセット機能を用いて、印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙の排出位置と印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙の排出位置とを異ならせ、これにより、印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御により排出された用と印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙とを区別するように構成されている。その他の構成は実施例8の図29の別ジョブの印刷処理を除いて同様である。
【0288】
図35は、実施例11における図29に対応する別ジョブの印刷処理を示すフローチャートである。
【0289】
図28のステップ2813で、別ジョブである印刷指示装置312からの印刷ジョブBを受信していると判断されると(ステップ1813でYES)、別ジョブである印刷ジョブBに係わる印刷データを受信し(ステップ3501)、待機中ジョブありかを調べる(ステップ3502)。ここでは、印刷ジョブAの2回目の印刷に係わるジョブが待機中であるので(ステップ3502でYES)、用紙オフセット位置を切り換え(ステップ3503)、印刷指示装置312からの印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御を実行する(ステップ3504)。
【0290】
ここで、印刷指示装置312からの印刷ジョブBに係わるステップ3305の1回目の印刷制御は、図28に示したステップ2801〜2813の処理と同様に行われる。
【0291】
ここで、ステップ3503における用紙オフセット位置の切り換え、印刷指示装置312からの印刷ジョブBに係わる1回目の印刷制御においては、印刷指示装置311からの印刷ジョブAに係わる1回目の印刷制御により排出された用紙の位置が異なるようにして排出される。
【0292】
図36は、印刷ジョブが図27に示した印刷ジョブAおよび印刷ジョブAである場合の印刷ジョブAおよび印刷ジョブBの1回目の印刷制御が終了した場合に排出された用紙の出力形態を示す図である。
【0293】
この場合、印刷ジョブAの1ページ目から4ページ目までが1枚目および2枚目の第1の用紙および第2の用紙に両面印刷されて第1の位置に排出され、5ページ目が厚紙の第3の用紙の表面に印刷され、該3の用紙の裏面は未印刷で白紙で同じく第1の位置に排出され、その上に、印刷ジョブBの1ページ目が厚紙の第1の用紙の表面に印刷され、該第1の用紙の裏面は未印刷で白紙で第2の位置に排出され、3ページ目から6ページ目までが2枚目および3枚目の第2の用紙および第3の用紙に両面印刷されて同じく第2の位置に排出される。
【実施例12】
【0294】
図37は、実施例12が適用される印刷システムの一実施例を示すブロック図である。
【0295】
図37示す印刷システム400は、印刷装置420に対して印刷ジョブを送信する複数の印刷指示装置411、412および印刷指示装置411、412からの両面印刷指示を含む印刷ジョブ(印刷指示情報)をネットワーク440を介して受信して、この印刷ジョブに基づき両面印刷を実行する印刷装置420から構成される。
【0296】
なお、印刷指示装置411と印刷装置420、印刷指示装置421と印刷装置420との接続はネットワーク440を介する場合でなく、双方向通信可能なローカルIF(パラレルポート、USBポート等)であってもかまわない。
【0297】
印刷装置420は、図1に示した印刷装置20と同様に、図示しない印刷用紙を収納する1または複数の用紙トレイと手差し印刷のための手差しトレイを有しており、用紙の両面に自動印刷する自動両面印刷機能および2回の片面印刷により両面印刷を行う手動両面印刷機能を有している。
【0298】
印刷指示装置411、412からの両面印刷指示を含む印刷ジョブには、印刷装置420における自動両面印刷が不可の用紙(サイズ、紙質など)の指定があるページが含まれる場合があり、この場合、印刷装置420では、印刷ジョブの各ページに対して自動両面印刷が不可の用紙の指定があるか否かを判定し、自動両面印刷が可能な用紙指定があるページは、印刷装置420の上記自動両面印刷機能を用いて第1面および第2面に対する両面印刷を実行するが、自動両面印刷が不可な用紙指定があるページに対しては、1回目の印刷で上記自動両面印刷機能を用いた印刷ととともに片面(第1面)のみの印刷を実行して、未印刷の他の面(第2面)に対する印刷に必要なページ情報を一時保存し、2回目の印刷では、上記保存したページ情報に基づき上記印刷機能を用いて未印刷の他の面(表面)に対する印刷(手動両面印刷)を選択的に実行する。
【0299】
上記機能を実現するために、印刷装置420は、ユーザインターフェース部421、ホストインターフェース部422、印刷言語処理部423、印刷画像生成部424、印刷出力部425、自動両面印刷制御部426、両面印刷判定部427、手動両面印刷制御部428、印刷データ蓄積部429、蓄積データ管理部430、蓄積データ選択部431を具備して構成される。
【0300】
ユーザインターフェース部421は、図示しない操作パネルを使ってユーザからの指示等のインターフェース処理を行なう。
【0301】
ホストインターフェース部422は、印刷指示装置411、412からの印刷データを受信する処理を行う。
【0302】
印刷言語処理部423は、印刷データの解析を行ない、ビットマップ画像を生成するための中間データに変更する処理を行う。この印刷言語処理部423は、図26の構成においては、印刷データ生成部323に含まれる。
【0303】
印刷画像生成部424は、中間データからビットマップ画像を生成する処理を行う。この印刷画像生成部424、図26の構成においては、印刷データ生成部323に含まれる。
【0304】
印刷出力部425は、印刷画像生成部424で生成したビットマップ画像を印刷出力する。
【0305】
自動両面印刷制御部426は、1回目の印刷時に、印刷用紙の第1面に印刷した後、継続してこの印刷用紙の第2面に印刷を行なう自動両面印刷の実行を制御する。
【0306】
両面印刷判定部427は、1回目の印刷時に自動両面印刷を行うか否かを判定する。
【0307】
手動両面印刷制御部429は、1回目の印刷においては片面印刷の実行を制御し、2回目の印刷においては、未印刷面に対する片面印刷の実行を制御する。
【0308】
印刷データ蓄積部429は、2回目の印刷における手動両面印刷のための印刷ジョブデータを保存する。
【0309】
蓄積データ管理部430は、印刷データ蓄積部429に蓄積された印刷ジョブデータのジョブ情報を管理する。この蓄積データ管理部430は、図26の印刷ジョブ管理部329に対応する。
【0310】
蓄積データ選択部431は、手動両面印刷の第2面の印刷の実行を行なうために、印刷データ蓄積部429に蓄積された手動両面ジョブデータの選択を行う。
【0311】
図38は、実施例12における印刷装置420の1回目の印刷処理を示すフローチャートである。以下、1回目の印刷(自動両面印刷機能による両面印刷および手動両面印刷による第1面の印刷処理)においては、トレイにセットされている用紙を使用し、2回目の印刷(手動両面印刷による第2面の印刷処理)では手差しトレイにセットした用紙を使用する場合で、用紙排出はフェースダウンで行なわれる場合を説明する。
【0312】
印刷装置420は、印刷指示装置411、412からの印刷データを、ホストインターフェース部422で受信し、印刷言語処理部423で印刷データを解析して中間データを生成し、印刷画像生成部424で中間データからビットマップ画像を生成し、印刷出力部425で印刷出力を行なう。
【0313】
このとき、印刷データが両面印刷処理を指示されている場合(ステップ3801)、両面印刷判定部427で自動両面可能かどうかをページ毎に判断する(ステップ3802)。
【0314】
ここで、自動両面可能であれば(ステップ3802でYES)、自動両面印刷部426で自動両面印刷を実行する(ステップ3806)。
【0315】
両面印刷判定部427で自動両面が不可と判断した場合は(ステップ3802でNO)、手動両面印刷データとして、蓄積データ管理部430で、手動両面印刷の第2面に印刷するページのページ情報、及び印刷データをリンクし、印刷データ蓄積部429に保存する(ステップ3803)。
【0316】
次に、裏面は前頁と同じ用紙サイズでかつ同じ紙質かを調べ(ステップ3804)、同じ用紙サイズでかつ同じ紙質の場合は(ステップ3804でYES)、裏面の版面を180度回転して裏面のみの印刷を行う(ステップ3805)。また、裏面が前頁と同じ用紙サイズでかつ同じ紙質でない場合、すなわち、両面印刷の表面と裏面が異なる用紙サイズや用紙紙質を指定している場合は(ステップ3804でNO)、保存したページ情報を読み出して表面の片面印刷を実行する(ステップ3807)。
【0317】
ステップ3808では、全ページ終了かを調べ、全ページ終了でないと(ステップ3808でNO)、ステップ3802に戻って、上記処理を繰り返す。
【0318】
ステップ3808で、全ページ終了と判断されると(ステップ3808でYES)、手動両面印刷するページがあるかを調べ(ステップ3809)、手動両面印刷するページがないと判断されると(ステップ3809でNO)、この処理を終了するが、手動両面印刷するページがあると判断されると(ステップ3809でYSE)、次に、手動両面印刷による処理継続かを調べ(ステップ3810)、手動両面印刷による処理継続の場合は、手動両面印刷実行待ちになり(ステップ3811)、図39の処理に進む。
【0319】
ステップ3810で、手動両面印刷による処理継続でない場合は(ステップ3810でNO)、手動両面印刷するジョブ識別情報と手動両面印刷データを保存し(ステップ3812)、この処理を終了する。
【0320】
なお、全ページの処理が終了した時点で、手動両面印刷の第2面の印刷が必要であるページのデータが印刷データ蓄積部429に保存されており、手動両面印刷の第2面印刷処理をそのまま継続して行なわない場合、蓄積データ管理部430は、印刷データのジョブ識別情報と保存されている手動両面印刷の第2面の印刷データをリンクさせて、1つのジョブ情報として印刷データ蓄積部429に保存する。
【0321】
ここでのジョブ識別情報は、印刷データに付加されてくるユニークな識別情報(ユーザID、印刷ジョブ名、ジョブID)を使用するが、ユニークな識別情報が印刷データに付加されていない場合は、印刷装置420で、受信時間、印刷時間、印刷順番、データ保存順番を元に決定するユニークは識別情報を使ってもよい。
【0322】
また、手動両面印刷の第2面印刷処理をそのまま継続するかしないかの判断は、予めユーザインターフェース部421から設定してもよく、また印刷データに継続有無の情報を付加して判断してもよい。
【0323】
手動両面印刷の第2面印刷処理を継続して行なわない場合、続けて印刷指示装置411、412からの印刷処理を行なうことができる。このときの印刷処理は、印刷指示装置411、412からの別の印刷でもよい。印刷指示装置411、412からの印刷が、同様に両面印刷を指定して、自動両面と手動両面が混在する印刷となる場合は、前述の印刷処理と同様の動作となる。手動両面印刷の第2面印刷処理をそのまま継続する場合、ユーザインターフェース部422で、対象となる印刷用紙(自動両面印刷、手動両面第1面印刷ずみの用紙)の再セット要求のメッセージを表示し、手動両面印刷の第2面印刷の実行待ちとなる。
【0324】
図39は、実施例12における印刷装置420の2回目の印刷処理を示すフローチャートである。
【0325】
印刷装置420で、手動両面印刷の第2面印刷を行なうユーザは、ユーザインターフェース部421を通して、蓄積データ選択部431で、実行する手動両面印刷の第2面印刷の印刷ジョブを選択し(ステップ3901)、対象となる印刷用紙(自動両面印刷、手動両面第1面印刷ずみの用紙)を印刷装置420の手差しトレイにセットする。
【0326】
前述の図38に示した1回目の印刷処理で、手動両面印刷の第2面印刷処理をそのまま継続する場合(ステップ3810でYES)、手動両面印刷の第2面印刷の実行待ちの状態のまま、対象となる印刷用紙(自動両面印刷、手動両面第1面印刷ずみの用紙)を印刷装置420の手差しトレイにセットする。
【0327】
印刷用紙のセット完了後(ステップ3902でYES)、ユーザは、手動両面の第2面印刷の実行をユーザインターフェース部421から印刷装置420に指示し、手動両面印刷を開始する(ステップ3903)。
【0328】
印刷装置420は、実行指示された印刷ジョブの印刷情報を蓄積データ管理部430から読み出し、指定した印刷のページ情報を印刷データ蓄積部429から読み出す(ステップ3904)。そして、印刷データ蓄積部429に保存したページ情報と現在のページ情報とを比較し(ステップ3905)、この用紙の表面の印刷は必要か、すなわち、手動両面印刷制御部428で印刷用紙に対して手動両面印刷の第2面を印刷する必要があるかどうかを判定する(ステップ3906)。
【0329】
ここで、手動両面印刷の第2面の印刷対象でない用紙の場合は(ステップ3906でNO)、何も印刷処理を行なわず、現在のページ情報をインクリメントし、そのまま用紙排出のみ実行する。この場合の用紙排出は、両面パスを介して行われる。
【0330】
手動両面印刷の第2面の印刷対象となる用紙の場合(ステップ3906でYES)、印刷データ蓄積部429に保存されている手動両面印刷の第2面の印刷データを読み出し、用紙情報に応じた第2面(表面)の印刷を行う(ステップ3907)。
【0331】
指定された印刷ジョブの全ての印刷を完了すると(ステップ3909でYES)、ジョブ削除に設定されているかを調べ(ステップ3910)、ジョブ削除に設定されていると(ステップ3910でYES)、印刷装置420は、完了した印刷ジョブの情報を、印刷データ蓄積部429から削除する。この手動両面印刷の第2面印刷の選択は、印刷指示装置411、412のどちらからの印刷でもよい。また、この実施例12では、2つの印刷指示装置411、412端末装置の構成で示しているが、2つ以上の印刷指示装置で構成されてもかまわない。
【0332】
図40は、図37に示した印刷データ蓄積部449に保存されるジョブ情報のデータ構造の一例を示す図である。
【0333】
ここでは、両面印刷指示を含む印刷ジョブがページ記述言語(例えばPDL(Page Description Language ))で記載されており、その総ページ数が28ページ、3ページ目と4ページ目の用紙情報が他のページのページサイズ(A4)と異なる自動両面印刷が不可な不定形サイズの用紙、9ページ目と10ページ目の用紙情報が他のページのページサイズ(A4)と同一であるが自動両面印刷が不可な厚紙である場合を示している。
【0334】
この場合、印刷データ蓄積部249に保存されるジョブ情報は、印刷ジョブを記述するPDLのヘッダ情報に2回目の印刷で、手差し印刷機能を用いて未印刷の他の面(表面)に対する印刷を行う手動両面印刷ページへのポインタを加えたジョブ情報4001、手動両面印刷ページへのポインタで参照される2回目の印刷で用いられるページ情報4002、4003からなる。
【0335】
すなわち、この場合のジョブ情報4001には、印刷ジョブのユーザ識別情報、ファイル名、総ページ数(28)、手動両面印刷必要枚数(2)、レイアウト情報(両面)、手動両面印刷ページへのポインタ(3ページ目のページ情報4002)、手動両面印刷ページ(9ページ目のページ情報4003)へのポインタ、ジョブデータが記載される。
【0336】
ページ情報4002には、次のページ情報(ページ情報203)へのポインタ、前のページ情報へのポインタ、手動両面印刷するページ番号(3)、用紙サイズ(不定形サイズ)、紙質(普通紙)、3ページ目の展開されたページデータが記載される。
【0337】
ページ情報203には、次のページ情報へのポインタ、前のページ情報(ページ情報202)へのポインタ、手動両面印刷するページ番号(9)、用紙サイズ(A4)、紙質(厚紙)、9ページ目の展開されたページデータが記載される。
【0338】
図41は、実施例12における1回目の印刷制御を示すシーケンスチャートである。
【0339】
図41には、印刷装置420に対して最初に印刷指示装置411から識別情報「AAA」の両面印刷データが送信され、続いて、印刷指示装置412から識別情報「BBB」の両面印刷データが送信された場合を示している。
【0340】
印刷装置420は、印刷指示装置411から送信された識別番号「AAA」の両面印刷が指定された両面印刷データを受信すると、両面印刷(1回目の印刷)を実行する(ステップ4101)、この1回目の印刷は、自動両面印刷が可能なページに対しては、自動両面印刷を実行し、指定された用紙紙質、サイズ等により自動両面印刷が不可なページに対しては、手動両面印刷による第1面の印刷を実行することにより行われる。
【0341】
そして、自動両面印刷が不可なページに対しては、1回目の印刷では印刷を行わない識別番号「AAA」を付した第2面の手動両面印刷データを保存し(ステップ4102)、手動両面印刷の第2面を除いて全てのページの印刷が完了すると(ステップ4103)、印刷指示装置411に対して識別番号「AAA」の手動両面印刷実行通知を行う。
【0342】
同様に、印刷装置420は、印刷指示装置412から送信された識別番号「BBB」の両面印刷が指定された両面印刷データを受信すると、両面印刷(1回目の印刷)を実行する(ステップ4104)、この1回目の印刷も、自動両面印刷が可能なページに対しては、自動両面印刷を実行し、指定された用紙紙質、サイズ等により自動両面印刷が不可なページに対しては、手動両面印刷による第1面の印刷を実行することにより行われる。
【0343】
そして、自動両面印刷が不可なページに対しては、1回目の印刷では印刷を行わない識別番号「BBB」を付した第2面の手動両面印刷データを保存し(ステップ4105)、手動両面印刷の第2面を除いて全てのページの印刷が完了すると(ステップ4106)、印刷指示装置411に対して識別番号「AAA」の手動両面印刷実行通知を行う。
【0344】
図42は、実施例12における印刷指示装置411のユーザによる2回目の印刷制御を示すシーケンスチャートである。
【0345】
図42に示す印刷指示装置411のユーザによる2回目の印刷制御は、蓄積データ選択部431により、印刷データ蓄積部428に保存されている識別番号「AAA」が付された手動両面印刷データ(第2面)が選択され(ステップ4201)、印刷指示装置411のユーザにより、自動両面印刷および手動両面第1面印済みの用紙が手差しトレイにセットされる(ステップ4202)ことにより開始される(ステップ4203)。
【0346】
識別番号「AAA」の手動両面印刷の第2面印刷においては、自動両面印刷済みの用紙に対しては、印刷せずに両面印刷パスを介してそのまま排出し、手動両面第1面印刷済みの用紙に対しては、印刷データ蓄積部428から読み出した識別番号「AAA」が付された手動両面印刷データ(第2面)を用いて、第2面の印刷が行われる(ステップ4204)。
【0347】
この処理を識別番号「AAA」のジョブの全ページの印刷が完了するまで繰り返し、全ページの印刷が完了すると(ステップ4205)、この処理を終了する。
【0348】
図43は、実施例12における印刷指示装置412のユーザによる2回目の印刷制御を示すシーケンスチャートである。
【0349】
図43に示す印刷指示装置412のユーザによる2回目の印刷制御は、蓄積データ選択部431により、印刷データ蓄積部428に保存されている識別番号「BBB」が付された手動両面印刷データ(第2面)が選択され(ステップ4301)、印刷指示装置411のユーザにより、自動両面印刷および手動両面第1面印済みの用紙が手差しトレイにセットされる(ステップ4302)ことにより開始される(ステップ4303)。
【0350】
識別番号「BBB」の手動両面印刷の第2面印刷においては、自動両面印刷済みの用紙に対しては、印刷せずに両面印刷パスを介してそのまま排出し、手動両面第1面印刷済みの用紙に対しては、印刷データ蓄積部428から読み出した識別番号「BBB」が付された手動両面印刷データ(第2面)を用いて、第2面の印刷が行われる(ステップ4304)。
【0351】
この処理を識別番号「AAA」のジョブの全ページの印刷が完了するまで繰り返し、全ページの印刷が完了すると(ステップ4305)、この処理を終了する。
【実施例13】
【0352】
図44は、実施例13が適用される印刷システムの一実施例を示すブロック図である。
【0353】
図44示す印刷システム500は、印刷装置520に対して印刷ジョブを送信する複数の印刷指示装置511、512および印刷指示装置511、512からの両面印刷指示を含む印刷ジョブ(印刷指示情報)をネットワーク540を介して受信して、この印刷ジョブに基づき両面印刷を実行する印刷装置520から構成される。
【0354】
なお、印刷指示装置511と印刷装置520、印刷指示装置521と印刷装置520との接続はネットワーク440を介する場合でなく、双方向通信可能なローカルIF(パラレルポート、USBポート等)であってもかまわない。
【0355】
印刷装置520は、図1に示した印刷装置20と同様に、図示しない印刷用紙を収納する1または複数の用紙トレイと手差し印刷のための手差しトレイを有しており、用紙の両面に自動印刷する自動両面印刷機能および2回の片面印刷により両面印刷を行う手動両面印刷機能を有している。
【0356】
印刷指示装置511、512からの両面印刷指示を含む印刷ジョブには、印刷装置520における自動両面印刷が不可の用紙(サイズ、紙質など)の指定があるページが含まれる場合があり、この場合、印刷装置520では、印刷ジョブの各ページに対して自動両面印刷が不可の用紙の指定があるか否かを判定し、自動両面印刷が可能な用紙指定があるページは、印刷装置520の上記自動両面印刷機能を用いて第1面および第2面に対する両面印刷を実行するが、自動両面印刷が不可な用紙指定があるページに対しては、1回目の印刷で上記自動両面印刷機能を用いた印刷ととともに片面(第1面)のみの印刷を実行して、未印刷の他の面(第2面)に対する印刷に必要なページ情報を一時保存し、2回目の印刷では、上記保存したページ情報に基づき上記印刷機能を用いて未印刷の他の面(表面)に対する印刷(手動両面印刷)を選択的に実行する。
【0357】
上記機能を実現するために、印刷装置520は、図37に示した印刷システム400と同様に、ユーザインターフェース部521、ホストインターフェース部522、印刷言語処理部523、印刷画像生成部524、印刷出力部425、自動両面印刷制御部526、両面印刷判定部527、手動両面印刷制御部528、印刷データ蓄積部529、蓄積データ管理部530、蓄積データ選択部531を具備し、さらに、この実施例13においては、ID印刷部532を具備している。
【0358】
ユーザインターフェース部521から蓄積データ選択部531は、図37に示した印刷システム400のユーザインターフェース部421から蓄積データ選択部431と同様である。
【0359】
すなわち、ユーザインターフェース部521は、図示しない操作パネルを使ってユーザからの指示等のインターフェース処理を行なう。
【0360】
ホストインターフェース部522は、印刷指示装置511、512からの印刷データを受信する処理を行う。
【0361】
印刷言語処理部523は、印刷データの解析を行ない、ビットマップ画像を生成するための中間データに変更する処理を行う。
【0362】
印刷画像生成部524は、中間データからビットマップ画像を生成する処理を行う。
【0363】
印刷出力部525は、印刷画像生成部524で生成したビットマップ画像を印刷出力する。
【0364】
自動両面印刷制御部526は、1回目の印刷時に、印刷用紙の第1面に印刷した後、継続してこの印刷用紙の第2面に印刷を行なう自動両面印刷の実行を制御する。
【0365】
両面印刷判定部527は、1回目の印刷時に自動両面印刷を行うか否かを判定する。
【0366】
手動両面印刷制御部529は、1回目の印刷においては片面印刷の実行を制御し、2回目の印刷においては、未印刷面に対する片面印刷の実行を制御する。
【0367】
印刷データ蓄積部529は、2回目の印刷における手動両面印刷のための印刷ジョブデータを保存する。
【0368】
蓄積データ管理部530は、印刷データ蓄積部429に蓄積された印刷ジョブデータのジョブ情報を管理する。
【0369】
蓄積データ選択部531は、手動両面印刷の第2面の印刷の実行を行なうために、印刷データ蓄積部529に蓄積された手動両面ジョブデータの選択を行う。
【0370】
ID印刷部532は、2回目の印刷において、手動両面印刷の第2面の印刷が必要となる印刷結果を識別するために、印刷面に印刷ジョブの識別情報を印刷する。
【0371】
図45は、実施例13における印刷装置520の1回目の印刷処理を示すフローチャートである。以下、1回目の印刷(自動両面印刷機能による両面印刷および手動両面印刷による第1面の印刷処理)においては、トレイにセットされている用紙を使用し、2回目の印刷(手動両面印刷による第2面の印刷処理)では手差しトレイにセットした用紙を使用する場合で、用紙排出はフェースダウンで行なわれる場合を説明する。
【0372】
印刷装置520は、印刷指示装置511、512からの印刷データを、ホストインターフェース部522で受信し、印刷言語処理部523で印刷データを解析して中間データを生成し、印刷画像生成部524で中間データからビットマップ画像を生成し、印刷出力部525で印刷出力を行なう。
【0373】
このとき、印刷データが両面印刷処理を指示されている場合(ステップ4501)、両面印刷判定部527で自動両面可能かどうかをページ毎に判断する(ステップ4502)。
【0374】
ここで、自動両面可能であれば(ステップ4502でYES)、自動両面印刷部526で自動両面印刷を実行する(ステップ4506)。
【0375】
両面印刷判定部527で自動両面が不可と判断した場合は(ステップ4502でNO)、手動両面印刷データとして、蓄積データ管理部530で、手動両面印刷の第2面に印刷するページのページ情報、及び印刷データをリンクし、印刷データ蓄積部529に保存する(ステップ4503)。
【0376】
次に、裏面は前頁と同じ用紙サイズでかつ同じ紙質かを調べ(ステップ4504)、同じ用紙サイズでかつ同じ紙質の場合は(ステップ4504でYES)、裏面の版面を180度回転して裏面のみの印刷を行う(ステップ4505)。また、裏面が前頁と同じ用紙サイズでかつ同じ紙質でない場合、すなわち、両面印刷の表面と裏面が異なる用紙サイズや用紙紙質を指定している場合は(ステップ4504でNO)、保存したページ情報を読み出して表面の片面印刷を実行する(ステップ4507)。
【0377】
そして、自動両面印刷による両面印刷および手動両面印刷による第1面の印刷に際しては、ID印刷部532により、印刷面の印刷面の印刷範囲外、例えば上左端に、このジョブの識別情報、すなわち、ユーザ識別情報(ユーザID)およびファイル名を印刷する(ステップ4508)。
【0378】
ステップ4509では、全ページ終了かを調べ、全ページ終了でないと(ステップ4509でNO)、ステップ4502に戻って、上記処理を繰り返す。
【0379】
ステップ4509で、全ページ終了と判断されると(ステップ4509でYES)、手動両面印刷するページがあるかを調べ(ステップ4510)、手動両面印刷するページがないと判断されると(ステップ4510でNO)、この処理を終了するが、手動両面印刷するページがあると判断されると(ステップ4510でYSE)、次に、手動両面印刷による処理継続かを調べ(ステップ4511)、手動両面印刷による処理継続の場合は、手動両面印刷実行待ちになり(ステップ4512)、図46の処理に進む。
【0380】
ステップ4511で、手動両面印刷による処理継続でない場合は(ステップ4511でNO)、手動両面印刷するジョブ識別情報と手動両面印刷データを保存し(ステップ4513)、この処理を終了する。
【0381】
図46は、実施例13における印刷装置520の2回目の印刷処理を示すフローチャートである。
【0382】
印刷装置520で、手動両面印刷の第2面印刷を行なうユーザは、ユーザインターフェース部521を通して、蓄積データ選択部531で、実行する手動両面印刷の第2面印刷の印刷ジョブを選択し(ステップ3901)、対象となる印刷用紙(自動両面印刷、手動両面第1面印刷ずみの用紙)を印刷装置520の手差しトレイにセットする。
【0383】
前述の図44に示した1回目の印刷処理で、手動両面印刷の第2面印刷処理をそのまま継続する場合(ステップ4511でYES)、手動両面印刷の第2面印刷の実行待ちの状態のまま、対象となる印刷用紙(自動両面印刷、手動両面第1面印刷ずみの用紙)を印刷装置520の手差しトレイにセットする。
【0384】
印刷用紙のセット完了後(ステップ4602でYES)、ユーザは、手動両面の第2面印刷の実行をユーザインターフェース部521から印刷装置520に指示し、手動両面印刷を開始する(ステップ4603)。
【0385】
印刷装置520は、実行指示された印刷ジョブの印刷情報を蓄積データ管理部530から読み出し、指定した印刷のページ情報を印刷データ蓄積部529から読み出す(ステップ4604)。そして、印刷データ蓄積部529に保存したページ情報と現在のページ情報とを比較し(ステップ4605)、この用紙の表面の印刷は必要か、すなわち、手動両面印刷制御部528で印刷用紙に対して手動両面印刷の第2面を印刷する必要があるかどうかを判定する(ステップ4606)。
【0386】
ここで、手動両面印刷の第2面の印刷対象でない用紙の場合は(ステップ4606でNO)、何も印刷処理を行なわず、現在のページ情報をインクリメントし、そのまま用紙排出のみ実行する。この場合の用紙排出は、両面パスを介して行われる。
【0387】
手動両面印刷の第2面の印刷対象となる用紙の場合(ステップ4606でYES)、印刷データ蓄積部529に保存されている手動両面印刷の第2面の印刷データを読み出し、用紙情報に応じた第2面(表面)の印刷を行う(ステップ4607)。
【0388】
手動両面印刷の第2面印刷においては、ID印刷部532により、図45のステップ4508と同様に、印刷面の印刷面の印刷範囲外、例えば上左端に、このジョブの識別情報、すなわち、ユーザ識別情報(ユーザID)およびファイル名を印刷する(ステップ4609)。
【0389】
指定された印刷ジョブの全ての印刷を完了すると(ステップ4610でYES)、ジョブ削除に設定されているかを調べ(ステップ4611)、ジョブ削除に設定されていると(ステップ4611でYES)、印刷装置520は、完了した印刷ジョブの情報を、印刷データ蓄積部529から削除する。この手動両面印刷の第2面印刷の選択は、印刷指示装置511、512のどちらからの印刷でもよい。また、この実施例13では、2つの印刷指示装置511、512端末装置の構成で示しているが、2つ以上の印刷指示装置で構成されてもかまわない。
【0390】
なお、実施例13において、印刷面の印刷範囲外に、印刷ジョブを識別するユニークな識別情報を同時に印刷するか否かは、予めユーザインターフェースー部521で選択しておいてもよく、印刷ジョブと一緒に指定を行ってもよい。
【0391】
また、ジョブ識別情報としては、ユーザIDとファイル名とを組み合わせたものを用いたが、別のジョブ識別情報が付加されていればその情報を使用してもよい。また、印刷データに印刷ジョブを識別する情報が付加されていない場合は、印刷装置520での受信時間、印刷時間、印刷順番、データ保存順番を元に決定するユニークな識別情報を使ってもよい。
【0392】
図47は、印刷指示装置511、512からユーザが要求した印刷ジョブおよび印刷データ蓄積部529に蓄積される手動両面印刷ジョブ情報の一例を示す図である。
【0393】
ここでは、ユーザが要求した印刷ジョブは、ユーザIDが「12345」であり、ファイル名が「abcdef」であり、両面印刷指定が「有り」で、総ページ枚数が「6ページ」、用紙サイズが「A4」、用紙紙質が1−2、5−6ページが「普通紙」、3−4ページが「厚紙」であることを示している。
【0394】
この場合、1−2、5−6ページは用紙紙質が「普通紙」であるため、自動両面印刷が可であるが、3−4ページは用紙紙質が「厚紙」であるため自動両面印刷はできない。
【0395】
したがって、印刷データ蓄積部529には、ユーザID:12345、ファイル名:abcdef→ページ番号:3、用紙紙質:厚紙→ページデータからなるデータ構造の手動両面印刷ジョブ情報が格納される。
【0396】
図48は、ユーザが要求した印刷ジョブおよび印刷データ蓄積部529に蓄積される手動両面印刷ジョブ情報が図47に示したものであるある場合の1回目の印刷例を示す図である。
【0397】
図48(a)は、1回目の印刷で1枚目の第1の用紙の印刷状況を示しており、第1の用紙の表面(第1面)には、1ページ目のページデータ「A」が、裏面(第2面)には2ページ目のページデータ「B」が自動両面印刷により印刷され、第1面および第2面の上左端には、ユーザID/ファイル名「12345/abcdef」がそれぞれ印刷される。
【0398】
図48(b)は、1回目の印刷で2枚目の第2の用紙の印刷状況を示しており、第2の用紙(厚紙)の表面(第1面)には、4ページ目のページデータ「D」が、その上左端にユーザID/ファイル名「12345/abcdef」が手動両面印刷により180度回転されて印刷される。
【0399】
図48(c)は、1回目の印刷で3枚目の第3の用紙の印刷状況を示しており、第3の用紙の表面(第1面)には、5ページ目のページデータ「E」が、裏面(第2面)には6ページ目のページデータ「F」が自動両面印刷により印刷され、第1面および第2面の上左端には、ユーザID/ファイル名「12345/abcdef」がそれぞれ印刷される。
【0400】
図49は、図48のように印刷された第1の用紙〜第3の用紙の1回目の印刷終了時の排出順番を示す図である。
【0401】
ここでは、ファイスダウンで用紙が出力されるので、第2面を上にして第1の用紙、第2の用紙、第3の用紙の順で排出される。
【0402】
すなわち、図49に示すように、最初に第1の面に1ページ目のページデータ「A」が印刷され、第2面に2ページ目のページデータ「B」印刷された第1の用紙が第2の面を上にして排出され、次に、第1の面に4ページ目のページデータ「D」が180度回転して印刷され、第2面が白紙の第2の用紙(厚紙)が第2の面を上にして排出され、次に、第1の面に5ページ目のページデータ「E」が印刷され、第2面に6ページ目のページデータ「F」印刷された第3の用紙が第2の面を上にして排出される。
【0403】
この図49のように排出された第1の用紙〜第3の用紙はまとめて手差しトレイにセットされる。
【0404】
図50は、手差しトレイにセットされた用紙の給紙順番を示す図である。
【0405】
ここでは、第1の用紙、第2の用紙、第3の用紙が第1の面を上にして給紙される。
【0406】
すなわち、図50に示すように、最初に第1の面に1ページ目のページデータ「A」が印刷され、第2面に2ページ目のページデータ「B」印刷された第1の用紙が第1の面を上にして給紙され、次に、第1の面に4ページ目のページデータ「D」が180度回転して 印刷され、第2面が白紙の第2の用紙(厚紙)が第1の面を上にして給紙され、次に、第1の面に5ページ目のページデータ「E」が印刷され、第2面に6ページ目のページデータ「F」印刷された第3の用紙が第1の面を上にして給紙される。
【0407】
図51は、ユーザが要求した印刷ジョブおよび印刷データ蓄積部529に蓄積される手動両面印刷ジョブ情報が図47に示したものであるある場合の2回目の印刷例を示す図である。
【0408】
図51(a)に示す第1の用紙は、1回目の印刷で第1面に1ページ目のページデータ「A」が、第2面に2ページ目のページデータ「B」が既に両面印刷されているので、この第1の用紙は、そのまま自動両面印刷の用紙搬送路を通って180度回転して排出される。
【0409】
図51(b)に示す第2の用紙は、1回目の印刷で第1面に4ページ目のページデータ「D」が印刷されているが、第2面は白紙であるので、この白紙の第2面に、印刷データ蓄積部529に保存した3ページ目のページデータ「B」を180度回転して印刷する。 図51(c)に示す第3の用紙は、1回目の印刷で第1面に5ページ目のページデータ「E」が、第2面に6ページ目のページデータ「F」が既に両面印刷されているので、この第3の用紙は、そのまま自動両面印刷の用紙搬送路を通って180度回転して排出される。
【0410】
図52は、図51のように印刷された第1の用紙〜第3の用紙の2回目の印刷終了時の排出順番を示す図である。
【0411】
すなわち、図52に示すように、最初に第1の面に1ページ目のページデータ「A」が印刷され、第2面に2ページ目のページデータ「B」印刷された第1の用紙が第2の面を上にして180度回転して排出され、次に、第1の面に4ページ目のページデータ「D」が180度回転して印刷され、第2面に4ページ目のページデータ「D」が180度回転して印刷された第2の用紙(厚紙)が第2の面を上にして排出され、次に、第1の面に5ページ目のページデータ「E」が印刷され、第2面に6ページ目のページデータ「F」印刷された第3の用紙が第2の面を上にして180度回転して排出される。
【0412】
以上が本発明の代表的な実施形態の一例であるが、本発明は、上記実施例及び図面に示す実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
【0413】
なお、上記印刷制御は、記憶装置に記憶された印刷制御プログラムに基づき中央演算処理装置で処理することにより行うことができる。
【0414】
なお、上記印刷制御プログラムは、ネットワーク等の通信手段により提供することは勿論、CD−ROM、DVD等の外部記録媒体に記録して提供することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0415】
【図1】本発明が適用される印刷システムの一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1に示したジョブ情報保存部に保存されるジョブ情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図3】図1に示した印刷システムの印刷装置における1回目の印刷(第1の印刷制御による印刷)の動作を示すフローチャートである。
【図4】図3に示したフローチャートの動作による1回目の印刷(第1の印刷制御による印刷)の結果を示す図である。
【図5】2回目の印刷指示に係わる動作を示すフローチャートである。
【図6】2回目の印刷を行うために、1回目の印刷済みの用紙が手差しトレイにセットされた状態を示す図である。
【図7】図1に示した印刷システムの印刷装置における2回目の印刷(第2の印刷制御による印刷)の動作を示すフローチャートである。
【図8】実施例2において、ジョブ情報保存部に保存されるジョブ情報をのデータ構造の一例を示す図である。
【図9】2回目の印刷を行うために、1回目の印刷済みの用紙が手差しトレイにセットされた状態を示す図である。
【図10】図1に示したジョブ情報保存部に保存される実施例3のジョブ情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図11】図1に示した印刷システムの印刷装置における実施例3の1回目の印刷(第1の印刷制御による印刷)の動作を示すフローチャートである。
【図12】図11に示したフローチャートの動作による1回目の印刷(第1の印刷制御による印刷)の結果を示す図である。
【図13】実施例3における2回目の印刷指示に係わる動作を示すフローチャートである。
【図14】実施例3における2回目の印刷を行うために、1回目の印刷済みの用紙が手差しトレイにセットされた状態を示す図である。
【図15】実施例3の印刷装置20における2回目の印刷(第2の印刷制御による印刷)の動作を示すフローチャートである。
【図16】実施例4が適用される印刷システムの一実施例を示すブロック図である。
【図17】図16に示した印刷指示装置から印刷指示された印刷ジョブの一例を示す図である。
【図18】図16に示した印刷指示装置の処理を示すフローチャートである。
【図19】図16に示した印刷システムの印刷装置における印刷処理を示すフローチャートである。
【図20】実施例4における1回目の印刷処理の中断した状態における排出された用紙の出力形態およびユーザインタフェース部における警告表示の一例を示した図である。
【図21】実施例4における用紙再設定情報の警告時における排出された用紙の出力形態およびユーザインタフェース部における警告表示の一例を示した図である。
【図22】実施例5における印刷装置220の印刷処理を示すフローチャートである。
【図23】印刷データが図17に示したデータである場合の1回目の印刷が終了して用紙再設定通知用印刷が行われた場合に排出された用紙の出力形態を示す図である。
【図24】実施例7における印刷装置の印刷処理を示すフローチャートである。
【図25】印刷ジョブが図17に示した印刷ジョブである場合の1回目の印刷が終了して用紙再設定通知用印刷が行われた場合に排出された用紙の出力形態および用紙をまとめて裏返した状態を示す図である。
【図26】実施例8が適用される印刷システムの一実施例を示すブロック図である。
【図27】図26に示した印刷指示装置から印刷指示された印刷データの一例を示す図である。
【図28】実施例8における印刷装置の印刷処理を示すフローチャートである。
【図29】図28に示した別ジョブの印刷処理を示すフローチャートである。
【図30】印刷ジョブが図27に示した印刷ジョブAおよび印刷ジョブAである場合の印刷ジョブAおよび印刷ジョブBの1回目の印刷制御が終了した場合に排出された用紙の出力形態を示す図である。
【図31】実施例9における図29に対応する別ジョブの印刷処理を示すフローチャートである。
【図32】印刷ジョブが図27に示した印刷ジョブAおよび印刷ジョブAである場合の印刷ジョブAおよび印刷ジョブBの1回目の印刷制御が終了した場合に排出された用紙の出力形態を示す図である。
【図33】実施例10における図29に対応する別ジョブの印刷処理を示すフローチャートである。
【図34】印刷ジョブが図27に示した印刷ジョブAおよび印刷ジョブAである場合の印刷ジョブAおよび印刷ジョブBの1回目の印刷制御が終了した場合に排出された用紙の出力形態を示す図である。
【図35】実施例11における図29に対応する別ジョブの印刷処理を示すフローチャートである。
【図36】印刷ジョブが図27に示した印刷ジョブAおよび印刷ジョブAである場合の印刷ジョブAおよび印刷ジョブBの1回目の印刷制御が終了した場合に排出された用紙の出力形態を示す図である。
【図37】実施例12が適用される印刷システムの一実施例を示すブロック図である。
【図38】実施例12における印刷装置の1回目の印刷処理を示すフローチャートである。
【図39】実施例12における印刷装置の2回目の印刷処理を示すフローチャートである。
【図40】図37に示した印刷データ蓄積部に保存されるジョブ情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図41】実施例12における1回目の印刷制御を示すシーケンスチャートである。
【図42】実施例12における印刷指示装置のユーザによる2回目の印刷制御を示すシーケンスチャートである。
【図43】実施例12における印刷指示装置のユーザによる2回目の印刷制御を示すシーケンスチャートである。
【図44】実施例13が適用される印刷システムの一実施例を示すブロック図である。
【図45】実施例13における印刷装置の1回目の印刷処理を示すフローチャートである。
【図46】実施例13における印刷装置の2回目の印刷処理を示すフローチャートである。
【図47】印刷指示装置からユーザが要求した印刷ジョブおよび印刷データ蓄積部に蓄積される手動両面印刷ジョブ情報の一例を示す図である。
【図48】ユーザが要求した印刷ジョブおよび印刷データ蓄積部に蓄積される手動両面印刷ジョブ情報が図47に示したものであるある場合の1回目の印刷例を示す図である。
【図49】図48のように印刷された第1の用紙〜第3の用紙の1回目の印刷終了時の排出順番を示す図である。
【図50】手差しトレイにセットされた用紙の給紙順番を示す図である。
【図51】ユーザが要求した印刷ジョブおよび印刷データ蓄積部に蓄積される手動両面印刷ジョブ情報が図47に示したものであるある場合の2回目の印刷例を示す図である。
【図52】図51のように印刷された第1の用紙〜第3の用紙の2回目の印刷終了時の排出順番を示す図である。
【符号の説明】
【0416】
10 印刷指示装置
20 印刷装置
21 両面印刷可否判断部
22 ページデータ作成部
23 用紙情報格納部
24 用紙情報読み出し部
25 用紙情報比較部
26 ジョブ情報保存部
27 ジョブ情報読み出し部
28 ジョブ情報削除部
100 印刷システム
200 印刷システム
210 印刷指示装置
220 印刷装置
221 ユーザインターフェース部
222 ホストインターフェース部
223 印刷データ生成部
224 両面印刷判定部
225 自動両面印刷制御部
226 手動両面印刷制御部
227 印刷データ蓄積部
228 印刷ページ管理部
229 印刷ジョブ管理部
300 印刷システム
311 印刷指示装置
312 印刷指示装置
320 印刷装置
321 ユーザインターフェース部
322 ホストインターフェース部
323 印刷データ生成部
324 両面印刷判定部
325 自動両面印刷制御部
326 手動両面印刷制御部
327 印刷データ蓄積部
328 印刷ページ管理部
329 印刷ジョブ管理部
330 インターフェース
400 印刷システム
411 印刷指示装置
412 印刷指示装置
420 印刷装置
421 ユーザインターフェース部
422 ホストインターフェース部
423 印刷言語処理部
424 印刷画像生成部
425 印刷出力部
426 自動両面印刷制御部
427 両面印刷判定部
428 手動両面印刷制御部
429 印刷データ蓄積部
430 蓄積データ管理部
431 蓄積データ選択部431
440 ネットワーク
500 印刷システム
511 印刷指示装置
512 印刷指示装置
520 印刷装置
521 ユーザインターフェース部
522 ホストインターフェース部
523 印刷言語処理部
524 印刷画像生成部
525 印刷出力部
526 自動両面印刷制御部
527 両面印刷判定部
528 手動両面印刷制御部
529 印刷データ蓄積部
530 蓄積データ管理部
531 蓄積データ選択部431
532 ID印刷部
540 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷指示情報に基づき各ページが自動両面印刷が可能かを各ページ毎に判断する第1の判断手段と、
前記第1の判断手段により前記自動両面印刷が可能と判断されたページに対して自動両面印刷を行い、前記自動両面印刷が不可と判断されたページに対して第1面に対する片面印刷を行うように制御する第1の印刷制御手段と、
前記第1の印刷制御手段で印刷されなかった第2面のページ情報を生成する生成手段と、
前記生成手段で生成された前記ページ情報を保存する保存手段と、
前記第1の印刷制御手段で両面印刷若しくは前記第1面が片面印刷された印刷済用紙をトレイにセットし、該セットされた印刷済用紙の前記第2面に対して前記保存手段に保存した前記ページ情報に基づき選択的に印刷を行うように制御する第2の印刷制御手段と
を具備する印刷装置。
【請求項2】
前記第1の判断手段は、
前記印刷指示情報の各ページに付与された用紙情報に基づき前記自動両面印刷が可能かを判断する請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記第1の印刷制御手段は、
前記第1の判断手段により前記自動両面印刷が可能なページと判断された場合で、次ページがあり、かつ該次ページの用紙情報が前ページの用紙情報と同一の場合は、該ページおよび次ページを自動両面印刷し、次ページがないか若しくは該次ページの用紙情報が該ページの用紙情報と同一でない場合は、該ページを片面印刷するように制御する請求項2記載の印刷装置。
【請求項4】
前記第1の印刷制御手段は、
前記第1の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページと判断された場合で、前記次ページがないか若しくは該次ページの用紙情報が該ページの用紙情報と同一でない場合は、前記保存手段に保存したページ情報に基づき前記第1面に対して片面印刷するように制御する請求項2記載の印刷装置。
【請求項5】
前記第1の印刷制御手段は、
前記第1の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページと判断された場合で、次ページがあり、かつ該次ページの用紙情報が前ページの用紙情報と同一の場合は、該次ページをページ面を180度回転して前記第1面に対して片面印刷するように制御し、
前記第2の印刷制御手段は、
前記印刷済用紙をまとめて前記トレイにセットして前記第2面に対して該当ページを選択的に印刷するように制御する請求項2記載の印刷装置。
【請求項6】
前記第1の印刷制御手段は、
前記第1の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページと判断された場合で、次ページがあり、かつ該次ページの用紙情報が前ページの用紙情報と同一の場合は、該ページを前記第1面に対して片面印刷するように制御し、
前記第2の印刷制御手段は、
前記印刷済用紙をまとめて前記トレイにセットして前記第2面に対して該当ページを選択的に印刷するように制御する請求項2記載の印刷装置。
【請求項7】
前記第2の印刷制御手段は、
前記印刷済用紙のうち両面印刷された用紙は、そのまま排出し、前記第1面が片面印刷された用紙は、前記第2面に対して該当ページを印刷して排出するように制御する請求項1記載の印刷装置。
【請求項8】
前記保存手段は、
前記第1の印刷制御手段で印刷されなかった第2面のページデータを含むページ情報と、該ページの参照情報とを保存する請求項1記載の印刷装置。
【請求項9】
前記保存手段は、
印刷ジョブデータと前記印刷指示情報と、第1の印刷制御手段で印刷されなかった第2面のページデータを含まないページ情報と、該ページ情報の参照情報とを保存する請求項1記載の印刷装置。
【請求項10】
前記第1の印刷制御手段による印刷終了後に、前記トレイに対する前記印刷済用紙のセットを促す表示を行うように制御する表示制御手段
を具備する請求項1記載の印刷装置。
【請求項11】
前記第1の印刷制御手段による最終用紙の印刷を行う前に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、
前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記最終用紙に対する印刷を中断して、最終用紙に対する印刷実行を確認する第1の表示を行うように制御する第1の表示制御手段と、
前記第1の表示手段による表示に応答して前記最終用紙に対する印刷確認操作が行われた場合、前記最終用紙に対しする印刷を行う最終用紙印刷制御手段と、
前記最終用紙印刷制御手段による印刷終了後に、前記トレイに対する前記印刷済用紙のセットを促す第2の表示を行うように制御する第2の表示制御手段と
を具備する請求項1記載の印刷装置。
【請求項12】
前記第1の印刷制御手段による印刷終了後に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、
前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記印刷済用紙の前記トレイに対するセットを促す用紙再セット情報の印刷を行うように制御する用紙再セット情報印刷手段
を具備する請求項1記載の印刷装置。
【請求項13】
前記第1の印刷制御手段による印刷終了後に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、
前記印刷済用紙の前記トレイに対するセットを促す再セット情報が予め印刷された用紙を収容するトレイと、
前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記トレイに収容された用紙を排出する用紙排出手段と
を具備する請求項1記載の印刷装置。
【請求項14】
前記印刷指示情報の各ページの中に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、
前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記第1の印刷制御手段による印刷に先立って前記トレイに対するセットを促す用紙再セット情報の印刷を行うように制御する用紙再セット情報印刷制御手段と
を具備し、
前記第2の印刷制御手段は、
前記印刷済用紙をまとめて裏返して前記トレイにセットして前記第2面に対する該当ページの印刷を選択的に行うように制御する請求項1記載の印刷装置。
【請求項15】
前記印刷指示情報の各ページの中に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、
前記印刷済用紙の前記トレイに対するセットを促す再セット情報が予め印刷された用紙を収容するトレイと、
前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記第1の印刷制御手段による印刷に先立って前記トレイに収容された用紙を排出する用紙排出手段と
を具備し、
前記第2の印刷制御手段は、
前記印刷済用紙をまとめて裏返して前記トレイにセットして前記第2面に対する該当ページの印刷を選択的に行うように制御する請求項1記載の印刷装置。
【請求項16】
前記第1の印刷制御手段による印刷終了後に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、
前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記トレイに対する前記印刷済用紙のセットを促す表示を行うように制御する表示制御手段と、
前記表示制御手段による表示後に、別の印刷指示情報を受け付けたかを判断する第3の判断手段と、
前記第3の判断手段により前記別の印刷指示情報を受け付けたと判断された場合で、前記第1の印刷制御手段による印刷が終了した待機印刷指示情報がある場合は、合紙を排出する合紙排出手段と、
前記合紙排出手段による前記合紙の排出後に、前記別の印刷指示情報に基づく印刷を行うように制御する第3の印刷制御手段と、
前記第3の印刷制御手段による印刷終了後に、前記トレイに前記印刷済用紙がセットされているかを判断する第4の判断手段と
を具備し、
前記第2の印刷制御手段は、
前記第4の判断手段により前記印刷済用紙がセットされていると判断された場合に、該セットされた印刷済用紙の前記第2面に対して選択的に印刷を行うように制御する請求項1記載の印刷装置。
【請求項17】
前記合紙排出手段は、
前記第1の印刷制御手段に印刷した用紙および前記第3の印刷制御手段により印刷した用紙とともにサイズが異なる用紙が収容されたトレイを検索する検索手段と、
前記検索手段で検索された前記トレイに収容された用紙を前記合紙として排出するように制御する排出制御手段と
を具備する請求項16記載の印刷装置。
【請求項18】
前記合紙排出手段は、
前記第1の印刷制御手段に印刷した用紙および前記第3の印刷制御手段により印刷する用紙とともにサイズが異なる用紙が収容されたトレイを検索する第1の検索手段と、
前記第1の検索手段により該当するトレイがない場合は、前記第1の印刷制御手段に印刷した用紙または前記第3の印刷制御手段により印刷する用紙のいずれかとサイズが異なる用紙が収容されたトレイを検索する第2の検索手段と、
前記第1の検索手段で検索されたトレイ若しくは前記第2の検索手段で検索されたトレイに収容された用紙を前記合紙として排出するように制御する排出制御手段と
を具備する請求項16記載の印刷装置。
【請求項19】
前記合紙排出手段は、
所定の色紙を前記合紙として排出する請求項16記載の印刷装置。
【請求項20】
前記第1の印刷制御手段による印刷終了後に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、
前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記トレイに対する前記印刷済用紙のセットを促す表示を行うように制御する表示制御手段と、
前記表示制御手段による表示後に、別の印刷指示情報を受け付けたかを判断する第3の判断手段と、
前記第3の判断手段により前記別の印刷指示情報を受け付けたと判断された場合で、前記第1の印刷制御手段による印刷が終了した待機印刷指示情報がある場合は、前記第1の印刷制御手段で印刷した用紙サイズと前記第3の印刷制御手段により印刷する用紙サイズとが同じかを判断する第4の判断手段と、
前記第4の判断手段により前記第1の印刷制御手段で印刷した用紙サイズと前記第3の印刷制御手段により印刷する用紙サイズとが同じと判断された場合は、前記第1の印刷制御手段に印刷した用紙サイズと同じで、向きか異なる用紙を収納したトレイを選択して、前記別の印刷指示情報に基づく印刷を制御する第3の印刷制御手段と、
前記第3の印刷制御手段による印刷終了後に、前記トレイに前記印刷済用紙がセットされているかを判断する第5の判断手段と
を具備し、
前記第2の印刷制御手段は、
前記第5の判断手段により前記印刷済用紙がセットされていると判断された場合に、該セットされた前記印刷済用紙の前記第2面に対して選択的に印刷を行う請求項1記載の印刷装置。
【請求項21】
前記第1の印刷制御手段による印刷終了後に前記自動両面印刷が不可なページがあるかを判断する第2の判断手段と、
前記第2の判断手段により前記自動両面印刷が不可なページがあると判断された場合は、前記トレイに対する前記印刷済用紙のセットを促す表示を行うように制御する表示制御手段と、
前記表示制御手段による表示後に、別の印刷指示情報を受け付けたかを判断する第3の判断手段と、
前記第3の判断手段により前記別の印刷指示情報を受け付けたと判断された場合で、前記第1の印刷制御手段による印刷が終了した待機印刷指示情報がある場合は、前記第1の印刷制御手段で印刷した用紙と異なるオフセット位置を選択して、前記別の印刷指示情報に基づく印刷を制御する第3の印刷制御手段と、
前記第3の印刷制御手段による印刷終了後に、前記トレイに前記印刷済用紙がセットされているかを判断する第4の判断手段と
を具備し、
前記第2の印刷制御手段は、
前記第4の判断手段により前記印刷済用紙がセットされていると判断された場合に、該セットされた前記印刷済用紙の前記第2面に対して選択的に印刷を行う請求項1記載の印刷装置。
【請求項22】
前記保存手段で保存した前記ページ情報に係わる印刷指示情報の識別情報を管理する管理手段
を具備し、
前記第2の印刷制御手段は、
前記管理手段で管理される前記識別情報に基づき前記第2面に対して選択的に印刷を行うように制御する請求項1記載の印刷装置。
【請求項23】
前記第1の印刷制御手段および前記第2の印刷制御手段は、
前記印刷に際して前記管理手段により管理した前記識別情報を同時に印刷するように制御する請求項22記載の印刷装置。
【請求項24】
印刷指示装置と、
前記印刷指示装置からの印刷指示に基づき印刷を行う印刷装置と
を具備し、
前記印刷装置は、
前記印刷指示情報に基づき各ページが自動両面印刷が可能かを各ページ毎に判断する判断手段と、
前記判断手段により前記自動両面印刷が可能と判断されたページに対して自動両面印刷を行い、前記自動両面印刷が不可と判断されたページに対して第1面に対する片面印刷を行うように制御する第1の印刷制御手段と、
前記第1の印刷制御手段で印刷されなかった第2面のページ情報を生成する生成手段と、
前記生成手段で生成された前記ページ情報を保存する保存手段と、
前記第1の印刷制御手段で両面印刷若しくは前記第1面が片面印刷された印刷済用紙をトレイにセットし、該セットされた印刷済用紙の前記第2面に対して前記保存手段に保存した前記ページ情報に基づき選択的に印刷を行うように制御する第2の印刷制御手段と
を具備する印刷システム。
【請求項25】
コンピュータを、
印刷指示装置からの印刷指示情報に基づき各ページが自動両面印刷が可能かを各ページ毎に判断する判断手段、
前記判断手段により前記自動両面印刷が可能と判断されたページに対して自動両面印刷を行い、前記自動両面印刷が不可と判断されたページに対して第1面に対する片面印刷を行うように制御する第1の印刷制御手段、
前記第1の印刷制御手段で印刷されなかった第2面のページ情報を生成する生成手段、
前記生成手段で生成された前記ページ情報を保存する保存手段、
前記第1の印刷制御手段で両面印刷若しくは前記第1面が片面印刷された印刷済用紙をトレイにセットし、該セットされた印刷済用紙の前記第2面に対して前記保存手段に保存した前記ページ情報に基づき選択的に印刷を行うように制御する第2の印刷制御手段
として機能させる印刷制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【公開番号】特開2010−158790(P2010−158790A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−803(P2009−803)
【出願日】平成21年1月6日(2009.1.6)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】