印刷装置
【課題】 カセットを小型化してその取扱性を向上できるようにする。
【解決手段】 中間転写リボン21の受像層にインクリボンを介してサーマルヘッドを圧接させて画像を印刷する印刷部と、中間転写リボン21を券回し、この券回した中間転写リボン21を送り出す送出側コア118及びこの送出側コア118から送り出される中間転写リボン21を巻き取る巻取側コア123と、送出側コア118を内部に収容し、巻取側コア123を外部に位置させる着脱自在なカセット117と、印刷部により中間転写リボン21の受像層に印刷された画像を通帳類に転写する転写部17とを具備する。
【解決手段】 中間転写リボン21の受像層にインクリボンを介してサーマルヘッドを圧接させて画像を印刷する印刷部と、中間転写リボン21を券回し、この券回した中間転写リボン21を送り出す送出側コア118及びこの送出側コア118から送り出される中間転写リボン21を巻き取る巻取側コア123と、送出側コア118を内部に収容し、巻取側コア123を外部に位置させる着脱自在なカセット117と、印刷部により中間転写リボン21の受像層に印刷された画像を通帳類に転写する転写部17とを具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、通帳発行機に備えられて熱転写方式で画像を印刷する印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の印刷装置には、印刷部のサーマルヘッドによりインクリボンを加熱して中間転写リボンの受像層に画像を印刷し、この画像を受像層とともに転写部のヒートローラにより被転写体に転写するものがある。
【0003】
この印刷装置においては、印刷部で印刷工程を経た中間転写リボンを転写部へ送るため、中間転写リボンを装置内で比較的長く、また、装置のレイアウトによっては複雑に引き回す必要がある。
【0004】
このことから従来は、中間転写リボンを送出用のコア(紙や樹脂でできた管状のもの)に券回し、この券回した中間転写リボンの先端部を巻取用のコアに巻き付けたものをユーザが印刷装置内で引き回して装着するようにしている。
【0005】
ところで、使用するインクリボンの表面にゴミやホコリ等が付着していると、サーマルヘッドはゴミを介してインクリボンを加熱することになり、ドット抜けといった印刷不良を引き起こすという問題があった。
【0006】
また、中間転写リボン上にゴミなどが付着した場合にも、同様にドット抜けといった印刷不良の原因となる上、カードや通帳類に画像を転写する際にも、十分に熱が伝わらないなどの理由から転写不良の原因ともなる。
【0007】
従って、インクリボン、中間転写リボン共に、出来るだけ未使用のリボンを装置内外で露出させないようにする必要があり、この露出を少なくする目的で樹脂等で成型したカセットに内蔵することが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2001−277631号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来においては、送出側及び巻取側の両方のコアをカセット内に内蔵していたため、特に中間転写リボンに関してはリボンパスが長く複雑になり、カセット自体が大型化し、取り扱い難くなっていた。
【0009】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、カセットを小型化してその取扱性を向上できるようにした印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1記載のものは、中間転写体の受像層に転写体を介して印刷ヘッドを圧接させて画像を印刷する印刷手段と、前記中間転写体を券回し、この券回した中間転写体を送り出す送出側コア及びこの送出側コアから送り出される前記中間転写材を巻き取る巻取側コアと、前記送出側コアを内部に収容し、前記巻取側コアを外部に位置させる着脱自在なカセットと、前記印刷手段により前記中間転写体の受像層に印刷された画像を被転写体に転写する転写手段とを具備する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、カセットを必要最小限の大きさとしてその小型化が可能になり、取り扱いが容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態である通帳類印刷装置1を示す全体構成図である。
【0013】
この通帳類印刷装置1は通帳類取込部4を備え、この通帳類取込部4には被転写体としての通帳類Tが閉じた状態で複数冊積層されてセットされ、一冊ずつ取り込まれるようになっている。この取込まれた通帳類Tは搬送手段としての複数個の搬送ローラ対2によって搬送路3に沿って搬送される。搬送路3中には通帳類Tの搬送方向に沿って第1のOCR読取部5、ページ捲り部6、直接印刷部7、印刷装置としての中間転写印刷装置8、読取手段としての第2のOCR読取部9、折畳み部14、及び無線IC R/Wユニット10が配設されている。
【0014】
また、搬送路3の排出端側には通帳類Tの排出方向を第1の方向と第2の方向に切り換える排出ゲート11が設けられ、第1の方向には正常な通帳類Tを集積させる正常通帳集積部12、第2の方向には不良な通帳類を集積させる不良通帳集積部13が配設されている。
【0015】
図2は、上記した中間転写印刷装置8を示すものである。
【0016】
中間転写印刷装置8は機能的に印刷手段としての情報印刷部(以下、印刷部という)16と、転写手段としてのオーバーコート転写部(以下、転写部という)17とを有して構成されている。
【0017】
印刷部16としては熱溶融転写印刷方式のものが採用されている。即ち、印刷ヘッドとしてのサーマルヘッド19とプラテンローラ20に挟まれるように溶融インクリボン22と中間転写材としての中間転写リボン21とを配置している。サーマルヘッド19が、溶融インクリボン22と中間転写リボン21とを介してプラテンローラ20に圧接されることにより中間転写リボン21の表面に情報等が印刷される。
【0018】
この熱溶融転写方式の特徴としては、画像耐久性が高いこと、インク材料に機能性材料を適用することが比較的容易なこと(例えば蛍光顔料、アルミ蒸着薄膜)などがあり、偽造防止を目的とする印刷物に適している。
【0019】
溶融インクリボン22のベースフィルム厚やインク層厚は、印刷ドット再現性に極めて重要なパラメータであり、インクリボン総厚としては3〜25μmであり、望ましくは4〜10μmである。
【0020】
一方、中間転写リボン21の後述するベースフィルムの厚さや、受像兼接着層の厚さは、接着性や膜切れ特性に影響を与えるパラメータであり、中間転写リボン21の層厚は、10〜100μmであり、望ましくは25〜50μmである。
【0021】
プラテンローラ20は硬質のゴム材料を表面に用いたローラで、ゴム硬度が上がるほどに微小ドットの再現性が向上するが、一方では最適なプラテンローラ20とサーマルヘッド19の位置関係を得ることが難しくなる。このため、硬度は75°以上、望ましくは85〜97°である。また、研磨したゴム表面の表面粗さも、表面平滑性が上がるほどに微小ドットの再現性が向上する。このため、表面粗さは中心線平均粗さRaで1μm以下、望ましくは0.5μm程度であることが要求される。
【0022】
中間転写リボン21を搬送する駆動力は、一般的にプラテンローラ20に駆動機構を設けることが多いが、上記の硬度と平滑性から中間転写リボン21とプラテンローラ20の摩擦係数が上がらず、また安定しない。
【0023】
このため、プラテンローラ20の下流(ヒートローラ側)直近に別途リボン駆動ローラ23を設ける。リボン駆動ローラ23は硬度30〜60度のローラを用い、中間転写リボン21はリボン駆動ローラ23に対して出来るだけ巻付き角が大きいほうが良い。実施例では90°から130°の巻き付き角をえられるようにテンショナ24を配置する。
【0024】
テンショナ24には図示しないバネ機構が設けられ、限られた可動範囲内で中間転写リボン21にテンションを与えて、リボン駆動ローラ23と中間転写リボン21が常に適切に接触する状態を作り出す。
【0025】
リボン駆動ローラ23の駆動は5相ステッピングモータ、タイミングベルト、プーリによる減速機構の組み合わせにより、正確に搬送が行われる。また、サーマルヘッド19はニアエッジ、またはコーナエッジタイプのヘッドを用い、熱時剥離による印刷を行うことが望ましい。
【0026】
転写部17は通帳類搬送路3を介して対向配置されるヒートローラ35とバックアップローラ36を備えている。ヒートローラ35はDCサーボモータ若しくはステッピングモータにより正確に一定速度で駆動可能になっており、回転自在なバックアップローラ36との間にはコイルバネ37で発生された圧力が付与されるようになっている。
【0027】
図3(a)〜(c)は中間転写リボン21の構成を示す断面図である。
【0028】
図3(a)に示す中間転写リボン21は、基材としてのPET(ポリエチレンテレフタレート)リボン26の表面に、透明樹脂によるホログラム形成層と金属化合物の蒸着層による透明ホログラム層28、受像層兼接着層としてのポリエステル系樹脂29を積層したものである。
【0029】
また、図3(b)に示す中間転写リボン21は、基材としてのPETフィルム26の表面に、剥離層としてのフェノキシ系樹脂27、透明樹脂によるホログラム形成層と金属化合物の蒸着層による透明ホログラム層28、受像層兼接着層としてのポリエステル系樹脂29を積層したものである。
【0030】
さらに、図3(c)に示す中間転写リボン21は、基材としてのPETフィルム26の表面に、剥離層としてのフェノキシ系樹脂27、保護層30、透明樹脂によるホログラム形成層と金属化合物の蒸着層による透明ホログラム層28、受像層兼接着層としてのポリエステル系樹脂29を積層したものである。
【0031】
図4は上記した通帳類取込部4にセットされる通帳類Tを開いた状態で示すものである。
【0032】
この通帳類Tの開かれた表紙Taの内面には通帳類固有情報としての通帳類固有番号42が記録されているとともに、無線IC43が内蔵されている。
【0033】
図5は上記した通帳類印刷装置1の駆動制御系を示すブロック図である。
【0034】
図中51はデータ入力制御部で、このデータ入力制御部51に印刷装置1が接続されている。データ入力制御部51には主制御部52が設けられ、この主制御部52には制御回路を介してメモリ53、インターフエース部54、操作パネル55、及び画像入力部56が接続されている。
【0035】
印刷装置1には生成手段としての生成部58a及び判別手段としての判別部58bを有して構成される装置制御部58が設けられ、この装置制御部58には制御回路を介して直接印刷画像処理部67、中間転写画像処理部68、ヒータ温度制御部60、通帳類搬送制御部61、画像形成制御部62、光学式文字認識部69、無線読取/書込部73が配設されている。
【0036】
上記した直接印刷画像処理部67にはサーマルヘッド7aの印字動作を制御するヘッド制御部63が接続されている。中間転写画像処理部66にはサーマルヘッド19の印字動作を制御するヘッド制御部64が接続されている。
【0037】
ヒータ温度制御部60には制御回路を介してヒートローラ35のヒータ65が接続されている。通帳類搬送制御部61には制御回路を介して通帳類搬送機構2a、通帳類取込機構4a、ページ検知部4b、ページ捲り機構6a及び排出ゲート制御部11aが接続されている。
【0038】
画像形成制御部62には制御回路を介して転写リボン搬送機構32a、サーマルヘッド19を移動させるヘッド移動機構19a、ヒートローラ35を回転させる回転機構35aが接続されている。
【0039】
光学式文字認識部69には第1及び第2の読取り光学系5,9が接続されている。無線IC読取/書込部73には、無線IC R/Wユニット10が接続されている。
【0040】
次に、上記したように構成される通帳類印刷装置1の動作について説明する。
【0041】
まず、図1に示す通帳類取込部4から通帳類Tが1冊のみ取出されてページめくり部6に搬送され(搬送工程)、ここで、通帳類Tの表紙が捲られて所定のページが開いた状態となる。この後、第1のOCR読取部5で通帳類Tそれぞれに付与されている固有情報42が読み取られ(読取工程)、後で述べるように認識処理される。この認識処理された固有情報42は、セキュリティ情報に追加され、サーマルヘッド19に転送される黒印刷データとされる。
【0042】
一方、このときには、図2に示すように送出側リール32から中間転写リボン21が繰り出され、そのホログラム位置を示すマークがセンサ33によって検知される。このマーク検知結果を用いて中間転写リボン21が印刷開始位置に制御される。
【0043】
ついで、中間転写リボン21の所定の位置に固有印刷情報(以下、セキュリティ情報という)等がサーマルヘッド19により印刷される。印刷される情報は後述するようにY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン)の三原色のインクに加えて黒インクの4色重ね合せによるカラー印刷である。これら複数色の重ね合わせ印刷は、中間転写リボン21がサーマルヘッド19を色数と同じ回数往復することで、重ね合わせ印刷が行われる。また、印刷される情報は、反転画像であるという特徴がある。
【0044】
このようにセキュリティ情報が印刷された中間転写リボン21は順方向(ヒートローラ35の方向)に巻き取られ、図6(a)に示すように経路途中の転写部マーク検知センサ39によって中間転写リボン21の位置が把握される。この把握結果に基づいて転写開始位置まで中間転写リボン21が送られる。
【0045】
また、このとき通帳類Tは、転写されるページが開かれた状態で図6(b)に示すように取り込まれて、ヒートローラ35に対して決められた位置に搬送される。転写されるページは、表紙見返しページでも、他の中紙ページでもかまわない。
【0046】
このように互いに位置決めされた中間転写リボン21と通帳類Tの該当ベージは、図6(c)に示すように円周の一部が切り欠かれた形状の金属製ヒートローラ35の回転と共に重ね合わされ、搬送と共に加圧加熱される。その後、図7に示すように通帳類Tに対して60°〜110°の角度をもって転写リボンベース26が引き上げられて、セキュリティ情報46と受像兼接着層29、ホログラム層28の転写が完了し、図8に示すように固有情報42、固有情報42を含むセキュリティ情報46及び所持人の顔画像44が転写印刷される(印刷工程)。転写印刷が完了した通帳類Tは、図6(d)に示すようにページが開かれた状態のまま次の第2のOCR読取部9に搬送される。
【0047】
一方、上記した第1のOCR読取部5で読み取られた通帳類Tの固有情報42(この場合は文字)は光学式文字認識部69で認識され、この認識結果が印刷装置制御部58に送信される。印刷装置制御部58では、データ入力制御部50から送られてくる画像入力部56で取得された所持人の顔画像データ、操作パネル55で入力された所持人のセキュリティ文字情報などに通帳類固有の文字情報に基づいた印刷データを加えて処理を行い、生成部58aで印刷データを生成し(生成工程)、中間転写画像処理部68に送信する。これにより、通帳類固有情報42aが付与されたセキュリティ情報46が中間転写リボン21の表面に印刷される。この通帳類固有情報42aとセキュリティ情報46は通帳類Tに転写されて上記したように第2のOCR読取部9に搬送されて読み取られる。この読み取られた固有情報42aとセキュリティ情報46とは光学式文字認識部69で認識され、この認識結果が印刷装置制御部58に送信される。印刷装置制御部58では、判別部58bでデータの照合処理を行い(判別工程)、判断した結果を通帳類搬送制御部61に送信する。
【0048】
判別部58bでのデータの照合結果で不良と判断された場合には、印刷装置制御部58からデータ入力制御部50に対し、作成した通帳類が不良であったことを通知する。データ入力制御部50では作成された通帳類が不良であったという通知を受信することに基づいて再度同一の印刷処理命令を印刷装置制御部58に送信し、自動的に通帳類の再作成を行わせる。
【0049】
通帳類搬送・制御部61では照合の結果から、正常通帳類であれば正常通帳類集積部12へ、不良通帳類であれば不良通帳類集積部13へ搬送制御を行うが、判別部58bでの照合結果で不良と判断した場合は、無線IC R/Wユニット10にて、不良通帳類であることを知らせる旨のデータを通帳類Tの無線IC43に記録する。
【0050】
また、判別部58bでのデータの照合結果が正しかった場合には、上述した中間転写印刷装置8の印刷動作で説明したように、第1のOCR読取部5で読み取った通帳類固有情報42を光学式文字認識部69が認識し、その認識結果を印刷装置制御部58に送信している。従って、印刷装置制御部58では、データ入力制御部50から送られてきた、画像入力部56で取得された所持人の顔画像データ、操作パネル55で入力された所持人のセキュリティ文字情報などに通帳類固有の文字情報に基づいた記録データを加えて処理を行い、無線ICへの記録データを生成し、無線IC R/W制御部73に送信する。これにより、通帳類固有情報が付与されたセキュリティ情報が無線ICR/Wユニット10にて通帳類Tの無線IC43に記録(書き込み)される。
【0051】
上記した中間転写印刷装置8の印刷部16及び転写部17には、図9にも示すようにクリーニング手段75,76が設けられている。
【0052】
印刷部16に設けられるクリーニング手段75は溶融インクリボン22をクリーニングするもので、回転自在なクリーニングローラ81,82を有している。
【0053】
溶融インクリボン22の送り方向上流側のクリーニングローラ81は、溶融インクリボン22のサーマルヘッド側の面に圧接され、下流側のクリーニングローラ82はインク塗布面側に圧接されている。クリーニングローラ81,82は特に圧接機構によって溶融インクリボン22に圧接されるものではなく、印刷動作時に溶融インクリボン22に発生する張力の分力によって溶融インクリボン22に圧接される配置になっている。クリーニングローラ81,82には低硬度のウレタンゴムやブチルゴムなどの合成ゴムに粘着性を付加したものが使用され、ゴムの配合や表面粗さの管理によって粘着力を管理している。
【0054】
溶融インクリボン22は、ベースとなるPETフィルム上にインク層が塗布乾燥されたもので、特には剥がれ易い性質のものではない。このため、クリーニングローラ81,82の粘着力としては、装置動作時に溶融インクリボン22が送られても溶融インクリボン22が張り付いたり、巻き付いたりしない大きさとなっている。
【0055】
溶融インクリボン22が送られることにより、クリーニングローラ81,82が溶融インクリボン22に圧接した状態で回転し、溶融インクリボン22の表裏面のゴミ、ホコリ等が除去されることになる。
【0056】
一方、転写部17に設けられるクリーニング手段76は、回転自在な第1乃至第3のクリ−ニングローラ83〜85を有している。
【0057】
第1のクリーニングローラ83は中間転写リボン21の受像層側に圧接され、この第1のクリーニングローラ83には第2のクリーニングローラ84が圧接されている。また、第3のクリーニングローラ85は中間転写リボン21の受像層とは反対側のベース層側に圧接されている。
【0058】
中間転写リボン21に印刷された画像は、転写部17にてヒートローラ35の熱圧着により通帳類Tに転写する必要上、中間転写リボン21の受像層は比較的剥がれ易いものになっている。
【0059】
従って、第1のクリーニングローラ83にインクリボン22で使用したクリーニングローラ81,82と同様の粘着力を持たせると、第1のクリーニングローラ83の粘着力により中間転写リボン21の受像層が剥がれてしまう恐れがある。
【0060】
そこで、この実施の形態では、第1のクリーニングローラ83の粘着力をゴムの配合や表面粗さを調整することによって管理し、ゴミ、ホコリ等の異物は除去するが、中間転写リボン21の受像層を剥がすことはないような粘着力に低下させている。
【0061】
ただし、中間転写リボン21の表面にゴミが多量に付着しているような場合においては、第1のクリーニングローラ83の粘着力を単純に低下させると、図10(a)に示すように、使用開始時には、ゴミを除去する能力を有するが、図10(b)に示すように、徐々にゴミが第1のクリーニングローラ83の表面を覆うことによって、ゴミを除去する能力が低下していく。さらに,第1のクリーニングローラ83の使用が継続されると、図10(c)に示すように、ついにはゴミを除去することができなくなり、ゴミを取りこぼすことになって中間転写リボン21の送り方向下流にゴミが流れてしまうことになる。
【0062】
そこで、この実施の形態では、図11にも示すように、粘着力が弱い第1のクリーニングローラ83に対し、粘着力が強い第2のクリーニングローラ84を当接させている。
【0063】
これにより、第1のクリーニングローラ83によって中間転写リボン21から除去されたゴミ87は、回転に伴なって第2のクリーニングローラ84によって除去される。
【0064】
このような構成により、第2のクリーニングローラ84がゴミ87の除去能力を失うまで第1のクリーニングローラ83の表面は常にゴミ87のないクリーンな状態を保つことができることになり、中間転写リボン21のゴミ除去がより安定して行える。
【0065】
また、第2のクリーニングローラ84は中間転写リボン21に直接触れることがないため、第1のクリーニングローラ83より粘着力が強ければよく、粘着力をある程度自由に設定することが可能である。
【0066】
さらに、第2のクリーニングローラ84の外形寸法を第1のクリーニングローラ83の外形寸法より大きくするため、第2のクリーニングローラ84の表面積を増やすことができ、ゴミの除去能力を高めることが可能となる。
【0067】
また、この実施例では粘着力の異なるクリーニングローラ83,84を2本組み合わせることでゴミの除去力を高めるようにしたが、対象のリボン21が十分にクリーンな環境にて製造、組み立てがなされ、ゴミの除去を製造段階で行うことを考慮したものであれば、クリーニングローラ83を設置するだけでもよい。
【0068】
なお、第3のクリーニングローラ85は中間転写リボン21の受像層とは反対側のベース層側に配置されているため、受像層が剥離することはない。従って、第3のクリーニングローラ85には、中間転写リボン21の搬送時に中間転写リボン21が張り付いたり、巻き付いたりしない程度の粘着力が持たされている。
【0069】
上記した構成において、中間転写リボン22が搬送されると、その表裏面が第1及び第3のクリーニングローラ83,85によってクリ−ニングされゴミ、ホコリ等が除去される。
【0070】
ところで、上記した溶融インクリボン22及び中間転写リボン21は、カセット化されている。
【0071】
図12はインクリボンカセット101を示すものである。
【0072】
インクリボンカセット101は通帳発行機において、上記したようにサーマルヘッド19にて熱転写方式により、画像情報を中間転写リボン21上に印刷するものである。このインクリボンカセット101はインクリボンコア105(送出側)よりインクリボン106をサーマルヘッド19の下部側に供給し、さらにサーマルヘッド19による中間転写リボン21に対するインクの転写が終わったら溶融インクリボン22をインクリボンコア107(巻取側)に巻き取るような構成となっている。
【0073】
サーマルヘッド19は図示しないサーマルヘッド駆動機構により上下駆動され、印刷時には溶融インクリボン22と中間転写リボン21を介してプラテンローラ23に圧接、退避可能な構造となっている。
【0074】
インクリボンカセット101内には上記したクリーニングローラ81,82が配設されている。
【0075】
図13は中間転写リボンカセット117を示すものである。
【0076】
中間転写リボンカセット117には未使用の中間転写リボン21を巻回する送出側コア118と、上記した第1乃至第3のクリーニングローラ83〜85のみが収納されている。中間転写リボン21の送出側の端部は巻取側コア123に巻き付けられ、巻取側コア123は中間転写リボンカセット117の外部に設けられている。
【0077】
送出側コア118のフランジ部118aの周面部には図14にも示すようにノッチ118bが形成されている。中間転写リボンカセット117内には、送出側コア118のフランジ部118aのノッチ118bに係脱自在に係止して送出側コア118の回転を規制する規制手段としての規制用爪部材120が設けられている。
【0078】
規制用爪部材120は、中間転写リボンカセット117が装置に装着されていない時には、図示しないバネによって付勢されて送出側コア118のフランジ部118aに押し付けられている。これにより、規制用爪部材120がフランジ部118aのノッチ118bに嵌り込み、送出側コア118のリボン送出方向の回転が規制されるようになっている。なお、規制用爪部材120の爪形状は、送出側コア118の反送出方向への回転を可能ならしめる形状、配置となっている。
【0079】
また、中間転写リボンカセット117が装置に装着されると、装置側のレバー(図示しない)によって規制用爪部材120が送出側コア118のフランジ部118aから離間される。これにより、ノッチ118bとの係合が解除されて送出側コア118は両方向に回転可能となる。
【0080】
一方、中間転写リボンカセット117の上面部には、巻取側コア123を一時的に保持するコア保持部125及び取手部126が設けられている。
【0081】
コア保持部125は一対の挟持片125aを有し、この一対の挟持片125aによって巻取側コア123のフランジ部を両側から挟圧保持する構造となっている。この保持された巻取側コア123は、ユーザの手によって着脱が可能となっている。
【0082】
次に、中間転写リボンカセット117の装着動作について図15乃至図17に基づいて説明する。
【0083】
中間転写リボンカセット117の装着前、即ち、未使用の梱包状態では巻取側コア123はコア保持部123に保持された状態となっている。
【0084】
ユーザは、図15に示すように装置のユニット127を開放したのち、中間転写リボンカセット117の取手部126を手で持って、ユニット127に挿入し、装着する。
【0085】
なお、中間転写リボンカセット117をユニット127に装着するまでの間においては、送出側コア118の回転が規制爪部材120によって規制されているため、コア保持部125から巻取側コア123を取り外すことはできない。従って、巻取側コア123を落下させて不意に中間転写リボンを引き出すようなことは防止できるようになっている。
【0086】
中間転写リボンカセット117をユニット127に装着した後は、規制爪部材120による規制が解除されて送出側コア118が回転可能な状態になり、巻取側コア123をコア保持部125から取り外すことが可能なる。この状態からユーザは巻取側コア123をコア保持部125から取り外して図16に示すように引き出してユニット127の中間転写リボン巻取機構部に装着する。しかるのち、図17に示すようにユニット127を閉じて装着を終了する。
【0087】
なお、稼動中に装置が障害等で停止した際において、中間転写リボン21にて覆い隠されている部分を点検したい場合がある。このような場合には、巻取側コア123を一旦取外した後、コア保持部125に一時的に保持させる。これにより、取外した巻取側コア123が誤って落下することがなく、中間転写リボン21の巻きの解けを防止することができる。
【0088】
また、装置としてはこのような形態の中間リボンカセット117を装着するために、中間転写リボン21の搬送機構が大きく開くような構造となっており、リボン装着の操作性を向上させている。
【0089】
なお、本発明は、上記した実施の形態に限られることなく、その要旨の範囲内で種々変形実施可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の一実施の形態である通帳類印刷装置を概略的に示す構成図。
【図2】同通帳類印刷装置に備えられる転写印刷部を示す構成図。
【図3】同転写印刷部で用いられる転写リボンを示すもので、(a)はその第1の例、(b)はその第2の例、(c)はその第3の例を示す構成図。
【図4】同通帳類印刷装置で用いられる通帳類を開いた状態で示す平面図。
【図5】同通帳類印刷装置の制御部を示す制御ブロック図。
【図6】同転写印刷部の転写動作を示す図。
【図7】同転写印刷部の転写動作の一部を拡大して示す図。
【図8】同通帳類印刷装置で印刷された通帳類を示す平面図。
【図9】同転写印刷部のクリーニング装置を示す図。
【図10】同クリーニング装置の第1のクリーニングローラによるクリーニング動作を示す図。
【図11】同クリーニング装置の第1及び第2のクリーニングローラによるクリーニング動作を示す図。
【図12】同インクリボンカセットを示す図。
【図13】同中間転写リボンカセットを示す図。
【図14】同中間転写リボンの送出側コアを示す平面図。
【図15】同中間転写リボンカセットの装着動作を示す図。
【図16】同中間転写リボンカセットの装着動作を示す図。
【図17】同中間転写リボンカセットの装着動作を示す図。
【符号の説明】
【0091】
16…印刷部(印刷手段)、17…転写部(転写手段)、19…サーマルヘッド(印刷ヘッド)、21…中間転写リボン(中間転写体)、22…インクリボン(転写体)、29…受像層、T…通帳類(被転写体)、76…クリ−ニング手段、83…第1のクリーニングローラ、84…第2のクリーニングローラ、85…第3のクリーニングローラ、117…中間転写リボンカセット、118…送出側コア、123…巻取側コア、117…カセット、120…規制用爪部材(規制手段)。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、通帳発行機に備えられて熱転写方式で画像を印刷する印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の印刷装置には、印刷部のサーマルヘッドによりインクリボンを加熱して中間転写リボンの受像層に画像を印刷し、この画像を受像層とともに転写部のヒートローラにより被転写体に転写するものがある。
【0003】
この印刷装置においては、印刷部で印刷工程を経た中間転写リボンを転写部へ送るため、中間転写リボンを装置内で比較的長く、また、装置のレイアウトによっては複雑に引き回す必要がある。
【0004】
このことから従来は、中間転写リボンを送出用のコア(紙や樹脂でできた管状のもの)に券回し、この券回した中間転写リボンの先端部を巻取用のコアに巻き付けたものをユーザが印刷装置内で引き回して装着するようにしている。
【0005】
ところで、使用するインクリボンの表面にゴミやホコリ等が付着していると、サーマルヘッドはゴミを介してインクリボンを加熱することになり、ドット抜けといった印刷不良を引き起こすという問題があった。
【0006】
また、中間転写リボン上にゴミなどが付着した場合にも、同様にドット抜けといった印刷不良の原因となる上、カードや通帳類に画像を転写する際にも、十分に熱が伝わらないなどの理由から転写不良の原因ともなる。
【0007】
従って、インクリボン、中間転写リボン共に、出来るだけ未使用のリボンを装置内外で露出させないようにする必要があり、この露出を少なくする目的で樹脂等で成型したカセットに内蔵することが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2001−277631号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来においては、送出側及び巻取側の両方のコアをカセット内に内蔵していたため、特に中間転写リボンに関してはリボンパスが長く複雑になり、カセット自体が大型化し、取り扱い難くなっていた。
【0009】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、カセットを小型化してその取扱性を向上できるようにした印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1記載のものは、中間転写体の受像層に転写体を介して印刷ヘッドを圧接させて画像を印刷する印刷手段と、前記中間転写体を券回し、この券回した中間転写体を送り出す送出側コア及びこの送出側コアから送り出される前記中間転写材を巻き取る巻取側コアと、前記送出側コアを内部に収容し、前記巻取側コアを外部に位置させる着脱自在なカセットと、前記印刷手段により前記中間転写体の受像層に印刷された画像を被転写体に転写する転写手段とを具備する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、カセットを必要最小限の大きさとしてその小型化が可能になり、取り扱いが容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態である通帳類印刷装置1を示す全体構成図である。
【0013】
この通帳類印刷装置1は通帳類取込部4を備え、この通帳類取込部4には被転写体としての通帳類Tが閉じた状態で複数冊積層されてセットされ、一冊ずつ取り込まれるようになっている。この取込まれた通帳類Tは搬送手段としての複数個の搬送ローラ対2によって搬送路3に沿って搬送される。搬送路3中には通帳類Tの搬送方向に沿って第1のOCR読取部5、ページ捲り部6、直接印刷部7、印刷装置としての中間転写印刷装置8、読取手段としての第2のOCR読取部9、折畳み部14、及び無線IC R/Wユニット10が配設されている。
【0014】
また、搬送路3の排出端側には通帳類Tの排出方向を第1の方向と第2の方向に切り換える排出ゲート11が設けられ、第1の方向には正常な通帳類Tを集積させる正常通帳集積部12、第2の方向には不良な通帳類を集積させる不良通帳集積部13が配設されている。
【0015】
図2は、上記した中間転写印刷装置8を示すものである。
【0016】
中間転写印刷装置8は機能的に印刷手段としての情報印刷部(以下、印刷部という)16と、転写手段としてのオーバーコート転写部(以下、転写部という)17とを有して構成されている。
【0017】
印刷部16としては熱溶融転写印刷方式のものが採用されている。即ち、印刷ヘッドとしてのサーマルヘッド19とプラテンローラ20に挟まれるように溶融インクリボン22と中間転写材としての中間転写リボン21とを配置している。サーマルヘッド19が、溶融インクリボン22と中間転写リボン21とを介してプラテンローラ20に圧接されることにより中間転写リボン21の表面に情報等が印刷される。
【0018】
この熱溶融転写方式の特徴としては、画像耐久性が高いこと、インク材料に機能性材料を適用することが比較的容易なこと(例えば蛍光顔料、アルミ蒸着薄膜)などがあり、偽造防止を目的とする印刷物に適している。
【0019】
溶融インクリボン22のベースフィルム厚やインク層厚は、印刷ドット再現性に極めて重要なパラメータであり、インクリボン総厚としては3〜25μmであり、望ましくは4〜10μmである。
【0020】
一方、中間転写リボン21の後述するベースフィルムの厚さや、受像兼接着層の厚さは、接着性や膜切れ特性に影響を与えるパラメータであり、中間転写リボン21の層厚は、10〜100μmであり、望ましくは25〜50μmである。
【0021】
プラテンローラ20は硬質のゴム材料を表面に用いたローラで、ゴム硬度が上がるほどに微小ドットの再現性が向上するが、一方では最適なプラテンローラ20とサーマルヘッド19の位置関係を得ることが難しくなる。このため、硬度は75°以上、望ましくは85〜97°である。また、研磨したゴム表面の表面粗さも、表面平滑性が上がるほどに微小ドットの再現性が向上する。このため、表面粗さは中心線平均粗さRaで1μm以下、望ましくは0.5μm程度であることが要求される。
【0022】
中間転写リボン21を搬送する駆動力は、一般的にプラテンローラ20に駆動機構を設けることが多いが、上記の硬度と平滑性から中間転写リボン21とプラテンローラ20の摩擦係数が上がらず、また安定しない。
【0023】
このため、プラテンローラ20の下流(ヒートローラ側)直近に別途リボン駆動ローラ23を設ける。リボン駆動ローラ23は硬度30〜60度のローラを用い、中間転写リボン21はリボン駆動ローラ23に対して出来るだけ巻付き角が大きいほうが良い。実施例では90°から130°の巻き付き角をえられるようにテンショナ24を配置する。
【0024】
テンショナ24には図示しないバネ機構が設けられ、限られた可動範囲内で中間転写リボン21にテンションを与えて、リボン駆動ローラ23と中間転写リボン21が常に適切に接触する状態を作り出す。
【0025】
リボン駆動ローラ23の駆動は5相ステッピングモータ、タイミングベルト、プーリによる減速機構の組み合わせにより、正確に搬送が行われる。また、サーマルヘッド19はニアエッジ、またはコーナエッジタイプのヘッドを用い、熱時剥離による印刷を行うことが望ましい。
【0026】
転写部17は通帳類搬送路3を介して対向配置されるヒートローラ35とバックアップローラ36を備えている。ヒートローラ35はDCサーボモータ若しくはステッピングモータにより正確に一定速度で駆動可能になっており、回転自在なバックアップローラ36との間にはコイルバネ37で発生された圧力が付与されるようになっている。
【0027】
図3(a)〜(c)は中間転写リボン21の構成を示す断面図である。
【0028】
図3(a)に示す中間転写リボン21は、基材としてのPET(ポリエチレンテレフタレート)リボン26の表面に、透明樹脂によるホログラム形成層と金属化合物の蒸着層による透明ホログラム層28、受像層兼接着層としてのポリエステル系樹脂29を積層したものである。
【0029】
また、図3(b)に示す中間転写リボン21は、基材としてのPETフィルム26の表面に、剥離層としてのフェノキシ系樹脂27、透明樹脂によるホログラム形成層と金属化合物の蒸着層による透明ホログラム層28、受像層兼接着層としてのポリエステル系樹脂29を積層したものである。
【0030】
さらに、図3(c)に示す中間転写リボン21は、基材としてのPETフィルム26の表面に、剥離層としてのフェノキシ系樹脂27、保護層30、透明樹脂によるホログラム形成層と金属化合物の蒸着層による透明ホログラム層28、受像層兼接着層としてのポリエステル系樹脂29を積層したものである。
【0031】
図4は上記した通帳類取込部4にセットされる通帳類Tを開いた状態で示すものである。
【0032】
この通帳類Tの開かれた表紙Taの内面には通帳類固有情報としての通帳類固有番号42が記録されているとともに、無線IC43が内蔵されている。
【0033】
図5は上記した通帳類印刷装置1の駆動制御系を示すブロック図である。
【0034】
図中51はデータ入力制御部で、このデータ入力制御部51に印刷装置1が接続されている。データ入力制御部51には主制御部52が設けられ、この主制御部52には制御回路を介してメモリ53、インターフエース部54、操作パネル55、及び画像入力部56が接続されている。
【0035】
印刷装置1には生成手段としての生成部58a及び判別手段としての判別部58bを有して構成される装置制御部58が設けられ、この装置制御部58には制御回路を介して直接印刷画像処理部67、中間転写画像処理部68、ヒータ温度制御部60、通帳類搬送制御部61、画像形成制御部62、光学式文字認識部69、無線読取/書込部73が配設されている。
【0036】
上記した直接印刷画像処理部67にはサーマルヘッド7aの印字動作を制御するヘッド制御部63が接続されている。中間転写画像処理部66にはサーマルヘッド19の印字動作を制御するヘッド制御部64が接続されている。
【0037】
ヒータ温度制御部60には制御回路を介してヒートローラ35のヒータ65が接続されている。通帳類搬送制御部61には制御回路を介して通帳類搬送機構2a、通帳類取込機構4a、ページ検知部4b、ページ捲り機構6a及び排出ゲート制御部11aが接続されている。
【0038】
画像形成制御部62には制御回路を介して転写リボン搬送機構32a、サーマルヘッド19を移動させるヘッド移動機構19a、ヒートローラ35を回転させる回転機構35aが接続されている。
【0039】
光学式文字認識部69には第1及び第2の読取り光学系5,9が接続されている。無線IC読取/書込部73には、無線IC R/Wユニット10が接続されている。
【0040】
次に、上記したように構成される通帳類印刷装置1の動作について説明する。
【0041】
まず、図1に示す通帳類取込部4から通帳類Tが1冊のみ取出されてページめくり部6に搬送され(搬送工程)、ここで、通帳類Tの表紙が捲られて所定のページが開いた状態となる。この後、第1のOCR読取部5で通帳類Tそれぞれに付与されている固有情報42が読み取られ(読取工程)、後で述べるように認識処理される。この認識処理された固有情報42は、セキュリティ情報に追加され、サーマルヘッド19に転送される黒印刷データとされる。
【0042】
一方、このときには、図2に示すように送出側リール32から中間転写リボン21が繰り出され、そのホログラム位置を示すマークがセンサ33によって検知される。このマーク検知結果を用いて中間転写リボン21が印刷開始位置に制御される。
【0043】
ついで、中間転写リボン21の所定の位置に固有印刷情報(以下、セキュリティ情報という)等がサーマルヘッド19により印刷される。印刷される情報は後述するようにY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン)の三原色のインクに加えて黒インクの4色重ね合せによるカラー印刷である。これら複数色の重ね合わせ印刷は、中間転写リボン21がサーマルヘッド19を色数と同じ回数往復することで、重ね合わせ印刷が行われる。また、印刷される情報は、反転画像であるという特徴がある。
【0044】
このようにセキュリティ情報が印刷された中間転写リボン21は順方向(ヒートローラ35の方向)に巻き取られ、図6(a)に示すように経路途中の転写部マーク検知センサ39によって中間転写リボン21の位置が把握される。この把握結果に基づいて転写開始位置まで中間転写リボン21が送られる。
【0045】
また、このとき通帳類Tは、転写されるページが開かれた状態で図6(b)に示すように取り込まれて、ヒートローラ35に対して決められた位置に搬送される。転写されるページは、表紙見返しページでも、他の中紙ページでもかまわない。
【0046】
このように互いに位置決めされた中間転写リボン21と通帳類Tの該当ベージは、図6(c)に示すように円周の一部が切り欠かれた形状の金属製ヒートローラ35の回転と共に重ね合わされ、搬送と共に加圧加熱される。その後、図7に示すように通帳類Tに対して60°〜110°の角度をもって転写リボンベース26が引き上げられて、セキュリティ情報46と受像兼接着層29、ホログラム層28の転写が完了し、図8に示すように固有情報42、固有情報42を含むセキュリティ情報46及び所持人の顔画像44が転写印刷される(印刷工程)。転写印刷が完了した通帳類Tは、図6(d)に示すようにページが開かれた状態のまま次の第2のOCR読取部9に搬送される。
【0047】
一方、上記した第1のOCR読取部5で読み取られた通帳類Tの固有情報42(この場合は文字)は光学式文字認識部69で認識され、この認識結果が印刷装置制御部58に送信される。印刷装置制御部58では、データ入力制御部50から送られてくる画像入力部56で取得された所持人の顔画像データ、操作パネル55で入力された所持人のセキュリティ文字情報などに通帳類固有の文字情報に基づいた印刷データを加えて処理を行い、生成部58aで印刷データを生成し(生成工程)、中間転写画像処理部68に送信する。これにより、通帳類固有情報42aが付与されたセキュリティ情報46が中間転写リボン21の表面に印刷される。この通帳類固有情報42aとセキュリティ情報46は通帳類Tに転写されて上記したように第2のOCR読取部9に搬送されて読み取られる。この読み取られた固有情報42aとセキュリティ情報46とは光学式文字認識部69で認識され、この認識結果が印刷装置制御部58に送信される。印刷装置制御部58では、判別部58bでデータの照合処理を行い(判別工程)、判断した結果を通帳類搬送制御部61に送信する。
【0048】
判別部58bでのデータの照合結果で不良と判断された場合には、印刷装置制御部58からデータ入力制御部50に対し、作成した通帳類が不良であったことを通知する。データ入力制御部50では作成された通帳類が不良であったという通知を受信することに基づいて再度同一の印刷処理命令を印刷装置制御部58に送信し、自動的に通帳類の再作成を行わせる。
【0049】
通帳類搬送・制御部61では照合の結果から、正常通帳類であれば正常通帳類集積部12へ、不良通帳類であれば不良通帳類集積部13へ搬送制御を行うが、判別部58bでの照合結果で不良と判断した場合は、無線IC R/Wユニット10にて、不良通帳類であることを知らせる旨のデータを通帳類Tの無線IC43に記録する。
【0050】
また、判別部58bでのデータの照合結果が正しかった場合には、上述した中間転写印刷装置8の印刷動作で説明したように、第1のOCR読取部5で読み取った通帳類固有情報42を光学式文字認識部69が認識し、その認識結果を印刷装置制御部58に送信している。従って、印刷装置制御部58では、データ入力制御部50から送られてきた、画像入力部56で取得された所持人の顔画像データ、操作パネル55で入力された所持人のセキュリティ文字情報などに通帳類固有の文字情報に基づいた記録データを加えて処理を行い、無線ICへの記録データを生成し、無線IC R/W制御部73に送信する。これにより、通帳類固有情報が付与されたセキュリティ情報が無線ICR/Wユニット10にて通帳類Tの無線IC43に記録(書き込み)される。
【0051】
上記した中間転写印刷装置8の印刷部16及び転写部17には、図9にも示すようにクリーニング手段75,76が設けられている。
【0052】
印刷部16に設けられるクリーニング手段75は溶融インクリボン22をクリーニングするもので、回転自在なクリーニングローラ81,82を有している。
【0053】
溶融インクリボン22の送り方向上流側のクリーニングローラ81は、溶融インクリボン22のサーマルヘッド側の面に圧接され、下流側のクリーニングローラ82はインク塗布面側に圧接されている。クリーニングローラ81,82は特に圧接機構によって溶融インクリボン22に圧接されるものではなく、印刷動作時に溶融インクリボン22に発生する張力の分力によって溶融インクリボン22に圧接される配置になっている。クリーニングローラ81,82には低硬度のウレタンゴムやブチルゴムなどの合成ゴムに粘着性を付加したものが使用され、ゴムの配合や表面粗さの管理によって粘着力を管理している。
【0054】
溶融インクリボン22は、ベースとなるPETフィルム上にインク層が塗布乾燥されたもので、特には剥がれ易い性質のものではない。このため、クリーニングローラ81,82の粘着力としては、装置動作時に溶融インクリボン22が送られても溶融インクリボン22が張り付いたり、巻き付いたりしない大きさとなっている。
【0055】
溶融インクリボン22が送られることにより、クリーニングローラ81,82が溶融インクリボン22に圧接した状態で回転し、溶融インクリボン22の表裏面のゴミ、ホコリ等が除去されることになる。
【0056】
一方、転写部17に設けられるクリーニング手段76は、回転自在な第1乃至第3のクリ−ニングローラ83〜85を有している。
【0057】
第1のクリーニングローラ83は中間転写リボン21の受像層側に圧接され、この第1のクリーニングローラ83には第2のクリーニングローラ84が圧接されている。また、第3のクリーニングローラ85は中間転写リボン21の受像層とは反対側のベース層側に圧接されている。
【0058】
中間転写リボン21に印刷された画像は、転写部17にてヒートローラ35の熱圧着により通帳類Tに転写する必要上、中間転写リボン21の受像層は比較的剥がれ易いものになっている。
【0059】
従って、第1のクリーニングローラ83にインクリボン22で使用したクリーニングローラ81,82と同様の粘着力を持たせると、第1のクリーニングローラ83の粘着力により中間転写リボン21の受像層が剥がれてしまう恐れがある。
【0060】
そこで、この実施の形態では、第1のクリーニングローラ83の粘着力をゴムの配合や表面粗さを調整することによって管理し、ゴミ、ホコリ等の異物は除去するが、中間転写リボン21の受像層を剥がすことはないような粘着力に低下させている。
【0061】
ただし、中間転写リボン21の表面にゴミが多量に付着しているような場合においては、第1のクリーニングローラ83の粘着力を単純に低下させると、図10(a)に示すように、使用開始時には、ゴミを除去する能力を有するが、図10(b)に示すように、徐々にゴミが第1のクリーニングローラ83の表面を覆うことによって、ゴミを除去する能力が低下していく。さらに,第1のクリーニングローラ83の使用が継続されると、図10(c)に示すように、ついにはゴミを除去することができなくなり、ゴミを取りこぼすことになって中間転写リボン21の送り方向下流にゴミが流れてしまうことになる。
【0062】
そこで、この実施の形態では、図11にも示すように、粘着力が弱い第1のクリーニングローラ83に対し、粘着力が強い第2のクリーニングローラ84を当接させている。
【0063】
これにより、第1のクリーニングローラ83によって中間転写リボン21から除去されたゴミ87は、回転に伴なって第2のクリーニングローラ84によって除去される。
【0064】
このような構成により、第2のクリーニングローラ84がゴミ87の除去能力を失うまで第1のクリーニングローラ83の表面は常にゴミ87のないクリーンな状態を保つことができることになり、中間転写リボン21のゴミ除去がより安定して行える。
【0065】
また、第2のクリーニングローラ84は中間転写リボン21に直接触れることがないため、第1のクリーニングローラ83より粘着力が強ければよく、粘着力をある程度自由に設定することが可能である。
【0066】
さらに、第2のクリーニングローラ84の外形寸法を第1のクリーニングローラ83の外形寸法より大きくするため、第2のクリーニングローラ84の表面積を増やすことができ、ゴミの除去能力を高めることが可能となる。
【0067】
また、この実施例では粘着力の異なるクリーニングローラ83,84を2本組み合わせることでゴミの除去力を高めるようにしたが、対象のリボン21が十分にクリーンな環境にて製造、組み立てがなされ、ゴミの除去を製造段階で行うことを考慮したものであれば、クリーニングローラ83を設置するだけでもよい。
【0068】
なお、第3のクリーニングローラ85は中間転写リボン21の受像層とは反対側のベース層側に配置されているため、受像層が剥離することはない。従って、第3のクリーニングローラ85には、中間転写リボン21の搬送時に中間転写リボン21が張り付いたり、巻き付いたりしない程度の粘着力が持たされている。
【0069】
上記した構成において、中間転写リボン22が搬送されると、その表裏面が第1及び第3のクリーニングローラ83,85によってクリ−ニングされゴミ、ホコリ等が除去される。
【0070】
ところで、上記した溶融インクリボン22及び中間転写リボン21は、カセット化されている。
【0071】
図12はインクリボンカセット101を示すものである。
【0072】
インクリボンカセット101は通帳発行機において、上記したようにサーマルヘッド19にて熱転写方式により、画像情報を中間転写リボン21上に印刷するものである。このインクリボンカセット101はインクリボンコア105(送出側)よりインクリボン106をサーマルヘッド19の下部側に供給し、さらにサーマルヘッド19による中間転写リボン21に対するインクの転写が終わったら溶融インクリボン22をインクリボンコア107(巻取側)に巻き取るような構成となっている。
【0073】
サーマルヘッド19は図示しないサーマルヘッド駆動機構により上下駆動され、印刷時には溶融インクリボン22と中間転写リボン21を介してプラテンローラ23に圧接、退避可能な構造となっている。
【0074】
インクリボンカセット101内には上記したクリーニングローラ81,82が配設されている。
【0075】
図13は中間転写リボンカセット117を示すものである。
【0076】
中間転写リボンカセット117には未使用の中間転写リボン21を巻回する送出側コア118と、上記した第1乃至第3のクリーニングローラ83〜85のみが収納されている。中間転写リボン21の送出側の端部は巻取側コア123に巻き付けられ、巻取側コア123は中間転写リボンカセット117の外部に設けられている。
【0077】
送出側コア118のフランジ部118aの周面部には図14にも示すようにノッチ118bが形成されている。中間転写リボンカセット117内には、送出側コア118のフランジ部118aのノッチ118bに係脱自在に係止して送出側コア118の回転を規制する規制手段としての規制用爪部材120が設けられている。
【0078】
規制用爪部材120は、中間転写リボンカセット117が装置に装着されていない時には、図示しないバネによって付勢されて送出側コア118のフランジ部118aに押し付けられている。これにより、規制用爪部材120がフランジ部118aのノッチ118bに嵌り込み、送出側コア118のリボン送出方向の回転が規制されるようになっている。なお、規制用爪部材120の爪形状は、送出側コア118の反送出方向への回転を可能ならしめる形状、配置となっている。
【0079】
また、中間転写リボンカセット117が装置に装着されると、装置側のレバー(図示しない)によって規制用爪部材120が送出側コア118のフランジ部118aから離間される。これにより、ノッチ118bとの係合が解除されて送出側コア118は両方向に回転可能となる。
【0080】
一方、中間転写リボンカセット117の上面部には、巻取側コア123を一時的に保持するコア保持部125及び取手部126が設けられている。
【0081】
コア保持部125は一対の挟持片125aを有し、この一対の挟持片125aによって巻取側コア123のフランジ部を両側から挟圧保持する構造となっている。この保持された巻取側コア123は、ユーザの手によって着脱が可能となっている。
【0082】
次に、中間転写リボンカセット117の装着動作について図15乃至図17に基づいて説明する。
【0083】
中間転写リボンカセット117の装着前、即ち、未使用の梱包状態では巻取側コア123はコア保持部123に保持された状態となっている。
【0084】
ユーザは、図15に示すように装置のユニット127を開放したのち、中間転写リボンカセット117の取手部126を手で持って、ユニット127に挿入し、装着する。
【0085】
なお、中間転写リボンカセット117をユニット127に装着するまでの間においては、送出側コア118の回転が規制爪部材120によって規制されているため、コア保持部125から巻取側コア123を取り外すことはできない。従って、巻取側コア123を落下させて不意に中間転写リボンを引き出すようなことは防止できるようになっている。
【0086】
中間転写リボンカセット117をユニット127に装着した後は、規制爪部材120による規制が解除されて送出側コア118が回転可能な状態になり、巻取側コア123をコア保持部125から取り外すことが可能なる。この状態からユーザは巻取側コア123をコア保持部125から取り外して図16に示すように引き出してユニット127の中間転写リボン巻取機構部に装着する。しかるのち、図17に示すようにユニット127を閉じて装着を終了する。
【0087】
なお、稼動中に装置が障害等で停止した際において、中間転写リボン21にて覆い隠されている部分を点検したい場合がある。このような場合には、巻取側コア123を一旦取外した後、コア保持部125に一時的に保持させる。これにより、取外した巻取側コア123が誤って落下することがなく、中間転写リボン21の巻きの解けを防止することができる。
【0088】
また、装置としてはこのような形態の中間リボンカセット117を装着するために、中間転写リボン21の搬送機構が大きく開くような構造となっており、リボン装着の操作性を向上させている。
【0089】
なお、本発明は、上記した実施の形態に限られることなく、その要旨の範囲内で種々変形実施可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の一実施の形態である通帳類印刷装置を概略的に示す構成図。
【図2】同通帳類印刷装置に備えられる転写印刷部を示す構成図。
【図3】同転写印刷部で用いられる転写リボンを示すもので、(a)はその第1の例、(b)はその第2の例、(c)はその第3の例を示す構成図。
【図4】同通帳類印刷装置で用いられる通帳類を開いた状態で示す平面図。
【図5】同通帳類印刷装置の制御部を示す制御ブロック図。
【図6】同転写印刷部の転写動作を示す図。
【図7】同転写印刷部の転写動作の一部を拡大して示す図。
【図8】同通帳類印刷装置で印刷された通帳類を示す平面図。
【図9】同転写印刷部のクリーニング装置を示す図。
【図10】同クリーニング装置の第1のクリーニングローラによるクリーニング動作を示す図。
【図11】同クリーニング装置の第1及び第2のクリーニングローラによるクリーニング動作を示す図。
【図12】同インクリボンカセットを示す図。
【図13】同中間転写リボンカセットを示す図。
【図14】同中間転写リボンの送出側コアを示す平面図。
【図15】同中間転写リボンカセットの装着動作を示す図。
【図16】同中間転写リボンカセットの装着動作を示す図。
【図17】同中間転写リボンカセットの装着動作を示す図。
【符号の説明】
【0091】
16…印刷部(印刷手段)、17…転写部(転写手段)、19…サーマルヘッド(印刷ヘッド)、21…中間転写リボン(中間転写体)、22…インクリボン(転写体)、29…受像層、T…通帳類(被転写体)、76…クリ−ニング手段、83…第1のクリーニングローラ、84…第2のクリーニングローラ、85…第3のクリーニングローラ、117…中間転写リボンカセット、118…送出側コア、123…巻取側コア、117…カセット、120…規制用爪部材(規制手段)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中間転写体の受像層に転写体を介して印刷ヘッドを圧接させて画像を印刷する印刷手段と、
前記中間転写体を券回し、この券回した中間転写体を送り出す送出側コア及びこの送出側コアから送り出される前記中間転写材を巻き取る巻取側コアと、
前記送出側コアを内部に収容し、前記巻取側コアを外部に位置させる着脱自在なカセットと、
前記印刷手段により前記中間転写体の受像層に印刷された画像を被転写体に転写する転写手段と
を具備することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記カセット内に設けられ、前記カセットが取り外された状態において前記送出側コアの送出動作を規制する規制手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記カセット内に設けられ、前記中間転写体をクリ−ニングするクリーニング手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項4】
前記クリーニング手段は、前記中間転写体の受像層に接触され、粘着力により前記受像層上の異物を除去する第1のクリーニングローラと、この第1のクリーニングローラに接触され、前記第1のクリーニングローラの粘着力よりも強い粘着力で前記第1のクリーニングローラ上の異物を除去する第2のクリーニングローラとを具備することを特徴とする請求項3記載の印刷装置。
【請求項5】
前記第1のクリーニングローラの粘着力は、前記受像層を中間転写体から剥離しない強さであることを特徴とする請求項4記載の印刷装置。
【請求項6】
前記第2のクリーニングローラの外形寸法は前記第1のクリーニングローラの外形寸法よりも大きいことを特徴とする請求項4記載の印刷装置。
【請求項7】
前記クリーニング手段は、前記中間転写体の反受像層側に接触する第3のクリーニングローラを有することを特徴とする請求項4記載の印刷装置。
【請求項8】
前記カセットの外面部に設けられ、前記巻取側コアを一時的に保持する保持部を備えたことを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項9】
前記印刷ヘッドとしてサーマルヘッド、前記転写体として溶融インクリボンが用いられ、前記サーマルヘッドにより前記溶融インクリボンを加熱して画像を印刷することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項1】
中間転写体の受像層に転写体を介して印刷ヘッドを圧接させて画像を印刷する印刷手段と、
前記中間転写体を券回し、この券回した中間転写体を送り出す送出側コア及びこの送出側コアから送り出される前記中間転写材を巻き取る巻取側コアと、
前記送出側コアを内部に収容し、前記巻取側コアを外部に位置させる着脱自在なカセットと、
前記印刷手段により前記中間転写体の受像層に印刷された画像を被転写体に転写する転写手段と
を具備することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記カセット内に設けられ、前記カセットが取り外された状態において前記送出側コアの送出動作を規制する規制手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記カセット内に設けられ、前記中間転写体をクリ−ニングするクリーニング手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項4】
前記クリーニング手段は、前記中間転写体の受像層に接触され、粘着力により前記受像層上の異物を除去する第1のクリーニングローラと、この第1のクリーニングローラに接触され、前記第1のクリーニングローラの粘着力よりも強い粘着力で前記第1のクリーニングローラ上の異物を除去する第2のクリーニングローラとを具備することを特徴とする請求項3記載の印刷装置。
【請求項5】
前記第1のクリーニングローラの粘着力は、前記受像層を中間転写体から剥離しない強さであることを特徴とする請求項4記載の印刷装置。
【請求項6】
前記第2のクリーニングローラの外形寸法は前記第1のクリーニングローラの外形寸法よりも大きいことを特徴とする請求項4記載の印刷装置。
【請求項7】
前記クリーニング手段は、前記中間転写体の反受像層側に接触する第3のクリーニングローラを有することを特徴とする請求項4記載の印刷装置。
【請求項8】
前記カセットの外面部に設けられ、前記巻取側コアを一時的に保持する保持部を備えたことを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項9】
前記印刷ヘッドとしてサーマルヘッド、前記転写体として溶融インクリボンが用いられ、前記サーマルヘッドにより前記溶融インクリボンを加熱して画像を印刷することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2006−175751(P2006−175751A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−372070(P2004−372070)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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