説明

印刷設定用プログラム及び印刷制御装置

【課題】 アプリケーション上で作成された印刷オブジェクトの線幅を簡易な方法で変更する。
【解決手段】 所定のコンピュータを介して画像形成装置からの印刷出力を制御するプリンタドライバ10であって、アプリケーション20によって生成された印刷データの中から印刷オブジェクトを抽出するとともに、前記印刷オブジェクトの属性値を抽出する印刷データ作成モジュール11と、入力操作に応じ、前記印刷オブジェクトの属性値を任意の値に変更する線幅変更モジュールと、を備え、印刷データ作成モジュール11が、前記変更後の属性値に対応する印刷オブジェクトに基づき印刷データを生成し、その生成された印刷データを前記画像形成装置に出力する構成としてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷オブジェクトに含まれる線幅等の属性値を変更することが可能な印刷設定用プログラム及び印刷制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パーソナルコンピュータ等の情報処理端末で作成したデータを変更又は修正するには、そのデータを作成したところのアプリケーション上の所定操作によって変更等が行われてきた。
例えば、CAD(Computer Assisted Drawing)ソフトによって作成された線画データについて、印刷出力等した結果、線幅等を変更したい場合がある。そのような場合、従来は、当該CADソフトにおいて所望の線画データの変更を行う必要があった。
具体的には、そのCADソフトにおける所定の操作方法に基づいて、変更したい線画データを選択するとともに、変更後の線幅や線種、色彩等を指定・選択した後、その変更処理を確定させる作業を行っていた。
そして、変更した線画データを印刷出力してその印刷結果を確認し、さらに変更が必要な場合には、再度CAD起動して、上記のような変更処理動作を行う必要があった。
【0003】
以上のように、従来の作図ソフトや表計算ソフト、ワープロソフト等のアプリケーションで生成された線画等の印刷データは、線幅や線種等を変更する場合には、当該アプリケーションを起動し、当該アプリケーション上で所定の変更処理、変更動作を行う必要があった。
ところが、線画等の印刷データの内容を変更する場合、各アプリケーションによってその操作方法が異なるため、利用者にとっては使いにくいものとなっていた。
また、印刷データを変更するためだけであっても、アプリケーションを起動させなければならず、ユーザに不利不便があるとともに、アプリケーションによっては、起動等に時間を要したり、パーソナルコンピュータ等にアプリケーションがインストールされていないためにデータ変更ができないといった、不便な状況が発生する場合があった。
【0004】
そこで、このような印刷データを変更する場合の不利不便を解消するために、例えば、特許文献1のようなプリンタシステムが提案されている。
特許文献1記載のプリンタシステムは、プリンタドライバ側の機能によって、ユーザが色毎に線幅を指定したり、指定した線幅を微調整したりすることができるようになっている。
このため、アプリケーション上の操作によることなく、プリンタドライバが線画に付され色情報に基づいて線種変更することができ、上述したような問題を解消することが可能であった。
【0005】
【特許文献1】特開2004−86639号公報(第1頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に提案されているプリンタシステムは、プリンタドライバが、アプリケーション上の線幅に係る色情報を抽出し、抽出された色情報を基準として線幅を変更するというもので、線画に付された色毎でなければ線幅を変更することができないという問題があった。
すなわち、特許文献1のプリンタシステムでは、ユーザは、色とは無関係に任意のオブジェクト毎に個別に線幅を変更することはできず、かえって不利不便であるという問題が発生した。
【0007】
本発明は、以上のような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたものであり、所定のアプリケーションによって生成された印刷オブジェクトの属性値を変更する場合であっても、アプリケーションを介することなく、簡易かつ的確に任意のオブジェクトに係る属性値を変更することができる印刷設定用プログラム及び印刷制御装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の印刷設定用プログラムは、請求項1に記載するように、所定のコンピュータによって画像形成装置からの印刷出力を制御するための印刷設定用プログラムであって、前記コンピュータを、対象となる印刷データの中から所定の印刷オブジェクトを抽出するオブジェクト抽出手段、前記印刷オブジェクトの属性値を抽出する属性値抽出手段、入力操作に応じ、前記印刷オブジェクトの属性値を任意の値に変更する属性値変更手段、前記変更後の属性値に対応する印刷オブジェクトに基づき印刷データを生成する印刷データ生成手段、生成された前記印刷データを前記画像形成装置に出力する印刷データ出力手段、として機能させるためのプログラムとしてある。
特に、本発明の印刷設定用プログラムは、請求項2に記載するように、前記対象となる印刷データが、前記コンピュータ上で作動するアプリケーションソフトウェアによって生成された印刷データである構成としてある。
【0009】
このような構成からなる本発明の印刷設定用プログラムによれば、コンピュータ上で稼働する各アプリケーションによって作成されたデータに含まれるオブジェクトを抽出し、さらにそのオブジェクトの属性値を抽出するようにしている。
そして、アプリケーション上の操作によらず、プリンタドライバ側の操作によって、これらオブジェクトの属性値を所望の値に変更し、変更後のオブジェクトによって構成される印刷データを画像形成装置に出力するようにしている。
【0010】
このため、元のアプリケーションを介さずに、プリンタドライバ側の独自の操作によってオブジェクトの属性値を変更することが可能である。
また、プリンタドライバが提供する共通の操作によって属性値の変更ができるため、従来のように、アプリケーションの違いによって異なる操作を強いられることがなくなる。
このように、本発明の印刷設定用プログラムによれば、利便性や操作性に優れたプリンタシステムを実現し、提供することが可能となる。
【0011】
また、本発明の印刷設定用プログラムは、請求項3に記載するように、前記印刷オブジェクトが、線画によって構成される図形データからなる構成としてある。
さらに、本発明の印刷設定用プログラムは、請求項4に記載するように、前記属性値が、少なくともその図形データの線幅データを含む構成としてある。
【0012】
このような構成からなる本発明の印刷設定用プログラムによれば、線画によって形成されるオブジェクトである図形の属性値をアプリケーションによらずに変更できるようになっている。
そして、図形データに含まれる線幅を、アプリケーションを介することなく、アプリケーションに依拠せずに変更できるようになっている。
【0013】
従って、従来のように、線幅を変更したい場合に、アプリケーションによる操作を行わなくても、プリンタドライバ側の共通の操作によって簡易に線幅を変更することが可能となる。
また、本発明によれば、アプリケーションではサポートされていない線幅値に変更することも可能となる。
このため、さらに利便性の高いプリンタドライバを実現し、利用価値の高いプリンタシステムを提供できるようになる。
なお、本発明においてアプリケーションを介することなく変更可能な図形データの属性値としては、線幅の他に、例えば、線の種類(太線/細線、実線/点線/鎖線等)や色等を含めることができる。
【0014】
そして、請求項5に記載するように、本発明の印刷制御装置は、画像形成装置からの印刷出力を制御する印刷制御装置であって、対象となる印刷データの中から所定の印刷オブジェクトを抽出するオブジェクト抽出手段と、前記印刷オブジェクトの属性値を抽出する属性値抽出手段と、入力操作に応じ、前記印刷オブジェクトの属性値を任意の値に変更する属性値変更手段と、前記変更後の属性値に対応する印刷オブジェクトに基づき印刷データを生成する印刷データ生成手段と、生成された前記印刷データを前記画像形成装置に出力する印刷データ出力手段と、を備える構成としてある。
【0015】
このように、本発明は、印刷設定用プログラムとしてだけでなく、本発明に係る印刷設定用プログラムを情報処理装置にインストールすることで、印刷制御装置としても構成することができる。
これにより、利便性に優れたプリンタドライバを備えたパーソナルコンピュータ等として本発明を実施することができ、汎用性、拡張性に優れたプリンタシステム等を実現することができる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明の印刷設定用プログラム及び印刷制御装置によれば、そのプログラム独自の機能に基づいて線画データ等の印刷オブジェクトについて、その線幅等の属性値を変更することができ、利便性に優れたプリンタドライバを実現し、付加価値の高いプリンタシステムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る印刷設定用プログラム及び印刷制御装置の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
ここで、以下に示す本実施形態の印刷設定用プログラム及び印刷制御装置は、プログラム(ソフトウェア)の命令によりコンピュータで実行される処理,手段,機能によって実現される。プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、以下に示すような所定の処理・機能を行わせる。すなわち、本実施形態のプリンタドライバにおける各処理・手段は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段によって実現される。
なお、プログラムの全部又は一部は、例えば、磁気ディスク,光ディスク,半導体メモリ,その他任意のコンピュータで読取り可能な記録媒体により提供され、記録媒体から読み出されたプログラムがコンピュータにインストールされて実行される。また、プログラムは、記録媒体を介さず、通信回線を通じて直接にコンピュータにロードし実行することもできる。
【0018】
図1は、本発明に係る印刷設定用プログラムの一実施形態であるプリンタドライバの機能構成を示すブロック図である。
同図に示す本実施形態のプリンタドライバ10は、画像形成装置に接続されるパーソナルコンピュータ等の情報処理装置にインストールされて動作する印刷設定用プログラムである。
具体的には、プリンタドライバ10は、図示しないパーソナルコンピュータ等の情報処理装置にインストールされることにより、印刷データ作成モジュール11、ユーザインタフェース12、線幅変換保存モジュール13及び線幅変更モジュール14を構成するようになっている。
ここで、プリンタドライバ10がインストールされるパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に接続される画像形成装置としては、例えば、プリンタ、コピー機、ファックス機、MFP(複合機)等の、線画データを含む印刷データを印刷出力可能な機器、装置である。
【0019】
印刷データ作成モジュール11は、主に、アプリケーション20で作成されたデータに基づきPDL(Page Description Language)を作成し(本発明の印刷データ生成手段)、また、作成されたPDLを、図示しないプリンタやMFP等の画像形成装置向けに出力する(本発明の印刷データ出力手段)ものである。
具体的には、ユーザインタフェース12から線幅変更の指示を受けた場合、印刷データ作成モジュール11は、アプリケーション20によって作成されたデータに含まれる対象オブジェクトの線幅の変更命令を線幅変更モジュール14に対して行い、線幅変更後のデータをPDL化してスプーラ30に出力する。
また、印刷データ作成モジュール11は、アプリケーション20で生成された印刷データの中から図形等の線画からなる印刷オブジェクトを抽出し(本発明のオブジェクト抽出手段)、そのオブジェクトの現在の線幅値を抽出する(本発明の属性値抽出手段)ことも行う。
【0020】
ユーザインタフェース12は、ユーザの入力操作に応じてプリンタドライバ10に対して入出力処理を行うインタフェースであり、ユーザの入力操作等に応じ印刷データ作成モジュール11や線幅変換保存モジュール13に対し所定の命令を行うものである。
例えば、ユーザインタフェース12を介した所定の要求に応じて、印刷データ作成モジュール11が、アプリケーション20上で作成された印刷データを呼び出す制御を行う。
また、ユーザインタフェース12を介した線幅の設定(条件設定)に応じて、線幅変換保存モジュール13にその設定データを保存させる制御が行われる。
なお、保存された設定データは、次回、同様の変更操作を行う際、現行(変更前)の線幅値として線幅設定シートに表示されることとなる。
【0021】
線幅変換保存モジュール13は、ユーザインタフェース12を介した入力操作に応じて、変更後の線幅値を保存するものである。
線幅変更モジュール14は、ユーザインタフェース12によって設定された線幅値に応じて対象オブジェクトの線幅値を変更するものであり、本発明の属性値変更手段を構成している。
【0022】
アプリケーション20は、図示しないパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に予めインストールされているソフトウェアであり、本実施形態においては、描画作成ソフト、文書作成ソフト、表計算ソフト等、一定の線画データの生成機能を有するものを対象としている。
また、スプーラ30は、印刷データ作成モジュール11で生成され、出力された印刷データを一旦保持し、所定のタイミングで画像形成装置に出力するものである。
【0023】
次に、以上のような構成からなる本実施形態のプリンタドライバにおける動作手順について図2及び図3を参照しつつ説明する。
図2は、本実施形態に係るプリンタドライバにおける印刷処理手順を示したメインフローチャートであり、図3は、その印刷処理過程における線幅設定手順を示したサブフローチャートである。
【0024】
図2に示すとおり、まず、印刷データを生成するためのアプリケーション20起動され(S11)、当該アプリケーション20上で印刷処理の操作が行われることにより、プリンタドライバ10が起動され(S12)、印刷処理の準備が行われる。
この印刷処理の準備は、具体的には、プリンタドライバ10の印刷データ作成モジュール11が、所定のアプリケーション20によって作成された印刷データを取得する。
なお、本実施形態では、プリンタドライバ10が、アプリケーション20によって作成・保持された印刷データに直接アクセスして印刷データを取得することによって、ステップS11を省略することができる。すなわち、印刷データが生成された後は、アプリケーション20は起動していなくても印刷処理が実行可能となっている。
【0025】
次に、ユーザの入力操作に応じて、印刷データ中に含まれる線幅を変更するか否かが決定される(S13)。
ここで、線幅の変更が選択された場合(S13:YES)、プリンタドライバ10は、ユーザインタフェース12を立ち上げ、線幅の設定モード(S14)に移行する。
一方、線幅の変更が選択されない場合は(S13:NO)、ステップS19に移行し、アプリケーション20によって生成された当初の印刷データが画像形成装置に送信され、そのまま印刷処理が行われる。
【0026】
線幅設定モード(S14)における動作手順について、図3に示すサブフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
図3に示すように、線幅設定モードにおいては、まず、プリンタドライバ10が、ユーザインタフェース12を立ち上げる(S21)。
次に、ユーザインタフェース12は、図4に示すような、線幅を変更するための線幅設定シートを、パーソナルコンピュータのディスプレイ等に表示させる(S22)。
【0027】
線幅設定シートがディスプレイに表示された後は、ユーザの入力操作に応じて、線幅の設定を行うか否か、すなわち、線幅の変更を行うか否かが決定される(S23)。
その結果、線幅の設定を行う場合には(S23:YES)、線幅設定シートを介したユーザの入力操作に応じて、ユーザインタフェース12が、線幅等の変更設定を行う。
具体的には、入力操作に応じて線幅設定シート中の線画の色、種類(スタイル、実線/点線)、太さの各値が変更され、ユーザインタフェース12が線幅等の変更処理を行う。
図4に示す例では、変更前は、色:赤、スタイル:中太線、実線/点線:点線、線幅:2.26ptであり、これら各項目の値について、色:黒、スタイル:細線、実線/点線:実線、線幅:0.75ptに変更されている場合を示している。
【0028】
なお、図4に示す線幅設定シートの「太さ(線幅)」の値は、予め所定の線幅の設定データが登録されており、ユーザが数値を選択することによって線幅を簡易に変更・設定できるようになっている。
また、本実施形態では、線幅設定シート下部に「数字キー」が備えられ、ユーザの入力操作に応じて、マウスやキーボード操作等で任意の数字が選択・入力され、線幅設定シートの「太さ(線幅)」の値を自由に変更・設定することができるようになっている。
【0029】
そして、以上のようにして設定された線幅のデータは、線幅変換保存モジュール13によって保存され、線幅設定モードは終了する。
なお、ステップS23で、線幅の設定(変更)を行わない場合(S23:NO)には、ステップS24を介さずに線幅設定モードは終了する。
線幅設定モードが終了すると、次に、図2に示すメインフローチャートのステップS15に移行する。
ステップS15では、対象となる印刷データ、すなわち、アプリケーション20によって生成された印刷データに線データが含まれるか否かを、線幅変更モジュール14が判定する。
その結果、印刷データに線データが含まれていると判定されると(S15:YES)、ステップS16に進む。
ステップS16では、ユーザが変更したい線データを所定操作によって選択する(S16)と、線幅変更モジュール14が印刷データに含まれる実際の線データを捕捉する。
そして、線幅変更モジュール14は、捕捉された線データに関し、前述の線幅設定モードにおいて設定された線幅設定情報から変更後の線幅値を取得する(S17)。
【0030】
次に、印刷データ作成モジュール11は、取得した線幅設定情報(変更後の線幅値)に基づき線データを加工して印刷データを作成する(S18)。
そして、印刷データ作成モジュール11は、作成された印刷データをスプーラ30に出力し、スプーラ30を介して図示しない画像形成装置に印刷データが送信され、印刷が実行される(S19)。
なお、ステップS15において、印刷データ中に線画データが含まれないと判断された場合(S15:NO)は、印刷データは加工されず、アプリケーション20によって生成された当初の印刷データが画像形成装置に送信され印刷が行われる(S19)。
以上により、印刷データの印刷処理が完了する。
【0031】
以上説明したように、本実施形態のプリンタドライバ10によれば、印刷データ作成モジュール11が、アプリケーション20によって作成された印刷データの中から線データを抽出し、さらにその線幅を抽出するようにしている。
次に、ユーザインタフェース12が線幅値を任意の値に設定すると、線幅変更モジュール14が対象オブジェクトの線幅値を変更し、対応する印刷データを画像形成装置に対して出力するようにしている。
【0032】
このため、所定のアプリケーション20によって生成された印刷データを、当該アプリケーション20によらず、プリンタドライバ10の機能によって独自に変更することが可能となる。
特に、印刷対象となるオブジェクトの線幅を、プリンタドライバ10が提供する共通の操作によって変更できるため、多種多様なアプリケーション20に対応しつつも、異なる操作をユーザが強いられることがなく、容易に線幅の変更操作ができるようになっている。
【0033】
また、プリンタドライバ20独自によって線幅の変更が可能となるため、各アプリケーション20でサポートしている線幅だけでなく、ユーザの好みで線幅を変更することができる。
さらに、プログラムによって本発明を実現するため、コンピュータやプリンタ等において設備投資を抑えることができるだけでなく、利用範囲を容易に拡張することができる。
このように、本実施形態に係るプリンタドライバによれば、利便性に優れ、汎用性・拡張性の高いプリンタシステムを容易に実現し、提供することが可能となる。
【0034】
以上、本発明の印刷設定用プログラム及び印刷制御装置について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明にかかる印刷設定用プログラム及び印刷制御装置は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、本発明のプリンタドライバ10は、独自にオブジェクトの線幅を変更することが可能となっているが、これに限らず、線の種類(実線や点線等)や色を変更するような構成であってもよい。
これにより、さらに利便性の高いプリンタシステムを提供することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、ワープロソフトや表計算ソフト、作図ソフトなどの各種アプリケーションがインストールされたパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施形態に係るプリンタドライバの機能構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るプリンタドライバにおける印刷処理手順を示したメインフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態に係るプリンタドライバの印刷処理過程における線幅設定手順を示したサブフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態に係るプリンタドライバにおいて線幅設定の際に用いる線幅設定シートの例を示した説明図である。
【符号の説明】
【0037】
10 プリンタドライバ
11 印刷データ作成モジュール
12 ユーザインタフェース
13 線幅変換保存モジュール
14 線幅変更モジュール
20 アプリケーション
30 スプーラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のコンピュータによって画像形成装置からの印刷出力を制御するための印刷設定用プログラムであって、
前記コンピュータを、
対象となる印刷データの中から所定の印刷オブジェクトを抽出するオブジェクト抽出手段、
前記印刷オブジェクトの属性値を抽出する属性値抽出手段、
入力操作に応じ、前記印刷オブジェクトの属性値を任意の値に変更する属性値変更手段、
前記変更後の属性値に対応する印刷オブジェクトに基づき印刷データを生成する印刷データ生成手段、
生成された前記印刷データを前記画像形成装置に出力する印刷データ出力手段、
として機能させるための印刷設定用プログラム。
【請求項2】
前記対象となる印刷データが、
前記コンピュータ上で作動するアプリケーションソフトウェアによって生成される請求項1記載の印刷設定用プログラム。
【請求項3】
前記印刷オブジェクトが、
線画によって構成される図形データからなる請求項1又は2記載の印刷設定用プログラム。
【請求項4】
前記属性値が、
前記図形データの線幅データを含む請求項3記載の印刷設定用プログラム。
【請求項5】
画像形成装置からの印刷出力を制御する印刷制御装置であって、
対象となる印刷データの中から所定の印刷オブジェクトを抽出するオブジェクト抽出手段と、
前記印刷オブジェクトの属性値を抽出する属性値抽出手段と、
入力操作に応じ、前記印刷オブジェクトの属性値を任意の値に変更する属性値変更手段と、
前記変更後の属性値に対応する印刷オブジェクトに基づき印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
生成された前記印刷データを前記画像形成装置に出力する印刷データ出力手段と、を備えることを特徴とする印刷制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−93241(P2009−93241A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−260489(P2007−260489)
【出願日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】