説明

原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置

【課題】光源、導光部材および光拡散部材の分解および組み付けを容易に行うことができるとともに、組み付け時に光源から照射領域までの光路上に光拡散部材を高精度に位置決めすることができ、原稿照明装置のメンテナンス作業の作業性を向上させて副走査方向に均一な照度分布を得ることができる原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置を提供すること。
【解決手段】原稿照明部56が、反射部47が取付けられる対向面43bを有するカバー部材43と、カバー部材43に対して分割されるとともにカバー部材43に着脱自在に設けられ、カバー部材43の対向面43bに対向して反射部48、49が取付けられた対向面42aを有する遮蔽部材42とを備え、カバー部材43に光拡散シート81が固定されるとともに、遮蔽部材42に、光拡散シート81の係合突起81bに係合する穴42cが設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置に関し、例えば、原稿に光を照射する原稿照明装置、この原稿照明装置を備えた走査光学ユニット、この走査光学ユニットを備えた複写機、ファクシミリ装置、イメージスキャナ等に使用される画像読取装置およびこの画像読取装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、ファクシミリ装置、イメージスキャナ等の画像読取装置にあっては、光源の立ち上がりのスピード、省エネルギー化、長寿命化の要望があり、光源として発光ダイオード(LED)を用いた原稿照明装置が採用されている。
【0003】
ところが、点光源と見なせるほど小さい発光面を備える発光ダイオードだけで照明系を構成すると、光量が低下するほか副走査方向に均一な照度分布形状が得られないことになるため、発光ダイオードからの光を導く導光部材を採用する必要がある。
【0004】
すなわち、画像形成装置として、モノクロ、フルカラー、MFP等のデジタル複写機、汎用スキャナー等の高画質を要求している画像読取装置、アナログ複写機においては、LED等の光源と導光部材の最適化を図り、光を効率よく集め、かつ、均一な照度分布を得る必要がある。
【0005】
このような原稿照明装置としては、コンタクトガラスの下方から照明する光を出射するライン状に配列された複数の点光源と、点光源から出射される光の射出方向前方に位置付けられ、点光源から出射された光をコンタクトガラス上の原稿に向けて主走査方向に沿って照明するように導光する導光部材を有し、この導光部材に、ライン状に配列された点光源のそれぞれと導光部材との間隔が一定となるように位置決めするとともに、点光源の配列方向が導光部材の長手方向に沿って一致するように位置決めする位置決め手段を設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
この原稿照明装置にあっては、導光部材が位置決め手段を有するので、点光源と導光部材の位置決めの最適化を図ることができ、点光源から出射された光を導光部材に均等に入射させて、点光源から出射された光を導光部材に効率よく集め、原稿に対して均一な照度分布で照射させることができる。
【0007】
ところが、このような構成を有する原稿照明装置にあっては、本等を開いてコンタクトガラス上に載置すると、本等の構造上必然的に頁間部分が浮いてしまうため、この浮いた頁間部分がコンタクトガラスに対して角度を持ってしまう。また、厚みの有する原稿をコンタクトガラスに載置すると、原稿とコンタクトガラス間に段差が生じてしまう。
【0008】
この角度を持って浮いた部分や段差は、一方向からの照明では全体を照明することができず、影ができてしまうため、原稿の読取時に黒い影が読み取られてしまうという不具合が発生してしまった。
【0009】
このような不具合を解消するものとしては、原稿面に光を照射するためのLEDと、LEDが装着され、LEDから出射された光を長さと幅を有する読取対象領域に導く原稿照明装置と、原稿面から反射された光を結像する結像光学系と、結像光学系の結像部に設けられ、原稿面上の原稿の画像を読み取るセンサとを有する画像読取装置において、原稿照明装置が、集光作用を有する光学部材と、複数の反射板(導光部材に相当)とを有し、原稿照明装置の部材設置領域を、原稿面に垂直で、LEDから出射された光の長さ方向に平行であり、かつ読取対象領域を通過する仮想平面によって2つの区画に分割したときに、複数の反射板が各区画に少なくとも1つずつ設置されるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0010】
このような画像読取装置にあっては、原稿面の浮きによる影部分の発生を防止することができ、なおかつ小型で集光の度合いを弱める事の無い高い光利用効率の原稿照明装置を得ることができる。
【0011】
ところが、光源としてLED等の点光源を使用する場合には、複数の点光源を主走査方向(読取ライン方向)に直線状に配列する構成をとるため、各点光源から出射された光を原稿面などの読取面に直接照射すると、主走査方向において照度リップル(照度分布のムラ)が生じ、読み取った画像データに応じて画像形成した場合に照度リップルが原因となる画像濃度ムラが発生する。
【0012】
このような照射リップルが生じるのを防止するために、LEDと原稿面との間に光拡散部材を設置し、LEDから出射された光を光拡散部材によって拡散することにより、照明リップルを抑制して照度分布を均一にするようにした原稿照明装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0013】
この原稿照明装置は、直線状に配列された複数のLEDと、LEDから出射された光の出射方向前方に配置され、LEDから出射された光をLEDの配列方向と直交する方向に集光させる集光体(導光部材に相当)と、LEDから出射された光が照明対象物に至るまでの光路上に配置され、この光をランダムに拡散する光拡散部材とを備えている。
この原稿照明装置は、光拡散部材を集光体の集光面に取付け、この集光体が反射板を兼用する支持部材に挟み込まれるようにして支持されるようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、特許文献3に記載される原稿照明装置にあっては、LED、反射板のメンテナンスを行うために原稿照明装置を分解する際に、LED、集光体および光拡散部材を有する反射板を分解する必要があるとともに、原稿照明装置を一体化する際に、光拡散部材をLEDからの照射領域までの光路上に高精度に位置決めする作業が必要となってしまうので、原稿照明装置のメンテナンス作業の作業性が悪化してしまうという問題があった。
【0015】
また、特許文献2に記載される原稿照明装置は、光拡散部材を有していないが、この原稿照明装置に光拡散部材を設けてLEDと反射板のメンテナンスを行う場合には、LED、反射板および光拡散部材を分解する必要があるとともに、原稿照明装置を一体化する際に、光拡散部材をLEDからの照射領域までの光路上に高精度に位置決めする作業が必要となることが考えられるので、特許文献3に記載されたものと同様に原稿照明装置のメンテナンス作業の作業性が悪化してしまうという問題があった。
【0016】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、光源、導光部材および光拡散部材の分解および組み付けを容易に行うことができるとともに、組み付け時に光源から照射領域までの光路上に光拡散部材を高精度に位置決めすることができ、原稿照明装置のメンテナンス作業の作業性を向上させて副走査方向に均一な照度分布を得ることができる原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の原稿照明装置は、上記目的を達成するため、光源と、前記光源から光を原稿の照射領域に導く導光部材と、前記光源から原稿の照射領域までの光路上に配置され、前記光源からの光を拡散する光拡散部材と、前記導光部材を支持する支持部材とを備えた原稿照明装置において、前記支持部材を、前記導光部材が取付けられる第1の対向面を有する第1の支持部材と、前記第1の支持部材と別体に設けられ、前記第1の対向面に対向して前記導光部材が取付けられた第2の対向面を有する第2の支持部材とから構成し、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材のいずれか一方に前記光拡散部材を固定するとともに、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材のいずれか他方に前記光拡散部材に係合する係合部を設けたものから構成されている。
【0018】
この構成により、例えば、第1の支持部材に光拡散部材を固定すれば、第1の支持部材および光拡散部材を第2の支持部材から一体的に取り外すことができ、光源および導光部材に簡単にアクセスすることができる。
【0019】
また、第2の支持部材に設けられた係合部に光拡散部材を係合させるようにして第1の支持部材および光拡散部材を第2の支持部材に一体的に取付けることにより、光拡散部材を光源から照射領域までの光路上に高精度に位置決めすることができる。この結果、原稿照明装置のメンテナンス作業の作業性を向上させて副走査方向に均一な照度分布を得ることができる。
【0020】
また、本発明の原稿照明装置は、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材が着脱自在に構成されるとともに、前記光拡散部材が、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材のいずれか一方に固定される一端部および前記係合部に係合する係合突起を有する他端部を備えたシート状部材から構成され、前記係合部を穴から構成することにより、前記第1の支部部材および前記第2の支持部材を一体化したときに、前記光拡散部材の前記係合突起が前記穴に係合されるものから構成される。
【0021】
この構成により、シート状の光拡散部材が第1の支持部材に取付けられている場合には、光拡散部材の係合突起を第2の支持部材の穴に係合させるようにして第1の支持部材および光拡散部材を第2の支持部材に組み付けることができ、光拡散部材を光源から照射領域までの光路上に高精度に位置決めすることができる。この結果、原稿照明装置のメンテナンス作業の作業性をより一層向上させることができる。
【0022】
また、光拡散部材が、例えば、第1の支持部材に固定される一端部と、第2の支持部材に形成された穴に係合突起を有する他端部とを備えているので、導光効率の良い導光部材を用いた場合に第1の支持部材が光拡散部材に覆われてしまうのを防止することができる。
このため、第2の支持部材の導光部材のメンテナンスを確実に行うことができるとともに、シート状の光拡散部材の幅方向(主走査方向)で拡散効果を得ることができる。この結果、照明リップルを抑制して副走査方向の照度分布をより確実に均一にすることができる。
【0023】
また、本発明の原稿照明装置は、前記第1の支持部材の前記第1の対向面および前記第2の支持部材の前記第2の対向面に前記光源が嵌合する嵌合部が形成され、前記光源が前記第1の支持部材および前記第2の支持部材に挟持されるものから構成されている。
【0024】
この構成により、第1の支持部材の第1の対向面および第2の支持部材の第2の対向面に形成された嵌合部に光源を嵌合して光源を第1の支持部材および第2の支持部材によって挟持するとともに、第1の支持部材および第2の支持部材を分解して嵌合部から光源を取り外すことにより、光源を第1の支持部材および第2の支持部材に容易に着脱することができ、原稿照明装置のメンテナンス作業の作業性をより一層向上させることができる。
【0025】
また、本発明の走査光学ユニットは、上述した原稿照明装置を備えた走査光学ユニットであって、前記原稿照明装置が着脱自在に取付けられるとともに、原稿から反射された光を読み取る読取手段を内蔵し、原稿の副走査方向に移動自在な筐体を備え、前記第2の支持部材が、前記筐体内に前記読取手段が収納された空間が画成されるように前記原稿照明装置と前記読取手段とを隔離し、前記第2の支持部材に、前記原稿から反射された光を前記空間に導くように主走査方向に延在する長尺のスリットが設けられるものから構成されている。
【0026】
この構成により、第2の支持部材が、筐体内に読取手段が収納された空間が画成されるように原稿照明装置と読取手段とを隔離し、第2の支持部材に、原稿から反射された光を空間に導くように主走査方向に延在する長尺のスリットが設けられるので、原稿からの反射光を読取手段に導く光路を確保して、原稿照明装置と読取手段を光学的に遮断することができる。
このため、光源からの照射光が第2の支持部材によって読取手段に入り込むのを防止することができ、原稿からの反射光以外の光(フレア光)が読取手段に入り込むことを防止できる。このため、読取手段によってより鮮明な画像を読み取ることができる。
【0027】
そして、走査光学ユニットの筐体から原稿照明装置を取り外した後、光源、導光部材および光拡散部材の分解および組み付けを容易に行うことができるとともに、組み付け時に光源から照射領域までの光路上に高精度に位置決めすることができ、原稿照明装置のメンテナンス作業の作業性を向上させて副走査方向に均一な照度分布を得ることができる。
【0028】
また、本発明の走査光学ユニットは、上述した原稿照明装置を備えた走査光学ユニットであって、少なくとも原稿から反射された光を読取手段に向かって反射する反射ミラーを内蔵し、原稿の副走査方向に移動自在な筐体を備え、前記第2の支持部材が、前記筐体内に前記反射ミラーが収納された空間が画成されるように前記原稿照明装置と前記反射ミラーとを隔離し、前記第2の支持部材に、前記原稿から反射された光を前記空間に導くように主走査方向に延在する長尺のスリットが設けられるものから構成されている。
【0029】
この構成により、第2の支持部材が、筐体内に反射ミラーが収納された空間が画成されるように原稿照明装置と反射ミラーとを隔離し、第2の支持部材に、原稿から反射された光を空間に導くように主走査方向に延在する長尺のスリットが設けられるので、原稿からの反射光を反射ミラーに導く光路を確保して、原稿照明装置と反射ミラーを光学的に遮断することができる。
このため、光源からの照射光が第2の支持部材によって反射ミラーに入り込むのを防止することができ、原稿からの反射光以外の光(フレア光)が反射ミラーに入り込むことを防止できる。このため、読取手段によってより鮮明な画像を読み取ることができる。
そして、走査光学ユニットの筐体から原稿照明装置を取り外した後、光源、導光部材および光拡散部材の分解および組み付けを容易に行うことができるとともに、組み付け時に光源から照射領域までの光路上に高精度に位置決めすることができ、原稿照明装置のメンテナンス作業の作業性を向上させて副走査方向に均一な照度分布を得ることができる。
【0030】
また、本発明の画像読取装置は、上述した走査光学ユニットを備えた画像読取装置であって、前記原稿照明装置を副走査方向に移動させる駆動手段を備えたものから構成されている。
【0031】
この構成により、光源、導光部材および光拡散部材の分解および組み付けを容易に行うことができるとともに、組み付け時に光源から照射領域までの光路上に光拡散部材を高精度に位置決めすることができ、原稿照明装置のメンテナンス作業の作業性を向上させて副走査方向に均一な照度分布を得ることができる原稿照明装置を備えた画像読取装置を提供することができる。
【0032】
また、本発明の画像形成装置は、上述した画像読取装置を備えた画像形成装置であって、前記読取手段によって読み取った画像を記録媒体上に形成する画像形成手段を有するものから構成されている。
【0033】
この構成により、光源、導光部材および光拡散部材の分解および組み付けを容易に行うことができるとともに、組み付け時に光源から照射領域までの光路上に光拡散部材を高精度に位置決めすることができ、原稿照明装置のメンテナンス作業の作業性を向上させて副走査方向に均一な照度分布を得ることができる原稿照明装置を備えた画像形成装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0034】
以上説明したように、光源、導光部材および光拡散部材の分解および組み付けを容易に行うことができるとともに、組み付け時に光源から照射領域までの光路上に光拡散部材を高精度に位置決めすることができ、原稿照明装置のメンテナンス作業の作業性を向上させて副走査方向に均一な照度分布を得ることができる原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、カラー複写機の概略構成図である。
【図2】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、画像読取装置の概略斜視図である。
【図3】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、一体型走査光学ユニットの断面図である。
【図4】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、LEDユニットの斜視図である。
【図5】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、カバー部材の断面図である。
【図6】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、カバー部材を下方から見たときの斜視図である。
【図7】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、遮蔽部材を上方から見たときの斜視図である。
【図8】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、遮蔽部材の断面図である。
【図9】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、光拡散シートの突起部を遮蔽部材の穴に係合した状態を示す遮蔽部材および光拡散シートの要部断面図である。
【図10】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、遮蔽部材を上方から見たときの斜視図である。
【図11】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、筐体を上方から見たときの斜視図である。
【図12】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、筐体、遮蔽部材およびカバー部材を分解したときの一体型走査光学ユニットの要部斜視図である。
【図13】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、筐体および遮蔽部材とカバー部材とを分解したときの一体型走査光学ユニットの要部斜視図である。
【図14】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、筐体、遮蔽部材およびカバー部材が組み付けられた状態を示す一体型走査光学ユニットの要部斜視図である。
【図15】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、他の形状のカバー部材を上方から見たときのカバー部材の斜視図である。
【図16】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、遮蔽部材と他の形状のカバー部材および筐体が組み付けられた状態を示す一体型走査光学ユニットの要部斜視図である。
【図17】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、光拡散シートの突起部を遮蔽部材の他の形状の穴に係合した状態を示す遮蔽部材および光拡散シートの要部断面図である。
【図18】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第2の実施の形態を示す図であり、画像読取装置の概略斜視図である。
【図19】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第3の実施の形態を示す図であり、カバー部材および導光部材の側面図である。
【図20】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第3の実施の形態を示す図であり、カバー部材を下方から見たときの斜視図である。
【図21】本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第3の実施の形態を示す図であり、遮蔽部材を上方から見たときの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図17は、本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図である。なお、画像読取装置は、イメージスキャナに適用してもよく、画像形成装置としては、イメージスキャナを有する複写機やファクシミリ装置、複写機能とファクシミリ機能等を備えた複合機等に適用することができる。
【0037】
まず、構成を説明する。
図1において、画像形成装置としてのカラー複写機1は、自動原稿搬送部(以下、ADFともいう)2と、給紙部3と、画像読取装置4と、画像形成部5とを含んで構成されている。
【0038】
ADF2は、原稿トレイ11と、原稿トレイ11に載置された原稿束から原稿を1枚ずつ分離してコンタクトガラス7に向かって搬送する各種ローラ等からなる給紙部13とを備えている。
【0039】
ADF2は、給紙部13によって分離された原稿をコンタクトガラス7上に搬送する搬送ベルト8を備えている。また、ADF2は、各種ローラ等からなる排紙部9を備えており、コンタクトガラス7上の原稿が画像読取装置4によって読み取られると、搬送ベルト8によってコンタクトガラス7から排紙される原稿は、排紙部9によって原稿トレイ11の下方の排紙トレイ12に排紙されるようになっている。また、ADF2は、画像読取装置4に対して図示しないヒンジ等の開閉機構を介して開閉自在に取付けられている。
【0040】
給紙部3は、用紙サイズの異なる記録媒体としての記録紙を収納する給紙カセット21、22と、給紙カセット21、22に収納された記録紙を画像形成部5の画像形成位置まで搬送する各種ローラからなる給紙手段23とを備えている。
【0041】
画像読取装置4は、図2に示すように、画像読取装置4の筐体4a内に一体型走査光学ユニット(走査光学ユニット)40を備えており、この一体型走査光学ユニット40は、後述するLEDユニット44から主走査方向(図2の矢印A方向)に光を照射するとともに、画像読取装置4に備えられる図示しない駆動手段によって全照射領域W内において副走査方向(図1、図2の矢印B方向)に走査(移動)されることによって、原稿の2次元カラー画像を読み取るようになっている。また、コンタクトガラス7は、画像読取装置4の筐体4aの上部に設けられており、筐体4aの上面を構成している。
【0042】
なお、駆動手段は、一体型走査光学ユニット40に固定されたワイヤ、ワイヤに橋架される複数の従動プーリおよび駆動プーリと、駆動プーリを回転させるモータ等によって構成されるものであり、公知であるため、図示省略する。
【0043】
画像形成部5は、画像形成手段を構成するものであり、露光装置31と、複数の感光体ドラム32と、各感光体ドラム32の周囲に設置された異なる色(シアン(C)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk))のトナーを有する現像装置33と、転写ベルト34と、定着装置35とを備えている。
【0044】
画像形成部5は、画像読取装置4によって読み取られて色別分解された画情報に基づいて複数の感光体ドラム32に色分けして画像を形成し、給紙部3から供給された記録紙に感光体ドラム32上のトナーを重ね合わせて転写した後、定着装置35により記録紙に転写されたトナー画像のトナーを溶融して、記録紙にカラー画像を定着するようになっている。
また、カラー複写機1は、図示しない画像送受信装置によって読み取った画像を相手先の装置に送信する機能も備えている。
【0045】
次に、図3〜図16に基づいて一体型走査光学ユニット40の構成を説明する。
図3に示すように、一体型走査光学ユニット40は、筐体41と、筐体41に着脱自在に設けられ、LEDパッケージ46からの光を導く反射部48、49を支持する第1の支持部材としての遮蔽部材42と、遮蔽部材42に着脱自在に設けられるとともに、遮蔽部材42との間に原稿Pの照射領域W1にLEDパッケージ46から照射を行うための開口43aを有し、LEDパッケージ46からの光を導く反射部47を支持する第2の支持部材としてのカバー部材43とを備えている。なお、筐体41、遮蔽部材42およびカバー部材43は、それぞれ樹脂製である。なお、カバー部材43および遮蔽部材42は支持部材を構成している。
【0046】
また、遮蔽部材42とカバー部材43には光源としてのLEDユニット44が取付けられており、このLEDユニット44は、図4に示すように、LED基板45上に発光素子である複数(本実施の形態では7個)のLEDパッケージ46が主走査方向に略直線状に配置されたものから構成されている。
【0047】
本実施の形態のLEDパッケージ46は、所謂、トップビュータイプと称されるものであり、出射面がLED基板45の実装面と直交する方向になっている。
【0048】
このトップビュータイプのLEDパッケージ46は、発光強度分布に指向性を有し、出射光の強度分布は、出射角に対して発光面の直交方向を基準とするランバートの余弦則に倣う強度分布(ランバート分布と呼ぶ)を有している。なお、図3は、一体型走査光学ユニット40の断面図であり、1つのLEDパッケージ46が示されている。
【0049】
図3において、カバー部材43の下面には、LEDパッケージ46からの光を導く導光部材として反射部47が設けられており、カバー部材43に対向する遮蔽部材42の上面にはLEDパッケージ46からの光を導く導光部材として反射部48、49が設けられている。
【0050】
すなわち、反射部47は、カバー部材43の下面である対向面(第2の対向面)43bに設けられており、反射部48、49は、カバー部材43の対向面43bに対向する遮蔽部材42の上面である対向面(第1の対向面)42aに設けられている。
一方、カバー部材43の先端の上面には光拡散部材としてのシート状部材からなる光拡散シート81の一端部が取付けられており、この光拡散シート81の他端部は、LEDパッケージ46側と逆方向に延在している。
【0051】
この光拡散シート81は、図6に示すように、主走査方向においては反射部47の幅より大きい幅を有しているとともに、反射部48の幅よりも大きい幅を有しており、筐体41内を、LEDユニット44および反射部48、49が収納された第1の空間57および反射部49が収納された第2の空間82に離隔している。
【0052】
図5に示すように、光拡散シート81の一端部は、カバー部材43の上面に接着剤や両面テープ等によって固定されており、折り目部81aがカバー部材43の先端に突き当てられるようにしてカバー部材43に固定されている。
【0053】
また、図5〜図7に示すように、光拡散シート81の他端部には複数(本実施の形態では3つ)の係合突起81bが設けられている。また、光拡散シート81の他端部における係合突起81b以外の端部81cは、折り目部81aと略平行に形成されている。したがって、この係合突起81bは、図8、図9に示すように、遮蔽部材42に設けられた3つの穴42cに係合されることでLEDパッケージ46から照射領域W1までの光路上において光拡散シート81の位置が一義的に決定されるようになっている。
また、係合突起81bを穴42cに係合させたとき、係合突起81b以外の端部81cは、遮蔽部材42の表面42fと当接するので、反射部47および反射部48に対する光拡散シート81の位置関係も一義的に決定される。
【0054】
また、図5に示すように、係合突起81bは、水平面と直交する直線に対して傾斜するようになっている。また、図8、図9に示すように、遮蔽部材42は、モールド樹脂から構成されており、遮蔽部材42の成型時の成形型の抜き勾配を確保するために穴42cに傾斜部42dが形成されている。
【0055】
図9に示すように、係合突起81bの板厚と穴42cの開口径とは略同一径となっており、係合突起81bが穴42cに挿通されたときに係合突起81bの一面が傾斜部42dに当接するようになっている。このとき、係合突起81bがスリット59側に移動しようとする付勢力によって、係合突起81bの上部が穴42cの開口に強固に係合することで光拡散シート81が遮蔽部材42に係合される。
【0056】
したがって、本実施の形態のカバー部材43が遮蔽部材42に着脱される際には、カバー部材43および光拡散シート81が遮蔽部材42に一体的に着脱される。
【0057】
なお、穴42cは、削出加工で形成されてもよく、この場合には、係合突起81bを穴の全面に挟み込むようにして係合させてもよい。また、穴42cに傾斜部42dを設けない形状であってもよく、この場合には、図9において、穴42cの左上端部と右下端部とで係合突起81bを係合させてもよい。
【0058】
また、LEDユニット44は、遮蔽部材42およびカバー部材43の間で、LEDパッケージ46からの出射光の中心光軸が略水平に向くような方向にLED基板45が配置されており、このLED基板45は、カバー部材43の対向面43bに設けられた嵌合部としての位置決め用の溝50(図5、図6参照)と、遮蔽部材42の対向面42aに設けられた嵌合部としての位置決め用の溝51(図8、図10参照)とその上下端部が嵌合されることにより、LEDパッケージ46の位置が一義的に決定されている。
【0059】
また、LEDユニット44は、LED基板45が溝50、51に嵌合されることにより、遮蔽部材42およびカバー部材43に挟持され、また、LED基板45が溝50、51から抜け出ることにより、遮蔽部材42およびカバー部材43から取り外されるようになっている。すなわち、LEDユニット44は、遮蔽部材42およびカバー部材43に対して着脱自在となっている。
【0060】
また、図8、図10に示すように、遮蔽部材42の主走査方向両端部(図10に主走査方向Aを示す)には位置決め用の突起52a、52bが設けられており、この突起52a、52bは、遮蔽部材42の主走査方向両端部から上方に突出している。また、図6、図7、図10に示すように、カバー部材43の主走査方向両端部には突起52a、52bに嵌合する位置決め用の穴53a、53bが設けられている。
【0061】
一方の穴53aは、基準となるスリットから形成されており、他方の穴53bは、主走査方向に延在する長穴から構成されている。このため、突起52a、52bを穴53a、53bに嵌合したときに、遮蔽部材42とカバー部材43の寸法ばらつきを吸収することができる。なお、他方の穴53bは、主走査方向に延在する長穴となっているため、LED基板45が副走査方向に傾いてしまうのを防止することができる。
【0062】
また、カバー部材43は、外部から一体型走査光学ユニット40に進入する外乱光を防ぐために設けられており、対向面43bに設けられた反射部47によってLEDパッケージ46から照射された光が反射部49に導かれるようになっている。
本実施の形態の反射部47〜49は、遮蔽部材42およびカバー部材43の対向面42a、43bの形状に沿った反射面形状に成型された母材の表面にアルミ箔等の反射シートを接着させるようにして構成されている。
なお、反射部47〜49は、反射面に成型された母材の表面にアルミを蒸着することにより構成してもよいし、反射面に反射材を練り込んだ塗装を施したものから構成したり、反射材料によるメッキを施すことにより構成してもよい。
また、光拡散シート81は、光を拡散する作用があるものであれば、どのようなタイプでも構わない。例えば、第1の空間57側のシート面に拡散作用を有するように構成したものや、第2の空間82側のシート面に拡散作用を有するように構成したもの、あるいは、光拡散シート81の内部で拡散作用を有する構成にしたものであってもよい。
【0063】
本実施の形態では、突起52a、52bを穴53a、53bに嵌合することにより、遮蔽部材42とカバー部材43との相対的な位置決めを行うことができるため、遮蔽部材42およびカバー部材43のそれぞれに設けられたLED基板45の位置決め用の溝50、51をコンタクトガラス7面に対して直角の方向になるように配置することができ、LED基板45を垂直に保持することができる。このため、発光面をLED基板45と平行に配置されたLEDパッケージ46から出射した光の中心光軸を水平方向に指向させることができる。
このように発光面をLEDパッケージ46から出射した光の中心光軸を水平方向に指向させることができるため、LEDパッケージ46から出射された照明光は、ある角度で広がりながら略水平方向に進行する。
【0064】
遮蔽部材42の反射部48によって反射させられたLEDパッケージ46の照明光は、光拡散シート81を通してさらにある角度で広がりながら図3において原稿Pの照射領域W1に対して左側から照射されるようになっており、光拡散シート81を通してある角度で広がった後、カバー部材43の反射部47で反射させられた照明光は、遮蔽部材42の反射部49でさらに反射し、若しくは、直接LEDパッケージ46から反射部49に到達して反射する光も照射領域W1に対して図3の右側から照射される。
【0065】
なお、照射領域W1は、コンタクトガラス7上のある一定範囲である。また、図3において、照射領域W1に対して右側を走査方向の前側とし、照射領域W1に対して左側を走査方向の後側とすると、本実施の形態では、上述した反射部47〜49から照明作用により、照射領域W1に対して副走査方向の前後方向から光が略均等に照射されることになり、立体物の原稿や切り貼りされた原稿等も影が出ないようにすることができる。
【0066】
したがって、カバー部材43および遮蔽部材42の形状は、LEDパッケージ46から照射される光を照射領域W1に対して副走査方向に一定の照度分布で導くように設計された折り曲げ形状となっている。
【0067】
すなわち、本実施の一体型走査光学ユニット40は、筐体41に設けられ、発光するLEDユニット44と、LEDパッケージ46からの光を原稿Pの照射領域W1に照射する反射部47と、ある一定の角度で光を広がらせる光拡散シート81を有するカバー部材43と、LEDパッケージ46からの光を原稿Pの照射領域W1に照射する反射部48、49を有する遮蔽部材42とからなる原稿照明装置としての原稿照明部56を備えたものとなる。
【0068】
また、遮蔽部材42は、筐体41に着脱自在に設けられており、図3に示すように、筐体41内を、LEDユニット44が設けられた第1の空間57および第2の空間82と、第1の空間57の下方に位置し、画像読取部54が設けられた第3の空間58とに隔離するようになっている。
すなわち、遮蔽部材42は、筐体41内に画像読取部54が収納された空間としての第3の空間58が画成されるように原稿照明部56と画像読取部54とを隔離している。
【0069】
この遮蔽部材42の対向面42aは、画像読取部54の底面を構成するものであり、遮蔽部材42は、第3の空間58に原稿Pからの反射光以外の照明光が進入しないように第1の空間57および第2の空間82から遮断する(隔離する)機能を有しており、原稿照明部56の下方を覆うとともに、筐体41との間で隙間が生じないように筐体41に取付けられている。
【0070】
このように本実施の形態では、反射部47を第1の空間57および第2の空間82に対向するカバー部材43の対向面43bに設けるとともに、反射部48、49を第1の空間57および第2の空間82に対向する遮蔽部材42の対向面42aに設けることで、第3の空間58と隔離された第1の空間57および第2の空間82を画成することができる。
【0071】
また、図3、図8、図10に示すように、遮蔽部材42には主走査方向に延在するスリット59が形成されており、このスリット59は、LEDユニット44から遠く離れて位置している(図3中、右方)。
【0072】
また、スリット59は、反射部48および反射部49の間に位置するようにして設けられており、原稿Pからの反射光(原稿像の光)を第1の空間57から第2の空間82を通して第3の空間58に導くようになっている
また、スリット59は、上下方向に開口しており、開口の高さはLEDパッケージ46の中心よりも高い位置、すなわち、原稿Pに近い位置に設けられている。このため、LEDパッケージ46からの照射光を第1の空間57から第2の空間82を通して第3の空間58に進入し難くして、原稿Pからの反射光のみを第3の空間58に導くことができる。
【0073】
なお、反射部48、49を除いたスリット59の近傍の遮蔽部材42の表面42fやスリット59内の垂直方向の内周側面は、反射率の低い表面処理または、黒色に構成されており、反射部48、49を除いた遮蔽部材42の対向面42aで光を反射し難くしている。
【0074】
一方、図3において、第3の空間58に位置する筐体41には反射ミラー60a〜60e、結像レンズ61および撮像素子としてのCCD(Charge Coupled Device)63が設けられており、これら反射ミラー60a〜60e、結像レンズ61およびCCD63は、読取手段としての画像読取部54を構成している。
【0075】
反射ミラー60a〜60eは、LEDユニット44から反射部47〜49を介して原稿Pの照射領域W1が照射されたときに、照射領域W1における原稿Pのライン上(主走査方向)の反射光L、すなわち、読取光軸が遮蔽部材42のスリット59を介して第3の空間58に導かれると、反射ミラー60a、60b、60c、60d、60eの順に反射するようになっている。したがって、反射ミラー60a〜60eは、反射光Lを結像レンズ61に導くように筐体41の所定個所に取付けられている。
【0076】
この結像レンズ61は、筐体41の底部に取付けられており、反射ミラー60eによって反射された光を結像させるようになっている。CCD63は、結像レンズ61の結像位置に配置されるように筐体41の副走査方向一側面に取付けられており、原稿Pの画像を読み取るようになっている。本実施の形態のCCD63は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色毎に設けられており、カラー画像の読み取りを行うことができる。
【0077】
このCCD63は、SBU(スキャナボードユニット)64上に配置されており、このSBU64は、筐体41の副走査方向一側面に取付けられている。このSBU64にはCCD63の他にICチップやチップコンデンサ等の電子部品が実装されており、CCD63によって読み取られた原稿Pの画像を処理し、露光装置31に送信するようになっている。
【0078】
次に、図11〜図14に基づいて筐体41の構成、筐体41と遮蔽部材42およびカバー部材43との位置関係を説明する。
まず、LEDユニット44、反射部47〜49のメンテナンスを行う場合には、カバー部材43の穴53a、53bを遮蔽部材42の突起52a、52bから抜き出した後、カバー部材43を上方に持ち上げることにより、光拡散シート81の係合突起81bが遮蔽部材42の穴42cから外れ、カバー部材43および光拡散シート81を一体的に遮蔽部材42から取り外す。
【0079】
このとき、位置決め用の溝50がLEDユニット44から外れるため、外部に開放されたLEDユニット44を位置決め用の溝51から抜き出すことにより、LEDユニット44を遮蔽部材42から取り外す。
【0080】
LEDユニット44および反射部47〜49のメンテナンスが終了してカバー部材43を遮蔽部材42に組み付ける場合には、LEDユニット44を溝51に嵌合させた後、光拡散シート81の係合突起81bを遮蔽部材42の穴42cに係合させ、次いで、カバー部材43の穴53a、53bを遮蔽部材42の突起52a、52bに嵌合させることにより、カバー部材43および遮蔽部材42を一体化する。
また、カバー部材43の穴53a、53bを遮蔽部材42の突起52a、52bに嵌合させたときに、カバー部材43の溝50にLEDユニット44が嵌合されるため、LEDユニット44がカバー部材43および遮蔽部材42に挟持されるようにしてカバー部材43および遮蔽部材42に取付けられる。
【0081】
一方、図11〜図14において、筐体41の主走査方向両端部には一対の溝66が形成されており、この一対の溝66の垂直方向の内周側面を結んだ線は、主走査方向に平行となっている。なお、図11〜図14には主走査方向の一方側の溝66のみを図示している。
【0082】
また、図10に示すように、遮蔽部材42の主走査方向両端部には突起67が形成されており、この突起67は、遮蔽部材42の主走査方向両端部から水平方向に突出し、溝66に嵌合されるようになっている。
【0083】
そして、突起67を溝66に嵌合することによって遮蔽部材42を筐体41に取付けると、LEDユニット44と反射ミラー60a〜60e、結像レンズ61およびCCD63との位置決めが行われる。
【0084】
すなわち、カラー複写機1では、LEDパッケージ46から原稿Pの照射領域W1に照射される光の中にそれぞれ数十μm程度の幅のR、G、Bラインが含まれる。このため、原稿Pから反射される読取光軸Lがずれた状態で反射ミラー60a〜60eおよび結像レンズ61を通してCCD63に入力されると、R、G、Bの光量バランスが一定とならずに、鮮明な画像を読み取ることができないおそれがある。
【0085】
本実施の形態では、照射領域W1における原稿の副走査方向の照度分布を一定にして照度分布のピーク光量位置とCCD63の中心、すなわち、読取領域の中心とが一致するように、LEDユニット44および反射部47〜49と反射ミラー60a〜60e、結像レンズ61およびCCD63とを位置決めするための突起67を遮蔽部材42の主走査方向両端部に設け、この突起67を筐体41の溝66に嵌合させるようにしているため、遮蔽部材42を筐体41に取付けるだけで、照射領域W1における原稿の副走査方向の照度分布を一定にして照度分布のピーク光量位置と読取領域の中心とを一致させることができる。
【0086】
また、溝66および突起67は、遮蔽部材42およびカバー部材43に設けられたLED基板45の位置決め用の溝50、51の近傍に設けられており、LED基板45の上下端部を位置決め用の溝50、51に嵌合することでLED基板45を遮蔽部材42およびカバー部材43に取付けた後、突起67を溝66に嵌合することにより、遮蔽部材42およびカバー部材43を筐体41に取付けたときに、LED基板45を主走査方向と平行に位置決めすることができる。
【0087】
すなわち、溝66および突起67をLED基板45の位置決め用の溝50、51の近傍に設けることにより、LEDパッケージ46からの出射光の中心光軸が略水平に向くような方向にLED基板45を配置するための精度を高めることができる。
【0088】
また、図12〜図14に示すように、筐体41の主走査方向の一側面には溝部70が形成されており、この溝部70の底面にはボルト挿通孔70aが開口している。
【0089】
また、図10に示すように、遮蔽部材42の主走査方向一端部には内周面にネジ部が加工されたボルト挿通部72が形成されており、遮蔽部材42を筐体41に取付けたときに、ボルト挿通孔70aとボルト挿通部72が位置合わせされるようになっている。
【0090】
そして、ボルト挿通孔70aを介してボルト挿通部72にボルト71を螺合することにより、遮蔽部材42が筐体41に固定されるようになっている。なお、溝部70の深さは、ボルト71の頭部の高さと略同程度となっており、ボルト71の頭部が筐体41の側面から突出しないようになっている。
このように本実施の形態では、反射部47が取付けられる対向面43bを有するカバー部材43と、カバー部材43に対して分割されるとともにカバー部材43に着脱自在に設けられ、カバー部材43の対向面43bに対向して反射部48、49が取付けられた対向面42aを有する遮蔽部材42とを備え、カバー部材43に光拡散シート81を固定するとともに、遮蔽部材42に、光拡散シート81の係合突起81bに係合する穴42cを設けたので、カバー部材43および光拡散シート81を遮蔽部材42から一体的に取り外すことができ、LEDユニット44および反射部47〜49に簡単にアクセスすることができる。
【0091】
また、遮蔽部材42に設けられた穴42cに光拡散シート81の係合突起81bを係合させるようにしてカバー部材43および光拡散シート81を遮蔽部材42に一体的に取付けることにより、光拡散シート81をLEDパッケージ46から照射領域W1までの光路上に高精度に位置決め、すなわち、LEDパッケージ46からの照射光の中心光軸が光拡散シート81で屈折しないように中心光軸に対して水平に光拡散シート81を設置することができる。この結果、原稿照明部56のメンテナンス作業の作業性を向上させて副走査方向に均一な照度分布を得ることができる。
【0092】
また、本実施の形態では、光拡散シート81が、カバー部材43に固定される一端部と、遮蔽部材42に形成された穴42cに係合突起81bを有する他端部とを備えているので、反射率(導光効率)の良い反射部47を用いた場合にカバー部材43が光拡散シート81に覆われてしまうのを防止することができる。
このため、遮蔽部材42の反射部47のメンテナンスを確実に行うことができるとともに、光拡散シート81の幅方向(主走査方向)で拡散効果を得ることができる。この結果、照明リップルを抑制して副走査方向の照度分布をより確実に均一にすることができる。
【0093】
また、本実施の形態では、筐体41内に画像読取部54が収納された第2の空間82が画成されるように原稿照明部56と画像読取部54とを隔離する遮蔽部材42を設け、この遮蔽部材42の上面にLEDユニット44からの光を原稿Pの照射領域W1に照射するための反射部48、49を設けるとともに、原稿Pから反射された光を第1の空間57から第2の空間82を通して第3の空間58に導くように主走査方向に延在する長尺のスリット59を設けたので、原稿Pからの反射光を画像読取部54に導く光路を確保して、原稿照明部56と画像読取部54を光学的に遮断することができる。
このため、LEDユニット44からの照射光が遮蔽部材42によって反射ミラー60a〜60e、結像レンズ61およびCCD63に入り込むのを防止することができ、原稿Pからの反射光以外の光(フレア光)が画像読取部54に入り込むことを防止できる。
特に、画像読取部54が1つ以上の反射ミラー60a〜60eを有する場合には、反射ミラー60a〜60eの配置によってフレア光の発生が起こり易い。また、結像レンズとして、等倍センサに用いられるセルフォックレンズアレイ等の等倍結像系よりも縮小結像系の鏡筒レンズを用いた場合には、フレア光がCCD63に入射し易い。本実施の形態では、遮蔽部材42を設けることによって結像光以外の照明光を遮断することができるので、フレア光の防止に有効である。
また、本実施の形態では、反射部48、49を有する遮蔽部材42の主走査方向両端部に、筐体41の溝66に嵌合され、原稿照明部56と画像読取部54との位置決めを行う突起67を設けたので、遮蔽部材42を筐体41に取付けるだけの簡単な作業で照射領域W1における副走査方向の照度分布を一定にして照度分布のピーク光量位置とCCD63の中心を一致させることができ、CCD63によって鮮明な画像を読み取ることができる。
また、本実施の形態では、遮蔽部材42を筐体41に着脱自在にしたので、画像読取部54へのアクセスを容易にして、画像読取部54のメンテナンスを容易に行うことができる。
なお、本実施の形態では、遮蔽部材42をボルト71によって筐体41に固定しているが、これに限らず、図15、図16に示すように、カバー部材43の主走査方向両端部に嵌合溝68aが形成された嵌合片68を設けるとともに、遮蔽部材42の主走査方向両端部に突起69を形成し、嵌合片68の嵌合溝68aを突起69に嵌合することにより、遮蔽部材42およびカバー部材43を筐体41に取付けるようにしてもよい。
このようにすれば、溝部70やボルト挿通部72は必ずしも必要ではなく、嵌合片68および突起69によってカバー部材43を筐体41に固定するのを利用して、カバー部材43を介して遮蔽部材42を筐体41に固定するだけでもよい。
また、遮蔽部材42およびカバー部材43を筐体41に取付ける手段としては、スナップフィットによって遮蔽部材42およびカバー部材43を筐体41に固定してもよい。また、カバー部材43を遮蔽部材42に圧入した後、遮蔽部材42を筐体41に圧入することによって固定してもよい。さらに、カバー部材43を遮蔽部材42に取付けた後に、遮蔽部材42をピンによって筐体41に固定したり、遮蔽部材42を筐体41に引っ掛けるようにして固定してもよい。
また、本実施の形態では、遮蔽部材42によって筐体41内に第1の空間57と第2の空間82とを画成しているが、これに限らず、遮蔽部材42を筐体41の上端開口部に設けてもよい。すなわち、遮蔽部材42を、筐体41内に画像読取部54を収納するための空間を画成するための蓋として用いてもよい。
また、本実施の形態の穴42cの入口(上部)の開口径が出口(下部)の開口径よりも小さくなっているが、図17に示すように、穴42cの入口の開口径を出口の開口径よりも大きくしてもよい。このようにすれば、係合突起81bを穴42cに容易に嵌合させることができる。
【0094】
また、穴42cの入口の開口径を出口の開口径よりも大きくした場合には、穴42cの出口の開口径と係合突起81bの板厚を同じにして係合突起81bの下部を穴43の出口に嵌合させることができればよい。
また、本実施の形態では、光拡散シート81をカバー部材43に固定しているが、遮蔽部材42に固定してもよい。この場合には、カバー部材43に光拡散シート81の係合突起81bに係合する穴を設ければよい。
【0095】
(第2の実施の形態)
図18は、本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第2の実施の形態を示す図であり、本実施の形態では、原稿照明装置を除いた画像読取装置の構成が第1の実施の形態と異なるのみであり、第1の実施の形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
【0096】
図16において、画像読取装置4は、筐体4a内に、走査光学ユニットを構成し、矢印Bで示すように副走査方向に一定の速度で移動する第1の走行体101と、矢印Bで示す副走査方向に第1の走行体101の半分の速度で走行する第2の走行体106と、筐体4aに固定された結像レンズ107と、筐体4aに固定されたCCD108とを備えている。
【0097】
第1の走行体101は、筐体102に第1の実施の形態と同様の構成を有する原稿照明装置としての原稿照明部56が着脱自在に設けられている。また、遮蔽部材42は、筐体102内をLEDユニット44が設けられ、光拡散シート81によって画成される第1の空間57および第2の空間82と、第1の空間57および第2の空間82の下方に位置し、反射ミラー103が設けられた第3の空間58とに隔離している。また、本実施の形態の光拡散シート81は、カバー部材43に接着剤等によって固定されている。
すなわち、遮蔽部材42は、筐体102内に反射ミラー103が収納された空間としての第2の空間82が画成されるように原稿照明部56と反射ミラー103とを隔離している。
【0098】
そして、原稿Pからの反射光がスリット59を通して第1の空間57から第2の空間82を通してから第3の空間58に導かれ、反射ミラー103で結像光が反射されるようになっている。また、第2の走行体106内には、反射ミラー104、105が取付けられており、この反射ミラー104、105は、反射ミラー103から反射された光を結像レンズ107に反射するようになっている。
【0099】
結像レンズ107は、反射ミラー105から反射された光を撮像素子としてのCCD108に結像するようになっている。CCD108は、結像位置に設けられており、結像レンズ107によって結像された光を読み取るようになっている。本実施の形態では、反射ミラー103〜105、結像レンズ107およびCCD108が読取手段を構成している。
【0100】
本実施の形態では、遮蔽部材42によって筐体102内を、LEDユニット44が設けられた第1の空間57および第2の空間82と読取手段である反射ミラー103が設けられた第3の空間(空間)58とに隔離し、原稿Pからの反射光を第1の空間57から遮蔽部材42に設けられたスリット59を通して第2の空間82に導くようにしたので、原稿Pからの反射光を反射ミラー103に導く光路を確保して、原稿照明部56と反射ミラー103を光学的に遮断することができる。
【0101】
このため、LEDユニット44からの照射光が遮蔽部材42によって反射ミラー103に入り込むのを防止することができ、原稿Pからの反射光以外の光(フレア光)が反射ミラー103に入り込むことを防止できる。このため、CCD108によってより鮮明な画像を読み取ることができる。
また、本実施の形態では、遮蔽部材42によって筐体102内に第1の空間57および第2の空間82と第3の空間58とを画成しているが、これに限らず、遮蔽部材42を筐体102の上端開口部に設けてもよい。すなわち、遮蔽部材42を、筐体102内に反射ミラー103を収納するための空間を画成するための蓋として用いてもよい。
また、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、光拡散シート81をカバー部材43と一体的に遮蔽部材42に対して着脱することができるため、原稿照明部56のメンテナンス作業の作業性を向上させることができる。
【0102】
(第3の実施の形態)
図19〜図21は、本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置の第3の実施の形態を示す図であり、導光部材および光拡散部材の構成が第1の実施の形態と異なるのみであり、第1の実施の形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
【0103】
また、図19〜図21に示すように、カバー部材43には導光部材91が設けられており、この導光部材91は、LEDユニット44からの照射光が入射される入射面91aから入った光を内部で反射して、出射面91bから光を出射するようになっている。
【0104】
また、導光部材91の側面91c、91dは、カバー部材43の対向面43bおよび遮蔽部材42の対向面42aに形成される反射部47〜49に相当するものであり、出射面91bの表面を加工することで出射面91bが光拡散シート81に相当する機能を有することになる。
【0105】
また、導光部材91の側面91cは、カバー部材43の対向面43bに接着剤等によって固定されており、導光部材91の側面91dの主走査方向両端部には係合突起92が形成されている。
【0106】
この係合突起92は、遮蔽部材42に形成された係合部としての穴42eに係合するようになっており、係合突起92が穴42eに係合することにより、入射面91a、光拡散部材に相当する出射面91bおよび側面91c、91dの位置がLEDユニット44に対して一義的に決まるようになっている。
【0107】
本実施の形態では、導光部材91の側面91cが取付けられる対向面43bを有するカバー部材43と、カバー部材43に対して分割されるとともにカバー部材43に着脱自在に設けられ、対向面43bに対向して導光部材91の側面91dが取付けられた対向面42aを有する遮蔽部材42とを備えた。
【0108】
このため、カバー部材43に光拡散部材(出射面91b)が一体化された導光部材91を固定するとともに、遮蔽部材42に、導光部材91の係合突起92に係合する穴42eを設けたので、カバー部材43および導光部材91を遮蔽部材42から一体的に取り外すことができ、LEDユニット44および導光部材91に簡単にアクセスすることができる。
【0109】
また、遮蔽部材42に設けられた穴42cに導光部材91の係合突起92を係合させるようにしてカバー部材43および光拡散機能を有する出射面91bを有する導光部材91を遮蔽部材42に一体的に取付けることにより、光拡散機能を有する出射面91bをLEDパッケージ46から照射領域W1までの光路上に高精度に位置決めすることができる。この結果、原稿照明部56のメンテナンス作業の作業性を向上させて副走査方向に均一な照度分布を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0110】
以上のように、本発明に係る原稿照明装置、走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置は、光源、導光部材および光拡散部材の分解および組み付けを容易に行うことができるとともに、組み付け時に光源から照射領域までの光路上に高精度に位置決めすることができ、原稿照明装置のメンテナンス作業の作業性を向上させて副走査方向に均一な照度分布を得ることができるという効果を有し、原稿に光を照射する原稿照明装置、この原稿照明装置を備えた走査光学ユニット、この走査光学ユニットを備えた複写機、ファクシミリ装置、イメージスキャナ等に使用される画像読取装置およびこの画像読取装置を備えた画像形成装置等として有用である。
【符号の説明】
【0111】
1 カラー複写機(画像形成装置)
4 画像読取装置
5 画像形成部(画像形成手段)
40 一体型走査光学ユニット
41 筐体
42 遮蔽部材(第1の支持部材)
42a 対向面(第1の対向面)
42c、42e 穴(係合部)
43 カバー部材(第2の支持部材)
43b 対向面(第2の対向面)
44 LEDユニット(光源)
47 反射部
54 画像読取部(読取手段)
56 原稿照明部(原稿照明装置)
59 スリット
60a〜60e、103〜105 反射ミラー(読取手段)
61、107 結像レンズ(読取手段)
81 光拡散シート(光拡散部材)
81b 係合突起
82 第2の空間(空間)
91 導光部材
91b 出射面(光拡散部材)
108 CCD(読取手段)
P 原稿
W1 照射領域
【先行技術文献】
【特許文献】
【0112】
【特許文献1】特開2006−25303号公報
【特許文献2】特開2008−209879号公報
【特許文献3】特開2005−156600号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、前記光源から光を原稿の照射領域に導く導光部材と、前記光源から原稿の照射領域までの光路上に配置され、前記光源からの光を拡散する光拡散部材と、前記導光部材を支持する支持部材とを備えた原稿照明装置において、
前記支持部材を、前記導光部材が取付けられる第1の対向面を有する第1の支持部材と、前記第1の支持部材と別体に設けられ、前記第1の対向面に対向して前記導光部材が取付けられた第2の対向面を有する第2の支持部材とから構成し、
前記第1の支持部材および前記第2の支持部材のいずれか一方に前記光拡散部材を固定するとともに、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材のいずれか他方に前記光拡散部材に係合する係合部を設けたことを特徴とする原稿照明装置。
【請求項2】
前記第1の支持部材および前記第2の支持部材が着脱自在に構成されるとともに、前記光拡散部材が、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材のいずれか一方に固定される一端部および前記係合部に係合する係合突起を有する他端部を備えたシート状部材から構成され、
前記係合部を穴から構成することにより、前記第1の支部部材および前記第2の支持部材を一体化したときに、前記光拡散部材の前記係合突起が前記穴に係合されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の原稿照明装置。
【請求項3】
前記第1の支持部材の前記第1の対向面および前記第2の支持部材の前記第2の対向面に前記光源が嵌合する嵌合部が形成され、前記光源が前記第1の支持部材および前記第2の支持部材に挟持されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の原稿照明装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の原稿照明装置を備えた走査光学ユニットであって、
前記原稿照明装置が着脱自在に取付けられるとともに、原稿から反射された光を読み取る読取手段を内蔵し、原稿の副走査方向に移動自在な筐体を備え、
前記第2の支持部材が、前記筐体内に前記読取手段が収納された空間が画成されるように前記原稿照明装置と前記読取手段とを隔離し、前記第2の支持部材に、前記原稿から反射された光を前記空間に導くように主走査方向に延在する長尺のスリットが設けられることを特徴とする走査光学ユニット。
【請求項5】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の原稿照明装置を備えた走査光学ユニットであって、
少なくとも原稿から反射された光を読取手段に向かって反射する反射ミラーを内蔵し、原稿の副走査方向に移動自在な筐体を備え、
前記第2の支持部材が、前記筐体内に前記反射ミラーが収納された空間が画成されるように前記原稿照明装置と前記反射ミラーとを隔離し、前記第2の支持部材に、前記原稿から反射された光を前記空間に導くように主走査方向に延在する長尺のスリットが設けられることを特徴とする走査光学ユニット。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の走査光学ユニットを備えた画像読取装置であって、
前記原稿照明装置を副走査方向に移動させる駆動手段を備えたことを特徴とする画像読取装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画像読取装置を備えた画像形成装置であって、
前記読取手段によって読み取った画像を記録媒体上に形成する画像形成手段を有することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2010−191184(P2010−191184A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−35319(P2009−35319)
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.セルフォック
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】