説明

参照信号送信方法、移動局装置及び基地局装置

【課題】SRSの送信に用いられる無線リソースを効率的に使用すること。
【解決手段】基地局装置eNodeBからSRS(Sounding Reference Signal)の送信指示を含むスケジューリンググラントを送信し、移動局装置UEからこのスケジューリンググラントに応じてSRSを送信することを特徴とする。SRSは、スケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)のサブフレームと、同一のサブフレーム、直前のサブフレーム又は所定数前のサブフレームで送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、参照信号送信方法、移動局装置及び基地局装置に関し、特に、次世代移動通信システムにおける参照信号送信方法、移動局装置及び基地局装置に関する。
【背景技術】
【0002】
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)ネットワークにおいては、周波数利用効率の向上、データレートの向上を目的として、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)やHSUPA(High Speed Uplink Packet Access)を採用することにより、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)をベースとしたシステムの特徴を最大限に引き出すことが行われている。このUMTSネットワークについては、更なる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が検討されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
第3世代のシステムは、概して5MHzの固定帯域を用いて、下り回線で最大2Mbps程度の伝送レートを実現できる。一方、LTE方式のシステムにおいては、1.4MHz〜20MHzの可変帯域を用いて、下り回線で最大300Mbps及び上り回線で75Mbps程度の伝送レートを実現できる。また、UMTSネットワークにおいては、更なる広帯域化及び高速化を目的として、LTEの後継のシステムも検討されている(例えば、LTEアドバンスト(LTE−A))。例えば、LTE−Aにおいては、LTE仕様の最大システム帯域である20MHzを、100MHz程度まで拡張することが予定されている。
【0004】
LTE方式のシステム(LTEシステム)において、基地局装置は、移動局装置から送信されるチャネル品質測定用のSRS(Sounding Reference Signal)に基づいて上りリンクのチャネル品質を測定し、移動局装置がデータチャネル信号(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)を送信するためのスケジューリングを行い、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)にて指示する。この場合において、チャネル品質測定用のSRSは、上りリンクの無線フレームを構成するサブフレームの最終シンボルに多重され、5msec間隔で周期的に移動局装置から基地局装置に送信される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】3GPP, TR25.912 (V7.1.0), "Feasibility study for Evolved UTRA and UTRAN", Sept. 2006
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、LTEシステムにおいては、移動局装置から上りリンクで送信するデータチャネル信号(PUSCH)が存在しない場合においても、SRSが周期的に基地局装置に送信されている。このため、データチャネル信号(PUSCH)の有無とは無関係にSRSの送信に用いられる無線リソースが固定的に使用され、無線リソースを効率的に使用することが困難であるという問題がある。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、SRSの送信に用いられる無線リソースを効率的に使用することができる参照信号送信方法、移動局装置及び基地局装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の参照信号送信方法は、基地局装置からSRS(Sounding Reference Signal)の送信指示を含むスケジューリンググラントを送信するステップと、移動局装置から前記スケジューリンググラントに含まれるSRSの送信指示に応じてSRSを送信するステップとを具備することを特徴とする。
【0009】
本発明の参照信号送信方法は、基地局装置からSRS(Sounding Reference Signal)の送信指示を含む上りリンクスケジューリンググラントを送信するステップと、移動局装置から前記上りリンクスケジューリンググラントに含まれるSRSの送信指示に応じてSRSを送信するステップとを具備することを特徴とする。
【0010】
この方法によれば、上りリンクスケジューリンググラントに含まれるSRSの送信指示に応じて移動局装置からSRSが送信されることから、SRSが多重されるサブフレームを動的に制御することができるので、SRSの送信に用いられる無線リソースを効率的に使用することが可能となる。
【0011】
本発明の移動局装置は、基地局装置からSRSの送信指示を含む上りリンクスケジューリンググラントを受信する受信手段と、前記上りリンクスケジューリンググラントに含まれるSRSの送信指示に応じてSRSを所定のシンボルに多重する多重手段と、前記多重手段により多重されたSRSを前記基地局装置に送信する送信手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、SRSの送信指示を含む上りリンクスケジューリンググラントの通知を受けた場合に限ってSRSが送信されることから、SRSが多重されるサブフレームを動的に制御することができるので、SRSの送信に用いられる無線リソースを効率的に使用することが可能となる。
【0013】
本発明の基地局装置は、SRSの送信指示を含む上りリンクスケジューリンググラントを生成する生成手段と、前記生成手段で生成した前記上りリンクスケジューリンググラントを移動局装置に送信する送信手段とを具備することを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、SRSの送信指示を含む上りリンクスケジューリンググラントが送信されることから、上りリンクスケジューリンググラントによりSRSの送信を指示することができるので、SRSが多重されるサブフレームを動的に制御することができるので、SRSの送信に用いられる無線リソースを効率的に使用することが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、SRSの送信に用いられる無線リソースを効率的に使用することができる参照信号送信方法、移動局装置及び基地局装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】LTEシステムにおけるSRSの送信方法について説明するための図である。
【図2】本発明の第1の態様に係る参照信号送信方法で送信されるSRSについて説明するための図である。
【図3】本発明の第2の態様に係る参照信号送信方法で送信されるSRSについて説明するための図である。
【図4】本発明の第3の態様に係る参照信号送信方法で送信されるSRSについて説明するための図である。
【図5】第4の態様に係る参照信号送信方法におけるSRSが多重されたサブフレームを説明するための図である。
【図6】本発明の第4の態様に係る参照信号送信方法でSRSが多重されるシンボルについて説明するための図である。
【図7】第1の態様に係る参照信号送信方法におけるSRSが多重されたサブフレームを説明するための図である。
【図8】本発明の第5の態様に係る参照信号送信方法でSRSが多重されるシンボルについて説明するための図である。
【図9】本発明の第6の態様に係る参照信号送信方法でSRSが多重されるシンボルについて説明するための図である。
【図10】本発明の第7の態様に係る参照信号送信方法でSRSが多重されるシンボルについて説明するための図である。
【図11】本発明の第8の態様に係る参照信号送信方法でSRSが多重されるシンボルについて説明するための図である。
【図12】本発明の一実施の形態に係る移動通信システムの構成を説明するための図である。
【図13】上記実施の形態に係る移動局装置の全体構成を示すブロック図である。
【図14】上記実施の形態に係る基地局装置の全体構成を示すブロック図である。
【図15】上記実施の形態に係る移動局装置が有するベースバンド信号処理部の機能ブロック図である。
【図16】上記実施の形態に係る基地局装置が有するベースバンド信号処理部の機能ブロック図である。
【図17】本発明の第9の態様に係る参照信号送信方法でSRSが多重されるシンボルについて説明するための図である。
【図18】本発明の第10の態様に係る参照信号送信方法でSRSが多重されるシンボルについて説明するための図である。
【図19】本発明の第11の態様に係る参照信号送信方法で送信されるスケジューリンググラントについて説明するための図である。
【図20】本発明の第11の態様に係る参照信号送信方法で送信される送信電力情報及び拡張送信電力制御情報について説明するための図である。
【図21】本発明の第11の態様に係る参照信号送信方法で送信されるSRSについて説明するための図である。
【図22】本発明の変更例に係る移動局装置が有するベースバンド信号処理部の機能ブロック図である。
【図23】本発明の変更例に係る基地局装置が有するベースバンド信号処理部の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、LTEシステムにおけるSRS(Sounding Reference Signal)の送信方法について説明するための図である。図1に示すように、LTEシステムにおいて、チャネル品質測定用のSRSは、上りリンク(UL:Uplink)の無線フレームを構成するサブフレーム(サブフレーム#n〜#n+9)の最終シンボルに多重され、5msec間隔で周期的に移動局装置UEから基地局装置eNodeBに送信される。図1においては、サブフレーム#n+1、#n+6の最終シンボルにSRSが多重された場合について示している。
【0018】
一方、データチャネル信号(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)は、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)で上りリンク(UL)スケジューリンググラントの通知を受けた後、4TTI(Transmission Time Interval:伝送時間間隔)後に上りリンクで送信される。ここで、サブフレームは、誤り訂正符号化(チャネル符号化)された1データ・パケットの送信時間単位であり、1TTIに等しい。このため、ULスケジューリンググラントの通知を受けると、4サブフレーム後にPUSCHが送信される。図1においては、下りリンク(DL:Downlink)の無線フレームを構成するサブフレーム(サブフレーム#m〜#m+9)のうち、サブフレーム#m〜#m+2及び#m+4でULスケジューリンググラントが通知され、これらのULスケジューリンググラントに応じて上りリンク(UL)のサブフレーム#n+4〜#n+6及び#n+8でPUSCHが送信される場合について示している。
【0019】
図1に示すように、SRSは、各サブフレームで送信されるPUSCHの有無とは無関係に送信されることから、仮にULスケジューリンググラントの通知がなく、PUSCHが送信されない場合においても、上りリンク(UL)で周期的に基地局装置eNodeBに送信されることとなる。無線リソースを効率的に使用する観点からすると、基地局装置eNodeBにおけるチャネル品質測定を目的とするSRSは、PUSCHが送信される場合に測定されることが好ましい。しかしながら、LTEシステムにおいては、PUSCHの有無とは無関係にSRSの送信に用いられる無線リソースが固定的に使用されることから、無線リソースを効率的に使用することが困難となっている。本発明者らは、このようにPUSCHの有無とは無関係にSRSが送信されることで、無線リソースが無駄に使用されている点に着目し、本発明をするに至ったものである。
【0020】
すなわち、本発明に係る参照信号送信方法においては、SRSを周期的に送信するのではなく、動的にSRSの送信の有無を制御することで、SRSの送信に用いられる無線リソースの効率的な使用を図るものである。より具体的には、PUSCHの送信を指示するULスケジューリンググラントによってSRSの送信を移動局装置UEに指示することで、SRSが多重されるサブフレームを動的に制御し、SRSの送信に用いられる無線リソースを効率的に使用することができるようにするものである。
【0021】
本発明に係る参照信号送信方法は、基地局装置eNodeBからPDCCHで通知するULスケジューリンググラントに、移動局装置UEにおけるSRSの送信の有無(送信オン/オフ)を識別するための1ビット(以下、「送信識別ビット」という)を含める。移動局装置UEにおいては、この送信識別ビットに応じて動的にSRSの送信タイミングを制御する。これにより、ULスケジューリンググラントの送信識別ビットに応じてSRSが多重されるサブフレームを動的に制御することができるので、SRSの送信に用いられる無線リソースを効率的に使用することが可能となる。
【0022】
本発明の第1の態様に係る参照信号送信方法は、基地局装置eNodeBにおいて、送信識別ビットに送信オンを示す「1」を割り当てるULスケジューリンググラントを選択し、この選択したULスケジューリンググラントによりSRSの送信の有無を移動局装置UEに指示し、移動局装置UEにおいては、この送信識別ビットを含むULスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHと同一のサブフレームでSRSを送信する。
【0023】
図2は、第1の態様に係る参照信号送信方法で送信されるSRSについて説明するための図である。図2においては、基地局装置eNodeBにおいて、サブフレーム#m、#m+4のULスケジューリンググラントが、SRSの送信指示(すなわり、送信オンの送信識別ビット)を含むULスケジューリンググラントに選択された場合について示している。SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントの通知を受けると、移動局装置UEにおいては、このULスケジューリンググラントに応じて4サブフレーム後のサブフレーム#n+4、#n+8で送信するPUSCHと共にSRSを基地局装置eNodeBに送信する。
【0024】
第1の態様に係る参照信号送信方法において、SRSは、送信指示を含むULスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHと同一のサブフレームで送信されることから、サブフレーム#n+4、#n+8の最終シンボルに多重される。すなわち、SRSは、サブフレーム#n+4、#n+8に割り当てられたPUSCHの後に連続して多重される。基地局装置eNodeBにおいては、このようにPUSCHに連続して多重されるSRSに基づいてチャネル品質を測定し、移動局装置UEにおけるPUSCH送信のためのスケジューリングを行う。このため、実際にPUSCHが送信されるタイミングにおけるチャネル品質を測定することができるので、実際のチャネル状態を反映してスケジューリングを行うことが可能となる。
【0025】
なお、基地局装置eNodeBにおけるSRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントは、先行して送信したSRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントとの間隔の有無等を考慮して選択される。例えば、先行して送信した送信指示を含むULスケジューリンググラントから一定の間隔(例えば、4TTI)が経過している場合に次に送信されるULスケジューリンググラントが、SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントに選択される。なお、SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントの選択方法については適宜変更が可能である。後述する第2、第3の態様に係る参照信号送信方法においても同様である。
【0026】
本発明の第2の態様に係る参照信号送信方法は、基地局装置eNodeBにおいて、送信識別ビットに送信オンを示す「1」を割り当てるULスケジューリンググラントを選択し、この選択したULスケジューリンググラントによりSRSの送信の有無を移動局装置UEに指示し、移動局装置UEにおいては、この送信識別ビットを含むULスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームの直前のサブフレームでSRSを送信する。
【0027】
図3は、第2の態様に係る参照信号送信方法で送信されるSRSについて説明するための図である。図3においては、図2と同様に、基地局装置eNodeBにおいて、サブフレーム#m、#m+4のULスケジューリンググラントが、SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントに選択された場合について示している。SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントの通知を受けると、移動局装置UEにおいては、このULスケジューリンググラントに応じてPUSCHを送信するサブフレーム#n+4、#n+8の直前のサブフレーム#n+3、#n+7でSRSを基地局装置eNodeBに送信する。
【0028】
第2の態様に係る参照信号送信方法において、SRSは、送信指示を含むULスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームの直前のサブフレームで送信されることから、サブフレーム#n+3、#n+7の最終シンボルに多重される。すなわち、SRSは、サブフレーム#n+4、#n+8に割り当てられたPUSCHの前に連続して多重される。基地局装置eNodeBにおいては、このようにPUSCHに連続して多重されるSRSに基づいてチャネル品質を測定し、移動局装置UEにおけるPUSCH送信のためのスケジューリングを行う。このため、実際にPUSCHが送信されるタイミングにおけるチャネル品質を測定することができるので、チャネル状態を反映してスケジューリングを行うことが可能となる。
【0029】
本発明の第3の態様に係る参照信号送信方法は、基地局装置eNodeBにおいて、送信識別ビットに送信オンを示す「1」を割り当てるULスケジューリンググラントを選択し、この選択したULスケジューリンググラントによりSRSの送信の有無を移動局装置UEに指示し、移動局装置UEにおいては、この送信識別ビットを含むULスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームの所定数だけ前のサブフレームでSRSを送信する。
【0030】
図4は、第3の態様に係る参照信号送信方法で送信されるSRSについて説明するための図である。図4においては、図2、図3と同様に、基地局装置eNodeBにおいて、サブフレーム#m、#m+4のULスケジューリンググラントが、SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントに選択された場合について示している。SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントの通知を受けると、移動局装置UEにおいては、このULスケジューリンググラントに応じてPUSCHを送信するサブフレーム#n+4、#n+8の所定数(ここでは、3サブフレーム)だけ前のサブフレーム#n+1、#n+5でSRSを基地局装置eNodeBに送信する。
【0031】
第3の態様に係る参照信号送信方法において、SRSは、送信指示を含むULスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームの3サブフレーム前のサブフレームで送信されることから、サブフレーム#n+1、#n+5の最終シンボルに多重される。すなわち、SRSは、サブフレーム#n+4、#n+8に割り当てられたPUSCHに先行して多重される。基地局装置eNodeBにおいては、このようにPUSCHに先行して多重されるSRSに基づいてチャネル品質を測定し、移動局装置UEにおけるPUSCH送信のためのスケジューリングを行う。このため、実際にPUSCHが送信されるタイミングと近似するタイミングでチャネル品質を測定することができると共に、後続する送信指示を含むULスケジューリンググラントにスケジューリングの内容を反映することが可能となる。
【0032】
図4に示す具体例を用いて説明すると、基地局装置eNodeBにおいては、移動局装置UEから送信される、サブフレーム#n+1の最終シンボルに多重されるSRSに基づいてチャネル品質を測定し、そのチャネル品質の測定結果に基づいて移動局装置UEにおけるPUSCH送信のためのスケジューリングを行う。ここでは、次にSRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントが割り当てられるサブフレーム#m+4に先行してスケジューリングを行うことができるので、このスケジューリングの内容をサブフレーム#m+4のULスケジューリンググラントに反映することができる。
【0033】
なお、第3の態様に係る参照信号送信方法においては、移動局装置UEにおいて、送信指示を含むULスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームの所定数だけ前のサブフレームでSRSを送信する場合について示しているが、送信指示を含むULスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームの所定数だけ後のサブフレームでSRSを送信することも可能である。このようにSRSの送信タイミングに柔軟性を持たせることにより、ユーザ間干渉の調整等が可能となる。第3の態様に係る参照信号送信方法では、ULスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームの所定数だけ前又は後のサブフレームでSRSを送信するものである。
【0034】
本発明の第4の態様に係る参照信号送信方法は、基地局装置eNodeBにおいて、送信識別ビットに送信オンを示す「1」を割り当てるULスケジューリンググラントを選択し、この選択したULスケジューリンググラントによりSRSの送信の有無を移動局装置UEに指示し、移動局装置UEにおいては、この送信識別ビットを含むULスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームの所定数だけ前のサブフレームを基準として、基準のサブフレームから最も早いSRS送信可能なサブフレームにおいてSRSを送信する。
【0035】
図5は、第4の態様に係る参照信号送信方法で送信されるSRSについて説明するための図である。図5においては、図2、図3と同様に、基地局装置eNodeBにおいて、サブフレーム#m、#m+4のULスケジューリンググラントが、SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントに選択された場合について示している。また、上りリンクは、SRSを送信可能なサブフレーム(#n+1、#n+4、#n+7)が限定されている。報知情報、RRC制御情報の送信に用いられるサブフレームはSRSの送信が制限されるので、SRSを送信可能なサブフレームは予め限定される。図5に示す例では、下りリンクのサブフレーム#mでSRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントを受信し、そこから4サブフレーム空けてサブフレーム#n+4でPUSCHを送信する。かかるPUSCHを送信するサブフレーム#n+4からxサブフレーム(同図ではx=3)だけ前に戻ったサブフレーム#n+1を基準とし、当該基準のサブフレーム#n+1を含んで最も早いSRS送信可能なサブフレームでSRSを送信する。図5に示す例では、基準のサブフレーム#n+1が最も早いSRS送信可能なサブフレームである。また、下りリンクのサブフレーム#m+4でSRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントを受信し、そこから4サブフレーム空けてサブフレーム#n+8でPUSCHを送信する。かかるPUSCHを送信するサブフレーム#n+8から3サブフレームだけ前に戻ったサブフレーム#n+5を基準とし、当該基準のサブフレーム#n+5を含んで最も早いSRS送信可能なサブフレームでSRSを送信する。図5に示す例では、基準のサブフレーム#n+5はSRSを送信可能なサブフレームではない。基準のサブフレーム#n+5から最も早いSRS送信可能なサブフレームはサブフレーム#n+7であるので、サブフレーム#n+7でSRSを送信する。
【0036】
このように、基準のサブフレームから最も早いSRS送信可能なサブフレームにおいてSRSを送信するといったルールを適用すれば、PUSCHを送るサブフレームから前に所定サブフレーム数だけ戻ったサブフレームで報知情報、RRC制御情報を送信していたとしてもSRSとの衝突を避けることができる。
【0037】
これらの第1〜第4の態様に係る参照信号送信方法においては、SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントに応じてSRSが送信されるサブフレームが特定される(例えば、第1の態様に係る参照信号送信方法では4サブフレーム後のサブフレーム)。この場合において、SRSが送信されるサブフレームの特定方法としては、サブフレームの特定内容をULスケジューリンググラントに含めるようにしても良いし、サブフレームの特定内容を移動局装置UEに仕様により定めておき、ULスケジューリンググラントの受信に応じて当該仕様により特定するようにしても良い。SRSが送信されるサブフレームをULスケジューリンググラントに含む特定内容に応じて特定する場合には、第1〜第4の態様に係る参照信号送信方法を切り替えて適用することも可能である。
【0038】
ところで、LTEシステムにおいては、同一シンボル内に複数の移動局装置UEからのSRSを多重するためのリソース情報(以下、「SRS多重用情報」という)を、各移動局装置UEにRRCシグナリングにて通知している。このSRS多重用情報には、例えば、SRSを多重するサブフレームが奇数番目か偶数番目かを示す位置情報(Comb:1ビット)、SRSを符号多重する際に各移動局装置UEに割り当てられるシフト量(cyclic Shift:3ビット)、SRSを多重する対象となる帯域幅(Bandwidth:2ビット)、SRSを多重する周波数位置(Frequency position:不定ビット)が含まれる。
【0039】
動的にSRSの送信タイミングを制御する本発明に係る参照信号送信方法においては、このようなSRS多重用情報をULスケジューリンググラント(PDCCH)で通知することが好ましい。しかしながら、SRS多重用情報を全てULスケジューリンググラントに含めて通知する場合には、ULスケジューリンググラントに割り当てられる情報量が増大し、基地局装置eNodeBにおけるULスケジューリンググラントの生成等の効率が悪化することが考えられる。このため、本発明に係る参照信号送信方法においては、ハイヤレイヤシグナリング(RRCシグナリング)とULスケジューリンググラント(PDCCH)とを併用してSRS多重用情報を通知する。
【0040】
例えば、本発明に係る参照信号送信方法においては、SRSを多重するサブフレームの位置情報(Comb:1ビット)及びSRSを多重する対象となる帯域幅(Bandwidth:2ビット)をRRCシグナリングで通知する一方、各移動局装置UEに割り当てられるシフト量(cyclic Shift:3ビット)及びSRSを多重する周波数位置(Frequency position:不定ビット)をULスケジューリンググラント(PDCCH)で通知する。この場合には、ULスケジューリンググラント(PDCCH)に含まれるSRS多重用情報を、RRCシグナリングに含まれるSRS多重用情報よりも早く移動局装置UEに通知することができ、当該SRS多重用情報を利用する制御を移動局装置UEで迅速に行うことが可能となる。なお、RRCシグナリング及びULスケジューリンググラント(PDCCH)に割り当てるSRS多重用情報については、特に限定されるものではなく適宜変更が可能である。
【0041】
また、ハイヤレイヤシグナリングとPDCCHとを併用してSRS多重用情報を通知する場合、PDCCHで送るSRS多重用情報はPDCCHにおける他の制御ビットを利用して通知することが望ましい。他の制御ビットを利用する形態には、SRS多重用情報を他の制御ビットに上書きすること、他の制御ビットをそのままSRS多重用情報として用いることの両方を含む。たとえば、RRCシグナリングを用いて、帯域幅(Bandwidth:2ビット)と周波数位置(Frequency position:不定ビット)とを通知し、PDCCHを用いて、SRSの送信指示、サブフレームの位置情報(Comb:1ビット)及びシフト量(cyclic Shift:3ビット)を通知する場合を例に説明する。SRSの送信指示はPDCCHに確保した1ビットを用いる。残りのリソース情報であるサブフレームの位置情報(Comb:1ビット)とシフト量(cyclic Shift:3ビット)は他の制御ビットに上書きする。または他の制御ビットをそのまま使用する。
【0042】
図6にPDCCHで送られるULスケジューリンググラントのフォーマット構成(DCI format 0)が示されている。図6(a)はSRSの送信指示がOFFの場合のフォーマットであり、同図(b)はSRSの送信指示がONの場合のフォーマットである。図6(a)に示すように、DCI format 0は、先頭1ビットがDCI Format 1又はDCI Format 0を識別するフラグである。第2ビットが上りリンク制御チャネルにおける周波数ホッピングの有無を示す制御ビットである。第3ビットから第9ビットはユーザに割当てたリソースブロック位置を示すリソースブロック割当て情報の制御ビットである。その後に割り当てたリソースブロックのMCS情報及び冗長化バージョン(RV)の制御ビットが配置され、新規データか再送データかを区別する識別子(New data indicator)が1ビット配置される。さらに、PUSCHの送信電力制御コマンド(TPC)、復調用リファレンスシグナルのサイクリックシフト(CS for DMRS)の制御ビットが配置され、CQIリクエストが配置されている。CQIリクエストに続いてパディングビットとして2ビット付加されている。パディングビットの1ビット目をSRSの送信指示に用いている。この制御ビットが「0」であればSRS送信OFFであり、「1」であればSRS送信ONである。図6(b)に示すように、SRSの送信指示がONの場合、パディングビットの1ビット目に「1」が設定される。サブフレームの位置情報(Comb:1ビット)は、周波数ホッピングの有無を示す制御ビット(第2ビット)に上書きする。シフト量(cyclic Shift:3ビット)は、シフト量と同一ビット数である復調用リファレンスシグナルのサイクリックシフト(CS for DMRS)の制御ビットをそのまま使用する。言い換えれば、SRS多重用のシフト量と復調用リファレンスシグナルのサイクリックシフト(CS for DMRS)とをリンクさせて両者を同一ビット値にする。このように、PDCCHで送るSRS多重用情報はPDCCHにおける他の制御ビットを利用して通知することで、ULスケジューリンググラント(DCI format 0)のビット数が増大するのを防止できる。
【0043】
また、第1〜第4の態様に係る参照信号送信方法において、SRSは、基地局装置eNodeBから通知されたULスケジューリンググラントに応じて特定のサブフレームの最終シンボルに多重される。例えば、SRSは、図7に示すように、該当するサブフレームの最終シンボルに多重される。PUSCHは、移動局装置UEに割り当てられたリソースブロック(NRB)に多重される。DMRS(Demodulation Reference Signal)は、移動局装置UEに割り当てられたリソースブロック(NRB)における各スロットの第3シンボルに多重される。なお、図7においては、第1の態様に係る参照信号送信方法におけるSRSが多重されたサブフレームについて示している。ここでは、第1の態様に係る参照信号送信方法を例に説明するが、第2、第3、第4の態様に係る参照信号送信方法についても同様である。
【0044】
しかしながら、第1〜第4の態様に係る参照信号送信方法においては、SRSを多重できるシンボルがサブフレームの最終シンボルに限定されていることから、例えば、移動局装置UEが在圏するセルの端部に位置する場合は、送信電力が不足して基地局装置eNodeBで適切にSRSを受信することができない事態が発生し得る。このような事態に対応するため、本発明の第5〜第8に係る参照信号送信方法においては、最終シンボルとは異なる複数のシンボルにSRSを多重する。
【0045】
本発明の第5の態様に係る参照信号送信方法においては、該当するサブフレームのDMRSに重ねてSRSを多重する。図8は、本発明の第5の態様に係る参照信号送信方法でSRSが多重されるシンボルについて説明するための図である。図8に示すように、第5の参照信号送信方法においては、該当するサブフレームを構成する各スロットの第3シンボルにSRSが多重され、DMRSと同時に基地局装置eNodeBに送信される。なお、DMRSに重ねたSRSの多重は、例えば、DMRSに対して直交する符号等を用いて実現することが可能である。
【0046】
このように第5の態様に係る参照信号送信方法においては、SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントで特定されるサブフレームにおいて、複数(2個)のSRSが多重されて送信されることから、最終シンボルのみにSRSを多重する場合と比べて基地局装置eNodeBで適切にSRSを受信し易くなる。
【0047】
本発明の第6の態様に係る参照信号送信方法においては、該当するサブフレームのPUSCHに重ねてSRSを多重する。図9は、本発明の第6の態様に係る参照信号送信方法でSRSが多重されるシンボルについて説明するための図である。図9に示すように、第6の参照信号送信方法においては、該当するサブフレームを構成する各スロットの第3シンボル以外のシンボル及び該当するサブフレームの最終シンボルを除く全てのシンボルにSRSが多重され、PUSCHと同時に基地局装置eNodeBに送信される。この場合、SRSは、PUSCHと比較して小さい送信電力で送信することが好ましい。
【0048】
このように第6の態様に係る参照信号送信方法においては、SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントで特定されるサブフレームにおいて、複数(11個)のSRSが多重されて送信されることから、最終シンボルのみにSRSを多重する場合と比べて基地局装置eNodeBで適切にSRSを受信し易くなる。また、SRSがPUSCHに重ねて多重されることから、DMRSに重ねて多重する場合と比べて基地局装置eNodeBにおけるチャネル品質の測定精度に影響を与え難くすることができる。
【0049】
本発明の第7の態様に係る参照信号送信方法においては、該当するサブフレームのDMRS及びPUSCHに重ねてSRSを多重する。すなわち、第5の態様に係る参照信号送信方法と、第6の態様に係る参照信号送信方法とを組み合わせた参照信号送信方法に相当する。図10は、本発明の第7の態様に係る参照信号送信方法でSRSが多重されるシンボルについて説明するための図である。図10に示すように、第7の参照信号送信方法においては、該当するサブフレームの最終シンボルを除く全てのシンボルにSRSが多重され、PUSCH及びDMRSと同時に基地局装置eNodeBに送信される。
【0050】
このように第7の態様に係る参照信号送信方法においては、SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントで特定されるサブフレームにおいて、複数(13個)のSRSが多重されて送信されることから、最終シンボルのみにSRSを多重する場合と比べて基地局装置eNodeBで適切にSRSを受信し易くなる。特に、サブフレームの最終シンボルを除く全てのシンボルにSRSが多重されることから、PUSCHのみ、或いは、DMRSのみに重ねて多重する場合と比べて基地局装置eNodeBでSRSを更に受信し易くすることが可能となる。
【0051】
本発明の第8の態様に係る参照信号送信方法においては、該当するサブフレームにおいて、移動局装置UEに割り当てられたリソースブロックとは異なるリソースブロックにSRSを多重する。図11は、本発明の第8の態様に係る参照信号送信方法でSRSが多重されるシンボルについて説明するための図である。図11に示すように、第8の参照信号送信方法においては、移動局装置UEに割り当てられたリソースブロック(NRB)とは異なるリソースブロック(NRB´)のうち、サブフレームの最終シンボルを除く全てのシンボルにSRSが多重され、PUSCH及びDMRSと同時に基地局装置eNodeBに送信される。
【0052】
このように第8の態様に係る参照信号送信方法においては、SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントで特定されるサブフレームにおいて、複数(13個)のSRSが多重されて送信されることから、最終シンボルのみにSRSを多重する場合と比べて基地局装置eNodeBで適切にSRSを受信し易くなる。また、移動局装置UEに割り当てられたリソースブロック(NRB)とは異なるリソースブロック(NRB´)にSRSが多重されることから、PUSCHに重ねて多重される場合に比べてPUSCHに対する干渉を抑制することが可能となる。
【0053】
なお、これらのようにSRSを多重するシンボルを動的に選択する場合、基地局装置eNodeBにおけるデータチャネル信号(PUSCH)の復調精度の観点からSRSを多重するシンボルを選択することもできる。一般に、データチャネル信号においては、サブフレームにおける端部のシンボルにおける復調精度が劣化する傾向がある。このため、このように復調精度が劣化するシンボルに、データチャネル信号とは無関係のSRSを多重することが実施の形態として好ましい。以下、このようにSRSを多重する態様について説明する。
【0054】
本発明の第9の態様に係る参照信号送信方法においては、該当するサブフレームのうち、PUSCHの先頭シンボルにSRSを多重する。図17は、本発明の第9の態様に係る参照信号送信方法でSRSが多重されるシンボルについて説明するための図である。図17に示すように、第9の参照信号送信方法においては、該当するサブフレームの先頭シンボル(第0シンボル)のうち、移動局装置UEに割り当てられたリソースブロック(NRB)にSRSが多重され、PUSCHと同時に基地局装置eNodeBに送信される。
【0055】
このように第9の態様に係る参照信号送信方法においては、SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントで特定されるサブフレームのうち、PUSCHの先頭シンボルにSRSが多重されて送信される。このようにデータチャネル信号(PUSCH)を送信する場合には、復調精度が劣化し得るシンボルにSRSが多重されることから、データチャネル信号の復調精度の劣化を抑制しつつ、無線リソースを効率的に使用することができる。
【0056】
本発明の第10の態様に係る参照信号送信方法においては、該当するサブフレームのうち、PUSCHの先頭シンボルに重ねてSRSを多重する。図18は、本発明の第10の態様に係る参照信号送信方法でSRSが多重されるシンボルについて説明するための図である。図18に示すように、第10の参照信号送信方法においては、該当するサブフレームの先頭シンボル(第0シンボル)のうち、移動局装置UEに割り当てられたリソースブロック(NRB)を含む広帯域のリソースブロック(NRB´´)にSRSが多重され、PUSCHと同時に基地局装置eNodeBに送信される。
【0057】
このように第10の態様に係る参照信号送信方法においては、SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントで特定されるサブフレームのうち、PUSCHの先頭シンボルにSRSが多重されて送信される。このようにデータチャネル信号(PUSCH)を送信する場合には、第9の態様に係る参照信号送信方法と同様に、データチャネル信号の復調精度の劣化を抑制しつつ、無線リソースを効率的に使用することができる。また、第10の態様に係る参照信号送信方法においては、移動局装置UEに割り当てられたリソースブロック(NRB)を含む広帯域のリソースブロック(NRB´´)に多重されたSRSに基づいてチャネル品質を測定することができるので、チャネル品質の測定精度を向上することが可能となる。
【0058】
以上の第1〜第10の態様に係る参照信号送信方法においては、ULスケジューリンググラントに含まれるSRSの送信指示に応じて、移動局装置UEからSRSが送信される。しかしながら、第11に係る参照信号送信方法で説明するように、ULスケジューリンググラント以外のスケジューリンググラントに含まれるSRSの送信指示に応じて、移動局装置UEからSRSが送信されてもよい。
【0059】
第11の態様に係る参照信号送信方法においては、SRS用のスケジューリンググラントが設けられ、当該SRS用のスケジューリンググラントに含まれるSRSの送信指示に応じて、移動局装置UEからSRSが送信される。
【0060】
図19は、本発明の第11の態様に係る参照信号送信方法で用いられるSRS用のスケジューリンググラント(Aperiodic SRSグラントともいう)のフォーマット構成を説明するための図である。図19(a)は、ULスケジューリンググラントのフォーマット構成であり、図19(b)は、SRS用のスケジューリンググラントのフォーマット構成である。図19(a)のULスケジューリンググラントは、図6(a)に示すSRSの送信指示がオフである場合のULスケジューリンググラントと同様の構成である。図19(b)に示すSRS用のスケジューリンググラントは、以下に詳述するように、SRSを送信するためのスケジューリング情報を移動局装置UEに通知するものである。
【0061】
図19(b)に示すように、SRS用のスケジューリンググラントの第1〜第2ビットのTxBW(TxBandwidth)は、SRSの送信帯域幅である。第3ビットから第7ビットのFrequency positionは、SRSを送信する周波数位置である。第8ビットのCombは、SRSを送信するサブフレームの位置情報である。第9〜第11ビットのCS(Cyclic shift)は、SRSのサイクリックシフトのシフト量である。第12〜第13ビットのHopping BW(Bandwith)は、周波数ホッピングの帯域である。第14ビット〜第15ビットのDurationは、SRSの送信期間である。以上のようなSRSを送信するためのリソース情報は、第1〜第10の態様に係る参照情報送信方法においては、ULスケジューリンググラントの情報量の制約上、原則RRCシグナリングにて通知される。第11の態様に係る参照情報送信方法においては、SRS用のスケジューリンググラントが設けられるため、SRSを送信するためのリソース情報をPDCCHにより移動局装置UEに通知できる。
【0062】
また、図19(b)に示すように、SRS用のスケジューリンググラントには、SRSだけでなくデータチャネル信号(PUSCH)の送信を制御する送信制御情報(例えば、後述する拡張送信電力制御情報(Extended TPC)や送信タイミング制御情報(TA)など)を含めることができる。なお、SRS用のスケジューリンググラントには、後述する拡張送信電力制御情報(Extended TPC)と送信タイミング制御情報(TA)のうちのいずれかが含まれてもよいし、双方が含まれてもよい。
【0063】
図19(b)の第16〜第19ビットのExtended TPCは、SRS又は/及びデータチャネル信号(PUSCH)の送信電力を拡張された制御範囲で制御するための拡張送信電力制御情報である。図20は、拡張送信電力制御情報(Extended TPC)を説明するための図である。図20(a)は、図19(a)のULスケジューリンググラントに含まれる送信電力制御情報(TPC)の内容を示す。2ビットの送信電力制御情報(TPC)は、4段階で送信電力を増減する。一方、図20(b)は、図19(b)のSRS用のスケジューリンググラントに含まれる拡張送信電力制御情報(Extended TPC)の内容を示す。4ビットの拡張送信電力制御情報(Extended TPC)は、16段階で送信電力を増減する。拡張送信電力制御情報(Extended TPC)によれば、ビット数が2ビットから4ビットに拡張されているので、送信電力制御情報(TPC)よりも大きな制御範囲でSRS又は/及びデータチャネル信号(PUSCH)の送信電力を制御することができる。なお、拡張送信電力制御情報(Extended TPC)は、4ビットに限られるものではなく、3ビットであっても、5ビット以上であってもよい。
【0064】
図19(b)の第20〜第23ビットのTA(Timing Advance)は、SRS又は/及びデータチャネル信号(PUSCH)の送信タイミングを制御するための送信タイミング制御情報である。なお、送信タイミング制御情報(TA)は、通常、移動局装置UEの初期アクセス時に基地局装置eNodeBから送信されるRACH Responseに含まれるものである。かかる送信タイミング制御情報(TA)が、SRS用のスケジューリンググラントによっても移動局装置UEに通知されることにより、移動局装置UEは、初期アクセス時からの時間経過によって生じる送信タイミング制御の誤差を防止できる。
【0065】
図19(b)の第24ビットは、SRSの送信指示に用いる制御ビットである。SRS用のスケジューリンググラントにおいては、SRSの送信を要求することを示す「1」が設定される。
【0066】
以上のように、図19(b)に示すSRS用のスケジューリンググラントには、SRSを送信するためのリソース情報に加えて、SRSだけでなくデータチャネル信号(PUSCH)の送信を制御する送信制御情報を含めることができる。このようなSRS用のスケジューリンググラントによれば、移動局装置UEがデータチャネル信号(PUSCH)の送信を中断した後に再開する場合にも、データチャネル信号(PUSCH)の送信電力及び送信タイミングを適切に設定できる。図21を参照し、移動局装置UEにおけるSRS用のスケジューリンググラントを用いたデータチャネル信号(PUSCH)の送信電力制御及び送信タイミング制御について詳述する。
【0067】
図21は、第11の態様に係る参照信号送信方法で送信されるSRS用のスケジューリンググラント(Aperiodic SRSグラントともいう)を用いたデータチャネル信号(PUSCH)の送信電力制御及び送信タイミング制御を説明するための図である。図21に示すように、移動局装置UEから上りリンクで送信されるデータチャネル信号(PUSCH)が存在する場合、下りリンクにおいては、基地局装置eNodeBからULスケジューリンググラントが送信される。移動局装置UEは、ULスケジューリンググラントに含まれる送信電力情報(TPC)に従って上りリンクでのデータチャネル信号(PUSCH)の送信電力を制御する。図21においては、ULスケジューリンググラントが、下りリンクのサブフレーム#m〜#m+2で移動局装置UEに送信される。移動局装置UEは、かかるULスケジューリンググラントに含まれる送信電力情報(TPC)に従って、サブフレーム#n〜#n+2で送信されるデータチャネル信号(PUSCH)の送信電力を制御する。一方で、移動局装置UEから上りリンクで送信されるデータチャネル信号(PUSCH)の送信が中断された後で再開される場合に、データチャネル信号(PUSCH)の送信電力や送信タイミングを適切に設定できない場合がある。
【0068】
そこで、図21に示すように、基地局装置eNodeBは、移動局装置UEがデータチャネル信号(PUSCH)の送信を再開しようとする場合、移動局装置UEから受信したScheduling Request(不図示)に応じて、SRS用のスケジューリンググラントを移動局装置UEに送信する。移動局装置UEは、SRS用スケジューリンググラントに含まれる拡張送信制御情報(Extended TPC)や送信タイミング情報(TA)に従って、上りリンクでのデータチャネル信号(PUSCH)の送信電力や送信タイミングを制御する。図21においては、SRS用のスケジューリンググラントが、下りリンクのサブフレーム#m+sで移動局装置UEに送信される。移動局装置UEは、かかるSRS用のスケジューリンググラントに含まれる拡張送信電力制御情報(Extended TPC)や送信タイミング情報(TA)に従って、サブフレーム#n+s+3で送信が再開されるデータチャネル信号(PUSCH)の送信電力や送信タイミングを制御する。ここで、拡張送信制御情報(Extended TPC)や送信タイミング情報(TA)は、データチャネル信号(PUSCH)の送信中断以降にも定期的に或いは送信指示に応じて送信されるSRSによって適切な値に設定されている。さらに、拡張送信制御情報(Extended TPC)は、送信電力の制御範囲が拡張されている。したがって、図21に示すように、移動局装置UEがデータチャネル信号(PUSCH)送信を中断した後に再開しようとする場合であっても、移動局装置UEは、送信電力や送信タイミングを適切に設定することができる。なお、移動局装置UEは、下りリンクのサブフレーム#m+sで送信されたSRS用のスケジューリンググラントにSRSの送信指示が含まれているので、上りリンクのサブフレーム#n+sでSRSを送信する。
【0069】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。ここでは、LTE−A方式のシステム(LTE−Aシステム)に対応する基地局装置及び移動局装置を用いる場合について説明する。
【0070】
図12を参照しながら、本発明の一実施の形態に係る移動局装置(UE)10及び基地局装置(eNodeB)20を有する移動通信システム1について説明する。図12は、本発明の一実施の形態に係る移動局装置10及び基地局装置20を有する移動通信システム1の構成を説明するための図である。なお、図12に示す移動通信システム1は、例えば、LTEシステム又はSUPER 3Gが包含されるシステムである。また、この移動通信システム1は、IMT−Advancedと呼ばれても良いし、4Gと呼ばれても良い。
【0071】
図12に示すように、移動通信システム1は、基地局装置20と、この基地局装置20と通信する複数の移動局装置10(10、10、10、・・・10、nはn>0の整数)とを含んで構成されている。基地局装置20は、上位局装置30と接続され、この上位局装置30は、コアネットワーク40と接続される。移動局装置10は、セル50において基地局装置20と通信を行っている。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)等が含まれるが、これに限定されるものではない。
【0072】
各移動局装置(10、10、10、・・・10)は、同一の構成、機能、状態を有するので、以下においては、特段の断りがない限り移動局装置10として説明を進める。また、説明の便宜上、基地局装置20と無線通信するのは移動局装置10であるものとして説明するが、より一般的には移動局装置も固定端末装置も含むユーザ装置(UE:User Equipment)でよい。
【0073】
移動通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクについてはOFDMA(直交周波数分割多元接続)が、上りリンクについてはSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)又はクラスタ化DFT拡散OFDM(Clustered DFT-Spread OFDM)が適用される。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。クラスタ化DFT拡散OFDMは、非連続的なクラスタ化されたサブキャリアのグループ(クラスタ)を1台の移動局UEに割り当て、各クラスタに離散フーリエ変換拡散OFDMを適用することにより、上りリンクの多元接続を実現する方式である。
【0074】
ここで、LTEシステムにおける通信チャネルについて説明する。下りリンクについては、各移動局装置10で共有されるPDSCHと、下りL1/L2制御チャネル(PDCCH、PCFICH、PHICH)とが用いられる。このPDSCHにより、ユーザデータ、すなわち、通常のデータ信号が伝送される。送信データは、このユーザデータに含まれる。なお、上述した送信識別ビットを含むULスケジューリンググラントは、L1/L2制御チャネル(PDCCH)により移動局装置10に通知される。
【0075】
上りリンクについては、各移動局装置10で共有して使用されるPUSCHと、上りリンクの制御チャネルであるPUCCHとが用いられる。このPUSCHにより、ユーザデータが伝送される。また、PUCCHにより、下りリンクの無線品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)等が伝送される。
【0076】
図13を参照しながら、本実施の形態に係る移動局装置10の全体構成について説明する。LTE端末もLTE−A端末もハードウエアの主要部構成は同じであるので、区別せずに説明する。移動局装置10は、送受信アンテナ11と、アンプ部12と、送受信部13と、ベースバンド信号処理部14と、アプリケーション部15とを備えている。これらの送受信アンテナ11と、アンプ部12と、送受信部13と、ベースバンド信号処理部14の一部とで受信手段が構成される。
【0077】
下りリンクのデータについては、送受信アンテナ11で受信された無線周波数信号がアンプ部12で増幅され、送受信部13で周波数変換されてベースバンド信号に変換される。このベースバンド信号は、ベースバンド信号処理部14でFFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理等がなされる。この下りリンクのデータのうち、下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部15に転送される。アプリケーション部15は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理等を行う。また、下りリンクのデータのうち、報知情報も、アプリケーション部15に転送される。
【0078】
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部15からベースバンド信号処理部14に入力される。ベースバンド信号処理部14においては、再送制御(H−ARQ(Hybrid ARQ))の送信処理や、チャネル符号化、DFT処理、IFFT処理等が行われて送受信部13に転送される。送受信部13においては、ベースバンド信号処理部14から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換する周波数変換処理が施され、その後、アンプ部12で増幅されて送受信アンテナ11より送信される。
【0079】
次に、図14を参照しながら、本実施の形態に係る基地局装置20の全体構成について説明する。基地局装置20は、送受信アンテナ21と、アンプ部22と、送受信部23と、ベースバンド信号処理部24と、呼処理部25と、伝送路インターフェース26とを備えている。これらの送受信アンテナ21と、アンプ部22と、送受信部23と、ベースバンド信号処理部24の一部とで送信手段が構成される。
【0080】
下りリンクにより基地局装置20から移動局装置10に送信されるユーザデータは、基地局装置20の上位に位置する上位局装置30から伝送路インターフェース26を介してベースバンド信号処理部24に入力される。
【0081】
ベースバンド信号処理部24において、PDCPレイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(radio link control)再送制御の送信処理などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御、例えば、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送信処理、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理が行われる。また、下りリンク制御チャネルである物理下りリンク制御チャネルの信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換等の送信処理が行われて、送受信部23に転送される。
【0082】
送受信部23においては、ベースバンド信号処理部24から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換する周波数変換処理が施され、その後、アンプ部22で増幅されて送受信アンテナ21より送信される。
【0083】
一方、上りリンクにより移動局装置10から基地局装置20に送信される信号については、送受信アンテナ21で受信された無線周波数信号がアンプ部22で増幅される。そして、送受信部23で周波数変換されてベースバンド信号に変換された後、ベースバンド信号処理部24に入力される。
【0084】
ベースバンド信号処理部24においては、入力されたベースバンド信号に含まれるユーザデータに対して、FFT処理、IDFT処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ、PDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース206を介して上位局装置30に転送される。
【0085】
呼処理部25は、通信チャネルの設定や解放等の呼処理や、基地局装置20の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
【0086】
図15は、本実施の形態に係る移動局装置10が有するベースバンド信号処理部14の機能ブロック図である。なお、図15に示すベースバンド信号処理部14においては、説明の便宜上、本発明に係る参照信号送信方法に関連する構成のみを示しているが、通常のベースバンド処理部が備える構成について備えているものとする。また、以下においては、本発明に係る参照信号送信方法にて動的に送信タイミングが制御されるSRSを「Dynamic SRS」と呼び、動的に制御されることなく周期的に送信されるSRS(すなわち、LTEシステムにおけるSRS)を「Semi-static SRS」と呼ぶものとする。
【0087】
基地局装置20から下りリンクで送信された上りスケジューリンググラントは、スケジューリンググラント復調・復号部140に入力されて復調、復号される。そして、上りスケジューリンググラントの復調、復号結果は、後述するデータチャネル信号生成部146、PUSCHマッピング部148に出力される。なお、ULスケジューリンググラントには、上りリンクのリソースブロックの割り当て情報、移動局装置10のID、データサイズ、変調方式、上りリンクの送信電力情報、DMRSの情報が含まれる。本発明の第4の態様に係る参照信号送信方法においては、図6(a)又は(b)に示すフォーマット構成のULスケジューリンググラントが復号される。このとき、SRSの送信指示が「0」(OFF)であるか「1」(ON)であるかで、一部の制御ビットの解釈が切り替えられる。SRSの送信指示が「0」(OFF)の場合は、LTEと同じ解釈で制御ビットを認識する。一方、SRSの送信指示が「1」(ON)の場合は、LTEでDMRSのシフト量を示し制御ビットを、SRSのシフト量(cyclic Shift:3ビット)を表す制御ビットとして解釈する。
【0088】
ULスケジューリンググラントの復調、復号の結果、ULスケジューリンググラントにDynamic SRSの送信指示が含まれる場合には、その旨がDynamic SRS信号生成部141に通知される。なお、ULスケジューリンググラントにおけるDynamic SRSの送信指示の有無は、上述した送信識別ビットの有無により判断される。また、ULスケジューリンググラントにSRS多重用情報が含まれる場合には、このSRS多重用情報がDynamic SRSマッピング部142に出力される。なお、RRCシグナリングによりSRS多重用情報が通知された場合には、このSRS多重用情報もDynamic SRSマッピング部142に出力される。本発明の第4の態様に係る参照信号送信方法においては、SRSを送信可能なサブフレーム情報が事前にRRCシグナリングされ、Dynamic SRSマッピング部142に与えられる。
【0089】
一方、Dynamic SRSの送信指示が含まれないULスケジューリンググラント、すなわち、LTEシステムにおけるULスケジューリンググラントを受信した場合には、その旨がSemi-static SRS信号生成部143に通知される。また、RRCシグナリングによりSRS多重用情報が通知された場合には、このSRS多重用情報がSemi-static SRSマッピング部144に出力される。
【0090】
Dynamic SRS信号生成部141は、ULスケジューリンググラントに含まれる送信指示に応じてDynamic SRSを生成する。Dynamic SRSマッピング部142は、ULスケジューリンググラントで通知されるSRS多重用情報又はRRCシグナリングにより通知されるSRS多重用情報に基づいて、Dynamic SRS信号生成部141で生成されたDynamic SRSを無線リソースにマッピングする。このDynamic SRSマッピング部142は、多重手段を構成するものである。Dynamic SRSマッピング部142により無線リソースにマッピングされることにより、所定のシンボルにDynamic SRSが多重される。そして、無線リソースにマッピングされたDynamic SRSは、逆高速フーリエ変換部(IFFT)145に出力される。
【0091】
例えば、第1の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが生成される場合には、送信指示を含むULスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHと同一のサブフレームの最終シンボルにDynamic SRSが多重される。また、第2の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが生成される場合には、送信指示を含むULスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームの直前のサブフレームの最終シンボルにDynamic SRSが多重される。さらに、第3の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが生成される場合には、送信指示を含むULスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームの所定数だけ前のサブフレームの最終シンボルにDynamic SRSが多重される。また、第4の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが生成される場合には、送信指示を含むULスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームの所定数だけ前(または後)のサブフレームを基準とし、その基準サブフレームから最も早いSRS送信可能なサブフレームの最終シンボルにDynamic SRSが多重される。SRS送信可能なサブフレームは、事前にRRCシグナリングされる。
【0092】
また、第5の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが生成される場合には、該当するサブフレームのDMRSに重ねてDynamic SRSが多重される。さらに、第6の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが生成される場合には、該当するサブフレームのPUSCHに重ねてDynamic SRSが多重される。さらに、第7の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが生成される場合には、該当するサブフレームのPUSCH及びDMRSに重ねてDynamic SRSが多重される。さらに、第8の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが生成される場合には、該当するサブフレームにおける移動局装置10に割り当てられたリソースブロックと異なるリソースブロックにDynamic SRSが多重される。さらに、第9の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが生成される場合には、該当するサブフレームのPUSCHの先頭シンボルにDynamic SRSが多重される。さらに、第10の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが生成される場合には、該当するサブフレームのPUSCHの先頭シンボルに重ねてDynamic SRSが多重される。
【0093】
Semi-static SRS信号生成部143は、ULスケジューリンググラントに応じてSemi-static SRSを生成する。Semi-static SRSマッピング部144は、RRCシグナリングにより通知されるSRS多重用情報に基づいてSemi-static SRSをマッピングする。この場合、Semi-static SRSは、ULスケジューリンググラントの通知を受けた後、4サブフレーム後のサブフレームの最終シンボルにマッピングされる。そして、無線リソースにマッピングされたSemi-static SRSは、逆高速フーリエ変換部(IFFT)145に出力される。
【0094】
一方、上位レイヤから指示された送信データは、データチャネル信号生成部146に入力される。データチャネル信号生成部146においては、上りスケジューリンググラントに含まれる情報に基づいて上りリンクのデータチャネル信号(PUSCH)を生成する。データチャネル信号は、不図示のチャネル符号・変調部でチャネル符号化され、変調された後、離散フーリエ変換部(DFT:Discrete Fourier Transform)147に出力される。そして、DFT部147にて離散フーリエ変換され、時系列の信号から周波数領域の信号に変換された後、PUSCHマッピング部148に出力される。
【0095】
PUSCHマッピング部148においては、上りスケジューリンググラントに含まれるリソースブロックの割り当て情報に基づいてデータチャネル信号(PUSCH)のマッピングを行う。そして、マッピングが行われたデータチャネル信号(PUSCH)は、逆高速フーリエ変換部(IFFT)145に出力される。
【0096】
IFFT部145において、PUSCHマッピング部148からのデータチャネル信号と、Semi-static SRSマッピング部144からのSemi-static SRS又はDynamic SRSマッピング部142からのDynamic SRSとは、逆高速フーリエ変換されて周波数領域の信号から時系列の信号に変換された後、サイクリックプレフィックス付加部149に出力される。サイクリックプレフィックス付加部149においては、時系列の送信信号にサイクリックプレフィックスを付加する。サイクリックプレフィックスが付加された送信信号は、送受信部13に出力される。送受信部13に入力された送信信号は、アンプ部12、送受信アンテナ11を介して上りリンクで基地局装置20に送信される。
【0097】
このように本実施の形態に係る移動局装置10においては、Dynamic SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントに応じて特定のサブフレームにDynamic SRSを多重するようにしたことから、Dynamic SRSが多重されるサブフレームを動的に制御することできるので、PUSCHの有無とは無関係にSRSが周期的にサブフレームに多重される場合と比べて、Dynamic SRSの送信に用いられる無線リソースを効率的に使用することが可能となる。
【0098】
図16は、本実施の形態に係る基地局装置20が有するベースバンド信号処理部24の機能ブロック図である。なお、図16に示すベースバンド信号処理部24においては、説明の便宜上、本発明に係る参照信号送信方法に関連する構成のみを示しているが、通常のベースバンド処理部が備える構成について備えているものとする。
【0099】
ベースバンド信号処理部24に入力した受信信号は、当該受信信号に付加されたサイクリックプレフィックスがCP除去部240で除去された後、高速フーリエ変換部(FFT)241でフーリエ変換されて周波数領域の信号に変換される。周波数領域の信号に変換された受信信号のうち、PUSCHに関する受信信号は、PUSCHデマッピング部242に出力され、PUSCHデマッピング部242にて周波数領域でデマッピングされる。
【0100】
PUSCHデマッピング部242でデマッピングされた受信信号は、逆離散フーリエ変換部(IDFT)245に出力される。逆離散フーリエ変換部(IDFT)245においては、この受信信号に逆離散フーリエ変換処理を施して周波数領域の信号を時間領域の信号に戻す。そして、時間領域の信号とされた受信信号が、データチャネル復調・復号部246にて、伝送フォーマット(符号化率、変調方式)に基づいて復調、復号されて受信データが再生される。
【0101】
一方、高速フーリエ変換部241で周波数領域の情報に変換された受信信号のうち、Semi-static SRSに関する受信信号は、Semi-static SRSデマッピング部243に出力され、Dynamic SRSに関する受信信号は、Dynamic SRSデマッピング部244に出力される。この場合、Semi-static SRSに関する受信信号は、通信対象となる移動局装置10がLTE端末である場合に受信される。一方、Dynamic SRSに関する受信信号は、通信対象となる移動局装置10が、本発明に係る参照信号送信方法が適用されたLTE−A端末である場合に受信される。
【0102】
Semi-static SRSに関する受信信号は、Semi-static SRSデマッピング部243にて周波数領域でデマッピングされ、上りリンクチャネル品質測定部247に出力される。同様に、Dynamic SRSに関する受信信号は、Dynamic SRSデマッピング部244にて周波数領域でデマッピングされる。本発明の第4の態様に係る参照信号送信方法においては、SRSを送信可能なサブフレーム情報がDynamic SRSデマッピング部244に与えられ、SRSを送信可能なサブフレームに多重されているSRSをデマッピングする。デマッピングされたSRSは上りリンクチャネル品質測定部247に出力される。上りリンクチャネル品質測定部247は、周波数領域でデマッピングされたSemi-static SRS又はDynamic SRSに関する受信信号に基づいて上りリンクのチャネル品質を測定する。
【0103】
測定されたチャネル品質情報は、上りリンクスケジューラ248に出力される。上りリンクスケジューラ248においては、このチャネル品質情報に基づいて、移動局装置10からPUSCHを送信するためのスケジューリングを行う。上りリンクスケジューラ248で決定されたスケジューリング情報は、スケジューリンググラント信号生成部249に出力される。
【0104】
例えば、第1、第2の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが移動局装置10から送信された場合には、上りリンクチャネル品質測定部247にてPUSCHに連続して多重されるDynamic SRSに基づいてチャネル品質が測定され、その測定結果に基づいて上りリンクスケジューラ248にてスケジューリングが行われる。このため、実際にPUSCHが送信されるタイミングにおけるチャネル品質を測定することができるので、実際のチャネル状態を反映してスケジューリングを行うことが可能となる。
【0105】
また、第3の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが移動局装置10から送信された場合には、上りリンクチャネル品質測定部247にてPUSCHに先行して多重されるDynamic SRSに基づいてチャネル品質が測定され、その測定結果に基づいて上りリンクスケジューラ248にてスケジューリングが行われる。このため、実際にPUSCHが送信されるタイミングと近似するタイミングでチャネル品質を測定することができると共に、後続する送信指示を含むULスケジューリンググラントにスケジューリングの内容を反映することが可能となる。しかも、第4の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが移動局装置10から送信された場合には、報知情報、RRC制御情報等と衝突しない予め限定されているサブフレームでのみSRSが送られるので、SRSと報知情報、RRC制御情報等との衝突を確実に防止できる。
【0106】
さらに、第5〜第8の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが移動局装置10から送信された場合には、上りリンクチャネル品質測定部247にて複数のシンボルに多重されるDynamic SRSに基づいてチャネル品質が測定され、その測定結果に基づいて上りリンクスケジューラ248にてスケジューリングが行われる。このため、最終シンボルのみにSRSを多重する場合と比べて基地局装置20で適切にDynamic SRSを受信することができ、このDynamic SRSに基づいて適切にスケジューリングを行うことが可能となる。
【0107】
さらに、第9、第10の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが移動局装置10から送信された場合には、上りリンクチャネル品質測定部247にて、データチャネル信号が送信された場合には復調精度が劣化し得るシンボルに多重されるDynamic SRSに基づいてチャネル品質が測定され、その測定結果に基づいて上りリンクスケジューラ248にてスケジューリングが行われる。このため、データチャネル信号の復調精度の劣化を抑制しつつ、無線リソースを効率的に使用することが可能となる。特に、第10の態様に係る参照信号送信方法に従ってDynamic SRSが移動局装置10から送信された場合には、移動局装置10に割り当てられたリソースブロック(NRB)を含む広帯域のリソースブロック(NRB´´)に多重されたSRSに基づいてチャネル品質を測定することができるので、チャネル品質の測定精度を向上することが可能となる。
【0108】
スケジューリンググラント信号生成部249は、生成手段を構成するものであり、上りリンクスケジューラ248から入力されたスケジューリング情報に基づいて、Dynamic SRSの送信指示(送信識別ビット)を含むULスケジューリンググラント信号を生成する。また、スケジューリンググラント信号生成部249は、通信対象となる移動局装置10がLTEシステムに対応する端末である場合には、Dynamic SRSの送信指示(送信識別ビット)を含まないULスケジューリンググラント信号を生成する。さらに、スケジューリンググラント信号生成部249は、SRS多重用情報の一部をULスケジューリンググラント信号に含めることができる。本発明の第4の態様に係る参照信号送信方法においては、図6(a)又は(b)に示すフォーマットで示すULスケジューリンググラントを生成する。スケジューリンググラント信号生成部249により生成されたULスケジューリンググラント信号は、送受信部23、アンプ部22及び送受信アンテナ21を介して下りリンクにて移動局装置10に送信される。なお、これらの総氏受信部23、アンプ部22及び送受信アンテナ21により送信手段が構成される。
【0109】
このように本実施の形態に係る基地局装置20においては、Dynamic SRSの送信指示を含むULスケジューリンググラントを移動局装置10に送信するようにしたことから、ULスケジューリンググラントによりDynamic SRSの送信を指示することができるので、Dynamic SRSが多重されるサブフレームを動的に制御することができ、SRSの送信に用いられる無線リソースを効率的に使用することが可能となる。
【0110】
また、送信指示を含むULスケジューリンググラントに応じて特定のサブフレームに多重されたDynamic SRSに基づいてチャネル品質を測定し、移動局装置10におけるPUSCH送信のためのスケジューリングを行うようにしたことから、実際にPUSCHが送信されるタイミング、或いは、これに近いタイミングにおけるチャネル品質を測定することができるので、実際のチャネル状態を反映してスケジューリングを行うことが可能となる。
【0111】
さらに、特定のサブフレームにおける複数のシンボルにDynamic SRSが多重される場合には、最終シンボルのみにSRSが多重される場合と比べて基地局装置20で適切にDynamic SRSを受信することができるので、このDynamic SRSに基づいてチャネル品質に対応した高精度のスケジューリングを行うことが可能となる。
【0112】
次に、本発明の実施の形態の変更例について、上述の実施の形態との相違点を中心に説明する。本変更例は、第11の態様に係る参照信号送信方法で送信されるSRS用のスケジューリンググラントを用いたデータチャネル信号(PUSCH)の送信電力制御及び送信タイミング制御に係るものである。なお、本変更例においては、動的に送信タイミングが制御されるSRSを「Aperiodic SRS」と呼び、動的に制御されることなく周期的に送信されるSRSを「Periodic SRS」と呼ぶものとする。「Aperiodic SRS」は上述の実施の形態の「Dynamic SRS」と同じであってもよく、「Periodic SRS」は上述の実施の形態の「Semi-static SRS」と同じであってもよい。また、本変更例においては、第11の態様に係る参照信号送信方法で送信されるSRS用のスケジューリンググラントを「Aperidic SRSグラント」と呼ぶものとする。
【0113】
図22は、変更例に係る移動局装置10が有するベースバンド信号処理部14の機能ブロック図である。なお、図22に示すベースバンド信号処理部14においては、説明の便宜上、本発明の第11の態様に係る参照信号送信方法に関連する構成のみを示しているが、通常のベースバンド処理部が備える構成について備えているものとする。
【0114】
図22に示すように、スケジューリンググラント復調・復号部1400は、基地局装置20から送信されたスケジューリンググラントを復調及び復号する。具体的には、スケジューリンググラント復調・復号部1400は、復調したスケジューリンググラントにAperiodic SRSの送信指示が含まれるか否かによってスケジューリンググラントの解釈方法を切り替える。
【0115】
例えば、スケジューリンググラント復調・復号部1400は、復調及び復号されたスケジューリンググラントにAperiodic SRSの送信指示が含まれない場合(すなわち、図19(a)に示すように「Aperiodic SRS request」が「0」に設定されている場合)で、かつ、先頭ビットで示されるDCIフォーマットが「0」である場合、スケジューリンググラントを図19(a)に示すULスケジューリンググラントとして解釈し、無線リソース割り当て情報(Resource block assignment and hopping resource allocation)や、変調・符号化方式情報(MCS and RV)や、再送情報(NDI)、送信電力制御情報(TPC)などを取得する。スケジューリンググラント復調・復号部1400は、取得した変調・符号化方式情報(MCS and RV)や再送情報(NDI)をデータチャネル信号生成部1406に入力し、無線リソース割り当て情報(Resource block assignment and hopping resource allocation)をPUSCHマッピング部1408に入力し、送信電力制御情報(TPC)を送信電力制御部1411に入力する。
【0116】
一方、スケジューリンググラント復調・復号部1400は、復調及び復号されたスケジューリンググラントにAperiodic SRSの送信指示が含まれる場合(すなわち、図19(b)に示すように「Aperiodic SRS request」が「1」に設定されている場合)、スケジューリンググラントを図19(b)に示すAperiodic SRSグラントとして解釈し、送信帯域幅(TxBW)、周波数位置(Frequency Position)、サブフレームの位置情報(Comb)、サイクリックシフト量(CS)、拡張送信電力制御情報(Extended TPC)、送信タイミング制御情報(TA)などを取得する。スケジューリンググラント復調・復号部1400は、サイクリックシフト量(CS)をAperiodic SRS信号生成部1401に出力し、送信帯域幅(TxBW)、周波数位置(Frequency Position)、サブフレームの位置情報(Comb)などをAperiodic SRSマッピング部1402に出力し、送信タイミング制御情報(TA)を送信タイミング制御部1410に出力し、拡張送信電力制御情報(Extended TPC)を送信電力制御部1411に出力する。
【0117】
Aperiodic SRS信号生成部1401は、スケジューリンググラント復調・復号部1400からAperiodic SRSグラントに含まれるサイクリックシフト量(CS)などが入力された場合、Aperiodic SRSを生成する。
【0118】
Aperiodic SRSマッピング部1402は、スケジューリンググラント復調・復号部1400から入力されたAperiodic SRSグラントに含まれる情報に従って、Aperiodic SRS信号生成部1401で生成されたAperiodic SRSを無線リソースにマッピングする。Aperiodic SRSマッピング部1402は、無線リソースにマッピングされたAperiodic SRSを逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)部1405に出力する。
【0119】
Periodic SRS信号生成部1403は、所定周期でPeriodic SRSを生成する。Periodic SRSマッピング部1404は、Periodic SRS信号生成部1403で生成されたPeriodic SRSを無線リソースにマッピングする。Periodic SRSマッピング部1404は、無線リソースにマッピングされたPeriodic SRSをIFFT部1405に出力する。
【0120】
データチャネル信号生成部1406は、スケジューリンググラント復調・復号部1400から入力されたULスケジューリンググラントに含まれる情報に基づいて、上位レイヤから入力された送信データを送信するための上りリンクのデータチャネル信号(PUSCH)を生成し、生成したデータチャネル信号を離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)部1407に出力する。
【0121】
DFT部1407は、データチャネル信号生成部1406から入力されたデータチャネル信号(PUSCH)についての離散フーリエ変換処理を行う。DFT部1407は、時間領域から周波数領域に変換されたデータチャネル信号をPUSCHマッピング部1408に出力する。
【0122】
PUSCHマッピング部1408は、スケジューリンググラント復調・復号部1400から入力されたULスケジューリンググラントによって指示された無線リソースに、DFT部1407から入力されたデータチャネル信号をマッピングする。PUSCHマッピング部1408は、無線リソースにマッピングされたデータチャネル信号をIFFT部1405に出力する。
【0123】
IFFT部1405は、PUSCHマッピング部1408から入力されたデータチャネル信号と、Periodic SRSマッピング部1404から入力されたPeriodic SRSと、Aperiodic SRSマッピング部1402から入力されたAperiodic SRSとについての逆高速フーリエ変換処理を行う。IFFT部1405は、周波数領域から時間領域に変換されたデータチャネル信号(PUSCH)、Periodic SRS又はAperiodic SRSを、送信信号としてCP(Cyclic Prefix)付加部1409に出力する。
【0124】
CP付加部1409は、IFFT部1405から入力された時間領域の送信信号にサイクリックプリフィクスを付加し、送信タイミング制御部1410に出力する。
【0125】
送信タイミング制御部1410は、送信タイミング制御情報(TA)に従って、CP付加部1409から出力された送信信号の送信タイミングを制御する。ここで、送信タイミング制御情報(TA)は、送信信号の送信タイミングを示す情報であり、移動局装置10の初期アクセス時に基地局装置20から送信されるRACH Responseに含まれる。また、送信タイミング制御情報(TA)は、基地局装置20から不定期に送信されるAperiodic SRSグラントにも含まれる。送信タイミング制御部1410は、スケジューリンググラント復調・復号部1400からAperiodic SRSグラントに含まれる送信タイミング制御情報(TA)が入力された場合、当該Aperiodic SRSグラントに含まれるタイミング制御情報(TA)に従って、送信信号の送信タイミングを制御する。
【0126】
送信電力制御部1411は、送信電力制御情報(TPC)又は拡張送信電力制御情報(Extended TPC)に従って、送信信号の送信電力を制御する。ここで、送信電力制御情報(TPC)は、上述のように、ULスケジューリンググラントに含まれる2ビットの情報であり、送信電力を4段階で増減させるものである。また、拡張送信電力制御情報(Extended TPC)は、上述のように、Aperiodic SRSグラントに含まれる4ビットの情報であり、送信電力を16段階で増減させるものである。
【0127】
より具体的には、送信電力制御部1411は、タイミングiにおける送信信号の送信電力を次式に従って制御する。
PUSCH(i)=min{PCMAX, 10log10, (MPUSCH(i))+Po_PUSCH(j) +α・PL+ΔTF(i) + f(i)}
ここで、PCMAXは、最大送信電力、MPUSCH(i)は、タイミングiにおける送信帯域幅Po_PUSCH(i)は、伝搬ロスを0とした場合のタイミングIにおける目標受信電力、αは、フラクショナルTPCの重み係数、PLは、伝搬ロスの測定値、ΔTF(i)は、MCS(変調・符号化方式)に依存するタイミングiにおけるオフセット、f(i)は、上述の送信電力制御情報(TPC)又は拡張送信電力制御情報(Extended TPC)によるタイミングiにおける補正値である。
【0128】
送信電力制御部1411は、スケジューリンググラント復調・復号部1400からULスケジューリンググラントに含まれる送信電力制御情報(TPC)が入力された場合、タイミングiにおける補正値f(i)を図20(a)に示すように4段階で増減する。一方、送信電力制御部1411は、スケジューリンググラント復調・復号部1400からAperiodic SRSグラントに含まれる拡張送信電力制御情報(Extended TPC)が入力された場合、タイミングiにおける補正値f(i)を図20(b)に示すように16段階で増減する。
【0129】
送信電力制御部1411において送信電力が制御された送信信号は、図13の送受信部13に入力され、アンプ部12、送受信アンテナ11を介して基地局装置20に送信される。
【0130】
このように変更例に係る移動局装置10においては、データチャネル信号(PUSCH)の送信が中断された後に再開される場合にも、移動局装置10は、基地局装置20から送信されたAperiodic SRSグラントに含まれる拡張送信電力制御情報(Extended TPC)に従って、当該所定時間経過後のデータチャネル信号(PUSCH)の送信電力を適切に設定できる。同様に、移動局装置10は、基地局装置20から送信されたAperiodic SRSグラントに含まれる送信タイミング制御情報(TA)に従って、当該所定時間経過後のデータチャネル信号の送信タイミングを適切に設定できる。
【0131】
図23は、基地局装置20が有するベースバンド信号処理部24の機能ブロック図である。なお、図23に示すベースバンド信号処理部24においては、説明の便宜上、本発明の第11の態様に係る参照信号送信方法に関連する構成のみを示しているが、通常のベースバンド処理部が備える構成について備えているものとする。
【0132】
CP除去部2400は、図14のベースバンド信号処理部24から入力された受信信号からサイクリックプリフィクスを除去し、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)部2401に出力する。
【0133】
FFT部2401は、CP除去部2400から入力された受信信号についての高速フーリエ変換処理を行う。FFT部2401は、時間領域から周波数領域に変換された受信信号のうち、PUSCHに関する受信信号をPUSCHデマッピング部2402に出力し、Periodic SRSに関する受信信号をPeriodic SRSデマッピング部2403に出力し、Aperiodic SRSに関する受信信号をAperiodic SRSデマッピング部2404に出力する。
【0134】
PUSCHデマッピング部2402は、FFT部2401から入力されたPUSCHに関する受信信号を周波数領域でデマッピングする。PUSCHデマッピング部2402は、デマッピングされた受信信号を逆離散フーリエ変換(IDFT)部2405に出力する。
【0135】
IDFT部2405は、PUSCHデマッピング部2402から入力された受信信号の逆離散フーリエ変換処理を行う。IDFT部2405は、周波数領域から時間領域に変換された受信信号をデータチャネル復調・復号部2406に出力する。
【0136】
データチャネル復調・復号部2406は、IDFT部2405から入力された受信信号に対して、伝送フォーマット(変調方式、符号化率)に基づいて復調処理及び復号処理を行う。かかる復調処理及び復号処理により、受信データが再生される。
【0137】
Periodic SRSデマッピング部2403は、FFT部2401から入力されたPeriodic SRSに関する受信信号を周波数領域でデマッピングする。Periodic SRSデマッピング部2403は、デマッピングされた受信信号を上りリンクチャネル品質測定部2407に出力する。
【0138】
Aperiodic SRSデマッピング部2404は、FFT部2401から入力されたAperiodic SRSに関する受信信号を周波数領域でデマッピングする。Aperiodic SRSデマッピング部2404は、デマッピングされた受信信号を上りリンクチャネル品質測定部2407に出力する。
【0139】
上りリンクチャネル品質測定部2407は、Periodic SRSに関する受信信号に基づいて、或いは、Aperiodic SRSに関する受信信号に基づいて、上りリンクのチャネル品質を測定する。上りリンクチャネル品質測定部2407は、測定した上りリンクのチャネル品質を送信電力・送信タイミング制御部2410に出力する。
【0140】
送信電力・送信タイミング制御部2410は、上りリンクチャネル品質測定部2407から入力された上りリンクのチャネル品質に基づいて、送信電力制御情報(TPC)、拡張送信電力制御情報(Extended TPC)、送信タイミング制御情報(TA)を生成する。送信電力制御情報(TPC)は、上りリンクのチャネル品質に基づいて、上りリンクのデータチャネル信号(PUSCH)の送信電力を4段階で制御するものである。また、拡張送信電力制御情報(Extended TPC)は、上りリンクのチャネル品質に基づいて、Aperiodic SRSや上りリンクのデータチャネル信号(PUSCH)の送信電力を送信電力制御情報(TPC)よりも拡大された制御範囲(例えば、16段階)で制御するものであり、Aperiodic SRSグラントの送信トリガが検出された場合に生成される。Aperiodic SRSグラントの送信トリガとしては、例えば、スケジューリンググラント信号生成部2409は、移動局装置10からのスケジューリング要求が前回のスケジューリング要求から所定時間経過後に受信されたこと(すなわち、移動局装置10が中断したデータチャネル信号(PUSCH)の送信を再開しようとすること)が挙げられる。また、送信タイミング制御情報(TA)は、上りリンクのチャネル品質に基づいて、上りリンクのデータチャネル信号(PUSCH)の送信タイミングを制御するものであり、Aperiodic SRSグラントの送信トリガが検出された場合に生成される。なお、送信電力・送信タイミング制御部2410は、送信電力制御手段と送信タイミング制御手段とを構成する。
【0141】
上りリンクスケジューラ2408においては、上りリンクチャネル品質測定部2407によって測定された上りリンクのチャネル品質に基づいて、移動局装置10からPUSCHを送信するためのスケジューリングを行う。上りリンクスケジューラ2408は、スケジューリングにより決定されたスケジューリング情報と、送信電力・送信タイミング制御部2410によって決定された送信電力制御情報(TPC)、拡張送信電力制御情報(Extended TPC)、送信タイミング制御情報(TA)をスケジューリンググラント信号生成部2409に出力する。
【0142】
スケジューリンググラント信号生成部2409は、生成手段を構成するものであり、上りリンクスケジューラ2408から入力されたスケジューリング情報に基づいて、スケジューリンググラントを生成する。具体的には、スケジューリンググラント信号部2409は、移動局装置10からのスケジューリング要求に応じて、図19(a)に示すULスケジューリンググラントを生成する。また、スケジューリンググラント信号部2409は、上述のようなAperiodic SRSグラントの送信トリガが検出された場合、図19(b)に示すAperiodic SRSグラントを生成する。スケジューリンググラント信号生成部2409により生成されたULスケジューリンググラント信号又はAperiodic SRSグラント信号は、送受信部23、アンプ部22及び送受信アンテナ21を介して下りリンクにて移動局装置10に送信される。なお、これらの送受信部23、アンプ部22及び送受信アンテナ21により送信手段が構成される。
【0143】
このように変更例に係る基地局装置20においては、移動局装置10から送信されるデータチャネル信号(PUSCH)が存在しない期間においても、移動局装置10から周期的に送信されるPeriodic SRSに基づいて上りリンクのチャネル品質を測定できる。したがって、基地局装置20は、移動局装置10からのデータチャネル信号(PUSCH)の送信が再開されるタイミングにより近いチャネル状態を反映して、拡張送信電力制御情報(Extend TPC)或いは送信タイミング制御情報(TA)を設定することができる。また、送信電力の制御範囲が拡大された拡張送信電力制御情報(Extended TPC)を設定できるので、移動局装置10において、中断されたデータチャネル信号(PUSCH)の送信が再開される場合にも(すなわち、前回のデータチャネル信号(PUSCH)の送信時とは上りリンクのチャネル状態が大きく異なる場合にも)、データチャネル信号(PUSCH)の送信電力を広い制御範囲で適切に設定することができる。
【0144】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0145】
1 移動通信システム
10 移動局装置
11 送受信アンテナ
12 アンプ部
13 送受信部
14 ベースバンド信号処理部
15 アプリケーション部
140 スケジューリンググラント復調・復号部
141 Dynamic SRS信号生成部
142 Dynamic SRSマッピング部
143 Semi-static SRS信号生成部
144 Semi-static SRSマッピング部
145 逆高速フーリエ変換部(IFFT)
146 データチャネル信号生成部
147 離散フーリエ変換部(DFT)
148 PUSCHマッピング部
149 サイクリックプレフィックス(CP)付加部
1400 スケジューリンググラント復調・復号部
1401 Aperiodic SRS信号生成部
1402 Aperiodic SRSマッピング部
1403 Periodic SRS信号生成部
1404 Aperiodic SRSマッピング部
1405 逆高速フーリエ変換部(IFFT)
1406 データチャネル信号生成部
1407 離散フーリエ変換部(DFT)
1408 PUSCHマッピング部
1409 サイクリックプレフィックス(CP)付加部
1410 送信タイミング制御部
1411 送信電力制御部
20 基地局装置
21 送受信アンテナ
22 アンプ部
23 送受信部
24 ベースバンド信号処理部
25 呼処理部
26 伝送路インターフェース
240 サイクリックプレフィックス(CP)除去部
241 高速フーリエ変換部(FFT)
242 PUSCHデマッピング部
243 Semi-static SRSデマッピング部
244 Dynamic SRSデマッピング部
245 逆離散フーリエ変換部(IDFT)
246 データチャネル復調・復号部
247 上りリンクチャネル品質測定部
248 上りリンクスケジューラ
249 スケジューリンググラント信号生成部
2400 サイクリックプレフィックス(CP)除去部
2401 高速フーリエ変換部(FFT)
2402 PUSCHデマッピング部
2403 Periodic SRSデマッピング部
2404 Aperiodic SRSデマッピング部
2405 逆離散フーリエ変換部(IDFT)
2406 データチャネル復調・復号部
2407 上りリンクチャネル品質測定部
2408 上りリンクスケジューラ
2409 スケジューリンググラント信号生成部
2410 送信電力・送信タイミング制御部
30 上位局装置
40 コアネットワーク
50 セル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局装置からSRS(Sounding Reference Signal)の送信指示を含むスケジューリンググラントを送信するステップと、移動局装置から前記スケジューリンググラントに含まれるSRSの送信指示に応じてSRSを送信するステップとを具備することを特徴とする参照信号送信方法。
【請求項2】
前記スケジューリンググラントは、上りスケジューリンググラントであることを特徴とする請求項1に記載の参照信号送信方法。
【請求項3】
前記移動局装置は、前記上りリンクスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)と同一のサブフレームでSRSを送信することを特徴とする請求項2記載の参照信号送信方法。
【請求項4】
前記移動局装置は、前記上りリンクスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームの直前のサブフレームでSRSを送信することを特徴とする請求項2記載の参照信号送信方法。
【請求項5】
前記移動局装置は、前記上りリンクスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームの所定数前のサブフレームでSRSを送信することを特徴とする請求項2記載の参照信号送信方法。
【請求項6】
前記移動局装置は、前記上りリンクスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームから所定サブフレーム数だけ前または後のサブフレームを基準として、該基準のサブフレームを含み最も早いSRS送信可能なサブフレームでSRSを送信することを特徴とする請求項2記載の参照信号送信方法。
【請求項7】
前記移動局装置は、SRSを送信するサブフレームの複数のシンボルにSRSを多重することを特徴とする請求項2から請求項6のいずれかに記載の参照信号送信方法。
【請求項8】
前記移動局装置は、SRSを送信するサブフレームに多重されるDMRS(Demodulation Reference Signal)に重ねてSRSを多重することを特徴とする請求項7記載の参照信号送信方法。
【請求項9】
前記移動局装置は、SRSを送信するサブフレームに多重されるPUSCHに重ねてSRSを多重することを特徴とする請求項7記載の参照信号送信方法。
【請求項10】
前記移動局装置は、SRSを送信するサブフレームに多重されるDMRS及びPUSCHに重ねてSRSを多重することを特徴とする請求項7記載の参照信号送信方法。
【請求項11】
前記移動局装置は、SRSを送信するサブフレームで当該移動局装置に割り当てられたリソースブロックとは異なるリソースブロックにSRSを多重することを特徴とする請求項7記載の参照信号送信方法。
【請求項12】
前記基地局装置は、前記移動局装置を含む複数の移動局装置からのSRSを同一シンボルに多重するためのリソース情報の一部を前記上りリンクスケジューリンググラントで前記移動局装置に通知することを特徴とする請求項2から請求項11のいずれかに記載の参照信号送信方法。
【請求項13】
前記基地局装置は、前記移動局装置を含む複数の移動局装置からのSRSを同一シンボルに多重するためのリソース情報の一部を前記上りリンクスケジューリンググラントで前記移動局装置に通知する場合、前記リソース情報の一部は、当該上りリンクスケジューリンググラントを構成している他の制御ビットを利用することを特徴とする請求項2から請求項11のいずれかに記載の参照信号送信方法。
【請求項14】
前記スケジューリンググラントは、SRS又は/及びPUSCHの送信電力を拡張された制御範囲で制御するための拡張送信電力制御情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の参照信号送信方法。
【請求項15】
前記スケジューリンググラントは、SRS又は/及びPUSCHの送信タイミングを制御するための送信タイミング制御情報を含むことを特徴とする請求項1又は14に記載の参照信号送信方法。
【請求項16】
基地局装置からSRSの送信指示を含むスケジューリンググラントを受信する受信手段と、前記スケジューリンググラントに含まれるSRSの送信指示に応じてSRSを所定のシンボルに多重する多重手段と、前記多重手段により多重されたSRSを前記基地局装置に送信する送信手段とを具備することを特徴とする移動局装置。
【請求項17】
前記スケジューリンググラントは、上りスケジューリンググラントであることを特徴とする請求項16に記載の移動局装置。
【請求項18】
前記多重手段は、前記上りリンクスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHと同一のサブフレームの最終シンボルに多重することを特徴とする請求項17記載の移動局装置。
【請求項19】
前記多重手段は、前記上りリンクスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームの直前のサブフレームの最終シンボルに多重することを特徴とする請求項17記載の移動局装置。
【請求項20】
前記多重手段は、前記上りリンクスケジューリンググラントで送信が指示されるPUSCHのサブフレームの所定数前のサブフレームの最終シンボルに多重することを特徴とする請求項17記載の移動局装置。
【請求項21】
前記多重手段は、SRSを送信するサブフレームの複数のシンボルにSRSを多重することを特徴とする請求項17から請求項20に記載の移動局装置。
【請求項22】
前記多重手段は、SRSを送信するサブフレームに多重されるDMRSに重ねてSRSを多重することを特徴とする請求項21記載の移動局装置。
【請求項23】
前記多重手段は、SRSを送信するサブフレームに多重されるPUSCHに重ねてSRSを多重することを特徴とする請求項21記載の移動局装置。
【請求項24】
前記多重手段は、SRSを送信するサブフレームに多重されるDMRS及びPUSCHに重ねてSRSを多重することを特徴とする請求項21記載の移動局装置。
【請求項25】
前記多重手段は、SRSを送信するサブフレームで当該移動局装置に割り当てられたリソースブロックとは異なるリソースブロックにSRSを多重することを特徴とする請求項21記載の移動局装置。
【請求項26】
前記スケジューリンググラントに含まれる拡張送信電力制御情報に基づいて、SRS又は/及びPUSCHの送信電力を拡張された制御範囲で制御する送信電力制御手段を更に具備し、
前記送信手段は、前記送信電力制御手段で制御された送信電力で前記SRS又は/及び前記PUSCHを前記基地局装置に送信することを特徴とする請求項16に記載の移動局装置。
【請求項27】
前記スケジューリンググラントに含まれる送信タイミング制御情報に基づいて、SRS又は/及びPUSCHの送信タイミングを制御する送信タイミング制御手段を更に具備し、
前記送信手段は、前記送信タイミング制御手段で制御された送信タイミングで前記SRS又は/及び前記PUSCHを前記基地局装置に送信することを特徴とする請求項16又は26に記載の移動局装置。
【請求項28】
SRSの送信指示を含むスケジューリンググラントを生成する生成手段と、前記生成手段で生成した前記スケジューリンググラントを移動局装置に送信する送信手段とを具備することを特徴とする基地局装置。
【請求項29】
前記スケジューリンググラントは、上りリンクスケジューリンググラントであることを特徴とする請求項28に記載の基地局装置。
【請求項30】
前記生成手段は、前記移動局装置を含む複数の移動局装置からのSRSを同一シンボルに多重するためのリソース情報の一部を前記上りリンクスケジューリンググラントに含めることを特徴とする請求項29記載の基地局装置。
【請求項31】
前記スケジューリンググラントは、SRS又は/及びPUSCHの送信電力を拡張された制御範囲で制御するための拡張送信電力制御情報を含むことを特徴とする請求項28に記載の基地局装置。
【請求項32】
前記スケジューリンググラントは、SRS又は/及びPUSCHの送信タイミングを制御するための送信タイミング制御情報を含むことを特徴とする請求項28又は31に記載の基地局装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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