双方向ユーザインターフェースを生成し、配信し、受信するシステム
【課題】ユーザがテレビシステムの番組編成を双方向にレビューし、プレビューし、そして選択することが可能な双方向番組ガイドに例示的に組み込まれる独自のユーザインターフェースを生成し配信受信するシステムを提供する。
【解決手段】ユーザインターフェースが、デジタルビットストリームとして、システムのヘッドエンドで生成され、加入者のディスプレイ機器に伝送され表示される。ユーザインターフェースの操作は、加入者の機器内でのローカルレベル、およびヘッドエンド内でのシステムレベル双方の機能によって容易になる。
【解決手段】ユーザインターフェースが、デジタルビットストリームとして、システムのヘッドエンドで生成され、加入者のディスプレイ機器に伝送され表示される。ユーザインターフェースの操作は、加入者の機器内でのローカルレベル、およびヘッドエンド内でのシステムレベル双方の機能によって容易になる。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本願は、1998年7月23日に出願された米国仮特許出願第60/093,891号、および1999年4月15日に出願された米国仮特許出願第60/129,598号の優先権を主張する。本明細書中、同出願の全体を参考のため援用する。
【0002】
本願はまた、1999年4月15日に出願された米国特許出願第09/293,526号の一部継続出願であり、本明細書中、同出願の全体を参考のため援用する。
【技術分野】
【0003】
本発明は、一般に通信システムに関し、より詳細には本発明は、双方向マルチメディア情報搬送システムでの使用に適した双方向ユーザインターフェースに関する。
【背景技術】
【0004】
この数年間、テレビ事業では、その番組編成を顧客に配信する様々な技術において変遷があった。ケーブルテレビシステムは、ハイブリッドファイバ同軸(HFC)ケーブルプラントへの移行によりシステムの帯域幅を2倍または3倍にさえしている。ローカルケーブルシステムへの加入に乗り気でない顧客は、直接放送衛星(DBS)システムへ大挙してくら替えしてきた。そして、他の様々なアプローチでは、主には高帯域幅のデジタル技術、インテリジェント双方向セットトップボックス、または標準的なケーブルおよび地上波放送システムとは差別化したサービスを提供するような他の方法を重点的に取り扱おうと試みられてきた。
【0005】
帯域幅が増大するにつれて、番組編成の選択数もまた増加する。よりインテリジェントなセットトップボックスの利用可能性に機を得て、Starsight(登録商標)およびPrevueTM Guideのようないくつかの会社は、膨大な配列のチャンネル提供物の双方向リスト項目を提供する合成システム、個々の番組に関する広範なテキスト情報、数週間も先のテレビ視聴を計画できる能力、およびこれから放送されるテレビ番組を録画するためにVCRを自動的にプログラミングするオプションを開発している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
不幸にも、既存の番組ガイドにはいくつかの欠点がある。それらの番組ガイドは、かなりの容量のメモリを必要としがちであり、番組ガイドのいくつかは、セットトップ端末(STT)で1メガバイト以上のメモリを必要とする。番組ガイドを初めて起動する、または続いて再起動する場合、その番組ガイドが番組編成情報の現在のデータベースを獲得するのは、極めて遅い(例えば、大容量のデータベースは、垂直帰線消去期間(VBI)データ挿入技術を用いてのみSTTにダウンロードされ得る)。不利な点としては、このような遅いデータベースの獲得により、データのデータベース情報が時期遅れになり得、またはペイパービュー(PPV)システムまたはビデオオンデマンド(VOD)システムの場合には、情報プロバイダの予定の柔軟性が制限され得る。さらに、既存の番組ガイドのユーザインターフェースは、通常、典型的なテレビ操作インタフェースのようには見えず、むしろユーザインターフェースは、1980年代のスタイルのコンピュータディスプレイのように見える(すなわち、ごつごつして、整っていないテキストおよび/またはグラフィクス)。
【0007】
従って、上記の問題を減らすような様態で双方向番組ガイドを提供することが望ましいと分かる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の要旨)
本発明は、ユーザインターフェースがデジタルビットストリームとして生成されるヘッドエンド、ユーザインターフェースを視聴者に伝達する配信ネットワーク、およびユーザインターフェースを受信し、ユーザインターフェースを含む表示を生成する加入者機器とを備える情報配信システムである。ユーザインターフェースは、双方向番組ガイド(IPG)に例示的に組み込まれている。
【0009】
さらに具体的にいうと、ユーザインターフェースは、グラフィクス領域および映像領域を備える。例示的なIPGの実施形態では、グラフィクス領域は、時間軸とチャンネル軸とを含む。特定の番組編成情報(例えば、番組のタイトル)が、グリッド状のパターンを形成するように軸に沿って並び、それにより視聴者は、番組が何であるかということ、放送される時刻、および番組を見られるチャンネルを直ちに理解することができる。さらにIPGは映像領域を備えており、映像領域は、商品およびサービスについての広告の映像イメージおよび音声、番組編成のプレビュー等を生成する。さらにIPGはテキスト領域を含み、選択された番組またはグラフィクス領域の他のオブジェクトに関するテキストを表示することができる。このようなテキストは、選択された番組の説明、番組の時間、その番組の俳優/女優等を含み得る。
【0010】
ユーザインターフェースは、複数の個々に相互関係にあるインタフェースとして生成され得、それにより視聴者が、インタフェースからインタフェースへと途切れることなく移動できる。
【0011】
インタフェース内の様々なオブジェクトを選択することにより、様々な情報配信セッション(本明細書中では「コンテキスト」とも言う)を起動する。例えば、ユーザは、VODボタンを選択することによりビデオオンデマンド(VOD)コンテキストを起動することができる。同様に、ユーザが、インタフェースの番組ガイドグラフィクス領域内の番組タイトルを選択することにより、放送テレビセッションを起動することができる。または、ユーザがこれから利用可能となる番組としてリストされた番組タイトルを選択する場合、プレビューコンテキストが起動され得る。
【0012】
本発明の技術は、添付の図面に関連して以下の詳細な説明を考慮することによって容易に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明による双方向ユーザインターフェースから得ることができる例示的な双方向情報配信システムのブロック図である。
【図2】図2は、双方向情報配信システムでの使用に適した加入者機器のブロック図である。
【図3A】図3Aは、双方向ユーザインターフェースの第1の実施形態を示す図である。
【図3B】図3Bは、双方向ユーザインターフェースの第1の実施形態を示す図である。
【図3C】図3Cは、双方向ユーザインターフェースの第1の実施形態を示す図である。
【図4】図4は、新しい時間スロットを強調している双方向ユーザインターフェースの第1の実施形態を示す図である。
【図5A】図5Aは、双方向ユーザインターフェースの第1の実施形態において一方のオブジェクトからもう一方のオブジェクトへ移動するプロセスのフロー図である。
【図5B】図5Bは、双方向ユーザインターフェースの第1の実施形態において一方のオブジェクトからもう一方のオブジェクトへ移動するプロセスのフロー図である。
【図5C】図5Cは、双方向ユーザインターフェースの第1の実施形態において一方のオブジェクトからもう一方のオブジェクトへ移動するプロセスのフロー図である。
【図6A】図6Aは、双方向ユーザインターフェースの第2の実施形態を示す図である。
【図6B】図6Bは、双方向ユーザインターフェースの第2の実施形態を示す図である。
【図6C】図6Cは、双方向ユーザインターフェースの第2の実施形態を示す図である。
【図7A】図7Aは、ユーザインタラクションルーチンのフロー図を示す図である。
【図7B】図7Bは、ユーザインタラクションルーチンのフロー図を示す図である。
【図8】図8は、双方向ユーザインターフェースの第3の実施形態を示す図である。
【図9】図9は、システムストリームおよびその構成のトランスポートストリームを示す図である。
【図10】図10は、番組ガイドのレイアウトの第1の例を示す図である。
【図11】図11は、番組ガイドのレイアウトの第2の例を示す図である。
【図12】図12は、本発明のシステムを制御するために用いられ得る入力デバイス上のキーについての機能説明の図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
理解しやすくするために、可能な場合、同一の参照番号を図面に共通の同一の要素を示すために用いる。
【0015】
本発明は、ユーザが、テレビシステムの番組編成を双方向にレビューし、プレビューし、そして選択することが可能な双方向番組ガイドに例示的に組み込まれる独自のユーザインターフェースを生成し、配信し、そして受信するシステムである。
【0016】
図1は、本発明による双方向ユーザインターフェースを生成する情報配信システム100の高次のブロック図を示す。システム100は、ヘッドエンド102、配信ネットワーク104、およびユーザ端末106を備える(一般に、セットトップ端末(STT)またはセットトップボックスを指すが、端末はユーザのテレビまたは他の映像表示機器に組み込まれ得る)。簡単にするために、図は、1つのヘッドエンド102と1つのSTT106を示すが、複数のヘッドエンドシステムを組合せて、全システムに所望の機能を提供することもできる。実際のアプリケーションでは、ネットワーク104に接続された複数のSTT106があり、これにより複数のユーザがヘッドエンド102から情報を受信することができる。
【0017】
配信ネットワーク104は、一般にハイブリッドファイバ同軸ネットワークのような高帯域幅の全二重通信ネットワークである。しかし、単信式チャネルがヘッドエンドとSTTとの間の双方向通信を提供する(例えば、フォワードチャネルがケーブルシステムを介してヘッドエンドからSTTへと情報を搬送でき、一方バックチャネルが電話システムを介してSTTからヘッドエンドへと情報を搬送できる)場合、ネットワーク104は、複数の単信式通信チャネルを備えていてもよい。
【0018】
ユーザインターフェースに関する処理能力および格納容量の大部分を担うヘッドエンド102は、ユーザインターフェース生成/格納ユニット108、映像ソース110、コンポジタ112、符号化ユニット114、マルチプレクサ116、映像変調器118、視聴者/加入者のロードに応じて単数または複数の映像セッションマネージャ(VSM)120、および映像サーバ122を備える。IPGの生成および符号化装置は、本明細書と同時に出願され同一人に譲渡された米国特許出願第_______号(弁理士受付番号168CIP1)内でさらに詳細に開示されている。本明細書中、同出願の全体を参考のため援用する。
【0019】
VSM120はコマンドおよび制御機能を実行し、ユーザインターフェースグラフィクス生成/格納ユニット108と複数のSTT(これら複数のうち1つがSTT106として示されている)との間のブリッジとして動作し、ヘッドエンドからSTTへの通信の確立および維持を果たす。特に、VSMは、ユーザインターフェースのSTTへの伝達を制御し、システムのユーザインターフェースを介して行われるユーザリクエストへの応答を制御する。以下に詳細に記すように、デジタル映像ストリームとして伝達されるユーザインターフェースを用いて、情報サーバ122から映像および他の情報を制御およびリクエストすることができる。情報サーバ122は、VSM120と対話してリクエストされた情報を生成し、特定のSTT106へ、すべてのSTTへ、またはSTTの特定の一部へ伝達する。
【0020】
以下に詳細に述べるように、ユーザインターフェースは、VSM120の制御下で、グラフィクス情報および映像情報の両方を含む。ユーザインターフェースの映像情報は、映像ソース110(または複数の映像ソース)によって生成される。ユーザインターフェースのためのグラフィクス情報が、ユーザインターフェースグラフィクス生成/格納ユニット108内で生成される。ユニット108は、グラフィクス格納ユニット124、グラフィクスサーバ126、およびグラフィクスフォーマッター128を備える。グラフィクスサーバ126は、格納ユニット124からグラフィクス情報を呼び出し、呼び出された情報をグラフィクスフォーマッター128でフォーマットし、それによりグラフィクスはユーザインターフェースでの使用に適切なフォーマットとなる。サーバ126は、ユーザインターフェースのグラフィクス情報を含むビットマップをコンポジタ112に送信する。
【0021】
コンポジタは、グラフィクスと映像とを組合せて、複合映像フレームシーケンスを生成する。次いでフレームシーケンスは、符号化ユニット114内で符号化される。符号化ユニット114は、複数のリアルタイムMPEG符号器1301、1302、...130n(ここでnは整数である)を備える。符号化ユニット114はまた、映像ソース信号に関連付けられた音声情報を符号化する音声符号器132を備える。
【0022】
コンポジタ112は、グラフィクスおよび映像を含む複数のフレームシーケンスを生成する。例えば、相互関係のあるユーザインターフェースを生成するために、映像は各シーケンスにおいて同じであるが、グラフィクスは異なっている。これらのシーケンスの各々が、例えばMPEGに準拠したビットストリームを生成するリアルタイム符号器を用いて符号化される。各ビットストリームは、マルチプレクサ116に接続され、1つ以上のトランスポートストリーム(例えば、MPEGに準拠したトランスポートストリーム)を形成する。符号化されたユーザインターフェースの各々が、独自の識別子(例えば番組識別子(PID)コード)を用いてトランスポートストリーム内で識別される。このようにして、STT106は、識別子を選択することにより(例えばPIDを選択することにより)、特定のユーザインターフェースを選択して表示することができる。単数または複数のトランスポートストリームが、一旦符号化され、そして多重化されると、デジタル映像変調器118(例えば、直交振幅変調(QAM)変調器)に接続され、配信ネットワーク104を介してSTT106へ伝達される。
【0023】
符号化されたビットストリームすべてが、データの形で一時的に並べられる(すなわち復号器でのストリームからストリームへの切り替えがより実質的に途切れることない様態で達成され得るように、異なるチャンネルまたは異なる時間を表すストリームが並べられる)。さらに、ストリームはクロックソースに関して同期化された様態で生成され、それにより(所望であれば)GOP構造、シーケンスヘッダ、Iピクチャ位置、および他のパラメータが複数の情報ストリームにわたって並べられる。この様態で、ストリームスプライシングは、目立った映像アーチファクトまたは音声アーチファクトを有することなく、そして過剰な待ち時間を有することなく実行され得る。
【0024】
図9は、図1の双方向情報配信システムでの使用に適した複数の番組トランスポートストリームを表す図を示す。特に、図9は、システムストリーム910およびその構成の複数のトランスポートストリーム920を表す図を示す。
【0025】
システムストリーム910は、例示的に、情報配信システム内のフォワードチャネルによって伝達された直交振幅変調(QAM)システムストリームを含む。特に、トランスポートストリームA−H(911〜917)を有するシステムストリーム910は、複数のトランスポートストリーム920を含む。各トランスポートストリームは、映像、音声、またはデータ基本ストリームあるいはパケット基本ストリーム(PES)のうち少なくとも1つを含む。システムストリーム910内の各基本ストリームは、独自のパケット識別(PID)番号に関連付けられている。
【0026】
トランスポートストリーム920は、第1のトランスポートストリーム911(ストリームAとして図示)および第2トランスポートストリーム912(ストリームBとして図示)と関連付けられた例示的な複数の要素ストリームを含む。具体的には、第1のトランスポートストリーム911(すなわち、ストリームA)は、5つの要素ストリーム(921〜925)を含む。これらのストリーム921〜925はそれぞれ、各PIDと関連付けられる。ストリームAのこれらの5つの要素ストリーム(921〜925)は、映像、音声、およびグラフィクス/データ情報をセットトップ端末に提供して、表示デバイスを通じたセットトップ端末によるIPG表示生成を可能とするために用いられる。
【0027】
本発明の例示的実施形態において、システムストリーム910は、1秒あたり3.371250メガビット(Mbps)のビットレートを有する一定のビットレートストリームを含み、各映像PESは1.05Mbpsのビットレートを有し、各音声PESは192Kbps(44.1kHzの音声)または224Kbps(44kHzの音声)のビットレートを有し、一方、残りの帯域は、データストリーム、オーバーヘッド等により利用される。当業者であれば、これらのいずれのストリームのビットレートも、例えば、最低限の映像および/または音声品質レベルを提供するように、または最高の映像および/または音声品質レベルを提供するように、またはトランスポートストリーム内および他のシステム設計基準内に最大数の映像および/または音声基本ストリームを提供できるように、調整可能であることを理解する。これらの例示的ビットレートは、本発明の教示内容を利用して現在用いられているシステムの帯域幅利用の理解を与えるために提供したに過ぎず、実際のビットレートは、システムがアップグレードされたときなどに上昇または低下する。
【0028】
第1の映像ストリーム(PID 1)は、映像レイヤを生成してIPG表示するのに必要な、規定された期間の第1のチャネルグループに関連付けられたチャネルコンテンツオブジェクトを含む情報全てを含む。第2の映像ストリーム(PID2)および第3の映像ストリーム(PID 3)は、第2の映像ストリーム(PID 2)および第3の映像ストリーム(PID 3)が第2および第3のチャネルグループを含む映像レイヤを生成するのに必要な情報を含む点において第1の映像ストリーム(PID1)と相違する。
【0029】
音声ストリーム(PID 4)は、IPG中の映像と関連付けられた音声を生成するために必要な音声情報を含む。
【0030】
データ/グラフィクスストリーム(PID5)は、番組詳細オブジェクトとして表示されるタイトル詳細情報を含む。すなわち、データ/グラフィクスストリーム(PID5)は、各表示される時間スロット(例えば、3つの30分のスロット)の第1のチャネルグループにより提供される各タイトルのテキスト詳細を含む。タイトルのテキスト詳細は、STTのグラフィクス処理素子により処理され、これにより、表示中のチャネルの現在強調表示されている、すなわち強調されているタイトルのテキスト詳細が、IPG表示のグラフィクスレイヤを介して視聴者に提示される。
【0031】
グラフィクスおよび/またはデータ情報は、トランスポートストリームパケットの調節ヘッダ中のプライベートデータと同様に(本明細書に示すような)独自のPIDと関連付けられられたデータストリームを用いて、または他の手段(例えば、ウォーターマーキング技術を用いた映像データ内での符号化)によって、は、セットトップ端末に搬送され得る点に留意することが重要である。また、データストリームはリアルタイムで提供する必要のない番組識別データまたは他のデータを搬送するのに用いられるため、このようなデータは、例えばお気に入り番組等のローカルデータベースを構築するのに用いられ得る。しかし、お気に入り番組データベースは番組ガイドデータベースを含まない。むしろ、お気に入り番組データベースは、例えばお気に入りの番組またはタイトル、適切なチャネルグループを提供するトランスポートストリームおよび映像PID、チャネルグループに対するインデックス(例えば、最初から第3のチャネル等)、時間スロットに対するインデックス(例えば、第2の時間スロット)、ならびにそのようなものを識別するのに十分な情報を含む。実際の番組のタイトルを格納する必要はなく、お気に入り視聴モードで強調表示する、または強調するタイトルを決定するだけでよい。
【0032】
各IPGページ内の映像の動きの量が異なる場合、符号器が、スライス単位でその映像を符号化し得る。このようにして、各フレームは複数のマクロブロックの水平ストライプに分割される。各フレームは、ストライプ開始識別子およびストライプ停止識別子を含む。開始識別子と停止識別子との間の情報(ピクセルおよび/またはマクロブロック)は、所与のストライプの他の部分と異なる方法で符号化され得る。その結果、隣接するストライプの部分を含む2次元領域は、フレームの他の部分と異なった方法で符号化され得る。2次元領域からの符号化情報は、自身の固有の識別子によって識別されるビットストリームを形成する。加入者機器において、復調器/復号器は、各スライス内の情報を復号し、次いで、復号したスライスをスライス開始/停止識別子により識別される適切な位置に配置することによりフレームを再収集する。2次元領域は、情報映像と位置が合うように規定され得、これにより、動きの異なる(すなわち、高速な動きおよび低速な動きの)映像を含み得る。その結果、1つの領域は動きの遅い動画キャラクターを有し得、別の領域は動きの速いスポーツイベント宣伝を含み得、両領域は正確に符号化および復号化される。
【0033】
図2は、本発明によるユーザインターフェース表示を生成する際に用いるのに適切なSTT106のブロック図を示す。STT106は、チューナ210、復調器220、トランスポートデマルチプレクサ230、音声復号器240、映像復号器250、オンスクリーン表示プロセッサ(OSD)260、フレーム格納メモリ262、映像コンポジタ290、およびコントローラ270を含む。ユーザとの対話は、リモートコントロールユニット280を介して提供される。チューナ210は、例えば、下流(フォワード)チャネルからの複数の直交振幅変調(QAM)情報信号を含む無線周波数(RF)信号を受信する。チューナ210は、制御信号TUNEに応答して、QAM情報信号の特定の1つをチューニングして中間周波数(IF)情報信号を生成する。復調器220は、中間周波数のQAM情報信号を受信および復調して情報ストリーム(例示的にはMPEGトランスポートストリーム)を生成する。MPEGトランスポートストリームは、トランスポートストリームデマルチプレクサ230に結合される。
【0034】
トランスポートストリームデマルチプレクサ230は、コントローラ270により生成された制御信号TDに応答して、音声情報ストリームAおよび映像情報ストリームVを多重分離(すなわち、抽出)する。音声情報ストリームAは音声復号器240に結合され、これにより、音声情報ストリームは復号され、復号された音声情報ストリームは音声プロセッサ(図示せず)に与えられ、その後提示が行われる。映像情報ストリームVは映像復号器250に結合され、これにより、圧縮映像情報ストリームVは復号され、これにより非圧縮映像ストリームVDが生成されて映像コンポジタ290に結合される。OSD260は、コントローラ270により生成された制御信号OSDに応答して、映像コンポジタ290に結合されるグラフィクスオーバーレイ信号VOSDを生成する。復号器内のバッファは、ユーザインターフェースを表すビットストリーム間を移動する間、リセット(フラッシュ)されない。このようにして、ユーザインターフェースは、ある画面から別の画面へと途切れなく移動する。
【0035】
映像コンポジタ290は、グラフィクスオーバーレイ信号VDSDと非圧縮映像ストリームVDとをマージして、フレーム格納ユニット262に結合される修正映像ストリーム(すなわち、基本となる映像イメージとグラフィクスオーバーレイとの重ね合わせ)を生成する。フレーム格納ユニット262は、映像ストリームのフレームレートに従って、修正映像ストリームを各フレームごとにに格納する。フレーム格納ユニット262は、格納した映像フレームを、その後の処理および表示デバイスへの表示を行う映像プロセッサ(図示せず)に提供する。フレーム格納ユニット262は、コントローラ270により生成された制御信号Fに応答して、メモリ内の現在格納されている映像フレームを「フリーズ」し(すなわち、更新しない)、これにより、映像処理に提供される映像情報が静止画となる。これは、例えば、ユーザインターフェースにスクロール情報を用いているか、電話番号あるいは住所を簡潔に表示しているか、またはユーザが現在表示されているフレームを長時間見たいだけ等の場合に有用である。
【0036】
コントローラ270は、マイクロプロセッサ272、入力/出力モジュール274、メモリ276、赤外線(IR)受信器275、およびサポート回路278を含む。マイクロプロセッサ272は、従来のサポート回路278(例えば、電源、クロック回路、キャッシュメモリ等あるいはメモリ276に格納されているソフトウェアルーチンを実行するのをアシストする回路等)と協働する。コントローラ270はまた、コントローラ270とチューナ210との間のインターフェースとなる入力/出力回路274、トランスポートデマルチプレクサ230、オンスクリーン表示ユニット260、バックチャネル変調器295、およびリモートコントロールユニット280も含む。コントローラ270を本発明による特定の双方向番組ガイド管理機能を実行するようプログラムされている汎用コンピュータとして図示しているが、本発明は、特定用途向け集積回路(ASIC)としてハードウェアにインプリメントすることもできる。このように、本発明に記載のプロセス工程は、ソフトウェア、ハードウェア、またはこれらの組み合せにより等価的に実行されるものとして広範囲に解釈されるよう意図される。
【0037】
図2の例示的実施形態において、リモートコントロールユニット280は、8箇所に動かせるジョイスティック、数字パッド、「選択」キー、「フリーズ」キー、および「リターン」キーを含む。ユーザがリモートコントロールデバイスのジョイスティックまたはキーを操作すると、それが赤外線(IR)リンクを通じてコントローラへと伝達される。コントローラ270は、このようなユーザの操作に応答し、適切なユーザ対話ルーチン300を実行し、動的オーバーレイ格納部276−2で利用可能な特定の動的オーバーレイを用い、静的オーバーレイ格納部276−1からの特定の静的オーバーレイを用いる。
【0038】
図3A〜3Cは、番組ガイド情報を含むユーザインターフェース(すなわち、テレビシステム用の双方向番組ガイドを形成するインターフェース)の例示的実施形態を示す。この番組ガイドは、図1の情報配信システムのヘッドエンドで全て作成され、復号および表示を行うユーザのSTTへと送信される。OSDグラフィクスレイヤは、STTに格納されるか、またはユーザインターフェースを用いて送信され、これにより、ユーザインターフェース内においてオブジェクトを強調、強調表示、被覆、または他の場合にオブジェクト(グラフィクスのアイコンおよび/またはテキスト)を識別する機能を被覆および露出させるのが容易になる。
【0039】
ユーザインターフェースにあるオブジェクトと、画面上で強調されている領域との同期は、ビットマップオーバーレイグラフィクスを用いることにより達成される。オーバーレイグラフィクスは、帯域内データ搬送、帯域外データ搬送、垂直帰線消去期間(VBI)データ搬送、または広帯域ネットワークへのデータ搬送分野の当業者に公知の他のアプローチを通じてSTTに搬送される。すなわち、操作可能な画面オブジェクト(すなわち、選択的に強調され得るオブジェクト)をインプリメントするのに必要なデータが、1つ以上の技術を通じてSTTへと提供される。
【0040】
オーバーレイはSTTに動的に送信することが可能なので、本発明のユーザインターフェースは、セットトップボックス内にテレビ番組リストを維持する必要がなく、一定のレベルの双方向性を現行のブロードキャスト番組ガイドに与え、よりテレビに近い経験をユーザに与え、複雑で資源に富む双方向番組ガイドにおいて帯域を最も経済的に活用する。
【0041】
本発明の1つの実施形態において、多重化されたアナログブロードキャスト映像またはデジタルブロードキャスト映像と静的な事前にプログラムされたビットマップとが用いられる。この実施形態において、事前プログラムされたビットマップがSTTに(例えば、メモリモジュール276に)インストールされる。ビットマップは、ブロードキャスト映像ストリームに組み込まれたx−yグリッド境界線と位置合わせされたx−yグリッド境界線であり、色調および/または透明度が改変され、これにより、単一のオブジェクトまたはオブジェクトの集合と関連付けられる視覚的な強調が可能となる。
【0042】
本発明の別の実施形態において、多重化されたアナログブロードキャスト映像またはデジタルブロードキャスト映像と動的な事前にプログラムされたビットマップとが用いられる。この実施形態において、様々な事前プログラムされたビットマップがSTTにインストールされてもよいし、インストールされなくてもよい。これらのビットマップは、x−yグリッド境界線、円、または、オプションの集合からアクションを起こすことの可能なフィールドを表すオプションをユーザが識別できるように適切な強調を提供することが可能な他の任意の輪郭物(deliniator)であり得る。これらのビットマップは、ブロードキャスト映像ストリームに組み込まれた境界線と位置合わせされ得、色および/または透明度が変更され、これにより、1つのオブジェクトまたはオブジェクトの集合と関連付けられた視覚的強調が可能となる。STTは、1つのビットマップの集合と別のビットマップの集合との間を行き来するように移動可能である。特定の1組のインストール済みビットマップとブロードキャスト映像ストリームとの同期は、帯域内データ搬送、帯域外データ搬送、垂直帰線消去期間データ搬送、または他の広帯域ネットワーク内でのデータ搬送の当該分野で公知のアプローチのいずれかを通じるブロードキャスト映像ストリームに関連した信号方式を通じて達成される。
【0043】
本発明の別の実施形態において、多重化されたアナログブロードキャスト映像またはデジタルブロードキャスト映像と、動的な更新可能なビットマップとが用いられる。この実施形態において、様々な事前プログラムされたビットマップはSTTにインストールされてもよいし、またはインストールされなくてもよい。上記実施形態と同様に、これらのビットマップは、x−y境界線、円、または、オプションの集合からアクションを起こすことの可能なフィールドを表すオプションをユーザが識別できるように適切な強調を提供することが可能な他の任意の輪郭物であり得る。これらのビットマップは、ブロードキャスト映像ストリームに組み込まれた境界線と位置合わせされ得、色および/または透明度が変更され、これにより、1つのオブジェクトまたはオブジェクトの集合と関連付けられた視覚的強調が可能となる。STTは、1つのビットマップの集合と別のビットマップの集合との間を行き来するように移動可能である。特定の1組のインストール済みビットマップとブロードキャスト映像ストリームとの同期および新しいビットマップのダウンロードは、帯域内データ搬送、帯域外データ搬送、垂直帰線消去期間データ搬送、または他の公帯域ネットワーク内でのデータ搬送の当該分野で公知のアプローチのいずれかを通じるブロードキャスト映像ストリームに関連した信号方式を通じて達成される。
【0044】
このシステムは、可能なアクセスの種類に応じてビットマップ情報を異なるデータブロックに整理することにより、条件的アクセスをインプリメントするようにさらに拡張可能である。ビットマップ情報の処理は、強調を受信することが可能なオンスクリーンのエリアについて一連の記述子を開発するヘッドエンドで実行される。記述子の一部は、強調表示可能なオンスクリーンのエリアへのアクセス権利をマッピングする権利「ロック」を含む。STTにおいて、ユーザが視聴する権利を有するチャネルに対してマッピングする一連の「鍵」が存在する。これらのキーのうちの1つが任意のロックに「適合(fit)」すると、そのキーにリンクされている1組のビットマップは、STTにおいてオンスクリーン強調を受信し得る。そうでない場合、利用可能なタイトルが利用不可能なタイトルと明確に区別されるよう、「利用不可能な」タイトルが非強調にされる。
【0045】
図3AのIPG表示300Aは、第1の時間スロットオブジェクト305A、第2の時間スロットオブジェクト305B、および第3の時間スロットオブジェクト305C、複数のチャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8、1組のチャネルインジケータアイコン341A、341B、映像バーカ320(および関連音声バーカ)、ケーブルシステムロゴまたはプロバイダロゴ315、番組説明領域350、曜日識別オブジェクト331、現在時刻オブジェクト339、次時間スロットアイコン334、時刻インクリメント/デクリメントオブジェクト332、「お気に入り」フィルタオブジェクト335、「映画」フィルタオブジェクト336、「子供向け(すなわち、児童)」番組フィルタアイコン337、「スポーツ」番組フィルタオブジェクト338、およびVOD番組アイコン333を含む。曜日識別オブジェクト331および次時間スロットアイコン334は、図3Aに示すように独立したオブジェクトを含むか、または組み合わされたオブジェクトの一部として一緒のものとみなされ得る点に留意されたい。
【0046】
さらに、本発明をより良く理解するため、図3A〜3Cは、図3Aの双方向番組ガイド(IPG)の各表示画面であり、様々なオブジェクト(アイコンおよび/またはテキスト)を強調している様子を示す。
【0047】
双方向番組ガイド表示300Aは、「映像レイヤ」および「グラフィクスレイヤ」を含む。このコンテキストにおいて、「映像レイヤ」は、ユーザインターフェースの映像情報およびグラフィクス情報を含むデジタル映像ビットストリームを復号して得られたイメージを含む。図1を参照して上述したように、各オブジェクト(アイコンおよびテキスト)を表す映像情報は、システムのヘッドエンドにて生成され、映像ストリームの一部として送信される。従って、各オブジェクトに関連する実際の表示パラメータ(すなわち、サイズ、形状、色、位置、および他の視覚的パラメータ)は全て、ヘッドエンドで制御される。
【0048】
これらの修正可能で視聴者との対話を経るオブジェクト(アイコンおよびテキスト)は、例えば、STTと関連付けられたリモートコントロールデバイスにより選択される。画面上のオブジェクトが選択されると、ローカルに格納および/またはローカルに生成されたグラフィクスオーバーレイは、操作可能なオブジェクトまたは要素を対応するグラフィクスオーバーレイ要素(例えば、x−y調整ボックスまたは他の要素)と関連付けることにより、画面上の選択されたオブジェクトを識別する。オーバーレイ要素は、リモートコントロールユニットの操作を通じて選択的に強調(例えば、選択的シェーディング、強調表示、色付け等)されるかまたは非強調にされる。
【0049】
図3AのIPG表示300Aは、2つの動作領域、すなわちガイド領域(グラフィクス領域)302、およびイメージ領域(映像領域)304に論理的に分割される。ガイド領域302は、時間スロットオブジェクト305、チャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8、およびチャネルインジケータアイコン341A、341Bを含む。ガイド領域中にリストされているチャネルオプションは、多種多様なソースから提供される番組の任意の組み合せを提示でき、ソースとしては、無線放送、ケーブル放送、衛星放送、ローカル番組、広告挿入装置(しかしこれらに限られない)があり、全ての範囲の有料チャネル、ペイ・パー・ビュー、ビデオオンデマンド、ニアビデオオンデマンド、インターネットサービス、双方向ゲーム、双方向ショッピング、無料番組等を含み得る。チャネル番号は仮想的性格を持たせることが可能なため、セットトップボックスまたはヘッドエンド機器のどちらにおいても再マッピングでき、配信されるサービスに対応することができる。
【0050】
ケーブルモデム技術またはネットワーク環境における類似技術を可能にする当業者に公知の他のバックチャネル方法の利用を通じて、ペイ・パー・ビュー(PPV)、ニアビデオオンデマンド(NVOD)、ビデオオンデマンド(VOD)、双方向ゲーム、双方向ショッピング、インターネット、映像による求人広告、および他のサービスの配信を双方向ケーブル環境にある本システムに統合することができる。このガイド領域は、ケーブルモデム技術またはネットワーク環境における類似技術を可能にする当業者に公知の他のバックチャネル方法の利用を通じて、双方向ケーブル環境にある有料テレビサービス(例えば、HBO(登録商標)、Showtime(登録商標)等の加入サービス)へのアクセスを提供するためにさらに用いられ得る。
【0051】
イメージ領域304は、上述のオブジェクトの残りを含む。ユーザまたは視聴者が本発明の番組ガイドと対話しているとき、これらの2つの領域のうち1つのみが一度にアクティブ化される。視聴者がIPG表示を操作するのに用いるキーまたは操作の中には、アクティブ化されている領域に応じて違った動作をするものもある。この双方の領域間の動作の違いについて、以下により詳細に説明する。
【0052】
図3Aのガイド領域302を参照して、第1の時間スロット305Aが時間スロット強調表示オブジェクト305Hによって強調されているのが分かる。第1の時間スロット305Aが強調されているのに対し、他の時間スロット305Bおよび305Cは非強調にされているといえる。第1の時間スロット305Aは、色付きの強調表示オーバーレイグラフィクス305Hを用いてスロットを強調表示することにより強調され得るか、または、この強調表示グラフィクスは、0%の不透明度のウィンドウ(透明ウィンドウ)を提供し得る。このウィンドウでは、ウィンドウを通してスロットテキスト305Aが透けて見え、他のスロットは、0%より上の不透明度(例えば、25、50または75パーセントの不透明度)のを有するグラフィクス重ね合わされ得る。不透明度レベルは、非選択スロットの色の濃さを弱めることにより、選択される時間スロットを明瞭に強調できるよう選択される。同様に、複数のチャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8の各々の第1のタイトルオブジェクト311Aも、タイトル強調表示オブジェクト311Hによって強調または強調表示されているのが分かる。時間スロット強調は、タイトルスロット強調と調整される。すなわち、第1の時間スロットオブジェクト305Aが強調または強調表示されると、複数のチャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8の各々の第1のタイトルオブジェクト311Aも強調または強調表示される。同様に、図3Bに示すように第2の時間スロットオブジェクト305Bが強調または強調表示されると、複数のチャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8の各々の第2のタイトルオブジェクト311Bも強調または強調表示される。最後に、図3Cに示すように第3の時間スロットオブジェクト305Cが強調されると、第3のタイトルオブジェクト311Cも強調または強調表示される。このようにして時間スロット305およびタイトルオブジェクト311の強調表示および強調を調整すると、視聴者が各チャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8内のどのタイトルがどの時間スロットに関連するのかを判定する際に役に立つ。
【0053】
あるいは、時間スロットおよびタイトルオブジェクトの強調表示および強調の調整は、グラフィクスレイヤを用いて色、明度、あるいはオブジェクトの他の属性またはオブジェクト周囲の表示エリアを調整することによっても達成される。例えば、強調表示または強調対象のx−y座標グリッド(方形セル)またはオブジェクト周囲の他の形状の色あるいは明度レベルを変更して、オブジェクトの周囲または近隣を強調することができる。同様に、非強調表示または非強調にする対象のx−y座標グリッドまたはオブジェクト周囲の他の形状の色あるいは明度レベルを変更して、オブジェクトの周囲または近隣を非強調にすることができる。
【0054】
80チャネルの情報を含むシステムにおいて、チャネルは、3つの30分の時間スロットと関連付けられた8つのチャネルグループとして表示されている。このシステムにおいて、現在のチャネル/時間/タイトル情報を担持する10個の映像PID、、音声バーカを担持する1つの音声PID、および/または番組詳細データ、オーバーレイデータ等を担持するデータPID(あるいは他のデータ伝送方法)を提供することが必要である。現在時間から最大24時間以内までの番組予定情報をブロードキャストするには、1つの音声PIDとともに、128(8*24/1.5)の映像PIDを提供し、必要に応じて1つ以上のデータPIDを提供する必要がある。所与のチャネルグループのブロードキャスト映像PIDに提供される時間の長さは番組ガイドの時間深さを含み、一方、番組ガイドを通じて利用できるチャネルの数は、(システム内のチャネル数と比較して)番組ガイドのチャネル深さを提供する。ブロードキャスト映像PIDを通じて利用できるチャネルの半分しか提供しないシステムの場合、チャネル深さは50%であるという。12時間の時間スロット「ルックアヘッド」を提供するシステムの場合、時間深さは12時間であるという。16時間の時間スロット「ルックアヘッド」および4時間の時間スロット「ルックバック」を提供するシステムの場合、時間深さは+16/−4時間であるという。
【0055】
イメージ領域304の番組説明領域350は、現在表示(強調)されているタイトルの説明を表示するのに用いられる。この説明は、例えば、1つ以上のタイトルの簡潔なテキスト説明、タイトルの開始時間および終了時間、タイトル放映時間、タイトル格付け(例えば、MPAAまたは他の格付け)、タイトルレビュー(例えば、推薦または非推薦、または他の評判表示)、他のタイトルとの比較によるタイトルのランキング(例えば、人気、視聴者からの肯定的または否定的意見の集計)等を含む。
【0056】
1組のチャネルインジケータアイコン341Aおよび341B(または単一のチャネルインジケータアイコン341Aまたは341B)は、複数のチャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8のうちどれが番組説明アイコン350内のタイトル説明と関連付けられている強調表示または強調されたタイトルオブジェクト311を含むかを表示するのに用いられる。すなわち、チャネルインジケータアイコン341A、341Bは、現在表示されているチャネルを視聴者に視覚的に表示する。
【0057】
図3Aの映像バーカ320はそれ自身が本発明のいくつかの実施形態において選択可能なオブジェクトである点に留意することが重要である。具体的には、映画の予告編を提示するのに映像バーカ320を用いるような実施形態において、ユーザによる映像バーカオブジェクト320の選択は、その映画を例えばビデオオンデマンドコンテキストで見たいという希望を示す。従って、映像バーカがアクティブまたは選択可能なオブジェクトを含む本発明の実施形態において、映像バーカが選択されると、ユーザは、映像バーカに提示された映画を購入する機会をユーザに与えるビデオオンデマンド双方向画面に進む。同様に、映像バーカが商品あるいは他の製品および/または販売されているサービスを提示するのに用いられる場合、映像バーカが選択されると、ユーザは、ユーザのこのような物品および/またはサービスを購入または買物する希望を満たすのに適した双方向画面に進む(例えば、店舗からの広告は仮想モールに関連付けられており、レストランの広告は、氏名および住所の入力後に仮想的にまたは通常郵便を通じて行われる飲食クーポン検索システムに関連付けられている)。
【0058】
図3Bを参照して、チャネルアイコン341Aおよび341Bにより表示されている第2のチャネル310−2は、強調表示または強調された第2の時間スロット305Bと関連付けられた第2のタイトル311Bを含む。本発明の1つの実施形態において、将来提示されるこのタイトルを選択(すなわち、ガイド領域がアクティブの場合に「選択」キーを押すこと)すると、ユーザは、選択されたタイトルのプレビューを表示するプレビュー画面へと進む。例えば、選択されたタイトルが例えば現在から20分後に放送されるテレビ喜劇である場合、そのタイトルが選択されると、その喜劇に関連するプレビュー情報画面が表示される。同様に、選択されたタイトルが1つ以上のチャネル上の何らかの種類の試合前のショウまたは番組に関連付けられていることが多いボクシングの試合または他のスポーツイベントである場合、これらのイベント前番組の中から視聴したいものを選択できる画面がユーザに表示される。あるいは、もうすぐ行われる試合を詳述する画面がユーザに表示される。
【0059】
ガイド領域302がアクティブの場合、ユーザが(例えばリモートコントロールデバイス上の)左右矢印キーを操作すると、強調表示または強調される時間スロットが変化する。一方、ユーザが上下矢印キーを操作すると、表示されるチャネルが変化する。時間スロットまたはチャネル表示が変化すると、番組説明領域350に表示されるタイトル説明情報のコンテンツも変化する。ユーザが左右矢印キーを用いてイメージ領域内のオブジェクト(すなわちアイコン331〜339)を強調表示または強調すると、ガイド領域302は双方向となり、イメージ領域304もアクティブとなる。
【0060】
上述したように、IPG表示用の映像ストリームは、1つのトランスポートストリーム内にPESとして含まれ得る。従って、次なる1.5時間の時間間隔(例えば、9:30〜11:00)を見たいユーザは、「右スクロール」オブジェクトをアクティブ化する(または、番組グリッド302内の番組が表示された時間間隔の最後を占めている場合にジョイスティックを右に動かす)。このようなアクティブ化が行われると、STTのコントローラは時間間隔を新しくすることが所望されていることを認識する。次いで、新しい時間間隔に相当する映像ストリームが復号および表示される。相当する映像ストリームが同じトランスポートストリーム(すなわち、新しいPID)内にある場合、そのストリームが直ちに復号および提示される。相当する映像ストリームが別のトランスポートストリーム内にある場合、その別のトランスポートストリームがブロードキャストストリームから抽出され、適切な映像ストリームが復号および提示される。相当するトランスポートストリームが別のブロードキャストストリーム内にある場合、その別のブロードキャストストリームはチューニングされ、その別のトランスポートストリームはその別のブロードキャストストリームから抽出され、適切な映像ストリームが復号および提示される。
【0061】
抽出された映像ストリームの各々は共通音声ストリームと関連付けられる点に留意することが重要である。従って、番組ガイドの映像/音声バーカ機能は、選択された映像ストリームに関係なく継続的に提供される。
【0062】
同様に、ユーザとの対話によって先行の時間間隔または別の1組のチャネルが選択されると、適切な映像ストリームが取り出され、提示される。適切な映像ストリームが通常はブロードキャスト映像ストリームの一部ではない場合、ポイントキャストセッションが開始する。すなわち、STTは、特定のストリームをリクエストするリクエストをバックチャネルを通じてヘッドエンドに送る。ヘッドエンドは、そのリクエストを処理し、情報サーバから適切なストリームを取り出し、そのストリームを映像PID(理想的には現在STTによりチューニング/選択されているトランスポートストリーム)としてトランスポートストリームに組み込み、多重分離するべきPIDおよびどのトランスポートストリームから多重分離を行うかをSTTに通知する。次いで、STTは適切な映像PIDを取り出す。適切な映像PIDが別のトランスポートストリーム内にある場合、STTは、まずその別のトランスポートストリームを多重分離しなければならない(場合によっては、フォワードチャネル内の別のQAMストリームへチューニングしなければならない)。
【0063】
適切なストリームが視聴され終えると、STTは、STTにそのストリームが不必要になった旨をヘッドエンドに知らせ、ヘッドエンドはそれを受けてポイントキャストセッションを破棄する。
【0064】
図4は、次時間スロットすなわち9:30〜11:00PMのユーザインターフェースを示すIPG表示400を示す。この例示的実施形態内の各時間スロットは1時間半の時間間隔を含むため、図3A内の次時間スロットオブジェクト334は、9:30PMを示す。ユーザが図3Aのオブジェクト334を選択すると、ガイド領域302内の時間スロットは、9:30PM〜11:00PMに変わる。従って、図4の時間スロットオブジェクト305A、305B、および305Cもそれぞれ9:30、10:00、および10:30を表示する。次時間スロットオブジェクト334も変わり、図4の11:00PMを表示する。
【0065】
イメージ領域304がアクティブのとき、ユーザがリモートコントロールデバイスを通じて上下矢印キーをアクティブ化すると、表示される次時間スロットがインクリメントおよびデクリメントする。選択コマンドが受信されると、選択された次時間スロットオブジェクト334により示される時間に関するチャネル情報を含む映像PIDが取り出される。その映像ストリームが現在ブロードキャスト中または現在使用中の映像ストリームの一部である(例えば、他のユーザがそのストリームをリクエストした等)場合、ヘッドエンドは、セットトップ端末が適切なチャネルガイド情報を含む映像PIDを識別することを可能にする情報をセットトップ端末に提供する。セットトップ端末はその後、適切な映像PIDを取り出す。選択された映像PIDが別のトランスポートストリームに配置されている場合、音声PIDもその新しいトランスポートストリームから取り出される。
【0066】
図5A〜5Cは、1つの番組ガイドページから別の番組ガイドページへと移動するプロセスを示す。図5Aは、横方向のインクリメントおよびデクリメント(右/左)コマンド(例えば、リモートコントロールからの右矢印キーおよび左矢印キーによるアクティブ化)に応答して発生するIPG表示画面300Aのコンテキスト変化を示すフロー図500Aを示す。このコンテキストフロー図に示す各オブジェクトは、強調を提供してアクティブ化(すなわち、選択可能な)オブジェクトを表示するかまたは非強調を提供して非アクティブ化(すなわち、選択不可能な)オブジェクトを表示するグラフィクスオーバーレイに関連付けられた映像オブジェクトを含む。
【0067】
図5Aのフロー図500Aに示すオブジェクトは、図3AのIPG表示画面300Aに示すオブジェクトの一部を含む。具体的には、図5Aのコンテキストフロー図500Aに示すオブジェクトは、右矢印または横方向のインクリメントに応答して強調される順番に、IPG表示画面ガイド領域の第1の時間スロットオブジェクト305A、第2の時間スロットオブジェクト305B、および第3の時間スロットオブジェクト305Cを含む。これらのオブジェクトの次に、以下のIPG表示画面イメージ領域オブジェクトが来る:曜日識別オブジェクト331、次時間スロットオブジェクト334、「お気に入り」フィルタオブジェクト335、「映画」フィルタオブジェクト336、「子供向け」番組フィルタアイコン337、「スポーツ」番組フィルタオブジェクト338、およびVODユーザインターフェースオブジェクト338。図5Aのコンテキストフロー図500Aに示すオブジェクトはIPG表示画面300に示すオブジェクトを含むが、別のIPG表示画面も同様に適合可能である点に留意されたい。
【0068】
この説明を行う目的のため、第1の時間スロットオブジェクト305Aをまず最初に強調表示または強調すると仮定する。図5Aを参照して、第1の右矢印または横方向のインクリメント501に応答して、第1の時間スロットオブジェクト305Aが非強調にされ、第2の時間スロットオブジェクト305Bが強調される;第2の右矢印または横方向のインクリメント502に応答して、第2の時間スロットオブジェクト305Bが非強調にされ、第3の時間スロットオブジェクト305Cが強調される;第3の右矢印または横方向のインクリメント503に応答して、第3の時間スロットオブジェクト305Cが非強調にされ、曜日識別オブジェクト331が強調され、以下のオブジェクトも同様に行われる、すなわち、(504)次時間スロットオブジェクト334;(505)「お気に入り」オブジェクト335;(506)「映画」選択オブジェクト336;(507)「子供向け」選択オブジェクト337;(508)「スポーツ」選択オブジェクト338;(509)「VOD」選択オブジェクト333、そして最後に(510)第1の時間スロットオブジェクト305Aに戻る。
【0069】
図3Aのグラフィクス表示は、ガイド領域オブジェクト(3つの時間スロット305A〜305C)およびイメージ領域オブジェクト(残りのオブジェクト331〜338)に分割される。上下方向のインクリメント(上矢印)、上下方向のデクリメント(下矢印)、ページアップ、およびページダウンの機能は、アクティブ化される領域に依存する。ガイド領域キー機能とイメージ領域キー機能との間の相違点について、図5Bおよび図5Cを参照して以下により詳細に説明する。
【0070】
ガイド領域がアクティブになる(オブジェクト305A〜305Cのうち任意のものが強調される)と、上下矢印キーがガイド領域の様々な部分をスクロールするのに用いられる。すなわち、チャネルコンテンツオブジェクト番号(310−1〜310−8)は、上下矢印キーのアクティブ化に応答して、1つずつ変更される(すなわち、インクリメントまたはデクリメントされる)。同様に、表示される映像ストリームも、ページアップまたはページダウンキーのアクティブ化に応答して、(次または前の映像PIDの選択を通じて)変更される。従って、アクティブガイド領域機能は、ブロードキャストIPG画面を提供する様々な映像ストリームのナビゲーションをユーザに提供する。
【0071】
イメージ領域がアクティブになる(オブジェクト331〜338のうち任意のものが強調される)と、上下矢印キーが次時間スロットオブジェクト334を変更するのに用いられ、一方、ページアップおよびページダウンキーが曜日識別オブジェクト331を変更するのに用いられる。具体的には、上矢印キーのアクティブ化に応答して、ガイド領域に提示されている現在のチャネルの次なる3つの時間スロットオブジェクトのガイド情報を含む映像PIDが選択されることにより、次時間スロットオブジェクト334が例えば1.5時間分インクリメントされる。同様に、ページアップキーのアクティブ化に応答して、ガイド領域に提示されている現在のチャネルの翌日のガイド情報を含む映像PIDが選択されることにより、曜日識別オブジェクト331が1日分インクリメントされる。
【0072】
図5Bは、ガイド領域オブジェクトが強調表示または強調されている間に受信される上下方向のインクリメントおよびデクリメント(アップ/ダウン)コマンドに応答して変化するIPG表示画面300Aを示すコンテキストフロー図を示す。
【0073】
図5Bのコンテキストフロー図500Bに示すオブジェクトは、図3のIPG表示画面300に示すオブジェクトの一部を含む。具体的には、図5Bのコンテキストフロー図500Bに示すオブジェクトは、チャネルインジケータオブジェクト341Aおよび/または341Bに示すようなチャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8を含む。下方向矢印または上下方向デクリメントキーの連続的なアクティブ化に応答して、表示されたチャネルコンテンツオブジェクトは、310−1から310−2へ(520);310−2から310−3へ(521);310−3から310−4へ(522);310−4から310−5へ(523);310−5から310−6へ(524);310−6から310−7へ(525)および;310−7から310−8へ(526);と移動する。同様に、上方向矢印または上下方向インクリメントキーがアクティブ化されると、表示されているチャネルの順序が逆に変わる。
【0074】
チャネルオブジェクト310−8の表示中の下方向矢印のアクティブ化に応答して、「次」PIDが選択され、表示される。すなわち、現在見られている時間スロットについての、表示されるべき次の8つのチャネルを含む映像PIDが選択される。最後の8つのチャネルが現在表示されている場合、最初の8つのチャネルに関連する映像PIDが選択される(すなわち、チャネルの「ロールオーバー」)。「次の」映像PIDが別のトランスポートストリームの一部である場合、関連するトランスポートストリームが取り出され、適切な映像PIDおよび関連する音声ならびにデータPIDが抽出される。
【0075】
チャネルオブジェクト310−1が表示されている間の上方向矢印のアクティブ化に応答して、「前の」映像PIDが選択され、表示される。すなわち、現在見られている時間スロットについての、表示されるべき前の8つのチャネルを含む映像PIDが選択される。最初の8つのチャネルが現在表示されている場合、最後の8つのチャネルに関連する映像PIDが選択される(すなわち、チャネルの「ロールアンダー」)。「前の」映像PIDが別のトランスポートストリームの一部である場合、関連するトランスポートストリームが取り出され、適切な映像PIDおよび関連する音声ならびにデータPIDが抽出される。
【0076】
図5Cは、イメージ領域オブジェクトが強調表示または強調されているときに受信される上下方向のインクリメントおよびデクリメント(アップ/ダウン)コマンドに応答して、IPG表示画面300Aに発生する変化を示すコンテキストフロー図を示す。
【0077】
図5Cのコンテキストフロー図500Cに示すオブジェクトは、図3AのIPG表示画面300Aに示す次時間スロットオブジェクト334を含む。具体的には、イメージ領域オブジェクトがアクティブのとき、上方向矢印または上下方向インクリメントキーのアクティブ化および下方向矢印または上下方向デクリメントキーのアクティブ化に応答して、次時間スロットオブジェクト334がそれぞれインクリメントまたはデクリメントされる。例示的な実施形態において、次時間スロットオブジェクト334は、24時間に対して1.5時間間隔(すなわち、ガイド領域の3つの時間スロット305A、305B、および305C)で描かれる。
【0078】
本発明の1つの実施形態において、コンテキストフロー図5Cに示す動作は、次時間スロットオブジェクト334または曜日オブジェクト331と次時間スロットオブジェクト334との組み合せオブジェクトが強調表示または強調された場合のみに発生する。本発明の別の実施形態において、コンテキストフロー図5Cに示す動作は、あらゆるイメージ領域オブジェクトが強調表示または強調されたときに発生する。
【0079】
上方向の矢印のアクティブ化または上下方向インクリメントキーのアクティブ化に応答して、表示された次時間スロットオブジェクトは、(現在時刻に対する)実際の次時間スロット(551)から経路5512を介して次時間スロット+3(552)に移動し;経路5523を介して次時間スロット+6(553)に移動し;経路5534を介して次時間スロット+9(554)に移動し、以下同様に経路5578を介して次時間スロット+21(558)に移動する。本発明において、さらに上方向矢印または上下方向インクリメントキーがアクティブ化されると、経路5581を介して次時間スロット(551)に戻る。同様に、下方向矢印または上下方向デクリメントキーがアクティブ化されると、表示されている次時間スロットオブジェクトは、1つの場合を除いて反対方向に変化する。具体的には、次時間スロット(551)が表示されているときに下方向矢印または上下方向デクリメントキーをアクティブ化する場合、システムは、経路5516を介して時間シフトモード556に入る。
【0080】
図6Aは、本発明によるユーザインターフェースの第2の実施形態を示す。第1の時間スロット305Aが強調され、各チャネルコンテンツオブジェクト310内の第1のタイトルオブジェクト311Aのみが図示されている。すなわち、強調されている時間スロットに関連するタイトルオブジェクトのみが「露出」される一方、非強調にされている時間スロットに関連するタイトルオブジェクトは「被覆」されている。この「露出および被覆」による提示方法は、一部の視聴者が(図3A〜3Cを参照して)前述した色の濃さを弱めたりまたは不透明度を低減して非強調にする提示方法よりもより好ましいと感じるIPG表示を提供する。しかし、やはり前述の色の濃さを弱めたりまたは不透明度を低減して非強調にする提示方法の方が、より多くの情報を各IPG表示内でユーザに提示する。
【0081】
図6A〜6Cを同時に参照して、図6AはIPG表示600Aを示し、IPG表示600Aでは、第1の時間スロット305Aが強調されており、第1の時間スロットと関連付けられた各タイトルオブジェクト311Aは露出され、一方、非強調にされている時間スロット305Bおよび305Cと関連付けられた各タイトルオブジェクト311B、311Cは被覆(隠蔽)されている。図6Aにおいて、第1の時間スロットオブジェクト305Aは強調され、第2および第3の時間スロット305Bおよび305Cは非強調にされている;図6Bにおいて、第2の時間スロットオブジェクト305Bは強調され、一方、第1および第3の時間スロット305Aおよび305Cは非強調にされている;図6Cにおいて、第3の時間スロットオブジェクト305Cは強調され、一方、第1および第2の時間スロット305Aおよび305Bは非強調にされている。全ての場合において、映像バーカ320および番組ガイドの他の機能要素全ての動作と同様にタイトル説明オブジェクト350の動作も変化しない点に留意されたい。この露出および被覆技術を用いることにより、IPG内の無関係な情報が効率よく除去され、ユーザインターフェースが簡単化される。ユーザが特定の番組を以前にお気に入りとして規定している場合、それ以降に「お気に入り」アイコン335が選択されると、お気に入りでない番組は全て被覆される。同様に、「スポーツ」アイコン338を選択すると、スポーツと関係のない番組は全て被覆される。
【0082】
図7Aおよび7Bは、共に図7として本発明によるユーザとの対話方法700含む。図7Bはまた、図7Aと図7Bとの間の位置関係を表す図も示す。図7は、本発明によるユーザ対話ルーチン700を示す。ルーチン700は、工程702において、加入者機器が最初に電力供給されるか、または初期化されたときに開始する。このルーチンは次に工程704に進み、第1ストリームまたはデフォルトストリームがチューニングまたは復調される。次いで、ルーチン700は工程706に進み、第1ストリームまたはデフォルト映像ストリームおよび関連する音声ストリームが多重分離され、表示される。次いで、ルーチン700は工程708に進み、適切なオーバーレイが取り出され、表示または提示される映像ストリームと共に表示される。次いで、ルーチン700は工程710に進み、STTは例えばリモートコントロールデバイス280を通じて来るユーザ入力を待機する。ユーザ入力が受信されると、ルーチンは工程712に進み、入力を評価する。次いで、ルーチン700は工程714へと進み、ユーザ対話抽出レベルがコンテキスト的なもの(すなわち、情報をヘッドエンドから送ることを必要とするコンテキスト的IPG変化)なのかそれとも対話プロセスをSTTおよびヘッドエンドからのリクエスト情報の双方でローカルに実行するローカル/コンテキスト的なものかどうかについて問い合わせがなされる。
【0083】
工程714のクエリ結果が視聴者によりコンテキスト的変更がリクエストされたことを示す場合、方法700は工程716に進み、押圧されたキーの種類について問い合わせがなされる。RETURNキーが押された場合、このアルゴリズムは工程718へと進み、システムは前回のコンテキストを再入手する。例えば、視聴者は前回、映画のプレビューを見ており、プレビューが終わるころ、視聴者はIPGコンテキストに戻ったとする。次いで視聴者がRETURNキーを押すと、視聴者は前回のコンテキストに戻り、その映画のプレビューが再表示される。リクエストされたコンテキスト表示が終わると、方法700は工程710へと戻る。
【0084】
工程716において、視聴者がSELECTキーを押して現在強調または強調表示されているオブジェクトを選択すると、方法700は工程720へと進み、コンテキストは変更されたものとして識別される。工程722において、この新しいコンテキスト機能が行われる。例えば、ユーザは「ビデオオンデマンド」アイコンを強調表示し、選択し得る。このような選択により、システムはビデオオンデマンド(VOD)コンテキストに入る。このコンテキストにおいて、STTにはVODナビゲータがポイントキャストで送られ、これにより、ユーザが映画を見ることを選択することが可能となる。視聴者が、映像バーカ、IPG表示のガイド領域内の任意の番組等を選択すると、別のコンテキスト変化が発生する。バーカが映画のプレビューを表示している時にバーカが選択されると、システムはバーカにより規定されるコンテキスト(すなわち、映画)に入り、バーカが製品を宣伝している時には販売ページに入る、等が行なわれる。現在の時間フレームで視聴可能な番組が選択されると、システムは、その番組の映像をポイントキャストストリームまたはブロードキャストストリームのいずれかとしてSTTに送る。ストリームの種類は、選択される番組に依存する。迫っている時間スロット内にリストされた番組が選択されると、選択された番組のプレビューが表示される。
【0085】
本発明の1つの実施形態において、ヘッドエンドは、複数のSTTにポイントキャストストリームを「共有」させる点に留意されたい。すなわち、第1のSTTが現在第2のSTTに提供されている映像ストリームをリクエストすると、ヘッドエンドは、第1のSTTにPIDを知らせ、(必要に応じて)映像ストリームを第2のSTTに提供しているトランスポートストリームを知らせる。第2のSTTが映像ストリームの視聴が終了した旨をヘッドエンドに知らせると、ヘッドエンドは、他のSTT(例えば、第1のSTT)がその映像ストリームをまだ使用しているかどうかを判定する。ストリームが未だに使用中である場合、(少なくともその映像ストリームを使用しているSTTについての)ポイントキャストセッションは破棄されない。このようにして、フォワードチャネル帯域幅およびヘッドエンド映像処理リソースが温存される。
【0086】
ポイントキャストストリームを共有すると、比較的低いチャネル深さおよび/または時間深さが用いられるIPG表示コンテキストにおいて特に有用である。このような場合、複数のユーザが同じ映像ストリーム内にパッケージングされ得る情報を同時発生的に見たがることは十分に考えられる。従って、適応性のあるナローキャスト(またはグループポイントキャスト)システムが提供される。このシステムでは、ヘッドエンドは、リソースの割り当てを、情報を対等に必要とするユーザのサブセットに適合させることができる。これらの適応性のあるナローキャストセッションは、ユーザの変化する要求に応答して必要に応じて生成され、破棄される。特定のチャネル(グループ)または時間スロットに関連するストリームが非常に高いレベルで利用される場合、ヘッドエンドは、そのストリームのナローキャストを生成し、管理し、そして分解するために必要な処理、メモリ、および帯域幅リソースが、そのストリームを単にブロードキャストストリームとして提供する場合に必要なリソースよりも大きいかどうか判定し得る。本発明の1つの実施形態において、ヘッドエンドは、その高利用ストリームに適応するよう、ブロードキャストストリームの深さを調整する。この適応には連続的チャネルグループまたは時間スロットを追加する必要がなく、PIDを追加するだけで高利用ストリームが割り当てられる。
【0087】
工程714の問い合わせで、ユーザによりローカルな対話性がリクエストされたことが示されると、方法700は工程740に進み、ユーザが押したキーの種類を識別する問い合わせがなされる。工程740の問い合わせで、押されたキーはフリーズキーであることが示されると、方法700は工程734に進み、フレーム格納ユニット262に格納されている映像フレームはフリーズされる。すなわち、フレーム格納ユニット262は、フリーズキーまたは他のキーが押されるまで、その後の映像フレームによって更新されない。方法700は次いで工程710に進み、プロセッサはユーザ入力を待機する。
【0088】
工程740の問い合わせで、インクリメントキーまたはデクリメントキー(例えば、チャネル表示インクリメントキーまたはチャネル表示デクリメントキー)のうちどちらかが押されたことが示されると、方法は工程744に進む。工程740の問い合わせで、ページアップキーまたはページダウンキーのどちらかが押し下げられたことが示されると、方法700は工程742に進む。
【0089】
工程742において、ページアップキーが押されたたかどうか判定するための問い合わせがなされ、そうである場合、方法700は工程732に進む。次いで、工程732において、視聴されているPIDがトランスポートストリーム内の最初のPIDであるかどうか判定するための問い合わせがなされ、そうである場合、単一または複数のトランスポートストリーム内の映像PIDの構成に応じて、PIDは前のブロードキャストストリームにチューニングされるかまたは同じトランスポートストリームにおいて最後の映像PIDまでラップアラウンド(wraparound)される。工程732の問い合わせで、視聴されているPIDがトランスポートストリーム内の最初のPIDではないことが明らかになると、同じトランスポートストリーム内の前回の映像PIDが多重分離され、表示される。工程742の問い合わせで、ページダウンキーが押されたことが示されると、方法700は工程726に進む。次いで、工程726において、視聴されているPIDがトランスポートストリーム内の最終PIDであるかどうか判定するための問い合わせがなされ、そうである場合、単一または複数のトランスポートストリーム内の映像PIDの構成に応じて、PIDは次のブロードキャストストリームにチューニングされるかまたは同じトランスポートストリームにおいて最初の映像PIDまでラップアラウンドされる。工程726の問い合わせで、視聴されているPIDがトランスポートストリーム内の最後のPIDではないことが明らかになると、同じトランスポートストリーム内の次の映像PIDが多重分離され、表示される。
【0090】
工程744において、インクリメントキーが押されたかどうかについての問い合わせがなされる。工程744の問い合わせへの応答が肯定的である場合、方法700は工程746に進む。工程744の問い合わせへの応答が否定的である(すなわち、デクリメントキーが押された)場合、方法700は工程748に進む。
【0091】
工程746において、番組ガイドの最上部のチャネル(すなわち、チャネルコンテンツオブジェクト310−1)がチャネルアイコン341Aおよび341Bにより示されているかどうかについて問い合わせがなされる。工程746の問い合わせへの応答が肯定的である場合、方法700は工程732に進み、工程732に関して上述したように継続する。工程746の問い合わせへの応答が否定的である場合、方法700は工程750に進む。
【0092】
工程750において、上限閾値レベルに達したかどうかについて問い合わせがなされる。上限閾値レベルは、(IPGページのチャネルのグループ中の)事前設定されたチャネル数であり、このレベルにおいて、前のチャネルPIDが利用不可能である場合にそのようなチャネルPIDへのリクエストを作成する必要が出てくる。工程750の問い合わせへの応答が肯定的である場合、方法700は工程754に進む。工程750の問い合わせへの応答が否定的である場合、方法700は工程758に進む。
【0093】
工程754において、前回のチャネルグループが利用可能かどうかについて判定がなされる。利用可能なチャネルグループは、現在ブロードキャストされているか、または1つ以上のセットトップ端末にナローキャストあるいはポイントキャストされている映像ストリーム内のチャネルグループである。上述しように、セットトップ端末は、独自のPIDにより識別されるような特定の映像ストリームを用いて、各チャネルグループに関連する情報を受信する。独自のPIDまたは独自のPIDに関連するストリームがブロードキャスト、ナローキャスト、またはポイントキャストされていない場合、各セットトップ端末で前のチャネルグループを過度の遅れなく(例えば、映像ストリームへのリクエストを処理および応答するのに必要な時間の長さのためにユーザに待ち時間を経験させることなく)受信できるように、現時点でヘッドエンドにポイントキャストセッションを開始するようリクエストするのが適切である。工程754の問い合わせへの応答が否定的である場合、方法700は工程756に進み、前のチャネルグループへのリクエストがヘッドエンドに送られ、処理される。次いで、方法は工程758に進む。工程754の問い合わせへの応答が肯定的である場合、方法700は工程758に進む。
【0094】
工程758において、チャネルインジケータは、チャネルコンテンツオブジェクト310の1つ分だけ上方に移動する。すなわち、現在表示されているチャネルコンテンツオブジェクトのすぐ上にあるチャネルコンテンツオブジェクトがここで示される。次いで方法700は工程710へと進み、次なるユーザ入力を待機する。
【0095】
工程744の問い合わせへの応答が否定的である場合、方法700は工程748に進む。工程748において、現在表示されているチャネルが最下部のチャネルであるかどうかについて問い合わせがなされる。すなわち、現在表示されているチャネルが図3Aのチャネルコンテンツオブジェクト310−8であるかどうかについて問い合わせがなされる。工程748の問い合わせへの応答が肯定的である場合、方法700は工程726に進む。現在表示されているチャネルがチャネルコンテンツオブジェクト310−8に関連付けられている場合、図5Bおよび経路532に関して上述したように、デクリメントコマンドは、次のチャネルグループの最上部チャネル(すなわち、次のチャネルグループのチャネルコンテンツオブジェクト310−1)を表示するように次のチャネルPIDを選択することが必要である点に留意することが重要である。工程748の問い合わせへの応答が否定的である場合、方法700は工程760に進む。
【0096】
工程760で、下限閾値に達したかどうかに関して問い合わせされる。工程760での問い合わせが否定で応答されれば、方法700は工程768に進む。工程760での問い合わせが肯定で応答されれば、方法700は工程762に進む。
【0097】
工程762で、次のチャネルグループが利用可能であるかどうかが判定される。これは、工程752に関して上述したものと同様の方法で、現在ブロードキャスト、ナローキャスト、またはポイントキャストされているストリームが、次のチャネルグループに関する情報を含んでいるIPGガイド表示を含むかどうかが判定される。方法700は、次いで工程764に進む。
【0098】
工程764で、次のチャネルグループが実際に利用可能であるかどうかに関して問い合わせされる。工程764での問い合わせが肯定で応答されれば、方法700は工程768に進む。工程764での問い合わせが否定で応答されれば、方法700は工程766に進む。
【0099】
工程766で、ヘッドエンドが次のチャネルグループと関連づけられた情報(すなわち、次のチャネルグループを含んでいるIPG表示のガイドおよびイメージ部分、または、適切な情報を含んでいる、以前に記憶された映像画面)を送るように、セットトップターミナルがヘッドエンドに対して要求する。前述のとおり、この時点でそのような情報を要求することによって、ユーザが経験するような、システムの明らかな待ち時間が大幅に減少される。方法700は、次いで工程768に進む。
【0100】
工程768で、チャネルアイコン341Aおよび341Bが、チャネルコンテンツオブジェクト310の1つ分デクリメントまたは下に移動される。方法700は、次いで工程710に進み、ここで、ユーザの入力を待つ。
【0101】
図8は、本発明による双方向番組ガイド(IPG)800の第3の実施形態を示す。詳細には、例示的な双方向番組ガイド画面800は、時刻/日付(TOD)インジケーター805、宣伝用の“スプラッシュ(splash)”アイコン810、ケーブルシステムまたはプロバイダーのロゴ815、映像バーカ820(および関連する音声バーカ)、番組時間インジケーター825、チャネル番号インジケーター830、チャネル識別子(テキストまたはロゴ)835、1対のチャネル表示デクリメントアイコン840aおよび840b、1対のチャネル表示インクリメントアイコン845aおよび845b、時間インクリメントアイコン848、時間デクリメントアイコン847、番組グリッド850、およびスクロール宣伝バナー(scrollingpromotional banner)855を含む。双方向番組ガイド表示800は、例えば、双方向電子番組ガイドを利用するケーブルテレビ、または他の情報配信システムの加入者の家のテレビ画面、または他の映像表示デバイスに表示される。
【0102】
図12は、ガイド領域およびイメージ領域の操作時のリモートコントロール等の入力デバイスの各種キーの機能を表で表わしたものを示す。示したキーのいくつかの機能は上述されており、よって、さらには説明しない。詳細には、図12は、インクリメント(上方向矢印)、デクリメント(下方向矢印)、ページアップ、ページダウン、横インクリメント(右に移動)、横デクリメント(左に移動)、選択、および追加/削除キーのガイド領域機能およびイメージ領域機能を示す。選択キーは、例えば、異なる操作モードに入る(イメージ領域の応答)か、または表示されたチャネルに同調する(ガイド領域の応答)ために、強調表示または強調されたオブジェクトを選択するために用いられる。追加/削除キーは、現在同調されているチャネルをお気に入りのリストに追加するために用いられる。現在同調されているチャネルが、すでにリストにある場合には、そのチャネルはお気に入りのリストから削除される。任意で、視聴者は、視聴者がお気に入りのリストからそのチャネルを本当に削除するつもりであるかを問い合わせされる。
【0103】
図8は、図3のIPG表示300に関して上述されたものと同様の方法で形成される、双方向番組ガイド(IPG)800の表示画面の第3の実施形態を示す。図8と図3AのIPG表示の主要な相違点は以下のとおりである。
【0104】
1.IPG表示300が、8:30〜9PMといった特定の時間間隔の番組のみを示す一方で、表示800は、全ての時間間隔を示す。
【0105】
2.IPG表示300は、番組対時間間隔の情報を示すためのグリッド構造を含まない。まったく独特なユーザインターフェースデザインである。
【0106】
3.図8のIPG表示800が、番組グリッド850を利用して、番組編成情報を提供する一方で、図3AのIPG表示300は、高度な「被覆および露出」技術を利用して、視聴者により多くの情報を提供する一方で、利用可能な番組編成の選択項目に目を通していく際に視聴者が経験する表示の乱雑さを低減している。所望の番組のみが示される。
【0107】
4.図3AのIPG表示300は、現在表示されているチャネルの現在表示されている時間枠を占めている番組の簡潔なテキストによる説明を説明的に表示するために用いられる番組説明オブジェクト350を含む。
【0108】
これらの相違点に加えて、2つのユーザインターフェースを異にするものが他にも多く見当たる。しかしながら、支援システムは、これらのインターフェースのいずれでも一方を作成するように設計される。
【0109】
リモートコントロールユニットから「選択」エントリーを受信すると、セットトップターミナルは、バックチャネルまたは他のなんらかの通信経路を介して、選択されたオブジェクトを識別する情報をヘッドエンドへ伝送する。被覆および露出技術の場合と同様に、オブジェクトまたは要素の強調の変更は、全てSTT内でローカルレベルで実施されることに留意することが重要である。すなわち、ヘッドエンドが加入者に伝送する実際の映像情報には変化はない。ディスプレイのグラフィカルオーバーレイのレイヤのみが、オブジェクトの強調を容易にするためにSTT内で変更される。
【0110】
双方向番組ガイド表示800(すなわち、ヘッドエンドが提供する映像レイヤ)は、1.5時間の時間間隔内に10チャネルの番組提供物を示す。1日は24時間なので、16の映像ストリーム(それぞれが1つの番組ガイド画面を表わす)が、10チャネルの番組提供物を24時間分示すために必要である。これらの16の映像ストリームは、単一のトランスポートストリーム内に含まれ得る。よって、次の1.5時間の時間間隔(例えば、9:30〜11:00)を見ることを所望するユーザは、「右にスクロール」オブジェクトをアクティブ化し得る(または番組グリッド850内の番組が表示された時間間隔の最後を占めているときに、ジョイスティックを右に動かす)。このようなアクティブ化によって、結果的に、STTのコントローラは、新しい時間間隔が所望されていることを認識する。新たな時間間隔に対応するデジタル映像ストリームが、次いで復号および表示される。すなわち、STTが所望の番組ガイドを表わすトランスポートストリーム内のビットストリームを選択し、そのビットストリームを復号する。ビットストリームを選択および復号するためのプロセスは、上述されたものと同様の方法で達成される。
【0111】
図10および図11は、2つの異なる番組ガイドレイアウトフォーマットを図で示したものである。図10は、IPG画面1001の下半分の大部分を占めている横に置かれたガイド領域1010、および画面1001の上半分の一部を占めている映像バーカまたはイメージ部1020を含む番組ガイド画面を示す。図11は、IPG画面1102の下半分の大部分を占めている横に置かれたガイド領域1110、および画面1102の上半分の一部を占めている映像バーカまたはイメージ部1120を含む番組ガイド画面を示す。
【0112】
上記の説明は、ユーザインターフェースの3つのレイアウトを詳述しているが、しかしながら、ヘッドエンド内でデジタル映像ビットストリームとして作成され、ユーザに送られ得るいずれのユーザインターフェースレイアウトも、本発明の範囲内であると見なされる。さらなる例として、情報映像が、視聴されている番組であり得、グラフィクスイメージが、その番組と関連づけられたHTMLページであり得る。番組映像はまた、視聴者が、他の番組スケジュール情報のためにIPGをブラウジングしながら番組を見続けることができるように、IPG表示に含まれ得る。
【0113】
本発明の教示を組み込んだ各種の実施形態が、本明細書中において示され、詳述されてきたが、当業者であれば、これらの教示をやはり組み込んだ他の多くの改変された実施形態を容易に考案し得る。
【関連出願】
【0001】
本願は、1998年7月23日に出願された米国仮特許出願第60/093,891号、および1999年4月15日に出願された米国仮特許出願第60/129,598号の優先権を主張する。本明細書中、同出願の全体を参考のため援用する。
【0002】
本願はまた、1999年4月15日に出願された米国特許出願第09/293,526号の一部継続出願であり、本明細書中、同出願の全体を参考のため援用する。
【技術分野】
【0003】
本発明は、一般に通信システムに関し、より詳細には本発明は、双方向マルチメディア情報搬送システムでの使用に適した双方向ユーザインターフェースに関する。
【背景技術】
【0004】
この数年間、テレビ事業では、その番組編成を顧客に配信する様々な技術において変遷があった。ケーブルテレビシステムは、ハイブリッドファイバ同軸(HFC)ケーブルプラントへの移行によりシステムの帯域幅を2倍または3倍にさえしている。ローカルケーブルシステムへの加入に乗り気でない顧客は、直接放送衛星(DBS)システムへ大挙してくら替えしてきた。そして、他の様々なアプローチでは、主には高帯域幅のデジタル技術、インテリジェント双方向セットトップボックス、または標準的なケーブルおよび地上波放送システムとは差別化したサービスを提供するような他の方法を重点的に取り扱おうと試みられてきた。
【0005】
帯域幅が増大するにつれて、番組編成の選択数もまた増加する。よりインテリジェントなセットトップボックスの利用可能性に機を得て、Starsight(登録商標)およびPrevueTM Guideのようないくつかの会社は、膨大な配列のチャンネル提供物の双方向リスト項目を提供する合成システム、個々の番組に関する広範なテキスト情報、数週間も先のテレビ視聴を計画できる能力、およびこれから放送されるテレビ番組を録画するためにVCRを自動的にプログラミングするオプションを開発している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
不幸にも、既存の番組ガイドにはいくつかの欠点がある。それらの番組ガイドは、かなりの容量のメモリを必要としがちであり、番組ガイドのいくつかは、セットトップ端末(STT)で1メガバイト以上のメモリを必要とする。番組ガイドを初めて起動する、または続いて再起動する場合、その番組ガイドが番組編成情報の現在のデータベースを獲得するのは、極めて遅い(例えば、大容量のデータベースは、垂直帰線消去期間(VBI)データ挿入技術を用いてのみSTTにダウンロードされ得る)。不利な点としては、このような遅いデータベースの獲得により、データのデータベース情報が時期遅れになり得、またはペイパービュー(PPV)システムまたはビデオオンデマンド(VOD)システムの場合には、情報プロバイダの予定の柔軟性が制限され得る。さらに、既存の番組ガイドのユーザインターフェースは、通常、典型的なテレビ操作インタフェースのようには見えず、むしろユーザインターフェースは、1980年代のスタイルのコンピュータディスプレイのように見える(すなわち、ごつごつして、整っていないテキストおよび/またはグラフィクス)。
【0007】
従って、上記の問題を減らすような様態で双方向番組ガイドを提供することが望ましいと分かる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の要旨)
本発明は、ユーザインターフェースがデジタルビットストリームとして生成されるヘッドエンド、ユーザインターフェースを視聴者に伝達する配信ネットワーク、およびユーザインターフェースを受信し、ユーザインターフェースを含む表示を生成する加入者機器とを備える情報配信システムである。ユーザインターフェースは、双方向番組ガイド(IPG)に例示的に組み込まれている。
【0009】
さらに具体的にいうと、ユーザインターフェースは、グラフィクス領域および映像領域を備える。例示的なIPGの実施形態では、グラフィクス領域は、時間軸とチャンネル軸とを含む。特定の番組編成情報(例えば、番組のタイトル)が、グリッド状のパターンを形成するように軸に沿って並び、それにより視聴者は、番組が何であるかということ、放送される時刻、および番組を見られるチャンネルを直ちに理解することができる。さらにIPGは映像領域を備えており、映像領域は、商品およびサービスについての広告の映像イメージおよび音声、番組編成のプレビュー等を生成する。さらにIPGはテキスト領域を含み、選択された番組またはグラフィクス領域の他のオブジェクトに関するテキストを表示することができる。このようなテキストは、選択された番組の説明、番組の時間、その番組の俳優/女優等を含み得る。
【0010】
ユーザインターフェースは、複数の個々に相互関係にあるインタフェースとして生成され得、それにより視聴者が、インタフェースからインタフェースへと途切れることなく移動できる。
【0011】
インタフェース内の様々なオブジェクトを選択することにより、様々な情報配信セッション(本明細書中では「コンテキスト」とも言う)を起動する。例えば、ユーザは、VODボタンを選択することによりビデオオンデマンド(VOD)コンテキストを起動することができる。同様に、ユーザが、インタフェースの番組ガイドグラフィクス領域内の番組タイトルを選択することにより、放送テレビセッションを起動することができる。または、ユーザがこれから利用可能となる番組としてリストされた番組タイトルを選択する場合、プレビューコンテキストが起動され得る。
【0012】
本発明の技術は、添付の図面に関連して以下の詳細な説明を考慮することによって容易に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明による双方向ユーザインターフェースから得ることができる例示的な双方向情報配信システムのブロック図である。
【図2】図2は、双方向情報配信システムでの使用に適した加入者機器のブロック図である。
【図3A】図3Aは、双方向ユーザインターフェースの第1の実施形態を示す図である。
【図3B】図3Bは、双方向ユーザインターフェースの第1の実施形態を示す図である。
【図3C】図3Cは、双方向ユーザインターフェースの第1の実施形態を示す図である。
【図4】図4は、新しい時間スロットを強調している双方向ユーザインターフェースの第1の実施形態を示す図である。
【図5A】図5Aは、双方向ユーザインターフェースの第1の実施形態において一方のオブジェクトからもう一方のオブジェクトへ移動するプロセスのフロー図である。
【図5B】図5Bは、双方向ユーザインターフェースの第1の実施形態において一方のオブジェクトからもう一方のオブジェクトへ移動するプロセスのフロー図である。
【図5C】図5Cは、双方向ユーザインターフェースの第1の実施形態において一方のオブジェクトからもう一方のオブジェクトへ移動するプロセスのフロー図である。
【図6A】図6Aは、双方向ユーザインターフェースの第2の実施形態を示す図である。
【図6B】図6Bは、双方向ユーザインターフェースの第2の実施形態を示す図である。
【図6C】図6Cは、双方向ユーザインターフェースの第2の実施形態を示す図である。
【図7A】図7Aは、ユーザインタラクションルーチンのフロー図を示す図である。
【図7B】図7Bは、ユーザインタラクションルーチンのフロー図を示す図である。
【図8】図8は、双方向ユーザインターフェースの第3の実施形態を示す図である。
【図9】図9は、システムストリームおよびその構成のトランスポートストリームを示す図である。
【図10】図10は、番組ガイドのレイアウトの第1の例を示す図である。
【図11】図11は、番組ガイドのレイアウトの第2の例を示す図である。
【図12】図12は、本発明のシステムを制御するために用いられ得る入力デバイス上のキーについての機能説明の図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
理解しやすくするために、可能な場合、同一の参照番号を図面に共通の同一の要素を示すために用いる。
【0015】
本発明は、ユーザが、テレビシステムの番組編成を双方向にレビューし、プレビューし、そして選択することが可能な双方向番組ガイドに例示的に組み込まれる独自のユーザインターフェースを生成し、配信し、そして受信するシステムである。
【0016】
図1は、本発明による双方向ユーザインターフェースを生成する情報配信システム100の高次のブロック図を示す。システム100は、ヘッドエンド102、配信ネットワーク104、およびユーザ端末106を備える(一般に、セットトップ端末(STT)またはセットトップボックスを指すが、端末はユーザのテレビまたは他の映像表示機器に組み込まれ得る)。簡単にするために、図は、1つのヘッドエンド102と1つのSTT106を示すが、複数のヘッドエンドシステムを組合せて、全システムに所望の機能を提供することもできる。実際のアプリケーションでは、ネットワーク104に接続された複数のSTT106があり、これにより複数のユーザがヘッドエンド102から情報を受信することができる。
【0017】
配信ネットワーク104は、一般にハイブリッドファイバ同軸ネットワークのような高帯域幅の全二重通信ネットワークである。しかし、単信式チャネルがヘッドエンドとSTTとの間の双方向通信を提供する(例えば、フォワードチャネルがケーブルシステムを介してヘッドエンドからSTTへと情報を搬送でき、一方バックチャネルが電話システムを介してSTTからヘッドエンドへと情報を搬送できる)場合、ネットワーク104は、複数の単信式通信チャネルを備えていてもよい。
【0018】
ユーザインターフェースに関する処理能力および格納容量の大部分を担うヘッドエンド102は、ユーザインターフェース生成/格納ユニット108、映像ソース110、コンポジタ112、符号化ユニット114、マルチプレクサ116、映像変調器118、視聴者/加入者のロードに応じて単数または複数の映像セッションマネージャ(VSM)120、および映像サーバ122を備える。IPGの生成および符号化装置は、本明細書と同時に出願され同一人に譲渡された米国特許出願第_______号(弁理士受付番号168CIP1)内でさらに詳細に開示されている。本明細書中、同出願の全体を参考のため援用する。
【0019】
VSM120はコマンドおよび制御機能を実行し、ユーザインターフェースグラフィクス生成/格納ユニット108と複数のSTT(これら複数のうち1つがSTT106として示されている)との間のブリッジとして動作し、ヘッドエンドからSTTへの通信の確立および維持を果たす。特に、VSMは、ユーザインターフェースのSTTへの伝達を制御し、システムのユーザインターフェースを介して行われるユーザリクエストへの応答を制御する。以下に詳細に記すように、デジタル映像ストリームとして伝達されるユーザインターフェースを用いて、情報サーバ122から映像および他の情報を制御およびリクエストすることができる。情報サーバ122は、VSM120と対話してリクエストされた情報を生成し、特定のSTT106へ、すべてのSTTへ、またはSTTの特定の一部へ伝達する。
【0020】
以下に詳細に述べるように、ユーザインターフェースは、VSM120の制御下で、グラフィクス情報および映像情報の両方を含む。ユーザインターフェースの映像情報は、映像ソース110(または複数の映像ソース)によって生成される。ユーザインターフェースのためのグラフィクス情報が、ユーザインターフェースグラフィクス生成/格納ユニット108内で生成される。ユニット108は、グラフィクス格納ユニット124、グラフィクスサーバ126、およびグラフィクスフォーマッター128を備える。グラフィクスサーバ126は、格納ユニット124からグラフィクス情報を呼び出し、呼び出された情報をグラフィクスフォーマッター128でフォーマットし、それによりグラフィクスはユーザインターフェースでの使用に適切なフォーマットとなる。サーバ126は、ユーザインターフェースのグラフィクス情報を含むビットマップをコンポジタ112に送信する。
【0021】
コンポジタは、グラフィクスと映像とを組合せて、複合映像フレームシーケンスを生成する。次いでフレームシーケンスは、符号化ユニット114内で符号化される。符号化ユニット114は、複数のリアルタイムMPEG符号器1301、1302、...130n(ここでnは整数である)を備える。符号化ユニット114はまた、映像ソース信号に関連付けられた音声情報を符号化する音声符号器132を備える。
【0022】
コンポジタ112は、グラフィクスおよび映像を含む複数のフレームシーケンスを生成する。例えば、相互関係のあるユーザインターフェースを生成するために、映像は各シーケンスにおいて同じであるが、グラフィクスは異なっている。これらのシーケンスの各々が、例えばMPEGに準拠したビットストリームを生成するリアルタイム符号器を用いて符号化される。各ビットストリームは、マルチプレクサ116に接続され、1つ以上のトランスポートストリーム(例えば、MPEGに準拠したトランスポートストリーム)を形成する。符号化されたユーザインターフェースの各々が、独自の識別子(例えば番組識別子(PID)コード)を用いてトランスポートストリーム内で識別される。このようにして、STT106は、識別子を選択することにより(例えばPIDを選択することにより)、特定のユーザインターフェースを選択して表示することができる。単数または複数のトランスポートストリームが、一旦符号化され、そして多重化されると、デジタル映像変調器118(例えば、直交振幅変調(QAM)変調器)に接続され、配信ネットワーク104を介してSTT106へ伝達される。
【0023】
符号化されたビットストリームすべてが、データの形で一時的に並べられる(すなわち復号器でのストリームからストリームへの切り替えがより実質的に途切れることない様態で達成され得るように、異なるチャンネルまたは異なる時間を表すストリームが並べられる)。さらに、ストリームはクロックソースに関して同期化された様態で生成され、それにより(所望であれば)GOP構造、シーケンスヘッダ、Iピクチャ位置、および他のパラメータが複数の情報ストリームにわたって並べられる。この様態で、ストリームスプライシングは、目立った映像アーチファクトまたは音声アーチファクトを有することなく、そして過剰な待ち時間を有することなく実行され得る。
【0024】
図9は、図1の双方向情報配信システムでの使用に適した複数の番組トランスポートストリームを表す図を示す。特に、図9は、システムストリーム910およびその構成の複数のトランスポートストリーム920を表す図を示す。
【0025】
システムストリーム910は、例示的に、情報配信システム内のフォワードチャネルによって伝達された直交振幅変調(QAM)システムストリームを含む。特に、トランスポートストリームA−H(911〜917)を有するシステムストリーム910は、複数のトランスポートストリーム920を含む。各トランスポートストリームは、映像、音声、またはデータ基本ストリームあるいはパケット基本ストリーム(PES)のうち少なくとも1つを含む。システムストリーム910内の各基本ストリームは、独自のパケット識別(PID)番号に関連付けられている。
【0026】
トランスポートストリーム920は、第1のトランスポートストリーム911(ストリームAとして図示)および第2トランスポートストリーム912(ストリームBとして図示)と関連付けられた例示的な複数の要素ストリームを含む。具体的には、第1のトランスポートストリーム911(すなわち、ストリームA)は、5つの要素ストリーム(921〜925)を含む。これらのストリーム921〜925はそれぞれ、各PIDと関連付けられる。ストリームAのこれらの5つの要素ストリーム(921〜925)は、映像、音声、およびグラフィクス/データ情報をセットトップ端末に提供して、表示デバイスを通じたセットトップ端末によるIPG表示生成を可能とするために用いられる。
【0027】
本発明の例示的実施形態において、システムストリーム910は、1秒あたり3.371250メガビット(Mbps)のビットレートを有する一定のビットレートストリームを含み、各映像PESは1.05Mbpsのビットレートを有し、各音声PESは192Kbps(44.1kHzの音声)または224Kbps(44kHzの音声)のビットレートを有し、一方、残りの帯域は、データストリーム、オーバーヘッド等により利用される。当業者であれば、これらのいずれのストリームのビットレートも、例えば、最低限の映像および/または音声品質レベルを提供するように、または最高の映像および/または音声品質レベルを提供するように、またはトランスポートストリーム内および他のシステム設計基準内に最大数の映像および/または音声基本ストリームを提供できるように、調整可能であることを理解する。これらの例示的ビットレートは、本発明の教示内容を利用して現在用いられているシステムの帯域幅利用の理解を与えるために提供したに過ぎず、実際のビットレートは、システムがアップグレードされたときなどに上昇または低下する。
【0028】
第1の映像ストリーム(PID 1)は、映像レイヤを生成してIPG表示するのに必要な、規定された期間の第1のチャネルグループに関連付けられたチャネルコンテンツオブジェクトを含む情報全てを含む。第2の映像ストリーム(PID2)および第3の映像ストリーム(PID 3)は、第2の映像ストリーム(PID 2)および第3の映像ストリーム(PID 3)が第2および第3のチャネルグループを含む映像レイヤを生成するのに必要な情報を含む点において第1の映像ストリーム(PID1)と相違する。
【0029】
音声ストリーム(PID 4)は、IPG中の映像と関連付けられた音声を生成するために必要な音声情報を含む。
【0030】
データ/グラフィクスストリーム(PID5)は、番組詳細オブジェクトとして表示されるタイトル詳細情報を含む。すなわち、データ/グラフィクスストリーム(PID5)は、各表示される時間スロット(例えば、3つの30分のスロット)の第1のチャネルグループにより提供される各タイトルのテキスト詳細を含む。タイトルのテキスト詳細は、STTのグラフィクス処理素子により処理され、これにより、表示中のチャネルの現在強調表示されている、すなわち強調されているタイトルのテキスト詳細が、IPG表示のグラフィクスレイヤを介して視聴者に提示される。
【0031】
グラフィクスおよび/またはデータ情報は、トランスポートストリームパケットの調節ヘッダ中のプライベートデータと同様に(本明細書に示すような)独自のPIDと関連付けられられたデータストリームを用いて、または他の手段(例えば、ウォーターマーキング技術を用いた映像データ内での符号化)によって、は、セットトップ端末に搬送され得る点に留意することが重要である。また、データストリームはリアルタイムで提供する必要のない番組識別データまたは他のデータを搬送するのに用いられるため、このようなデータは、例えばお気に入り番組等のローカルデータベースを構築するのに用いられ得る。しかし、お気に入り番組データベースは番組ガイドデータベースを含まない。むしろ、お気に入り番組データベースは、例えばお気に入りの番組またはタイトル、適切なチャネルグループを提供するトランスポートストリームおよび映像PID、チャネルグループに対するインデックス(例えば、最初から第3のチャネル等)、時間スロットに対するインデックス(例えば、第2の時間スロット)、ならびにそのようなものを識別するのに十分な情報を含む。実際の番組のタイトルを格納する必要はなく、お気に入り視聴モードで強調表示する、または強調するタイトルを決定するだけでよい。
【0032】
各IPGページ内の映像の動きの量が異なる場合、符号器が、スライス単位でその映像を符号化し得る。このようにして、各フレームは複数のマクロブロックの水平ストライプに分割される。各フレームは、ストライプ開始識別子およびストライプ停止識別子を含む。開始識別子と停止識別子との間の情報(ピクセルおよび/またはマクロブロック)は、所与のストライプの他の部分と異なる方法で符号化され得る。その結果、隣接するストライプの部分を含む2次元領域は、フレームの他の部分と異なった方法で符号化され得る。2次元領域からの符号化情報は、自身の固有の識別子によって識別されるビットストリームを形成する。加入者機器において、復調器/復号器は、各スライス内の情報を復号し、次いで、復号したスライスをスライス開始/停止識別子により識別される適切な位置に配置することによりフレームを再収集する。2次元領域は、情報映像と位置が合うように規定され得、これにより、動きの異なる(すなわち、高速な動きおよび低速な動きの)映像を含み得る。その結果、1つの領域は動きの遅い動画キャラクターを有し得、別の領域は動きの速いスポーツイベント宣伝を含み得、両領域は正確に符号化および復号化される。
【0033】
図2は、本発明によるユーザインターフェース表示を生成する際に用いるのに適切なSTT106のブロック図を示す。STT106は、チューナ210、復調器220、トランスポートデマルチプレクサ230、音声復号器240、映像復号器250、オンスクリーン表示プロセッサ(OSD)260、フレーム格納メモリ262、映像コンポジタ290、およびコントローラ270を含む。ユーザとの対話は、リモートコントロールユニット280を介して提供される。チューナ210は、例えば、下流(フォワード)チャネルからの複数の直交振幅変調(QAM)情報信号を含む無線周波数(RF)信号を受信する。チューナ210は、制御信号TUNEに応答して、QAM情報信号の特定の1つをチューニングして中間周波数(IF)情報信号を生成する。復調器220は、中間周波数のQAM情報信号を受信および復調して情報ストリーム(例示的にはMPEGトランスポートストリーム)を生成する。MPEGトランスポートストリームは、トランスポートストリームデマルチプレクサ230に結合される。
【0034】
トランスポートストリームデマルチプレクサ230は、コントローラ270により生成された制御信号TDに応答して、音声情報ストリームAおよび映像情報ストリームVを多重分離(すなわち、抽出)する。音声情報ストリームAは音声復号器240に結合され、これにより、音声情報ストリームは復号され、復号された音声情報ストリームは音声プロセッサ(図示せず)に与えられ、その後提示が行われる。映像情報ストリームVは映像復号器250に結合され、これにより、圧縮映像情報ストリームVは復号され、これにより非圧縮映像ストリームVDが生成されて映像コンポジタ290に結合される。OSD260は、コントローラ270により生成された制御信号OSDに応答して、映像コンポジタ290に結合されるグラフィクスオーバーレイ信号VOSDを生成する。復号器内のバッファは、ユーザインターフェースを表すビットストリーム間を移動する間、リセット(フラッシュ)されない。このようにして、ユーザインターフェースは、ある画面から別の画面へと途切れなく移動する。
【0035】
映像コンポジタ290は、グラフィクスオーバーレイ信号VDSDと非圧縮映像ストリームVDとをマージして、フレーム格納ユニット262に結合される修正映像ストリーム(すなわち、基本となる映像イメージとグラフィクスオーバーレイとの重ね合わせ)を生成する。フレーム格納ユニット262は、映像ストリームのフレームレートに従って、修正映像ストリームを各フレームごとにに格納する。フレーム格納ユニット262は、格納した映像フレームを、その後の処理および表示デバイスへの表示を行う映像プロセッサ(図示せず)に提供する。フレーム格納ユニット262は、コントローラ270により生成された制御信号Fに応答して、メモリ内の現在格納されている映像フレームを「フリーズ」し(すなわち、更新しない)、これにより、映像処理に提供される映像情報が静止画となる。これは、例えば、ユーザインターフェースにスクロール情報を用いているか、電話番号あるいは住所を簡潔に表示しているか、またはユーザが現在表示されているフレームを長時間見たいだけ等の場合に有用である。
【0036】
コントローラ270は、マイクロプロセッサ272、入力/出力モジュール274、メモリ276、赤外線(IR)受信器275、およびサポート回路278を含む。マイクロプロセッサ272は、従来のサポート回路278(例えば、電源、クロック回路、キャッシュメモリ等あるいはメモリ276に格納されているソフトウェアルーチンを実行するのをアシストする回路等)と協働する。コントローラ270はまた、コントローラ270とチューナ210との間のインターフェースとなる入力/出力回路274、トランスポートデマルチプレクサ230、オンスクリーン表示ユニット260、バックチャネル変調器295、およびリモートコントロールユニット280も含む。コントローラ270を本発明による特定の双方向番組ガイド管理機能を実行するようプログラムされている汎用コンピュータとして図示しているが、本発明は、特定用途向け集積回路(ASIC)としてハードウェアにインプリメントすることもできる。このように、本発明に記載のプロセス工程は、ソフトウェア、ハードウェア、またはこれらの組み合せにより等価的に実行されるものとして広範囲に解釈されるよう意図される。
【0037】
図2の例示的実施形態において、リモートコントロールユニット280は、8箇所に動かせるジョイスティック、数字パッド、「選択」キー、「フリーズ」キー、および「リターン」キーを含む。ユーザがリモートコントロールデバイスのジョイスティックまたはキーを操作すると、それが赤外線(IR)リンクを通じてコントローラへと伝達される。コントローラ270は、このようなユーザの操作に応答し、適切なユーザ対話ルーチン300を実行し、動的オーバーレイ格納部276−2で利用可能な特定の動的オーバーレイを用い、静的オーバーレイ格納部276−1からの特定の静的オーバーレイを用いる。
【0038】
図3A〜3Cは、番組ガイド情報を含むユーザインターフェース(すなわち、テレビシステム用の双方向番組ガイドを形成するインターフェース)の例示的実施形態を示す。この番組ガイドは、図1の情報配信システムのヘッドエンドで全て作成され、復号および表示を行うユーザのSTTへと送信される。OSDグラフィクスレイヤは、STTに格納されるか、またはユーザインターフェースを用いて送信され、これにより、ユーザインターフェース内においてオブジェクトを強調、強調表示、被覆、または他の場合にオブジェクト(グラフィクスのアイコンおよび/またはテキスト)を識別する機能を被覆および露出させるのが容易になる。
【0039】
ユーザインターフェースにあるオブジェクトと、画面上で強調されている領域との同期は、ビットマップオーバーレイグラフィクスを用いることにより達成される。オーバーレイグラフィクスは、帯域内データ搬送、帯域外データ搬送、垂直帰線消去期間(VBI)データ搬送、または広帯域ネットワークへのデータ搬送分野の当業者に公知の他のアプローチを通じてSTTに搬送される。すなわち、操作可能な画面オブジェクト(すなわち、選択的に強調され得るオブジェクト)をインプリメントするのに必要なデータが、1つ以上の技術を通じてSTTへと提供される。
【0040】
オーバーレイはSTTに動的に送信することが可能なので、本発明のユーザインターフェースは、セットトップボックス内にテレビ番組リストを維持する必要がなく、一定のレベルの双方向性を現行のブロードキャスト番組ガイドに与え、よりテレビに近い経験をユーザに与え、複雑で資源に富む双方向番組ガイドにおいて帯域を最も経済的に活用する。
【0041】
本発明の1つの実施形態において、多重化されたアナログブロードキャスト映像またはデジタルブロードキャスト映像と静的な事前にプログラムされたビットマップとが用いられる。この実施形態において、事前プログラムされたビットマップがSTTに(例えば、メモリモジュール276に)インストールされる。ビットマップは、ブロードキャスト映像ストリームに組み込まれたx−yグリッド境界線と位置合わせされたx−yグリッド境界線であり、色調および/または透明度が改変され、これにより、単一のオブジェクトまたはオブジェクトの集合と関連付けられる視覚的な強調が可能となる。
【0042】
本発明の別の実施形態において、多重化されたアナログブロードキャスト映像またはデジタルブロードキャスト映像と動的な事前にプログラムされたビットマップとが用いられる。この実施形態において、様々な事前プログラムされたビットマップがSTTにインストールされてもよいし、インストールされなくてもよい。これらのビットマップは、x−yグリッド境界線、円、または、オプションの集合からアクションを起こすことの可能なフィールドを表すオプションをユーザが識別できるように適切な強調を提供することが可能な他の任意の輪郭物(deliniator)であり得る。これらのビットマップは、ブロードキャスト映像ストリームに組み込まれた境界線と位置合わせされ得、色および/または透明度が変更され、これにより、1つのオブジェクトまたはオブジェクトの集合と関連付けられた視覚的強調が可能となる。STTは、1つのビットマップの集合と別のビットマップの集合との間を行き来するように移動可能である。特定の1組のインストール済みビットマップとブロードキャスト映像ストリームとの同期は、帯域内データ搬送、帯域外データ搬送、垂直帰線消去期間データ搬送、または他の広帯域ネットワーク内でのデータ搬送の当該分野で公知のアプローチのいずれかを通じるブロードキャスト映像ストリームに関連した信号方式を通じて達成される。
【0043】
本発明の別の実施形態において、多重化されたアナログブロードキャスト映像またはデジタルブロードキャスト映像と、動的な更新可能なビットマップとが用いられる。この実施形態において、様々な事前プログラムされたビットマップはSTTにインストールされてもよいし、またはインストールされなくてもよい。上記実施形態と同様に、これらのビットマップは、x−y境界線、円、または、オプションの集合からアクションを起こすことの可能なフィールドを表すオプションをユーザが識別できるように適切な強調を提供することが可能な他の任意の輪郭物であり得る。これらのビットマップは、ブロードキャスト映像ストリームに組み込まれた境界線と位置合わせされ得、色および/または透明度が変更され、これにより、1つのオブジェクトまたはオブジェクトの集合と関連付けられた視覚的強調が可能となる。STTは、1つのビットマップの集合と別のビットマップの集合との間を行き来するように移動可能である。特定の1組のインストール済みビットマップとブロードキャスト映像ストリームとの同期および新しいビットマップのダウンロードは、帯域内データ搬送、帯域外データ搬送、垂直帰線消去期間データ搬送、または他の公帯域ネットワーク内でのデータ搬送の当該分野で公知のアプローチのいずれかを通じるブロードキャスト映像ストリームに関連した信号方式を通じて達成される。
【0044】
このシステムは、可能なアクセスの種類に応じてビットマップ情報を異なるデータブロックに整理することにより、条件的アクセスをインプリメントするようにさらに拡張可能である。ビットマップ情報の処理は、強調を受信することが可能なオンスクリーンのエリアについて一連の記述子を開発するヘッドエンドで実行される。記述子の一部は、強調表示可能なオンスクリーンのエリアへのアクセス権利をマッピングする権利「ロック」を含む。STTにおいて、ユーザが視聴する権利を有するチャネルに対してマッピングする一連の「鍵」が存在する。これらのキーのうちの1つが任意のロックに「適合(fit)」すると、そのキーにリンクされている1組のビットマップは、STTにおいてオンスクリーン強調を受信し得る。そうでない場合、利用可能なタイトルが利用不可能なタイトルと明確に区別されるよう、「利用不可能な」タイトルが非強調にされる。
【0045】
図3AのIPG表示300Aは、第1の時間スロットオブジェクト305A、第2の時間スロットオブジェクト305B、および第3の時間スロットオブジェクト305C、複数のチャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8、1組のチャネルインジケータアイコン341A、341B、映像バーカ320(および関連音声バーカ)、ケーブルシステムロゴまたはプロバイダロゴ315、番組説明領域350、曜日識別オブジェクト331、現在時刻オブジェクト339、次時間スロットアイコン334、時刻インクリメント/デクリメントオブジェクト332、「お気に入り」フィルタオブジェクト335、「映画」フィルタオブジェクト336、「子供向け(すなわち、児童)」番組フィルタアイコン337、「スポーツ」番組フィルタオブジェクト338、およびVOD番組アイコン333を含む。曜日識別オブジェクト331および次時間スロットアイコン334は、図3Aに示すように独立したオブジェクトを含むか、または組み合わされたオブジェクトの一部として一緒のものとみなされ得る点に留意されたい。
【0046】
さらに、本発明をより良く理解するため、図3A〜3Cは、図3Aの双方向番組ガイド(IPG)の各表示画面であり、様々なオブジェクト(アイコンおよび/またはテキスト)を強調している様子を示す。
【0047】
双方向番組ガイド表示300Aは、「映像レイヤ」および「グラフィクスレイヤ」を含む。このコンテキストにおいて、「映像レイヤ」は、ユーザインターフェースの映像情報およびグラフィクス情報を含むデジタル映像ビットストリームを復号して得られたイメージを含む。図1を参照して上述したように、各オブジェクト(アイコンおよびテキスト)を表す映像情報は、システムのヘッドエンドにて生成され、映像ストリームの一部として送信される。従って、各オブジェクトに関連する実際の表示パラメータ(すなわち、サイズ、形状、色、位置、および他の視覚的パラメータ)は全て、ヘッドエンドで制御される。
【0048】
これらの修正可能で視聴者との対話を経るオブジェクト(アイコンおよびテキスト)は、例えば、STTと関連付けられたリモートコントロールデバイスにより選択される。画面上のオブジェクトが選択されると、ローカルに格納および/またはローカルに生成されたグラフィクスオーバーレイは、操作可能なオブジェクトまたは要素を対応するグラフィクスオーバーレイ要素(例えば、x−y調整ボックスまたは他の要素)と関連付けることにより、画面上の選択されたオブジェクトを識別する。オーバーレイ要素は、リモートコントロールユニットの操作を通じて選択的に強調(例えば、選択的シェーディング、強調表示、色付け等)されるかまたは非強調にされる。
【0049】
図3AのIPG表示300Aは、2つの動作領域、すなわちガイド領域(グラフィクス領域)302、およびイメージ領域(映像領域)304に論理的に分割される。ガイド領域302は、時間スロットオブジェクト305、チャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8、およびチャネルインジケータアイコン341A、341Bを含む。ガイド領域中にリストされているチャネルオプションは、多種多様なソースから提供される番組の任意の組み合せを提示でき、ソースとしては、無線放送、ケーブル放送、衛星放送、ローカル番組、広告挿入装置(しかしこれらに限られない)があり、全ての範囲の有料チャネル、ペイ・パー・ビュー、ビデオオンデマンド、ニアビデオオンデマンド、インターネットサービス、双方向ゲーム、双方向ショッピング、無料番組等を含み得る。チャネル番号は仮想的性格を持たせることが可能なため、セットトップボックスまたはヘッドエンド機器のどちらにおいても再マッピングでき、配信されるサービスに対応することができる。
【0050】
ケーブルモデム技術またはネットワーク環境における類似技術を可能にする当業者に公知の他のバックチャネル方法の利用を通じて、ペイ・パー・ビュー(PPV)、ニアビデオオンデマンド(NVOD)、ビデオオンデマンド(VOD)、双方向ゲーム、双方向ショッピング、インターネット、映像による求人広告、および他のサービスの配信を双方向ケーブル環境にある本システムに統合することができる。このガイド領域は、ケーブルモデム技術またはネットワーク環境における類似技術を可能にする当業者に公知の他のバックチャネル方法の利用を通じて、双方向ケーブル環境にある有料テレビサービス(例えば、HBO(登録商標)、Showtime(登録商標)等の加入サービス)へのアクセスを提供するためにさらに用いられ得る。
【0051】
イメージ領域304は、上述のオブジェクトの残りを含む。ユーザまたは視聴者が本発明の番組ガイドと対話しているとき、これらの2つの領域のうち1つのみが一度にアクティブ化される。視聴者がIPG表示を操作するのに用いるキーまたは操作の中には、アクティブ化されている領域に応じて違った動作をするものもある。この双方の領域間の動作の違いについて、以下により詳細に説明する。
【0052】
図3Aのガイド領域302を参照して、第1の時間スロット305Aが時間スロット強調表示オブジェクト305Hによって強調されているのが分かる。第1の時間スロット305Aが強調されているのに対し、他の時間スロット305Bおよび305Cは非強調にされているといえる。第1の時間スロット305Aは、色付きの強調表示オーバーレイグラフィクス305Hを用いてスロットを強調表示することにより強調され得るか、または、この強調表示グラフィクスは、0%の不透明度のウィンドウ(透明ウィンドウ)を提供し得る。このウィンドウでは、ウィンドウを通してスロットテキスト305Aが透けて見え、他のスロットは、0%より上の不透明度(例えば、25、50または75パーセントの不透明度)のを有するグラフィクス重ね合わされ得る。不透明度レベルは、非選択スロットの色の濃さを弱めることにより、選択される時間スロットを明瞭に強調できるよう選択される。同様に、複数のチャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8の各々の第1のタイトルオブジェクト311Aも、タイトル強調表示オブジェクト311Hによって強調または強調表示されているのが分かる。時間スロット強調は、タイトルスロット強調と調整される。すなわち、第1の時間スロットオブジェクト305Aが強調または強調表示されると、複数のチャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8の各々の第1のタイトルオブジェクト311Aも強調または強調表示される。同様に、図3Bに示すように第2の時間スロットオブジェクト305Bが強調または強調表示されると、複数のチャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8の各々の第2のタイトルオブジェクト311Bも強調または強調表示される。最後に、図3Cに示すように第3の時間スロットオブジェクト305Cが強調されると、第3のタイトルオブジェクト311Cも強調または強調表示される。このようにして時間スロット305およびタイトルオブジェクト311の強調表示および強調を調整すると、視聴者が各チャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8内のどのタイトルがどの時間スロットに関連するのかを判定する際に役に立つ。
【0053】
あるいは、時間スロットおよびタイトルオブジェクトの強調表示および強調の調整は、グラフィクスレイヤを用いて色、明度、あるいはオブジェクトの他の属性またはオブジェクト周囲の表示エリアを調整することによっても達成される。例えば、強調表示または強調対象のx−y座標グリッド(方形セル)またはオブジェクト周囲の他の形状の色あるいは明度レベルを変更して、オブジェクトの周囲または近隣を強調することができる。同様に、非強調表示または非強調にする対象のx−y座標グリッドまたはオブジェクト周囲の他の形状の色あるいは明度レベルを変更して、オブジェクトの周囲または近隣を非強調にすることができる。
【0054】
80チャネルの情報を含むシステムにおいて、チャネルは、3つの30分の時間スロットと関連付けられた8つのチャネルグループとして表示されている。このシステムにおいて、現在のチャネル/時間/タイトル情報を担持する10個の映像PID、、音声バーカを担持する1つの音声PID、および/または番組詳細データ、オーバーレイデータ等を担持するデータPID(あるいは他のデータ伝送方法)を提供することが必要である。現在時間から最大24時間以内までの番組予定情報をブロードキャストするには、1つの音声PIDとともに、128(8*24/1.5)の映像PIDを提供し、必要に応じて1つ以上のデータPIDを提供する必要がある。所与のチャネルグループのブロードキャスト映像PIDに提供される時間の長さは番組ガイドの時間深さを含み、一方、番組ガイドを通じて利用できるチャネルの数は、(システム内のチャネル数と比較して)番組ガイドのチャネル深さを提供する。ブロードキャスト映像PIDを通じて利用できるチャネルの半分しか提供しないシステムの場合、チャネル深さは50%であるという。12時間の時間スロット「ルックアヘッド」を提供するシステムの場合、時間深さは12時間であるという。16時間の時間スロット「ルックアヘッド」および4時間の時間スロット「ルックバック」を提供するシステムの場合、時間深さは+16/−4時間であるという。
【0055】
イメージ領域304の番組説明領域350は、現在表示(強調)されているタイトルの説明を表示するのに用いられる。この説明は、例えば、1つ以上のタイトルの簡潔なテキスト説明、タイトルの開始時間および終了時間、タイトル放映時間、タイトル格付け(例えば、MPAAまたは他の格付け)、タイトルレビュー(例えば、推薦または非推薦、または他の評判表示)、他のタイトルとの比較によるタイトルのランキング(例えば、人気、視聴者からの肯定的または否定的意見の集計)等を含む。
【0056】
1組のチャネルインジケータアイコン341Aおよび341B(または単一のチャネルインジケータアイコン341Aまたは341B)は、複数のチャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8のうちどれが番組説明アイコン350内のタイトル説明と関連付けられている強調表示または強調されたタイトルオブジェクト311を含むかを表示するのに用いられる。すなわち、チャネルインジケータアイコン341A、341Bは、現在表示されているチャネルを視聴者に視覚的に表示する。
【0057】
図3Aの映像バーカ320はそれ自身が本発明のいくつかの実施形態において選択可能なオブジェクトである点に留意することが重要である。具体的には、映画の予告編を提示するのに映像バーカ320を用いるような実施形態において、ユーザによる映像バーカオブジェクト320の選択は、その映画を例えばビデオオンデマンドコンテキストで見たいという希望を示す。従って、映像バーカがアクティブまたは選択可能なオブジェクトを含む本発明の実施形態において、映像バーカが選択されると、ユーザは、映像バーカに提示された映画を購入する機会をユーザに与えるビデオオンデマンド双方向画面に進む。同様に、映像バーカが商品あるいは他の製品および/または販売されているサービスを提示するのに用いられる場合、映像バーカが選択されると、ユーザは、ユーザのこのような物品および/またはサービスを購入または買物する希望を満たすのに適した双方向画面に進む(例えば、店舗からの広告は仮想モールに関連付けられており、レストランの広告は、氏名および住所の入力後に仮想的にまたは通常郵便を通じて行われる飲食クーポン検索システムに関連付けられている)。
【0058】
図3Bを参照して、チャネルアイコン341Aおよび341Bにより表示されている第2のチャネル310−2は、強調表示または強調された第2の時間スロット305Bと関連付けられた第2のタイトル311Bを含む。本発明の1つの実施形態において、将来提示されるこのタイトルを選択(すなわち、ガイド領域がアクティブの場合に「選択」キーを押すこと)すると、ユーザは、選択されたタイトルのプレビューを表示するプレビュー画面へと進む。例えば、選択されたタイトルが例えば現在から20分後に放送されるテレビ喜劇である場合、そのタイトルが選択されると、その喜劇に関連するプレビュー情報画面が表示される。同様に、選択されたタイトルが1つ以上のチャネル上の何らかの種類の試合前のショウまたは番組に関連付けられていることが多いボクシングの試合または他のスポーツイベントである場合、これらのイベント前番組の中から視聴したいものを選択できる画面がユーザに表示される。あるいは、もうすぐ行われる試合を詳述する画面がユーザに表示される。
【0059】
ガイド領域302がアクティブの場合、ユーザが(例えばリモートコントロールデバイス上の)左右矢印キーを操作すると、強調表示または強調される時間スロットが変化する。一方、ユーザが上下矢印キーを操作すると、表示されるチャネルが変化する。時間スロットまたはチャネル表示が変化すると、番組説明領域350に表示されるタイトル説明情報のコンテンツも変化する。ユーザが左右矢印キーを用いてイメージ領域内のオブジェクト(すなわちアイコン331〜339)を強調表示または強調すると、ガイド領域302は双方向となり、イメージ領域304もアクティブとなる。
【0060】
上述したように、IPG表示用の映像ストリームは、1つのトランスポートストリーム内にPESとして含まれ得る。従って、次なる1.5時間の時間間隔(例えば、9:30〜11:00)を見たいユーザは、「右スクロール」オブジェクトをアクティブ化する(または、番組グリッド302内の番組が表示された時間間隔の最後を占めている場合にジョイスティックを右に動かす)。このようなアクティブ化が行われると、STTのコントローラは時間間隔を新しくすることが所望されていることを認識する。次いで、新しい時間間隔に相当する映像ストリームが復号および表示される。相当する映像ストリームが同じトランスポートストリーム(すなわち、新しいPID)内にある場合、そのストリームが直ちに復号および提示される。相当する映像ストリームが別のトランスポートストリーム内にある場合、その別のトランスポートストリームがブロードキャストストリームから抽出され、適切な映像ストリームが復号および提示される。相当するトランスポートストリームが別のブロードキャストストリーム内にある場合、その別のブロードキャストストリームはチューニングされ、その別のトランスポートストリームはその別のブロードキャストストリームから抽出され、適切な映像ストリームが復号および提示される。
【0061】
抽出された映像ストリームの各々は共通音声ストリームと関連付けられる点に留意することが重要である。従って、番組ガイドの映像/音声バーカ機能は、選択された映像ストリームに関係なく継続的に提供される。
【0062】
同様に、ユーザとの対話によって先行の時間間隔または別の1組のチャネルが選択されると、適切な映像ストリームが取り出され、提示される。適切な映像ストリームが通常はブロードキャスト映像ストリームの一部ではない場合、ポイントキャストセッションが開始する。すなわち、STTは、特定のストリームをリクエストするリクエストをバックチャネルを通じてヘッドエンドに送る。ヘッドエンドは、そのリクエストを処理し、情報サーバから適切なストリームを取り出し、そのストリームを映像PID(理想的には現在STTによりチューニング/選択されているトランスポートストリーム)としてトランスポートストリームに組み込み、多重分離するべきPIDおよびどのトランスポートストリームから多重分離を行うかをSTTに通知する。次いで、STTは適切な映像PIDを取り出す。適切な映像PIDが別のトランスポートストリーム内にある場合、STTは、まずその別のトランスポートストリームを多重分離しなければならない(場合によっては、フォワードチャネル内の別のQAMストリームへチューニングしなければならない)。
【0063】
適切なストリームが視聴され終えると、STTは、STTにそのストリームが不必要になった旨をヘッドエンドに知らせ、ヘッドエンドはそれを受けてポイントキャストセッションを破棄する。
【0064】
図4は、次時間スロットすなわち9:30〜11:00PMのユーザインターフェースを示すIPG表示400を示す。この例示的実施形態内の各時間スロットは1時間半の時間間隔を含むため、図3A内の次時間スロットオブジェクト334は、9:30PMを示す。ユーザが図3Aのオブジェクト334を選択すると、ガイド領域302内の時間スロットは、9:30PM〜11:00PMに変わる。従って、図4の時間スロットオブジェクト305A、305B、および305Cもそれぞれ9:30、10:00、および10:30を表示する。次時間スロットオブジェクト334も変わり、図4の11:00PMを表示する。
【0065】
イメージ領域304がアクティブのとき、ユーザがリモートコントロールデバイスを通じて上下矢印キーをアクティブ化すると、表示される次時間スロットがインクリメントおよびデクリメントする。選択コマンドが受信されると、選択された次時間スロットオブジェクト334により示される時間に関するチャネル情報を含む映像PIDが取り出される。その映像ストリームが現在ブロードキャスト中または現在使用中の映像ストリームの一部である(例えば、他のユーザがそのストリームをリクエストした等)場合、ヘッドエンドは、セットトップ端末が適切なチャネルガイド情報を含む映像PIDを識別することを可能にする情報をセットトップ端末に提供する。セットトップ端末はその後、適切な映像PIDを取り出す。選択された映像PIDが別のトランスポートストリームに配置されている場合、音声PIDもその新しいトランスポートストリームから取り出される。
【0066】
図5A〜5Cは、1つの番組ガイドページから別の番組ガイドページへと移動するプロセスを示す。図5Aは、横方向のインクリメントおよびデクリメント(右/左)コマンド(例えば、リモートコントロールからの右矢印キーおよび左矢印キーによるアクティブ化)に応答して発生するIPG表示画面300Aのコンテキスト変化を示すフロー図500Aを示す。このコンテキストフロー図に示す各オブジェクトは、強調を提供してアクティブ化(すなわち、選択可能な)オブジェクトを表示するかまたは非強調を提供して非アクティブ化(すなわち、選択不可能な)オブジェクトを表示するグラフィクスオーバーレイに関連付けられた映像オブジェクトを含む。
【0067】
図5Aのフロー図500Aに示すオブジェクトは、図3AのIPG表示画面300Aに示すオブジェクトの一部を含む。具体的には、図5Aのコンテキストフロー図500Aに示すオブジェクトは、右矢印または横方向のインクリメントに応答して強調される順番に、IPG表示画面ガイド領域の第1の時間スロットオブジェクト305A、第2の時間スロットオブジェクト305B、および第3の時間スロットオブジェクト305Cを含む。これらのオブジェクトの次に、以下のIPG表示画面イメージ領域オブジェクトが来る:曜日識別オブジェクト331、次時間スロットオブジェクト334、「お気に入り」フィルタオブジェクト335、「映画」フィルタオブジェクト336、「子供向け」番組フィルタアイコン337、「スポーツ」番組フィルタオブジェクト338、およびVODユーザインターフェースオブジェクト338。図5Aのコンテキストフロー図500Aに示すオブジェクトはIPG表示画面300に示すオブジェクトを含むが、別のIPG表示画面も同様に適合可能である点に留意されたい。
【0068】
この説明を行う目的のため、第1の時間スロットオブジェクト305Aをまず最初に強調表示または強調すると仮定する。図5Aを参照して、第1の右矢印または横方向のインクリメント501に応答して、第1の時間スロットオブジェクト305Aが非強調にされ、第2の時間スロットオブジェクト305Bが強調される;第2の右矢印または横方向のインクリメント502に応答して、第2の時間スロットオブジェクト305Bが非強調にされ、第3の時間スロットオブジェクト305Cが強調される;第3の右矢印または横方向のインクリメント503に応答して、第3の時間スロットオブジェクト305Cが非強調にされ、曜日識別オブジェクト331が強調され、以下のオブジェクトも同様に行われる、すなわち、(504)次時間スロットオブジェクト334;(505)「お気に入り」オブジェクト335;(506)「映画」選択オブジェクト336;(507)「子供向け」選択オブジェクト337;(508)「スポーツ」選択オブジェクト338;(509)「VOD」選択オブジェクト333、そして最後に(510)第1の時間スロットオブジェクト305Aに戻る。
【0069】
図3Aのグラフィクス表示は、ガイド領域オブジェクト(3つの時間スロット305A〜305C)およびイメージ領域オブジェクト(残りのオブジェクト331〜338)に分割される。上下方向のインクリメント(上矢印)、上下方向のデクリメント(下矢印)、ページアップ、およびページダウンの機能は、アクティブ化される領域に依存する。ガイド領域キー機能とイメージ領域キー機能との間の相違点について、図5Bおよび図5Cを参照して以下により詳細に説明する。
【0070】
ガイド領域がアクティブになる(オブジェクト305A〜305Cのうち任意のものが強調される)と、上下矢印キーがガイド領域の様々な部分をスクロールするのに用いられる。すなわち、チャネルコンテンツオブジェクト番号(310−1〜310−8)は、上下矢印キーのアクティブ化に応答して、1つずつ変更される(すなわち、インクリメントまたはデクリメントされる)。同様に、表示される映像ストリームも、ページアップまたはページダウンキーのアクティブ化に応答して、(次または前の映像PIDの選択を通じて)変更される。従って、アクティブガイド領域機能は、ブロードキャストIPG画面を提供する様々な映像ストリームのナビゲーションをユーザに提供する。
【0071】
イメージ領域がアクティブになる(オブジェクト331〜338のうち任意のものが強調される)と、上下矢印キーが次時間スロットオブジェクト334を変更するのに用いられ、一方、ページアップおよびページダウンキーが曜日識別オブジェクト331を変更するのに用いられる。具体的には、上矢印キーのアクティブ化に応答して、ガイド領域に提示されている現在のチャネルの次なる3つの時間スロットオブジェクトのガイド情報を含む映像PIDが選択されることにより、次時間スロットオブジェクト334が例えば1.5時間分インクリメントされる。同様に、ページアップキーのアクティブ化に応答して、ガイド領域に提示されている現在のチャネルの翌日のガイド情報を含む映像PIDが選択されることにより、曜日識別オブジェクト331が1日分インクリメントされる。
【0072】
図5Bは、ガイド領域オブジェクトが強調表示または強調されている間に受信される上下方向のインクリメントおよびデクリメント(アップ/ダウン)コマンドに応答して変化するIPG表示画面300Aを示すコンテキストフロー図を示す。
【0073】
図5Bのコンテキストフロー図500Bに示すオブジェクトは、図3のIPG表示画面300に示すオブジェクトの一部を含む。具体的には、図5Bのコンテキストフロー図500Bに示すオブジェクトは、チャネルインジケータオブジェクト341Aおよび/または341Bに示すようなチャネルコンテンツオブジェクト310−1〜310−8を含む。下方向矢印または上下方向デクリメントキーの連続的なアクティブ化に応答して、表示されたチャネルコンテンツオブジェクトは、310−1から310−2へ(520);310−2から310−3へ(521);310−3から310−4へ(522);310−4から310−5へ(523);310−5から310−6へ(524);310−6から310−7へ(525)および;310−7から310−8へ(526);と移動する。同様に、上方向矢印または上下方向インクリメントキーがアクティブ化されると、表示されているチャネルの順序が逆に変わる。
【0074】
チャネルオブジェクト310−8の表示中の下方向矢印のアクティブ化に応答して、「次」PIDが選択され、表示される。すなわち、現在見られている時間スロットについての、表示されるべき次の8つのチャネルを含む映像PIDが選択される。最後の8つのチャネルが現在表示されている場合、最初の8つのチャネルに関連する映像PIDが選択される(すなわち、チャネルの「ロールオーバー」)。「次の」映像PIDが別のトランスポートストリームの一部である場合、関連するトランスポートストリームが取り出され、適切な映像PIDおよび関連する音声ならびにデータPIDが抽出される。
【0075】
チャネルオブジェクト310−1が表示されている間の上方向矢印のアクティブ化に応答して、「前の」映像PIDが選択され、表示される。すなわち、現在見られている時間スロットについての、表示されるべき前の8つのチャネルを含む映像PIDが選択される。最初の8つのチャネルが現在表示されている場合、最後の8つのチャネルに関連する映像PIDが選択される(すなわち、チャネルの「ロールアンダー」)。「前の」映像PIDが別のトランスポートストリームの一部である場合、関連するトランスポートストリームが取り出され、適切な映像PIDおよび関連する音声ならびにデータPIDが抽出される。
【0076】
図5Cは、イメージ領域オブジェクトが強調表示または強調されているときに受信される上下方向のインクリメントおよびデクリメント(アップ/ダウン)コマンドに応答して、IPG表示画面300Aに発生する変化を示すコンテキストフロー図を示す。
【0077】
図5Cのコンテキストフロー図500Cに示すオブジェクトは、図3AのIPG表示画面300Aに示す次時間スロットオブジェクト334を含む。具体的には、イメージ領域オブジェクトがアクティブのとき、上方向矢印または上下方向インクリメントキーのアクティブ化および下方向矢印または上下方向デクリメントキーのアクティブ化に応答して、次時間スロットオブジェクト334がそれぞれインクリメントまたはデクリメントされる。例示的な実施形態において、次時間スロットオブジェクト334は、24時間に対して1.5時間間隔(すなわち、ガイド領域の3つの時間スロット305A、305B、および305C)で描かれる。
【0078】
本発明の1つの実施形態において、コンテキストフロー図5Cに示す動作は、次時間スロットオブジェクト334または曜日オブジェクト331と次時間スロットオブジェクト334との組み合せオブジェクトが強調表示または強調された場合のみに発生する。本発明の別の実施形態において、コンテキストフロー図5Cに示す動作は、あらゆるイメージ領域オブジェクトが強調表示または強調されたときに発生する。
【0079】
上方向の矢印のアクティブ化または上下方向インクリメントキーのアクティブ化に応答して、表示された次時間スロットオブジェクトは、(現在時刻に対する)実際の次時間スロット(551)から経路5512を介して次時間スロット+3(552)に移動し;経路5523を介して次時間スロット+6(553)に移動し;経路5534を介して次時間スロット+9(554)に移動し、以下同様に経路5578を介して次時間スロット+21(558)に移動する。本発明において、さらに上方向矢印または上下方向インクリメントキーがアクティブ化されると、経路5581を介して次時間スロット(551)に戻る。同様に、下方向矢印または上下方向デクリメントキーがアクティブ化されると、表示されている次時間スロットオブジェクトは、1つの場合を除いて反対方向に変化する。具体的には、次時間スロット(551)が表示されているときに下方向矢印または上下方向デクリメントキーをアクティブ化する場合、システムは、経路5516を介して時間シフトモード556に入る。
【0080】
図6Aは、本発明によるユーザインターフェースの第2の実施形態を示す。第1の時間スロット305Aが強調され、各チャネルコンテンツオブジェクト310内の第1のタイトルオブジェクト311Aのみが図示されている。すなわち、強調されている時間スロットに関連するタイトルオブジェクトのみが「露出」される一方、非強調にされている時間スロットに関連するタイトルオブジェクトは「被覆」されている。この「露出および被覆」による提示方法は、一部の視聴者が(図3A〜3Cを参照して)前述した色の濃さを弱めたりまたは不透明度を低減して非強調にする提示方法よりもより好ましいと感じるIPG表示を提供する。しかし、やはり前述の色の濃さを弱めたりまたは不透明度を低減して非強調にする提示方法の方が、より多くの情報を各IPG表示内でユーザに提示する。
【0081】
図6A〜6Cを同時に参照して、図6AはIPG表示600Aを示し、IPG表示600Aでは、第1の時間スロット305Aが強調されており、第1の時間スロットと関連付けられた各タイトルオブジェクト311Aは露出され、一方、非強調にされている時間スロット305Bおよび305Cと関連付けられた各タイトルオブジェクト311B、311Cは被覆(隠蔽)されている。図6Aにおいて、第1の時間スロットオブジェクト305Aは強調され、第2および第3の時間スロット305Bおよび305Cは非強調にされている;図6Bにおいて、第2の時間スロットオブジェクト305Bは強調され、一方、第1および第3の時間スロット305Aおよび305Cは非強調にされている;図6Cにおいて、第3の時間スロットオブジェクト305Cは強調され、一方、第1および第2の時間スロット305Aおよび305Bは非強調にされている。全ての場合において、映像バーカ320および番組ガイドの他の機能要素全ての動作と同様にタイトル説明オブジェクト350の動作も変化しない点に留意されたい。この露出および被覆技術を用いることにより、IPG内の無関係な情報が効率よく除去され、ユーザインターフェースが簡単化される。ユーザが特定の番組を以前にお気に入りとして規定している場合、それ以降に「お気に入り」アイコン335が選択されると、お気に入りでない番組は全て被覆される。同様に、「スポーツ」アイコン338を選択すると、スポーツと関係のない番組は全て被覆される。
【0082】
図7Aおよび7Bは、共に図7として本発明によるユーザとの対話方法700含む。図7Bはまた、図7Aと図7Bとの間の位置関係を表す図も示す。図7は、本発明によるユーザ対話ルーチン700を示す。ルーチン700は、工程702において、加入者機器が最初に電力供給されるか、または初期化されたときに開始する。このルーチンは次に工程704に進み、第1ストリームまたはデフォルトストリームがチューニングまたは復調される。次いで、ルーチン700は工程706に進み、第1ストリームまたはデフォルト映像ストリームおよび関連する音声ストリームが多重分離され、表示される。次いで、ルーチン700は工程708に進み、適切なオーバーレイが取り出され、表示または提示される映像ストリームと共に表示される。次いで、ルーチン700は工程710に進み、STTは例えばリモートコントロールデバイス280を通じて来るユーザ入力を待機する。ユーザ入力が受信されると、ルーチンは工程712に進み、入力を評価する。次いで、ルーチン700は工程714へと進み、ユーザ対話抽出レベルがコンテキスト的なもの(すなわち、情報をヘッドエンドから送ることを必要とするコンテキスト的IPG変化)なのかそれとも対話プロセスをSTTおよびヘッドエンドからのリクエスト情報の双方でローカルに実行するローカル/コンテキスト的なものかどうかについて問い合わせがなされる。
【0083】
工程714のクエリ結果が視聴者によりコンテキスト的変更がリクエストされたことを示す場合、方法700は工程716に進み、押圧されたキーの種類について問い合わせがなされる。RETURNキーが押された場合、このアルゴリズムは工程718へと進み、システムは前回のコンテキストを再入手する。例えば、視聴者は前回、映画のプレビューを見ており、プレビューが終わるころ、視聴者はIPGコンテキストに戻ったとする。次いで視聴者がRETURNキーを押すと、視聴者は前回のコンテキストに戻り、その映画のプレビューが再表示される。リクエストされたコンテキスト表示が終わると、方法700は工程710へと戻る。
【0084】
工程716において、視聴者がSELECTキーを押して現在強調または強調表示されているオブジェクトを選択すると、方法700は工程720へと進み、コンテキストは変更されたものとして識別される。工程722において、この新しいコンテキスト機能が行われる。例えば、ユーザは「ビデオオンデマンド」アイコンを強調表示し、選択し得る。このような選択により、システムはビデオオンデマンド(VOD)コンテキストに入る。このコンテキストにおいて、STTにはVODナビゲータがポイントキャストで送られ、これにより、ユーザが映画を見ることを選択することが可能となる。視聴者が、映像バーカ、IPG表示のガイド領域内の任意の番組等を選択すると、別のコンテキスト変化が発生する。バーカが映画のプレビューを表示している時にバーカが選択されると、システムはバーカにより規定されるコンテキスト(すなわち、映画)に入り、バーカが製品を宣伝している時には販売ページに入る、等が行なわれる。現在の時間フレームで視聴可能な番組が選択されると、システムは、その番組の映像をポイントキャストストリームまたはブロードキャストストリームのいずれかとしてSTTに送る。ストリームの種類は、選択される番組に依存する。迫っている時間スロット内にリストされた番組が選択されると、選択された番組のプレビューが表示される。
【0085】
本発明の1つの実施形態において、ヘッドエンドは、複数のSTTにポイントキャストストリームを「共有」させる点に留意されたい。すなわち、第1のSTTが現在第2のSTTに提供されている映像ストリームをリクエストすると、ヘッドエンドは、第1のSTTにPIDを知らせ、(必要に応じて)映像ストリームを第2のSTTに提供しているトランスポートストリームを知らせる。第2のSTTが映像ストリームの視聴が終了した旨をヘッドエンドに知らせると、ヘッドエンドは、他のSTT(例えば、第1のSTT)がその映像ストリームをまだ使用しているかどうかを判定する。ストリームが未だに使用中である場合、(少なくともその映像ストリームを使用しているSTTについての)ポイントキャストセッションは破棄されない。このようにして、フォワードチャネル帯域幅およびヘッドエンド映像処理リソースが温存される。
【0086】
ポイントキャストストリームを共有すると、比較的低いチャネル深さおよび/または時間深さが用いられるIPG表示コンテキストにおいて特に有用である。このような場合、複数のユーザが同じ映像ストリーム内にパッケージングされ得る情報を同時発生的に見たがることは十分に考えられる。従って、適応性のあるナローキャスト(またはグループポイントキャスト)システムが提供される。このシステムでは、ヘッドエンドは、リソースの割り当てを、情報を対等に必要とするユーザのサブセットに適合させることができる。これらの適応性のあるナローキャストセッションは、ユーザの変化する要求に応答して必要に応じて生成され、破棄される。特定のチャネル(グループ)または時間スロットに関連するストリームが非常に高いレベルで利用される場合、ヘッドエンドは、そのストリームのナローキャストを生成し、管理し、そして分解するために必要な処理、メモリ、および帯域幅リソースが、そのストリームを単にブロードキャストストリームとして提供する場合に必要なリソースよりも大きいかどうか判定し得る。本発明の1つの実施形態において、ヘッドエンドは、その高利用ストリームに適応するよう、ブロードキャストストリームの深さを調整する。この適応には連続的チャネルグループまたは時間スロットを追加する必要がなく、PIDを追加するだけで高利用ストリームが割り当てられる。
【0087】
工程714の問い合わせで、ユーザによりローカルな対話性がリクエストされたことが示されると、方法700は工程740に進み、ユーザが押したキーの種類を識別する問い合わせがなされる。工程740の問い合わせで、押されたキーはフリーズキーであることが示されると、方法700は工程734に進み、フレーム格納ユニット262に格納されている映像フレームはフリーズされる。すなわち、フレーム格納ユニット262は、フリーズキーまたは他のキーが押されるまで、その後の映像フレームによって更新されない。方法700は次いで工程710に進み、プロセッサはユーザ入力を待機する。
【0088】
工程740の問い合わせで、インクリメントキーまたはデクリメントキー(例えば、チャネル表示インクリメントキーまたはチャネル表示デクリメントキー)のうちどちらかが押されたことが示されると、方法は工程744に進む。工程740の問い合わせで、ページアップキーまたはページダウンキーのどちらかが押し下げられたことが示されると、方法700は工程742に進む。
【0089】
工程742において、ページアップキーが押されたたかどうか判定するための問い合わせがなされ、そうである場合、方法700は工程732に進む。次いで、工程732において、視聴されているPIDがトランスポートストリーム内の最初のPIDであるかどうか判定するための問い合わせがなされ、そうである場合、単一または複数のトランスポートストリーム内の映像PIDの構成に応じて、PIDは前のブロードキャストストリームにチューニングされるかまたは同じトランスポートストリームにおいて最後の映像PIDまでラップアラウンド(wraparound)される。工程732の問い合わせで、視聴されているPIDがトランスポートストリーム内の最初のPIDではないことが明らかになると、同じトランスポートストリーム内の前回の映像PIDが多重分離され、表示される。工程742の問い合わせで、ページダウンキーが押されたことが示されると、方法700は工程726に進む。次いで、工程726において、視聴されているPIDがトランスポートストリーム内の最終PIDであるかどうか判定するための問い合わせがなされ、そうである場合、単一または複数のトランスポートストリーム内の映像PIDの構成に応じて、PIDは次のブロードキャストストリームにチューニングされるかまたは同じトランスポートストリームにおいて最初の映像PIDまでラップアラウンドされる。工程726の問い合わせで、視聴されているPIDがトランスポートストリーム内の最後のPIDではないことが明らかになると、同じトランスポートストリーム内の次の映像PIDが多重分離され、表示される。
【0090】
工程744において、インクリメントキーが押されたかどうかについての問い合わせがなされる。工程744の問い合わせへの応答が肯定的である場合、方法700は工程746に進む。工程744の問い合わせへの応答が否定的である(すなわち、デクリメントキーが押された)場合、方法700は工程748に進む。
【0091】
工程746において、番組ガイドの最上部のチャネル(すなわち、チャネルコンテンツオブジェクト310−1)がチャネルアイコン341Aおよび341Bにより示されているかどうかについて問い合わせがなされる。工程746の問い合わせへの応答が肯定的である場合、方法700は工程732に進み、工程732に関して上述したように継続する。工程746の問い合わせへの応答が否定的である場合、方法700は工程750に進む。
【0092】
工程750において、上限閾値レベルに達したかどうかについて問い合わせがなされる。上限閾値レベルは、(IPGページのチャネルのグループ中の)事前設定されたチャネル数であり、このレベルにおいて、前のチャネルPIDが利用不可能である場合にそのようなチャネルPIDへのリクエストを作成する必要が出てくる。工程750の問い合わせへの応答が肯定的である場合、方法700は工程754に進む。工程750の問い合わせへの応答が否定的である場合、方法700は工程758に進む。
【0093】
工程754において、前回のチャネルグループが利用可能かどうかについて判定がなされる。利用可能なチャネルグループは、現在ブロードキャストされているか、または1つ以上のセットトップ端末にナローキャストあるいはポイントキャストされている映像ストリーム内のチャネルグループである。上述しように、セットトップ端末は、独自のPIDにより識別されるような特定の映像ストリームを用いて、各チャネルグループに関連する情報を受信する。独自のPIDまたは独自のPIDに関連するストリームがブロードキャスト、ナローキャスト、またはポイントキャストされていない場合、各セットトップ端末で前のチャネルグループを過度の遅れなく(例えば、映像ストリームへのリクエストを処理および応答するのに必要な時間の長さのためにユーザに待ち時間を経験させることなく)受信できるように、現時点でヘッドエンドにポイントキャストセッションを開始するようリクエストするのが適切である。工程754の問い合わせへの応答が否定的である場合、方法700は工程756に進み、前のチャネルグループへのリクエストがヘッドエンドに送られ、処理される。次いで、方法は工程758に進む。工程754の問い合わせへの応答が肯定的である場合、方法700は工程758に進む。
【0094】
工程758において、チャネルインジケータは、チャネルコンテンツオブジェクト310の1つ分だけ上方に移動する。すなわち、現在表示されているチャネルコンテンツオブジェクトのすぐ上にあるチャネルコンテンツオブジェクトがここで示される。次いで方法700は工程710へと進み、次なるユーザ入力を待機する。
【0095】
工程744の問い合わせへの応答が否定的である場合、方法700は工程748に進む。工程748において、現在表示されているチャネルが最下部のチャネルであるかどうかについて問い合わせがなされる。すなわち、現在表示されているチャネルが図3Aのチャネルコンテンツオブジェクト310−8であるかどうかについて問い合わせがなされる。工程748の問い合わせへの応答が肯定的である場合、方法700は工程726に進む。現在表示されているチャネルがチャネルコンテンツオブジェクト310−8に関連付けられている場合、図5Bおよび経路532に関して上述したように、デクリメントコマンドは、次のチャネルグループの最上部チャネル(すなわち、次のチャネルグループのチャネルコンテンツオブジェクト310−1)を表示するように次のチャネルPIDを選択することが必要である点に留意することが重要である。工程748の問い合わせへの応答が否定的である場合、方法700は工程760に進む。
【0096】
工程760で、下限閾値に達したかどうかに関して問い合わせされる。工程760での問い合わせが否定で応答されれば、方法700は工程768に進む。工程760での問い合わせが肯定で応答されれば、方法700は工程762に進む。
【0097】
工程762で、次のチャネルグループが利用可能であるかどうかが判定される。これは、工程752に関して上述したものと同様の方法で、現在ブロードキャスト、ナローキャスト、またはポイントキャストされているストリームが、次のチャネルグループに関する情報を含んでいるIPGガイド表示を含むかどうかが判定される。方法700は、次いで工程764に進む。
【0098】
工程764で、次のチャネルグループが実際に利用可能であるかどうかに関して問い合わせされる。工程764での問い合わせが肯定で応答されれば、方法700は工程768に進む。工程764での問い合わせが否定で応答されれば、方法700は工程766に進む。
【0099】
工程766で、ヘッドエンドが次のチャネルグループと関連づけられた情報(すなわち、次のチャネルグループを含んでいるIPG表示のガイドおよびイメージ部分、または、適切な情報を含んでいる、以前に記憶された映像画面)を送るように、セットトップターミナルがヘッドエンドに対して要求する。前述のとおり、この時点でそのような情報を要求することによって、ユーザが経験するような、システムの明らかな待ち時間が大幅に減少される。方法700は、次いで工程768に進む。
【0100】
工程768で、チャネルアイコン341Aおよび341Bが、チャネルコンテンツオブジェクト310の1つ分デクリメントまたは下に移動される。方法700は、次いで工程710に進み、ここで、ユーザの入力を待つ。
【0101】
図8は、本発明による双方向番組ガイド(IPG)800の第3の実施形態を示す。詳細には、例示的な双方向番組ガイド画面800は、時刻/日付(TOD)インジケーター805、宣伝用の“スプラッシュ(splash)”アイコン810、ケーブルシステムまたはプロバイダーのロゴ815、映像バーカ820(および関連する音声バーカ)、番組時間インジケーター825、チャネル番号インジケーター830、チャネル識別子(テキストまたはロゴ)835、1対のチャネル表示デクリメントアイコン840aおよび840b、1対のチャネル表示インクリメントアイコン845aおよび845b、時間インクリメントアイコン848、時間デクリメントアイコン847、番組グリッド850、およびスクロール宣伝バナー(scrollingpromotional banner)855を含む。双方向番組ガイド表示800は、例えば、双方向電子番組ガイドを利用するケーブルテレビ、または他の情報配信システムの加入者の家のテレビ画面、または他の映像表示デバイスに表示される。
【0102】
図12は、ガイド領域およびイメージ領域の操作時のリモートコントロール等の入力デバイスの各種キーの機能を表で表わしたものを示す。示したキーのいくつかの機能は上述されており、よって、さらには説明しない。詳細には、図12は、インクリメント(上方向矢印)、デクリメント(下方向矢印)、ページアップ、ページダウン、横インクリメント(右に移動)、横デクリメント(左に移動)、選択、および追加/削除キーのガイド領域機能およびイメージ領域機能を示す。選択キーは、例えば、異なる操作モードに入る(イメージ領域の応答)か、または表示されたチャネルに同調する(ガイド領域の応答)ために、強調表示または強調されたオブジェクトを選択するために用いられる。追加/削除キーは、現在同調されているチャネルをお気に入りのリストに追加するために用いられる。現在同調されているチャネルが、すでにリストにある場合には、そのチャネルはお気に入りのリストから削除される。任意で、視聴者は、視聴者がお気に入りのリストからそのチャネルを本当に削除するつもりであるかを問い合わせされる。
【0103】
図8は、図3のIPG表示300に関して上述されたものと同様の方法で形成される、双方向番組ガイド(IPG)800の表示画面の第3の実施形態を示す。図8と図3AのIPG表示の主要な相違点は以下のとおりである。
【0104】
1.IPG表示300が、8:30〜9PMといった特定の時間間隔の番組のみを示す一方で、表示800は、全ての時間間隔を示す。
【0105】
2.IPG表示300は、番組対時間間隔の情報を示すためのグリッド構造を含まない。まったく独特なユーザインターフェースデザインである。
【0106】
3.図8のIPG表示800が、番組グリッド850を利用して、番組編成情報を提供する一方で、図3AのIPG表示300は、高度な「被覆および露出」技術を利用して、視聴者により多くの情報を提供する一方で、利用可能な番組編成の選択項目に目を通していく際に視聴者が経験する表示の乱雑さを低減している。所望の番組のみが示される。
【0107】
4.図3AのIPG表示300は、現在表示されているチャネルの現在表示されている時間枠を占めている番組の簡潔なテキストによる説明を説明的に表示するために用いられる番組説明オブジェクト350を含む。
【0108】
これらの相違点に加えて、2つのユーザインターフェースを異にするものが他にも多く見当たる。しかしながら、支援システムは、これらのインターフェースのいずれでも一方を作成するように設計される。
【0109】
リモートコントロールユニットから「選択」エントリーを受信すると、セットトップターミナルは、バックチャネルまたは他のなんらかの通信経路を介して、選択されたオブジェクトを識別する情報をヘッドエンドへ伝送する。被覆および露出技術の場合と同様に、オブジェクトまたは要素の強調の変更は、全てSTT内でローカルレベルで実施されることに留意することが重要である。すなわち、ヘッドエンドが加入者に伝送する実際の映像情報には変化はない。ディスプレイのグラフィカルオーバーレイのレイヤのみが、オブジェクトの強調を容易にするためにSTT内で変更される。
【0110】
双方向番組ガイド表示800(すなわち、ヘッドエンドが提供する映像レイヤ)は、1.5時間の時間間隔内に10チャネルの番組提供物を示す。1日は24時間なので、16の映像ストリーム(それぞれが1つの番組ガイド画面を表わす)が、10チャネルの番組提供物を24時間分示すために必要である。これらの16の映像ストリームは、単一のトランスポートストリーム内に含まれ得る。よって、次の1.5時間の時間間隔(例えば、9:30〜11:00)を見ることを所望するユーザは、「右にスクロール」オブジェクトをアクティブ化し得る(または番組グリッド850内の番組が表示された時間間隔の最後を占めているときに、ジョイスティックを右に動かす)。このようなアクティブ化によって、結果的に、STTのコントローラは、新しい時間間隔が所望されていることを認識する。新たな時間間隔に対応するデジタル映像ストリームが、次いで復号および表示される。すなわち、STTが所望の番組ガイドを表わすトランスポートストリーム内のビットストリームを選択し、そのビットストリームを復号する。ビットストリームを選択および復号するためのプロセスは、上述されたものと同様の方法で達成される。
【0111】
図10および図11は、2つの異なる番組ガイドレイアウトフォーマットを図で示したものである。図10は、IPG画面1001の下半分の大部分を占めている横に置かれたガイド領域1010、および画面1001の上半分の一部を占めている映像バーカまたはイメージ部1020を含む番組ガイド画面を示す。図11は、IPG画面1102の下半分の大部分を占めている横に置かれたガイド領域1110、および画面1102の上半分の一部を占めている映像バーカまたはイメージ部1120を含む番組ガイド画面を示す。
【0112】
上記の説明は、ユーザインターフェースの3つのレイアウトを詳述しているが、しかしながら、ヘッドエンド内でデジタル映像ビットストリームとして作成され、ユーザに送られ得るいずれのユーザインターフェースレイアウトも、本発明の範囲内であると見なされる。さらなる例として、情報映像が、視聴されている番組であり得、グラフィクスイメージが、その番組と関連づけられたHTMLページであり得る。番組映像はまた、視聴者が、他の番組スケジュール情報のためにIPGをブラウジングしながら番組を見続けることができるように、IPG表示に含まれ得る。
【0113】
本発明の教示を組み込んだ各種の実施形態が、本明細書中において示され、詳述されてきたが、当業者であれば、これらの教示をやはり組み込んだ他の多くの改変された実施形態を容易に考案し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
双方向ユーザインターフェースを生成する方法であって、
情報配信システム内で、複数のビットストリームを生成する工程であって、前記複数のビットストリームのそれぞれは、動画領域とユーザ選択可能オブジェクトを含む静止画像領域とを有する双方向ユーザインターフェースページを表し、各前記動画領域は同じ動画を含み、各前記静止画像領域は、異なるユーザ選択可能オブジェクトを含む、工程と、
前記複数のビットストリームをユーザ機器に伝送する工程と、
を含み、
前記複数のビットストリームは、前記ユーザ機器による使用のために、前記複数のユーザインターフェースページの一つを選択的に提示するように適合されており、
前記ユーザ機器が前記双方向ユーザインターフェースページ間を途切れずに移動できるように、前記情報配信システム内で生成される前記複数のビットストリームのそれぞれにおけるデータが時間的に配列されている、
方法。
【請求項2】
前記複数のビットストリームのそれぞれにおけるデータは同種のデータ構造を有しており、
前記生成する工程は、一つの前記ユーザインターフェースページから他の前記ユーザインターフェースページに移動する際に、前記ユーザ機器が、前記複数のビットストリームの一つのビットストリームを他のビットストリームにつなぐように、前記複数のビットストリームにわたり前記同種のデータ構造を同期する、工程を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記同期する工程は、同期されたクロックソースを用いて前記複数のビットストリームを生成する工程を備える、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記生成する工程が、
前記ユーザインターフェースページを表わす複数の映像信号を作成する工程と、
前記複数のビットストリームを作成するために、前記複数の映像信号を符号化する工程と、
前記複数のビットストリームを伝送のためのフォーマットに変調する工程と、
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のビットストリームのそれぞれに1つ以上の固有のビットストリーム識別値を割当てる工程をさらに含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記生成する工程が、
前記複数のビットストリームを少なくとも1つのトランスポートストリームに配列する工程と、
前記少なくとも1つのトランスポートストリームを、伝送のためのフォーマットに変調する工程と、
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つのトランスポートストリームが、複数のトランスポートストリームを含むシステムストリームを備える、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
提示されたユーザインターフェース内でオブジェクトの選択の指示を前記ユーザ機器で受信する工程と、
前記信号に応答して、前記情報配信システム内でイベントを発生させる工程と、
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記イベントが、前記ユーザ機器をアナログチャネルに同調させること、前記ユーザ機器をデジタルチャネルに同調させること、及び、ユーザ機器イベントを発生させることのうちの少なくとも1つである、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
双方向ユーザインターフェースを使用する方法であって、
複数のビットストリームを含むトランスポートストリームを受信する工程であって、前記複数のビットストリームのそれぞれは双方向ユーザインターフェースページを表わし、前記双方向ユーザインターフェースページは、動画領域とユーザ選択可能オブジェクトを含む静止画像領域とを備え、各前記動画領域は同一の動画を有し、各前記静止画像領域は、異なるユーザ選択可能オブジェクトを有する、工程と、
前記複数のビットストリームのうち第1の選択されたビットストリームを前記トランスポートストリームから抽出する工程と、
対応する第1のユーザインターフェースページを作成するために前記第1の選択されたビットストリームを復号及び提示する工程と、
前記複数のビットストリームのうち第2の選択されたビットストリームを前記トランスポートストリームから抽出する工程と、
前記第2の選択されたビットストリームに対応する第2のユーザインターフェースページを復号及び提示する工程であって、前記第1の選択されたビットストリームが前記第2の選択されたビットストリームに対して時間的に配列され、前記第2のユーザインターフェースページを提示する工程は、前記第1のユーザインターフェースページを提示する工程から途切れずに移動する工程を含む、工程と、
を備える、
方法。
【請求項11】
復号器において前記第1のビットストリームをバッファからフラッシュせずに前記第2の選択されたビットストリームを復号する工程を更に備える、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の選択されたビットストリームの復号及び提示する工程は、前記第2の選択されたビットストリームを前記第1の選択されたビットストリームにつなげる工程を含み、
前記第1及び第2の選択されたビットストリームは、時間的に同期される同種のデータ構造を有する、
請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記動画と関連づけられた音声ビットストリームを復号及び提示する工程をさらに含み、
前記音声が、前記第1のユーザインターフェースページを提示する工程から途切れずに移動する間、連続的に提示される、
請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のユーザインターフェースページにおけるオブジェクトであって前記複数のビットストリームのうち前記第2のビットストリームを識別する前記オブジェクトの選択を受信する工程と、
前記選択に応じて、前記第2の選択されたビットストリームを抽出する工程と、
を更に備える、
請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のユーザインターフェースページ内においてオブジェクトを選択的に強調するオーバーレイグラフィクスを作成する工程と、
システムのコンテキストをユーザインターフェースコンテキストから代替コンテキストに変更するために、強調されたオブジェクトの選択を受信する工程と
前記選択に応答して、前記複数のビットストリームのうちの第2のビットストリームを抽出する工程と、
を更に含み、
前記代替コンテキストは、ペイ・パー・ビュー映画コンテキスト、ブロードキャストテレビコンテキスト、プレビューコンテキスト及び電子商取引コンテキストのうちの一つを備える、
請求項10に記載の方法。
【請求項16】
各ユーザインターフェースページは、スライスベースの符号化を用いて符号化され、
前記動画領域及び前記静止画像領域のそれぞれは、複数の符号化されたスライスにより表される、
請求項10に記載の方法。
【請求項17】
ユーザ機器であって、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行されたときに、前記ユーザ機器に、
動画領域と、ユーザ選択可能オブジェクトを含む静止画像領域とを備える双方向ユーザインターフェースページをそれぞれ表す複数のビットストリームであって、各前記動画領域は同一の動画を有し、各前記静止画像領域は、異なるユーザ選択可能オブジェクトを有する、前記複数のビットストリームを含むトランスポートストリームを受信せしめ、
前記複数のビットストリームのうち第1の選択されたビットストリームを前記トランスポートストリームから抽出せしめ、
対応する第1のユーザインターフェースページを作成するために前記第1の選択されたビットストリームを復号及び提示せしめ、
前記複数のビットストリームのうち第2の選択されたビットストリームを前記トランスポートストリームから抽出せしめ、
前記第2の選択されたビットストリームに対応する第2のユーザインターフェースページを復号及び提示せしめる、
コンピュータ実行可能な命令を含むコンピュータ読み取り可能メモリと、
を含み、
前記第1の選択されたビットストリームが前記第2の選択されたビットストリームに対して時間的に配列され、前記第2のユーザインターフェースページを提示することは、前記第1のユーザインターフェースページを提示することから途切れずに移動することを含む、
ユーザ機器。
【請求項18】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行された際に、更に前記ユーザ機器に、
復号器において前記第1のビットストリームをバッファからフラッシュせずに前記第2の選択されたビットストリームを復号せしめる、
請求項17に記載のユーザ機器。
【請求項19】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行された際に、更に前記ユーザ機器に、
前記第2のビットストリームを前記第1の選択されたビットストリームにつなげることによって、第2のユーザインターフェースページを復号及び提示せしめ、
前記第1及び第2の選択されたビットストリームは、時間的に同期される同種のデータ構造を有する、
請求項17に記載のユーザ機器。
【請求項20】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行された際に、更に前記ユーザ機器に、
前記動画と関連づけられた音声ビットストリームを復号及び提示せしめ、
前記音声は、前記第1のユーザインターフェースページを提示することから途切れることなく移動する間、連続的に提示される、
請求項17に記載のユーザ機器。
【請求項21】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行された際に、更に前記ユーザ機器に、
前記第1のユーザインターフェースページにおけるオブジェクトであって前記複数のビットストリームのうち第2のビットストリームを識別する前記オブジェクトの選択を受信せしめ、
前記選択に応じて、前記第2の選択されたビットストリームを抽出せしめる、
請求項17に記載のユーザ機器。
【請求項22】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行された際に、更に前記ユーザ機器に、
前記第1のユーザインターフェースページ内においてオブジェクトを選択的に強調するオーバーレイグラフィクスを作成せしめ、
システムのコンテキストをユーザインターフェースコンテキストから代替コンテキストに変更するために、強調されたオブジェクトの選択を受信せしめ、
前記選択に応答して、前記複数のビットストリームのうちの第2のビットストリームを抽出せしめ、
前記代替コンテキストは、ペイ・パー・ビュー映画コンテキスト、ブロードキャストテレビコンテキスト、プレビューコンテキスト及び電子商取引コンテキストのうちの一つを備える、
請求項17に記載のユーザ機器。
【請求項23】
各ユーザインターフェースページは、スライスベースの符号化を用いて符号化され、
前記動画領域及び前記静止画像領域のそれぞれは、複数の符号化されたスライスにより表される、
請求項17に記載のユーザ機器。
【請求項1】
双方向ユーザインターフェースを生成する方法であって、
情報配信システム内で、複数のビットストリームを生成する工程であって、前記複数のビットストリームのそれぞれは、動画領域とユーザ選択可能オブジェクトを含む静止画像領域とを有する双方向ユーザインターフェースページを表し、各前記動画領域は同じ動画を含み、各前記静止画像領域は、異なるユーザ選択可能オブジェクトを含む、工程と、
前記複数のビットストリームをユーザ機器に伝送する工程と、
を含み、
前記複数のビットストリームは、前記ユーザ機器による使用のために、前記複数のユーザインターフェースページの一つを選択的に提示するように適合されており、
前記ユーザ機器が前記双方向ユーザインターフェースページ間を途切れずに移動できるように、前記情報配信システム内で生成される前記複数のビットストリームのそれぞれにおけるデータが時間的に配列されている、
方法。
【請求項2】
前記複数のビットストリームのそれぞれにおけるデータは同種のデータ構造を有しており、
前記生成する工程は、一つの前記ユーザインターフェースページから他の前記ユーザインターフェースページに移動する際に、前記ユーザ機器が、前記複数のビットストリームの一つのビットストリームを他のビットストリームにつなぐように、前記複数のビットストリームにわたり前記同種のデータ構造を同期する、工程を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記同期する工程は、同期されたクロックソースを用いて前記複数のビットストリームを生成する工程を備える、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記生成する工程が、
前記ユーザインターフェースページを表わす複数の映像信号を作成する工程と、
前記複数のビットストリームを作成するために、前記複数の映像信号を符号化する工程と、
前記複数のビットストリームを伝送のためのフォーマットに変調する工程と、
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のビットストリームのそれぞれに1つ以上の固有のビットストリーム識別値を割当てる工程をさらに含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記生成する工程が、
前記複数のビットストリームを少なくとも1つのトランスポートストリームに配列する工程と、
前記少なくとも1つのトランスポートストリームを、伝送のためのフォーマットに変調する工程と、
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つのトランスポートストリームが、複数のトランスポートストリームを含むシステムストリームを備える、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
提示されたユーザインターフェース内でオブジェクトの選択の指示を前記ユーザ機器で受信する工程と、
前記信号に応答して、前記情報配信システム内でイベントを発生させる工程と、
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記イベントが、前記ユーザ機器をアナログチャネルに同調させること、前記ユーザ機器をデジタルチャネルに同調させること、及び、ユーザ機器イベントを発生させることのうちの少なくとも1つである、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
双方向ユーザインターフェースを使用する方法であって、
複数のビットストリームを含むトランスポートストリームを受信する工程であって、前記複数のビットストリームのそれぞれは双方向ユーザインターフェースページを表わし、前記双方向ユーザインターフェースページは、動画領域とユーザ選択可能オブジェクトを含む静止画像領域とを備え、各前記動画領域は同一の動画を有し、各前記静止画像領域は、異なるユーザ選択可能オブジェクトを有する、工程と、
前記複数のビットストリームのうち第1の選択されたビットストリームを前記トランスポートストリームから抽出する工程と、
対応する第1のユーザインターフェースページを作成するために前記第1の選択されたビットストリームを復号及び提示する工程と、
前記複数のビットストリームのうち第2の選択されたビットストリームを前記トランスポートストリームから抽出する工程と、
前記第2の選択されたビットストリームに対応する第2のユーザインターフェースページを復号及び提示する工程であって、前記第1の選択されたビットストリームが前記第2の選択されたビットストリームに対して時間的に配列され、前記第2のユーザインターフェースページを提示する工程は、前記第1のユーザインターフェースページを提示する工程から途切れずに移動する工程を含む、工程と、
を備える、
方法。
【請求項11】
復号器において前記第1のビットストリームをバッファからフラッシュせずに前記第2の選択されたビットストリームを復号する工程を更に備える、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の選択されたビットストリームの復号及び提示する工程は、前記第2の選択されたビットストリームを前記第1の選択されたビットストリームにつなげる工程を含み、
前記第1及び第2の選択されたビットストリームは、時間的に同期される同種のデータ構造を有する、
請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記動画と関連づけられた音声ビットストリームを復号及び提示する工程をさらに含み、
前記音声が、前記第1のユーザインターフェースページを提示する工程から途切れずに移動する間、連続的に提示される、
請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のユーザインターフェースページにおけるオブジェクトであって前記複数のビットストリームのうち前記第2のビットストリームを識別する前記オブジェクトの選択を受信する工程と、
前記選択に応じて、前記第2の選択されたビットストリームを抽出する工程と、
を更に備える、
請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のユーザインターフェースページ内においてオブジェクトを選択的に強調するオーバーレイグラフィクスを作成する工程と、
システムのコンテキストをユーザインターフェースコンテキストから代替コンテキストに変更するために、強調されたオブジェクトの選択を受信する工程と
前記選択に応答して、前記複数のビットストリームのうちの第2のビットストリームを抽出する工程と、
を更に含み、
前記代替コンテキストは、ペイ・パー・ビュー映画コンテキスト、ブロードキャストテレビコンテキスト、プレビューコンテキスト及び電子商取引コンテキストのうちの一つを備える、
請求項10に記載の方法。
【請求項16】
各ユーザインターフェースページは、スライスベースの符号化を用いて符号化され、
前記動画領域及び前記静止画像領域のそれぞれは、複数の符号化されたスライスにより表される、
請求項10に記載の方法。
【請求項17】
ユーザ機器であって、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行されたときに、前記ユーザ機器に、
動画領域と、ユーザ選択可能オブジェクトを含む静止画像領域とを備える双方向ユーザインターフェースページをそれぞれ表す複数のビットストリームであって、各前記動画領域は同一の動画を有し、各前記静止画像領域は、異なるユーザ選択可能オブジェクトを有する、前記複数のビットストリームを含むトランスポートストリームを受信せしめ、
前記複数のビットストリームのうち第1の選択されたビットストリームを前記トランスポートストリームから抽出せしめ、
対応する第1のユーザインターフェースページを作成するために前記第1の選択されたビットストリームを復号及び提示せしめ、
前記複数のビットストリームのうち第2の選択されたビットストリームを前記トランスポートストリームから抽出せしめ、
前記第2の選択されたビットストリームに対応する第2のユーザインターフェースページを復号及び提示せしめる、
コンピュータ実行可能な命令を含むコンピュータ読み取り可能メモリと、
を含み、
前記第1の選択されたビットストリームが前記第2の選択されたビットストリームに対して時間的に配列され、前記第2のユーザインターフェースページを提示することは、前記第1のユーザインターフェースページを提示することから途切れずに移動することを含む、
ユーザ機器。
【請求項18】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行された際に、更に前記ユーザ機器に、
復号器において前記第1のビットストリームをバッファからフラッシュせずに前記第2の選択されたビットストリームを復号せしめる、
請求項17に記載のユーザ機器。
【請求項19】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行された際に、更に前記ユーザ機器に、
前記第2のビットストリームを前記第1の選択されたビットストリームにつなげることによって、第2のユーザインターフェースページを復号及び提示せしめ、
前記第1及び第2の選択されたビットストリームは、時間的に同期される同種のデータ構造を有する、
請求項17に記載のユーザ機器。
【請求項20】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行された際に、更に前記ユーザ機器に、
前記動画と関連づけられた音声ビットストリームを復号及び提示せしめ、
前記音声は、前記第1のユーザインターフェースページを提示することから途切れることなく移動する間、連続的に提示される、
請求項17に記載のユーザ機器。
【請求項21】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行された際に、更に前記ユーザ機器に、
前記第1のユーザインターフェースページにおけるオブジェクトであって前記複数のビットストリームのうち第2のビットストリームを識別する前記オブジェクトの選択を受信せしめ、
前記選択に応じて、前記第2の選択されたビットストリームを抽出せしめる、
請求項17に記載のユーザ機器。
【請求項22】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行された際に、更に前記ユーザ機器に、
前記第1のユーザインターフェースページ内においてオブジェクトを選択的に強調するオーバーレイグラフィクスを作成せしめ、
システムのコンテキストをユーザインターフェースコンテキストから代替コンテキストに変更するために、強調されたオブジェクトの選択を受信せしめ、
前記選択に応答して、前記複数のビットストリームのうちの第2のビットストリームを抽出せしめ、
前記代替コンテキストは、ペイ・パー・ビュー映画コンテキスト、ブロードキャストテレビコンテキスト、プレビューコンテキスト及び電子商取引コンテキストのうちの一つを備える、
請求項17に記載のユーザ機器。
【請求項23】
各ユーザインターフェースページは、スライスベースの符号化を用いて符号化され、
前記動画領域及び前記静止画像領域のそれぞれは、複数の符号化されたスライスにより表される、
請求項17に記載のユーザ機器。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−103661(P2011−103661A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−254186(P2010−254186)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【分割の表示】特願2000−561774(P2000−561774)の分割
【原出願日】平成11年7月23日(1999.7.23)
【出願人】(509075088)コムキャスト アイピー ホールディングス アイ, エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−254186(P2010−254186)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【分割の表示】特願2000−561774(P2000−561774)の分割
【原出願日】平成11年7月23日(1999.7.23)
【出願人】(509075088)コムキャスト アイピー ホールディングス アイ, エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】
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