説明

双方向生理的情報ディスプレイ

生理的信号を表示する患者監視装置は、生理的状態間での生理的信号の遷移を示す中間部を有している視覚的要素を含むことができる。視覚的要素は、中間部から第1の方向へ延びる第1の末端部と、中間部から第2の方向へ延びる第2の末端部とをさらに含むことができる。視覚的要素は、中間部と第1の末端部および第2の末端部とに関する値を指定するためにアクション可能な値インジケータをさらに含むことができる。患者監視装置は、生理的信号の変化に応じて第1の方向および第2の方向の両方に値インジケータを作動させるプロセッサをさらに含むことができる。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本願は、2009年10月15日付けで出願された"Displaying Physiological Information"と題する米国仮特許出願第61/252,083号と、2010年5月4日付けで出願された"Acoustic Respiration Display"と題する米国仮特許出願第61/331,087号とからの優先権を主張し、これらの両方の米国仮特許出願の開示内容は、参照によって全体として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、開示内容が参照によって本明細書に全体として組み込まれる以下の米国特許出願にさらに関する。
出願番号 出願日 名称 代理人書類番号
第60/893853号 2007年3月8日 マルチパラメータ生理的監視装置 MCAN.014PR
第60/893850号 2007年3月8日 情報要素付きの下位互換性生理的センサ MCAN.015PR
第60/893858号 2007年3月8日 生理的監視用マルチパラメータセンサ MCAN.016PR
第60/893856号 2007年3月8日 高速利得調整データ獲得付きの生理的監視装置 MCAN.017PR
第12/044883号 2008年3月8日 音響監視装置を使用して生理的条件を決定するシステム及び方法 MCAN.014A
第61/141584号 2008年12月30日 音響センサアセンブリ MCAN.030PR
第61/252076号 2009年10月15日 音響センサアセンブリ MCAN.030PR2
第12/643939号 2009年12月21日 音響センサアセンブリ MCAN.030A
第61/313645号 2010年3月12日 複数のセンシング要素を有する音響呼吸監視センサ MCAN.033PR2
##/###### 2010年10月14日 複数のセンシング要素を有する音響呼吸監視センサ MCAN.033A
##/###### 2010年10月14日 複数のセンシング要素を有する音響呼吸監視センサ MCAN.033A2
##/###### 2010年10月14日 複数のセンシング要素を有する音響呼吸監視センサ MCAN.033A3
##/###### 2010年10月14日 音響患者センサ MCAN.033A4
第61/252099号 2009年10月14日 音響呼吸監視システム及び方法 MCAN.034PR
##/###### 2010年10月14日 音響呼吸監視システム及び方法 MCAN.034A
第61/252062号 2009年10月15日 低雑音ケーブルハブ付きのパルス・オキシメトリ・システム MCAN.035PR
第61/265730号 2009年12月1日 音響センサ付きのパルス・オキシメトリ・システム MCAN.035PR3
##/###### 2010年10月14日 低雑音ケーブルハブ付きのパルス・オキシメトリ・システム MCAN.035A
##/###### 2010年10月14日 生理的音響監視システム MCAN.046A
第61/391098号 2010年10月8日 音響監視装置 MCAN−P001
【0003】
本明細書に記載された実施形態の多くは、前述の関連出願に記載された実施形態と両立し得る。さらに、本明細書に記載された特徴の一部又は全部は、前述の出願に記載された特徴の多くと共に使用できるか、又は、そうでなければ、組み合わせることができる。
【背景技術】
【0004】
患者の呼吸活動の監視は、死又は脳損傷が数分間の呼吸不全のうちに起こる可能性があるので、臨床的状況において望ましい。呼吸不全は、予測することが難しいので、呼吸活動の連続監視は、危険性の高い状況で特に有益である。適切な監視機器は、救命をもたらす。さらに、呼吸監視機器は、運動負荷試験及び様々な形式の心臓検査を含む非重症治療のためにも役立つ可能性がある。
【0005】
患者の呼吸活動は、音響呼吸監視装置によって監視することができる。音響呼吸監視装置は、分析のため患者から音響呼吸情報を取得するために患者の身体に置くことができる1台以上の音響センサを含むことができる。一部の事例では、音響センサが咽頭付近の頚切痕や側頸部、又は患者の別の場所で聴くことができる気管音を検出するために置かれることがある。
【発明の概要】
【0006】
ある特定の実施形態では、生理的信号を表示する患者監視装置は、生理的状態間での生理的信号の遷移を示す中間部を有している視覚的要素を含む。視覚的要素は、中間部から第1の方向へ延びる第1の末端部と、中間部から第2の方向へ延びる第2の末端部とをさらに含むことができる。視覚的要素は、中間部と第1の末端部及び第2の末端部とに関する値を指定するためにアクション可能な値インジケータをさらに含むことができる。患者監視装置は、生理的信号の変化に応じて第1の方向及び第2の方向の両方に値インジケータを作動させるプロセッサをさらに含むことができる。
【0007】
ある特定の実施形態では、プロセッサによって実施される生理的情報を表示する方法は、患者につながれた生理的センサから取得された生理的情報を反映する生理的パラメータの値を患者監視装置のディスプレイに提供することを含む。この方法は、生理的パラメータの値の鮮度を計算することと、計算された鮮度に少なくとも部分的に基づいてパラメータ値と関連付けられた出力を調整することとをさらに含むことができる。
【0008】
ある特定の実施形態では、プロセッサによって実施される生理的情報を表示する方法は、患者につながれた生理的センサから取得された生理的情報を反映する生理的パラメータの値を患者監視装置のディスプレイへ出力することを含む。この方法は、生理的センサから取得された生理的情報の品質を反映する信号品質インジケータを出力することと、生理的パラメータの値が有効であるかどうかを決定することと、上記決定に応答して信号品質インジケータを調整することとをさらに含むことができる。
【0009】
ある特定の実施形態では、プロセッサによって実施される生理的情報を表示する方法は、患者につながれた生理的センサから取得された生理的情報を反映する生理的パラメータを患者監視装置のディスプレイへ提供することを含むことができる。この方法は、生理的パラメータの値が有効であるかどうかを決定することと、生理的パラメータの値と関連付けられた出力を凍結することと、上記凍結に応答して、生理的パラメータの値の鮮度を計算することと、計算された鮮度に少なくとも部分的に基づいてパラメータ値と関連付けられた出力を調整することとをさらに含むことができる。
【0010】
さらに、一部の実施形態では、生理的信号を検出できる患者センサにつなぐことができる生理的監視装置に生理的情報を表示する方法が提供される。プロセッサによって実施されるこの方法は、値インジケータを患者監視装置のディスプレイに出力することと、生理的信号から測定されたパラメータの増加する値に応答して同時に二方向に値インジケータを拡大することと、測定されたパラメータの減少する値に応答して同時に二方向と反対向きに値インジケータを縮小することとを含むことができる。
【0011】
ある特定の実施形態では、プロセッサによって実施される生理的監視装置に生理的情報を表示する方法は、患者につながれたセンサから患者の生理的パラメータを反映する生理的信号を受信することを含むことができる。この方法は、生理的パラメータの変化に応答して、視覚的要素の中央領域から第1の端領域及び第2の端領域の両方へ向かって外向きに、次に、第1の端領域及び第2の端領域から中央領域へ向かって内向きに視覚的インジケータを点灯するために視覚的要素の視覚的インジケータをアクティブ状態にすることをさらに含むことができる。
【0012】
生理的監視装置は、ある特定の実施形態では、患者とつながれた1台以上のセンサから生理的情報を受信することができるプロセッサと、生理的情報に応答して生理的パラメータの値を表現する視覚的要素を有しているディスプレイとを含むことができる。視覚的要素は、初期位置を表現する中間部と、中間部から第1の方向へ延びる第1の末端部及び中間部から第2の方向へ延びる第2の末端部と、初期位置から開始し、そして、生理的パラメータの変化に応答して、第1の末端部及び第2の末端部の両方へ拡大し、次に、中間部へ向かって少なくとも部分的に縮小して点灯することができる値インジケータとを含むことができる。
【0013】
開示内容を要約する目的のため、発明のある特定の態様、利点、及び、新規性のある特徴が本明細書に記載される。必ずしもすべての利点が本明細書に開示された発明の特別な実施形態により達成できるとは限らないことが理解されるべきである。したがって、本明細書に開示された発明は、本明細書に教示又は示唆できるような他の利点を必ずしも達成することなく、本明細書に教示されたような1つの利点、又は、一群の利点を達成又は最適化する方法で具現化又は実行することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図面を通じて、符号は、参照された要素間の対応関係を示すために再利用することができる。図面は、本明細書に記載された発明の実施形態を例示することを目的として、発明の範囲を限定することを目的とするものではない。
【図1】生理的情報(例えば、呼吸関連情報)を獲得し、処理し、表示する患者監視システムの実施形態を示した図である。
【図2】生理的信号(例えば、呼吸信号)を表示するために図1のシステムと共に用いられる視覚的要素の実施形態の概略図である。
【図3】生理的信号(例えば、呼吸信号)を表示するために図1のシステムと共に用いられる視覚的要素の実施形態の概略図である。
【図4A】生理的信号(例えば、呼吸信号)が変動している様々な時点で示された図2の視覚的要素の一連の表示の実施形態を示した図である。
【図4B】図4Aの例図をさらに説明するフローチャートの実施形態を示した図である。
【図5A】生理的信号(例えば、呼吸信号)が変動している様々な時点で示された図2の視覚的要素の一連の表示の実施形態を示した図である。
【図5B】図5Aの例図をさらに説明するフローチャートの実施形態を示した図である。
【図6】複数の時点に生理的信号(例えば、呼吸信号)と関連付けられた複数の値を同時に表示する能力をもつ視覚的要素の略図の実施形態を示した図である。
【図7A】ピークインジケータを含み、生理的信号(例えば、呼吸信号)を表示する視覚的要素の略図の実施形態を示した図である。
【図7B】図7Aの例図をさらに説明するフローチャートの実施形態を示した図である。
【図8A】ゴールインジケータを含み、生理的信号(例えば、呼吸信号)を表示する視覚的要素の略図の実施形態を示した図である。
【図8B】図8Aの略図をさらに説明するフローチャートの実施形態を示した図である。
【図9】複数の型式のインジケータを含み、生理的信号(例えば、呼吸信号)を表示する視覚的要素の略図の実施形態を示した図である。
【図10】センサアセンブリ及びケーブルの実施形態を例示する上方斜視図の実施形態を示す図である。
【図11】呼吸分析システムの実施形態を示した図である。
【図12】呼吸ディスプレイを有している生理的監視装置の実施形態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
生理的信号(例えば、呼吸信号)に関する情報を観測者に視覚的に伝えるシステム及び方法が本明細書に記載される。一実施形態では、生理的監視システムは、患者からの生理的信号を検出するために1台以上のセンサを含む。例えば、生理的信号は、患者の近くで音響センサによって検出された呼吸信号の音響表現になり得る。生理的監視システムは、生理的信号に関する情報を観測者に伝えるディスプレイと、生理的信号を処理し、ディスプレイを制御するプロセッサとを含むこともできる。
【0016】
一部の実施形態では、ディスプレイは、生理的信号と関連付けられた値を観測者へ視覚的に伝える値インジケータ付きの視覚的要素を含む。値インジケータは、初期位置を有することが可能であり、第1の生理的状態中に視覚的要素の第1の部分において拡大又は縮小することができる。第1の生理的状態は、例えば、患者吸気(又は吸息)に対応することができる。値インジケータは、例えば、患者呼気(又は呼息)に対応することができる第2の生理的状態中に、視覚的要素の第2の部分に拡大又は縮小することができる。他の実施形態では、値インジケータは、患者吸気及び呼気のような第1の生理的状態と第2の生理的状態との間の遷移を表している基準位置から少なくとも2つの方向へ同時に拡大する。
【0017】
[双方向ディスプレイ]
図1は、患者100の呼吸活動を監視する呼吸監視システム105を例示する。呼吸監視システム105は、センサ120に通信的に連結されている呼吸監視装置110を含む。センサ120は、呼吸音を検出するために患者の身体に置かれている。一実施形態では、センサ120は、患者の身体の音波振動を電気信号に変換するために圧電結晶トランスデューサを含む。他の型式のセンサが同様に使用できる。結果として得られる電気的呼吸信号は、電気リード線130を介して、無線伝送によって、又は、他の適切な方法によって呼吸監視装置110へ転送され得る。本明細書に記載されたいずれの実施形態と共に使用するのにも適合している様々なセンサ及び監視装置が以下の出願及び発行済み特許:2007年3月8日付けで出願された米国仮出願第60/893,853号と、2007年3月8日付けで出願された米国仮出願第60/893,850号と、2007年3月8日付けで出願された米国仮出願第60/893,858号と、2007年3月8日付けで出願された米国仮出願第60/893,856号と、2006年10月6日付けで出願された米国出願第11/547,570号と、2009年12月21日に出願された米国出願第12/643,939号と、米国出願第6,661,161号とに記載されている(図10も参照)。これらの文献の1つずつは、参照によって全体として本明細書に組み込まれる。
【0018】
呼吸監視装置110は、呼吸信号をデジタル形式に変換する回路と、呼吸信号を分析するプロセッサ(図示せず)とを含むことができる。例えば、呼吸信号は、当該信号に含まれる周波数を決定又は分析するために、フーリエ変換又は他の数学的変換を用いて処理又は分析され得る。この信号は、さらに、プロセッサの使用により、時間平均化、フィルタ処理、増幅、又はそれ以外に、条件付け若しくは分析され得る。例えば、プロセッサは、患者の吸気時間と、呼気時間と、吸気呼気比と、吸気流と、呼気流と、1回換気量と、分時拍出量と、無呼吸期間と、ラ音、水泡音若しくは喘鳴を含む呼吸音と、呼吸音の変化などを決定するために構成され得る。獲得された信号がアナログ形式かデジタル形式か、条件付けられているか、変換されているか、又は分析若しくは改変されているかといったこととは無関係に、獲得された信号を一般に、本開示の全体を通じて、呼吸信号又は音響信号と呼ぶことができる。
【0019】
呼吸信号がセンサ120によって獲得され、呼吸監視装置110へ転送されると、信号又は信号の態様は、呼吸監視装置ディスプレイ140の視覚的要素150によって観測者へ伝えることができる。図2から図9は、視覚的要素150の様々な実施形態を例示する。ある特定の実施形態は、主として呼吸信号の表示との関連で記載することができるが、同じ原理は、心拍、血圧、血液酸素飽和度などのような他の型式の生理的信号を表示するためにも適用できる。
【0020】
図2は、ユーザに生理的信号のある特定の態様を伝えるために患者監視装置に表示することができる視覚的要素250、この場合には棒グラフを例示する。一部の実施形態では、視覚的要素250は、カラー又はモノクロセグメント型LED、LCD、及び/又はビットマップ型ディスプレイである。他の型式のディスプレイが同様に可能であり、同様にうまく使用できる。棒グラフ250は、複数のセグメント258、又は他の型式の区画を含むことができる。ある特定の実施形態では、個々のセグメント258は、暗状態のような非アクティブ状態と、輝度が変化する1つ以上の点灯状態のようなアクティブ状態とを有し、逆もまた同様である。ある特定の実施形態では、点灯状態は1つ以上の色を含む。セグメント258は、生理的信号に関する情報をユーザへ伝達するために、暗状態と点灯状態との間、又は色と色との間で遷移することができる。
【0021】
1つ以上のセグメント258は、棒グラフ250の中間部252を構築できる。他のセグメント258の集団は、棒グラフ250の第1の末端部254(例えば、上側末端部)と第2の末端部256(例えば、下側末端部)とを構築できる。一部の実施形態では、棒グラフ250の上側末端部254及び下側末端部256は、個々に、獲得された生理的信号の値、又は獲得された生理的信号から導出されたある特性のうち、中間部252より比較的大きい方の大きさを示す。しかし、他の実施形態では、末端部のうちの一方は、もう一方より小さい値を表すことがあり、中間部は、末端部によって表現された大きい方の大きさと小さい方の大きさとの間の大きさを表現することができる。
【0022】
一部の実施形態では、棒グラフ250は校正されている。例えば、棒グラフ250は、生理的信号のエネルギーの単位で、又は呼吸信号の場合には呼吸気量の単位で校正することができる。他の校正単位も同様に可能である。一部の実施形態では、校正目盛が生理的信号の強度に関する定量的な情報を観測者へ伝えるために棒グラフ250に、又は棒グラフの付近に明示的に示される。ある特定の実施形態では、棒グラフ250の校正目盛は、生理的信号中に存在する値の範囲に応じて、手動的又は自動的に再構成可能である。例えば、比較的浅い呼吸の患者の呼吸信号の場合、校正目盛のダイナミックレンジは、信号が棒グラフ250のより大きい部分に広がるように、減少させることができる。患者が非常に深い呼吸をしている場合、校正目盛のダイナミックレンジは、呼吸信号の視覚的な描写のクリッピングを回避するために増加させることができる。
【0023】
棒グラフ260は、生理的信号が変化するとき、例えば、棒グラフセグメント258を暗状態と点灯状態との間で遷移させることにより、正しい時点に作動する値インジケータ260をさらに含むことができる。一部の実施形態では、値インジケータ260は、視覚的要素250の1つ以上のセグメント258の集団であり、セグメントの個数は、値インジケータ260が作動すると共に変化する。値インジケータ260は、獲得された生理的信号のどんな特性でも示すことができ、棒グラフ250に沿ってどこでも作動することができる。例えば、値インジケータ260は、ある時点での生理的波形の振幅、指定された期間に亘る生理的信号の中の選択された周波数範囲での振幅、又はある時点での生理的信号の強度を表現できる。
【0024】
生理的信号の他の特性は、値インジケータ260によって同様に表現できる。例えば、呼吸信号の場合、値インジケータ260は、音響センサ120によって捕捉された呼吸音の音響容積の指標を表現できる。一部の実施形態では、患者の呼吸音の音響容積の指標は、センサ120によって検出された音波形の比較的低周波のエンベロープの振幅に関係する。値インジケータ260は、患者の呼吸数、呼吸の深さ、又は呼吸信号の品質を含む呼吸信号に関連した他の型式の情報をさらに表現できる(図11を参照)。
【0025】
図2は、値インジケータの一実施形態を例示するが、多くの異なった型式の値インジケータが様々な実施形態で使用できることが理解されるべきである。図2に例示された値インジケータ260は、視覚的要素150が棒グラフを含む実施形態に適している値インジケータである。しかし、他の型式の値インジケータが他の型式の視覚的要素150により適していることがある。用語「値インジケータ」は、これの本来の意味に加えて、生理的信号に関連した振幅、周波数などを含む生理的信号と関連付けられた値をユーザにグラフ的に伝える能力をもつあらゆる型式の視覚的インジケータを指すことが意図されている。
【0026】
ある特定の実施形態では、値インジケータ260は、生理的信号の選択された特性の値又は大きさの増加を示すために長さが拡大する。逆に、値インジケータは、信号の値又は大きさの減少を示すために長さに関して縮小することがある。値インジケータ260は、棒グラフ250の中間部252から上側末端部254だけに延びるものとして図1に示されているが、他の実施形態では、両方の末端部254、256へ同時に延びることがある。
【0027】
値インジケータ260は、情報をユーザへ伝達する付加的な方法として作動するとき、色及び/又は閃光を変化させることができる。例えば、値インジケータ260は、患者による浅い呼吸に対応することがある呼吸信号の比較的小さい値又は大きさに対して赤色で表示することができる。他の実施形態では、値インジケータ260は、浅い呼吸を示すために暗状態と点灯状態との間で閃光する。しかし、患者の呼吸が正常レベルまで増大する場合、値インジケータ260は、緑色に変化するか、又は閃光を止めることがある。値インジケータ260の色を変化させるか、又は、値インジケータを閃光させる同様の方法は、患者の呼吸数が所定又はユーザ選択の閾値より下がる場合のように、呼吸信号の他の態様を示すために使用することができる。
【0028】
一部の実施形態では、棒グラフの中間部252は、2つ以上の異なった生理的状態の間の遷移を示す。状態は、例えば、検出可能又は識別可能な生理的事象、フェーズ、又は条件とすることができる。一部の、しかし、全部ではない実施形態では、生理的状態の間の遷移は、単により大きい程度又はより小さい程度の継続する生理的事象又は条件ではなく、識別可能な生理的事象又は条件の発生又は存在を表現する。棒グラフ260が、獲得された患者呼吸信号の値を伝えるために使用される実施形態では、棒グラフ250の中間部252は、1つ1つが呼吸活動の識別可能なフェーズである患者の呼吸活動における吸気と呼気との間の遷移を示すことができる。換言すると、棒グラフの中間部252の値が注目されているとき、これは、吸気と呼気との間の患者遷移の指標である。他の実施形態では、中間部252は、正常値と異常値との間で生理的信号の遷移に注目する。例えば、中間部252は、患者の血液酸素飽和度が健康レベルと危険レベルとの間で遷移する場所に注目することができる。
【0029】
図2に示されたおおよそ矩形形状の棒グラフに加えて、他の棒グラフ形状も同様に可能である。例えば、図3は、菱形形状の視覚的要素350を例示する。棒グラフ250とほぼ同様に、菱形形状の視覚的要素350、又は菱形グラフは、複数のセグメント358を含むことができ、1つ以上のセグメントは、中間部352と上側末端部354及び下側末端部356とを構築することができる。菱形グラフは、アクション可能な値インジケータ360をさらに含むことができる。棒グラフ250及び菱形グラフ360は、不可欠ではないが、ある程度の数の離散的なセグメント258、358を含有するものとして個々に示されることが理解されるべきである。さらに、当業者は、様々な実施形態で使用することができる本明細書に開示された視覚的要素の形状、寸法、色などに多種多様の変形を認識することができる。
【0030】
図1の視覚的要素150は、本明細書に記載されているように、棒グラフでもよいが、多数の他の形状及び実施形態も同様に可能である。例えば、視覚的要素150は、どんなグラフィカル形状又は記号にでもすることができ、グラフィカル形状又は記号は、これの基準点の周りで少なくとも2方向に延び、拡大し、又はそうでなければ変化することができる。一実施形態では、視覚的要素150は、円形(図示せず)であるが、呼吸信号のような生理的信号の変化に応答してサイズが増減する他の形状を使用することも可能である。例えば、円形は、2つ以上の生理的状態の間の遷移を示す初期直径を有することがある。一実施形態では、円形の直径は、患者吸気のような第1の生理的状態の間に増加し、この直径は、患者呼気のような第2の生理的状態の間に減少する。その結果、円形の直径が初期直径より大きいとき、観測者は、患者が第1の生理的状態にあることを認めることができる。円形の直径が初期直径より小さいとき、観測者は、患者が第2の生理的状態にあることを認めることができる。多数の他の型式の視覚的要素150がさらに可能である。
【0031】
図4Aは、生理的信号(例えば、呼吸信号)が変動するときに、異なった時点に示された図2の視覚的要素の一連の描写である。図4Aは、値インジケータ460が患者の呼吸信号の変化に応答して作動するときに、時点t1、t2、t3、t4及びt5における棒グラフ450の静止フレームを含む。本実施例では、値インジケータ460は、音響センサ120によって捕捉された呼吸音の音響容量を表現する。
【0032】
図4Bは、図4Aにおける例示をさらに説明するフローチャートである。ブロック482で、生理的監視システム(例えば、105)内のプロセッサ(図示せず)は、患者センサ(例えば、120)から生理的情報を受信する。ブロック484で、プロセッサは、選択時点での生理的信号の値を決定する。ブロック486で、プロセッサは、基準点と相対的に、同時に少なくとも2方向に値インジケータを作動させることにより、選択時点での生理的信号の値を患者監視装置(例えば、110)に表示させる。このプロセスは、図4Aに示されるように、複数の選択時点の1つずつに対して繰り返し実行することができる。
【0033】
今度は図4Aを参照すると、時点t1で、値インジケータ460は、患者の呼吸の音響容積が比較的小さいことを示す。これは、実質的に呼吸音が検出されない患者による吸気と呼気との間(又は、呼気と吸気との間)の瞬間に呼吸信号に起こる可能性がある。時点t2で、値インジケータ460は、より大きい音響容積の検出を示すために拡大されている。本実施形態では、棒グラフ450の上側末端部及び下側末端部の両方は、棒グラフ450の中間部より比較的大きい呼吸信号の音響容積の大きさを表す。したがって、値インジケータは、本事例では、実質的に等しい量によって、棒グラフ450の上側末端部及び下側末端部の両方の方向に拡大する。時点t3で、値インジケータ460は、両方向にさらに拡大し、比較的大きい音響的な呼吸音を示す。このような比較的大きい音響的な呼吸音は、典型的に、患者吸息又は呼息フェーズの中間部の間に検出される。時点t4で、値インジケータ460は、やや縮小し、患者の呼吸信号の音響容積の減少を表現する。最後に、時点t5で、値インジケータ460は、棒グラフ450の中間部まで縮小し、患者が1回の吸気フェーズを完了し、吸気フェーズに遷移していること、又は逆もまた同様であることを示す。
【0034】
図4Aに例示された実施形態では、棒グラフ450の中間部は、患者の呼吸活動における吸気フェーズと呼気フェーズとの間の遷移を示す。患者が吸入するとき、患者の呼吸音の音響容積が増加し、音響容積がこれのピークに到達し、そして、徐々に減少を開始し、値インジケータを棒グラフ450の元の中間部の方へ縮小させるような時点まで、値インジケータを棒グラフ450の両方の末端部の方向に拡大させる。患者は、その後、息を吐き始めることが可能になり、この時点で、患者の呼吸音の音響容積は、再び増加することが可能であり、図4に示されたサイクルがほぼ繰り返し現れることができるが、吸気フェーズ及び呼気フェーズ中に検出された最大値は、個々のフェーズを終了するために要する時間と同様に、一致しないことがある。図4に示された棒グラフ450の系列は、その結果、患者吸気又は呼気を表すことができる。ある特定の事例では、患者吸気を呼気と区別することが望ましいことがある。例えば、値インジケータ460は、吸気中に緑色で表示し、呼気中に青色で表示することができる。他の実施形態では、値インジケータ460は、一方の呼吸フェーズ中に点滅するが、もう一方の呼吸フェーズ中には安定した状態を保つ。本実施形態において患者吸気と呼気とを識別する他の仕組みが同様に可能である。
【0035】
図2から図8Aに関連して例示され、記載されているような多角的な視覚的要素は、ある特定の実施形態においていくつかの臨床的な利点をもたらす。例えば、臨床監視装置は、典型的に、患者の数多くの異なった生理的パラメータに関連する多数のデータを表示する。一部の監視装置は、血圧、心拍数、血液酸素濃度又は飽和度などのような患者の健康全般に関連するいくつかの数値を表示する。監視装置は、いくつかのグラフィカル画像、又は、波形を同様にさらに表示することが多い。このような情報は、医療提供者にとって臨床的に有用であるが、一部の事例では、生理的監視装置のディスプレイに提供される多量の情報は、混乱を引き起こす可能性がある。例えば、臨床医は、提供された多量の情報に圧倒されることがあるが、監視装置のディスプレイに素早く目を向けるときに望ましい特別な情報に気が付かないことがある。このような事例では、ある一定の型式の生理的情報に臨床医が素早く見分けることができる固有の視覚的要素を与えることが特に有用である。そうすることにより、医者は、特別な視覚的要素(例えば、図2から図8Aに関して記載された視覚的要素)を用いて特別な生理的情報(例えば、呼吸情報)を視覚化することに慣れることが可能である。これは、医者が情報満載の視覚的ディスプレイから関心のある情報に素早く気付くことを可能にすることができる。
【0036】
図5Aは、生理的信号(例えば、呼吸信号)が変動するときに、異なった時点に示された図2の視覚的要素の一連の描写の別の実施例である。値インジケータ560は、音響センサ120によって検出された呼吸音の音響容量を示す。棒グラフ550の両方の末端部は、棒グラフの中央部よりかなり大きい呼吸信号の音響容積の大きい値を表す。しかし、本実施形態における値インジケータ560は、同時に棒グラフ550の末端部のうちの1つの領域で作動する。例えば、棒グラフ550の上側末端部は、生理的事象の第1のフェーズ(患者吸気フェーズに対応する呼吸信号)に対応する可能性があり、棒グラフの下側末端部は、生理的信号の第2のフェーズ(例えば、呼気フェーズ)に対応する可能性がある。その結果、値インジケータ560は、異なった方向に沿って、又は、異なった領域において、異なった生理的状態、フェーズ、条件、活動などを表す。
【0037】
図5Bは、図5Aにおける例示をさらに説明するフローチャートである。ブロック582で、生理的監視システム(例えば、生理的監視システム105又は本明細書に記載された他のシステム)内のプロセッサ(図示せず)は、患者センサ(例えば、患者センサ120又は本明細書に記載された他のセンサ)から生理的情報を受信する。ブロック584で、プロセッサは、選択時点での生理的信号の値を決定する。ブロック586で、プロセッサは、この時点での生理的信号の値によって表現されるように、選択時点での患者の生理的状態を決定する。患者が決定ブロック588で第1の生理的状態(例えば、吸気)にある場合、プロセッサは、生理的信号の値を視覚的要素の第1の部分に表示させる。患者が決定ブロック592で第2の生理的状態(たとえば、呼気)にある場合、プロセッサは、生理的信号の値を視覚的要素の第2の部分に表示させる。患者が第1の生理的状態又は第2の生理的状態のいずれかにある場合、一部の実施形態では、患者は、第1の生理的状態と第2の生理的状態との間で遷移し、生理的信号の値は、それに応じてブロック596で表示されると仮定することができる。このプロセスは、図5Aに示されるように、複数の選択時点の1つずつに対して繰り返し実行することができる。
【0038】
今度は図5Aを参照すると、時点t1で、値インジケータ560は、比較的小さい音響容積が検出されたことを示す。この場合も同様に、正常な呼吸活動中に、この値インジケータは、患者吸気と呼気との間の遷移に対応する。時点t2で、値インジケータ560は、比較的大きい患者吸気音の検出を示すために棒グラフ550の上側末端部の領域において拡大する。時点t3で、値インジケータ560は、吸気フェーズの終了を意味する棒グラフ550の元の中間部へ縮小する。時点t4での値インジケータ560の位置は、適度に大きな呼気信号の検出に対応する。その後、時点t5で、患者の呼気活動の音響容積は、患者の呼気フェーズの終了を意味する棒グラフ550の元の中間部へ最終的に戻ることができる前に、やや減少していることが示される。図5Aに示されるように、吸気フェーズ及び呼気フェーズ中の患者の呼吸音の音響容積は、必ずしも同じ最大値に到達しない。さらに、2つの呼吸フェーズは、必ずしも等間隔ではない。
【0039】
図4A、図4B、図5A及び図5Bは、値インジケータが様々な実施形態による患者の呼吸、又は、他の生理的信号の変化に応答して作動できる方法の2つの実施例を表現するに過ぎない。このようにして、患者の呼吸活動は、呼吸監視装置110を観察する介護人によって容易に監視されることができる。前述のように、患者の呼吸活動は、音響センサ120によって継続的に監視され、患者呼吸監視装置110へ送信することができる。呼吸監視装置110は、獲得された連続時間呼吸信号を標本化し、これをデジタル表現に変換するために回路を含むことができる。この演算は、連続時間呼吸信号を近似する時間サンプルの離散系列を生じる。呼吸監視装置110は、図4A、図4B、図5A及び図5Bに例示されるように、呼吸信号を分析し、長時間に亘る呼吸信号の変化に応じて値インジケータを作動させるためにさらにプロセッサを含むことができる。
【0040】
一部の実施形態では、1つの呼吸データ点が連続時間信号のあらゆる時間サンプルに対して視覚的要素(例えば、視覚的要素150又は本明細書に記載される他の視覚的要素)によって表示される。換言すると、値インジケータ作動は、呼吸信号の個々の時間サンプルに対し1度ずつリフレッシュし、例えば、連続時間呼吸信号が毎秒60回標本化される場合、値インジケータは、同様に毎秒60回リフレッシュする。しかし、視覚的要素によって表示される呼吸データ点の系列は、連続時間信号から選ばれた時間サンプルの個数と異なる可能性もある。例えば、連続時間呼吸信号が毎秒60回標本化される場合、値インジケータは、時間サンプル3個毎に1回だけリフレッシュするために構成されることがある。他の実施形態では、複数の時間サンプルが視覚的要素によって表示されたデータ点の系列の中で単一の値を形成するため結合される。例えば、値インジケータは、個々のデータ点が値インジケータの作動を滑らかにするために時間サンプルの集団の平均(例えば、移動平均)又は中央値を表現するデータ点の系列を表示するために構成することができる。時間サンプルの間を補間することによって値インジケータが連続時間呼吸信号のサンプリングレートより高いレートで作動するように構成することがさらに可能である。
【0041】
一部の実施形態は、同時に2個以上のデータ点(例えば、値)を表示するために構成することができる。例えば、図6は、生理的信号(例えば、呼吸信号)と関連付けられた複数の値を同時に表示することのできる視覚的要素の略図である。視覚的要素650は、セグメント658のアレイを含む。視覚的要素650は、呼吸、又は他の生理的信号の異なる値を示す中間部652と、上側末端部654及び下側末端部656とをさらに含む。セグメントの5列のうちの個々の列は、視覚的要素650に表示されるデータ点の系列中の別個の値を表現する。例えば、セグメントの第1列は、時点t1における生理的信号の値を表現することができ、第2列は、時点t2における値を表現することができ、以下同様である。
【0042】
その上、セグメント658の個々の列は、前述のように生理的信号の変化に応答して作動する値インジケータ660を含む。図6における値インジケータ660は、これらの端点だけが点灯され、介在セグメント658も同様に点灯されることはない。他の実施形態では、端点及び介在セグメント658は、共に点灯される。他の型式の値インジケータも可能である。個々の値インジケータ660は、視覚的要素650の中の端の列、例えば、最も右側の列に達するまで、次から次へと順番にリフレッシュするように構成することができる。この時点では、パターンは繰り返すことがあり、反対側の端の列、例えば、最も左側の列内の値インジケータがリフレッシュすることが可能である。値インジケータ660をリフレッシュする他のパターンもまた可能である。例えば、値インジケータ660は、すべて同時にリフレッシュし、次のリフレッシュ時までそれぞれの値を保持するように構成することができる。値インジケータ650は、複数の値を示すので、吸気又は呼気フェーズ全体を示すために構成することができる。他の実施形態では、視覚的要素650は、呼吸期間全体、すなわち、1回の吸気フェーズと1回の呼気フェーズとを、又は、数回の呼吸期間でさえ同時に表示するように構成することができる。
【0043】
一部の実施形態では、視覚的要素(例えば、150)は、付加情報を観察者に伝えるために別個のインジケータをさらに含む。例えば、図7Aは、生理的信号(例えば、呼吸信号)を表示するピークインジケータを含む視覚的要素の略図である。棒グラフ750は、中間部752と、上側末端部754と、下側末端部756とを含む。棒グラフ750は、検出された呼吸信号の変化に応答して作動するように構成することができる値インジケータ760をさらに含む。棒グラフ750は、吸気ピークインジケータ770を呼気ピークインジケータ772と共にさらに含む。ピークインジケータ770、772は、所定の期間に亘る吸気フェーズ及び呼気フェーズの間に患者の呼吸信号が到達する最大の大きさを観察者に伝えるように構成することができる。ピークインジケータ770、772は、患者の呼吸活動の履歴の表示として介護人に有益なことがあり、診断、又は患者の介護に関連した意思決定に役立つことがある。
【0044】
一実施形態では、図7Aのピークインジケータ770、772は、長期間に亘る患者の呼吸信号によって達成された最大値又は大きさを示すためアクティブ状態(例えば、点灯状態)に保つように構成された棒グラフ750の一部である。例えば、ピークインジケータ770、772は、値インジケータ760によって示された現在値がピークインジケータ770、772によって表現されたピーク値又は複数のピーク値ではないときでも、アクティブ状態を保つ。例えば、図7Aでは、値インジケータ760は、適切なレベルの現在吸気信号値を示す。しかし、吸気ピークインジケータ770は、患者の吸気信号がこの吸気信号の履歴のある所定の期間内に棒グラフ750の最も上側のセグメントによって表された最大値に達したことを示す。同様に、呼気ピークインジケータ772は、長期間に亘る患者の呼気信号によって到達された最大値を示す。他の実施形態では、ピークインジケータ772は、棒グラフ750に表示された生理的信号部とは異なった色まで明るくなる。
【0045】
ピークインジケータ770、772は、患者の呼吸信号において新しいピーク値が達成されたとき、より高いレベルまで作動するよう構成することができる。同様に、ピークインジケータ770、772は、患者の呼吸活動が下降傾向になり、以前に到達したピーク値が直近の所定の期間内に達成されなかった場合、より小さい値を示すために作動することがある。
【0046】
ピークインジケータ770、772は、信号の履歴の中で何らかの期間に亘る患者の呼吸信号によって達成された最大値又は大きさを示すように構成することができる。一実施形態では、例えば、ピークインジケータ770、772は、過去5分間の間に患者の呼吸信号によって到達された最大音響容量を示す。一部の実施形態では、この期間は、介護人によって調整できるように構成されている。
【0047】
図7Bは、図7Aにおける例示をさらに説明するフローチャートである。ブロック782で、生理的監視システム(例えば、105)内のプロセッサ(図示せず)は、患者センサ(例えば、120)から生理的情報を受信する。ブロック784で、プロセッサは、選択時点での生理的信号の値を決定する。ブロック786で、プロセッサは、選択時点での生理的信号の値を所定の期間に亘る前の値と比較する。選択時点での生理的信号の値が新しいピーク値を反映する場合、プロセッサは、決定ブロック788から、新しいピーク値を反映するために対応するピークインジケータ770、772を作動させるブロック790へ進む。そうではない場合、ブロック792で、プロセッサは、ピークインジケータ770、772を変化させない。このプロセスは、生理的信号の個々の新しい値に対し実行することができる。
【0048】
図7Aに例示されるように、ピークインジケータ770、772は、棒グラフ750のセグメントでもよく、又は、他の部分でもよい。これらの実施形態では、ピークインジケータ770、772は、ピーク値又は大きさを特定する際に明瞭にするため値インジケータ760とは異なった色で表示することができる。他の実施形態では、ピークインジケータ770、772は、点滅するように構成されることがある。さらに他の実施形態では、ピークインジケータ770、772は、棒グラフの一部になるのではなく、棒グラフに隣接して位置することがあり、アイコン、矢印、又は他のグラフィカル要素を含むことがある。他の配置もまた可能であり、当業者によって認められる。
【0049】
一部の実施形態は、付加的な型式のインジケータを含む。例えば、図8Aは、生理的信号(例えば、呼吸信号)を表示するゴールインジケータを含む視覚的要素の略図である。棒グラフ850は、患者が懸命に到達しようとする呼吸又は他の生理的信号の値を表現するゴールインジケータ874、876を含む。呼吸信号の場合、この型式のゴールインジケータは、手術から回復している間に、又は、他の病状の治療のため自分の肺の訓練を必要とする患者にとって有益である可能性がある。ある特定の実施形態は、吸気ゴールインジケータ874と呼気ゴールインジケータ876とを含む。これらのゴールインジケータ874、876のうちの1つずつは、患者が自分の呼吸中に到達しようとするターゲット値を患者に知らせる視覚的な手掛かりである。
【0050】
図8Aでは、例えば、値インジケータ860が、患者の吸気フェーズが、この場合には、比較的低いこのピーク値又は大きさに達した時点を示すものと理解される場合、患者は、棒グラフから自分が吸気ゴールインジケータ874によって表されたターゲット値に到達するためにより深く呼吸すべきであることが分かる。このように、ゴールインジケータ874、876は、患者が、回復、試験、又は、他の理由の目的を問わずに、望ましい呼吸活動のレベルに達するように努力するのに役立つ。一部の実施形態では、ゴールインジケータ874、876は、医師若しくは看護師のような介護人、又は、患者自身によって設定され、再構成される。
【0051】
ゴールインジケータ874、876は、LED、LCD、及び/又は、アイコン、色、音、若しくは、これらの組み合わせのような棒グラフ850のセグメント、又は、他の部分とすることができる。このような事例では、値インジケータ860のため使用される色以外の色でゴールインジケータを表示することは、望ましいことがある。一部の実施形態では、ゴールインジケータ874、876は、例えば、患者が生理的信号の目標とした値を達成したとき、点滅するように構成されている。さらに別の実施形態では、ゴールインジケータ874、876は、患者が目標とするゴールに到達したときに音を発する聴覚的インジケータが付随している。ゴールインジケータを表示し、ゴールが達成されたときにシグナリングする多くの他の構成は、同様に可能である。
【0052】
図8Bは、図8Aにおける例示をさらに説明するフローチャートである。ブロック882で、生理的監視システム内のプロセッサ(図示せず)は、患者センサから生理的情報を受信する。ブロック884で、プロセッサは、選択時点での生理的信号の値を決定する。ブロック886で、プロセッサは、選択時点での生理的信号の値を介護人又は患者によって予め入力されたゴール値と比較する。選択時点での生理的信号の値がゴール値を満たすか、又は超える場合、プロセッサは、決定ブロック888から、ゴールに到達した承認を付与させるブロック890へ進む。この承認は、例えば、可聴音にすることができる。そうではなければ、ブロック892で、プロセッサは、このような承認を付与させない。このプロセスは、生理的信号の個々の新しい値に対して実行することができる。
【0053】
一部の実施形態は、値インジケータ以外の2つ以上の型式の付加インジケータを含む。これは、生理的信号(例えば、呼吸信号)を表示する複数の型式のインジケータを含む視覚的要素の略図である図9に表されている。棒グラフ950は、ピークインジケータ970、972と、ゴールインジケータ974、976とを含む。棒グラフ950は、中間部952と、上側末端部954と、下側末端部956と、検出された生理的信号の変化に応答して作動するように構成された値インジケータ960とをさらに含む。図9では、患者の呼吸信号は、ゴールインジケータ974、976によってマークを付けられているような患者の目標とするゴールに依然として達しない、ピークインジケータ970、972によってマークを付けられたピーク値又は大きさに到達したことが分かる。このようにして、患者、又は、介護人は、患者が継続してより深く呼吸するよう努力すべきであることを認識できる。
【0054】
さらなる型式のインジケータは、様々な実施形態にさらに組み込むことができる。本明細書に記載されているように、これらのインジケータは、例えば、棒グラフの一部として構成することができる。これらのインジケータは、棒グラフのような視覚的要素に隣接して位置している数字、文字、又は、記号でもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載されたインジケータは、生理的信号の変化に応答してアクション可能である。例えば、前述のピークインジケータ及びゴールインジケータに加えて、棒グラフ950、又は、他の型式の視覚的要素(例えば、本明細書に記載された視覚的要素150又は何らかの他の視覚的要素)は、吸気フェーズ又は呼気フェーズ中の患者の呼吸信号の平均値を示すためにインジケータを含むことができる。棒グラフ950は、患者呼吸活動の比較的短期の履歴中に達成された値又は大きさピークを表現するために構成された短期ピークインジケータと、より長期間の間に達成された値又は大きさピークを表現するために構成された長期ピークインジケータとをさらに含むことができる。棒グラフ950、又は、他の型式の視覚的要素は、生理的信号に関連するどのような型式の情報でも観察者に伝えるために多数の他の型式のインジケータをさらに含むことができることが当業者に明らかであろう。
【0055】
一部の実施形態は、例えば、テキスト、数字、画像、アイコン、又は、記号の形をした付加情報と一体となって視覚的要素を含む。一実施形態では、視覚的要素は、患者の呼吸数(例えば、1分間当たりの呼吸回数)及び/又は呼吸周期(呼吸1回当たりの秒数)を示す数字を含む。視覚的要素は、生理的信号に関連した値の数値表示、又は、信号品質の表示をさらに含むことができる(図11を参照)。生理的信号に関係があるものとして、又は、介護人に多少有益であるものとして当業者によって認識されることになる他の型式の情報は、視覚的要素と一体となってさらに含むことができる。
【0056】
一部の実施形態では、患者監視装置110は、スピーカ又は可聴音を生成する能力がある他の装置をさらに含む。患者監視装置110は、生理的信号の変化に応答して変化する音を出力するために構成することができる。例えば、患者監視装置110は、生理的信号の変化に応答して音量が増減する音を出力することができる。一実施形態では、音は、信号の値又は大きさが増加するのにつれて大きくなり、信号の値又は大きさが減少するのにつれて小さくなる。一部の実施形態では、音のピッチは、生理的信号の変化に応答して変化する。例えば、音のピッチは、信号の値又は大きさが増加するのにつれて増加することがあり、信号の値又は大きさが減少するのにつれて減少することがある。一部の実施形態は、生理的信号の変化に応答して時間的により接近して一体となって、又は、より一層離れて現れる「ビープ音」又は他の音を生成する。生理的監視装置110の一部の実施形態は、呼吸信号の異なったフェーズの非視覚的表示として、呼吸信号の吸気中に1つの音を、呼気中に異なる音を出力する。
【0057】
一部の実施形態では、スピーカは、患者が危険又は望ましくない状況に入るときにアラームを発するようにさらに構成されている。例えば、生理的監視装置110は、無呼吸症の患者に発生することがあるような患者の呼吸中に一時的な停止を検出する場合、スピーカは、アラームを発することができる。スピーカは、患者の呼吸数又は呼吸の深さがある特定の閾値を超えて減少する場合、アラームを発するようにさらに構成されることがある。
【0058】
図10は、本明細書に記載された生理的監視装置及びケーブルと共に用いるため適したセンサアセンブリ1001及び監視装置ケーブル1011を含むセンサシステム100の実施形態を例示する。センサアセンブリ1001は、センサ1015と、ケーブルアセンブリ1017と、コネクタ1005とを含む。センサ1015は、一実施形態では、センサ部分アセンブリ1002と、アタッチメント部分アセンブリ1004とを含む。一実施形態のケーブルアセンブリ1017は、センサ1007と患者固定具1003とを含む。センサコネクタ部分アセンブリ1005は、センサケーブル1007に接続されている。
【0059】
センサコネクタ部分アセンブリ1005は、計器ケーブルコネクタ1009を介して計器ケーブル1011に着脱式に取り付けることができる。計器ケーブル1011は、計器ケーブル1011のコネクタ1012を受け入れるポート1021と、別のケーブルを受け入れる第2のポート1023とを含むケーブルハブ1020に取り付けることができる。ハブ1020は、前述のスプリッタケーブルの実施例であり、したがって、デカップリング回路を含むことができる。ある特定の実施形態では、第2のポート1023は、光センサ(例えば、パルス・オキシメトリ・センサ)又は他のセンサに接続されているケーブルを受承することができる。さらに、ケーブルハブ1020は、他の実施形態では、付加ケーブルを受け入れる付加ポートを含むことができる。ハブは、生理的監視装置(図示せず)に接続するため適したコネクタ1024の中で終端するケーブル1022を含む。
【0060】
センサコネクタ部分アセンブリ1005及びコネクタ1009は、センサコネクタ1005が簡単かつ効率的にコネクタ1009とつながれ、コネクタ1009から取り外されることを可能にするように構成することができる。コネクタ1005、1009のため使用することができる接続機構を有しているコネクタの実施形態は、2008年10月9日付けで出願され、本明細書に参照によって全体として組み込まれる米国特許出願第12/248,856号(以下、「856号出願」と称される)に記載される。例えば、センサコネクタ1005は、コネクタ1009上の対応する形態(図示せず)と嵌合する嵌合形態(図示せず)を含むことができる。嵌合形態は、コネクタ1009上の凹部とスナップ取り付け式に係合する凸部を含むことができる。ある特定の実施形態では、センサコネクタ1005は、例えば、片手の操作によって取り外すことができる。接続機構の実施例は、具体的には、例えば、856号出願の段落[0042]、[0050]、[0051]、[0061]から[0068]及び[0079]に、図8A−F、図13A−E、19A−F、23A−D、及び、24A−Cに関連して見出すことができる。
【0061】
センサコネクタ部分アセンブリ1005及びコネクタ1009は、ある特定の実施形態では、非遮蔽エリアの量を縮小し、センサと監視装置との間の電気接続の遮蔽を概ね強化することができる。このような遮蔽の仕組みの実施例は、例えば、856号出願において段落[0043]から[0053]、「0060」に、図9A−C、11A−E、13A−E、14A−B、15A−C、及び、16A−Eに関連して開示される。
【0062】
一実施形態では、音響センサアセンブリ1001は、例えば、圧電装置又は他の音響センシング装置のようなセンシング要素を含む。センシング要素は、患者によって発生された振動に応答する電圧を発生させることができ、センサは、センシング要素によって発生された電圧を処理のためのプロセッサへ送信するために回路を含むことができる。一実施形態では、音響センサアセンブリ1001は、生体音に関連する情報を検出し、生理的監視装置に送信する回路を含む。これらの生体音は、多数の他の生理的現象に加えて、心音、呼吸音、及び/又は、消化器系音を含むことができる。音響センサ1015は、ある特定の実施形態では、本明細書に記載されたセンサのような生体音センサである。一部の実施形態では、生体音センサは、883号出願に記載されたセンサのようなセンサのうちの1つである。他の実施形態では、音響センサ1015は、参照によって全体として本明細書に組み込まれる米国特許第6,661,161号に記載された生体音センサのような生体音センサである。他の実施形態は、他の適当な音響センサを含む。
【0063】
アタッチメント部分アセンブリ1004は、第1及び第2の細長い部分1006、1008を含む。第1及び第2の細長い部分1006、1008は、患者接着部(例えば、一部の実施形態では、テープ、接着剤、吸引装置など)を含むことができる。細長い部分1006、1008上の接着部は、センサ部分センブリ1002を患者の皮膚に固定するため使用することができる。第1及び/又は第2の細長い部分1006、1008に含まれる1つ以上の細長い部材1010は、患者の皮膚に接触して引張を受けるセンサ部分アセンブリ1002に有利に付勢し、患者接着部と皮膚との間の接続への応力を低減することができる。着脱式裏材は、患者の皮膚に貼る前に接着面を保護するために患者接着部を設けることができる。
【0064】
センサケーブル1007は、センサ部分アセンブリ1002内のプリント基板(「PCB」)(図示せず)を介してセンサ部分アセンブリ1002に電気的に連結することができる。この接触を通じて、電気信号は、マルチパラメータセンサ部分アセンブリからセンサケーブル1007及びケーブル1011を介して生理的監視装置へ伝えられる。
【0065】
様々な実施形態では、図10に例示された構成部品の全部がセンサシステム1000内に包含されるとは限らない。例えば、様々な実施形態では、患者固定具1003とアタッチメント部分アセンブリ1004とのうちの1つ以上は、含まれていない。一実施形態では、例えば、包帯又はテープがセンサ部分アセンブリ1002を測定部位に取り付けるためにアタッチメント部分アセンブリ1004の代わりに使用される。さらに、このような包帯又はテープは、例えば、概ね細長い円形及び長円形を含む多種多様の形状とすることができる。さらに、ケーブルハブ1020は、ある特定の実施形態において含まれる必要がない。例えば、種々のセンサからの多数のケーブルは、ケーブルハブ1020を使用することなくそのまま監視装置につなぐことができる。
【0066】
生理的監視装置とのインターフェイスの他の実施形態を含む本明細書に記載された実施形態に適合する音響センサに関係する付加情報は、2008年3月7日付けで出願され、“Systems and Methods for Determining a Physiological Condition Using an Acoustic Monitor”と題する米国特許出願第12/044,883号(以下、「883号出願」と称される)に含まれ、この米国特許出願の開示内容は、ここで、参照によって全体として組み込まれる。本明細書に記載された実施形態と共に使用できる音響センサの実施例は、前述の組み込まれた米国特許出願第12/643,939号に開示される。
【0067】
[鮮度インジケータ]
図11を参照すると、呼吸分析システム1100が示される。呼吸分析システム1100は、患者から取得された音響信号に関係する1つ以上のパラメータを計算することができる。呼吸分析システム1100は、パラメータの中でも、呼吸数(時にはRRと称される)と、呼吸信号品質(RSQ)と、呼吸数計算の鮮度とを計算することができる。有利な点として、ある特定の実施形態では、呼吸分析システム1100は、データ、及び/又は、これらのパラメータのうちの1つ以上を反映するインジケータを出力し、それによって、患者の健康状態を評価する臨床医を支援することができる。
【0068】
呼吸分析システム1100は、描写された実施形態に3つの実施例モジュールを含む。これらのモジュールは、呼吸数計算器1110と、RSQ計算器1120と、鮮度計算器1130とを含む。これらのモジュールの1つずつは、ある特定のタスクを実行するハードウェア及び/又はソフトウェアを含むことができる。音響信号1102は、呼吸分析システム1100によって受信され、これらのタスクを実行するために1つ以上のモジュールによって使用される。音響信号1102は、生体患者に連結された、前述のセンサのいずれかのような音響センサから取得することができる。
【0069】
呼吸数計算器1100は、患者の呼吸数測定量を決定するために音響信号1102を分析することができる。呼吸数測定量は、時間と共に変化する可能性がある。呼吸数計算器1100は、臨床医に提示するための呼吸数測定量1142を出力することができる。例えば、呼吸数計算器1100は、呼吸数測定量1142をディスプレイ又は(病院内のナースステーションのコンピュータのような)ネットワーク経由の別の臨床医装置に出力することができる。
【0070】
RSQ計算器1120は、音響信号1102の品質の客観的指標を計算することができる。RSQ計算器1120は、例えば、音響信号1102が雑音によって改変される程度と、音響信号1102が呼吸信号の既知の波形特性に類似している程度などを定量的に決定することができる。少なくとも部分的にこの分析に基づいて、RSQ計算器1120は、音響信号1102の計算された品質を反映するRSQインジケータ1144を出力することができる。RSQ計算器1120は、RSQインジケータ1144をディスプレイ又はネットワーク経由の別の臨床医装置に出力することができる。有利な点として、ある特定の実施形態では、RSQインジケータ1144は、前述の視覚的インジケータ又は要素のいずれかとして実施することができる。例えば、RSQインジケータ1144は、双方向棒グラフとすることができる。信号品質が変化するとき、双方向棒グラフは、これに応じて変化する可能性がある。
【0071】
RSQインジケータ1144は、双方向棒グラフではなく、一方向棒グラフとすることができる。RSQインジケータ1144は、低RSQ又は高RSQを示すバイナリインジケータとすることもできる。RSQインジケータ1144は、パーセンテージなどのような数値とすることもできる。別の実施形態では、RSQインジケータ1144は、“Pulse Oximetry Data Confidence Indicator”と題する2003年12月18日付けで出願された米国特許第6,996,427号に記載された出現インジケータのような出現インジケータとすることができ、この米国特許の開示内容は、ここで参照によって全体として組み込まれる。本明細書に記載されたインジケータ及び/又は他の型式のインジケータのいずれかの組み合わせを使用することができる。
【0072】
鮮度計算器1130は、呼吸数測定量1142の鮮度又は関連性を計算する。一部の状況では、呼吸数計算器1110及び/又はRSQ計算器1120は、計算された呼吸数測定量1142が無効であるか、低品質であるか、又は測定できないことを決定することがある。無効呼吸数測定量1142は、例えば、(非常に高い測定量のような)生理的に可能ではない測定量とすることができる。無効測定量は、短期間のうちに急速に変化する測定量とすることもできる。無効又は他の低品質測定量が出現したときの1つの選択肢は、無効又は低品質呼吸数値を廃棄し、有効又はより高い品質値が取得されるまで、新しい測定量を表示しないことである。しかし、呼吸数値を表示しないこと(又は零を示すこと)は、患者が今でも呼吸をしている場合、臨床医を混乱させる可能性がある。
【0073】
このようにして、低品質信号条件において無(又は零)値を表示する代わりに、呼吸数計算器1110は、ある特定の期間に亘って前の呼吸数測定量1142を継続して出力することができる。この期間は、鮮度計算器1130によって決定することができる。鮮度計算器1130は、低又は無効信号条件が呼吸数計算器1110又はRSQ計算器1120によって検出されると直ぐにインクリメント(又はデクリメント)するカウンタ、タイマなどを含むことができる。鮮度計算器1130が、例えば、所定の閾時間値との比較によってある特定の期間の経過を決定したとき、鮮度計算器1130は、呼吸数計算器1110に零又は無呼吸数値を出力させることができる。逆に、鮮度計算器1130がカウンタをインクリメント(又はデクリメント)する間に、呼吸数計算器1110が有効又はより高品質の呼吸数測定量1142を生成する場合、鮮度計算器1130は、カウンタをリセットすることができる。
【0074】
鮮度計算器1130が零又は無呼吸数値を出力する前に経過した期間は、ユーザ構成可能である。呼吸分析システム1100は、例えば、臨床医が鮮度期間を調整することを可能にする患者監視装置のディスプレイにユーザインターフェイス制御を出力することができる。臨床医によるこの入力は、その後、鮮度計算器1130において更新することができる。呼吸分析システム1100は、臨床医が鮮度タイマ入力1104を入力するためにユーザインターフェイス要素をディスプレイなどに提供することができる。
【0075】
鮮度計算器1130は、呼吸数測定量1142の鮮度を反映する鮮度インジケータ1146を出力することができる。鮮度計算器1130は、鮮度インジケータ1146をディスプレイ又はネットワーク経由の別の臨床医装置に出力することができる。鮮度インジケータ1146は、例えば、鮮度計算器1130がカウンタをインクリメント(又はデクリメント)するときにオンになる光とすることができる。光は、カウンタがインクリメント(又はデクリメント)されるときに色を変化させることもできる。鮮度インジケータ1146は、棒、数字、又は、他の視覚的要素とすることもできる。鮮度インジケータ1146は、可聴音のような聴覚的インジケータとすることもできる。聴覚的インジケータは、カウンタがインクリメント(又はデクリメント)されるときに、強度が増加することが可能である。
【0076】
別の実施形態では、鮮度インジケータ1146は、パラメータ値又は他の値インジケータの閃光バージョンとして実施することができる。例えば、パラメータのいずれの数値も鮮度の不足、又は、鮮度の減少を反映するために閃光することができる。前述の双方向表示バーは、鮮度の不足を反映するために同様に閃光することができる。パラメータ又は他の値インジケータの閃光は、定義された期間が経過するまで、速度を増加(又は減少)させることができる。この期間の経過後、零値がパラメータに対し表示できる。さらに、鮮度期間が経過したとき、アラームを始動することができる。
【0077】
さらに別の実施形態では、鮮度インジケータ1146及びRSQインジケータ1144は、例えば、以下の通り、一体として実施される。RSQインジケータ1144は、呼吸又は音響信号の信号品質の変化を概ね示すことができる。呼吸数測定量1142の鮮度は、前述の通り計算することができる。別々のインジケータを出力するのではなく、計算された鮮度は、RSQインジケータ1144の出力を調整するために使用できる。呼吸数測定量1142が、例えば、鮮度不足である場合、RSQインジケータ1144は、このことをより小さい値、より低いバー(又は複数のバー)などとして反映することができる。一実施形態では、RSQインジケータ1144は、5%、10%、20%、又は何らかの他のパーセンテージのようなあるパーセンテージによって下げられる。他の実施形態では、RSQインジケータ1144は、鮮度が低下するのにつれて、(零のような)ある最小値に向かって徐々に下がる。
【0078】
これらの特徴のいずれの組み合わせも鮮度インジケータ1146、及び、その他のため使用できる。
【0079】
図12は、呼吸ディスプレイを有している患者監視装置1200の実施形態を例示する。患者監視装置1200は、前述の特徴のいずれでも含むことができる。さらに、患者監視装置1200は、前述のディスプレイ又は他の特徴のいずれでも実施することができる。描写された実施形態では、患者監視装置1200は、実施例呼吸波形を表示する。
【0080】
患者監視装置1200は、描写された実施形態において数個の生理的パラメータのパラメータインジケータを表示する。これらのパラメータインジケータの一部は、酸素飽和度インジケータ1210と、ヘモグロビン、灌流指数、プレチスモグラフ変動指数、及び、他のインジケータ1220と、光信号の信号品質を反映する出現グラフ1225とを含む。
【0081】
さらに、患者監視装置1200は、患者の呼吸数の値を反映する実施例呼吸数インジケータ1230を表示する。この値は、前述の呼吸数測定方法のいずれを使用しても取得することができる。有利な点として、描写された実施形態では、患者監視装置1200は、呼吸波形1240をさらに含む。この呼吸波形1240は、患者の時間領域呼吸信号、又は、長期間に亘る呼吸信号のエンベロープを表現することができる。呼吸波形1240は、一部の実施形態では、双方向又は一方向とすることができる。描写された患者監視装置1200は、双方向呼吸波形1240を例示する。一方向呼吸波形1240は、軸から単一方向(例えば、正又は負)へのエクスカーションを含むことがある。
【0082】
呼吸波形1240は、実際の呼吸信号を反映することができ、患者の呼吸パターンに関して呼吸数インジケータ1230単独より多くの情報を臨床医に提供する。呼吸波形1240は、例えば、呼吸波形1240の中のピークの高さ及び幅と、呼吸波形1240の中の不規則性と、呼吸波形1240の中の活動のスパイクと、呼吸波形1240の中の概ね低い活動と、これらの何らかの組み合わせなどを観察することにより、臨床医が患者の問題を診断することを可能にすることができる。
【0083】
本明細書のいくつかの実施形態は、双方向ディスプレイを記載するが、一方向ディスプレイが呼吸パラメータを表現するために代わりに使用することができることに注意されたい。
【0084】
特に、「できる(can)」、「ありうる(could)」、「してもよい(might)」、「かもしれない(may)」、「例えば(e.g.)」などのような本明細書で使用される条件付き用語は、特に断らない限り、又は、使用された文脈の範囲内でそれ以外に理解されない限り、他の実施形態は含まないが、ある特定の実施形態がある特定の特徴、要素、及び/又は、状態を含むことを伝達することが一般に意図されている。このように、条件付き用語は、特徴、要素、及び/又は、状態が1つ以上の実施形態のため多少なりとも必要とされること、又は、1つ以上の実施形態が、著者入力若しくは促進の有無にかかわらず、これらの特徴、要素、及び/又は、状態が何らかの特有の実施形態に含まれるか、又は、何らかの特有の実施形態で実施されるべきであるかどうかを決定する論理を必然的に含むことを意味することが一般に意図されていない。
【0085】
実施形態に依存して、本明細書に記載されたいずれかの方法のある特定の行為、事象、又は、機能は、異なった順序で実行でき、追加でき、併合でき、又は、すべて一緒に除外できる(必ずしも記載されたすべての行為又は事象がこの方法の実施のため必要ということではない)。さらに、ある特定の実施形態では、行為又は事象は、順次にではなく、例えば、マルチスレッド処理、割り込み処理、又は、マルチプロセッサ若しくはプロセッサコアを通じて、並行して実行できる。
【0086】
本明細書に開示された実施形態と関連して記載された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、及び、アルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又は、両者の組み合わせとして実施できる。ハードウェアとソフトウェアとのこの互換性を明瞭に説明するため、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、及び、ステップが概ねこれらの機能性に関して前述されている。このような機能性がハードウェアとして実施されるか、又は、ソフトウェアとして実施されるかは、特有の用途と、システム全体に課された設計制約とに依存する。前述の機能性は、特有の用途毎に様々な方法で実施できるが、このような実施決定は、開示内容の範囲からの逸脱をもたらすものとして解釈されるべきではない。
【0087】
本明細書に開示された実施形態と関連して記載された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、及び、回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC),フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)若しくは他のプログラマブル論理装置、ディスクリートゲート若しくはトランジスタ論理、ディスクリート・ハードウェア・コンポーネント、又は、本明細書に記載された機能を実行するために設計されたこれらのいずれかの組み合わせを用いて実施又は実行できる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサとすることができるが、代替案では、プロセッサは、いずれの従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又は、ステートマシンとすることもできる。プロセッサは、コンピューティング装置の組み合わせ、例えば、DSP及びマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと併せた1つ以上のマイクロプロセッサ、又は、他のこのような構成として実施することもできる。
【0088】
本明細書に開示された実施形態と関連して記載された方法及びアルゴリズムのブロックは、そのままハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、又は、両者の組み合わせで具現化できる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、又は、従来から知られている他の形式のコンピュータ読み取り可能記憶媒体に存在することができる。典型的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに連結されている。代替案では、記憶媒体は、プロセッサに一体化することができる。プロセッサ及び記憶媒体は、ASICに存在することができる。ASICは、ユーザ端末に存在することができる。代替案では、プロセッサ及び記憶媒体は、ユーザ端末内にディスクリートコンポーネントとして存在することができる。
【0089】
前述の詳細な説明は、様々な実施形態に適用されるものとして新規性のある特徴を示し、記載し、指摘しているが、例示された装置又はアルゴリズムの形式及び細部における様々な省略、置換、及び、変更は、開示内容の趣旨を逸脱することなく行えることが分かる。認識できるように、本明細書に記載された発明のある特定の実施形態は、一部の特徴が他の特徴と別個に使用又は実施できるので、本明細書に記載された特徴及び利点のすべてを提供するとは限らない形式の範囲内で具現化できる。本明細書に記載されたある特定の発明の範囲は、上記説明ではなく、請求項によって示される。請求項の均等物の意味及び範囲に入るすべての変更は、請求項の範囲に包含されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサによって、
患者につながれた生理的センサから取得された生理的情報を反映する生理的パラメータの値を患者監視装置のディスプレイに提供することと、
前記生理的パラメータの値の鮮度を計算することと、
前記計算された鮮度に少なくとも部分的に基づいて前記パラメータの値と関連付けられた出力を調整することと、
を含む、生理的情報を表示する方法。
【請求項2】
前記生理的パラメータの値の鮮度を計算することは、前記生理的パラメータの有効値が取得されたときから経過した期間を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記鮮度を計算することは、前記鮮度と関連付けられたカウンタを調整することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記カウンタが所定の値に達するまで、前記パラメータの値と関連付けられた出力を凍結することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記生理的パラメータの有効測定量が取得されるのに応答して前記パラメータの値と関連付けられた出力の凍結を解除することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記出力は、前記生理的センサから取得された前記生理的信号と関連付けられた信号品質インジケータを含む、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記出力を調整することは、前記信号品質インジケータの削減された値を前記ディスプレイに出力することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項8】
前記計算された鮮度の減少に応答して前記信号品質インジケータの値を削減することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項9】
前記信号品質インジケータの減少の量が前記計算された鮮度の減少の量に対応する、請求項9に記載の方法。
【請求項10】
プロセッサによって、
患者につながれた生理的センサから取得された生理的情報を反映する生理的パラメータの値を患者監視装置のディスプレイへ出力することと、
前記生理的センサから取得された前記生理的情報の品質を反映する信号品質インジケータを出力することと、
前記生理的パラメータの値が有効であるかどうかを決定することと、
前記決定に応答して前記信号品質インジケータを調整することと、
を含む、生理的情報を表示する方法。
【請求項11】
前記信号品質インジケータを調整することは、信号品質インジケータを閃光することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記信号品質インジケータを調整することは、前記信号品質インジケータの値を削減することを含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記信号品質インジケータを調整することは、前記生理的パラメータの値が有効測定量を反映したときから経過した期間に応答した量で前記信号品質インジケータの値を削減することを含む、請求項10から12のうちのいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記生理的パラメータの値に所定の鮮度期間経過に応答して最小値を設定することをさらに含む、請求項10から13のうちのいずれかに記載の方法。
【請求項15】
臨床医が前記所定の鮮度期間を調整するために前記患者監視装置のディスプレイに機能性を提供することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
プロセッサによって、
患者につながれた生理的センサから取得された生理的情報を反映する生理的パラメータの値を患者監視装置のディスプレイへ提供することと、
前記生理的パラメータの値が有効であるかどうかを決定することと、
前記生理的パラメータの値と関連付けられた出力を凍結することと、
前記凍結に応答して、前記生理的パラメータの値の鮮度を計算することと、
前記計算された鮮度に少なくとも部分的に基づいて前記パラメータの値と関連付けられた前記出力を調整することと、
を含む、生理的情報を表示する方法。
【請求項17】
前記出力は、前記生理的パラメータの値を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記生理的パラメータは、呼吸パラメータを含む、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
前記生理的パラメータは、呼吸数を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記出力は、双方向値インジケータによって表現されている、請求項16から19のうちのいずれかに記載の方法。
【請求項21】
生理的信号を検出するために作動している患者センサにつなぐように構成されている生理的監視装置に生理的情報を表示する方法であって、
プロセッサによって、
値インジケータを患者監視装置のディスプレイに出力することと、
前記生理的信号から測定されたパラメータの増加する値に応答して同時に二方向に前記値インジケータを拡大することと、
前記測定されたパラメータの減少する値に応答して同時に前記二方向と反対向きに値インジケータを縮小することと、
を含む方法。
【請求項22】
前記生理的信号は、音響信号を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
生理的パラメータは、呼吸数であるか、または、前記生理的パラメータは、信号品質である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記拡大および前記縮小は、呼気サイクル中に実行され、場合によっては、前記拡大および前記縮小は、吸気サイクル中にさらに繰り返される、請求項22または23のうちのいずれかに記載の方法。
【請求項25】
前記値インジケータを拡大することは、実質的に互いに反対向きである第1および第2の方向に前記値インジケータを拡大することを含む、請求項21から24のうちのいずれかに記載の方法。
【請求項26】
前記値インジケータは、双方向棒グラフを含む、請求項21から25のうちのいずれかに記載の方法。
【請求項27】
所定の期間に亘って前記測定されたパラメータによって達成された最大値のインジケータを表示することをさらに含む、請求項21から26のうちのいずれかに記載の方法。
【請求項28】
前記拡大および前記縮小は、プロセッサによって実行される、請求項21から27のうちのいずれかに記載の方法。
【請求項29】
患者につながれたセンサから患者の生理的パラメータを反映する生理的信号を受信することと、
前記生理的パラメータの変化に応答して、視覚的要素の中央領域から第1の端領域および第2の端領域の両方へ向かって外向きに、次に、前記第1の端領域および前記第2の端領域から前記中央領域へ向かって内向きに視覚的インジケータを点灯するために前記視覚的要素の前記視覚的インジケータをアクティブ状態にすることと、
を含む、生理的情報を生理的監視装置に表示する方法。
【請求項30】
前記第1および第2の端領域は、前記視覚的要素の両側の端を含み、前記中央領域は、前記第1の端領域と前記第2の端領域との間に位置している、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記視覚的インジケータは、LEDを含む、請求項29または30に記載の方法。
【請求項32】
前記視覚的要素は、棒グラフを含む、請求項29から31のうちのいずれかに記載の方法。
【請求項33】
前記生理的パラメータは、呼吸数パラメータである、請求項29から31のうちのいずれかに記載の方法。
【請求項34】
患者とつながれた1台以上のセンサから生理的情報を受信するように構成されているプロセッサと、
前記生理的情報に応答して生理的パラメータの値を表現する視覚的要素を含むディスプレイと、
を含み、前記視覚的要素は、
初期位置を表現する中間部と、
前記中間部から第1の方向へ延びる第1の末端部および前記中間部から第2の方向へ延びる第2の末端部と、
初期位置から開始し、そして、前記生理的パラメータの変化に応答して、前記第1の末端部および前記第2の末端部の両方へ拡大し、次に、前記中間部へ向かって少なくとも部分的に縮小して点灯するように構成されている値インジケータと、
を含む、生理的監視装置。
【請求項35】
前記第1および第2の方向は、実質的に反対向きの方向を含む、請求項34に記載の生理的監視装置。
【請求項36】
前記生理的信号は、音響信号を含む、請求項34または35に記載の生理的監視装置。
【請求項37】
前記プロセッサは、前記第1および第2の方向の両方へ同時に前記値インジケータを作動させるようにさらに構成されている、請求項34から36のうちのいずれかに記載の生理的監視装置。
【請求項38】
前記プロセッサは、実質的に等しい量で前記第1および第2の方向の両方へ前記値インジケータを作動させるようにさらに構成されている、請求項34から37のうちのいずれかに記載の生理的監視装置。
【請求項39】
前記視覚的要素は、棒グラフを含む、請求項34から38のうちのいずれかに記載の生理的監視装置。
【請求項40】
前記視覚的要素は、セグメント型ディスプレイを含む、請求項34から39のうちのいずれかに記載の生理的監視装置。
【請求項41】
前記生理的信号の変化に応答して変化する音を出力するために音生成装置をさらに含む、請求項34から40のうちのいずれかに記載の生理的監視装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2013−508030(P2013−508030A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−534379(P2012−534379)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際出願番号】PCT/US2010/052756
【国際公開番号】WO2011/047209
【国際公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(503426972)マシモ コーポレイション (14)
【Fターム(参考)】