説明

反応性染料、それらを製造する方法及びそれらの使用

【課題】反応性染料、それらを製造する方法及びそれらの使用
【解決手段】
式(1)で表される反応性染料は、広範な様々な繊維材料、特にセルロース繊維材料の染色に適し、そして優れた総合特性を備える染色物を製造する。


[式中、
1は水素原子、ハロゲン原子又は式(2a)又は(2b)


(式中、R1、R2及びR3は互いに独立して水素原子又は、非置換の又はヒドロキシ基、
スルホ基、カルボキシル基又はスルファトで置換されている炭素原子数1乃至4のアルキル基を表し、
式(1)中のR1及び式(2a)中のR1は同一又は異なる意味を表し、そして
式(1)中のR2及び式(2a)中のR2は同一又は異なる意味を表す。)
で表される基を表し、
(R40-1及び(R50-1は互いに独立して炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、ハロゲン原子及びスルホ基からなる群から選択される0又は1つの同一の又は異なる置換基を表し、
Aは水素原子、又は非置換の又はヒドロキシ基、スルホ基、カルボキシル基又はスルファト基で置換された炭素原子数1乃至4のアルキル基、非置換の又は炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、炭素原子数2乃至4のアルカノイルアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、カルバモイル基、スルホ基又はハロゲン原子で置換されたフェニル基、非置換の又はフェニル環において炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、炭素原子数2乃至4のアルカノイルアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホ基、カルバモイル基又はハロゲン原子で置換されたフェニル−炭素原子数1乃至2のアルキレン基、又は、非置換の又は炭素原子数1乃至4のアルキル基で置換された炭素原子数5乃至7のシクロアルキル基を表し、
Bは−NH−、−N(CH3)−又は−O−からなる群から1、2又は3メンバーによっ
て中断され得、そして非置換の又はヒドロキシ基、スルホ基、スルファト基、シアノ基又はカルボキシル基で置換された炭素原子数2乃至12のアルキレン基、非置換の又はシクロアルキル環において炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1乃至2のアルキレンフェニレン基で置換された炭素原子数5乃至7のシクロアルキレン基又は炭素原子数1乃至2のアルキレン−炭素原子数5乃至7のシクロアルキレン基、又は、非置換の又はフェニル環において炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、炭素原子数2乃至4のアルカノイルアミノ基、スルホ基、ハロゲン原子又はカルボキシル基で置換されたフェニレン基を表し、
1及びV2は互いに独立してハロゲン原子を表し、
Tは式(3a)、(3b)又は(3c)


で表される基を表し、
Halはハロゲン原子を表し、
Xはヒドロキシル基又はYを表し、
Yはビニル基又は−CH2−CH2−U基を表し、そしてUはアルカリ条件下で分裂可能な基を表し、そして
mは2、3又は4の数を表す。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維反応性の新規な非対称及び対称ジオキサジン染料、それらを製造する方法並びに繊維材料の染色又は印刷のためのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
反応性染料を使用する染色の実践は、染色品質及び染色工程の採算性の点から、近年要求が増加しつつある。このため、特に塗布の点で改善された特性を有する新規な反応性染料に対する要求が依然としてある。
【0003】
特に、固着していない染料の除去のためのアルカリ性後処理を必要としない、高い吸尽率及び高い固着率を有する反応性染料が、いまや染色に必要とされている。これらの染料は、さらに優れた着色効率及び高い反応性を有していなくてはならない。米国特許第4841049号明細書及び米国特許第5772698号明細書は、繊維反応性ジオキサジン染料を開示する。しかしながら、既知の染料は上述の要求を全て満たしていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従って、上述の特徴的な性能を高度に有する、繊維材料の染色及び印刷のための、新規で改良された繊維反応性ジオキサジン染料の提供を目的とすることを基礎とするものである。新規染料は、特に高い吸尽率、高い固着率及び高い繊維−染料結合安定性の顕著な特徴を有するであろう。これらはさらに、例えば耐光性及び耐湿性など、あらゆる点で優れた特性を有する染色を生じさせるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的は下記に定義される反応性染料によって十分に獲得されることが見出された。
【0006】
本発明は、したがって、下記式(1)で表される反応性染料を提供する。
【化1】

式中、
1は水素原子、ハロゲン原子又は式(2a)又は(2b)
【化2】

(式中、R1、R2及びR3は互いに独立して水素原子又は、非置換の又はヒドロキシ基、
スルホ基、カルボキシル基又はスルファトで置換されている炭素原子数1乃至4のアルキル基を表し、
式(1)中のR1及び式(2a)中のR1は同一又は異なる意味を表し、そして
式(1)中のR2及び式(2a)中のR2は同一又は異なる意味を表す。)
で表される基を表し、
(R40-1及び(R50-1は互いに独立して炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、ハロゲン原子及びスルホ基からなる群からの0又は1つの同一の又は異なる置換基を表し、
A水素原子、又は非置換の又はヒドロキシ基、スルホ基、カルボキシル基又はスルファト基で置換された炭素原子数1乃至4のアルキル基、非置換の又は炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、炭素原子数2乃至4のアルカノイルアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、カルバモイル基、スルホ基又はハロゲン原子で置換されたフェニル基、非置換の又はフェニル環において炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、炭素原子数2乃至4のアルカノイルアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホ基、カルバモイル基又はハロゲン原子で置換されたフェニル−炭素原子数1乃至2のアルキレン基、又は、非置換の又は炭素原子数1乃至4のアルキル基で置換された炭素原子数5乃至7のシクロアルキル基を表し、
Bは−NH−、−N(CH3)−又は−O−からなる群から1、2又は3メンバーによっ
て中断され得、そして非置換の又はヒドロキシ基、スルホ基、スルファト基、シアノ基又はカルボキシル基で置換された炭素原子数2乃至12のアルキレン基、非置換の又はシクロアルキル環において炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1乃至2のアルキレンフェニレン基で置換された炭素原子数5乃至7のシクロアルキレン基又は炭素原子数1乃至2のアルキレン−炭素原子数5乃至7のシクロアルキレン基、又は、非置換の又はフェニル環において炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、炭素原子数2乃至4のアルカノイルアミノ基、スルホ基、ハロゲン原子又はカルボキシル基で置換されたフェニレン基を表し、
1及びV2は互いに独立してハロゲン原子を表し、
Tは式(3a)、(3b)又は(3c)
【化3】

で表される基を表し、
Halはハロゲン原子を表し、
Xはヒドロキシル基又はYを表し、
Yはビニル基又は−CH2−CH2−U基を表し、そしてUはアルカリ条件下で分裂可能な基を表し、そして
mは2、3又は4の数を表す。
【0007】
1のハロゲン原子は、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子であり、好ましくはフ
ッ素原子又は塩素原子であり、特にフッ素原子である。
【0008】
1、R2、R3及びAのアルキル基は、直鎖又は分枝状である。該アルキル基は、さら
にヒドロキシ基、スルホ基、スルファト基又はカルボキシル基で置換され得る。具体例は以下の基である:メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基又はtert−ブチル基、及びヒドロキシ基、スルホ基、スルファト基又はカルボキシル基で置換された対応する基。好ましい置換基はヒドロキシ基、スルホ基又はスルファト基であり、特にヒドロキシ基又はスルファト基であり、そして特に好ましくはスルファト基である。
【0009】
式(1)中のR1及び式(2a)中のR1は同一又は異なる意味を有する。好ましくはR1の意味は同一である。式(1)中のR2及び式(2a)中のR2は同一又は異なる意味を
有する。好ましくはR2の意味は同一である。
【0010】
(R40-1及び(R50-1の炭素原子数1乃至4のアルキル基は、互いに独立して、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基又はイソブチル基であり、好ましくはメチル基又はエチル基であり、そして特にメチル基であり、この定義及び好ましいものはまた、後述する炭素原子数1乃至4のアルキル基に対して、例えば夫々炭素原子数1乃至4のアルキル基で置換されているフェニル基、フェニル−炭素原子数1乃至2のアルキレン基又は炭素原子数5乃至7のシクロアルキル基の意味における基A、或いは、夫々炭素原子数1乃至4のアルキル基で置換されている炭素原子数5乃至7のシクロアルキレン基、炭素原子数1乃至2のアルキレン−炭素原子数5乃至7のシクロアルキレン基、炭素原子数1乃至2のアルキレンフェニレン基又はフェニレン基の意味における基Bに適用されるようなものにおいても、適用され得る。
【0011】
(R40-1及び(R50-1の炭素原子数1乃至4のアルコキシ基は、互いに独立して、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基又はイソブトキシ基であり、好ましくはメトキシ基又はエトキシ基であり、そして、特にメトキシ基であり、この定義及び好ましいものはまた、後述する炭素原子数1乃至4のアルコキシ基に対して、例えば、夫々炭素原子数1乃至4のアルコキシ基で置換されているフェニル基又はフェニル−炭素原子数1乃至2のアルキレン基の意味における基A、或いは、夫々炭素原子数1乃至4のアルコキシ基で置換されている炭素原子数1乃至2のアルキレンフェニレン基又はフェニレン基の意味における基Bに適用されるようなものにおいても、適用され得る。
【0012】
(R40-1及び(R50-1のハロゲン原子は、互いに独立して、例えば、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子であり、好ましくは塩素原子又は臭素原子であり、そして特に塩素原子であり、この定義及び好ましいものはまた、ハロゲン原子で置換されているフェニル基の意味におけるAに対して、ハロゲン原子で置換されているフェニレン基の意味におけるBに対して、そしてハロゲン原子で置換されている後述の基に対して、適用できる。
【0013】
Aのフェニル−炭素原子数1乃至2のアルキレン基は、例えば、ベンジル基、並びに、フェニル環において炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、炭素原子数2乃至4のアルカノイルアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホ基、カルバモイル基又はハロゲン原子で置換された対応する基である。
【0014】
Aの炭素原子数5乃至7のシクロアルキル基は、例えば、シクロプロピル基又はシクロヘキシル基であり、好ましくはシクロヘキシル基であり、そして、炭素原子数1乃至4のアルキル基で置換された対応する基である。
【0015】
Bの炭素原子数5乃至7のシクロアルキレン基は、例えば、シクロプロピレン基又はシクロヘキシレン基であり、好ましくはシクロヘキシレン基であり、そして、炭素原子数1乃至4のアルキル基で置換された対応する基である。
【0016】
Bの炭素原子数1乃至2のアルキレン−炭素原子数5乃至7のシクロアルキレン基は、例えば、式
【化4】

で表される基、及び炭素原子数1乃至4のアルキル基で置換された対応する基、例えば
【化5】

で表される基である。
【0017】
Bの炭素原子数1乃至2のアルキレンフェニレン基は、例えば、ベンジリデン基、及び、炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、炭素原子数2乃至4のアルカノイルアミノ基、スルホ基、ハロゲン原子又はカルボキシル基で置換された対応する基である。
【0018】
炭素原子数2乃至4のアルカノイルアミノ基は、一般に、例えばアセチルアミノ基又はプロピオニルアミノ基を意味し、好ましくはアセチルアミノ基を意味する。
【0019】
1及びV2のハロゲン原子は、互いに独立して、例えば、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子であり、好ましくは塩素原子又は臭素原子であり、特に塩素原子である。
【0020】
1及びV2は同一であるか又は同一ではなく、好ましくは同一である。
【0021】
本発明の反応性染料におけるAは、好ましくはハロゲン原子、又は、非置換の又はヒドロキシ基、スルホ基、カルボキシル基又はスルファト基で置換された炭素原子数1乃至4のアルキル基、非置換の又は炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、スルホ基又はハロゲン原子で置換されたフェニル基、非置換の又はフェニル環において炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、スルホ基又はハロゲン原子で置換されたフェニル−炭素原子数1乃至2のアルキレン基、又は、非置換の又は炭素原子数1乃至4のアルキル基で置換された炭素原子数5乃至7のシクロアルキル基である。
【0022】
本発明の反応性染料におけるAは、特に好ましくは、水素原子、非置換の又はヒドロキシ基、スルホ基、カルボキシル基又はスルファト基で置換された、好ましくはヒドロキシ基又はスルファト基で置換された、特にスルファト基で置換された炭素原子数1乃至4のアルキル基である。置換されたアルキル基が好ましい。
【0023】
Bは好ましくは、1、2、又は3メンバーの−O−で中断され得、そして非置換の又はヒドロキシ基、スルホ基、スルファト基、シアノ基又はカルボキシル基で置換された炭素原子数2乃至12のアルキレン基、又は、非置換の又は炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、炭素原子数2乃至4のアルカノイルアミノ基、スルホ基、ハロゲン原子又はカルボキシル基で置換されたフェニレン基である。
【0024】
Bは、特に好ましくは炭素原子数2乃至6のアルキレン基であり、例えば、1,2−エチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1,3
−ブチレン基、1,5−ペンチレン基、3,5−ペンチレン基、1,6−へキシレン基、2,5−へキシレン基、4,6−へキシレン基又は式
【化6】

で表される基であり、それらは1、2又は3メンバーの−O−で中断され得、そして非置換の又はヒドロキシル基又はスルファト基で置換され、好ましくは−O−によって中断されていない。
【0025】
Bの特に重要な橋掛けメンバーは、1,2−エチレン基、1,2−プロピレン基又は1,3−プロピレン基であり、特に1,2−エチレン基又は1,2−プロピレン基である。
【0026】
Tは式(3a)、(3b)又は(3c)で表される繊維反応性基を含むカルボニル基である。繊維反応性基は、セルロース中のヒドロキシル基、毛及び絹中のアミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基及びチオール基、又は合成ポリアミドのアミノ基又は任意のカルボキシル基と反応して、共有結合性の化学結合を形成することができるものを表すと理解される。繊維反応性基Tは、式
【化7】

で表されるジアミノ橋掛けメンバーを介して発色団と結合する。
【0027】
アルカリ条件下で分裂可能な基Uは、例えば、−Cl基、−Br基、−F基、−OSO3H基、−SSO3H基、−OCO−CH3基、−OPO32基、−OCO−C65基、−
OSO2−炭素原子数1乃至4のアルキル基、−OSO2−N(炭素原子数1乃至4のアルキル)2基、3−カルボキシピリジン−1−イル基又は3−カルバモイルピリジン−1−
イル基である。Uは好ましくは、式−Cl基、−OSO3H基、−SSO3H基、−OCO−CH3基、−OCO−C65基、又は−OPO32基で表される基であり、特に式−C
l基又は−OSO3H基で表される基であり、特に好ましくは式−Cl基で表される基で
ある。
【0028】
適当な基Yの例は、従って、ビニル基、β−ブロモ又はβ−クロロエチル基、β−アセトキシエチル基、β−ベンゾイルオキシエチル基、β−ホスファトエチル基、β−スルファトエチル基、β−チオスルファトエチル基、β−(3−カルボキシピリジン−1−イル)エチル基及びβ−(3−カルバモイルピリジン−1−イル)エチル基である。Yは好ましくはビニル基、β−クロロエチル基又はβ−スルファトエチル基であり、特にビニル基又はβ−クロロエチル基である。
【0029】
mは好ましくは2又は3の数であり、そして特に好ましくは3の数である。
【0030】
Halは好ましくは臭素原子である。
【0031】
式(3b)で表される基は、好ましくは−CO−CH(Br)−CH2−Br基である

式(3c)で表される基は、好ましくは−CO−C(Br)=CH2基である。
【0032】
1及びR2は好ましくは互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1乃至4のアルキル
基であり、特に水素原子である。
【0033】
3は好ましくは水素原子又は炭素原子数1乃至4のアルキル基であり、特に水素原子
である。
【0034】
1、R2及びR3は特に好ましくは水素原子である。
【0035】
1は好ましくは水素原子、アミノ基、フッ素原子又は式(2a)(式中、R1、R2
B及びTは上述に定義され好ましいものとされたものであり、特に好ましくはR1及びR2は水素原子であり、Bは1,2−エチレン基、1,2−プロピレン基又は1,3−プロピレン基であり、Tは先に定義された式(3a)、(3b)又は(3c)(式中、Halは臭素原子を表し、Yはビニル基又はβ−クロロエチル基を表し、そしてmは2又は3の数を表す。)で表される基を表す。)で表される基である。
【0036】
1は特に好ましくは水素原子、フッ素原子又は式(2a)(式中、R1及びR2は水素
原子を表し、Bは1,2−エチレン基又は1,2−プロピレン基を表し、Tは先に定義された式(3a)(式中、Yはビニル基又はβ−クロロエチル基を表し、そしてmは3の数を表す。)で表される基を表す。)である。
【0037】
本発明の特に重要な実施態様において、Q1は式(2a)(式中、R1、R2、B及びT
は上述に定義され好ましいものとされたものである。)で表される基である。
【0038】
好ましくは、本発明の反応性染料は、式(1a)
【化8】

[式中、
1、B及びTは上述に定義され好ましいものとされたものであり、好ましくは、
1は水素原子、アミノ基、フッ素原子又は式(2a)で表される基であり、
Bは1,2−エチレン基、1,2−プロピレン基又は1,3−プロピレン基であり、
Tは式(3a)、(3b)又は(3c)(式中、Halは臭素原子を表し、Yはビニル基又はβ−クロロエチル基を表し、そして、mは2又は3の数を表す。)である。]
を有する。
【0039】
特に好ましくは、本発明の式(1a)で表される反応性染料は、式中、Q1が水素原子
、フッ素原子または式(2a)で表される基であり、好ましくは式(2a)で表される基であり、Bは1,2−エチレン基又は1,2−プロピレン基であり、Tは式(3a)(式中、Yはビニル基又はβ−クロロエチル基を表し、そしてmは3の数を表す。)で表される基であるものである。
【0040】
本発明はまた、本発明の反応性染料を製造する方法に関し、該方法は、式(4)
【化9】

で表される化合物を所望の任意の順序で式(5)
【化10】

で表される化合物との縮合反応に供し、式(1)
【化11】

(式中、Q’1は水素原子、ハロゲン原子又は式(2a’)又は(2b)
【化12】

で表される基を表し、
1、R1、R2、R3、(R40-1、(R50-1、A、B、V1、V2及びTは上述に定義され好ましいとされたものを表し、そしてZは脱離基、例えば塩素原子を表す。)で表される化合物を得ることを含む。
【0041】
式(4)で表される化合物の式(5)で表される化合物との縮合は、水溶液又は懸濁液中で、低温、例えば0乃至5℃で、中性又は好ましくは弱アルカリ性乃至アルカリ性pH、例えばpH7.5乃至11.5にて有利に実施され、縮合の間、遊離した塩化水素は、例えば水性のアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、又はアルカリ金属重炭酸塩の添加によって継続的に中和される。
【0042】
式(1)で表される対称性ジオキサジン染料、すなわち、式中Q1が式(2a)で表さ
れる基である式(1)で表される染料は、例えば、約1モル当量の式(4a)
【化13】

で表される化合物と、約2モル当量の式(5)で表される化合物との縮合によって調製され得る(式中、基は上述に定義され好ましいものとされたものである)。
【0043】
式(4a)で表される化合物は、それ自体既知の方法で得られ得、例えば、2,3,5
,6−テトラクロロ−1,4−ベンゾキノンと対応する芳香族アミンとの縮合によって得られる。該手順は、例えば、約1モル当量の2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゾキノンを、約1モル当量の式(6a)及び(7)
【化14】

で表されるアミンの夫々と縮合させるものであり得、得られる式(8a)
【化15】

で表されるジアニリドは酸化剤、例えば発煙硫酸(oleum)の存在下でジオキサジンに環化される。
【0044】
式(1)で表される非対称性ジオキサジン染料、すなわち、式中Q1が水素原子、ハロ
ゲン原子、または式(2b)で表される基である式(1)で表される染料は、例えば、約1モル当量の式(6b)
【化16】

で表される化合物と、約1モル当量の式(9)
【化17】

で表される化合物との反応により式(10)
【化18】

で表される化合物を得、約1モル当量の式(10)で表される化合物と、約1モル当量の式(7)
【化19】

で表される化合物との反応により式(8b)
【化20】

で表される化合物を得、式(8b)で表される化合物の環化により式(4b)
【化21】

で表される化合物を得、そして約1モル当量の式(4b)で表される化合物を、所望の任意の順序で約1モル当量の式(5)
【化22】

で表される化合物との縮合反応に供し、式(1)
【化23】

で表される化合物を得ることで調製され得る。(式中、Q1、R1、R2、(R40-1、(
50-1、B、V1、V2及びTは上述に定義され好ましいものとされたものであり、R’は炭素原子数1乃至4のアルキル基、例えばメトキシ基を表し、Vは塩素原子又は臭素原子を表し、そしてZは脱離基、例えば塩素原子を表す。)
【0045】
式(5)、(6a)、(6b)、(7)及び(9)で表される化合物は周知であり、或
いはそれ自体既知の方法で得られ得る。
【0046】
適切な場合に、最終生成物は、また転換反応に供される。
前記転換反応は、例えば、希釈水酸化ナトリウム溶液を用いた処理による、Tに含まれるビニル化可能(vinylatable)な反応基の、ビニル形態への転換であり、例えば、β−スルファトエチルスルホニル基又はβ−クロロエチルスルホニル基のビニルスルホニル基への転換、或いは、α,β−ジハロプロピオニルアミノ基のα−ハロアクリロイルアミノ基への転換である。前記反応はそれ自体知られている。転換反応は、一般に中性乃至アルカリ媒体中で、例えば20乃至70℃の温度にて、例えば6乃至14のpH値にて、実施される。
【0047】
本発明の式(1)で表される反応性染料は、遊離酸の形態か、好ましくはそれらの塩の形態である。考慮に入れる塩は、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩、または有機アミン塩である。ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩並びにモノ−、ジ−及びトリ−エタノールアミンが具体例として言及され得る。
【0048】
本発明の式(1)で表される化合物は、ヒドロキシ基含有又は窒素原子含有繊維材料などの極めて広範な様々な材料の染色及び印刷のための染料として適当である。言及され得る窒素原子含有繊維材料の具体例としては、絹、皮、毛、ポリアミド繊維、及びポリウレタンである。本発明の反応性染料は、特に、あらゆる種類のセルロース繊維材料の染色及び印刷に適当である。前記セルロース繊維材料は、例えば、綿、麻及び大麻(ヘンプ)などの天然セルロース繊維、及びまたセルロース及び再生セルロースであり、好ましくは綿である。本発明の反応性染料は、セルロース混合織物、例えば、綿とポリアミドの混合、又は特に綿とポリエステル繊維との混合の染色又は印刷にも適する。
【0049】
本発明の反応性染料は、特に、水性染料溶液及び捺染糊の形態で、繊維材料に適用され得、そして様々な方法で繊維に固着され得る。これら染料は、物品に所望により塩を含有する染色水溶液を浸透させ、アルカリ処理後、或いはアルカリ存在下で、熱の作用で又は室温で数時間保存することによって適切に染料を固着させるような吸尽染色法並びにパッド染色法による染色の双方に適当である。固着後、染色物及び印刷物を、所望により分散作用を有する添加剤と共に、冷水及び温水で十分にリンスし、そして固着していない染料の拡散を促進させる。
【0050】
本発明の反応性染料は、高い反応性、優れた固着能及び非常に優れたビルドアップ挙動によって際立っている。これらは、よって、低い染色温度での吸尽染色法に従って使用され得、そしてこれらはパッド−スチーム法においてが非常に短い蒸気処理時間しか要しない。固着率は高く、固着していない染料は容易に洗い落とし可能であり、吸尽率と固着率の相違は非常に小さく、すなわち、石鹸洗浄損失は非常に低い。本発明の染料はまた、印刷、より特に綿の印刷に適当であるだけでなく、窒素原子含有繊維、例えば毛又は絹、或いは毛又は絹を含む混合織物の印刷にもまた同様に適当である。
【0051】
本発明の反応性染料は、他の反応性染料、例えば式(11.1)〜(12.4)
【化24】

【化25】

【化26】

で表される染料、好ましくは式11.1、12.1又は12.1で表される染料、特に好ましくは式11.1で表される染料と組合せて用いられ得る。
【0052】
本発明の反応性染料を用いて製造される染色物及び印刷物は、酸性領域及びアルカリ性領域の何れにおいても、高い着色力と高い繊維−染料結合能を有し、さらに、優れた光堅牢度並びに、洗浄堅牢度、水堅牢度、海水堅牢度、クロス染色堅牢度及び汗堅牢度といった非常に優れた耐湿特性、並びに、優れた塩素堅牢度、プリーツ堅牢度、ホットプレス堅牢度及び摩擦堅牢度を有する。
【0053】
本発明の式(1)で表される染料はまた、記録システムにおいて使用される着色料とし
ても適当である。前記記録システムは、例えば、紙又は布地印刷用の市販のインクジェットプリンタ、又は万年筆又はボールペンなどの筆記具であり、特にインクジェットプリンタである。その目的のために、本発明の染料を、まず、記録システムにおける使用に適する形態にする。適当な形態は、例えば、本発明の染料を着色料(染料)として含む水性インキである。該インクは、通常の方法で、所望量の水の中で各成分を一緒に混合することによって製造され得る。
【0054】
基材として、上述のヒドロキシ基含有又は窒素原子含有繊維材料、特に天然又は合成ポリアミド繊維材料が考慮に入れられる。繊維材料は好ましくは織物繊維材料である。
【0055】
考慮に入れられる基材はまた、紙及びプラスチックフィルムである。
【0056】
紙の例として、市販のインクジェット紙、写真用紙、光沢紙、プラスチック被覆紙、例えばエプソンインクジェット紙、エプソン写真用紙、エプソン光沢紙、エプソン光沢フィルム、HPスペシャルインクジェット紙、エンカド写真光沢紙及びイルフォード写真紙が挙げられる。プラスチックフィルムは、例えば透明又は曇った/不透明のものである。適当なプラスチックフィルムは、例えば、3M透明フィルムである。
【0057】
たとえば布地印刷又は紙印刷など、用途の種類に応じて、粘性又はインクの他の物理的性質、特に問題になっている基材に対する親和性に影響を与える特性に対して適宜適応することが必要とされ得る。
【0058】
水性インクに使用される染料は、好ましくは非常に低い塩含有量でなくてはならず、すなわち、染料の質量に対して0.5質量%未満の総塩含有量でなくてはならない。製造の結果及び/又はその後の希釈剤の添加の結果として、比較的高い塩含有量を有する染料は、例えば、限外ろ過、逆浸透又は透析などのメンブレン分離手順で脱塩され得る。
【0059】
該インクは、好ましくはインクの総質量に基づいて1乃至35質量%の、特に1乃至30質量%の、そして好ましくは1乃至20質量%の総染料含有量を有する。この場合の好ましい下限は1.5質量%、好ましくは2質量%、特に3質量%が限度である。
【0060】
該インクは、通常、インクの総質量に基づいて2乃至30質量%、特に5乃至30質量%、そして好ましくは10乃至25質量%の量で、水混和性有機溶媒、例えば炭素原子数1乃至4のアルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール又はイソブタノール;アミド、例えばジメチルホルムアミド又はジメチルアセトアミド;ケトン又はケトンアルコール、例えばアセトン又はジアセトンアルコール;エーテル、例えばテトラヒドロフラン又はジオキサン;窒素原子含有ヘテロ環化合物、例えばN−メチル−2−ピロリドン又は1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン;ポリアルキレングリコール、例えばポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコール;炭素原子数2乃至6のアルキレングリコール及びチオグリコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール及びジエチレングリコール;他のポリオール、例えばグリセロール又は1,2,6−ヘキサントリオール;及び多価アルコールの炭素原子数1乃至4のアルキルエーテル、例えば2−メトキシエタノール、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エタノール又は2−[2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ]エタノール;好ましくはN−メチル−2−ピロリドン、ジエチレングリコール、グリセロール、又は特に1,2−プロピレングリコールを含み得る。
【0061】
加えて、該インクはまた、例えばε−カプロラクタム等の可溶化剤を含む。
【0062】
該インクは、とりわけ粘度調整の目的のために、天然又は合成由来の増粘剤を含む。
【0063】
言及され得る増粘剤の具体例として、市販のアルギン酸増粘剤、スターチエーテル又はローカストビーン小麦エーテル、特にアルギン酸ナトリウム独自で、又はメチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース又はヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの変性セルロースとの、好ましくは20乃至25質量%のカルボキシメチルセルロースとの混合物が挙げられる。 言及され得る合成増粘剤は、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸又はポリ(メタ)アクリルアミド、並びにまた例えば2,000乃至20,000の分子量を有するポリアルキレングリコール、例えばポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコール、又はエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドのポリアルキレングリコール混合物をベースとするものである。
【0064】
該インクは、例えばインクの総質量に基づいて0.01乃至2質量%、特に0.01乃至1質量%、そして好ましくは0.01乃至0.5質量%の量で前記増粘剤を含有する。
【0065】
該インクはまた、例えば、ホウ砂、ホウ酸塩、リン酸塩、ポリリン酸塩又はクエン酸塩などの緩衝物質を含み得る。言及され得る具体例として、ホウ砂、ホウ酸ナトリウム、テトラホウ酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ペンタポリリン酸ナトリウム及びクエン酸ナトリウムである。それらは、例えば4乃至9の、特に5乃至8.5のpH値を達成するために、インクの総質量に基づいて、特に0.1乃至3質量%、好ましくは0.1乃至1質量%の量で使用される。
【0066】
更なる添加剤として、該インクは界面活性剤又は保湿剤を含み得る。
【0067】
適当な界面活性剤としては市販のアニオン性又は非イオン性の界面活性剤が挙げられる。本発明のインクにおける保湿剤として、例えば、0.1乃至30質量%の、特に2乃至30質量%の量の、尿素又は、乳酸ナトリウム(50乃至60%水性溶液の形態が優位である)とグリセロール及び/又はプロピレングリコールの混合物が考慮に入れられる。
【0068】
好ましいものは、1乃至40mPa・sの、特に1乃至20mPa・sの、より特に1乃至10mPa・sの粘度を有するインクである。
【0069】
さらに、該インクは、例えば消泡剤又は特に真菌及び/又は細菌増殖を抑える防腐剤などの慣用の添加剤を含み得る。
前記添加剤は、通常、インクの総質量に基づいて0.01乃至1質量%の量で使用される。
【0070】
防腐剤としてホルムアルデヒド発生剤、例えばパラホルムアルデヒド及びトリオキサン、特に水性の、およそ30乃至40質量%のホルムアルデヒド水溶液、イミダゾール化合物、例えば2−(4−チアゾリル)ベンズイミアゾール、チアゾール化合物、例えば1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン又は2−n−オクチル−イソチアゾリン−3−オン、イオジン化合物、ニトリル、フェノール、ハロアルキルチオ化合物又はピリジン誘導体、特に1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン又は2−n−オクチル−イソチアゾリン−3−オンが考慮に入れられる。適当な防腐剤は、例えば1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンの20質量%ジプロピレングリコール溶液(Proxel(登録商標)GXL)である。
【0071】
該インクはさらに、フッ素化ポリマー又はテロマー、例えばポリエトキシパーフルオロアルコール(Forafac(登録商標)又はZonyl(登録商標)製品)などの更なる添加剤を、インクの総質量に基づいて例えば0.01乃至1質量%の量で含み得る。
【0072】
インクジェット印刷法の場合、個々のインクの液滴は制御された方法でノズルから基材の上に噴霧される。その目的に使用される方法は、主に連続インクジェット法及びドロップ−オン−デマンド法である。連続インクジェット方法の場合、液滴は連続的に生成され、印刷動作に不要な液滴は貯蔵容器に排出され、再利用される。一方、ドロップ−オン−デマンド法の場合、液滴は必要且つ印刷に使用されるときに生成される:すなわち、液滴は、印刷動作が要求されるときにのみ生成する。液滴の生成は、例えば、圧電インクジェットヘッドの手法によって、又は熱エネルギー(バブルジェット)によってもたらされる。好ましいものは、圧電インクジェットヘッドの手法による印刷並びに連続インクジェット法による印刷である。
【0073】
本発明は、従って、本発明の式(1)で表される染料を含む水性インク、並びに、インクジェット印刷法における様々な基材、特に織物繊維材料の印刷のための前記インクの使用に関し、上述の定義及び好ましいものが染料、インク及び基材に適用される。
【0074】
以下の実施例は本発明を説明するために用いられる。他に記載がない限り、温度は摂氏温度であり、部は質量部であり、パーセントデータは質量パーセントである。質量部は、リットルに対するキログラムのように、体積部に対して同じ関係を有する
【0075】
実施例1:
24.2部の2,3,5−トリクロロ−6−メトキシ−1,4−ベンゾキノンを20.3部の5−アミノ−2−フルオロベンゼンスルホン酸及び9部の無水酢酸ナトリウムと共に2,500部のメタノール中において還流下で3時間撹拌した。2,500部の水を反応混合物に加え、形成された沈殿物をろ過し、水で洗浄して乾燥させた。遊離酸の形態にて、下記式(101)を有する22.5部のオレンジ色の粉末を得た
【化27】

【0076】
実施例2:
41.0部の実施例1で得られた粉末を、24.5部の5−アミノ−2−(2−アミノプロピルアミノ)−ベンゼンスルホン酸と共に500部の水中にて撹拌し、反応の間、水酸化ナトリウム水溶液にてpH8を維持した。反応終了時に、形成された茶色の沈殿物を濾過し、水で洗浄し、真空にて乾燥させた。遊離酸の形態にて、下記式(102)を有する化合物を得た。
【化28】

【0077】
実施例3:
62.4部の実施例2で得られた微粉末化合物を、300部の25%発煙硫酸中に少しずつ導入した。55部のパーオキソ二スルホン酸カリウムを反応混合物に0℃にて加え、そして該混合物をさらに0℃で3時間撹拌した。反応終了時、反応塊を氷上に注ぎ、濃縮水酸化ナトリウム水溶液である程度中和した。形成された青色沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空にて乾燥させた。遊離酸形態にて、下記式(103)を有する化合物を得た。
【化29】

【0078】
実施例4:
33.6部の実施例3で得られた化合物(90%染料)を室温で800部の水中に懸濁させた。水酸化リチウム一水和物2.7部を加え、懸濁液を50℃に加熱し、溶液を得た。この撹拌溶液に、28.0部のγ−(β−クロロエチルスルホニル)ブチリルクロリドを0〜2℃で滴下して加えた。添加の間、水酸化ナトリウム水溶液(4N)の同時添加によって、pHを10.8〜11.0に維持した。反応混合物を室温にし、pHを8.0に調整した。5.4部の無水酢酸を加え、反応混合物をさらに30分間混合した。続いて、pH11、30℃にて、水酸化ナトリウム水溶液の添加によってビニル化を実施した。反応混合物を続いて希塩酸にて中和した。清澄濾過後、ろ液を透析し、凍結乾燥させた。遊離酸の形態にて、式(104)(λmax=582nm)
【化30】

を有し、そして優れた総合特性を付してブリリアント・ブルーの色合いに木綿を染色する化合物を得た。
【0079】
実施例5:
27部の2−クロロ−5−ニトロベンゼンスルホン酸を、166部の1,2−ジアミノプロパンと共に室温にて8時間撹拌した。過剰量の1,2−ジアミノプパンを、その後、減圧下で蒸留除去し、残渣を水中に溶解し、塩酸で中和し、そして固体物質をろ過し、真空にて乾燥させて、黄色粉末にて28部のN−(2−アミノプロピル)−アミノ−4−ニトロアニリン−2−スルホン酸を得た。この粉末を、その後、300部の水に懸濁させ、40℃にて水素及び3部の5%pd/Cと共に還元し、ジアミノ化合物を得た。清澄濾過後、12.3部の2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゾキノンを、温度40乃至60℃で反応混合物に少しずつ加え、水酸化ナトリウム溶液の添加によって、約12時間、pH値を6.0の一定値に維持した。混合物をその後冷却し、得られたジアニリドをろ過し、水で洗浄し、真空にて乾燥させた。微粉砕ジアニリドを温度0乃至5℃で620部の5%発煙硫酸に少しずつ導入し、51部の過硫酸カリウムを加え、反応混合物を約3時間撹拌した。その後、氷に注ぎいれ、そして水酸化ナトリウム溶液にてpHを約3の値にした。青色沈殿物をろ過し、温水で洗浄し、昇温、真空にて乾燥させ、49部の下記式(105)で表される化合物を得た。
【化31】

【0080】
実施例6:
36.6部の実施例5で得られた化合物(90%染料)を800部の水に室温で懸濁させた。2.7部の水酸化リチウム一水和物を加え、そして懸濁液を50℃に加熱し、そして溶液をゆっくりと得た。この撹拌溶液に、56.0部のγ−(β−クロロエチルスルホニル)ブチリルクロリドを、0−2℃にて滴下して加えた。添加の間、水酸化ナトリウム水溶液(4N)の同時添加によって、pHを10.8−11.2に維持した。反応混合物を室温にし、pHを8.0に調整した。5.4部の無水酢酸を加え、反応混合物をさらに30分間撹拌した。続いて、pH11及び温度30℃にて、水酸化ナトリウム水溶液の添加によって、ビニル化を実施した。反応混合物を続いて塩酸にて中和した。清澄濾過後、ろ液を透析し、凍結乾燥させた。遊離酸形態にて、式(106)(λmax=628nm)
【化32】

を有し、そして優れた総合特性を付してブリリアント・ブルーの色合いに木綿を染色する化合物を得た。
【0081】
実施例7:
実施例5(95%染料)に記載された手順と同様にして得られた40.0部の式(107)
【化33】

で表される化合物を、1,200部の水に室温にて懸濁させた。3.04部の水酸化リチウム一水和物を加え、懸濁液を40℃に加熱し、そして溶液を得た。この撹拌された溶液に、60.2部のα,β−ジブロモプロピオニルクロリドを、0−2℃にて滴下して加えた。添加の間、水酸化ナトリウム水溶液(4N)の同時添加によって、pHを10.3−10.7に維持した。反応混合物を室温にし、pHを8.0に調整した。5.4部の無水酢酸を加え、そして反応混合物をさらに30分間撹拌した。反応混合物を、濃塩酸にて中和した。沈殿物を濾過によって分離し、650部の水に溶解した。溶液を透析し、凍結乾燥させた。遊離酸の形態にて、式(108)(λmax=623nm)
【化34】

を有し、そして優れた総合特性を付してブリリアント・ブルーの色合いに木綿を染色する化合物を得た。
【0082】
実施例8:
実施例5(95%染料)に記載された手順と同様にして得られた33.2部の式(107)で表される化合物を、室温で900部の水に懸濁させた。2.2部の水酸化リチウム一水和物を加え、懸濁液を50℃に加熱し、そして溶液を得た。この撹拌された溶液に、53.6部のγ−(β−クロロエチルスルホニル)ブチリルクロリドを0−2℃にて滴下して加えた。添加の間、水酸化ナトリウム水溶液(4N)の同時添加によって、pHを10.9−11.1に維持した。反応混合物を室温にし、pHを8.0に調整した。5.4部の無水酢酸を加え、反応混合物をさらに30分間撹拌した。反応混合物を、続いて塩酸にてpH5に調整した。清澄濾過後、ろ液を透析し、凍結乾燥させた。遊離酸の形態にて、式(109a)、(109b)及び(109c)
【化35】

を有する化合物の混合物(λmax=623nm)を得た。該混合物は、優れた総合特性を付してブリリアント・ブルーの色合いに木綿を染色した。
【0083】
実施例9及び10:
遊離酸の形態にて、下記式で与えられる下記化合物を、先の実施例に記載されたものと同様の方法で調製した。該染料は、優れた総合特性を付してブリリアント・ブルーの色合いに木綿を染色した。
【化36】

【化37】

【0084】
実施例11乃至23:
実施例5及び6に記載された手順を繰り返し、但し、1,2−ジアミノプロパンの代わりに、表1、カラム2に定義された式
【化38】

で表されるアミンを用いた。遊離酸の形態で、一般式
【化39】

(式中、夫々の場合の基
【化40】

は表1、カラム3に定義されたとおりである)で表される化合物を得た。該染料は、優れた総合特性を付してブリリアント・ブルーの色合いに木綿を染色した。
【0085】
【表1】

【0086】
実施例24乃至33:
実施例1乃至4に記載された手順を繰り返し、但し、20.3部の5−アミノ−2−フルオロベンゼンスルホン酸の代わりに、等モル量の式
【化41】

で表されるアミン(式中、夫々の場合の基−NR3Aは、表2、カラム2に定義されたも
のを表す。)を用いた。遊離酸の形態で、一般式
【化42】

(式中、夫々の場合の基−NR3’A’は表2、カラム3に定義されたとおりである)で
表される化合物を得た。該染料は、優れた総合特性を付してブリリアント・ブルーの色合いに木綿を染色した。
【0087】
【表2】

【0088】
吸尽染色:
木綿トリコット織物を、1:10の溶液比率で、実施例6又は8で製造した染料及び塩化ナトリウムを表3に示された量で含む水性染浴中に60℃で導入した。
【0089】
【表3】

【0090】
60℃で45分後、焼成炭酸ナトリウムを表3に示した量で添加した。染色を45分間続けた。染色物を水でリンスし、石鹸洗浄及び再度リンスし、乾燥させた。
【0091】
染色溶液1乃至6で得られた染色の着色力をフォトスペクトロメトリカル(写真分光計量法)にて測定した。表4に、実施例6又は8で製造した染料のビルドアップ特性を示す。染料は非常に優れたビルドアップ特性を示した。
【0092】
【表4】

【0093】
染色の指示I:
実施例8で得られた染料2部を400部の水に溶解する;1リットル当たり53gの塩化ナトリウムを含む溶液1,500部を加える。100部の木綿織物を40℃でこの染浴に導入する。45分後、1リットル当たり16gの水酸化ナトリウムと20gの焼成炭酸ナトリウムを含む溶液100部を含む溶液を加える。さらに45分間、染浴の温度を40℃に維持する。その後、染色物をリンスし、沸騰下で15分間非イオン性合成洗剤で洗浄し、再度リンスし、乾燥する。
【0094】
染色の指示II:
実施例8で得られた反応性染料2部を、400部の水に溶解する;1リットル当たり53gの塩化ナトリウムを含む溶液1,500部を加える。100部の木綿織物を35℃でこの染浴に導入する。20分後、1リットル当たり16gの水酸化ナトリウムと20gの焼成炭酸ナトリウムを含む溶液100部を加える。さらに15分間、染浴の温度を35℃に維持する。その後、20分かけて温度を60℃に上昇させる。さらに35分間、温度を60℃に維持する。その後、物品をリンスし、沸騰下で15分間非イオン性合成洗剤で洗浄し、再度リンスし、乾燥する。
【0095】
染色の指示III:
実施例8で得られた反応性染料8部を、400部の水に溶解する;1リットル当たり100gの塩化ナトリウムを含む溶液1,400部を加える。100部の木綿織物を25℃でこの染浴に導入する。10分後、1リットル当たり150gのリン酸三ナトリウムを含む溶液200部を加える。その後、10分かけて染浴の温度を60℃に上昇させる。さらに90分間、温度を60℃に維持する。その後、物品をリンスし、沸騰下で15分間非イオン性合成洗剤で洗浄し、再度リンスし、乾燥する。
【0096】
染色の指示IV:
実施例8で得られた反応性染料4部を、50部の水に溶解する。1リットル当たり5gの水酸化ナトリウムと20gの焼成炭酸ナトリウムを含む溶液50部を加える。木綿織物を、その質量の70%増となるように、得られた溶液でパッディングし、その後ロール上に巻きつける。木綿織物をこの方法で室温で3時間保存する。染色物をリンスし、沸騰下で15分間非イオン性合成洗剤で洗浄し、再度リンスし、乾燥する。
【0097】
染色の指示V:
実施例8で得られた反応性染料6部を、50部の水に溶解する。1リットル当たり16gの水酸化ナトリウムと0.04リットルの水グラス(38°be)を含む溶液50部を加える。木綿織物を、その質量の70%増となるように、得られた溶液でパッディングし、そノ後ロール上に巻きつける。木綿織物をこの方法で室温で10時間保存する。染色物をリンスし、沸騰下で15分間非イオン性合成洗剤で洗浄し、再度リンスし、乾燥する。
【0098】
染色の指示VI:
実施例8で得られた反応性染料2部を、0.5部のm−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウムの添加と共に100部の水に溶解する。木綿織物を、その質量の75%増となるように、得られた溶液を染み込ませ、乾燥させる。該織物を、1リットル当たり4gの水酸化ナトリウムと300gの塩化ナトリウムを含有する溶液を染み込ませ、20℃に温め、75%増の質量となるように絞り、その後、染色物を100乃至120℃にて30秒間スチームし、リンスし、0.3%非イオン性合成洗剤の沸騰溶液で15分間洗浄し、リンスし、乾燥する。
【0099】
印刷の指示I:
実施例8で得られた反応性染料3部を、高速撹拌しながら、50部の5%アルギン酸ナトリウム増粘剤、27.8部の水、20部の尿素、1部のm−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム、及び1.2部の炭酸二ナトリウムを含むストック増粘剤100部に混ぜる。得られた印刷ペーストで木綿織物を印刷し、乾燥させ、得られた印刷物品を102℃の飽和蒸気中で2分間スチームする。印刷織物をリンスし、沸騰下で石鹸洗浄し、必要に応じて再度リンスし、そして乾燥させる。
【0100】
印刷の指示II:
実施例8で得られた反応性染料5部を、高速撹拌しながら、50部の5%アルギン酸ナトリウム増粘剤、36.5部の水、10部の尿素、1部のm−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム及び2.5部の炭酸二ナトリウムを含むストック増粘剤100部に混ぜる。こうして得られた印刷ペーストで木綿織物を印刷し、その安定性は技術的要件に見合い、得られた印刷物品を102℃で飽和蒸気中で8分間スチームする。次に印刷織物をリンスし、沸騰下で石鹸洗浄し、必要に応じて再度リンスし、そして乾燥させる。
【0101】
印刷の指示III:
(a)シルケット加工した綿サテンを、30g/lの炭酸ナトリウム及び50g/lの尿素(70%濃縮ピックアップ)を含む濃縮溶液でパッド染色し、乾燥させる。
(b)ドロップ−オン−デマンド インクジェットヘッド(バブルジェット)を用いて、工程(a)で前処理した綿サテンを
−15質量% 実施例8で得られた反応性染料
−15質量% 1,2−プロピレングリコール 及び
−70質量% 水
を含む水性インクで印刷する。印刷物を完全に乾燥させ、飽和蒸気で8分間102℃で固着させ、コールドリンスし、沸騰下で洗浄し、再度リンスし、乾燥させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0102】
【特許文献1】米国特許第4841049号明細書
【特許文献2】米国特許第5772698号明細書

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)で表される反応性染料。
【化1】

[式中、
1は水素原子、ハロゲン原子又は式(2a)又は(2b)
【化2】

(式中、R1、R2及びR3は互いに独立して水素原子又は、非置換の又はヒドロキシ基、
スルホ基、カルボキシル基又はスルファトで置換されている炭素原子数1乃至4のアルキル基を表し、
式(1)中のR1及び式(2a)中のR1は同一又は異なる意味を表し、そして
式(1)中のR2及び式(2a)中のR2は同一又は異なる意味を表す。)
で表される基を表し、
(R40-1及び(R50-1は互いに独立して炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、ハロゲン原子及びスルホ基からなる群から選択される0又は1つの同一の又は異なる置換基を表し、
Aは水素原子、又は非置換の又はヒドロキシ基、スルホ基、カルボキシル基又はスルファト基で置換された炭素原子数1乃至4のアルキル基、非置換の又は炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、炭素原子数2乃至4のアルカノイルアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、カルバモイル基、スルホ基又はハロゲン原子で置換されたフェニル基、非置換の又はフェニル環において炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、炭素原子数2乃至4のアルカノイルアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホ基、カルバモイル基又はハロゲン原子で置換されたフェニル−炭素原子数1乃至2のアルキレン基、又は、非置換の又は炭素原子数1乃至4のアルキル基で置換された炭素原子数5乃至7のシクロアルキル基を表し、
Bは−NH−、−N(CH3)−又は−O−からなる群から1、2又は3メンバーによっ
て中断され得、そして非置換の又はヒドロキシ基、スルホ基、スルファト基、シアノ基又はカルボキシル基で置換された炭素原子数2乃至12のアルキレン基、非置換の又はシクロアルキル環において炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1乃至2のアルキレンフェニレン基で置換された炭素原子数5乃至7のシクロアルキレン基又は炭素原子数1乃至2のアルキレン−炭素原子数5乃至7のシクロアルキレン基、又は、非置換の又はフェニル環において炭素原子数1乃至4のアルキル基、炭素原子数1乃至4のアルコキシ基、炭素原子数2乃至4のアルカノイルアミノ基、スルホ基、ハロゲン原子又はカルボキシル基で置換されたフェニレン基を表し、
1及びV2は互いに独立してハロゲン原子を表し、
Tは式(3a)、(3b)又は(3c)
【化3】

で表される基を表し、
Halはハロゲン原子を表し、
Xはヒドロキシル基又はYを表し、
Yはビニル基又は−CH2−CH2−U基を表し、そしてUはアルカリ条件下で分裂可能な基を表し、そして
mは2、3又は4の数を表す。]
【請求項2】
1、R2及びR3が水素原子である、請求項1記載の反応性染料。
【請求項3】
Aが水素原子又は、非置換の又はヒドロキシ基、スルホ基、カルボキシル基又はスルファト基で置換された炭素原子数1乃至4のアルキル基である、請求項1又は請求項2記載の反応性染料。
【請求項4】
Bは1、2又は3メンバーの−O−で中断され得、非置換の又はヒドロキシ基又はスルファト基で置換された炭素原子数2乃至6のアルキレン基である、請求項1乃至請求項3のうち何れか一項に記載の反応性染料。
【請求項5】
1が水素原子、アミノ基、フッ素原子又は式(2a)
【化4】

で表される基であり、好ましくは式(2a)で表される基(式中、R1、R2、B及びTが請求項1で定義されたものである)である、請求項1乃至請求項4のうち何れか一項に記載の反応性染料。
【請求項6】
式(1a)
【化5】

(式中、Q1、B及びTは請求項1で定義されたものである)を有する、請求項1乃至請
求項5のうち何れか一項に記載の反応性染料。
【請求項7】
1が水素原子、アミノ基、フッ素原子又は式(2a)
【化6】

(式中、
1及びR2は水素原子を表し、
Bは1,2−エチレン基、1,2−プロピレン基又は1,3−プロピレン基を表し、
Tは式(3a)、(3b)又は(3c)
【化7】

で表される基を表し、
Halは臭素原子を表し、
Yはビニル基又はβ−クロロエチル基を表し、そして
mは2又は3の数を表す。)
である、請求項6に記載の反応性染料。
【請求項8】
請求項1記載の反応性染料を製造する方法であって、該方法は、式(4)
【化8】

で表される化合物を所望の任意の順序で式(5)
【化9】

で表される化合物との縮合反応に供し、式(1)
【化10】

で表される化合物を得ることを含む、方法。
(式中、Q’1は水素原子、ハロゲン原子又は式(2a’)又は(2b)
【化11】

で表される基を表し、
1、R1、R2、R3、(R40-1、(R50-1、A、B、V1、V2及びTは請求項1で定義されたものを表し、そしてZは脱離基を表す。)
【請求項9】
ヒドロキシ基又は窒素原子を含む繊維材料の染色又は印刷のための、請求項1乃至請求項7のうち何れか一項に記載の反応性染料又は請求項8に記載の方法によって得られる反応性染料の使用。
【請求項10】
セルロース材料、特に綿材料を染色又は印刷する、請求項9に記載の使用。

【公表番号】特表2011−500928(P2011−500928A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−530393(P2010−530393)
【出願日】平成20年10月7日(2008.10.7)
【国際出願番号】PCT/EP2008/063373
【国際公開番号】WO2009/053238
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.バブルジェット
【出願人】(300052420)ハンツマン アドバンスト マテリアルズ (スイッツァランド) ゲーエムベーハー (26)
【氏名又は名称原語表記】HUNTSMAN ADVANCED MATERIALS (SWITZERLAND) GMBH
【Fターム(参考)】