説明

収納幅可変式板材収納枠

【課題】メンテナンスを簡単に行えると共に、収納幅を広範囲にわたって調整可能な収納幅可変式板材収納枠を提供する。
【解決手段】天板20及び底板10との間に直立配置された固定側板30及び可動側板40と、可動側板40を移動させる移動機構50を備え、移動機構50は、可撓性を有し、その長手方向に沿って互いに間隔をおいて複数の歯が形成され、一端が可動側板40に固定され、他端が自由端である可撓性ラック部材63A、63B、73A、73Bと、可撓性ラック部材63A、63B、73A、73Bに形成された各々の歯と噛合して回転する歯車61A、61B、71A、71Bを備え、可撓性ラック部材63A、63B、73A、73Bを歯車61A、61B、71A、71Bに噛合させて、可動側板40を移動させる収納幅可変式板材収納枠1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板材を収納する収納幅可変式板材収納枠に係り、互いに間隔を置いて対向配置された一対の板材の間に略垂直に配設された固定側板と可動側板を備え、当該可動側板を固定側板に対して移動させることで、当該可動側板と固定側板との距離を調整し、収納幅を変更する収納幅可変式板材収納枠に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、電子・電気機器等の基板等に代表される板材を収納する様々な収納枠(ラック)が提案されている。これらの収納枠の中には、様々な幅を備えた板材を、一種類の収納枠に収納可能なように、天板と底板との間に直立に配設された固定側板と可動側板を備え、当該可動側板を固定側板に対面して移動するように構成し、収納する板材の幅に合わせて前記可動側板を移動させることで、収納幅を変更できるものがある。
【0003】
このような収納幅を変更できる収納幅可変式板材収納枠として、例えば、一定間隔をあけて設けられた天板と底板との間に2枚の直立する側板を対向させて設け、当該側板の一方を固定側板とし、他方を移動可能な可動側板とし、当該可動側板の4隅部近くに互いに連動する少なくとも各1個のピニオン歯車を回動自在に設け、これら全てのピニオン歯車と噛合するラックを刻設したガイドレールを、前記固定側板に対して直角方向になるよう前記天板及び底板の内面に配設したものがある。(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、略直方体状の枠体内に固定側板と可動側板とが対向して立設され、前記枠体内には、当該可動側板を可動させる歯車機構を介して同期駆動自在な両側一対の巻掛け伝動機構が上下に対向して配設され、当該上下の巻掛け伝動機構は、各々の軸を介して同期駆動自在であると共に、所要のロック装置が付設されてなる収納幅可変式板材収納枠も紹介されている。(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
また、天板及び底板のそれぞれに一対のガイドレールを設け、このガイドレールに沿って可動側板が一定の姿勢を保ったまま移動できるように、略コ字状に巻回したワイヤに接続した天板側同期移動機構部及び底板側同期移動機構部を設けると共に、天板側と底板側が同期移動できるように上下同期移動機構部を設けた収納幅可変式板材収納枠も紹介されている。(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
さらにまた、筺体内に回転自在に枢支された唯一個の回転軸と、該回転軸の第1の部分に設けられた第1のスプロケットと、該第1のスプロケットに噛合された第1のチェーンと、該第1のチェーンに噛合される複数個のスプロケットからなる第1のスプロケット群と、前記回転軸の第2の部分に設けられた第2のスプロケットと、該第2のスプロケットに噛合された第2のチェーンと、該第2のチェーンに噛合される複数個のスプロケットから成る第2のスプロケット群と、筺体の側部に固定された第1の固定側板と、筺体の他の側部に固定された第2の固定側板と、該第2の固定側板と前記第1の固定側板との間に配置されその端面の2箇所で前記第1のチェーンの第1の方向に送行する部分と接続され、他の端面の2箇所で前記第2のチェーンの第1の方向に送行する部分と接続された第1の可動側板と、該第1の可動側板と前記第2の固定側板との間に配置されその端面の2箇所で前記第1のチェーンの第2の方向に送行する部分と接続され他の端面の2箇所で前記第2のチェーンの第2の方向に送行する部分と接続された第2の可動側板とを有し、前記第1の可動側板または前記第2の可動側板を前記第1または第2のチェーンに沿って該チェーンと共に移動させることによって、前記第1の固定側板と前記第1の可動側板間の距離と、前記第2の固定側板と前記第2の可動側板間の距離を同時に同一の長さに変更、設定する収納幅可変式板材収納枠も紹介されている。(例えば、特許文献4参照)。
【0007】
そしてまた、天板及び底板を、固定側板側の固定部分と、可動側板側の折り畳み部分とに2分割し、この折り畳み部分の角部近傍から前記固定部分にかけての天板及び底板の相対向する位置に長孔を形成し、前記天板及び底板間に軸中心に回動自在な可動支柱を配設し、この可動支柱の両端は前記長孔を挿通し且つこの長孔に対向する傾斜段部を備え、この傾斜段部と長孔との間には、当該傾斜段部に対向する面に該傾斜段部と略同一の傾斜角の傾斜面を備えた傾斜座金を、その傾斜面の傾斜方向を常時一定にして長孔に沿って移動自在に配設し、折り畳み及び展開をワンタッチで行うことができる収納幅可変式板材収納枠も紹介されている。(例えば、特許文献5参照)。
【特許文献1】実公平4−29595号公報
【特許文献2】実公平6−863号公報
【特許文献3】特開2002−167007号公報
【特許文献4】特開2006−16096号公報
【特許文献5】特開平8−337284号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述した従来の収納幅可変式板材収納枠は、可動側板を移動させるためのガイドレールや、ガイドレールとしての役割を果たす長孔が、天板及び底板の可動側板が移動する方向に沿って延設された構成を有している。このガイドレールや長孔部分は、天板及び底板の平面部分に比べ、ゴミや埃等の異物が溜まりやすいと共に、取り除き難いため、メンテナンスに手間がかかる虞がある。また、前記ガイドレールや長孔は、天板及び底板に固定されているため、その長さを任意に変更することができない。
【0009】
また、前述した特許文献5に記載された収納幅可変式板材収納枠は、天板及び底板の固定部分に対し折り畳み部分を折り畳むことで、板材を収納しない際にスペース効率を向上させることができるが、可動側板を移動させるための長孔が、前記固定部分と折り畳み部分に跨って形成されているため、当該固定部分と折り畳み部分を同一平面とした際に、長孔の接続部分にズレやガタツキ等が生じる虞がある。したがって、可動側板を折り畳み部分から固定部分へと移動させる際に、可動側板が前記接続部分に引っ掛かる等して、スムーズな移動を行うことができなくなることが予想される。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、メンテナンスを簡単に行えると共に、収納幅を広範囲にわたって調整可能な収納幅可変式板材収納枠を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的を達成するため本発明は、一定間隔をあけて互いに対向配置された天板及び底板と、当該天板と底板との間に直立配置された固定側板と、当該天板と底板との間に直立配置されると共に、前記固定側板に対面して移動可能な可動側板と、当該可動側板を移動させる移動機構と、を備えてなる収納幅可変式板材収納枠であって、前記移動機構は、可撓性を有すると共に、その長手方向に沿って互いに間隔をおいて複数の歯が形成されてなる帯状体からなり、一端が前記可動側板に固定され、他端が自由端である可撓性ラック部材と、前記可撓性ラック部材に形成された各々の歯と噛合して回転する歯車と、を備え、前記可撓性ラック部材を前記歯車に噛合させて、当該歯車の当該可撓性ラック部材に対する相対的な位置を調整することで前記可動側板を移動させる収納幅可変式板材収納枠を提供するものである。
【0012】
この構成を備えた収納幅可変式板材収納枠によれば、前記可動側板を移動させる移動機構の構成要素である可撓性ラック部材は、その一端が前記可動側板に固定されると共に、他端が自由端であり、天板及び底板に固定されていない。したがって、前記可動側板を移動させるために行う可撓性ラック部材と歯車との噛合は、天板や底板の状態に関係なく行われることになる。このため、可撓性ラック部材と歯車とを、常に安定して噛合させることができるため、前記可動側板の移動をスムーズに行うことができる。また、天板や底板を清掃し易いと共に、可撓性ラック部材自身の清掃も簡単に行うことができる。
【0013】
また、本発明にかかる収納幅可変式板材収納枠は、前記可撓性ラック部材を4つ有し、当該各々の可撓性ラック部材の一端は、前記可動側板の四隅近傍にそれぞれ固定されてなり、前記可動側板の天板側に固定された可撓性ラック部材に形成された歯と噛合する歯車が、前記可動側板の底板側に固定された可撓性ラック部材に形成された歯と噛合する歯車と連動して回転するよう構成することもできる。このように構成することで、前記利点に加え、歯車を回転させるための駆動機構を簡略化することができ、且つ固定側板側に集約することができる。また、可動側板を固定側板に対してより安定した状態で平行移動させることができる。
【0014】
この構成の場合、前記歯車を4つ有し、当該各々の歯車を、前記天板及び底板の固定側板側角部近傍にそれぞれ配設することもできる。また、この場合、前記天板の固定側板側の一方の角部近傍に配設された歯車は、当該天板の固定側板側の他方の角部近傍に配設された歯車と連動して回転し、前記底板の固定側板側の一方の角部近傍に配設された歯車は、当該底板の固定側板側の他方の角部近傍に配設された歯車と連動して回転するよう構成することもできる。
【0015】
そしてまた、本発明にかかる収納幅可変式板材収納枠は、前記天板及び底板に、前記可撓性ラック部材を移動可能に支持する支持レールを配設することもできる。このように構成することで、可撓性ラック部材が歯車と噛合して可動側板を移動させる際に、当該可撓性ラック部材は、前記支持レールに支持された状態で移動することになるため、前記利点に加え、前記可撓性ラック部材と歯車との噛合をさらに安定した状態で行わせることができる。したがって、可動側板を固定側板に対してより一層安定した状態で平行移動させることができる。
【0016】
また、本発明にかかる収納幅可変式板材収納枠は、前記天板及び底板を、前記固定側板側と可動側板側とに分割し、当該可動側板側を固定側板側に対して屈折(折り畳み)可能に接続した構成とすることもできる。このように構成することで、収納幅可変式板材収納枠に板材を収納しない際や、前記固定側板から前記屈曲位置までの長さよりも狭い幅を有する板材を収納する際には、可動側板を前記天板及び底板の屈曲位置よりも固定側板側に移動させ、当該天板及び底板を屈曲させることができる。このため、収納幅可変式板材収納枠の保管スペースを小さくすることができ、省スペース化を達成することができる。
【0017】
ここで、本発明にかかる収納幅可変式板材収納枠に、前記固定側板から前記屈曲位置までの長さよりも広い幅を有する板材を収納する際には、前記天板及び底板を屈曲した状態から平らにした(同一平面とした)状態にするが、この時、可動側板を移動させる移動機構の構成要素である可撓性ラック部材が、天板及び底板に固定されていないため、仮に、前記屈曲位置において、天板や底板にズレやガタツキ等が生じたとしても、このズレやガタツキ等が、可撓性ラック部材と歯車との噛合に悪影響を及ぼすことが殆どない。したがって、可動側板は、前記屈曲位置をスムーズに安定した状態で通過する(移動する)ことができる。
【0018】
また、本発明にかかる収納幅可変式板材収納枠は、前記天板及び底板を、前記固定側板側と可動側板側とに分割し、当該固定側板側及び可動側板側の一方が他方を進退移動可能に(いわゆる「入れ子」状に)挿入し、当該進退移動によって、前記天板及び底板の幅を変更するよう構成することもできる。このように構成することで、収納する板材の幅に応じて、天板及び底板の幅(長さ)を長くしたり、短くしたりすることができる。また、収納幅可変式板材収納枠に板材を収納しない際は、天板及び底板の幅(長さ)を最低限まで短くすることができる。このため、収納幅可変式板材収納枠の保管スペースを小さくすることができ、省スペース化を達成することができる。また、この場合も、可動側板を移動させる移動機構の構成要素である可撓性ラック部材が、天板及び底板に固定されていないため、天板や底板にズレやガタツキ、段差等が生じたとしても、可撓性ラック部材と歯車との噛合に悪影響を及ぼすことが殆どない。そしてまた、この構成の場合、前記進退移動は、前記可動側板の移動に連動して行うことができる。
【0019】
そしてまた、本発明にかかる収納幅可変式板材収納枠は、可撓性を有すると共に、その長手方向に沿って前記可撓性ラック部材と同様の複数の歯が形成されてなり、当該可撓性ラック部材の自由端に接続可能である接続用可撓性ラック部材をさらに備えることもできる。このようにすることで、固定側板と可動側板との距離を長くとることもできる。
【発明の効果】
【0020】
本発明にかかる収納幅可変式板材収納枠は、可撓性ラック部材の一端が前記可動側板に固定されると共に、他端が自由端であり、天板及び底板に固定されていないため、前記可動側板を移動させるために行う可撓性ラック部材と歯車との噛合は、天板や底板の状態に関係なく行われることになる。したがって、可撓性ラック部材と歯車とを、常に安定して噛合させることができるため、可動側板の移動をスムーズに行うことができる。また、天板や底板を清掃し易いと共に、可撓性ラック部材自身の清掃も簡単に行うことができる。この結果、メンテナンスを簡単に行えると共に、収納幅を広範囲にわたって調整可能な収納幅可変式板材収納枠を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、本発明の好適な実施の形態にかかる収納幅可変式板材収納枠について図面を参照して説明する。なお、以下に記載される実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施の形態にのみ限定するものではない。したがって、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態にかかる収納幅可変式板材収納枠の斜視図、図2は、図1に示す収納幅可変式板材収納枠の天板及び底板を折り畳んだ状態を示す斜視図、図3は、図1に示す収納幅可変式板材収納枠の可動側板を移動させる移動機構が見えるように収納幅可変式板材収納枠の一部を透過させた状態で示す斜視図、図4は、図2に示す収納幅可変式板材収納枠の移動機構が見えるように収納幅可変式板材収納枠の一部を透過させた状態で示す斜視図であって、天板及び底板の折り畳まれた部分を省略して示す図、図5は、図1に示す収納幅可変式板材収納枠の移動機構の一部を示す斜視図、図6は、図7に示すA−A線に沿った断面図であって、移動機構の一部を示す図、図7は、図6に示すB−B線に沿った断面図であって、移動機構の一部を示す図、図8は、図7に示すC−C線に沿った断面図であって、移動機構の一部を示す図である。
【0023】
図1〜図8に示すように、本実施の形態にかかる収納幅可変式板材収納枠1は、一定間隔をあけて互いに対向配置された底板10及び天板20と、底板10と天板20との間に直立配置された固定側板30と、底板10と天板20との間に直立配置されると共に、固定側板30に対面し、固定側板30に対し平行に移動可能な可動側板40と、可動側板40を移動させる移動機構50を備えて構成されている。
【0024】
底板10は、その内部に、後に詳述する移動機構50の一部を収納する空間が形成された略板状の第1の底板10Aと、その内部に移動機構50の一部を収納する空間が形成された略板状の第2の底板10Bと、第1の底板10Aと第2の底板10Bとを折り畳み可能に連結するヒンジ11を備えている。すなわち、底板10は、第1の底板10Aと第2の底板10Bとに分割されてなり、第2の底板10Bが、第1の底板10Aに対して屈曲可能となっている。
【0025】
第1の底板10Aは、第2の底板10B側に位置する端面12の両側に、ヒンジ11の一部を構成する凸部11A及び11Bが形成されている。また、第2の底板10Bの第1の底板10A側に位置する端面17の両側には、底板10を折り畳んでいない際に、凸部11A及び11Bが隣接する位置に、ヒンジ11の一部を構成する凸部11C及び11Dが形成されている。そして、凸部11A及び凸部11Cと、凸部11B及び凸部11Dとを連結バー11Eで連結することにより、ヒンジ11が形成されている。第1の底板10Aの端面12であって、凸部11Aの凸部11B側、及び凸部11Bの凸部11A側には、底板10を折り畳んでいない際に、第2の底板10Bの凸部11C及び11Dが各々収納される収納孔13A及び13Bが、それぞれ隣接形成されている。また、第2の底板10Bの端面17であって、凸部11Cの凸部11D側、及び凸部11Dの凸部11C側には、底板10を折り畳んでいない際に、第1の底板10Aの凸部11A及び11Bが各々収納される収納孔(図示せず:後に詳述する収納孔28A及び29Bと同様の収納孔)が、それぞれ隣接形成されている。
【0026】
また、第1の底板10Aの上面には、下方に向けて貫通すると共に、第2の底板10B側に向けて延び且つ第2の底板10B側が貫通する第1のガイド孔14A及び14Bが互いに間隔をおいて平行に形成されている。一方、第2の底板10Bの上面には、下方に向けて貫通すると共に、第1の底板10A側に向けて延び且つ第1の底板10A側が貫通する第2のガイド孔15A及び15Bが互いに間隔をおいて平行に形成されている。この第2のガイド孔15A及び15Bは、底板10を折り畳んでいない際に、第1のガイド孔14A及び14Bと、それぞれ同一直線上となる位置に形成されている。そして、第1のガイド孔14Aと第2のガイド孔15Aが連通することで、可動側板40の移動をガイドするガイド孔16Aを形成し、第1のガイド孔14Bと第2のガイド孔15Bが連通することで、可動側板40の移動をガイドするガイド孔16Bを形成している。
【0027】
天板20は、底板10と同様の構成を有しており、底板10の天地を逆にした状態で配設されている。すなわち、天板20は、その内部に、後に詳述する移動機構50の一部を収納する空間が形成された略板状の第1の天板20Aと、その内部に移動機構50の一部を収納する空間が形成された略板状の第2の天板20Bと、第1の天板20Aと第2の天板20Bとを折り畳み可能に連結するヒンジ21を備えている。すなわち、天板20は、第1の天板20Aと第2の天板20Bとに分割されてなり、第2の天板20Bが、第1の天板20Aに対して屈曲可能となっている。
【0028】
第1の天板20Aの第2の天板20B側に位置する端面22の両側には、凸部11A及び11Bと同様の凸部21A及び21Bが形成され、収納孔13A及び13Bと同様の収納孔23A及び23Bが形成されている。また、第2の天板20Bの第1の天板20A側に位置する端面27の両側には、凸部11C及び11Dと同様の凸部21C及び21Dが形成され、凸部21Cの凸部21D側、及び凸部21Dの凸部21C側には、天板20を折り畳んでいない際に、凸部11A及び21Bが各々収納される収納孔28A及び28Bが、それぞれ隣接形成されている。そして、凸部21A及び凸部21Cと、凸部21B及び凸部21Dとを連結バー21Eで連結することにより、ヒンジ21が形成されている。
【0029】
また、第1の天板20Aの下面には、第1のガイド孔14A及び14Bと同様の第1のガイド孔24A及び24Bが形成されており、第2の天板20Bの下面には、第2のガイド孔15A及び15Bと同様の第2のガイド孔25A及び25Bが各々形成されている。そして、第1のガイド孔24Aと第2のガイド孔25Aが連通することで、可動側板40の移動をガイドするガイド孔26Aを形成し、第1のガイド孔24Bと第2のガイド孔25Bが連通することで、可動側板40の移動をガイドするガイド孔26Bを形成している。
【0030】
固定側板30は、第1の底板10Aの第2の底板10Bとは反対側の端部に立設されている。この固定側板30は、第1の底板10A側に配設される底板側固定側板30Aと、第1の天板20A側に配設される天板側固定側板30Bから構成されている。底板側固定側板30A及び天板側固定側板30Bは、同様の形状を有し、収納幅可変式板材収納枠1に収納される図示しない板材を支持する水平に延びる平行溝31が、上下方向に複数並設されている。
【0031】
可動側板40は、底板10側に配設される底板側固定側板40Aと、天板20側に配設される天板側固定側板40Bと、底板側固定側板40A及び天板側固定側板40Bの背面を支持する2つの支持柱45A及び45Bを備えている。底板側固定側板40A及び天板側固定側板40Bは、同様の形状を有し、収納幅可変式板材収納枠1に収納される図示しない板材を支持する水平に延びる平行溝41が、上下方向に複数並設されている。各々の平行溝41は、これに対向する各々の平行溝31と同様の高さを有し、任意の平行溝31と、これに対向する平行溝41に、板材の端部を各々支持させることで、当該板材を水平に収納するようになっている。
【0032】
支持柱45A及び45Bは、下端が下方に延出しており、この延出部42A及び42Bが、ガイド孔16A及び16Bに各々移動可能に挿入されている。また、支持柱45A及び45Bの上端は、上方に延出しており、この延出部43A及び43Bが、ガイド孔26A及び26Bに各々移動可能に挿入されている。そして、支持柱45Aの延出部42A及び43Aがガイド孔16A及び26Aに沿って移動し、支持柱45Bの延出部42B及び43Bがガイド孔16B及び26Bに沿って移動することで、可動側板40が固定側板30に対し進退移動するようになっている。
【0033】
移動機構50は、第1の底板10Aの内部空間に配設された底板側移動機構51と、第1の天板20Aの内部空間に配設された天板側移動機構52と、底板側移動機構51と天板側移動機構52とを連結して連動させる垂直連動軸53A及び53Bを備えて構成されている。
【0034】
底板側移動機構51は、第1の底板10Aの内部であって、固定側板30側にある一方の角部付近に配設され、垂直連動軸53Aを回転軸として回転する歯車61Aと、歯車61Aと噛合して回転する歯車62Aと、一端が可動側板40の延出部42Aに固定され、他端側が歯車61Aと噛合する可撓性ラック部材63Aと、第1の底板10Aの内部であって、固定側板30側にある他方の角部付近に配設され、垂直連動軸53Bを回転軸として回転する歯車61Bと、歯車61Bと噛合して回転する歯車62Bと、一端が可動側板40の延出部42Bに固定され、他端側が歯車61Bと噛合する可撓性ラック部材63Bと、歯車62A及び62Bの回転軸をなし、歯車62Aと歯車62Bとを連結して連動させる水平連動軸64を備えている。
【0035】
可撓性ラック部材63A及び63Bは、可撓性を有すると共に、その長手方向に沿って互いに間隔をおいて複数の歯69A及び69Bが各々形成された帯状体から構成されている。これらの歯69A及び69Bは、歯車61A及び61Bに形成された歯と噛合し、歯車61A及び61Bが回転することによって、可撓性ラック部材63A及び63Bが移動することで、可動側板40が移動するようになっている。
【0036】
第1の底板10A及び第2の底板10Bの内部であって、可動側板40が移動する方向と略垂直な両側には、可撓性ラック部材63A及び63Bを支持する支持レール65A及び65Bが、可動側板40の移動方向に沿って各々配設されている。また、第1の底板10Aの内部であって、歯車61A及び61Bの外側近傍には、歯車61A及び61Bの外周に沿って移動する可撓性ラック部材63A及び63Bを支持する円弧状の支持レール68A及び68Bが各々配設されている。
【0037】
天板側移動機構52は、底板側移動機構51の天地を逆にした構成を備えている。すなわち、第1の天板20Aの内部であって、固定側板30側にある一方の角部付近に配設され、垂直連動軸53Aを回転軸として回転する歯車71Aと、歯車71Aと噛合して回転する歯車72Aと、一端が可動側板40の延出部43Aに固定され、他端側が歯車71Aと噛合する可撓性ラック部材73Aと、第1の天板20Aの内部であって、固定側板30側にある他方の角部付近に配設され、垂直連動軸53Bを回転軸として回転する歯車71Bと、歯車71Bと噛合して回転する歯車72Bと、一端が可動側板40の延出部43Bに固定され、他端側が歯車71Bと噛合する可撓性ラック部材73Bと、歯車72A及び72Bの回転軸をなし、歯車72Aと歯車72Bとを連結して連動させる水平連動軸74を備えている。
【0038】
可撓性ラック部材73A及び73Bは、可撓性を有すると共に、その長手方向に沿って互いに間隔をおいて複数の歯79A及び79Bが各々形成された帯状体から構成されている。これらの歯79A及び79Bは、歯車71A及び71Bに形成された歯と噛合し、歯車71A及び71Bが回転することによって、可撓性ラック部材73A及び73Bが移動することで、可動側板40が移動するようになっている。
【0039】
第1の天板20A及び第2の天板20Bの内部であって、可動側板40が移動する方向と略垂直な両側には、可撓性ラック部材73A及び73Bを支持する支持レール75A及び75Bが、可動側板40の移動方向に沿って各々配設されている。また、第1の天板20Aの内部であって、歯車71A及び71Bの外側近傍には、歯車71A及び71Bの外周に沿って移動する可撓性ラック部材73A及び73Bを支持する円弧状の支持レール78A及び78Bが各々配設されている。
【0040】
この構成を備えた移動機構50は、歯車61Aと歯車71Aが、垂直連動軸53Aを介して連動して回転し、歯車61Bと歯車71Bが、垂直連動軸53Bを介して連動して回転する。また、歯車61Aと噛合して回転する歯車62Aと、歯車61Bと噛合して回転する歯車62Bとが、水平連動軸64を介して連動して回転し、歯車71Aと噛合して回転する歯車72Aと、歯車71Bと噛合して回転する歯車72Bとが、水平連動軸74を介して連動して回転する。したがって、合計8つの歯車61A、61B、62A、62B、71A、71B、72A及び72Bが、互いに連動して同様に回転することになるため、歯車61A、61B、71A及び71Bが回転することにより移動する可撓性ラック部材63A、63B、73A及び73Bも互いに同じ状態で移動することになる。したがって、可動側板40を、上下左右にずれることなく、精度よく平行に移動させることができる。
【0041】
次に、本実施の形態にかかる収納幅可変式板材収納枠1の具体的動作について、図面を参照して説明する。
【0042】
先ず、収納幅可変式板材収納枠1に図示しない板材を収納する場合は、板材の一端を固定側板30の任意の平行溝31に挿入し、他端が、可動側板40に形成されている平行溝31と同じ高さの平行溝41に挿入されるように可動側板40を移動させ、固定側板30と可動側板40との距離が、板材の幅に合うように調整する。この時、可動側板40は、使用者によって固定側板30に向けて押されることで移動する。具体的には、可動側板40が固定側板30に向けて移動することで、可撓性ラック部材63A、63B、73A及び73Bが固定側板30に向けて押され、これによって、歯車61A、61B、71A及び71Bが回転するが、この時、各々の可撓性ラック部材63A、63B、73A及び73Bは、支持レール65A、65B、75A及び75Bと、円弧状の支持レール68A、68B、78A及び78Bによって、支持されているため、各々の可撓性ラック部材63A、63B、73A及び73Bと、各々の歯車61A、61B、71A及び71Bとの噛合を、より安定した状態で行うことができる。この動作によって、8つの歯車61A、61B、62A、62B、71A、71B、72A及び72Bが、互いに連動して回転し、可動側板40は上下左右にずれることなく、固定側板30に近づくよう平行に移動する。このようにして、固定側板30と可動側板40との距離が板材の幅に合うように調整され、板材は、固定側板30と可動側板40とで支持された状態で収納幅可変式板材収納枠1に収納される。また、この幅が調整された収納幅可変式板材収納枠1に、さらに板材を収納する場合は、板材が配置されていない平行溝31と、この平行溝31と同じ高さの平行溝41に、板材の両端を挿入すればよい。
【0043】
なお、この時、可動側板40は、第2の底板10Bと第2の天板20Bとの間に位置しており、第2の底板10B及び第2の天板20Bを支持している。したがって、底板10及び天板20は、折り畳まれておらず、平坦な形状を維持している。そして、この板材の収納時には、可動側板40は、図示しないストッパ等によって、その位置が固定されている。
【0044】
一方、板材を収納していない収納幅可変式板材収納枠1を保管する、あるいは携帯する際には、可動側板40が固定側板30にさらに近づくように可動側板40を押すことで、移動機構50が前記と同様の動作を行い、図4及び図5に示すように、可動側板40を固定側板30に近接させる。この時、可動側板40は、第1の底板10Aと第1の天板20Aとの間に位置するため、第2の底板10B及び第2の天板20Bは、可動側板40によって支持されていない状態となり、第1の底板10A及び第1の天板20Aに対し、ヒンジ11及び21を介して各々が折り畳み可能となる。
【0045】
なお、固定側板30から、第1の底板10Aと第2の底板10Bとの境界線(底板10の屈曲位置)までの距離よりも狭い幅を有する板材を収納幅可変式板材収納枠1に収納する際は、底板10及び天板20を前記と同様に折り畳んだ状態にして、板材を収納してもよい。このような状態で収納幅可変式板材収納枠1に板材を収納すれば、板材を収納している際も省スペース化を達成することができる。
【0046】
このように、本実施の形態にかかる収納幅可変式板材収納枠1は、底板10及び天板20が折り畳み可能となっている。また、可動側板40を固定側板30に近接させた際には、移動機構50を、第1の底板10A及び第1の天板20Aの固定側板側の端部に集約することができる。したがって、保管スペースを小さくすることができ、省スペース化を達成することができる。また、携帯にも便利である。
【0047】
次に、底板10及び天板20が折り畳まれた状態で保管あるいは携帯した収納幅可変式板材収納枠1に、板材を収納させる際は、可動側板40を固定側板30から遠ざかる方向に移動させればよい。この時、可動側板40が、第1の底板10A及び第1の天板20Aから第2の底板10B及び第2の天板20Bに移動する(のり移る)際は、第2の底板10B及び第2の天板20Bが、第1の底板10A及び第1の天板20Aと同一平面上になるように、ヒンジ11及び21を介して、第2の底板10B及び第2の天板20Bの折り畳みを解除するが、この時、可動側板40の移動は、可撓性ラック部材63A、63B、73A及び73Bと、歯車61A、61B、71A及び71Bとが噛合することにより行われるため、底板10や天板20の状態が前記噛合に影響を与えることが殆ど無い。このため、可撓性ラック部材63A、63B、73A及び73Bと、歯車61A、61B、71A及び71Bとを、常に安定して噛合させることができ、可動側板40の移動をスムーズに行うことができる。また、底板10の上面及び天板20の下面には、移動機構50の構成要素が露出していないため、底板10の上面及び天板20の下面を清掃し易いと共に、移動機構50が汚れにくいという利点もある。
【0048】
なお、本実施の形態では、底板10及び天板20を折り畳めるようにして、省スペース化を達成する場合について説明したが、これに限らず、例えば、図9に示すように、第1の底板10Aの内部空間に、第2の底板10Bを出し入れ可能(進退移動可能)に入れ子状に挿入させ、第1の天板20Aの内部空間に、第2の天板20Bを出し入れ可能に入れ子状に挿入させることで、底板10及び底板20の幅(長さ)を変更するように構成してもよい。
【0049】
また、図10に示すように、第2の底板10B及び第2の天板20Bを、平面視で略T字状に形成し、第2の底板10B及び第2の天板20Bの、略T字の縦線部分に相当する部分(可動側板40の移動方向とは略直角な方向の長さが短い部分)を、第1の底板10A及び第1の天板20Aの内部空間に、出し入れ可能(進退移動可能)に入れ子状に挿入させることで、底板10及び底板20の幅(長さ)を変更するように構成してもよい。
【0050】
なお、図9に示す構成の場合、第1の底板10A及び第1の天板20Aに対する第2の底板10B及び第2の天板20Bの進退移動は、可動側板40の移動に連動して行われてもよく、連動せずに行ってもよい。また、図10に示す構成の場合、第1の底板10A及び第1の天板20Aに対する第2の底板10B及び第2の天板20Bの進退移動は、可動側板40の移動に連動して行われる。
【0051】
そしてまた、本実施の形態では、移動機構50として、8つの歯車61A、61B、62A、62B、71A、71B、72A及び72Bを互いに連動させた場合について説明したが、これに限らず、例えば、歯車62A、62B、72A及び72Bと、水平連動軸64及び74を配設せずに、垂直連動軸53Aを介して歯車61Aと歯車71Aとを連動させ、垂直連動軸53Bを介して歯車61Bと歯車71Bとを連動させた構成としてもよい。また、垂直連動軸53A及び53Bを配設せずに、歯車62A及び62Bと水平連動軸64を介して歯車61Aと歯車61Bとを連動させ、歯車72A及び72Bと水平連動軸74を介して歯車71Aと歯車71Bとを連動させた構成としてもよい。さらにまた、歯車62A、62B、72A及び72Bと、水平連動軸64及び74を配設せずに、各々の歯車61A、61B、71A及び71Bを単独で回転させてもよい。
【0052】
また、本実施の形態では、可動側板40を移動させたい方向に押すことにより、移動機構50によって可動側板40を移動させる場合について説明したが、これに限らず、8つの歯車61A、61B、62A、62B、71A、71B、72A及び72Bが互いに連動して回転する構成の場合は、これらの歯車61A、61B、62A、62B、71A、71B、72A及び72Bのいずれか1つを任意に回転させることで、可動側板40を移動させてもよい。この場合、回転させる歯車は、手動で回転させてもよく、電動で回転させてもよい。また、歯車を使用した移動機構に代えて、タイミングベルト等を使用した移動機構を設けてもよい。
【0053】
そしてまた、移動機構50に代えて、例えば、図11に示すように、第1の底板10Aの内部空間に配設された底板側移動機構151と、第1の天板20Aの内部空間に配設された天板側移動機構152と、底板側移動機構151と天板側移動機構152とを連結して連動させる垂直連動軸153を備えた移動機構150を採用してもよい。具体的には、底板側移動機構151は、第1の底板10Aに配設された歯車161と、一端が可動側板40の延出部42Aに固定され、他端側が歯車161と噛合する可撓性ラック部材163Aと、一端が可動側板40の延出部42Bに固定され、他端側が歯車161と噛合する可撓性ラック部材163Bを備えて構成されている。天板側移動機構152は、第1の天板20Aに配設された歯車171と、一端が可動側板40の延出部43Aに固定され、他端側が歯車171と噛合する可撓性ラック部材173Aと、一端が可動側板40の延出部43Bに固定され、他端側が歯車171と噛合する可撓性ラック部材173Bを備えて構成されている。垂直連動軸153は、歯車161と歯車171とを連結して連動させ、これらを回転させる構成を備えている。なお、第1の底板10Aの下面110Aの内側と上面110Bの内側には、可撓性ラック部材163A及び163Bを各々支持する支持レール165A及び165Bが形成されている。また、第1の天板20Aの下面210Aの内側と上面210Bの内側には、可撓性ラック部材173A及び173Bを各々支持する支持レール175A及び175Bが形成されている。この図11に示す移動機構150を備えた収納幅可変式板材収納枠1も、可動側板40を移動させる基本的な動作は、前述した実施の形態と同様である。
【0054】
そしてまた、可撓性ラック部材63A、63B、73A、73B、163A、163B、173A、173Bの自由端には、これらと同様の形状を有すると共に、任意の長さを有する接続用の可撓性ラック部材をさらに配設してもよい。このようにすることで、固定側板30と可動側板40との距離を長くとることもできる。
【0055】
また、本実施の形態では、固定側板30を、底板側固定側板30Aと天板側固定側板30Bから構成し、可動側板40を、底板側固定側板40Aと天板側固定側板40Bから構成した場合について説明したが、これに限らず、固定側板30及び可動側板40の各々は、3枚以上の側板から構成してもよく、1枚の側板から構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施の形態にかかる収納幅可変式板材収納枠の斜視図である。
【図2】図1に示す収納幅可変式板材収納枠の天板及び底板を折り畳んだ状態を示す斜視図である。
【図3】図1に示す収納幅可変式板材収納枠の可動側板を移動させる移動機構が見えるように収納幅可変式板材収納枠の一部を透過させた状態で示す斜視図である。
【図4】図2に示す収納幅可変式板材収納枠の移動機構が見えるように収納幅可変式板材収納枠の一部を透過させた状態で示す斜視図であって、天板及び底板の折り畳まれた部分を省略して示す図である。
【図5】図1に示す収納幅可変式板材収納枠の移動機構の一部を示す斜視図である。
【図6】図7に示すA−A線に沿った断面図である。
【図7】図6に示すB−B線に沿った断面図である。
【図8】図7に示すC−C線に沿った断面図であって、移動機構の一部を示す図である。
【図9】本発明の他の実施の形態にかかる収納幅可変式板材収納枠の底板(天板)を透過させた状態で簡略化して示す平面図である。
【図10】本発明の他の実施の形態にかかる収納幅可変式板材収納枠の底板(天板)を透過させた状態で簡略化して示す平面図である。
【図11】本発明の他の実施の形態にかかる収納幅可変式板材収納枠の可動側板と移動機構付近を分解して示す斜視図である。
【符号の説明】
【0057】
1 収納幅可変式板材収納枠
10 底板
10A 第1の底板
10B 第2の底板
11、21 ヒンジ
16A、16B、26A、26B ガイド孔
20 天板
20A 第1の天板
20B 第2の天板
30 固定側板
40 可動側板
50 移動機構
51 底板側移動機構
52 天板側移動機構
61A、61B、62A、62B、71A、71B、72A、72B 歯車
53A、53B、 垂直連動軸
63A、63B、73A、73B 可撓性ラック部材
64、74 水平連動軸
65A、65B、68A、68B、75A、75B、78A、78B 支持レール
69A、69B 歯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定間隔をあけて互いに対向配置された天板及び底板と、当該天板と底板との間に直立配置された固定側板と、当該天板と底板との間に直立配置されると共に、前記固定側板に対面して移動可能な可動側板と、当該可動側板を移動させる移動機構と、を備えてなる収納幅可変式板材収納枠であって、
前記移動機構は、
可撓性を有すると共に、その長手方向に沿って互いに間隔をおいて複数の歯が形成されてなる帯状体からなり、一端が前記可動側板に固定され、他端が自由端である可撓性ラック部材と、
前記可撓性ラック部材に形成された各々の歯と噛合して回転する歯車と、
を備え、
前記可撓性ラック部材を前記歯車に噛合させて、当該歯車の当該可撓性ラック部材に対する相対的な位置を調整することで前記可動側板を移動させる収納幅可変式板材収納枠。
【請求項2】
前記可撓性ラック部材を4つ有し、当該各々の可撓性ラック部材の一端は、前記可動側板の四隅近傍にそれぞれ固定されてなり、
前記可動側板の天板側に固定された可撓性ラック部材に形成された歯と噛合する歯車は、前記可動側板の底板側に固定された可撓性ラック部材に形成された歯と噛合する歯車と連動して回転する請求項1記載の収納幅可変式板材収納枠。
【請求項3】
前記歯車を4つ有し、当該各々の歯車は、前記天板及び底板の固定側板側角部近傍にそれぞれ配設されてなる請求項2記載の収納幅可変式板材収納枠。
【請求項4】
前記天板の固定側板側の一方の角部近傍に配設された歯車は、当該天板の固定側板側の他方の角部近傍に配設された歯車と連動して回転し、前記底板の固定側板側の一方の角部近傍に配設された歯車は、当該底板の固定側板側の他方の角部近傍に配設された歯車と連動して回転する請求項3記載の収納幅可変式板材収納枠。
【請求項5】
前記天板及び底板に、前記可撓性ラック部材を移動可能に支持する支持レールを配設してなる請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の収納幅可変式板材収納枠。
【請求項6】
前記天板及び底板は、前記固定側板側と可動側板側とに分割されてなり、当該可動側板側が固定側板側に対して屈折可能に接続されてなる請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の収納幅可変式板材収納枠。
【請求項7】
前記天板及び底板は、前記固定側板側と可動側板側とに分割されてなり、当該固定側板側及び可動側板側の一方が他方を進退移動可能に挿入し、当該進退移動によって、前記天板及び底板の幅を変更する請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の収納幅可変式板材収納枠。
【請求項8】
前記進退移動は、前記可動側板の移動に連動して行われる請求項7記載の収納幅可変式板材収納枠。
【請求項9】
可撓性を有すると共に、その長手方向に沿って前記可撓性ラック部材と同様の複数の歯が形成されてなり、当該可撓性ラック部材の自由端に接続可能である接続用可撓性ラック部材をさらに備えた請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の収納幅可変式板材収納枠。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−62963(P2008−62963A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−242066(P2006−242066)
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【出願人】(000226507)株式会社ニックス (96)
【Fターム(参考)】