取付装置
本発明は、取付装置に関し、特に、食器洗浄機器の内部に洗剤供給カートリッジ(100)を取り付けるように構成された取付装置に関する。この取付装置は、取付クリップ(200)と摺動機構とを備え、この摺動機構が、洗剤供給カートリッジの一部を形成しており、前記取付クリップ(200)が、前記摺動機構に沿った複数の位置の1つに対して確実に配置されることが可能となっており、これにより、高さ調整の可能な取り付けを実現する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取付装置に関するものであり、特に、以下に限定されるわけではないが、溶解性あるいは分散性である洗剤組成物の複数の単位用量成分(unit dose element)を含む供給カートリッジを、食器洗浄機器の内装部品に対して確実に取り付けるように構成された取付装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1は、本発明による取付装置とともに使用することの可能な、供給カートリッジを示す。この供給カートリッジ100は、下段容器(lower receptacle)110と、この下段容器110と連携する蓋(ふた)120とを備える。カートリッジ100は、複数回の均等な食器洗浄サイクルを実行するために、洗剤組成物からなる複数のスティックが入れられるように構成されている。図示した例では、供給カートリッジを再充填する必要が生じるまでに、12回の食器洗浄サイクルを実行する分の用意がなされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の主題は、食器洗浄機器の内装部品に対して、供給カートリッジを確実に取り付けることを確保するための取付装置、あるいは、取付クリップである。
【0004】
好適な取付装置の提供には、克服される必要のあるさまざまな問題点がある。
【0005】
まず、当然のことではあるが、市場には、多くの異なるタイプの食器洗浄機器が存在し、これらは、特定の共通する部品を共有するものの、食器洗浄機器の実際の設計は、使用済みの皿やカトラリーなどが入れられる内部のワイヤーバスケットあるいはトラックの高さや幅などの点で非常に多様化されている。特に、米国における食器洗浄機器のラックは、ヨーロッパのものとは著しく異なっている。供給カートリッジは、カートリッジの頂部の集水エリアができるだけ多くの水を収集することを可能とするように、直立(鉛直)であることを確保して食器洗浄機器のラックに固定する必要がある。また、供給カートリッジは、消費者がラックを挿入あるいは取り出したときに、その方向に横転しないように固定する必要がある。また、供給カートリッジは、ラックの最も高い位置の水平ワイヤーに固定されることが多くの場合に望ましい。しかしながら、食器洗浄機器は、ラックが挿入されたときに、供給カートリッジの頂部が食器洗浄機器のタブの天井に衝突するようなサイズであることがある。このため、前記のような望ましい配置とすることは、常に可能であるわけではない。また、異なるタイプの食器洗浄機器間で、ワイヤーの太さは、しばしば、大きく異なっている。例えば、この太さは、直径が3.5mmから7mmの間でバラツキがあり得る。このような設計の多様さを考慮すると、一般的に入手可能な食器洗浄機器の全てに適合し、食器洗浄機器内の適切な位置に供給カートリッジ100を確実に配置することの可能なクリップが求められている。好適な位置に関しては、供給カートリッジ100が食器洗浄機器のスプレーノズルから水を収集することが十分に可能であると考えられるエリアにおいて、供給カートリッジ100を、食器洗浄機器における上段のラックに配置することが好ましい。また、供給カートリッジ100内における、洗剤スティックの洗剤散布に関する要求に起因して、デバイスの効率を最大化するために、カートリッジをほぼ垂直方向に配置することが求められる。
【0006】
さらに、当然のことではあるが、ユーザによる食器洗浄物の積み重ねが、完全には効率的とはなっていないことや、食器洗浄機器のラックを満載して、食器洗浄機器のドアが閉められている場合に、物品が動いてしまう可能性がある。さらに、洗浄サイクル中に、例えば、洗浄が実行されているときに、陶器類が移動する可能性もある。
【0007】
上述した事項の全てを考慮すると、本発明における好ましい実施形態の目的は、ワイヤーの太さが直径ほぼ3mmから7mmまでの範囲にある、広汎にわたるタイプの食器洗浄機器のラックに対して、供給カートリッジをしっかりと固定することの可能な取付装置を提供することにある。また、本発明における好ましい実施形態の目的は、さまざまに異なる高さ位置の水平のラックワイヤーに対して、供給カートリッジを取り付けることの可能な取付装置を提供することにある。さらに、食器洗浄機器のラック内における、水平ワイヤーと垂直ワイヤーとが交叉しているポイントに固定することの可能な取付装置を提供することも望ましい。
【0008】
上述の事項にしたがって、本発明における好ましい実施形態の包括的な目的は、食器用の洗剤組成物の供給カートリッジとともに使用するための、上述した状況に対処することが可能であるとともに、前記のようなカートリッジを、所要の方向に向けて、確実に取り付け、かつ維持することの可能な取付装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様にしたがって、取付クリップと摺動機構とを備えた取付装置において、前記摺動機構が、洗剤供給カートリッジの一部を形成し、前記取付クリップが、前記摺動機構に沿った複数の位置の1つに確実に配置されることが可能であり、これにより、食器洗浄機器の内装部品に洗剤供給カートリッジを据え付けるための高さ調整の可能な取り付けを実現する、取付装置が提供される。
【0010】
好ましくは、前記摺動機構は、ほぼ垂直方向に延びており、洗剤供給カートリッジの1つの垂直の側面に形成されている。
【0011】
好ましくは、前記取付クリップは、前記洗剤供給カートリッジを食器洗浄機器のラックあるいはバスケットに確実に配置するように構成されている。
【0012】
好適には、前記摺動機構は、直線的に延びているラチェットベースを備えることも可能である。このラチェットベースは、少なくともその長さの一部に沿って一定の間隔をおいて形成された複数の隆起によって画定されている複数の戻り止め位置を有する。また、この摺動機構は、好適には、少なくとも1つの垂直に延びるガイド部分を有し、このガイド部分が、その上での取付クリップの動きを案内するようになっている。
【0013】
前記取付クリップは、好ましくは、前記摺動機構の前記少なくとも1つのガイド部分と係り合うガイド手段を有している。また、この取付クリップは、好ましくは、前記摺動機構の隆起と係り合う戻り止め手段を有し、これにより、前記摺動機構に沿った複数の可能な取り付け位置の1つに前記取付クリップを確実に配置することが可能となっている。
【0014】
好ましくは、前記取付クリップは、この取付クリップを食器洗浄機器の内装部品に確実に配置するための保持手段を有する。また、この取付クリップは、好ましくは、この取付クリップの本体部分から外側に垂下しているとともに、前記食器洗浄機器の前記内装部品に対して確実に接続するように構成された、少なくとも1つの指形保持部を有する。
【0015】
前記保持手段は、好ましくは、少なくとも2つの指形保持部を有し、前記指形保持部が、水平方向において互いに間隔が置かれ、これにより、前記指形保持部の間で、食器洗浄機器のラックにおける垂直部材が移動できるようになっている。
【0016】
前記取付装置は、好ましくは、前記確実な接続を実現するための付勢手段をさらに有し、前記付勢手段および前記保持手段が、それらの間に前記内装部品を把持するように構成されている。
【0017】
前記少なくとも1つの指形保持部は、前記内装部品における簡単なはめこみを可能とするために、前記取付クリップの主本体部分から離れるように曲げられている、反り返り部分を有することが可能である。
【0018】
好ましくは、前記反り返り部分および前記付勢手段は、それらの間に顎エリアを形成し、その中で最も幅広の部分に内装部品を差し込んで狭窄エリア内に向けて徐々に移動することを可能にしている。
【0019】
好ましくは、前記食器洗浄機器における前記内装部品は、前記保持手段と付勢手段との間に画定されている前記狭窄エリアにおいて、前記付勢手段と保持手段との間に確実に把持されている。
【0020】
前記付勢手段は、前記取付クリップの本体部分から延びる、少なくとも1つのアームを有することが可能である。
【0021】
前記付勢手段は、好ましくは、前記少なくとも1つの指形保持部と前記摺動機構との中間に延びている。
【0022】
好ましくは、前記付勢手段は、傾斜エリアを含み、この傾斜エリアが、その傾斜表面に沿って、前記内装部品を案内するように構成されている。
【0023】
前記付勢手段は、使用時に前記内装部品が当接するように構成された保持エリアを含むことが可能である。
【0024】
前記取付クリップは、好ましくは、単一のプラスチック成形品から形成されている。
【0025】
あるいは、前記付勢手段は、少なくとも1つの付勢アームを形成する金属製のクリップを含むことも可能である。
【0026】
前記金属製のクリップは、C字型の金属製のクリップを含むことが可能である。この場合、前記C字形状のアームは、付勢機能を発揮し、前記C字形状のステム部分は、前記取付クリップの主本体部分と係り合う配置部分を形成しており、さらに、前記1つあるいは複数のアームは、前記保持手段の内部表面に向けて確実に付勢される。
【0027】
前記保持手段は、フック部分を有する少なくとも1つの指形保持部を含むことが可能である。この場合、前記フックの方向は、前記取付クリップの主本体部分に向けられている。
【0028】
前記付勢手段は、好ましくは、この付勢手段と前記フック部分との間において、前記内装部品を固定するように構成されている。
【0029】
別の態様では、食器洗浄機器に対して洗剤組成物の用量を供給するための供給カートリッジが提供される。このカートリッジは、第1の態様による取付装置を含む。
【0030】
本発明をよりよく理解するために、および、本発明の実施形態を実行する方法を示すために、単に例示を目的として、添付の図面を参照しながら説明を行う。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の第1の実施形態による取付装置を組み込んでいる、供給カートリッジの斜視図である。
【図2】図1に示した供給カートリッジおよび取付クリップの一側面を示す図である。
【図3】図1に示した供給カートリッジおよび取付クリップの、図2に示した側面とは反対側にある側面を示す図である。
【図4】図1から図3に示した供給カートリッジおよび取付クリップの上面図である。
【図5(a)】図1から図4に示した供給カートリッジの底面図である。
【図5(b)】図1から図4に示した取付クリップの底面図である。
【図6】第1の実施形態における取付装置、特に、取付クリップと、供給カートリッジ上に形成された摺動機構との間の関係をより詳細に示す図である。
【図7】第1の実施形態における取付装置、特に、取付クリップと、供給カートリッジ上に形成された摺動機構との間の関係をより詳細に示す図である。
【図8】第1の実施形態における取付装置、特に、取付クリップと、供給カートリッジ上に形成された摺動機構との間の関係をより詳細に示す図である。
【図9(a)】第1の実施形態におけるクリップの変形例を示す側面図である。
【図9(b)】第1の実施形態におけるクリップの変形例を示す斜視図である。
【図10】供給カートリッジの下段容器と連携する取付クリップの第2の実施形態を示す図である。
【図11】第2の実施形態における供給カートリッジおよび取付装置ならびに、供給カートリッジの蓋部が一方の側で配置された状態を示す図である。
【図12】供給カートリッジの下段容器と連携する、第2の実施形態における取付装置の上からの斜視図である。
【図13】第2の実施形態における供給カートリッジの下段容器および取付装置の、斜め上からの斜視図である。
【図14】供給カートリッジ、および、取付装置の第2の実施形態の変形例を示す斜視図である。
【図15】図14に示した取付装置および供給カートリッジの分解組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図1から図8を参照しながら、食器洗浄機器に対して洗剤用量(dosages of detergent)を供給するための供給カートリッジとともに使用する取付装置の第1の実施形態について説明する。
【0033】
この取付装置は、下段容器110に形成された摺動機構300と連携する取付クリップ200を備える。摺動機構300は、直線的に延びるラチェットベースとして機能し、その長さ方向に沿って垂直方向に規則的な間隔をおいて形成された複数の隆起Rによって規定される、複数の戻り止め位置を有している。この摺動機構300は、垂直方向において上方に延びており、下段容器110の一側面に形成されている。さらに、摺動機構300は、(この取付クリップ200から分離された状態の摺動機構300を示す)図5(a)から最もよくわかるように、その上にクリップ200を保持するための、垂直方向に延びるガイド部分Gを含むとともに、クリップ200の動きを、摺動機構300によって規定される垂直方向の経路に制限するような形状である。さらに、摺動機構300における最上部には、好ましくは、エンドストップ(図示せず)が設けられている。このエンドストップは、取付クリップ200が位置決め可能な摺動機構300によって規定されている経路における最も上の端部を越えて、取付クリップ200が移動してしまうことを防止するためのものである。
【0034】
取付クリップ200は、本体部分220から外側に垂下している一対の指形保持部210a、210bと、同様に本体部分220から延びている付勢手段230a、230bと、ラチェット部材300の隆起Rと連携する戻り止め手段240と、ラチェット部材300のガイド部分Gと連携する、横方向に配置されたガイド手段250a、250bとを備える。
【0035】
ここで、クリップ200および摺動機構300を備えた取付装置の構造および使用について、より詳細に説明する。
【0036】
既に述べたように、摺動機構300は、その垂直方向の範囲に沿って、規則的に間隔をおいた隆起Rを有するように、および、その横方向のエッジにガイド部分Gを有するように形成されている。これにより、ラチェットベースを形成し、これに沿って、複数の可能な取り付け位置の1つに対して、クリップ200を確実に配置することが可能となっている。工場段階で(あるいは、その後で)、摺動機構300の最も低い端部において、クリップ200のガイド手段250a、250bをガイド部分Gに嵌合させることによって、さらに、取付クリップ200を、摺動機構300に沿って所望の垂直位置までスライドさせることによって、取付クリップ200をラチェット部材300に付随させることが可能である。クリップ200をラチェット部材300に沿って移動させると、ある程度の柔軟性を有することが可能なように弾性的に形成されている戻り止め手段240も、ラチェット部材に沿って移動する。これにより、戻り止め手段240は、隆起に当たるたびに、外側に曲げられて、クリップ200を、次の垂直隆起を越えて所定の戻り止め位置に入るように押し進めることが可能となる。この摺動/押し進め作用は、戻り止め手段240が隆起Rの間の溝に位置した状態で、取付クリップ200を、摺動機構300に沿った任意の所望のある位置に移動するために使用することが可能である。これにより、垂直方向におけるクリップを任意の所望の高さ位置に確実に配置することが可能となる。したがって、この説明から、クリップ200は高さを調整可能であることがわかる。
【0037】
クリップ200は、特に、食器洗浄機器の内部のワイヤーバスケットに連携するように設計されている。これは、以下のように達成され得る。
【0038】
食器洗浄機器内のワイヤーバスケットあるいはラックは、一般的に、開放格子タイプ(open lattice type)の構造を有しており、一般的に、垂直方向および水平方向に延びる部材を備える。クリップ200を所望の高さに配置することによって、取付装置の付随した供給カートリッジ100を、食器洗浄機器の最上部ラックの横の部分(好ましくは隅部)に向けて、都合よく配置することが可能となる。指形保持部210a、210bは、それぞれ、その自由端に、クリップ200の本体部分220から離れるように曲げられた反り返り部分を有する。これにより、指形保持部210a、210bの反り返り部分215a、215b、および、付勢手段230a、230bのステム部分225a、225bによって形成されている顎エリアに対して、水平部材の1つを容易にはめ込むことが可能となる。ここで、付勢手段230a、230bは、戻り止め手段240の形成されているエリアに隣接した、クリップの本体部分220から延びるアームを有することがわかる。付勢手段230a、230bは、指形保持部210a、210bと供給カートリッジ100との中間に延びている。そして、これら付勢手段230a、230bの構成によれば、食器洗浄機器のラック/ワイヤーバスケットの水平部材が、指形保持部210a、210bの反り返り部分215a、215bの背後に差し込まれると、この水平部材が、固定位置に進められ、この固定位置において、水平部材は、付勢手段230a、230bの自由端と指形保持部210a、210bの内部表面との間で拘束される。
【0039】
付勢手段230a、230bのそれぞれは、それらの自由端部分228において、図9(a)および図9(b)に示されるクリップの変形例の図によって最もよく示されるように、傾斜面に沿って水平部材をガイドするように構成された保持エリアrを組み込んだ形状を有する。また、付勢手段230a、230bのそれぞれは、さらに、食器洗浄機器のラックにおける適切な水平部材が確実に配置されるように構成された保持エリアSを有する。この保持エリアSは、水平部材の保持エリアSから離れる動きに抵抗するように形成することも可能である。例えば、エリアSは、上向きに突き出た顎あるいは他の手段を有し、これにより、エリアS内における水平部材の確実な配置を確保することも可能である。また、付勢手段230a、230bは、指形保持部210a、210bにおける内表面に向けて弾性的に付勢されている。これにより、付勢手段230a、230bの保持エリア内に水平部材が差し込まれるにつれて、付勢手段230a、230bが供給カートリッジに向けて内側に曲げられる。そして、保持エリアS内において水平部材が正しく配置されたならば、付勢手段230a、230bが外側に跳ね返り、これにより、付勢手段230a、230bと指形保持部210a、210bとの間において、水平部材を確実に固定する。
【0040】
ユーザの観点からは、供給カートリッジを配置するための、上段のラックにおける適切な位置を選択し、クリップ200の反り返り部分215a、215bとステム部分225a、225bとの間の顎エリア内に水平部材の1つを差し込んで、供給カートリッジ100の基部がワイヤーラックの基部上に確実に固定されるまで、供給カートリッジを下向きに押し込めばよい。カートリッジが下向きに押し込まれると、水平部材は、付勢用の突起部と指形保持部との間における適切な保持位置に自動的に差し込まれ、クリップ200は、摺動機構300上の適切な位置に移動する。戻り止め手段240と隆起Rとの間に形成された確実な戻り止めメカニズム、および、クリップ200に対して水平部材を確実に配置することは、ともに、使用時において、供給カートリッジのいかなる不用意な動きをも防止することに役立つ。また、供給カートリッジ100の基部が、食器洗浄機器のラック/バスケットの基部エリアに対して完全には接触していない場合であっても、ワイヤーバスケットの側面に対してクリップ200を位置決めすることにより、例えば、下段容器110には、食器洗浄機器のバスケット/ラックの1つ以上の水平部材のいずれかに対して必然的に寄り掛かっている部分があるので、供給カートリッジ100の通常のぶら下げ位置がほぼ垂直の状態に維持される。
【0041】
注目すべき重要なポイントは、取付クリップ200が、間に垂直方向の間隙が形成された一対の指形保持部210a、210bを特徴としていることにある。この垂直方向の間隙によって、食器洗浄機器内における供給カートリッジの配置に、より多くの自由度が与えられている。2つの指形保持部210a、210bの間における上述の間隙により、供給カートリッジを、ワイヤー食器洗浄機器ラックにおける、垂直部材と水平部材とが互いに交叉するポイントに固定することが可能となる。このことは、デバイスを、食器洗浄ラックの頂部の水平部材に取り付ける必要がなく、任意の好適なポイントに取り付けることが可能である、ということを意味する。事実、2つの指形保持部の間のスペースの間に延びている中央の垂直ワイヤーは、供給カートリッジが垂直(鉛直)位置から外れる可能性を最小化することに役立つので、垂直のワイヤーと水平のワイヤーとの交叉する性質(crossing nature)は、実際に、供給カートリッジに対して、使用時における安定性を増すことが可能である。
【0042】
以上のように、食器洗浄機器内において使用する供給カートリッジのための、使い勝手がよく、供給カートリッジにおける簡単な取り付けが促進されるとともに、食器洗浄機器における内装部品内に供給カートリッジを確実に固定することが保証される取付装置を説明した。
【0043】
次に、図10から図13を参照しながら、本発明による取付装置における、他の可能な実施形態について示す。ここでは、読み手に理解されやすくするために、および、説明における冗長さを回避するために、等価的な部材については、等価的な符号によって示す。図10に示す摺動機構300は、下段容器110の一部を形成しており、下段容器110の上部の部材より上に延びていることがわかる。この摺動機構300は、単一の成形品として、下段容器110と一体的に形成することも可能である。摺動機構300は、さらに、取付クリップ200の動きを制限するために、エンドストップ300Sを、その上部に組み込んでいる。
【0044】
取付クリップ200の主部材と同様の、プラスチック成形品によって形成されている付勢手段230a、230bの代わりに、例えば、1つ以上のばね鋼部品からなる付勢手段230a、230bを形成することも可能であることもわかる。例えば、これらの付勢手段230a、230bを、ばね鋼材料のC字型の部品によって形成し、これらのC字型のアームが付勢手段230a、230b自体を形成するようにすることも可能であり、これら2つのC字型のアームをつないでいるステムを、取付クリップ200に形成されている適切な配置用突起(図示せず)内に配置することも可能である。あるいは、付勢手段230a、230bを、クリップ200の本体220に対して任意の都合のよい方法で配置された独立したばね鋼部材から形成することも可能である。
【0045】
ここで、別個の傾斜部分rおよび保持部分Sを有する付勢手段230a、230bとは異なり、前記付勢アームは、単純に、指形保持部210a、210bのフック部分に対して確実に付勢されているばね鋼の直線部分によって形成されていることがわかる。このフック部分は、第1の実施形態における反り返り部分の代わりに設けられており、食器洗浄機器の保持バスケットの水平部材を、これらのフック部分と付勢手段との間に対して簡単に差し込むことを可能とするものである。そして、これらのフック部分自体は、付勢手段230a、230bとフック領域との間に水平部材を押さえて維持する。
【0046】
他の全ての重要な点において、図10〜図13の取付クリップは、図1〜図9の実施形態にかかる取付クリップと同じように動作する。
【0047】
図14および図15に、第2の実施形態における取付装置の他の変形例を示す。ここで、図14の取付装置は、固定用のアーム210a、210bが、単純な湾曲したフック形状を有している一方、個々のばね鋼部品から形成された付勢手段r(図15の組立分解図から、最もよく理解することができる)が、配置用アーム232a、232bを有し、クリップの本体220上にそれらを配置する機能を有する点で、いくらか単純化されていることがわかる。その他の点では、図14および図15の実施形態は、図10〜図13の実施形態と同様であり、機能も同じである。なお、ここでは、摺動機構230における隆起された土台(ridged base)が図示されていないが、これは、単に、明確にするために図面から省略しているに過ぎない。図14および図15の構成における実際の実施形態では、摺動機構230を形成する前記の隆起された土台は存在する。
【0048】
当業者である読み手にとっては当然のことではあるが、クリップの設計に対して、本発明の教示から逸脱することなく、数多くの変形例を形成することが可能である。例えば、第2の実施形態の構成を、第1の実施形態の構成と組み合わせることも可能であり、その逆も可能である。また、特定の戻り止め手段が示されている場合、これらを、等価的な戻り止め手段で置き替えることも可能である。また、一対の保持用アームあるいは付勢手段が示されている場合に、当然のことではあるが、これらを、単一の保持手段あるいは付勢手段と、あるいは、実に、前記したいずれの部材(いくつであっても)で置き替えることも可能である。また、他の変形例についても、当業者にとっては明らかである。
【0049】
この出願と関連するこの明細書と同時に、あるいはその前に提出された全ての書類および文書であって、この明細書とともに公衆に閲覧することが可能となっている書類および文書に注意するべきである。このような書類および文書の全ての内容は、参照することによってこの明細書に組み込まれるものとする。
【0050】
この明細書(添付された特許請求の範囲、要約書および図面を含む)において開示された全ての特徴、および/または、同様に開示された任意の方法またはプロセスにおける全てのステップは、どのように組み合わせてもよい。ただし、前記のような特徴および/またはステップにおける少なくともいくつかが、相互に相容れない組み合わせである場合を除く。
【0051】
この明細書(添付された特許請求の範囲、要約書および図面を含む)において開示された特徴のそれぞれは、明示的な記載のない限り、同様の、等価なあるいは類似の目的を果たす他の特徴と置き換えることが可能である。したがって、明示的な記載のない限り、開示された特徴のそれぞれは、包括的な一連の均等物、または類似の特徴における一例にすぎない。
【0052】
本発明は、上述した実施形態の詳細に限定されるものではない。本発明は、この明細書(添付された特許請求の範囲、要約書および図面を含む)において開示されている特徴のうちの、任意の新規なものの1つ、または任意の新規な組み合わせ、あるいは同様に開示された任意の方法またはプロセスのステップにおける任意の新規なものの1つ、または任意の新規な組み合わせに及んでいる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、取付装置に関するものであり、特に、以下に限定されるわけではないが、溶解性あるいは分散性である洗剤組成物の複数の単位用量成分(unit dose element)を含む供給カートリッジを、食器洗浄機器の内装部品に対して確実に取り付けるように構成された取付装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1は、本発明による取付装置とともに使用することの可能な、供給カートリッジを示す。この供給カートリッジ100は、下段容器(lower receptacle)110と、この下段容器110と連携する蓋(ふた)120とを備える。カートリッジ100は、複数回の均等な食器洗浄サイクルを実行するために、洗剤組成物からなる複数のスティックが入れられるように構成されている。図示した例では、供給カートリッジを再充填する必要が生じるまでに、12回の食器洗浄サイクルを実行する分の用意がなされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の主題は、食器洗浄機器の内装部品に対して、供給カートリッジを確実に取り付けることを確保するための取付装置、あるいは、取付クリップである。
【0004】
好適な取付装置の提供には、克服される必要のあるさまざまな問題点がある。
【0005】
まず、当然のことではあるが、市場には、多くの異なるタイプの食器洗浄機器が存在し、これらは、特定の共通する部品を共有するものの、食器洗浄機器の実際の設計は、使用済みの皿やカトラリーなどが入れられる内部のワイヤーバスケットあるいはトラックの高さや幅などの点で非常に多様化されている。特に、米国における食器洗浄機器のラックは、ヨーロッパのものとは著しく異なっている。供給カートリッジは、カートリッジの頂部の集水エリアができるだけ多くの水を収集することを可能とするように、直立(鉛直)であることを確保して食器洗浄機器のラックに固定する必要がある。また、供給カートリッジは、消費者がラックを挿入あるいは取り出したときに、その方向に横転しないように固定する必要がある。また、供給カートリッジは、ラックの最も高い位置の水平ワイヤーに固定されることが多くの場合に望ましい。しかしながら、食器洗浄機器は、ラックが挿入されたときに、供給カートリッジの頂部が食器洗浄機器のタブの天井に衝突するようなサイズであることがある。このため、前記のような望ましい配置とすることは、常に可能であるわけではない。また、異なるタイプの食器洗浄機器間で、ワイヤーの太さは、しばしば、大きく異なっている。例えば、この太さは、直径が3.5mmから7mmの間でバラツキがあり得る。このような設計の多様さを考慮すると、一般的に入手可能な食器洗浄機器の全てに適合し、食器洗浄機器内の適切な位置に供給カートリッジ100を確実に配置することの可能なクリップが求められている。好適な位置に関しては、供給カートリッジ100が食器洗浄機器のスプレーノズルから水を収集することが十分に可能であると考えられるエリアにおいて、供給カートリッジ100を、食器洗浄機器における上段のラックに配置することが好ましい。また、供給カートリッジ100内における、洗剤スティックの洗剤散布に関する要求に起因して、デバイスの効率を最大化するために、カートリッジをほぼ垂直方向に配置することが求められる。
【0006】
さらに、当然のことではあるが、ユーザによる食器洗浄物の積み重ねが、完全には効率的とはなっていないことや、食器洗浄機器のラックを満載して、食器洗浄機器のドアが閉められている場合に、物品が動いてしまう可能性がある。さらに、洗浄サイクル中に、例えば、洗浄が実行されているときに、陶器類が移動する可能性もある。
【0007】
上述した事項の全てを考慮すると、本発明における好ましい実施形態の目的は、ワイヤーの太さが直径ほぼ3mmから7mmまでの範囲にある、広汎にわたるタイプの食器洗浄機器のラックに対して、供給カートリッジをしっかりと固定することの可能な取付装置を提供することにある。また、本発明における好ましい実施形態の目的は、さまざまに異なる高さ位置の水平のラックワイヤーに対して、供給カートリッジを取り付けることの可能な取付装置を提供することにある。さらに、食器洗浄機器のラック内における、水平ワイヤーと垂直ワイヤーとが交叉しているポイントに固定することの可能な取付装置を提供することも望ましい。
【0008】
上述の事項にしたがって、本発明における好ましい実施形態の包括的な目的は、食器用の洗剤組成物の供給カートリッジとともに使用するための、上述した状況に対処することが可能であるとともに、前記のようなカートリッジを、所要の方向に向けて、確実に取り付け、かつ維持することの可能な取付装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様にしたがって、取付クリップと摺動機構とを備えた取付装置において、前記摺動機構が、洗剤供給カートリッジの一部を形成し、前記取付クリップが、前記摺動機構に沿った複数の位置の1つに確実に配置されることが可能であり、これにより、食器洗浄機器の内装部品に洗剤供給カートリッジを据え付けるための高さ調整の可能な取り付けを実現する、取付装置が提供される。
【0010】
好ましくは、前記摺動機構は、ほぼ垂直方向に延びており、洗剤供給カートリッジの1つの垂直の側面に形成されている。
【0011】
好ましくは、前記取付クリップは、前記洗剤供給カートリッジを食器洗浄機器のラックあるいはバスケットに確実に配置するように構成されている。
【0012】
好適には、前記摺動機構は、直線的に延びているラチェットベースを備えることも可能である。このラチェットベースは、少なくともその長さの一部に沿って一定の間隔をおいて形成された複数の隆起によって画定されている複数の戻り止め位置を有する。また、この摺動機構は、好適には、少なくとも1つの垂直に延びるガイド部分を有し、このガイド部分が、その上での取付クリップの動きを案内するようになっている。
【0013】
前記取付クリップは、好ましくは、前記摺動機構の前記少なくとも1つのガイド部分と係り合うガイド手段を有している。また、この取付クリップは、好ましくは、前記摺動機構の隆起と係り合う戻り止め手段を有し、これにより、前記摺動機構に沿った複数の可能な取り付け位置の1つに前記取付クリップを確実に配置することが可能となっている。
【0014】
好ましくは、前記取付クリップは、この取付クリップを食器洗浄機器の内装部品に確実に配置するための保持手段を有する。また、この取付クリップは、好ましくは、この取付クリップの本体部分から外側に垂下しているとともに、前記食器洗浄機器の前記内装部品に対して確実に接続するように構成された、少なくとも1つの指形保持部を有する。
【0015】
前記保持手段は、好ましくは、少なくとも2つの指形保持部を有し、前記指形保持部が、水平方向において互いに間隔が置かれ、これにより、前記指形保持部の間で、食器洗浄機器のラックにおける垂直部材が移動できるようになっている。
【0016】
前記取付装置は、好ましくは、前記確実な接続を実現するための付勢手段をさらに有し、前記付勢手段および前記保持手段が、それらの間に前記内装部品を把持するように構成されている。
【0017】
前記少なくとも1つの指形保持部は、前記内装部品における簡単なはめこみを可能とするために、前記取付クリップの主本体部分から離れるように曲げられている、反り返り部分を有することが可能である。
【0018】
好ましくは、前記反り返り部分および前記付勢手段は、それらの間に顎エリアを形成し、その中で最も幅広の部分に内装部品を差し込んで狭窄エリア内に向けて徐々に移動することを可能にしている。
【0019】
好ましくは、前記食器洗浄機器における前記内装部品は、前記保持手段と付勢手段との間に画定されている前記狭窄エリアにおいて、前記付勢手段と保持手段との間に確実に把持されている。
【0020】
前記付勢手段は、前記取付クリップの本体部分から延びる、少なくとも1つのアームを有することが可能である。
【0021】
前記付勢手段は、好ましくは、前記少なくとも1つの指形保持部と前記摺動機構との中間に延びている。
【0022】
好ましくは、前記付勢手段は、傾斜エリアを含み、この傾斜エリアが、その傾斜表面に沿って、前記内装部品を案内するように構成されている。
【0023】
前記付勢手段は、使用時に前記内装部品が当接するように構成された保持エリアを含むことが可能である。
【0024】
前記取付クリップは、好ましくは、単一のプラスチック成形品から形成されている。
【0025】
あるいは、前記付勢手段は、少なくとも1つの付勢アームを形成する金属製のクリップを含むことも可能である。
【0026】
前記金属製のクリップは、C字型の金属製のクリップを含むことが可能である。この場合、前記C字形状のアームは、付勢機能を発揮し、前記C字形状のステム部分は、前記取付クリップの主本体部分と係り合う配置部分を形成しており、さらに、前記1つあるいは複数のアームは、前記保持手段の内部表面に向けて確実に付勢される。
【0027】
前記保持手段は、フック部分を有する少なくとも1つの指形保持部を含むことが可能である。この場合、前記フックの方向は、前記取付クリップの主本体部分に向けられている。
【0028】
前記付勢手段は、好ましくは、この付勢手段と前記フック部分との間において、前記内装部品を固定するように構成されている。
【0029】
別の態様では、食器洗浄機器に対して洗剤組成物の用量を供給するための供給カートリッジが提供される。このカートリッジは、第1の態様による取付装置を含む。
【0030】
本発明をよりよく理解するために、および、本発明の実施形態を実行する方法を示すために、単に例示を目的として、添付の図面を参照しながら説明を行う。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の第1の実施形態による取付装置を組み込んでいる、供給カートリッジの斜視図である。
【図2】図1に示した供給カートリッジおよび取付クリップの一側面を示す図である。
【図3】図1に示した供給カートリッジおよび取付クリップの、図2に示した側面とは反対側にある側面を示す図である。
【図4】図1から図3に示した供給カートリッジおよび取付クリップの上面図である。
【図5(a)】図1から図4に示した供給カートリッジの底面図である。
【図5(b)】図1から図4に示した取付クリップの底面図である。
【図6】第1の実施形態における取付装置、特に、取付クリップと、供給カートリッジ上に形成された摺動機構との間の関係をより詳細に示す図である。
【図7】第1の実施形態における取付装置、特に、取付クリップと、供給カートリッジ上に形成された摺動機構との間の関係をより詳細に示す図である。
【図8】第1の実施形態における取付装置、特に、取付クリップと、供給カートリッジ上に形成された摺動機構との間の関係をより詳細に示す図である。
【図9(a)】第1の実施形態におけるクリップの変形例を示す側面図である。
【図9(b)】第1の実施形態におけるクリップの変形例を示す斜視図である。
【図10】供給カートリッジの下段容器と連携する取付クリップの第2の実施形態を示す図である。
【図11】第2の実施形態における供給カートリッジおよび取付装置ならびに、供給カートリッジの蓋部が一方の側で配置された状態を示す図である。
【図12】供給カートリッジの下段容器と連携する、第2の実施形態における取付装置の上からの斜視図である。
【図13】第2の実施形態における供給カートリッジの下段容器および取付装置の、斜め上からの斜視図である。
【図14】供給カートリッジ、および、取付装置の第2の実施形態の変形例を示す斜視図である。
【図15】図14に示した取付装置および供給カートリッジの分解組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図1から図8を参照しながら、食器洗浄機器に対して洗剤用量(dosages of detergent)を供給するための供給カートリッジとともに使用する取付装置の第1の実施形態について説明する。
【0033】
この取付装置は、下段容器110に形成された摺動機構300と連携する取付クリップ200を備える。摺動機構300は、直線的に延びるラチェットベースとして機能し、その長さ方向に沿って垂直方向に規則的な間隔をおいて形成された複数の隆起Rによって規定される、複数の戻り止め位置を有している。この摺動機構300は、垂直方向において上方に延びており、下段容器110の一側面に形成されている。さらに、摺動機構300は、(この取付クリップ200から分離された状態の摺動機構300を示す)図5(a)から最もよくわかるように、その上にクリップ200を保持するための、垂直方向に延びるガイド部分Gを含むとともに、クリップ200の動きを、摺動機構300によって規定される垂直方向の経路に制限するような形状である。さらに、摺動機構300における最上部には、好ましくは、エンドストップ(図示せず)が設けられている。このエンドストップは、取付クリップ200が位置決め可能な摺動機構300によって規定されている経路における最も上の端部を越えて、取付クリップ200が移動してしまうことを防止するためのものである。
【0034】
取付クリップ200は、本体部分220から外側に垂下している一対の指形保持部210a、210bと、同様に本体部分220から延びている付勢手段230a、230bと、ラチェット部材300の隆起Rと連携する戻り止め手段240と、ラチェット部材300のガイド部分Gと連携する、横方向に配置されたガイド手段250a、250bとを備える。
【0035】
ここで、クリップ200および摺動機構300を備えた取付装置の構造および使用について、より詳細に説明する。
【0036】
既に述べたように、摺動機構300は、その垂直方向の範囲に沿って、規則的に間隔をおいた隆起Rを有するように、および、その横方向のエッジにガイド部分Gを有するように形成されている。これにより、ラチェットベースを形成し、これに沿って、複数の可能な取り付け位置の1つに対して、クリップ200を確実に配置することが可能となっている。工場段階で(あるいは、その後で)、摺動機構300の最も低い端部において、クリップ200のガイド手段250a、250bをガイド部分Gに嵌合させることによって、さらに、取付クリップ200を、摺動機構300に沿って所望の垂直位置までスライドさせることによって、取付クリップ200をラチェット部材300に付随させることが可能である。クリップ200をラチェット部材300に沿って移動させると、ある程度の柔軟性を有することが可能なように弾性的に形成されている戻り止め手段240も、ラチェット部材に沿って移動する。これにより、戻り止め手段240は、隆起に当たるたびに、外側に曲げられて、クリップ200を、次の垂直隆起を越えて所定の戻り止め位置に入るように押し進めることが可能となる。この摺動/押し進め作用は、戻り止め手段240が隆起Rの間の溝に位置した状態で、取付クリップ200を、摺動機構300に沿った任意の所望のある位置に移動するために使用することが可能である。これにより、垂直方向におけるクリップを任意の所望の高さ位置に確実に配置することが可能となる。したがって、この説明から、クリップ200は高さを調整可能であることがわかる。
【0037】
クリップ200は、特に、食器洗浄機器の内部のワイヤーバスケットに連携するように設計されている。これは、以下のように達成され得る。
【0038】
食器洗浄機器内のワイヤーバスケットあるいはラックは、一般的に、開放格子タイプ(open lattice type)の構造を有しており、一般的に、垂直方向および水平方向に延びる部材を備える。クリップ200を所望の高さに配置することによって、取付装置の付随した供給カートリッジ100を、食器洗浄機器の最上部ラックの横の部分(好ましくは隅部)に向けて、都合よく配置することが可能となる。指形保持部210a、210bは、それぞれ、その自由端に、クリップ200の本体部分220から離れるように曲げられた反り返り部分を有する。これにより、指形保持部210a、210bの反り返り部分215a、215b、および、付勢手段230a、230bのステム部分225a、225bによって形成されている顎エリアに対して、水平部材の1つを容易にはめ込むことが可能となる。ここで、付勢手段230a、230bは、戻り止め手段240の形成されているエリアに隣接した、クリップの本体部分220から延びるアームを有することがわかる。付勢手段230a、230bは、指形保持部210a、210bと供給カートリッジ100との中間に延びている。そして、これら付勢手段230a、230bの構成によれば、食器洗浄機器のラック/ワイヤーバスケットの水平部材が、指形保持部210a、210bの反り返り部分215a、215bの背後に差し込まれると、この水平部材が、固定位置に進められ、この固定位置において、水平部材は、付勢手段230a、230bの自由端と指形保持部210a、210bの内部表面との間で拘束される。
【0039】
付勢手段230a、230bのそれぞれは、それらの自由端部分228において、図9(a)および図9(b)に示されるクリップの変形例の図によって最もよく示されるように、傾斜面に沿って水平部材をガイドするように構成された保持エリアrを組み込んだ形状を有する。また、付勢手段230a、230bのそれぞれは、さらに、食器洗浄機器のラックにおける適切な水平部材が確実に配置されるように構成された保持エリアSを有する。この保持エリアSは、水平部材の保持エリアSから離れる動きに抵抗するように形成することも可能である。例えば、エリアSは、上向きに突き出た顎あるいは他の手段を有し、これにより、エリアS内における水平部材の確実な配置を確保することも可能である。また、付勢手段230a、230bは、指形保持部210a、210bにおける内表面に向けて弾性的に付勢されている。これにより、付勢手段230a、230bの保持エリア内に水平部材が差し込まれるにつれて、付勢手段230a、230bが供給カートリッジに向けて内側に曲げられる。そして、保持エリアS内において水平部材が正しく配置されたならば、付勢手段230a、230bが外側に跳ね返り、これにより、付勢手段230a、230bと指形保持部210a、210bとの間において、水平部材を確実に固定する。
【0040】
ユーザの観点からは、供給カートリッジを配置するための、上段のラックにおける適切な位置を選択し、クリップ200の反り返り部分215a、215bとステム部分225a、225bとの間の顎エリア内に水平部材の1つを差し込んで、供給カートリッジ100の基部がワイヤーラックの基部上に確実に固定されるまで、供給カートリッジを下向きに押し込めばよい。カートリッジが下向きに押し込まれると、水平部材は、付勢用の突起部と指形保持部との間における適切な保持位置に自動的に差し込まれ、クリップ200は、摺動機構300上の適切な位置に移動する。戻り止め手段240と隆起Rとの間に形成された確実な戻り止めメカニズム、および、クリップ200に対して水平部材を確実に配置することは、ともに、使用時において、供給カートリッジのいかなる不用意な動きをも防止することに役立つ。また、供給カートリッジ100の基部が、食器洗浄機器のラック/バスケットの基部エリアに対して完全には接触していない場合であっても、ワイヤーバスケットの側面に対してクリップ200を位置決めすることにより、例えば、下段容器110には、食器洗浄機器のバスケット/ラックの1つ以上の水平部材のいずれかに対して必然的に寄り掛かっている部分があるので、供給カートリッジ100の通常のぶら下げ位置がほぼ垂直の状態に維持される。
【0041】
注目すべき重要なポイントは、取付クリップ200が、間に垂直方向の間隙が形成された一対の指形保持部210a、210bを特徴としていることにある。この垂直方向の間隙によって、食器洗浄機器内における供給カートリッジの配置に、より多くの自由度が与えられている。2つの指形保持部210a、210bの間における上述の間隙により、供給カートリッジを、ワイヤー食器洗浄機器ラックにおける、垂直部材と水平部材とが互いに交叉するポイントに固定することが可能となる。このことは、デバイスを、食器洗浄ラックの頂部の水平部材に取り付ける必要がなく、任意の好適なポイントに取り付けることが可能である、ということを意味する。事実、2つの指形保持部の間のスペースの間に延びている中央の垂直ワイヤーは、供給カートリッジが垂直(鉛直)位置から外れる可能性を最小化することに役立つので、垂直のワイヤーと水平のワイヤーとの交叉する性質(crossing nature)は、実際に、供給カートリッジに対して、使用時における安定性を増すことが可能である。
【0042】
以上のように、食器洗浄機器内において使用する供給カートリッジのための、使い勝手がよく、供給カートリッジにおける簡単な取り付けが促進されるとともに、食器洗浄機器における内装部品内に供給カートリッジを確実に固定することが保証される取付装置を説明した。
【0043】
次に、図10から図13を参照しながら、本発明による取付装置における、他の可能な実施形態について示す。ここでは、読み手に理解されやすくするために、および、説明における冗長さを回避するために、等価的な部材については、等価的な符号によって示す。図10に示す摺動機構300は、下段容器110の一部を形成しており、下段容器110の上部の部材より上に延びていることがわかる。この摺動機構300は、単一の成形品として、下段容器110と一体的に形成することも可能である。摺動機構300は、さらに、取付クリップ200の動きを制限するために、エンドストップ300Sを、その上部に組み込んでいる。
【0044】
取付クリップ200の主部材と同様の、プラスチック成形品によって形成されている付勢手段230a、230bの代わりに、例えば、1つ以上のばね鋼部品からなる付勢手段230a、230bを形成することも可能であることもわかる。例えば、これらの付勢手段230a、230bを、ばね鋼材料のC字型の部品によって形成し、これらのC字型のアームが付勢手段230a、230b自体を形成するようにすることも可能であり、これら2つのC字型のアームをつないでいるステムを、取付クリップ200に形成されている適切な配置用突起(図示せず)内に配置することも可能である。あるいは、付勢手段230a、230bを、クリップ200の本体220に対して任意の都合のよい方法で配置された独立したばね鋼部材から形成することも可能である。
【0045】
ここで、別個の傾斜部分rおよび保持部分Sを有する付勢手段230a、230bとは異なり、前記付勢アームは、単純に、指形保持部210a、210bのフック部分に対して確実に付勢されているばね鋼の直線部分によって形成されていることがわかる。このフック部分は、第1の実施形態における反り返り部分の代わりに設けられており、食器洗浄機器の保持バスケットの水平部材を、これらのフック部分と付勢手段との間に対して簡単に差し込むことを可能とするものである。そして、これらのフック部分自体は、付勢手段230a、230bとフック領域との間に水平部材を押さえて維持する。
【0046】
他の全ての重要な点において、図10〜図13の取付クリップは、図1〜図9の実施形態にかかる取付クリップと同じように動作する。
【0047】
図14および図15に、第2の実施形態における取付装置の他の変形例を示す。ここで、図14の取付装置は、固定用のアーム210a、210bが、単純な湾曲したフック形状を有している一方、個々のばね鋼部品から形成された付勢手段r(図15の組立分解図から、最もよく理解することができる)が、配置用アーム232a、232bを有し、クリップの本体220上にそれらを配置する機能を有する点で、いくらか単純化されていることがわかる。その他の点では、図14および図15の実施形態は、図10〜図13の実施形態と同様であり、機能も同じである。なお、ここでは、摺動機構230における隆起された土台(ridged base)が図示されていないが、これは、単に、明確にするために図面から省略しているに過ぎない。図14および図15の構成における実際の実施形態では、摺動機構230を形成する前記の隆起された土台は存在する。
【0048】
当業者である読み手にとっては当然のことではあるが、クリップの設計に対して、本発明の教示から逸脱することなく、数多くの変形例を形成することが可能である。例えば、第2の実施形態の構成を、第1の実施形態の構成と組み合わせることも可能であり、その逆も可能である。また、特定の戻り止め手段が示されている場合、これらを、等価的な戻り止め手段で置き替えることも可能である。また、一対の保持用アームあるいは付勢手段が示されている場合に、当然のことではあるが、これらを、単一の保持手段あるいは付勢手段と、あるいは、実に、前記したいずれの部材(いくつであっても)で置き替えることも可能である。また、他の変形例についても、当業者にとっては明らかである。
【0049】
この出願と関連するこの明細書と同時に、あるいはその前に提出された全ての書類および文書であって、この明細書とともに公衆に閲覧することが可能となっている書類および文書に注意するべきである。このような書類および文書の全ての内容は、参照することによってこの明細書に組み込まれるものとする。
【0050】
この明細書(添付された特許請求の範囲、要約書および図面を含む)において開示された全ての特徴、および/または、同様に開示された任意の方法またはプロセスにおける全てのステップは、どのように組み合わせてもよい。ただし、前記のような特徴および/またはステップにおける少なくともいくつかが、相互に相容れない組み合わせである場合を除く。
【0051】
この明細書(添付された特許請求の範囲、要約書および図面を含む)において開示された特徴のそれぞれは、明示的な記載のない限り、同様の、等価なあるいは類似の目的を果たす他の特徴と置き換えることが可能である。したがって、明示的な記載のない限り、開示された特徴のそれぞれは、包括的な一連の均等物、または類似の特徴における一例にすぎない。
【0052】
本発明は、上述した実施形態の詳細に限定されるものではない。本発明は、この明細書(添付された特許請求の範囲、要約書および図面を含む)において開示されている特徴のうちの、任意の新規なものの1つ、または任意の新規な組み合わせ、あるいは同様に開示された任意の方法またはプロセスのステップにおける任意の新規なものの1つ、または任意の新規な組み合わせに及んでいる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付クリップ(200)と摺動機構(300)とを備えた取付装置において、前記摺動機構(300)が、洗剤供給カートリッジ(100)の一部を形成し、前記取付クリップ(200)が、前記摺動機構(300)に沿った複数の位置の1つに確実に配置可能であり、これにより、食器洗浄機器の内装部品に洗剤供給カートリッジ(100)を据え付けるための、高さ調整の可能な取り付けを実現する、取付装置。
【請求項2】
前記摺動機構(300)は、ほぼ垂直方向に延びており、洗剤供給カートリッジの1つの垂直の側面に形成されている、請求項1に記載の取付装置。
【請求項3】
前記取付クリップ(200)が、前記洗剤供給カートリッジ(100)を食器洗浄機器のラックあるいはバスケットに確実に配置するように構成されている、請求項1あるいは2に記載の取付装置。
【請求項4】
前記摺動機構(300)が、直線的に延びているラチェットベースを備え、このラチェットベースが、少なくともその長さの一部に沿って一定の間隔をおいて形成された複数の隆起(R)によって画定されている複数の戻り止め位置を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の取付装置。
【請求項5】
前記摺動機構(300)が、少なくとも1つの垂直に延びるガイド部分(G)を有し、このガイド部分(G)が、その上での取付クリップ(200)の動きを案内するようになっている、請求項4に記載の取付装置。
【請求項6】
前記取付クリップ(200)が、前記摺動機構(300)の前記少なくとも1つのガイド部分(G)と係り合うガイド手段(250A、250B)を有する、請求項5に記載の取付装置。
【請求項7】
前記取付クリップ(200)が、前記摺動機構(300)の隆起(R)と係り合う戻り止め手段(240)を有し、これにより、前記摺動機構(300)に沿った複数の可能な取り付け位置の1つに前記取付クリップ(200)を確実に配置可能となっている、請求項4、5、あるいは6に記載の取付装置。
【請求項8】
前記取付クリップ(200)が、この取付クリップ(200)を食器洗浄機器の内装部品に確実に配置するための保持手段(210a、210b)を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の取付装置。
【請求項9】
前記保持手段(210a、210b)が、前記取付クリップ(200)の本体部分(220)から外側に垂下しているとともに、前記食器洗浄機器の前記内装部品に対して確実に接続するように構成された、少なくとも1つの指形保持部を有する、請求項8に記載の取付装置。
【請求項10】
前記保持手段(210a、210b)が、少なくとも2つの指形保持部を有し、前記指形保持部が、水平方向において互いに間隔が置かれ、これにより、前記指形保持部の間で、食器洗浄機器のラックにおける垂直部材が移動できるようになっている、請求項9に記載の取付装置。
【請求項11】
前記取付クリップ(200)が、さらに、前記確実な接続を提供するための付勢手段(230a、230b)を有する、請求項9あるいは10に記載の取付装置。
【請求項12】
前記付勢手段(230a、230b)および前記保持手段(210a、210b)が、それらの間に前記内装部品を把持するように構成されている、請求項11に記載の取付装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つの指形保持部が、前記取付クリップ(200)の主本体部分から離れるように曲げられている反り返り部分(215a、215b)を有し、これにより、前記内装部品における簡単なはめこみを可能とする、請求項9、10、11あるいは12に記載の取付装置。
【請求項14】
前記反り返り部分および前記付勢手段(230a、230b)が、それらの間に顎エリアを形成し、その中で最も幅広の部分に内装部品を差し込んで狭窄エリア内に向けて徐々に移動することを可能にしている、請求項13に記載の取付装置。
【請求項15】
前記食器洗浄機器における前記内装部品が、前記保持手段(210a、210b)と付勢手段(230a、230b)との間に画定されている前記狭窄エリアにおいて、前記付勢手段(230a、230b)と保持手段(210a、210b)との間に確実に把持されている、請求項14に記載の取付装置。
【請求項16】
前記付勢手段(230a、230b)が、前記取付クリップ(200)の本体部分(220)から延びる、少なくとも1つのアームを有する、請求項13〜15のいずれか1項に記載の取付装置。
【請求項17】
前記付勢手段(230a、230b)が、前記少なくとも1つの指形保持部と前記摺動機構(300)との中間に延びている、請求項16に記載の取付装置。
【請求項18】
前記付勢手段(230a、230b)が傾斜エリア(r)を含み、この傾斜エリア(r)が、その傾斜表面に沿って、前記内装部品を案内するように構成されている、請求項17に記載の取付装置。
【請求項19】
前記付勢手段(230a、230b)が、使用時に前記内装部品が当接するように構成された保持エリア(S)を含む、請求項18に記載の取付装置。
【請求項20】
前記取付クリップ(200)が、単一のプラスチック成形品から形成されている、請求項1〜19のいずれか1項に記載の取付装置。
【請求項21】
食器洗浄機器に洗剤組成物の用量を供給するための供給カートリッジ(100)において、請求項1〜20のいずれか1項に記載の取付装置を含む、供給カートリッジ。
【請求項22】
この明細書において、図1〜図9を参照しながら十分に説明されている取付装置。
【請求項23】
この明細書において、図1〜図9を参照しながら十分に説明されている供給カートリッジ(100)。
【請求項24】
前記付勢手段(230a、230b)が、金属製のクリップを含む、請求項11あるいは12に記載の取付装置。
【請求項25】
前記付勢手段が、少なくとも1つの付勢アームを含む、請求項24に記載の取付装置。
【請求項26】
前記金属製のクリップが、C字型の金属製のクリップを含み、前記C字形状のアームが付勢機能を発揮し、前記C字形状のステム部分が、前記取付クリップ(200)の主本体部分(220)と係り合う配置部分を形成している、請求項24に記載の取付装置。
【請求項27】
前記1つあるいは複数のアームが、前記保持手段(210a、210b)の内部表面に向けて確実に付勢されている、請求項25あるいは26に記載の取付装置。
【請求項28】
前記保持手段(210a、210b)が、フック部分を有する少なくとも1つの指形保持部を含み、前記フックの方向が、前記取付クリップ(200)の主本体部分(220)に向けられている、請求項24〜27のいずれかに記載の取付装置。
【請求項29】
前記付勢手段が、この付勢手段と前記フック部分との間において、前記内装部品を固定するように構成されている、請求項28に記載の取付装置。
【請求項30】
請求項24〜29のいずれか1項に記載の取付装置を含む、供給カートリッジ(100)。
【請求項31】
この明細書において、図10〜図13および/または図14および図15を参照しながら十分に説明されている取付装置。
【請求項32】
この明細書において、図10〜図13および/または図14および図15を参照しながら十分に説明されている供給カートリッジ(100)。
【請求項1】
取付クリップ(200)と摺動機構(300)とを備えた取付装置において、前記摺動機構(300)が、洗剤供給カートリッジ(100)の一部を形成し、前記取付クリップ(200)が、前記摺動機構(300)に沿った複数の位置の1つに確実に配置可能であり、これにより、食器洗浄機器の内装部品に洗剤供給カートリッジ(100)を据え付けるための、高さ調整の可能な取り付けを実現する、取付装置。
【請求項2】
前記摺動機構(300)は、ほぼ垂直方向に延びており、洗剤供給カートリッジの1つの垂直の側面に形成されている、請求項1に記載の取付装置。
【請求項3】
前記取付クリップ(200)が、前記洗剤供給カートリッジ(100)を食器洗浄機器のラックあるいはバスケットに確実に配置するように構成されている、請求項1あるいは2に記載の取付装置。
【請求項4】
前記摺動機構(300)が、直線的に延びているラチェットベースを備え、このラチェットベースが、少なくともその長さの一部に沿って一定の間隔をおいて形成された複数の隆起(R)によって画定されている複数の戻り止め位置を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の取付装置。
【請求項5】
前記摺動機構(300)が、少なくとも1つの垂直に延びるガイド部分(G)を有し、このガイド部分(G)が、その上での取付クリップ(200)の動きを案内するようになっている、請求項4に記載の取付装置。
【請求項6】
前記取付クリップ(200)が、前記摺動機構(300)の前記少なくとも1つのガイド部分(G)と係り合うガイド手段(250A、250B)を有する、請求項5に記載の取付装置。
【請求項7】
前記取付クリップ(200)が、前記摺動機構(300)の隆起(R)と係り合う戻り止め手段(240)を有し、これにより、前記摺動機構(300)に沿った複数の可能な取り付け位置の1つに前記取付クリップ(200)を確実に配置可能となっている、請求項4、5、あるいは6に記載の取付装置。
【請求項8】
前記取付クリップ(200)が、この取付クリップ(200)を食器洗浄機器の内装部品に確実に配置するための保持手段(210a、210b)を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の取付装置。
【請求項9】
前記保持手段(210a、210b)が、前記取付クリップ(200)の本体部分(220)から外側に垂下しているとともに、前記食器洗浄機器の前記内装部品に対して確実に接続するように構成された、少なくとも1つの指形保持部を有する、請求項8に記載の取付装置。
【請求項10】
前記保持手段(210a、210b)が、少なくとも2つの指形保持部を有し、前記指形保持部が、水平方向において互いに間隔が置かれ、これにより、前記指形保持部の間で、食器洗浄機器のラックにおける垂直部材が移動できるようになっている、請求項9に記載の取付装置。
【請求項11】
前記取付クリップ(200)が、さらに、前記確実な接続を提供するための付勢手段(230a、230b)を有する、請求項9あるいは10に記載の取付装置。
【請求項12】
前記付勢手段(230a、230b)および前記保持手段(210a、210b)が、それらの間に前記内装部品を把持するように構成されている、請求項11に記載の取付装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つの指形保持部が、前記取付クリップ(200)の主本体部分から離れるように曲げられている反り返り部分(215a、215b)を有し、これにより、前記内装部品における簡単なはめこみを可能とする、請求項9、10、11あるいは12に記載の取付装置。
【請求項14】
前記反り返り部分および前記付勢手段(230a、230b)が、それらの間に顎エリアを形成し、その中で最も幅広の部分に内装部品を差し込んで狭窄エリア内に向けて徐々に移動することを可能にしている、請求項13に記載の取付装置。
【請求項15】
前記食器洗浄機器における前記内装部品が、前記保持手段(210a、210b)と付勢手段(230a、230b)との間に画定されている前記狭窄エリアにおいて、前記付勢手段(230a、230b)と保持手段(210a、210b)との間に確実に把持されている、請求項14に記載の取付装置。
【請求項16】
前記付勢手段(230a、230b)が、前記取付クリップ(200)の本体部分(220)から延びる、少なくとも1つのアームを有する、請求項13〜15のいずれか1項に記載の取付装置。
【請求項17】
前記付勢手段(230a、230b)が、前記少なくとも1つの指形保持部と前記摺動機構(300)との中間に延びている、請求項16に記載の取付装置。
【請求項18】
前記付勢手段(230a、230b)が傾斜エリア(r)を含み、この傾斜エリア(r)が、その傾斜表面に沿って、前記内装部品を案内するように構成されている、請求項17に記載の取付装置。
【請求項19】
前記付勢手段(230a、230b)が、使用時に前記内装部品が当接するように構成された保持エリア(S)を含む、請求項18に記載の取付装置。
【請求項20】
前記取付クリップ(200)が、単一のプラスチック成形品から形成されている、請求項1〜19のいずれか1項に記載の取付装置。
【請求項21】
食器洗浄機器に洗剤組成物の用量を供給するための供給カートリッジ(100)において、請求項1〜20のいずれか1項に記載の取付装置を含む、供給カートリッジ。
【請求項22】
この明細書において、図1〜図9を参照しながら十分に説明されている取付装置。
【請求項23】
この明細書において、図1〜図9を参照しながら十分に説明されている供給カートリッジ(100)。
【請求項24】
前記付勢手段(230a、230b)が、金属製のクリップを含む、請求項11あるいは12に記載の取付装置。
【請求項25】
前記付勢手段が、少なくとも1つの付勢アームを含む、請求項24に記載の取付装置。
【請求項26】
前記金属製のクリップが、C字型の金属製のクリップを含み、前記C字形状のアームが付勢機能を発揮し、前記C字形状のステム部分が、前記取付クリップ(200)の主本体部分(220)と係り合う配置部分を形成している、請求項24に記載の取付装置。
【請求項27】
前記1つあるいは複数のアームが、前記保持手段(210a、210b)の内部表面に向けて確実に付勢されている、請求項25あるいは26に記載の取付装置。
【請求項28】
前記保持手段(210a、210b)が、フック部分を有する少なくとも1つの指形保持部を含み、前記フックの方向が、前記取付クリップ(200)の主本体部分(220)に向けられている、請求項24〜27のいずれかに記載の取付装置。
【請求項29】
前記付勢手段が、この付勢手段と前記フック部分との間において、前記内装部品を固定するように構成されている、請求項28に記載の取付装置。
【請求項30】
請求項24〜29のいずれか1項に記載の取付装置を含む、供給カートリッジ(100)。
【請求項31】
この明細書において、図10〜図13および/または図14および図15を参照しながら十分に説明されている取付装置。
【請求項32】
この明細書において、図10〜図13および/または図14および図15を参照しながら十分に説明されている供給カートリッジ(100)。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5(a)】
【図5(b)】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9(a)】
【図9(b)】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5(a)】
【図5(b)】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9(a)】
【図9(b)】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2010−508051(P2010−508051A)
【公表日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−533948(P2009−533948)
【出願日】平成19年10月29日(2007.10.29)
【国際出願番号】PCT/GB2007/004119
【国際公開番号】WO2008/053187
【国際公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(506429673)レキット ベンキサー ナムローゼ フェンノートシャップ (36)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月29日(2007.10.29)
【国際出願番号】PCT/GB2007/004119
【国際公開番号】WO2008/053187
【国際公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(506429673)レキット ベンキサー ナムローゼ フェンノートシャップ (36)
【Fターム(参考)】
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