説明

受信回路

【課題】 使用形態の変化等による環境変化に対して安定した受信特性を得ることが可能な受信回路を提供すること。
【解決手段】 ダイレクトコンバージョン受信機の局部発振器11から、受信周波数と同一の周波数のローカル信号を発振し、そのローカル信号を高周波スイッチ13、インピーダンス等価器8、高周波スイッチ4、方向性結合器3を経由してアンテナ1に出力する。反射量検出器7にて、アンテナ1からの反射波の反射量を測定し、測定結果に基づき、反射が低減する方向に、インピーダンス整合回路2のインピーダンスを調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイレクトコンバージョン方式を採用した受信回路に関する。
【背景技術】
【0002】
また、小型、軽量化、低コスト化に適した受信機として、ダイレクトコンバージョン受信機が知られている。ダイレクトコンバージョン受信機では、アンテナで受信された高周波信号に、その高周波信号と同一周波数の局部発振信号(ローカル信号)を乗算し、受信された高周波信号を、中間周波数への変換を省いてダイレクトにベースバンド信号に変換する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
受信機におけるアンテナと受信回路との間のインピーダンス整合は、一般に、送信機から送られてくる電波をアンテナにより受信し、高周波信号をベースバンド信号に変換して復調し、その受信信号の受信電界強度を測定し、その測定結果に基づいてインピーダンス制御信号を生成し、生成された制御信号により、受信電界強度が増大する方向に可変インピーダンスを調整することによって行われる(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
また、送信用の電力増幅回路とアンテナとの間の送信インピーダンスの調整を行う回路は、例えば、特許文献3又は特許文献4に記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−193724号公報
【特許文献2】特開平7−111470号公報
【特許文献3】特開平10−341117号公報
【特許文献4】特開2001−16044号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年の携帯端末は、音声通話機能に加え、テレビ電話機能、ウェブブラウジング機能、あるいはメールの送受信機能等を有している。各使用場面において、人体(手や頭など)と携帯端末との相対的な位置関係はかなり異なる(例えば、通話時は、耳が携帯端末に接近するが、メール作成時には手の指が操作キーに接触する等)。したがって、携帯端末の使用状況に応じて、人体が携帯端末のアンテナ特性に及ぼす影響が異なる。
【0007】
また、携帯端末の通常の電話機能を利用する場合でも、アンテナのインピーダンスは種々、変化する。例えば、携帯端末が、机上の充電台にあるアンテナとしては理想的な状態にある待ち受け状態の他、通話時には人間の頭部に接する状態になる。また、携帯時に衣服のポケットなどに収納された場合も人体からの影響は無視できないほど大きくなる。このように、アンテナエレメントの外部状況が変化し、アンテナそのものの受信回路へのインピーダンスが変動する。
【0008】
このようなインピーダンスの変動により、アンテナと受信回路との間の不整合が生じ、アンテナで受信した電力を受信回路側へ十分に伝えることができなくなり、受信感度劣化の要因となってしまう。
【0009】
しかしながら、例えば上記特許文献1に記載された技術では、受信インピーダンス整合を行うタイミングが固定されているため(例えば、受信時の初期に1回だけ行うようになっているため)、上述したようにアンテナのインピーダンスの時々刻々の変化に追従した、きめの細かい適応的なインピーダンス制御を行うことが困難である。
【0010】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、使用形態の変化等による環境変化に対して安定した受信特性を得ることが可能な受信回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、第1に、高周波信号を受信するアンテナ素子を有するアンテナ部と、前記アンテナ部により受信した高周波信号を増幅する高周波増幅回路と、前記高周波信号と同じ周波数の局部発振信号を出力する局部発振器と、前記増幅された高周波信号に前記局部発振信号を用いて周波数変換を行う周波数変換部と、前記局部発振器と、前記周波数変換部又は前記アンテナ部とを選択的に接続する接続部と、前記局部発振器から前記接続部を介して前記アンテナ部に向けて出力された前記局部発振信号が、前記アンテナ部で反射して生じる反射量を計測する反射量検出器と、前記反射量検出器により計測された反射量に基づいて、前記アンテナ部と前記高周波増幅回路とのインピーダンス整合を制御するインピーダンス整合制御部とを備える受信回路が提供されるものである。
【0012】
この構成により、例えばダイレクトコンバージョン方式のように、受信信号と一致した周波数の局部発振信号を利用して、アンテナ部において生じる反射の反射量を測定することにより、任意のタイミングで、受信周波数におけるインピーダンスの変動を把握し、対応することができる。したがって、使用形態の変化等による環境変化に起因したインピーダンスの変化に対応することが可能であるので、安定した受信特性を得ることができる。
【0013】
本発明は、第2に、上記第1に記載の受信回路であって、前記インピーダンス整合制御部は、前記アンテナ部と前記高周波増幅回路との間に設けられた整合回路と、前記反射量検出器により計測された反射量に基づいて前記整合回路を制御する第一の制御回路とを有する。
【0014】
この構成により、例えば反射量が少なくなるように整合回路を段階的又は連続的に調整することで、アンテナ部と高周波増幅回路とのインピーダンス整合を最適に保つことができる。
【0015】
本発明は、第3に、上記第1又は第2に記載の受信回路であって、前記アンテナ部は複数のアンテナ素子を有し、前記インピーダンス整合制御部は、前記複数のアンテナ素子のうちの少なくとも一つを選択して前記高周波増幅回路に接続するアンテナ素子選択部と、前記反射量検出器により計測された反射量に基づいて前記アンテナ素子選択部を制御する第二の制御回路とを有する。
【0016】
この構成により、反射量に基づいてアンテナ素子を選択することで、アンテナ部と高周波増幅回路とのインピーダンス整合を最適に保つことができる。
【0017】
本発明は、第4に、上記第3に記載の受信回路であって、前記第二の制御回路は、前記アンテナ素子選択部を制御し、複数のアンテナ素子の各々に対して計測された反射量が最も少ないアンテナ素子を選択する。
【0018】
この構成により、各々のアンテナ素子から最も反射量が少ないアンテナ素子を選択するので、簡易にアンテナ部と高周波増幅回路とのインピーダンス整合を最適に保つことができる。
【0019】
本発明は、第5に、上記第1ないし第4のいずれかに記載の受信回路であって、前記接続部は、前記局部発振器と、前記周波数変換器又は前記アンテナ部とを選択的に接続する第1のスイッチと、前記アンテナ部と、前記高周波増幅回路又は前記第1のスイッチとを選択的に接続する第2のスイッチと、前記アンテナ部と前記第2のスイッチとの間に設けられ、前記第2のスイッチからの信号を前記アンテナ部に向けて出力すると共に、前記アンテナからの信号を前記反射量検出器に出力する方向性結合器とを有する。
【0020】
この構成により、スイッチと、方向性結合器とを用いて、アンテナ部への局部発振信号の出力と、アンテナ部からの反射波を反射量検出器に向けて送り出すことができる。
【0021】
本発明は、第6に、上記第5に記載の受信回路であって、前記接続部は、前記第1のスイッチと前記第2のスイッチとの間に挿入されるインピーダンス等価器を更に有する。
【0022】
この構成により、アンテナ部から見た、局部発振器からの信号が入力される経路のインピーダンスと、前記高周波増幅回路を含む受信信号が出力される経路のインピーダンスを等しくするなどの調整を行うことができる。
【0023】
本発明は、第7に、上記第1ないし第4のいずれかに記載の受信回路であって、前記接続部は、前記局部発振器と、前記周波数変換器又は前記アンテナ部とを選択的に接続する第1のスイッチと、前記アンテナ部からの信号を前記高周波増幅回路に出力し、前記第1のスイッチからの信号を前記アンテナ部に出力するサーキュレータと、前記高周波増幅回路と、前記周波数変換器又は前記反射量検出器とを選択的に接続する第2のスイッチとを有する。
【0024】
この構成により、反射量を検出する際、高周波増幅回路にて増幅したアンテナ部からの反射波を利用することができるため、反射量の検出効率の向上を図ることができる。
【0025】
本発明は、第8に、上記第1ないし第7のいずれかに記載の受信回路であって、前記インピーダンス整合制御部は、時分割多重方式における受信タイムスロットおよび送信タイムスロットを除くタイムスロット期間において前記アンテナ部と前記高周波増幅回路とのインピーダンス整合を制御する。
【0026】
この構成により、時分割多重方式の通信を行う受信回路において、自装置の通信を行う期間以外でインピーダンス整合の制御を行うので、通信中であってもインピーダンス整合のための制御を行うことが可能となるので、アンテナと受信回路との間のインピーダンス整合の変動に追従することができる。
【0027】
本発明は、第9に、上記第1ないし第8のいずれか一項に記載の受信回路であって、前記アンテナ部は、伸縮自在のアンテナ素子を有し、前記反射量検出器に計測された反射量に基づいて、前記伸縮自在のアンテナ素子の伸縮量が不適切な場合にその旨を報知する報知部を更に備える。
【0028】
この構成により、ホイップアンテナ等の伸縮自在のアンテナ素子を用いた場合に、そのアンテナの位置が適切でないとき、ユーザにその事実を報知するので、アンテナの伸縮位置や収納位置が不適切であることによって生じる受信感度の低下を、未然に防止することが可能となる。
【0029】
本発明は、第10に、上記1ないし第9のいずれかに記載の受信回路を備えた通信装置が提供されるものである。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、使用形態の変化等による環境変化に対して安定した受信特性を得ることが可能な受信回路を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る受信回路の一例の主要な構成を示す回路図である。第1の実施形態では、受信回路の一例として、ダイレクトコンバージョン受信機を示す。
【0032】
ここで、図1のダイレクトコンバージョン受信機は、PDC方式あるいはGSM方式に準拠し、かつ、TDMA通信方式に対応したマルチバンドの携帯通信端末に搭載されているものとする。なお、図1において、送信系の回路は省略している。
【0033】
図1に示すように、本実施形態のダイレクトコンバージョン受信機は、高周波信号を受信するアンテナ素子を有するアンテナ回路1と、アンテナ回路1と高周波アンプ5との間のインピーダンス(アンテナ回路1から見た受信インピーダンス)を調整するためのインピーダンス整合回路2と、方向性結合器3と、受信経路とローカル信号注入用経路のいずれかを選択するための高周波スイッチ4と、高周波増幅回路(以下、高周波アンプ)5と、インピーダンス整合回路2のインピーダンスをダイナミックに調整する制御回路6と、方向性結合器3の端子P3から出力される、アンテナ回路1からの反射波の反射量を測定する反射量検出器7と、インピーダンス等価器8と、ミキサ9a,9bと、90°位相シフタ10と、ローカル信号の2倍を発生する局部発振器11と、ローカル信号の2倍の周波数を2分周する分周器12と、分周器12を経由して得られるローカル信号の供給先を切り換える高周波スイッチ13と、ローパスフィルタ14a,14bと、を有する。上記の通り、ローカル信号の周波数は、局部発振器11と分周器12によって生成する。実設計上は、局部発振器11の出力をローカル信号の周波数としてそのまま使用せずに、回りこみ、C/N確保等を考慮して、受信周波数の2〜4倍を発振させて復調器入力の直前で分周することが多い。本実施の形態でも、この構成を採用している。
【0034】
なお、本実施形態において、第一の制御回路の一例として動作する制御回路6及びインピーダンス整合回路2は、インピーダンス整合制御部の一例として動作する。ミキサ9a,9b及び90°位相シフタ10は周波数変換部の一例として動作する。高周波スイッチ13は第1のスイッチの一例として動作する。また、高周波スイッチ4は第2のスイッチの一例として動作する。
【0035】
ここで、アンテナ回路1で受信されて得られる高周波信号(RF信号)の周波数をFrとし、局部発振器11から出力されるローカル信号の周波数をfとすると、f=2Frという関係にある。受信時には、ミキサ9a,9bにて、受信された高周波信号に、これと同じ周波数をもつローカル信号が乗算(ミキシング)され、これによって高周波信号は、ダイレクトにベースバンド信号に変換される。
【0036】
図1の回路では、ローカル信号をアンテナ回路1に向けて注入するための経路(ローカル信号注入用経路)を適宜、形成することができるようになっており、アンテナ回路1からの反射波の反射係数、反射電力係数、VSWR等の反射量を反射量検出器7で検出し、制御回路6がその検出結果から、アンテナ回路1と高周波アンプ5との間のインピーダンス整合状態を推定し、アンテナ回路1からの反射を低減する方向にインピーダンス整合回路2のインピーダンスを調整するものである。
【0037】
ローカル信号注入用経路は、分周器12と、局部発振器11と、90°シフタ10又はアンテナ回路1側のインピーダンス等化器8とを選択的に接続してローカル信号の供給先を切り換える高周波スイッチ13と、インピーダンス等価器8と、アンテナ回路1側の方向性結合器3と、高周波増幅回路又は高周波スイッチ13とを選択的に切り換える高周波スイッチ4と、方向性結合器3と、整合回路2とを有して構成される。ローカル信号をアンテナ回路1に向けて注入するとき、高周波スイッチ14は、端子S3側に切り換えられ、また、高周波スイッチ4は、端子S2側に切り換えられる。
【0038】
インピーダンス整合回路2は、可変容量ダイオード等により実現される可変容量やインダクタンス等を含み、その容量値を変化させることによって、受信インピーダンスを連続的、あるいは、段階的に変化させることが可能である。
【0039】
制御回路6は、例えば、アンテナ回路1からの反射量と、受信インピーダンスと、を対応づけしたテーブルを有しており、このテーブルに基づき、反射量を減少させる方向に、インピーダンス整合回路2を、連続的あるいは段階的に調整する。
【0040】
インピーダンス等価器8は、ローカル信号注入用経路が形成されているときに、アンテナ回路1からみたインピーダンスが、正規の受信経路のインピーダンスと等しくなるようにする目的で挿入されるものである。すなわち、インピーダンス等価器8の入力インピーダンス(アンテナ回路1からみたインピーダンス)は、高周波アンプ5の入力インピーダンスと同じに設定されている。
【0041】
図2は、方向性結合器の機能を説明するための図である。図2に示すように、方向性結合器2は、P1〜P4の4つの端子を有する。ここで、端子P4は終端している。そして、端子P1と端子P2は双方向に結合しており、また、端子P2と端子P4は結合しているが、端子P2と端子P3は結合していない。すなわち、端子P2から高周波信号Q1が入力されると、このQ1は、そのまま端子P1に出力されると共に、端子P4には、Q1から分波された出力Q2が得られるが、端子P3には、何らの出力も得られない。
【0042】
同様に、端子P1と端子P3は結合しているが、端子P1と端子P4は結合していない。すなわち、端子P1から高周波信号R1が入力されると、このR1は、そのまま端子P2に出力されると共に、端子P3には、R1から分波された出力R2が得られるが、端子P4には、何らの出力も得られない。
【0043】
したがって、受信インピーダンスの調整時に、高周波スイッチ4の端子S2を介して方向性結合器の端子P2に注入されるローカル信号は、そのまま端子P1から出力され、インピーダンス整合回路2を経由してアンテナ回路1に到達する。また、アンテナ回路1で生じる反射波は、インピーダンス整合回路2を経由して方向性結合器3の端子P1に入力され、その分波成分が端子P3から出力され、その分波成分は反射量検出器7に導かれる。このようにして、アンテナ回路1の反射量を、反射量検出器7により測定することができる。
【0044】
次に、図1に戻り、アンテナ回路1と高周波アンプ5(受信回路の入口に相当する)との間のインピーダンスを最適化するための手順を具体的に説明する。
【0045】
まず、局部発振器11より出力されたローカル信号(周波数Frの信号)を、高周波スイッチ13、インピーダンス等価器8、高周波スイッチ4、方向性結合器3、およびインピーダンス整合回路2を介してアンテナ回路1に注入する。
【0046】
次に、アンテナ回路1からの反射波を、方向性結合器3を経由して反射量検出器(DET)7に導き、反射量検出器7にて反射量(反射係数、反射電力係数、VSWR等)を検出する。
【0047】
制御回路6は、例えば、実測された反射量があらかじめ設定された基準値以下になるように、若しくは最小になるように、インピーダンス整合回路2を調節する。
【0048】
以上の受信インピーダンス調整の手順をまとめると、図8のようになる。図8は、本発明の第1の実施形態に係る受信回路における受信インピーダンスの調整手順を示すフロー図である。
【0049】
まず、周波数選択信号によって、局発チャネル(すなわち、局部発振周波数)を指定し(ステップS100)、高周波スイッチ13を端子S3側に切り換え、また、高周波スイッチ4を端子S2側に切り換える(ステップS101)。
【0050】
そして、局部発振器(ローカルシンセサイザ)11の発振を開始する(ステップS102)。これにより、ローカル信号が、ローカル信号注入用経路を経由してアンテナ回路1側に注入され、アンテナ回路1にて反射波が生じる。
【0051】
反射波は、方向性結合器3の端子P3から出力され、反射量検出器(DET)7にて測定する(ステップS103)。そして、制御回路6は、測定された反射量を所定の基準値と比較し(ステップ103)、その比較動作を行いつつ、測定された反射量が基準値よりも小さくなるように(あるいは、反射量が最低値になるように)、インピーダンス整合回路2を調整する(ステップS105)。
【0052】
そして、制御回路6は、インピーダンス整合回路2の制御パラメータを、内蔵するメモリ(不図示)に格納する(ステップS106)。
【0053】
次に、インピーダンス整合回路2のインピーダンス調整を行うタイミングについて説明する。
【0054】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る受信回路におけるインピーダンス調整を行うタイミングを示すタイミング図である。図3(a)は、アイドルモード(間欠受信モード)におけるインピーダンスの調整タイミングを示し、図3(b)は、通信中(ディディケーテッドモード)におけるインピーダンスの調整タイミングを示している。
【0055】
本実施形態のダイレクトコンバージョン受信機は、TDMA(時分割多元接続)方式の携帯通信端末に搭載されている。TDMA方式の送受信フレームは、複数のタイムスロットからなり、そのうちの一つのタイムスロットを送信期間あるいは受信期間として割り当て、時分割にて送受信を行う。
【0056】
送信/受信は、動作モード制御信号により切り換えられる。また、送信用アンテナと受信用アンテナは異なっており、使用するアンテナは、動作モードに応じて切り換えられる。なお、アンテナ切り換え制御信号により、アンテナの切り換えが行われる。
【0057】
ここで、送信あるいは受信に使用されないタイムスロット期間は、空いている期間(つまり、送受信に使用されない期間)であるから、本実施形態では、この空き期間を利用して、受信インピーダンスの調整(すなわち、アンテナ回路1へのローカル信号の注入、アンテナ回路1からの反射量の測定ならびにインピーダンス整合回路2の調整)を実施する。これにより、アイドルモード時あるいは通話時において、リアルタイムで受信インピーダンスの制御を行うことができ、人体の接近状態に応じて時々刻々と変化するアンテナのインピーダンスに追従して、リアルタイムの適応制御を実施することが可能となる。よって、受信インピーダンスを、常に最適な状態に保つことが可能となる。
【0058】
なお、TDMA通信方式におけるアイドルモードは、携帯通信端末が基地局からの制御信号を間欠的に受信し、自機がどの基地局のエリアに位置しているかを把握するためのモードである。
【0059】
アイドルモードのときは、フレーム毎の、空いている受信スロット期間を受信インピーダンスの調整期間とする。すなわち、図3(a)において、タイムスロットTs1(時刻t2〜t3)が、基地局からの制御信号を受信する期間である。そして、タイムスロットTs6(時刻t7〜t8)が、受信インピーダンスを調整する期間である。
【0060】
また、通話中の場合は、図3の下側に示すように、受信期間(タイムスロットTs1:時刻t2〜t3)と、送信期間(タイムスロットTs4:時刻t5〜t6)以外の、空いているタイムスロット期間(ここでは、タイムスロットTs6(時刻t7〜t8)の期間)を、受信インピーダンスの調整期間とする。
【0061】
このような本発明の第1の実施形態によれば、ダイレクトコンバージョン方式における局部発振器11(及び分周器12)が受信周波数と同一の周波数の信号の発生源であることを利用し、局部発振器11から出力されるローカル信号をアンテナ回路1に向けて注入し、アンテナ回路1からの反射量を測定することにより、受信周波数帯におけるアンテナ回路1と高周波アンプ5との間のインピーダンスの整合状態をチェックする。したがって、実際に信号を受信し、受信信号を復調し、電界強度やSNR等を検出する、というような処理を行うことなく、より自由に、アンテナ回路1と高周波アンプ5との間のインピーダンスを調整することが可能となる。
【0062】
したがって、アイドル期間(待ち受け期間)中においても受信インピーダンスの調整を行うことができる。また、TDMAフレーム中の空きタイムスロット期間に、受信インピーダンスの調整を行うことにより、人体の接近状態に応じて時々刻々と変化するアンテナのインピーダンスに追従してリアルタイムの適応制御を実施することが可能となる。よって、受信インピーダンスを、常に最適な状態に保つことができる。
【0063】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る受信回路の一例の主要な構成を示す回路図である。図4において、図1と重複する部分には、同一の符号を付す。
【0064】
図4に示すように、本実施形態のダイレクトコンバージョン受信機は、アンテナ部として、複数の受信アンテナA1〜Anが設けられており、アンテナ素子選択部の一例として動作する高周波スイッチ15の接続(端子W1〜Wn)を、第二の制御回路の一例として動作する制御回路6からのアンテナ選択信号(CS)によってダイナミックに切り換えることによって、受信インピーダンスが最小となるアンテナを選択する。他の構成は、図1のダイレクトコンバージョン受信機と同じである。なお、アンテナ素子選択部は、受信アンテナA1〜Anのうちの少なくとも一つを選択する構成としてもよい。
【0065】
複数のアンテナA1〜Anは、携帯端末の使用状況毎の人体の影響を考慮し、各使用状況に適合するように、アンテナの位置等の特性が最適化されている。そして、それらのアンテナの中から、反射量が最も小さなアンテナが選ばれる。このようにして選ばれたアンテナが、すなわち、その時点の携帯端末の使用状況に適合するアンテナである。
【0066】
図9を用いて、アンテナ選択のための手順を説明する。図9は、本発明の第2の実施形態に係る受信回路における受信インピーダンスの調整手順を示すフロー図である。
【0067】
まず、局発チャネル(すなわち、局部発振周波数)を指定する(ステップS200)。次に、高周波スイッチ13を端子S3側に切り換え、また、高周波スイッチ4を端子S2側に切り換える(ステップ201)。これにより、ローカル信号注入用経路が形成される。
【0068】
そして、局部発振器(ローカルシンセサイザ)11の発振を開始する(ステップS202)。また、アンテナ選択器としての高周波スイッチ15を切り換える(ステップS203)。そして、ローカル信号を、ローカル信号注入用経路を経由してアンテナ1側に注入する。これにより、アンテナ1にて反射波が生じる。
【0069】
反射波は、方向性結合器3の端子P3から出力され、反射量検出器(DET)7にて測定する(ステップS204)。そして、現在選択されているアンテナについての反射量を、メモリ(不図示)に格納する。そして、上記動作を、すべてのアンテナについて実施する(ステップS206,S207,S204,S205)。
【0070】
そして、繰り返し反射量を測定した中から最小のものを選択して、高周波スイッチ15を切り換える(ステップS208)。
【0071】
このような本発明の第2の実施形態によれば、アンテナを切り換えることによって、受信インピーダンスをステップ的に切り換えるため、広範囲に渡るインピーンダンス調整を迅速に行うことができる。
【0072】
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態に係る受信回路の一例の主要な構成を示す回路図である。図5において、図1及び図4と重複する部分には、同一の符号を付す。
【0073】
図5に示すように、制御回路6が、反射量の実測結果に基づき、高周波スイッチ15を切り換えてアンテナの選択を行い、その後、インピーダンス整合回路2のインピーダンスの調整も実施するようになっている。このとき、制御回路6は、第一の制御回路及び第二の制御回路の一例として動作する。
【0074】
図5のダイレクトコンバージョン受信機では、第2の実施形態と同様に、高周波スイッチ15によってk番目のアンテナを選択してローカル信号を注入し、反射波を方向性結合器3、反射量検出器(DET)7でピックアップする。そして、この反射量を記憶しておき、次にアンテナエレメントをk+1番目、k+2番目・・・に設定して同じ動作を繰り返す。このとき、インピーダンス整合器2のインピーダンスは、あらかじめ決められた基準の状態に固定しておく。
【0075】
そして、その繰り返し反射量を測定した中から最小のものを選択して、高周波スイッチ15を切り換える。その後、その選択したアンテナに再度、ローカル信号を注入し、反射量があらかじめ設定された値以下になるように、若しくは、最小となるように、インピーダンス整合回路2のインピーダンスを、制御回路6により調整する。
【0076】
このような本発明の第3の実施形態によれば、アンテナの切り換えによって、広範囲に渡るインピーダンスの調整を迅速に行い(インピーンダンスの粗調整)、次に、インピーダンス整合器2によるインピーダンスの微調整を行う。したがって、より高精度の受信インピーダンスの調整を行うことができる。
【0077】
(第4の実施形態)
図6は、本発明の第4の実施形態に係る受信回路の一例の主要な構成を示す回路図である。図6において、図1と重複する部分には、同一の参照符号を付す。
【0078】
図6のダイレクトコンバージョン受信機の主要な動作は、図1の受信機と同じである。ただし、図6の場合、方向性結合器(図1の参照符号3)の代わりに、サーキュレータ30を用いている。また、高周波スイッチ4が、高周波アンプ5の後段に設けられている。
【0079】
図6のダイレクトコンバージョン受信機では、反射量の測定を実施しているときも、アンテナ1から見て、高周波アンプ5が常に見えていることになり、したがって、図6では、インピーダンス等価器(図1の参照符号8)は不要である。
【0080】
また、図6のダイレクトコンバージョン受信機では、アンテナからの反射波は、サーキュレータ30を介して高周波アンプ5に入力されて増幅され、その増幅された反射波が、高周波スイッチ4を介して反射量検出器(DET)7に導かれるため、反射量検出器7におけるピックアップ効率(すなわち、S/N)が向上する。
【0081】
図7は、サーキュレータの機能を説明するための図である。図7に示すように、サーキュレータ30は、3つの端子P5,P6,P7を有しており、隣り合う端子間における信号の伝達が可能である。すなわち、信号Q6(端子P5から端子P6に向かう信号)、信号Q7(端子P6から端子P7に向かう信号)、ならびに信号Q8(端子P7から端子P5に向かう信号)の伝達が可能である。
【0082】
このような本発明の第5の実施形態によれば、反射量を検出する際、高周波増幅回路にて増幅したアンテナ部からの反射波を利用することができるため、反射量の検出効率の向上を図ることができる。
【0083】
なお、本実施形態の構成は、第2の実施形態(図4)又は第3の実施形態(図5)に示された構成である、アンテナ素子A1〜An及び高周波スイッチ15を利用した構成に適用してもよい。
【0084】
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態では、アンテナからの反射量の実測値から伸縮自在のホイップアンテナが不適切な位置にあることを検出し、ユーザに、ホイップアンテナの位置の修正を促すように報知する携帯端末ついて説明する。これにより、常に、ホイップアンテナが正しい位置にある状態において受信処理を行うことができる。これにより、アンテナの伸縮位置や収納位置が不適切であることによって生じる受信感度の低下を、未然に防止することが可能となり、受信機の利便性が向上する。
【0085】
図10は、携帯端末に使用されるホイップアンテナについて説明するための図であり、図10(a)はホイップアンテナの要部を示す断面図、図10(b)は、ホイップアンテナが携帯端末の筐体内に正しく収容された状態を示す断面図であり、図10(c)は、ホイップアンテナが携帯端末の筐体から引き伸ばされた状態(正しい伸長状態)を示す断面図である。
【0086】
図10(a)に示すように、ホイップアンテナ(AN)は、収納時用エレメント(ヘリカルアンテナ部)17と、伸長時用エレメント(棒状アンテナ部)18と、を含んでいる。収納時には、上部の収納時用アンテナ(ヘリカルアンテナ部)17が使用される。伸長時には、下部の棒状アンテナ部18が使用される。
【0087】
収納時用アンテナ(ヘリカルアンテナ部)17と、伸縮時用エレメント(棒状アンテナ部)18は、各々、絶縁されており、各アンテナ部分が独立した給電部を具備する。ユーザによって、各アンテナエレメント(17,18)の給電部分がストッパ20(筐体側接続部分)に接触する状態にて収納もしくは伸長されて固定されていれば、アンテナ1と高周波アンプ5(受信回路)の接続は、正常な接続状態である。
【0088】
図10(b)では、ホイップアンテナ(AN)が、携帯端末の筐体19内に、正しく収納されている。ホイップアンテナ(AN)は、ストッパ20により係止されている。この状態では、収納時用エレメント17がホイップアンテナ(AN)の給電部となる。
【0089】
図10(c)は、ホイップアンテナ(AN)が、携帯端末の筐体19から、正しく引き伸ばされた状態を示している。ホイップアンテナ(AN)は、ストッパ20により係止されている。この状態では、伸長時用エレメント18が、ホイップアンテナ(AN)の給電部となる。
【0090】
図11は、本発明の第5の実施形態における受信回路の動作を説明するための図である。
【0091】
図11(a)の場合は、ホイップアンテナが伸長状態と収納状態の中間にあり、したがって、高周波アンプ(受信回路)5は、アンテナ(AN)とは全く接続されておらず、アンテナとしては機能しない状態である。
【0092】
図4の構成をもつダイレクトコンバージョン受信機では、図11(a)の状態においてローカル信号を注入すると、アンテナ(A1〜An)からの反射量は最大となり、反射量検出器(DET)7の検出量は最大値(異常値)を示す。したがって、アンテナが、不適切な位置にあることを検出することができる。
【0093】
この場合には、制御回路6は、使用者に対して、携帯端末の表示部21上に、アンテナエレメントを正しく収納、若しくは伸長するよう促すメッセージを表示する。これにより、常に、アンテナが正しい位置にある状態において受信処理を行うことができる。なお、ユーザに報知する手段としては、表示部21のほか、音声出力等で報知してもよい。
【0094】
図12は、本発明の第5の実施形態に係る受信回路の一例の主要な構成を示す回路図である。図12において、前掲の図面と重複する部分には、同一の符号を付す。
【0095】
図12のダイレクトコンバージョン受信機の基本的な構成は、図1や図4の受信機と同じである。ただし、図12の場合、伸縮自在のホイップアンテナ(AN)を使用しており、また、制御回路6は、インピーダンス整合回路2のインピーンダンス調整を行うと共に、あるいは、そのインピーダンス調整に代えて、表示部21の表示も制御する。なお、図12中、参照符号22は送信信号用のローパスフィルタであり、参照符号23は送信アンプであり、参照符号40はデュプレクサである。
【0096】
このような本発明の第5の実施形態によれば、事前に、ユーザに対して、ホイップアンテナの位置が不適切であることを報知し、ホイップアンテナを適正な位置に修正させることができる。よって、常に、受信に適したアンテナ状態の下で受信を開始することができる。
【0097】
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、ダイレクトコンバージョン方式を採用する受信回路において、受信周波数と局部周波数が同一であることを利用し、その局部発振出力をアンテナ回路へ注入しアンテナ回路側からの反射量を計測して、受信する周波数に応じて、アンテナと高周波増幅回路(受信回路)間におけるインピーダンス整合を最適化し、受信特性の向上を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明の受信回路は、使用形態の変化等による環境変化に対して安定した受信特性を得ることが可能な効果を有し、携帯電話装置の受信回路等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る受信回路の一例の主要な構成を示す回路図
【図2】方向性結合器の機能を説明するための図
【図3】本発明の第1の実施形態に係る受信回路におけるインピーダンス調整を行うタイミングを示すタイミング図
【図4】本発明の第2の実施形態に係る受信回路の一例の主要な構成を示す回路図
【図5】本発明の第3の実施形態に係る受信回路の一例の主要な構成を示す回路図
【図6】本発明の第4の実施形態に係る受信回路の一例の主要な構成を示す回路図
【図7】サーキュレータの機能を説明するための図
【図8】本発明の第1の実施形態に係る受信回路における受信インピーダンスの調整手順を示すフロー図
【図9】本発明の第2の実施形態に係る受信回路における受信インピーダンスの調整手順を示すフロー図
【図10】携帯端末に使用されるホイップアンテナについて説明するための図
【図11】本発明の第5の実施形態における受信回路の動作を説明するための図
【図12】本発明の第5の実施形態に係る受信回路の一例の主要な構成を示す回路図
【符号の説明】
【0100】
1 アンテナ
2 インピーダンス整合回路
3 方向性結合器
4 高周波スイッチ
5 高周波アンプ
6 制御回路
7 反射量検出器
8 インピーダンス等価器
9a,9b ミキサ
10 90°位相シフタ
11 局部発振器
12 分周器
13 高周波スイッチ
14 ローパスフィルタ
15 高周波スイッチ
17 収納時用エレメント
18 伸長時用エレメント
19 筐体
20 ストッパ
21 表示部
22 送信信号用ローパスフィルタ
23 電力増幅器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高周波信号を受信するアンテナ素子を有するアンテナ部と、
前記アンテナ部により受信した高周波信号を増幅する高周波増幅回路と、
前記高周波信号と同じ周波数の局部発振信号を出力する局部発振器と、
前記増幅された高周波信号に前記局部発振信号を用いて周波数変換を行う周波数変換部と、
前記局部発振器と、前記周波数変換部又は前記アンテナ部とを選択的に接続する接続部と、
前記局部発振器から前記接続部を介して前記アンテナ部に向けて出力された前記局部発振信号が、前記アンテナ部で生じる反射の反射量を計測する反射量検出器と、
前記反射量検出器により計測された反射量に基づいて、前記アンテナ部と前記高周波増幅回路とのインピーダンス整合を制御するインピーダンス整合制御部と
を備える受信回路。
【請求項2】
請求項1に記載の受信回路であって、
前記インピーダンス整合制御部は、前記アンテナ部と前記高周波増幅回路との間に設けられた整合回路と、前記反射量検出器により計測された反射量に基づいて前記整合回路を制御する第一の制御回路とを有する受信回路。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の受信回路であって、
前記アンテナ部は複数のアンテナ素子を有し、
前記インピーダンス整合制御部は、前記複数のアンテナ素子のうちの少なくとも一つを選択して前記高周波増幅回路に接続するアンテナ素子選択部と、前記反射量検出器により計測された反射量に基づいて前記アンテナ素子選択部を制御する第二の制御回路とを有する受信回路。
【請求項4】
請求項3に記載の受信回路であって、
前記第二の制御回路は、前記アンテナ素子選択部を制御し、複数のアンテナ素子の各々に対して計測された反射量が最も少ないアンテナ素子を選択する受信回路。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか一項に記載の受信回路であって、
前記接続部は、
前記局部発振器と、前記周波数変換器又は前記アンテナ部とを選択的に接続する第1のスイッチと、
前記アンテナ部と、前記高周波増幅回路又は前記第1のスイッチとを選択的に接続する第2のスイッチと、
前記アンテナ部と前記第2のスイッチとの間に設けられ、前記第2のスイッチからの信号を前記アンテナ部に向けて出力すると共に、前記アンテナからの信号を前記反射量検出器に出力する方向性結合器と
を有する受信回路。
【請求項6】
請求項5に記載の受信回路であって、
前記接続部は、前記第1のスイッチと前記第2のスイッチとの間に挿入されるインピーダンス等価器を更に有する受信回路。
【請求項7】
請求項1ないし4のいずれか一項に記載の受信回路であって、
前記接続部は、
前記局部発振器と、前記周波数変換器又は前記アンテナ部とを選択的に接続する第1のスイッチと、
前記アンテナ部からの信号を前記高周波増幅回路に出力し、前記第1のスイッチからの信号を前記アンテナ部に出力するサーキュレータと、
前記高周波増幅回路と、前記周波数変換器又は前記反射量検出器とを選択的に接続する第2のスイッチと
を有する受信回路。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか一項に記載の受信回路であって、
前記インピーダンス整合制御部は、時分割多重方式における受信タイムスロットおよび送信タイムスロットを除くタイムスロット期間において前記アンテナ部と前記高周波増幅回路とのインピーダンス整合を制御する受信回路。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれか一項に記載の受信回路であって、
前記アンテナ部は、伸縮自在のアンテナ素子を有し、
前記反射量検出器に計測された反射量に基づいて、前記伸縮自在のアンテナ素子の伸縮量が不適切な場合にその旨を報知する報知部を更に備える受信回路。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか一項に記載の受信回路を備えた通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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