説明

受信機及び送受信機

【課題】チャネル間の受信電力の差による影響を抑圧して受信する受信機及び送受信機を提供する。
【解決手段】ミキサ34は、局発信号に応じて、受信した複数の無線周波数チャネル信号の周波数を変換する。BPF41は、周波数が変換された無線周波数チャネル信号に対して、一部の周波数領域を減衰させる減衰特性に応じて無線周波数チャネル信号の電力を変換する。判定部81は、無線周波数チャネル信号ごとの受信信号電力に基づいて特定の前記無線周波数チャネル信号を判定する。制御部91は、判定部81が判定した特定の無線周波数チャネル信号の受信信号電力が減衰特性に応じて減衰するように局発信号の周波数を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の無線帯域を用いて通信を行う受信機及び送受信機に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信の用途が多様化するのにしたがって、複数の周波数の信号を受信できる受信機(マルチキャリア受信機)では、受信帯域の広帯域化が必要とされる。
マルチキャリア受信機は、受信帯域が広帯域化されることから、受信帯域と同じ周波数帯域に、同一のシステムの送信周波数を割り当てる場合がある。このようなマルチキャリア受信機では、隣接する送信機が出力する送信波を受信したり、送信波の回り込みが生じたりして受信機に対する妨害波となって影響を受ける。
マルチキャリア受信機において、受信機と併設される送信機が出力する送信波の影響を避け、受信機と送信機のアイソレーションを確保してアンテナを共用する構成がある(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】杜塚他、「アクティブ型方向性結合器の提案」、電子情報通信学会 2009年総合大会 C-2-8、p.47、2009年3月.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、非特許文献1や、マイクロ波帯で使われているアイソレーター等による送受信間の分離方法では、送信端子から受信端子間への回り込み信号成分は低減できるが、実装基板上の回り込みや、集積回路内及びそのパッケージ内での回り込み信号成分は低減できない。またアンテナとのインピーダンスの不整合により反射してきた信号成分や、送信信号がアンテナから放射された信号が壁や障害物等で反射してきた信号成分は低減できない。
また、同一の周波数帯に含まれる複数のチャネルを受信する際に、チャネル間の受信電力に大きな差がある場合には、後段の可変利得増幅器で利得調整を行おうとしても、大きな電力を受信したことにより十分な利得を設定することができず、微弱信号が受信できないという問題が生じる。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、チャネル間の受信電力の差による影響を抑圧して受信する受信機及び送受信機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、複数の無線周波数チャネル信号を受信する受信機であって、局発信号を供給する局発信号生成部と、前記局発信号に応じて、前記受信した複数の無線周波数チャネル信号の周波数を変換する周波数変換部と、前記周波数が変換された無線周波数チャネル信号に対して、一部の周波数領域を減衰させる減衰特性に応じて無線周波数チャネル信号の電力を変換する周波数特性変換部と、前記無線周波数チャネル信号ごとの受信信号電力に基づいて特定の前記無線周波数チャネル信号を判定する判定部と、前記判定部が判定した特定の無線周波数チャネル信号の受信信号電力が前記減衰特性に応じて減衰するように前記局発信号の周波数を制御する制御部とを備えることを特徴とする受信機である。
【0007】
また、本発明は、上記発明において、前記判定部は、前記無線周波数チャネル信号の受信信号電力が予め定められる所定の値を超えると判定した前記無線周波数チャネル信号を特定することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記判定部は、前記受信した無線周波数チャネル信号の受信信号電力に基づいて無線周波数チャネル信号を特定することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記判定部は、自局の近傍で送信される無線周波数チャネルの信号と同じ無線周波数チャネルの無線周波数チャネル信号を特定することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上記発明において、前記判定部は、前記受信した複数の無線周波数チャネル信号の受信信号電力の大きい順にしたがって無線周波数チャネル信号を特定することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記制御部は、前記減衰率の大きな周波数領域に前記特定の無線周波数チャネル信号が配置するように前記局発信号の周波数を制御することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記周波数変換部は、イメージ抑圧ミキサであることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記周波数変換部は、下側波帯(LSB)又は上側波帯(USB)を分離した後に合成する両側波帯(DSB)ミキサであることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記発明において、前記周波数変換部は、前記局発信号の周波数に応じて、前記無線周波数チャネル信号が、前記局発信号の下側波帯(LSB)又は上側波帯(USB)のいずれかの周波数領域に含まれる信号として周波数を変換することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、受信した前記複数の無線周波数チャネル信号に基づいて、前記局発信号の周波数を設定する局発信号設定部を備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記周波数変換部の出力に接続される利得調整部を備え、前記制御部は、該利得調整部の利得を調整してイメージ抑圧を行う場合と、前記下側波帯(LSB)と前記上側波帯(USB)を分離した後に、前記周波数特性変換部により周波数特性を調整し、前記LSBと前記USBを合成することで両側波帯を受信する場合と、を切り替える制御を行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明のいずれかに記載の受信機と、前記受信機が受信する周波数帯と同じ周波数帯の無線周波数チャネルを用いて送信する送信機とを備えることを特徴とする送受信機である。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、受信機において、周波数変換部は、局発信号生成部から供給された局発信号に応じて、受信した複数の無線周波数チャネル信号の周波数を変換する。周波数特性変換部は、周波数が変換された無線周波数チャネル信号に対して、一部の周波数領域を減衰させる減衰特性に応じて無線周波数チャネル信号の電力を変換する。判定部は、無線周波数チャネル信号ごとの受信信号電力に基づいて特定の前記無線周波数チャネル信号を判定する。制御部は、判定部が判定した特定の無線周波数チャネル信号の受信信号電力が、周波数特性変換部の減衰特性に応じて減衰するように局発信号の周波数を制御する。
これにより、同一の周波数帯においてチャネル間の受信電力の差が生じる場合であっても、その差による影響を抑圧して受信することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態による受信機の構成を示す構成図である。
【図2】本実施形態による受信機における周波数変換について示す図である。
【図3】本実施形態による受信機の構成を示す構成図である。
【図4】本実施形態による受信機における周波数変換について示す図である。
【図5】本実施形態による送受信機の構成を示す構成図である。
【図6】本実施形態による送受信機における周波数変換について示す図である。
【図7】本実施形態による受信機の構成を示す構成図である。
【図8】本実施形態による送受信機における周波数変換について示す図である。
【図9】本実施形態による送受信機の構成を示す構成図である。
【図10】本実施形態による送受信機の構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0013】
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態による受信機の構成を示す構成図である。
この図に示される、受信機100は、局部発信器10、バンドパスフィルタ31、41、ローノイズアンプ32、ミキサ34、可変ゲインアンプ50、判定部81及び制御部91を備える。
局部発信器(LO)10は、設定された周波数の局部発信信号(局発信号)VCO1をミキサ34に供給する。
バンドパスフィルタ(BPF)31は、アンテナに接続され、アンテナによって変換された高周波(RF)信号から、受信対象とする全ての範囲の周波数帯域のRF信号を抽出する。
ローノイズアンプ(LNA)32は、BPF31によってフィルタリングされたRF信号を増幅する。
ミキサ34は、LNA32によって増幅されたRF信号を、LO10から供給される局発信号VCO1と混合することによって、RF信号をベースバンド信号或いは中間周波数(IF)信号の周波数に変換する。
バンドパスフィルタ(BPF)41は、周波数変換された受信信号から必要とされる周波数帯域の信号を抽出する。
可変ゲインアンプ(VGA)50は、BPF41によってフィルタリングされた信号を設定された増幅率で増幅する。
【0014】
判定部81は、BPF41によってフィルタリングされ、出力された受信信号の信号電力を検出し、予め定められる閾値に基づいて信号電力が大きい特定のチャネルが有るか否かを判定し、最も大きい信号電力を有するチャネルの信号を特定する。判定部81は、所定の閾値を超える信号電力を有するチャネルを検出した場合、そのチャネルの番号、受信信号電力を制御部91に通知する。また、判定部81は、VGA50によって増幅された信号の信号電力を検出する。
制御部91は、判定部81によって判定された結果に応じてLO10の局発信号VCO1の周波数、VGA50の増幅率を制御して、最大の信号電力を検出したチャネルの信号電力を減衰させるように調整する。また、制御部91は、同一の周波数帯域に存在する各チャネルの信号電力の差が小さくなるように、ゲインの調整を行う。
なお、受信機100は、上記に示した各部同士の接続やそれぞれの内部回路において、高周波信号を透過し直流成分を遮断する直流成分除去コンデンサを備える構成としてもよい。
【0015】
図2を参照し、本実施形態に示す受信機における周波数変換について示す。
図2(a)は、BPF31で抽出され、LNA32によって増幅され、ミキサ34に供給される入力信号のチャネル配置を示す。この図の横軸は、RF信号帯域の周波数範囲を示し、縦軸は各周波数(チャネル)における信号電力を示す。
この図は、RF信号として、周波数の低いほうから順に配置されるチャネルR1からR7の信号を受信している状態を示し、チャネルR3の信号が、他のチャネルより信号電力が大きい状態を示す。
LO10から供給される局発信号VCO1を周波数fに配置する一般的な設定では、ミキサ34によって周波数変換された場合でも、各チャネルの周波数軸に配置される順序や間隔は変わらない。すなわち、信号電力が大きいチャネルR3は、周波数変換しても帯域の中央に配置されてしまう。
【0016】
一方、LO10から供給される局発信号VCO1を周波数fに配置した場合には、ミキサ34によって周波数変換されると、各チャネルの周波数軸に配置される順序並びに間隔が変化する。
局発信号VCO1の周波数fは、チャネルR3の帯域近傍で、チャネルR3の帯域より低い周波数に配置した場合について示す。なお、局発信号VCO1の周波数fの設定は、一例を示すものであり、チャネルR3の帯域内、帯域より高い周波数に配置しても良い。
【0017】
図2(b)は、判定部81が検出するBPF41から供給される出力信号のチャネル配置を示す。この図の横軸は、ベースバンド信号帯域の周波数範囲を示し、縦軸は各周波数(チャネル)における信号電力を示す。
ミキサ34によって周波数変換され、チャネルの並びが変化する。局発信号VCO1の周波数fより周波数が高いチャネル(R3〜R7)は、その順序を維持したままベースバンド信号帯域に変換される。すなわち、チャネルR3が直流成分に近い周波数に変換される。また、局発信号VCO1の周波数fより周波数の低いチャネル(R1〜R2)は、その順序が反転されてベースバンド信号帯域に変換される。すなわち、局発信号VCO1の周波数fより周波数が低いチャネルは、その周波数fで折り返されて変換されることとなり、周波数の低いほうからチャネルR2、R1の順に配置される。
【0018】
各チャネルが周波数変換された結果、チャネルの並びは、周波数の低い方(直流成分側)からチャネルR3、R2、R4、R1、R5、R6、R7の順に配置される。ここで、チャネルR2とR1については、チャネルR3、R4、R5の間に配置されることから、変換された並びでは間隔が詰まった状態になる。
【0019】
さらに、BPF41及び直流成分除去コンデンサによって制限される周波数帯域をフィルタ帯域F41に示す。帯域F41の低域側のカットオフ周波数は、BPF41の帯域で定められるか、回路の特性インピーダンスとDCカットキャパシタなどによって定められるカットオフ周波数によって定められる。また、帯域F41の高域側のカットオフ周波数は、後段で行われるデジタル信号化に必要とされるサンプリング周波数に応じて定められる。
チャネルR3がフィルタ帯域F41の低周波数側の遮断領域に配置されることから、BPF41に入力されたチャネルR3の信号は、減衰して出力される。つまり、直流成分側に再配置されたチャネルR3以外のチャネルの信号に影響を与えること無く、チャネルR3の電力を選択的に減衰させることが可能となる。
以上に示したように、LO10の局発信号VCO1の周波数を、判定部81が検出した結果に基づいて制御部91が制御することにより、信号電力が大きいチャネルの信号を抑圧することができる。
信号電力が大きいチャネルは、常に特定のチャネルに固定しているとは限らないため、判定部81は、継続的或いは繰り返して判定を行い、検出された受信状況に応じて適応的に局発信号VCO1の周波数を変更してもよい。
【0020】
(第2実施形態)
図3は、本発明の一実施形態による受信機の構成を示す構成図である。
この図に示される、受信機100Aは、局部発信器10、バンドパスフィルタ31、41−1、41−2、ローノイズアンプ32、分配器33、35、ミキサ34−1、34−2、分配合成器36、可変減衰器42、合成器43、可変ゲインアンプ50、判定部82及び制御部92を備える。図1に示した構成と同じ構成には、同じ符号を付す。
分配器33及び35は、入力される信号を2つの出力端子に分配する。
ミキサ34−1及び34−2は、同じ特性を有し、分配器33から供給される局発信号とRF信号を混合する。
分配合成器36は、入力される2つの信号を合成し、2つの出力端子に分配する。
合成器43は、入力される2つの信号を合成する。
可変減衰器(ATT)42は、供給される信号を設定された減衰率で減衰させて出力する。ATT42の減衰量を大きく設定した場合は、単側波帯のみを受信するイメージ抑圧ミキサとして使い、減衰器の減衰量を小さく設定した場合は、USB/LSBを分離した後に、BPF41−1及び41−2によって不要な信号を減衰させ、再度合成する両側波帯受信ミキサとして使う場合とを切り替えることができる。
【0021】
判定部82は、合成器43から出力される受信信号の信号電力を検出し、予め定められる閾値に基づいて信号電力が大きい特定のチャネルが有るか否かを判定し、最も大きい信号電力を有するチャネルの信号を特定する。判定部82は、所定の閾値を超える信号電力を有する信号を検出した場合、その信号のチャネル番号、受信信号強度を制御部92に通知する。
制御部92は、判定部82によって判定された結果に応じてLO10の局発信号VCO1の周波数、ATT42の減衰率、VGA50の増幅率を制御して、最大の信号電力を検出したチャネルの信号電力を減衰させるように調整する。また、制御部91は、同一の周波数帯域に存在する各チャネルの信号電力の差が小さくなるように、ゲインの調整を行う。
【0022】
なお、分配器33及び35、ミキサ34−1及び34−2、並びに、分配合成器36によって、イメージ抑圧ミキサ又は両側波帯(DSB)ミキサを形成する。例えば、分配器33は、LO10からの局発信号VCO1を相対的に90度位相シフトした信号とする。また、分配合成器36は90度ハイブリッド回路等で構成され、入力する信号は相対的に90度位相シフトされてから合成され、分配される。この分配合成器36が出力する信号は、上側波帯(USB帯)に含まれるチャネルと下側波帯(LSB帯)に含まれるチャネルとに分離して出力される。合成器43は、BPF41−1、41−2によって選択された周波数帯の信号に基づいて、ATT42によって信号電力の調整が行われ、それぞれ入力される信号を合成する。
ATT42の減衰量を大きくした場合、USB帯又はLSB帯のどちらかの信号は減衰量が大きくなるため、イメージ抑圧ミキサとして動作する。
ATT42の減衰量を小さくした場合、USB帯及びLSB帯はバンドパスフィルタ41−1、42−2で不要信号を低減した後に、合成され、両側波帯(DSB)ミキサとして動作する。
例えば、帯域の中心部分に不要信号が発生した場合、上記のDSBミキサ構成にすることで、他のチャネルは減衰させずに、不要波を減衰させることができる。
一般的にはイメージ抑圧ミキサとして使うほうが受信ノイズ電力を下げることができるため、不要信号が無い場合はイメージ抑圧ミキサとして使い、不要信号が生じた場合はVCO10の周波数とATT42の減衰量を制御することでDSBミキサに切り替え、受信信号の信号対ノイズ比(S/N)又は信号対干渉比(S/I)比を上げるよう制御することができる。
なお、イメージ抑圧ミキサ及びDSBミキサの詳細な構成は、上記の構成に制限されず一般的な構成を適用可能である。
【0023】
図4を参照し、本実施形態に示す受信機における周波数変換について示す。
図4(a)は、BPF31で抽出され、LNA32によって増幅されたミキサ34への入力信号のチャネル配置を示す。この図の横軸は、RF信号帯域の周波数範囲を示し、縦軸は各周波数(チャネル)における信号電力を示す。
この図は、RF信号として、周波数の低いほうから順に配置されるチャネルR1からR7の信号を受信している状態を示し、チャネルR3の信号が、他のチャネルの信号より信号電力が大きい状態を示す。
【0024】
LO10から供給される局発信号VCO1を周波数fに配置した場合には、ミキサ34−1、34−2によって周波数変換されると、各チャネルの周波数軸に配置される順序並びに間隔が変化する。
局発信号VCO1の周波数fは、チャネルR3の帯域近傍で、チャネルR3の帯域より低い周波数に配置された場合について示す。
図4(b)は、分配合成器36から出力される信号のチャネル配置であって、局発信号VCO1の周波数fに対するUSB帯の信号におけるチャネル配置を示し、図4(c)は、LSB帯の信号におけるチャネル配置を示す。この図の横軸は、ベースバンド信号帯域の周波数範囲を示し、縦軸は各周波数(チャネル)における信号電力を示す。
ミキサ34−1、34−2によって周波数変換され、チャネルの並びが変化する。局発信号VCO1の周波数fより周波数が高いチャネル(R4〜R7)は、その順序を維持したままベースバンド信号帯域に変換される。すなわち、局発信号VCO1のUSB帯に含まれるチャネルR4〜R7の周波数が、チャネル間の間隔と順序を維持したままチャネルR4が直流成分に近い周波数に変換される(図4(b))。
また、局発信号VCO1の周波数fより周波数の低いチャネル(R1〜R3)は、その順序が反転されてベースバンド信号帯域に変換される。すなわち、局発信号VCO1のUSB帯に含まれるチャネルは、その周波数fで折り返されて変換されることとなり、チャネル間の間隔を維持したまま周波数の低いほうからチャネルR3、R2、R1の順に配置される(図4(c))。
【0025】
USB帯とLSB帯とに分離して周波数変換された結果を合成することにより、チャネルの並びは、周波数の低い方(直流成分側)からチャネルR3、R2、R4、R1、R5、R6、R7の順に配置される。ここで、チャネルR2とR1については、チャネルR3、R4、R5の間に配置されることから、変換されたことにより間隔が詰まった状態になる。
【0026】
さらに、BPF41−1、41−2又は直流成分除去コンデンサによって制限される周波数帯域をフィルタ帯域F41に示す。チャネルR3がフィルタ帯域F41の低周波数側の遮断領域に配置されることから、BPF41−1、41−2に入力されたチャネルR3の信号は、減衰して出力される。つまり、直流成分側に再配置されたチャネルR3以外のチャネルの信号に影響を与えること無く、チャネルR3の電力を選択的に減衰させることが可能となる。
以上に示したように、LO10の局発信号VCO1の周波数を、判定部81が検出した結果に基づいて制御部92が制御することにより、信号電力が大きいチャネルの信号を抑圧することができる。
信号電力が大きいチャネルは、常に固定しているとは限らないため、判定部81は、継続的或いは繰り返して判定を行い、検出された受信状況に応じて適応的に局発信号VCO1の周波数を変更してもよい。
【0027】
(第3実施形態)
図5は、本発明の一実施形態による送受信機の構成を示す構成図である。
この図に示される、送受信機200は、受信機100(図1参照)として機能する局部発信器10、バンドパスフィルタ31、41、ローノイズアンプ32、ミキサ34、ノッチフィルタ44、可変ゲインアンプ50、判定部83及び制御部93を備える。また、送受信機200は、送信機300として機能する局部発信器310、増幅器320、ミキサ330、ローパスフィルタ340、可変ゲインアンプ350を備える。図1に示した構成と同じ構成には、同じ符号を付す。
【0028】
ノッチフィルタ44は、局発信号VCO1によって周波数変換されたベースバンド信号の周波数帯域内に減衰領域を有する。すなわち、ノッチフィルタ44の遮断周波数は、BPF42の通過周波数領域内に配置される。
局部発信器(LO)310は、制御部93によって局部発信信号(局発信号)VCO2の周波数が設定され、設定された周波数の局部発信信号をミキサ330に供給する。
ミキサ330は、入力されるベースバンド信号を、LO310から供給される局発信号VCO2を混合することによって、必要とされる周波数帯のRF信号に変換する。
ローパスフィルタ(LPF)340は、ベースバンド信号の周波数帯域を制限する。
可変ゲインアンプ(VGA)350は、LPF340によってフィルタリングされた信号を制御部93からの制御によって設定された増幅率で増幅して、ミキサ330に供給する。
増幅器320は、ミキサ330によって生成されたRF信号を増幅しアンテナを介して出力する。
【0029】
判定部83は、送信信号のチャネルを検出し、制御部93に検出結果を通知する。判定部83は、送信信号のチャネルを、入力されるベースバンド信号を観測することによって検出する。或いは、上位の制御系からの制御情報に基づいて検出することも可能である。受信信号に対する検出機能は、検出する信号がVGA50からの信号である以外は、前述の判定部81と同じである。
制御部93は、判定部83から通知される送信信号の検出とチャネル情報に基づいて、送信波の漏れ電力が受信信号の受信帯域に混信していることを検出でき、受信系に影響を及ぼす混信波を送信信号からの漏れ電力によるものと特定する。制御部93は、LO10の周波数を制御して、送信信号を送出する周波数チャネルを減衰すべき周波数に配置する。すなわち、制御部93は、送信信号を送出する周波数チャネルをノッチフィルタ44の遮断領域の周波数となるようにLO10の周波数を制御する。
【0030】
図6を参照し、本実施形態に示す送受信機における周波数変換について示す。
図6(a)は、送信機から出力される信号のチャネル配置を示す。この図の横軸は、RF信号帯域の周波数範囲を示し、縦軸は各周波数(チャネル)における信号電力を示す。
この図では、チャネル3を用いて送信信号を送信する場合を示している。
図6(b)は、BPF31で抽出され、LNA32によって増幅されたミキサ34への入力信号のチャネル配置を示す。この図の横軸は、RF信号帯域の周波数範囲を示し、縦軸は各周波数(チャネル)における信号電力を示す。
この図は、RF信号として、周波数の低いほうから順に配置されるチャネルR1からR7の信号を受信している状態を示し、送信機が送信する信号からの回り込んだチャネルR3の信号が、他のチャネルの信号より信号電力が大きい状態を示す。
例えば、LO10から供給される局発信号VCO1を周波数fからfの範囲で変更可能であり、その範囲内の特定の周波数fLO(f<fLO<f)に設定すると、ミキサ34によって周波数変換された信号の周波数が変化する。
チャネル3の中心周波数をfr3、ノッチフィルタ44の遮断領域の中心周波数をfncとすると、式(1)の関係が成立する場合にチャネル3の信号に対する減衰率を高く設定できる。
【0031】
fnc=(fr3−fLO) ・・・(1)
【0032】
なお、RF信号において、局発信号の周波数に対して全てのチャネルがUSB帯に配置されることから、周波数変換後においても各チャネルの周波数軸に配置される順序並びに間隔は変わらない。
【0033】
図6(c)は、判定部83が検出するVGA50からの出力信号のチャネル配置を示す。この図の横軸は、ベースバンド信号帯域の周波数範囲を示し、縦軸は各周波数(チャネル)における信号電力を示す。
ミキサ34によって周波数変換されるがチャネルの並びは変化せず、周波数間隔を維持したままベースバンド信号帯域に変換される。
BPF41の通過域を帯域F41に示し、ノッチフィルタ44の通過域を帯域F44に示す。図に示されるように、帯域F44によって示される遮断周波数領域は、帯域F41内に存在する。
RF信号に基づいて周波数変換されたベースバンド信号において、チャネル3が、ノッチフィルタ44の遮断周波数と一致することから、ノッチフィルタ44の特性に応じて減衰したチャネル3の信号が示されている。すなわち、RF信号では、チャネル3は、他のチャネルに対して大きな信号電力を有していたが、BPF41の通過周波数範囲内でありながら、減衰させることが可能となる。
【0034】
(第4実施形態)
図7は、本発明の一実施形態による受信機の構成を示す構成図である。
この図に示される、受信機1は、局部発信器10、バンドパスフィルタ31、41、ローノイズアンプ32、分配器33、35、ミキサ34−1、34−2、合成器37、ノッチフィルタ44、可変ゲインアンプ50、判定部84及び制御部94を備える。図1、図5に示した構成と同じ構成には、同じ符号を付す。
合成器37は、入力される信号を合成し、局発信号VCO1の周波数におけるUSB帯に含まれる信号を出力する。
【0035】
判定部84は、ノッチフィルタ44から出力される受信信号の信号電力を検出し、予め定められる閾値に応じて特定のチャネルの信号電力が大きいか否かを判定する。判定部84は、所定の閾値を超える信号電力を有する信号を検出した場合、その信号のチャネルの番号、受信信号電力を制御部94に通知する。
制御部94は、判定部84によって判定された結果に応じてLO10の局発信号VCO1の周波数、VGA50の増幅率を制御する。
なお、分配器33及び35、ミキサ34−1及び34−2、及び、合成器37によって、イメージ抑圧ミキサを形成する。例えば、イメージ抑圧ミキサにおいて、分配器33は、LO10からの局発信号VCO1を相対的に90度位相シフトした信号とする。また、合成器37に入力する2つの信号は、相対的に90度位相が異なる状態で合成されるため、LSB帯のチャネル成分は逆位相となり打ち消しあう。このため出力する信号は、理想的にはUSB帯に含まれるチャネルのみとなる。実際は相対位相差の90度からのずれや振幅誤差により、LSB帯のチャネル電力も若干漏洩する。なお、イメージ抑圧ミキサの詳細な構成は、上記の構成に制限されず一般的な構成を適用可能である。
【0036】
図8を参照し、本実施形態に示す送受信機における周波数変換について示す。
図8(a)は、BPF31で抽出され、LNA32によって増幅されたミキサ34−1、34−2への入力信号のチャネル配置を示す。この図の横軸は、RF信号帯域の周波数範囲を示し、縦軸は各周波数(チャネル)における信号電力を示す。
この図は、RF信号として、周波数の低いほうから順にチャネルR1からR7の信号を受信している状態を示し、送信機が送信する信号からの回り込んだチャネルR3の信号が、他のチャネルの信号より信号電力が大きい状態を示す。
例えば、LO10から供給される局発信号VCO1を周波数fからfの範囲で変更可能であり、その範囲内の特定の周波数fLO(f<fLO<f)に設定すると、ミキサ34−1及び34−2によって周波数変換された信号の周波数が変化する。
チャネル3の中心周波数をfr3、ノッチフィルタ44の遮断領域の中心周波数をfncとすると、前述の式(1)の関係が成立する場合にチャネル3の信号に対する減衰率を高く設定できる。
【0037】
なお、RF信号において、局発信号の周波数に対して全てのチャネルがUSB帯に配置されることから、周波数変換後においても各チャネルの周波数軸に配置される順序並びに間隔は変わらない。
【0038】
図8(b)は、判定部84が検出するノッチフィルタ44からの出力信号のチャネル配置を示す。この図の横軸は、ベースバンド信号帯域の周波数範囲を示し、縦軸は各周波数(チャネル)における信号電力を示す。
ミキサ34−1、34−2によって周波数変換されるがチャネルの並びは変化せず、周波数間隔を維持したままベースバンド信号帯域に変換される。
BPF41の通過域を帯域F41に示し、ノッチフィルタ44の通過域を帯域F44に示す。図に示されるように、帯域F44によって示される遮断周波数領域は、帯域F41内に存在する。
RF信号に基づいて周波数変換されたベースバンド信号において、チャネル3が、ノッチフィルタ44の遮断周波数と一致することから、ノッチフィルタ44の特性に応じて減衰したチャネル3の信号が示されている。すなわち、RF信号では、チャネル3は、他のチャネルに対して大きな信号電力を有していたが、BPF41の通過周波数範囲内でありながら、減衰させることが可能となる。
【0039】
(第5実施形態)
図9は、本発明の一実施形態による送受信機の構成を示す構成図である。
この図に示される、送受信機200Aは、受信機100として機能する局部発信器10、バンドパスフィルタ31、41、ローノイズアンプ32、ミキサ34、ノッチフィルタ44、可変ゲインアンプ50、判定部85及び制御部95を備える。また、送受信機1は、送信機として機能する局部発信器310、増幅器320、ミキサ330、ローパスフィルタ340、可変ゲインアンプ350を備える。図1、図5に示した構成と同じ構成には、同じ符号を付す。
この図に示される構成は、受信系が図1に示した受信機100に相当し、送信系は図5の一部に示した送信機300に相当する。
【0040】
判定部85は、送信信号のチャネルを検出し、制御部95に検出結果を通知する。判定部85は、送信信号のチャネルを、入力されるベースバンド信号を観測することによって検出する。或いは、上位の制御系からの制御情報に基づいて検出することも可能である。受信信号に対する検出機能は、前述の判定部81と同じである。
制御部95は、判定部85から通知される送信信号の検出とチャネル情報に基づいて、送信波の漏れ電力が受信信号の受信帯域に混信していることを検出でき、受信系に影響を及ぼす混信波を送信信号からの漏れ電力によるものと特定する。制御部95は、LO10の周波数を制御して、送信信号を送出する周波数チャネルを減衰すべき周波数に配置する。すなわち、制御部95は、送信信号を送出する周波数チャネルの近傍にLO10の周波数を配置する。
【0041】
送受信機200Aの受信処理は、受信機100として機能することにより送信信号が回り込んだチャネル3の混信を、直流成分側に周波数変換することにより同様に減衰させることができる。
【0042】
(第6実施形態)
図10は、本発明の一実施形態による送受信機の構成を示す構成図である。
この図に示される、送受信機200Bは、受信機100として機能する局部発信器10、バンドパスフィルタ31、41、ローノイズアンプ32、ミキサ34、ノッチフィルタ44、可変ゲインアンプ50、アナログディジタル変換部(ADC)60、判定部86及び制御部95を備える。また、送受信機1は、送信機として機能する局部発信器310、増幅器320、ミキサ330、ローパスフィルタ340、可変ゲインアンプ350、ディジタルアナログ変換部(DAC)360を備える。図1、図5、図9に示した構成と同じ構成には、同じ符号を付す。
この図に示される構成は、図9に示した構成に、アナログディジタル変換部(ADC)60とディジタルアナログ変換部(DAC)360を追加することにより、判定部86への入力信号をデジタル信号とすることができる。また、受信信号、送信信号の処理を行う図示されない信号処理部とのインタフェースをデジタル信号とすることができる。
この図に示した構成では、後段の信号処理部との信号伝送をデジタル信号によって行える。
周波数変換による混信信号の抑圧処理は、前述の実施形態(図9など)を参照して行うことができる。
【0043】
なお、以上の実施形態では、RF信号は、ベースバンド信号に変換するものとして説明したが、ベースバンド信号に代えIF信号への変換としてもよい。その場合には、実施形態1、2、5、6では、DC成分付近には変換できないことからBPF41などの低域側遮断周波数側の遮断周波数領域に信号電力の大きいチャネルR3の信号が配置されるようにすることができる。
また、RF信号における各チャネルの間隔は、周波数変換によってチャネル間に再配置される形態を示したが、予め再配置によって影響されないように各チャネルの帯域幅と間隔を調整されるものとする。
また、DCカットキャパシタの静電容量成分を用いるほかに、DC成分を除去する構成としてもよい。
【0044】
なお、本実施形態において、ミキサ34は、局発信号に応じて、受信した複数の無線周波数チャネル信号の周波数を変換する。バンドパスフィルタ41(又はノッチフィルタ44)は、周波数が変換されたチャネル(無線周波数チャネル信号)に対して、一部の周波数領域を減衰させる減衰特性に応じて無線周波数チャネル信号の信号電力を変換する。判定部81は、チャネルごとの受信信号電力に基づいて特定のチャネルを判定する。制御部91は、判定部81が判定した特定のチャネルの受信信号電力がバンドパスフィルタ41の減衰特性に応じて減衰するように局発信号の周波数を制御する。
これにより、同一の周波数帯においてチャネル間の受信電力の差が生じる場合であっても、その差による影響を抑圧して受信することが可能となる。
【0045】
また、本実施形態において、判定部81は、チャネルの受信信号電力が予め定められる所定の値を超えると判定したチャネル信号を特定する。
これにより、受信信号電力の大きいチャネルを特定することができ、受信信号処理に影響の大きな信号を減衰することができる。この判定では、実際に検出する値に基づいて行うほかに、送信処理が行われるチャネルを上位の制御部からの送信指示情報に基づいて処理することもできる。
【0046】
また、本実施形態において、判定部81は、受信したチャネルの受信信号電力に基づいて無線周波数チャネル信号を特定する。
これにより、実際に検出された受信状態に応じて、影響の大きい混信信号を特定することができる。
【0047】
また、本実施形態において、判定部81は、自局の近傍で送信されるチャネルの信号と同じチャネルの番号を特定する。
これにより、混信しているチャネルの特定が容易となる。
【0048】
また、本実施形態において、判定部81は、前記受信した複数の無線周波数チャネル信号の受信信号電力の大きい順にしたがって無線周波数チャネル信号を特定する。
これにより、影響の大きな混信を信号電力の大きさによって特定することができる。
また、本実施形態において、制御部91は、減衰率の大きな周波数領域に特定のチャネルの信号が配置するように局発信号VCO1の周波数を制御する。
これにより、バンドパスフィルタ(BPF)41やノッチフィルタ44の遮断周波数帯域に、受信信号電力の大きなチャネルの信号を配置して、減衰率を高く設定することができ、抑圧効果を高めることができる。
【0049】
また、本実施形態において、ミキサ34−1、34−2は、周波数変換を行うとともに、イメージ抑圧を行う構成とする。
これにより、RF信号の周波数変換を行う際に、イメージ抑圧を行うことができる。
また、本実施形態において、ミキサ34−1、34−2は、局発信号の周波数に応じて、前記無線周波数チャネル信号が、前記局発信号の下側波帯(LSB)領域又は上側波帯(USB)領域のいずれかの周波数領域に含まれる信号として周波数を変換する。
これにより、LSB帯とUSB帯のゲインの差を利用して、妨害波を抑圧することができる。
また、本実施形態において、制御部91は、受信した複数の無線周波数チャネル信号に基づいて、局発信号の周波数を設定する。
これにより、減衰特性が固定されているフィルタに対して、入力する信号の周波数を調整することができ、減衰率の大きい周波数に混信信号の周波数を設定することが可能となる。
また、本実施形態において、制御部92は、VGA50の利得を調整してイメージ抑圧を行う場合と、下側波帯(LSB)と上側波帯(USB)を分離した後に、周波数特性変換部30により周波数特性を調整し、LSBとUSBを合成することで両側波帯を受信する場合と、を切り替える制御を行う。
これにより、受信状態に応じて、受信信号の信号対ノイズ比(S/N)又は信号対干渉比(S/I)比を上げるよう制御することができる。
【符号の説明】
【0050】
100 受信機
10 局部発信器
31、41 バンドパスフィルタ
32 ローノイズアンプ
34 ミキサ
50 可変ゲインアンプ
81 判定部
91 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線周波数チャネル信号を受信する受信機であって、
局発信号を供給する局発信号生成部と、
前記局発信号に応じて、前記受信した複数の無線周波数チャネル信号の周波数を変換する周波数変換部と、
前記周波数が変換された無線周波数チャネル信号に対して、一部の周波数領域を減衰させる減衰特性に応じて無線周波数チャネル信号の電力を変換する周波数特性変換部と、
前記無線周波数チャネル信号ごとの受信信号電力に基づいて特定の前記無線周波数チャネル信号を判定する判定部と、
前記判定部が判定した特定の無線周波数チャネル信号の受信信号電力が前記減衰特性に応じて減衰するように前記局発信号の周波数を制御する制御部と
を備えることを特徴とする受信機。
【請求項2】
前記判定部は、
前記無線周波数チャネル信号の受信信号電力が予め定められる所定の値を超えると判定した前記無線周波数チャネル信号を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の受信機。
【請求項3】
前記判定部は、
前記受信した無線周波数チャネル信号の受信信号電力に基づいて無線周波数チャネル信号を特定する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の受信機。
【請求項4】
前記判定部は、
自局の近傍で送信される無線周波数チャネルの信号と同じ無線周波数チャネルの無線周波数チャネル信号を特定する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の受信機。
【請求項5】
前記判定部は、
前記受信した複数の無線周波数チャネル信号の受信信号電力の大きい順にしたがって無線周波数チャネル信号を特定する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の受信機。
【請求項6】
前記制御部は、
前記減衰率の大きな周波数領域に前記特定の無線周波数チャネル信号が配置するように前記局発信号の周波数を制御する
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の受信機。
【請求項7】
前記周波数変換部は、
周波数変換を行うとともに、イメージ抑圧を行う、又は、
下側波帯(LSB)と上側波帯(USB)を分離して出力する
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の受信機。
【請求項8】
前記周波数変換部は、
前記局発信号の周波数に応じて、前記無線周波数チャネル信号が、前記局発信号の下側波帯(LSB)又は上側波帯(USB)のいずれかの周波数領域に含まれる信号として周波数を変換する
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の受信機。
【請求項9】
前記制御部は、
受信した前記複数の無線周波数チャネル信号に基づいて、前記局発信号の周波数を設定する
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の受信機。
【請求項10】
前記周波数変換部の出力に接続される利得調整部
を備え、
前記制御部は、
該利得調整部の利得を調整してイメージ抑圧を行う場合と、
前記下側波帯(LSB)と前記上側波帯(USB)を分離した後に、前記周波数特性変換部により周波数特性を調整し、前記LSBと前記USBを合成することで両側波帯を受信する場合と、
を切り替える制御を行う
ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の受信機。
【請求項11】
請求項1から請求項10に記載のいずれかの受信機と、
前記受信機が受信する周波数帯と同じ周波数帯の無線周波数チャネルを用いて送信する送信機と
を備えることを特徴とする送受信機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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