受動光スタイラスおよびそれを用いるユーザ入力装置
本開示は、スタイラスの先端部の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面に近接している場合、ユーザ入力装置によって検出可能な規定の強度プロファイルを作成する受動光スタイラスを提供する。ある実施形態では、スタイラスは、周辺光を収集するように構成された入口開口部および収集された光を発するように構成された出口開口部を含むハウジングを含み、出口開口部は、スタイラスの先端部に近接している。スタイラスはまた、ハウジング内に配置される光導波路を含み、該光導波路は、光導波路が収集された光を入口開口部から出口開口部に向けるように、入口開口部および出口開口部と光学的に連絡している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、受動光スタイラス、およびユーザ入力装置における受動光スタイラスの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチセンサは、典型的には情報を見るためのディスプレーを含むものなど、ユーザが電子システムと直観的に相互作用するためにますます一般的な方法となってきた。多くの応用では、情報は、ユーザが表示された情報と直接相互作用するように思われるように、タッチセンシティブ領域を通して見られる。入力装置の技術によっては、ユーザは、スタイラスなどの指またはある他のタッチ手段を用いて、該装置と相互作用することがある。スタイラスが用いられる場合、該スタイラスは、受動対象物(例えば、パーソナルディジタルアシスタントまたは他のハンドヘルド装置において、抵抗性タッチスクリーンと共に用いられるものに典型的なもの)または能動対象物(署名捕捉装置と共に用いられるものに典型的なもの)でありうる。受動スタイラスは、タッチスクリーンに接触する簡単なペン状対象物を含むことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、ユーザ入力装置と共に使用するための受動光スタイラスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様では、本開示は、ユーザ入力装置と共に使用するためのスタイラスを提供し、該スタイラスは、周辺光を収集するように構成された入口開口部および収集された光を発するように構成された出口開口部を含むハウジングを含み、該出口開口部は、スタイラスの先端部に近接している。スタイラスは、ハウジング内に配置された光導波路をさらに含み、該光導波路は、光導波路が収集された光を入口開口部から出口開口部に向けるように、入口開口部および出口開口部と光学的に連絡している。スタイラスは、該スタイラスの先端部の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面に近接している場合、ユーザ入力装置によって検出可能な規定の強度プロファイルを生成する。
【0005】
他の態様では、本開示は、ユーザ入力装置を提供し、該ユーザ入力装置は、該装置の入力面を通して伝送された光を検出するように配置された複数の光センサを含む。ユーザ入力装置はまた、周辺光を収集しかつ収集された光をその先端部を通して発するように構成されたスタイラスを含み、該スタイラスは、スタイラスの先端部の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面に近接している場合、ユーザ入力装置によって検出可能な規定の強度プロファイルを生成する。ユーザ入力装置は、複数の光センサに結合され、かつスタイラスによって生成された規定の強度プロファイルの基準面での位置を決定するように構成された電子機器をさらに含む。
【0006】
他の態様では、本開示は、ユーザ入力装置を含む電子表示システムを提供する。ユーザ入力装置は、該ユーザ入力装置の入力面を通して伝送された光を検出するように配置された複数の光センサを含む。ユーザ入力装置はまた、周辺光を収集しかつ収集された光をその先端部を通して発するように構成されたスタイラスを含み、該スタイラスは、スタイラスの先端部の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面に近接している場合、ユーザ入力装置の複数の光センサによって検出可能な規定の強度プロファイルを生成する。ユーザ入力装置はまた、複数の光センサに結合され、かつスタイラスによって生成された規定の強度プロファイルの基準面での位置を決定するように構成された電子機器を含む。電子表示システムはまた、ユーザ入力装置の入力面を通して情報を表示するように配置された電子ディスプレーを含む。
【0007】
他の態様では、本開示は、入力装置を用いる方法を提供し、該方法は、周辺光を収集しかつ収集された光を先端部を通して発するように構成されるスタイラスを提供するステップを含み、該スタイラスは、規定の強度プロファイルを生成する。該方法は、規定の強度プロファイルが入力装置の入力面を通して伝送された場合、スタイラスによって生成された規定の強度プロファイルを検出するように配置された複数の光センサを含む入力装置を提供するステップをさらに含む。該方法は、入力装置の入力面に近接してスタイラスを位置決めするステップと、スタイラスの先端部の少なくとも一部分が入力装置の入力面に近接している場合のみ、規定の強度プロファイルを検出するステップと、規定の強度プロファイルの基準面での位置を決定するステップとをさらに含む。
【0008】
本開示の上記の発明の概要は、本開示の各開示された実施形態またはすべての実施を説明するよう意図されていない。図面および次に続く発明を実施するための最良の形態は、これらの実施形態をより詳細に例証する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本開示は、受動光スタイラス、および該スタイラスを光センシティブユーザ入力装置(以下「ユーザ入力装置」と呼ぶ)と共に使用することに関する。ある実施形態では、本開示は、周辺光を収集しかつ収集された光をユーザ入力装置の入力面の方へ向けるスタイラスを提供する。収集された光を用いて、スタイラスは、スタイラスの先端部の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面に近接している場合、ユーザ入力装置によって検出可能である規定の強度プロファイルを生成する。
【0010】
本開示のスタイラスを、能動発光スタイラスが用いられるのとほぼ同じ方法で、用いることができかつ検出することができる。能動発光スタイラスと対照的に、受動スタイラスは、電源を必要としない。さらに、受動スタイラスには、該スタイラスの先端部がユーザ入力装置の入力面にあまり近くないあるいは該入力面と接触していない限り、検出可能ではないという利点があるだろう。能動スタイラスの中には、検出を制御するための切換機構を必要とするものもある。かかる機構は、使用によって時間の経過とともに故障することがある。他方、受動スタイラスは、かかる切換機構を必要としない。
【0011】
図1は、スタイラス10の実施形態の概略断面図である。スタイラス10は、ハウジング12、およびハウジング12内に配置される光導波路20を含む。ハウジング12は、入口開口部14およびスタイラス10の先端部18に近接している出口開口部16を含む。図1に図示する実施形態では、入口開口部14は、先端部18の反対側のハウジング12の端部に近接して位置決めされる。任意の好適な材料が、ハウジング12を形成するために用いられてもよい。さらに、ハウジング12は、任意の好適な形態をとりうる。ハウジング12は、容易に保持されかつ人間の手で操作可能であるように構成されるのが好ましいことがある。
【0012】
先端部18の反対側のハウジング12の端部に近接しているのは、入口開口部14である。図1に示す実施形態では、入口開口部14は、周辺光を収集するように構成される。本明細書で用いられる際に、用語「周辺光」は、ユーザ入力装置などの検出または読み取り装置の周りの環境に存在する光を指す。周辺光は、ユーザ入力装置によって発生される光を含むことができる。ある実施形態では、入口開口部14は、本明細書でさらに説明するが、スタイラス10の先端部18に近接して位置決めされてもよく、あるいはハウジング12に沿う任意の好適な位置に位置決めされてもよい。入口開口部14は、例えば円形、長方形、多角形、円筒形の周辺光を収集するのに任意の好適な形状をとることができる。ある実施形態では、入口開口部14は、任意の好適な形状、例えばフラスト円錐形状でハウジング内に引っ込む部分を含むことができる。入口開口部14は、光を収集するように構成される一つ以上の開口部を含むことがある。さらに、入口開口部14は、例えば、反射性の、吸収性の、テキスチャ加工された任意の好適な表面を含んでもよい。入口開口部14の表面は、例えば「高効率光学装置(HIGH EFFICIENCY OPTICAL DEVICE)」という名称の、ウェーバー(Weber)らに付与された米国特許第6,080,467号明細書に記載されているものなどの、多層高分子光学フィルムを含むのが好ましいことがある。
【0013】
光学集光器15は、周辺光を収集するのに役立つように、入口開口部14に近接して位置決めされてもよい。任意の好適な集光器15、例えばレンズ、ドーム形レンズなどが用いられてもよい。
【0014】
ハウジング12の先端部18に近接しているのは、出口開口部16である。出口開口部16は、入口開口部14によって収集される光を発するように構成される。言い換えると、出口開口部16は、スタイラス10の先端部18から離れた入口開口部14によって収集される光を伝送または配向する。出口開口部16は、例えば円形、長方形、多角形などの光を発するのに好適な任意の形状をとることができる。出口開口部16は、光を発する助けとなる任意の好適な表面、例えば透明表面または反射表面を含むことができる。出口開口部16の表面は、例えば米国特許第6,080,467号明細書に記載されるもののような多層高分子光学フィルムを含むのが好ましいことがある。
【0015】
スタイラス10のハウジング12内に配置されるのは、光導波路20である。図1に示すように、光導波路20は、光導波路20が収集された光を入口開口部14から出口開口部16に向けるように、入口開口部14および出口開口部16と光学的に連絡している。光導波路20は、任意の好適な材料、例えば、ガラス材料、高分子材料を含むことができる。ある実施形態では、光導波路20は、一つ以上の光ファイバー、例えば高分子被覆シリカファイバーを含むことがある。ある実施形態では、光導波路20は、空気で充填される内部空間、または光を配向する他の手段を含むことができる。さらに、ある実施形態では、光導波路は、ハウジング12の一体部分であることができる。言い換えると、ハウジング12は、空気で充填される内部空間、または光を配向する他の手段を含むことができる。他の実施形態では、光導波路20としては、ハウジング12の反射内面でありうる。任意の好適な反射性内面、例えば金属面、高分子面、塗面などが含まれてもよい。ハウジングの反射性内面は、例えば米国特許第6,080,467号明細書に記載されたもののような多層高分子光学フィルムを含むのが好ましいことがある。反射性内面は、入射される光の少なくとも80%を反射するのが好ましいことがある。反射性内面は、入射される光の少なくとも95%を反射するのがより好ましいことがある。反射性内面は、入射される光の少なくとも99%を反射するのがさらにより好ましいことがある。
【0016】
動作において、スタイラス10は、本明細書でさらに説明するが、スタイラス10の先端部18の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面に近接している場合、ユーザ入力装置によって検出可能な規定の強度プロファイルを生成する。スタイラス10の先端部18の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面に近接している場合、先端部18は、検出可能強度プロファイルが少なくとも入力面のレベルで維持されるように十分小さい入力面と接触しているかあるいは該入力面から少なくともある距離内にあるかのいずれかでありうる。さらに、本明細書で用いられる際に、用語「規定の強度プロファイル」は、本開示のスタイラスによって生成される予測可能な光パターンを指し、該光パターンは、一つ以上の明領域を少なくとも部分的に囲む一つ以上の暗領域を有し、一つ以上の暗領域と一つ以上の明領域との間のコントラストは、ユーザ入力装置による検出にとって十分である。何が検出にとって十分であるかを、検出閾値を設定することによって調整することができるが、ただし閾値が低くなると、装置がより雑音の影響を受けやすくなることがある。
【0017】
図2(a)〜図2(b)は、本開示によるスタイラスのある非限定実施形態を概略的に図示する。図2(a)は、ハウジング112およびハウジング112内に配置される光導波路120を含むスタイラス110の一部分の一実施形態の概略断面図である。スタイラス110はまた、周辺光を収集する入口開口部(図示せず)、および光を発するスタイラス110の先端部118に近接している出口開口部116を含む。図1に図示する実施形態のハウジング12、光導波路20、入口開口部14、および出口開口部16に関して本明細書で説明する設計の考慮すべき問題および可能性の全ては、図2(a)〜図2(b)に図示する実施形態のハウジング112、光導波路120、入口開口部(図示せず)、および出口開口部116に同じように当てはまる。
【0018】
スタイラス110はまた、スタイラス110の先端部118に近接してコンフォーマブルな部材(conformable member)130を含む。コンフォーマブルな部材130は、任意の好適な材料、例えば、高分子材料、ゴム、シリコーンで製造することができる。コンフォーマブルな部材130は、ユーザ入力装置の入力面と接触するように構成される。形状適合可能部材130により、スタイラス110は、規定の強度プロファイルがスタイラス110によって生成されるように、ユーザ入力装置の入力面と接触することができるようになる。さらに、コンフォーマブルな部材130により、ユーザは、入力面への損傷なく、入力面をスタイラス110とより容易に接触させることもできるようになる。さらに、コンフォーマブルな部材130により、ユーザは、メニューを通してスクロールしつつあるいはテキストを書きつつ、入力面全体にわたってスタイラスの先端部118をより容易に走らせることができるようになる。
【0019】
ある実施形態では、コンフォーマブルな部材130は、スタイラス110のハウジング112と一体である。代替的に、ある実施形態では、コンフォーマブルな部材130は、任意の好適な態様で、スタイラス110の先端部118に接続される別個の部材であってもよい。例えば、図2(a)に図示するように、コンフォーマブルな部材130は、先端部118に近接してハウジング112上に嵌まり、かつハウジング112を越えて延在して、出口開口部116を形成するスリーブを含む。
【0020】
図2(b)は、スタイラス110のハウジング112内に位置決めされる部分、およびハウジング112を越えて延在して、出口開口部116を形成する他の部分を有するコンフォーマブルな部材130を含むスタイラス110の一部分の他の実施形態の概略断面図である。
【0021】
本開示の受動光スタイラスはまた、規定の強度プロファイルを作成するように、光導波路と光学的に連絡している一つ以上の光学素子を含むことができる。例えば、図3は、ハウジング212およびハウジング212内に配置される光導波路220を含むスタイラス210の一部分の実施形態の概略断面図である。スタイラス210は、本明細書で説明する任意の好適なスタイラス、例えば図1のスタイラス10を含むことができる。スタイラス210はまた、スタイラス210の先端部218に近接して光学素子240を含む。光学素子240としては、任意の好適な光学素子、例えば、レンズなどが挙げられる。光学素子240は、光導波路220と光学的に連絡するように、スタイラス210の先端部218に近接して位置決めされうる。図3に示すように、光学素子240は、支持体242を用いて、先端部218に近接して位置決めされる。光学素子240は、ハウジング212の外部に位置決めされているように示されるが、ある実施形態では、光学素子240は、ハウジング212内に位置決めされることもある。
【0022】
一般に、光は、入口開口部(例えば、図1の入口開口部14)によって収集され、かつ光学素子240を通して光導波路220によって配向される。光学素子240は、次に、発せられた光を、点Pに集束し、それによって、本明細書でさらに説明するように、ユーザ入力装置によって検出可能である規定の強度プロファイルを作成する。
【0023】
本明細書でも説明するように、本開示の受動光スタイラスは、ユーザ入力装置によって検出可能である規定の強度プロファイルを作成する。ある実施形態では、本発明の譲受人に譲渡されかつ同時係属中の2003年11月25日に出願された米国特許出願第10/721,603号(代理人整理番号59080US002)明細書にさらに記載されるように、スタイラスは、該スタイラスの先端部の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面と十分接触すると、該スタイラスによって発せられた光ビームが突然変化する特性を有するように構成されてもよい。
【0024】
例えば、図4(a)〜図4(b)は、本開示によるスタイラスによって発せられた光ビームの特性を突然変化させる機構のある非限定例を概略的に図示する。図4(a)〜図4(b)は、ハウジング312およびハウジング312内に配置される光導波路320を含む受動光スタイラス310の一部分を図示する。図4(a)は、スタイラス310が、表面と接触しない場合の先端部位置を示し、かつ図4(b)は、スタイラス310が、表面と接触している場合の先端部位置を示す。スタイラス310は、本明細書で説明する任意の好適なスタイラス、例えば図1のスタイラス10を含んでもよい。
【0025】
ハウジング312内に位置決めされるのはまた、シリンダー352に結合される弾性部材350である。シリンダー352は、出口開口部316を形成する。シリンダー352は、シリンダー352の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面と接触している場合、シリンダー352が、発せられた光ビームの断面積を変化させるように、ハウジング312の先端部318に摺動可能に結合される。図示するように、シリンダー352が表面と接触していない場合(図4(a))、出口開口部316は、光導波路320の端部からさらに遠く、その結果より狭いビームの広がりBが生じる。先端部318が表面と接触している場合(図4(b))、出口開口部316は、光導波路320の端部に近づき、その結果より広いビームの広がりB’が生じる。
【0026】
本開示によるスタイラスのさまざまな他の実施形態は、入口開口部および出口開口部のいずれかあるいは両方の代替の位置決めを含んでもよい。例えば、図5は、ハウジング412およびハウジング412内に配置される光導波路420を含むスタイラス410の一部分の実施形態の概略断面図である。図1に図示する実施形態のハウジング12および光導波路20に関して本明細書で説明する設計の考慮すべき問題および可能性の全ては、図5に図示する実施形態のハウジング312および光導波路320に同じように当てはまる。図1のスタイラス10と図5のスタイラス410との間の一つの差異は、スタイラス410が、スタイラス410の先端部418に近接して入口開口部414を含むということである。他の差異は、スタイラス410がまた、ハウジング412内に配置される反射器460を含むということである。任意の好適な反射器、例えば金属反射器、高分子反射器などが用いられてもよい。反射器460はまた、任意の好適な形状、例えば放物形、楕円形などであってもよい。
【0027】
一般に、入口開口部414は、先端部416に近接して入力装置によって発せられることがある光を含む周辺光を収集する。収集された周辺光は、図5にビームIとして表される。収集された光Iは、光導波路420によって、反射器460に向けられる。反射器460は、次に、光Rを、該光がスタイラス410の先端部418に近接して出口開口部416によって発せられる場合、光導波路420を通して戻す。スタイラス410は、スタイラス410の先端部418の少なくとも一部分が装置の入力面に近接している(すなわち、十分近いあるいは接触している)場合、ユーザ入力装置によって検出可能である規定の強度プロファイルを生成する。スタイラス410の先端部418が、入力面と接触していれば、入口開口部414によって収集される光の大部分は、ユーザ入力装置によって発せられる光となろう。
【0028】
代替的に、本開示はまた、スタイラスを含み、該スタイラスは、その先端部に近接して光を収集しかつ発し、かつ発せられた光の特性を突然変化させるための機構も含む。例えば、図6は、その先端部518に近接して入口開口部514を含むスタイラス510の一部分の他の実施形態の概略断面図である。スタイラス510は、多くの点で、図5のスタイラス410に類似である。例えば、スタイラス510は、ハウジング512、および該ハウジング512内に配置される第1光導波路520を含む。スタイラス510はまた、入口開口部514によって収集された光を反射するためにハウジング512内に配置された反射器560を含む。図5のスタイラス410と図6のスタイラス510との間の一つの差異は、スタイラス510が、スタイラス510のハウジング512内に位置決めされたシリンダー552に結合された弾性部材550を、スタイラス510の先端部518に近接して含むということである。スタイラス510はまた、反射器560によって反射される光が第1光導波路520を通してかつ第2導波路522の中に向けられるように、第1光導波路520と光学的に連絡している第2光導波路522を含む。
【0029】
シリンダー552は、スタイラス510の出口開口部516を形成する。シリンダー552は、該シリンダー552の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面と接触している場合、シリンダー552が発せられた光の断面積を変化させるように、先端部518に摺動可能に結合される。図4(a)〜図4(b)を参照して本明細書で説明するように、出口開口部516は、第2光導波路522の端部から発せられる光ビームの広がりを制御する。図6は、シリンダー552が表面と接触していない場合のスタイラス510を示す。したがって、出口開口部516は、第2光導波路522の端部からさらに遠い。シリンダー552が表面(図示せず)と接触している場合、出口開口部516は、第2光導波路522の端部に近づき、その結果より広いビームの広がりが生じる。
【0030】
一般に、スタイラス510の先端部518に近接してユーザ入力装置によって発せられる光を含む周辺光は、入口開口部514によって収集される。入口開口部514と光学的に連絡している第1光導波路520は、光を反射器560に向け、該光は、第1光導波路520を通してかつ第2導波路522の中に戻される。第2光導波路522は、次に、出口開口部516を通して、反射した光を配向する。
【0031】
本明細書で説明するように、本開示のスタイラスは、ユーザ入力装置によって検出可能な規定の強度プロファイルを生成する。検出に好適である任意の規定の強度プロファイルが生成されてもよい。例えば、図7(a)〜図7(c)は、本開示のスタイラスによって生成できる規定の強度プロファイルのさまざまな実施形態の概略図である。図7(a)では、規定の強度プロファイル600(a)は、暗領域610(a)および明領域612(a)を含む。暗領域610(a)は、明領域612(a)を囲む。かかる強度プロファイル600(a)は、ユーザ入力装置によって検出可能である、暗領域610(a)と明領域612(a)との間のコントラストを提供する。言い換えると、規定の強度プロファイル600(a)を、他の背景雑音、例えば、ユーザの手によって生じる影、周辺光パターンなどにわたって、ユーザ入力装置によって識別することができる。
【0032】
規定の強度プロファイル600(a)は、ユーザ入力装置によって検出可能であるように、任意の好適な大きさおよび形状であってもよい。規定の強度プロファイル600(a)は、スタイラスが入力面に近接している(すなわち、入力面に十分近いあるいは該入力面と接触している)場合、スタイラスによって生成できる。スタイラスの先端部が、入力面と接している場合、スタイラスは、強度プロファイル600(a)を作成するように、入力面に対してほぼ垂直であってもよい。強度プロファイル600(a)の大きさは、十分な数の光センサが、プロファイル600(a)を検出することができるように露出されるほど十分大きいのが好ましいことがある。
【0033】
図7(b)は、明領域612(b)を囲む暗領域610(b)を含む他の規定の強度プロファイル600(b)を図示する。かかるプロファイルは、スタイラスの先端部(例えば、図1のスタイラス10の先端部18)が、入力面の法線ベクトルと直角でユーザ入力装置の入力面と接触している場合に生成できる。本明細書で説明するように、先端部は、入力面と部分的に形状適合されるコンフォーマブルな部材(例えば、図2(a)のスタイラス110のコンフォーマブルな部材130)を含んでもよい。かかるスタイラスの適合性質により、スタイラスは、他の背景プロファイルにわたって、ユーザ入力装置によって識別可能である強度プロファイルを発することができるようになる。
【0034】
他の規定の強度プロファイル600(c)を、図7(c)に図示する。規定の強度プロファイル600(c)は、ユーザ入力装置が他の背景プロファイルにわたって規定の強度プロファイル600(c)を識別するように、明領域612(c)を部分的に囲む暗領域610(c)を含む。規定の強度プロファイル600(c)は、本開示のスタイラスが、入力面と、該入力面との視射角で接触している場合、該スタイラスによって生成できる。かかる角度で、スタイラスの先端部の一部分のみが、入力面と接触してもよく、それによって暗領域610(c)が生成される。
【0035】
図8(a)〜図8(b)は、ユーザ入力装置714において受動光スタイラス710を用いる一方法の実施形態の概略図である。電子表示システム700は、スタイラス710およびユーザ入力装置714を含む。スタイラス710は、本明細書で説明する任意のスタイラスであってもよい。スタイラス710は、光を収集しかつ収集された光をスタイラス710の先端部712を通して発するように構成される。スタイラス710は、スタイラス710の先端部712の少なくとも一部分が表面に近接している(すなわち、例えば、該表面から閾値によって予め決定される距離の十分短い距離内である、あるいは該表面と接触している)場合、ユーザ入力装置714によって検出可能な規定の強度プロファイルを作成する。
【0036】
システム700はまた、層720および光センサ730を含むユーザ入力装置714を含む。層720は、入力面722を含む。光センサ730は、入力面722を通して伝送される光を検知するように構成される。入力面722が層720の表面であれば、光センサ730は、層720の対向面724上に配置されうる、あるいは光センサ730は、入力面722がスタイラス710と光センサ730との間に介在するような任意の他の態様で設けられうる。例えば、光センサ730を、電子ディスプレーの一部として形成することができ、かつ層720は、該ディスプレーの層、あるいは(ディスプレーと接触していようと離れていようと)該ディスプレーにわたって配置される層でありうる。
【0037】
センサ730のうちのどれが、発せられた光を検知しているかを知ることによって、入力面での規定の強度プロファイルの位置あるいは他の基準面を決定できる。スタイラス710および光センサ730は、このように、位置情報を持つ電子システムまたはディスプレーのさまざまな機能を関連付けることによって、ユーザ入力装置として用いることができる。光センサの具体的なアレイは、次の刊行物:国際公開第03/071345号パンフレット、米国特許第6,337,918号明細書、米国特許第5,838,308号明細書、特開平10−187348号公報、特開平10−283113号公報、特開昭58−086674号公報、特開昭60−198630号公報、特開昭60−200388号公報、特開昭61−006729号公報、特開昭61−075423号公報、特開平11−282628号公報、および特開2003−66417号公報に開示されるものなどの、光ダイオードのアレイである。光センサの他の好適なアレイには、国際公開第03/058588号パンフレットに開示されるような有機エレクトロルミネッセントディスプレー(OLED)の発光装置がある。光を発するのに加えて、OLED装置はまた、光を検出することができる。国際公開第03/058588号パンフレットに開示されるように、OLED装置の発光および検出機能を適切に変調することによって、ディスプレー画素は、見かけ上同時に二重機能を行うことができる。したがって、新規電子機器を持つ既存のOLEDディスプレーを嵌めて、既存ディスプレーを、二重機能ディスプレーおよび入力装置に変換することが可能であるだろう。アクティブマトリックス液晶ディスプレー(AMLCD)に既に設けられた画素トランジスタを、光を検出するためにも用いることができる。光センサアレイを、ユーザ入力システムに結合される別個の装置として、ユーザ入力システムにおける別個の層として、あるいは表示装置の一体部分として設けることができる。光センサ730が、LCDなどの表示装置に一体化される場合、かかるセンサ730を、例えばブラックマトリックスによって被覆される領域内に位置決めするのが望ましく、その結果画素領域が、ほとんどあるいは全く減少しないこともある。そのような場合、光センサ730と整列されるブラックマトリックスに開口部を形成して、光が光センサ730に達するようにするのが望ましいだろう。これは、ブラックマトリックスのパターニング中なされうる。
【0038】
光センサ730は、層720を通して伝送される光を検知するように配置される。光センサ730は、中心間で距離Sだけ離れ、かつ距離Pだけ入力面722の下方に設定される。スタイラス710によって生成される規定の強度プロファイルは、センサ730の平面での直径を含む。規定の強度プロファイルが全ての位置で検出される可能性を増すために、規定の強度プロファイルの直径は、望ましくは、およそ検出器間隔Sである。この場合、プロファイル位置決定の位置決め分解能は、1/Sに等しい。
【0039】
ユーザ入力装置714はまた、光センサ730に結合される電子機器740を含む。電子機器740は、任意の好適な電子機器、例えば、制御器、ソフトウエアなどを含むことができる。電子機器740は、スタイラス710によって生成される規定の強度プロファイルの位置を基準面で決定するように構成される。基準面は、任意の好適な位置に位置決めされうる。基準面は、層720の入力面722であるのが好ましいことがある。
【0040】
ユーザ入力装置714はまた、光学電子ディスプレー750を含むことができる。該ディスプレー750が含まれる場合、入力面722は、電子ディスプレー750の外部面を含むことができる。任意の好適なディスプレー、例えば、液晶ディスプレー、有機エレクトロルミネッセントディスプレーが含まれてもよい。ディスプレー750が含まれる場合、例えば米国特許第6,028,581号明細書に記載されるように、光センサ730が、電子ディスプレー750の画素を制御するトランジスタアレイに一体化されるのが好ましいことがある。電子ディスプレー750は、ユーザ入力装置714の入力面722を通して情報を表示するように配置される。
【0041】
図8(a)では、スタイラス710の先端部712は、入力面722からある距離Dである。光センサ730は、スタイラス710によって生成される規定の強度プロファイルが、スタイラスの先端部712の少なくとも一部分が入力装置714の入力面722に近接している場合のみ検出されるように制御されるのが好ましいことがある。図8(a)に示すように、スタイラス710の先端部712は、先端部712が入力面722に近接していないようにある距離Dである。したがって、ユーザ入力装置714は、スタイラス710によって生成される規定の強度プロファイルを検出しない。
【0042】
図8(b)では、スタイラス710の先端部712は、入力面722に近接している。ユーザ入力装置714は、次に、規定の強度プロファイルを検出する。電子機器740は、次に、スタイラス710によって生成される規定の強度プロファイルの位置を、基準面、例えば、入力面722で決定する。任意の好適な画像処理技術が、スタイラス710の位置を決定するために用いられてもよい(例えば、国際公開第03/071,345号パンフレット)。
【0043】
本開示の例証的な実施形態を説明し、かつ本開示の範囲内の可能な変形について言及してきた。開示におけるこれらのおよび他の変形および変更は、本開示の範囲から逸脱することなく当業者に明らかとなり、かつ本開示が、本明細書で述べた例証的な実施形態に限定されないことを理解されたい。よって、本発明は、冒頭に記載の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】スタイラスの実施形態の概略断面図である。
【図2(a)】スタイラスの先端部に近接してコンフォーマブルな部材を含む、スタイラスの一部分の実施形態の概略断面図である。
【図2(b)】スタイラスの先端部に近接してコンフォーマブルな部材を含む、スタイラスの一部分の他の実施形態の概略断面図である。
【図3】スタイラスの先端部に近接して光学素子を含む、スタイラスの一部分の実施形態の概略断面図である。
【図4(a)】スタイラスの先端部に近接して、スタイラスのハウジング内に位置決めされたシリンダーに結合された弾性部材を含む、スタイラスの一部分の実施形態の概略断面図である。
【図4(b)】スタイラスの先端部の少なくとも一部分は、ユーザ入力装置の入力面に接触している、図4(a)のスタイラスの該部分の概略断面図である。
【図5】スタイラスの先端部に近接して入口開口部を含む、スタイラスの一部分の実施形態の概略断面図である。
【図6】スタイラスの先端部に近接して入口開口部、およびスタイラスの該先端部に近接してスタイラスのハウジング内に位置決めされたシリンダーに結合された弾性部材を含む、スタイラスの一部分の他の実施形態の概略断面図である。
【図7(a)】本開示のスタイラスによって作成されてもよい規定の強度プロファイルのさまざまな実施形態の概略図である。
【図7(b)】本開示のスタイラスによって作成されてもよい規定の強度プロファイルのさまざまな実施形態の概略図である。
【図7(c)】本開示のスタイラスによって作成されてもよい規定の強度プロファイルのさまざまな実施形態の概略図である。
【図8(a)】ユーザ入力装置において受動光スタイラスを用いる一方法の実施形態の概略図である。
【図8(b)】ユーザ入力装置において受動光スタイラスを用いる一方法の実施形態の概略図である。
【技術分野】
【0001】
本開示は、受動光スタイラス、およびユーザ入力装置における受動光スタイラスの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチセンサは、典型的には情報を見るためのディスプレーを含むものなど、ユーザが電子システムと直観的に相互作用するためにますます一般的な方法となってきた。多くの応用では、情報は、ユーザが表示された情報と直接相互作用するように思われるように、タッチセンシティブ領域を通して見られる。入力装置の技術によっては、ユーザは、スタイラスなどの指またはある他のタッチ手段を用いて、該装置と相互作用することがある。スタイラスが用いられる場合、該スタイラスは、受動対象物(例えば、パーソナルディジタルアシスタントまたは他のハンドヘルド装置において、抵抗性タッチスクリーンと共に用いられるものに典型的なもの)または能動対象物(署名捕捉装置と共に用いられるものに典型的なもの)でありうる。受動スタイラスは、タッチスクリーンに接触する簡単なペン状対象物を含むことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、ユーザ入力装置と共に使用するための受動光スタイラスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様では、本開示は、ユーザ入力装置と共に使用するためのスタイラスを提供し、該スタイラスは、周辺光を収集するように構成された入口開口部および収集された光を発するように構成された出口開口部を含むハウジングを含み、該出口開口部は、スタイラスの先端部に近接している。スタイラスは、ハウジング内に配置された光導波路をさらに含み、該光導波路は、光導波路が収集された光を入口開口部から出口開口部に向けるように、入口開口部および出口開口部と光学的に連絡している。スタイラスは、該スタイラスの先端部の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面に近接している場合、ユーザ入力装置によって検出可能な規定の強度プロファイルを生成する。
【0005】
他の態様では、本開示は、ユーザ入力装置を提供し、該ユーザ入力装置は、該装置の入力面を通して伝送された光を検出するように配置された複数の光センサを含む。ユーザ入力装置はまた、周辺光を収集しかつ収集された光をその先端部を通して発するように構成されたスタイラスを含み、該スタイラスは、スタイラスの先端部の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面に近接している場合、ユーザ入力装置によって検出可能な規定の強度プロファイルを生成する。ユーザ入力装置は、複数の光センサに結合され、かつスタイラスによって生成された規定の強度プロファイルの基準面での位置を決定するように構成された電子機器をさらに含む。
【0006】
他の態様では、本開示は、ユーザ入力装置を含む電子表示システムを提供する。ユーザ入力装置は、該ユーザ入力装置の入力面を通して伝送された光を検出するように配置された複数の光センサを含む。ユーザ入力装置はまた、周辺光を収集しかつ収集された光をその先端部を通して発するように構成されたスタイラスを含み、該スタイラスは、スタイラスの先端部の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面に近接している場合、ユーザ入力装置の複数の光センサによって検出可能な規定の強度プロファイルを生成する。ユーザ入力装置はまた、複数の光センサに結合され、かつスタイラスによって生成された規定の強度プロファイルの基準面での位置を決定するように構成された電子機器を含む。電子表示システムはまた、ユーザ入力装置の入力面を通して情報を表示するように配置された電子ディスプレーを含む。
【0007】
他の態様では、本開示は、入力装置を用いる方法を提供し、該方法は、周辺光を収集しかつ収集された光を先端部を通して発するように構成されるスタイラスを提供するステップを含み、該スタイラスは、規定の強度プロファイルを生成する。該方法は、規定の強度プロファイルが入力装置の入力面を通して伝送された場合、スタイラスによって生成された規定の強度プロファイルを検出するように配置された複数の光センサを含む入力装置を提供するステップをさらに含む。該方法は、入力装置の入力面に近接してスタイラスを位置決めするステップと、スタイラスの先端部の少なくとも一部分が入力装置の入力面に近接している場合のみ、規定の強度プロファイルを検出するステップと、規定の強度プロファイルの基準面での位置を決定するステップとをさらに含む。
【0008】
本開示の上記の発明の概要は、本開示の各開示された実施形態またはすべての実施を説明するよう意図されていない。図面および次に続く発明を実施するための最良の形態は、これらの実施形態をより詳細に例証する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本開示は、受動光スタイラス、および該スタイラスを光センシティブユーザ入力装置(以下「ユーザ入力装置」と呼ぶ)と共に使用することに関する。ある実施形態では、本開示は、周辺光を収集しかつ収集された光をユーザ入力装置の入力面の方へ向けるスタイラスを提供する。収集された光を用いて、スタイラスは、スタイラスの先端部の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面に近接している場合、ユーザ入力装置によって検出可能である規定の強度プロファイルを生成する。
【0010】
本開示のスタイラスを、能動発光スタイラスが用いられるのとほぼ同じ方法で、用いることができかつ検出することができる。能動発光スタイラスと対照的に、受動スタイラスは、電源を必要としない。さらに、受動スタイラスには、該スタイラスの先端部がユーザ入力装置の入力面にあまり近くないあるいは該入力面と接触していない限り、検出可能ではないという利点があるだろう。能動スタイラスの中には、検出を制御するための切換機構を必要とするものもある。かかる機構は、使用によって時間の経過とともに故障することがある。他方、受動スタイラスは、かかる切換機構を必要としない。
【0011】
図1は、スタイラス10の実施形態の概略断面図である。スタイラス10は、ハウジング12、およびハウジング12内に配置される光導波路20を含む。ハウジング12は、入口開口部14およびスタイラス10の先端部18に近接している出口開口部16を含む。図1に図示する実施形態では、入口開口部14は、先端部18の反対側のハウジング12の端部に近接して位置決めされる。任意の好適な材料が、ハウジング12を形成するために用いられてもよい。さらに、ハウジング12は、任意の好適な形態をとりうる。ハウジング12は、容易に保持されかつ人間の手で操作可能であるように構成されるのが好ましいことがある。
【0012】
先端部18の反対側のハウジング12の端部に近接しているのは、入口開口部14である。図1に示す実施形態では、入口開口部14は、周辺光を収集するように構成される。本明細書で用いられる際に、用語「周辺光」は、ユーザ入力装置などの検出または読み取り装置の周りの環境に存在する光を指す。周辺光は、ユーザ入力装置によって発生される光を含むことができる。ある実施形態では、入口開口部14は、本明細書でさらに説明するが、スタイラス10の先端部18に近接して位置決めされてもよく、あるいはハウジング12に沿う任意の好適な位置に位置決めされてもよい。入口開口部14は、例えば円形、長方形、多角形、円筒形の周辺光を収集するのに任意の好適な形状をとることができる。ある実施形態では、入口開口部14は、任意の好適な形状、例えばフラスト円錐形状でハウジング内に引っ込む部分を含むことができる。入口開口部14は、光を収集するように構成される一つ以上の開口部を含むことがある。さらに、入口開口部14は、例えば、反射性の、吸収性の、テキスチャ加工された任意の好適な表面を含んでもよい。入口開口部14の表面は、例えば「高効率光学装置(HIGH EFFICIENCY OPTICAL DEVICE)」という名称の、ウェーバー(Weber)らに付与された米国特許第6,080,467号明細書に記載されているものなどの、多層高分子光学フィルムを含むのが好ましいことがある。
【0013】
光学集光器15は、周辺光を収集するのに役立つように、入口開口部14に近接して位置決めされてもよい。任意の好適な集光器15、例えばレンズ、ドーム形レンズなどが用いられてもよい。
【0014】
ハウジング12の先端部18に近接しているのは、出口開口部16である。出口開口部16は、入口開口部14によって収集される光を発するように構成される。言い換えると、出口開口部16は、スタイラス10の先端部18から離れた入口開口部14によって収集される光を伝送または配向する。出口開口部16は、例えば円形、長方形、多角形などの光を発するのに好適な任意の形状をとることができる。出口開口部16は、光を発する助けとなる任意の好適な表面、例えば透明表面または反射表面を含むことができる。出口開口部16の表面は、例えば米国特許第6,080,467号明細書に記載されるもののような多層高分子光学フィルムを含むのが好ましいことがある。
【0015】
スタイラス10のハウジング12内に配置されるのは、光導波路20である。図1に示すように、光導波路20は、光導波路20が収集された光を入口開口部14から出口開口部16に向けるように、入口開口部14および出口開口部16と光学的に連絡している。光導波路20は、任意の好適な材料、例えば、ガラス材料、高分子材料を含むことができる。ある実施形態では、光導波路20は、一つ以上の光ファイバー、例えば高分子被覆シリカファイバーを含むことがある。ある実施形態では、光導波路20は、空気で充填される内部空間、または光を配向する他の手段を含むことができる。さらに、ある実施形態では、光導波路は、ハウジング12の一体部分であることができる。言い換えると、ハウジング12は、空気で充填される内部空間、または光を配向する他の手段を含むことができる。他の実施形態では、光導波路20としては、ハウジング12の反射内面でありうる。任意の好適な反射性内面、例えば金属面、高分子面、塗面などが含まれてもよい。ハウジングの反射性内面は、例えば米国特許第6,080,467号明細書に記載されたもののような多層高分子光学フィルムを含むのが好ましいことがある。反射性内面は、入射される光の少なくとも80%を反射するのが好ましいことがある。反射性内面は、入射される光の少なくとも95%を反射するのがより好ましいことがある。反射性内面は、入射される光の少なくとも99%を反射するのがさらにより好ましいことがある。
【0016】
動作において、スタイラス10は、本明細書でさらに説明するが、スタイラス10の先端部18の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面に近接している場合、ユーザ入力装置によって検出可能な規定の強度プロファイルを生成する。スタイラス10の先端部18の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面に近接している場合、先端部18は、検出可能強度プロファイルが少なくとも入力面のレベルで維持されるように十分小さい入力面と接触しているかあるいは該入力面から少なくともある距離内にあるかのいずれかでありうる。さらに、本明細書で用いられる際に、用語「規定の強度プロファイル」は、本開示のスタイラスによって生成される予測可能な光パターンを指し、該光パターンは、一つ以上の明領域を少なくとも部分的に囲む一つ以上の暗領域を有し、一つ以上の暗領域と一つ以上の明領域との間のコントラストは、ユーザ入力装置による検出にとって十分である。何が検出にとって十分であるかを、検出閾値を設定することによって調整することができるが、ただし閾値が低くなると、装置がより雑音の影響を受けやすくなることがある。
【0017】
図2(a)〜図2(b)は、本開示によるスタイラスのある非限定実施形態を概略的に図示する。図2(a)は、ハウジング112およびハウジング112内に配置される光導波路120を含むスタイラス110の一部分の一実施形態の概略断面図である。スタイラス110はまた、周辺光を収集する入口開口部(図示せず)、および光を発するスタイラス110の先端部118に近接している出口開口部116を含む。図1に図示する実施形態のハウジング12、光導波路20、入口開口部14、および出口開口部16に関して本明細書で説明する設計の考慮すべき問題および可能性の全ては、図2(a)〜図2(b)に図示する実施形態のハウジング112、光導波路120、入口開口部(図示せず)、および出口開口部116に同じように当てはまる。
【0018】
スタイラス110はまた、スタイラス110の先端部118に近接してコンフォーマブルな部材(conformable member)130を含む。コンフォーマブルな部材130は、任意の好適な材料、例えば、高分子材料、ゴム、シリコーンで製造することができる。コンフォーマブルな部材130は、ユーザ入力装置の入力面と接触するように構成される。形状適合可能部材130により、スタイラス110は、規定の強度プロファイルがスタイラス110によって生成されるように、ユーザ入力装置の入力面と接触することができるようになる。さらに、コンフォーマブルな部材130により、ユーザは、入力面への損傷なく、入力面をスタイラス110とより容易に接触させることもできるようになる。さらに、コンフォーマブルな部材130により、ユーザは、メニューを通してスクロールしつつあるいはテキストを書きつつ、入力面全体にわたってスタイラスの先端部118をより容易に走らせることができるようになる。
【0019】
ある実施形態では、コンフォーマブルな部材130は、スタイラス110のハウジング112と一体である。代替的に、ある実施形態では、コンフォーマブルな部材130は、任意の好適な態様で、スタイラス110の先端部118に接続される別個の部材であってもよい。例えば、図2(a)に図示するように、コンフォーマブルな部材130は、先端部118に近接してハウジング112上に嵌まり、かつハウジング112を越えて延在して、出口開口部116を形成するスリーブを含む。
【0020】
図2(b)は、スタイラス110のハウジング112内に位置決めされる部分、およびハウジング112を越えて延在して、出口開口部116を形成する他の部分を有するコンフォーマブルな部材130を含むスタイラス110の一部分の他の実施形態の概略断面図である。
【0021】
本開示の受動光スタイラスはまた、規定の強度プロファイルを作成するように、光導波路と光学的に連絡している一つ以上の光学素子を含むことができる。例えば、図3は、ハウジング212およびハウジング212内に配置される光導波路220を含むスタイラス210の一部分の実施形態の概略断面図である。スタイラス210は、本明細書で説明する任意の好適なスタイラス、例えば図1のスタイラス10を含むことができる。スタイラス210はまた、スタイラス210の先端部218に近接して光学素子240を含む。光学素子240としては、任意の好適な光学素子、例えば、レンズなどが挙げられる。光学素子240は、光導波路220と光学的に連絡するように、スタイラス210の先端部218に近接して位置決めされうる。図3に示すように、光学素子240は、支持体242を用いて、先端部218に近接して位置決めされる。光学素子240は、ハウジング212の外部に位置決めされているように示されるが、ある実施形態では、光学素子240は、ハウジング212内に位置決めされることもある。
【0022】
一般に、光は、入口開口部(例えば、図1の入口開口部14)によって収集され、かつ光学素子240を通して光導波路220によって配向される。光学素子240は、次に、発せられた光を、点Pに集束し、それによって、本明細書でさらに説明するように、ユーザ入力装置によって検出可能である規定の強度プロファイルを作成する。
【0023】
本明細書でも説明するように、本開示の受動光スタイラスは、ユーザ入力装置によって検出可能である規定の強度プロファイルを作成する。ある実施形態では、本発明の譲受人に譲渡されかつ同時係属中の2003年11月25日に出願された米国特許出願第10/721,603号(代理人整理番号59080US002)明細書にさらに記載されるように、スタイラスは、該スタイラスの先端部の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面と十分接触すると、該スタイラスによって発せられた光ビームが突然変化する特性を有するように構成されてもよい。
【0024】
例えば、図4(a)〜図4(b)は、本開示によるスタイラスによって発せられた光ビームの特性を突然変化させる機構のある非限定例を概略的に図示する。図4(a)〜図4(b)は、ハウジング312およびハウジング312内に配置される光導波路320を含む受動光スタイラス310の一部分を図示する。図4(a)は、スタイラス310が、表面と接触しない場合の先端部位置を示し、かつ図4(b)は、スタイラス310が、表面と接触している場合の先端部位置を示す。スタイラス310は、本明細書で説明する任意の好適なスタイラス、例えば図1のスタイラス10を含んでもよい。
【0025】
ハウジング312内に位置決めされるのはまた、シリンダー352に結合される弾性部材350である。シリンダー352は、出口開口部316を形成する。シリンダー352は、シリンダー352の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面と接触している場合、シリンダー352が、発せられた光ビームの断面積を変化させるように、ハウジング312の先端部318に摺動可能に結合される。図示するように、シリンダー352が表面と接触していない場合(図4(a))、出口開口部316は、光導波路320の端部からさらに遠く、その結果より狭いビームの広がりBが生じる。先端部318が表面と接触している場合(図4(b))、出口開口部316は、光導波路320の端部に近づき、その結果より広いビームの広がりB’が生じる。
【0026】
本開示によるスタイラスのさまざまな他の実施形態は、入口開口部および出口開口部のいずれかあるいは両方の代替の位置決めを含んでもよい。例えば、図5は、ハウジング412およびハウジング412内に配置される光導波路420を含むスタイラス410の一部分の実施形態の概略断面図である。図1に図示する実施形態のハウジング12および光導波路20に関して本明細書で説明する設計の考慮すべき問題および可能性の全ては、図5に図示する実施形態のハウジング312および光導波路320に同じように当てはまる。図1のスタイラス10と図5のスタイラス410との間の一つの差異は、スタイラス410が、スタイラス410の先端部418に近接して入口開口部414を含むということである。他の差異は、スタイラス410がまた、ハウジング412内に配置される反射器460を含むということである。任意の好適な反射器、例えば金属反射器、高分子反射器などが用いられてもよい。反射器460はまた、任意の好適な形状、例えば放物形、楕円形などであってもよい。
【0027】
一般に、入口開口部414は、先端部416に近接して入力装置によって発せられることがある光を含む周辺光を収集する。収集された周辺光は、図5にビームIとして表される。収集された光Iは、光導波路420によって、反射器460に向けられる。反射器460は、次に、光Rを、該光がスタイラス410の先端部418に近接して出口開口部416によって発せられる場合、光導波路420を通して戻す。スタイラス410は、スタイラス410の先端部418の少なくとも一部分が装置の入力面に近接している(すなわち、十分近いあるいは接触している)場合、ユーザ入力装置によって検出可能である規定の強度プロファイルを生成する。スタイラス410の先端部418が、入力面と接触していれば、入口開口部414によって収集される光の大部分は、ユーザ入力装置によって発せられる光となろう。
【0028】
代替的に、本開示はまた、スタイラスを含み、該スタイラスは、その先端部に近接して光を収集しかつ発し、かつ発せられた光の特性を突然変化させるための機構も含む。例えば、図6は、その先端部518に近接して入口開口部514を含むスタイラス510の一部分の他の実施形態の概略断面図である。スタイラス510は、多くの点で、図5のスタイラス410に類似である。例えば、スタイラス510は、ハウジング512、および該ハウジング512内に配置される第1光導波路520を含む。スタイラス510はまた、入口開口部514によって収集された光を反射するためにハウジング512内に配置された反射器560を含む。図5のスタイラス410と図6のスタイラス510との間の一つの差異は、スタイラス510が、スタイラス510のハウジング512内に位置決めされたシリンダー552に結合された弾性部材550を、スタイラス510の先端部518に近接して含むということである。スタイラス510はまた、反射器560によって反射される光が第1光導波路520を通してかつ第2導波路522の中に向けられるように、第1光導波路520と光学的に連絡している第2光導波路522を含む。
【0029】
シリンダー552は、スタイラス510の出口開口部516を形成する。シリンダー552は、該シリンダー552の少なくとも一部分がユーザ入力装置の入力面と接触している場合、シリンダー552が発せられた光の断面積を変化させるように、先端部518に摺動可能に結合される。図4(a)〜図4(b)を参照して本明細書で説明するように、出口開口部516は、第2光導波路522の端部から発せられる光ビームの広がりを制御する。図6は、シリンダー552が表面と接触していない場合のスタイラス510を示す。したがって、出口開口部516は、第2光導波路522の端部からさらに遠い。シリンダー552が表面(図示せず)と接触している場合、出口開口部516は、第2光導波路522の端部に近づき、その結果より広いビームの広がりが生じる。
【0030】
一般に、スタイラス510の先端部518に近接してユーザ入力装置によって発せられる光を含む周辺光は、入口開口部514によって収集される。入口開口部514と光学的に連絡している第1光導波路520は、光を反射器560に向け、該光は、第1光導波路520を通してかつ第2導波路522の中に戻される。第2光導波路522は、次に、出口開口部516を通して、反射した光を配向する。
【0031】
本明細書で説明するように、本開示のスタイラスは、ユーザ入力装置によって検出可能な規定の強度プロファイルを生成する。検出に好適である任意の規定の強度プロファイルが生成されてもよい。例えば、図7(a)〜図7(c)は、本開示のスタイラスによって生成できる規定の強度プロファイルのさまざまな実施形態の概略図である。図7(a)では、規定の強度プロファイル600(a)は、暗領域610(a)および明領域612(a)を含む。暗領域610(a)は、明領域612(a)を囲む。かかる強度プロファイル600(a)は、ユーザ入力装置によって検出可能である、暗領域610(a)と明領域612(a)との間のコントラストを提供する。言い換えると、規定の強度プロファイル600(a)を、他の背景雑音、例えば、ユーザの手によって生じる影、周辺光パターンなどにわたって、ユーザ入力装置によって識別することができる。
【0032】
規定の強度プロファイル600(a)は、ユーザ入力装置によって検出可能であるように、任意の好適な大きさおよび形状であってもよい。規定の強度プロファイル600(a)は、スタイラスが入力面に近接している(すなわち、入力面に十分近いあるいは該入力面と接触している)場合、スタイラスによって生成できる。スタイラスの先端部が、入力面と接している場合、スタイラスは、強度プロファイル600(a)を作成するように、入力面に対してほぼ垂直であってもよい。強度プロファイル600(a)の大きさは、十分な数の光センサが、プロファイル600(a)を検出することができるように露出されるほど十分大きいのが好ましいことがある。
【0033】
図7(b)は、明領域612(b)を囲む暗領域610(b)を含む他の規定の強度プロファイル600(b)を図示する。かかるプロファイルは、スタイラスの先端部(例えば、図1のスタイラス10の先端部18)が、入力面の法線ベクトルと直角でユーザ入力装置の入力面と接触している場合に生成できる。本明細書で説明するように、先端部は、入力面と部分的に形状適合されるコンフォーマブルな部材(例えば、図2(a)のスタイラス110のコンフォーマブルな部材130)を含んでもよい。かかるスタイラスの適合性質により、スタイラスは、他の背景プロファイルにわたって、ユーザ入力装置によって識別可能である強度プロファイルを発することができるようになる。
【0034】
他の規定の強度プロファイル600(c)を、図7(c)に図示する。規定の強度プロファイル600(c)は、ユーザ入力装置が他の背景プロファイルにわたって規定の強度プロファイル600(c)を識別するように、明領域612(c)を部分的に囲む暗領域610(c)を含む。規定の強度プロファイル600(c)は、本開示のスタイラスが、入力面と、該入力面との視射角で接触している場合、該スタイラスによって生成できる。かかる角度で、スタイラスの先端部の一部分のみが、入力面と接触してもよく、それによって暗領域610(c)が生成される。
【0035】
図8(a)〜図8(b)は、ユーザ入力装置714において受動光スタイラス710を用いる一方法の実施形態の概略図である。電子表示システム700は、スタイラス710およびユーザ入力装置714を含む。スタイラス710は、本明細書で説明する任意のスタイラスであってもよい。スタイラス710は、光を収集しかつ収集された光をスタイラス710の先端部712を通して発するように構成される。スタイラス710は、スタイラス710の先端部712の少なくとも一部分が表面に近接している(すなわち、例えば、該表面から閾値によって予め決定される距離の十分短い距離内である、あるいは該表面と接触している)場合、ユーザ入力装置714によって検出可能な規定の強度プロファイルを作成する。
【0036】
システム700はまた、層720および光センサ730を含むユーザ入力装置714を含む。層720は、入力面722を含む。光センサ730は、入力面722を通して伝送される光を検知するように構成される。入力面722が層720の表面であれば、光センサ730は、層720の対向面724上に配置されうる、あるいは光センサ730は、入力面722がスタイラス710と光センサ730との間に介在するような任意の他の態様で設けられうる。例えば、光センサ730を、電子ディスプレーの一部として形成することができ、かつ層720は、該ディスプレーの層、あるいは(ディスプレーと接触していようと離れていようと)該ディスプレーにわたって配置される層でありうる。
【0037】
センサ730のうちのどれが、発せられた光を検知しているかを知ることによって、入力面での規定の強度プロファイルの位置あるいは他の基準面を決定できる。スタイラス710および光センサ730は、このように、位置情報を持つ電子システムまたはディスプレーのさまざまな機能を関連付けることによって、ユーザ入力装置として用いることができる。光センサの具体的なアレイは、次の刊行物:国際公開第03/071345号パンフレット、米国特許第6,337,918号明細書、米国特許第5,838,308号明細書、特開平10−187348号公報、特開平10−283113号公報、特開昭58−086674号公報、特開昭60−198630号公報、特開昭60−200388号公報、特開昭61−006729号公報、特開昭61−075423号公報、特開平11−282628号公報、および特開2003−66417号公報に開示されるものなどの、光ダイオードのアレイである。光センサの他の好適なアレイには、国際公開第03/058588号パンフレットに開示されるような有機エレクトロルミネッセントディスプレー(OLED)の発光装置がある。光を発するのに加えて、OLED装置はまた、光を検出することができる。国際公開第03/058588号パンフレットに開示されるように、OLED装置の発光および検出機能を適切に変調することによって、ディスプレー画素は、見かけ上同時に二重機能を行うことができる。したがって、新規電子機器を持つ既存のOLEDディスプレーを嵌めて、既存ディスプレーを、二重機能ディスプレーおよび入力装置に変換することが可能であるだろう。アクティブマトリックス液晶ディスプレー(AMLCD)に既に設けられた画素トランジスタを、光を検出するためにも用いることができる。光センサアレイを、ユーザ入力システムに結合される別個の装置として、ユーザ入力システムにおける別個の層として、あるいは表示装置の一体部分として設けることができる。光センサ730が、LCDなどの表示装置に一体化される場合、かかるセンサ730を、例えばブラックマトリックスによって被覆される領域内に位置決めするのが望ましく、その結果画素領域が、ほとんどあるいは全く減少しないこともある。そのような場合、光センサ730と整列されるブラックマトリックスに開口部を形成して、光が光センサ730に達するようにするのが望ましいだろう。これは、ブラックマトリックスのパターニング中なされうる。
【0038】
光センサ730は、層720を通して伝送される光を検知するように配置される。光センサ730は、中心間で距離Sだけ離れ、かつ距離Pだけ入力面722の下方に設定される。スタイラス710によって生成される規定の強度プロファイルは、センサ730の平面での直径を含む。規定の強度プロファイルが全ての位置で検出される可能性を増すために、規定の強度プロファイルの直径は、望ましくは、およそ検出器間隔Sである。この場合、プロファイル位置決定の位置決め分解能は、1/Sに等しい。
【0039】
ユーザ入力装置714はまた、光センサ730に結合される電子機器740を含む。電子機器740は、任意の好適な電子機器、例えば、制御器、ソフトウエアなどを含むことができる。電子機器740は、スタイラス710によって生成される規定の強度プロファイルの位置を基準面で決定するように構成される。基準面は、任意の好適な位置に位置決めされうる。基準面は、層720の入力面722であるのが好ましいことがある。
【0040】
ユーザ入力装置714はまた、光学電子ディスプレー750を含むことができる。該ディスプレー750が含まれる場合、入力面722は、電子ディスプレー750の外部面を含むことができる。任意の好適なディスプレー、例えば、液晶ディスプレー、有機エレクトロルミネッセントディスプレーが含まれてもよい。ディスプレー750が含まれる場合、例えば米国特許第6,028,581号明細書に記載されるように、光センサ730が、電子ディスプレー750の画素を制御するトランジスタアレイに一体化されるのが好ましいことがある。電子ディスプレー750は、ユーザ入力装置714の入力面722を通して情報を表示するように配置される。
【0041】
図8(a)では、スタイラス710の先端部712は、入力面722からある距離Dである。光センサ730は、スタイラス710によって生成される規定の強度プロファイルが、スタイラスの先端部712の少なくとも一部分が入力装置714の入力面722に近接している場合のみ検出されるように制御されるのが好ましいことがある。図8(a)に示すように、スタイラス710の先端部712は、先端部712が入力面722に近接していないようにある距離Dである。したがって、ユーザ入力装置714は、スタイラス710によって生成される規定の強度プロファイルを検出しない。
【0042】
図8(b)では、スタイラス710の先端部712は、入力面722に近接している。ユーザ入力装置714は、次に、規定の強度プロファイルを検出する。電子機器740は、次に、スタイラス710によって生成される規定の強度プロファイルの位置を、基準面、例えば、入力面722で決定する。任意の好適な画像処理技術が、スタイラス710の位置を決定するために用いられてもよい(例えば、国際公開第03/071,345号パンフレット)。
【0043】
本開示の例証的な実施形態を説明し、かつ本開示の範囲内の可能な変形について言及してきた。開示におけるこれらのおよび他の変形および変更は、本開示の範囲から逸脱することなく当業者に明らかとなり、かつ本開示が、本明細書で述べた例証的な実施形態に限定されないことを理解されたい。よって、本発明は、冒頭に記載の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】スタイラスの実施形態の概略断面図である。
【図2(a)】スタイラスの先端部に近接してコンフォーマブルな部材を含む、スタイラスの一部分の実施形態の概略断面図である。
【図2(b)】スタイラスの先端部に近接してコンフォーマブルな部材を含む、スタイラスの一部分の他の実施形態の概略断面図である。
【図3】スタイラスの先端部に近接して光学素子を含む、スタイラスの一部分の実施形態の概略断面図である。
【図4(a)】スタイラスの先端部に近接して、スタイラスのハウジング内に位置決めされたシリンダーに結合された弾性部材を含む、スタイラスの一部分の実施形態の概略断面図である。
【図4(b)】スタイラスの先端部の少なくとも一部分は、ユーザ入力装置の入力面に接触している、図4(a)のスタイラスの該部分の概略断面図である。
【図5】スタイラスの先端部に近接して入口開口部を含む、スタイラスの一部分の実施形態の概略断面図である。
【図6】スタイラスの先端部に近接して入口開口部、およびスタイラスの該先端部に近接してスタイラスのハウジング内に位置決めされたシリンダーに結合された弾性部材を含む、スタイラスの一部分の他の実施形態の概略断面図である。
【図7(a)】本開示のスタイラスによって作成されてもよい規定の強度プロファイルのさまざまな実施形態の概略図である。
【図7(b)】本開示のスタイラスによって作成されてもよい規定の強度プロファイルのさまざまな実施形態の概略図である。
【図7(c)】本開示のスタイラスによって作成されてもよい規定の強度プロファイルのさまざまな実施形態の概略図である。
【図8(a)】ユーザ入力装置において受動光スタイラスを用いる一方法の実施形態の概略図である。
【図8(b)】ユーザ入力装置において受動光スタイラスを用いる一方法の実施形態の概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ入力装置と共に使用するためのスタイラスであって、
周辺光を収集するように構成された入口開口部および前記収集された光を発するように構成された出口開口部を備えるハウジングであって、前記出口開口部が前記スタイラスの先端部に近接しているハウジングと、
前記ハウジング内に配置された光導波路であって、前記光導波路が収集された光を前記入口開口部から前記出口開口部に向けるように、前記入口開口部および前記出口開口部と光学的に連絡している光導波路、とを備え、
前記スタイラスの前記先端部の少なくとも一部分が前記ユーザ入力装置の入力面に近接している場合、前記ユーザ入力装置によって検出可能な規定の強度プロファイルを生成するスタイラス。
【請求項2】
前記入口開口部は、前記先端部の反対側で、前記ハウジングの端部に近接している、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項3】
前記入口開口部は、前記先端部に近接している、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項4】
前記入口開口部は、前記ユーザ入力装置によって発せられた光を含む周辺光を収集するように構成された、請求項3に記載のスタイラス。
【請求項5】
前記入口開口部は、周辺光を収集する集光器を備える、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項6】
前記集光器は、レンズを備える、請求項5に記載のスタイラス。
【請求項7】
前記光導波路は、前記ハウジングの一体部分である、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項8】
前記光導波路は、前記ハウジングの反射性内面を備える、請求項7に記載のスタイラス。
【請求項9】
前記光導波路は、多層高分子光学フィルムを備える、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項10】
前記多層高分子光学フィルムは、入射した光の少なくとも80%を反射する、請求項9に記載のスタイラス。
【請求項11】
前記多層高分子光学フィルムは、入射した光の少なくとも95%を反射する、請求項10に記載のスタイラス。
【請求項12】
前記多層高分子光学フィルムは、入射した光の少なくとも99%を反射する、請求項11に記載のスタイラス。
【請求項13】
前記スタイラスは、前記光導波路と光学的に連絡する光学素子を前記スタイラスの前記先端部に近接する位置に備え、前記光学素子は、前記発せられた光をある地点に集束させる、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項14】
前記スタイラスの前記先端部は、前記ユーザ入力装置の前記入力面に接触するように構成されたコンフォーマブルな部材を備える、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項15】
前記形状適合可能部材は、前記ハウジングの一体部分である、請求項14に記載のスタイラス。
【請求項16】
前記コンフォーマブルな部材の一部分は、前記ハウジング内に位置決めされ、かつ他の部分は、前記ハウジングを越えて延在していて、前記出口開口部を形成している、請求項14に記載のスタイラス。
【請求項17】
前記コンフォーマブルな部材は、前記先端部に近接する位置で前記ハウジングに嵌まり、かつ前記ハウジングを越えて延在して前記出口開口部を形成しているスリーブを備える、請求項14に記載のスタイラス。
【請求項18】
前記コンフォーマブルな部材は、高分子材料を含む、請求項14に記載のスタイラス。
【請求項19】
前記コンフォーマブルな部材は、ゴムを含む、請求項14に記載のスタイラス。
【請求項20】
前記スタイラスは、前記先端部に近接して前記ハウジング内に位置決めされたシリンダーに結合された弾性部材をさらに含み、前記シリンダーは、前記出口開口部を形成し、前記シリンダーは、前記先端部の少なくとも一部分が前記ユーザ入力装置の前記入力面と接触している場合、前記発せられた光の断面積を変化させるように、前記先端部に摺動可能に結合される、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項21】
前記規定の強度プロファイルは、明領域を少なくとも部分的に囲む暗領域を含み、前記暗領域と前記明領域との間のコントラストは、前記ユーザ入力装置によって検出可能である、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項22】
ユーザ入力装置であって、
前記ユーザ入力装置の入力面を通して伝送された光を検出するように配置された複数の光センサと、
周辺光を収集しかつ前記収集された光をその先端部を通して発するように構成されたスタイラスであって、前記スタイラスの前記先端部の少なくとも一部分が前記ユーザ入力装置の前記入力面に近接している場合、前記ユーザ入力装置によって検出可能な規定の強度プロファイルを生成するスタイラスと、
前記複数の光センサに結合され、かつ前記スタイラスによって生成された前記規定の強度プロファイルの基準面での位置を決定するように構成された電子機器とを備えた、ユーザ入力装置。
【請求項23】
前記スタイラスは、
周辺光を収集するように構成された入口開口部および前記収集された光を発するように構成された出口開口部を備えるハウジングであって、前記出口開口部が前記スタイラスの前記先端部に近接しているハウジングと、
前記ハウジング内に配置された光導波路であって、前記光導波路が前記収集された光を前記入口開口部から前記出口開口部に向けるように、前記入口開口部および前記出口開口部と光学的に連絡している光導波路とを備える、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記入力面は、電子ディスプレーの外面を成す、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前記電子ディスプレーは、液晶ディスプレーを備える、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記電子ディスプレーは、有機エレクトロルミネッセントディスプレーを備える、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
前記複数の光センサが、前記電子ディスプレーの画素を制御するトランジスタアレイに一体化されている、請求項24に記載の装置。
【請求項28】
前記基準面は、前記入力面である、請求項22に記載の装置。
【請求項29】
ユーザ入力装置を備えた電子表示システムであって、前記ユーザ入力装置は、
前記ユーザ入力装置の入力面を通して伝送された光を検出するように配置された複数の光センサと、
周辺光を収集しかつ前記収集された光をその先端部を通して発するように構成されたスタイラスであって、前記スタイラスの前記先端部の少なくとも一部分が前記ユーザ入力装置の前記入力面に近接している場合、前記ユーザ入力装置の前記複数の光センサによって検出可能な規定の強度プロファイルを生成するスタイラスと、
前記複数の光センサに結合され、かつ前記スタイラスによって生成された前記規定の強度プロファイルの基準面での位置を決定するように構成された電子機器と、
前記ユーザ入力装置の前記入力面を通して情報を表示するように配置された電子ディスプレーとを備える、電子表示システム。
【請求項30】
前記電子ディスプレーは、液晶ディスプレーである、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記複数の光センサは、前記液晶ディスプレーに組み込まれる、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記電子ディスプレーは、複数の有機エレクトロルミネッセント発光装置を備える、請求項29に記載のシステム。
【請求項33】
前記複数の有機エレクトロルミネッセント発光装置の少なくとも一部分は、前記複数の光センサとして用いられる、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
入力装置を用いる方法であって、
周辺光を収集しかつ前記収集された光を先端部を通して発するように構成されたスタイラスを提供するステップであって、前記スタイラスが、規定の強度プロファイルを生成するステップと、
前記規定の強度プロファイルが前記入力装置の入力面を通して伝送される場合、前記スタイラスによって生成された前記規定の強度プロファイルを検出するように配置された複数の光センサを備える入力装置を提供するステップと、
前記入力装置の前記入力面に近接してスタイラスを位置決めするステップと、
前記スタイラスの前記先端部の少なくとも一部分は、前記入力装置の前記入力面に近接している場合のみ、前記規定の強度プロファイルを検出するステップと、
前記規定の強度プロファイルの基準面での位置を決定するステップとを含む、方法。
【請求項1】
ユーザ入力装置と共に使用するためのスタイラスであって、
周辺光を収集するように構成された入口開口部および前記収集された光を発するように構成された出口開口部を備えるハウジングであって、前記出口開口部が前記スタイラスの先端部に近接しているハウジングと、
前記ハウジング内に配置された光導波路であって、前記光導波路が収集された光を前記入口開口部から前記出口開口部に向けるように、前記入口開口部および前記出口開口部と光学的に連絡している光導波路、とを備え、
前記スタイラスの前記先端部の少なくとも一部分が前記ユーザ入力装置の入力面に近接している場合、前記ユーザ入力装置によって検出可能な規定の強度プロファイルを生成するスタイラス。
【請求項2】
前記入口開口部は、前記先端部の反対側で、前記ハウジングの端部に近接している、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項3】
前記入口開口部は、前記先端部に近接している、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項4】
前記入口開口部は、前記ユーザ入力装置によって発せられた光を含む周辺光を収集するように構成された、請求項3に記載のスタイラス。
【請求項5】
前記入口開口部は、周辺光を収集する集光器を備える、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項6】
前記集光器は、レンズを備える、請求項5に記載のスタイラス。
【請求項7】
前記光導波路は、前記ハウジングの一体部分である、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項8】
前記光導波路は、前記ハウジングの反射性内面を備える、請求項7に記載のスタイラス。
【請求項9】
前記光導波路は、多層高分子光学フィルムを備える、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項10】
前記多層高分子光学フィルムは、入射した光の少なくとも80%を反射する、請求項9に記載のスタイラス。
【請求項11】
前記多層高分子光学フィルムは、入射した光の少なくとも95%を反射する、請求項10に記載のスタイラス。
【請求項12】
前記多層高分子光学フィルムは、入射した光の少なくとも99%を反射する、請求項11に記載のスタイラス。
【請求項13】
前記スタイラスは、前記光導波路と光学的に連絡する光学素子を前記スタイラスの前記先端部に近接する位置に備え、前記光学素子は、前記発せられた光をある地点に集束させる、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項14】
前記スタイラスの前記先端部は、前記ユーザ入力装置の前記入力面に接触するように構成されたコンフォーマブルな部材を備える、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項15】
前記形状適合可能部材は、前記ハウジングの一体部分である、請求項14に記載のスタイラス。
【請求項16】
前記コンフォーマブルな部材の一部分は、前記ハウジング内に位置決めされ、かつ他の部分は、前記ハウジングを越えて延在していて、前記出口開口部を形成している、請求項14に記載のスタイラス。
【請求項17】
前記コンフォーマブルな部材は、前記先端部に近接する位置で前記ハウジングに嵌まり、かつ前記ハウジングを越えて延在して前記出口開口部を形成しているスリーブを備える、請求項14に記載のスタイラス。
【請求項18】
前記コンフォーマブルな部材は、高分子材料を含む、請求項14に記載のスタイラス。
【請求項19】
前記コンフォーマブルな部材は、ゴムを含む、請求項14に記載のスタイラス。
【請求項20】
前記スタイラスは、前記先端部に近接して前記ハウジング内に位置決めされたシリンダーに結合された弾性部材をさらに含み、前記シリンダーは、前記出口開口部を形成し、前記シリンダーは、前記先端部の少なくとも一部分が前記ユーザ入力装置の前記入力面と接触している場合、前記発せられた光の断面積を変化させるように、前記先端部に摺動可能に結合される、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項21】
前記規定の強度プロファイルは、明領域を少なくとも部分的に囲む暗領域を含み、前記暗領域と前記明領域との間のコントラストは、前記ユーザ入力装置によって検出可能である、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項22】
ユーザ入力装置であって、
前記ユーザ入力装置の入力面を通して伝送された光を検出するように配置された複数の光センサと、
周辺光を収集しかつ前記収集された光をその先端部を通して発するように構成されたスタイラスであって、前記スタイラスの前記先端部の少なくとも一部分が前記ユーザ入力装置の前記入力面に近接している場合、前記ユーザ入力装置によって検出可能な規定の強度プロファイルを生成するスタイラスと、
前記複数の光センサに結合され、かつ前記スタイラスによって生成された前記規定の強度プロファイルの基準面での位置を決定するように構成された電子機器とを備えた、ユーザ入力装置。
【請求項23】
前記スタイラスは、
周辺光を収集するように構成された入口開口部および前記収集された光を発するように構成された出口開口部を備えるハウジングであって、前記出口開口部が前記スタイラスの前記先端部に近接しているハウジングと、
前記ハウジング内に配置された光導波路であって、前記光導波路が前記収集された光を前記入口開口部から前記出口開口部に向けるように、前記入口開口部および前記出口開口部と光学的に連絡している光導波路とを備える、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記入力面は、電子ディスプレーの外面を成す、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前記電子ディスプレーは、液晶ディスプレーを備える、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記電子ディスプレーは、有機エレクトロルミネッセントディスプレーを備える、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
前記複数の光センサが、前記電子ディスプレーの画素を制御するトランジスタアレイに一体化されている、請求項24に記載の装置。
【請求項28】
前記基準面は、前記入力面である、請求項22に記載の装置。
【請求項29】
ユーザ入力装置を備えた電子表示システムであって、前記ユーザ入力装置は、
前記ユーザ入力装置の入力面を通して伝送された光を検出するように配置された複数の光センサと、
周辺光を収集しかつ前記収集された光をその先端部を通して発するように構成されたスタイラスであって、前記スタイラスの前記先端部の少なくとも一部分が前記ユーザ入力装置の前記入力面に近接している場合、前記ユーザ入力装置の前記複数の光センサによって検出可能な規定の強度プロファイルを生成するスタイラスと、
前記複数の光センサに結合され、かつ前記スタイラスによって生成された前記規定の強度プロファイルの基準面での位置を決定するように構成された電子機器と、
前記ユーザ入力装置の前記入力面を通して情報を表示するように配置された電子ディスプレーとを備える、電子表示システム。
【請求項30】
前記電子ディスプレーは、液晶ディスプレーである、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記複数の光センサは、前記液晶ディスプレーに組み込まれる、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記電子ディスプレーは、複数の有機エレクトロルミネッセント発光装置を備える、請求項29に記載のシステム。
【請求項33】
前記複数の有機エレクトロルミネッセント発光装置の少なくとも一部分は、前記複数の光センサとして用いられる、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
入力装置を用いる方法であって、
周辺光を収集しかつ前記収集された光を先端部を通して発するように構成されたスタイラスを提供するステップであって、前記スタイラスが、規定の強度プロファイルを生成するステップと、
前記規定の強度プロファイルが前記入力装置の入力面を通して伝送される場合、前記スタイラスによって生成された前記規定の強度プロファイルを検出するように配置された複数の光センサを備える入力装置を提供するステップと、
前記入力装置の前記入力面に近接してスタイラスを位置決めするステップと、
前記スタイラスの前記先端部の少なくとも一部分は、前記入力装置の前記入力面に近接している場合のみ、前記規定の強度プロファイルを検出するステップと、
前記規定の強度プロファイルの基準面での位置を決定するステップとを含む、方法。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図8a】
【図8b】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図8a】
【図8b】
【公表番号】特表2007−524935(P2007−524935A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547011(P2006−547011)
【出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【国際出願番号】PCT/US2004/039606
【国際公開番号】WO2005/066747
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【国際出願番号】PCT/US2004/039606
【国際公開番号】WO2005/066747
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】
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