説明

受容体チロシンキナーゼアッセイ

受容体チロシンキナーゼ(「RTK」)の活性化時のリン酸化を検出する方法を提供する。本方法は2つの融合産物、すなわち(1)β‐ガラクトシダーゼの小断片と融合したRTKと、(2)β‐ガラクトシダーゼの大断片と融合したホスホチロシン結合ペプチドとを備える細胞を利用し、上記2つの断片は弱い錯体を形成して活性酵素を形成し、上記細胞は、RTKが自己リン酸化しない場合は、随意選択でキナーゼをリン酸化するサイトゾルRTKのためのコンストラクトも備える。リン酸化を検出するために上記細胞にβ‐ガラクトシダーゼ基質を加えることにより、産物形成がリン酸化の発生の指標となるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明者)
ウェイ フェン、 ウィリアム ラーブ、 フィリップ アカコソ、 トーマス ウェーマン、 キース アール オルソン
(関連出願の相互参照)
本願は、2008年8月18日に出願した米国仮特許出願第61/089799号の優先権を主張する。この仮特許出願の内容全体を参照により本明細書に援用する。
【0002】
(政府の援助に関する説明)
該当なし。
【0003】
(配列表、コンピュータプログラムまたはコンパクトディスクの参照)
本出願人は、配列表の紙コピーと添付のコンピュータファイルで確認されるコンピュータ読み取り可能な形態の配列表とが同一であることを主張する。本出願人は配列表の内容全体を参照により本明細書に組み込むものとする。
【0004】
本発明の分野は、受容体チロシンキナーゼ上のチロシンのリン酸化の判定およびリン酸化に影響を及ぼす化合物のスクリーニングに関する。
【背景技術】
【0005】
以下、詳細な説明で言及する技術的特徴に関連し得る本発明のいくつかの態様の背景情報を提示するが、必ずしも詳細には説明しない。本明細書で省略する可能性がある特定の文言については、これらの情報を調べることで確認することができる。結論部で述べるように、これらの情報は参照により本明細書に援用する。下記の説明は、提示する情報が添付の特許請求の範囲と関連性を有すること、または本明細書に記載した物質の従来技術の効果と関連性を有することの容認として解釈すべきではない。
【0006】
製薬学的低分子薬剤の発見は、受容体またはサイトゾルタンパク質と結合してアゴニスト、アンタゴニスト、インバースアゴニストまたはモジュレータとして作用する化合物の発見に基づく。受容体チロシンキナーゼ(receptor tyrosine kinase:「RTK」)として知られるタンパク質の1つの重要なクラスは、多数の疾患関連パスウェイを誘発する働きをする故に魅力的な標的である。製薬学的創薬の重要な焦点は、タンパク質、例えば受容体、キナーゼまたはリン酸化パスウェイ内の他のタンパク質の代理リガンドの同定にある。特に関心が高い点は、受容体チロシンキナーゼとして知られる細胞表面受容体タンパク質のサブクラスである。タンパク質の別の重要なクラスはサイトゾルキナーゼであり、サイトゾルキナーゼは一つ以上のRTKをリン酸化することができる。これらのキナーゼを活性化するまたは阻害することにより、サイトゾルキナーゼのRTK標的の活性化を阻害することができる。
【0007】
RTKファミリーは、細胞成長、細胞の分化、粘着、移行およびアポトーシスの調節機能を果たす(Blume-Jensen and Hunter 2001 Nature 411:355-65)、(Ullrich and Schlessinger 1990 Cell 61:203-12)、(Schlessinger 2000 Cell 103:: 211-25)、(Hubbard and Till 2000 Annu Rev Biochem 69:373-98)。いくつかの人間の疾患はRTKの変化と結び付けられる(Akin and Metcalfe 2004 J Allergy Clin Immunol 114:13- 9)、(Verheul and Pinedo 2003 Drugs Today (Barc) 39 Suppl C: 81-93)、(Corfas et al., 2004 Nat Neurosci 7:575-80)。形質転換レトロウイルス中の癌遺伝子または人間の癌として多数のRTKが特定されている(Hunter 2000 Cell 100: 113-27)、(Shawver et al., 2002)、(Muller-Tidow et al., 2004)。最近の報告では、ほぼすべてのタイプの人間の癌でRTKが極めて重要な役割を果たす可能性あることが示されている(Shawver et al., 2002 Cancer Cell 1:117-23)、(Prenzel et al., 2000 Breast Cancer Res 2:184-90)、(Mass 2004 Int J Radiat Oncol Biol Phys 58:932-40)。従って、RTK活性およびシグナリングを調整する天然リガンドおよび人工リガンドには癌および他の疾患に関する治療的見地から多大な関心が寄せられるはずである。(Haluska and Adjei 2001 Curr Opin Investig Drugs 2:280-6)、(Sawyer et al., 2003 BioTechniques Suppl: 2-10, 12-5)。迅速且つ効率的且つ効果的な特定の活性に関する膨大な化合物ライブラリをスクリーニングする能力を提供することが製薬産業の目標となっている。望ましいことに、これらの方法は単なる情報の寄せ集めではなく、多くの場合スクリーニング対象化合物の生物学的プロセスが発生する細胞全体を利用する。
【0008】
多くのサイトカイン受容体は内因性キナーゼ活性を有さない。しかしながら、そのようなサイトカイン受容体もチロシンリン酸化の細胞内カスケードを開始する。これを行うために、サイトカイン受容体は、それぞれサイトゾル内に存在する非受容体チロシンキナーゼ(non-receptor tyrosine kinase:NRTK)と呼ばれる別々のタンパク質と相互作用する。JAKキナーゼのようなこれらのタンパク質は、サイトカイン受容体の細胞内領域と結合する。サイトカイン受容体によってリガンドがオリゴマーと結合すると、それによってJAKタンパク質同士が近接し、それらのJAKタンパク質および関連受容体のトランスリン酸化が(JAKタンパク質によって)開始される。
【0009】
ハイスループットスクリーニングは、化合物の膨大な化学ライブラリから特定の活性を有する新規化合物を特定するために一般に利用される戦略である。多くの場合、ハイスループットスクリーニングアッセイは、定義された分子標的と結合する化合物の測定、または化合物/受容体間の相互作用から得られる機能的出力の測定に基づく。しかしながら、結合アッセイにも機能アッセイにも制限がある。例えば結合アッセイは、様々な技術上の理由から非生理的条件下で実施される。人工の非生理的条件は受容体の薬理作用に大きな影響を与える可能性があり、その結果データの信頼性が低下しデータの正確な解釈が困難となる恐れがある。このアッセイの性質上、受容体結合しか測定しないため別の欠点も生じる。従って、結合競合アッセイでは、リガンドがアゴニストとして機能するのかそれともアンタゴニストとして機能するのか等、リガンドの生理的機能に関する情報が提供されない。唯一の得られる情報は結合であり、従って結合が必ずしも標的部位で起こらない場合は多くの偽陽性が示される可能性がある。
【0010】
機能アッセイは、結合競合アッセイに関連する制限の多くを克服するものである。通常は、アッセイプロトコルの一部としてアゴニストの結合に反応する能力を有する細胞が利用される。従って、このアッセイは結合から得られる活性の測定値を提供することができ、活性/濃度の判定が可能となる。細胞内の生理的条件下でアッセイを実施すれば、生体内で予想され得る結果により近い結果が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第5,667,980号明細書
【特許文献2】米国特許第5,773,237号明細書
【特許文献3】米国特許第5,976,893号明細書
【特許文献4】米国特許第5,891,650号明細書
【特許文献5】米国特許第5,914,237号明細書
【特許文献6】米国特許第6,025,145号明細書
【特許文献7】米国特許第6,287,784号明細書
【特許文献8】米国特許第6,413,730号明細書
【特許文献9】米国特許出願公開第2004/0038298号明細書
【特許文献10】米国特許出願公開第2004/0161787号明細書
【特許文献11】米国特許出願公開第2006/0199226号明細書
【特許文献12】米国特許出願公開第2008/0103107号明細書
【特許文献13】米国特許第7,135,325号明細書
【特許文献14】米国特許出願公開第2007/0275397号明細書
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】Blume-Jensen and Hunter 2001 Nature 411:355-65
【非特許文献2】Ullrich and Schlessinger 1990 Cell 61:203-12
【非特許文献3】Schlessinger 2000 Cell 103::211-25
【非特許文献4】Hubbard and Till 2000 Annu Rev Biochem 69:373-98
【非特許文献5】Akin and Metcalfe 2004 J Allergy Clin Immunol 114:13- 9
【非特許文献6】Verheul and Pinedo 2003 Drugs Today (Barc) 39 Suppl C: 81-93
【非特許文献7】Corfas et al., 2004 Nat Neurosci 7:575-80
【非特許文献8】Hunter 2000 Cell 100: 113-27
【非特許文献9】Shawver et al., 2002
【非特許文献10】Muller-Tidow et al., 2004
【非特許文献11】Shawver et al., 2002 Cancer Cell 1:117-23
【非特許文献12】Prenzel et al., 2000 Breast Cancer Res 2:184-90
【非特許文献13】Mass 2004 Int J Radiat Oncol Biol Phys 58:932-40
【非特許文献14】Haluska and Adjei 2001 Curr Opin Investig Drugs 2:280-6
【非特許文献15】Sawyer et al., 2003 BioTechniques Suppl:2-10, 12-5
【非特許文献16】Olive 2004 Expert Rev Proteomics 1:327-41
【非特許文献17】Dupriez et al., 2002 Receptors Channels 8:319-30
【非特許文献18】Mosmann 1983 J Immunol Methods 65:55-63
【非特許文献19】Bellamy 1992 Drugs 44;690- 708
【非特許文献20】Sambrook, Fritsch & Maniatis, "Molecular Cloning: A Laboratory Manual," Second Edition (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y.
【非特許文献21】"DNA Cloning: A Practical Approach," Volumes I and II (D. N. Glover ed. 1985)
【非特許文献22】"Oligonucleotide Synthesis" (M. J. Gait ed. 1984)
【非特許文献23】"Nucleic Acid Hybridization" [B. D. Hames & S. J. Higgins eds. (1985)]
【非特許文献24】"Transcription And Translation" [B. D. Hames & S. J. Higgins, eds. (1984)]
【非特許文献25】"Animal Cell Culture" [R. I. Freshney, ed. (1986)]
【非特許文献26】"Immobilized Cells And Enzymes" [IRL Press, (1986)]
【非特許文献27】B. Perbal, "A Practical Guide To Molecular Cloning" (1984)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記では受容体チロシンキナーゼに関するいくつかの機能アッセイについて説明した。典型的なアッセイとしてはRTKの自己リン酸化の定量化(Olive 2004 Expert Rev Proteomics 1:327-41)、RTKおよび下流シグナリング分子のリン酸化の測定(同書)、細胞内カルシウム放出の測定(Dupriez et al., 2002 Receptors Channels 8:319-30)、またはRTK依存性細胞増殖の測定(Mosmann 1983 J Immunol Methods 65:55-63)、(Bellamy 1992 Drugs 44;690-708)が挙げられる。RTKのリガンド評価のための多種多様なアッセイが開発されているにも関わらず、プロトコルの性質、アッセイを実施する技術者の関与、結果がエラーとなる可能性があるステップの数、機器の選択、有機溶媒の効果、ダイナミックレンジおよび分析の感度に関して利点をもたらし得る追加的なアッセイの必要性は依然として高い。
【課題を解決するための手段】
【0014】
下記の少なくとも2つの遺伝子発現コンストラクト、すなわちβ‐ガラクトシダーゼの一対の断片の第1のメンバーと融合したRTKの第1のコンストラクトと、β‐ガラクトシダーゼの2つ目の断片と融合したリン酸化RTKと結合するポリペプチドの第2のコンストラクト(「ホスホチロシン結合ペプチド」)と、必要に応じてチロシン受容体キナーゼをリン酸化するサイトゾルキナーゼを発現する第3のコンストラクトとを備える哺乳類細胞を提供する。RTKを刺激すると、第2のコンストラクトの発現産物がリン酸化したRTKと結合し、それによって2つの断片同士が近接し、活性β‐ガラクトシダーゼを形成する。この場合、リン酸化はRTKまたはサイトゾルキナーゼによって発生させることができる。2つの断片は互いに親和性が低いため、それらの2つの発現産物の結合がなければβ‐ガラクトシダーゼの形成量は比較的低くなる。検出可能な産物を生産するβ‐ガラクトシダーゼ基質を加えることにより、これらの2つの発現産物の結合度の読み出し(readout)を実施する。これらのペプチドおよびキナーゼの例は後述する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】神経成長因子(NGF)の追加に対する、β‐ガラクトシダーゼの低親和性小断片と融合したトロポミオシン関連キナーゼA(Tropomyosin‐Related Kinase A:TrkA‐PK)および補完的なβ‐ガラクトシダーゼ断片と融合した形質転換タンパク質1を含有するSrcホモロジー2(SHC1‐EA)のU2OS細胞内の反応を示す棒グラフである。この棒グラフは、U2OS細胞内のTrkA‐PKの活性化によりSHC1‐EAホスホチロシン結合ペプチドが補充され、その結果更なる酵素活性がもたらされることを示している。TrkA‐PKとSHC1‐EAの融合タンパク質を発現するU2OS細胞を384ウェルプレートの各ウェル内の0.1%FBSを含む無血清培地に入れて10K/ウェルで平板培養した。翌日、これらの細胞を100ng/mlのNGFまたは1%BSAを添加したPBSにより室温で異なる期間にわたって処理し、PathHunter Detection試薬を使用して検定した。
【図2】NGFの追加に対するTrkA‐PKおよびSHC1‐EAのU2OS細胞の用量反応を示すグラフである。このグラフは、U2OS TRKA SHC1細胞がNGFに対する用量反応を呈することを示している。5K/ウェルのU2OS TRKA SHC1二重安定細胞を384ウェルプレートの各ウェル内の0.1%FBSを含む無血清培地に入れて平板培養した。翌日、これらの細胞を異なる濃度のNGFにより室温で1時間処理した。次いでPathHunter化学発光基質を加え、1時間後にシグナルを読み取った。9.3ng/mlのEC50および7.8のアッセイウィンドウが得られた。
【図3】TrkA‐PKおよびSHC1‐EAのU2OS細胞に阻害剤を加え、その後NGFを加えることに起因する用量反応を示すグラフである。このグラフは、TRK阻害剤がNGF刺激後のアッセイシグナルを阻害することを示す。5K/ウェルのU2OS TRKA SHC1二重安定細胞を384ウェルプレートの各ウェル内の0.1%FBSを含む無血清培地に入れて平板培養した。翌日、これらの細胞を異なる濃度のTrkA阻害剤またはK‐252aにより室温で10分間処理し、その後20ng/mlのNGFにより室温で1時間刺激した。次いでPathHunter化学発光基質を加え、1時間後にシグナルを読み取った。TrkA阻害剤からは18nMのIC50および6.7のアッセイウィンドウが与えられた。K‐252aからは37nMのIC50および7.6のアッセイウィンドウが与えられた。
【図4】血小板由来成長因子AB(PDGF‐AB)による処理の後、異なるSH2(Src Homology 2)ドメイン‐EA結合体を有するβ‐ガラクトシダーゼの低親和性小断片と融合した血小板由来成長因子受容体ベータ(PDGFRB‐PK)のU2OSの用量反応を示す棒グラフである。この棒グラフは、PDGFRBが異なるSH2ドメイン含有細胞質タンパク質(ホスホチロシン結合ペプチド)と相互作用することを示している。5K/ウェルのPDGFRB‐PK SH2含有タンパク質‐EAの二重安定細胞を384ウェルの各ウェルに入れて平板培養した。翌日、これらの細胞に100ng/mlのPDGF‐ABを加えて(黒棒)または加えずに(白棒)室温で1時間処理した。次いでPathHunter(登録商標)化学発光基質を加え、2時間後にシグナルを読み取った(「PathHunter」はDiscoveRx社(カリフォルニア州フリーモント)の登録商標)。
【図5】β‐ガラクトシダーゼの低親和性小断片と融合したIGF1R(IGF1R‐PK)のU2OS細胞の用量反応を示すグラフである。細胞を384ウェルプレートに入れて10,000細胞/ウェルで平板培養し、指定のアッセイ手順に従ってIFG1Rの既知のリガンドであるIGF1(Peprotech社(ニュージャージー州ロッキーヒル、カタログ番号:AF‐100‐11)により室温で3時間刺激した。刺激後に検出試薬を加え、1時間後にPathHunter(登録商標)Detection Kit(93‐0001)を使用してシグナルを検出した。4.4倍のアッセイウィンドウが観察され、リガンドIGF1のEC50は17ng/mlであった。
【図6】β‐ガラクトシダーゼ(INSR‐PK)の低親和性小断片と融合したインスリン受容体(INSR)のU2OS細胞内における用量反応を示すグラフである。細胞を384ウェルプレートに入れて10,000細胞/ウェルで平板培養し、指定のアッセイ手順に従ってINSRの既知のリガンドであるインスリンにより室温で3時間刺激した。刺激後に検出試薬を加え、1時間後にPathHunter(登録商標)Detection Kit(93‐0001)を使用してシグナルを検出した。7.6倍のアッセイウィンドウが観察され、リガンドインスリンのEC50は2.0ng/mlであった。
【図7】β‐ガラクトシダーゼ(TrkB‐PK)の低親和性小断片と融合したTrkBのU2OS細胞の用量反応を示すグラフである。細胞を384ウェルプレートに入れて10,000細胞/ウェルで平板培養し、指定のアッセイ手順に従ってTrkBの既知のリガンドであるBDNF(Peprotech社、カタログ番号:450‐02)により室温で3時間刺激した。刺激後に検出試薬を加え、1時間後にPathHunter(登録商標)Detection Kit(93‐0001)を使用してシグナルを検出した。4.0倍のアッセイウィンドウが観察され、リガンドBDNFのEC50は4.21ng/mlであった。
【図8】β‐ガラクトシダーゼ(TrkC‐PK)の低親和性小断片と融合したTrkCのU2OS細胞の用量反応を示すグラフである。細胞を384ウェルプレートに入れて10,000細胞/ウェルで平板培養し、指定のアッセイ手順に従ってTrkCの周知のリガンドであるNT3(Peprotech、Cat #/450‐03)により室温で3時間刺激した。刺激後に検出試薬が加えられ、1時間後にPathHunter(登録商標)Detection Kit(93‐0001)を使用してシグナルを検出した。8.1倍のアッセイウィンドウが観察され、リガンドNT3のEC50は7ng/mlであった。
【図9】β‐ガラクトシダーゼ(CSF3R‐PK)の低親和性小断片と融合したG‐CSFRのU2OS細胞の用量反応を示すグラフである。上側の曲線はJak2の過発現の存在下の反応であり、下側の曲線(四角)はJak2の過発現の不存在下の反応である。細胞を384ウェルプレートに入れて10,000細胞/ウェルで平板培養し、指定のアッセイ手順に従って1%BSAが添加されたPBS中のG‐CSFRの既知のリガンドであるG‐CSF(Peprotech 300‐23)により室温で3時間刺激した。刺激後に検出試薬を加え、1時間後にPathHunter(登録商標)Detection Kit(93‐0001)を使用してシグナルを検出した。7倍のアッセイウィンドウが観察され、リガンドG‐CSFのEC50は4ng/mlであった。
【発明を実施するための形態】
【0016】
RTKのリン酸化を判定するための方法を提供する。2つまたは随意選択で3つの発現コンストラクト、すなわち、(1)RTKのサイトゾルC末端におけるRTKと酵素断片対のメンバーとの融合体と、(2)酵素断片対の相補メンバーと融合するリン酸化RTK(ホスホチロシン結合ドメイン)と結合したポリペプチド配列と、RTKが自己リン酸化しない場合は、(3)一般に過発現のための強力なプロモータを有する非受容体チロシンキナーゼとを備える二重安定または三重安定形質転換細胞を利用する。この酵素対はβ‐ガラクトシダーゼに由来するものであり、各断片は、独立して錯体をつくることで活性酵素を形成することが相対的にできない、すなわち互いに親和性が弱いが、それらが融合するタンパク質同士が結合したときに活性β‐ガラクトシダーゼを形成することができる。
【0017】
本方法を実施する際は適切な培地で細胞を成長させる。これらの細胞を一般に利用される条件を使用してウシ血清アルブミン(BSA)を含む基本培地に播種する。候補化合物がアゴニストであるのかインバースアゴニストであるのかを判定するには、推定アゴニストを加え、細胞を反応が生じるのに十分な時間だけ培養する。候補化合物がアンタゴニストであるのかどうかを判定するには、まず細胞をアンタゴニストが結合するのに十分な時間だけ推定アンタゴニストで培養し、その後アゴニストを加え、反応が生じるのに十分な時間だけ培養する。候補化合物がモジュレータであるのかどうかを判定するには、まず細胞を限界濃度のアゴニストまたはアンタゴニストで培養し、その後反応の変化を評価するために提案のモジュレータで培養する。次いで、検出可能なシグナルを発する市販のβ‐ガラクトシダーゼ基質を加え、随意選択で基質と溶解剤(lysing agent)とを組合せ、アゴニストまたはアンタゴニストの結合活性の測定値としてシグナルを検出する。
【0018】
培地は、使用する特定の細胞に関して従来どおりのものであり、例えばCHO細胞にはF‐12を、U2OS細胞には改変イーグル培地(MEM)を、HEK細胞には標準的なDMEM等を使用する。便宜上、アッセイはマイクロタイターウェルプレートで実施する。この場合、体積は約4〜100μl、より一般的には10〜25μlの範囲で変動する可能性がある。一般に、このアッセイでは10μl当たり約2〜20×10個の細胞、より一般的には10μl当たり3〜10×10個の細胞を利用する。
【0019】
温度は一般に約10〜40℃である。アゴニストアッセイを用いる場合は周囲温度が好都合であり、アンタゴニストアッセイを用いる場合は生理温度(37℃)が好都合である。リガンドによって利用される培養時間は頑健な結果をもたらし、一般的には約5分間〜2時間、より一般的には約10分間〜1時間の範囲となるはずである。この場合、リガンドは、RTKと結合し、リン酸化を生じさせ、PTB含有タンパク質とリン酸化RTKとの十分な数の結合を生じさせるのに十分な時間を有する(「PTB」とは、ホスホチロシンドメイン、SH2ドメイン、人工設計ドメイン、単鎖(例えばFabや抗体)等と呼ばれるドメインを含めたすべてのホスホチロシン結合ドメインを指す)。少なくとも実質的な最適化を達成するために利用する厳密な時間は、経験的に決定することができる。
【0020】
細胞膜を横切る(cross)ことが可能なβ‐ガラクトシダーゼ基質を用いる場合は、基質を溶解固体としてまたは溶液中に加える。代案として、試薬溶液は細胞の透過化または溶解(lysis)および細胞中に形成された錯体のアッセイ培地への放出を実現することもできる。基質とのβ‐ガラクトシダーゼ反応に干渉しない任意の従来の溶解緩衝液を利用することができる。PBSやHEPESのような便利な緩衝液では1〜5%、一般的には3%を超えない割合でCHAPSのような様々なイオン緩衝液を利用することができるが、当技術分野では他の様々な代用物が知られている。試薬溶液の体積は、一般的にアッセイ培地の体積の約0.5〜2倍である。β‐ガラクトシダーゼ基質を追加した後、溶液を通常5〜200分間、一般的には10〜150分間培養し、シグナルを読み取る。温度は一般に培養培地の温度または便宜上約20〜40℃の範囲とする。
【0021】
β‐ガラクトシダーゼ基質は蛍光産物または発光産物を提供する。蛍光または化学発光リーダをそれぞれ使用してシグナルを読み取る。望ましくは、発光試薬および随意選択でシグナルエンハンサーを利用する。発光試薬は、形成される可能性が高いβ‐ガラクトシダーゼの最大量に対して過剰となる。便宜上、ABI社からGalacton Star(登録商標)として販売される発光基質と、Emerald II(商標)エンハンサーを併用する。任意の等価な発光基質組成物を利用することができる。基質は約1〜10質量パーセント、エンハンサーは約10〜30質量パーセントで試薬溶液中に存在する。これらの量は利用する特定の基質組成物に応じて異なる可能性がある。試薬溶液を販売用に5〜20倍以上の濃度として調製すること、または固形物を粉末として提供し適切な割合で水に溶解させることができる。
【0022】
通常は標準物質を使用する。これによりシグナルを候補化合物と同じ条件下で実施する既知の刺激物質の濃度と関係付ける。標準化合物の濃度の変化と共にシグナルの変化を示すグラフを作成することができる。このアッセイは、候補化合物のナノモル以下のEC50、一般には約1μM未満、殆どの場合約500nM未満、しばしば100nM未満のEC50に対して感受性があり、多くの場合50nM未満のEC50を検出することができる。S/B(シグナル/バックグラウンド)比は、一般的には少なくとも約2倍、より一般的には少なくとも約3倍であるが、約50倍を超える可能性もある。
【0023】
化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト活性、例えば活性リガンドをスクリーニングする代わりに、生理学的試料または他の試料のリガンド活性を、すなわち診断ツールとしてスクリーニングすることができる。候補化合物の代わりに試料を使用し、アッセイを同様の手法で実行する。生理学的試料には血液、血漿、唾液、CSF、組織、溶解細胞等が含まれる可能性がある。試料は濾過、遠心分離、シトレーション(citration)、加熱、沈殿等の前処理にかけることができる。試料の量はアゴニストまたはアンタゴニストの想定レベルに依存する。本方法は、構成成分のエピトープ部位ではなくRTKの活性結合をもたらす構成成分だけを測定する際に、イムノアッセイよりも優れた利点を有する。
【0024】
便宜のためにキットを提供することができる。本アッセイでは、細胞内に導入すべきEAの発現のためのコンストラクトとしてEA融合タンパク質を形成すること、または細胞内にEAを提供するように適宜改変した細胞を形成することができる。一般に、このようなキットはアッセイを実施するための指示書を含む挿入物を含む。指示書は、印刷物または電子回路、例えばCDまたはフロッピー(登録商標)ディスクであり得る。これらのキットの用途は産物の販売、ならびに研究および商用設定のためのアッセイの利用促進である。
【0025】
このアッセイでは既知の様々な細胞株を利用することができる。利用する細胞株にはU2OS、CHO、HeLa、HepG2、HEK等が含まれる。
【0026】
RTKは、自己リン酸化受容体と独立キナーゼを必要とする受容体とに分けることができ、RTKを活性化したときにそれぞれリン酸化する比較的狭いレパートリのRTKを有するサイトゾルキナーゼが多数知られている。従って、本アッセイを用いればRTKのリガンドまたはサイトゾルキナーゼの活性剤もしくは阻害剤である化合物の活性を調査することが可能となる。RTKがサイトゾルキナーゼによってリン酸化されることは既知である。
【0027】
いくつかの異なるパスウェイの起点となるRTKが多数存在し、新たなRTKが発見される可能性が高い。RTKは下記のいくつかのクラスに分けられている。RTKクラスI(EGF受容体ファミリー)、II(インスリン受容体ファミリー)、III(PDGR受容体ファミリー)、IV(FGF受容体ファミリー)、V(VEGF受容体ファミリー)、VI(HGF受容体ファミリー)、VII(Trk受容体ファミリー)、VIII(AXL受容体ファミリー)、IX(AXL受容体ファミリー)、X(LTK受容体ファミリー)、XI(TIE受容体ファミリー)、XII(ROR受容体ファミリー)、XIII(DDR受容体ファミリー)、XV(KLG受容体ファミリー)、XVI(RYK受容体ファミリー)およびXVII(MuSK受容体ファミリー)。
【0028】
各RTKは、ホスホチロシン結合(「PTB」)ドメインを有する一つ以上のポリペプチドと結合する。タンパク質の大きいクラスはSH2(Srcホモロジー2)ドメインと呼ばれるものである。これらのタンパク質としては、Ab1、GRB2、RasGAP、STATタンパク質、ZAP70、SHP2、PI3K、ホスホリパーゼCγフォーム、CRK、SOCS、ShcおよびSrcが挙げられる。他のタンパク質にはFRS2、FE65、X11/MINT、NUMB、EPS8、RGS12、DAB、ODIN、JIP‐1、ARHおよびICAP1が含まれる(これらのタンパク質に関する詳細情報は、Pubmedおよび/またはgenenames.org/cgi‐bin/hgnc_search.plで提供される省略形を含むシンボルを検索することによって確認することができる)。本明細書で使用する遺伝子シンボルの完全な配列情報および注釈は、当業者ならOMIMまたはSwiss‐Protから取得することもできるだろう。
【0029】
PTBタンパク質は、それ自体が頑健なアッセイを実施するのに十分な結合親和性を有する限り、必ずしもRTKと同じ種に由来するものである必要はない。利用する断片がPTBドメインを含み、RTKホスホチロシン部位にとって所望の親和性レベルを有する限り、必ずしもPTBタンパク質全体を使用する必要はない。
【0030】
サイトゾル受容体に依存するRTKとしては、TおよびB細胞受容体、インテグリン、インターフェロン受容体、インターロイキン受容体、GP130関連タンパク質等が挙げられる。本発明で利用する受容体の例示的なファミリーを以下に示す。単鎖:EPOR、GHR、CFSR、PRLR、MPL;IFNファミリー:IFNAR1,2、IFNGR1,2;γCファミリー:IL2RA,B,G、IL4R、IL2RG(1型受容体)、IL4R‐IL13RA1(2型受容体)、IL7R、IL2RG、IL9R、IL15RA、IL2RB、IL10RA,B、IL12RB1,2、IL13RA1;IL3ファミリー:IL3RA、CSF2RA,B、IL5RA;GP130ファミリー:IL6R、IL6ST、IL11RA、LIFR、OSMR、IL6GT、CNTFR、IL6STおよびLIFR。
【0031】
前段に提示したRTKおよびPTBドメインを有するポリペプチドだけでなく、野生型サイトゾルキナーゼ(NRTK)が内因的に利用可能でなく且つリン酸化のために必要である場合は、NRTKの過発現をもたらす強力なプロモータにより野生型NRTKを外因的に導入し発現させる。過発現は経験的に決定することができるが、通常はこの過発現により、存在するNRTKのレベルを実質的に2倍以上上回るレベルのNRTKがもたらされる。
【0032】
一般に、個々のプラスミドはそれぞれの抗生物質耐性遺伝子によって利用されるが、構成成分のうちの1つがマルチユニットである場合、それらのユニットは同じベクター、例えばプラスミド上に存在する可能性がある。これらのベクターを順次または同時に細胞内に導入し、形質転換細胞をそれらの抗生抵抗を利用して選択する。処理を容易にするために内部リボソーム進入部位を含む2シストロンベクターを使用し、それによって両方の受容体サブユニットが同じベクターから発現できるようにすることができる。
【0033】
この検出システムはβ‐ガラクトシダーゼ酵素断片コンプリメンテーションの使用に依存する。このシステムでは、互いに親和性が低いβ‐ガラクトシダーゼの小断片と、より大きい大断片とを利用する。β‐ガラクトシダーゼの小断片(「ED」)は天然配列または突然変異配列を有し得る。ここで特に注目するのは、約36〜60、より一般的には50以下のアミノ酸の小断片である。RTKペプチドとPTBペプチドの結合がないときは大断片と小断片の間の錯体形成が殆ど生じないようにするために、EDはβ‐ガラクトシダーゼの大断片(「EA」)と親和性が低いことが望ましい。これらの小断片の詳しい説明については米国特許第7,135,325号を参照されたい。突然変異EDの詳しい説明については米国特許出願公開第2007/0275397号を参照されたい。これらの特許文献の内容はいずれも参照により本明細書に援用する。当該アッセイまたは類似のアッセイにおける小EDおよび突然変異EDは、一般に野生型配列の活性のうち約0.5未満、少なくとも約0.1を有し、他のタンパク質との融合がないときは、従来使用される約90のアミノ酸の商用配列のうち約60%未満を有する。EDとEA間の親和性を高めるためにより長いEDを使用し、野生型配列からの突然変異が生じないようにする。RTKのPTBペプチドの親和性が低いほど互いの親和性が高くなる2つの断片間の望ましい親和性レベルは、特定のアッセイに関して経験的に決定することができる。
【0034】
2つまたは随意選択で3つの発現コンストラクト、すなわち、一方のβ‐ガラクトシダーゼ断片とRTK(通常は小断片)との融合体と、他方のβ‐ガラクトシダーゼ断片とPTBペプチド(通常は大断片)との融合体と、随意選択で、特に強力なプロモータを有する適切なサイトゾルキナーゼのための発現コンストラクトとを利用する。都合の良いことに、各タンパク質は異なるプラスミドから発現し、各プラスミドはそれぞれの抗生物質耐性遺伝子を有する。受容体が複数のサブユニット(それぞれ別々の遺伝子によってコード化される)で構成される場合は、複数のプロモータまたは2シストロンベクターまたはIRESを使用して1つのプラスミドに対して2つ以上のタンパク質を発現させることができる。
【0035】
発現コンストラクトおよび他の従来の操作方法の説明については、例えば下記の文献を参照されたい。Sambrook, Fritsch & Maniatis, "Molecular Cloning: A Laboratory Manual," Second Edition (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (以下「Sambrook et al., 1989」)、"DNA Cloning: A Practical Approach," Volumes I and II (D. N. Glover ed. 1985)、"Oligonucleotide Synthesis" (M. J. Gait ed. 1984)、"Nucleic Acid Hybridization" [B. D. Hames & S. J. Higgins eds. (1985)]、"Transcription And Translation" [B. D. Hames & S. J. Higgins, eds. (1984)]、"Animal Cell Culture" [R. I. Freshney, ed. (1986)]、"Immobilized Cells And Enzymes" [IRL Press, (1986)]、B. Perbal, "A Practical Guide To Molecular Cloning" (1984)。
【0036】
融合タンパク質をコード化する遺伝子は発現コンストラクトの一部となる。この遺伝子を細胞ホスト内で機能する転写および翻訳調節領域の下方にくるように配置する。調節領域はエンハンサーを含むことができる。エンハンサーは、融合タンパク質の発現細胞のタイプを制限すること、特定の発現条件を必要とすること、タンパク質による自然発現をもたらすこと等、いくつかの利点をもたらすことができる。多くの場合、調節領域はタンパク質をコード化する遺伝子の天然の調節領域であってよく、その場合は融合タンパク質が天然の遺伝子に取って代わってもよく、天然のタンパク質に加えて存在してもよく、ホスト細胞のゲノムに組み込むことも組み込まずに例えば染色体外因子上に存在させることもできる。
【0037】
上述のとおり、RTKと結合したβ‐ガラクトシダーゼ断片は、RTKのC末端で融合し、一般に好都合にはGGGSを1〜2回繰り返すリンカーで結合される。PTBペプチドと融合する大断片は、ペプチド末端、すなわちNまたはC末端と直接融合させること、または小断片のリンカーと同じもしくは異なるリンカーを有することができる。
【0038】
以下の実施例は限定ではなく例示のために提示するものである。
【実施例】
【0039】
[実験]
使用した細胞株はすべてDiscoveRx社のものであり、SH2‐EA(β‐ガラクトシダーゼの大断片、全長β‐ガラクトシダーゼ。アミノ酸31〜41において削除。)を安定に発現する細胞内のPK(42aa、DSLAVVLQRRDWENPGVTQLNRLAARPPFASWRNSEEARTDR)で標識した様々なRTKを発現した。
【0040】
[実施例]
アミノ酸1〜583=SHC1
アミノ酸584〜597=リンカー
アミノ酸598〜1592=β‐ガラクトシダーゼの大断片(EA)
【0041】
[化1]
MDLLPPKPKYNPLRNESLSSLEEGASGSTPPEELPSPSASSLGPILPPLPGDDSPTTLCSFFPRMSNLRLANPAGGRPGSKGEPGRAADDGEGIVGAAMPDSGPLPLLQDMNKLSGGGGRRTRVEGGQLGGEEWTRHGSFVNKPTRGWLHPNDKVMGPGVSYLVRYMGCVEVLQSMRALDFNTRTQVTREAISLVCEAVPGAKGATRRRKPCSRPLSSILGRSNLKFAGMPITLTVSTSSLNLMAADCKQIIANHHMQSISFASGGDPDTAEYVAYVAKDPVNQRACHILECPEGLAQDVISTIGQAFELRFKQYLRNPPKLVTPHDRMAGFDGSAWDEEEEEPPDHQYYNDFPGKEPPLGGVVDMRLREGAAPGAARPTAPNAQTPSHLGATLPVGQPVGGDPEVRKQMPPPPPCPGRELFDDPSYVNVQNLDKARQAVGGAGPPNPAINGSAPRDLFDMKPFEDALRVPPPPQSVSMAEQLRGEPWFHGKLSRREAEALLQLNGDFLVRESTTTPGQYVLTGLQSGQPKHLLLVDPEGVVRTKDHRFESVSHLISYHMDNHLPIISAGSELCLQQPVERKLGGGGSGGGGSLESMGVITDSLAVVARTDRPSQQLRSLNGEWRFAWFPAPEAVPESWLECDLPEADTVVVPSNWQMHGYDAPIYTNVTYPITVNPPFVPTENPTGCYSLTFNVDESWLQEGQTRIIFDGVNSAFHLWCNGRWVGYGQDSRLPSEFDLSAFLRAGENRLAVMVLRWSDGSYLEDQDMWRMSGIFRDVSLLHKPTTQISDFHVATRFNDDFSRAVLEAEVQMCGELRDYLRVTVSLWQGETQVASGTAPFGGEIIDERGGYADRVTLRLNVENPKLWSAEIPNLYRAVVELHTADGTLIEAEACDVGFREVRIENGLLLLNGKPLLIRGVNRHEHHPLHGQVMDEQTMVQDILLMKQNNFNAVRCSHYPNHPLWYTLCDRYGLYVVDEANIETHGMVPMNRLTDDPRWLPAMSERVTRMVQRDRNHPSVIIWSLGNESGHGANHDALYRWIKSVDPSRPVQYEGGGADTTATDIICPMYARVDEDQPFPAVPKWSIKKWLSLPGETRPLILCEYAHAMGNSLGGFAKYWQAFRQYPRLQGGFVWDWVDQSLIKYDENGNPWSAYGGDFGDTPNDRQFCMNGLVFADRTPHPALTEAKHQQQFFQFRLSGQTIEVTSEYLFRHSDNELLHWMVALDGKPLASGEVPLDVAPQGKQLIELPELPQPESAGQLWLTVRVVQPNATAWSEAGHISAWQQWRLAENLSVTLPAASHAIPHLTTSEMDFCIELGNKRWQFNRQSGFLSQMWIGDKKQLLTPLRDQFTRAPLDNDIGVSEATRIDPNAWVERWKAAGHYQAEAALLQCTADTLADAVLITTAHAWQHQGKTLFISRKTYRIDGSGQMAITVDVEVASDTPHPARIGLNCQLAQVAERVNWLGLGPQENYPDRLTAACFDRWDLPLSDMYTPYVFPSENGLRCGTRELNYGPHQWRGDFQFNISRYSQQQLMETSHRHLLHAEEGTWLNIDGFHMGIGGDDSWSPSVSAEFQLSAGRYHYQLVWCQK
(配列番号:1)
【0042】
RTK融合体は以下を含む:ErbB‐1(EGFR)、ErbB‐2、ErbB3、ErbB4、INSR、IGF1R、IRR、PDGFRA、PDGFRB、CSF‐1R、C‐Kit、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、Flt3、VEGFR1(Flt‐1)、VEGFR‐2(Flt‐1/KDR)、VEGFR‐3(Flt‐4)、C‐Met、RON、TrkA、TrkB、TrkC、AXL、MER、SKY(TYRO3)(Dtk)、LTK(TYK1)、ALK、Tie‐1、Tie‐2、(TEK)、DDR1、DDR2、MuSK、RET、EPHA1、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHA7、EPHA8、EPHA9、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB5、EPHB6、CCK4(PTK7)、ROS、AATYK1、AATYK2、AATYK3、ROR1およびROR2。
【0043】
細胞株は以下を含む:TrkA‐PK融合体およびSHC1‐EAを含有するU2OS、INSR(インスリン受容体)‐PK融合体およびPLCG2(ホスホリパーゼCγ2(ホスファチジルイノシトール特異的))‐EAを含有するU2OS、IGF1R‐PK(インスリン様成長因子1受容体)およびSHC1‐EAを含有するU2OS、TrkB‐PK融合体およびSHC1‐EA、TrkC‐PK融合体およびSHC1‐EAを含有するU2OS、PLCG1(ホスホリパーゼCγ1)‐EAを含むPDGFRB‐PK融合体を含有するU2OS、Grb2(成長因子受容体結合タンパク質2)‐EAを含むPDGFRB‐PK融合体を含有するU2OS、PLCG2‐EAを含むPDGFRB‐PK融合体を含有するU2OS、PTPN 11(プロテイン チロシンホスファターゼ、非受容体11型)を含むPDGFRB‐PK融合体を含有するU2OS‐EA、SYK(脾臓チロシンキナーゼ)‐EA、ErbB4(v‐erb‐a赤芽球白血病ウイルス癌遺伝子ホモログ4)‐PK融合体およびGrb2(成長因子受容体結合タンパク質2)‐EAを含むPDGFRB‐PK融合体を含有するU2OS。
【0044】
一般に、融合タンパク質のための発現コンストラクトは、少なくともプロモータ(5’から3’の順)と、その後に続く受容体またはSH2ドメインと、その後に続くリンカーと、その後に続くEAまたはPKを含む。すべてのアッセイで1ウェル当たり10,000セルを20μLの培地に播種し、0.1%BSAおよび適切な基本培地(F‐12またはDMEM)中で一晩培養した。アゴニストアッセイでは5μLの化合物を細胞に加え室温で培養した。アンタゴニストアッセイでは5倍で5μLの化合物を細胞に加え37℃/5%COで10分間培養し、その後6倍で5μLのアゴニストを加え室温で60分間培養した。50%(v/v)のPathHunter(登録商標)Detection Reagent(Dx 93‐0001、PathHunter試薬はDiscoveRx社(カリフォルニア州フリーモント)から入手可能)を用いてSH2‐EAのRTKとの錯体形成を検出した(溶解緩衝液活性成分1%CHAPS、Emerald II(商標)およびGalacton Star(商標)はApplied Biosystems社から入手可能)。Packard Victor 2(登録商標)またはPerkinElmer ViewLux(登録商標)リーダまたは同等の計器上でデータを読み取り、このデータをGraphPad Prism 4(登録商標)分析ソフトウェアを使用して分析した。
【0045】
TrkA‐PKおよびSHC1‐EA融合タンパク質を発現するU2OS細胞を384ウェルプレートの各ウェル内の0.1%FBSを含む無血清培地に入れて10K細胞/ウェルで平板培養した。翌日、これらの細胞を1%BSAを添加したPBS中の100ng/mlのNGF、または0.1%BSAを添加したPBSにより室温で異なる期間にわたって処理し、PathHunter(DiscoveRx社)Detection試薬を使用して検定した。結果を図1に示す。
【0046】
5K細胞/ウェルのU2OS TrkA‐PK SHC1‐EA二重安定細胞を384ウェルプレートの各ウェル内の0.1%FBSを含む無血清培地に入れて平板培養した。翌日、これらの細胞を異なる濃度のNGFにより室温で1時間処理した(上記の説明参照)。次いでPathHunter化学発光基質を加え、1時間後にシグナルを読み取った。9.3ng/mlのEC50および7.8のアッセイウィンドウが得られた。結果は図2のとおりである。
【0047】
5K細胞/ウェルのU2OS TrkA‐PK SHC1‐EA二重安定細胞を384ウェルプレートの各ウェル内の0.1%FBSを含む無血清培地に入れて平板培養した。翌日、これらの細胞を異なる濃度のアンタゴニスト、例えば市販のTrkA阻害剤またはTrk阻害剤であるK252a[(8R,9S,11S)‐(−)‐9‐ヒドロキシ‐9‐メトキシカルボニル‐8‐メチル‐2,3,9,10‐テトラヒドロ‐8,11‐エポキシ‐1H,8H,11H‐2,7b,11a‐トリアザジベンゾ(a,g)シクロオクタ(cde)‐トリンデン‐1‐オン]等により室温で10分間処理し、その後20ng/mlのNGFにより室温で1時間刺激した(上記の説明参照)。次いでPathHunter化学発光基質を加え、1時間後にシグナルを読み取った。TrkA阻害剤からは18nMのIC50および6.7のアッセイウィンドウが与えられた。K‐252aからは37nMのIC50および7.6のアッセイウィンドウが与えられた。結果は図3のとおりである。
【0048】
5K細胞/ウェルのPDGFRB‐PK SH2含有タンパク質‐EAの二重安定細胞を384ウェルプレートの各ウェル内の0.1%FBSを含む無血清培地に入れて平板培養した。下記の6つのSH2含有タンパク質‐EAを使用した:SHC1‐EA、Grb2‐EA、PLCG‐1‐EA、PLCG2‐EA、PTPN11‐EAおよびSYK‐EA。翌日、これらの細胞を0.1%FBSを含む無血清培地内に100ng/mlのPDGF‐ABを加えてまたは加えずに室温で1時間処理した。次いでPathHunter化学発光基質を加え、2時間後にシグナルを読み取った。結果は図4のとおりである。
【0049】
10K細胞/ウェルのIGF1R‐PK SH2含有タンパク質‐EAの二重安定細胞を384ウェルプレートにおいて平板培養し、指定のアッセイ手順に従ってIFG1Rの既知のリガンドであるIGF1(Peprotech社(カタログ番号:AF‐100‐11))により室温で3時間刺激した。刺激後に検出試薬を加え、1時間後にPathHunter(登録商標)Detection Kit(93‐0001)を使用してシグナルを検出した。4.4倍のアッセイウィンドウが観察され、リガンドIGF1のEC50は17ng/mlであった。結果は図5のとおりである。
【0050】
10k細胞/ウェルのINSR‐PK SH2含有タンパク質‐EAの二重安定細胞を384ウェルプレートにおいて平板培養し、指定のアッセイ手順に従ってINSRの既知のリガンドであるインスリンより室温で3時間刺激した。刺激後に検出試薬を加え、1時間後にPathHunter(登録商標)Detection Kit(93‐0001)を使用してシグナルを検出した。7.6倍のアッセイウィンドウが観察され、リガンドIGF1のEC50は2.0ng/mlであった。
【0051】
10K細胞/ウェルのTrkB‐PK SH2含有タンパク質‐EAの二重安定細胞を384ウェルプレートにおいて平板培養し、指定のアッセイ手順に従ってTrkBの既知のリガンドであるBDNF(Peprotech社、カタログ番号:450‐02)により室温で3時間刺激した。刺激後に検出試薬は加え、1時間後にPathHunter(登録商標)Detection Kit(93‐0001)を使用してシグナルを検出した。4.0倍のアッセイウィンドウが観察され、リガンドBDNFのEC50は4.21ng/mlであった。結果は図7のとおりである。
【0052】
10K細胞/ウェルのTrkC‐PK SH2含有タンパク質‐EAの二重安定細胞を384ウェルプレートにおいて平板培養し、指定のアッセイ手順に従ってTrkCの既知のリガンドであるNT3(Peprotech社、カタログ番号:450‐03))により室温で3時間刺激した。刺激後に検出試薬は加え、1時間後にPathHunter(登録商標)Detection Kit(93‐0001)を使用してシグナルを検出した。8.1倍のアッセイウィンドウが観察され、リガンドNT3のEC50は7ng/mlであった。結果は図8のとおりである。
【0053】
リン酸化のためのサイトゾルチロシンキナーゼに依存する有意な数のTKRが存在する。このようなTKR受容体を活性化するためのアッセイは、細胞がサイトゾルチロシンキナーゼを過発現する発現コンストラクトを有し三倍安定となる点を除いて、上述のアッセイとほぼ同じである。下記の実施例では、以下のコンストラクトを含むU2OS細胞を使用した:neo(ネオマイシン)セレクションを有するG‐CSFR(顆粒白血球‐コロニー刺激因子受容体)‐PK、hygro(ハイグロマイシン)セレクションを有するSHC1‐EA、およびピューロマイシンセレクションを有するJak2。結果は図9のとおりである。
【0054】
RTK、SH2およびNRTKドメインの遺伝子は、民間供給業者等任意の便利なソースから得ることができ、RT PCRは、従来の手順に従い既知の配列をプローブとして使用して分離されたRNAから得ることができ、PCRは、既知の配列に由来するプライマーを使用してゲノムDNAから得ることができる。これらの遺伝子は、3’端の終始コドンを除去するために増幅され、その後制限部位がプライマー配列と共に含まれる制限酵素によって消化されるPCRである。次いで、これらの産物を従来の手法で精製し、その後PKまたはEAでフレームを読み取る際はPKまたはEAが挿入された市販ベクターに結合する。PKおよびEAを遺伝子から分離するのはgly‐serリンカーであるが、このリンカーは融合タンパク質に柔軟性をもたらし、それによりコンプリメンテーションを強化する。このリンカーは活性に必要なものではない。転写調節領域は、一般にベクター用に使用されるウイルスの5’LTRのような市販ベクター内に存在する。代案としてCMVプロモータを使用することもできる。次いで、結果として得られたベクターを、モロニーマウス白血病ウイルスベクターおよびパッケージング細胞株によるリポソーム媒介トランスフェクションまたは回収性感染(retrival infection)によって宿主細胞中に導入する。その後、結果として得られたウイルスをウイルス感染に使用する。これらのベクターもハイグロマイシン、ピューロマイシンおよびネオマイシン耐性のような選択遺伝子を含み、またコンストラクトが統合される細胞を従来の選択培地で選択する。その後、アゴニスト用量反応アッセイにおいて、PathHunter(登録商標)Detection Kit試薬を使用して生存細胞を白壁マイクロプレート内でスクリーニングした。
【0055】
上記の結果から、本方法がRTKのアゴニストおよびアンタゴニストを測定する頑健且つ正確なアッセイを提供することが理解されるだろう。候補化合物の哺乳類環境における効果を厳密に定義するために、細胞環境内のハイスループットスクリーニングで効果的に使用可能な細胞を提供する。これらのプロトコルは平易であり、標準的な機器を使用するため容易に自動化することができる。
【0056】
[結論]
上記の実施例を参照しながら本発明の説明を行ってきたが、本発明の精神および範囲には様々な修正形態および変更形態が含まれることが理解されるだろう。従って、本発明は添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。本明細書中で言及したすべての参考文献は、それらの内容全体を参照により本明細書に援用する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受容体チロシンキナーゼ(「RTK」)のリン酸化を判定する方法であって、該方法は、第1の酵素断片とC末端において融合したRTKの融合体を発現する第1の発現コンストラクトと、第2の酵素断片と融合したホスホチロシン結合ペプチドの融合体を発現する第2の発現コンストラクトとを備える細胞であり、前記第1および第2の酵素断片は、互いに親和性が低いが、前記ホスホチロシン結合ペプチドに対する前記RTKの結合により互いに結合されたときに活性β‐ガラクトシダーゼを形成するβ‐ガラクトシダーゼの断片であり、前記RTKが自己リン酸化せず且つ内因性活性サイトゾルチロシンキナーゼが存在しない場合は、前記RTKをリン酸化するサイトゾルチロシンキナーゼを発現する第3の発現コンストラクトも含む該細胞を利用し、
前記細胞をリン酸化が発生するのに十分な時間だけ培養するステップと、
検出可能な産物を形成するβ‐ガラクトシダーゼ基質を前記細胞に加えるステップと、
前記産物を前記RTKのリン酸化の指標として検出するステップとを備える方法。
【請求項2】
前記第1の断片は、50未満のアミノ酸を有するβ‐ガラクトシダーゼの小断片である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記小断片は突然変異体である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記細胞は哺乳類細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記検出するステップの前に前記細胞を溶解させる追加的なステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
受容体チロシンキナーゼ(「RTK」)のリン酸化に対する候補化合物の影響を判定する方法であって、該方法は、第1の酵素断片とC末端において融合したRTKの融合体を発現する第1の発現コンストラクトと、第2の酵素断片と融合したホスホチロシン結合ペプチドの融合体を発現する第2の発現コンストラクトとを備える細胞であり、前記第1および第2の酵素断片は、互いに親和性が低いが、前記ホスホチロシン結合ペプチドの前記RTKの結合により互いに結合されたときに活性β‐ガラクトシダーゼを形成するβ‐ガラクトシダーゼの断片であり、前記RTKが自己リン酸化せず且つ内因性活性サイトゾルチロシンキナーゼが存在しない場合は、前記RTKをリン酸化するサイトゾルチロシンキナーゼを発現する第3の発現コンストラクトも含む該細胞を利用し、
前記細胞を前記候補化合物と接触させるステップと、
前記細胞をリン酸化が発生するのに十分な時間だけ培養するステップと、
検出可能な産物を形成するβ‐ガラクトシダーゼ基質を前記細胞に加えるステップと、
形成された産物を前記RTKのリン酸化の指標として検出するステップとを備える方法。
【請求項7】
前記第1の酵素断片は、50未満のアミノ酸を有するβ‐ガラクトシダーゼの小断片である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記小断片は突然変異体である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記細胞は哺乳類細胞である、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記検出するステップの前に前記細胞を溶解させる追加的なステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記産物は化学発光体である、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
前記候補化合物はアンタゴニストとして試験され、前記RTKのリガンドは前記候補化合物を加える前に加えられる、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
試料内の受容体チロシンキナーゼ(「RTK」)の活性リガンドの存在を判定する方法であって、該方法は、第1の酵素断片とC末端において融合したRTKの融合体を発現する第1の発現コンストラクトと、第2の酵素断片と融合したホスホチロシン結合ペプチドの融合体を発現する第2の発現コンストラクトとを備える細胞であり、前記第1および第2の酵素断片は、互いに親和性が低いが、前記ホスホチロシン結合ペプチドの前記RTKの結合により互いに結合されたときに活性β‐ガラクトシダーゼを形成するβ‐ガラクトシダーゼの断片であり、前記RTKが自己リン酸化せず且つ内因性活性サイトゾルチロシンキナーゼが存在しない場合は、前記RTKをリン酸化するサイトゾルチロシンキナーゼを発現する第3の発現コンストラクトも含む該細胞を利用し、
前記細胞を前記試料と接触させるステップと、
前記細胞をリン酸化が発生するのに十分な時間だけ培養するステップと、
検出可能な産物を形成するβ‐ガラクトシダーゼ基質を前記細胞に加えるステップと、
形成された産物を前記RTKの活性リガンドの存在の指標として検出するステップとを備える方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2012−500023(P2012−500023A)
【公表日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−523858(P2011−523858)
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/053043
【国際公開番号】WO2010/047868
【国際公開日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【出願人】(504058215)ディスカヴァーエックス コーポレイション (8)
【Fターム(参考)】