説明

口腔関連圧力測定用プローブおよびこれを用いた口腔関連圧力測定装置

【課題】 バルーンの位置決めがより容易にかつ確実に行える、口腔関連圧力測定用プローブ、およびそれを用いた口腔関連圧力測定装置を提供する。
【解決手段】 本発明の口腔関連圧力測定用プローブは、膨張部1aを備えたバルーン1と、バルーン1の後方に配置され、バルーン1の内部と連通するように一方の開口端部がバルーン1に接続された中空管3と、バルーン1の膨張部1aよりも後方に配置されたバンパー14とを含むことを特徴とする。バルーン1は中空管3への取付部を含み、バルーン1のうちの膨張部1aと取付部の間に位置する部分に硬質リング8が装着されていると好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、舌圧、舌下筋圧、口唇圧、頬圧力などの口腔関連圧力の測定の際に使用する口腔関連圧力測定用プローブおよびこれを用いた口腔関連圧力測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高齢者のQOL(Qua1ity of Life)向上のために、摂食・嚥下機能の維持・回
復が求められており、その機能の解明が必要になってきている。摂食・嚥下機能には舌の動きが深く関与しており、食塊の形成及び咽頭への送り込みには所定の舌圧が必要となる。このため、舌圧の測定とその解析は重要な意味を持つ。
【0003】
舌圧測定方法としては、例えば、バルーン式プローブを用いる方法が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。特許文献1に開示された測定装置では、バルーンをプローブとして用いている。口腔内にバルーンが挿入され舌でバルーンが押圧されると、バルーンと連通した変換部においてバルーン内の空気圧変化が検出される。この空気圧変化が電気信号に変換されて、舌圧が測定される。特許文献2に開示された測定装置は、図7に示すように、使い捨てのプローブ110と、プローブ110と連通する加圧部112と、バルーン111内の空気圧を検出する圧力検知部117などを備えており、圧力測定の際には、硬質リング118が唇または歯の位置になるようにプローブ110の位置決めがおこなわれる。
【特許文献1】米国特許第5609161号明細書
【特許文献2】特開2001−275994号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、硬質リング118のみに頼ったプローブの位置決めでは、正確な位置決めが行えない。また、歯などにより硬質リング118を把持することによってバルーンを所定の位置に保たなければならないので、圧力測定中にバルーンの配置位置が変動するおそれがある。その結果、圧力測定の結果に精度低下などの悪影響がおよぶおそれがある。
【0005】
本発明は、位置決めがより容易にかつ確実に行える、口腔関連圧力測定用プローブ、およびそれを用いた口腔関連圧力測定装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の口腔関連圧力測定用プローブは、膨張部を備えたバルーンと、前記バルーンの後方に配置され、前記バルーンの内部と連通するように、一方の開口端部が前記バルーンに接続された中空管と、前記バルーンの膨張部よりも後方に配置されたバンパーと、を含むことを特徴とする。
【0007】
本発明の口腔関連圧力測定装置は、本発明の口腔関連圧力測定用プローブと、前記バルーンの内部と連通してその空気圧を検出する圧力検知部とを含むことを特徴とする。
【0008】
なお、本発明の口腔関連圧力測定用プローブにおいては、バルーン側へ向う方向を前方とし、中空管のバルーンから離れた端部側へ向う方向を後方とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、バルーンの膨張部よりも後方に配置されたバンパーを備えているので、位置決めがより容易にかつ確実に行える、口腔関連圧力測定用プローブ、およびそれを用い
た口腔関連圧力測定装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の口腔関連圧力測定用プローブ(以下単に「プローブ」とも言う。)の一例では、バルーンは中空管への取付部を含み、バルーンのうちの膨張部と取付部の間に位置する部分に硬質リングが装着されていると好ましい。
【0011】
本発明のプローブの一例では、硬質リングについてその内腔が見えるように長手方向に沿って見た場合に見える硬質リングの外径形状は偏平状であると好ましい。例えば、楕円形であると好ましい。
【0012】
本発明のプローブの一例では、バンパーは、プローブの長手方向にスライド可能であると好ましい。本願において、バンパーとは、プローブが口腔内に入り込みすぎることを防ぐために設けられたストッパーである。
【0013】
本発明のプローブの一例では、バンパーは、その厚み方向に貫通する開口部を有していると好ましい。
【0014】
バンパーは、唇などが押し当てられるので、弾性材料または可撓性材料から形成されていると好ましい。同様の理由から、バンパーは、バルーン側から加わる圧力によって屈曲可能であってもよい。
【0015】
本発明のプローブの一例では、バルーンが膨らんだ時の膨張部の形状は、例えば球状であってもよいが、偏平状であると好ましい。
【0016】
本発明のプローブの一例では、中空管には、プローブのバルーン側先端からの距離を示す目盛りが表示されていてもよい。
【0017】
本発明のプローブの一例を用いて、口腔関連圧力測定装置を提供することもできる。この口腔関連圧力測定装置は、本発明のプローブの一例と、バルーンの内部と連通してその空気圧を検出する圧力検知部とを含んでいる。上記口腔関連圧力測定装置の一例は、一端が圧力検知部と接続され、他端が口腔関連圧力測定用プローブと接続されて、バルーン内部と圧力検知部とを連通させる本体チューブとを備えている。口腔関連圧力測定用プローブの中空管と本体チューブは、それぞれ互いに着脱自在に接続可能な接続部を有している。
【0018】
次に、本発明の一例を、図面を用いてより詳細に説明する。
【0019】
(実施形態1)
実施形態1では、本発明の口腔関連圧力測定用プローブの一例について説明する。図1および図2は、本実施形態の口腔関連圧力測定用プローブの一例を示す斜視図であり、図3は、バルーンと中空管との接続構造を説明する概念断面図である。図1では、硬質リング8が見え易くなるように、バルーン1の一部を切り欠いており、図3ではバンパーを省略している。
【0020】
図1および図2に示すように、プローブ10は、膨張部1aを備えたバルーン1と、バルーン1の後方に配置され、バルーンの内部と連通するように、一方の開口端部がバルーン1に接続された中空管3と、バルーン1の膨張部1aよりも後方に配置されたバンパー14とを備えている。バンパー14は、例えば、中空管3または硬質リング8の外周上に配置されており、中空管3の外周から径方向に張り出すように設けられている。
【0021】
本実施形態のプローブでは、図3に示すように、バルーン1が中空管3に直接接続された構造をしており、バルーン1の取付け部1bは、中空管3に対して気密に固定されている。バルーン1の取付け部1bは熱収縮チューブ12の収縮によって中空管3に締め付けられており、この熱収縮チューブ12の収縮によって、バルーン1と中空管3とが気密に接続されている。
【0022】
本実施形態のプローブ10を用いて舌圧を測定するにあたっては、図5に示すように、口腔関連圧力測定用装置100の切替え弁11を開けて、バルーン1内が所定の圧力になるように加圧部12によりバルーン内に空気などを供給する。加圧されて膨らんだバルーン1を口に含んで最大舌圧や嚥下舌圧などを測定する。図1および図2に示すように、本実施形態のプローブ10はバンパー14を備えているので、圧力測定中に、バンパー14に唇を押し当てておけば、圧力測定中の口腔内におけるバルーン1の配置位置の変動を抑制でき、位置決めもより容易にかつ確実に行える。また、バンパー14の存在により、プローブ10の口腔内への過剰挿入を防ぐごとができ、使用時の安全性を高めることができる。
【0023】
中空管3の材質は、バルーン1を口にくわえる際に保持しやすいことから、硬質材料が好ましい。とくに好ましいのは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートなどの硬質プラスチックである。
【0024】
中空管3には、プローブ10のバルーン1側先端からの距離を示す目盛り(図示せず)が表示されていてもよいし、ハンドリング性を向上させるために、凸凹3aが形成されていてもよい。
【0025】
本実施形態のプローブ10では、図3に示すように、バルーン1のうちの膨張部1aと取付部1bの間に位置する部分1cに硬質リング8が装着されている。この硬質リング8の存在により、バルーン1を口腔中に挿入した際、口唇圧や切歯圧などによってバルーン1が圧迫され、圧力測定の結果に悪影響がおよぶことを防ぐことができる。また、バルーン1を口腔内に入れる際に、硬質リング8が唇または歯の位置になるように位置決めすることによって、安定した圧力測定が可能になる。硬質リング8のプローブ10における配置位置、または長さなどは、以上のような効果が十分に得られるように調整することが望ましい。硬質リング8の硬さについて特に制限はないが、切歯圧などによって変形しない程度であればよい。
【0026】
図2に示すように、硬質リング8についてその内腔が見えるように長手方向に沿って見た場合に見える、硬質リングの外径形状は偏平状であり、例えば、楕円形であると好ましい。硬質リング8がこのような形状であると、例えば硬質リング8がほぼ真円筒などである場合より、唇や歯などにより把持しやすいことから、安定した圧力測定が行え、好ましい。
【0027】
硬質リングの材料について特に制限はないが、一例としては、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが好ましい。
【0028】
バルーン1の材料としては、例えば、天然ゴム、合成ゴム、シリコーンゴムなどの弾性材料が好ましいが、軟質プラスチックなどの可撓性材料を使用することもできる。バルーン1の材料が弾性材料である場合には、弾性材料を医療用バルーンや風船と同様の成形技術で所定の形状に加工すればよい。また、バルーン1の材料が可撓性材料である場合には、可撓性材料からなるフィルムを袋状に成形してもよい。
【0029】
図1に示すようにバルーン1が膨らんだ時の膨張部1aの形状は、例えば、ほぼ球状であってもよいが、図4に示すように偏平状であってもよい。バルーン1の膨張部1aの形状が球状であると、バルーン1が舌上で安定しづらい。そのため、例えば、舌の一部が切除された患者の舌圧の測定に、膨張部1aの形状が球状のバルーン1を用いると、圧力測定の結果に精度低下などの悪影響がおよぶおそれがある。バルーン1の膨張部1aの形状が偏平状であると、舌上などにおけるバルーン1の安定性が向上するので、より安定した圧力測定が行え、好ましい。
【0030】
また、バルーン1の表面には、梨地加工などの滑り止め加工が施されていてもよい。
【0031】
バンパー14の形状について特に制限はないが、図1および図2に示すように、例えば、リング状であり、硬質リング8の長手方向と直交する平面を含んでいると好ましい。バンパー14の位置を目印にして唇をバンパー14の近傍に配置させた状態で圧力測定を行っても、口腔内におけるバルーン1の配置位置の変動は抑制できる。しかし、バンパー14の上記平面に唇を軽く押し当てておけば、圧力測定中のバルーン1の配置位置の変動をより抑制できるからである。また、バンパー14は、その厚み方向に貫通する開口部14aを有していると好ましい。万が一患者がバンパー14を口腔に入れ、喉に詰まらせるようなことがあった場合に、気道を確保する必要があるからである。したがって、開口部14aは複数あると好ましい。
【0032】
バンパー14は、上記のとおり唇などが押し当てられることもあるので、弾性材料または可撓性材料から形成されていると好ましい。また、鼻がバンパー14に当たるなどして、唇の押し当てが妨げられない様に、バンパーの縁部はバルーン側から加わる圧力によって適度に屈曲可能であってもよい。あるいは、バンパー14の外径を、鼻が当らない程度の大きさとしてもよい。
【0033】
バンパー14は、硬質リング8または中空管3に一体化されたものであってもよいし、硬質リング8および中空管3から独立した部品であってもよい。バンパー14が硬質リング8および中空管3から独立した部品である場合、バンパー14は、例えば、硬質リング8および中空管3を挿入可能な貫通孔を有し、この貫通孔に硬質リング8や中空管3が挿通されることによって、バンパー14が硬質リング8又は中空管3の外周上に設けられる。
【0034】
バンパー14は、移動不能に硬質リング8または中空管3に固定されていてもよいし、プローブ10の長手方向にスライド可能に設けられていてもよい。
【0035】
バルーン1と中空管3とを気密に接続するためには、収縮チューブ12(図3参照)による収縮を利用する方法以外に、例えば、接着剤で接着する方法、バンパー14によりバルーン1を締め付ける方法、硬質材料からなる嵌合部材を用いて嵌合部材によりバルーンを締め付ける方法等を用いてもよい。硬質材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートなどの硬質プラスチックが挙げられる。嵌合部材は、独立した部品であってもよいが、硬質リング8と一体成形されたものであってもよい。また、バルーン1の中空管3への固定は、中空管3の内表面または外表面のいずれに対して行ってもよい。
【0036】
(実施形態2)
実施形態2では、本実施形態の口腔関連圧力測定装置の一例について説明する。図5は、本実施形態の口腔関連圧力測定装置の一例の概念図である。本実施形態では、口腔関連圧力測定用プローブとして、実施形態1のプローブを用いている。
【0037】
図5において、10はプローブであり、プローブ10は、本体チューブ6を介して圧力検知部7に接続されている。プローブ10は第1接続部4(接続部)を有し、この第1接続部4と本体チューブ6の第2接続部5(接続部)が接続されることにより、プローブ10と本体チューブ6とが接続される。本体チューブ6と圧力検出部7との間には、切替え弁11が設けられ、切替え弁11を介して加圧部12が本体チューブ6に接続されている。なお、切替え弁11は、加圧部12の構造によっては必須ではなく、加圧部12を本体チューブ6に直結した構造も可能である。
【0038】
上記構造により、バルーン1の内部は、中空管3と本体チューブ6を通じて圧力検知部7と連通している。圧力検知部7は、空気圧を電気信号に変換する圧力変換器及びその電気信号を増幅するアンプを含み、その出力は表示部9に供給される。
【0039】
第1接続部4および第2接続部5は、例えば、一方を他方に着脱自在に圧入できる構造をしている。これらの接続は、例えば、圧入により生じた摩擦力により保持される。このように、プローブ10と本体チューブ6との接続方式として、摩擦力にのみに依存した方式を採用すれば、プローブ10を圧力検知部7に対して簡単に着脱できる。また、プローブ10と本体チューブ6とを着脱自在に接続できるので、プローブ10については使い捨てにして舌圧測定の都度交換することができる。よって、舌圧測定に際して、口にくわえる部分は常に新しいものを使用できるので衛生的である。
【0040】
なお、本実施形態では、本体チューブ6とプローブ10とを直接接続しているが、他のチューブなどを介して間接接続してもよい。また、プローブ10と本体チューブ6との接続方式は、摩擦力にのみに依存した上記方式に限定されず、例えば、摩擦力および螺旋止めにより接続するルアーロック方式、または、摩擦力および嵌合により接続する方式であってもよい。
【0041】
摩擦力および螺旋止めによる接続は、例えば、下記のようにして行える。第1接続部4および第2接続部5のうちの一方は、雌部材と突出部とを備え、他方は、上記雌部材内に圧入可能な雄部材(例えば、雄ルアー)と、雄部材を囲い内面に上記突出部と螺合可能な螺旋溝が形成されたキャップ部材とを備えている。雌部材内に雄部材を圧入した後、上記キャップ部材を回転させることにより、上記突出部と螺旋溝とを螺合させれば、第1接続部4と第2接続部5とを強固に接続できる。
【0042】
摩擦力および嵌合による接続は、例えば、下記のようにして行える。第1接続部4および第2接続部5のうちの一方は、雌部材と突起部とを備え、他方は、上記雌部材内に圧入可能な雄部材(例えば、雄ルアー)と、雄部材を囲い内面に上記突出部と嵌合可能な切り欠き部が形成されたキャップ部材とを備えている。雌部材内に雄部材を圧入した後、上記キャップ部材を回転させることにより、上記突起部を切り欠き部に嵌め合わせれば、第1接続部4と第2接続部5とを強固に接続できる。
【0043】
第2接続部5の材料は硬質プラスチックが好ましいが、本体チューブ6の他の部分は軟質ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、軟質ポリプロピレン、軟質ポリエチレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体などの軟質プラスチックで形成されていることが、操作性の点で好ましい。しかし、あまりに柔軟で肉薄であると正確な圧力測定が困難になるので、本体チューブ6は、適度の柔軟性と肉厚を備えたチューブが好ましい。
【0044】
圧力検知部7は、例えば、圧力導入型ひずみゲージ式圧力変換器を用いて、空気圧を電気信号に変換するように構成する。圧力検知部7は、表示部9に出力する前に信号を増幅するためのアンプを含んでも良い。しかし、圧力変換器7は、従来から公知の他のどのようなタイプのものであってもよい。また、圧力検知部7を構成するために、専用の圧力検知器を設計・製作して使用に供することもできるが、血圧測定などの目的で医療用に使用される圧力検知器をそのまま使用することもできる。
【0045】
表示部9は、圧力検知部7で検出されるバルーン1内部の圧力を、モニターに表示するだけでもよいが、連続的に記録する機能を備えていると好ましい。表示部9には、例えば、デジタルオシロレコーダを用いればよい。
【0046】
舌圧を測定する際には、図6に示すように、硬質リング8が唇または歯21の位置になるように位置決めしてバルーン1を口にくわえる。この状態で舌22によりバルーン1を最大圧力で圧迫すれば、最大舌圧を測定できる。また、液体を口に含んだ状態でバルーン1をくわえ、嚥下動作を行った時の圧力変化を連続的にモニターすれば、嚥下舌圧を測定できる。このようにして、種々の動作を行ったときの圧力を測定することにより、患者の舌の機能を解析することができる。そして、舌圧と摂食・嚥下機能との関係を解明することにより、摂食・嚥下機能を評価することができる。なお、バルーン1内の圧力はとくに限定されないが、例えば、10〜30kPaが適当である。
【0047】
実施形態1および実施形態2では、舌圧の測定について説明したが、本発明の口腔関連圧力測定用プローブの一例は、舌圧の他に、舌下筋圧、口唇圧、頬圧などの圧力も測定することができる。この場合、目的に応じて、バルーンの大きさ、チューブの太さ、形状などを変えて、目的に合ったものを使用することが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の口腔関連圧力測定用プローブでは、バルーンの位置決めがより容易にかつ確実に行えるので、本発明の口腔関連圧力測定用プローブを用いた口腔関連圧力測定装置は、例えば、舌、舌下筋肉、唇、頬などの機能の測定やその解析などに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】実施形態1の口腔関連圧力測定用プローブの一例を示す斜視図
【図2】図1に示した口腔関連圧力測定用プローブの一例を他の角度からみた斜視図
【図3】バルーンと中空管との接続構造を示す概念断面図
【図4】実施形態1の口腔関連圧力測定用プローブの他の例を示す斜視図
【図5】実施形態2の口腔関連圧力測定装置の一例を示す概念図
【図6】図5の口腔関連圧力測定装置のプローブを使用している状態を示す概念図
【図7】従来の口腔関連圧力測定装置の一例を示す概念図
【符号の説明】
【0050】
1 バルーン
1a 膨張部
1b 取付け部
3 中空管
4 第1接続部
5 第2接続部
6 本体チューブ
7 圧力検知部
8 硬質リング
9 表示部
10 口腔関連圧力測定用プローブ
11 切替え弁
14、141 バンパー
14a 開口部
16 カバー
16a 突出部
16b 嵌合孔
21 歯
22 舌
100 口腔関連圧力測定装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
膨張部を備えたバルーンと、
前記バルーンの後方に配置され、前記バルーンの内部と連通するように、一方の開口端部が前記バルーンに接続された中空管と、
前記バルーンの膨張部よりも後方に配置されたバンパーと、を含むことを特徴とする口腔関連圧力測定用プローブ。
【請求項2】
前記バルーンは前記中空管への取付部を含み、
前記口腔関連圧力測定用プローブは、前記バルーンのうちの、前記膨張部と前記取付部の間に位置する部分に装着された硬質リングをさらに含む請求項1に記載の口腔関連圧力測定用プローブ。
【請求項3】
前記バンパーは、口腔関連圧力測定用プローブの長手方向にスライド可能である請求項1に記載の口腔関連圧力測定用プローブ。
【請求項4】
前記バンパーは、その厚み方向に貫通する開口部を有する請求項1に記載の口腔関連圧力測定用プローブ。
【請求項5】
前記バンパーは、弾性材料または可撓性材料から形成された請求項1に記載の口腔関連圧力測定用プローブ。
【請求項6】
前記バンパーは、前記バルーン側から加わる圧力によって屈曲可能である請求項1に記載の口腔関連圧力測定用プローブ。
【請求項7】
前記バルーンが膨らんだ時の前記膨張部の形状は、偏平状である請求項1に記載の口腔関連圧力測定用プローブ。
【請求項8】
前記硬質リングについてその内腔が見えるように長手方向に沿って見た場合に見える、前記硬質リングの外径形状は偏平状である請求項2に記載の口腔関連圧力測定用プローブ。
【請求項9】
前記外径形状は、楕円形である請求項8に記載の口腔関連圧力測定用プローブ。
【請求項10】
前記中空管には、前記口腔関連圧力測定用プローブのバルーン側先端からの距離を示す目盛りが表示されている請求項1に記載の口腔関連圧力測定用プローブ。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかの項に記載の口腔関連圧力測定用プローブと、前記バルーンの内部と連通してその空気圧を検出する圧力検知部とを含むことを特徴とする口腔関連圧力測定装置。
【請求項12】
一端が前記圧力検知部と接続され、他端が前記口腔関連圧力測定用プローブと接続されて、前記バルーンの内部と前記圧力検知部とを連通させる本体チューブをさらに備え、
前記口腔関連圧力測定用プローブの前記中空管と前記本体チューブは、それぞれ互いに着脱自在に接続可能な接続部を有する請求項11に記載の口腔関連圧力測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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