説明

可とうジョイント、マンホールと下水道本管との連結構造

【課題】可とうジョイントを用いて立坑内に埋設されるマンホールの側壁に開けた取付孔へ下水道本管を連結する際に、マンホールの外側に大きな空間を必要としないマンホールと下水道本管との連結構造の提供。
【解決手段】マンホールと下水本管との連結構造Aは、ストッパー31より後側にゴムパッキン32を周設し、取付孔11へ推進させた下水道本管2の端部20を取付孔11内で水密的に外嵌する内側鋼製円管3と、ストッパー41より後側にゴムパッキン42を周設し、内側剛性円管3を取付孔11内で水密的に外嵌する外側鋼製円管4とからなる可とうジョイントJ1を採用し、外側鋼製円管4の外周面と取付孔11の内壁面との隙間にマンホール充填剤51を充填している。これにより、マンホール外側への可とうジョイントJ1の飛び出しを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭から排出される汚水等を流す下水道本管とマンホールとの連結構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の下水道本管との連結構造では、ゴム製ブーツと下水本管との固着に、平板状の締結バンドを使用していた(特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−90077号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1において、締結バンドでゴム製ブーツを下水本管に締め付ける場合には、締め付け面が平面であるので締付力が弱く、充分な水密性を得るには、締結ボルトを強く締め込む必要があった。特に、立坑内(マンホール内外)は狭いので、立坑内で締結ボルトを強く締め込む作業は困難を伴っていた。
特許文献1の様に、ゴム製ブーツをステンレスバンドで締め付ける技術は、ゴム製ブーツ後部と側壁外壁とが面一にならないため、ジョイントがマンホールの外側に飛び出してしまう。このため、マンホールの外側に広い空間が必要となり、立坑の径を大きくする必要があり、コスト高を招く。
【0004】
本発明の第1の目的は、可とうジョイントを用いて立坑内に埋設されるマンホールの側壁に開けた取付孔へ下水道本管を連結する際に、マンホールの外側に大きな空間を必要としない可とうジョイントの提供にある。
本発明の第2の目的は、可とうジョイントを用いて立坑内に埋設されるマンホールの側壁に開けた取付孔へ下水道本管を連結する際に、マンホールの外側に大きな空間を必要としないマンホールと下水道本管との連結構造の提供にある。
【0005】
本発明の第3の目的は、可とうジョイントを用いて下水道本管を連結する際に、マンホールの外側に大きな空間を必要としない現場打マンホール用の可とうジョイントの提供にある。
本発明の第4の目的は、可とうジョイントを用いて角形マンホールの取付孔へ下水道本管を連結する際に、角形マンホールの外側に大きな空間を必要としない角形マンホールと下水道本管との連結構造の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(請求項1について)
立坑内に埋設されるマンホールは、断面略円形の取付孔を側壁に設け、取付孔へ連通する横穴内に、断面円形の下水道本管が推進敷設されている。
【0007】
等径の内側剛性円管は、内方へ突出する第1のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第1のストッパーより後側の円管内壁に第1の弾性パッキンを周設している。
等径の外側剛性円管は、内方へ突出する第2のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第2のストッパーより後側の円管内壁に第2の弾性パッキンを周設し、内側剛性円管を水密的に外嵌している。
なお、内側剛性円管と外側剛性円管とからなる可とうジョイントは、取付孔内に配設するため、各剛性円管の前端面および後端面の曲率を、マンホールの側壁内壁および側壁外壁の曲率に合わせている。
また、各ストッパーの曲率も取付孔の曲率に合わせる。更に、円管内壁に周設する第1、第2の弾性パッキンの曲率も取付孔の曲率に合わせため、弾性パッキンは紐状や帯状のものが好適である。
【0008】
施工は以下の様に行う。
工場等で、内側剛性円管をジャッキ等を使って外側剛性円管に押し込んで外嵌し、可とうジョイントとする。
この可とうジョイントを現場に運び、マンホール内で、取付孔の下水道本管へ押し込んで取り付ける。
なお、外側剛性円管の外周面と取付孔の内壁面との隙間をマンホール充填剤で塞ぐ。
【0009】
この可とうジョイントは、以下の利点を有する。
取付孔内に可とうジョイントが納まるので、立坑内に埋設されるマンホールの側壁に開けた取付孔へ下水道本管を連結する際に、可とうジョイントのマンホール外側への飛び出しを防止できる。よって、マンホールの外側に大きな空間を必要としない。
締結バンドでゴム製ブーツを下水道本管に締め付ける必要がないので、充分な水密性が確保できるとともに、締め付け作業が不要である。
【0010】
(請求項2について)
立坑内に埋設されるマンホールは、断面略円形の取付孔を側壁に設け、取付孔へ連通する横穴内に、断面円形の下水道本管が推進敷設されている。
【0011】
等径の内側剛性円管は、立坑内壁に近い側を後側とし、内方へ突出する第1のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第1のストッパーより後側の円管内壁に第1の弾性パッキンを周設し、取付孔へ推進させた下水道本管の端部を水密的に外嵌している。
【0012】
等径の外側剛性円管は、立坑内壁に近い側を後側とし、内方へ突出する第2のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第2のストッパーより後側の円管内壁に第2の弾性パッキンを周設し、内側剛性円管を水密的に外嵌している。
なお、内側剛性円管と外側剛性円管とで構成した可とうジョイントを取付孔内に配設するため、各剛性円管の前端面および後端面の曲率を、マンホールの側壁内壁および側壁外壁の曲率に合わせている。
また、各ストッパーの曲率も取付孔の曲率に合わせる。更に、円管内壁に周設する第1、第2の弾性パッキンの曲率も取付孔の曲率に合わせため、弾性パッキンは紐状や帯状のものが好適である。
【0013】
施工は以下の様に行う。
工場等で、内側剛性円管をジャッキ等を使って外側剛性円管に押し込んで外嵌し、可とうジョイントとする。
この可とうジョイントを現場に運び、マンホール内で、取付孔の下水道本管へ押し込んで取り付ける。
可とうジョイントを取付孔の下水道本管へ取り付けた後に、外側剛性円管の外周面と取付孔の内壁面との隙間にマンホール充填剤を充填して塞ぐ。
【0014】
請求項2は、以下の利点を有する。
取付孔内に可とうジョイントが納まるため、マンホールと下水道本管との連結構造は、立坑内に埋設されるマンホールの側壁に開けた取付孔へ下水道本管を連結する際に、マンホール外側への可とうジョイントの飛び出しを防止できる、故に、マンホールの外側に大きな空間を必要としない。また、締結バンドでゴム製ブーツを下水道本管に締め付ける必要がないので、充分な水密性が確保できるとともに、締め付け作業が不要である。
【0015】
(請求項3について)
立坑内に埋設されるマンホールは、断面略円形の取付孔を側壁に設け、取付孔へ連通する横穴内に、断面円形の下水道本管が推進敷設されている。
【0016】
等径の内側剛性円管は、立坑内壁に近い側を後側とし、内方へ突出するストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、このストッパーより後側の円管内壁に弾性パッキンを周設し、取付孔へ推進させた下水道本管の端部を水密的に外嵌している。
等径の外側剛性円管は、立坑内壁に近い側を後側とし、内側剛性円管を同軸的に遊嵌している。
【0017】
可とう性円筒体は、内側剛性円管の前部を外嵌する径小円筒部、後方に行くほど径大になっていく径拡部、筒外方向へ延びる折返部、立坑内壁から遠ざかる方向に伸び外側剛性円管の後部を外嵌する径大円筒部を順に有する。
【0018】
施工は以下の様に行う。
工場等で、内側剛性円管と外側剛性円管とを可とう性円筒体により一体化し、可とうジョイントとする。
この可とうジョイントを現場に運び、マンホール内で、取付孔の下水道本管へ押し込んで取り付ける。
可とうジョイントを取付孔の下水道本管へ取り付けた後に、径大円筒部の外周面および外側剛性円管の露出する外周面と、取付孔の内壁面との隙間にマンホール充填剤を充填して塞ぐ。
【0019】
請求項3は、以下の利点を有する。
マンホールと下水道本管との連結構造は、立坑内に埋設されるマンホールの側壁に開けた取付孔へ下水道本管を連結する際に、締結バンドでゴム製ブーツを下水道本管に締め付ける必要がないので、充分な水密性が確保できるとともに、締め付け作業も不要である。
【0020】
(請求項4について)
現場打マンホールへ下水道本管を連結するための可とうジョイントは、内方へ突出する第1のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第1のストッパーより後側の円管内壁に第1の弾性パッキンを周設した第1の剛性円管と、内方へ突出する第2のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第2のストッパーより後側の円管内壁に第2の弾性パッキンを周設し、外方へ突出するフランジを円管外壁の所定位置に周設し、第1の剛性円管を水密的に外嵌する等径の第2の剛性円管とからなり、側壁部位内に配設される。 なお、内側剛性円管と外側剛性円管とからなる可とうジョイントは、側壁部位内に配設するため、各剛性円管の前端面および後端面の曲率を、硬化後の現場打マンホールの側壁内壁および側壁外壁の曲率に合わせている。
また、各ストッパーの曲率も側壁の曲率に合わせる。更に、円管内壁に周設する第1、第2の弾性パッキンの曲率も側壁の曲率に合わせるため、弾性パッキンは紐状や帯状のものが好適である。
【0021】
施工は以下の様に行う。
工場等で、第1の剛性円管をジャッキ等を使って第2の剛性円管に押し込んで外嵌し、可とうジョイントとする。
この可とうジョイントを現場に運び、下水道本管の端部に押し込んで取り付ける。
可とうジョイントを下水道本管の端部に取り付けた後に、第2の剛性円管で堰止めた型枠内へ生コンクリートを打ち込んで現場打マンホールを施工する。この際、外方へ突出するフランジがコンクリートに埋設する。
【0022】
この可とうジョイントは、以下の利点を有する。
側壁部位内に可とうジョイントが納まるので、現場打マンホールを施工する際に採用すれば、マンホール外側への可とうジョイントの飛び出しを防止できる。よって、現場打マンホールの外側に大きな空間を必要としない。また、締結バンドでゴム製ブーツを下水道本管に締め付ける必要がないので、充分な水密性が確保できるとともに、締め付け作業が不要である。
第2の剛性円管のフランジがコンクリートに埋設されるため、可とうジョイントとマンホールとが安定的に固着する。
請求項5の現場打マンホールと下水道本管との連結構造は、耐震性に優れるとともに、埋め戻し土等の土圧の影響を受け難い。
【0023】
(請求項5について)
立坑内に埋設されるマンホールは、断面略円形の取付孔を側壁に設け、取付孔へ連通する横穴内に、断面円形の下水道本管が推進敷設されている。
等径の剛性円管は、立坑内壁に近い側を後側とし、後述するスペーサにより、取付孔へ推進させた下水道本管の端部を取付孔内で同軸状に外嵌している。
スペーサは、剛性円管の内壁面と下水道本管の外壁面との間隙に、複数個、配されている。
弾性リングパッキンは、剛性円管の内壁面と下水道本管の外壁面との間隙に、マンホール外の立坑またはマンホール内から圧入される。
剛性円管の外周面と取付孔の内壁面との隙間をマンホール充填剤により塞ぐ。
なお、剛性円管は、取付孔内に配設するため、前端面および後端面の曲率を、マンホールの側壁内壁および側壁外壁の曲率に合わせている。
【0024】
施工は以下の様に行う。
取付孔へ推進させた下水道本管の端部へ剛性円管を嵌め込み、剛性円管で端部を同軸状に外嵌する。この際、剛性円管の内壁面と下水道本管の外壁面との間隙の複数箇所にスペーサを嵌め込んで、間隙の寸法を同じにしておく。
剛性円管前側の内壁面と下水道本管の外壁面との間隙に、マンホール外の立坑またはマンホール内から弾性リングパッキンを圧入する。
剛性円管の外周面と取付孔の内壁面との隙間をマンホール充填剤により塞ぐ。
【0025】
請求項5は、以下の利点を有する。
剛性円管、弾性リングパッキン、およびスペーサが全て、取付孔内に納まるので、マンホールと下水道本管との連結構造は、立坑内に埋設されるマンホールの側壁に開けた取付孔へ下水道本管を連結する際に、マンホール外側へ剛性円管等の飛び出しを防止できる。よって、マンホールの外側に大きな空間を必要としない。また、締結バンドでゴム製ブーツを下水道本管に締め付ける必要がないので、充分な水密性が確保できるとともに、締め付け作業が不要である。
また、剛性円管を二重に組み付ける必要がないとともに、ジョイントの重量が軽い。
【0026】
(請求項6について)
立坑内の現場打マンホールへ下水道本管を連結するための可とうジョイントは、立坑内壁に近い側を後側とし、下水道本管の端部を同軸状に外嵌する等径の剛性円管と、剛性円管前側の内壁面と下水道本管の外壁面との間の隙間に、複数個、配されるスペーサと、外方へ突出するフランジを円管外壁の所定位置に周設し、剛性円管を外嵌する等径のフランジ付剛性円管と、このフランジ付剛性円管の内壁面と剛性円管の外壁面との間隙に配される第1の弾性リングパッキンと、剛性円管の内壁面と下水道本管の外壁面との間の隙間に、マンホール外の立坑内から圧入される第2の弾性リングパッキンとを具備する。
【0027】
施工は以下の様に行う。
外周に第1の弾性リングパッキンを配した剛性円管へフランジ付剛性円管を外嵌して可とうジョイントとする。
端部後方へ第2の弾性リングパッキンを嵌め込んだ下水道本管の端部へ可とうジョイントを嵌め込む。この際、剛性円管前側の内壁面と下水道本管の外壁面との間の隙間の複数箇所に、複数個、スペーサを配して、間隙の寸法を同じにしておく。
フランジ付剛性円管で堰止めた型枠内へ生コンクリートを打ち込んで現場打マンホールを施工する。この際、外方へ突出するフランジがコンクリートに埋設する。
マンホール外の立坑内から、剛性円管の内壁面と下水道本管の外壁面との間の隙間に第2の弾性リングパッキンを圧入する。
【0028】
請求項6の現場打マンホールと下水道本管との連結構造は、以下の利点を有する。
側壁部位内に可とうジョイントが納まるので、現場打マンホールを施工する際に採用すれば、マンホール外側への可とうジョイントの飛び出しを防止できる。よって、現場打マンホールの外側に大きな空間を必要としない。また、締結バンドでゴム製ブーツを下水道本管に締め付ける必要がないので、充分な水密性が確保できるとともに、締め付け作業が不要である。
フランジ付剛性円管のフランジがコンクリートに埋設されるため、可とうジョイントとマンホールとが安定的に固着する。
請求項6の現場打マンホールと下水道本管との連結構造は、耐震性に優れるとともに、埋め戻し土等の土圧の影響を受け難い。
【0029】
(請求項7について)
角状のマンホールは、断面略円形の取付孔を側壁に設け、下水道本管の端部が取付孔へ臨んでいる。
等径の内側剛性円管は、マンホール内に近い側を前側とし、内方へ突出する第1のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第1のストッパーより後側の円管内壁に第1の弾性パッキンを周設し、取付孔へ臨ませた下水道本管の端部を水密的に外嵌している。 等径の外側剛性円管は、マンホール内に近い側を前側とし、内方へ突出する第2のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第2のストッパーより後側の円管内壁に第2の弾性パッキンを周設し、内側剛性円管を水密的に外嵌している。
なお、マンホールが角状であるので、各剛性円管の前端面および後端面と、マンホールの側壁内壁および側壁外壁とが面一になる。また、弾性パッキンは紐状や帯状のものが好適である。
【0030】
施工は以下の様に行う。
工場等で、内側剛性円管をジャッキ等を使って外側剛性円管に押し込んで外嵌し、可とうジョイントとする。
この可とうジョイントを現場に運び、マンホール内で、取付孔の下水道本管へ押し込んで取り付ける。
可とうジョイントを取付孔の下水道本管へ取り付けた後に、外側剛性円管の外周面と取付孔の内壁面との隙間にマンホール充填剤を充填して塞ぐ。
【0031】
請求項7は、以下の利点を有する。
取付孔内に可とうジョイントが納まるため、マンホールと下水道本管との連結構造は、立坑内に埋設されるマンホールの側壁に開けた取付孔へ下水道本管を連結する際に、マンホール外側への可とうジョイントの飛び出しを防止できる、故に、マンホールの外側に大きな空間を必要としない。また、締結バンドでゴム製ブーツを下水道本管に締め付ける必要がないので、充分な水密性が確保できるとともに、締め付け作業が不要である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
マンホールと下水道本管との連結構造は、立坑内に埋設され、断面略円形の取付孔を側壁に設けたマンホールと、取付孔へ連通する横穴内に推進敷設される断面円形の下水道本管と、立坑内壁に近い側を後側とし、内方へ突出する第1のストッパーを円管内壁の略中央に周設し、この第1のストッパーより後側の円管内壁に第1のゴムパッキンを周設し、取付孔へ推進させた下水道本管の端部を取付孔内で水密的に外嵌する等径の内側鋼製円管と、立坑内壁に近い側を後側とし、内方へ突出する第2のストッパーを円管内壁の略中央に周設し、この第2のストッパーより後側の円管内壁に第2のゴムパッキンを周設し、内側剛性円管を取付孔内で水密的に外嵌する等径の外側鋼製円管と、外側鋼製円管の外周面と取付孔の内壁面との隙間を塞ぐマンホール充填剤とからなる。
工場等で、内側剛性円管をジャッキ等を使って外側剛性円管に押し込んで外嵌し、可とうジョイントとする。この可とうジョイントを現場に運び、マンホール内で、取付孔の下水道本管へ押し込んで取り付ける。可とうジョイントを取付孔の下水道本管へ取り付けた後に、外側剛性円管の外周面と取付孔の内壁面との隙間にマンホール充填剤を充填して塞ぐ。
【0033】
取付孔内に納まる可とうジョイントを採用したマンホールと下水道本管との連結構造は、立坑内に埋設されるマンホールの側壁に開けた取付孔へ下水道本管を連結する際に、マンホール外側への可とうジョイントの飛び出しを防止できる、よって、マンホールの外側に大きな空間を必要としない。また、締結バンドでゴム製ブーツを下水道本管に締め付ける必要がないので、充分な水密性が確保できるとともに、締め付け作業が不要である。
【実施例1】
【0034】
本発明の実施例1(請求項1、2に対応)を図1〜図8に基づいて説明する。
図1、図2に示す如く、マンホールと下水道本管との連結構造Aは、連結式のマンホール1と、横穴21内に推進敷設される下水道本管2と、内側鋼製円管3と外側鋼製円管4とからなる可とうジョイントJ1と、隙間を塞ぐマンホール充填剤51およびモルタル52とにより構成される。
【0035】
マンホール1は、立坑12内に埋設され、側壁10に穿設される取付孔11は断面略円形である。
下水道本管2は、断面円形の推進用ヒューム管であり、端部20が側壁10の内壁面に臨む様に、取付孔11へ連通する横穴21内に推進敷設される。
【0036】
可とうジョイントJ1は、立坑土留xに近い側を後側とし、円管内壁の略中央に内方へ突出するストッパー31を一体に周設し、このストッパー31より後側の円管内壁にゴムパッキン32を帯状に周設した等径の内側鋼製円管3と、立坑土留に近い側を後側とし、円管内壁の略中央に内方へ突出するストッパー41を一体に周設し、このストッパー41より後側の円管内壁にゴムパッキン42を帯状に周設し、内側鋼製円管3を水密的に外嵌する等径の外側鋼製円管4とからなる。
【0037】
内側鋼製円管3の前端面および後端面の曲率、および外側鋼製円管4の前端面および後端面の曲率は、マンホールの側壁内壁および側壁外壁の曲率に一致する様に設定されている。また、内側鋼製円管3および外側鋼製円管4の幅は、側壁10の壁厚と同寸法に設定されている(図2、図4、図5参照)。また、ストッパー31、41の曲率も取付孔11の曲率に一致する様に設定されている。なお、ゴムパッキン32、42は、帯状であるので、取付孔11の曲率に合う様に湾曲する。
【0038】
51はマンホール充填剤であり、外側鋼製円管4の外周面と取付孔11の内壁面との隙間を塞いでいる。
52はモルタルであり、ストッパー31より前側の、内側鋼製円管3の内周面と下水道本管2の外壁面との隙間を塞いでいる。
【0039】
つぎに、マンホールと下水道本管との連結構造Aの施工方法を説明する。
(1)ジョイント製造工場で、内側鋼製円管3をジャッキを使って外側鋼製円管4に押し込んで外嵌し、可とうジョイントJ1とする(図6参照)。
(2)この可とうジョイントJ1をマンホール施工現場に運搬する。
(3)マンホール内で、可とうジョイントJ1を取付孔11の下水道本管2へ押し込んで端部20に取り付ける(図7参照)。
(4)可とうジョイントJ1を取付孔11の下水道本管2へ取り付けた後に、外側鋼製円管4の外周面と取付孔11の内壁面との隙間にマンホール充填剤51を充填して塞ぐ。更に、ストッパー31より前側の内側鋼製円管3の内周面と、下水道本管2の外壁面との隙間にモルタル52を充填して塞ぐ(図1参照)。
【0040】
本実施例のマンホールと下水道本管との連結構造Aは、以下の利点を有する。
可とうジョイントJ1の、内側鋼製円管3の前端面および後端面の曲率、および外側鋼製円管4の前端面および後端面の曲率を、マンホール1の側壁内壁および側壁外壁の曲率に一致する様に設定している。また、内側鋼製円管3および外側鋼製円管4の幅を、側壁10の壁厚と同寸法に設定している。また、ストッパー31、41の曲率も取付孔11の曲率に一致する様に設定している。なお、帯状のゴムパッキン32、42は、取付孔11の曲率に合う様に湾曲している。
【0041】
このため、本実施例のマンホールと下水道本管との連結構造Aでは、マンホール1の取付孔11である側壁10内に可とうジョイントJ1が納まる。なお、図8に示す従来構造のマンホールと下水道本管との連結構造では、マンホール外側へジョイントが飛び出る。 よって、立坑12内に埋設されるマンホール1の取付孔11へ下水道本管2を連結する際に、マンホール外側への可とうジョイントJ1の飛び出しを防止でき、マンホール1の外側に大きな空間を必要としない。また、側壁10内に納まるので、外圧の影響を受け難く、耐震性に優れる。
締結バンドでゴム製ブーツを下水道本管に締め付ける必要がないので、充分な水密性が確保できるとともに、締め付け作業が不要である。
【実施例2】
【0042】
つぎに、本発明の実施例2(請求項3に対応)を図9に基づいて説明する。
図9に示す如く、マンホールと下水道本管との連結構造Bは、連結式のマンホール1と、横穴21内に推進敷設される下水道本管2と、内側鋼製円管3と外側鋼製円管4とからなる可とうジョイントJ2と、ゴムブーツ6により構成される。
【0043】
マンホール1は、立坑12内に埋設され、側壁10に穿設される取付孔11は断面略円形である。
下水道本管2は、断面円形の推進用ヒューム管であり、端部20が側壁10の内壁面に臨む様に、取付孔11へ連通する横穴21内に推進敷設される。
【0044】
可とうジョイントJ2は、立坑土留xに近い側を後側とし、内方へ突出するストッパー31を円管内壁の略中央に周設し、このストッパー31より後側の円管内壁にゴムパッキン32を周設し、取付孔11へ推進させた下水道本管2の端部20を水密的に外嵌する等径の内側鋼製円管3と、立坑土留xに近い側を後側とし、内側鋼製円管3を外嵌する等径の外側鋼製円管4と、内側鋼製円管3の前部33を外嵌する径小円筒部61、後方に行くほど径大になっていく径拡部62、筒外方向へ延びる折返部63、立坑土留から遠ざかる方向に伸び外側鋼製円管4の後部43を外嵌する径大円筒部64を順に有するゴムブーツ6とからなる。
【0045】
なお、可とうジョイントJ2を取付孔11の下水道本管2へ取り付けた後に、径大円筒部64の外周面および外側鋼製円管4の露出する外周面と、取付孔11の内壁面との隙間にマンホール充填剤を充填して塞ぐ。また、ストッパー31より前側の、内側鋼製円管3の内周面と下水道本管2の外壁面との隙間にモルタルを充填して塞ぐ。
【0046】
つぎに、マンホールと下水道本管との連結構造Bの施工方法を説明する。
(1)ジョイント製造工場で、内側鋼製円管3と外側鋼製円管4とゴムブーツ6とを組み付けて可とうジョイントJ2とする。なお、径小円筒部61に締付リングを取り付け、径大円筒部64にも締付リングを取り付けて、ゴムブーツ6と内側鋼製円管3と外側鋼製円管4とを組み付ける。
【0047】
(2)この可とうジョイントJ2をマンホール施工現場に運搬する。
(3)マンホール内で、可とうジョイントJ2を取付孔11の下水道本管2へ押し込んで端部20に取り付ける。
(4)可とうジョイントJ2を取付孔11の下水道本管2へ取り付けた後に、径大円筒部64の外周面および外側鋼製円管4の露出する外周面と、取付孔11の内壁面との隙間にマンホール充填剤を充填して塞ぐ。また、ストッパー31より前側の、内側鋼製円管3の内周面と下水道本管2の外壁面との隙間にモルタルを充填して塞ぐ。
【0048】
本実施例のマンホールと下水道本管との連結構造Bは、以下の利点を有する。
可とうジョイントJ2は、立坑12内に埋設されるマンホール1の取付孔11へ下水道本管2を連結する際に、足場が悪く狭いマンホール内で、締結バンドでゴム製ブーツを下水道本管に締め付ける必要がないので、充分な水密性が確保できるとともに作業性に優れる。
【実施例3】
【0049】
つぎに、本発明の実施例3(請求項4に対応)を図10に基づいて説明する。
図10に示す如く、現場打マンホールへ下水道本管を連結するための可とうジョイントJ3は、内方へ突出するストッパー34を円管内壁の前方に周設し、このストッパー34より後側の円管内壁にゴムパッキン35を周設した内側鋼製円管3と、内方へ突出するストッパー44を円管内壁の前方に周設し、このストッパー44より後側の円管内壁にゴムパッキン45を周設し、外方へ突出するフランジ46を円管外壁の略中央に周設し、内側鋼製円管3を水密的に外嵌する等径の外側鋼製円管4とからなる。
【0050】
つぎに、可とうジョイントJ3を採用した、現場打マンホールと下水道本管との連結構造Cの施工方法を説明する。
ジョイント製造工場で、ジャッキを使って、内側鋼製円管3を外側鋼製円管4に押し込んで外嵌し、可とうジョイントJ3とする。
【0051】
可とうジョイントJ3を施工現場に運び、下水道本管2の端部20に押し込んで取り付ける。
可とうジョイントJ3を下水道本管2の端部20に取り付けた後に、外側鋼製円管4で堰止めた型枠内へ生コンクリートを打ち込んで現場打マンホール16を施工する。この際、外方へ突出するフランジ46がコンクリートに埋設する。
【0052】
この可とうジョイントJ3を現場打マンホール16に採用すれば、マンホール外側への可とうジョイントJ3の飛び出しを防止できるので、現場打マンホール16の外側に大きな空間を必要としない。また、締結バンドでゴム製ブーツを下水道本管に締め付ける必要がないので、充分な水密性が確保できるとともに、締め付け作業が不要である。
【実施例4】
【0053】
つぎに、本発明の実施例4(請求項5に対応)を図11に基づいて説明する。
図11に示す如く、マンホールと下水道本管との連結構造Dは、連結式のマンホール1と、横穴21内に推進敷設される下水道本管2と、鋼製円管7、スペーサ71、およびゴムリングパッキン72を備える可とうジョイントJ4と、隙間を塞ぐマンホール充填剤53とにより構成される。
【0054】
等径の鋼製円管7は、立坑土留xに近い側を後側とし、後述するスペーサ71により、取付孔11へ推進させた下水道本管2の端部20を同軸状に外嵌する。
この鋼製円管7の前端面および後端面の曲率は、マンホール1の側壁内壁および側壁外壁の曲率に一致する様に設定されている。また、鋼製円管7の幅は、側壁10の壁厚と同寸法に設定されている。
スペーサ71は、鋼製円管7を下水道本管2へ同軸状に外嵌させるためのブロック体であり、マンホール1内から、鋼製円管7の後側の内壁面と下水道本管2の外壁面との間隙の複数箇所に配される。
【0055】
後方を向くヒダ70を備えるゴムリングパッキン72は、鋼製円管7の前側の内壁面と、下水道本管2の外壁面との間隙sに、マンホール1内から圧入される。
マンホール充填剤53は、鋼製円管7の外周面と取付孔の内壁面との隙間を塞ぐためのものである。
【0056】
可とうジョイントJ4を採用した、マンホールと下水道本管との連結構造Dは、鋼製円管7、ゴムリングパッキン72、およびスペーサ71が全て、取付孔11内に納まるので、マンホール外側へ可とうジョイントJ4の飛び出しを防止できる。よって、マンホール1の外側に大きな空間を必要としない。また、締結バンドでゴム製ブーツを下水道本管に締め付ける必要がないので、充分な水密性が確保できるとともに、締め付け作業が不要である。
また、鋼製円管7は、1本であるので構造が簡単であるとともに、ジョイントJ4の重量が軽い。
【実施例5】
【0057】
つぎに、本発明の実施例5(請求項7に対応)を図12に基づいて説明する。
図12に示す如く、角状のマンホールと下水道本管との連結構造Eは、角状のマンホール13と、取付孔14へ端部23が臨む下水道本管22と、内側鋼製円管8と外側鋼製円管9とからなる可とうジョイントJ5と、隙間を塞ぐマンホール充填剤90およびモルタル80とにより構成される。
【0058】
角状のマンホール13は、側壁15に断面略円形の取付孔14を穿設している。
下水道本管22は、断面円形の管である。
【0059】
可とうジョイントJ5は、立坑土留に近い側を後側とし、円管内壁の略中央に内方へ突出するストッパー81を一体に周設し、このストッパー81より後側の円管内壁にゴムパッキン82を帯状に周設した等径の内側鋼製円管8と、立坑土留に近い側を後側とし、円管内壁の略中央に内方へ突出するストッパー91を一体に周設し、このストッパー91より後側の円管内壁にゴムパッキン92を帯状に周設し、内側鋼製円管8を水密的に外嵌する等径の外側鋼製円管9とからなる。
【0060】
角状のマンホール13は角状であるので、内側鋼製円管8および外側鋼製円管9の前端面および後端面と、角状のマンホール13の側壁内壁および側壁外壁とが面一になる。
【0061】
施工は以下の様に行う。
工場等で、内側鋼製円管8をジャッキ等を使って外側鋼製円管9に押し込んで外嵌し、可とうジョイントJ5とする。
この可とうジョイントJ5を現場に運び、取付孔14の下水道本管22へ押し込んで取り付ける。
可とうジョイントJ5を取付孔14の下水道本管22へ取り付けた後に、外側鋼製円管9の外周面と取付孔14の内壁面との隙間にマンホール充填剤90を充填して塞ぐ。更に、内側鋼製円管8の内周面と下水道本管22の外壁面との隙間にモルタル80を充填して塞ぐ。
【0062】
実施例5は、以下の利点を有する。
取付孔14内に可とうジョイントJ5が納まるため、角状のマンホールと下水道本管との連結構造Eは、角状のマンホール13の側壁15に開けた取付孔14へ下水道本管22を連結する際に、マンホール外側への可とうジョイントJ5の飛び出しを防止できる、故に、角状のマンホール13の外側に大きな空間を必要としない。また、締結バンドでゴム製ブーツを下水道本管に締め付ける必要がないので、充分な水密性が確保できるとともに、締め付け作業が不要である。
【0063】
本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施態様を含む。
a.可とうジョイントの剛性円管は、三重以上であっても良い(請求項1、2、4、6に対応)。
b.可とうジョイントを取付孔内に配設できれば、各剛性円管の前端面および後端面の曲率と、マンホールの側壁内壁および側壁外壁の曲率とを完全に一致させなくても良い。
c.弾性パッキンは、帯状以外に紐状でも良い。なお、切目が無い、輪状(リング状)が好ましい。
d.実施例4において、スペーサ71を内壁に固着した鋼製円管7を用いても良い。また、スペーサ71の個数は、三個(120°)以上が好ましい。
e.実施例5において、可とうジョイントJ5の押し込みは、角状のマンホール13の内側、外側の何方から行っても良い。
f.各実施例において、モルタル52、80の充填は、必須ではない。
h.ストッパーは溶接等で剛性円管の内壁に固着されていても良く、剛性円管に一体に形成されていても良い。また、形成位置は、円管内壁の中央でなくても良い。
i.弾性パッキンは、水膨張ゴムを使用しても良い。
j.図13に示す様に、ゴムパッキン32、42の先端が臨む、内側鋼製円管3および外側鋼製円管4の内壁に、曲率保持部材30、40を取り付けても良い。または、ゴムパッキン32、42(帯状、紐状)が曲率を保つ様に、ゴムパッキン32、42を内側鋼製円管3および外側鋼製円管4の内壁に接着させても良い。
k.現場打マンホールと下水道本管との連結構造は、図14の構造であっても良い。この場合には、下記の様に施工する(請求項6に対応)。
外周に第1の弾性リングパッキン73を配した内側鋼製円管3(剛性円管)へフランジ46付の外側鋼製円管4(フランジ付剛性円管)を外嵌して可とうジョイントとする。
この可とうジョイントを、端部後方へ第2の弾性リングパッキン74を嵌め込んだ下水道本管2の端部20へ嵌め込む。この際、内側鋼製円管3前側の内壁面と下水道本管2の外壁面との間の隙間の複数箇所に、複数個、スペーサ71を配して、間隙の寸法を同じにしておく。
マンホール外の立坑12内から、内側鋼製円管3の内壁面と下水道本管2の外壁面との間の隙間に第2の弾性リングパッキン74を圧入する。
フランジ46付の外側鋼製円管4で堰止めた型枠内へ生コンクリートを打ち込んで現場打マンホールを施工する。この際、外方へ突出するフランジ46がコンクリートに埋設される。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】実施例1に係るマンホールと下水道本管との連結構造を説明するために垂直面で切断した断面図である。
【図2】実施例1に係るマンホールと下水道本管との連結構造を説明するために水平面で切断した断面図である。
【図3】実施例1に係るマンホールと下水道本管との連結構造に用いる可とうジョイントの断面図である。
【図4】その可とうジョイントの内側鋼製円管の構造を示す説明図である。
【図5】その可とうジョイントの外側鋼製円管の構造を示す説明図である。
【図6】内側鋼製円管と外側鋼製円管とを組み付けるところを示す説明図である。
【図7】その可とうジョイントを用いて、マンホールと下水道本管とを連結するところを示す断面図である。
【図8】従来技術に係るマンホールと下水道本管との連結構造を示す断面図である。
【図9】実施例2に係る可とうジョイントを用いて、マンホールと下水道本管とを連結するところを示す断面図である。
【図10】実施例3に係るマンホールと下水道本管との連結構造を説明するための断面図である。
【図11】実施例4に係るマンホールと下水道本管との連結構造を説明するための断面図である。
【図12】実施例5に係るマンホールと下水道本管との連結構造を説明するための断面図である。
【図13】変形例に係る可とうジョイントの説明図である。
【図14】変形例に係る、現場打マンホールと下水道本管との連結構造の断面図である。
【符号の説明】
【0065】
1 マンホール
2 下水道本管
3 内側鋼製円管(内側剛性円管、第1の剛性円管)
4 外側鋼製円管(外側剛性円管、第2の剛性円管)
6 ゴムブーツ
10 側壁
11 取付孔
13 角状のマンホール
20 端部
21 横穴
31 ストッパー(第1のストッパー)
32 ゴムパッキン(弾性パッキン、第1の弾性パッキン)
41 ストッパー(第2のストッパー)
42 ゴムパッキン(弾性パッキン、第2の弾性パッキン)
51 マンホール充填剤
61 径小円筒部
62 径拡部
63 折返部
64 径大円筒部
A、B、D マンホールと下水道本管との連結構造
E 角状のマンホールと下水道本管との連結構造
J1、J2、J3、J4、J5 可とうジョイント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側壁に断面略円形の取付孔を有し、立坑内に埋設される円筒状のマンホールの前記取付孔へ、断面円形の下水道本管を連結するための可とうジョイントであって、
内方へ突出する第1のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第1のストッパーより後側の円管内壁に第1の弾性パッキンを周設した等径の内側剛性円管と、
内方へ突出する第2のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第2のストッパーより後側の円管内壁に第2の弾性パッキンを周設し、前記内側剛性円管を水密的に外嵌する等径の外側剛性円管とからなり、取付孔内に配設される可とうジョイント。
【請求項2】
立坑内に埋設され、断面略円形の取付孔を側壁に設けた円筒状のマンホールと、
前記取付孔へ連通する横穴内に推進敷設される断面円形の下水道本管と、
立坑内壁に近い側を後側とし、内方へ突出する第1のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第1のストッパーより後側の円管内壁に第1の弾性パッキンを周設し、前記取付孔へ推進させた前記下水道本管の端部を取付孔内で水密的に外嵌する等径の内側剛性円管と、
立坑内壁に近い側を後側とし、内方へ突出する第2のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第2のストッパーより後側の円管内壁に第2の弾性パッキンを周設し、前記内側剛性円管を取付孔内で水密的に外嵌する等径の外側剛性円管と、
前記外側剛性円管の外周面と前記取付孔の内壁面との隙間を塞ぐマンホール充填剤とからなるマンホールと下水道本管との連結構造。
【請求項3】
立坑内に埋設され、断面略円形の取付孔を側壁に設けた円筒状のマンホールと、
前記取付孔へ連通する横穴内に推進敷設される断面円形の下水道本管と、
立坑内壁に近い側を後側とし、内方へ突出するストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、このストッパーより後側の円管内壁に弾性パッキンを周設し、前記取付孔へ推進させた前記下水道本管の端部を取付孔内で水密的に外嵌する等径の内側剛性円管と、
立坑内壁に近い側を後側とし、前記内側剛性円管を取付孔内で同軸的に遊嵌する等径の外側剛性円管と、
前記内側剛性円管の前部を外嵌する径小円筒部、後方に行くほど径大になっていく径拡部、筒外方向へ延びる折返部、立坑内壁から遠ざかる方向に伸び前記外側剛性円管の後部を外嵌する径大円筒部を順に有する可とう性円筒体と、
前記外側剛性円管の外周面と前記取付孔の内壁面との隙間を塞ぐマンホール充填剤とからなるマンホールと下水道本管との連結構造。
【請求項4】
現場打マンホールへ下水道本管を連結するための可とうジョイントであって、
内方へ突出する第1のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第1のストッパーより後側の円管内壁に第1の弾性パッキンを周設した第1の剛性円管と、
内方へ突出する第2のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第2のストッパーより後側の円管内壁に第2の弾性パッキンを周設し、外方へ突出するフランジを円管外壁の所定位置に周設し、前記第1の剛性円管を水密的に外嵌する等径の第2の剛性円管とからなり、側壁部位内に配設される可とうジョイント。
【請求項5】
立坑内に埋設され、断面略円形の取付孔を側壁に設けた円筒状のマンホールと、
前記取付孔へ連通する横穴内に推進敷設される断面円形の下水道本管と、
立坑内壁に近い側を後側とし、前記取付孔へ推進させた前記下水道本管の端部を取付孔内で同軸状に外嵌する等径の剛性円管と、
該剛性円管の内壁面と前記下水道本管の外壁面との間隙に、複数個、配されるスペーサと、
剛性円管前側の内壁面と前記下水道本管の外壁面との間隙に圧入される弾性リングパッキンと、
前記剛性円管の外周面と前記取付孔の内壁面との隙間を塞ぐマンホール充填剤とからなるマンホールと下水道本管との連結構造。
【請求項6】
立坑内の現場打マンホールへ下水道本管を連結するための可とうジョイントであって、 立坑内壁に近い側を後側とし、前記下水道本管の端部を同軸状に外嵌する等径の剛性円管と、
剛性円管前側の内壁面と前記下水道本管の外壁面との間の隙間に、複数個、配されるスペーサと、
外方へ突出するフランジを円管外壁の所定位置に周設し、前記剛性円管を外嵌する等径のフランジ付剛性円管と、
該フランジ付剛性円管の内壁面と前記剛性円管の外壁面との間隙に配される第1の弾性リングパッキンと、
前記剛性円管の内壁面と前記下水道本管の外壁面との間の隙間に、マンホール外の立坑内から圧入される第2の弾性リングパッキンとを具備する現場打マンホールと下水道本管との連結構造。
【請求項7】
断面略円形の取付孔を側壁に設けた角状のマンホールと、
前記取付孔へ端部が臨む断面円形の下水道本管と、
マンホール内に近い側を前側とし、内方へ突出する第1のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第1のストッパーより後側の円管内壁に第1の弾性パッキンを周設し、前記取付孔へ推進させた前記下水道本管の端部を取付孔内で水密的に外嵌する等径の内側剛性円管と、
マンホール内に近い側を前側とし、内方へ突出する第2のストッパーを円管内壁の所定位置に周設し、この第2のストッパーより後側の円管内壁に第2の弾性パッキンを周設し、前記内側剛性円管を取付孔内で水密的に外嵌する等径の外側剛性円管と、
前記外側剛性円管の外周面と前記取付孔の内壁面との隙間を塞ぐマンホール充填剤とからなるマンホールと下水道本管との連結構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate