説明

可倒式フェンス

【課題】洪水時における漂流物の溜まりを防止することができることは勿論、フェンス全体を地面と直接、接触しないように水平に倒すことができることから、地面との接触によりフェンスに傷がつくことを確実に防止することができる可倒式フェンスを提供する。
【解決手段】支柱1と、支柱1間に取り付けられたフェンス本体2と、支柱1をフェンス本体2と共に可倒可能にベースプレート6上に固定する連結金具8とからなり、連結金具8は、ベースプレート6上に支柱1の外径寸法と同間隔をあけて平行に固定された2枚の平板9と、2本の転倒防止ボルト10a、10bと、1本の上部支持ボルト11と、1本の下部支持ボルト12とからなり、支柱1を軸ボルト13を中心として倒したときに、支柱1の上面に上部支持ボルト11が当接すると共に、支柱1の下面に下部支持ボルト12が当接し、かくして、支柱1は、フェンス本体2と共に水平に倒れ、水平状態を維持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、可倒式フェンス、特に、河川に沿って構築されるフェンスを地面と直接、接触しないように、容易かつ確実に水平に倒すことが可能な可倒式フェンスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
河川内への立ち入りによる水難事故や河川内への転落事故を未然に防止するために、河川に沿ってフェンスを構築する場合がある。
【0003】
このようにフェンスが構築された河川において、河川の水が洪水時に増水して河川が氾濫した場合、上流から流れてくる流木等の漂流物が一旦、フェンスに引っ掛ると、漂流物は、連鎖的に次々に溜まり、その量がフェンスの強度限界を超えるとフェンスの破壊につながる。フェンスが破壊されると、河川の流れが平常に戻った後、フェンスを構築しなおさねばならず、復旧までに多大な時間と経費がかかる。
【0004】
この問題は、フェンスを起倒可能な構造のものとし、河川の氾濫を予測し、事前にフェンスを倒しておくか、あるいは、支柱間に取り付けられたフェンス本体を支柱から撤去することによって解決することができる。
【0005】
フェンス本体のみを撤去可能な構造にしたフェンスの一例が特許文献1(特開2003−201706号公報)に開示されている。以下、このフェンスを従来フェンスといい、図面を参照しながら説明する。
【0006】
図9は、支柱からフェンス本体を取り外した従来フェンスを示す斜視図、図10は、従来フェンスを示す側面図であり、(a)は、フェンス本体を立ち上げて従来フェンスを組み立てる状態を示す側面図、(b)は、フェンス本体を支柱にボルトとナットにより固定して従来フェンスを組み立てる状態を示す側面図である。
【0007】
図9および図10に示すように、従来フェンスは、支柱21と、支柱21間に着脱可能に取り付けられるフェンス本体22とからなっている。
【0008】
支柱21は、平面形状がT字状に配されたフランジ23とウェブ24とからなっている。フランジ23の上部には、ボルト孔23aが形成され、ウェブ24の下部には、支軸24aがウェブ24の内側に突出して取り付けられている。
【0009】
フェンス本体22の上部胴縁25の両側には、ボルト孔25aが形成され、下部胴縁26の両側には、支柱21の支軸24aに嵌め込まれる逆U字状の軸受26aが取り付けられている。
【0010】
このように構成されている従来フェンスは、以下のようにして組み立てられる。
【0011】
図9に示すように、フェンス本体22の下部胴縁26に取り付けられた軸受26aを支柱21の支軸24aに嵌め込み、図10(a)に示すように、支軸24aを支点としてフェンス本体22を垂直に立ち上げる。そして、図10(b)に示すように、互いに合致したフェンス本体22の上部胴縁25のボルト孔25aと支柱21のフランジ23のボルト孔23aとにボルト27を挿通し、ナット28により固定する。このようにして従来フェンスが組み立てられる。
【0012】
一方、従来フェンスのフェンス本体22を撤去するには、図10(b)に示すように、ボルト27、ナット28を外し、この後、フェンス本体22を支軸24aを支点として水平に倒し、フェンス本体22を支柱21から取り外した後、他の場所に保管するか、あるいは、フェンス本体22と支柱21とを何らかの手段により連結しておく。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2003−201706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上述のように、従来フェンスによれば、フェンス本体22を支柱21から容易に取り外し、他の場所に保管しておくか、何らかの手段によりフェンス本体22と支柱21とを連結しておくことによって、洪水時に流木等の漂流物によりフェンス本体22が破壊されることを防止することができる。従って、支柱21が漂流物により損傷を受けることはあっても、フェンス全体を再構築する必要はなくなる。
【0015】
しかしながら、従来フェンスは、以下のような問題を有していた。
【0016】
(1)フェンス本体22を支柱21から取り外して他の場所に保管しておく場合、フェンス本体22の保管場所までの搬送に時間と手間がかかり、緊急時には間に合わないおそれがある。
【0017】
(2)フェンス本体22と支柱21とを連結する場合、この作業に時間と手間がかかる。
【0018】
(3)フェンス本体22と支柱21とをワイヤーロープ等で連結する場合、洪水時にフェンス本体22がワイヤーロープの遊び分、移動して地面と擦れ、これによりフェンス本体22に傷か付くおそれがある。
【0019】
(4)フェンス本体22が無傷で済んでも、支柱21が漂流物により損傷を受けるおそれがある。
【0020】
従って、この発明の目的は、フェンス全体、すなわち、支柱とフェンス本体を短時間に確実にしかも地面と直接、接触することなく水平に倒すことができ、かくして、洪水時における漂流物の溜まりを防止することができることは勿論、フェンス全体を地面と直接、接触しないように水平に倒すことができることから、地面との接触によりフェンスに傷がつくことを確実に防止することができる可倒式フェンスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
この発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、下記を特徴とするものである。
【0022】
請求項1に記載の発明は、支柱と、前記支柱間に取り付けられたフェンス本体と、前記支柱を前記フェンス本体と共に可倒可能にベースプレート上に固定する連結金具とからなり、前記連結金具は、前記ベースプレート上に前記支柱の外径寸法と同間隔をあけて平行に固定された2枚の平板と、2本の転倒防止ボルトと、1本の上部支持ボルトと、1本の下部支持ボルトとからなり、前記転倒防止ボルト、前記上部支持ボルトおよび前記下部支持ボルトは、それぞれ前記平板間に平行に挿通され、前記転倒防止ボルトは、前記平板の上部間に、前記支柱の外径寸法と同間隔をあけて挿通され、前記上部支持ボルトは、一方の前記転倒防止ボルトの真下の前記平板間に挿通され、前記下部支持ボルトは、他方の前記転倒防止ボルトの真下の前記平板間に挿通され、前記転倒防止ボルト間に挿通された前記支柱の下部は、前記平板の下部間に軸ボルトにより軸支され、前記上部支持ボルトと前記下部支持ボルトとの上下方向の間隔は、前記支柱の外径寸法と等しく、前記支柱を前記軸ボルトを中心として倒したときに、前記支柱の上面に前記上部支持ボルトが当接すると共に、前記支柱の下面に前記下部支持ボルトが当接し、かくして、前記支柱は、前記フェンス本体と共に水平に倒れ、水平状態を維持することに特徴を有するものである。
【0023】
請求項2に記載の発明は、支柱と、前記支柱間に取り付けられたフェンス本体と、前記支柱を前記フェンス本体と共に可倒可能にベースプレート上に固定する連結金具とからなり、前記連結金具は、前記ベースプレート上に前記支柱の外径寸法と同間隔をあけて平行に固定された2枚の平板と、2本の転倒防止ボルトと、1本の下部支持ボルトとからなり、前記転倒防止ボルトおよび前記下部支持ボルトは、それぞれ前記平板間に平行に挿通され、前記転倒防止ボルトは、前記平板の上部間に、前記支柱の外径寸法と同間隔をあけて挿通され、前記下部支持ボルトは、他方の前記転倒防止ボルトの真下の前記平板間に挿通され、前記転倒防止ボルト間に挿通された前記支柱の下部は、前記平板の中央部間に軸ボルトにより軸支され、一方の前記転倒防止ボルトと前記下部支持ボルトとの上下方向の間隔は、前記支柱の外径寸法と等しく、前記支柱を前記軸ボルトを中心として倒したときに、前記支柱の上面に前記転倒防止ボルトの一方が当接すると共に、前記支柱の下面に前記下部支持ボルトが当接し、かくして、前記支柱は、前記フェンス本体と共に水平に倒れ、水平状態を維持することに特徴を有するものである。
【0024】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の可倒式フェンスにおいて、前記支柱は、丸パイプからなっていることに特徴を有するものである。
【0025】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れかに記載の可倒式フェンスにおいて、前記平板間には、スぺーサーが配されていることに特徴を有するものである。
【発明の効果】
【0026】
この発明によれば、フェンス全体、すなわち、支柱とフェンス本体を短時間に確実にしかも地面と直接、接触することなく水平に倒すことができ、かくして、洪水時における漂流物の溜まりを防止することができることは勿論、フェンス全体を地面と直接、接触しないように水平に倒すことができることから、地面との接触によりフェンスに傷がつくことを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】この発明の可倒式フェンスを示す正面図である。
【図2】この発明の可倒式フェンスを示す側面図である。
【図3】この発明の可倒式フェンスの連結金具を示す平面図である。
【図4】この発明の可倒式フェンスの連結金具を示す側面図である。
【図5】この発明の可倒式フェンスの支柱とフェンス本体との固定部分を示す断面図である。
【図6】水平に倒した、この発明の可倒式フェンスを示す側面図である。
【図7】この発明の他の可倒式フェンスの連結金具を示す側面図である。
【図8】水平に倒した、この発明の他の可倒式フェンスを示す側面図である。
【図9】支柱からフェンス本体を取り外した従来フェンスを示す斜視図である。
【図10】従来フェンスを示す側面図であり、(a)は、フェンス本体を立ち上げて従来フェンスを組み立てる状態を示す側面図、(b)は、フェンス本体を支柱にボルトとナットにより固定して従来フェンスを組み立てる状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
この発明の可倒式フェンスの一実施態様を、図面を参照しながら説明する。
【0029】
図1は、この発明の可倒式フェンスを示す正面図、図2は、この発明の可倒式フェンスを示す側面図、図3は、この発明の可倒式フェンスの連結金具を示す平面図、図4は、この発明の可倒式フェンスの連結金具を示す側面図、図5は、この発明の可倒式フェンスの支柱とフェンス本体との固定部分を示す断面図である。
【0030】
図1から図5において、1は、丸パイプからなる支柱、2は、支柱1間に固定されたフェンス本体である。支柱1とフェンス本体2とは、図5に示すように、支柱1に固定した半球状継手3とフェンス本体2の固定された凹状継手4とを互いに嵌合させ、両継手3と4を連結ボルト5により連結することによって、フェンス本体2を支柱1に対して角度調整可能に固定することができるようになっている。なお、凹状継手4に形成されたボルト孔(図示せず)は、フェンス本体2が所定の角度範囲で傾斜可能な形状になっている。
【0031】
6は、ベースプレートであり、アンカーボルト7によって地面(路面)上に固定されている。8は、支柱1をフェンス本体2と共にベースプレート6上に固定する連結金具である。連結金具8は、ベースプレート6上に支柱1の外径寸法(R)(図4参照)と同間隔をあけて平行に固定された2枚の平板9と、2本の転倒防止ボルト10a、10bと、1本の上部支持ボルト11と、1本の下部支持ボルト12とからなっている。
【0032】
平板9間の間隔は、支柱1の外径寸法と同間隔であるが、支柱1は、平板9間を後述する軸ボルト13を中心として起倒可能である。なお、座金(図示せず)を軸ボルト13に通し、支柱1と平板9とを前記座金を介して接触させれば、支柱1に疵をつけることなく支柱1を円滑に起倒させることができる。
【0033】
転倒防止ボルト10a、10b、上部支持ボルト11および下部支持ボルト12は、それぞれ平板9間に平行に挿通されている。転倒防止ボルト10a、10bは、平板9の上部間に、支柱1の外径寸法と同間隔をあけて挿通されている。上部支持ボルト11は、一方の転倒防止ボルト10aの真下の平板9間に挿通され、下部支持ボルト12は、他方の転倒防止ボルト10bの真下の平板9間に挿通されている。上部支持ボルト11と下部支持ボルト12との上下方向の間隔は、支柱1の外径寸法と等しくなっている。
【0034】
一方の転倒防止ボルト10aと他方の転倒防止ボルト10bとの間に挿通された支柱1の下部は、平板9の下部間に軸ボルト13により軸支されている。軸ボルト13は、上部支持ボルト11と下部支持ボルト12の間隔の中間部の平板9間に挿通されている。これにより、支柱1を軸ボルト13を中心として倒したときに、支柱1の上面に上部支持ボルト11が当接すると共に、支柱1の下面に下部支持ボルト12が当接する。このようにして、支柱1が軸ボルト13を中心として上部支持ボルト11と下部支持ボルト12とにより挟まれて支持されることにより、支柱1は、フェンス本体2と共に地面に直接、接触することなく水平に倒れ、この状態を維持する(図6参照)。
【0035】
なお、転倒防止ボルト10a、10b、上部支持ボルト11および下部支持ボルト12は、丸パイプからなり、支柱1の外径寸法と同じ長さのスぺーサー18(図3参照)を介して平板9間に挿通されているので、これらのボルト10a、10b、11および12を締めつけても支柱1が平板9によって締め付けられることはない。従って、支柱1を起倒させる際には、転倒防止ボルト10bのみの緩めあるいは締付け作業を行えば良く、支柱1の起倒作業が容易に行える。なお、スぺーサー18に関しては、後述する他の可倒式フェンスにおいても同様である。
【0036】
このように構成されている、この発明の可倒式フェンス起倒方法について説明する。
【0037】
先ず、この発明の可倒式フェンスを水平に倒すには、他方の転倒防止ボルト10bのみを平板9から取り外す。そして、支柱1をフェンス本体2と共に倒す。フェンスは、支柱1の下部上面に上部支持ボルト11が当接し、支柱1の下部下面に下部支持ボルト12が当接するまで倒れ、この状態でフェンスは、水平になり、この姿勢を維持する(図6参照)。従って、フェンスが地面と直接、接触することはない。
【0038】
一方、この発明の可倒式フェンスを起こすには、可倒式フェンスを倒す場合とは逆の操作をすれば良い。すなわち、図6の状態からフェンスを垂直に起こし、他方の転倒防止ボルト10bを平板9間に挿入し、締める。
【0039】
次に、この発明の可倒式フェンスの他の実施態様について、図面を参照しながら説明する。
【0040】
図7は、この発明の他の可倒式フェンスの連結金具を示す側面図、図8は、水平に倒した、この発明の他の可倒式フェンスを示す側面図である。
【0041】
図7および図8において、図1から図6に示した実施態様と同一番号は、同一物を示し、説明は、省略する。
【0042】
この発明の可倒式フェンスの他の実施態様において、図1から図6に示した実施態様と異なる点は、連結金具の構造にある。他の実施態様の連結金具14は、ベースプレート6上に支柱1の外径寸法(R)(図7参照)と同間隔をあけて平行に固定された2枚の平板15と、2本の転倒防止ボルト16a、16bと、1本の下部支持ボルト17とからなっている。転倒防止ボルト16a、16bおよび下部支持ボルト17は、それぞれ平板15間に平行に挿通されている。転倒防止ボルト16a、16bは、平板15の上部間に、支柱1の外径寸法と同間隔をあけて挿通されている。下部支持ボルト17は、他方の転倒防止ボルト16bの真下の平板15間に挿通されている。他方の転倒防止ボルト16aと下部支持ボルト17との上下方向の間隔は、支柱1の外径寸法と等しくなっている。
【0043】
このように構成されている、この発明の他の可倒式フェンス起倒方法について説明する。
【0044】
先ず、この発明の他の可倒式フェンスを水平に倒すには、他方の転倒防止ボルト16bのみを平板15から取り外す。そして、支柱1をフェンス本体2と共に倒す。フェンスは、支柱1の下部上面に一方の転倒防止ボルト16aが当接し、支柱1の下部下面に下部支持ボルト17が当接するまで倒れ、一方の転倒防止ボルト16aと下部支持ボルト17とが支柱1に当接した時点でフェンスは、水平に倒れ、この姿勢を維持する(図8参照)。従って、フェンスが地面と直接、接触することはない。
【0045】
一方、この発明の他の可倒式フェンスを起こすには、可倒式フェンスを倒す場合とは逆の操作をすれば良い。すなわち、図8の状態からフェンスを垂直に起こし、他方の転倒防止ボルト16bを平板15間に挿入し、締める。
【0046】
以上説明したように、この発明の可倒式フェンスによれば、フェンスを倒すには、他方の転倒防止ボルト10b、16bを平板9(15)から取り外す。そして、フェンスを倒せば、フェンスは、水平に倒れ、この姿勢を維持する。従って、フェンスが地面と直接、接触することはない。
【0047】
この結果、洪水時における漂流物の溜まりを防止することができることは勿論、フェンス全体を地面と直接、接触しないように水平に倒すことができることから、地面との接触によりフェンスに傷がつくことを確実に防止することができる。
【符号の説明】
【0048】
1:支柱
2:フェンス本体
3:半球状継手
4:凹状継手
5:連結ボルト
6:ベースプレート
7:アンカーボルト
8:連結金具
9:平板
10a:一方の転倒防止ボルト
10b:他方の転倒防止ボルト
11:上部支持ボルト
12:下部支持ボルト
13:軸ボルト
14:連結金具
15:平板
16a:一方の転倒防止ボルト
16b:他方の転倒防止ボルト
17:下部支持ボルト
18:スぺーサー
21:支柱
22:フェンス本体
23:フランジ
23a:ボルト孔
24:ウェブ
24a:支軸
25:上部胴縁
25a:ボルト孔
26:下部胴縁
26a:軸受
27:ボルト
28:ナット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱と、前記支柱間に取り付けられたフェンス本体と、前記支柱を前記フェンス本体と共に可倒可能にベースプレート上に固定する連結金具とからなり、前記連結金具は、前記ベースプレート上に前記支柱の外径寸法と同間隔をあけて平行に固定された2枚の平板と、2本の転倒防止ボルトと、1本の上部支持ボルトと、1本の下部支持ボルトとからなり、前記転倒防止ボルト、前記上部支持ボルトおよび前記下部支持ボルトは、それぞれ前記平板間に平行に挿通され、前記転倒防止ボルトは、前記平板の上部間に、前記支柱の外径寸法と同間隔をあけて挿通され、前記上部支持ボルトは、一方の前記転倒防止ボルトの真下の前記平板間に挿通され、前記下部支持ボルトは、他方の前記転倒防止ボルトの真下の前記平板間に挿通され、前記転倒防止ボルト間に挿通された前記支柱の下部は、前記平板の下部間に軸ボルトにより軸支され、前記上部支持ボルトと前記下部支持ボルトとの上下方向の間隔は、前記支柱の外径寸法と等しく、前記支柱を前記軸ボルトを中心として倒したときに、前記支柱の上面に前記上部支持ボルトが当接すると共に、前記支柱の下面に前記下部支持ボルトが当接し、かくして、前記支柱は、前記フェンス本体と共に水平に倒れ、水平状態を維持することを特徴とする可倒式フェンス。
【請求項2】
支柱と、前記支柱間に取り付けられたフェンス本体と、前記支柱を前記フェンス本体と共に可倒可能にベースプレート上に固定する連結金具とからなり、前記連結金具は、前記ベースプレート上に前記支柱の外径寸法と同間隔をあけて平行に固定された2枚の平板と、2本の転倒防止ボルトと、1本の下部支持ボルトとからなり、前記転倒防止ボルトおよび前記下部支持ボルトは、それぞれ前記平板間に平行に挿通され、前記転倒防止ボルトは、前記平板の上部間に、前記支柱の外径寸法と同間隔をあけて挿通され、前記下部支持ボルトは、他方の前記転倒防止ボルトの真下の前記平板間に挿通され、前記転倒防止ボルト間に挿通された前記支柱の下部は、前記平板の中央部間に軸ボルトにより軸支され、一方の前記転倒防止ボルトと前記下部支持ボルトとの上下方向の間隔は、前記支柱の外径寸法と等しく、前記支柱を前記軸ボルトを中心として倒したときに、前記支柱の上面に前記転倒防止ボルトの一方が当接すると共に、前記支柱の下面に前記下部支持ボルトが当接し、かくして、前記支柱は、前記フェンス本体と共に水平に倒れ、水平状態を維持することを特徴とする可倒式フェンス。
【請求項3】
前記支柱は、丸パイプからなっていることを特徴とする、請求項1または2に記載の可倒式フェンス。
【請求項4】
前記平板間には、スぺーサーが配されていることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載の可倒式フェンス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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