説明

可変の光学および/またはエネルギー特性を有する電気的に制御可能な装置

本発明は、可変の透過または反射光学/エネルギー特性を有する電気的に制御可能な装置に関するものである。本発明の装置は、エレクトロクロミック機能を有する層のスタックを備える少なくとも1つの支持基板からなり、前記スタックは、電解質によって隔てられ、2つの電気リード間に配置される少なくとも2つの活性エレクトロクロミック層を含み、2つの電気リードは、支持基板に最も近いリードに対応する下部リードと、基板から最も遠いリードに対応する上部リードとである。本発明は、機能層のスタックが、少なくとも1つのポリマーフィルムに結合され、ポリマーフィルムが、0.6%から4%の間、好ましくは、0.6%から2%の間、より好ましくは0.8%から1.5%の間の収縮率を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可変の光学および/またはエネルギー特性を有する電気的に制御可能な装置に関する。より詳細には、透過または反射において作用するエレクトロクロミックシステムを使用する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エレクトロクロミックシステムの例は、米国特許第5239406号明細書および欧州特許第612826号明細書に記載されている。
【0003】
エレクトロクロミックシステムは、広範囲にわたって研究されている。エレクトロクロミックシステムは、一般に、電解質によって隔てられ、両側に2つの電極が配置されたエレクトロクロミック材料の2つの層を備えることが知られている。エレクトロクロミック層それぞれは、給電の影響下で、可逆的に電荷を注入することができ、これらの注入/放出の結果としてそれらの酸化状態の変化が、それらの光学的および/または熱的特性の変化(例えば、酸化タングステンの場合、青い色合いから無色の外観への転換)を生じることになる。
【0004】
エレクトロクロミックシステムは、以下の3つのカテゴリに分類するのが通例である。
・ 電解質が、例えば、欧州特許第253713号明細書または欧州特許第670346号明細書に記載されているようなプロトン伝導性ポリマー、または欧州特許第382623号明細書、欧州特許第518754号明細書、あるいは欧州特許第532408号明細書に記載されているようなリチウムイオンによって導通するポリマーなど、ポリマーまたはゲルの形であり、システムのその他の層が、一般に、無機性であるシステム。
・ 電解質が、本質的に無機物層であるシステム。このカテゴリは、しばしば、「全固体」システムという用語で呼ばれる。このようなシステムの例は、欧州特許第867752号明細書、欧州特許第831360号明細書、仏国特許出願第2791147号明細書、および仏国特許出願第2781084号明細書に見られる。
・ すべての層が、ポリマーに基づくものであるシステム。その場合、このカテゴリは、しばしば、「全ポリマー」システムという用語で呼ばれる。
【0005】
これらのシステムについては、すでに、多くの適用例が考えられている。それらは、最も一般的には、建物のグレイジングや車両のグレイジングとして、特に、サンルーフとして、あるいは、それらが反射において作用するが、透過において作用しなくなるときには、防眩バックミラーとして用いられる。
【0006】
しかしながら、これらすべての適用例では、それらが環境による侵食を受けやすいため、電気的に制御可能な装置は、一般に、そのまま基板内に挿入されるのではなく、一般にはポリマーフィルムである少なくとも1つの積層中間層も組み込んでいる積層基板内で保護される。
【0007】
このポリマーフィルムは、エレクトロクロミックシステムの層が、赤外線放射によって加熱されるのを防ぐために、随意的に太陽光保護機能も備え得る。別の構成では、太陽光保護機能が、エレクトロクロミックシステムのスタックの層に付与される。
【0008】
しかしながら、太陽光保護機能の起源が何であれ、例えば、活性層の着色状態と非着色状態との間のサイクルの転換の耐久性によって表され得る、エレクトロクロミックシステムの信頼性は、温度に応じ、どんな温度変動も(特に、赤外線放射への集中的な露出の結果としての活性層の温度上昇(強烈な日光に晒されたエレクトロクロミックルーフ))、結果として前記の活性層の劣化レートを増大させる。
【0009】
従来、この太陽光保護機能は、通常、高い屈折率および低い屈折率を有する、特に金属酸化物、窒化物、またはオキシナイトライド型の、一般に誘電体材料に基づくか、または金属酸化物に基づく交互層である、薄い干渉層のスタックからなる、反射防止被覆によって行われる。
【0010】
これは、エレクトロクロミックシステムの活性層を赤外線放射から保護するというその役割を完全に果たすが、積層中間層内に任意に組み込まれる太陽光保護層もまた、ラミネーションから生じる機械的応力に耐えなければならない。
【0011】
これらの応力は、積層基板が、複雑なプロファイルを有するときに(二重に湾曲した基板など、少なくとも1つの方向に大きな撓みを有する基板)、なお一層大きくなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明の目的は、複雑な基板プロファイルに適した少なくとも1つのポリマーフィルムを組み込んだ、電気的に制御可能な装置を提案することにより、これらの欠点を軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
したがって、本発明の対象は、透過または反射において可変の光学/エネルギー特性を有する電気的に制御可能な装置であり、電解質によって隔てられた少なくとも2つのエレクトロクロミック活性層を含む機能層のスタックが設けられた、少なくとも1つのキャリア基板を備え、前記機能層のスタックが、2つの電流リード、すなわち、それぞれ下部電流リードと上部電流リード(「下部」は、キャリア基板に最も近い電流リードに対応し、前記基板から最も遠い「上部」電流リードと対向する)との間に配置される、電気的に制御可能な装置であって、エレクトロクロミック機能層のスタックは、少なくとも1つのポリマーフィルムに接合され、ポリマーフィルムの収縮率が、0.6%から2.0%の間であり、好ましくは、0.8%から1.5%の間であることを特徴とする。
【0014】
フレキシブルポリマーフィルムを使用することにより、電気的に制御可能なシステムが、複雑なプロファイルの積層基板にどんなリスクもなしに挿入され得る。
【0015】
本発明の好ましい実施形態では、さらに、以下の構成のいずれかが任意に使用され得る。
・ ポリマーフィルムが、少なくとも幅において100nmのスペクトルバンド内の光の少なくとも50%を反射するのに適した複屈折誘電体多層フィルムである。
・ 装置が、自律的に作動され得る車両サンルーフ、または車両サイドウィンドウまたはリアウィンドウを構成する。
・ 装置が、ウインドスクリーンまたはウインドスクリーンの一部を構成する。
・ ウインドスクリーンが、0.00215から0.00240の間、好ましくは、0.00219から0.00230の間の複雑さの値Fを有する。
・ 装置が、特に、ウインドスクリーンの輪郭に沿った1つまたは複数の帯の形で、ウインドスクリーンの最上部に配置される。
・ 装置が、特に、少なくとも1つのカメラおよび/または少なくとも1つの光センサを使用したその電源の自動制御を利用して、運転者が夜間に目がくらまないようにするために、ウインドスクリーンの中央部に配置される。
・ 装置が、図形および/または英数字データ表示パネル、建物のグレイジング、バックミラー、航空機キャビン窓またはウインドスクリーン、または天窓を構成する。
・ 装置が、建物の屋内または屋外グレイジングを構成し、あるいは湾曲させることのできる売場用陳列ケースまたはカウンタ天板として使用され、あるいは塗装型の物体保護用グレイジングとして、コンピュータ防眩スクリーンとして、またはガラス備品としてさえも使用される。
・ 装置が、透過または反射において作用する。
・ 装置が、多角形の、または少なくとも一部が湾曲した、少なくとも1つの透過性の、平坦なまたは湾曲した、透明なまたはバルク着色された基板を含む。
・ 装置が、不透明なまたは不透明化された基板を含む。
・ 活性層の少なくとも1つの電気導電率は、導電層をワイヤグリッドで置き換えるのに十分である。
・ 導電ワイヤは、着色の均一性を保証するために、活性層の導電率を増大させる。
【0016】
以下で、本発明を、添付の図面と併せてより詳細に説明する。
【0017】
添付の図面において、要素のいくつかは、図をより理解しやすくするために、実際より大きいか、または小さい縮尺で示され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1に、ガラス板1を示し、ガラス板1には、下部導電層2と、上部導電層4が載っている活性スタック3と、第1の導電ワイヤグリッド5または上部導電層の上で電流を運ぶ等価の装置、および第2の導電ワイヤグリッド6または下部導電層2の下で電流を運ぶ等価の装置が設けられる。電流リードは、エレクトロクロミック活性層が十分に導通する場合には、導電ワイヤであるか、あるいは電極を形成する層を覆って、またはその電極を形成する層の内部に延びるワイヤグリッドであり、この電極は、金属でできており、またはITO、F:SnO、またはAl:ZnO、あるいは単一の導電層で形成される、TCO(透明導電性酸化物)型のものである。
【0019】
導電ワイヤ5、6は、直径が10μmから100μmの間、好ましくは20μmから50μmの間であり、任意に炭素被覆された、例えば、タングステン(または銅)などでできた金属ワイヤであり、これらは、直線状または波状であり、例えば、欧州特許第785700号明細書、欧州特許第553025号明細書、欧州特許第506521明細書、および欧州特許第496669号明細書に記載されている、熱線加熱風防分野において知られている技術によって、ポリマーシート上に配置される。
【0020】
これらの知られている技術の1つは、ポリマーシートの表面に対してワイヤを押し付ける加熱されたプレスホイールを使用することからなり、このプレスホイールには、ワイヤガイド装置を介して送りリールからワイヤが送られる。
【0021】
下部導電層2は、400nmのF:SnOの第2の層が載っている、50nmのSiOCの第1の層から形成される二重層である(両層とも、好ましくは、切断前にフロートガラス上にCVDにより連続して堆積される)。
【0022】
代替として、下部導電層2は、おおよそ100nmから350nmであるITOの第2の層が載っている、おおよそ20nmの、任意にドープされた、SiOベースの第1の層(前記層は、特に、アルミニウムまたはホウ素でドープされる)から形成される、二重層とすることもできる(両層とも、好ましくは、酸素の存在下で、随意的に高温で、磁気強化型反応スパッタリングにより連続して真空堆積される)。
【0023】
上部導電層は、やはり、活性スタック上に、磁気強化型反応スパッタリングによって堆積された、100nmから300nmのITO層であり、または下部導電層2と同様のやり方で製作される。
【0024】
図1に示す活性スタック3は、
・ おそらく他の金属との合金の、厚さ40nmから100nmの酸化イリジウム水和物IrOでできた陽極エレクトロクロミック材料の第1の層(これは、酸化ニッケル水和物の層で置き換えられ得る)、
・ 厚さ100nmの酸化タングステンの層、
・ 厚さ100nmの酸化タンタル水和物または酸化シリコン水和物または酸化ジルコニウム水和物の第2の層、および、
・ 厚さ370nmの酸化タングステンWOに基づく陰極エレクトロクロミック材料の第2の層、
から形成される。
【0025】
このスタック3は、特に、UVに対して著しく安定しており、リチウムイオン(Li)、または代替としてHイオンの、挿入/脱離によって作用する。
【0026】
スタック3、上部および下部導電層、およびポリマーシートfの表面に埋め込まれた電流リードは、第1の基板の内面に堆積される。また、グレイジングは、ポリマーシートの頂面に第2の基板も含む。2つの基板およびポリマーシートは、知られている技術、すなわちラミネーションまたはカレンダ加工によって、あるいは場合によって圧力を伴う加熱によって、ともに接合される。
【0027】
ポリマーシートfは、当該のスペクトルレンジ内の少なくとも幅における100nmのバンドにおける光の少なくとも50%を反射し、均一な収縮効果によって湾曲した基板に成形されることのできる、複屈折誘電体多層フィルムである。
【0028】
このフィルムは、スリーエム(3M)社によってSRFのブランド名で販売されており、厚さ約50μmのPET/coPMMAベースの多層を形成する。
【0029】
このフィルムの一特性によれば、このフィルムは、やはり太陽光保護機能を提供する他のポリマーフィルムの収縮度よりも相当大きい収縮度を有する。
【0030】
比較のため、以下に、130℃で1時間熱処理した後の収縮度の値を示す。
【0031】
これらの値を、太陽光保護被覆を組み込んだ、サウスウォール(Southwall)社によって販売されている従来のPETフィルムの値と比較する。
【0032】
このPETフィルムの収縮値は、0.25%から0.45%の間である。スリーエム社によって販売されるフィルムの収縮値は、標準の製造では0.8%から1.5%の間であり、本発明の要件のために開発された特殊な製造では、1.6%から1.9%の間である。
【0033】
本発明の状況内では、ポリマーフィルム、例えばスリーエム社によって開発されたポリマーフィルムなどを組み込んだ、グレイジングの複雑さを特徴付けることを可能にする、パラメータFが規定されている。
【0034】
パラメータFは、以下のやり方で計算される。
【数1】

【0035】
上記の式にあげた様々な点の空間的位置決めについては、図2に示す図を参照することができる。
【0036】
このポリマーフィルムは、積層基板内に組み込まれ、その複雑さの値Fは、0.00215から0.00240の間であり、好ましくは、0.00219から0.00230の間である。
【0037】
3つの部分の組み合わせは、可変光学および/またはエネルギー特性を有する電気的に制御可能な装置を生み出し、そのエレクトロクロミック材料は外部から保護され、それによって、電気的に制御可能な装置の寿命が向上する。ポリマーフィルムは、(例えばエレクトロクロミックなどの)機能材料の層を、特に、基板に星形の粉砕痕を生じ得るチッピングによる衝撃から保護するのに、特に適している。また、ポリマーフィルムが、チッピングによって生じる衝撃の部位における劣化レートを有効に遅らせる、湿気バリアを構成することにも留意されたい。
【0038】
さらに、前述の電気的に制御可能な装置の基板を形成する2つのガラス板は、それぞれが約2mmの厚さを有し、少なくとも1つはおそらくバルク着色されている、標準の、平坦で透明なシリカソーダ石灰ガラスでできている。
【0039】
ゆえに、本発明を説明する一例は、ガラス(2.1mm)/PU(0.76mm)/ポリマーフィルム/PU(0.76mm)/機能層/灰色ガラス(2.1mm)のように、構成される。
【0040】
この機能層が、前述のエレクトロクロミックシステムであるとき、測定値によれば、以下の通りである。
・ 着色状態
=1.1%、a=−2、b=−14、T=0.7%、R=22%
・ 非着色状態
=18%、a=−6、b=7、T=10%、R=21%
【0041】
この構成では、ポリマーフィルムは、ポリマーフィルムがその間に組み込まれる基板の寸法より小さい寸法を有する。すなわち、ポリマーフィルムは、フィルムの端部が、スクリーン印刷点に埋め込まれるようなやり方で、スクリーン印刷の輪郭をなぞる。この構成は、より一層高い湾曲の複雑さの値(F)を実現することを可能にする。
【0042】
本発明は、湾曲したおよび/または強化されたガラス基板にも同様に適用される。
【0043】
同様に、ガラス基板の少なくとも1つは、バルク着色され、特に、青または緑、灰色、青銅色、または茶色に着色され得る。
【0044】
また、本発明で使用される基板は、ポリマー(PMMA、PCなど)に基づくものとすることもできる。また、基板が、非常に多様な幾何学的形状を持ち得ることにも留意されたい。すなわち、基板は、正方形または長方形の形とすることができるだけでなく、任意の多角形、あるいは、丸い、または波状の輪郭によって規定される、少なくとも一部が湾曲したプロファイル(円、楕円、「波」など)の形とすることもできる。
【0045】
さらに、2つのガラス基板の少なくとも1つは(エレクトロクロミックまたは等価のシステムが設けられていない面において)、別の機能を有する被覆で覆われることができる(この別の機能は、おそらく、例えば、太陽光保護スタック、防汚スタックなどである)。太陽光防止スタックに関して、これは、スパッタリングによって堆積され、かつ少なくとも1つの銀層を含む、薄層のスタックとすることができる。ゆえに、以下の種類の組み合わせを持つことが可能である。すなわち、
・ ガラス/エレクトロクロミックシステム/太陽光保護層/ガラス、
・ ガラス/エレクトロクロミックシステム/ガラス/サーモプラスチック/ガラス、
・ ガラス/エレクトロクロミックシステム/サーモプラスチック/ガラス、および、
・ ガラス/サーモプラスチック/エレクトロクロミックシステム/サーモプラスチック/ガラス
である。
【0046】
また、太陽光保護被覆は、ガラス基板の1つにではなく、PET(ポリ(エチレンテレフタレート))型のフレキシブルポリマーのシートに堆積させることも可能である。
【0047】
太陽光保護被覆の例については、欧州特許第826641号明細書、欧州特許第844219号明細書、欧州特許第847965号明細書、国際公開第99/45415号パンフレット、および欧州特許第1010677号明細書を参照することができる。
【0048】
また、前述の本発明の対象を形成する装置は、3層のガラスの「基板」に組み込まれることも可能であり、3層のガラスの基板は、有利には、安全要件を満たすグレイジングの生産に使用される。
【0049】
さらに、前述の電気的に制御可能な装置は、電磁波を通すという利点を有することにも留意されたい。
【0050】
ゆえに、エレクトロクロミック機能および太陽光保護機能を組み込んだ、これらの電気的に制御可能な装置は、しばしば、電磁波に対する透過性を必要とする自動車分野において、ますます使用されるようになりつつある(移動電話、多種多様な遠隔制御、高速道路料金所における自動支払システムなど)。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明による電気的に制御可能な装置の概略図である。
【図2】複雑さ係数Fを計算するのに必要とされる、様々な点の位置を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透過または反射において可変の光学/エネルギー特性を有する電気的に制御可能な装置であり、電解質によって隔てられた少なくとも2つのエレクトロクロミック活性層を含むエレクトロクロミック機能層のスタックが設けられた、少なくとも1つのキャリア基板を備え、前記エレクトロクロミック機能層のスタックが、2つの電流リード、すなわち、それぞれ下部電流リードと上部電流リード(下部は、キャリア基板に最も近い電流リードに対応し、前記基板から最も遠い上部電流リードと対向する)との間に配置される、電気的に制御可能な装置であって、エレクトロクロミック機能層のスタックが、少なくとも1つのポリマーフィルムに接合され、ポリマーフィルムの収縮率が、0.6%から2.0%の間であり、好ましくは、0.8%から1.5%の間であることを特徴とする、装置。
【請求項2】
ポリマーフィルムが、少なくとも幅において100nmのスペクトルバンド内の光の少なくとも50%を反射するのに適した、複屈折誘電体多層フィルムであることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
自律的に作動され得る車両サンルーフ、または車両サイドウィンドウまたはリアウィンドウを構成することを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
ウインドスクリーンまたはウインドスクリーンの一部を構成することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
ウインドスクリーンは、0.00215から0.00240の間、好ましくは、0.00219から0.00230の間の複雑さの値Fを有することを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
装置が、特にウインドスクリーンの輪郭に沿った1つ以上の帯の形で、ウインドスクリーンの最上部に配置されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
装置が、特に少なくとも1つのカメラおよび/または少なくとも1つの光センサを使用した電源の自動制御を利用して、運転者が夜間に目がくらまないようにするために、ウインドスクリーンの中央部に配置されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
図形および/または英数字データ表示パネル、建物のグレイジング、バックミラー、航空機キャビン窓またはウインドスクリーン、または天窓を構成することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
・ 建物の屋内または屋外グレイジング、
・ 湾曲させることのできる売場用陳列ケースまたはカウンタ天板、
・ 塗装型の物体保護用グレイジング、
・ コンピュータ防眩スクリーン、または
・ ガラス備品、
を構成することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
透過または反射において作用することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
多角形の、または少なくとも一部が湾曲した、少なくとも1つの透過性の、平坦なまたは湾曲した、透明なまたはバルク着色された基板を含むことを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
不透明なまたは不透明化された基板を含むことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
活性層のうち少なくとも1つの電気導電率が、導電層をワイヤグリッドで置き換えるのに十分であることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
導電ワイヤが、着色の均一性を保証するために、活性層の導電率を増大させることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
別の機能を組み込んでいることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−516456(P2007−516456A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518293(P2006−518293)
【出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【国際出願番号】PCT/FR2004/001774
【国際公開番号】WO2005/006071
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)
【Fターム(参考)】