説明

合成樹脂製管状体の二次加工方法及びチューブ容器

【課題】 本発明は合成樹脂製管状体の周壁にエッジ部における薄肉化を抑制しながら、凹凸模様をさらに立体的に形成することができる二次加工方法を創出することを技術的課題とし、立体的な装飾性が高品位に発揮されるチューブ容器を提供することを目的とするものである。
【解決手段】 本発明の二次加工方法に係る主たる解決手段は、合成樹脂製管状体の内側に挿入したコア部材で内側から周壁を支持し、この周壁の外側から、凹部を刻印した版部を加熱した状態でプレス状に押圧するエンボス加工により周壁に凸状模様を形成する二次加工方法において、コア部材の前記凹部に対向する位置に凸部を、この凹部に嵌入可能に形成し、コア部材を介して周壁を内側からも加熱し、凹部と凸部で周壁を挟持するように変形させて周壁に凸状模様を形成するようにする、と云うものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品、歯磨粉、薬品あるいは化粧料等を収容するチューブ容器等に使用する合成樹脂製管状体の周壁にエンボス加工により凸状模様を形成する二次加工方法、及びこの二次加工方法により胴部を形成する管状体の周壁に凸状模様を形成したチューブ容器に関する。

【背景技術】
【0002】
従来から、例えばペースト状歯磨粉等の粘体物から内容物を一定量ずつ取り出す容器としてチューブ容器が使用されてきた。この種のチューブ容器としては、胴部には合成樹脂を円筒形に押出成形した管状体、あるいは合成樹脂製のシートを巻回して両側端部を接着した管状体を用いる。
また数種の合成樹脂層を積層した積層の管状体、さらにはアルミニューム(以下、単にアルミと略記する。)層を合成樹脂層でサンドイッチ状に積層した、所謂、アルミラミネートシートを筒状に巻回した管状体も使用されている。
【0003】
そして、上記した管状体の一方の開口端にたとえば特許文献1に記載がるような方法で口部、肩部を一体としたヘッド部を接合し、内容物を充填後、他方の開放端を熱シールしてチューブ容器製品として使用する。
【0004】
また、この種のチューブ容器では、通常、胴部の周壁には印刷により印刷層を積層する、あるいはホットスタンプ法により金属光沢を有する加飾層を積層する等の方法により加飾性を付与する場合が多い。
【0005】
ただ、印刷層を積層したり、ホットスタンプ法により金属光沢を有する加飾層を積層する方法は当然ながら立体感に乏しく平面的であり、特に化粧料用の用途では立体感のある加飾により他社製品との差別化を図りたい云う要望がある。
この点、特許文献2には表面上にエンボス加工により多数の凸部を形成したチューブ容器が記載されている。

【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特公昭57−12739号公報
【特許文献2】特開2001−287754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、合成樹脂の管状体の周壁にエンボス加工により凹凸を形成する方法としては、従来、凹凸を刻設した版を加熱して管状体の所定部分にプレス加工状に押当て、版の凹凸を管状体の表面部分に熱転写する方法が実施されているが、このような方法では凹凸の高低差は0.02〜0.03mm程度が限界であり、十分な立体感を得ることができない。
【0008】
凹凸の高低差をさらに大きくするために互いに凹凸を逆にした、版部で周壁を挟んでプレス加工する方法があるが、これでも凹凸の高低差は高々0.1mm程度が限界で、これ以上大きくすると凹凸のエッジ部で薄肉になってしまい、高品位に凹凸模様を付与することが難しく、さらにアルミラミネートシートを使用した管状体ではエッジ部でアルミ層が切断してしまうと云う問題もある。
【0009】
そこで本発明は、合成樹脂製管状体の周壁にエッジ部における薄肉化を抑制しながら、凹凸模様をさらに立体的に形成することができる二次加工方法を創出することを技術的課題とし、立体的な装飾性が高品位に発揮されるチューブ容器を提供することを目的とするものである。

【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、管状体の二次加工方法と、この二次加工方法により胴部を形成する管状体の周壁に凸状模様を形成したチューブ容器に関し、以下、まず本発明の二次加工方法について説明し、次に本発明のチューブ容器について説明する。
上記課題を解決するための手段の中、本発明の加工方法の主たる構成は、
合成樹脂製管状体の内側に挿入したコア部材で内側から周壁を支持し、この周壁の外側から、凹部を刻印した版部を加熱した状態でプレス状に押圧するエンボス加工により周壁に凸状模様を形成する二次加工方法において、
コア部材の前記凹部に対向する位置に凸部を、この凹部に嵌入可能に形成し、
コア部材を介して周壁を内側からも加熱し、
凹部と凸部で周壁を挟持するように変形させて周壁に凸状模様を形成するようにする、と云うものである。
【0011】
上記方法によれば、外側から版部を加熱した状態で周壁を押圧する際に、コア部材を介して周壁を内側からも加熱することにより、周壁の外側からだけでなく内側からも軟化させ、凹部と凸部で形成される間隙に沿って、スムーズに周壁の変形を進行させることができ、周壁に形成される凸状模様のエッジ部における薄肉化を抑制しながら高品位に、従来、高々0.1mm程度が限界であった凸状模様の突出高さを0.2〜1mm程度の高さにまで高くすることが可能となった。
また、アルミラミネートシートを使用した管状体においても凸状模様の突出高さが0.2〜1mm程度までであれば、エッジ部でのアルミ層の切断や割れを効果的に抑制することが可能となった。
【0012】
本発明の加工方法の他の構成は、上記主たる構成において、コア部材内にシーズヒーターを配設してこのコア部材を加熱するようにする、と云うものである。
【0013】
上記構成はコア部材を介して周壁を内側から加熱する方法についての具体的な構成に係るものである。
なお、周壁の外側に位置する版部の加熱は通常、熱盤の下面に版部を組付け固定して実施することができる。
【0014】
本発明の加工方法のさらに他の構成は、上記主たる構成において、管状体をポリエチレン(PE)樹脂を主体として形成されるものとし、コア部材の加熱温度を版部の加熱温度以下の温度とし、版部の加熱温度を70〜100℃の温度範囲、コア部材の加熱温度を50〜80℃の温度範囲とする、と云うものである。
【0015】
上記構成で、PE樹脂を主体として形成される管状体には、PE樹脂単層の管状体、PE樹脂製の外層と内層の間にガスバリア樹脂層を積層した管状体、PE樹脂製の外層と内層の間にアルミ層を積層したアルミラミネートシートを使用した管状体等が含まれる。
そして、上記構成は温度の上昇によるPE樹脂の軟化の程度を考慮したものであり、版部の加熱温度を70〜100℃の温度範囲、コア部材の加熱温度を50〜80℃の温度範囲とすることにより、周壁を全厚さ範囲に亘って十分に軟化して周壁の変形をスムーズに進行させることができ、
また、版部の加熱温度に比較してコア部材の加熱温度を低くすることにより、凸状模様のエッジ部をよりシャープに形成することが可能となる。
【0016】
次に、本発明のチューブ容器の主たる構成は、上記説明した本発明の二次加工方法により胴部を形成する管状体の周壁に凸状模様を形成し、この凸状模様の突出高さを0.2〜1mmの範囲とする、と云うものである。
【0017】
本発明の二次加工方法によればエンボス加工により、エッジ部における薄肉化を抑制しながら、従来にない突出高さの凸状模様を高品位に形成したチューブ容器を提供することができる。
【0018】
本発明のチューブ容器の他の構成は、上記主たる構成において、管状体をアルミラミネートシートで形成したものとする、と云うものであり、本発明の二次加工方法によればエンボス加工により、エッジ部におけるアルミ層の切断や、ひび割れを防ぎながら、従来にない突出高さの凸状模様を高品位に形成することができる。
また、アルミ層により凸状模様のエッジ部をよりシャープに現出させることが可能となる。

【発明の効果】
【0019】
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
本発明の二次加工方法によれば、コア部材を介して周壁を内側からも加熱することにより、周壁の外側からだけでなく内側からも軟化させて凹部と凸部で形成される間隙に沿って、スムーズに周壁の変形を進行させることができ、周壁に形成される凸状模様のエッジ部における薄肉化を抑制しながら高品位に、従来、高々0.1mm程度が限界であった凸状模様の突出高さを0.2〜1mm程度の高さにまで高くすることができるようになった。
また、アルミラミネートシートを使用した管状体においても凸状模様の突出高さが0.2〜1mm程度までであれば、エッジ部でのアルミ層の切断や割れを効果的に抑制することができるようなった。


【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明のチューブ容器の一実施例を示す正面図である。
【図2】図1のチューブ容器の周壁の凸状模様近傍の平断面図である。
【図3】アルミラミネートシートの層構成の一例を示す説明図である。
【図4】本発明の二次加工方法に使用する装置の概略説明図で、(a)は管状体の軸方向に沿った断面図、(b)は(a)中のA−A線に沿って示す断面図である。
【図5】図4の装置で管状体の周壁に凸状模様を形成した状態を示す概略説明図で、(a)は管状体の軸方向に沿った断面図、(b)は(a)中のB−B線に沿って示す断面図である。
【図6】凸状模様を形成した後、管状体を引き抜いた状態を示す概略説明図である。
【図7】図5(b)において凸状模様の形成状態を示す要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を、実施例に沿って図面を参照しながら、まず本発明のチューブ容器について、次に本発明の二次加工方法について説明する。
図1〜3は本発明のチューブ容器の一実施例を説明するもので、図1は正面図、図2は図1のチューブ容器1の胴部7を形成する管状体2の周壁3の凸状模様9近傍の平断面図、図3は管状体2を形成するアルミラミネートシート31の層構成を示す断面図である。
【0022】
このチューブ容器1は、胴部7を形成する円筒状の管状体2、肩部6および口部5を一体成形したヘッド部4とからなり、管状体2の一端にヘッド部4を射出成形あるいは圧縮成形によって取り付けて一体化し、残る一端から内容物を充填し、その後その端部をフラットな底シール部8としたもので、管状体2の外径は30mm、長さは85mmである。
なお、図1では端部をシールをしていない状態を実線で示し、底部シール部8を形成した状態を二点鎖線で表している。
【0023】
本実施例ではアルミラミネートシート31を巻回して両側端部を接着した管状体2を用いている。図3はこのアルミラミネートシート31の層構成を示す断面図で、外側から、外側樹脂層31a/接着層31b/アルミ層31c/接着層31b/内側樹脂層31dの順に積層したもので、平均肉厚は0.4mmある。
また本実施例では外側樹脂層31aと内側樹脂層31dは低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂製である。
【0024】
チューブ容器1の胴部7の正面にはアルファベッド文字を図案化した凸状模様9が形成されており、またこの凸状模様9の表面には図1中、黒で塗潰した部分に印刷やホットスタンプ法による加飾層33を積層し、凸状模様9による立体的な加飾と、加飾層33の着色による加飾効果、あるいは金属光沢調の加飾効果が相俟って高品位な加飾性が付与されたものとすることができる。
また、予め加飾層33を積層した管状体2に凸状模様9を形成することにより、凸状模様9のエッジ部9eも含めた屈曲形状に沿って加飾層33を積層することもでき(図2中の加飾層33a参照)、凸状模様9をさらに立体的に現出させることが可能となる。
勿論、加飾層33による加飾態様は図2に示した例に限定されるものではなく、加飾目的に応じて、加飾層33を凸状模様9のみに積層する、さらには凸状模様9を囲む周壁3のみに積層する等、さまざまな態様とすることができる。
【0025】
図2は、図1のチューブ容器1の胴部7を形成する管状体2の周壁3の凸状模様9近傍の平断面図であるが、凸状模様9は周壁3を外部に向かって凸に屈曲するようにして形成されており、その平均的な突出高さhは0.8mm程度にまで達している。
また、凸状模様9のエッジ部9eでの、周壁3の顕著な薄肉化はなく、またアルミ層31cの切断やひび割れの発生は見られない。
なお、本発明において、凸状模様9は本実施例のように図案化した文字に限定されるものではなく、例えば絵模様等、さまざまな態様のものを加飾目的に合せて選択することができる。
勿論、凸状模様9を複数形成することもでき、また一つ凸状模様9について、全体としては周壁3を凸状とする中で、部分的に凹凸状にすることもできる。
【0026】
次に、本発明の二次加工方法の一実施例について、図4〜7を参照しながら説明する。この実施例は図1〜3に示す本発明のチューブ容器1にみられる凸状模様9を形成するための二次加工方法に関する。
図4は使用する装置の概略説明図で、図4(a)は管状体2の軸方向に沿った断面図、図4(b)は(a)中のA−A線に沿って示す断面図である。
この装置は、可動部M1と支持部M2から構成されている。
可動部M1は熱盤11の下面側に版部12を組付け固定したものであり、銅や真鍮製の版部12の円弧状の下面に凹部13が刻設されおり、版部12は熱盤11により加熱される。
【0027】
一方、支持部M2は、管状体2に挿入可能な円柱状のコア部材21を有し、このコア部材21は図4(a)の断面図でL字状をした支持体26で支持されている。(なお、図4(b)では、支持部M2についてコア部材21だけについてその断面形状を記載している。)
コア部材21の内部には軸方向に沿って円柱状のシーズヒーター25が挿入されており、またコア部材21の上部の一部は、埋込み状に配設される、銅、あるいは真鍮製の内側版部22で構成されており、この内側版部22の表面に凸部23が形成されている。そして、内側版部22はヒーター25により加熱される。
【0028】
図4に示される装置を使用した、凸状模様9を形成する二次加工は概略、次のような(1)〜(3)の工程による。
(1)図4(a)中、白抜き矢印で示されるようにチューブ容器1を移動し、管状体2をコア部材21に外嵌状に積載し、可動部M1を下降させる(図4(a)中の黒矢印参照)。
(2)図5に示されるように、加熱された版部12の凹部13と、これも加熱された内側版部22の凸部23で、管状体2の周壁3を鋏み込むように、凸部23が凹部13に嵌入するまで可動部M1によりプレス加工状に押圧する。
(3)その後、図6に示されるように可動部M1を上昇変位させてチューブ容器1を抜き取る。
【0029】
ここで、版部12と内側版部23をどの程度の温度に加熱するかは、管状体2に使用する合成樹脂の種類、凸状模様の突出高さ、突出面積、模様の細かさ等を考慮して適宜きめることが出来るものである。
本実施例では、管状体2が前述したように外側樹脂を31aと内側樹脂層31dをPE樹脂製としたアルミラミネートシート製で、PE樹脂を主体としたものであることを考慮し、さらに上記したように凸状模様9の突出高さ、突出面積、模様の細かさを考慮し、版部12の加熱温度は70〜100℃の温度範囲から、またコア部材21の加熱温度を50〜80℃の温度範囲から、エッジ部9eでの薄肉化やアルミ層31cの切断やひび割れの発生の有無、エッジ部9eのシャープさ等を確認しながら最適な温度を、あるいは版部12の加熱温度とコア部材21の加熱温度の組み合わせを適宜選択して二次加工を実施した。
【0030】
図7は図5(b)において凸状模様9の形成状態を示す要部拡大図である。
従来のように上部の版部12だけを加熱する場合、特にエッジ部9eでは周壁3に大きな剪断応力が作用し、エッジ部9eで周壁3が薄肉化したり、本実施例のようにアルミラミネートシート製の管状体2の場合は、アルミ層31c(図3参照)が切断したり、ひび割れが発生したりするので、凸状模様9の突出高さは0.1mm程度が限度であった。
【0031】
しかし、本発明では上記実施例のように、コア部材21、本実施例では内側版部22を介して内側からも周壁3を加熱することにより、周壁3を全体的に十分に軟化することができ、
凹部13と凸部23で形成される間隙に沿って、スムーズに周壁3の変形を進行させることができ、エッジ部9eにおける薄肉化を抑制しながら高品位に、凸状模様9の突出高さを0.2〜1mm程度の高さにまですることができるようになった。
【0032】
また、コア部材21の加熱温度を版部12の加熱温度より低く設定することにより凸状模様9のエッジ部9eをよりシャープに形成することができるようになった。
また、本実施例のようにアルミラミネートシート製の管状体2の場合は、アルミ層31cによって、図6に示される抜き取り後の戻り変形が抑制され、合成樹脂だけの管状体2に比較してエッジ部9eをよりシャープに形成することができる。
【0033】
以上、実施例に沿って本発明の構成とその作用効果について説明したが、本発明のチューブ容器、あるいは二次加工方法の実施の態様は上記実施例に限定されるものではない。
たとえば、本発明の管状体への二次加工方法は、上記実施例で説明したチューブ容器に限定されるものでなく、管状体を胴部に用いた容器に一般的に適用できるものであり、たとえば管状体の一端に底部を熱溶着してコーヒー飲料用等に用いられるカップ状の容器においても本発明の凸状模様の加工方法により今までにない装飾性、外観性、あるいは機能性に優れた容器を提供することができる。
【0034】
また、上記実施例ではアルミラミネートシート製の管状体を使用したが、勿論、合成樹脂単独や、複数の合成樹脂層を積層した管状体とすることができる。
また、凸状模様は加飾の目的だけではなく、たとえば滑り止めのような機能性を付与することもできる。

【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明の二次加工方法によれば合成樹脂製管状体の周壁にエッジにおける薄肉化を抑制しながら、突出高さの高い凹凸模様を形成することができ、立体的な装飾性が高品位に発揮されるチューブ容器を提供することができ、化粧料用容器等の用途で幅広い利用展開が期待される。

【符号の説明】
【0036】
1 ;チューブ容器
2 ;管状体
3 ;周壁
4 ;ヘッド部
5 ;口部
6 ;肩部
7 :胴部
8 ;底シール部
9 ;凸状模様
9e;エッジ部
M1;可動部
11;熱盤
12;版部
13;凹部
M2;支持部
21;コア部材
22;内側版部
23;凸部
25;ヒーター
26;支持体
31;アルミラミネートシート
31a;外側樹脂層
31b;接着樹脂層
31c;アルミ層
31d;内側樹脂層
33、33a;加飾層
h ;突出高さ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂製管状体(2)の内側に挿入したコア部材(21)で内側から周壁(3)を支持し、該周壁(3)の外側から、凹部(13)を刻設した版部(12)を加熱した状態で押圧するエンボス加工により前記周壁(3)に凸状模様(9)形成する方法であって、コア部材(21)の前記版部(12)の凹部(13)に対向する位置に凸部(23)を、該凹部(13)に嵌入可能に形成し、前記コア部材(21)を介して周壁(3)を内側からも加熱し、前記凹部(13)と凸部(23)で周壁(3)を挟持するように変形させて該周壁(3)に凸状模様(9)を形成するようにした合成樹脂製管状体の二次加工方法。
【請求項2】
コア部材(21)内にシーズヒーター(25)を配設して該コア部材(21)を加熱するようにした請求項1記載の合成樹脂製管状体の二次加工方法。
【請求項3】
管状体(2)を、ポリエチレン樹脂を主体として形成されるものとし、コア部材(21)の加熱温度を版部(12)の加熱温度以下の温度とし、
版部(12)の加熱温度を70〜100℃の温度範囲、コア部材(21)の加熱温度を50〜80℃の温度範囲とした請求項1または2記載の合成樹脂製管状体の二次加工方法。
【請求項4】
請求項1、2または3の二次加工方法により胴部(7)を形成する管状体(2)の周壁(3)に凸状模様(9)を形成し、該凸状模様(9)の突出高さを0.2〜1mmの範囲としたチューブ容器。
【請求項5】
管状体(2)をアルミラミネートシート(31)で形成したものとした請求項4記載のチューブ容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−131557(P2012−131557A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−287122(P2010−287122)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】