説明

合流設備

【課題】引っ掛かりや姿勢の乱れが生じることなく、搬出を常に円滑に行える合流設備を提供する。
【解決手段】搬送方向Aに対して横方向Bに複数設けた上手側搬送装置10A,10Bにより搬送してきた被搬送物1を、単数の下手側搬送装置110に合流させる合流設備である。上手側搬送装置と下手側搬送装置の間に、被搬送物を横方向の中央部分へ移動させるセンタリング装置50を設けた。センタリング装置は、ローラコンベヤ部51と、ローラコンベヤ部の下方において横方向へ移動自在に配設した一対の移動体81A,81Bと、移動体にそれぞれ昇降自在に設けた横押し体85A,85Bと、両移動体を互いに接近離間動させる駆動部91A,91Bからなる。両横押し体は、離間限部分でローラコンベヤ部のローラ56間を通して搬送面57から突出し、突出した状態で互いに接近動し、接近限部分で搬送面に対して退入したのち、退入状態で互いに離間動すべく構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば複数の上手側搬送装置により搬送してきた空や実の箱状物を、単数の下手側搬送装置に合流させて搬送するのに採用される合流設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものとしては、次のような構成が提供されている。すなわち、搬入コンベヤからの物品を合流させる合流装置は、物品をコンベヤにより搬送しながら、シューやサイドベルトコンベヤを物品の側面に作用させて、この物品をコンベヤ中央部に案内したのち搬出させている(たとえば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−26490号公報(第1−2頁、図1、6、9)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記した従来構成によると、シューなどを物品側面に作用させた案内姿勢の状態で、この物品を搬出することから、物品の形状や状態によっては、搬出時に物品がシューなどに引っ掛かって、搬出が円滑に行われなかったり、搬出した物品の姿勢が乱れることになる。
【0004】
そこで本発明の請求項1記載の発明は、引っ掛かりや姿勢の乱れが生じることなく、搬出を常に円滑に行える合流設備を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述した目的を達成するために、本発明の請求項1記載の合流設備は、搬送方向に対して横方向に複数設けられた上手側搬送装置により搬送してきた被搬送物を、単数の下手側搬送装置に合流させる合流設備であって、上手側搬送装置と下手側搬送装置との間には、被搬送物を横方向の中央部分へ移動させるセンタリング装置が設けられ、このセンタリング装置は、ローラコンベヤ部と、このローラコンベヤ部の下方において横方向へ移動自在に配設された一対の移動体と、これら移動体にそれぞれ昇降自在に設けられた横押し体と、両移動体を互いに接近離間動させる駆動部とからなり、両横押し体は、離間限部分でローラコンベヤ部のローラ間を通して搬送面から突出し、この突出した状態で互いに接近動し、接近限部分で搬送面に対して退入したのち、この退入状態で互いに離間動すべく構成されていることを特徴としたものである。
【0006】
したがって請求項1の発明によると、いずれかの上手側搬送装置から被搬送物を、センタリング装置のローラコンベヤ部に搬入し得る。そして、駆動部により両移動体を互いに接近動させながら、離間限部分でローラ間を通して搬送面から突出している両横押し体を一体状に接近動させることで、横押し体を被搬送物の側面に当接させて、この被搬送物をローラ群上において中央部側へと横押し移動し得る。これにより被搬送物を、中央部分にセンタリング移動させて下手側搬送装置に対向させ得る。
【0007】
そして、両横押し体を搬送面から退入させることにより、センタリング移動させた被搬送物をローラコンベヤ部により送り出し搬送し得るとともに、この被搬送物を下手側搬送装置により受け取って下手へと搬送し得る。その際に両横押し体を搬送面から退入させていることで、被搬送物の送り出し搬送は、横押し体に引っ掛かることもなく、また搬出した被搬送物の姿勢が乱れることもなく行える。
【0008】
このような送り出し搬送と同時に、次の被搬送物をセンタリング装置のローラコンベヤ部に搬入し得、その際に両横押し体は、搬送面から退入した状態で離間移動していることで、次の被搬送物の搬入は何ら支障なく行える。このような動作によって、搬送方向に対して横方向に複数設けた上手側搬送装置により搬送してきた被搬送物を、単数の下手側搬送装置に合流し得る。
【0009】
また本発明の請求項2記載の合流設備は、上記した請求項1記載の構成において、駆動部は両移動体に対応して一対が設けられ、両駆動部は、横方向の上位移動経路と下位移動経路が生じるように配設された無端回動体を有し、この無端回動体の1箇所と横押し体とが相対回動自在に連結されていることを特徴としたものである。
【0010】
したがって請求項2の発明によると、無端回動体を回動させることで、ローラ間を通して搬送面から突出している両横押し体を上位移動経路で接近動させて、被搬送物をローラ群上において中央部側へと横押し移動し得るとともに、搬送面から退入させた両横押し体を下位移動経路で離間動させ得る。
【0011】
そして本発明の請求項3記載の合流設備は、上記した請求項2記載の構成において、無端回動体は、同期駆動自在として搬送方向で一対が設けられ、両無端回動体の各1箇所と横押し体とが相対回動自在に連結されていることを特徴としたものである。
【0012】
したがって請求項3の発明によると、横押し体は、搬送方向の両側を無端回動体に連結したことで、その横押し移動を安定して行える。
さらに本発明の請求項4記載の合流設備は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の構成において、上手側搬送装置と下手側搬送装置との間には、上手側搬送装置からの被搬送物を受け入れ自在な複数の中間搬送装置と、この中間搬送装置からの被搬送物を受け入れ自在なセンタリング装置とが設けられ、前記上手側搬送装置は、その下流端から被搬送物を切り出し可能に構成され、前記中間搬送装置は、被搬送物を1個ずつ取り扱い可能に構成され、前記センタリング装置は、その上流側部分が待機ゾーンに形成されるとともに、下流側部分が両横押し体を配設したセンタリングゾーンに形成され、前記待機ゾーンは、中間搬送装置群からの被搬送物を受け入れ自在に、かつ受け入れた被搬送物をセンタリングゾーン側へ搬出自在に構成されていることを特徴としたものである。
【0013】
したがって請求項4の発明によると、いずれかの上手側搬送装置から切り出した被搬送物を、対応した中間搬送装置に受け入れ、そして中間搬送装置からの被搬送物を、センタリング装置の待機ゾーンに搬入し得る。次いで待機ゾーンの被搬送物を、ローラコンベヤ部によりセンタリングゾーンに搬送したのち、このセンタリングゾーンにおいてセンタリング移動させることで、下手側搬送装置の上流端に対向させ得る。
【0014】
しかも本発明の請求項5記載の合流設備は、上記した請求項1〜4のいずれか1項に記載の構成において、上手側搬送装置が横方向で一対であることを特徴としたものである。
したがって請求項5の発明によると、一対設けられた上手側搬送装置により搬送してきた被搬送物を、単数の下手側搬送装置に合流し得る。
【発明の効果】
【0015】
上記した本発明の請求項1によると、いずれかの上手側搬送装置から被搬送物を、センタリング装置のローラコンベヤ部に搬入できる。そして、駆動部により両移動体を互いに接近動させながら、離間限部分でローラ間を通して搬送面から突出している両横押し体を一体状に接近動させることで、横押し体を被搬送物の側面に当接させて、この被搬送物をローラ群上において中央部側へと横押し移動できる。これにより被搬送物を、中央部分にセンタリング移動させて下手側搬送装置に対向できる。
【0016】
そして、両横押し体を搬送面から退入させることにより、センタリング移動させた被搬送物をローラコンベヤ部により送り出し搬送できるとともに、この被搬送物を下手側搬送装置により受け取って下手へと搬送できる。その際に両横押し体を搬送面から退入させていることで、被搬送物の送り出し搬送は、横押し体に引っ掛かることもなく、また搬出した被搬送物の姿勢が乱れることもなく、常に円滑に行うことができる。
【0017】
このような送り出し搬送と同時に、次の被搬送物をセンタリング装置のローラコンベヤ部に搬入でき、その際に両横押し体は、搬送面から退入した状態で離間移動していることで、次の被搬送物の搬入は何ら支障なく行うことができる。すなわち、両横押し体の離間移動(復帰移動)時に次の被搬送物の搬入を効率良く行うことができ、以て低い動作速度で高能力を発揮でき、安定度が高いものにできる。このような動作によって、搬送方向に対して横方向に複数設けた上手側搬送装置により搬送してきた被搬送物を、単数の下手側搬送装置に合流できる。
【0018】
また上記した本発明の請求項2によると、無端回動体を回動させることで、ローラ間を通して搬送面から突出している両横押し体を上位移動経路で接近動させて、被搬送物をローラ群上において中央部側へと横押し移動できるとともに、搬送面から退入させた両横押し体を下位移動経路で離間動させて復帰動できる。
【0019】
そして上記した本発明の請求項3によると、横押し体は、搬送方向の両側を無端回動体に連結したことで、その横押し移動を常に安定して行うことができる。
さらに上記した本発明の請求項4によると、いずれかの上手側搬送装置から切り出した被搬送物を、対応した中間搬送装置に受け入れ、そして中間搬送装置からの被搬送物を、センタリング装置の待機ゾーンに搬入できる。次いで待機ゾーンの被搬送物を、ローラコンベヤ部によりセンタリングゾーンに搬送したのち、このセンタリングゾーンにおいてセンタリング移動させることで、下手側搬送装置の上流端に対向できる。
【0020】
しかも上記した本発明の請求項5によると、一対設けられた上手側搬送装置により搬送してきた被搬送物を、単数の下手側搬送装置に合流できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
[実施の形態1]
以下に、本発明の実施の形態1を、箱状体の合流搬送に採用した状態として、図1〜図9に基づいて説明する。
【0022】
図1、図2において、搬送方向Aに対して横方向Bに複数設けられた上手側搬送装置10A,10Bにより搬送してきた箱状体(被搬送物の一例)1を、単数の下手側搬送装置110に合流させる合流設備は、上手側搬送装置10A,10Bと、中間搬送装置30A,30Bと、センタリング装置50と、下手側搬送装置110とが、上手(上流側)から下手(下流側)へとこの順で配設されることで構成される。
【0023】
前記上手側搬送装置10A,10Bは横方向Bで併設された一対であって、それぞれローラコンベヤ形式からなる。すなわち、脚部材(機枠)11A,11B上には横方向Bで一対のコンベヤフレーム12A,12Bが配設され、両コンベヤフレーム12A,12B間には、搬送方向Aにおける多数箇所に位置されてローラ13A,13Bが遊転自在に設けられている。
【0024】
各上手側搬送装置10A,10Bにおける両コンベヤフレーム12A,12B間にはコンベヤ駆動手段15A,15Bが配設されている。すなわち、ローラ13A,13B群の下方において、コンベヤフレーム12A,12B側の両端にはそれぞれ反転用案内輪体16A,16Bが配設されるとともに、これら反転用案内輪体16A,16B間には、ローラ13A,13B群の下方に位置されて押圧用案内輪体17A,17B群が配設されている。
【0025】
そして両コンベヤフレーム12A,12Bの下部間に駆動部フレーム18A,18Bが設けられ、この駆動部フレーム18A,18Bに減速機付きのモータ19A,19Bが搭載されるとともに、モータ19A,19B側からの出力軸には駆動用輪体20A,20Bが設けられている。さらにモータ19A,19Bの近くにおいて、コンベヤフレーム12A,12B側には、一対の反転用案内輪体21A,21Bなどが設けられている。
【0026】
駆動用の無端ベルトなどからなる無端回動体22A,22Bは、両反転用案内輪体16A,16Bと押圧用案内輪体17A,17B群とに亘って上方から掛けられて、前記ローラ13A,13B群に下方から当接自在に構成されるとともに、その当接により回転動力が伝達されるように構成されている。さらに、両反転用案内輪体21A,21Bに掛けられたのち、駆動用輪体20A,20Bに掛けられることで、回動力が付与される構成になっている。すなわちローラ13A,13B群は、コンベヤ駆動手段15A,15Bの無端回動体22A,22Bが下方から当接されることで駆動回転可能に構成されている。
【0027】
搬送方向Aの下流端(終端部分)には、上下方向で出退動自在なストッパ手段23A,23Bが設けられている。したがって、上手側搬送装置10A,10Bは、ストッパ手段23A,23Bの突出姿勢での搬送によって箱状体1群をストレージ搬送可能に構成されるとともに、ストッパ手段23A,23Bの退入により、その下流端から箱状体1を切り出し可能に構成される。なお、下流端の部分には、切り出し検出手段24A,24Bが設けられている。
【0028】
以上の16A,16B〜22A,22Bなどによりコンベヤ駆動手段15A,15Bの一例が構成され、そして11A,11B〜24A,24Bなどにより、上手側搬送装置10A,10Bの一例が構成される。
【0029】
前記中間搬送装置30A,30Bはベルトコンベヤ形式であって、脚部材(機枠)31A,31B上には横方向Bで一対のコンベヤフレーム32A,32Bが配設され、これらコンベヤフレーム32A,32Bにおける搬送方向Aの両端部分には、それぞれ反転用案内輪体33A,33Bとテンション用案内輪体34A,34Bとが配設されている。両コンベヤフレーム32A,32Bの下部間にボックス状の駆動部フレーム35A,35Bが設けられ、この駆動部フレーム35A,35Bに減速機付きのモータ36A,36Bが搭載されるとともに、モータ36A,36B側からの出力軸には駆動用輪体37A,37Bが設けられている。さらにモータ36A,36Bの近くにおいて、コンベヤフレーム32A,32Bには、少なくとも一方が位置調整自在な一対の反転用案内輪体38A,38Bが設けられている。
【0030】
無端ベルト39A,39Bは、両反転用案内輪体33A,33Bに亘って上方から掛けられるとともに、テンション用案内輪体34A,34Bに下方から掛けられ、さらに、両反転用案内輪体38A,38Bに掛けられたのち駆動用輪体37A,37Bに掛けられることで、回動力が付与される構成になっている。なお、下流端の部分には、送り出し検出手段40A,40Bが設けられている。
【0031】
以上の31A,31B〜40A,40Bなどにより、前記上手側搬送装置10A,10Bからの箱状体1を受け入れるとともに、センタリング装置50へ送り出し自在な中間搬送装置30A,30Bの一例が構成される。ここで中間搬送装置30A,30Bは、箱状体1を1個ずつ取り扱い可能に構成され、その際に無端ベルト39A,39Bの幅に相当するコンベヤ幅Wが、前記上手側搬送装置10A,10Bのコンベヤ幅Wと同じように設定されている。なお、中間搬送装置30A,30Bのコンベヤフレーム32A,32Bは、前記上手側搬送装置10A,10Bのコンベヤフレーム12A,12Bと共通、一体化してもよい。
【0032】
図1〜図7において、前記センタリング装置50は、箱状体1を横方向Bの中央部分へ移動させるもので、その上流側部分が待機ゾーンWZに形成されるとともに、下流側部分がセンタリングゾーンSZに形成されている。そして前記待機ゾーンWZは、前記中間搬送装置30A,30Bからの箱状体1を受け入れ自在に、かつ受け入れた箱状体1をセンタリングゾーンSZ側へ搬出自在に構成されている。
【0033】
ここでセンタリング装置50は、ローラコンベヤ部51と、このローラコンベヤ部51の下方において横方向Bへ移動自在に配設された一対の移動体81A,81Bと、これら移動体81A,81Bにそれぞれ昇降自在に設けられた横押し体85A,85Bと、両移動体81A,81Bを互いに接近離間動させる駆動部91A,91Bなどから構成される。
【0034】
すなわち、ローラコンベヤ部51のフレーム本体52は、横方向Bで一対のコンベヤフレーム53と、両コンベヤフレーム53の下部間に設けられた連結フレーム54などにより構成され、そして、コンベヤフレーム53の下部間でかつ搬送方向Aにおける複数箇所には脚部材(機枠)55が連結されている。両コンベヤフレーム53間には、搬送方向Aにおける多数箇所に位置されてローラ56が遊転自在に設けられ、これらローラ56群の上面によって搬送面57が形成される。
【0035】
前記フレーム本体52内にはコンベヤ駆動手段60が配設されている。すなわち、ローラ56群の下方で搬送方向Aの両端にはそれぞれ反転用案内輪体61が配設されるとともに、これら反転用案内輪体61間には、ローラ56群の下方に位置されてユニットベース58が配設されている。そしてユニットベース58上には、両ゾーンWZ,SZに対応してそれぞれアキュームユニット70が設けられるとともに、アキュームユニット70の側方にはブレーキユニット75が対として配設されている。
【0036】
両コンベヤフレーム33の下部間にボックス状の駆動部フレーム62が設けられ、この駆動部フレーム62に減速機付きのモータ63が搭載されるとともに、モータ63の出力軸には駆動用輪体64が設けられている。さらに、モータ63の近くにおいて駆動部フレーム62側には、一対の反転用案内輪体65が設けられるとともに、位置調整自在な1個のテンション用案内輪体66が設けられている。
【0037】
駆動用の無端ベルトなどからなる無端回動体67は、両反転用案内輪体61と両アキュームユニット70とに亘って上方から掛けられて、前記ローラ56群に下方から当接自在に構成されるとともに、その当接により回転動力が伝達されるように構成されている。さらに、下位案内輪体68群に上方から掛けられるとともに、両反転用案内輪体65、テンション用案内輪体66に掛けられたのち、駆動用輪体64に掛けられることで、回動力が付与される構成になっている。すなわちローラ56群の多くは、コンベヤ駆動手段60の無端回動体67が下方から当接されることで駆動回転可能に構成されている。以上の61〜68などによりコンベヤ駆動手段60の一例が構成される。
【0038】
両ゾーンWZ,SZには、前記ローラ56群に対してコンベヤ駆動手段60を接断作用させる前記アキュームユニット70が配設されている。これらアキュームユニット70は、ユニットベース58との間に設けられた昇降ガイド手段71と、この昇降ガイド手段71に案内される昇降フレーム72と、ユニットベース58と昇降フレーム72との間に設けられた昇降用のエアアクチュエータ73と、前記昇降フレーム72における搬送方向Aの複数箇所に設けられた上位案内輪体74などにより構成されている。そして上位案内輪体74群は、前記無端回動体67に対して下方から当接自在に構成されている。
【0039】
ここで昇降ガイド手段71は搬送方向Aに沿って前後に一対が配設され、またエアアクチュエータ73は、昇降ガイド手段71の内側に位置されて搬送方向Aに沿って前後に一対(複数)が配設されている。以上の71〜74などによりアキュームユニット70の一例が構成される。
【0040】
各アキュームユニット70に沿って前記ユニットベース58側には、前記ローラ56群に対して当接離間作用する前記ブレーキユニット75が、それぞれ対として配設されている。すなわち、搬送方向Aにおいて両ゾーンWZ,SZ毎に配設されている前記ブレーキユニット75は、ユニットベース58との間に設けられた昇降ガイド手段76に案内される昇降体77と、これらユニットベース58と昇降体77との間に設けられた昇降用のエアアクチュエータ78と、前記昇降体77の上部に設けられ前記ローラ56群に対して下方から作用自在(当接自在)なブレーキ部材79などから構成されている。ここでブレーキ部材79は、たとえばゴムにより矩形ブロック状に形成されている。
【0041】
前記昇降ガイド手段76は搬送方向Aに沿って前後に一対が配設され、またエアアクチュエータ78は、昇降ガイド手段76の内側に位置されて搬送方向Aに沿って前後に一対(複数)が配設されている。以上の76〜79などによりブレーキユニット75の一例が構成される。
【0042】
前記アキュームユニット70のエアアクチュエータ73とブレーキユニット75のエアアクチュエータ78とは、前記ユニットベース58上に設けられた弁ユニット59の切り換わり動作によって、ローラ56群に対して可逆的に作用されるように構成されている。
【0043】
前記センタリングゾーンSZにおいて、両コンベヤフレーム53の下部間にボックス状のセンタリング部フレーム80が設けられ、このセンタリング部フレーム80側に一対の前記移動体81A,81Bが横方向Bへ移動自在に配設されている。すなわち、センタリング部フレーム80内で搬送方向Aの2箇所には、横方向Bに沿ったガイド軸(リニアシャフト)82が設けられ、これらガイド軸82にそれぞれ被ガイド体(リニアブッシュ)83A,83Bを介して支持案内されることで横方向Bへ移動自在な平板状の移動体81A,81Bが設けられている。
【0044】
そして、これら移動体81A,81Bにそれぞれ横押し体85A,85Bが昇降自在に設けられている。すなわち、両移動体81A,81Bにおける搬送方向Aの両端部には上下方向のガイド筒体84A,84Bが設けられている。横押し体85A,85Bは、搬送方向Aに沿って位置されるリンク板状の昇降板86A,86Bと、この昇降板86A,86Bの両端から垂下されかつ前記ガイド筒体84A,84Bに昇降自在に挿入されるガイドロッド87A,87Bと、前記昇降板86A,86Bから立設されるセンタリングバー88A,88B群などにより構成される。
【0045】
その際にセンタリングバー88A,88Bはロッド状であって、それぞれローラ56間に位置されるように5本(複数本)が立設されている。そして横押し体85A,85Bの昇降ストロークは、その上昇時に、センタリングバー88A,88B群がローラコンベヤ部51のローラ56間を通して搬送面57から突出し、また下降時に、センタリングバー88A,88B群が搬送面57から退入するように設定されている。
【0046】
両移動体81A,81Bを互いに接近離間動させる駆動部91A,91Bが設けられ、これら駆動部91A,91Bの駆動によって両横押し体85A,85Bのセンタリングバー88A,88B群は、離間限部分(原点)でローラコンベヤ部51のローラ56間を通して搬送面57から突出し、この突出した状態で互いに接近動し、接近限部分で搬送面57に対して退入したのち、この退入状態で互いに離間動すべく構成されている。
【0047】
すなわち駆動部91A,91Bは、両移動体81A,81Bに対応してそれぞれ(一対)設けられるもので、搬送方向Aで一対の保持枠92A,92Bが前記センタリング部フレーム80に連結されている。そして、保持枠92A,92Bにおける横方向Bの中央部寄りでかつ下側位置には、搬送方向Aに沿った駆動軸93A,93Bが回転自在に設けられている。また、両保持枠92A,92Bの外側寄りでかつ上側位置されて部分には、テークアップ機構94A,94Bを介して遊転輪体95A,95Bが設けられ、これら遊転輪体95A,95Bに対向される状態で前記駆動軸93A,93Bの両端部分にそれぞれ駆動輪体96A,96Bが設けられている。
【0048】
そして対向された駆動輪体96A,96Bと遊転輪体95A,95Bとに亘って、たとえばチェーンからなる無端回動体97A,97Bが巻回されている。すなわち、両駆動部91A,91Bには、それぞれ搬送方向Aで一対の無端回動体97A,97Bが、同期駆動自在として設けられる。その際に、上位の遊転輪体95A,95Bと下位の駆動輪体96A,96Bとの間に段差が生じるが、このとき遊転輪体95A,95Bの内側位置から駆動輪体96A,96Bの上方位置とに亘ってガイド部材98A,98Bを設けて無端回動体97A,97Bを摺接状に支持案内することで、段差は吸収される。
【0049】
これにより無端回動体97A,97Bは、ガイド部材98A,98Bにより支持案内される横方向Bで水平状の上位移動経路aと、ガイド部材98A,98Bの内端から駆動輪体96A,96Bに至る垂下移動経路bと、駆動輪体96A,96Bから遊転輪体95A,95Bに至る横方向Bで少し上昇状の下位移動経路cと、遊転輪体95A,95Bの反転案内による上昇移動経路dが生じるように配設される。
【0050】
そして、同期駆動自在として一対設けられた無端回動体97A,97Bの各1箇所と、横押し体85A,85Bの対応されるガイドロッド87A,87Bの下端部分とが、搬送方向Aに沿った連結ピン99A,99Bを介して相対回動自在に連結されている。
【0051】
前記センタリング部フレーム80の中央部分にはサーボモータ100A,100Bが取り付けられ、このサーボモータ100A,100Bの出力軸101A,101Bと前記駆動軸93A,93Bとが、たとえばチェーン形式の巻き掛け連動装置102A,102Bを介して連動連結されている。
【0052】
なお、待機ゾーンWZの下流端の部分には上手在荷検出手段103が設けられ、そしてセンタリングゾーンSZの中間部分には下手在荷検出手段104が設けられている。さらに移動体81A,81Bの移動範囲限に対応して、原点検出手段105A,105Bと出限検出手段106A,106Bとが設けられている。
【0053】
以上の51〜106A,106Bなどにより、前記中間搬送装置30A,30Bから受け入れた箱状体1を横方向Bの中央部分へ移動させるセンタリング装置50の一例が構成される。ここでセンタリング装置50のコンベヤ幅Wαは、前記中間搬送装置30A,30Bのコンベヤ幅Wに対して2倍以上に、すなわち、Wα>2Wに設定されており、以て前記中間搬送装置30A,30Bから箱状体1を、横方向Bのいずれかに片寄った状態で受け入れ可能に構成されている。
【0054】
前記下手側搬送装置110はローラコンベヤ形式であって、脚部材(機枠)111上には横方向Bで一対のコンベヤフレーム112が配設され、両コンベヤフレーム112間には、搬送方向Aにおける多数箇所に位置されてローラ113が遊転自在に設けられている。そして両コンベヤフレーム112間にはコンベヤ駆動手段115が配設されている。
【0055】
すなわち、ローラ113群の下方において、コンベヤフレーム112側の両端にはそれぞれ反転用案内輪体116が配設されるとともに、これら反転用案内輪体116間には、ローラ113群の下方に位置されて押圧用案内輪体117群が配設されている。そして両コンベヤフレーム112の下部間に駆動部フレーム118が設けられ、この駆動部フレーム118に減速機付きのモータ119が搭載されるとともに、モータ119側からの出力軸には駆動用輪体120が設けられている。さらにモータ119の近くにおいて、コンベヤフレーム112側には、一対の反転用案内輪体121などが設けられている。
【0056】
駆動用の無端ベルトなどからなる無端回動体122は、両反転用案内輪体116と押圧用案内輪体117群とに亘って上方から掛けられて、前記ローラ113群に下方から当接自在に構成されるとともに、その当接により回転動力が伝達されるように構成されている。さらに、両反転用案内輪体121に掛けられたのち、駆動用輪体120に掛けられることで、回動力が付与される構成になっている。すなわちローラ113群は、コンベヤ駆動手段115の無端回動体122が下方から当接されることで駆動回転可能に構成されている。
【0057】
以上の116〜122などによりコンベヤ駆動手段115の一例が構成され、そして111〜122などにより、センタリング装置50によりセンタリングした箱状体1を受け入れ可能な下手側搬送装置110の一例が構成される。ここで下手側搬送装置110のコンベヤ幅Wは、前記中間搬送装置30A,30Bのコンベヤ幅Wなどと同じように設定されている。そして下手側搬送装置110は、そのコンベヤ幅中心をセンタリング装置50のコンベヤ幅中心に合わせた状態で配設されている。
【0058】
なお、各検出手段24A,24B、40A,40B、103、104、105A,105B、106A,106Bは、たとえば光電管形式からなる。
以下に、上記した実施の形態1における合流作用を説明する。
【0059】
なお、以下において、合流される箱状体は上下高さの異なる2種類であって、主として図8、図9に示すように、上手側搬送装置10Aにより搬送される大型の箱状体1A〜1Aと、上手側搬送装置10Bにより搬送される小型の箱状体1B〜1Bとで示されている。
【0060】
合流作業を行うに際し、上手側搬送装置10A,10Bと下手側搬送装置110とを駆動するとともに、センタリング装置50のローラコンベヤ部51を駆動している。すなわち、上手側搬送装置10A,10Bや下手側搬送装置110においては、モータ19A,19B、119により駆動用輪体20A,20B、120を回転駆動することで、無端回動体22A,22B、122を回動させて、ローラ13A,13B、113群を搬送回転させている。
【0061】
またセンタリング装置50のローラコンベヤ部51においては、コンベヤ駆動手段60のモータ63により駆動用輪体64を回転駆動することで、無端回動体67を回動させている。その際にローラ56群に対して、両アキュームユニット70が非作用状態に、両ブレーキユニット75が作用状態にあり、以てローラ56群は非回転となっている。そして中間搬送装置30A,30Bは非駆動状態にある。
【0062】
上述のような駆動状態において、箱状体1A〜1A、1B〜1Bを上手側搬送装置10A,10Bの上流端に順次投入させる。この上手側搬送装置10A,10Bにおいては、無端回動体22A,22Bを回動させて、ローラ13A,13B群を搬送回転させており、以てローラ13A,13B群上に投入した箱状体1A〜1A、1B〜1Bを下流側に搬送し得る。その際に、下流端のストッパ手段23A,23Bが突出動されており、したがって図2や図8の(a)に示すように、先頭の箱状体1A,1Bをストッパ手段23A,23Bに当接して停止し得るとともに、後行の箱状体1A,1Bを先頭の箱状体1A、1Bに当接させて停止し得、以て箱状体1A〜1A,1B〜1B群をストレージ状とし得る。
【0063】
そして、ストッパ手段23A,23Bに当接して停止している先頭の箱状体1A,1Bは切り出し検出手段24A,24Bにより検出されており、このとき中間搬送装置30A,30B上が空で送り出し検出手段40A,40Bが非検出のとき、この中間搬送装置30A,30Bは、モータ36A,36Bにより駆動用輪体37A,37Bを回転駆動して、無端ベルト39A,39Bを搬送回転させるとともに、ストッパ手段23A,23Bを退入動させる。
【0064】
これにより、上手側搬送装置10A,10Bによって先頭の箱状体1A,1Bを切り出し搬送するとともに、この切り出した先頭の箱状体1A,1Bを中間搬送装置30A,30Bにより受け取って搬送し得る。そして、上手側搬送装置10A,10Bによる箱状体1A,1Bの切り出しが終了した時点でストッパ手段23A,23Bを突出動させ、以て次の箱状体1A,1Bをストッパ手段23A,23Bにより停止させる。また中間搬送装置30A,30Bにより搬送している先頭の箱状体1A,1Bを送り出し検出手段40A,40Bにより検出動することで、モータ36A,36Bの駆動を停止させて、無端ベルト39A,39Bによる搬送を停止させる。これにより、図2の仮想線イや図8の(b)に示すように、中間搬送装置30A,30Bにそれぞれ1個の箱状体1A、1Bを停止させた状態にし得る。
【0065】
このような状態から所期の合流搬送が行われる。すなわち、中間搬送装置30A,30Bにおいては、次に送り出す箱状体1A,1Bがいずれかが決定されている。そして決定されている側の中間搬送装置、たとえば中間搬送装置30Aのモータ36Aを駆動して、無端ベルト39Aにより箱状体1Aの搬送を行う。このときセンタリング装置50の待機ゾーンWZにおいては、弁ユニット59の切り換わり動作によって、ローラ56群に対してアキュームユニット70を作用させるとともに、ブレーキユニット75を非作用としている。
【0066】
これにより、中間搬送装置30Aから送り出された箱状体1Aを待機ゾーンWZの一側において片寄り状で受け取り、その受け取り側の位置で搬送し得る。このとき、センタリングゾーンSZが不十分であったとき、すなわちセンタリングゾーンSZが在荷中や、センタリングバー88A,88Bが搬送面57に対して突出中のとき、箱状体1Aを上手在荷検出手段103が検出することに基づいて弁ユニット59を切り換わり動作させ、ローラ56群に対してアキュームユニット70を非作用にするとともに、ブレーキユニット75を作用させる。これにより図2の仮想線ロや、図4の実線や、図8の(c)に示すように、搬送してきた箱状体1Aを待機ゾーンWZの下流端部分で停止し得る。
【0067】
また、センタリングゾーンSZが十分であったとき、すなわちセンタリングゾーンSZに箱状体が存在せず、しかもセンタリングバー88A,88Bが搬送面57に対して退入して下位移動経路cを移動中(後述する。)、または上昇移動経路dを上昇移動中(図6参照)、若しくは上昇移動経路dを上昇して搬送面57から突出し上位移動経路aの外端で停止中のとき、箱状体1Aを上手在荷検出手段103が検出することに関係なく、両ゾーンWZ,SZにおいては、アキュームユニット70を作用させるとともに、ブレーキユニット75を非作用としている。
【0068】
したがって、待機ゾーンWZで搬送してきた箱状体1Aを、引き続いてセンタリングゾーンSZで搬送し得、そしてセンタリングゾーンSZ上の箱状体1Aを下手在荷検出手段104が検出することに基づいて、センタリングゾーンSZに対応する弁ユニット59を切り換わり動作させ、ローラ56群に対してアキュームユニット70を非作用にするとともに、ブレーキユニット75を作用させる。これにより図2や図4の各仮想線ハや図6の実線や図9の(a)に示すように、搬送してきた箱状体1AをセンタリングゾーンSZの所定位置で停止し得る。
【0069】
その際に、箱状体1Aが上手在荷検出手段103の部分を通過することで、他側の中間搬送装置30Bのモータ36Bを駆動させて、無端ベルト39Bによる搬送を行う。これにより図9の(a)に示すように、中間搬送装置30Bから送り出された箱状体1Bを待機ゾーンWZの他側において片寄り状で受け取り、その受け取り側の位置で搬送し得る。また、このとき一側の中間搬送装置30Aでは、上手側搬送装置10Aから切り出された次の箱状体1Aを受け入れている。
【0070】
前述したようにセンタリングゾーンSZの所定位置に停止させた箱状体1Aに対してセンタリングが行われる。すなわち、センタリングバー88A,88Bは、その移動体81A,81Bを原点検出手段105A,105Bにより検出することで、外側の位置で一旦停止させている。そして両原点検出手段105A,105Bからの検出信号と下手在荷検出手段104からの検出信号とが入ることで、両サーボモータ100A,100Bを同期駆動させ、無端回動体97A,97Bを回動させる。
【0071】
これにより、無端回動体97A,97Bの回動に伴って、まず連結ピン99A,99Bが上昇移動経路dを上昇移動して、センタリングバー88A,88Bを搬送面57から突出させて上位移動経路aの外端に位置させる。次いで連結ピン99A,99Bが上位移動経路aを中央に向けて移動して、搬送面57から突出しているセンタリングバー88A,88Bを、互いに接近する方向に移動させる。これにより、センタリングゾーンSZの一側片寄りの位置に停止させている箱状体1Aの一側の側面にセンタリングバー88Aを当接して、この箱状体1Aを、ローラ56群上において中央部側へと横押し移動させる。その際に横押し体85A,85Bを、搬送方向Aの両側において無端回動体97A,97Bに連結したことで、その横押し移動は安定して行える。
【0072】
そして連結ピン99A,99Bが上位移動経路aの中央端に達することで横押し移動は停止され、その際に箱状体1Aが惰性移動したとき、反対側から接近移動しているセンタリングバー88Bに反対側の側面が当接して、それ以上の惰性移動を阻止する。これにより図6の仮想線や図9の(b)に示すように、箱状体1AをセンタリングゾーンSZの中央部分にセンタリング移動させて、下手側搬送装置110の上流端に対向させ得る。このとき、中間搬送装置30Bから送り出された箱状体1Bを待機ゾーンWZの他側において片寄り状で搬送し、待機ゾーンWZの下流端部分で停止し得る。また、他側の中間搬送装置30Bでは、上手側搬送装置10Bから切り出された次の箱状体1Bを受け入れている。
【0073】
前述したように上位移動経路aの中央端に達した連結ピン99A,99Bは垂下移動経路bを下降移動し、以て図5や図7に示すように、センタリングバー88A,88Bを搬送面57から退入させる。その際にセンタリングバー88A,88Bが、起立状態で真下に沈む状態になることで、箱状体1A側に引っ掛かることなく退入動し得る。
【0074】
そしてこのとき、上位移動経路aの中央端に達した移動体81A,81Bを出限検出手段106A,106Bが検出することで、両ゾーンWZ,SZにおいては、アキュームユニット70を作用させるとともに、ブレーキユニット75を非作用とする。これにより図2の仮想線ニや図5の仮想線や図9の(c)に示すように、センタリングゾーンSZの中央部分にセンタリング移動させた箱状体1Aを送り出し搬送するとともに、この箱状体1Aを下手側搬送装置110により受け取って下手へと搬送し得る。
【0075】
その際に両センタリングバー88A,88Bを搬送面57から退入させていることで、箱状体1Aの送り出し搬送は、センタリングバー88A,88Bに引っ掛かることもなく、また搬出した箱状体1Aの姿勢が乱れることもなく、常に円滑に行える。
【0076】
これと同時に、待機ゾーンWZの終端他側位置に受け入れていた箱状体1Bを、図5の仮想線や図7の仮想線や図9の(c)に示すように、待機ゾーンWZから搬出してセンタリングゾーンSZへ搬入し得る。その際にセンタリングバー88A,88Bは、搬送面57から退入して下位移動経路cを外側へと移動していることで、箱状体1BのセンタリングゾーンSZへの搬入は何ら支障なく行える。すなわち、両センタリングバー88A,88Bの離間移動(復帰移動)時に次の箱状体1Bの搬入を効率良く行え、以て低い動作速度で高能力を発揮し得、安定度が高いものとなる。さらにこのとき、中間搬送装置30Aから送り出された箱状体1Aを待機ゾーンWZの一側において片寄り状で受け取り、その受け取り側の位置で搬送し得る。
【0077】
上述のような動作によって、搬送方向Aに対して横方向Bに一対設けられた上手側搬送装置10A,10Bにより搬送してきた箱状体1A〜1A,1B〜1Bを、単数の下手側搬送装置110に合流し得る。その際に下手側搬送装置110に合流された箱状体1A〜1A,1B〜1Bは、ローラ113群に支持されて下流側へと搬送し得る。
【0078】
なお合流は、上手側搬送装置10A,10Bにより搬送してきた箱状体1A〜1A,1B〜1Bを、必ずしも交互に行う必要はなく、上手側搬送装置10A,10Bの一方からの連続して合流させてもよい。
[実施の形態2]
以下に、本発明の実施の形態2を図10に基づいて説明する。
【0079】
上記した実施の形態1では、搬送方向Aに対して横方向Bに一対設けられた上手側搬送装置10A,10Bにより搬送してきた箱状体1A〜1A,1B〜1Bを、単数の下手側搬送装置110に合流させる形式が示されているが、これは上手側搬送装置が3以上に設けられた形式などであってもよい。すなわち図10においては、3基の上手側搬送装置10A,10B,10Cと、これに対応する中間搬送装置30A,30B,30Cなどからなる合流設備としている。
【0080】
この実施の形態2によると、中央の中間搬送装置30Cから送り出された箱状体1Cを待機ゾーンWZの中央部において受け取り、図10の(a)に示すように、待機ゾーンWZで搬送し得る。そして、待機ゾーンWZで搬送してきた箱状体1Cを、引き続いてセンタリングゾーンSZで搬送して、図10の(b)に示すように、センタリングゾーンSZの所定位置で停止し得る。このとき所定位置は、下手搬送装置110に対向した位置となる。
【0081】
上記した実施の形態1、2においては、被搬送物として箱状体1A〜1A,1B〜1B,1C〜1Cが示されているが、これは物品、小包物、書籍などの被搬送物であってもよい。
【0082】
上記した実施の形態1では、無端回動体97A,97Bと横押し体85A,85Bとを相対回動自在に連結することで、横押し体85A,85Bを横方向の上位移動経路aや下位移動経路cなどで移動させる形式が示されているが、これはガイドレールとガイドローラとにより横押し体85A,85Bを横方向の上位移動経路aや下位移動経路cなどで移動させる形式などであってもよい。
【0083】
上記した実施の形態1、2では、上手側搬送装置10A,10B,10Cと下手側搬送装置110との間に、中間搬送装置30A,30B,30Cとセンタリング装置50とを設けた形式が示されているが、これは中間搬送装置30A,30B,30Cを省略した形式などであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の実施の形態1を示し、合流設備の一部切り欠き平面図である。
【図2】同合流設備の一部切り欠き側面図である。
【図3】同合流設備におけるセンタリング装置部分の一部切り欠き平面図である。
【図4】同合流設備におけるセンタリング装置部分のセンタリング時の一部切り欠き側面図である。
【図5】同合流設備におけるセンタリング装置部分の非センタリング時の一部切り欠き側面図である。
【図6】同合流設備におけるセンタリング装置部分のセンタリング時の一部切り欠き正面図である。
【図7】同合流設備におけるセンタリング装置部分の非センタリング時の一部切り欠き正面図である。
【図8】同合流設備における合流作用を説明する概略平面図である。
【図9】同合流設備における合流作用を説明する概略平面図である。
【図10】本発明の実施の形態2を示し、合流設備における合流作用を説明する概略平面図である。
【符号の説明】
【0085】
1 箱状体(被搬送物)
1A〜1A 大型の箱状体(被搬送物)
1B〜1B 小型の箱状体(被搬送物)
1C〜1C 箱状体(被搬送物)
10A 上手側搬送装置
10B 上手側搬送装置
10C 上手側搬送装置
13A ローラ
13B ローラ
15A コンベヤ駆動手段
15B コンベヤ駆動手段
23A ストッパ手段
23B ストッパ手段
24A 切り出し検出手段
24B 切り出し検出手段
24C 切り出し検出手段
30A 中間搬送装置
30B 中間搬送装置
30C 中間搬送装置
40A 送り出し検出手段
40B 送り出し検出手段
40C 送り出し検出手段
50 センタリング装置
51 ローラコンベヤ部
56 ローラ
57 搬送面
59 弁ユニット
60 コンベヤ駆動手段
67 無端回動体
70 アキュームユニット
75 ブレーキユニット
81A 移動体
81B 移動体
82 ガイド軸
84A ガイド筒体
84B ガイド筒体
85A 横押し体
85B 横押し体
86A 昇降板
86B 昇降板
87A ガイドロッド
87B ガイドロッド
88A センタリングバー
88B センタリングバー
91A 駆動部
91B 駆動部
97A 無端回動体
97B 無端回動体
99A 連結ピン
99B 連結ピン
103 上手在荷検出手段
104 下手在荷検出手段
105A 原点検出手段
105B 原点検出手段
106A 出限検出手段
106B 出限検出手段
110 下手側搬送装置
113 ローラ
115 コンベヤ駆動手段
A 搬送方向
B 横方向
WZ 待機ゾーン
SZ センタリングゾーン
a 上位移動経路
b 垂下移動経路
c 下位移動経路
d 上昇移動経路
上手側搬送装置10A,10Bのコンベヤ幅
中間搬送装置30A,30Bのコンベヤ幅
Wα センタリング装置50のコンベヤ幅
下手側搬送装置110のコンベヤ幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送方向に対して横方向に複数設けられた上手側搬送装置により搬送してきた被搬送物を、単数の下手側搬送装置に合流させる合流設備であって、上手側搬送装置と下手側搬送装置との間には、被搬送物を横方向の中央部分へ移動させるセンタリング装置が設けられ、このセンタリング装置は、ローラコンベヤ部と、このローラコンベヤ部の下方において横方向へ移動自在に配設された一対の移動体と、これら移動体にそれぞれ昇降自在に設けられた横押し体と、両移動体を互いに接近離間動させる駆動部とからなり、両横押し体は、離間限部分でローラコンベヤ部のローラ間を通して搬送面から突出し、この突出した状態で互いに接近動し、接近限部分で搬送面に対して退入したのち、この退入状態で互いに離間動すべく構成されていることを特徴とする合流設備。
【請求項2】
駆動部は両移動体に対応して一対が設けられ、両駆動部は、横方向の上位移動経路と下位移動経路が生じるように配設された無端回動体を有し、この無端回動体の1箇所と横押し体とが相対回動自在に連結されていることを特徴とする請求項1記載の合流設備。
【請求項3】
無端回動体は、同期駆動自在として搬送方向で一対が設けられ、両無端回動体の各1箇所と横押し体とが相対回動自在に連結されていることを特徴とする請求項2記載の合流設備。
【請求項4】
上手側搬送装置と下手側搬送装置との間には、上手側搬送装置からの被搬送物を受け入れ自在な複数の中間搬送装置と、この中間搬送装置からの被搬送物を受け入れ自在なセンタリング装置とが設けられ、前記上手側搬送装置は、その下流端から被搬送物を切り出し可能に構成され、前記中間搬送装置は、被搬送物を1個ずつ取り扱い可能に構成され、前記センタリング装置は、その上流側部分が待機ゾーンに形成されるとともに、下流側部分が両横押し体を配設したセンタリングゾーンに形成され、前記待機ゾーンは、中間搬送装置群からの被搬送物を受け入れ自在に、かつ受け入れた被搬送物をセンタリングゾーン側へ搬出自在に構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の合流設備。
【請求項5】
上手側搬送装置が横方向で一対であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の合流設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−56645(P2006−56645A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−238957(P2004−238957)
【出願日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】