説明

吊り戸のガイド装置及び同装置の施工方法

【課題】床面の構造材の種類にかかわらず、外筒を床面の下穴にしっかりと固定することができる吊り戸のガイド装置及び同装置の施工方法を提供する。
【解決手段】床面4に形成された下穴13に挿入固定される外筒7と、ガイドピン5を突出引退自在に収容保持して外筒7内に嵌め込み固定される内筒8とを備え、外筒7に上下縦方向で下端に開口したスリット9を形成し、外筒7のスリット9が設けられている部分の内径を外筒7の下部にかけて小さくなるよう形成し、外筒7内に内筒8を嵌め込むことにより外筒7の下部が拡開されて外筒7が床面4の下穴13に固定されるようになした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、吊り戸の下部をガイドするための吊り戸のガイド装置及び同装置の施工方法に関するものである。さらに詳しくは、吊り戸のガイド装置の外筒を床面の下穴に固定する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、特開平4−297687号公報(特許文献1)に示されるように、吊り戸本体が上レールにランナーを介して走行自在に吊り下げられ、床面に磁力にて突出引退自在に設けられたガイドピンが吊り戸本体の下端面に形成された走行溝にその突出状態で挿入されて走行ガイドを行う吊り戸のガイド装置が知られている。この吊り戸のガイド装置は、図8に示すように、床面4の下穴に固定される外筒7と、ガイドピン5を突出引退自在に収容保持して外筒7内に嵌め込み固定される内筒8とを備えている。
【特許文献1】特開平4−297687号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来例である吊り戸のガイド装置においては、図8に示すように、外筒7の外周に係止突起10を形成して外筒7が床面4の下穴から抜けないようにしている。このような係止突起10を外筒7の外周に設けた場合、木質下地に施工する際には外筒7の係止突起10が木質下地と係合して、外筒7が床面4の下穴から抜けにくくなるが、コンクリートスラブに施工する際には係止突起10がコンクリートスラブと係合せず、外筒7を床面4の下穴にしっかりと固定させることができないという問題があった。
【0004】
本願発明は、上記背景技術に鑑みてなしたものであり、その目的は、床面の構造材の種類にかかわらず、外筒を床面の下穴にしっかりと固定することができる吊り戸のガイド装置及び同装置の施工方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本願請求項1記載の発明は、吊り戸本体が上レールにランナーを介して走行自在に吊り下げられ、床面に磁力にて突出引退自在に設けられたガイドピンが吊り戸本体の下端面に形成された走行溝にその突出状態で挿入されて走行ガイドを行う吊り戸のガイド装置において、床面に形成された下穴に挿入固定される外筒と、ガイドピンを突出引退自在に収容保持して外筒内に嵌め込み固定される内筒とを備え、外筒に上下縦方向で下端に開口したスリットを形成し、外筒のスリットが設けられている部分の内径を外筒の下部にかけて小さくなるよう形成し、外筒内に内筒を嵌め込むことにより外筒の下部が拡開されて外筒が床面の下穴に固定されるようになしている。
【0006】
本願請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の吊り戸のガイド装置において、外筒のスリットが設けられている部分において外筒を外筒の下部にかけて肉厚に形成したことを特徴としている。
【0007】
本願請求項3記載の発明は、上記請求項1又は2記載の吊り戸のガイド装置において、外筒のスリットが設けられている部分の外面に係止突起を形成することにより、外筒が床面の下穴に係合されるようになしたことを特徴としている。
【0008】
本願請求項4記載の発明は、吊り戸本体が上レールにランナーを介して走行自在に吊り下げられ、床面に磁力にて突出引退自在に設けられたガイドピンが吊り戸本体の下端面に形成された走行溝にその突出状態で挿入されて走行ガイドを行う吊り戸のガイド装置の施工方法において、請求項1乃至3のいずれか一項記載の吊り戸のガイド装置の外筒を床面に形成された下穴に挿入し、外筒内に内筒を嵌め込むことにより外筒の下部を拡開させて外筒を床面の下穴に固定することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本願請求項1記載の発明の吊り戸のガイド装置においては、外筒内に内筒を嵌め込む際の圧力によって外筒の下部が拡開されるので、床面の構造材の種類にかかわらず、外筒を床面の下穴にしっかりと固定することができる。
【0010】
本願請求項2記載の発明の吊り戸のガイド装置においては、特に、外筒のスリットが設けられている部分において外筒を外筒の下部にかけて肉厚に形成することで、固定する際に押圧される外筒の下部の強度を保つことができるとともに、より強固に外筒を床面の下穴に固定することができる。
【0011】
本願請求項3記載の発明の吊り戸のガイド装置においては、特に、外筒のスリットが設けられている部分の外面に形成された係止突起によって、外筒が床面の下穴に係合し、より確実に固定することができる。
【0012】
本願請求項4記載の発明の吊り戸のガイド装置の施工方法においては、外筒内に内筒を嵌め込む際の圧力によって外筒の下部を拡開させるので、床面の構造材の種類にかかわらず、外筒を床面の下穴にしっかりと固定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1乃至図5は、本願発明の第1の実施形態である吊り戸のガイド装置を示している。この実施形態の吊り戸のガイド装置では、吊り戸本体1が上レール2にランナー3を介して走行自在に吊り下げられ、床面4に磁力にて突出引退自在に設けられたガイドピン5が吊り戸本体1の下端面に形成された走行溝6にその突出状態で挿入されて走行ガイドを行うものである。この場合に、図1に示すように、床面4に形成された下穴13に挿入固定される外筒7と、ガイドピン5を突出引退自在に収容保持して外筒7内に嵌め込み固定される内筒8とを備え、外筒7に上下縦方向で下端に開口したスリット9を形成し、外筒7のスリット9が設けられている部分の内径を外筒7の下部にかけて小さくなるよう形成し、外筒7内に内筒8を嵌め込むことにより外筒7の下部が拡開されて外筒7が床面4の下穴13に固定されるようになしている。
【0014】
以下、この実施形態の吊り戸のガイド装置を、より具体的詳細に説明する。図2、図4に示すように、吊り戸本体1の上端の両端部にはランナー3が設けてあり、これらランナー3は天井などに取付けた上レール2に走行自在に嵌め込まれており、吊り戸本体1は、ランナー3を介して上レール2に走行自在に吊り下げられている。上レール2の下方の床面4には図2乃至図5に示すように、上レール2に平行にガイドピン5が適宜間隔を隔てて磁力にて突出引退自在に設けてある。
【0015】
吊り戸本体1の下端面には全長にわたって走行溝6が形成されている。図3に示すように、走行溝6の両端部にはそれぞれ吸引磁石11が取付けられており、この吸引磁石11はいずれもN極とS極とが走行溝6の長手方向に並ぶように配置されている。この場合、両吸引磁石11の外側には同じ極が位置し且つ両吸引磁石11の内側には同じ極が位置するようにされている。また、上記吸引磁石11の両側には鉄板のような磁性体にて形成された傾斜ガイド12が設けられている。
【0016】
次に、床面4にガイドピン5を突出引退自在に設ける構成について説明する。図1に示すように、床面4に形成された下穴13に外筒7を挿入し、外筒7内に内筒8を嵌め込むことにより外筒7の下部が拡開されて外筒7が床面4の下穴13に固定されるようになっている。この外筒7は上下縦方向で下端に開口したスリット9を有し、外筒7のスリット9が設けられている部分の内径は外筒7の下部にかけて小さくなるよう形成されている。また、外筒の下端に一段の係止突起10を形成して、下穴13の周壁と係合するようになしている。ここで、外筒7の上端部にはフランジ部14が設けてあり、外筒7の挿入深さを決めている。さらに、内筒8の上端部の鍔部15が外筒7のフランジ部14に載置されて嵌め込み深さが決められるものであり、また、この場合、内筒8の下端部が外筒7の下端部よりも若干下方に位置して外筒7の下部が確実に拡開されるようになっている。内筒8にはガイドピン5が突出引退自在に収容されている。ガイドピン5には縦方向に長くなった長孔16が設けてあり、内筒8に固着された横ピン17がガイドピン5の長孔16に挿通してあって、これにより、内筒8に対して長孔16が横ピン17に対してスライドできる範囲のみガイドピン5が上下方向に移動できるように設定してある。
【0017】
ガイドピン5の上端部には磁石18が設けられ、この磁石18はN極とS極が上下方向に並ぶようにしてあり、ガイドピン5に設けた磁石18の上面側が上記吸引磁石11の外側に位置する極と同極にしてある。また、ガイドピン5の下端部に下磁石19を設け、内筒8の壁部にガイドピン5が上方に突出した状態でガイドピン5の下端部の下磁石19に磁着する保持用磁石20を設けてある。
【0018】
上記のようにして複数のガイドピン5を床面4に突出引退自在に取付けるのであるが、吊り戸本体1の走行軌跡上に位置する複数のガイドピン5は一直線上に位置させる必要がある。
【0019】
なお、ガイドピン5は内筒8の中心に対して偏芯させてもよい。この場合、ガイドピン5を嵌め込んでいる内筒8を外筒7に対して回転することにより、平面視におけるガイドピン5の位置を調整し、吊り戸本体1の走行軌跡(つまり走行溝6の走行軌跡)に合わせることができるものである。
【0020】
しかして、ランナー3を介して上レール2に吊り下げた吊り戸本体1を走行させ、吊り戸本体1の下端面部の走行溝6の端部の吸引磁石11の内側の極(実施形態ではS極)が床面4下に引退しているガイドピン5と対向する位置までくると、吸引磁石11の内側の極とガイドピン5の上端部に設けた磁石18の上面の極とが異極であるため磁力によりガイドピン5が上方に引き上げられてガイドピン5が走行溝6内に入り込む。このようにガイドピン5が上方に引き上げられると、ガイドピン5の下端部に設けた下磁石19が内筒8の胴部の上下方向の略中間部に設けた保持用磁石20と対向して磁着され、これによりガイドピン5が上方に突出して吊り戸本体1の下端面部の走行溝6内に入り込んだ状態が保持される。したがって、この状態で吊り戸本体1を更に移動させると、上記吊り戸本体1の下端面部の走行溝6がガイドピン5にガイドされながら吊り戸本体1が移動することになって、吊り戸本体1の下端部の振れを防止することができる。図3にガイドピン5が上方に突出して吊り戸本体1の下端面部の走行溝6内に入り込んで振れ止めをしながら吊り戸本体1の走行をガイドしている状態を示している。
【0021】
上記のようにガイドピン5を走行溝6内に突入させてガイドしながら吊り戸本体1を走行させて吊り戸本体1の走行溝6の他端部に設けた吸引磁石11の外側の極(実施形態ではN極)がガイドピン5の位置まで来ると、吸引磁石11の外側の極とガイドピン5の上端部に設けた磁石18の上面の極が同極であるため反発しあってガイドピン5が下方に押し下げられる力が作用する。この場合、ガイドピン5の上端部の磁石18と吸引磁石11とが反発して両者を引き離す磁力が、ガイドピン5の下端部に設けた下磁石19と内筒8の胴部に設けた保持用磁石20とが吸引する磁力よりも大きく設定してあり、このため、走行溝6の他端部に設けた吸引磁石11の外側に位置する極がガイドピン5の上面と対向する位置になると、互いに同極であるためガイドピン5が反発して下方に移動して内筒8内に没入するのである。
【0022】
このように吊り戸本体1が通過した後は、ガイドピン5が内筒8内に没入して床面4下に後退するので、床面4を歩行する場合などガイドピン5が邪魔になることがないものである。
【0023】
また、内筒8とガイドピン5間にごみが侵入してガイドピン5の動きが阻害されるような場合には、板状の治具(図示せず)を内筒8の鍔部15と外筒7のフランジ部14間に挿入して持ち上げ、ガイドピン5を収容保持する内筒8を上方に引き抜き、進入したごみを除去してその保守を行えるようにしてある。
【0024】
すでに述べたように、外筒7は上下縦方向で下端に開口したスリット9を有し、外筒7のスリット9が設けられている部分の内径は外筒7の下部にかけて小さくなるよう形成されている。ここで、外筒7を床面4の下穴に固定するには、まず下穴13内に上方より外筒7を挿入して配置し、外筒7内に内筒8を緩く挿入する。内筒8の外径は外筒7の上端の内径よりも小さいので、この挿入は容易であるが、内筒8の外径は外筒7の下端の内径よりも大きいので、内筒8は外筒7の中ほどで静止した状態となる。この静止状態において、ガイドピン5が内筒8の中心に対して偏芯されている場合には、内筒8を外筒7に対して回転することにより、平面視におけるガイドピン5の位置を調整する。そして、外筒7内に内筒8を木槌などで打ち込むことにより、内筒8が外筒7に圧入される。この場合、内筒8の外径は外筒7の下端の内径よりも大きいので、内筒8により押圧されることによりスリット9の部分でラッパ状に拡開された外筒7の下部が下穴13の周壁に食い込み、係止突起10が上方への不意な抜けを防止するようになっている。ここで、内筒8の嵌め込み深さは内筒8の上端部の鍔部15が外筒7のフランジ部14に載置されて決められるが、内筒8の下端部が外筒7の下端部よりも若干下方に位置していることから、内筒8の挿入により外筒7の下部を確実に拡開させるようになっている。
【0025】
したがって、この実施形態の吊り戸のガイド装置においては、外筒7内に内筒8を嵌め込む際の圧力によって外筒7の下部が拡開されるので、床面4の構造材の種類にかかわらず、外筒7を床面4の下穴13にしっかりと固定することができる。
【0026】
なお、この外筒7、内筒8とも樹脂により構成してもよいし、外筒7を樹脂、内筒8を金属により構成してもよい。また、スリット9は少なくとも対向する側面に一対設けられていればよく、十字割にしてもよいし、複数設けてもよい。
【0027】
図6は、本願発明の第2の実施形態である吊り戸のガイド装置を示している。ここでは、上記第1の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。この吊り戸のガイド装置は、図6に示すように、外筒7のスリット9が設けられている部分において外筒7を外筒7の下部にかけて肉厚に形成しているが、外筒7の外面に係止突起は形成していない。
【0028】
この場合、スリット9の部分でラッパ状に拡開された外筒7の下端部が肉厚であるため、内筒8の押圧に耐えうると同時に、より強い力で外筒7の下部が下穴13の周壁に食い込むことになる。
【0029】
したがって、外筒7のスリット9が設けられている部分において外筒7を外筒7の下部にかけて肉厚に形成することで、固定する際に押圧される外筒7の下部の強度を保つことができるとともに、より強固に外筒7を床面4の下穴13に固定することができる。
【0030】
図7は、本願発明の第3の実施形態である吊り戸のガイド装置を示している。ここでは、上記第2の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第2の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。この吊り戸のガイド装置は、図7に示すように、外筒7のスリット9が設けられている部分の外面に多段の係止突起10を形成することにより、外筒7が床面4の下穴13に係合されるようになしている。また、外筒7のスリット9が設けられている部分において外筒7を外筒7の下部にかけて肉厚に形成している。
【0031】
この場合、スリット9の部分でラッパ状に拡開された外筒7の外面に係止突起10が多段に形成されているため、この係止突起10が下穴13の周壁と係合し、外筒7の上方への不意な抜けを防止するようになっている。また、スリット9の部分でラッパ状に拡開された外筒7の下端部が肉厚であるため、内筒8の押圧に耐えうると同時に、より強い力で外筒7の下部が下穴13の周壁に食い込むことになる。
【0032】
したがって、外筒7の外面に形成された係止突起10によって、外筒7が床面4の下穴13に係合し、より確実に、そして、より強固に固定することができる。
【0033】
なお、この係止突起10は外筒7のスリット9が設けられている部分の外面に浅溝加工を施して形成してもよいし、ねじ加工やローレット加工を施して形成してもよい。
【0034】
更に、請求項4記載の吊り戸のガイド装置の施工方法について説明する。これらの実施形態においては、図1、図6、図7に示すように、床面4にドリルにより下穴13を穿孔する。ここで下穴13の内径は外筒7の外径よりも若干大きく設定され、かつ下穴13の深さは外筒7の長さよりも若干大きく設定されるようになしている。この下穴13内に上方より外筒7を挿入して配置し、外筒7内に内筒8を緩く挿入する。内筒8の外径は外筒7の上端の内径よりも小さいので、この挿入は容易であるが、内筒8の外径は外筒7の下端の内径よりも大きいので、内筒8は外筒7の中ほどで静止した状態となる。この静止状態において、ガイドピン5が内筒8の中心に対して偏芯されている場合には、内筒8を外筒7に対して回転することにより、平面視におけるガイドピン5の位置を調整する。そして、外筒7内に内筒8を木槌などで打ち込むことにより、内筒8が外筒7に圧入される。
【0035】
この場合、内筒8の外径は外筒7の下端の内径よりも大きいので、内筒8により押圧されることによりスリット9の部分でラッパ状に拡開された外筒7の下部が下穴13の周壁に食い込むことになる。ここで、内筒8の嵌め込み深さは内筒8の上端部の鍔部15が外筒7のフランジ部14に載置されて決められが、内筒8の下端部が外筒7の下端部よりも若干下方に位置していることから、内筒8の挿入により外筒7の下部を確実に拡開させるようになっている。
【0036】
したがって、この実施形態における吊り戸のガイド装置の施工方法においては、外筒7内に内筒8を嵌め込む際の圧力によって外筒7の下部を拡開させるので、床面4の構造材の種類にかかわらず、外筒7を床面4の下穴13にしっかりと固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本願発明の第1の実施形態である吊り戸のガイド装置の要部を示し、(a)は外筒に内筒を嵌め込んだ状態の正面図であり、(b)は外筒の正面図であり、(c)は施工状態を示す断面図である。
【図2】同吊り戸のガイド装置の全体概略を示す分解斜視図である。
【図3】同吊り戸のガイド装置の走行を説明する一部を破断した正面図である。
【図4】同吊り戸のガイド装置の全体概略を示す縦断面図である。
【図5】同吊り戸のガイド装置を示す正面図である。
【図6】本願発明の第2の実施形態である吊り戸のガイド装置の要部を示し、(a)は外筒に内筒を嵌め込んだ状態の正面図であり、(b)は外筒の正面図であり、(c)は施工状態を示す断面図である。
【図7】本願発明の第3の実施形態である吊り戸のガイド装置の要部を示し、(a)は外筒に内筒を嵌め込んだ状態の正面図であり、(b)は外筒の正面図であり、(c)は施工状態を示す断面図である。
【図8】従来例である吊り戸のガイド装置の要部を示し、(a)は外筒に内筒を嵌め込んだ状態の正面図であり、(b)は施工状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1 吊り戸本体
2 上レール
3 ランナー
4 床面
5 ガイドピン
6 走行溝
7 外筒
8 内筒
9 スリット
10 係止突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吊り戸本体が上レールにランナーを介して走行自在に吊り下げられ、床面に磁力にて突出引退自在に設けられたガイドピンが吊り戸本体の下端面に形成された走行溝にその突出状態で挿入されて走行ガイドを行う吊り戸のガイド装置において、床面に形成された下穴に挿入固定される外筒と、ガイドピンを突出引退自在に収容保持して外筒内に嵌め込み固定される内筒とを備え、外筒に上下縦方向で下端に開口したスリットを形成し、外筒のスリットが設けられている部分の内径を外筒の下部にかけて小さくなるよう形成し、外筒内に内筒を嵌め込むことにより外筒の下部が拡開されて外筒が床面の下穴に固定されるようになした吊り戸のガイド装置。
【請求項2】
外筒のスリットが設けられている部分において外筒を外筒の下部にかけて肉厚に形成したことを特徴とする請求項1記載の吊り戸のガイド装置。
【請求項3】
外筒のスリットが設けられている部分の外面に係止突起を形成することにより、外筒が床面の下穴に係合されるようになしたことを特徴とする請求項1又は2記載の吊り戸のガイド装置。
【請求項4】
吊り戸本体が上レールにランナーを介して走行自在に吊り下げられ、床面に磁力にて突出引退自在に設けられたガイドピンが吊り戸本体の下端面に形成された走行溝にその突出状態で挿入されて走行ガイドを行う吊り戸のガイド装置の施工方法において、請求項1乃至3のいずれか一項記載の吊り戸のガイド装置の外筒を床面に形成された下穴に挿入し、外筒内に内筒を嵌め込むことにより外筒の下部を拡開させて外筒を床面の下穴に固定することを特徴とする吊り戸のガイド装置の施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−41179(P2009−41179A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−203864(P2007−203864)
【出願日】平成19年8月6日(2007.8.6)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】