説明

吊戸装置

【課題】施錠装置による吊戸に対する構造上およびデザイン上の制約を極力少なくし、もって吊戸の薄型化やその枠杆の小幅化、デザイン性の向上等を図ることができるようにした吊戸装置を提供する。
【解決手段】床上に立設した左右1対の戸当り支柱3と戸袋支柱との上部間に横材を架設し、該横材に固着したレールに、吊戸9を左右方向に移動自在に吊支した吊戸装置において、戸当り支柱3における吊戸9側の側面に、中空の補助支柱54を設け、この補助支柱54に施錠装置60における錠本体55を設け、かつ吊戸9における戸当り側の縦枠杆14に、錠本体55と係脱する受金具24を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床上に立設した左右1対の戸当り支柱と戸袋支柱との上部間に横材を架設し、該横材に固着したレールに、吊戸を左右方向に移動自在に吊支した吊戸装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の吊戸装置においては、吊戸側に施錠装置における錠本体を設け、かつ戸当り支柱側に、錠本体と係脱する受金具を設けたものがほとんどであり(例えば特許文献1参照)、まれに、戸袋に施錠装置における錠本体を設け、かつ吊戸の戸袋側端部に、錠本体より出没するロッドが嵌合するようにした係止孔を設けたものがある(例えば特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2003−262062号公報
【特許文献2】特許第3082025号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上述の吊戸側に錠本体を設けたものでは、吊戸の厚さや形状が錠本体の種類に左右され、吊戸を薄型化したり、吊戸の枠体の幅を小としたりすることが困難な場合が多い。
特に、吊戸をガラスパネル等の透光板により形成したい場合、その透光板の外周を囲む枠体の厚さを、そこに装着する錠本体のために、透光板より著しく大としなければならず、また枠体における戸当り支柱側の側枠杆の左右方向の幅を、他の枠杆より著しく大としなければならず、全体のバランスが崩れ、見苦しい。
【0004】
また、上述の戸袋に錠本体を設けたものでは、錠本体が、閉扉時の吊戸の取手から遠く離れ、操作性が悪く、また錠本体と吊戸に設けた係止孔との位置決めが面倒であるとともに、戸袋への錠本体の取付作業が繁雑である。
【0005】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、施錠装置による吊戸に対する構造上およびデザイン上の制約を極力少なくし、もって吊戸の薄型化やその枠杆の小幅化、デザイン性の向上等を図ることができるようにした吊戸装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、上記課題は次のようにして解決される。
(1) 床上に立設した左右1対の戸当り支柱と戸袋支柱との上部間に横材を架設し、該横材に固着したレールに、吊戸を左右方向に移動自在に吊支した吊戸装置において、戸当り支柱側に、施錠装置における錠本体を設け、かつ吊戸における戸当り側の縦枠杆に、前記錠本体と係脱する受金具を設ける。
【0007】
(2) 上記(1)項において、戸当り支柱における吊戸側の側面に、中空の補助支柱を設け、この補助支柱に施錠装置における錠本体を設ける。
【0008】
(3) 上記(1)または(2)項において、施錠装置を、引戸鎌錠とする。
【0009】
(4) 上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、吊戸を、左右1対の縦枠杆と、それらの上端部同士、および下端部同士を連結する上下1対の横枠杆とからなる枠体内に、パネルを嵌合して組み付けたものとする。
【0010】
(5) 上記(4)項において、パネルを、透光板とする。
【0011】
(6) 上記(4)または(5)項において、パネルを、ガラス板とする。
【0012】
(7) 上記(1)〜(6)項のいずれかにおいて、戸当り支柱と戸袋支柱との間の中間部において、前後1対の中間支柱を、吊戸が通過しうる間隔をおいて床上に立設し、各中間支柱と戸袋支柱とに透光板を支持させて、透光性の戸袋を形成する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、次のような効果を奏することができる。
(1) 請求項1記載の発明によると、戸当り支柱側に、施錠装置における錠本体を設け、かつ吊戸における戸当り側の縦枠杆に、錠本体と係脱する受金具を設けたので、施錠装置による吊戸に対する構造上およびデザイン上の制約を極力少なくすることができ、もって吊戸の薄型化やその枠杆の小幅化、デザイン性の向上等を図ることができる。
【0014】
(2) 請求項2記載の発明によると、中空の補助支柱に施錠装置における錠本体を設けたので、戸当り支柱に直接錠本体を取り付ける手間が必要なく、予め錠本体を取り付けておいた補助支柱を戸当り支柱に取り付けるだけでよいので、組み付け作業性がよい。また補助支柱の中空部に電気配線等を通すことができ、施錠装置を自動制御できる電気錠等とすることができる。
【0015】
(3) 請求項3記載の発明によると、施錠装置を、引戸鎌錠としたので、吊戸側には、単に係合孔を設けただけの簡単でかつ小型の受金具を取り付けるだけでよく、吊戸をいくらでも薄型化できるとともに、吊戸の枠杆を著しく小幅化、すなわち細くすることができる。
【0016】
(4) 請求項4記載の発明によると、枠体とパネルとにより、薄型軽量で丈夫な吊戸を形成することができる。
【0017】
(5) 請求項5および6記載の発明によると、パネルを、透光板やガラス板としたことにより、美麗な吊戸を形成することができる。換言すると、他の請求項に記載されている発明を採用することにより、このように吊戸を体裁よく透光板やガラス板により形成することが実用的に可能となるのである。
【0018】
(6) 請求項7記載の発明によると、戸袋をも透光板により形成したことにより、吊戸が閉じているときでも、また開いているときでも、開口部だけでなく、戸袋部分においても、区画された部屋の内外から互いに全体を見通したり、様子をうかがうことができ、また、他の間仕切り部分を透光性とすることと組み合わせると、開放的で美麗な間仕切り空間を形成することができる。
特許文献2に記載されているように、戸袋に施錠装置の錠本体を設けた場合は、このように戸袋を透光板により形成することは困難であるが、他の請求項に記載されている発明を採用することにより、このような戸袋をも透光板により形成することが実用的に可能となるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の一実施形態を、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態を備える間仕切装置の正面図、図2は、同じく吊戸の吊支機構を示す拡大正面図、図3〜図9は、図1の各部の拡大断面図である。
【0020】
図1および図2に示すように、この間仕切装置は、床(1)と天井(2)との間に垂直に立設した左右1対の戸当り支柱(3)と戸袋支柱(4)との上部間に横材(5)を架設し、この横材(5)の前面に固着した左右方向を向く固定レール(レール)(6)に、可動レール(7)を長手方向に摺動自在に装着し、可動レール(7)の左右の端部から垂下する1対の吊支板(8)(8)をもって吊戸(9)を吊支してなる吊戸装置(10)を備えている。
【0021】
この例では、固定レール(6)と可動レール(7)は、図3に示すように、側面視前向きコ字状とした固定レール(6)の内側に、側面視後向コ字状とした可動レール(7)を嵌合し、両レール(6)(7)の上下の水平片(6a)(7a)間に多数の鋼球(11)(11)を介在させるようにした公知のサスペンションレール型のものとしてある。
【0022】
可動レール(7)の前面適所には、上方を向くブラケット(12)が固着され、吊戸(9)を全開位置まで開いたとき、このブラケット(12)の上部後端が、横材(5)の前面に固着したストッパ(13)に当接することにより、停止させられるようになっている。
【0023】
図3〜図6に示すように、吊戸(9)は、左右1対の縦枠杆(14)(15)と、その上端部同士、および下端部同士を連結する上下1対の横枠杆(16)(17)とからなる枠体(18)と、各枠杆(14)〜(17)の内面中央に設けた凹溝(19)内に、ガスケット(20)を介して、左右および上下の端部が嵌合されて枠体(18)に保持された、透明または半透明のガラス板等の透光板(21)とからなっている。
【0024】
図5に示すように、戸当り側の縦枠杆(14)の右縁部には、前後方向に突出する板状の取手(22)が、上下方向の全長に亘って設けられている。また、図5および図9に示すように、戸当り側の縦枠杆(14)の左側面中位部には、後述する施錠装置(60)における錠本体(55)の係止片(59)が係脱しうる係合孔(23)が設けられた受金具(24)が固着されている。
【0025】
図3に示すように、上部の横枠杆(16)は、左右の吊支板(8)(8)の下端部に、ボルト(25)をもって固着されている。
また、図4および図6に示すように、下部の横枠杆(17)の下端面には、枠体(18)の右端に開口する凹溝(26)が設けられており、この凹溝(26)に、後述する戸袋の開口近くの床(1)面に垂直軸(27)をもって枢着されたガイドローラ(28)が嵌合することにより、吊戸(9)が前後方向に揺動することなく、戸袋内に円滑に進退しうるようになっている。
なお、この例では、ガイドローラ(28)を1個としてあるが、これを複数個として、そのいずれかを凹溝(26)の前方の内側面に当接させ、また他のものを、同じく後方の内側面に当接させるようにしてもよい。
【0026】
戸当り支柱(3)と戸袋支柱(4)との間の中間部には、前後1対の中間支柱(29)(29)が、吊戸(9)が通過しうる間隔をおいて床(1)上に立設されている。
各中間支柱(29)と戸袋支柱(4)とには、下端が接床された正面視方形をなす戸袋枠(30)が固着されている。
【0027】
戸袋枠(30)は、左右1対の縦枠杆(31)(32)と、その上端部同士、および下端部同士を連結する上下1対の横枠杆(33)(34)と、上下の横枠杆(33)(34)間においてそれらと平行にかつ上下方向に適宜の間隔をもって左右の縦枠杆(31)(32)間に架設した複数の(この例では3本の)横杆(35)とからなり、左右の縦枠杆(31)(32)の適所が、中間支柱(29)と戸袋支柱(4)との内面にねじ(36)をもって止着されている(図6および図7参照)。
【0028】
各戸袋枠(30)における横杆(35)によって区画された各空間(37)内には、パネル(38)が嵌合して保持されるようになっている。パネル(38)は、後方に向かって四角錐状に収束するような形状とした正面視方形のパネル枠(39)と、その前面開口部に嵌合して保持された透光板(40)とからなっている。
透光板(40)は、吊戸(9)における透光板(21)と同様の透明もしくは半透明のガラス板またはアクリル板等により形成するのがよい。
【0029】
この例では、すべてのパネル(38)を、パネル枠(39)と透光板(40)とからなるものとしてあるが、一部または全部のパネル(38)を、パネル枠(39)の前面開口部に、鋼板、木製板またはそれらの表面を布等の表面材により覆った非透光板(図示略)を嵌合して保持したものとしてもよい。
すなわち、使用状況に応じて、各空間(37)内に、透光板(40)を備えるパネル(38)と、非透光板を備えるパネル(38)とを選択して嵌合し、例えば透光板(40)を備えるパネル(38)と、非透光板を備えるパネル(38)とを交互に配設したり、すべてのパネル(38)を非透光板を備えるものとしたりすることにより、デザインを多様化することができる。
【0030】
戸袋枠(30)の各空間(37)への各パネル(38)の嵌合構造は、どのようなものでもよいが、本出願人の先願に係る特願2003−198020号の願書に添付した明細書および図面に開示されているものと同様に、図6および図7に示すように、パネル枠(39)にねじ(41)止めした板ばね(42)を、戸袋枠(30)における縦枠杆(31)(32)の内面に設けた上下方向を向く凹溝(43)に弾性係合させることにより、各パネル(38)を戸袋枠(30)の各空間(37)内に保持させるようにするのがよい。
【0031】
図8に示すように、横杆(35)の長手方向の複数箇所には、押止手段であるすり割り付止めねじ(44)が上下方向に貫通するように螺合しており、このすり割り付止めねじ(44)の下端で、各横杆(35)の下方に位置するパネル(38)のパネル枠(39)を下方に押し付けることにより、パネル(38)が戸袋枠(30)の各空間(37)から脱落したり、がたついたりするのを確実に防止することができるとともに、横杆(35)に掛かる上方のパネル(38)等の荷重を、このすり割り付止めねじ(44)を介して直接下方のパネル(38)等に伝達させることができるので、横杆(35)や戸袋枠(30)における両側部の縦枠杆(31)(32)に掛かる負担を軽減することができる。
【0032】
図3に示すように、各中間支柱(29)と戸当り支柱(3)との上部間には、両支柱(29)(3)の上端部から固定レール(6)より若干下方の位置に至る互いに平行をなす前後1対の欄間枠(45)(45)が架設されている。各欄間枠(45)は、左右1対の縦枠杆(図示略)と、その上端部同士、および下端部同士を連結する上下1対の横枠杆(48)(49)とからなっている。
【0033】
なお、上部の横枠杆(48)は、前後の欄間枠(45)(45)に共通する幅広の一体の枠杆により形成されている。
図3に示すように、この共通の上部の横枠杆(48)の中央に設けた長手方向を向く凹溝(48a)には、天井(2)にねじ(50)止めした側面視下向きコ字状をなす天井レール(51)の下部が嵌合されている。
また、前後の戸袋枠(30)(30)における上部の横枠杆(33)も、横枠杆(48)と同様に、前後の戸袋枠(30)(30)に共通する幅広の一体の枠杆により形成し、その中央に設けた長手方向を向く凹溝(図示略)に、天井レール(51)の下部を嵌合するのがよい。
【0034】
欄間枠(45)には、パネル(38)におけるのと同様のパネル枠(39)と透光板(40)とからなるパネル(52)が、パネル(38)と同様にして嵌合され、かつ保持されている。
なお、戸袋枠(30)における最上段の横杆(35)より上方の部分は、実質的に欄間枠(45)と同様の欄間枠をなし、そこに嵌合保持されているパネル(38)は、実質的に欄間パネルをなしている。
【0035】
パネル(52)における透光板(40)は、パネル(38)におけるのと同様に、非透光板と置き換えて実施することもできる。
パネル(52)および最上段のパネル(38)を、透光板(40)を備えるものとしたときは、図2および図3に示すように、横材(5)、固定レール(6)、可動レール(7)、吊支板(8)、ブラケット(12)等の前後面を、前後1対の横長垂直板状の非透光性のカバー(53)(53)により覆うのがよい。
【0036】
各カバー(53)は、欄間枠(45)の下部の横枠杆(49)または最上段の横杆(35)の上端に載置し、かつ両側端を、戸当り支柱(3)と中間支柱(29)、または中間支柱(29)と戸袋支柱(4)に保持させるのがよい。
【0037】
なお、前後1対のカバー(53)(53)に代えて、側面視下向きコ字状のカバー(図示略)を、横材(5)等の上方より被嵌して実施してもよい。
【0038】
図1、図2、図5、および図9に示すように、欄間枠(45)より下方の戸当り支柱(3)の右側面には、中空角管状の補助支柱(54)が固着されており、この補助支柱(54)の中位部には、錠本体(55)と電気配線(L)とが設けられている。
【0039】
錠本体(55)は、補助支柱(54)内に収容された本体ケース(56)と、本体ケース(56)より補助支柱(54)の前面を貫通して前方に突出するシリンダ錠(57)と、それとほぼ前後対称に補助支柱(54)の後面を貫通して後方に突出する操作レバー(58)と、本体ケース(56)内に設けた内部機構(図示略)と、上述の受金具(24)の係合孔(23)に係脱しうる鎌形の係止片(59)とを備えている。
係止片(59)は、常時は図9に破線で略示するように、本体ケース(56)内に収容された解錠位置に位置しているが、シリンダ錠(57)の前端面に設けたキー挿入口(57a)にキー(図示略)を挿入して一方向または他方向に回転させるか、または操作レバー(58)を上記キーの回転方向と同一の一方向または他方向に回転させることにより、上記解錠位置から、本体ケース(56)の右側面に設けられた縦長の窓孔(図示略)および受金具(24)の係合孔(23)を通って、図9に想像線で示すように、受金具(24)における係合孔(23)の上縁に係合する施錠位置に回動させられたり、またはその逆方向に回動させられたりしうるようになっている。
この錠本体(55)と受金具(24)とにより、引戸鎌錠とした施錠装置(60)が形成されている。
【0040】
補助支柱(54)を設けない場合は、錠本体(55)は、戸当り支柱(3)の右側面に凹所(図示略)を設け、そこに錠本体(55)を収容するのがよい。
【0041】
図1、図5、および図7に示すように、戸当り支柱(3)の左方、および戸袋支柱(4)の右方には、上述のパネル(38)と同様のものが、間仕切りパネルとして、上記と同様にして装着されている。
【0042】
この間仕切装置においては、錠本体(55)を、係止片(59)が解錠位置に位置する解錠状態としておくことにより、取手(22)をもって、吊戸(9)を、図1、図5、および図6に実線で示す全閉位置から、図6に想像線で示す全開位置まで自由に開閉することができ、吊戸(9)が閉じているときでも、また開いているときでも、吊戸(9)によって開かれる開口部だけでなく、戸袋部分においても、この間仕切装置により区画された部屋の内外から互いに全体を見通したり、様子をうかがうことができ、また、他の間仕切り部分を透光性とすることと組み合わせると、開放的で美麗な間仕切り空間を形成することができる。
【0043】
因みに、戸当り支柱(3)の左方、および戸袋支柱(4)の右方には、前後の戸袋枠(30)(30)を前後方向に連結したのと同様の間仕切り枠(61)が連結され、各間仕切り枠(61)に、上記パネル(38)と同様の複数の間仕切りパネル(62)が、パネル(38)とほぼ同様にして装着されている。この例では、すべての間仕切りパネル(62)を透光板により形成してあるが、デザイン上の要望に応じて、非透光板により形成することもできる。
【0044】
吊戸(9)を全閉位置まで閉じて、上述したように、キーか操作レバー(58)を用いて錠本体(55)を施錠操作すると、鎌形の係止片(59)が受金具(24)の係合孔(23)の下縁に係合して、吊戸(9)は開かなくなる。
【0045】
この錠本体(55)を戸当り支柱(3)側に設け、受金具(24)を吊戸(9)側に設けたことにより、吊戸(9)における枠体(18)の縦枠杆(14)を細く形成することができる。
【0046】
なお、本発明においては、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、幾多の異なる形態での実施が可能である。
例えば、上記の実施形態では、吊戸(9)の透光板(21)や戸袋用のパネル(38)を透明または半透明のガラス板等の透光板により形成しているが、これらを金属板や木製板等の非透光板により形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態を備える間仕切装置の正面図である。
【図2】同じく、一部を破断して、吊戸装置を示す正面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う拡大縦断側面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う拡大縦断側面図である。
【図5】図1のV−V線に沿う拡大横断平面図である。
【図6】図1のVI−VI線に沿う拡大横断平面図である。
【図7】図1のVII−VII線に沿う拡大横断平面図である。
【図8】図1のVIII−VIII線に沿う拡大縦断側面図である。
【図9】図5のIX−IX線に沿う縦断正面図である。
【符号の説明】
【0048】
(1)床
(2)天井
(3)戸当り支柱
(4)戸袋支柱
(5)横材
(6)固定レール(レール)
(6a)水平片
(7)可動レール
(7a)水平片
(8)吊支板
(9)吊戸
(10)吊戸装置
(11)鋼球
(12)ブラケット
(13)ストッパ
(14)(15)縦枠杆
(16)(17)横枠杆
(18)枠体
(19)凹溝
(20)ガスケット
(21)透光板
(22)取手
(23)係合孔
(24)受金具
(25)ボルト
(26)凹溝
(27)垂直軸
(28)ガイドローラ
(29)中間支柱
(30)戸袋枠
(31)(32)縦枠杆
(33)(34)横枠杆
(35)横杆
(36)ねじ
(37)空間
(38)パネル
(39)パネル枠
(40)透光板
(41)ねじ
(42)板ばね
(43)凹溝
(44)すり割り付止めねじ(押止手段)
(45)欄間枠
(48)(49)横枠杆
(48a)凹溝
(50)ねじ
(51)天井レール
(52)パネル
(53)カバー
(54)補助支柱
(55)錠本体
(56)本体ケース
(57)シリンダ錠
(57a)キー挿入口
(58)操作レバー
(59)係止片
(60)施錠装置
(61)間仕切り枠
(62)間仕切りパネル
(L)電気配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床上に立設した左右1対の戸当り支柱と戸袋支柱との上部間に横材を架設し、該横材に固着したレールに、吊戸を左右方向に移動自在に吊支した吊戸装置において、
戸当り支柱側に、施錠装置における錠本体を設け、かつ吊戸における戸当り側の縦枠杆に、前記錠本体と係脱する受金具を設けたことを特徴とする吊戸装置。
【請求項2】
戸当り支柱における吊戸側の側面に、中空の補助支柱を設け、この補助支柱に施錠装置における錠本体を設けたことを特徴とする請求項1記載の吊戸装置。
【請求項3】
施錠装置を、引戸鎌錠としたことを特徴とする請求項1または2記載の吊戸装置。
【請求項4】
吊戸を、左右1対の縦枠杆と、それらの上端部同士、および下端部同士を連結する上下1対の横枠杆とからなる枠体内に、パネルを嵌合して組み付けたものとしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の吊戸装置。
【請求項5】
パネルを、透光板としたことを特徴とする請求項4記載の吊戸装置。
【請求項6】
パネルを、ガラス板としたことを特徴とする請求項4または5記載の吊戸装置。
【請求項7】
戸当り支柱と戸袋支柱との間の中間部において、前後1対の中間支柱を、吊戸が通過しうる間隔をおいて床上に立設し、各中間支柱と戸袋支柱とに透光板を支持させて、透光性の戸袋を形成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の吊戸装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−132236(P2006−132236A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−324047(P2004−324047)
【出願日】平成16年11月8日(2004.11.8)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】