説明

吐出器

【課題】支持板の出っ張り量を抑えつつ片手だけを用いて押下ヘッドを押し下げかつノズル孔から吐出された液体を受けるようにし、吐出器の上下方向における長さが大きくなるのを抑制しつつ需要者が容器体内の液体を使用する前の段階で例えば押下ヘッドが不用意に押し下げられる等して液体が吐出されるのを防ぐ。
【解決手段】装着キャップ20の第2天壁部17に、挿通孔19aおよび囲繞筒部27よりも大径でかつ装着周壁部18よりも小径の被挟持筒部30が上方に向けて延設されるとともに、この被挟持筒部30の上端に、径方向外方に向けて支持板31が突設され、押下ヘッド15およびステム11がその上昇端位置に位置した状態で、囲繞筒部27の下端縁は支持板31よりも上方に位置するとともに、この支持板31の上面に板状のストッパ33が離脱可能に配置され、このストッパ33の上面に囲繞筒部27の下端縁が当接若しくは上下方向で対向している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は吐出器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の吐出器として、従来から、容器体の口部に上方付勢状態で立設されるステムと、第1天壁部、第1天壁部から下方に向けて延設されて内部に前記ステムが嵌合された嵌合筒部、および第1天壁部から下方に向けて延設されて嵌合筒部をその径方向外方から囲繞する囲繞筒部を備えるとともに、ノズル孔が形成された押下ヘッドと、ステムが上下動自在に挿入された挿通孔を有する第2天壁部、および第2天壁部の外周縁から下方に向けて延設された装着周壁部を備え、容器体の口部に装着される装着キャップと、が備えられ、前記押下ヘッドをステムとともに押し下げることにより、容器体内の液体を前記ステムの内部を通してノズル孔から吐出する構成が知られている。
この吐出器においては一般に、その使用に際し、一方の手のひらをノズル孔の開口部にその下側から添えつつ、他方の手で押下ヘッドを押し下げて、一方の手のひらでノズル孔から吐出された容器体内の液体を受けているが、近年では、片手だけを用いて押下ヘッドを押し下げかつノズル孔から吐出された液体を受けられる構成が提案されている。
この構成として、例えば下記特許文献1に示されるような、装着キャップの装着周壁部に径方向外方に向けて支持板を突設した構成が知られている。
【特許文献1】特開2003−165591号公報
【特許文献2】特許第3647574号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記従来の吐出器では、装着キャップの装着周壁部に支持板を突設していたので、支持板の出っ張り量が大きくなり、例えば搬送時に支持板同士が引っ掛かったり、あるいは店頭での陳列時に占有スペースが嵩張ったりする等、取り扱い性が低下するおそれがあった。さらにこのように支持板の出っ張り量が大きくなると、この吐出器の装着された容器が把持し難くなるので、装着キャップの外径を小さくして、この容器の把持のし易さを確保しなければならなくなり、例えば吐出容量等といった吐出器の性能上、さらにはデザイン上の制約が生ずるおそれもあった。
ここで、従来から、需要者が容器体内の液体を使用する前の段階で、例えば押下ヘッドが不用意に押し下げられる等して液体が吐出されるのを防止するために、例えば上記特許文献2に示されるような、押下ヘッドにおける囲繞筒部の下端縁と装着キャップとの間に、ストッパ筒部を離脱可能に介装する構成が提案されているが、この場合、ストッパ筒部が設けられた分、吐出器全体の上下方向における長さが大きくなるという問題があった。
【0004】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、支持板の出っ張り量を抑えつつ、片手だけを用いて押下ヘッドを押し下げかつノズル孔から吐出された液体を受けることができるとともに、吐出器の上下方向における長さが大きくなるのを抑制しつつ、需要者が容器体内の液体を使用する前の段階で、例えば押下ヘッドが不用意に押し下げられる等して液体が吐出されるのを防止することができる吐出器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の吐出器は、容器体の口部に上方付勢状態で立設されるステムと、第1天壁部、第1天壁部から下方に向けて延設されて内部に前記ステムが嵌合された嵌合筒部、および第1天壁部から下方に向けて延設されて嵌合筒部をその径方向外方から囲繞する囲繞筒部を備えるとともに、ノズル孔が形成された押下ヘッドと、前記ステムが上下動自在に挿入された挿通孔を有する第2天壁部、および第2天壁部の外周縁から下方に向けて延設された装着周壁部を備え、容器体の口部に装着される装着キャップと、が備えられ、前記押下ヘッドをステムとともに押し下げることにより、容器体内の液体を前記ステムの内部を通してノズル孔から吐出する構成とされた吐出器であって、前記装着キャップの第2天壁部に、前記挿通孔および前記囲繞筒部よりも大径でかつ装着周壁部よりも小径の被挟持筒部が上方に向けて延設されるとともに、この被挟持筒部の上端に、径方向外方に向けて支持板が突設され、前記押下ヘッドおよびステムがその上昇端位置に位置した状態で、前記囲繞筒部の下端縁は支持板よりも上方に位置するとともに、この支持板の上面に板状のストッパが離脱可能に配置され、このストッパの上面に前記囲繞筒部の下端縁が当接若しくは上下方向で対向していることを特徴とする。
この発明では、装着キャップの第2天壁部に被挟持筒部が立設されるとともに、この被挟持筒部の上端に径方向外方に向けて支持板が突設されているので、例えば一方の手のひらをノズル孔の開口部にその下側から添えつつ、その手の中指と人指し指、または薬指と中指等で被挟持筒部をその径方向に挟み込んだ状態で、この手を上昇させると、前記中指と人指し指、または薬指と中指等により支持板がその下面側から支持されることによって、当該吐出器の装着された容器体が持ち上げられることになる。さらにこの状態で、前記一方の手の親指で押下ヘッドを押し下げることにより、ノズル孔から吐出された容器体内の液体が前記一方の手のひらで受け止められる。
以上より、片手だけを用いて押下ヘッドを押し下げかつノズル孔から吐出された液体を受けることができる。
さらに、被挟持筒部が装着周壁部よりも小径に形成され、この被挟持筒部の上端に支持板が設けられているので、支持板が装着周壁部よりも径方向外側に大きく出っ張るのを抑えることが可能になり、前述の作用効果を奏する吐出器の取り扱い性が低下するのを防ぐことができる。
さらにまた、被挟持筒部が装着周壁部よりも小径に形成されていることから、需要者の手の大小を問わず、前述のようにして中指と人指し指、または薬指と中指等で被挟持筒部をその径方向に強固かつ確実に挟み込むことが可能になる。
また、押下ヘッドおよびステムがその上昇端位置に位置した状態で、囲繞筒部の下端縁が支持板よりも上方に位置するとともに、支持板の上面にストッパが離脱可能に配置され、このストッパの上面に前記囲繞筒部の下端縁が当接若しくは上下方向で対向しているので、需要者が容器体内の液体を使用する前の段階で、押下ヘッドに下方に向けた外力が作用しても、この押下ヘッドにおける囲繞筒部の下端縁をストッパの上面に当接させることが可能になり、この押下ヘッドが不用意に押し下げられ液体が吐出されるのを防ぐことができる。
しかも、前記ストッパが板状に形成されているので、このストッパを設けたことにより吐出器全体の上下方向における長さが大きくなるのを抑制することができる。
【0006】
ここで、前記第2天壁部において挿通孔の外周縁部には上方に向けてガイド筒部が延設されるとともに、このガイド筒部の上部は支持板の上面から上方に突出し、前記ストッパには嵌合孔が形成され、前記押下ヘッドおよびステムがその上昇端位置に位置した状態で、前記ガイド筒部の上端部における外側と、前記囲繞筒部の下端部における内側とが近接若しくは当接するとともに、前記嵌合孔に、前記ガイド筒部の上部において前記囲繞筒部の下端部における内側と近接若しくは当接した上端部よりも下方に位置する部分の外周面が離脱可能に嵌合されてもよい。
この場合、ガイド筒部の上端部における外側と、囲繞筒部の下端部における内側とが近接若しくは当接しているので、押下ヘッドおよびステムがその上昇端位置に位置した状態で、ガイド筒部と囲繞筒部との間を通して外部から例えば水等が侵入するのを抑制することが可能になる。
また、ストッパの嵌合孔に、ガイド筒部の上部において囲繞筒部の下端部における内側と近接若しくは当接した上端部よりも下方に位置する部分の外周面が離脱可能に嵌合されているので、このストッパを支持板の上面にぐらつかせることなく安定して配置することが可能になり、需要者が容器体内の液体を使用する前の段階で、不用意にストッパが吐出器から外れるのを防ぐことができる。
【0007】
また、前記ストッパには、前記嵌合孔から径方向外方に向けて延在し当該ストッパの外周縁に開口する通過孔が形成されるとともに、このストッパの外周縁において前記通過孔が開口した部分の、当該ストッパの径方向で前記嵌合孔を挟んだ反対側には、当該ストッパの周方向に沿って延びる補強周壁が連結されてもよい。
この場合、板状に形成されたストッパに嵌合孔および通過孔が形成されているので、このストッパをガイド筒部に対して容易に着脱することができる。
また、ストッパの外周縁において通過孔が開口した部分の、当該ストッパの径方向で嵌合孔を挟んだ反対側に、当該ストッパの周方向に沿って延びる補強周壁が連結されているので、この補強周壁をつまんでストッパをガイド筒部の外周面に対して進退移動させることによって、当該ストッパの着脱を容易に行うことが可能になる。
以上より、操作性の優れたストッパが得られる。
【0008】
さらに、前記第2天壁部、装着周壁部、被挟持筒部および支持板は一体に形成されるとともに、前記被挟持筒部において第2天壁部に連なる下端部に貫通孔が形成されてもよい。
この場合、第2天壁部、装着周壁部、被挟持筒部および支持板が一体に形成されているので、この吐出器が高コストになるのを抑えることができる。
さらに、被挟持筒部において第2天壁部に連なる下端部に貫通孔が形成されているので、被挟持筒部に支持板を設けたことにより、この支持板の上面を介して、装着キャップにおいて被挟持筒部よりも内側の空間内に例えば水等が侵入し易くなったとしても、この侵入物を前記貫通孔を通して外部に排出し易くすることが可能になる。また、このように貫通孔が形成されていることから装着キャップを形成する材料の使用量を低減することも可能になる。
【0009】
なお、この構成において、前記貫通孔は、被挟持筒部の下端部にその周方向に間隔をあけて複数形成されるとともに、前記第2天壁部の上面は、その径方向中央部側から外側に向かうに従い漸次下方に向けて傾斜してもよい。
この場合、貫通孔が被挟持筒部の下端部にその周方向に間隔をあけて複数形成されるとともに、第2天壁部の上面が、その径方向中央部側から外側に向かうに従い漸次下方に向けて傾斜しているので、前述の侵入物を確実に前記空間内から外部に排出し易くすることができる。
【0010】
さらに、第2天壁部、装着周壁部、被挟持筒部および支持板さらには前記ガイド筒部が一体に形成された構成においては、ガイド筒部の上端部外周面にリング部材を嵌合し、このリング部材を、囲繞筒部の下端部における内側に近接若しくは当接させるようにしてもよい。
この場合、第2天壁部、装着周壁部、被挟持筒部、支持板および前記ガイド筒部が一体に形成されるとともに、リング部材がガイド筒部の上端部外周面に嵌合されてガイド筒部と一体に形成されていないので、装着キャップを金型内に樹脂を供給して成形する場合に、この金型の構造が複雑になるのを防ぐことができる。
【0011】
また、前記押下ヘッドおよびステムに連係した液用ピストンが内部を上下方向に摺動する液用シリンダと、前記押下ヘッドに連係した空気用ピストンが内部を上下方向に摺動するとともに、前記装着キャップの内側に取り付けられた空気用シリンダと、前記液用シリンダからの液体と空気用シリンダからの空気とが合流する気液混合室と、前記ノズル孔と気液混合室との間に設置された発泡部材と、を備え、容器体の口部に装着した状態で前記押下ヘッドを押し下げて液用シリンダ内の液体および空気用シリンダ内の空気を加圧することにより、これらの液体および空気を、気液混合室に移送して合流させ発泡部材を通して発泡させて前記ノズル孔から吐出する構成とされてもよい。
この場合、液用ピストンおよび液用シリンダのみならず空気用ピストンおよび空気用シリンダをも備えているので、装着キャップの装着周壁部を大径にしなければならないため、前述の作用効果のうち、支持板の出っ張り量を抑える効果、および需要者の手の大小を問わず中指と人指し指、または薬指と中指等で被挟持筒部をその径方向に強固かつ確実に挟み込ませる効果が顕著に奏功されることになる。
【発明の効果】
【0012】
この発明に係る吐出器によれば、支持板の出っ張り量を抑えつつ、片手だけを用いて押下ヘッドを押し下げかつノズル孔から吐出された液体を受けることができるとともに、吐出器の上下方向における長さが大きくなるのを抑制しつつ、需要者が容器体内の液体を使用する前の段階で、例えば押下ヘッドが不用意に押し下げられる等して液体が吐出されるのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。この実施形態に係る吐出器10には、図示されない容器体の口部に上方付勢状態で立設されるステム11と、第1天壁部13、第1天壁部13から下方に向けて延設されて内部にステム11が嵌合された嵌合筒部14、および第1天壁部13から下方に向けて延設されて嵌合筒部14をその径方向外方から囲繞する囲繞筒部27を備えるとともに、ノズル孔12が形成された押下ヘッド15と、ステム11が上下動自在に挿入された挿通孔19aを有する第2天壁部17、および第2天壁部17の外周縁から下方に向けて延設された装着周壁部18を備え、容器体の口部に装着される装着キャップ20と、が備えられている。
【0014】
本実施形態では、第2天壁部17において挿通孔19aの外周縁部には上方に向けてガイド筒部19が延設されており、このガイド筒部19の内側および挿通孔19a内に、内部にステム11が嵌合された嵌合筒部14が上下動自在に挿入されている。なお、挿通孔19aの内径はガイド筒部19の内径と同等になっている。
また、吐出器10には、押下ヘッド15およびステム11に連係した液用ピストン21と、内部をこの液用ピストン21が上下方向に摺動する液用シリンダ22と、押下ヘッド15に連係した空気用ピストン23が内部を上下方向に摺動するとともに、装着キャップ20の内側に取り付けられた空気用シリンダ24と、液用シリンダ22からの液体と空気用シリンダ24からの空気とが合流する気液混合室25と、ノズル孔12と気液混合室25との間に設置された発泡部材26と、が備えられている。
【0015】
そして、以上の吐出器10を、図示されない容器体の口部に装着した状態で押下ヘッド15をステム11とともに押し下げて液用シリンダ22内の液体および空気用シリンダ24内の空気を加圧することにより、これらの液体および空気を、気液混合室25に移送して合流させ発泡部材26を通して発泡させてノズル孔12から吐出するようになっている。
なお、以上のステム11、押下ヘッド15、装着キャップ20、液用ピストン21、液用シリンダ22、空気用ピストン23、空気用シリンダ24および発泡部材26は全て、筒状体とされるとともに、共通軸と同軸上に位置させられて吐出器10に備えられている。
【0016】
ここで、押下ヘッド15の第1天壁部13の外周縁部には下方に向けて環状凸部28が突設されている。また、第1天壁部13の下面には、その径方向に沿って延在し囲繞筒部27および環状凸部28を貫通するノズル筒部29が設けられており、このノズル筒部29の一端開口部は嵌合筒部14の内部に開口し、他端開口部は環状凸部28よりも径方向外方に位置させられて前述のノズル孔12となっている。
【0017】
さらに、囲繞筒部27の下端部は、嵌合筒部14の下端部よりも上方に位置し、かつ押下ヘッド15およびステム11が上昇端位置に位置した状態で、径方向内側で装着キャップ20のガイド筒部19の上端部と対向している。
そして、本実施形態では、ガイド筒部19の上端部外周面には、リング部材35が嵌合されている。図示の例では、ガイド筒部19の外周面において上端部には他の部分よりも小径になるように第1環状凹部が形成されており、リング部材35はこのガイド筒部19の上端部外周面に下側から支持された状態で嵌合している。さらに、このリング部材35は、ガイド筒部19における前記他の部分の外周面よりも径方向外方に突出している。
【0018】
また、押下ヘッド15の囲繞筒部27の下端部内周面には、筒部材32が嵌合されている。図示の例では、囲繞筒部27の内周面において下端部には他の部分よりも大径になるように第2環状凹部が形成されており、筒部材32はこの囲繞筒部27の下端部内周面に上側から支持された状態で嵌合している。さらに、この筒部材32は、囲繞筒部27における前記他の部分の内周面よりも径方向内方に突出し、かつ囲繞筒部27の下端縁を覆っている。
【0019】
以上より、押下ヘッド15およびステム11がその上昇端位置に位置した状態で、リング部材35が筒部材32(囲繞筒部の下端部における内側)に近接若しくは当接するようになっている。なお、リング部材35および筒部材32を形成する各材質としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステルなどの一般的な合成樹脂や、オレフィン系、スチレン系、若しくはポリエステル系等の熱可塑性のエラストマ材料などのゴム状弾性体等が挙げられる。
【0020】
そして、本実施形態では、装着キャップ20の第2天壁部17に、挿通孔19a、ガイド筒部19および囲繞筒部27よりも大径でかつ装着周壁部18よりも小径の被挟持筒部30が上方に向けて延設されるとともに、この被挟持筒部30の上端に、径方向外方に向けて支持板31が突設されている。
図示の例では、支持板31はフランジ状に形成され、被挟持筒部30の上端にその全周にわたって突設されるとともに、水平方向に沿って延びている。また、支持板31の外径は、装着周壁部18の外径と同等になっている。さらに、支持板31の外周縁は、ノズル孔12よりも径方向内方に位置している。
以上の第2天壁部17、装着周壁部18、ガイド筒部19、被挟持筒部30および支持板31は同一の材質で一体に形成されている。
【0021】
また、被挟持筒部30は、押下ヘッド15の囲繞筒部27よりも径方向外方に位置しており、押下ヘッド15を押し下げた際、囲繞筒部27が装着キャップ20のガイド筒部19と被挟持筒部30との間に進入するようになっている。そして、押下ヘッド15およびステム11がその上昇端位置に位置した状態で、囲繞筒部27の下端縁は支持板31の上面よりも上方に位置している。
【0022】
さらに、本実施形態では、支持板31の上面に板状のストッパ33が離脱可能に配置され、このストッパ33の上面に囲繞筒部27の下端縁が筒部材32を介して当接している。また、図示の例では、ストッパ33には、その径方向中央部に形成された嵌合孔33aと、この嵌合孔33aから径方向外方に向けて延在し当該ストッパ33の外周縁に開口する通過孔33bと、嵌合孔33aから通過孔33bが延在する方向と反対方向に向けて延在し当該ストッパ33の外周縁よりも径方向内方で終端する補助孔33cと、が形成されて、上面視C字状に形成されている。さらに、このストッパ33の外周縁において通過孔33bが開口した部分の、当該ストッパ33の径方向で嵌合孔33aを挟んだ反対側、つまり本実施形態では、ストッパ33の外周縁において補助孔33cの終端33dと対応する位置には、当該ストッパ33の周方向に沿って延びる補強周壁33fが連結されている。
【0023】
また、通過孔33bは、嵌合孔33aに連なる部分の幅が嵌合孔33aの直径よりも小さくされ、径方向外方に向かうに従い漸次幅広に形成されている。さらに、補助孔33cの幅は、通過孔33bにおいて嵌合孔33aに連なる部分の幅よりも小さくなっている。さらにまた、通過孔33bおよび補助孔33cの各幅方向中央部と、嵌合孔33aの径方向中央部とはストッパ33の上面視で同一直線上に位置している。また、ストッパ33の外周縁部には、貫通孔33eが周方向に間隔をあけて複数形成されている。ここで、補強周壁33fの上下方向における大きさは、ストッパ33の上下方向における大きさ、つまり厚さよりも大きくなっており、この補強周壁33fの、ストッパ33からの上方および下方に向けた各突出量は同等になっている。
【0024】
ここで、本実施形態では、ガイド筒部19の上部は支持板31の上面よりも上方に位置しており、このガイド筒部19の上部における上端部に、リング部材35が嵌合された前記第1環状凹部が形成されている。そして、ガイド筒部の上部において前記第1環状凹部に下方で連なる部分の外周面が、前述のストッパ33の嵌合孔33a内に離脱可能に嵌合されている。
【0025】
さらに、本実施形態では、被挟持筒部30において第2天壁部17に連なる下端部に貫通孔34が形成されている。図示の例では、貫通孔34は、被挟持筒部30の下端部にその周方向に間隔をあけて複数形成されるとともに、第2天壁部17の上面は、その径方向中央部側から外側に向かうに従い漸次下方に向けて傾斜している。なお、貫通孔34は、被挟持筒部30の側面視で、上下方向に長い長方形状を呈している。
【0026】
以上説明したように本実施形態に係る吐出器10によれば、装着キャップ20の第2天壁部17に被挟持筒部30が立設されるとともに、この被挟持筒部30の上端に径方向外方に向けて支持板31が突設されているので、例えば一方の手のひらをノズル孔12の開口部にその下側から添えつつ、その手の中指と人指し指、または薬指と中指等で被挟持筒部30をその径方向に挟み込んだ状態で、この手を上昇させると、前記中指と人指し指、または薬指と中指等により支持板31がその下面側から支持されることによって、当該吐出器10の装着された容器体を持ち上げることが可能になる。さらにこの状態で、前記一方の手の親指で押下ヘッドを押し下げることにより、ノズル孔から吐出された容器体内の液体を前記一方の手のひらで受け止めることが可能になる。
以上より、片手だけを用いて押下ヘッドを押し下げかつノズル孔から吐出された液体を受けることができる。
【0027】
さらに、被挟持筒部30が装着周壁部18よりも小径に形成され、この被挟持筒部30の上端に支持板31が設けられているので、支持板31が装着周壁部18よりも径方向外側に大きく出っ張るのを抑えることが可能になり、前述の作用効果を奏する吐出器10の取り扱い性が低下するのを防ぐことができる。
さらにまた、被挟持筒部30が装着周壁部18よりも小径に形成されていることから、需要者の手の大小を問わず、前述のようにして中指と人指し指、または薬指と中指等で被挟持筒部30をその径方向に強固かつ確実に挟み込むことが可能になる。
【0028】
また、押下ヘッド15およびステム11がその上昇端位置に位置した状態で、囲繞筒部27の下端縁が支持板31よりも上方に位置するとともに、支持板31の上面にストッパ33が離脱可能に配置され、このストッパ33の上面に囲繞筒部27の下端縁が当接しているので、需要者が容器体内の液体を使用する前の段階で、押下ヘッド15に下方に向けた外力が作用しても、この押下ヘッド15における囲繞筒部27の下端縁をストッパ33の上面に当接させることが可能になり、この押下ヘッド15が不用意に押し下げられ液体が吐出されるのを防ぐことができる。
しかも、ストッパ33が板状に形成されているので、このストッパ33を設けたことにより吐出器10全体の上下方向における長さが大きくなるのを抑制することができる。
【0029】
さらに、本実施形態では、押下ヘッド15およびステム11がその上昇端位置に位置した状態で、ガイド筒部19の上端部外周面に設けられたリング部材35が、囲繞筒部27の下端部内周面に設けられた筒部材32に近接若しくは当接しているので、ガイド筒部19と囲繞筒部27との間を通して外部から例えば水等が侵入するのを抑制することが可能になる。ここで、例えばリング部材35および筒部材32のうちの少なくとも一方をゴム状弾性体で形成し、他方に当接させると、この効果が確実に奏功されることになる。
また、ストッパ33の嵌合孔33aに、ガイド筒部19の上部において囲繞筒部27の下端部内周面に設けられた筒部材32と近接若しくは当接した上端部よりも下方に位置する部分の外周面が離脱可能に嵌合されているので、このストッパ33を支持板31の上面にぐらつかせることなく安定して配置することが可能になり、需要者が容器体内の液体を使用する前の段階で、不用意にストッパ33が吐出器10から外れるのを防ぐことができる。
【0030】
また、板状に形成されたストッパ33に嵌合孔33aおよび通過孔33bが形成されているので、このストッパ33をガイド筒部19に対して容易に着脱することができる。さらに本実施形態では、ストッパ33に補助孔33cが形成されているので、ストッパ33のガイド筒部19への着脱をより一層容易に行うことができる。さらにまた、ストッパ33に複数の貫通孔33eが形成されているので、このストッパ33を形成するのに用いる材料の量を低減することも可能になる。
さらに、ストッパ33の外周縁において補助孔33cの終端33dと対応する位置に、当該ストッパ33の周方向に沿って延びる補強周壁33fが連結されているので、この補強周壁33fをつまんでストッパ33をガイド筒部19の外周面に対して進退移動させることによって、当該ストッパ33の着脱を容易に行うことが可能になる。
以上より、操作性の優れたストッパ33が得られる。
【0031】
また、本実施形態では、第2天壁部17、装着周壁部18、ガイド筒部19、被挟持筒部30および支持板31が一体に形成されているので、この吐出器10が高コストになるのを抑えることができる。
さらに、被挟持筒部30において第2天壁部17に連なる下端部に貫通孔34が形成されているので、被挟持筒部30に支持板31を設けたことにより、この支持板31の上面を介して、装着キャップ20において第2天壁部17、ガイド筒部19および被挟持筒部30で画成された空間内に例えば水等が侵入し易くなったとしても、この侵入物を貫通孔34を通して外部に排出し易くすることが可能になる。また、このように貫通孔34が形成されていることから装着キャップ20を形成する材料の使用量を低減することも可能になる。
【0032】
また、本実施形態では、この貫通孔34が被挟持筒部30の下端部にその周方向に間隔をあけて複数形成されるとともに、第2天壁部17の上面が、その径方向中央部側から外側に向かうに従い漸次下方に向けて傾斜しているので、前述の侵入物を確実に前記空間内から外部に排出し易くすることができる。
さらに、前述のように第2天壁部17、装着周壁部18、ガイド筒部19、被挟持筒部30および支持板31が一体に形成されるとともに、リング部材35がガイド筒部19の上端部外周面に嵌合されてガイド筒部19と一体に形成されていないので、装着キャップ20を金型内に樹脂を供給して成形する場合に、この金型の構造が複雑になるのを防ぐことができる。
【0033】
また、本実施形態では、吐出器10が、液用ピストン21および液用シリンダ22のみならず空気用ピストン23および空気用シリンダ24をも備えているので、装着キャップ20の装着周壁部18を大径にしなければならないため、前述の作用効果のうち、支持板31の出っ張り量を抑える効果、および需要者の手の大小を問わず中指と人指し指、薬指と中指等で被挟持筒部30をその径方向に強固かつ確実に挟み込ませる効果が顕著に奏功されることになる。
【0034】
さらに、本実施形態では、補強周壁33fの、ストッパ33からの上方および下方に向けた各突出量が同等になっているので、ストッパ33を吐出器10に装着するに際し、このストッパ33の上下面を確認して必要に応じて裏返す手間を省くことが可能になり、ストッパ33を備えたことによってこの吐出器10の組み立て時間が長くのを防ぐことができる。
【0035】
また、本実施形態では、支持板31が被挟持筒部30の上端にその全周にわたって突設されているので、容器やノズル孔12の周方向位置を支持板31に対して合わせる必要がなくなり、組み立て時間が長くなるのを抑えることができるとともに、吐出器10の操作性を向上することができ、さらに、ストッパ筒部33を吐出器10に装着する際にこのストッパ筒部33の周方向位置を支持板31に対して合わせる手間を省くことが可能になり、ストッパ筒部33を備えたことによってこの吐出器10の組み立て時間が長くのを確実に防ぐことができる。
【0036】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、吐出器10として、ノズル孔12から泡状の液体を吐出するいわゆるフォーマポンプを示したが、これに代えて例えば、空気用ピストン23、空気用シリンダ24、気液混合室25、および発泡部材26等を有さず、液体を泡立たせずにノズル孔12から吐出するポンプにも適用可能である。
さらにまた、液用ピストン21および液用シリンダ22を有するポンプ式の吐出器に代えて、例えば液用ピストン21および液用シリンダ22を有さない、いわゆるエアゾール式の吐出器においても適用可能である。
【0037】
さらに、前記実施形態では、貫通孔34を被挟持筒部30に複数形成したが、1つだけ形成してもよいし、全く形成しなくてもよい。また、前記実施形態では、第2天壁部17の上面を、その径方向中央部側から外側に向かうに従い漸次下方に向けて傾斜させたが、上下方向に直交する方向に延びる平坦面としてもよい。さらに、前記実施形態では、第2天壁部17、装着周壁部18、ガイド筒部19、被挟持筒部30および支持板31を一体に形成したが、それぞれ別体に形成してもよい。
また、ガイド筒部19にリング部材35を嵌合させて、これら19、35を別部材とした構成を示したが、一体に形成してもよい。さらにまた、環状凸部28を有しない押下ヘッド15を採用してもよい。また、囲繞筒部27の下端部内周面に筒部材32を設けたが、この筒部材32を設けなくてもよい。さらに、囲繞筒部27と筒部材32とを一体に形成してもよい。
【0038】
また、前記実施形態では、支持板31として、フランジ状に形成されて被挟持筒部30の上端にその全周にわたって突設された構成を示したが、1枚若しくは周方向に間隔をあけて配置された複数枚の支持板を採用してもよい。この構成においては、装着キャップ20と押下ヘッド15との間に押下ヘッド15の装着キャップ20に対する軸線回りの回転を防止する回転防止手段を設けた上で、支持板が少なくとも、吐出器10の上面視においてノズル孔12の配置位置から吐出器の軸線を中心に右回りおよび左回りにそれぞれ90°ずつ離れた各位置に配置されていればよい。
【0039】
さらに、前記実施形態では、支持板31を水平方向に沿って延在させたが、これに代えて例えば、挟持筒部30の上端から径方向外方に向かうに従い漸次上方に向けて傾斜させてもよいし、あるいは挟持筒部30の上端から径方向外方に向かうに従い漸次下方に向けて傾斜させてもよい。
【0040】
また、前記実施形態では、ストッパ33の外周縁部に複数の貫通孔33eを形成したが、これらの貫通孔33eは形成しなくてもよい。さらに、ストッパ33に補助孔33cを形成しなくてもよい。さらにまた、通過孔33bを形成するのに代えて、例えば破断線を形成してもよい。また、前記実施形態では、ストッパ33の外周縁に補強周壁33fを設けたが、この補強周壁33fは設けなくてもよい。
【0041】
さらに、前記実施形態では、ストッパ33の嵌合孔33a内に、ガイド筒部19を嵌合させたが、これに代えて例えば、このガイド筒部19の上端縁を支持板31の上面よりも下方に位置させて、嵌合筒部14を嵌合させるようにしてもよいし、さらに嵌合筒部14の下端縁を支持板31の上面よりも上方に位置させて、ステム11を嵌合させるようにしてもよい。
さらにまた、前記実施形態では、ストッパ33の上面に囲繞筒部27の下端縁が筒部材32を介して当接した構成を示したが、これらの間に隙間を設けて互いに対向させるようにしてもよいし、あるいは囲繞筒部27の下端縁を筒部材32で覆わずに、囲繞筒部27の下端縁を直接ストッパ33の上面に当接させてもよい。
また、前記実施形態では、ストッパ33に嵌合孔33aを形成したが、この嵌合孔33aを有さず、例えば支持板31の上面に剥離可能に貼着された板状のストッパを採用してもよい。さらに、ガイド筒部19は設けなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
支持板の出っ張り量を抑えつつ、片手だけを用いて押下ヘッドを押し下げかつノズル孔から吐出された液体を受けることができるとともに、吐出器の上下方向における長さが大きくなるのを抑制しつつ、需要者が容器体内の液体を使用する前の段階で、例えば押下ヘッドが不用意に押し下げられる等して液体が吐出されるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る一実施形態として示した吐出器を示す一部縦断面図である。
【図2】図1に示す吐出器の上面図である。
【符号の説明】
【0044】
10 吐出器
11 ステム
12 ノズル孔
13 第1天壁部
14 嵌合筒部
15 押下ヘッド
17 第2天壁部
18 装着周壁部
19 ガイド筒部
19a 挿通孔
20 装着キャップ
21 液用ピストン
22 液用シリンダ
23 空気用ピストン
24 空気用シリンダ
25 気液混合室
26 発泡部材
27 囲繞筒部
30 被挟持筒部
31 支持板
32 筒部材(囲繞筒部の下端部における内側)
33 ストッパ
33a 嵌合孔
33b 通過孔
33f 補強周壁
34 貫通孔
35 リング部材(ガイド筒部の上端部における外側)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器体の口部に上方付勢状態で立設されるステムと、
第1天壁部、第1天壁部から下方に向けて延設されて内部に前記ステムが嵌合された嵌合筒部、および第1天壁部から下方に向けて延設されて嵌合筒部をその径方向外方から囲繞する囲繞筒部を備えるとともに、ノズル孔が形成された押下ヘッドと、
前記ステムが上下動自在に挿入された挿通孔を有する第2天壁部、および第2天壁部の外周縁から下方に向けて延設された装着周壁部を備え、容器体の口部に装着される装着キャップと、が備えられ、
前記押下ヘッドをステムとともに押し下げることにより、容器体内の液体を前記ステムの内部を通してノズル孔から吐出する構成とされた吐出器であって、
前記装着キャップの第2天壁部に、前記挿通孔および前記囲繞筒部よりも大径でかつ装着周壁部よりも小径の被挟持筒部が上方に向けて延設されるとともに、この被挟持筒部の上端に、径方向外方に向けて支持板が突設され、
前記押下ヘッドおよびステムがその上昇端位置に位置した状態で、前記囲繞筒部の下端縁は支持板よりも上方に位置するとともに、この支持板の上面に板状のストッパが離脱可能に配置され、このストッパの上面に前記囲繞筒部の下端縁が当接若しくは上下方向で対向していることを特徴とする吐出器。
【請求項2】
請求項1記載の吐出器であって、
前記第2天壁部において挿通孔の外周縁部には上方に向けてガイド筒部が延設されるとともに、このガイド筒部の上部は支持板の上面から上方に突出し、前記ストッパには嵌合孔が形成され、
前記押下ヘッドおよびステムがその上昇端位置に位置した状態で、
前記ガイド筒部の上端部における外側と、前記囲繞筒部の下端部における内側とが近接若しくは当接するとともに、
前記嵌合孔に、前記ガイド筒部の上部において前記囲繞筒部の下端部における内側と近接若しくは当接した上端部よりも下方に位置する部分の外周面が離脱可能に嵌合されていることを特徴とする吐出器。
【請求項3】
請求項2記載の吐出器であって、
前記ストッパには、前記嵌合孔から径方向外方に向けて延在し当該ストッパの外周縁に開口する通過孔が形成されるとともに、このストッパの外周縁において前記通過孔が開口した部分の、当該ストッパの径方向で前記嵌合孔を挟んだ反対側には、当該ストッパの周方向に沿って延びる補強周壁が連結されていることを特徴とする吐出器。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の吐出器であって、
前記第2天壁部、装着周壁部、被挟持筒部および支持板は一体に形成されるとともに、前記被挟持筒部において第2天壁部に連なる下端部に貫通孔が形成されていることを特徴とする吐出器。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の吐出器であって、
前記押下ヘッドおよびステムに連係した液用ピストンが内部を上下方向に摺動する液用シリンダと、
前記押下ヘッドに連係した空気用ピストンが内部を上下方向に摺動するとともに、前記装着キャップの内側に取り付けられた空気用シリンダと、
前記液用シリンダからの液体と空気用シリンダからの空気とが合流する気液混合室と、
前記ノズル孔と気液混合室との間に設置された発泡部材と、を備え、
容器体の口部に装着した状態で前記押下ヘッドを押し下げて液用シリンダ内の液体および空気用シリンダ内の空気を加圧することにより、これらの液体および空気を、気液混合室に移送して合流させ発泡部材を通して発泡させて前記ノズル孔から吐出する構成とされたことを特徴とする吐出器。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−56405(P2009−56405A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−226531(P2007−226531)
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】