説明

吐出容器用の吐出ポンプのヘッド部側モジュール及びポンプ部側モジュール

【課題】ポンプ機構のヘッド部の変更を容易に可能とするようにした吐出容器用の吐出ポンプのヘッド部側モジュール及びポンプ部側モジュールを提案する。
【解決手段】吐出ポンプのヘッド部側モジュールであって、装着筒6上端から内向きフランジ8を介して連結筒10を起立する装着キャップ4と、中心部に貫通孔20を有する天板18の外側から外周壁24を垂下し、その天板18の裏面側に、第1嵌合溝28と第2嵌合溝30とを周設してなり、この第2嵌合溝30内に装着キャップ4の連結筒10の上部を嵌着させたカバーリング16と、頂板38の外側から外筒40を、貫通孔20上方の頂板裏面部分から第1の連通管42をそれぞれ垂下するとともに、この第1の連通管42と連通させて、外筒40からノズル44を前方へ突出してなり、外筒40をカバーリング16の外周壁24の外面へ嵌着させた押下げヘッド36とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出容器用の吐出ポンプのヘッド部側モジュール及びポンプ部側モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体吐出容器用のポンプ機構として、上端部に鍔部を有するポンプシリンダ内を摺動するステムを上方へ起立し、このステムの上部にノズル付きの押下げヘッドを付設しており、さらに容器体口頸部への螺合用の装着筒の上端から、口頸部の上端面との間に鍔部を挟持するための内向きフランジを付設してなる装着キャップと、ステムの上部と内向きフランジとの間を覆うカバーリングを設けたものが知られている(特許文献1)。
【特許文献1】特許第3657378号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1の液体吐出用のポンプは、装着キャップ及びノズルヘッドなどのヘッド部の形状にバリエーションを持たせようとした場合に、ポンプ部のステムを装着キャップに挿通した上でカバーリングと組みつけてポンプを構成する機構としていたことから、ポンプ部からヘッド部側までの全構成を変更する必要があった。
【0004】
本発明の目的は、ポンプ機構のヘッド部の変更を容易に可能とするようにした吐出容器用の吐出ポンプのヘッド部側モジュール及びポンプ部側モジュールを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の手段は、容器体装着用のポンプ部側及びヘッド部側の2つのモジュールからなる吐出ポンプのうちのヘッド部側モジュールであって、
容器体口頸部の外面への嵌合用の装着筒6の上端から内向きフランジ8を介して連結筒10を起立する装着キャップ4と、
中心部に貫通孔20を開口する天板18の外側から外周壁24を垂下するとともに、その天板18の裏面側に、内側の第1嵌合溝28と、外側の第2嵌合溝30とを2重に周設してなり、この第2嵌合溝30内に上記装着キャップ4の連結筒10の上部を嵌着させたカバーリング16と、
頂板38の外側から外筒40を、また貫通孔20上方の頂板裏面部分から第1の連通管42を、それぞれ垂下するとともに、この第1の連通管42と連通させて、上記外筒40からノズル44を前方へ突出してなり、上記外筒40をカバーリング16の外周壁24の外面へ着脱自在に嵌着させた押下げヘッド36とを具備し、
上記カバーリング16の第1嵌合溝28の内面を、ポンプ部側モジュールが有するポンプシリンダの上端部へ、また押下げヘッド36の第1の連通管42を、ポンプ部側モジュールのステム兼用の第2の連通管へ、ヘッド部側モジュールの押下げにより、それぞれ嵌め込み可能とし、さらに上記押下げにより上記装着キャップ4とカバーリング16との連結が解除されるように構成している。
【0006】
本手段では、吐出ポンプをポンプ部とヘッド部とに分け、ヘッド部に相当する装着キャップ、カバーリング、押下げヘッドの3パーツをモジュール化することを提案している。
【0007】
「ヘッド部」という言葉は、容器体に吐出ポンプを取り付けるときの形態において吐出ポンプの頭部に相当する部分という意味である。「ポンプ部」が全体として一つの機能を有するのに対して、「ヘッド部」を構成する各パーツの機能は別々である。別の言い方をすれば、機能に拘らずに組付け時に形態上で近接する位置にある各パーツを連係させ、一つのモジュールとしたことが本発明の特長の一つである。この特長によれば、第1の連通管、第1嵌合溝など、ポンプ部側モジュールと係り合う部分を各モジュール間で相対応する寸法、位置としておけば、それ以外の箇所は自由に設計することができる。これについてはさらに後述する。
【0008】
「モジュール」という用語は、相互に着脱可能できる独立した構成単位という程度の意味である。一般には特定の機能を有する一群のパーツをモジュールとすることが多い。しかし、本明細書のヘッド部側モジュールでは、押下げヘッドは、ピストンを含む管状部材を昇降させる操作部、装着リングはポンプシリンダを容器体に装備させる固定部、カバーリングは、ポンプシリンダの上部を塞ぐカバーであり、機能的には別個である。また、ヘッド部側モジュールが一まとまりの状態(本明細書において「モジュール化状態」という)にあるのは、ポンプ部側モジュールに組み付ける前までである。組み付けた後ではモジュール化状態は解除される。
【0009】
「カバーリング」は、裏面に第1、第2の嵌合溝を有し、モジュール化状態では、第2嵌合溝内に嵌着された連結筒を介して装着リングに連結されている。モジュール化状態解除後には第1嵌合溝内にポンプシリンダの上部に嵌着することが可能に形成されている。
【0010】
「連結筒」は、装着キャップとカバーリングとを簡易に連結する手段である。好適な図示例において、図3に示す如く連結筒は円筒形であり、位置決めなどの操作をしなくても、カバーリングの第2嵌合溝内に嵌合することができる。また、図示例では、連結筒を装着キャップの他の部分と一体として形成しており、部品数を増やすことなく、モジュール化をすることができる。
【0011】
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ
上記連結筒10の全周に亘って、上記ヘッド部側モジュールの押下げにより破断可能な破断線12を周設している。
【0012】
本手段では、連結筒に破断線を形成することを提案している。この破断線は、上記連結筒の上部を第2嵌合溝内に挿入するときに破断しない程度の強度を有することが望ましい。後述の好適な実施例では、例えば図7に示す如く、連結筒の下端部外縁と内向きフランジとの間に破断線を形成して、破断線を効果的に破壊できるようにしている。すなわち、連結筒の下端面側には押下げ力に抵抗するような物が存在しないため、上記押下げにより押下げ力が破断線に集中し、図9に示す如く容易に破断する。
【0013】
第3の手段は、容器体装着用のポンプ部側及びヘッド部側の2つのモジュールからなる吐出ポンプのうちのポンプ部側モジュールであって、
容器体内への挿入用の周壁の上部外面から鍔部58を突出したポンプシリンダ52と、
ポンプシリンダ52内を摺動するピストン部66からステム兼用の第2の連通管68へ起立した管状部材64と、
上記ポンプシリンダ52の下部に形成した吸込み弁54と、
上記第2の連通管68内の上部に形成した吐出弁72と、
を具備し、
上記鍔部上方の筒壁部分と上記第2の連通管68の上端部とを、ヘッド部側モジュールへの嵌挿代として略直筒形に形成するとともに、ポンプシリンダ52内からピストン部66が抜け出さないようにして、モジュール単独でポンプ機能を果たすようにしている。
【0014】
本手段では、ポンプ機構のうちポンプ部だけをモジュール化することを提案している。ここで「ポンプ部」とは、少なくともポンプシリンダとピストンとを含み、かつピストンから起立するステム兼連通管を有するものとする。
【発明の効果】
【0015】
第1の手段に係る発明によれば、次の効果を奏する。
吐出ポンプのうち、装着キャップ、カバーリング、押下げヘッドの3パーツをモジュール化したから、これらヘッド部の形状の設計を、ポンプ部の構造とは無関係に行うことができ、設計変更が容易となり、多品種少量生産にも対応し易い。
装着キャップとカバーリングとを連結筒を介して連結したから、簡単な構造でモジュール化を実現することができるとともに、ヘッド部側モジュールの押下げの1動作により、その連結の解除とポンプ部側モジュールの合体とが可能だから、取り扱いが簡単である。
【0016】
第2の手段に係る発明によれば、連結筒10の全周に亘って破断線を周設することで、この破断線がヘッド部側モジュールの押下げにより破断するように形成したから、簡単な構造で装着キャップ4とカバーリング16とを分離することができる。
【0017】
第3の手段に係る発明によれば、ポンプ機構のうちポンプシリンダ及び管状部材からなるポンプ部だけをモジュール化し、かつポンプ機能を果すようにしたから、このポンプ部側モジュールのみを製造し、品質試験をすることができ、製品化の手間が大幅に簡素化される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1から図9は、本発明の第1実施形態に係るヘッド部側モジュール及びポンプ部側モジュールを示している。
【0019】
ヘッド部側モジュール2は、図1から図3に示す構造を有し、装着キャップ4と、カバーリング16と、押下げヘッド36とで形成されている。
【0020】
上記装着キャップ4は、図2に示す如く容器体の口頸部外面への螺合用の装着筒6と、この装着筒の上端部に付設した内向きフランジ8と、この内向きフランジ8の内縁から起立する連結筒10とで形成する。内向きフランジ8の内縁と連結筒10の下端外縁との間には図3及び図7に示す如く破断線12を形成している。図示例の破断線は、破断可能なリブ12aを間欠的に残して複数のスリットを穿設してなるが、破断可能な肉薄線としてもよい。また、破断線の形成箇所は連結筒の下端に限らない。例えば、連結筒の長手方向一部を残りの筒部分よりも大径とし、両筒部の連続部分に破断線を穿設しても構わない。図2に示すように連結筒10の上半部10bは下半部10aに比べて小内径の肉厚部に形成されている。
【0021】
上記カバーリング16は、半断面図である図4に示す如く、中央部に貫通孔20を開口するリング状の天板18を有する。図示例では、この天板18の内縁から足の長い内周壁22を、また、天板18の外縁から足の短い外周壁24をそれぞれ垂下している。そして内周壁22の内面全体を貫通孔20としている。外周壁24は、下半部24aを上半部24bに比べて大径としており、この上半部の外面にネジを形成している。また天板18の裏面やや外側寄りから仕切り用の中間周壁26を垂下しており、この中間周壁の内側に第1嵌合溝28を、中間周壁の外側に第2嵌合溝30を周設している。図示例の場合には、内周壁22と中間周壁26との間隔がやや大きいため、内周壁よりやや外側に補助壁32を形成し、この補助壁32と中間周壁26との間に第1嵌合溝28を形成する。また、中間周壁26と外周壁の上半部24bとの間に第2嵌合溝30を形成している。また図示の中間周壁は、下半部26aに比べて上半部26bの内径をやや小径にしている。この中間周壁の上半部26bが連結筒の上半部10b内面に密着することで第2嵌合溝30からの連結筒10の抜け出しを防止している。なお、上記構造に加え、中間周壁26の上半部26bの外径もやや小径として、中間周壁26の下半部26aが連結筒の下半部10aに密着する構造を採用することも可能であり、この場合、中間周壁と連結筒とがアンダーカット係合する状態となり、モジュール化状態での装着キャップ4とカバーリング16との連結状態を強固なものとすることができる。
【0022】
押下げヘッド36は、頂板38の外周部から外筒40を、また貫通孔上方の頂板部分裏面から第1の連通管42をそれぞれ垂下するとともに、この第1の連通管の内部と連通させたノズル44を外筒40の前壁から前方へ突出している。そして上記外筒40の下部は、カバーリング16の外周壁24の上半部24b外面に螺合させている。また、上記第1の連通管42は、上記貫通孔20内を液密かつ摺動自在に嵌通し、下方へ突出している。
【0023】
ポンプ部側モジュール50は、図5に示す如くポンプシリンダ52と、管状部材64と、抜止め手段76とを有する。
【0024】
上記ポンプシリンダ52は、その下端から吸込み弁54を介して吸込み管56を垂下するとともに、ポンプシリンダの上部外面から、容器体の口頸部上端面への係止用の鍔部58を外方へ突出している。鍔部58よりも上方へは、ポンプシリンダの上端部52aを第1嵌合溝内への嵌合筒として延長している。この上端部の外面には、上記カバーリングの中間周壁下半部26aに圧接するための当接リブ60を横設している。なお、前記鍔部58の下面には容器体への組み付け時に容器体口頸部上端面に当接シールするパッキンが配置されている。
【0025】
上記管状部材64は、筒状のピストン部66からステム兼用の第2の連通管68を起立している。上記ピストン部66とポンプシリンダ52の底部との間にスプリングを介装している。また第2の連通管68の中間部やや下寄りには第1上向き段部70を、第2の連通管の上部外面には第2上向き段部71をそれぞれ周設している。さらに第2の連通管68の上部には吐出弁72を形成する。図示の吐出弁は玉弁であり、弁座と管状部材の上端内面に周設した横リブとの間で動くように形成している。
【0026】
上記抜止め手段76は、本実施形態では抜止め筒であり、ポンプシリンダの上部内面に嵌着された筒本体の内面から縦断面逆L字形の係止片78を突出し、この係止片を上記管状部材64の第1上向き段部に係止している。
【0027】
上記構成において、図1の状態では、装着キャップ4は連結筒10を介してカバーリング16に連結され、またカバーリングは押下げヘッド36に嵌合されているから、これらパーツは、1つのモジュールとして一体的に取り扱うことが可能である。図5の状態でも、抜止め手段76がスプリング力に抗して管状部材64の抜け出しを防止しているから、ポンプシリンダ52及び管状部材64は、モジュール化されている。このモジュール化状態で、ポンプの機能を確認することができる。図5のポンプ部側モジュール50の上部に図1のヘッド部側モジュール2の下面を合わせて、押し下げると、図6に示すように第1の連通管42は、第2の連通管68の外面に嵌挿され、図6に示すように第2上向き段部71に突き当たる。ポンプシリンダの上端部52aは第1嵌合溝28内に圧入される。このようにすることで、連結筒10は、カバーリング16の中間周壁26と外周壁24との間に強く挟持される。この挟持状態で図6に示す押下げヘッド36をさらに押し下げると、図8及び図9に示すように連結筒10が強制的に押し下げられ、破断線12が破断する。この破断により装着キャップ4とカバーリング16との連結は解除される。連結の解除と同時にポンプシリンダの上端部52aは第1嵌合溝28内に深く入り、カバーリング16とポンプシリンダ52とを相互に結合する。この後は普通の吐出ポンプとして使用することができる。
【0028】
以下本発明の他の実施形態を説明する。その説明において、第1実施形態と同じ構成に関しては、同一の符号を用いることで解説を省略する。
【0029】
図10から図12は本発明のヘッド部側モジュール及びポンプ部側モジュールの第2実施形態を示している。この実施形態は、各モジュールの形状のバリエーションの例を示すものである。まずポンプ部側モジュール50では、ステム兼第2の連通管68の外面に補助筒80を嵌合させたものである。補助筒80の下端にはピストン状突部82を形成し、これをポンプシリンダの内面に摺動可能に当接したものである。これによりポンプ部側モジュールとヘッド部側モジュールの組み付け状態でポンプシリンダ周壁に開口する負圧解除用孔を前記ピストン状突部82で塞ぐことができ、吐出ポンプを容器体に組み付けた状態での該負圧解除用孔からの液漏れを防止することができる。補助筒80の下端面は第2連通管の第1上向き段部70に係合されている。この実施形態では、補助筒の抜け出し防止の手段を講ずればよく、図11に示す状態で、ピストン状突部の上端に当接する抜け止め手段76がポンプシリンダの上部内面に嵌着されている。また、ヘッド部側モジュール2では、カバーリングの天板内縁を大きく形成して、この内縁に上記補助筒80が係合するように形成している。これにより、補助筒80は、押下げヘッドのカバーリングとの螺合状態解除時の第2連通管の上昇と共に上昇し、ポンプシリンダの負圧解除用孔を開口することになる。
【0030】
以上が本実施形態と第1実施形態との主要な相違である。その他にも押下げヘッドの形状、カバーリングの外周壁の形状など細かい相違があるが、これらは様々なバリエーションを付けることができることを示すための例に過ぎないので、説明を省略する。
【0031】
本発明では、相違点よりもむしろ共通点に重点がある。即ち、第1の連通管の内径と第2の連通管の外径、第1嵌合溝の径・位置・深さなどはおおよそ一致する。このため、第1実施形態のポンプ部側モジュールと第2実施形態のヘッド部側モジュールとの組み合わせ、或いは第2実施形態のポンプ部側モジュールと第1実施形態のヘッド部側モジュールとの組み合わせなども可能となる。このように両モジュールの接続部分を規格化し、共通の形態とすれば、それ以外の形状の設計変更は自由である。ゆえに吐出ポンプの構造のうち変更したい部分だけをモジュール単位で変更し、それを既存の他のモジュールと組み合わせることで非常の多数の製品を短期に実現することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1実施形態に係るヘッド部側モジュールの半縦断面図である。
【図2】図1のモジュールの要部の装着キャップの半縦断面図である。
【図3】図2の要部の平面図である。
【図4】図1のモジュールの要部のカバーリングの半縦断面図である。
【図5】本実施形態に係るポンプ部側モジュールの半縦断面図である。
【図6】図1のヘッド部側モジュール及び図5のポンプ部側モジュールを合体させてなる吐出ポンプの半縦断面図である。
【図7】図6の吐出ポンプの要部拡大図である。
【図8】図6の吐出ポンプを押し下げた状態を示す作用説明図である。
【図9】図8の状態に対応する要部拡大図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るヘッド部側モジュールの半縦断面図である。
【図11】本実施形態に係るポンプ部側モジュールの半縦断面図である。
【図12】図10のヘッド部側モジュール及び図11のポンプ部側モジュールを合体させてなる吐出ポンプを押し下げた状態で示す半縦断面図である。
【符号の説明】
【0033】
2…ヘッド部側モジュール 4…装着キャップ 6…装着筒
8…内向きフランジ 10…連結筒 10a…同下半部 10b…同上半部
12…破断線 12a…間欠リブ
16…カバーリング 18…天板 20…貫通孔 22…内周壁 24…外周壁
24a…下半部 24b…上半部 26…中間周壁 26a…同下半部
26b…同上半部 28…第1嵌合溝 30…第2嵌合溝 32…補助壁
36…押下げヘッド 38…頂板 40…外筒 42…第1の連通管
44…ノズル
50…ポンプ部側モジュール 52…ポンプシリンダ 52a…同上端部
54…吸込み弁 56…吸込み管 58…鍔部 60…当接リブ
64…管状部材 66…ピストン部 68…第2の連通管 70…第1上向き段部
71…第2上向き段部 72…吐出弁
76…抜止め手段 78…係止片 80…補助筒


【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器体装着用のポンプ部側及びヘッド部側の2つのモジュールからなる吐出ポンプのうちのヘッド部側モジュールであって、
容器体口頸部の外面への嵌合用の装着筒6の上端から内向きフランジ8を介して連結筒10を起立する装着キャップ4と、
中心部に貫通孔20を開口する天板18の外側から外周壁24を垂下するとともに、その天板18の裏面側に、内側の第1嵌合溝28と、外側の第2嵌合溝30とを2重に周設してなり、この第2嵌合溝30内に上記装着キャップ4の連結筒10の上部を嵌着させたカバーリング16と、
頂板38の外側から外筒40を、また貫通孔20上方の頂板裏面部分から第1の連通管42を、それぞれ垂下するとともに、この第1の連通管42と連通させて、上記外筒40からノズル44を前方へ突出してなり、上記外筒40をカバーリング16の外周壁24の外面へ着脱自在に嵌着させた押下げヘッド36とを具備し、
上記カバーリング16の第1嵌合溝28の内面を、ポンプ部側モジュールが有するポンプシリンダの上端部へ、また押下げヘッド36の第1の連通管42を、ポンプ部側モジュールのステム兼用の第2の連通管へ、ヘッド部側モジュールの押下げにより、それぞれ嵌め込み可能とし、さらに上記押下げにより上記装着キャップ4とカバーリング16との連結が解除されるように構成したことを特徴とする、吐出容器用の吐出ポンプのヘッド部側モジュール。
【請求項2】
上記連結筒10の全周に亘って、上記ヘッド部側モジュールの押下げにより破断可能な破断線12を周設したことを特徴とする、請求項1記載の吐出容器用の吐出ポンプのヘッド部側モジュール。
【請求項3】
容器体装着用のポンプ部側及びヘッド部側の2つのモジュールからなる吐出ポンプのうちのポンプ部側モジュールであって、
容器体内への挿入用の周壁の上部外面から鍔部58を突出したポンプシリンダ52と、
ポンプシリンダ52内を摺動するピストン部66からステム兼用の第2の連通管68へ起立した管状部材64と、
上記ポンプシリンダ52の下部に形成した吸込み弁54と、
上記第2の連通管68内の上部に形成した吐出弁72と、
を具備し、
上記鍔部上方の筒壁部分と上記第2の連通管68の上端部とを、ヘッド部側モジュールへの嵌挿代として直筒形に形成するとともに、ポンプシリンダ52内からピストン部66が抜け出さないようにして、モジュール単独でポンプ機能を果たすようにしたことを特徴とする、吐出容器用の吐出ポンプのポンプ部側モジュール。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−83554(P2010−83554A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−255669(P2008−255669)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】