説明

吐出容器

【課題】口頸部12外周に嵌合した装着キャップB1により容器体Aに固定し、吐出ヘッド64を備えたポンプBと、吐出ヘッド64の押し下げを防止するストッパーCと、ストッパーC外方の装着キャップB1上に切り取り可能に立設した保護カバー37とを備えた吐出容器であって、ポンプ品質の検査を行った後、簡単な工程で完全組み付けを行うことができ、しかも従来通り流通時、陳列時等の不正行為を確実に防止できる吐出容器を提案する。
【解決手段】装着キャップB1を、口頸部12外周に嵌合させる内周壁20よりフランジ状の頂壁21を延設した基体B1a と、シリンダB2を嵌着した基体に対して下方からの嵌着が可能に構成し、内周壁外周に嵌着させた外周壁30上に切り取り可能に保護カバー37を起立した外装体B1b とで構成した。これにより保護カバー37を設けない状態で容易にポンプ検査を行え、その後簡単に保護カバーの装着を行える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は吐出容器に関し、詳しくは、吐出ヘッドの押し下げを防止するストッパーを備えた吐出容器に関する。
【背景技術】
【0002】
吐出容器として、容器体に装着したポンプの吐出ヘッドを上下動させることで、収納液を吐出ヘッドのノズルより吐出する如く構成したものが種々知られており、これらの吐出容器に於いて、不使用時の不用意な吐出ヘッドの押し下げを防止する上でストッパを設けたものも種々提案されている。
【0003】
これらのストッパは装着キャップと吐出ヘッドとの間の、例えば、装着キャップに起立した案内筒外周や作動部材のステムの外周に、着脱可能に嵌合させるのが一般的であり、上記した不用意な吐出ヘッドの押し下げ防止効果は絶大であるものの、流通時や陳列時にストッパーを外して使用されたとしても確認できる術がないという不都合はあった。
【0004】
そこで本出願人はこの様な不都合を解消でき、しかも極力シンプルな構造を維持しつつ、流通、陳列時等に不正行為が行われないようなストッパー付きの吐出容器を提案している。(例えば、特許文献1参照)
【0005】
上記特許文献1の吐出容器は、容器本体の口部に吐出ノズルを取付けたポンプを取着する肩カバー(装着キャップ)を具えた吐出容器であって、肩カバーが、その上壁に吐出ノズルの案内筒と保護カバーを立設しており、案内筒に係合されたストッパーの表面を保護カバーによって覆うようにしたことを特徴としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−40310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1の吐出容器は、上記不正行為の防止を図れるとともに構造も簡単な優れたものであるが、ポンプ品質を確認するための操作が不便を伴い、この点に改良の余地があった。
【0008】
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、ポンプ品質の検査を行った後、簡単な工程で完全組み付けを行うことができ、しかも従来通り流通陳列時等の不正行為を確実に防止できる吐出容器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、口頸部12を起立した容器体Aと、口頸部12外周に嵌合した装着キャップB1内に上端を固定して下端を容器体A内に垂下したシリンダB2を備えるとともに、装着キャップB1上方に上方付勢状態で押し下げ可能な吐出ヘッド64を突出させたポンプBと、装着キャップB1と吐出ヘッド64との間に着脱可能に介在させて吐出ヘッド64の押し下げを防止するストッパーCと、ストッパーC外方の装着キャップB1上にストッパーCの取り外しを妨害して切り取り可能に立設した保護カバー37とを備えた吐出容器であって、装着キャップB1を、口頸部12外周に嵌合させる内周壁20よりフランジ状の頂壁21を延設した基体B1a と、シリンダB2を嵌着した基体B1a に対して下方からの嵌着が可能に構成し、内周壁20外周に嵌着させた外周壁30上に切り取り可能に保護カバー37を起立した外装体B1b とで構成した。
【0010】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、装着キャップB1が、頂壁21内周縁より上方に案内筒22を起立させた装着キャップB1であり、ストッパーCが、案内筒22外周に着脱可能に嵌合させたストッパーCである。
【0011】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段又は第2の手段のいずれかの手段に於いて、基体B1a の内周壁20の外周に周方向複数の縦突条26a で構成される第1縦突条群26を形成し、外装体B1b の外周壁30の内周に周方向複数の縦突条34a で構成され、第1縦突条群26と係合する第2縦突条群34を形成した。
【0012】
第4の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第3の手段のいずれかの手段に於いて、内周壁20を口頸部12外周に螺合するとともに、口頸部12の外周下端部と、装着キャップB1の周壁部内面下端部とに、装着キャップB1の螺降方向のみの乗り越えが可能なラチェット機構を設けた。
【0013】
第5の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第4の手段のいずれかの手段に於いて、保護カバー37が一箇所に不連続部分38を縦設した環状をなし、不連続部分38に隣接して外面に指掛け用の突起39を突設した。
【0014】
第6の手段として、以下の通り構成した。即ち、第1の手段乃至第5の手段のいずれかの手段に於いて、基体B1a の頂壁21周縁部に下向きの係止段部24を周設するとともに、外装体B1b の外周壁30上面内周縁部に、係止段部24と係合する上向きの係合段部32を形成し、係止段部24への係合段部32の係合時点で、外周壁30内面に周設した係合突条33が内周壁20外面に周設した係止突条25に乗り越え係合する如く構成した。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、基体B1a にシリンダB2及び作動部材B3を装着した時点の外装体B1b の装着前にポンプ品質の試験を簡単に行え、試験後に外装体B1b を簡単な操作で嵌着固定してポンプBを形成できるという特徴がある。しかも、流通や展示等の際には保護カバー37の存在で未使用であることが一目瞭然であり、しかもストッパーCの存在で吐出ヘッド64の押し下げを確実に防止することができ、また、使用に当たっては、保護カバー37を取り外し、ストッパーCを取り外すという究めて簡単な操作で使用が可能となる点は従前通りの効果を発揮する。
【0016】
装着キャップB1が、頂壁21内周縁より上方に案内筒22を起立させた装着キャップB1であり、ストッパーCが、案内筒22外周に着脱可能に嵌合させたストッパーCである場合には、ステムと嵌合する場合と比較してストッパーCの径を大きくでき、また、案内筒22は固定されているため使用時のストッパーCの着脱がより容易となる。
【0017】
基体B1a の内周壁20の外周に周方向複数の縦突条26a で構成される第1縦突条群26を形成し、外装体B1b の外周壁30の内周に周方向複数の縦突条34a で構成され、第1縦突条群26と係合する第2縦突条群34を形成した場合には、基体B1a に外装体B1b を嵌着した後の両者の相互の回転を確実に防止でき、また、複数の縦突条で形成される第1縦突条群26及び第2縦突条群34の係合であるため、相互のどの位置での嵌合も可能であって、嵌合操作が容易である。
【0018】
内周壁20を口頸部12外周に螺合するとともに、口頸部12の外周下端部と、装着キャップB1の周壁部内面下端部とに、装着キャップB1の螺降方向のみの乗り越えが可能なラチェット機構を設けた場合には、基体B1a と外装体B1b を嵌着した装着キャップB1を容器体口頸部12に螺着するだけで取り外し不能に嵌着することができ、その取付け操作が極めて容易である。
【0019】
保護カバー37が一箇所に不連続部分38を縦設した環状をなし、不連続部分38に隣接して外面に指掛け用の突起39を突設した場合には、吐出ヘッド64及びストッパーCの周囲を略完全に囲繞することができるため、その部分への埃の付着等を極力防止でき、また、取り外しの際には指掛け用の突起39を掴んで簡単に取り外すことができる利点がある。
【0020】
基体B1a の頂壁21周縁部に下向きの係止段部24を周設するとともに、外装体B1b の外周壁30上面内周縁部に、係止段部24と係合する上向きの係合段部32を形成し、係止段部24への係合段部32の係合時点で、外周壁30内面に周設した係合突条33が内周壁20外面に周設した係止突条25に乗り越え係合する如く構成した場合には、基体B1a に対する外装体B1b の嵌着がより容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】吐出容器の半断面図である。(実施例1)
【図2】吐出容器の平面図である。(実施例1)
【図3】装着キャップの本体の半断面図である。(実施例1)
【図4】装着キャップの外装体の半断面図である。(実施例1)
【図5】ラチェット機構を説明する説明図である。(実施例1)
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の形態を図面を参照して説明する。
【0023】
図1は吐出容器1を示し、吐出容器1は、容器体Aと、ポンプBと、ストッパーCとを備えている。
【0024】
本例に於ける容器体Aは底部が内容物の減少に伴って上昇するタイプのもので、筒状の胴部10から肩部11を介して口頸部12を起立した本体部A1と、胴部10の下端に嵌着された底蓋A2と、胴部10内底部に摺動可能に嵌合された可動底壁A3とを備えている。また、口頸部12の外周下端部には、図1及び図5に示す如く、周方向複数突設した係止突起13a よりなる第1歯群13を設けている。この第1歯群13は、後述する第2歯群35とでラチェット機構を構成する。尚、本例では可動底壁を備えた容器体を使用しているが、これに限らず、通常のボトルタイプの容器体を使用することも当然可能である。
【0025】
ポンプBは、装着キャップB1と、シリンダB2と、作動部材B3とを備えている。
【0026】
装着キャップB1は、基体B1a と、外装体B1b とから構成されている。基体B1a は、図1及び図3に示す如く、口頸部12外周に螺合させる内周壁20をフランジ状の頂壁21の外周縁部より垂設し、頂壁21の内周縁より上方に案内筒22を立設している。また、頂壁21の内周縁より下方へ、シリンダB2内に嵌合垂下する筒部23を垂設している。筒部23はフランジ部23a を介して下部を小径化している。頂壁21の外周縁部には内周壁20とで構成する下向きの係止段部24を備え、また、内周壁20の外周下端部には係止突条25を周設している。更に、係止段部24と係止突条25との間の外面には周方向複数の縦突条26a で構成される第1縦突条群26を設けている。
【0027】
外装体B1b は基体B1a に対して下方からの嵌合が可能に構成したものであり、更に言えば、シリンダB2を嵌着し、且つ、シリンダB2に対して作動部材B3を装着した基体B1a に対して下方からの嵌合が可能に構成したものである。本例では、内周壁20の外周に嵌合させる外周壁30を備え、外周壁30の下端部より外方へ傾斜下降した後容器体Aの外周上端部位置に垂下する肩カバー壁部31を延設している。また、外周壁30の上端部には係止段部24と係合する上向きの係合段部32を周設し、外周壁30の内面下部には、内周壁20の係止突条25と乗り越え係合する係合突条33を周設している。更に、係合段部32と係合突条33との間の内面には周方向複数の縦突条34a で構成される第2縦突条群34を設けており、この第2縦突条群34は内周壁20の第1縦突条群26と互いに係合する如く構成している。
【0028】
更に、外周壁30の内周下端部には、図1、図4及び図5に示す如く、ラチェット機構を構成する周方向複数突設した係合突起35a よりなる第2歯群35を突設している。本例に於いてラチェット機構を構成する第1歯群13の各係止突起13a は、周方向の一側面が傾斜面を、他側面が垂直面をなし、また、第2歯群35の各係合突起35a は、周方向の一側面が垂直面、他側面が傾斜面をなし、外周壁30を時計廻りに回動は可能であるが、半時計回りには回動不能に構成しており、即ち、外周壁30の螺動下降方向には回動が可能で、逆方向には回動不能に構成している。尚、本例ではラチェット機構の第2歯群35を内周壁20より長く構成した外周壁30の下端部内周に設けているが、内周壁20の内周に設けても良く、装着キャップB1の内周壁20及び外周壁30で構成される周壁部の内周に設ければ良い。
【0029】
また、外周壁30の上面に、破断部36を介して筒状の保護カバー37を起立している。この場合の破断部36は、周方向複数の細い棒状の連結片36a により外周壁30の上面と保護カバー37の下面とを連結することで構成しており、容易な破断が可能に構成している。尚、破断部36の構成はこれに限らず、例えば、薄肉部で連結することも可能である。保護カバー37は図2に示す如く、後部の一部に不連続部分38があり、その不連続部分38の隣に指掛け用の突起39を突設しているが、保護カバー37もこの形状に限らず外周壁30の上に切り取り可能に立設して、ストッパーCの取り外しを妨害できるものであれば種々の形態を採用でき、例えば、円弧板状のものであっても、或いは複数の円弧板状のもので構成されていても良い。
【0030】
シリンダB2は、外周上端部より突設したフランジ50を内周壁20の上端部に嵌着固定して基体B1a に固定している。また、底部に吸込み弁51を設けている。本例の場合可動底壁の存在で吸上げ用のパイプを設けていないが可動底壁のないタイプの容器体の場合には吸い上げ用のパイプを設けたものでも良い。
【0031】
作動部材B3は、シリンダB2内を摺動する環状のピストン60を有底筒状のステム61外周に所定幅の上下動が可能に嵌合させ、ステム61の外周下部に突設した弁座62とピストン60とで吐出弁63を構成しており、ステム61の上端には吐出ヘッド64を嵌着している。吐出ヘッド64は、ステム61外周上部に下端部を嵌合させた縦筒65を頂板66裏面より垂設し、頂板66周縁部から周壁67を垂設してその下端部を案内筒22の外周上端部に下降可能に垂下している。また、縦筒65の上部に基端を開口したノズル68を周壁67を貫通して前方ヘ突設している。この様に構成される作動部材B3は、筒部23のフランジ部23a と吐出ヘッド64内上部との間に介在させたコイルスプリングsにより常時上方へ付勢されている。そして、作動部材B3を上下動させることで、内蔵ポンプ機構の作用によりシリンダB2内の液を吐出ヘッド64のノズル68より吐出し、また、容器体A内の液を吸込み弁51を介してシリンダB2内に吸引する公知機構を備えている。
【0032】
ストッパーCは、案内筒22外周に着脱可能に嵌合させたもので、横断面円弧状をなす円弧板状で、装着キャップB1の頂壁21上面と吐出ヘッド64の周壁67下面との間に介在させて吐出ヘッド64の押し下げを防止している。尚、ストッパーCには摘み用突起を突設しても良い。また、本例ではストッパーCを装着キャップB1に起立した案内筒22外周に嵌着する例を示したがこれに限られず、案内筒22が無い場合或いは案内筒22が極めて短い場合等に装着キャップB1よりステム61を露出して突出し、その上端に吐出ヘッド64を嵌着した場合には、ステム61の外周にストッパーCを着脱可能に嵌着する如く構成しても良い。
【0033】
上記の如き吐出容器1の作用について説明する。当初基体B1a に対してシリンダB2を固定し、固定したシリンダB2に対して作動部材B3を装着し、外装体B1b を装着しないでおく。その状態で容器体口頸部に対して基体B1a の内周壁20を嵌合することで、外装体B1b のないポンプBを固定し、作動部材B3を上下動することでポンプ品質試験を行う。尚、この場合に用いる容器体は当然のことながらその口頸部にラチェット機構を構成する第1歯群は備えていない。
【0034】
ポンプの品質試験を行った後、案内筒22の外周にストッパーCを嵌着した後、基体B1a の下方から外装体B1b を嵌着固定する。嵌着固定する場合には外装体B1b を基体B1a の下方から相互の位置を定めて押し込むだけで行える。その際、第1縦突条群26と第2縦突条群34とが係合して相互の回転の防止を図れ、また、係止段部24に係合段部32が当接した時点で係止突条25を係合突条33が乗り越えて抜け出しの防止を図れる。基体B1a に外装体B1b を嵌着すれば、図1に示す如く、保護カバー37が吐出ヘッド64の下部及びストッパーの周囲を囲み、保護カバー37を外さない限りストッパーCの取り外しができなくなる。この様に組み付けが終わったポンプBを容器体A対して螺着すれば良い。その際、螺合終点位置で第1歯群13と第2歯群35とのラチェット機構により、容器体Aに対して装着キャップB1の螺脱を防止する。
【0035】
吐出容器1の使用に当たっては、例えば指掛け用の突起39を掴んで保護カバー37を取り外し、次いでストッパーCを取り外した後、吐出ヘッド64を押すことで容器体A内の液をノズル68より吐出することができる。使用後は再びストッパーCを装着しておくことができる。
【符号の説明】
【0036】
1…吐出容器
A…容器体
A1…本体部
10…胴部、11…肩部、12…口頸部、13…第1歯群、13a …係止突起
A2…底蓋
A3…可動底壁
B…ポンプ
B1…装着キャップ
B1a …基体
20…内周壁、21…頂壁、22…案内筒、23…筒部、23a …フランジ部、24…係止段部、
25…係止突条、26…第1縦突条群、26a …縦突条
B1b …外装体
30…外周壁、31…肩カバー壁部、32…係合段部、33…係合突条、34…第2縦突条群、
34a …縦突条、35…第2歯群、35a …係合突起、36…破断部、36a …連結片、
37…保護カバー、38…不連続部分、39…指掛け用の突起
B2…シリンダ
50…フランジ、51…吸込み弁
B3…作動部材
60…ピストン、61…ステム、62…弁座、63…吐出弁、64…吐出ヘッド、65…縦筒、
66…頂板、67…周壁、68…ノズル
C…ストッパー
s…コイルスプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
口頸部(12)を起立した容器体(A)と、口頸部(12)外周に嵌合した装着キャップ(B1)内に上端を固定して下端を容器体(A)内に垂下したシリンダ(B2)を備えるとともに、装着キャップ(B1)上方に上方付勢状態で押し下げ可能な吐出ヘッド(64)を突出させたポンプ(B)と、装着キャップ(B1)と吐出ヘッド(64)との間に着脱可能に介在させて吐出ヘッド(64)の押し下げを防止するストッパー(C)と、ストッパー(C)外方の装着キャップ(B1)上にストッパー(C)の取り外しを妨害して切り取り可能に立設した保護カバー(37)とを備えた吐出容器であって、装着キャップ(B1)を、口頸部(12)外周に嵌合させる内周壁(20)よりフランジ状の頂壁(21)を延設した基体(B1a)と、シリンダ(B2)を嵌着した基体(B1a)に対して下方からの嵌着が可能に構成し、内周壁(20)外周に嵌着させた外周壁(30)上に切り取り可能に保護カバー(37)を起立した外装体(B1b)とで構成したことを特徴とする吐出容器。
【請求項2】
装着キャップ(B1)が、頂壁(21)内周縁より上方に案内筒(22)を起立させた装着キャップ(B1)であり、ストッパー(C)が、案内筒(22)外周に着脱可能に嵌合させたストッパー(C)である請求項1記載の吐出容器。
【請求項3】
基体(B1a)の内周壁(20)の外周に周方向複数の縦突条(26a)で構成される第1縦突条群(26)を形成し、外装体(B1b)の外周壁(30)の内周に周方向複数の縦突条(34a)で構成され、第1縦突条群(26)と係合する第2縦突条群(34)を形成した請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の吐出容器。
【請求項4】
内周壁(20)を口頸部(12)外周に螺合するとともに、口頸部(12)の外周下端部と、装着キャップ(B1)の周壁部内面下端部とに、装着キャップ(B1)の螺降方向のみの乗り越えが可能なラチェット機構を設けた請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の吐出容器。
【請求項5】
保護カバー(37)が一箇所に不連続部分(38)を縦設した環状をなし、不連続部分(38)に隣接して外面に指掛け用の突起(39)を突設した請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の吐出容器。
【請求項6】
基体(B1a)の頂壁(21)周縁部に下向きの係止段部(24)を周設するとともに、外装体(B1b)の外周壁(30)上面内周縁部に、係止段部(24)と係合する上向きの係合段部(32)を形成し、係止段部(24)への係合段部(32)の係合時点で、外周壁(30)内面に周設した係合突条(33)が内周壁(20)外面に周設した係止突条(25)に乗り越え係合する如く構成した請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の吐出容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−30862(P2012−30862A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−172795(P2010−172795)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】