説明

向上した引裂き強さを有するタイヤ構成要素

【課題】タイヤ構成要素の機械的および磨耗特性にもそれのヒステリシス特性にも実質的に影響を与えることなく向上した引き裂き強さを示すタイヤ構成要素、加硫ゴム、硬化品をもたらす加硫性組成物を提供する。
【解決手段】加硫を受けた弾性重合体と弾性重合体100重量部当たり約35重量部以下の量のポリオレフィンコポリマーであるポリオレフィン添加剤を含んで成る構成要素を少なくとも1つ含んでいて向上した引裂き強さを示すタイヤ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は改良ゴム組成物に関する。より詳細には、本発明は、向上した引裂き強さ(tear strength)を示す加硫ゴムに向けたものである。具体的には、所望特性を達成する目的で本発明のゴム組成物および加硫ゴムに少なくとも1種のポリオレフィンを添加剤として含める。本発明の好適な態様は、タイヤの製造で用いるに有用な加硫性組成物に向けたものである。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
オフロード(Off road)またはヘビートラック(heavy truck)のタイヤはしばしば粗い道路条件にさらされ、それによって、そのようなタイヤは局所的な高圧を繰り返し受ける。このような応力によって疲れ破面がもたらされる結果として亀裂が発生して成長する可能性がある。このようなタイヤの劣化はまた踏み面または基礎材料のチッピング(chipping)またはチャンキング(chunking)とも呼ばれる。
【0003】
このような劣化が起こらないようにする試みで補強材、例えばカーボンブラック、シリカ、シリカ/シランまたは短繊維をタイヤ組成物に添加することは公知である。シリカは切断延長(cut prolongation)をそらせて抑制する能力を有することから有利であることが認められている一方、シラン類はシリカを不飽和弾性重合体に結合させる目的で添加される。添加される繊維にはナイロンおよびアラミド繊維が含まれる。
【0004】
また、ポリオレフィン類をゴム組成物に添加すると有益な特性がいくつか得られることも公知である。例えば、低分子量の高密度ポリエチレンおよび高分子量の低密度ポリエチレンはポリブタジエンまたは天然ゴム加硫品の引裂き強さを向上させることが知られている。タイヤ技術では、また、ポリエチレンがカーカス用コンパウンドの生引裂き強さを高めかつカレンダー加工における押出しをスコーチ(scorch)なしに容易に生じさせることも認められている。ポリプロピレンも同様にブチルゴムの生強度(green strength)を高める。ポリプロピレンはまたゴムの静的および動的引張り応力(modulus)を高めるばかりでなく引裂き強さを高めるにも有効である。
【0005】
ポリオレフィン類をゴム組成物に添加すると有益な効果がいくつか得られることは知られてはいるが、ポリオレフィンをタイヤ処方に添加すると、今までのところ、タイヤの機械的および摩耗特性に悪影響が生じるばかりでなくタイヤのハンドリング(handling)および乗心地(ride comfortability)に悪影響が生じていた。
【0006】
従って、本技術分野では、加硫ゴム、特にタイヤ用組成物から生じさせた加硫ゴムの引裂き強さを加硫ゴム、タイヤ構成要素またはタイヤの他の特性を犠牲にすることなく向上させることが求められているままである。
【発明の概要】
【0007】
(発明の要約)
本発明は、タイヤ構成要素の機械的および摩耗特性にもそれのヒステリシス特性にも実質的な影響を与えることなく向上した引裂き強さを示すタイヤ構成要素を提供することにあり、このタイヤ構成要素がチッピングおよびチャンキングを受ける度合は低い。
【0008】
本発明は、また、加硫ゴムの機械的および摩耗特性にもそれのヒステリシス特性にも実質的な影響を与えることなく向上した引裂き強さを示す加硫ゴムを提供することにあり、この加硫ゴムがチッピングおよびチャンキングを受ける度合は低い。
【0009】
本発明は、また、硬化品の機械的および摩耗特性に実質的な影響を与えることも硬化品のヒステリシス特性に影響を与えることもなく向上した引裂き強さを示す硬化品をもたらす加硫性組成物を提供することにあり、この硬化品がチッピングおよびチャンキングを受ける度合は低い。
【0010】
本発明は、また、タイヤが高温で示す機械的および摩耗特性に実質的な影響を与えることなく向上した引裂き強さを示すタイヤを提供することにある。
【0011】
本発明は、また、熱老化後の加硫ゴムの機械的および摩耗特性に実質的な影響を与えることなく向上した引裂き強さを示す加硫ゴムを提供することにある。
【0012】
本発明の1つの面は、加硫を受けた弾性重合体(vulcanized elastomer)と
(a)弾性重合体100重量部当たり約35重量部以下の量のポリオレフィンコポリマー(polyolefin copolymer)、または
(b)弾性重合体100重量部当たり約5から約50重量部の量のポリプロピレンおよび弾性重合体100重量部当たり約0.05から約2.0重量部の量の無水物相溶化剤(anhydride compatibilizing agent)、
のいずれかを含んで成る構成要素を少なくとも1つ含んでいて向上した引裂き強さを示すタイヤである。
【0013】
本発明の別の面は、弾性重合体と
(a)弾性重合体100重量部当たり約35重量部以下の量のポリオレフィンコポリマー、または
(b)弾性重合体100重量部当たり約5から約50重量部の量のポリプロピレンおよび弾性重合体100重量部当たり約0.05から約2.0重量部の量の無水物相溶化剤、
のいずれかを含んで成る加硫性組成物である。
【0014】
本発明は、更に、上述した加硫性組成物を調製しそして前記組成物に少なくとも1種の加硫剤を用いた加硫を受けさせる段階を含んで成る方法を用いて生じさせた加硫ゴムも提供する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(発明の態様)
製品態様
第一代替のポリオレフィン添加剤(first alternative of polyolefin additive)を用いる時、ポリオレフィンコポリマーをタイヤの製造で用いるに有用な加硫性組成物に添加するとタイヤおよびタイヤ構成要素の引裂き強さがタイヤゴム(tire rubber)の機械的、摩耗およびヒステリシス特性に実質的な影響が生じることなく向上することをここに見い出した。注目すべきは、ポリオレフィンポリマー類を添加するとタイヤ構成要素の機械的特性が熱老化後でも実質的に悪化しない。従って、本発明は、ポリオレフィンコポリマー類を含有させた加硫性組成物、タイヤ処方、加硫ゴム、タイヤ構成要素およびタイヤに向けたものである。
【0016】
ここに、加硫ゴムの引裂き強さをこの加硫ゴムの他の機械的特性を相当して有害に低下
させることなく向上させることができることを見い出した。ポリプロピレンと無水物相溶化剤を加硫性組成物に添加することによってそのような結果を達成する。従って、本発明は、ポリプロピレンと無水物相溶化剤を含有させたゴム組成物ばかりでなく前記組成物から生じさせた加硫ゴムに向けたものである。本発明の好適な態様は、タイヤ構成要素の製造で用いるに有用なゴム組成物ばかりでなくタイヤとして用いるに有用な加硫ゴムにも向けたものである。
【0017】
本発明の実施は特にベースストック処方(base stock recipes)で用いるに有用であるが、引裂き強さの向上によってゴムの摩耗、機械的およびヒステリシス特性が有害な影響を受けない限り、本発明の実施をまたタイヤの踏み面および側壁ストックに適用することも可能である。更に、本発明の実施は特にオフロードまたは高荷重(heavy−duty)トラック用タイヤで用いるに有利であると考えているが本発明の実施によって他のタイヤ、例えば乗用車のタイヤなども向上するであろうと考えていることも理解されるべきである。
【0018】
ポリオレフィンコポリマー類
本発明の実施で用いるに有用なポリオレフィンコポリマー類には、エチレンとプロピレンから作られたランダム、ブロックおよび統計学的(statistical)共重合体が含まれる。本発明の目的で、そのようなエチレンとプロピレンから作られた共重合体を単にコポリマー類と呼ぶことができる。このようなコポリマー類は、好適には、ポリプロピレンモノマー単位(polypropylene monomeric units)を主要量、即ち50重量%を越える量で含有する。より好適には、このようなコポリマー類はポリエチレン、即ちエチレンモノマー単位を約1から30重量パーセント含有し、このコポリマーの残りは実質的にポリプロピレン、即ちプロピレンモノマー単位を包含する。更により好適には、このコポリマー類はエチレンモノマー単位を約5から約25重量パーセント、更により好適にはエチレンモノマー単位を約10から約20重量パーセント含有し、このコポリマーの残りは実質的にプロピレンモノマー単位を包含する。本発明の実施で用いるに有用な市販コポリマー類の多くは汚染物または重合の副生成物をある量で含有し、従って、本発明のコポリマー類はエチレンモノマー単位を含有しそしてこのコポリマーの残りは実質的にプロピレンモノマー単位を包含すると定義したと理解されるべきである。
【0019】
必要ではないが、本発明で用いるコポリマー類がまたポリエチレン結晶もいくらか含有するのも好適である。本明細書の目的で、ポリエチレン結晶をいくらか含有するコポリマー類は、X線回折分析で分析した時に約21.64の2θの所にピーク[これはポリエチレンの結晶面110、即ちPE(110)に相当する]を示しかつ約24.03の2θの所にピーク[これはポリエチレンの結晶面200、即ちPE(200)に相当する]を示すコポリマー類である[ここで、前記結晶面は斜方晶系ポリエチレン結晶単位格子を基にしている]。
【0020】
本発明の実施で用いるに有用なコポリマー類の分子量は多様であり得る。実際、市販コポリマー類の分子量は多様である。しかしながら、本発明で用いるコポリマー類の分子量は、ポリスチレンを標準として用いた標準的GPC分析で測定した時に約80,000から約500,000であるのが好適であり、好適には約90,000から約400,000、更により好適には約100,000から約350,000である。
【0021】
本発明の実施で用いるに有用なコポリマー類の多くは商業的に入手可能である。例えば、プロピレン−エチレン共重合体をAristech Chemical Corporation(ピッツバーグ、ペンシルバニア州)から商標TI4119GN,TI15150M,TI4330FおよびTI15350Mの下で入手することができる。このよう
なコポリマー類は、具体的な購入品を基にして、エチレン単位をいろいろな量で含有する。エチレン単位の量は一般に約5重量パーセントから約20重量パーセントの範囲であり、このコポリマーの残りは実質的にプロピレンモノマー単位を包含する。本発明で使用可能なコポリマー類をまた他の多様な商業源から入手することも可能であり、本発明の範囲は商業的に入手可能ないずれか1つの具体的なコポリマーの選択によって制限されるべきでない。
【0022】
本発明に従い、ポリオレフィンコポリマー類をタイヤの製造で用いるに有用な加硫性組成物に添加する。このポリオレフィンコポリマー類をゴム100重量部当たり一般に約35重量部(phr)以下の量で添加する。このポリオレフィンコポリマー類を好適には約5から約30重量部(phr)、より好適には約10から約25重量部(phr)、更により好適には約15から約20重量部(phr)の量で添加する。本発明に従う加硫性ゴム組成物に2種以上のコポリマー、即ちコポリマー類の混合物を添加することも可能であると理解されるべきである。
【0023】
コポリマー類をタイヤの製造で用いるに有用な加硫性組成物に添加するが、本発明の実施は、そのような加硫性ゴム組成物に典型的に含まれる他の材料の種類も量も変えるものでない。従って、本発明の実施をいずれか1つの特別な加硫性組成物に限定するものでもいずれか1つの特別なタイヤ配合ストック(tire compounding stock)に限定するものでもない。
【0024】
ポリプロピレンおよび無水物相溶化剤
本発明の改良加硫ゴムを、一般的には、少なくとも1種のゴムと少なくとも1種のポリプロピレンと無水物相溶化剤を含有させたゴム組成物から生じさせる。一般的には、この組成物にポリプロピレンをゴム100重量部当たり約50重量部以下の量で含めるべきでありかつ無水物相溶化剤をゴム100重量部当たり少なくとも約0.05重量部の量で含めるべきである。より具体的には、前記ゴム組成物にポリプロピレンをゴム100重量部当たり約5から約50重量部(phr)と無水物相溶化剤を約0.05から約2.0重量部(phr)含める。好適には、前記ゴム組成物に少なくとも1種のゴムを含め、ポリプロピレンを約10から約35重量部(phr)含めかつ無水物相溶化剤を約0.2から約1.0重量部(phr)含める。更により好適には、前記ゴム組成物に少なくとも1種のゴムを含め、ポリプロピレンを約15から約25重量部(phr)含めかつ無水物相溶化剤を約0.4から約0.8重量部(phr)含める。本発明の組成物に含める特定の如何なる1成分も2種以上含めてもよいと理解されるべきである。言い換えれば、本発明の組成物にいろいろな種類のポリプロピレンの混合物、いろいろな種類の無水物相溶化剤の混合物およびいろいろな種類の弾性重合体の混合物を含めてもよい。いろいろな弾性重合体の間の差、いろいろな無水物相溶化剤の間の差およびいろいろなポリプロピレン類の間の差を以下に挙げる。
【0025】
本発明の実施で用いるに有用なポリプロピレン類には、商業的に入手可能な如何なるポリプロピレンも含まれ、従って、本発明の実施をいずれか1つの具体的なポリプロピレンの使用または選択に限定するものでない。本分野の技術者は、大部分のポリプロピレンホモポリマー類(polypropylene homopolymers)はイソタクティック微細構造を有しそしてそれの純度は前記ポリマー類の合成で用いられた触媒に関係することを理解するであろう。従って、イソタクティック微細構造を有するポリプロピレンが最も好適である。本発明で使用可能なポリプロピレンホモポリマー類の範囲を限定することを望むものでないが、かなり特異的な(fairly specific)触媒系、例えばメタロセン(metallocene)触媒などを用いて製造されたポリプロピレンホモポリマー類を用いるのが好適である。本発明の実施で使用可能な1つの具体的な種類のポリプロピレンホモポリマーには、Aristech Chemical Cor
poration(ピッツバーグ、ペンシルバニア州)から商標FP300Fの下で入手可能なポリプロピレンが含まれる。他の多様な会社から同様に他の複数種のポリプロピレンホモポリマー類を入手することができる。
【0026】
好適なポリプロピレン類には、重量平均分子量(Mw)が約80,000から約500,000、より好適には約90,000から約400,000、更により好適には約100,000から約350,000の市販ポリプロピレン類が含まれる。本明細書の目的で、重量平均分子量はGPC分析方法でポリスチレンを標準として用いて測定した分子量を指す。また、分子量分布(Mw/Mn)が約4.5未満、好適には約4.0未満、更により好適には約3.8未満のポリプロピレンホモポリマー類を用いるのも非常に好適である。
【0027】
本発明ではまたプロピレンとエチレンから作られた共重合体をポリプロピレン成分として用いることも可能であり、従って用語「ポリプロピレン」は本発明の目的でポリプロピレンのホモポリマー類およびコポリマー類の両方を包含する。このプロピレン−エチレンのコポリマー類はランダム、統計学的またはブロック共重合体であってもよい。好適には、このようなコポリマー類はポリエチレン結晶をいくらか含有するであろう。このコポリマー類はプロピレン単位を主要量で含有すべきであり、エチレン単位の量は少量のみであるべきである。具体的には、このコポリマー類が含有するポリエチレン、即ちエチレン単位の量は好適には約40重量パーセント未満であるべきである。より好適には、このコポリマー類が含有するポリエチレン、即ちエチレン単位の量は好適には約30重量パーセント未満であるべきである。ポリプロピレンのいろいろなホモポリマーまたはコポリマー類の混合物を調製する時、互いに相溶し得る成分を選択するように注意を払うべきである。その用いるいろいろなポリプロピレン類のブレンド物が相溶しない場合には、本発明の組成物が示す有利な特性を一貫して再現することができなくなるかもしれない。
【0028】
本発明の実施で用いるに有用な無水物相溶化剤には、本技術分野で公知の多数種の無水物化合物のいずれも含まれる。そのような化合物は典型的に環状構造を基にしていて、これは開環反応で二酸を生じる。数種の公知無水物には無水マレイン酸、無水こはく酸、無水フタル酸、無水シクロヘキサンジカルボン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などばかりでなくこのような化合物の複数種のアルキルおよびアルケニル誘導体が含まれる。本発明にとって好適な相溶化剤には無水マレイン酸および無水フタル酸が含まれ、無水マレイン酸が最も好適である。
【0029】
本発明の実施で使用可能な無水物相溶化剤の多くは数多くの給源から商業的に入手可能であり、それにはAldrich Chemical(ミルウォーキー、ウィスコンシン州)が含まれる。また、無水物化合物の製造技術では数多くの合成技術が知られていて公開されており、従って本発明の範囲は如何なる特別な無水物化合物の商業的入手性によっても制限されるべきでない。本発明の実施をいずれか1つの特別な加硫性組成物に制限するものでもいずれか1つの特別なタイヤ配合ストックに制限するものでもない。
【0030】
本態様の加工
典型的には、本加硫性組成物にゴム成分を含めて、これを補強用充填材および少なくとも1種の加硫剤(vulcanizing agent)と一緒にブレンドする。典型的には、上記組成物にまた他の配合用添加剤も含める。このような添加剤には、これらに限定するものでないが、促進剤、油、ワックス、スコーチ抑制剤(scorch inihibiting agents)および加工助剤が含まれる。本技術分野で公知の如く、合成ゴムを含有させた加硫性組成物に典型的には抗劣化剤(antidegradants)、加工油、酸化亜鉛、任意の粘着付与樹脂、任意の補強用樹脂、任意の脂肪酸、任意の解こう剤、および任意のスコーチ抑制剤も含有させる。
【0031】
本加硫性組成物のコンパウンド化、即ちブレンドを本技術分野で慣例的に用いられている混合装置および手順を用いて行う。好適には、ゴム成分と補強用充填材に加えて他の任意添加剤、例えば加工油および抗酸化剤などを含有させたマスターバッチを最初に調製する。本発明に従い、初期マスターバッチ調製中にポリオレフィンコポリマー類またはポリプロピレンと無水物相溶化剤の組み合わせのいずれかを添加するのが好適である。この初期マスターバッチを調製した後、この組成物に加硫剤をブレンドする。次に、この加硫性組成物を通常のタイヤ製造技術に従って加工してもよい。同様に、標準的なゴム硬化技術を用いてタイヤの最終加工を行う。ゴムのコンパウンド化(compounding)および慣例的に用いられる添加剤のさらなる説明に関しては、The Compounding and Vulcanization of Rubber,Stevens著、Rubber Technology 第2版(1973 Van Nostrand Reihold Company)、(引用することによって本明細書に組み入れられる)を参考にすることができる。
【0032】
タイヤの製造で用いるに有用な加硫性組成物に典型的に入れて用いる弾性重合体には天然および合成両方の弾性重合体であるゴムが含まれる。そのような弾性重合体には、これらに限定するものでないが、例えば天然ゴム、合成ポリイソプレンゴム、スチレン/ブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエン、ブチルゴム、ネオプレン、エチレン/プロピレンゴム、エチレン/プロピレン/ジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリル/ブタジエンゴム(NBR)、シリコンゴム、フルオロエラストマー、エチレンアクリル(acrylic)ゴム、エチレンと酢酸ビニルの共重合体(EVA)、エピクロロヒドリンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、水添ニトリルゴム、テトラフルオロエチレン/プロピレンゴムなどが含まれる。本明細書で用語「弾性重合体」または「ゴム」を用いる場合、これは合成ゴムと天然ゴムのブレンド物、いろいろな合成ゴムのブレンド物、または単に1種類の弾性重合体またはゴムを指す。本発明の実施で用いるに有用な弾性重合体には、また、タイヤ製造技術で通常用いられるいろいろな官能化(functionalized)弾性重合体のいずれも含まれる。本発明の好適な態様はオフロードおよびヘビートラックのタイヤに向けたものであることから、天然ゴムをサブトレッドコンパウンド(subtread compounds)に入れて用いそしてSBRまたはSBR/天然ゴムブレンド物をトレッドコンパウンドに入れて用いるのが好適である。
【0033】
補強剤、例えばカーボンブラックまたはシリカなどを、典型的には、ゴム100重量部当たり約1から約100重量部(phr)の範囲の量で用い、約20から約80重量部(phr)が好適であり、約40から約80重量部(phr)が最も好適である。このようなカーボンブラックには、通常に入手可能な商業製造カーボンブラックいずれもが含まれ得るが、少なくとも20m2/g、より好適には少なくとも35m2/gから200m2/gまたはそれ以上の表面積(EMSA)を有するものが好適である。本出願で用いる表面積値は、セチルトリメチル−アンモニウムブロマイド(CTAB)技術を用いたASTM試験D−1765で測定した値である。有用なカーボンブラックは、とりわけ、ファーネスブラック、チャネルブラックおよびランプブラックである。より具体的には、このようなカーボンブラックの例には、超摩耗ファーネス(SAF)ブラック、高摩耗ファーネス(HAF)ブラック、高速押出しファーネス(FEF)ブラック、微細ファーネス(FF)ブラック、中超摩耗ファーネス(ISAF)ブラック、半補強用ファーネス(SRF)ブラック、中加工用チャネルブラック、硬質加工用チャネルブラックおよび導電性チャネルブラックが含まれる。使用可能な他のカーボンブラックにはアセチレンブラックが含まれる。本発明のカーボンブラック製品の製造では、上記ブラックの2種以上から成る混合物を用いることができる。利用できるカーボンブラックの典型的な表面積値を下記の表に要約する。
【0034】
カーボンブラック
ASTM表示 表面積(m2/g)
(D-1765-82a) (D-3765)
N−110 126
N−220 111
N−339 95
N−330 83
N−550 42
N−660 35
【0035】
使用するゴムコンパウンドの製造で用いるカーボンブラックは、ペレット化した形態か、或はペレット化していない凝集塊であってもよい。好適には、混合をより均一に行う目的で、ペレット化していないカーボンブラックが好ましい。
【0036】
充填材であるシリカに関して、本発明の加硫性組成物を好適には非晶質シリカ(二酸化ケイ素)で補強することも可能である。シリカは湿式方法の水和シリカと一般に呼ばれる、と言うのは、それの製造は水中の化学反応で行われていて、それは超微細な球形粒子として沈澱するからである。そのような粒子は強力に結合して凝固物を生じ、それが今度はあまり強くなく結合して凝集物を生じる。その表面積をBET方法で測定するといろいろなシリカが示す補強特性の最良の尺度が得られる。有用なシリカは好適には約32から約400m2/gの表面積を有するものであり、約100から約250m2/gの範囲が好適であり、約150から約220m2/gの範囲が最も好適である。このシリカ充填材が示すpHは一般に約5.5から約7またはそれより若干高く、好適には約5.5から約6.8である。
【0037】
シリカを用いる場合にはこれをポリマー100重量部当たり約1重量部から約100重量部(phr)の量、好適には約5から約80phrの量で用いてもよい。上方の有効範囲はこの種類の充填材が与える高い粘度で制限される。通常はカーボンブラックとシリカの両方を組み合わせて補強用充填材として用いる。両方を用いる場合にはそれらをカーボンブラック対シリカの比率が約10:1から約1:2になるように用いてもよい。使用可能な市販シリカのいくつかには下記が含まれる:PPG Industriesが製造しているHi−Sil(商標)215、Hi−Sil(商標)233およびHi−Sil(商標)190。また、Rhone Poulencを包含する数多くの給源から多種多様な市販グレードの有用なシリカを入手することができる。シリカを補強用充填材として用いる時には典型的にカップリング剤も添加する。慣例的に用いられている1つのカップリング剤はビス−[3(トリエトキシシリル)プロピル]−テトラスルフィドであり、これはDegussa,Inc.(ニューヨーク、ニューヨーク州)から商標SI69の下で商業的に入手可能である。
【0038】
補強ゴムコンパウンドの硬化は公知の加硫剤を約0.5から約4phrの量で用いて通常様式で行われてもよい。例えば、硫黄またはパーオキサイドを基とする硬化系を用いることができる。適切な加硫剤の一般的開示に関しては、Kirk−Othmer著「化学技術の百科事典」(Encyclopedia of Chemical Technology)、第3版、 Wiley Interscience、N.Y.1982、20巻、365−468頁、特に390−402頁の「加硫剤および補助材料」、またはA.Y.Coran著の「加硫」、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering 第2版、John Wiley & Sons,Inc.,1989;(これらは両方とも引用することによって本明細書に組み入れられる)を参考にすることができる。加硫剤は単独または組み合わせて使用可能で
ある。本発明は硬化時間に影響を与えず、従ってポリマーの硬化を通常の時間で行うことができる。本開示の目的で、硬化させたか或は架橋させたポリマーを加硫ゴムと呼ぶものとする。
【0039】
本発明に従う配合物を用いると、この上に述べた本発明の有利な特徴に加えて、タイヤ、特にオフロードタイヤの製造コストを有意に低下させることができる。ポリオレフィンコポリマー類またはポリプロピレンと無水物添加剤をタイヤの配合または処方に添加してもタイヤの最終的な特性が悪影響を受けることはないことから、このような添加剤を用いるとコストの有意な節約がもたらされる。
【0040】
本発明の実施を実証する目的で以下に示す実施例を本明細書の以下に開示する実験セクションに記述するように調製して試験を行った。しかしながら、本実施例は本発明の範囲の制限として見なされるべきではない。請求の範囲で本発明を限定する。
【実施例】
【0041】
実施例
表I−AおよびI−Bに挙げる処方に従って13種類のゴムストックを調製し、表I−Aにポリプロピレン/無水物態様を示しそして表I−Bにポリオレフィンコポリマー態様を示す。
【0042】
【表1】

【0043】
表I−Aに示したイソタクティックポリプロピレンの重量平均分子量はGPC分析で測定して約250,000であり、メルトインデックス(230℃/2.16kg、ASTM−D 1238)は12g/10分であり、これをAldrich Chemical
Company(ミルウォーキー、ウィスコンシン州)から入手した。無水マレイン酸をAldrich Chemical Company(ミルウォーキー、ウィスコンシン州)から入手した。他の材料は本技術分野で通常用いられる材料であり、複数の給源か
ら商業的に入手可能である。
【0044】
ポリオレフィン添加剤を除き、表I−Bの処方で用いた材料の各々を本技術分野で通常の様式で用い、これらは複数の給源から商業的に入手可能である。
【0045】
本実験で各ストックを調製する目的で、本明細書の以下に記述するように、添加剤を対照には添加しないと言った点で変える以外は、調製するストックの各々で同じ材料を用いた。
【0046】
標準的なコンパウンド化技術を用いて天然ゴム;添加剤パッケージ(適宜、例えばポリオレフィンコポリマー添加剤、またはイソタクティックポリプロピレンと無水マレイン酸);カーボンブラック;抗酸化剤;酸化亜鉛;および遅延剤、そして抗酸化剤を混合することを通してマスターバッチを調製した。具体的には、前記材料を約50r.p.m.の内部ミキサー内で約5分間混合した。最初の温度を約110℃にした時に達成されたドロップ温度(drop temperature)は約180℃であった。このマスターバッチを冷却した後、このマスターバッチに、硬化させた脂肪酸、硫黄および促進剤を添加した。混合を約50rpmで約30秒間継続した。達成された最終的ドロップ温度は約110℃であった。
【0047】
この上に述べたように、対照との差を持たせる目的で添加剤を特定のストックに加えた。具体的には、表I−1のストック1、2およびストック6、7、10および11は対照である一方、本発明の態様に相当するストック3、4、5、8、9、12および13には添加剤を含めた。対照であるストック1および2には如何なるポリオレフィンコポリマーも含めなかった。ストック7および11にはポリプロピレンホモポリマー添加剤のみを含め、そしてストック8および10には如何なるポリオレフィン添加剤も含めなかった。
【0048】
次に、ストック1−5の加硫性組成物を約145℃で約33分間シート成形した。ASTM−D 412に記述されている手順を用いて機械的引張り特性を100℃で測定した。引張り試験片は丸い環であり、それの寸法は、幅が0.05インチで厚みが0.075インチであった。引張り試験では1.0インチの特定ゲージ長を用いた。また、ASTM−D 624に挙げられている手順を用いて、加硫を受けさせたストックの引張り強さも100℃で測定した。用いた試験片は刻み目付き丸環であり、それの寸法は、幅が0.25インチで厚みが0.10インチで内径および外径がそれぞれ44mmおよび57.5mmであった。このような試験片に試験を1.750インチの特定ゲージ長で受けさせた。
【0049】
【表2】

【0050】
前記データを基にして、例えばストック2の場合のようにポリプロピレンを添加すると加硫を受けさせたストックの引裂き強さが向上することは明らかであろう。しかしながら、ストック2が示した機械的特性の多くはポリプロピレンを全く含めなかったストック1に比較してかなり悪化した。ストック3、4および5が示すように、無水マレイン酸を添加すると、ポリプロピレンの添加によって悪化した数種の特性が若干向上した。
【0051】
また、ストック1−5の各々に熱老化を100℃で24時間受けさせた後の機械的引張り特性も測定した。表II−Bに、老化後に得たデータも含める。
【0052】
【表3】

【0053】
熱老化後に集めたデータを基にして、加硫を受けさせたストックが示す引裂きおよび機械的引張り特性に対してポリプロピレンが示す有害な影響が無水マレイン酸の添加によって軽減されることは明らかであろう。
【0054】
表IV−Aに、この上の表I−Bに示したストック各々で用いた添加剤を各添加剤の分子量(Mw)、メルトインデックスおよびエチレン含有量と一緒により具体的に示す。
【0055】
【表4】

【0056】
各ポリオレフィンが示すメルトインデックスをASTM 1238に従って2.16Kgの荷重を用いて230℃で測定した。分子量を標準的GPC分析に従ってポリスチレンを標準として用いて測定した。各ポリオレフィンを下記の商業源から入手した:ストック番号7をAldrich Chemical Companyから入手;ストック番号8をAristech Chemical Corporationから商標TI4119GNの下で入手;ストック番号9をAristechから商標TI15150Mの下で入手;ストック番号11をAristechから商標FP300Fの下で入手;ストック番号12をAristechから商標TI4330Fの下で入手;そしてストック番号13をAristechから商標TI5350Mの下で入手。
【0057】
次に、ストック6−13の加硫性組成物を約145℃で約33分間シート成形した。ASTM−D 412に記述されている手順を用いて機械的引張り特性を100℃で測定した。引張り試験片は丸い環であり、それの寸法は、幅が0.05インチで厚みが0.075インチであった。この環に刻み目を環の内側周囲上の等距離位置の2カ所に付けた。引張り試験では1.0インチの特定ゲージ長を用いた。また、ASTM−D 624に挙げられている手順を用いて、加硫を受けさせたストックの引裂き強さも100℃で測定した。用いた試験片は、内側周囲に刻み目が2カ所付いている丸環であり、それの寸法は、幅が0.25インチで厚みが0.10インチで内径および外径がそれぞれ44mmおよび57.5mmであった。このような試験片に試験を1.750インチの特定ゲージ長で受けさせた。更に、ストック6−13に加硫を受けさせる結果として得た加硫ゴムにヒステリシス損に関する試験をtanδデータの測定として受けさせた。Rheometrics
Dynamic Analyzerを用いてtanδデータを得て、Dynamic−Temperature−Step−Test手順に従った。この走査試験で用いた試験片は長方形のスラブ(slabs)であり、これの寸法は、幅が0.5インチで長さが1.5インチで厚みが0.1インチであった。以下に示す試験条件を用いた:31.4ラジアン/秒の振動数、温度の範囲が−70℃から−10℃の時には0.2パーセントの歪み
、そして温度の範囲が−10℃から100℃の時には2パーセントの歪み。更に、各加硫ゴムに耐摩耗性に関する試験を受けさせた。具体的には、Lambourn Testを用いて耐摩耗性を測定した。この試験の結果を摩耗指数として報告し、これは、試験を受けさせたサンプルが示す重量損失に対する対照サンプルの重量損失の比率である。Lambourn Testで用いた試験片は円形ドーナツの形状であり、これの内径は約0.9インチで外径は約1.9インチで厚みは約0.195インチであった。Lambourn Testに従い、試験片を車軸の上に置いて、駆動する研磨表面に対して65パーセントのスリップ比(slip ratio)で動かす。表IV−Bに結果を示す。
【0058】
【表5】

【0059】
ポリプロピレンホモポリマー、即ちストック7および11が約15から約20パーセント悪化したことは明らかである。他方、プロピレン−エチレン共重合体を含有させたストック8および12が示した引張り特性がポリオレフィンを含有させなかったストックが示した引張り特性から逸脱する度合は僅かのみであった。同様に、また、プロピレン−エチレン共重合体を含有させたストック9および13がポリオレフィンを含有させなかったストックから逸脱した度合も約10パーセント以下のみであった。また、プロピレン−エチレン共重合体を存在させた場合にはポリオレフィンの存在によって加硫ゴムが伸び特性に関して受ける否定的な影響の度合も大きく軽減される。
【0060】
また、ポリオレフィンを含有させた加硫ゴムの全部に関して、ポリオレフィンを存在させると100℃におけるヒステリシス損が高くなることも注目される。しかしながら、このような欠点は、ポリオレフィンを存在させた時に観察される引張り応力の向上によって
相殺される。このことは、サーマルインデックス1000(これは100℃における50パーセント引張り応力に対する100℃におけるtanδの比率である)を参照することでより明瞭に理解することができるであろう。本分野の技術者が理解するであろうように、このような測定は周期的負荷(cyclic loading)下で起こり得る熱発生の尺度として用いられる。サーマルインデックスがより低いことは、動的負荷下で起こり得る熱発生がより低いことの指示である。Lambourn Testで報告した摩耗指数に関してサンプルが示す摩耗指数が高ければ高いほど耐摩耗特性が良好であることを特記する。周期的負荷下で起こる変形の度合は加硫ゴムが堅くなればなるほど小さい。
【0061】
次に、前記ストックの各々に熱老化を100℃で24時間受けさせた。次に、前記ストックにASTM−D 412に従う機械的引張り特性に関する試験をこの上に記述したように100℃で受けさせた。その後、加硫を受けさせたストックにもLambourn Testに従う耐摩耗試験をまたこの上で考察したように受けさせた。表IV−Cに前記試験で得たデータを示す。
【0062】
【表6】

【0063】
ポリプロピレンホモポリマーを含有させたストックが示す引張り特性は熱老化後に約35パーセントに及んで悪化することを特記する。熱老化前に得たデータの場合と同様に、プロピレン−エチレン共重合体の存在によって加硫ゴムの引張り特性が受ける有害な影響の度合は前記ホモポリマーの存在によって受ける有害な影響の度合とは同じでない。実際、プロピレン−エチレン共重合体を含有させた加硫ゴムの引張り特性が老化後に悪化する度合は、ポリプロピレンホモポリマーを用いた場合の悪化度合は35パーセントであるのに比較して、約10から約20パーセント以下のみであった。
【0064】
この上に行った開示を基にして、ポリオレフィンを基とする添加剤をゴム組成物に入れて用いることが本発明の範囲の限定であることがここに明らかになったであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
向上した引裂き強さを示すタイヤであって、
加硫を受けた弾性重合体と弾性重合体100重量部当たり35重量部以下の量のポリオレフィンコポリマーを含んで成り、
前記ポリオレフィンコポリマーがX線回折分析で分析した時に約21.64の2θの所にピーク、これはポリエチレンの結晶面110、即ちPE(110)に相当する、を示しかつ約24.03の2θの所にピーク、これはポリエチレンの結晶面200、即ちPE(200)に相当する、を示すコポリマーであり、ここで、前記結晶面は斜方晶系ポリエチレン結晶単位格子を基にしている、
構成要素を少なくとも1つ含んで成るタイヤ。
【請求項2】
加硫性組成物であって、
弾性重合体と弾性重合体100重量部当たり35重量部以下の量のポリオレフィンコポリマーを含み、
前記ポリオレフィンコポリマーがX線回折分析で分析した時に約21.64の2θの所にピーク、これはポリエチレンの結晶面110、即ちPE(110)に相当する、を示しかつ約24.03の2θの所にピーク、これはポリエチレンの結晶面200、即ちPE(200)に相当する、を示すコポリマーであり、ここで、前記結晶面は斜方晶系ポリエチレン結晶単位格子を基にしている、
を含んで成る加硫性組成物。
【請求項3】
請求項2記載の加硫性組成物を調製しそして前記組成物に少なくとも1種の加硫剤を用いた加硫を受けさせる段階を含んで成る方法を用いて作られた加硫ゴム。
【請求項4】
請求項3記載の加硫ゴムから作られたタイヤ。
【請求項5】
前記ポリオレフィンコポリマーがエチレンモノマー単位を1から30重量パーセント含有する請求項1記載のタイヤ。
【請求項6】
前記弾性重合体が天然ゴム、合成ゴムおよびそれらの組み合わせから成る群から選択される請求項1、4、5、6のいずれか1項記載のタイヤ。
【請求項7】
前記合成ゴムがスチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、ジエンゴムおよびポリイソプレンゴムを包含する群から選択される請求項6記載のタイヤ。
【請求項8】
更に補強用充填材も弾性重合体100重量部当たり100重量部以下の量で含んで成る請求項1、4、5のいずれか1項記載のタイヤ。
【請求項9】
前記補強用充填材がカーボンブラック、シリカおよびそれらの混合物を包含する群から選択される請求項8記載のタイヤ。
【請求項10】
前記ポリオレフィンコポリマーがエチレンモノマー単位を1から30重量パーセント含有する請求項2記載の組成物。
【請求項11】
前記ポリオレフィンコポリマーがエチレンモノマー単位を1から30重量パーセント含有する請求項3記載の加硫ゴム。
【請求項12】
前記弾性重合体が天然ゴム、合成ゴムおよびそれらの組み合わせから成る群から選択される請求項2記載の組成物。
【請求項13】
前記弾性重合体が天然ゴム、合成ゴムおよびそれらの組み合わせから成る群から選択される請求項3記載の加硫ゴム。
【請求項14】
前記合成ゴムがスチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、ジエンゴムおよびポリイソプレンゴムを包含する群から選択れる請求項12記載の組成物。
【請求項15】
前記合成ゴムがスチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、ジエンゴムおよびポリイソプレンゴムを包含する群から選択される請求項13記載の加硫ゴム。

【公開番号】特開2011−225889(P2011−225889A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−139751(P2011−139751)
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【分割の表示】特願2000−592353(P2000−592353)の分割
【原出願日】平成12年1月6日(2000.1.6)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】