説明

吸収性物品用シート部材製造装置

【課題】シート部材に向けて吐出される粒子の周囲への飛散を抑制する。
【解決手段】シリンダ部21の外側面211には、高吸収性樹脂の粒子が充填される凹部212が周方向に配列され、最下部近傍を凹部212が通過する際に粒子が吐出される。第1シート搬送ローラ31は、第1シート部材91を外側面311に沿って搬送してシリンダ部21の最下部近傍を通過させる。第2シート搬送ローラ41は、シリンダ部21の最下部における外側面211の移動方向に関して最下部よりも前側に配置され、最下部近傍へと第2シート部材92を外側面411に沿って搬送し、粒子が供給された第1シート部材91上に重ねる。第2シート搬送ローラ41では、周方向に沿う環状溝412が外側面411に形成されることにより、第2シート搬送ローラ41上の第2シート部材92に衝突する粒子の衝撃が吸収され、粒子の周囲への飛散が抑制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品用シート部材製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、シート部材上に高吸収性樹脂の粒子を供給し、当該シート部材上に他のシート部材を重ねて接合することにより吸収シートを製造することが行われている。例えば、特許文献1の装置では、互いに反対方向に回転する仮受けロールおよび受け渡しロールが設けられ、仮受けロールには、一定の間隔を隔ててロール面周りに延在する凹溝の列が形成される。各凹溝は、高吸水性樹脂粒子を受け入れて層状に保持し、受け渡しロールのロール面に抱かれた基材シートの真上まで移動されて、ホットメルト接着剤が塗布された基材シートの上面に転写される。また、特許文献1の装置では、基材シートに被覆シートを圧接するための圧接ロールが設けられ、高吸水性樹脂粒子層が転写された基材シートが仮受けロールと受け渡しロールとの間を出た直後に、当該基材シート上に被覆シートが被せられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−59579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の装置のように、高吸収性樹脂の粒子が充填される複数の凹部をシリンダ部の外側面上にて周方向に配列し、シリンダ部を回転して粒子を第1シート部材上に順次吐出する場合、粒子を第1シート部材の各部位に供給した直後に、当該部位上に第2シート部材を重ねて、粒子をシート部材間にて保持することが好ましい。この場合、第2シート部材を搬送するシート搬送ローラを粒子の供給位置近傍に配置する必要があるが、シリンダ部から吐出される粒子の一部が第2シート部材を挟んで当該シート搬送ローラの外側面に衝突するため、粒子が周囲に飛散し、粒子の無駄が生じてしまう。したがって、粒子の周囲への飛散を抑制する手法が求められている。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、シート部材に向けて吐出される粒子の周囲への飛散を抑制することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、吸収性物品用シート部材製造装置であって、水平方向を向く回転軸を中心とする略円筒面である外側面を有し、吸収材料または消臭材料の粒子が充填される複数の孔部が前記外側面上にて前記回転軸を中心とする周方向に配列され、前記外側面が前記回転軸を中心として所定の回転方向に回転し、前記回転軸に垂直な前記外側面の断面において最下部近傍に設定された吐出開始位置を、前記複数の孔部のそれぞれが通過する際に、前記吐出開始位置における前記外側面の接線におよそ沿って前記粒子を吐出するシリンダ部と、前記シリンダ部における前記最下部に近接して配置され、前記回転軸に平行な第1中心軸を中心とする略円筒面である外側面を有し、前記シリンダ部の前記回転方向とは反対の回転方向に前記外側面が前記第1中心軸を中心として回転することにより、連続シートである第1シート部材を前記外側面に沿って搬送して前記シリンダ部における前記最下部近傍を通過させる第1シート搬送ローラと、前記シリンダ部の前記最下部における前記外側面の移動方向に関して前記最下部よりも前側に配置され、前記回転軸に平行な第2中心軸を中心とする略円筒面である外側面を有し、前記最下部近傍へと連続シートである第2シート部材を前記外側面に沿って搬送して、前記粒子が供給された前記第1シート部材上に前記第2シート部材を重ねる第2シート搬送ローラと、前記第1シート部材と前記第2シート部材とを接合するシート接合部とを備え、前記第2シート搬送ローラが、前記外側面に前記第2中心軸を中心とする周方向のおよそ全体に亘る溝を前記シリンダ部の孔部に対向して有する、または、前記外側面上の前記第2シート部材に衝突する前記粒子の衝撃を吸収する衝撃吸収材を前記外側面に有する。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の吸収性物品用シート部材製造装置であって、前記第2シート搬送ローラが、前記外側面上にて前記第2中心軸を中心とする周方向に沿う環状溝を前記溝として有する。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の吸収性物品用シート部材製造装置であって、前記シリンダ部の前記外側面において、前記複数の孔部が、前記回転軸に平行な軸方向の複数の位置のそれぞれに形成され、前記第2シート搬送ローラの前記外側面において、前記環状溝が、前記軸方向の前記複数の位置のそれぞれに形成される。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の吸収性物品用シート部材製造装置であって、前記第1シート部材上において、前記軸方向の前記複数の位置に対応する複数の帯状領域に接着剤を塗布する塗布部をさらに備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、第2シート搬送ローラ上の第2シート部材に衝突する粒子の衝撃を吸収して、粒子が周囲に飛散することを抑制することができる。また、請求項4の発明では、吸収性物品用シート部材の複数の帯状領域に粒子を精度よく定着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】吸収シート製造装置の構成を示す図である。
【図2】シリンダ部の外側面を示す図である。
【図3】第1シート搬送ローラの断面図である。
【図4】シリンダ部の最下部近傍を示す図である。
【図5】第2シート搬送ローラの断面図である。
【図6】接合ローラの断面図である。
【図7】シリンダ部の最下部近傍を拡大して示す図である。
【図8】吸収シートを示す図である。
【図9】比較例の吸収シート製造装置を示す図である。
【図10】吸収シート製造装置の他の例を示す図である。
【図11】シリンダ部の最下部近傍を拡大して示す図である。
【図12】粒子供給部の他の例を示す図である。
【図13】シリンダ部の外側面を示す図である。
【図14】第2シート搬送ローラの他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は本発明の一の実施の形態に係る吸収シート製造装置1の構成を示す図である。吸収シート製造装置1は、吸収性物品用シート部材製造装置の1つであり、高吸収性ポリマー(SAP(Super Absorbent Polymer))等の高吸収性樹脂の粒子を不織布等のシート部材に挟んで吸収シートを製造する。吸収シートは、使い捨ておむつや軽失禁用の吸収パッド等の吸収性物品に利用される吸収性物品用シート部材である。
【0013】
吸収シート製造装置1は、水平方向を向く所定の軸方向(図1中のY方向)に平行な回転軸R1を中心とする略円柱状のシリンダ部21、軸方向に平行な第1中心軸J1を中心とする略円柱状の第1シート搬送ローラ31、軸方向に平行な第2中心軸J2を中心とする略円柱状の第2シート搬送ローラ41、および、軸方向に平行な第3中心軸J3を中心とする略円柱状の接合ローラ51を備える。図1では、軸方向に垂直な他の水平方向をX方向として示し、X方向およびY方向に垂直な鉛直方向をZ方向として示している。
【0014】
シリンダ部21、第2シート搬送ローラ41および接合ローラ51は、図1中における反時計回りに回転し、第1シート搬送ローラ31は、図1中における時計回りに回転する。第1シート搬送ローラ31は、シリンダ部21の下方((−Z)側)に配置され、不織布等にて形成される第1シート部材91を搬送して、シリンダ部21の最下部(最も(−Z)側の部位)の下方を通過させる。第2シート搬送ローラ41は、シリンダ部21および第1シート搬送ローラ31よりも直径が小さく、シリンダ部21の最下部近傍に配置される。第2シート搬送ローラ41は、不織布等にて形成される第2シート部材92をシリンダ部21の最下部近傍へと搬送する。接合ローラ51は、第1シート搬送ローラ31の側方に設けられる。
【0015】
シリンダ部21は、回転軸R1を中心とする略円筒面である外側面211を有し、シリンダ部21の周囲には、外側面211の一部を覆う第1カバー部221、および、外側面211の他の一部を覆う第2カバー部222が設けられる。図1では、シリンダ部21、第1カバー部221、第2カバー部222、および、後述の粒子充填部23を回転軸R1に垂直な断面にて示している。
【0016】
図2は、シリンダ部21の外側面211を示す図であり、回転軸R1に垂直な方向に沿ってシリンダ部21の外側面211を見た様子を示している。図2では、第1および第2カバー部221,222を省略している。シリンダ部21の外側面211上には、軸方向の複数の位置のそれぞれにおいて、複数の凹部212が回転軸R1を中心とする周方向に配列される。軸方向の同じ位置にて周方向に並ぶ複数の凹部212を凹部列213と呼ぶと、図2のシリンダ部21では3個の凹部列213が形成される。図2では、孔部である各凹部212の開口の形状は略矩形であるが、当該開口は様々な形状(例えば、略円形)であってよい。
【0017】
図1に示すように、シリンダ部21の上方には、高吸収性樹脂の粒子を収容するとともに、シリンダ部21の複数の凹部212に当該粒子を充填する粒子充填部23が設けられる。粒子充填部23は、粒子を収容する粒子タンク231を有し、粒子タンク231の下方にはシリンダ部21の外側面211に対向する粒子充填口232が設けられる。粒子タンク231には、図示省略のレベルセンサが設けられ、粒子タンク231内の粒子が一定量以下となった際に、粒子が補充される。
【0018】
シリンダ部21の外側面211は、図示省略のモータにより回転軸R1を中心として図1の反時計回りに高速に回転し、粒子充填口232を通過する凹部212内に、重力により粒子が充填される。第1カバー部221は、粒子充填部23からシリンダ部21の回転方向の前側(下流側)へと広がっており、各凹部212は粒子充填部23を通り過ぎた後、シリンダ部21の最下部近傍へと到達するまでの間、第1カバー部221により閉塞される。そして、各凹部212が、第1カバー部221の先端(シリンダ部21の最下部近傍における端部)を通過する際に、凹部212内の粒子が吐出される。後述するように、凹部212から吐出された粒子は、第1シート部材91上にて保持される。以下の説明では、回転軸R1に垂直な外側面211の断面において第1カバー部221の先端の位置を「吐出開始位置」という。シリンダ部21からの粒子の吐出の詳細については後述する。
【0019】
第2カバー部222は、粒子充填部23からシリンダ部21の回転方向の後側(上流側)へと広がっており、粒子が吐出された後の各凹部212は粒子充填部23に到達する直前において、第2カバー部222により閉塞される。吸収シート製造装置1では、シリンダ部21、第1カバー部221、第2カバー部222および粒子充填部23により、第1シート部材91上に高吸収性樹脂の粒子を供給する粒子供給部2が構築される。
【0020】
図3は、第1シート搬送ローラ31の断面図であり、図1中のシリンダ部21の回転軸R1および第1シート搬送ローラ31の第1中心軸J1を含む面にて切断した断面を示す。図1に示す第1シート搬送ローラ31は、シリンダ部21における最下部に近接して配置される。図3に示すように、第1シート搬送ローラ31は、第1中心軸J1を中心とする略円筒面である外側面311を有し、外側面311上には軸方向の複数の位置のそれぞれにおいて、第1中心軸J1を中心とする周方向に沿う環状溝312が形成される。複数の環状溝312は、シリンダ部21の複数の凹部列213にそれぞれ対向する(すなわち、軸方向の同じ位置に配置される。)。図3の第1シート搬送ローラ31の外側面311では、軸方向の両端部にも環状の切欠部313が形成される。なお、切欠部313は必ずしも設けられる必要はない。
【0021】
図4は、図1中のシリンダ部21の最下部近傍を拡大して示す図である。図4では、シリンダ部21、第1シート搬送ローラ31および第2シート搬送ローラ41の回転方向を符号B1を付す矢印にて示している(後述の図10において同様)。第1シート搬送ローラ31の外側面311とシリンダ部21の外側面211とは僅かに離間しており、既述のように、外側面311は第1中心軸J1を中心としてシリンダ部21の回転方向とは反対の回転方向(図4の時計回り)に回転する。連続シートである第1シート部材91は、複数の補助ローラ32(図1参照)を介して第1シート搬送ローラ31へと導かれ、第1シート搬送ローラ31の外側面311に沿って連続的に搬送される。このとき、第1シート部材91はシリンダ部21における最下部近傍を通過し、シリンダ部21から吐出された粒子が一の主面上にて保持される。なお、シリンダ部21の最下部における外側面211の移動速度と、第1シート搬送ローラ31の最上部における外側面311の移動速度は互いに相違している(同じであってもよい。)。
【0022】
図5は、第2シート搬送ローラ41の断面図であり、図4中の第2シート搬送ローラ41の第2中心軸J2を含む面にて切断した断面を示す。図4に示す第2シート搬送ローラ41は、シリンダ部21の最下部における外側面211の移動方向(図1中におけるX方向)に関して、当該最下部よりも前側に配置される。図5に示すように、第2シート搬送ローラ41は、第2中心軸J2を中心とする略円筒面である外側面411を有し、外側面411上には軸方向の複数の位置のそれぞれにおいて、第2中心軸J2を中心とする周方向に沿う環状溝412が形成される。複数の環状溝412は、シリンダ部21の複数の凹部列213(および第1シート搬送ローラ31の複数の環状溝312)にそれぞれ対向する。
【0023】
既述のように、図4の第2シート搬送ローラ41の直径は、シリンダ部21および第1シート搬送ローラ31の直径に比べて十分に小さく、第2シート搬送ローラ41はシリンダ部21の最下部近傍に容易に配置可能である。また、第2シート搬送ローラ41の外側面411は第2中心軸J2を中心として図1の反時計回りに回転する。連続シートである第2シート部材92は、複数の補助ローラ42(図1参照)を介して第2シート搬送ローラ41へと導かれ、第2シート搬送ローラ41の外側面411に沿って連続的に搬送される。そして、シリンダ部21の最下部の下方を通過した第1シート部材91上に第2シート部材92が重ねられる。なお、第2シート搬送ローラ41は図4中に二点鎖線にて示す進退機構43により、図4に示す位置と、シリンダ部21の(+X)側の位置との間で移動可能である。
【0024】
図6は、接合ローラ51の断面図であり、図4中の接合ローラ51の第3中心軸J3を含む面にて切断した断面を示す。図6に示すように、接合ローラ51は、第3中心軸J3を中心とする円筒面である外側面511を有し、外側面511は平滑な面である。図4に示すように、互いに重ねられた第1シート部材91および第2シート部材92は、第1シート搬送ローラ31の外側面311と、接合ローラ51の外側面511との間にて挟まれる。第1シート搬送ローラ31および接合ローラ51の双方(一方のみであってもよい。)にはヒータが設けられており、第1シート部材91および第2シート部材92では、第1シート搬送ローラ31の外側面311(すなわち、環状溝312および切欠部313を除く側面の部位)と当接する領域が熱融着して、第1シート部材91と第2シート部材92とが接合される。
【0025】
図1に示すように、吸収シート製造装置1は、第1シート部材91上に接着剤(本実施の形態では、ホットメルト接着剤)を塗布する第1塗布部61、および、第2シート部材92上に同様の接着剤を塗布する第2塗布部62をさらに備える。第1塗布部61は第1シート部材91の搬送経路において第1シート搬送ローラ31よりも上流に配置される。第1塗布部61では、第1シート部材91上において、軸方向に関して複数の凹部列213(または、複数の環状溝312)と同位置となる複数の帯状領域のみに接着剤が塗布される。第2塗布部62は、第2シート部材92の搬送経路において第2シート搬送ローラ41よりも上流に配置される。第2塗布部62では、第2シート部材92上において、軸方向に関して複数の凹部列213と同位置となる複数の帯状領域のみに接着剤が塗布される。
【0026】
次に、シリンダ部21からの粒子の吐出の詳細について説明する。図7は、図4中のシリンダ部21の最下部近傍をさらに拡大して示す図である。図7に示すように、軸方向に垂直なシリンダ部21の外側面211の断面において、最下部近傍の吐出開始位置P1は、シリンダ部21の最下部に対して回転方向の後側(上流側)に設定される。既述のように、シリンダ部21は高速に回転しており、複数の凹部212のそれぞれが吐出開始位置P1を通過する際に(実際には、通過する間、および、通過直後に)、吐出開始位置P1における外側面211の接線(図7中にて符号L1を付す二点鎖線にて示す。)におよそ沿って粒子が凹部212から吐出される。換言すると、接線L1におよそ沿って粒子が凹部212から吐出されるように(例えば、接線L1を中心として±15度(好ましくは、±10度)の範囲に含まれる方向へと粒子が向かうように)、シリンダ部21の回転速度や凹部212の形状等が決定される。例えば、接線L1の方向における外側面211の移動速度は毎分200メートル(m)である。
【0027】
このとき、当該接線L1が第1シート搬送ローラ31の外側面311と交わり、第1シート搬送ローラ31の環状溝312が軸方向に関して複数の凹部列213(図2参照)と同位置となるため、各凹部212から吐出される大部分の粒子が環状溝312内に向かう。なお、当該接線L1と外側面311との交点では、第1シート部材91は外側面311に接している。
【0028】
第1シート搬送ローラ31では、外側面311の直径が比較的大きく、かつ、第1シート部材91が一定の張力にて外側面311に沿って引っ張られることにより、図3に示すように、第1シート部材91において環状溝312に対応する部位911が、環状溝312の底部に向かって窪んだ形状となる。換言すると、第1シート部材91において環状溝312に対応する溝部911が形成される。したがって、シリンダ部21の凹部212から環状溝312内に向けて吐出された粒子は溝部911内にて収容される。このとき、粒子が溝部911内にて跳ねたとしても、溝部911の側壁により溝部911外へと飛散することが抑制(軽減)される。また、第1シート部材91では、軸方向に関して複数の環状溝312と同位置となる複数の帯状領域に接着剤が塗布されているため、粒子が溝部911内にて捕捉されやすくなる。
【0029】
また、一部の粒子は、第1シート部材91の溝部911内にて跳ねて(実際には、第1シート部材91上にて衝撃が吸収されて飛翔速度が低下した状態で)、図7に示す第2シート搬送ローラ41へと向かい、他の一部の粒子は、シリンダ部21の凹部212から直接、第2シート搬送ローラ41へと向かう。既述のように、第2シート搬送ローラ41には、軸方向に関して複数の凹部列213と同位置となる複数の環状溝412が形成されており、第2シート搬送ローラ41へと向かう粒子は、環状溝412上の第2シート部材92の部位(すなわち、裏面が何れの部材にも当接していない部位)に衝突して衝撃が吸収され、第1シート部材91の溝部911内に落下して収容される、または、接着剤が塗布された第2シート部材92の表面に付着する。
【0030】
既述のように、粒子が供給された第1シート部材91上の部位には、シリンダ部21における最下部近傍において、第2シート搬送ローラ41により第2シート部材92が直ぐに重ねられ、続いて、シート接合部である図4の接合ローラ51により第1シート部材91および第2シート部材92が接合されて吸収シート95が完成する。このように、第2シート搬送ローラ41および接合ローラ51が搬送接合部として第1シート搬送ローラ31と協働することにより、第1シート部材91上に第2シート部材92が重ねられて接合される。
【0031】
図8は、吸収シート製造装置1により製造される吸収シート95を示す図である。吸収シート95では、高吸収性樹脂の粒子が保持された帯状(または線状)の複数の粒子存在領域951(図8中にて平行斜線を付す領域)と、第1シート部材91と第2シート部材92とが接合されるとともに実質的に粒子が存在しない帯状の複数の粒子非存在領域952とが幅方向に交互に配列される。換言すれば、吸収シート95では、複数の粒子存在領域951がストライプ状に設けられる。実際には、長手方向に関して吸収シート95を一定の長さに切断した部材が、吸収部として吸収性物品に用いられる。このような吸収部を有する吸収性物品では、粒子非存在領域952において接着剤が塗布されないため、通気性が向上する。なお、粒子存在領域951の両端部を閉塞するため、必要に応じて、長手方向における当該部材の各端部にて両シート部材が幅方向の全体に亘って接合される。
【0032】
ここで、比較例の吸収シート製造装置について述べる。図9は、比較例の吸収シート製造装置8の一部を示す図であり、図7に対応する図である。比較例の吸収シート製造装置8では、第1シート搬送ローラ81および第2シート搬送ローラ82において環状溝が形成されない。また、シリンダ部83において、吐出開始位置832における外側面831の接線(図9中にて符号833を付す二点鎖線にて示す。)が第1シート搬送ローラ81の外側面811と交わらない。比較例の吸収シート製造装置8では、シリンダ部21の凹部834から接線833におよそ沿って粒子が吐出され、一部の粒子が第2シート搬送ローラ82へと向かう。これらの粒子は、第2シート部材92を挟んで第2シート搬送ローラ82の外側面821に衝突し、周囲に大きく飛散する。また、第1シート搬送ローラ81へと向かう粒子も、第1シート部材91を挟んで第1シート搬送ローラ81の外側面811に衝突し、周囲に大きく飛散する。このように、比較例の吸収シート製造装置では、飛散する粒子が無駄となり、吸収シートの製造コストが増加してしまう。また、シリンダ部83の複数の凹部列に対応する吸収シートの領域に、粒子を精度よく定着させることが困難である。
【0033】
これに対し、図7の吸収シート製造装置1における第1シート搬送ローラ31の外側面311には、軸方向に関して、シリンダ部21の複数の凹部列213と同じ位置に、複数の環状溝312がそれぞれ形成される。また、シリンダ部21の吐出開始位置P1における外側面211の接線L1が第1シート搬送ローラ31の外側面311と交わる。これにより、シリンダ部21から第1シート部材91の溝部911内に粒子を吐出することができ、粒子の周囲への飛散を抑制して、複数の環状溝312に対応する吸収シート95の複数の帯状領域(粒子存在領域951)に粒子を精度よく定着させることができる。
【0034】
また、第2シート搬送ローラ41が、第2中心軸J2を中心とする周方向のおよそ全体に亘る環状溝412をシリンダ部21の凹部212に対向して有することにより、第2シート搬送ローラ41上の第2シート部材92に衝突する粒子の衝撃を吸収して、粒子が周囲に飛散することを抑制することができる(後述する図10ないし図13の例において同様)。吸収シート製造装置1では、粒子の無駄が削減されるため、吸収シートの製造コストを削減することができる。さらに、第1シート部材91上において複数の帯状領域のみに接着剤が塗布されることにより、吸収シート95の複数の帯状領域(粒子存在領域951)に粒子をより精度よく定着させることができる。
【0035】
図10は、吸収シート製造装置の他の例を示す図であり、図4に対応する図である。他の例に係る吸収シート製造装置1では、シリンダ部21の最下部における外側面211の移動方向(図10中におけるX方向)に関して、第1シート搬送ローラ31の第1中心軸J1がシリンダ部21の回転軸R1よりも前側((+X)側)に位置する。実際には、図1の粒子供給部2の位置を、他の部材に対して図1中の左側かつ下側((−X)側かつ(−Z)側)に僅かに移動し、さらに、シリンダ部21の回転軸R1および第1シート搬送ローラ31の第1中心軸J1に対する第2シート搬送ローラ41の第2中心軸J2の相対位置が、図1におけるものと同様となるように、第2シート搬送ローラ41の位置を調整することにより、シリンダ部21、第1シート搬送ローラ31および第2シート搬送ローラ41が図10中に示す位置に配置される。図10の吸収シート製造装置1では、粒子充填口232(図1参照)が水平面に対して平行な状態が維持される。また、シリンダ部21の回転軸R1と第1シート搬送ローラ31の第1中心軸J1とを結ぶ線分L2(図10中にて二点鎖線にて示す。)と、第1シート部材91とがおよそ直交するように、複数の補助ローラ32(図1参照)の位置も必要に応じて調整される。
【0036】
図11は、図10中のシリンダ部21の最下部近傍を拡大して示す図であり、図7に対応する図である。図11に示すように、他の例に係る吸収シート製造装置1では、吐出開始位置P1におけるシリンダ部21の外側面211の接線L1と、第1シート搬送ローラ31の環状溝312の底面とが交わる位置が、第1シート搬送ローラ31の最上部よりも(−X)側となるように、第1カバー部221の位置も調整される。したがって、シリンダ部21から吐出される粒子のうち、直接、第2シート搬送ローラ41側へと向かうものが低減される。
【0037】
また、図11の吸収シート製造装置1では、上記接線L1と第1シート搬送ローラ31の外側面311とが交わる第1交点A1が、上記線分L2と第1シート搬送ローラ31の外側面311とが交わる第2交点A2よりも、第1シート搬送ローラ31の回転方向の後側(上流側)に位置する。したがって、第1シート搬送ローラ31の外側面311において、シリンダ部21の外側面211と最も近接する部位(第2交点A2近傍の部位)よりも、第1シート搬送ローラ31の回転方向の後側近傍に向けて粒子が吐出される。よって、環状溝312内の第1シート部材91上にて粒子が跳ねる場合でも、第1シート搬送ローラ31に近接するシリンダ部21の外側面211の部位により粒子の飛散を抑制することができ、複数の環状溝312に対応する吸収シート95の複数の帯状領域に粒子をより精度よく定着させることができる。
【0038】
なお、図4の吸収シート製造装置1において、回転軸R1を中心としてシリンダ部21の回転方向の後側(時計回り)に第1カバー部221を所定の角度だけ回転することにより、吐出開始位置(第1カバー部221の先端)における外側面211の接線と、第1シート搬送ローラ31の外側面311とが交わる第1交点を、回転軸R1と第1中心軸J1とを結ぶ線分と外側面311とが交わる第2交点よりも、第1シート搬送ローラ31の回転方向の後側に配置することも可能である。ただし、吐出開始位置において粒子をおよそ水平方向に沿って吐出するには(例えば、吐出開始位置における外側面211の接線とX方向とのなす角度を30度以下とするには)、図10の吸収シート製造装置1のように、第1シート搬送ローラ31の第1中心軸J1の位置とシリンダ部21の回転軸R1の位置とをX方向にずらすことが好ましい。
【0039】
図1の粒子供給部2では、外側面211上の凹部212から第1シート部材91に向けて粒子が吐出されるが、吸収シート製造装置1では他の粒子供給部が用いられてもよい。図12は粒子供給部の他の例を示す図である。
【0040】
図12の粒子供給部2aでは、シリンダ部21aは回転軸R1を中心とする略円筒状の部材であり、環状の側壁214を有する。シリンダ部21aの上方には、図1の粒子充填部23に代えて筒状の排気部24が設けられ、排気部24の上部は不織布等により形成された袋状のフィルタ241が取り付けられる。シリンダ部21aの周囲には、図1と同様の第1カバー部221および第2カバー部222が設けられる。
【0041】
図13は、シリンダ部21aの側壁214の外側面211を示す図であり、回転軸R1に垂直な方向に沿って外側面211を見た様子を示している。図13では、第1および第2カバー部221,222を省略している。図12および図13に示すように、シリンダ部21aは、側壁214を貫通する孔部である複数の貫通孔212aを有する。複数の貫通孔212aは、軸方向の複数の位置のそれぞれにおいて、回転軸R1を中心とする周方向に配列される。軸方向の同じ位置にて周方向に並ぶ複数の貫通孔212aを貫通孔列213aと呼ぶと、図13のシリンダ部21aでは3個の貫通孔列213aが設けられる。
【0042】
図12に示すように、シリンダ部21aの内部空間210には、シリンダ部21aの側壁214の内側面215の一部を覆う隔離部25が設けられる。隔離部25は、内部空間210の図12中の右側に設けられ、シリンダ部21aの最下部近傍から最上部近傍にかけて内側面215の右側の部位を覆う。隔離部25は、シリンダ部21aの回転方向(図12では、反時計回り)に関して、第1カバー部221の下端部から第2カバー部222の上端部に至る側壁214の部位と対向する。シリンダ部21aの内部空間210のうち隔離部25が設けられない部位は、高吸収性樹脂の粒子を収容する粒子収容空間217となる。隔離部25は、軸方向におけるシリンダ部21aの内側面215のおよそ全幅に亘って設けられ、隔離部25により内側面215が覆われる領域において、粒子収容空間217と貫通孔212aとが隔離される。したがって、第1カバー部221の先端(すなわち、吐出開始位置P1)から第2カバー部222の下端部に至る領域においても、粒子収容空間217と貫通孔212aとが隔離される。
【0043】
粒子供給部2aは、シリンダ部21aの図13中における右側に設けられる粒子補充部23a(図12では二点鎖線にて示す。後述のレベルセンサ233において同様。)を備える。粒子補充部23aは、内部にスクリューを有するスクリューフィーダであり、シリンダ部21aの軸方向の一方の端部(図13中における右側の端部)から、シリンダ部21aの粒子収容空間217へと粒子を補充する。粒子収容空間217にはレベルセンサ233が設けられており、粒子収容空間217内の粒子が一定量以下となった際に粒子の補充が行われる。粒子収容空間217へと粒子の補充が行われる際には、粒子収容空間217内の空気が、主に排気部24を介して排気される。なお、シリンダ部21aから排気部24に粒子が飛び出したとしても、フィルタ241により、粒子が吸収シート製造装置1の外部へと飛び出すことが防止される。
【0044】
吸収シート製造装置1では、図12のシリンダ部21aが回転軸R1を中心として高速に回転することにより、粒子収容空間217内の粒子が、シリンダ部21aの複数の貫通孔212aのうち粒子収容空間217内の粒子に対向する貫通孔212aに充填される。粒子が充填された貫通孔212aが吐出開始位置P1に到達するまでの間、当該貫通孔212aの外側は、第1カバー部221により塞がれる。また、各貫通孔212a内の粒子は、貫通孔212aが隔離部25と対向する位置まで移動することにより、粒子収容空間217内の粒子から隔離される。そして、粒子が充填された各貫通孔212aが、吐出開始位置P1(すなわち、第1カバー部221の先端)を通過する際に、貫通孔212a内の粒子が第1シート部材91に向けて吐出される。
【0045】
図12の粒子供給部2aを有する吸収シート製造装置1においても、シリンダ部21aの吐出開始位置P1における外側面211の接線が第1シート搬送ローラ31の外側面311と交わる。また、第1シート搬送ローラ31の外側面311では、軸方向に関して、シリンダ部21の複数の貫通孔列213aと同じ位置に、複数の環状溝312が形成される。これにより、粒子の周囲への飛散を抑制して、複数の環状溝312に対応する吸収シート95の複数の帯状領域に粒子を精度よく定着させることができる。
【0046】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0047】
第2シート搬送ローラ41では、必ずしもシリンダ部21における複数の凹部列213(または、シリンダ部21aにおける複数の貫通孔列213a)に対応する複数の環状溝412が形成される必要はなく、例えば、軸方向に関して全ての凹部列213に対応する範囲の全体に亘る幅の1つの環状溝(ただし、当該環状溝の幅は第2シート部材92の幅よりも狭い。)が形成されてもよい。この場合も、環状溝の底面と第2シート部材92との間に形成される間隙により、第2シート搬送ローラ41上の第2シート部材92に衝突する粒子の衝撃を吸収することが可能となる。また、第2中心軸J2を中心とする周方向のおよそ全体に亘る溝がシリンダ部の孔部に対向して形成されるのであるならば、当該溝は必ずしも環状である必要はなく、例えば、外側面411において第2中心軸J2に沿う螺旋状の溝であってもよい。
【0048】
また、第2シート搬送ローラ41上の第2シート部材92に衝突する粒子の衝撃を吸収するという観点では、図14に示すように、衝突する粒子の衝撃を吸収するスポンジや弾性ゴム等の衝撃吸収材413を外側面411に有する第2シート搬送ローラ41aが採用されてもよい。図14の衝撃吸収材413は、第2中心軸J2を中心とする環状であり、軸方向に関してシリンダ部21の全ての凹部列213に対応する範囲の全体に亘って設けられる。
【0049】
粒子供給部の設計によっては、例えば、図1の粒子供給部2において第1カバー部221が省略され、シリンダ部21の凹部212内において粒子を吸引により保持する吸引機構が別途設けられてもよい。この場合、吸引機構における吸引を解除する位置として、吐出開始位置が設定される。
【0050】
吸収シート製造装置1では、第2シート搬送ローラ41における環状溝412(または衝撃吸収材413)により第2シート搬送ローラ41上における粒子の飛散が抑制されるため、第1シート部材91上に接着剤を塗布しない場合でも、吸収シートの複数の帯状領域に粒子をある程度精度よく定着させることが可能である。また、吸収シートの設計によっては、接着剤が第1シート部材91の全面に塗布されてもよい。
【0051】
接合ローラ51において、第1シート搬送ローラ31と同様の環状溝が形成され、第1シート部材91と第2シート部材92とを接合する際に、粒子が定着される帯状領域(溝部911の領域)への第1シート搬送ローラ31および接合ローラ51の双方の接触が回避されてもよい。
【0052】
吸収シート製造装置1の設計によっては、第2シート搬送ローラ41と第1シート搬送ローラ31との間において第1シート部材91と第2シート部材92とが接合され、接合ローラ51が省略されてもよい。この場合、第1シート部材91と第2シート部材92とを接合するシート接合部が、第2シート搬送ローラ41により実現される。
【0053】
上記実施の形態では、粒子存在領域951がストライプ状に設けられる吸収シート95の製造について説明したが、第2シート搬送ローラ41における環状溝412(または衝撃吸収材413)により粒子の飛散を抑制する手法は、1つの粒子存在領域951のみを有する吸収シート95の製造に用いられてもよい。
【0054】
上述の吸収シート製造装置では、ポリアクリル酸部分中和物架橋体、澱粉−アクリル酸グラフト重合体の加水分解物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体ケン化物、アクリロニトリル共重合体もしくはアクリルアミド共重合体の加水分解物、または、これらの架橋体、カチオン性モノマーの架橋体、または、ポリアミノ酸の架橋体等の吸収材料の粒子が供給される。
【0055】
吸収シート製造装置の構造は、活性炭、シリカ、アルミナ、ゼオライト、イオン交換樹脂、モレキュラーシーブ等の消臭材料の粒子を第1シート部材91上に供給して、使い捨ておむつや軽失禁用の吸収パッド等の吸収性物品に利用される吸収性物品用シート部材である消臭シートを製造する吸収性物品用シート部材製造装置に利用されてもよい。
【0056】
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
【符号の説明】
【0057】
1 吸収シート製造装置
21,21a シリンダ部
31 第1シート搬送ローラ
41,41a 第2シート搬送ローラ
51 接合ローラ
61 第1塗布部
91 第1シート部材
92 第2シート部材
95 吸収シート
211,311,411 外側面
212 凹部
212a 貫通孔
412 環状溝
413 衝撃吸収材
951 粒子存在領域
J1,J2 中心軸
L1 接線
P1 吐出開始位置
R1 回転軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性物品用シート部材製造装置であって、
水平方向を向く回転軸を中心とする略円筒面である外側面を有し、吸収材料または消臭材料の粒子が充填される複数の孔部が前記外側面上にて前記回転軸を中心とする周方向に配列され、前記外側面が前記回転軸を中心として所定の回転方向に回転し、前記回転軸に垂直な前記外側面の断面において最下部近傍に設定された吐出開始位置を、前記複数の孔部のそれぞれが通過する際に、前記吐出開始位置における前記外側面の接線におよそ沿って前記粒子を吐出するシリンダ部と、
前記シリンダ部における前記最下部に近接して配置され、前記回転軸に平行な第1中心軸を中心とする略円筒面である外側面を有し、前記シリンダ部の前記回転方向とは反対の回転方向に前記外側面が前記第1中心軸を中心として回転することにより、連続シートである第1シート部材を前記外側面に沿って搬送して前記シリンダ部における前記最下部近傍を通過させる第1シート搬送ローラと、
前記シリンダ部の前記最下部における前記外側面の移動方向に関して前記最下部よりも前側に配置され、前記回転軸に平行な第2中心軸を中心とする略円筒面である外側面を有し、前記最下部近傍へと連続シートである第2シート部材を前記外側面に沿って搬送して、前記粒子が供給された前記第1シート部材上に前記第2シート部材を重ねる第2シート搬送ローラと、
前記第1シート部材と前記第2シート部材とを接合するシート接合部と、
を備え、
前記第2シート搬送ローラが、前記外側面に前記第2中心軸を中心とする周方向のおよそ全体に亘る溝を前記シリンダ部の孔部に対向して有する、または、前記外側面上の前記第2シート部材に衝突する前記粒子の衝撃を吸収する衝撃吸収材を前記外側面に有することを特徴とする吸収性物品用シート部材製造装置。
【請求項2】
請求項1に記載の吸収性物品用シート部材製造装置であって、
前記第2シート搬送ローラが、前記外側面上にて前記第2中心軸を中心とする周方向に沿う環状溝を前記溝として有することを特徴とする吸収性物品用シート部材製造装置。
【請求項3】
請求項2に記載の吸収性物品用シート部材製造装置であって、
前記シリンダ部の前記外側面において、前記複数の孔部が、前記回転軸に平行な軸方向の複数の位置のそれぞれに形成され、
前記第2シート搬送ローラの前記外側面において、前記環状溝が、前記軸方向の前記複数の位置のそれぞれに形成されることを特徴とする吸収性物品用シート部材製造装置。
【請求項4】
請求項3に記載の吸収性物品用シート部材製造装置であって、
前記第1シート部材上において、前記軸方向の前記複数の位置に対応する複数の帯状領域に接着剤を塗布する塗布部をさらに備えることを特徴とする吸収性物品用シート部材製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−17563(P2013−17563A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151578(P2011−151578)
【出願日】平成23年7月8日(2011.7.8)
【出願人】(000110044)株式会社リブドゥコーポレーション (390)
【Fターム(参考)】