説明

周期的に挙動するオブジェクトの2つの画像シーケンスの同期

周期性に関して周期的に挙動するオブジェクトの2つの画像シーケンスを相互に関連付ける方法及び装置が説明される。第1周期性により挙動するオブジェクトの第1フレームシーケンスが取得される。第1フレームシーケンスは、少なくとも1つの動きのサイクルからなる。第2周期性により挙動するオブジェクトの第2フレームシーケンスが取得される。第2フレームシーケンスは、少なくとも1つの動きのサイクルからなる。第1及び第2フレームシーケンスは、周期的に挙動するオブジェクトの同じ動きの段階が同時に提供されるように相互に関連付けされるように、各自の周期性に関して同期される。本発明は、同じ動きのサイクルにおける各シーケンスの異なる個数のフレームによって周期的な動きを表示するシーケンスを比較することを可能にする。これにより、例えば、治療前後に取得される拍動する心臓の画像シーケンスなどが、同期されて提供され、容易に比較されうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周期性に関して周期的に挙動するオブジェクトの2つの画像シーケンスの相互関連の分野に関する。特に、本発明は、周期的に挙動するオブジェクトの画像シーケンスを相互に関連付ける方法及び装置に関する。さらに、本発明はまた、コンピュータ上で実行される際に当該方法を制御するよう構成されるコンピュータプログラム要素と、当該コンピュータプログラム要素が格納されるコンピュータ可読媒体とに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの科学領域では、オブジェクトの画像シーケンスを観察者に供給することが重要であるかもしれない。対象となるオブジェクトが周期的に動いている場合、異なる時点で取得された画像シーケンスを比較することが興味深いかもしれない。特にいくつかの医療領域では、あるイベントの前後の心臓や肺などの挙動する器官の振る舞いを比較することが重要であるかもしれない。
【0003】
例えば、心臓病のカテーテルベースの診断及び処置を扱うインターベンション心臓病学では、心筋の微小血管に酸素が豊富な血液の送出を改良するため、冠状動脈にステントが配置される。インターベンション後、結果の検証は、処置の効果と成功を推定し、追跡投薬及び/又は他の治療の利用を決定するのに必要とされる。ステント配設後の動脈血流の増加と心筋血流の増加があるかの確認は、心拍レートが処置前としばしば異なるため、容易ではない。
【0004】
ステント処理前後の動脈血流と心筋血流との間の比較のための既知の方法は、Thrombolysis In Myocardical Infraction(TIMI)Frame Countである。この比較は、造影剤(CA)が検査中の血管に投入された時点から、血管のフル注入まで又は造影剤が心筋などの筋肉組織への投入開始までのフレームをカウントすることによって実行される。
【0005】
フレームをカウントすることによって実行される比較は、所望されるほど正確なものでない。さらに、このようにして実現される比較結果は、間接的なものであり、近似的な数値しか提供しない。例えば、TIMIフレームカウントの可能性のある結果は、ステント処理後に血流を増加させることである。しかしながら、心拍がステント処理前と異なると、治療結果の解釈ミスが容易に生じうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
相互関連付けがフレームシーケンスの改良された直接的な比較を可能にする、周期性に関して周期的に挙動するオブジェクトの2つのフレームシーケンスを相互に関連付ける方法及び装置が必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記要求は、独立クレームによる主題によって充足されてもよい。本発明の効果的な実施例は、従属クレームにより記載される。
【0008】
本発明の第1の態様によると、周期性に関して周期的に挙動するオブジェクトの2つの画像シーケンスを相互に関連付ける方法が提供される。本方法は、第1周期性により挙動する前記オブジェクトの第1フレームシーケンスであって、少なくとも1つの動きのサイクルを有する前記第1フレームシーケンスを取得するステップと、第2周期性により挙動する前記オブジェクトの第2フレームシーケンスであって、少なくとも1つの動きのサイクルを有する前記第2フレームシーケンスを取得するステップと、前記周期的に挙動するオブジェクトの同じ動きの段階が相互に関連付けされるように、前記それぞれの周期性に関して前記第1及び第2フレームシーケンスを同期させるステップとを有する。
【0009】
すなわち、本発明の第1の態様は、例えば、双方のフレームシーケンスを同時に表示することによって双方のフレームシーケンスが直接的に比較できるように、同じ動きの段階に関して2つの画像シーケンスを互いに関連付けて設定するというアイデアに基づくものとして理解されてもよい。
【0010】
例えば、心臓などの対象となるオブジェクトの循環的な動きの期間中に第1フレームシーケンスが取得される。この循環的な動きはある第1の周期性を有する。対象となる挙動するオブジェクトとして心臓の例では、周期性は心拍に依存してもよい。インターベンション処理後などの以降において、第2フレームシーケンスが取得される。この取得期間中、オブジェクトは、第1周期性と異なる第2周期性により挙動する可能性がある。双方のシーケンスは、好ましくは、第1及び第2フレームシーケンス内の1回の動きのサイクルにおける異なる個数のフレームを生じさせる同一のフレームレートにより取得される。
【0011】
対象となる挙動するオブジェクトとして心臓の例では、心臓は、第1フレームシーケンスの取得中により高い心拍を有し、第2フレームシーケンスの取得中により低い心拍を有する可能性がある。第1及び第2シーケンスは、例えば、1つの心臓の拍動が各シーケンスに含まれることを意味する少なくとも1回の動きのサイクルから構成される。
【0012】
フレームシーケンスの相互の関連付けは、挙動するオブジェクトのある動きの段階の第1フレームシーケンスのフレームが第2フレームシーケンスの同じ動きの段階のフレームと相互に関連付けされるように、第1及び第2シーケンスを同期させることによって決定される。例えば、拡張状態の心臓の第1フレームシーケンスのフレームは、同じ状態の第2フレームシーケンスのフレームと相互に関連付けされる。これらのフレームは、同時に提供され、医師などのユーザにより比較可能となるような方法により相互に関連付けされる。
【0013】
2つのフレームシーケンスの相互の関連付けは、フレームが関連付けて設定されることを示すことであってもよい。第1フレームシーケンスのフレームと第2フレームシーケンスのフレームとの間の一致関係は、例えば、これらのフレームにラベルを割り当てるなどによって生成される。例えば、同じ動きの段階の挙動するオブジェクトを有するフレームには、同じラベルが割り当てられてもよい。異なるフレームシーケンスのフレームの上記相互の関連付けによって、周期的に挙動するオブジェクトの同じ動きの段階が、同時に表示されてもよい。
【0014】
画像シーケンスは、例えば、時間に関して互いに続く画像セット又は系列などである。画像セットは、例えば、X線装置により取得され、動画として観察者に表示されてもよい。
【0015】
周期的に挙動するオブジェクトは、例えば、心臓、肺又は動脈などの人体の器官などの関心オブジェクトであってもよい。オブジェクトの動きは周期的であり、これは、例えば、オブジェクトの形状又は位置の変化が規則的な時間間隔により発生することを意味する。動きは、繰り返されるサイクルを有する。心臓の場合、動きのサイクルは、心房収縮、心室収縮及び心臓拡張の各状態、すなわち、1回の拍動を含むものであってもよい。
【0016】
第1及び第2フレームシーケンスの取得は、メモリやデータベースからの抽出、又は、例えば、CT(Computer Tomography)、SPECT(Single−Photon Emission Computed Tomography)、PET(Positron Emission Tomography)、MR(Magnetic Resonance)、回転X線及び超音波イメージングなどの技術による画像の取得を示すものであってもよい。X線イメージングの場合、造影剤(CA)の注入後に画像シーケンスが取得されてもよい。
【0017】
例えば、第1フレームシーケンスは、CTなどのイメージング装置を利用して取得され、以降の利用のためにメモリに格納されてもよい。インターベンション後、第1フレームシーケンスはメモリから抽出され、第2フレームシーケンスはイメージング装置を用いて取得されてもよい。第1及び第2フレームシーケンスが逐次的に取得されてもよいし、又は双方のフレームシーケンスが同期前にデータベース又はメモリから抽出されてもよい。第1及び第2フレームシーケンスは、好ましくは、時間に関して一致していない。
【0018】
フレームは、画像情報を表すあるレートにより取得されたデータセットから構成されてもよい。このデータは、画像として提供され、ユーザにより観察されるようにしてもよい。フレームのシーケンス又は系列は、動画として観察されてもよい。
【0019】
第1及び第2フレームシーケンスは、それぞれの周期性に関して同期される。この同期処理は、第1及び第2フレームシーケンスのフレームを単体で発生又は再発生させる調整を表すものであってもよい。これは、時間又は空間に関する調整に関するものであってもよい。好ましくは、2つのフレームシーケンスを同期させることによって、それらは、時間及び空間に関して単体で発生するよう調整される。この調整は、2つのフレームシーケンスが同時に提供及び表示され、2つのフレームシーケンスの直接的な比較を可能にするような方法により実行される。例えば、心臓が周期的に挙動するオブジェクトであるとき、フレームシーケンスは、心拍に関して同期されてもよい。
【0020】
第1及び第2フレームシーケンスは、周期的に挙動するオブジェクトの同じ動きの段階が相互に関連付けされるように同期される。動きの段階又はフェーズは、イベントシーケンスにおける明確な時間期間を表すものであってもよい。従って、動きの段階は、動きのサイクルにおける特定の時点を表す。挙動するオブジェクトとして心臓の例では、動きの段階は、例えば、心房収縮、心室収縮及び心臓拡張などを示すものであってもよい。例えば、心筋の一部が緩和される拡張の動きの段階を表す双方のシーケンスのすべてのフレームがそれぞれ、相互に関連付けされてもよい。
【0021】
異なる時点に取得された2つの異なるフレームシーケンスを同期させ、異なる周期性により挙動する同一のオブジェクトを示すことによって、第1及び第2フレームシーケンスを同時に視覚化するなどによってこれらのシーケンスを比較することが可能である。インターベンショナル心臓病学の医療領域では、スタント処理後の心筋血流の直接的な確認が可能である。上述された方法によると、例えば、スタント処理前後に取得された心拍により同期されたフレームシーケンスを可視化するなどによって、ステント処理前後の血流と灌流の質を比較することが可能である。インターベンションの結果の比較及び評価のため、ステント処理前後の画像の同期化が大変効果的である。これは、ステント処理後の患者の心拍はステント処理前の心拍と有意に異なっている可能性があるためである。
【0022】
本発明の一実施例によると、前記同期させるステップは、前記第1フレームシーケンスの動きのサイクルにおける第1フレーム数と前記第2フレームシーケンスの動きのサイクルの第2フレーム数との間の差に基づく。
【0023】
すなわち、第1及び第2フレームシーケンスは、毎秒15フレームなどの同じレートにより取得されてもよい。取得レートが第1及び第2フレームシーケンスにおいて同じであってもよいが、オブジェクトの動きは、双方の取得中に異なる周期性で行われてもよい。例えば、心臓は、第1フレームシーケンスの取得中のあるレートで拍動し、第2フレームシーケンスの取得中はより速い異なるレートにより拍動する。従って、1回の動きのサイクルは、第1及び第2シーケンスにおいて異なる個数のフレームにより表される可能性がある。例えば、第1シーケンスでは、15個のフレームが、1回の拍動など1回の動きのサイクルに対応し、第2フレームシーケンスでは、18個のフレームが1回の動きのサイクルに対応するかもしれない。
【0024】
第1フレーム数は、第1フレームシーケンスの同じ動きの段階に対応する2つのフレームの間のフレーム数を表すものであってもよい。第2フレーム数は、第2フレームシーケンスの同一の動きの段階に対応する2つのフレーム間のフレーム数に対応するものであってもよい。
【0025】
第1フレームシーケンスと第2フレームシーケンスとの間の1回の動きのサイクルにおけるフレーム数(すなわち、個数)の差が決定される。第1フレーム数と第2フレーム数との間の差は、例えば、第1フレーム数を第2フレーム数から減じることによって決定されてもよい。この差に基づき、フレームシーケンスは、同数のフレームを有するように1回の動きのサイクルに対応するフレームシーケンスの部分を調整することによって同期されてもよい。これは、例えば、より長いシーケンスの一部のフレームを省くことによって実現されてもよい。このようにして、第1及び第2フレームシーケンスは、同時に表示され、直接的に観察及び比較されてもよい。
【0026】
さらなる実施例によると、本方法はさらに、前記第1及び第2フレームシーケンスから同じ動きの段階に関してそれぞれ一致した少なくとも2つのフレームを選択するステップと、前記第1フレームシーケンスの2つの一致したフレームの間の第1フレーム数を決定するステップと、前記第2フレームシーケンスの2つの一致したフレームの間の第2フレーム数を決定するステップと、前記第1フレーム数と前記第2フレーム数とを比較するステップとを有し、前記同期させるステップは、前記比較するステップの結果に基づく。
【0027】
第1フレームシーケンスからの少なくとも2つのそれぞれ一致したフレームの選択は、同一の動きの段階に関して実行される。同一の動きの段階は、例えば、心臓拡張などの心臓サイクルの特定の段階であってもよい。選択された2つのそれぞれ一致したフレームは、例えば、心臓収縮を表すフレームと、1回の心臓の拍動後の心臓収縮を表すフレームとであってもよい。この選択後、2つの一致するフレームの間のフレーム数に対応する第1フレーム数が決定される。
【0028】
同時に又は逐次的に、少なくとも2つの一致するフレームが、再び同一の動きの段階に対応する第2フレームシーケンスから選択される。同一の動きの段階は、第2シーケンスからのフレームが第1フレームシーケンスから選択されたフレームと同じ動きの段階、例えば、再び心臓収縮状態を表すなど、において選択される第1シーケンスに関連した同一の段階を示す。その後、第2フレームシーケンスの2つの選択された一致するフレームの間のフレーム数に対応する第2フレーム数が、決定される。
【0029】
また、第1フレームシーケンスからの4つのフレームと第2フレームシーケンスからの4つのフレームなどを選択することが可能である。これは、例えば、3回の拍動にそれぞれ対応するものであってもよい。
【0030】
第1及び第2フレーム数を決定した後、これらの数値が比較される。この比較は、例えば、第1フレーム数を第2フレーム数から減じることなどによって、2つの数値の大きい方を決定することを表すものであってもよい。比較結果は、例えば、第1フレーム数と第2フレーム数の何れがより大きいかを、例えば、より大きい数をラベル付けすることによって示す。同期化は、例えば、より大きなフレーム数のシーケンスをより短くすることによって、又はより少ないフレーム数のシーケンスをより長くすることによって、比較結果に基づく。
【0031】
さらなる実施例によると、前記同期させるステップは、第3フレーム数のフレームを2つの一致したフレームの間のより少ないフレームを有する前記フレームシーケンスに加えることによって、又は2つの一致したフレームの間のより多いフレームを有する前記フレームシーケンスの第3フレーム数のフレームを省くことによって実現され、前記第3フレーム数は、前記第1フレーム数と前記第2フレーム数との間の差に対応する。
【0032】
第3フレーム数のフレームをより少ないフレームのフレームシーケンスに追加することは、例えば、当該フレームシーケンス内に重複したフレームを生成するなどによって実現されてもよい。あるいは、追加的なフレームは、あるポイントにおいて挙動するオブジェクトの動きを補間することによって生成されてもよい。第3フレーム数は、異なる動きのサイクルに対しては異なるものであってもよい。
【0033】
フレームの追加又は省略は、時間的に等しく離間されてもよい。すなわち、1回の動きのサイクル中に等しい個数のフレームの後にフレームが追加又は省略される。例えば、2つのフレームが9個のフレームを有する1回の動きのサイクルに追加される必要があるとき(すなわち、第3フレーム数は2である)、1つのフレームはシーケンスの第3フレームの後に追加され、もう1つのフレームは第6フレームの後に追加されるようにしてもよい。
【0034】
第3フレーム数のフレームをより少ないフレーム数のシーケンスに追加することによって、又はより多くのフレームを有するフレームシーケンスの第3フレーム数のフレームを省くことによって、第1及び第2フレームシーケンスは等しい長さにされる。すなわち、それらは同数のフレームから構成される。これは、双方のシーケンスの比較及び提供をより容易にする。
【0035】
あるいは、いくつかのフレームをより少ないフレーム数のフレームシーケンスに追加し、同時に2つの一致するフレームの間により多くのフレーム数を有するフレームシーケンスのいくつかのフレームを省くことによって、比較を可能にしてもよい。特に、第3フレーム数の一部、例えば、1/2などがより少ないフレーム数のフレームシーケンスに追加され、第3フレーム数の残りの部分が他方のフレームシーケンスにおいて省かれてもよい。これにより、第1及び第2フレームシーケンスを等しい長さにすることができる。
【0036】
さらなる実施例によると、当該方法はステップは自動的に実行される。
【0037】
自動的とは、ユーザインタラクションを必要としないことを表すものであってもよい。すなわち、医師などのユーザの制御又は入力が、2つの画像シーケンスの相互の関連付けに必要とされない。
【0038】
2つの画像シーケンスを相互に関連付ける方法のステップを自動的に実行することによって、当該方法の精度と信頼性が大きく向上する。さらに、本方法がより迅速に実行される。
【0039】
さらなる実施例によると、本方法は、前記第1及び第2フレームシーケンスの双方のすべてのフレームから前記第1及び第2フレームシーケンスの一方の第1フレームを減じるステップをさらに有する。
【0040】
第1フレームは、例えば、第1フレームシーケンスのフレーム又は第2フレームシーケンスのフレームであってもよい。あるいは、第1フレームは、第1及び第2フレームシーケンスに対して異なるものであってもよい。特に、第1フレームは、第1フレームシーケンスから選択され、第1フレームシーケンスのすべてのフレームから減算されてもよい。さらに、第1フレームは、第2フレームシーケンスから選択され、第2フレームシーケンスのすべてのフレームから減算されてもよい。第1フレームは、ユーザにより選択されてもよいし、又は、最良のコントラスト又は他の特徴量を有するフレームシーケンスの始めにあるフレームなどとして自動的に選択されてもよい。
【0041】
選択された第1フレームは、第1及び第2フレームシーケンスから減算される。双方のシーケンスから第1フレームを減算する目的は、同一の動きの段階に対応するフレーム、すなわち、第1フレームと同じ動きの段階を決定するためであってもよい。このようにして、例えば、心拍は、さらなる情報を必要とすることなく取得された画像から減算されてもよい。第1フレームの減算前に第1及び第2フレームシーケンスの空間的な対応関係が決定される場合、同じ第1フレームが双方のフレームシーケンスから減算されてもよい。第1フレームの減算前に空間的な対応関係が決定されていない場合、第1フレームシーケンスから減算された第1フレームは、第2フレームシーケンスから減算された第1フレームと異なるものであってもよい。
【0042】
フレームシーケンスの各フレームから第1フレームを減算することによる同一の動きの段階を有するフレームの決定は、以下のように機能してもよい。すなわち、あるフレームを他のフレームから減じることによって、これらのフレームの間の差分のみが結果として得られるフレームに残る。従って、同一又はほとんど同一の2つのフレームが互いに減算されると、その結果は“黒色”又はほぼ“黒色”のフレーム、すなわち、情報を全く又はほとんど有さないフレームになる。例えば、2つの完全に一致する、すなわち、同一の画像が減算されると、その結果は、すべてのピクセル値がゼロのレベルにある画像になり、黒色として表現されるか、又は負の表現では白色として表示される。このようにして、あるフレームを他のすべてのフレームから減算した後、結果としての白色のフレームは、2つのシーケンスが減算された第1フレームと同じ動きの段階のフレームとして特定されてもよい。
【0043】
減算は、ログ減算又は対数減算であってもよい。まず対数をとり、その後にフレームシーケンスから第1フレームを減算することによって、フレームの小さな差分が考慮されるようにしてもよい。第1フレームの他のフレームからの対数減算は、双方のフレームのピクセル値を除すことに対応する。
【0044】
第1フレームを減算することによって第1及び第2フレームシーケンスの同一の動きの段階を決定することは、同一の動きの段階を有するフレームの極めて正確な決定を可能にする。
【0045】
さらなる実施例によると、本方法は、前記第1フレームシーケンスと前記第2フレームシーケンスとの間の空間的な対応関係を決定するステップをさらに有する。
【0046】
この空間的な対応関係は、例えば、挙動するオブジェクトの比較可能なビューを有するように、双方のフレームの適当なウィンドウの対応する画像の座標を選択することによって決定されてもよい。ここでは、双方のウィンドウは、同じサイズを有する。
【0047】
第1及び第2フレームシーケンスの提供などにおける空間的な対応関係は、双方のシーケンスのより良い比較可能性をもたらす。
【0048】
さらなる実施例によると、本方法は、空間的及び時間的に対応するビューにより同期後の前記第1及び第2フレームシーケンスを表示するステップをさらに有する。
【0049】
双方のシーケンスは、画面上又は複数の異なる画面上に同一の表示により提供されてもよい。この表示は、第1フレームシーケンスが第2フレームシーケンスの横又は上下に表示されるサイドバイサイド形式に実行されてもよい。あるいは、双方のフレームシーケンスはあるカラー処理により提供されてもよく、第2シーケンスは他のカラー処理又は異なる陰影処理により提供されてもよい。
【0050】
第1及び第2フレームシーケンスは、それらが比較できるように同期後に提供されてもよい。それらは空間的に対応するものであってもよく、すなわち、挙動するオブジェクトの投射及びサイズは、双方のシーケンスにおいて同一である。さらに、シーケンスは時間的な対応関係により表示されてもよく、これは、同一の動きの段階が双方のシーケンスの同じ時間に提供されることを意味する。
【0051】
双方のフレームシーケンスの同期された提供は、動脈血流及び心筋血流の処置後の増加などを評価又は測定する際の精度の向上の可能性を提供する。さらに、フレームシーケンスの心拍に同期された表示の例では、双方のシーケンスのサイドバイサイドビューが、動脈及び心筋血流の向上のより正確な測定の可能性を提供する。
【0052】
さらなる実施例によると、前記周期的に挙動するオブジェクトは心臓であり、前記それぞれの一致するフレームは、心臓サイクルの同一の段階に対応する。
【0053】
本発明の他の態様によると、周期性に関して周期的に挙動するオブジェクトの2つの画像シーケンスを相互に関連付ける装置が提供される。本装置は、第1周期性により挙動する前記オブジェクトの第1フレームシーケンスであって、少なくとも1つの動きのサイクルを有する前記第1フレームシーケンスと、第2周期性により挙動する前記オブジェクトの第2フレームシーケンスであって、少なくとも1つの動きのサイクルを有する前記第2フレームシーケンスとを取得する取得手段と、前記周期的に挙動するオブジェクトの同じ動きの段階が相互に関連付けされるように、前記それぞれの周期性に関して前記第1及び第2フレームシーケンスを同期させる計算手段とを有する。
【0054】
さらなる実施例によると、本装置は、空間的及び時間的に相互に関連付けされたビューにより同期後の前記第1及び第2フレームシーケンスを表示する表示手段をさらに有する。
【0055】
本発明の他の態様によると、コンピュータ上で実行されると、上述された方法を制御するよう構成されるコンピュータプログラムが提供される。
【0056】
さらなる実施例によると、前記第1及び第2フレームシーケンスは、当該コンピュータプログラムに入力され、前記第1及び第2フレームシーケンスからのそれぞれの一致したフレームのポジション番号が、当該コンピュータプログラムに入力される。
【0057】
ポジション番号は、名前などのフレームに付属されるラベルに対応するものであってもよい。フレームは、例えば、ポジション番号5を有してもよく、これは、当該フレームがシーケンスの5番目のフレームであることを示す。ポジション番号は、フレームに含まれるデータに必ずしも関連するものでなくてもよい。
【0058】
本発明の他の態様によると、上述したコンピュータプログラムを有するコンピュータ可読媒体が提供される。
【発明の効果】
【0059】
本発明の実施例が異なる主題を参照して説明されることに留意される必要がある。特に、いくつかの実施例は方法タイプの請求項を参照して説明され、他の実施例は装置タイプの請求項を参照して説明される。しかしながら、当業者は、上記及び以下の説明から、他に指摘されなければ、あるタイプの主題に属する特徴の何れかの組み合わせに加えて、特に装置タイプの請求項の特徴と方法タイプの請求項の特徴との間の異なる主題に関する特徴の何れかの組み合わせが、本出願により開示されているとみなされることを理解するであろう。
【0060】
上述された態様並びに本発明のさらなる態様、特徴及び効果は、以降に開示される実施例から導くことが可能である。本発明は、限定することなく、実施例を参照して以降においてより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は、本発明の一実施例による周期的に挙動するオブジェクトの2つの画像シーケンスを相互に関連付ける方法を概略的に示すフロー図を示す。
【図2】図2は、異なる心拍の2つの系列を有する心電図(ECG)を示す。
【図3】図3は、本発明による2つの同期されたフレームシーケンスのスナップショットを概略的に示す。
【図4】図4は、本発明のさらなる実施例による周期的に挙動するオブジェクトの2つの画像シーケンスを相互に関連付ける装置を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0062】
図面の記載は、概略的なものにすぎない。異なる図面において、類似又は同一の要素には同一の参照符号が与えられることに留意されたい。
【0063】
図1において、本発明の一実施例による周期的に挙動するオブジェクトの2つの画像シーケンスを相互に関連付ける方法を概略的に示すフロー図が提供される。
【0064】
本実施例では、本方法のシンプルな実現形態は、2つの画像シーケンスを1つの同期化されたサイドバイサイドビューに連結する処理に利用される。第1ステップS01において、第1フレームシーケンス(ステント処理前画像シーケンスとも呼ばれる)が取得される。これは、例えば、特に心臓病のカテーテルに基づく処置に関するインターベンショナル心臓病学に関して実行される。例えば、第1フレームシーケンスは、Percutaneous Transluminal Coronary Angioplasty(PTCA)などの治療が実行される前に取得される。例えば、第1フレームシーケンスは、ステントなどのデバイスが、血管の血流を改善し、酸素が豊富な血液を心筋の微小血管に送出することを向上させるため、冠状動脈に配設される前に取得される。このシーケンスは、メモリに格納されてもよいし、又は即座に処理されてもよい。
【0065】
第2フレームシーケンス(ステント処理後画像シーケンスとも呼ばれる)が、ステップS09において取得される。この第2シーケンスは、例えば、処置の効果と成功を推定し、追跡投薬及び/又は他の治療の利用を決定するなどのため、インターベンショナル処置後の結果の検証に利用されてもよい。
【0066】
一例として、第1フレームシーケンスと第2フレームシーケンスとは、挙動するオブジェクトとしての心臓の例では約3回の心拍を表すフレームシーケンスから構成されてもよい。これは、造影剤注入後、造影剤が心臓又は心筋内で約3回の心拍の間滞留するという事実によるものである。
【0067】
第1フレームシーケンスの取得後、第1フレームシーケンス内のスタートフレームが決定される(ステップS03)。スタートフレームの決定は、ユーザによって、又は好ましくは自動的に実行されてもよい。このステップ(ステップS03)は、第1フレームシーケンスのスタート時の露出されていないフレームを排除するのに利用されてもよい。例えば、造影剤が血管又は心臓にない間に取得されたフレームは、省かれてもよい。従って、ステップS11において、同様のスタートフレームが第2フレームシーケンスにおいて選択される。第2フレームシーケンスのスタートフレームは、好ましくは、例えば、動きの段階などに関して、第1フレームシーケンスのスタートフレームに対応する。このステップ(ステップS11)はまた、露出されていない画像を排除するのに役立つものであってもよい。
【0068】
ステップS05及びS13において、双方のフレームシーケンスの適切な画像座標が選択される。ステップS05において、心臓の一部などとして挙動するオブジェクトの関心領域を示す画像座標が、第1フレームシーケンスから選択される。ステップS13において、挙動するオブジェクトの同一部分の比較可能なビューが選択される。両方の画像表示は、例えば、ウィンドウサイズなどの同一のサイズを有する。
【0069】
例えば、適切な座標の選択後(ステップS05及びS13)、第1フレームがフレームシーケンスの一方から選択される。ステップS07及びS15において、第1画像が両方のフレームシーケンスからログ減算される(log−subtracted)2つの新たな画像シーケンスが計算される。第1画像のログ減算は、双方の画像のピクセル値の分割と比較されてもよい。ステップS07において、第1フレームシーケンスのすべてのフレームから、第1フレームが減算される。ステップS15において、同じ第1フレームが、第2フレームシーケンスのすべてのフレームから減算される。
【0070】
第1フレームシーケンスに関するステップS01、S03、S05及びS07が、第2フレームシーケンスに関するステップS09、S11、S13及びS15と同時に、すなわち、パラレルに実行されてもよい。あるいは、第2フレームシーケンスに関するステップは、第1フレームシーケンスに関するステップ後に実行されてもよい。
【0071】
減算ステップ後(ステップS07及びS15)、双方のフレームシーケンスが、周期的に挙動するオブジェクトの動きの対応する段階のフレームに対してスキャンされる。第1フレームと同じ動きの段階に対応するフレームは、減算結果に基づき決定される。心臓の拍動サイクルは、“黒色”である画像において減算された画像の心臓段階と最も良く一致する。一致する動き段階を有するフレームポジション番号を表すリストが生成される(ステップS17)。
【0072】
ステップS19において、同数の心拍が選択される。これは、第1フレームシーケンスと第2フレームシーケンスとから同じ動きの段階の同数のフレームを選択することなどによって実行される。
【0073】
ステップS21において、第1フレームシーケンスと第2フレームシーケンスとが同期される。この同期処理は、適切な個数の重複した画像を最も短いサイクルの画像に加えるか、又は最も長いサイクルの画像から適切な個数の画像を省くことによって実現される。その後、一致する画像のペアが、例えば、サイドバイサイドビューなどを生成するため、水平方向に連結される。
【0074】
以下において、心拍のフレームシーケンスのフレームポジション番号の一例が、同期処理を説明するため提供される。例えば、約60個のフレームが、約3回の心拍中に取得される。第1シーケンスでは、同じ動きの段階のフレームに対して、10,25,41,55のフレームポジション番号が決定される。第2シーケンスについては、5,22,39,56のフレームポジション番号が決定される。第1シーケンス15の最初の心拍では、15個のフレームが取得される(25マイナス10)。第2シーケンス17の最初の心拍では、17個のフレームが取得される(22マイナス5)。従って、心臓は、第2フレームシーケンスの取得中にゆっくりと拍動する。第1フレームシーケンスと第2フレームシーケンスとにおいて最初の心拍を同期させるため、2個のフレームが第1フレームシーケンスに追加されるか、又は2個のフレームが第2フレームシーケンスから省かれる必要がある。例えば、ポジション番号10のフレームとポジション番号16のフレームとが、双方のシーケンスを同期させるため、第2フレームシーケンスにおいて省かれてもよい。省かれた又は加えられたフレームのフレームポジション番号は、対称的に、すなわち、シーケンス内で等しい時間で離間される。
【0075】
上記の例は、第1シーケンス内などの1つのシーケンス内において、同じ動きの段階のフレームの間に異なる個数のフレームが取得される可能性があることを示す。これは、不規則な心拍によるものである可能性がある。
【0076】
ステップS23において、同期された画像シーケンスが、例えば、図3に示されるような画面上にサイドバイサイドビューにより表示される。フレームシーケンスはまた、図4に示されるように別々のディスプレイに表示されてもよい。
【0077】
図2において、2つの異なる心拍レートの1人の患者の心電図(ECG)が提供される。ECG信号1(淡色のもの)の第1系列はインターベンション前に取得され、第2系列3(濃色のもの)はインターベンション後に取得されたものである。グラフの縦軸は、例えば、電圧値とスケーリングファクタとを乗算することによって取得される単位などの任意の単位による心臓の電気的活動を示す。横軸は、秒単位の時間を示す。
【0078】
この表示は、異なる環境又は異なる時点において取得される同一の患者のフレームシーケンスを比較する際に考慮される必要がある心拍の大きな相違を示す。
【0079】
図3において、本発明による2つの同期されたフレームシーケンスのスナップショットが提供される。サイドバイサイド表示において、左側はステント処理前の画像に対応する第1フレームシーケンス13を示し、右側はステント処理後の画像に対応する第2フレームシーケンス15を示す。図3において、心臓とその動脈の一部が示される。サイドバイサイド表示による画像は、心拍に関して同期される。
【0080】
サイドバイサイドの心拍に同期した画像シーケンスの表示は、改善された動脈及び心筋血流のより正確な評価の可能性をもたらす。これは、動脈血流と心筋血流との処置後の増加を改良された精度により可視化及び測定することを可能にする。
【0081】
図4において、本発明のさらなる実施例による周期的に挙動するオブジェクトの2つの画像シーケンスを相互に関連付けるための装置が提供される。本装置は、第1フレームシーケンス13と第2フレームシーケンス15とを取得する取得手段5を有する。本例では、取得手段5は、Cアームシステムである。さらに、本装置は、第1及び第2フレームシーケンスを同期させる計算手段7を有する。計算手段7は、取得した入力画像シーケンスと、図1に関して説明されたステップS17において決定されたフレームポジション番号のリストとに基づき、第1及び第2フレームシーケンスを同期させる。フレームポジション番号のリストから、計算手段7は、同じ動きの段階を表す2つの一致したフレーム間のフレーム数の相違を決定してもよい。計算手段7は、取得手段5とケーブルにより又は無線により接続されてもよい。
【0082】
計算手段7はさらに、表示手段11とケーブルにより又は無線により接続されてもよい。表示手段11はまた、取得手段5にケーブルにより又は無線により接続されてもよい。表示手段11は、例えば、取得中などに第1フレームシーケンスと第2フレームシーケンスとを可視化してもよい。さらに、表示手段11は、取得及び同期後に、第1及び第2フレームシーケンスを空間的及び時間的に相互に関連付けされた表示により表示してもよい。相互に関連付けされた表示は、図3に示されるような再ドバイサイドビュー又はステント処理前後の画像シーケンスの重ね合わせであってもよい。
【0083】
“有する”、“含む”などの用語は他の要素又はステップを排除するものでなく、“ある”という用語は複数を排除するものでないことに留意すべきである。また、異なる実施例に関連して説明された要素は組み合わせされてもよい。また、請求項の参照符号は請求項の範囲を限定するものとして解釈されるべきでないことに留意すべきである。
【符号の説明】
【0084】
1 インターベンション前に取得されるECG信号
3 インターベンション後に取得されるECG信号
5 取得手段
7 計算手段
11 表示手段
13 第1フレームシーケンス
15 第2フレームシーケンス
17 心臓
t 秒単位の時間
x μV単位の心臓の電気活動
S01 第1フレームシーケンスの取得
S03 第1フレームシーケンスのスタートフレームの決定
S05 第1フレームシーケンスの画像座標の選択
S07 第1フレームシーケンスからの第1フレームの減算
S09 第2フレームシーケンスの取得
S11 第2フレームシーケンスのスタートフレームの決定
S13 第2フレームシーケンスの画像座標の選択
S15 第2フレームシーケンスからの第1フレームの減算
S17 第1及び第2フレームシーケンスからの同じ動きの段階を表すフレームのフレームポジション番号のリストの生成
S19 第1及び第2フレームシーケンスの同数の拍動を選択
S21 第1及び第2フレームシーケンスの同期化
S23 第1及び第2フレームシーケンスの表示

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周期性に関して周期的に挙動するオブジェクトの2つの画像シーケンスを相互に関連付ける方法であって、
第1周期性により挙動する前記オブジェクトの第1フレームシーケンスであって、少なくとも1つの動きのサイクルを有する前記第1フレームシーケンスを取得するステップと、
第2周期性により挙動する前記オブジェクトの第2フレームシーケンスであって、少なくとも1つの動きのサイクルを有する前記第2フレームシーケンスを取得するステップと、
前記周期的に挙動するオブジェクトの同じ動きの段階が相互に関連付けされるように、前記それぞれの周期性に関して前記第1及び第2フレームシーケンスを同期させるステップと、
を有する方法。
【請求項2】
前記同期させるステップは、前記第1フレームシーケンスの動きのサイクルにおける第1フレーム数と前記第2フレームシーケンスの動きのサイクルの第2フレーム数との間の差に基づき、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1及び第2フレームシーケンスから同じ動きの段階に関してそれぞれ一致した少なくとも2つのフレームを選択するステップと、
前記第1フレームシーケンスの2つの一致したフレームの間の第1フレーム数を決定するステップと、
前記第2フレームシーケンスの2つの一致したフレームの間の第2フレーム数を決定するステップと、
前記第1フレーム数と前記第2フレーム数とを比較するステップと、
をさらに有し、
前記同期させるステップは、前記比較するステップの結果に基づく、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記同期させるステップは、第3フレーム数のフレームを2つの一致したフレームの間のより少ないフレームを有する前記フレームシーケンスに加えることによって、又は2つの一致したフレームの間のより多いフレームを有する前記フレームシーケンスの第3フレーム数のフレームを省くことによって実現され、
前記第3フレーム数は、前記第1フレーム数と前記第2フレーム数との間の差に対応する、請求項3記載の方法。
【請求項5】
当該方法はステップは自動的に実行される、請求項1乃至4何れか一項記載の方法。
【請求項6】
前記第1及び第2フレームシーケンスの双方のすべてのフレームから前記第1及び第2フレームシーケンスの一方の第1フレームを減じるステップをさらに有する、請求項1乃至5何れか一項記載の方法。
【請求項7】
前記第1フレームシーケンスと前記第2フレームシーケンスとの間の空間的な対応関係を決定するステップをさらに有する、請求項1乃至6何れか一項記載の方法。
【請求項8】
空間的及び時間的に対応するビューにより同期後の前記第1及び第2フレームシーケンスを表示するステップをさらに有する、請求項1乃至7何れか一項記載の方法。
【請求項9】
前記周期的に挙動するオブジェクトは心臓であり、
前記それぞれの一致するフレームは、心臓サイクルの同一の段階に対応する、請求項1乃至8何れか一項記載の方法。
【請求項10】
周期性に関して周期的に挙動するオブジェクトの2つの画像シーケンスを相互に関連付ける装置であって、
第1周期性により挙動する前記オブジェクトの第1フレームシーケンスであって、少なくとも1つの動きのサイクルを有する前記第1フレームシーケンスと、第2周期性により挙動する前記オブジェクトの第2フレームシーケンスであって、少なくとも1つの動きのサイクルを有する前記第2フレームシーケンスとを取得する取得手段と、
前記周期的に挙動するオブジェクトの同じ動きの段階が相互に関連付けされるように、前記それぞれの周期性に関して前記第1及び第2フレームシーケンスを同期させる計算手段と、
を有する装置。
【請求項11】
前記計算手段は、前記第1及び第2フレームシーケンスから同じ動きの段階に関してそれぞれ一致する少なくとも2つのフレームを選択するよう構成され、
前記計算手段は、前記第1フレームシーケンスの2つの一致するフレームの間の第1フレーム数を決定し、前記第2フレームシーケンスの2つの一致したフレームの間の第2フレーム数を決定するよう構成され、
前記計算手段は、前記第1フレーム数と前記第2フレーム数とを比較するよう構成され、
前記同期は、前記比較の結果に基づく、請求項10記載の装置。
【請求項12】
空間的及び時間的に相互に関連付けされたビューにより同期後の前記第1及び第2フレームシーケンスを表示する表示手段をさらに有する、請求項10又は11記載の装置。
【請求項13】
コンピュータ上で実行されると、請求項1乃至9何れか一項記載の方法を制御するよう構成されるコンピュータプログラム。
【請求項14】
前記第1及び第2フレームシーケンスは、当該コンピュータプログラムに入力され、
前記第1及び第2フレームシーケンスからのそれぞれの一致したフレームのポジション番号が、当該コンピュータプログラムに入力される、請求項13記載のコンピュータプログラム。
【請求項15】
請求項13又は14記載のコンピュータプログラムを有するコンピュータ可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−521794(P2012−521794A)
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501455(P2012−501455)
【出願日】平成22年3月22日(2010.3.22)
【国際出願番号】PCT/IB2010/051233
【国際公開番号】WO2010/109402
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】