説明

周期関連症状を処置するための組成物または方法

少なくとも1種類のプロゲスチンおよび少なくとも1種類のエストロゲンの女性対象への投与を通じた周期関連症状の処置方法が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2005年6月28日に出願された米国仮出願番号第60/695,077号(引用により本明細書に取り込まれる)に基づく優先権を主張する。
【0002】
1つの態様において、本発明は、少なくとも1種類のプロゲスチンおよび少なくとも1種類のエストロゲンの女性対象への投与による周期関連症状の処置方法に関する。
【背景技術】
【0003】
用語「周期関連症状」は、月経周期の黄体期に生じる女性の月経周期と関連する身体的症状および心理的症状をいう。ほとんどの女性が周期関連症状を経験していることが報告されてきた。一般に、症状は月経の開始後すぐになくなり、患者は残りの卵胞期の間中著しく低減した症状を呈するか、あるいは症状を全く呈さない。症状の周期的出現は周期関連症状の鍵となる特徴である。
【0004】
周期関連症状は月経周期に伴い約95%の女性において生じる。これらの女性の約3分の1が中程度から重度の周期関連症状を経験している。女性は、月経前に生じるこれらの周期関連症状の回数、タイプ、重症度、およびパターンの点で異なる。全てのタイプの周期関連症状に共通する1つの事項は、月経後排卵時までの2週間の症状の低減または消去である。
【0005】
許容できる不規則な出血を伴った周期関連症状を低減するために長期周期用の長期経口避妊薬の(すなわち、活性のある薬物の連続21日を超える)使用は、気まぐれな成功を示してきた。42から84日間まで変動する周期を生ずるために活性なピルの使用の拡大は、異なる経口避妊薬製剤を用いて小さな集団において研究されており、周期制御についての成功は気まぐれなものである。Tonkelaar and Oddens, Contraception, 59: 357-362, 1999;米国特許出願番号第2003/0139381号を参照されたい。21から42日間の周期的な経口避妊薬の使用の拡大は、出血を減らし、生理用品の必要を減らした。Miller and Hughes, Obstet. Gynecol., 101: 653-661, 2003を参照。周期関連症状を緩和するために女性に経口避妊薬を投与する改良された方法の必要が当該技術分野において存在する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの態様において、本発明は、周期関連症状を有する女性対象を処置する方法を提供する。本発明によるある種の方法は、有効量の少なくとも1種類のプロゲスチンおよび少なくとも1種類のエストロゲンを該女性対象に投与することを含み、該有効量は、少なくとも約100日間毎日投与される。女性対象は周期関連症状を有する可能性があり、そして該有効量は周期関連症状の処置に有効であり得る。女性対象は周期関連症状、例えば、月経困難症または中程度から重度の周期関連症状を有する可能性があり、そして該有効量は、月経困難症の周期関連症状または他の身体的な周期関連症状および心理的な周期関連症状の処置に有効であり得る。かかる方法のうち好ましいものは、有効量の少なくとも1種類のプロゲスチンおよび少なくとも1種類のエストロゲンを女性対象に投与することを含むものである。有効用量は、所定のステロイドの効力を考慮した、1日投与単位におけるステロイドの合わせた量をいう。所定のステロイドの有効用量は当業者により決定され得る。ある種の実施態様において、少なくとも約4μgの少なくとも1種類のプロゲスチン(好ましくは、約60から約120μgのレボノルゲストレル(LNG)、より好ましくは、約90μg)および/または少なくとも約1μgの少なくとも1種類のエストロゲン(または好ましくは、約15から約25μgのエチニルエストラジオール(EE)、より好ましくは、約20μg)が投与される。
【0007】
少なくとも1種類のプロゲスチンおよび少なくとも1種類のエストロゲンを女性対象に少なくとも約100日間毎日投与することを含む、周期関連症状を有する女性対象を処置する方法も提供される。かかる方法のうち好ましいものは、少なくとも約4ヵ月間、少なくとも約6ヵ月間、より好ましくは、少なくとも約9ヵ月間、なおより好ましくは、少なくとも約12ヶ月間の毎日の投与を含むものである。ある種の方法において、女性対象は周期関連症状を有し、少なくとも1種類のプロゲスチンおよび少なくとも1種類のエストロゲンが、その処置に有効な量で投与される。なおさらなる方法において、少なくとも1種類のプロゲスチンおよび少なくとも1種類のエストロゲンが、避妊に有効な量で投与される。
【0008】
本発明はまた、少なくとも1種類のプロゲスチンおよび少なくとも1種類のエストロゲンを個々に含む少なくとも約100個の投与形態を含む、周期関連症状を有する女性対象を処置するためのキットを提供する。好ましいキットにおいて、投与形態は、約90μgのレボノルゲストレル(LNG)または同等の効力の少なくとも1種類のプロゲスチン、および/または約20μgのエチニルエストラジオール(EE)または同等の効力の少なくとも1種類のエストロゲンを含む。キットは、例えば、ブリスターパックまたは他の適当な投与形態配列(array)の形態をとることができ、そしてそれは、少なくとも約100個のかかる投与形態、少なくとも約185個のかかる投与形態、好ましくは、少なくとも約275個のかかる投与形態、より好ましくは、少なくとも約365個のかかる投与形態を含み得る。
【0009】
図面の簡単な説明
図1は、周期関連症状研究(CRSS)の中程度から重度の周期関連症状亜群についての17項目のPenn Daily Symptom Report(DSR)および月経前の合計スコアを示す。
【0010】
図2は、周期関連症状研究(CRSS)の中程度から重度の周期関連症状亜群についての17項目のPenn Daily Symptom Report(DSR)月経後サブスケールスコアを示す。
【0011】
図3は、周期関連症状研究の中程度から重度の周期関連症状亜群のEndicott Work Productivity Scale(EWPS)合計スコアを示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明のある種の方法は、月経周期と関連する周期関連症状について女性対象を処置することを含む。本明細書において用いられる用語「処置すること」または「処置」は、軽減などの任意の客観的または主観的パラメーターを含む、傷害、病状、または状態の改善;阻害;緩和;症状の減衰あるいは損傷、病状、または状態を患者にとってより許容できるものにすること;衰退または減退率の遅延;衰退の最終ポイントをあまり衰弱していないものにすること;または対象の身体的または精神的健康の改善における成功の任意の兆候をいう。症状の処置または改善は、客観的パラメーターまたは主観的パラメーター、例えば、身体検査、神経学的検査、および/または精神鑑定の結果を含む、症状スコアおよびクオリティー・オブ・ライフの評価に基づく。本明細書において開示される任意の状態を処置することまたは任意の状態の処置は、状態の素因があるかあもしれないが、まだ状態の症状を経験していないか、あるいは示していない対象の症状の開始を妨げること(予防的処置)、または状態の症状を阻害すること(その発症を遅らせるか、あるいは阻止すること)を含む。従って、用語「処置すること」は、状態と関連する症状または状態の発症を妨げるかまたは遅延するため、緩和するため、あるいは阻止するかまたは阻害するための対象への化合物または薬剤の投与を含む。熟練の医師は、患者が周期関連症状を有するかどうか、およびどの程度有するかを決定するための標準的方法の使い方を理解しているだろう。かかる決定は、有効量のプロゲスチンおよびエストロゲンの投与前、および/または投与後に成され得る。
【0013】
用語「周期関連症状」は、女性の月経周期と関連する心理的症状(例えば、気分の変化、易刺激性、不安、集中力欠如、または性欲低下)および身体的症状(例えば、月経困難症、乳房の圧痛、膨満、疲労、または大食症)をいう。周期関連症状は、排卵後月経前に生じ、通常、月経期の開始時またはその後間もなく終わる。周期関連症状は、月経困難症および他の身体的および心理的な周期関連症状を含むが、これらに限定されない。
【0014】
用語「月経困難症」は、月経に伴う痛みのある子宮筋痙攣をいう。月経困難症を有する女性は、吐き気、嘔吐、下痢、頭痛、脱力感、および/または失神を経験し得る。症状は、重症度が周期から周期で変わり得るが、一般に、生殖年齢中続く。月経困難症は、無能力にする問題であり、毎月女性の生活の重大な混乱を引き起こし得る。
【0015】
周期関連症状のための有効な処置は、種々の量のプロゲスチンおよびエストロゲンを投与し、周期関連症状研究(CRSS)を行い、次に、周期関連症状の低減を測定することにより決定され得る。臨床研究は、1)月経困難症;または2)他の身体的および心理的な周期関連症状の症状を報告する対象の亜群の間で周期関連症状を評価することができる。種々の測定スケールを用いて、女性の周期関連症状を定量することができる。例えば、女性の周期関連症状の測定値は、17項目を含むPenn Daily Symptom Report(DSR)の要素により決定され得る。例えば、Freeman et al., Psychiatry Research 65: 97-106, 1996(全体として引用により本明細書に取り込まれる)を参照されたい。これらの要素は、さらに分析されて、4種類の要素下位スケール:1)気分(すなわち、不安、易刺激性、うつ病、神経緊張、気分変動、および制御不能な感情);2)行動上の症状(すなわち、協調運動不全、不眠、困惑、頭痛、号泣、および疲労);3)疼痛(すなわち、うずき、痙攣、および乳房の圧痛);および4)身体的(すなわち、大食症、増大)に細分される。さらなる例として、周期関連症状の作業生産性に対する効果の測定値が、Endicott Work Productivity Scaleにより決定され得る。例えば、Endicott and Nes, Psychopharmacology Bulletin 33: 13-16, 1997(全体として引用により本明細書に取り込まれる)を参照されたい。
【0016】
周期関連症状を処置または減らす好ましい方法は、有効量の少なくとも1種類のプロゲスチンおよび少なくとも1種類のエストロゲンを女性対象に投与することを含む。本明細書において用いられる用語「プロゲスチン」は、任意のプロゲステロン活性のある化合物、すなわち、任意のプロゲステロン受容体に結合し、活性化する任意の化合物をいう。代表的なプロゲスチンは、例えば、17−ヒドロキシプロゲステロンエステル、19−ノル−17−ヒドロキシプロゲステロンエステル、17α−エチニルテストステロンおよびその誘導体、17α−エチニル−19−ノル−テストステロンおよびその誘導体、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、エチノジオールジアセテート、ジドロゲステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ノルエチノドレル、アリルエストレノール、リネストレノール(lynoestrenol)、酢酸フインゲスタノール(fuingestanol acetate)、メドロゲストン、ノルゲストリエノン、ジメチデロム(dimethiderome)、エチステロン、酢酸シプロテロン、レボノルゲストレル、dl−ノルゲストレル、d−17α−アセトキシ−13β−エチル−17α−a−エチニル−ゴン−4−エン−3−オンオキシム、ゲストデン、デソゲストレル、エトノルゲストレル(etnorgestrel)、ノルゲスチメートおよびノレルゲストロミンなどのプロゲステロン合成誘導体を含む。経口避妊薬において用いられるプロゲステロン活性を有する他の化合物は、クロルマジノン(chlormadione)、ジエノゲスト、およびドロスピレノンを含む。1つの好ましいプロゲスチンはレボノルゲストレルである。
【0017】
本明細書において用いられる用語「エストロゲン」は、ステロイド系および非ステロイド系エストロゲンを含む、合成または天然エストロゲン群をいう。天然のエストロゲンは、哺乳類由来または植物由来であり得る。ヒトにおいて、エストロゲンは、卵巣、おそらく副腎皮質、精巣、および胎児胎盤系において形成され、男女において種々の機能を有する。エストロゲンは、排卵周期中の破たん(周期半ばの)出血を防ぐための排卵阻害剤の類に含まれる。エストロゲンの環系は、エストロゲンステロイドの親構造である、エストラン、18−炭素四環系炭化水素核である。典型的には、エストロゲンは、フェノール3−OH基およびC17上に酸素官能基を有する芳香族A環を有する。エストロゲンは、任意のエストロゲン受容体に結合し、活性化する任意の化合物と定義される。合成エストロゲンは、例えば、エチニルエストラジオール、エチノジオールジアセテート、メストラノールおよびキネストラノールであり得る。特に目的のものは、17α−エチニルエストラジオール、ならびにそれらのエステルおよびエーテルである。1つの好ましいエストロゲンは、17α−エチニルエストラジオールである。天然のエストロゲンは、例えば、結合型ウマエストロゲン、エステル化エストロゲン、17β−エストラジオール、吉草酸エストラジオール、エストロン、硫酸ピペラジンエストロン、エストリオール、コハク酸エストリオールおよび硫酸ポリエストロールを含み得る。他の使用可能なエストロゲンは、酢酸エステル、硫酸エステル、吉草酸エステルまたは安息香酸エステルなどのエストラジオール、エストロンおよびエチニルエストラジオールのエステル、結合型ウマエストロゲン、アゴニストエストロゲン、および選択性エストロゲン受容体モジュレーターを含む。
【0018】
周期関連症状を処置または減らす好ましい方法は、継続かつ中断なしの投与計画、すなわち、継続使用で投与される有効量の少なくとも1種類のプロゲスチンおよび少なくとも1種類のエストロゲンを女性対象に投与し、月経と典型的に関連する周期関連症状を有効に低減することを含む。例えば、月経困難症を有する女性群において、少なくとも1種類のプロゲスチンおよび少なくとも1種類のエストロゲンの継続使用投与計画は、3ヶ月間の処置期間にわたり月経困難症を有意に低減する際に非常に有効であった。例えば、中程度から重度の周期関連症状を有する女性群において、少なくとも1種類のプロゲスチンおよび少なくとも1種類のエストロゲンの継続使用投与計画は、3ヶ月間の処置期間にわたり評価された17項目の中程度から重度の周期関連症状全てにおいて有意な低減を達成する際に有効であった。
【0019】
本発明のプロゲスチンおよびエストロゲンは、周期関連症状を処置し、および/または避妊を達成するために有効な任意の量で投与され得る。好ましい実施態様において、少なくとも約4μgの少なくとも1種類のプロゲスチン、例えば、レボノルゲストレル(好ましくは、約4から約120μg、より好ましくは、約60から約110μg、より好ましくは、約90μg)および少なくとも約1μgの少なくとも1種類のエストロゲン、例えば、エチニルエストラジオール(好ましくは、約1から約25μg、より好ましくは、約15から約25μg、より好ましくは、約20μg)が投与される。(レボノルゲストレルが用いられるとき)プロゲスチン投与量は、1日当たり120μg以下であるのが好ましく、(エチニルエストラジオールが用いられるとき)エストロゲン投与量は1日当たり20μg以下であるのが好ましい。プロゲスチンおよびエストロゲンは、一定の一日投与量、または少なくとも比較的一定の一日投与量で投与されるのが好ましい。
【0020】
1日当たり約20μgの投与量でのエチニルエストラジオール、および1日当たり約90μgの投与量でのレボノルゲストレルの投与が好ましいが、少なくとも約1μgのエチニルエストラジオール(好ましくは、約1から約25μg、より好ましくは、約15から約25μg、より好ましくは、約20μg)、および少なくとも約4μgのレボノルゲストレル(好ましくは、約4から約120μg、より好ましくは、約60から約110μg、より好ましくは、約90μg)を用いることができる。他のエストロゲンおよびプロゲスチンは、それぞれエチニルエストラジオールおよびレボノルゲストレルと効力の点で異なる。単独あるいはエチニルエストラジオールと組み合わせて、他のエストロゲンが用いられる限り、用いられるエストロゲンの量は、規定の量のエチニルエストラジオールのものと同等な薬理学的効力に対応するのが好ましい。同様に、単独またはレボノルゲストレルと組み合わせて、他のプロゲスチンが用いられる限り、用いられるプロゲスチンの量は、規定の量のレボノルゲストレルのものと同等な薬理学的効力に対応するのが好ましい。種々のエストロゲンとプロゲスチンの間の効力の相関は、一般に当業者に知られており、例えば、欧州特許出願番号第0 253 607号;米国出願番号第2003/0139381号(それぞれ、全体としてかつ全ての目的のため引用により本明細書に取り込まれる)を参照されたい。
【0021】
周期関連症状を処置または減らす方法は、好ましくは、プロゲスチンおよびエストロゲンを少なくとも約100日間毎日投与することを含む。ある種の実施態様において、投与は、少なくとも約4ヵ月間毎日、少なくとも約6ヶ月間毎日、少なくとも約9ヵ月間毎日、および/または少なくとも約12ヶ月間毎日である。本発明のある種の方法は、エストロゲンおよびプロゲスチンを、好ましくは、一定の投与量で28日間連続して投与することを含む。28日間の処置周期が、複数周期の間続けられ、一定投与量のエストロゲンおよびプロゲスチンが6ヵ月間まで、12ヵ月間まで、18ヵ月間まで、24ヵ月間までまたはそれ以上もたらされる。好ましい実施態様において、女性は、月経周期の1日目から28日目において、1日当たりレボノルゲストレル90μgおよびエチニルエストラジオール20μgを含む経口避妊薬を投与される。従って、28日の処置周期を用いて、1年当たり約13回の処置周期が存在し、従って、その年の全ての月経周期が無視される。処置投与計画は、拡大した投与期間、例えば、1年以上、または2年以上続けられ得る。女性が月経周期を有する可能性のある限り、期間の制限はない。
【0022】
本発明の処方物は、種々の適当な投与形態で経口、非経腸、舌下、皮下、経皮、局所、膣内、鼻腔内、または口腔内投与され得る。投与方法は、用いられるエストロゲンおよびプロゲスチンの種類ならびに単位投与量当たりの量に依存する。本発明の処方物および適当な担体を含む医薬処方物または製剤は、錠剤、糖衣錠、カプセル剤、カシェ剤、丸薬、ピル、粉剤または粒剤を含む固形投与形態;液剤、粉剤、流動性の乳剤、流動性の懸濁剤、半固形剤、軟膏、ペースト剤、クリーム剤、ジェル剤またはゼリー剤、発泡剤、および制御された放出の持続性製剤実体を含む経口投与形態;経皮薬、膣リング、口腔用処方物;および本発明において教示される有効量のエストロゲンおよびプロゲスチンを含む液剤、懸濁剤、乳剤、または乾燥粉剤を含む非経腸投与形態であり得る。「持続性製剤」または「薬物持続性製剤」は、化合物が患者に送達されるよう、患者に埋め込まれるか、あるいは何らかの方法で患者と結び付けられた組成物を含有する容器をいう。持続性製剤は、化合物の投与を調節しても、しなくてもよい。
【0023】
医薬的に許容される担体は、一つには、投与される特定の組成物ならびに組成物を投与するために用いられる特定の方法により決定される。従って、ホルモン避妊薬製品を投与するための医薬組成物の適当な処方物は種々存在する。有効成分が、かかる処方物において医薬的に許容される希釈剤、充填剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、界面活性剤、疎水性ビークル、水溶性ビークル、乳化剤、バッファー、保湿剤、湿潤剤、溶解剤、保存剤などに加えて含まれ得ることは当該技術分野において知られている。投与手段および方法は当該技術分野において知られており、技術者は指標として種々の薬理学参考文献を参照することができる。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, PA 18th ed., 1990;Modern Pharmaceutics, Banker & Rhodes, Marcel Dekker, Inc., 1979;またはGoodman & Gilman's The Pharmaceutical Basis of Therapeutics, 6th Edition, MacMillan Publishing Co., New York, 1980(それぞれ、全体としてかつ全ての目的のため、引用により本明細書に取り込まれる)を参照されたい。一般に、医薬組成物は、無菌、実質的に等張なものとして、米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration)の全ての適正製造基準(GMP)規制を順守して処方される。
【0024】
一般的に言うと、処方物は、投与方法に従って、通常知られた手法により処方される。従って、有効成分は、医薬的に許容される投与用形態で既知の方法により調製される。必要な量のこれらの成分は、添加剤、ビークルおよび/または風味改良物質などの適当な医薬担体と組み合わされる。これらの物質は、希釈剤、結合剤および滑沢剤と称され得る。ガム、スターチ、および糖も共通する用語である。これらの種類の物質または賦形剤の典型は、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、スターチ、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルカム、セルロース、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウムなどである。有効成分(複数を含む)は、処方物合計の約0.01重量%から約99.99重量%を含み得、残りは医薬的に許容される担体を含む。有効成分(複数を含む)の割合は、送達系または投与方法により変動し得、当該技術分野において知られた通常の方法に従って選択される。
【0025】
大抵のエストロゲンおよびプロゲスチンは、経口で活性であり、その投与経路(好ましくは、錠剤またはカプセル剤形態において)がゆえに好ましい。経口使用用医薬投与形態は、本発明の化合物を固形賦形剤と組み合わせることにより得られることができ、必要に応じて、得られた混合物を粉砕し、次に、適当なさらなる化合物を添加した後に、粉砕混合物を処理することにより、必要に応じて、錠剤またはコアが得られ得る。錠剤形態は、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、リン酸カルシウム、コーンスターチ、ジャガイモでんぷん、微結晶セルロース、ゼラチン、コロイド状二酸化ケイ素、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、および他の賦形剤、着色料、充填剤、結合剤、希釈剤、緩衝剤、湿潤剤、保存剤、香料添加剤、染料、崩壊剤、および医薬上適合する担体のうちの1個またはそれ以上を含み得る。関連する製造方法を含む、経皮投与用方法は、当該技術分野において周知である。これに関連して、米国特許第4,752,478号、第4,685,911号、第4,438,139号および第4,291,014号(それぞれが、全体としてかつ全ての目的のため引用により本明細書に取り込まれる)が参照されてもよい。
【0026】
本発明による投与形態は、適当なパッケージに入れられ、処置用のラベルを付けられ得る。かかるパッケージ(ブリスターパック、錠剤ディスペンサーなどの形態)は、本明細書においてキットとして言及され、典型的には、適切な連続投与用に整えられた一日投与量を含む。好ましいキットは、同時性を付与された固定配列で複数の投与形態を含有し、その配列または配置は一日投与ステージに対応する。例えば、投与形態は、28日の投与計画のため約18から約28個の錠剤、好ましくは、約21から約28個の錠剤を含有するキット形態で提供され得る。これらの錠剤は、連日の摂取を対象とするものである。例えば、投与形態は、3回以上の28日の投与計画のため約28から約59個の錠剤、好ましくは、約51から約59個の錠剤を含有するキット形態で提供され得る。これらの錠剤は、連日の摂取を対象とするものである。より長期の投与計画のため、投与形態は、連日の接種を対象とする、少なくとも約60個の錠剤、好ましくは、少なくとも約81から89個の錠剤、110個までの錠剤を含有するキット形態で提供され得る。好ましくは、投与は少なくとも100日間毎日である。少なくとも168日間、少なくとも336日間、または1年またはそれ以上の間の毎日の投与も達成され得る。キットから複数の投与形態を投与するため、提供されるラベルは、典型的には、例えば、各投与形態の投与の量、頻度および方法に関する指示を含む。好ましいキットは、少なくとも1種類のプロゲスチンおよび少なくとも1種類のエストロゲンを個々に含む少なくとも100個の投与形態を含むものである。かかるキットは、ある種の実施態様において、少なくとも約185個の投与形態、少なくとも約275個の投与形態、および/または少なくとも約365個の投与形態を含み得る。
【0027】
任意の特定の作用理論または機序により束縛されることを望んではいないが、本発明の実施態様の外因性エストロゲン成分が抑制された内因性エストロゲンに取って代わるので、本発明の本実施態様の処置投与計画は、視床下部・下垂体・卵巣軸を抑制するが、低エストロゲン血症を引き起こさないと考えられる。一定投与量のエストロゲンとプロゲスチンの組み合わせは、内因性ホルモンの変動、ならびに卵巣活動およびエストロゲン、プロゲステロン、黄体形成ホルモン、および卵胞刺激ホルモンの産生の周期変動を抑制すると考えられる。
【0028】
本発明の方法は、例えば、身体的症状および心理的症状を評価するための17項目のPenn Daily Symptom Report(DSR)などの予想毎日症状チャートまたはダイアリーを含む精神測定スケールを用いて、周期関連症状に対する効果について評価され得る。身体的症状および心理的症状の合計スコアが計算される。17項目のPenn DSRを用いて、月経困難症を有する亜群、中程度から重度の周期関連症状を有する亜群、および軽度から中程度の周期関連症状を有する亜群について予め定義された基準に合ったCRSS対象の周期関連症状が測定された。
【実施例】
【0029】
実施例1
周期関連症状研究方法
周期関連症状研究(CRSS)は3ヵ月間の研究であり、プロゲスチンおよびエストロゲンの継続使用投与計画の周期関連症状に対する効果を評価するものであった。1)月経困難症または;2)中程度から重度の周期関連症状亜群、および軽度から中程度の周期関連症状亜群を含む、2群の周期関連症状の症状を有する女性対象の亜群間で、周期関連症状を評価した。対象は、月経困難症または中程度から重度の周期関連症状の既往歴を有するものであり、スクリーニングする月経周期の間中、症状の重症度を見積もるために対象が用いる5ポイントのリッカートスケールを含む、有効な周期関連症状質問表、すなわち、17項目のPenn Daily Symptom Report(DSR)上に将来を見越して集めたデータを伴って、周期関連症状の研究定義に合っていなけらばならない。次の:0=なし;1=最小;2=中程度(毎日の活動に影響しない);3=多い(継続、または活動を妨げる);および4=重度(抗し難いおよび/または毎日の活動を妨げる)として5ポイントのリッカートスケールにて、各症状を評価した。17項目のPenn DSRは、女性の月経周期と関連する周期関連症状を測定するものであり、それらは心理的症状(例えば、気分の変化、易刺激性、不安、集中力の欠如、または性欲低下)および身体的症状(例えば、月経困難症、乳房の圧痛、膨満、疲労、または大食症)を含むが、これらに限定されない。
【0030】
基準に合ったCRSSの対象は、基礎周期中、およびピルパック1、2、および3(1個のピルパック当たり28回分の一日用量)中、17項目のPenn DSR dailyを終えるはずであった。
【0031】
Endicott Work Productivity Scale(EWPS)は、CRSSの2つの周期関連症状亜群または月経困難症亜群にふさわしく、かつ仕事の賃金を受け取ったか、もしくはボランティアで働いた対象全てに施行した質問表であった。対象は、基礎スクリーニング周期の7、14、21、および28日目、およびピルパック1、2、および3(1個のピルパック当たり28回分の一日用量)中にEWPSを終えるはずであった。
【0032】
CRSSの結果は、プロゲスチンおよびエストロゲンの女性対象への継続使用投与計画が周期関連症状を低減することを示した。女性対象への継続使用投与計画におけるプロゲスチン(レボノルゲストレル,LNG:90μg)およびエストロゲン(エチニルエストラジオール,EE:20μg)の投与は、月経に関連する周期関連症状を迅速に低減する際に有効であった。月経困難症亜群(n=259)の女性の処置は、LNG90μg/EE20μgの継続使用投与計画が、2ヵ月目および3ヵ月目の処置中の痙攣を低減する際に非常に有効であった(1ヵ月目には有意な効果を期待しない)ことを示し、これは処置期間を通じて継続した。中程度から重度の周期関連症状亜群(n=78)の女性の処置は、中程度から重度の周期関連症状を含む広範な周期関連症状の50%より高い低減を示し、これは処置の1ヵ月目の間に始まり、処置期間を通じて継続した。軽度から中程度の周期関連症状亜群(n=36)の女性の処置は、LNG 90μg/EE 20μgの継続使用投与計画が、それほどひどくない周期関連症状を有する女性のほとんどの周期関連症状を低減する際に有効であったことを示した。
【0033】
月経困難症亜群
合計259人の対象が、月経困難症についてプロトコールにより定義した基準に合い、この亜群分析に含めた。これらの対象のうち、233人がピルパック1について完全なデータを有し、合計224人がピルパック2について完全なデータを有し、そして199人がピルパック3について完全なデータを有していた(1個のピルパック当たり28回分の一日用量)。
【0034】
ピルパック2およびピルパック3の間中の痙攣の平均スコアは、基礎より低減した。これは、LNG 90μg/EE 20μgの継続使用投与計画が、この亜群において痙攣を低減する際に非常に有効であったことを示している。対象は月経の最初の日にピルパック1を開始したので、ピルパック1の間中に処置の月経困難症に対する有意な効果はないと予測した。
【0035】
各ピルパックの基礎周期の最初の5日間に報告された平均最大痙攣スコアに基づき、平均最大痙攣スコアに反映される月経困難症の重症度は、各ピルパックで低減した。基礎からの低減は、ピルパック2およびピルパック3間中で最大であった。対象は月経の最初の日にピルパック1を開始したので、ピルパック1の間中に処置の月経困難症の重症度に対する有意な効果はないと予測した。
【0036】
中程度から重度の周期関連症状亜群
合計78人の対象が、中程度から重度の周期関連症状の症状についてプロトコールにより定義した基準に合った。中程度から重度の周期関連症状亜群は、1つ以上の中程度から重度の周期関連症状を有する対象を含むものであった。これらの対象のうち、70人が、ピルパック1について完全なデータを有し、合計64人がピルパック2について完全なデータを有し、そして56人がピルパック3について完全なデータを有していた。月経前6日間(すなわち、23日目から28日目)および月経後6日間(すなわち、6日目から11日目)について、中程度から重度の周期関連症状のスコアを報告し、症状の平均スコアとして別々にまとめ、次に、平均合計スコアとしてまとめた。
【0037】
ピルパック1、ピルパック2、およびピルパック3の間中、月経前症状について報告した平均合計スコア(23日目から28日目)は、基礎より低減した。17項目の個々の月経前症状それぞれについての平均スコアも基礎より低減した。基礎の17項目のPenn DSRにおいて月経前の合計スコア≧80、および月経後の合計スコア≦50として、中程度から重度の周期関連症状をプロトコールにより定義した。
【0038】
月経後症状の平均合計スコアは、ピルパック1の間中に若干増大したが、平均月経前合計スコアは、本質的には、ピルパック2および3の平均月経後スコアと同等であった(図1)。加えて、気分、行動、疼痛、または他の身体的症状に関連する症状を有する中程度から重度の周期関連症状亜群のサブスケールスコアはピルパック1の間中低減し、ピルパック2および3の間中さらに低減した(図2)。
【0039】
軽度から中程度の周期関連症状亜群
軽度から中程度の周期関連症状亜群に含まれる対象は、中程度から重度の周期関連症状亜群の対象に必要とされるものよりあまりひどくない症状を有するが、プロトコールにより定義した周期関連症状(すなわち、17項目のPenn DSRにおいて月経前の合計スコア≧50だが≦79、および月経後のスコア<50)をなお有するものであった。36人の対象は、プロトコールにより定義した基準に合った。これらの対象のうち、31人がピルパック1につてい完全なデータを有し、合計29人がピルパック2について完全なデータを有し、そして26人がピルパック3について完全なデータを有していた。
【0040】
月経前の6日間(すなわち、23日目から28日目)および月経後の6日間(すなわち、6日目から11日目)について、周期関連症状の平均合計スコアおよび平均の個々のスコアを報告した。ピルパック1、ピルパック2、およびピルパック3の間中に月経前(23日目から28日目)症状について報告した平均合計スコアは、基礎より低減した。
【0041】
個々の項目、疲労、うずき、易刺激性、気分の変動、増大、大食症、乳房の圧痛、および痙攣として定義された症状について、月経前スコアは、全3個のピルパックの間中基礎より低減した。個々の項目は、協調運動不全、制御不能、および神経緊張として定義した症状についてのみピルパック1の間中基礎より有意に低減した。不安および不眠は、ピルパック1および2の間中基礎より低減したが、ピルパック3の間では低減しなかった。頭痛および困惑として定義した症状は、ピルパック1において有意に低減しなかったが、ピルパック2および/または3においては低減した。うつ病および号泣は、全てのピルパックについて基礎より有意に低減しなかった。平均合計月経後スコアは、基礎からピルパック1まで増大し、そしてピルパック2および3においてさらに増大しなかった。いくつかの個々の症状についての月経後スコアの有意な増大を、各ピルパックにおいて観察した。
【0042】
Endicott Work Productivity Scale
Endicott Work Productivity Scale(EWPS)合計スコアを、基礎および各ピルパックの評価1週目の両方で月経困難症亜群の対象について評価した。基礎の平均合計EWPSスコアは、ピルパック1により低減した。同様の低減を、基礎からそれに続くピルパックの1週目まで観察した。
【0043】
基礎および各ピルパックの評価4週目の両方で中程度から重度の周期関連症状亜群の対象について、EWPS合計スコアを評価した(図3)。この亜群について、評価4週目での平均合計スコアは、基礎からピルパック1まで低減し、ピルパック2および3においてさらに低減した。各ピルパックの評価4週目の平均合計EWPSスコアは全て、基礎より低減した。
【0044】
月経困難症亜群、中程度から重度の周期関連症状亜群、および軽度から中程度の周期関連症状亜群について、EWPSスコアは、ピルパック1の後の適当な評価週間にわたり基礎より低減し、それぞれ基礎スコアの53%および37%であり、ピルパック3は作業生産性の改善を示した。これらの結果は、作業生産性の迅速な改善を表し、それは早くもピルパック1で明らかであり、ピルパック3を通じて改善し続けた。
【0045】
LNG90μg/EE20μgの継続使用投与計画は、月経と典型的に関連する周期関連症状を迅速に低減する際に有効であった。月経困難症亜群(n=259)の結果は、LNG90μg/EE20μgの継続使用投与計画が、ピルパック2(2回目の28日パック)により痙攣を低減する際に非常に有効であり、利益はピルパック3(3回目の28日パック)を通じて継続した。中程度から重度の周期関連症状亜群(n=78)の結果は、ピルパック1(1回目の28日パック)の終わりまでに広範な中程度から重度の周期関連症状において50%より多くの低減、およびピルパック3(3回目の28日パック)の間中80%の低減を示した。軽度から中程度の周期関連症状亜群(n=36)の結果は、LNG90μg/EE20μgの継続使用投与計画がほとんどの周期関連症状を低減する際に有効であったことを示した。
【0046】
LNG90μg/EE20μgの継続使用投与計画を用いて観察した周期関連症状の低減は、労働および/またはボランティアとして働いているCRSS対象間での作業生産性の改善と一致した(月経困難症亜群および中程度から重度の周期関連症状亜群のみ)。評価した対象のうち、EWPSスコアは、第1のピルパック(第1の28日パック)後基礎より有意に低減した。これらの結果は、作業生産性の迅速な改善を表し、これはピルパック3(3回目の28日パック)を通じて改善し続けた。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、周期関連症状研究(CRSS)の中程度から重度の周期関連症状亜群についての17項目のPenn Daily Symptom Report(DSR)および月経前の合計スコアを示す。
【図2】図2は、周期関連症状研究(CRSS)の中程度から重度の周期関連症状亜群についての17項目のPenn Daily Symptom Report(DSR)月経後サブスケールスコアを示す。
【図3】図3は、周期関連症状研究の中程度から重度の周期関連症状亜群のEndicott Work Productivity Scale(EWPS)合計スコアを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効量の少なくとも1種類のプロゲスチンおよび少なくとも1種類のエストロゲンを女性対象に投与することを含み、該有効量が少なくとも約100日間毎日投与される、周期関連症状を有する女性対象の処置方法。
【請求項2】
該女性対象が1種類以上の心理的または身体的な周期関連症状を有し、該有効量が該1種類以上の心理的または身体的症状の処置に有効である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
該女性対象が月経困難症を有し、該有効量が月経困難症の処置に有効である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
該女性対象が中程度から重度の周期関連症状を有し、該有効量が中程度から重度の周期関連症状の処置に有効である、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
該女性対象が軽度から中程度の周期関連症状を有し、該有効量が軽度から中程度の周期関連症状の処置に有効である、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
該少なくとも1種類のプロゲスチンが、酢酸クロルマジノン、酢酸ノルエチステロン、酢酸シプロテロン、デソゲストレル、ゲストデン、ドロスピレノン、エトノルゲストレル(etonorgestrel)、ノルゲスチメート、ノレルゲストロミン、またはレボノルゲストレルからなる群より選択される、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
該少なくとも1種類のエストロゲンが、エチニルエストラジオール、メストラノール、エストラジオール、エストリオール、エストロン、またはエストランからなる群より選択される、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも約4μgのレボノルゲストレル、または対応する効力のプロゲスチン投与量が投与される、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
約60μgから約110μgのレボノルゲストレル、または対応する効力のプロゲスチン投与量が投与される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
該少なくとも1種類のプロゲスチンが1日当たり90μg以下の投与量で投与されるレボノルゲストレルであるか、あるいは対応する効力のプロゲスチン投与量が投与される、請求項6から9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも約1μgのエチニルエストラジオール、または対応する効力のエストロゲン投与量が投与される、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
約15μgから約25μgのエチニルエストラジオール、または対応する効力のエストロゲン投与量が投与される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
該少なくとも1種類のエストロゲンが、1日当たり20μg以下の投与量で投与されるエチニルエストラジオールであるか、あるいは対応する効力のエストロゲン投与量が投与される、請求項7から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
該少なくとも1種類のエストロゲンが1日当たり約20μgの投与量で投与されるエチニルエストラジオールであり、該少なくとも1種類のプロゲスチンが1日当たり約90μgの投与量で投与されるレボノルゲストレルであるか、あるいは対応する効力のエストロゲン投与量および対応する効力のプロゲスチン投与量が投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
該有効量が経口、経皮、または持続性製剤を介して対象に投与される、請求項1から14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
該有効量が少なくとも約4ヵ月間毎日投与される、請求項1から15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
該有効量が少なくとも約6ヵ月間毎日投与される、請求項1から15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
該有効量が少なくとも約9ヵ月間毎日投与される、請求項1から15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
該有効量が少なくとも約12ヵ月間毎日投与される、請求項1から15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
該有効量が投与形態で投与される、請求項1から19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
該投与形態が錠剤またはカプセル剤である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
該投与形態が経口、経皮、または持続性製剤を介して対象に投与される、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
該女性対象が周期関連症状を有する程度を決定することをさらに含む、請求項1から22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
該女性対象が月経困難症を有する程度を決定することをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
該女性対象が中程度から重度の周期関連症状を有する程度を決定することをさらに含む、請求項23または24に記載の方法。
【請求項26】
該女性対象が軽度から中程度の周期関連症状を有する程度を決定することをさらに含む、請求項23または24に記載の方法。
【請求項27】
該決定が該投与工程前に成される、請求項23から26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
該決定が該投与工程後に成される、請求項23から26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
少なくとも1種類のプロゲスチンおよび少なくとも1種類のエストロゲンを個々に含む少なくとも約100個の投与形態を含む、周期関連症状を有する女性対象を処置するためのキット。
【請求項30】
該少なくとも1種類のプロゲスチンが、プロゲステロン、酢酸クロルマジノン、酢酸ノルエチステロン、酢酸シプロテロン(cyprotherone acetate)、デソゲストレル、ドロスピレノン、エトノルゲストレル 、ノルゲスチメート、ノレルゲストロミン、またはレボノルゲストレルからなる群より選択される、請求項29に記載のキット。
【請求項31】
該少なくとも1種類のエストロゲンが、エチニルエストラジオール、メストラノール、エストラジオール、エストリオール、エストロン、またはエストランからなる群より選択される、請求項29または30に記載のキット。
【請求項32】
該投与形態のそれぞれが、少なくとも約4μgのレボノルゲストレルまたは対応する効力のプロゲスチン投与形態を含む、請求項29から31のいずれか1項に記載のキット。
【請求項33】
該投与形態のそれぞれが、約60μgから約110μgのレボノルゲストレル、または対応する効力のプロゲスチン投与形態を含む、請求項32に記載のキット。
【請求項34】
該投与形態のそれぞれが、レボノルゲストレルを90μg以下の量で、あるいは対応する効力のプロゲスチン投与形態を含む、請求項29から33のいずれか1項に記載のキット。
【請求項35】
該投与形態のそれぞれが、少なくとも約1μgのエチニルエストラジオールまたは対応する効力のエストロゲン投与形態を含む、請求項29から34のいずれか1項に記載のキット。
【請求項36】
該投与形態のそれぞれが、約15μgから約25μgのエチニルエストラジオールまたは対応する効力のエストロゲン投与形態を含む、請求項35に記載のキット。
【請求項37】
該投与形態のそれぞれが、エチニルエストラジオールを20μg以下の量で、あるいは対応する効力のエストロゲン投与形態を含む、請求項29から36のいずれか1項に記載のキット。
【請求項38】
該投与形態のそれぞれが、約20μgのエチニルエストラジオールおよび約90μgのレボノルゲストレル、または対応する効力のエストロゲン投与形態およびプロゲスチン投与形態を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項39】
少なくとも約185個の該投与形態を含む、請求項29から38のいずれか1項に記載のキット。
【請求項40】
少なくとも約275個の投与形態を含む、請求項29から38のいずれか1項に記載のキット。
【請求項41】
少なくとも約365個の投与形態を含む、請求項29から38のいずれか1項に記載のキット。
【請求項42】
該投与形態が錠剤、カプセル剤、またはそれらの組み合わせである、請求項29から41のいずれか1項に記載のキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−544989(P2008−544989A)
【公表日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519582(P2008−519582)
【出願日】平成18年6月27日(2006.6.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/025449
【国際公開番号】WO2007/002862
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(591011502)ワイス (573)
【氏名又は名称原語表記】Wyeth
【Fターム(参考)】