説明

商品コード入力装置、制御プログラム、および業務支援システム

【課題】 プリセットキーに対する商品コードの割り付け作業を簡単にし、作業時間を短縮すること。
【解決手段】 一実施形態における商品コード入力装置は、タッチパネル付きの表示部と、キー指定手段と、コード読取手段と、設定手段とを備えている。前記表示部は、商品コードを入力するための操作キーを表示する。前記キー指定手段は、前記表示部から設定対象の操作キーの指定を受け付ける。前記コード読取手段は、コードシンボルから商品コードを読み取る。前記設定手段は、前記コード読取手段によって読み取られた商品コードを、前記キー指定手段によって指定された操作キーの操作時に入力される商品コードとして設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、各種店舗において購入される商品の商品コード入力に使用される商品コード入力装置、制御プログラム、および業務支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、POS(Point Of Sales)端末やECR(Electric Cash Register)等が備えるタッチパネル付きディスプレイに商品コードが割り付けられたプリセットキーを表示させ、このプリセットキーへのタッチ操作によって客が購入する商品の商品コードを入力する方法が広く採用されている。
【0003】
上記プリセットキーに割り付ける商品コードは、店舗において販売される商品やその価格等の移り変わりに応じて変更しなければならない。従来、プリセットキーに割り付ける商品コードの変更は、POS端末等に接続されたストアサーバやPCのマウスおよびキーボードを操作してプリセットキーに対する商品コードの割り付けを示すデータを編集し、このデータをPOS端末等に配信すること等で行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公平6−101076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のプリセットキーに対する商品コードの割付作業は、商品のマスタデータを確認しながらマウスやキーボードを操作するなどの面倒な作業を行う必要があり、多くの作業時間を要するものであった。
【0006】
このような事情から、プリセットキーに対して商品コードを簡単に割り付けることができ、その作業時間を短縮するための手段を講じる必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、一実施形態における商品コード入力装置は、タッチパネル付きの表示部と、キー指定手段と、コード読取手段と、設定手段とを備えている。
前記表示部は、商品コードを入力するための操作キーを表示する。前記キー指定手段は、前記表示部から設定対象の操作キーの指定を受け付ける。前記コード読取手段は、コードシンボルから商品コードを読み取る。前記設定手段は、前記コード読取手段によって読み取られた商品コードを、前記キー指定手段によって指定された操作キーの操作時に入力される商品コードとして設定する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】一実施形態における店舗業務支援システムの全体構成図。
【図2】同実施形態におけるサーバの要部構成を示すブロック図。
【図3】同実施形態におけるPOS端末の要部構成を示すブロック図。
【図4】同実施形態におけるキー入力画面を示す図。
【図5】同実施形態における商品マスタのデータ構造例を示す図。
【図6】同実施形態におけるプリセットキーファイルのデータ構造例を示す図。
【図7】同実施形態において商品コードが割り付けられたキー入力画面を示す図。
【図8】同実施形態におけるプリセットキー設定処理のフローチャート。
【図9】同実施形態における設定作業の具体例を示す図。
【図10】同実施形態におけるファイル配信処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施形態について図面を参照しながら説明する。
なお、この実施形態では、商品コード入力装置の一態様として、小売店等で使用されるPOS端末を例示する。
【0010】
[システム構成]
図1は、上記POS端末が設置された店舗で稼働する店舗業務支援システムの全体構成図である。このシステムは、サーバ1と、複数台のPOS端末2とを当該店舗内に構築されたLAN(Local Area Network)3に通信接続して構成されている。
【0011】
サーバ1は、例えば店舗のバックヤードに設置されたストアサーバであり、会計業務、売上管理、在庫管理に用いられるデータベース等を管理する。各POS端末2は、例えばレジカウンタ上に設置され、客が購入しようとする商品の会計処理に使用される。
【0012】
なお、当該店舗にて販売される各商品には、各商品の種別毎に固有の商品コードを示すバーコードが付されている。
【0013】
[サーバ]
図2は、サーバ1の要部構成を示すブロック図である。サーバ1は、制御の中枢として機能するCPU(Central Processing Unit)100と、このCPU100に対してバスライン109を介して接続されたROM(Read Only Memory)101、RAM(Random Access Memory)102、通信I/F(Interface)103、ディスプレイコントローラ104、キーボードコントローラ105、およびHDD(Hard Disk Drive)106と、上記ディスプレイコントローラ104に接続されたディスプレイ107と、上記キーボードコントローラ105に接続されたキーボード108とを備えている。
【0014】
ROM101は、サーバ1の制御プログラム等の固定的データを記憶している。RAM102は、サーバ1のメインメモリとして機能し、処理場面に応じて各種の作業用メモリエリアを形成する。通信I/F103は、LAN回線300およびLAN3を介して行われる各POS端末2とのデータ通信を制御する。
【0015】
ディスプレイ107は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)であり、売上管理や在庫管理に用いられる画面や、当該店舗業務支援システムの設定に関する画面等を表示する。ディスプレイコントローラ104は、CPU100からの指令に応じてディスプレイ107の画面表示を制御する。
【0016】
キーボード108は、置数キーやアルファベットキー等で構成された機械式のキーボードであり、押下げられたキーに応じた信号を出力する。キーボードコントローラ105は、キーボード108から出力される信号を取り込んでCPU100に通知する。
【0017】
HDD106は、売上管理、在庫管理、当該店舗業務支援システムの設定等に関するアプリケーションファイルやデータベースに加え、商品マスタ120と、プリセットキーファイル130とを記憶している。商品マスタ120およびプリセットキーファイル130の詳細については、図5,図6の説明にて後述する。
【0018】
[POS端末]
図3は、POS端末2の要部構成を示すブロック図である。POS端末2は、制御の中枢として機能するCPU200と、このCPU200に対してバスライン216を介して接続されたROM201、RAM202、通信I/F203、スキャナI/F204、ディスプレイコントローラ205、キーボードコントローラ206、カードリーダコントローラ207、およびプリンタコントローラ208と、上記スキャナI/F204に接続されたバーコードスキャナ209(コード読取手段)と、上記ディスプレイコントローラ205に接続されたディスプレイ210(表示部)およびタッチパネル211と、上記キーボードコントローラ206に接続されたキーボード212と、上記カードリーダコントローラ207に接続されたカードリーダ213と、上記プリンタコントローラ208に接続されたレシートプリンタ214とを備えている。
【0019】
ROM201は、POS端末2の制御プログラム等の固定的データを記憶している。RAM202は、POS端末2のメインメモリとして機能し、処理場面に応じて各種の作業用メモリエリアを形成する。通信I/F203は、LAN回線300およびLAN3を介して行われるサーバ1とのデータ通信を制御する。
【0020】
バーコードスキャナ209は、例えば操作者が手持で操作するハンディタイプのスキャナであり、商品に付されたバーコードから商品コードを読み取る。スキャナI/F204は、バーコードスキャナ209にて読み取られた商品コードを取り込んでCPU200に通知する。
【0021】
ディスプレイ210は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)であり、会計業務用の画面や、各種設定用の画面等を表示する。上記会計業務用の画面には、図4に示すように商品コードを入力するための操作キーであるプリセットキーが4行5列で配置されたキー入力画面400が含まれる。キー入力画面400の各プリセットキーには、各プリセットキーを識別するキーコード「K001」〜「K020」が割り当てられている。タッチパネル211は、ディスプレイ210の表示面上に設けられ、操作者の指やタッチペンでタッチ操作された位置に応じた信号を出力する。ディスプレイコントローラ205は、CPU200からの指令に応じてディスプレイ210の画面表示を制御するとともに、タッチパネル211から出力される信号に基づいてディスプレイ210に表示された上記プリセットキー等のGUIに対する操作を監視し、いずれかのGUIが操作されたならばその旨をCPU200に通知する。
【0022】
キーボード212は、PLU(Price Look Up)キー、小計キー、預り/現計キー、および置数キー等で構成された機械式のキーボードであり、押下げられたキーに応じた信号を出力する。キーボードコントローラ206は、キーボード212から出力される信号を取り込んでCPU200に通知する。
【0023】
カードリーダ213は、クレジットカード、デビッドカード、および当該店舗のポイントカード等からカード情報を読み取るICタイプまたは磁気タイプのカードリーダである。カードリーダコントローラ207は、カードリーダ213が読み取ったカード情報を取り込んでCPU200に通知する。
【0024】
レシートプリンタ214は、取引の明細等を印字したレシートを発行する。プリンタコントローラ208は、CPU200からの指令に応じてレシートプリンタ214を駆動し、上記レシートを発行させる。
【0025】
[データ構造]
次に、商品マスタ120およびプリセットキーファイル130のデータ構造について説明する。
図5は、商品マスタ120のデータ構造例を示す模式図である。商品マスタ120は、当該店舗で販売される商品毎に設けられたレコードによって構成されている。各レコードには、各レコードに対応する商品の商品コード、商品名称、単価等で構成される商品データが記述されている。
【0026】
図6は、プリセットキーファイル130のデータ構造例を示す模式図である。プリセットキーファイル130は、プリセットキーに対する商品コードの設定状態を示す情報であり、キー入力画面400の各プリセットキーに対応するレコードによって構成されている。各レコードには、対応するプリセットキーのキーコードと、このキーコードで示されるプリセットキーに割り当てられた商品コードおよび商品名称とが記述されている。図示した例では、キーコード「K001」のレコードに商品コード「C001」および商品名称「商品A」が記述され、キーコード「K002」のレコードに商品コード「C002」および商品名称「商品B」が記述され、その他のレコードには商品コードおよび商品名称が記述されていない。
【0027】
各POS端末2は、電源が投入された直後にサーバ1からプリセットキーファイル130を取得してRAM202に記憶し、このプリセットキーファイル130に基づいてディスプレイ210に上記キー入力画面400を表示する。図6に示したプリセットキーファイル130に基づいてディスプレイ210に表示されるキー入力画面400の一例を、図7に示している。図示したように、キーコード「K001」に対応するプリセットキーに商品名称「商品A」が付され、キーコード「K002」に対応するプリセットキーに商品名称「商品B」が付されている。このキー入力画面400においてキーコード「K001」のプリセットキーがタッチ操作されるとキーコード「K001」のレコードに記述された商品Aの商品コード「C001」が入力され、キーコード「K002」のプリセットキーがタッチ操作されるとキーコード「K002」のレコードに記述された商品Bの商品コード「C002」が入力される。
【0028】
各POS端末2は、会計処理において上記キー入力画面400の操作によって入力された商品コードや、バーコードスキャナ209によって読み取られた商品コードをサーバ1に送信し、サーバ1は、各POS端末2から送信された商品コードに対応する商品データを商品マスタ120から抽出して商品コードを送信してきたPOS端末2に返信する。各POS端末2は、このように返信された商品データを用いて合計代金の算出や、レシート発行等を行う。
【0029】
[プリセットキー設定処理]
次に、上記キー入力画面400の各プリセットキーに任意の商品コードを割り付けるプリセットキー設定処理について説明する。
【0030】
POS端末2のキーボード212の操作やディスプレイ210へのタッチ操作によってキー入力画面400の設定が指示されると、同POS端末2のディスプレイ210にキー入力画面400が表示されるとともに、図8のフローチャートに示した流れの処理が開始される。この処理は、POS端末2のCPU200がROM201に記憶された制御プログラムを実行し、サーバ1のCPU100がROM101に記憶された制御プログラムを実行することで実現される。
【0031】
処理開始当初において、POS端末2のCPU200は、設定完了の指示および設定対象とするプリセットキーの指定を受け付ける状態で(ステップS101:キー指定手段)、設定完了の指示およびプリセットキーの指定を待つ(ステップS102,S103)。このとき操作者は、キーボード212の操作やディスプレイ210へのタッチ操作によって設定完了を指示でき、キー入力画面400のキーコード「K001」〜「K020」に対応するプリセットキーへのタッチ操作によって設定対象のプリセットキーを指定できる。
【0032】
やがていずれかのプリセットキーへのタッチ操作により、設定対象とするプリセットキーが指定されると(ステップ103のYes)、CPU200は、バーコードスキャナ209をバーコードの読み取りを受け付ける状態に移行させ(ステップS104)、バーコードの読み取りを待つ(ステップS105)。このときユーザは、設定対象として指定したプリセットキーに割り当てたい商品コードに対応する商品の現物を売り場等から持って来て、その商品に付されたバーコードをバーコードスキャナ209に翳し、商品コードを読み取らせる。このようにしてバーコードから読み取られた商品コードがスキャナI/F204から通知されると(ステップS105のYes)、CPU200は、当該商品コードおよび商品名称の返信要求を通信I/F203を介してサーバ1に送信する(ステップS106)。
【0033】
サーバ1のCPU100は、他の処理と並行して各POS端末2から上記のように送信される商品コードおよび商品名称の返信要求の受信を待ち受けている(ステップS201)。やがていずれかのPOS端末2から送信された商品コードおよび商品名称の返信要求を通信I/F203を介して受信すると(ステップS201のYes)、CPU100は、受信した商品コードが記述されたレコードを商品マスタ120から検索する(ステップS202)。そして、該当するレコードを発見すると、CPU100は、当該レコードに記述された商品名称を通信I/F103を介して商品コードの送信元であるPOS端末2に返信する(ステップS203)。このように商品名称を返信した後、CPU100は、ステップS201の処理に戻って以降の処理を繰り返す。
【0034】
ステップS106の処理の後、POS端末2のCPU200は、サーバ1から返信される商品名称の受信を待ち受けている(ステップS107)。やがて上記のようにサーバ1から返信される商品名称を通信I/F203を介して受信すると(ステップS107のYes)、CPU200は、ステップS101で指定を受け付けたプリセットキーのキーコードに対応するレコードを自機のRAM202に記憶されたプリセットキーファイル130から特定し、特定したレコードに対してステップS104の処理にてバーコードから読み取った商品コードおよびサーバ1から受信した商品名称を記述する。(ステップS108)。なお、既に特定したレコードに商品コード等が記述されている場合には、その商品コード等をステップS104の処理にてバーコードから読み取った商品コードおよびサーバ1から受信した商品名称によって上書きする。このようにしてプリセットキーファイル130のデータを更新した後、CPU200は、更新後のプリセットキーファイル130に従ってプリセットキーを配置したキー入力画面400をディスプレイ210に表示させる(ステップS109)。ここに、ステップS108,S109の処理は、バーコードから読み取った商品コードを、キー入力画面400から指定されたプリセットキーの操作時に入力される商品コードとして設定する第1設定手段を構成する。
【0035】
ステップS109の処理の後、CPU200は、ステップS101の処理に戻って以降の処理を繰り返す。このようにして、各プリセットキーに対して商品データが割り当てられていく。やがて操作者が設定完了を指示すると(ステップS102のYes)、CPU200は、図8に示した一連の処理を終了する。
【0036】
このような流れのプリセットキー設定処理において、図7に示したキー入力画面400のプリセットキーに対して新たに商品コードが割り当てられる具体例を、図9を用いて説明する。例えばキーコード「K003」のプリセットキーに対して商品Dの商品コードを割り当てたい場合、先ず操作者は、図中の上段に示したキー入力画面400のようにキーコード「K003」に対応するプリセットキーをタッチ操作する(ステップS101)。次に、売り場等から持って来た商品Dに付されたバーコードをバーコードスキャナ209によって読み取る(ステップS104)。このとき読み取られた商品コード「C004」はサーバ1に送信され(ステップS106)、商品マスタ120の商品コード「C004」のレコードに記述された商品名称「商品D」がサーバ1から返信される(ステップS203)。このように返信された商品名称「商品D」は、商品コード「C004」とともに、RAM202に記憶されたプリセットキーファイル130のキーコード「K003」のレコードに記述される(ステップS108)。その結果、プリセットキーの表示が更新され、図中の下段に示したキー入力画面400のようにキーコード「K003」のプリセットキーに商品名称「商品D」が付される(ステップS109)。このような設定以後の会計処理においてキーコード「K003」のプリセットキーがタッチ操作されると、商品Dの商品コード「C004」が買い上げ商品の商品コードとして入力される。
【0037】
[プリセットキーファイル配信処理]
上記のようなプリセットキー設定処理によってキー入力画面400のプリセットキーに割り当てられる商品コードが変更されると、その変更を他のPOS端末2に反映すべくプリセットキーファイル配信処理が実行される。この処理は、POS端末2のCPU200がROM201に記憶された制御プログラムを実行し、サーバ1のCPU100がROM101に記憶された制御プログラムを実行して、図10に示したフローチャートに沿って動作することで実現される。
【0038】
この処理において、先ず上記プリセットキー設定処理を実行したPOS端末2のCPU200が、自機のRAM202に記憶されたプリセットキーファイル130を、通信I/F203を介してサーバ1に送信する(ステップS301:送信手段)。
【0039】
サーバ1のCPU100は、当該店舗業務支援システムが稼動している間、他の処理と並行して各POS端末2から上記のように送信されるプリセットキーファイル130の受信を待ち受けている(ステップS401)。やがていずれかのPOS端末2から送信されたプリセットキーファイル130を通信I/F103を介して受信すると(ステップS401のYes)、CPU100は、受信したプリセットキーファイル130でHDD106に記憶されたプリセットキーファイル130を更新する(ステップS402)。この更新の後、CPU200は、プリセットキーファイル130を送信してきたPOS端末2以外のPOS端末2に対して、HDD106に記憶された更新後のプリセットキーファイル130を配信する(ステップS403:配信手段)。このようにプリセットキーファイル130を配信した後、CPU100は、ステップS401の処理に戻って以降の処理を繰り返す。
【0040】
さて、各POS端末2のCPU200は、他の処理と並行して、上記のようにサーバ1から配信されるプリセットキーファイル130の受信を待ち受けている(ステップS501:受信手段)。やがて、サーバ1から配信されるプリセットキーファイル130を通信I/F203を介して受信すると(ステップS501のYes)、CPU200は、自機のRAM202に記憶されたプリセットキーファイル130を当該受信したプリセットキーファイル130で更新する(ステップS502)。そして、CPU200は、更新後のプリセットキーファイル130に従ってプリセットキーを配置したキー入力画面400をディスプレイ210に表示させる(ステップS503)。ここに、ステップS502,503の処理は、サーバ1から受信したプリセットキーファイル130に従って各プリセットキーに商品コードを設定する第2設定手段を構成する。
【0041】
ステップS503の処理の後、CPU200は、ステップS501の処理に戻って以降の処理を繰り返す。このような流れのプリセットキーファイル配信処理を経ると、いずれかのPOS端末2にて行われたプリセットキーに対する変更が、当該店舗業務支援システムの各POS端末2に反映される。
【0042】
以上説明したように、本実施形態におけるPOS端末2は、プリセットキー設定処理においてバーコードスキャナ209によりバーコードから読み取られた商品コードを、設定対象として指定を受け付けたプリセットキーの操作時に入力される商品コードとして設定する。このような構成であれば、プリセットキーに対して設定したい商品コードをキーボード等で入力する必要がなくなるので、プリセットキーの設定作業が非常に簡単になり、作業時間が大幅に短縮される。また、設定対象とするプリセットキーの指定をディスプレイ210へのタッチ操作によって行えるようにした点からも、設定作業の簡略化および作業時間の短縮の効果が期待できる。
【0043】
さらに、バーコードスキャナ209によりバーコードから読み取った商品コードに基づいて自動的に商品名称が取得され、プリセットキーに付される。そのため、操作者は商品名称を手作業で入力する必要がなく、プリセットキーの設定作業がより簡単になる。
【0044】
また、いずれかのPOS端末2にてプリセットキーの設定が変更されると、プリセットキーファイル配信処理により、他のPOS端末2にも自動的にその変更が反映される。このような構成であれば、全てのPOS端末2に対してプリセットキーの設定作業を行う必要がなくなるので効率的である。
【0045】
[変形例]
なお、上記実施形態に開示された構成は、実施段階において各構成要素を適宜変形して具体化できる。具体的な変形例としては、例えば次のようなものがある。
【0046】
(1)上記実施形態では、商品コード入力装置の一態様として店員が操作するタイプのPOS端末を例示した。しかしながら、ECR、セルフチェックアウトタイプのPOS端末、クレジットカード等による決済に特化したカード決済端末、あるいはスーパーマーケット等のレジカウンタに設けられる商品コード入力に特化したスキャナ装置等に、上記実施形態と同様の構成を適用してもよい。
【0047】
(2)上記実施形態では、商品の現物に付されたバーコードから商品コードを読み取ってプリセットキーに割り当てる場合を例示した。しかしながら、2次元コードなど他のコードシンボルから商品コードを読み取ってプリセットキーに割り当てるようにしてもよいし、店舗で扱われる各商品の商品コードを表すバーコードを纏めて印刷した台帳を用意し、この台帳のバーコードから商品コードを読み取ってプリセットキーに割り当てるようにしてもよい。
【0048】
(3)上記実施形態では、バーコードから読み取った商品コードに対応する商品名称をサーバ1から取得する場合を例示した。しかしながら、各POS端末2の記憶手段に商品マスタ120を記憶させ、各POS端末2が外部と通信することなく自機の記憶手段に記憶された商品マスタ120から商品名称を取得するようにしてもよい。
【0049】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0050】
1…サーバ、2…POS端末、100,200…CPU、107…ディスプレイ、108…キーボード、120…商品マスタ、130…プリセットキーファイル、209…バーコードスキャナ、210…ディスプレイ、211…タッチパネル、400…キー入力画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品コードを入力するための操作キーを表示するタッチパネル付きの表示部と、
前記表示部から設定対象の操作キーの指定を受け付けるキー指定手段と、
コードシンボルから商品コードを読み取るコード読取手段と、
前記コード読取手段によって読み取られた商品コードを、前記キー指定手段によって指定された操作キーの操作時に入力される商品コードとして設定する設定手段と、
を備えていることを特徴とする商品コード入力装置。
【請求項2】
前記設定手段は、前記コード読取手段によって読み取られた商品コードを前記キー指定手段によって指定された操作キーの操作時に入力される商品コードとして設定するとともに、当該操作キーに当該商品コードが示す商品の名称を付すことを特徴とする請求項1に記載の商品コード入力装置。
【請求項3】
前記設定手段による設定が行われたとき、前記表示部の操作キーに対する商品コードの設定状態を示す情報を外部に送信する送信手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の商品コード入力装置。
【請求項4】
外部から前記表示部の操作キーに対する商品コードの設定状態を示す情報を受信する受信手段をさらに備え、
前記設定手段は、前記受信手段が前記設定状態を示す情報を受信したとき、当該情報に従って前記表示部の操作キーの操作時に入力される商品コードを設定することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1に記載の商品コード入力装置。
【請求項5】
コンピュータに、
商品コードを入力するための操作キーをタッチパネル付きの表示部に表示させる機能と、
前記表示部から設定対象の操作キーの指定を受け付ける機能と、
コードシンボルから商品コードを読み取るコード読取部による商品コードの読み取りを受け付ける機能と、
前記コード読取部によって読み取られた商品コードを、前記設定対象として指定された操作キーの操作時に入力される商品コードとして設定する機能と、
を実現させるための制御プログラム。
【請求項6】
複数の商品コード入力装置と、サーバとを通信接続してなる業務支援システムであって、
前記各商品コード入力装置は、
商品コードを入力するための操作キーを表示するタッチパネル付きの表示部と、
前記表示部から設定対象の操作キーの指定を受け付けるキー指定手段と、
コードシンボルから商品コードを読み取るコード読取手段と、
前記コード読取手段によって読み取られた商品コードを、前記キー指定手段によって指定された操作キーの操作時に入力される商品コードとして設定する第1設定手段と、
前記第1設定手段による設定が行われたとき、前記表示部の操作キーに対する商品コードの設定状態を示す情報を前記サーバに送信する送信手段と、
前記サーバから前記設定状態を示す情報を受信すると、当該情報に従って前記表示部の操作キーの操作時に入力される商品コードを設定する第2設定手段と、を備え、
前記サーバは、前記商品コード入力装置から前記設定状態を示す情報を受信すると、当該情報をその送信元以外の前記商品コード入力装置に配信する配信手段を備えていることを特徴とする業務支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−53765(P2012−53765A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−196944(P2010−196944)
【出願日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】