説明

商品吊り下げ具の製造方法及び製造装置

【課題】印刷等が為された商品吊り下げ具をコストアップを招来することなく製造する。
【解決手段】フック製造装置1は、用紙供給部2、印刷部3、プレス部4、用紙排出部5及び排紙回収部6からなる。フック製造装置1では、用紙供給部2から材料用紙11が供給され、印刷部3にて適宜印刷が行われた後、プレス部4にてフック10が打ち抜かれる。フック10が打ち抜かれた材料用紙11は、用紙排出部5から送り出され、排紙回収部6にて巻き取られて回収される。フック製造装置1により、従来、別々の2工程が必要であった印刷等を施したフック10を1装置内にて製造することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品吊り下げ具の製造方法及び装置に関し、特に、靴下や下着類などのように、スーパーや百貨店等において吊り下げた状態で展示販売される商品に用いられる吊り下げ具の製造技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、スーパーや百貨店等においては、省スペース化や見栄えの良さを考慮して、靴下、ハンカチ、文房具等の小物商品を陳列棚に吊り下げて販売を行っている。各種商品はポリエチレン等の合成樹脂によって形成された包装袋に収容され、その上部に、鉤形の吊り下げ具(フック)が取り付けられる。フックの多くは合成樹脂にて製造されるが、本発明者は、リサイクルや環境への影響を考慮し、紙等の天然素材にて形成した商品陳列用具を発案し(特開2001-70109号公報;特許文献3)、既に実用化されている。
【0003】
図14は、このような紙製フックの構成とその使用方法を示す斜視図である。フック51は、紙やバルカナイズドファイバ(セルロースを原料とした原紙を塩化亜鉛溶液中にて任意の厚さに積層させ、塩化亜鉛による繊維の膨潤作用を利用して自己接着させ、水洗、乾燥、圧搾、光沢付け等の工程を経て製造されており、繊維間が強固に結合した紙)等にて形成され、図14に示すように、鉤形のフック部52と抜け止め部53(53a,53b)とから構成されている。
【0004】
抜け止め部53は、フック部52の基部に一体的に形成され、前後にそれぞれ設けられている。フック51が取り付けられる包装紙54側には、粘着シート55が取り付けられており、包装紙54と粘着シート55には、フック51を取り付けるための係合孔56a,56bが設けられている。フック51は、一方の抜け止め部53(例えば53a)を係合孔56aに挿入し、その後、他方の抜け止め部53bを係合孔56bに挿入することにより、包装紙54に取り付けられる。包装紙54及び粘着シート55は、係合孔56a,56bに沿って折り曲げられる。包装紙54内には図示しない商品が収容され、フック51を用いて陳列棚等に吊り下げ展示される。
【0005】
一方、このようなフックは、従来、抜き型を備えたプレス装置によって成形されている。プレス装置には、ロール状に巻かれた材料用紙から帯板状の材料が供給され、雄型と雌型によって所定形状のフックが打ち抜かれる。ところが、フック表面に印刷やカラーシート,ホログラム等の貼付など(以下、印刷等と略記する)を施す場合、打ち抜き後のフックに個別に印刷等を行うのは、フックが小さく形状も複雑であるため難しい。このため、フック上に印刷等を行う場合には、予め印刷等を施した材料用紙を用いて、それをプレスで打ち抜き、所望形状のフックを形成している。
【特許文献1】特開平10-28630号公報
【特許文献2】特開平10-127443号公報
【特許文献3】特開2001-70109号公報
【特許文献4】特開2003-210290号公報
【特許文献5】特開2003-374647号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このように予め印刷等を行った材料用紙を打ち抜く方式では、打ち抜き工程の他に別途印刷等の工程が必要となり、工程数が増加しコストも倍増する。また、打ち抜き前に印刷等を行うと、例えばリサイクルマークのような特定のマークを印刷するような場合には、打ち抜き時にマークの位置あわせが必要となる。すなわち、光電管等を用いた位置合わせ装置がプレス装置に必要となり、装置コストが増大すると共に、時間当たりの製造数も減少し製品単価もアップする。このため、前述のようなフックには印刷等は余り行われていないのが現状である。
【0007】
その一方、近年、商品パッケージにもデザイン性が要求されており、デザイン的な側面からもフックに種々の印刷等を施すことが求められている。このため、フックに対するデザイン面での要望が強くなり、コストアップを招来することなく、印刷等を施したフックを製造する方法が求められていた。また、フックの素材として、バルカナイズドファイバを用いた場合、一見するとそれが合成樹脂であるようにも見えるため、消費者が紙製品であることを認識できないおそれがある。この場合、消費者がフックを合成樹脂製と見間違うことは、フックを紙製とした意義を損なうものであり、フックが紙製である旨を表示するマークの印刷が強く望まれていた。
【0008】
本発明の目的は、印刷等を施した商品吊り下げ具を、コストアップを招来することなく製造することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の商品吊り下げ具の製造方法は、商品を支持部材に吊り下げるための商品吊り下げ具の製造方法であって、前記商品吊り下げ具を形成する材料部材に所定の表示を形成するための印刷工程と、前記印刷工程の後に同一装置内で実施され、前記商品吊り下げ具の外形を打ち抜き形成する成形工程とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明にあっては、従来、別々の2工程が必要であった印刷等を施した商品吊り下げ具を1装置内にて製造することができる。従って、コストアップを招来することなく、そのような商品吊り下げ具を生産できる。また、商品吊り下げ具が紙製であることを示すマーク等も低コストで印刷でき、消費者に各種情報を確実に伝達できる。
【0011】
前記商品吊り下げ具の製造方法において、前記商品吊り下げ具を、左右方向が前記材料部材の長手方向に来る形態で打ち抜き形成すると共に、前記材料部材の長手方向に沿って帯状のホログラム又はカラーシートを貼着するようにしても良い。これにより、例えば、商品吊り下げ具の上部や上端のみに着色等を施こすことが可能となる。
【0012】
本発明の商品吊り下げ具の製造装置は、商品を支持部材に吊り下げるための商品吊り下げ具の製造装置であって、前記商品吊り下げ具を形成する材料部材から前記商品吊り下げ具の外形を打ち抜き形成する成形型と、前記成形型内に配置され、前記商品吊り下げ具の外形を形成するダイス孔が設けられた下型と、前記成形型内において前記下型の上方に配置され、前記ダイス孔に挿入可能なポンチを備える上型とを備え、前記ポンチが前記ダイス孔内に進入したとき、前記ポンチ先端部が前記下型の底面位置以下の位置に到達するように構成しても良い。
【0013】
本発明にあっては、ポンチがダイス孔内に進入する際、ポンチ先端部は下型の底面位置以下の位置に到達する。従って、ポンチによって打ち抜かれた商品吊り下げ具は、打ち抜き後、ダイス孔に滞留せず速やかに孔外に離脱する。このため、ダイス孔内に商品吊り下げ具が滞留するのを防止でき、商品吊り下げ具同士の密着による裏写りが回避され、歩留まりが向上し製造コストの低減が図られる。
【0014】
本発明の他の商品吊り下げ具の製造装置は、商品を支持部材に吊り下げるための商品吊り下げ具の製造装置であって、前記商品吊り下げ具を形成する材料部材から前記商品吊り下げ具の外形を打ち抜き形成する成形型と、前記成形型内に配置され、前記商品吊り下げ具の外形を形成するダイス孔が設けられた下型と、前記成形型内において前記下型の上方に配置され、前記ダイス孔に挿入可能なポンチを備える上型と、前記下型の前記ダイス孔の下部に設けられ、前記ダイス孔の上部よりも内寸が大きく形成された拡寸部とを有することを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、ダイス孔の下部に設けられた拡寸部は、ダイス孔の上部よりも内寸が大きいので、ポンチによって打ち抜かれた商品吊り下げ具は、打ち抜き後、ダイス孔に滞留せず速やかに孔外に離脱する。従って、ダイス孔内に商品吊り下げ具が滞留するのを防止でき、商品吊り下げ具同士の密着による裏写りが回避され、歩留まりが向上し製造コストの低減が図られる。
【0016】
前記商品吊り下げ具の製造装置において、前記拡寸部を、前記ポンチが前記ダイス孔内に進入したとき、前記ポンチの先端部が到達する位置以上の部位から形成しても良い。
【0017】
本発明の他の商品吊り下げ具の製造装置は、商品を支持部材に吊り下げるための商品吊り下げ具の製造装置であって、前記商品吊り下げ具を形成する材料部材から前記商品吊り下げ具の外形を打ち抜き形成する成形型と、前記成形型が載置される台座上に凹設され、前記成形型の下方に配置される製品回収孔と、前記製品回収孔の下方に形成され、隔壁によって複数の孔部に隔離された導入孔と、前記隔壁上に配置され、前記隔壁上面を覆い前記成形型の底面に対向する曲面部を備えるガイドカバーとを有することを特徴とする。
【0018】
本発明にあっては、導入孔を隔離する隔壁上に、隔壁上面を覆い成形型の底面に対向する曲面部を備えたガイドカバーを配置し、成形型にて打ち抜かれた商品吊り下げ具をガイドカバーによって導入孔内に導く。このため、製品回収孔内に商品吊り下げ具が堆積せず、商品吊り下げ具は出来上がり次第、次々に導入孔に導入される。従って、商品吊り下げ具の堆積により成形型が詰まってしまうことがなく、装置の無用な停止や型の破損を防止できる。
【0019】
前記商品吊り下げ具の製造装置において、前記ガイドカバーを、前記隔壁に対し若干の遊びを持って取り付けるようにしても良い。これにより、成形型の振動によってガイドカバーもまた振動し、ガイドカバー頂上に乗り上げた状態で導入孔内に落ちなかった商品吊り下げ具も、この振動によって揺らされ導入孔内に落下する。
【0020】
本発明の他の商品吊り下げ具の製造装置は、商品を支持部材に吊り下げるための商品吊り下げ具の製造装置であって、前記商品吊り下げ具を形成する材料部材から前記商品吊り下げ具の外形を打ち抜き形成する成形型と、前記成形型が載置される台座内に形成され、前記成形型の下方に形成される製品回収孔と連通し、前記製品回収孔内に落下した前記商品吊り下げ具を当該製造装置外へ排出するための製品排出孔と、前記製品排出孔に取り付けられ、前記製品回収孔内に落下した前記商品吊り下げ具が導入される排出トレイと、前記排出トレイ上に配置され、波形形状に屈曲形成されると共にその凸部が上下方向に延伸するトレイカバーとを有することを特徴とする。
【0021】
本発明にあっては、排出トレイ上に、波形形状に屈曲形成されると共にその凸部が上下方向に延伸するトレイカバーを配置し、成形型にて打ち抜かれた商品吊り下げ具をこのトレイカバー上にて受け止める。商品吊り下げ具は、トレイカバー上の凸部先端部と線接触し、装置の振動に伴ってトレイカバー上を下方に移動する。従って、容易に商品吊り下げ具が排出されると共に、商品吊り下げ具の印刷部がトレイカバーと平面的に擦れないため、印刷部が汚損されにくく、付着インクによる他の商品吊り下げ具の汚損も防止できる。
【0022】
前記商品吊り下げ具の製造装置において、前記トレイカバーを、三角形が連続形成された断面形状を有する構成としても良い。
【発明の効果】
【0023】
本発明の商品吊り下げ具の製造方法によれば、商品吊り下げ具を形成する材料部材に所定の表示を形成するための印刷工程と、印刷工程の後に実施される商品吊り下げ具の外形を打ち抜き形成する成形工程とを同一装置内で行うようにしたので、印刷等を施した商品吊り下げ具を低コストにて製造することが可能となる。
【0024】
本発明の商品吊り下げ具の製造装置によれば、商品吊り下げ具を形成する材料部材から商品吊り下げ具の外形を打ち抜き形成する成形型と、成形型内に配置され商品吊り下げ具の外形を形成するダイス孔が設けられた下型と、成形型内において下型の上方に配置され、ダイス孔に挿入可能なポンチを備える上型とを設けると共に、ポンチがダイス孔内に進入したときポンチ先端部が下型の底面位置以下の位置に到達するようにしたので、ポンチによって打ち抜かれた商品吊り下げ具は、打ち抜き後、ダイス孔に滞留せず速やかに孔外に離脱する。従って、ダイス孔内に商品吊り下げ具が滞留することを防止でき、ダイス孔内にて商品吊り下げ具同士が密着して印刷部の裏写りが発生するのを回避できる。このため、商品吊り下げ具の歩留まりが向上し製造コストの低減が図ることが可能となる。
【0025】
本発明の他の商品吊り下げ具の製造装置によれば、商品吊り下げ具を形成する材料部材から商品吊り下げ具の外形を打ち抜き形成する成形型と、成形型内に配置され商品吊り下げ具の外形を形成するダイス孔が設けられた下型と、成形型内において下型の上方に配置され、ダイス孔に挿入可能なポンチを備える上型とを設けると共に、下型の前記ダイス孔の下部に、ダイス孔の上部よりも内寸が大きく形成された拡寸部を設けたので、ポンチによって打ち抜かれた商品吊り下げ具は、打ち抜き後、ダイス孔に滞留せず速やかに孔外に離脱する。従って、ダイス孔内に商品吊り下げ具が滞留することを防止でき、ダイス孔内にて商品吊り下げ具同士が密着して印刷部の裏写りが発生するのを回避できる。このため、商品吊り下げ具の歩留まりが向上し製造コストの低減が図ることが可能となる。
【0026】
本発明の他の商品吊り下げ具の製造装置によれば、商品吊り下げ具を形成する材料部材から商品吊り下げ具の外形を打ち抜き形成する成形型と、成形型が載置される台座上に凹設され、成形型の下方に配置される製品回収孔と、製品回収孔の下方に形成され、隔壁によって複数の孔部に隔離された導入孔とを設けると共に、導入孔を隔離する隔壁上に隔壁上面を覆い成形型の底面に対向する曲面部を備えたガイドカバーを配置したので、成形型にて打ち抜かれた商品吊り下げ具はこのガイドカバーによって導入孔内に導かれ、製品回収孔内に商品吊り下げ具が堆積するのを防止できる。従って、商品吊り下げ具の堆積により成形型が詰まってしまうことがなく、装置の停止や型の破損を防止することが可能となる。
【0027】
本発明の他の商品吊り下げ具の製造装置によれば、商品吊り下げ具を形成する材料部材から商品吊り下げ具の外形を打ち抜き形成する成形型と、成形型が載置される台座内に形成され、成形型の下方に形成される製品回収孔と連通し、製品回収孔内に落下した商品吊り下げ具を当該製造装置外へ排出するための製品排出孔と、製品排出孔に取り付けられ、製品回収孔内に落下した前記商品吊り下げ具が導入される排出トレイとを設けると共に、この排出トレイ上に、波形形状に屈曲形成されその凸部が上下方向に延伸するトレイカバーを配置したので、成形型にて打ち抜かれた商品吊り下げ具をこのトレイカバー上にて線接触状態で受け止め、装置外へと排出することができる。従って、容易に商品吊り下げ具を排出できると共に、商品吊り下げ具の印刷部がトレイカバーと平面的に擦れて印刷部が汚損されるのを防止することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例であるフック製造装置1の構成を示す説明図である。本発明によるフック製造方法は図1のフック製造装置1にて実施され、図2に示したような紙製のフック(商品吊り下げ具)10が製造される。図1のフック製造装置1は大別すると5つの部分からなり、図1において右側から、用紙供給部2、印刷部3、プレス部4、用紙排出部5及び排紙回収部6が設けられている。フック製造装置1では、用紙供給部2から材料用紙(材料部材)11が供給され、印刷部3にて適宜印刷が行われた後、プレス部4にてフック10が打ち抜かれる。そして、フック10が打ち抜かれた材料用紙11は、用紙排出部5から送り出され、排紙回収部6にて巻き取られて回収される。
【0029】
用紙供給部2には、フックの材料用紙11がセットされる。材料用紙11は、通常、ロール状に成形されており、0.5〜1.0mm程度の厚さの帯状の紙やバルカナイズドファイバが例えば280m巻装されている。印刷部3は、材料用紙11に対し、図2に示すような「紙製」である旨や、各種模様、色彩等の所定の表示を印刷する。なお、フック10の色彩や模様に関しては、材料用紙11そのものをカラーペーパーとしたり、材料用紙11にカラーシートや模様を描いたフィルムなどを貼付したりしてそれらを表現することもできる。また、フック10が無地の場合、印刷部3では特に作業は行わない。
【0030】
プレス部4では、材料用紙11からフック10が打ち抜かれる。図3は、プレス部4の概要を示す説明図である。図3に示すように、プレス部4には、鋳物製の台座20上に成形型12が設置されている。成形型12には上型13と下型14が取り付けられており、それぞれ、上型ホルダ15,下型ホルダ16に固定されている。上型ホルダ15は、ガイドポスト17に沿って上下に移動可能に設置されている。上型13は雄型、下型14は雌型となっており、上型13が下降すると、上型13のポンチ18が下型14のダイス孔19に挿入される。これにより、ダイス孔19上に配置された材料用紙11が打ち抜かれ、図2のようなフック10が成形される。
【0031】
台座20には、下型ホルダ16の下方に、製品回収孔21が形成されており、打ち抜かれたフック10はその中に落下する。製品回収孔21の下には導入孔22が設けられており、導入孔22は、装置の製品排出孔23と連通している。製品回収孔21に落下したフック10は、導入孔22から製品排出孔23に至り、製品排出孔23に取り付けられた排出トレイ24から装置外へと排出される。排出トレイ24には案内板25が取り付けられており、排出トレイ24から排出されたフック10は、案内板25を介して製品回収箱26に集められる。
【0032】
フック10が打ち抜かれた後の材料用紙11は、用紙排出部5から装置本体外へと送り出される。図4は、プレス部4にてフック10が打ち抜かれた後の材料用紙11の状態を示す平面図である。材料用紙11は、図4に示すように、2個のフック10が組み合わされた形で打ち抜かれる。上下型13,14には、ポンチ18及びダイス孔19が2個ずつ設けられており、材料用紙11を順送しつつ、フック10を打ち抜く。すなわち、まず図4のフックAが打ち抜かれた後、次位置にてフックBが打ち抜かれ、材料用紙11が図4のような状態となる。
【0033】
装置本体外には、排紙回収部6が設置されており、フック10が打ち抜かれた後の材料用紙11はそこに巻き取られて回収される。排紙回収部6では、回転軸27に固定された円板28と芯金29が設けられている。回転軸27は、筐体31内に収容されたモータ(図示せず)によって、プレス部4における用紙順送タイミングに合わせて回転駆動される。芯金29には材料用紙11の一端が固定され、フック打ち抜き後の材料用紙11が巻き取られる。巻き取られた材料用紙11は円板28にて支持される。
【0034】
このように、フック製造装置1によれば、印刷工程と打ち抜き工程(成形工程)を1つの装置内で行うことができるが、この様な装置は、従来、紙シール等の製造に使用されている。そこでは、シール紙に剥離紙が貼付された材料用紙を使用し、シール紙に印刷を施すと共に、プレスにてシール紙のみを型抜きして所定形状のシールを製造していた。ところが、シール製造の場合は、プレスにて剥離紙は切断せず、シール紙のみ(厚さ0.05mm程度)を型抜きすることから、プレスの押圧力は比較的小さい。これに対し、フック10を製造する場合には、バルカナイズドファイバのような厚く硬い材料(厚さ0.5mm程度)を打ち抜かなければならず、大きなプレス押圧力が必要となり、シール製造装置はフックの製造には適さないと考えられていた。
【0035】
本発明者は、印刷工程と打ち抜き工程を1つの装置内で行い得るという装置の特色を重視し、従来、全く想定されてなかった硬質部材の打ち抜きを図1のようなフック製造装置1にて実施した。そして、型構造に工夫を加えるなどの試行錯誤の上、それまでフック製造には全く用いられていなかったシール製造装置を使用して、印刷を施したフック10の製造を同一装置内にて可能とした。従来、印刷等を施したフックは、前述のように、別々の2工程や高価な設備が必要であったが、当該フック製造装置1では、特別な設備を加えることなく、それを1装置内にて製造することができる。このため、コストアップを招来することなく、印刷等を施したフックを量産することが可能となる。また、図2に示すようなフックが紙製であることを示すマーク等も低コストで印刷でき、フックが紙製であることなど、消費者に各種情報を確実に伝達することが可能となる。
【0036】
以下、当該フック製造装置1に固有の特徴について説明する。図5は従来のシール製造装置の型構造を示す説明図、図6はフック製造装置1の成形型12の型構造を示す説明図である。従来の金型では、図5(a)〜(c)の一連の動作によって、材料用紙11が打ち抜かれ、フック10がダイス孔19内に成形される。ところが、図5に示すように、ダイス孔19が同一孔径で直線状に形成されているため、打ち抜かれたフック10はダイス孔19に留まり、その後の打ち抜き動作によって次々とダイス孔19内に溜まって行く。ダイス孔19内に滞留したフック10は、上方から次々とポンチ18によって押圧され密着する。このように打ち抜き直後のフック10が押圧され密着すると、一方のフック10の印刷部が他方に密着し、印刷部分が転写され裏写りするおそれがある。印刷が裏写りしたフック10は商品価値が無く、不良品とせざるを得ず、歩留まりが悪くなりコストアップの原因となる。
【0037】
そこで、本発明者は、下型14の厚さを従来の半分とし、打ち抜き直後のフック10がダイス孔19内に貯留しないよう構成を試みた。つまり、図6(a)に一点鎖線にて示した程度の厚さに下型14を形成し、ポンチ18がダイス孔19内に進入したとき、その先端部18aが下型14の底面14aと同位置かそれよりも下に来るよう構成した。これにより、ポンチ18によって打ち抜かれたフック10は、打ち抜き後速やかにダイス孔19から離脱する。従って、ダイス孔19内にフック10が滞留するのを防止でき、フック10同士の密着による裏写りも回避される。このため、フック10の歩留まりが向上し製造コストも低減する。
【0038】
一方、下型14の厚さを半分にすると、型の耐久性が低下するおそれがある。このため、当該フック製造装置1では、フック10の滞留を防止しつつ型の耐久性を確保すべく、型の厚みは従来通りとし、ダイス孔19の下半分の内寸をテーパ状に拡大する構成を採用した。図6(a)に示すように、ここでは、ダイス孔19の下部にテーパ部(拡寸部)32が形成されている。テーパ部32は、ダイス孔19内にポンチ18が進入したとき、その先端部が到達する位置かそれよりやや上方から形成され、下型14の底面14aまで延在している。
【0039】
テーパ部32の内寸は、ダイス孔19の上部の内寸よりも大きく形成されている。すなわち、テーパ部32の内寸は、フック10の外形寸法よりも大きくなっている。このため、ポンチ18によって打ち抜かれたフック10は、テーパ部32まで押し込まれると、ダイス孔19の内周による拘束が解かれ、図6(c)に示すように、ダイス孔19から離脱する。従って、次回の打ち抜き処理が行われるときには、図6(d)に示すように、ダイス孔19には前回打ち抜き時のフック10は滞留しておらず、ダイス孔19内に新しいフック10が単独で打ち抜かれる。
【0040】
これにより、ダイス孔19内にはフック10が滞留せず、製品同士の密着による裏写りを防止できる。また、下型14は従来の金型と同様の厚みがあるため、耐久性も確保される。なお、パンチ圧に応じて下型14の厚さを適宜変更できることは言うまでもなく、その際もダイス孔19にテーパ部32を設けることにより、型の厚みが増大してもフック10の滞留を防止することができる。
【0041】
次に、ダイス孔19から離脱したフック10は、前述のように、製品回収孔21から導入孔22内に落下する。図7は従来の製品回収孔21及び導入孔22の構成を示す説明図、図8は図7の製品回収孔21及び導入孔22の平面図である。図7,8に示すように、製品回収孔21は台座20上に凹設された角孔であり、その下部に導入孔22が形成されている。導入孔22は芯金35によって複数の孔部22aに隔離され、田の字形に6個設けられている。
【0042】
このような形態の製品回収孔21では、型構造上、フック10は製品回収孔21のほぼ同じ位置(ダイス孔19の直下)に落下する。このため、連続してフック10が成形されると、フック10は平面的な形態であることも相俟って、図7に示すように、製品回収孔21のある位置にフック10が堆積する場合がある。このように、フック10がダイス孔19の直下に堆積すると、やがてそれが下型14の底面14aに達し、ダイス孔19の下方にフック10が詰まってしまうおそれがある。ダイス孔19がフック10によって全く詰まってしまうと、ポンチ18がダイス孔19に進入できなくなり、それ以上フック10を打ち抜けず機械の運転が停止してしまうのみならず、最悪の場合、型が破損するおそれがある。
【0043】
そこで、当該フック製造装置1では、打ち抜かれたフック10が製品回収孔21に堆積しないように、導入孔22の周囲にガイドカバー33を取り付けると共に、装置の振動を利用してカバー上のフック10を導入孔22に落としフック堆積による不具合を解消している。図9はフック製造装置1における製品回収孔21及び導入孔22の構成を示す説明図、図10は図9の製品回収孔21及び導入孔22の平面図、図11はガイドカバー33の作用を示す説明図である。ガイドカバー33は、金属又は合成樹脂にて形成され、上面が曲面を為し断面がU字状に形成されたカバー部34を有している。
【0044】
図9,10に示すように、ガイドカバー33は製品回収孔21内に配置され、導入孔22の周囲に設けられた隔壁35に被せられる。カバー部34は、当該実施例では、図10における縦方向の2個が連結された形となっている。すなわち、ガイドカバー33は、図10の縦方向に配置されカバー部34が2個連設されたガイドカバー33aと、図10の横方向に配置され単独のカバー部34からなるガイドカバー33bとから構成されている。カバー部34は、隔壁35に対してやや遊びを持った状態で取り付けられ、プレス部4における打ち抜き動作の振動により、ガイドカバー33もまた振動する。
【0045】
この場合、ガイドカバー33の縦横のカバー部34を全て一体に形成すると、ガイドカバー33が隔壁35によって拘束されて機械の振動が伝わりにくくなり、カバー上のフック10が落ちにくい。このため、当該実施例では、ガイドカバー33を縦方向と横方向の2つのピース(33a,33b)に分け、隔壁35上にてガイドカバー33が振動し易いように構成している。なお、前述の場合には、縦方向のカバー部34を連設型としたが、横方向を連設型としても良い。また、カバー部34をL字型に連設することも可能である。さらに、各隔壁35ごとに個別にガイドカバー33(カバー部34)を配しても良いが、カバー配置作業の手間と、振動効率との兼ね合いからすると、隣接する2個を連接させる方が好ましい。
【0046】
このようにガイドカバー33を導入孔22に取り付けると、カバー部34は隔壁35の上端部を覆い、カバー部上面の曲面部36は下型14の底面14aに対向するように配置される。成形型12にて打ち抜かれたフック10は、図11に示すように、曲面部36上に落下し、フック10はガイドカバー33によって導入孔22へ導かれる。なお、カバー部34の頂上部に乗ってそのまま導入孔22内に落ちなかったフック10も、プレス時の振動により、カバー部34上にて揺らされて導入孔22内に落下する。
【0047】
また、製品回収孔21内にガイドカバー33を配置することにより、打ち抜かれてダイス孔19から落下したフック10はガイドカバー33によって導入孔22へ導かれ、製品回収孔21内には堆積しない。すなわち、フック10は製品回収孔21内に留まることなく、完成次第、次々に導入孔22に落下し、製品排出孔23に送られる。従って、フック10の堆積によりダイス孔19が詰まってしまうことがなく、装置の無用な停止や型の破損を防止することが可能となる。
【0048】
一方、導入孔22から製品排出孔23に至ったフック10は、排出トレイ24を介して装置外へと排出される。図12は、製品排出孔23と排出トレイ24の構成を示す説明図である。当該フック製造装置1では、図12に示すように、排出トレイ24上に、波形に屈曲形成されたトレイカバー37が取り付けられている。トレイカバー37は合成樹脂又は金属にて形成され、三角形が連続形成された断面形状となっており、その凸部38が上下方向に延伸するように配置されている。導入孔22に導入されたフック10は、このトレイカバー37の凸部38上に落下する。
【0049】
ここで、排出トレイ24上にトレイカバー37を設置しないと、フック10は排出トレイ24上に直接落下する。排出トレイ24の底部は平面状に形成されているため、そこに平面状のフック10が落下すると、両平面が接触することになる。すると、フック10が排出トレイ24を滑り落ちて装置外に排出されにくくなり、製品同士が重なり合うおそれがある。製品が重なり合うと、前述同様の裏写りの問題が生じる。また、排出トレイ24上を滑り落ちるときに印刷部が擦れてしまい、印刷部が汚損するおそれもある。さらに、排出トレイ24上に印刷インクが付着すると、他のフック10を汚損する可能性があり、このような汚損フックは不良品となるため歩留まりが低下する。
【0050】
これに対し、当該フック製造装置1では、排出トレイ24上にトレイカバー37が設置されているため、フック10はトレイカバー37上に落下し、その凸部38の先端部と線接触する。このため、フック10は、装置の振動に伴ってトレイカバー37上を跳ねるように落ちて装置外へと排出される。従って、容易にフックの排出が行われると共に、印刷部がトレイカバー37と平面的に擦れないため、印刷部が汚損されにくく、付着インクによるフック汚損も防止できる。
【0051】
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、材料用紙11の種類や寸法、印刷形態等は前述の例には限定されず、種々の材料や形態を採用できる。また、フック10の打ち抜き方向は、図4のようにフック上下方向が材料用紙11の長手方向に来る形態には限定されず、例えば、図13のように、フック左右方向が材料用紙11の長手方向に来る形態でも良い。この場合、例えば、図13に斜線にて示した部分に、帯状のカラーシート39やホログラム等を長手方向に沿って貼着した材料用紙11によってフック10を成形することにより、上部のみに着色等を施したフック10を形成することが可能となる。また、図13よりも幅の狭い帯状のホログラムやカラーシート等を2本長手方向に沿って貼着した材料用紙11を用いることにより、フック上端部のみをあたかも帽子を被せたように着色等することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の一実施例であるフック製造装置の構成を示す説明図である。
【図2】フックの一例を示す説明図である。
【図3】図1のフック製造装置におけるプレス部の概要を示す説明図である。
【図4】プレス部にてフックが打ち抜かれた後の材料用紙の状態を示す平面図である。
【図5】従来のシール製造装置の型構造を示す説明図である。
【図6】図1のフック製造装置における成形型の型構造を示す説明図である。
【図7】従来のフック製造装置における製品回収孔及び導入孔の平面図である。
【図8】図7の製品回収孔及び導入孔の平面図である。
【図9】図1のフック製造装置における製品回収孔及び導入孔の構成を示す説明図である。
【図10】図9の製品回収孔及び導入孔の平面図である。
【図11】ガイドカバーの作用を示す説明図である。
【図12】図1のフック製造装置における製品排出孔と排出トレイの構成を示す説明図である。
【図13】フックの打ち抜き形態の一変形例を示す説明図である。
【図14】フックの使用状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0053】
1 フック製造装置
2 用紙供給部
3 印刷部
4 プレス部
5 用紙排出部
6 排紙回収部
10 フック
11 材料用紙
12 成形型
13 上型
14 下型
14a 底面
15 上型ホルダ
16 下型ホルダ
17 ガイドポスト
18 ポンチ
18a 先端部
19 ダイス孔
20 台座
21 製品回収孔
22 導入孔
22a 孔部
23 製品排出孔
24 排出トレイ
25 案内板
26 製品回収箱
27 回転軸
28 円板
29 芯金
31 筐体
32 テーパ部
33,33a,33b ガイドカバー
34 カバー部
35 隔壁
36 曲面部
37 トレイカバー
38 凸部
39 カラーシート
51 フック
52 フック部
53,53a,53b 抜け止め部
54 包装紙
55 粘着シート
56a,56b 係合孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を支持部材に吊り下げるための商品吊り下げ具の製造方法であって、
前記商品吊り下げ具を形成する材料部材に所定の表示を形成するための印刷工程と、
前記印刷工程の後に同一装置内で実施され、前記商品吊り下げ具の外形を打ち抜き形成する成形工程とを有することを特徴とする商品吊り下げ具の製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の商品吊り下げ具の製造方法において、前記商品吊り下げ具は、左右方向が前記材料部材の長手方向に来る形態で打ち抜き形成されると共に、前記材料部材の長手方向に沿って帯状のホログラム又はカラーシートを貼着することを特徴とする商品吊り下げ具の製造方法。
【請求項3】
商品を支持部材に吊り下げるための商品吊り下げ具の製造装置であって、
前記商品吊り下げ具を形成する材料部材から、前記商品吊り下げ具の外形を打ち抜き形成する成形型と、
前記成形型内に配置され、前記商品吊り下げ具の外形を形成するダイス孔が設けられた下型と、
前記成形型内において前記下型の上方に配置され、前記ダイス孔に挿入可能なポンチを備える上型とを備え、
前記ポンチは、前記ポンチが前記ダイス孔内に進入したとき、前記ポンチの先端部が前記下型の底面位置以下の位置に到達することを特徴とする商品吊り下げ具の製造装置。
【請求項4】
商品を支持部材に吊り下げるための商品吊り下げ具の製造装置であって、
前記商品吊り下げ具を形成する材料部材から、前記商品吊り下げ具の外形を打ち抜き形成する成形型と、
前記成形型内に配置され、前記商品吊り下げ具の外形を形成するダイス孔が設けられた下型と、
前記成形型内において前記下型の上方に配置され、前記ダイス孔に挿入可能なポンチを備える上型と、
前記下型の前記ダイス孔の下部に設けられ、前記ダイス孔の上部よりも内寸が大きく形成された拡寸部とを有することを特徴とする商品吊り下げ具の製造装置。
【請求項5】
請求項4記載の商品吊り下げ具の製造装置において、前記拡寸部は、前記ポンチが前記ダイス孔内に進入したとき、前記ポンチの先端部が到達する位置以上の部位から形成されることを特徴とする商品吊り下げ具の製造装置。
【請求項6】
商品を支持部材に吊り下げるための商品吊り下げ具の製造装置であって、
前記商品吊り下げ具を形成する材料部材から、前記商品吊り下げ具の外形を打ち抜き形成する成形型と、
前記成形型が載置される台座上に凹設され、前記成形型の下方に配置される製品回収孔と、
前記製品回収孔の下方に形成され、隔壁によって複数の孔部に隔離された導入孔と、
前記隔壁上に配置され、前記隔壁上面を覆い前記成形型の底面に対向する曲面部を備えるガイドカバーとを有することを特徴とする商品吊り下げ具の製造装置。
【請求項7】
請求項6記載の商品吊り下げ具の製造装置において、前記ガイドカバーは、前記隔壁に対し若干の遊びを持って取り付けられることを特徴とする商品吊り下げ具の製造装置。
【請求項8】
商品を支持部材に吊り下げるための商品吊り下げ具の製造装置であって、
前記商品吊り下げ具を形成する材料部材から、前記商品吊り下げ具の外形を打ち抜き形成する成形型と、
前記成形型が載置される台座内に形成され、前記成形型の下方に形成される製品回収孔と連通し、前記製品回収孔内に落下した前記商品吊り下げ具を当該製造装置外へ排出するための製品排出孔と、
前記製品排出孔に取り付けられ、前記製品回収孔内に落下した前記商品吊り下げ具が導入される排出トレイと、
前記排出トレイ上に配置され、波形形状に屈曲形成されると共にその凸部が上下方向に延伸するトレイカバーとを有することを特徴とする商品吊り下げ具の製造装置。
【請求項9】
請求項8記載の商品吊り下げ具の製造装置において、前記トレイカバーは、三角形が連続形成された断面形状を有することを特徴とする商品吊り下げ具の製造装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2006−175556(P2006−175556A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−371517(P2004−371517)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【出願人】(593187364)ト−タルプリント豊工業株式会社 (15)
【Fターム(参考)】