商品移送用コンベヤ装置
【課題】搬送ビームの下面に対するコンベヤベルトの固締を改善する商品移送用コンベヤ装置を提供する。
【解決手段】商品移送コンベヤ装置は、偏向ドラムにより施設両端部にて案内する無端コンベヤベルト1を有する。このベルトは搬送ベルトの下面に固締してあり、この搬送ビーム2はコンベヤベルトの移動方向を横断する方向に配向し、コンベヤの移動方向に互いに一定距離に配置してある。走行ローラ5,5aが、いずれの場合も搬送ビームの側方端部に対し装着してある。この走行ローラは、コンベヤベルトの前進ストランドと後退ストランドに沿って配置した二対の搬送ロープ6,6a又は搬送レール上を転動する。少なくとも或る種の搬送ビームの場合に、弾性材料からなる封止帯片3を搬送ビームの下面とコンベヤベルトの上面との間に配設する。
【解決手段】商品移送コンベヤ装置は、偏向ドラムにより施設両端部にて案内する無端コンベヤベルト1を有する。このベルトは搬送ベルトの下面に固締してあり、この搬送ビーム2はコンベヤベルトの移動方向を横断する方向に配向し、コンベヤの移動方向に互いに一定距離に配置してある。走行ローラ5,5aが、いずれの場合も搬送ビームの側方端部に対し装着してある。この走行ローラは、コンベヤベルトの前進ストランドと後退ストランドに沿って配置した二対の搬送ロープ6,6a又は搬送レール上を転動する。少なくとも或る種の搬送ビームの場合に、弾性材料からなる封止帯片3を搬送ビームの下面とコンベヤベルトの上面との間に配設する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏向ドラムにより装置両端部にて案内されるコンベヤベルトで、その移動方向を横断する方向に配向した搬送ビームの下面に固締したコンベヤベルトを備える商品移送用コンベヤ装置に関するものである。搬送ビームは、コンベヤベルトの移動方向に互いに一定距離に離間させてある。走行ローラが、いずれの場合も搬送ビームの二つの側方端部に装着してある。走行ローラは、コンベヤベルトの前進ストランドと後退ストランドとに宛がって装置沿いに配設した二対の搬送ロープ又は搬送レール上を転動する。
【0002】
(関連出願)
本出願の原出願は、2007年7月24日出願のオーストリア特許出願公開第1171/2007号に基づく米国特許法第119条による優先権を主張するものであり、この先願はその全体を本願明細書に取り込むものとする。
【背景技術】
【0003】
この種コンベヤ装置は、先の本出願人に譲渡された公開を経た米国登録特許(特許文献1)とその対応欧州特許出願(特許文献2)に公知である。そこでは、コンベヤベルトは搬送ビームの全長に亙りその中に複数のボルト螺子を配設した搬送ビームの下面に固締してあり、このボルト螺子を互いに一定距離に配置し、搬送ビームとコンベヤベルトに挿通させてある。コンベヤベルトは、それを補強し互いに近接配置した引っ張りロープをその長手方向に用いて設計してあるため、そうせずにコンベヤベルト内に螺子ベルトを係留する空間を配設する目的でコンベヤベルトの全幅に沿う何処かに引っ張りロープを配設する必要は全くない。この理由から、搬送ビームの全長に亙り、或いはコンベヤベルトの全幅に亙り、互いに比較的長い距離に配置する僅かな数の螺子ボルトしか配設することができない。
【0004】
しかしながら、搬送ビームに対するこの種のコンベヤベルトの固締は全ての要件を完全に満たすものではなく、何故ならコンベヤベルトはその負荷の結果としてコンベヤベルト上に位置する商品により個々の螺子ボルト間で搬送ビームの下面から持ち上げられ、かくしていずれの場合も螺子ボルト間で搬送ビームの下面とコンベヤベルトの上面との間にその中に搬送対象商品の一部が貫入する空隙を生ずるからである。搬送ビームに対するコンベヤベルトの絶え間なき移動の結果として、コンベヤベルトは結果的にこれらの位置において大幅に増大した摩耗にさらされる。
【0005】
【特許文献1】公開を経た米国登録特許第6,935,490B2号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第1452466A1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、これまでに公知の装置とこの汎用種の方法の前述の欠点を克服し、具体的には搬送ビームの下面に対するコンベヤベルトの固締を改善する商品移送用コンベヤ装置を提供することが、本発明の一つの目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述ならびに他の目的に鑑み、本発明によれば、商品を移送するコンベヤ装置が提供され、それは、コンベヤ装置内を前進ストランドと後退ストランドに沿って移動する無端コンベヤベルトと、コンベヤベルトの移動方向を横断する方向に配向されて離間する複数の搬送ビームで、前記コンベヤベルトを前記搬送ビームの下面に固締した前記搬送ビームと、いずれの場合も前記搬送ビームの側方端部に装着した走行ローラで、前記コンベヤベルトの前記前進ストランドと前記後退ストランドに沿って配置した二対の搬送ロープ又は搬送レール上を転動する前記走行ローラと、前記搬送ビームの少なくとも一部と前記コンベヤベルトの上面との間に配置した弾性材料からなる封止帯片とを備える。
【0008】
換言すれば、本発明の目的は、少なくとも或る種の搬送ビームの場合に、弾性材料からなる封止帯片を搬送ビームの下面と搬送帯片の上面との間に配設することで達成される。
【0009】
好ましくは、封止帯片の下面は接着剤による接着によりコンベヤベルトの上面に接続する。さらに、封止帯片の上面は接着剤による接着により搬送ビームの下面に接続することもできる。
【0010】
本発明の好適な実施形態によれば、複数の螺子ボルトを搬送ビームの全長に亙り配設し、それによってコンベヤベルトを搬送ビームに固締する。封止帯片を、介挿する。さらに、封止帯片は金属補強帯片を有する弾性材料から形成することができる。この場合、コンベヤベルトはその下面に溝用いて設計することができ、この溝を個々の搬送ビームに宛がい、コンベヤベルトの移動方向を横断する方向に配向し、その中に金属補強帯片を挿入する。さもなくば、補強帯片を個々の搬送ビームに対し係止する封止帯片の側に配置する。さらに、搬送ビームの下面といずれの場合もこれらに係止する補強帯片は互いに宛がった突片と溝を用いて設計でき、補強帯片内に突出する螺子ボルトを搬送ビーム内に配置することができる。
【0011】
本発明の特徴と考えられる他の特徴は、添付特許請求の範囲に記載してある。
【0012】
本発明は商品移送用のコンベヤ装置にて実施するとして例示し説明するが、それでもそれを図示の細部に限定する意図はなく、何故なら本発明の趣旨から逸脱することなく、かつ特許請求の範囲の等価物の範囲と領域内で様々な改変と構造的変形を施すことができるからである。
【0013】
しかしながら、本発明の構成ならびに動作方法は、その追加の目的ならびに利点と併せ、添付図面を読むときに具体的実施形態の下記の説明から最もよく理解されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
ここで、図面の各図を詳細に、先ず特にその図1を参照するに、商品を移送するコンベヤ装置内のコンベヤベルト1の一部が図示してある。コンベヤベルト1は、その二つの側方縁部に波形端部11が形成してあり、これがコンベヤベルトをコンベヤ装置両端部にて偏向ドラムにより案内できるようにしている。さらにこのことから明らかな如く、コンベヤベルト1は複数の補強ロープ12用いて構成してあり、このロープは互いに近接配置してあり、このお陰で前記コンベヤベルトは大きな搬送容量を有する。コンベヤベルト1はその移動方向に対し横断方向に延びる搬送ビーム2の下面に固締してあり、いずれの場合も弾性封止帯片3はコンベヤベルト1と搬送ビーム2との間に配置してある。搬送ビーム2に対するコンベヤベルト1の固締は、例えばコンベヤベルト1と搬送ビーム2とを挿通する螺子ボルト4により行われる。コンベヤベルト1と搬送ビーム2との間に配置した封止帯片3が、コンベヤベルト1と搬送ビーム2との間にいずれの場合も空隙が形成され、その中に搬送対象商品が貫入され、コンベヤベルト1が増大する摩耗にさらされる結果を伴なう状況を排除している。
【0015】
搬送ビーム2の両端に位置するのは走行ローラ5と5aであり、それらは一対の搬送ロープ6,6aか或いは搬送レールに沿って案内される。この場合、移送対象商品を積載したコンベヤベルト1のストランドとコンベヤベルト1の非積載ストランドの両方に、いずれの場合も一対の搬送ロープ6,6a又は搬送レールが宛がってあり、それに沿ってコンベヤベルト1は端末ステーション内に配置された偏向ドラム或いは駆動ドラム間を転動して移動する。
【0016】
側方波形端部11は搬送ビーム2用の陥凹11a用いて設計してあり、封止帯片3がコンベヤベルト1の上面に位置することは、図2と図3から明らかである。
【0017】
以下の説明は、コンベヤベルト1を搬送ビーム2に固締する仕方の詳細を扱うものである。
【0018】
図4は第1の例示実施形態を示すものであり、そこでは搬送ビーム2とコンベヤベルト1との間に位置する封止帯片3が接着剤による接着にてコンベヤベルト1と搬送ビーム2の両方に接続してある。封止帯片3の可撓性が、コンベヤベルト1と搬送ビーム2との間に空隙が一切形成できないよう保証し、その結果搬送ビーム2に対するコンベヤベルト1の固締が互いに距離を置いて配置した螺子ボルトによってのみ生じ、その結果先行技術に生じていた欠点が排除される。
【0019】
図5と図5Aと図5Bになる例示実施形態では、封止帯片3は接着剤による接着によりコンベヤベルト1へ接続してある。さらに、封止帯片3はいずれの場合も、搬送ビーム2に係止しそれらに接着剤により接着しない補強帯片31用いて設計してある。コンベヤベルト1と封止帯片3の搬送ビーム2への固締は、螺子ボルト4により行われる。この場合、螺子ボルト4は図1から見て取れるように互いにこの種距離に配置してある。
【0020】
図5と図5Aと図5Bになる例示実施形態は、螺子ボルト4の異なる設計において互いに異なり、この点で螺子ボルト4の上端はコンベヤベルト1により移送される搬送対象商品に起因する高い摩耗にさらされ、それ故にこれらの構造的形状は螺子ボルト4が搬送ビーム2の交換にそれが必要とされるや否や何時でも再度取り外しできるよう保証するよう選択しなければならない。
【0021】
コンベヤベルト1と搬送ビーム2との間の空隙の形成もまた、挿入された封止帯片3を用いたコンベヤベルト1の搬送ビーム2へのこの種の固締をせずに済む。螺子の接続にては、搬送ビーム2は簡単な方法でコンベヤベルト1から取り外すことができる。
【0022】
図6と図6Aになる搬送ビーム2に対しコンベヤベルト1を固締する第3の例示実施形態は、コンベヤベルト1の下面にグルーブ13が配設してある点で、図5、図5Aと図5Bになる例示実施形態とは異なるものであり、ここでは補強帯片32が配置してあり、この帯片によりコンベヤベルト1がコンベヤベルト1の全幅に亙り搬送ビーム2に対し押圧され、封止帯片3は螺子ボルト4により介挿され、この螺子ボルトが封止帯片3とコンベヤベルト1と補強帯片32とを挿通し、その結果コンベヤベルト1と搬送ビーム2との間の空隙の形成が同様に除外される。この場合もまた、封止帯片3は接着剤によりコンベヤベルト1に接着される。さらに、この場合、螺子ボルト4はそれらを何時でも取り外せるよう設計してある。
【0023】
図7と図7Aになる第4の実施形態では、コンベヤベルト1は同様に接着剤により封止帯片3に同様に接続される。さらに、接着剤によりに封止帯片3に接続した上面補強帯片31が搬送ビーム2に対向する封止帯片3の側に配置してある。図7によれば、上面補強帯片31はいずれの場合も鳩尾形断面切り込み溝34を用いて設計してあり、この溝内に搬送ビーム2から突出する鳩尾形断面突片24を貫入させ、その結果封止帯片3と結果的にはコンベヤベルト1を搬送ビーム2へ固締してある。
【0024】
図7Aになる例示実施形態では、補強帯片31は鳩尾形断面突片34a用いて設計し、搬送ビーム2は鳩尾形断面切り込み溝24a用いて設計してある。
【0025】
これら二つの設計のお陰で、コンベヤベルト1は簡単な仕方で搬送ビーム2へ取り外し可能に接続することができる。所与の配置安定性を達成すべく、螺子4aを搬送ビーム2に挿通し、補強帯片31内に配設された軸穴内へ突出させる。
【0026】
好適な実施形態では、搬送ビーム2は断面が六角形をなし、それらは中実本体として、すなわち筒状とせずに形成してある。その結果、それらは移送対象商品が引き起こす大きな摩耗の事態にあっても長期の動作寿命を持たせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】コンベヤ装置の一部を示す不等角投影図である。
【図2】図1になるコンベヤ装置のコンベヤベルトの一部の不等角投影図である。
【図3】本発明になるコンベヤベルトの一部の縦断面図である。
【図4】搬送ビームにコンベヤベルトを固締した第1の例示実施形態の断面図である。
【図5】図5は、搬送ビームにコンベヤベルトを固締する第2の例示実施形態の変形例を示す断面図である。
【図5A】図5Aは、搬送ビームにコンベヤベルトを固締する第2の例示実施形態の変形例を示す断面図である。
【図5B】図5Bは、搬送ビームにコンベヤベルトを固締する第2の例示実施形態の変形例を示す断面図である。
【図6】図6は、搬送ビームにコンベヤベルトを固締する第3の例示実施形態を示す断面図である。
【図6A】図6Aは、搬送ビームにコンベヤベルトを固締する第3の例示実施形態を示す断面図である。
【図7】図7は、搬送ビームにコンベヤベルトを固締する第4の例示実施形態を示す断面図である。
【図7A】図7Aは、搬送ビームにコンベヤベルトを固締する第4の例示実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0028】
1 搬送ベルト
2 搬送ビーム
3 封止帯片
4,4a 螺子ボルト
5,5a 走行ローラ
6,6a 搬送ロープ
11 波形端部
11a 陥凹
12 補強ロープ
24,34a 鳩尾形断面突片
24a,34 鳩尾形断面切り込み溝
31,32 補強帯片
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏向ドラムにより装置両端部にて案内されるコンベヤベルトで、その移動方向を横断する方向に配向した搬送ビームの下面に固締したコンベヤベルトを備える商品移送用コンベヤ装置に関するものである。搬送ビームは、コンベヤベルトの移動方向に互いに一定距離に離間させてある。走行ローラが、いずれの場合も搬送ビームの二つの側方端部に装着してある。走行ローラは、コンベヤベルトの前進ストランドと後退ストランドとに宛がって装置沿いに配設した二対の搬送ロープ又は搬送レール上を転動する。
【0002】
(関連出願)
本出願の原出願は、2007年7月24日出願のオーストリア特許出願公開第1171/2007号に基づく米国特許法第119条による優先権を主張するものであり、この先願はその全体を本願明細書に取り込むものとする。
【背景技術】
【0003】
この種コンベヤ装置は、先の本出願人に譲渡された公開を経た米国登録特許(特許文献1)とその対応欧州特許出願(特許文献2)に公知である。そこでは、コンベヤベルトは搬送ビームの全長に亙りその中に複数のボルト螺子を配設した搬送ビームの下面に固締してあり、このボルト螺子を互いに一定距離に配置し、搬送ビームとコンベヤベルトに挿通させてある。コンベヤベルトは、それを補強し互いに近接配置した引っ張りロープをその長手方向に用いて設計してあるため、そうせずにコンベヤベルト内に螺子ベルトを係留する空間を配設する目的でコンベヤベルトの全幅に沿う何処かに引っ張りロープを配設する必要は全くない。この理由から、搬送ビームの全長に亙り、或いはコンベヤベルトの全幅に亙り、互いに比較的長い距離に配置する僅かな数の螺子ボルトしか配設することができない。
【0004】
しかしながら、搬送ビームに対するこの種のコンベヤベルトの固締は全ての要件を完全に満たすものではなく、何故ならコンベヤベルトはその負荷の結果としてコンベヤベルト上に位置する商品により個々の螺子ボルト間で搬送ビームの下面から持ち上げられ、かくしていずれの場合も螺子ボルト間で搬送ビームの下面とコンベヤベルトの上面との間にその中に搬送対象商品の一部が貫入する空隙を生ずるからである。搬送ビームに対するコンベヤベルトの絶え間なき移動の結果として、コンベヤベルトは結果的にこれらの位置において大幅に増大した摩耗にさらされる。
【0005】
【特許文献1】公開を経た米国登録特許第6,935,490B2号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第1452466A1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、これまでに公知の装置とこの汎用種の方法の前述の欠点を克服し、具体的には搬送ビームの下面に対するコンベヤベルトの固締を改善する商品移送用コンベヤ装置を提供することが、本発明の一つの目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述ならびに他の目的に鑑み、本発明によれば、商品を移送するコンベヤ装置が提供され、それは、コンベヤ装置内を前進ストランドと後退ストランドに沿って移動する無端コンベヤベルトと、コンベヤベルトの移動方向を横断する方向に配向されて離間する複数の搬送ビームで、前記コンベヤベルトを前記搬送ビームの下面に固締した前記搬送ビームと、いずれの場合も前記搬送ビームの側方端部に装着した走行ローラで、前記コンベヤベルトの前記前進ストランドと前記後退ストランドに沿って配置した二対の搬送ロープ又は搬送レール上を転動する前記走行ローラと、前記搬送ビームの少なくとも一部と前記コンベヤベルトの上面との間に配置した弾性材料からなる封止帯片とを備える。
【0008】
換言すれば、本発明の目的は、少なくとも或る種の搬送ビームの場合に、弾性材料からなる封止帯片を搬送ビームの下面と搬送帯片の上面との間に配設することで達成される。
【0009】
好ましくは、封止帯片の下面は接着剤による接着によりコンベヤベルトの上面に接続する。さらに、封止帯片の上面は接着剤による接着により搬送ビームの下面に接続することもできる。
【0010】
本発明の好適な実施形態によれば、複数の螺子ボルトを搬送ビームの全長に亙り配設し、それによってコンベヤベルトを搬送ビームに固締する。封止帯片を、介挿する。さらに、封止帯片は金属補強帯片を有する弾性材料から形成することができる。この場合、コンベヤベルトはその下面に溝用いて設計することができ、この溝を個々の搬送ビームに宛がい、コンベヤベルトの移動方向を横断する方向に配向し、その中に金属補強帯片を挿入する。さもなくば、補強帯片を個々の搬送ビームに対し係止する封止帯片の側に配置する。さらに、搬送ビームの下面といずれの場合もこれらに係止する補強帯片は互いに宛がった突片と溝を用いて設計でき、補強帯片内に突出する螺子ボルトを搬送ビーム内に配置することができる。
【0011】
本発明の特徴と考えられる他の特徴は、添付特許請求の範囲に記載してある。
【0012】
本発明は商品移送用のコンベヤ装置にて実施するとして例示し説明するが、それでもそれを図示の細部に限定する意図はなく、何故なら本発明の趣旨から逸脱することなく、かつ特許請求の範囲の等価物の範囲と領域内で様々な改変と構造的変形を施すことができるからである。
【0013】
しかしながら、本発明の構成ならびに動作方法は、その追加の目的ならびに利点と併せ、添付図面を読むときに具体的実施形態の下記の説明から最もよく理解されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
ここで、図面の各図を詳細に、先ず特にその図1を参照するに、商品を移送するコンベヤ装置内のコンベヤベルト1の一部が図示してある。コンベヤベルト1は、その二つの側方縁部に波形端部11が形成してあり、これがコンベヤベルトをコンベヤ装置両端部にて偏向ドラムにより案内できるようにしている。さらにこのことから明らかな如く、コンベヤベルト1は複数の補強ロープ12用いて構成してあり、このロープは互いに近接配置してあり、このお陰で前記コンベヤベルトは大きな搬送容量を有する。コンベヤベルト1はその移動方向に対し横断方向に延びる搬送ビーム2の下面に固締してあり、いずれの場合も弾性封止帯片3はコンベヤベルト1と搬送ビーム2との間に配置してある。搬送ビーム2に対するコンベヤベルト1の固締は、例えばコンベヤベルト1と搬送ビーム2とを挿通する螺子ボルト4により行われる。コンベヤベルト1と搬送ビーム2との間に配置した封止帯片3が、コンベヤベルト1と搬送ビーム2との間にいずれの場合も空隙が形成され、その中に搬送対象商品が貫入され、コンベヤベルト1が増大する摩耗にさらされる結果を伴なう状況を排除している。
【0015】
搬送ビーム2の両端に位置するのは走行ローラ5と5aであり、それらは一対の搬送ロープ6,6aか或いは搬送レールに沿って案内される。この場合、移送対象商品を積載したコンベヤベルト1のストランドとコンベヤベルト1の非積載ストランドの両方に、いずれの場合も一対の搬送ロープ6,6a又は搬送レールが宛がってあり、それに沿ってコンベヤベルト1は端末ステーション内に配置された偏向ドラム或いは駆動ドラム間を転動して移動する。
【0016】
側方波形端部11は搬送ビーム2用の陥凹11a用いて設計してあり、封止帯片3がコンベヤベルト1の上面に位置することは、図2と図3から明らかである。
【0017】
以下の説明は、コンベヤベルト1を搬送ビーム2に固締する仕方の詳細を扱うものである。
【0018】
図4は第1の例示実施形態を示すものであり、そこでは搬送ビーム2とコンベヤベルト1との間に位置する封止帯片3が接着剤による接着にてコンベヤベルト1と搬送ビーム2の両方に接続してある。封止帯片3の可撓性が、コンベヤベルト1と搬送ビーム2との間に空隙が一切形成できないよう保証し、その結果搬送ビーム2に対するコンベヤベルト1の固締が互いに距離を置いて配置した螺子ボルトによってのみ生じ、その結果先行技術に生じていた欠点が排除される。
【0019】
図5と図5Aと図5Bになる例示実施形態では、封止帯片3は接着剤による接着によりコンベヤベルト1へ接続してある。さらに、封止帯片3はいずれの場合も、搬送ビーム2に係止しそれらに接着剤により接着しない補強帯片31用いて設計してある。コンベヤベルト1と封止帯片3の搬送ビーム2への固締は、螺子ボルト4により行われる。この場合、螺子ボルト4は図1から見て取れるように互いにこの種距離に配置してある。
【0020】
図5と図5Aと図5Bになる例示実施形態は、螺子ボルト4の異なる設計において互いに異なり、この点で螺子ボルト4の上端はコンベヤベルト1により移送される搬送対象商品に起因する高い摩耗にさらされ、それ故にこれらの構造的形状は螺子ボルト4が搬送ビーム2の交換にそれが必要とされるや否や何時でも再度取り外しできるよう保証するよう選択しなければならない。
【0021】
コンベヤベルト1と搬送ビーム2との間の空隙の形成もまた、挿入された封止帯片3を用いたコンベヤベルト1の搬送ビーム2へのこの種の固締をせずに済む。螺子の接続にては、搬送ビーム2は簡単な方法でコンベヤベルト1から取り外すことができる。
【0022】
図6と図6Aになる搬送ビーム2に対しコンベヤベルト1を固締する第3の例示実施形態は、コンベヤベルト1の下面にグルーブ13が配設してある点で、図5、図5Aと図5Bになる例示実施形態とは異なるものであり、ここでは補強帯片32が配置してあり、この帯片によりコンベヤベルト1がコンベヤベルト1の全幅に亙り搬送ビーム2に対し押圧され、封止帯片3は螺子ボルト4により介挿され、この螺子ボルトが封止帯片3とコンベヤベルト1と補強帯片32とを挿通し、その結果コンベヤベルト1と搬送ビーム2との間の空隙の形成が同様に除外される。この場合もまた、封止帯片3は接着剤によりコンベヤベルト1に接着される。さらに、この場合、螺子ボルト4はそれらを何時でも取り外せるよう設計してある。
【0023】
図7と図7Aになる第4の実施形態では、コンベヤベルト1は同様に接着剤により封止帯片3に同様に接続される。さらに、接着剤によりに封止帯片3に接続した上面補強帯片31が搬送ビーム2に対向する封止帯片3の側に配置してある。図7によれば、上面補強帯片31はいずれの場合も鳩尾形断面切り込み溝34を用いて設計してあり、この溝内に搬送ビーム2から突出する鳩尾形断面突片24を貫入させ、その結果封止帯片3と結果的にはコンベヤベルト1を搬送ビーム2へ固締してある。
【0024】
図7Aになる例示実施形態では、補強帯片31は鳩尾形断面突片34a用いて設計し、搬送ビーム2は鳩尾形断面切り込み溝24a用いて設計してある。
【0025】
これら二つの設計のお陰で、コンベヤベルト1は簡単な仕方で搬送ビーム2へ取り外し可能に接続することができる。所与の配置安定性を達成すべく、螺子4aを搬送ビーム2に挿通し、補強帯片31内に配設された軸穴内へ突出させる。
【0026】
好適な実施形態では、搬送ビーム2は断面が六角形をなし、それらは中実本体として、すなわち筒状とせずに形成してある。その結果、それらは移送対象商品が引き起こす大きな摩耗の事態にあっても長期の動作寿命を持たせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】コンベヤ装置の一部を示す不等角投影図である。
【図2】図1になるコンベヤ装置のコンベヤベルトの一部の不等角投影図である。
【図3】本発明になるコンベヤベルトの一部の縦断面図である。
【図4】搬送ビームにコンベヤベルトを固締した第1の例示実施形態の断面図である。
【図5】図5は、搬送ビームにコンベヤベルトを固締する第2の例示実施形態の変形例を示す断面図である。
【図5A】図5Aは、搬送ビームにコンベヤベルトを固締する第2の例示実施形態の変形例を示す断面図である。
【図5B】図5Bは、搬送ビームにコンベヤベルトを固締する第2の例示実施形態の変形例を示す断面図である。
【図6】図6は、搬送ビームにコンベヤベルトを固締する第3の例示実施形態を示す断面図である。
【図6A】図6Aは、搬送ビームにコンベヤベルトを固締する第3の例示実施形態を示す断面図である。
【図7】図7は、搬送ビームにコンベヤベルトを固締する第4の例示実施形態を示す断面図である。
【図7A】図7Aは、搬送ビームにコンベヤベルトを固締する第4の例示実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0028】
1 搬送ベルト
2 搬送ビーム
3 封止帯片
4,4a 螺子ボルト
5,5a 走行ローラ
6,6a 搬送ロープ
11 波形端部
11a 陥凹
12 補強ロープ
24,34a 鳩尾形断面突片
24a,34 鳩尾形断面切り込み溝
31,32 補強帯片
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品移送用コンベヤ装置であって、
前記コンベヤ装置内を前進ストランドと後退ストランドに沿って移動する無端コンベヤベルトと、
前記コンベヤベルトの移動方向を横断する方向に配向されて離間する複数の搬送ビームで、前記コンベヤベルトを前記搬送ビームの下面に固締した前記搬送ビームと、
いずれの場合も前記搬送ビームの側方端部に装着した走行ローラで、前記コンベヤベルトの前記前進ストランドと前記後退ストランドに沿って配置した二対の搬送ロープ又は搬送レール上を転動する前記走行ローラと、
前記搬送ビームの少なくとも一部と前記コンベヤベルトの上面との間に配置した弾性材料からなる封止帯片とを備える、ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項2】
前記封止帯片は接着剤の接着により前記コンベヤの上面に接続した下面を有する、請求項1記載のコンベヤ装置。
【請求項3】
前記封止帯片は接着剤の接着により前記コンベヤの下面に接続した上面を有する、請求項1記載のコンベヤ装置。
【請求項4】
前記搬送ビームの全長に亙り分散させた複数の螺子ボルトで、前記封止帯片をその間に介在配置した状態で前記コンベヤベルトを前記搬送ビームに固締する前記螺子ボルトを備える、請求項1記載のコンベヤ装置。
【請求項5】
前記封止帯片は金属製補強帯片を有する弾性材料で形成した、請求項1記載のコンベヤ装置。
【請求項6】
前記コンベヤベルトは、個々の前記搬送ビームに宛がい前記コンベヤベルトの移動方向を横断する方向に配向した溝を形成した下面を有し、前記金属製補強帯片を前記溝内に挿入した、請求項5記載のコンベヤ装置。
【請求項7】
前記補強帯片は個々の前記搬送ビームに係止する前記封止帯片の一側に配置した、請求項5記載のコンベヤ装置。
【請求項8】
前記搬送ビームの下面及びいずれの場合も前記搬送ビームに係止する前記補強帯片に、互いに宛がった突片と溝を形成し、前記補強帯片内に突出する螺子ボルトを前記搬送ビーム内に配置した、請求項7記載のコンベヤ装置。
【請求項1】
商品移送用コンベヤ装置であって、
前記コンベヤ装置内を前進ストランドと後退ストランドに沿って移動する無端コンベヤベルトと、
前記コンベヤベルトの移動方向を横断する方向に配向されて離間する複数の搬送ビームで、前記コンベヤベルトを前記搬送ビームの下面に固締した前記搬送ビームと、
いずれの場合も前記搬送ビームの側方端部に装着した走行ローラで、前記コンベヤベルトの前記前進ストランドと前記後退ストランドに沿って配置した二対の搬送ロープ又は搬送レール上を転動する前記走行ローラと、
前記搬送ビームの少なくとも一部と前記コンベヤベルトの上面との間に配置した弾性材料からなる封止帯片とを備える、ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項2】
前記封止帯片は接着剤の接着により前記コンベヤの上面に接続した下面を有する、請求項1記載のコンベヤ装置。
【請求項3】
前記封止帯片は接着剤の接着により前記コンベヤの下面に接続した上面を有する、請求項1記載のコンベヤ装置。
【請求項4】
前記搬送ビームの全長に亙り分散させた複数の螺子ボルトで、前記封止帯片をその間に介在配置した状態で前記コンベヤベルトを前記搬送ビームに固締する前記螺子ボルトを備える、請求項1記載のコンベヤ装置。
【請求項5】
前記封止帯片は金属製補強帯片を有する弾性材料で形成した、請求項1記載のコンベヤ装置。
【請求項6】
前記コンベヤベルトは、個々の前記搬送ビームに宛がい前記コンベヤベルトの移動方向を横断する方向に配向した溝を形成した下面を有し、前記金属製補強帯片を前記溝内に挿入した、請求項5記載のコンベヤ装置。
【請求項7】
前記補強帯片は個々の前記搬送ビームに係止する前記封止帯片の一側に配置した、請求項5記載のコンベヤ装置。
【請求項8】
前記搬送ビームの下面及びいずれの場合も前記搬送ビームに係止する前記補強帯片に、互いに宛がった突片と溝を形成し、前記補強帯片内に突出する螺子ボルトを前記搬送ビーム内に配置した、請求項7記載のコンベヤ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図6A】
【図7】
【図7A】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図6A】
【図7】
【図7A】
【公開番号】特開2009−29615(P2009−29615A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−330484(P2007−330484)
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(500579431)インノヴァ・パテント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (31)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−330484(P2007−330484)
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(500579431)インノヴァ・パテント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (31)
【Fターム(参考)】
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