商品販売データ処理装置、商品販売データ処理方法及びコンピュータプログラム
【課題】予め決められた納品日時に基づいて受取希望日時での納品が無いと判定された場合にも、販売チャンスロスに至らないようにする。
【解決手段】入力された識別情報によって識別される商品について入力された受取希望日時での予約受付が可能と判定した場合(ステップS108のY)、商品を受取希望日時と共に記憶部に記憶させる。入力された識別情報によって識別される商品について入力された受取希望日時での予約受付が可能でないと判定した場合(ステップS108のN)、受取希望日時の納品が有る商品を納品データファイルから抽出してこの抽出した商品の識別情報の入力を許容し、この入力された識別情報によって識別される商品を入力された受取希望日時と共に記憶部に記憶させる。
【解決手段】入力された識別情報によって識別される商品について入力された受取希望日時での予約受付が可能と判定した場合(ステップS108のY)、商品を受取希望日時と共に記憶部に記憶させる。入力された識別情報によって識別される商品について入力された受取希望日時での予約受付が可能でないと判定した場合(ステップS108のN)、受取希望日時の納品が有る商品を納品データファイルから抽出してこの抽出した商品の識別情報の入力を許容し、この入力された識別情報によって識別される商品を入力された受取希望日時と共に記憶部に記憶させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品販売データ処理装置、商品販売データ処理方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンビニエンスストアの店舗では弁当等の予約販売が行われており、予約受付業務はコンビニエンスストアに設置されたPOS端末での操作により実行される。予約販売される商品については、納品日時が配送便の状況等に基づいて予め決められている。商品予約を希望する顧客は、店舗に赴き、POS端末のオペレータ店員に対して予約を希望する商品や受取希望日時を告げることになる。POS端末に予約商品や顧客の受取希望日時等が入力されたならば、このPOS端末では入力された受取希望日時に適した配送便が検索される。そのため、POS端末の記憶装置には、予約販売される商品の納品日時(配送便の予定日時)が記憶されたファイルが格納されている。そして、商品、受取希望日時、及び、検索された配送便等のデータがPOS端末から店舗統括部のホストコンピュータに送信されて記憶されることにより、予約受付が完了する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、受取希望日時に適した配送便が検索されなかったことにより、受取希望日時における納品が無いと判定されてしまうと、POS端末ではエラーとなり予約の受付業務の処理はそれ以上進行されない。この場合、オペレータ店員は顧客に対して希望通りの予約受付が不可である旨を告げることになり、販売チャンスロスが発生してしまう。
【0004】
特許文献1には、ネットワーク(インターネット)による販売システムで予約受注商品数が供給数を上回った場合に、web画面を介して予約条件の変更を顧客に対して公募するようにした技術が記載されている。しかし、特許文献1に記載された技術では、予約条件を変更しても再び予約受注商品数が供給数を上回っているような場合が考えられる。このような場合、顧客は不満を感じて予約を止めてしまい、販売チャンスロスが生じてしまう可能性が有る。
【0005】
本発明の目的は、予め決められた納品日時に基づいて受取希望日時での納品が無いと判定された場合にも、販売チャンスロスに至らないようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の商品販売データ処理装置は、商品を示すメニューキーを含むメニュー画面を表示する第1表示手段と、前記商品の受取希望日時を入力する受取希望日時入力画面を表示する第2表示手段と、前記メニュー画面において選択された前記メニューキーに対応する前記商品の入力を受付け、前記受取希望日時入力画面から前記受取希望日時の入力を受付ける受付手段と、前記商品の予約受付期間を記憶する記憶部を参照して、前記受付手段が受付けた前記受取希望日時での前記商品の予約受付が可能か否かを判定する判定手段と、前記受取希望日時が前記商品の予約受付期間外であるために前記商品の予約受付が可能でない場合に、前記メニュー画面において前記受取希望日時に受取可能な商品の前記メニューキーを表示する第3表示手段と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】POSシステムを示すシステム構成図である。
【図2】POS端末を示す外観斜視図である。
【図3】POS端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】納品便データファイルのデータ構成を示す模式図である。
【図5】納品商品データファイルのデータ構成を示す模式図である。
【図6】受付業務処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】受付業務操作に応じて遷移するオペレータ用表示器の画面表示例を示す模式図である。
【図8】検索処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】最適便決定処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】最適便決定操作に応じて遷移するオペレータ用表示器の画面表示例を示す模式図である。
【図11】エラー処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】パターン1エラーとパターン2エラーとの処理の流れを画面表示例と共に示すフローチャートである。
【図13】パターン3エラーとパターン4エラーとの処理の流れを画面表示例と共に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施形態を図1ないし図13に基づいて説明する。本実施の形態は、コンビニエンスストアである店舗に導入されたPOSシステム1を構成するPOS端末101への適用例である。
【0009】
図1は、POSシステム1を示すシステム構成図である。POSシステム1は、店舗のバックヤードに設置された上位装置としてのストアコントローラ201と、店舗の会計場所に設置された複数台のPOS端末101と、を備えている。ストアコントローラ201とPOS端末101とは、LAN等の構内通信回線網251を介して互いにデータ通信可能に接続されている。構内通信回線網251は、外部通信回線網271を介して店舗の統括部に設置されたホストコンピュータ291に接続されている。したがって、POS端末101及びストアコントローラ201は、ホストコンピュータ291とデータ通信可能に接続されている。ホストコンピュータ291の記憶装置には、後述する予約済データファイル292が格納されている。
【0010】
図2は、POS端末101を示す外観斜視図である。POS端末101は、ドロワ102の上に載置されており、ドロワ102の引出し103の開放動作を制御することができる。POS端末101の上面右側にはキーボード104とオペレータ用表示器105とが配列され、上面左側にはレシートプリンタ106が配列されている。キーボード104は、数字を入力するためのテンキー、仮締めキーとしての小計キー、締めキーとしての預/現計キー等(いずれも図示せず)の他、後述する受付業務処理を開始する際に押下される受付業務キー104aを含む。オペレータ用表示器105の表示画面には、操作部としてのタッチパネル112が配置されている。オペレータ用表示器105の背面側には、客用表示器107が立設されている。図2中、POS端末101の右側面近傍に設けられている溝は、カードリーダライタ108(図3参照)によるカード情報の読み取り等をするためにカードをスキャンするためのカード読取溝109である。POS端末101は、ストレージデバイスとして、HDD151及びCD−ROMドライブ152を備えている(図3参照)。そこで、オペレータから見てPOS端末101の右側面には、CD−ROM152aを装着するためのCD−ROMトレイ(図示せず)が設けられている。また、POS端末101には、商品に付されたバーコードを光学的に読み取るバーコードリーダ111が接続されている。バーコードリーダ111は、キーボード104と同様に、商品コードを入力する商品コード入力部を構成する。
【0011】
図3は、POS端末101のハードウェア構成を示すブロック図である。POS端末101は、各種演算処理を実行し各部を制御する情報処理部としてのCPU153を備えている。CPU153には、固定データを固定的に記憶保存するROM154と、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用されるRAM155とがバスライン156を介して接続されている。前述したHDD151及びCD−ROMドライブ152もバスライン156を介してCPU153に接続されている。また、前述したドロワ102、キーボード104、オペレータ用表示器105、レシートプリンタ106、客用表示器107、カードリーダライタ108、バーコードリーダ111、及び、タッチパネル112は、いずれも各種の入出力回路(全て図示せず)とバスライン156とを介してCPU153に接続され、CPU153によって動作制御等される。さらに、POS端末101は、店舗内に設けられた構内通信回線網251を介して上位装置としてのストアコントローラ201に接続するための通信インターフェース157を備えており、この通信インターフェース157も、バスライン156を介してCPU153に接続されている。
【0012】
図3に示すHDD151には、オペレーティングシステムと、商品販売データ処理の他各種処理用のコンピュータプログラムとがインストールされている。これらのオペレーティングシステムやコンピュータプログラムは、一例として、CD−ROM152aという記録媒体に記憶保存され、CD−ROMドライブ152によって読み取られてHDD151にインストールされる。別の一例としては、構内通信回線網251を介してストアコントローラ201からダウンロードし、HDD151にインストールするようにしても良い。このようなオペレーティングシステム、及び、商品販売データ処理プログラムは、POS端末101の起動時、その全部又は一部がRAM155にコピーされて使用される。このようなHDD151には、さらに、商品コードに対応付けてその商品名称、単価、部門等が記憶された商品データファイル(図示せず)の他、納品データファイルを構成する納品便データファイルF1(図4参照)と納品商品データファイルF2(図5参照)とが格納されている。納品便データファイルF1、及び、納品商品データファイルF2は、ホストコンピュータ291又はストアコントローラ201から随時送信されてHDD151に格納される。
【0013】
図4は、納品便データファイルF1のデータ構成を示す模式図である。納品便データファイルF1は、メニュー毎に各サブメニューについての納品日時を記憶するファイルである。ここで、メニューとサブメニューとの関係について説明する。ひとつのメニューに対しては、複数のサブメニューが対応付けられている。例えば、メニュー「予約弁当その一」には、サブメニュー「予約弁当A」「予約弁当B」・・・が対応付けられている。さらに、ひとつのサブメニュー(例えば、「予約弁当A」)には複数の商品(「A1弁当」「A2弁当」・・・)が対応付けられている(図5参照)。
【0014】
図4に示すように、納品便データファイルF1は、より詳細には、各サブメニューについての予約受付開始日時F11と、詳細な配送状況F12とを記憶する。予約受付開始日時F11は、予約受付業務の開始日時を記憶するものである。配送状況F12は、「納品日」「配送便」「休配(配送終了)」「受付準備中」「納品のみ」を記憶する。「納品日」は、日付及び曜日を記憶する。「配送便」は、納品日における各配送便(1便、2便、3便)についての時刻を記憶する。ここで、前日の21:00の便が当日の1便となっている。つまり、ある納品日の1便は前日21:00の便であり、2便はその納品日当日の10:00の便であり、3便はその納品日当日の18:00の便である。例えば、11月8日(火)の21:00に配送される便は、11月9日(水)の1便となる。「休配(配送終了)」には、各便について、配送がなされない休配であるか既に配送が終了している場合にフラグ(図4中では、チェックボックスへのチェック)が記憶される。「受付準備中」には、未だ予約販売の受付を開始していない配送便についてフラグ(図4中では、チェックボックスへのチェック)が記憶される。「納品のみ」には、配送便による商品の納品はあるものの予約販売の受付は終了している日についてフラグ(図4中では、チェックボックスへのチェック)が記憶される。
【0015】
図5は、納品商品データファイルF2のデータ構成を示す模式図である。納品商品データファイルF2は、各サブメニューに係属する商品を記憶するファイルである。例えば、サブメニュー「予約弁当A」には、商品「A1弁当」、「A2弁当」、「A3弁当」、及び、「A4弁当」が対応付けられている。したがって、サブメニューは、商品の識別情報を構成する。さらに、納品商品データファイルF2は、各商品に対応付けてその単価を記憶する。
【0016】
次に、図6及び図7に基づいて、POS端末101で実行される受付業務処理について説明する。
【0017】
図6は、受付業務処理の流れを示すフローチャートである。図7は、受付業務操作に応じて遷移するオペレータ用表示器105の画面表示例を示す模式図である。受付業務処理は、キーボード104に含まれる受付業務キー104aの押下により開始される。受付業務キー104aの押下判定により(ステップS101)、CPU153は、受付業務開始画面511を生成してオペレータ用表示器105に表示させる。
【0018】
図7(a)に示すように受付業務開始画面511は、複数の受付業務キー512を有する。受付業務キー512は、予約弁当等の予約商品の受付業務を開始するための、「予約」と表示された予約キー513を含む。予約キー513のタッチ指定により(ステップS102)、CPU153は、メニュー入力画面521を表示させる。図7(b)に示すようにメニュー入力画面521は、予約商品を表示するメニューキー522を含む。メニューキー522は、例えば、「予約弁当その1」と表示されたキーを含む。一つのメニューキー522のタッチ指定により(ステップS103)、CPU153は、サブメニュー入力画面531を表示させる。図7(c)に示すようにサブメニュー入力画面531は、タッチ指定されたメニューキー522に係属するサブメニューキー532を含む。ここでは、サブメニュー入力画面531は、メニュー「予約弁当その1」に係属するサブメニュー、「予約弁当A」、「予約弁当B」、「予約弁当C」、「予約弁当D」を表示するサブメニューキー532を有する。サブメニューキー532のタッチ指定に応じて(ステップS104)、CPU153は、受取希望日入力画面541を表示させる。サブメニューは、商品の識別情報を構成することから(図5参照)、サブメニューキー532のタッチ操作によって、商品の識別情報の入力を許容する機能が実現されている。
【0019】
図7(d)に示すように受取希望日入力画面541は、顧客の受取希望日を入力するための受取希望日入力キー542を含む。受取希望日入力キー542には、日付が表示されている。受取希望日入力画面541は、日付が升目によって各日付に区分されたカレンダー部分を有し、受取希望日入力キー542は、このカレンダー部分の日付に対応させて升目上に配列されている。受取希望日入力画面541が有する受取希望日入力キー542は、納品便データファイルF1のデータ内容に基づいて、そのサブメニューの配送がある日付(全ての便が「休配(配送終了)」でもなく「受付準備中」でもない日付)についてのみキー表示される。例えば、3便のみ「受付準備中」である場合にはキー表示される。受取希望日入力キー542のタッチ指定に応じて(ステップS105)、CPU153は、受取希望時刻入力画面551を表示させる。
【0020】
図7(e)に示すように受取希望時刻入力画面551は、受取希望時刻を入力するための受取希望時刻入力キー552と、「登録」と表示された登録キー553とを含む。受取希望時刻入力キー552は、複数設けられて、それぞれに数字が表示されている。タッチ指定された受取希望時刻入力キー552に対応する数字は、時刻表示554に表示される。そして、登録キー553のタッチ指定により、時刻表示554に表示されている数字が受取希望時分として入力される。これにより、受取希望日入力画面541の受取希望日入力キー542のタッチ指定により入力された日付と、受取希望時刻入力画面551の受取希望時刻入力キー552のタッチ指定により入力された時分とに基づく受取希望日時が入力される。登録キー553のタッチ指定による受取希望時分入力に応じて(ステップS106)、次に、CPU153は、入力された受取希望日時での予約受付が可能であるか否かを判定する検索処理を実行する(ステップS107)。検索処理の詳細については後述する(図8参照)。検索処理の結果、入力された受取希望日時での予約受付が可能であると判定したならば(ステップS108のY)、CPU153は、続けて、最適便決定処理を実行する(ステップS109)。最適便決定処理の詳細については後述する(図9参照)。検索処理の結果、入力された受取希望日時での予約受付が可能でないと判定したならば(ステップS108のN)、CPU153は、続けて、エラー処理を実行する(ステップS110)。エラー処理の詳細については後述する(図11、図12、図13参照)。
【0021】
図8は、検索処理の流れを示すフローチャートである。まず、CPU153は、サブメニューキー532のタッチ指定により選択されたサブメニューについて納品便データファイルF1を参照して、登録キー553のタッチ指定日時、つまり、受取希望日時の入力操作日時が予約受付期間内であるか否かを判定する(ステップS201)。ステップS201では、まず、予約受付開始日時F11を参照して、受取希望日時の入力操作日時が予約受付開始日時以降であるか否かを判定する。受取希望日時の入力操作日時が予約受付開始日時以降である場合には、次に、配送状況F12の「納品のみ」を参照して、受取希望日時の入力操作日時が「納品のみ」の日時にかかっているか否かを判定する。受取希望日時の入力操作日時が予約受付開始日時よりも前である場合、若しくは、受取希望日時の入力操作日時が「納品のみ」の日時にかかっている場合には、受取希望日時の入力操作日時が受付期間外であると判定され(ステップS201のN)、エラー処理が実行される(ステップS213)。ステップS213のエラー処理では、後述するパターン1エラー又はパターン2エラーの処理(図12参照)が実行される。
【0022】
図8のフローチャートのステップS201で、受取希望日時の入力操作日時が受付期間内であると判定したならば(ステップS201のY)、次に、入力された受取希望日時を「納品日」に変換する(ステップS202)。「納品日」は、納品便データファイルF1の配送状況F12の「配送便」に対応した日付である。例えば、入力された受取希望日時が「11月7日の23:00」である場合には、「納品日」は、11月8日となる。
【0023】
次に、図8のフローチャートのステップS203〜S208では、便検索処理が実行される。この便検索処理では、入力された受取希望日時に適した配送便を検索する。より詳細には、ステップS202で変換した納品日について、3便、2便、1便の順に休配でないことを判定し(ステップS203、S205、S207)、休配でなければ、その便時刻+30分<受取希望時刻、であることを判定する(ステップS204、S206、S208)。例えば、受取希望時刻が13:00であれば、2便時刻(10:00+30分)<13:00となるので、2便が受取希望日時に適した配送便として判定される。便検索処理の実行によって適した配送便が検索されなかった場合(ステップS207のY、ステップS208のN)、変換した納品日の前日の納品日について同様の便検索処理(前日便検索処理)を実行する(ステップS209)。前日便検索処理の実行によっても適した配送便が検索されなかった場合には(ステップS210のY)、この前日納品日の配送便はすでに配送終了しているので、エラー処理が実行される(ステップS211)。ステップS211のエラー処理では、後述するパターン3エラーの処理(図13参照)が実行される。便検索処理(ステップS203〜S208)又は前日便検索処理(ステップS209)の実行によって適した便が検索されたならば(ステップS204のY、S206のY、S208のY、S210のN)、予約受付開始日時F11を参照して、その配送便が「受付準備中」であるか否かを判定する(ステップS213)。「受付準備中」である場合には(ステップS213のY)、エラー処理が実行される(ステップS215)。ステップS215でのエラー処理では、後述するパターン4エラーの処理(図13参照)が実行される。配送便が「受付準備中」でない場合には(ステップS213のN)、最適便決定処理が実行される(ステップS214)。
【0024】
図9は、最適便決定処理の流れを示すフローチャートである。図10は、最適便決定操作に応じて遷移するオペレータ用表示器105の画面表示例を示す模式図である。図9及び図10に基づいて、最適便決定処理について説明する。最適便決定処理に際しては、まず、CPU153は、オペレータ用表示器105に便選択画面611を表示させている。
【0025】
図10(a)に示すように便選択画面611は、前の便選択キー612、おすすめ便選択キー613、及び、次の便選択キー614を含む。おすすめ便選択キー613は、便検索処理又は前日便検索処理(図8参照)の実行によって検索した、顧客の受取希望日時に適した配送便を「おすすめ便」としてキー表示したものである。前の便選択キー612は、「おすすめ便」の前便にあたる配送便を「前の便」としてキー表示したものである。次の便選択キー614は、「おすすめ便」の次便にあたる配送便を「次の便」としてキー表示したものである。前の便選択キー612、おすすめ便選択キー613、次の便選択キー614のいずれかのタッチ指定による便選択に応じて(ステップS301)、CPU153は、商品選択画面621を表示させる。
【0026】
図10(b)に示すように商品選択画面621は、複数の商品選択キー622を有する。商品選択キー622は、受付業務処理で指定されたサブメニュー(図6のフローチャートのS104、及び、図7(c)参照)に係属する商品のデータを納品商品データファイルF2から抽出してキー表示したものである。つまり、CPU153は、選択可能商品を表示する(ステップS302)。商品選択画面621に含まれる任意の商品選択キー622のタッチ指定に応じて、CPU153は、数量入力画面631を表示させる。
【0027】
図10(c)に示すように数量入力画面631は、顧客が希望する商品の数量を入力するための数量入力キー632と、「登録」と表示された数量登録キー633とを含む。数量入力キー632は、複数設けられて、それぞれに数字が表示されている。タッチ指定された数量入力キー632に対応する数字は、数量表示634に表示される。そして、数量登録キー633のタッチ指定により、数量表示634に表示されている数字が希望数量として入力される。これにより、商品選択、及び、数量入力が行われる(ステップS303)。数量登録キー633のタッチ指定に応じて、CPU153は、商品選択画面641を表示させる。
【0028】
図10(d)に示すように商品選択画面641は、図10(b)に示した商品選択画面621とほぼ同様の画面である。商品選択画面641が商品選択画面621と大きく異なる点は、商品選択画面641は、入力された数量に基づく入力数量表示642を商品に対応付けて表示する点である。さらに、商品選択画面641は、画面右上に確定キー643を有する。確定キー643のタッチ指定があるまで、商品選択画面641では、更に別の商品についての商品選択キー644をタッチ指定することができる。別の商品選択キー644のタッチ指定があった場合には、再び数量入力画面631が表示されて数量入力が行われる。確定キー643のタッチ指定に応じて、CPU153は、確定画面651を表示させる。
【0029】
図10(e)に示すように確定画面651は、状況表示652を有する。状況表示652は、入力された受取希望日時、選択された配送便、選択された商品、入力された数量、及び、選択商品の単価と入力数量とに基づく金額を含む。また、確定画面651は、画面右下に「問合せ」と表示された問合せキー653を有する。CPU153は、問合せキー653のタッチ指定に応じて(ステップS304)、状況表示652が含む内容(入力された受取希望日時、選択された配送便、選択された商品、入力された数量、及び、選択商品の単価と入力数量とに基づく金額)のデータを、発注問合せとして、通信インターフェース157を介してホストコンピュータ291に向けて送信出力する。このとき、CPU153は、このデータを記憶部であるHDD151に設けられた所定の記憶領域に記憶させる。データは、各項目(入力された受取希望日時、選択された配送便、選択された商品、入力された数量、及び、選択商品の単価と入力数量とに基づく金額)が対応付けられて記憶される。なお、RAM155等の他の記憶部に記憶させるようにしてもよい。ホストコンピュータ291に向けて送信出力されたデータは、構内通信回線網251と外部通信回線網271とを介してホストコンピュータ291に送信される。発注問合せ中、確定画面651上には、「問合せ中 しばらくお待ちください」という文字表示(図示せず)が表示される。ホストコンピュータ291では、受信したデータが予約済データファイル292(図1参照)に記憶される。予約済データファイル292は、予約済の商品をその受取希望日時と共に記憶するファイルである。送信されたデータは、予約済データファイル292に各項目が対応付けられた状態で記憶される。ホストコンピュータ291で受信したデータの予約済データファイル292への記憶が行われたならば、その旨がPOS端末101に向けて返信される。このとき、予約済データファイル292への記憶が正常に行われなかった場合もその旨が返信される。POS端末101のCPU153は、ホストコンピュータ291からの返信に応じて、予約受付が正常に行われたか否かを判定する。正常に行われたと判定した場合には(ステップS305のY)、予約受付成立処理を実行する(ステップS306)。予約受付成立処理では、確定画面651上の状況表示652の下方位置に、「上記内容で受付しました」という文字表示(図示せず)が表示される。予約受付が正常に行われていないと判定した場合には(ステップS305のN)、所定の予約受付エラー処理を実行する(ステップS307)。予約受付エラー処理では、例えば、再度の問合せキー653のタッチ指定を要求する。
【0030】
図11は、エラー処理の流れを示すフローチャートである。CPU153は、まず、オペレータ用表示器105の画面中にエラーPOP−UP表示(図示せず)を表示させる(ステップS401)。エラーPOP−UP表示は、エラー解除キー(図示せず)を含む。エラー解除キーのタッチ指定によるエラー解除に応じて(ステップS402)、CPU153は、エラー内容を判定する(ステップS403〜S406)。検索処理(図8参照)で受取希望日時の入力操作日時が予約受付開始日時よりも前であったことにより(図8のステップS201参照)、CPU153は、受付期間前に操作を行ったと判定した場合には(ステップS403のY)、パターン1エラーの処理を実行する(ステップS407)。検索処理(図8参照)で受取希望日時の入力操作日時が「納品のみ」の日時にかかっていたことにより(図8のステップS201参照)、受付期間終了後に操作を行ったと判定した場合には(ステップS404のY)、パターン2エラーの処理を実行する(ステップS408)。検索処理(図8参照)で変換した納品日に適した便がなく、さらに、前日便が無いことにより(図8のステップS210参照)、既に受取希望日時までの配送便が終了し、操作と受取希望日時とまでの期間が短すぎると判定した場合には(ステップS405のY)、パターン3エラーの処理を実行する(ステップS409)。検索処理(図8参照)で検索された配送便が「受付準備中」であったことにより(図8のステップS213参照)、その配送便については未だ予約を受け付けるに至っておらず、操作と受取希望日時とまでの期間が長すぎると判定した場合には(ステップS406のY)、パターン4エラーの処理を実行する(ステップS410)。
【0031】
図12は、パターン1エラーとパターン2エラーとの処理の流れを画面表示例と共に示すフローチャートである。パターン1エラーの処理に際しては、まず、オペレータ用表示器105にパターン1エラー画面711を表示させ、パターン2エラーの処理に際しては、オペレータ用表示器105にパターン2エラー画面721を表示させる。
【0032】
図12に示すように、パターン1エラー画面711は、「受付不可内容」というタイトルの下に、選択されたサブメニューの予約開始日時を表示している。予約開始日時は、納品便データファイルF1の予約受付開始日時F11に基づく。パターン1エラー画面711は、さらに「XX月XX日HH時MM分に受取可能なメニューを表示」と表示されたキー712を有する。キー712が表示する「XX月XX日HH時MM分」は、入力された受取希望日時に基づく。
【0033】
図12に示すように、パターン2エラー画面721は、「受付不可内容」というタイトルの下に、選択されたサブメニューの予約受付が既に終了している旨を表示している。パターン2エラー画面721は、さらに、「XX月XX日HH時MM分に受取可能なメニューを表示」と表示されたキー722を有する。キー722が表示する「XX月XX日HH時MM分」は、入力された受取希望日時に基づく。
【0034】
図12に示すように、パターン1エラーとパターン2エラーとでは同様の処理が実行される。つまり、ステップS501として、「XX月XX日HH時MM分に受取可能なメニューを表示」と表示されたキー712又はキー722がタッチ指定されたならば(ステップS501)、CPU153は、入力されている受取希望日時に基づいて、全てのメニューを対象として納品便データファイルF1を検索して(ステップS502)、受取希望日時での納品が可能なメニューをキー表示させる(ステップS503)。このとき、オペレータ用表示器105には、メニュー入力画面521と同様の画面表示がなされる。ここで、受取希望日時での納品が可能であることの判定は、図8に基づいて説明した便検索処理と前日便検索処理と同様の処理が実行されることによって判定される。表示されたメニューキーのタッチ指定に応じて(ステップS504)、受取希望日時での納品が可能なサブメニューを納品便データファイルF1から抽出し(ステップS505)、抽出したサブメニューをキー表示する(ステップS506)。このとき、オペレータ用表示器105には、サブメニュー入力画面531と同様の画面表示がなされる。そして、サブメニューキーのタッチ指定に応じて(ステップS507)、図8に基づいて説明した便検索処理と前日便検索処理とを実行し(ステップS508)、次いで、図9及び図10に基づいて説明した最適便決定処理を再び実行する(ステップS509)。
【0035】
図13は、パターン3エラーとパターン4エラーとの処理の流れを画面表示例と共に示すフローチャートである。パターン3エラーの処理に際しては、まず、オペレータ用表示器105にパターン3エラー画面731を表示させ、パターン4エラーの処理に際しては、パターン4エラー画面741を表示させる。
【0036】
図13に示すように、パターン3エラー画面731は、「受付不可内容」というタイトルの下に、入力された受取希望日時に間に合う納品が無く間に合わない旨を表示している。さらに、パターン3エラー画面731は、「受取希望時刻を変更する」と表示されたキー732と、「XX月XX日HH時MM分に受取可能なメニューを表示」と表示されたキー733とを有する。
【0037】
図13に示すように、パターン4エラー画面741は、「受付不可内容」というタイトルの下に、受取希望日時での納品受付が準備中でありまだ始まっていない旨を表示している。さらに、パターン4エラー画面741は、「受取希望時刻を変更する」と表示されたキー742と、「XX月XX日HH時MM分に受取可能なメニューを表示」と表示されたキー743とを有する。
【0038】
図13に示すステップS601からS609までの処理は、「XX月XX日HH時MM分に受取可能なメニューを表示」と表示されているパターン3エラー画面731のキー733、又は、パターン4エラー画面741のキー743のタッチ指定により実行される。この処理内容は、図12に基づいて説明した、ステップS501からS509と同様であるので、説明を省略する。
【0039】
図13に示すステップS701からS704までの処理は、「受取希望時刻を変更する」と表示されているパターン3エラー画面731のキー732、又は、パターン4エラー画面741のキー742のタッチ指定により実行される。これらのキータッチ指定に応じて(ステップS701)、CPU153は、図7(e)に示した受取希望時刻入力のための受取希望時刻入力画面551をオペレータ用表示器105に表示させる。パターン4エラーの場合、最適便の納品日における前便は、「休配」や「受付準備中」ではないため、時刻の変更のみとなる。そして、CPU153は、受取希望時刻入力キー552と登録キー553とのタッチ指定による受取希望時分の入力に応じて(ステップS702)、図8に基づいて説明した便検索処理と前日便検索処理とを実行し(ステップS703)、次いで、図9及び図10に基づいて説明した最適便決定処理を再び実行する(ステップS704)。
【0040】
以上説明したように本実施の形態によれば、入力された受取希望日時の納品が無いと判定された場合にも、この受取希望日時の納品が有る商品(メニュー、サブメニュー)についての入力が許容されるため(パターン1エラーないしパターン4エラー)、顧客はその場で代替品について予約することができる。したがって、受取希望日時での納品が無いと判定された場合の販売チャンスロスを回避することができる。また、本実施の形態によれば、入力された受取希望日時の納品が無いと判定された場合に、受取希望時刻変更ができるため(パターン3エラー及びパターン4エラー)、顧客は予約を希望する商品について、受取希望時刻を変更して予約することができる。この場合にも店舗は販売チャンスロスを回避することができる。
【0041】
また、本実施の形態によれば、入力された商品について入力された受取希望日時の納品が無いと判定された場合にも、この受取希望日時の納品が有る商品についての入力が許容されるため、顧客はその場で代わりの商品について予約することができる。したがって、受取希望日時での納品が無いと判定された場合の販売チャンスロスを回避することができる。
【符号の説明】
【0042】
101…POS端末(商品販売データ処理装置)、112…タッチパネル(操作部)、153…CPU(情報処理部)、F1…納品便データファイル(納品データファイル)、F2…納品商品データファイル(納品データファイル)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0043】
【特許文献1】特開2002−358443公報
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品販売データ処理装置、商品販売データ処理方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンビニエンスストアの店舗では弁当等の予約販売が行われており、予約受付業務はコンビニエンスストアに設置されたPOS端末での操作により実行される。予約販売される商品については、納品日時が配送便の状況等に基づいて予め決められている。商品予約を希望する顧客は、店舗に赴き、POS端末のオペレータ店員に対して予約を希望する商品や受取希望日時を告げることになる。POS端末に予約商品や顧客の受取希望日時等が入力されたならば、このPOS端末では入力された受取希望日時に適した配送便が検索される。そのため、POS端末の記憶装置には、予約販売される商品の納品日時(配送便の予定日時)が記憶されたファイルが格納されている。そして、商品、受取希望日時、及び、検索された配送便等のデータがPOS端末から店舗統括部のホストコンピュータに送信されて記憶されることにより、予約受付が完了する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、受取希望日時に適した配送便が検索されなかったことにより、受取希望日時における納品が無いと判定されてしまうと、POS端末ではエラーとなり予約の受付業務の処理はそれ以上進行されない。この場合、オペレータ店員は顧客に対して希望通りの予約受付が不可である旨を告げることになり、販売チャンスロスが発生してしまう。
【0004】
特許文献1には、ネットワーク(インターネット)による販売システムで予約受注商品数が供給数を上回った場合に、web画面を介して予約条件の変更を顧客に対して公募するようにした技術が記載されている。しかし、特許文献1に記載された技術では、予約条件を変更しても再び予約受注商品数が供給数を上回っているような場合が考えられる。このような場合、顧客は不満を感じて予約を止めてしまい、販売チャンスロスが生じてしまう可能性が有る。
【0005】
本発明の目的は、予め決められた納品日時に基づいて受取希望日時での納品が無いと判定された場合にも、販売チャンスロスに至らないようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の商品販売データ処理装置は、商品を示すメニューキーを含むメニュー画面を表示する第1表示手段と、前記商品の受取希望日時を入力する受取希望日時入力画面を表示する第2表示手段と、前記メニュー画面において選択された前記メニューキーに対応する前記商品の入力を受付け、前記受取希望日時入力画面から前記受取希望日時の入力を受付ける受付手段と、前記商品の予約受付期間を記憶する記憶部を参照して、前記受付手段が受付けた前記受取希望日時での前記商品の予約受付が可能か否かを判定する判定手段と、前記受取希望日時が前記商品の予約受付期間外であるために前記商品の予約受付が可能でない場合に、前記メニュー画面において前記受取希望日時に受取可能な商品の前記メニューキーを表示する第3表示手段と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】POSシステムを示すシステム構成図である。
【図2】POS端末を示す外観斜視図である。
【図3】POS端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】納品便データファイルのデータ構成を示す模式図である。
【図5】納品商品データファイルのデータ構成を示す模式図である。
【図6】受付業務処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】受付業務操作に応じて遷移するオペレータ用表示器の画面表示例を示す模式図である。
【図8】検索処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】最適便決定処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】最適便決定操作に応じて遷移するオペレータ用表示器の画面表示例を示す模式図である。
【図11】エラー処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】パターン1エラーとパターン2エラーとの処理の流れを画面表示例と共に示すフローチャートである。
【図13】パターン3エラーとパターン4エラーとの処理の流れを画面表示例と共に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施形態を図1ないし図13に基づいて説明する。本実施の形態は、コンビニエンスストアである店舗に導入されたPOSシステム1を構成するPOS端末101への適用例である。
【0009】
図1は、POSシステム1を示すシステム構成図である。POSシステム1は、店舗のバックヤードに設置された上位装置としてのストアコントローラ201と、店舗の会計場所に設置された複数台のPOS端末101と、を備えている。ストアコントローラ201とPOS端末101とは、LAN等の構内通信回線網251を介して互いにデータ通信可能に接続されている。構内通信回線網251は、外部通信回線網271を介して店舗の統括部に設置されたホストコンピュータ291に接続されている。したがって、POS端末101及びストアコントローラ201は、ホストコンピュータ291とデータ通信可能に接続されている。ホストコンピュータ291の記憶装置には、後述する予約済データファイル292が格納されている。
【0010】
図2は、POS端末101を示す外観斜視図である。POS端末101は、ドロワ102の上に載置されており、ドロワ102の引出し103の開放動作を制御することができる。POS端末101の上面右側にはキーボード104とオペレータ用表示器105とが配列され、上面左側にはレシートプリンタ106が配列されている。キーボード104は、数字を入力するためのテンキー、仮締めキーとしての小計キー、締めキーとしての預/現計キー等(いずれも図示せず)の他、後述する受付業務処理を開始する際に押下される受付業務キー104aを含む。オペレータ用表示器105の表示画面には、操作部としてのタッチパネル112が配置されている。オペレータ用表示器105の背面側には、客用表示器107が立設されている。図2中、POS端末101の右側面近傍に設けられている溝は、カードリーダライタ108(図3参照)によるカード情報の読み取り等をするためにカードをスキャンするためのカード読取溝109である。POS端末101は、ストレージデバイスとして、HDD151及びCD−ROMドライブ152を備えている(図3参照)。そこで、オペレータから見てPOS端末101の右側面には、CD−ROM152aを装着するためのCD−ROMトレイ(図示せず)が設けられている。また、POS端末101には、商品に付されたバーコードを光学的に読み取るバーコードリーダ111が接続されている。バーコードリーダ111は、キーボード104と同様に、商品コードを入力する商品コード入力部を構成する。
【0011】
図3は、POS端末101のハードウェア構成を示すブロック図である。POS端末101は、各種演算処理を実行し各部を制御する情報処理部としてのCPU153を備えている。CPU153には、固定データを固定的に記憶保存するROM154と、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用されるRAM155とがバスライン156を介して接続されている。前述したHDD151及びCD−ROMドライブ152もバスライン156を介してCPU153に接続されている。また、前述したドロワ102、キーボード104、オペレータ用表示器105、レシートプリンタ106、客用表示器107、カードリーダライタ108、バーコードリーダ111、及び、タッチパネル112は、いずれも各種の入出力回路(全て図示せず)とバスライン156とを介してCPU153に接続され、CPU153によって動作制御等される。さらに、POS端末101は、店舗内に設けられた構内通信回線網251を介して上位装置としてのストアコントローラ201に接続するための通信インターフェース157を備えており、この通信インターフェース157も、バスライン156を介してCPU153に接続されている。
【0012】
図3に示すHDD151には、オペレーティングシステムと、商品販売データ処理の他各種処理用のコンピュータプログラムとがインストールされている。これらのオペレーティングシステムやコンピュータプログラムは、一例として、CD−ROM152aという記録媒体に記憶保存され、CD−ROMドライブ152によって読み取られてHDD151にインストールされる。別の一例としては、構内通信回線網251を介してストアコントローラ201からダウンロードし、HDD151にインストールするようにしても良い。このようなオペレーティングシステム、及び、商品販売データ処理プログラムは、POS端末101の起動時、その全部又は一部がRAM155にコピーされて使用される。このようなHDD151には、さらに、商品コードに対応付けてその商品名称、単価、部門等が記憶された商品データファイル(図示せず)の他、納品データファイルを構成する納品便データファイルF1(図4参照)と納品商品データファイルF2(図5参照)とが格納されている。納品便データファイルF1、及び、納品商品データファイルF2は、ホストコンピュータ291又はストアコントローラ201から随時送信されてHDD151に格納される。
【0013】
図4は、納品便データファイルF1のデータ構成を示す模式図である。納品便データファイルF1は、メニュー毎に各サブメニューについての納品日時を記憶するファイルである。ここで、メニューとサブメニューとの関係について説明する。ひとつのメニューに対しては、複数のサブメニューが対応付けられている。例えば、メニュー「予約弁当その一」には、サブメニュー「予約弁当A」「予約弁当B」・・・が対応付けられている。さらに、ひとつのサブメニュー(例えば、「予約弁当A」)には複数の商品(「A1弁当」「A2弁当」・・・)が対応付けられている(図5参照)。
【0014】
図4に示すように、納品便データファイルF1は、より詳細には、各サブメニューについての予約受付開始日時F11と、詳細な配送状況F12とを記憶する。予約受付開始日時F11は、予約受付業務の開始日時を記憶するものである。配送状況F12は、「納品日」「配送便」「休配(配送終了)」「受付準備中」「納品のみ」を記憶する。「納品日」は、日付及び曜日を記憶する。「配送便」は、納品日における各配送便(1便、2便、3便)についての時刻を記憶する。ここで、前日の21:00の便が当日の1便となっている。つまり、ある納品日の1便は前日21:00の便であり、2便はその納品日当日の10:00の便であり、3便はその納品日当日の18:00の便である。例えば、11月8日(火)の21:00に配送される便は、11月9日(水)の1便となる。「休配(配送終了)」には、各便について、配送がなされない休配であるか既に配送が終了している場合にフラグ(図4中では、チェックボックスへのチェック)が記憶される。「受付準備中」には、未だ予約販売の受付を開始していない配送便についてフラグ(図4中では、チェックボックスへのチェック)が記憶される。「納品のみ」には、配送便による商品の納品はあるものの予約販売の受付は終了している日についてフラグ(図4中では、チェックボックスへのチェック)が記憶される。
【0015】
図5は、納品商品データファイルF2のデータ構成を示す模式図である。納品商品データファイルF2は、各サブメニューに係属する商品を記憶するファイルである。例えば、サブメニュー「予約弁当A」には、商品「A1弁当」、「A2弁当」、「A3弁当」、及び、「A4弁当」が対応付けられている。したがって、サブメニューは、商品の識別情報を構成する。さらに、納品商品データファイルF2は、各商品に対応付けてその単価を記憶する。
【0016】
次に、図6及び図7に基づいて、POS端末101で実行される受付業務処理について説明する。
【0017】
図6は、受付業務処理の流れを示すフローチャートである。図7は、受付業務操作に応じて遷移するオペレータ用表示器105の画面表示例を示す模式図である。受付業務処理は、キーボード104に含まれる受付業務キー104aの押下により開始される。受付業務キー104aの押下判定により(ステップS101)、CPU153は、受付業務開始画面511を生成してオペレータ用表示器105に表示させる。
【0018】
図7(a)に示すように受付業務開始画面511は、複数の受付業務キー512を有する。受付業務キー512は、予約弁当等の予約商品の受付業務を開始するための、「予約」と表示された予約キー513を含む。予約キー513のタッチ指定により(ステップS102)、CPU153は、メニュー入力画面521を表示させる。図7(b)に示すようにメニュー入力画面521は、予約商品を表示するメニューキー522を含む。メニューキー522は、例えば、「予約弁当その1」と表示されたキーを含む。一つのメニューキー522のタッチ指定により(ステップS103)、CPU153は、サブメニュー入力画面531を表示させる。図7(c)に示すようにサブメニュー入力画面531は、タッチ指定されたメニューキー522に係属するサブメニューキー532を含む。ここでは、サブメニュー入力画面531は、メニュー「予約弁当その1」に係属するサブメニュー、「予約弁当A」、「予約弁当B」、「予約弁当C」、「予約弁当D」を表示するサブメニューキー532を有する。サブメニューキー532のタッチ指定に応じて(ステップS104)、CPU153は、受取希望日入力画面541を表示させる。サブメニューは、商品の識別情報を構成することから(図5参照)、サブメニューキー532のタッチ操作によって、商品の識別情報の入力を許容する機能が実現されている。
【0019】
図7(d)に示すように受取希望日入力画面541は、顧客の受取希望日を入力するための受取希望日入力キー542を含む。受取希望日入力キー542には、日付が表示されている。受取希望日入力画面541は、日付が升目によって各日付に区分されたカレンダー部分を有し、受取希望日入力キー542は、このカレンダー部分の日付に対応させて升目上に配列されている。受取希望日入力画面541が有する受取希望日入力キー542は、納品便データファイルF1のデータ内容に基づいて、そのサブメニューの配送がある日付(全ての便が「休配(配送終了)」でもなく「受付準備中」でもない日付)についてのみキー表示される。例えば、3便のみ「受付準備中」である場合にはキー表示される。受取希望日入力キー542のタッチ指定に応じて(ステップS105)、CPU153は、受取希望時刻入力画面551を表示させる。
【0020】
図7(e)に示すように受取希望時刻入力画面551は、受取希望時刻を入力するための受取希望時刻入力キー552と、「登録」と表示された登録キー553とを含む。受取希望時刻入力キー552は、複数設けられて、それぞれに数字が表示されている。タッチ指定された受取希望時刻入力キー552に対応する数字は、時刻表示554に表示される。そして、登録キー553のタッチ指定により、時刻表示554に表示されている数字が受取希望時分として入力される。これにより、受取希望日入力画面541の受取希望日入力キー542のタッチ指定により入力された日付と、受取希望時刻入力画面551の受取希望時刻入力キー552のタッチ指定により入力された時分とに基づく受取希望日時が入力される。登録キー553のタッチ指定による受取希望時分入力に応じて(ステップS106)、次に、CPU153は、入力された受取希望日時での予約受付が可能であるか否かを判定する検索処理を実行する(ステップS107)。検索処理の詳細については後述する(図8参照)。検索処理の結果、入力された受取希望日時での予約受付が可能であると判定したならば(ステップS108のY)、CPU153は、続けて、最適便決定処理を実行する(ステップS109)。最適便決定処理の詳細については後述する(図9参照)。検索処理の結果、入力された受取希望日時での予約受付が可能でないと判定したならば(ステップS108のN)、CPU153は、続けて、エラー処理を実行する(ステップS110)。エラー処理の詳細については後述する(図11、図12、図13参照)。
【0021】
図8は、検索処理の流れを示すフローチャートである。まず、CPU153は、サブメニューキー532のタッチ指定により選択されたサブメニューについて納品便データファイルF1を参照して、登録キー553のタッチ指定日時、つまり、受取希望日時の入力操作日時が予約受付期間内であるか否かを判定する(ステップS201)。ステップS201では、まず、予約受付開始日時F11を参照して、受取希望日時の入力操作日時が予約受付開始日時以降であるか否かを判定する。受取希望日時の入力操作日時が予約受付開始日時以降である場合には、次に、配送状況F12の「納品のみ」を参照して、受取希望日時の入力操作日時が「納品のみ」の日時にかかっているか否かを判定する。受取希望日時の入力操作日時が予約受付開始日時よりも前である場合、若しくは、受取希望日時の入力操作日時が「納品のみ」の日時にかかっている場合には、受取希望日時の入力操作日時が受付期間外であると判定され(ステップS201のN)、エラー処理が実行される(ステップS213)。ステップS213のエラー処理では、後述するパターン1エラー又はパターン2エラーの処理(図12参照)が実行される。
【0022】
図8のフローチャートのステップS201で、受取希望日時の入力操作日時が受付期間内であると判定したならば(ステップS201のY)、次に、入力された受取希望日時を「納品日」に変換する(ステップS202)。「納品日」は、納品便データファイルF1の配送状況F12の「配送便」に対応した日付である。例えば、入力された受取希望日時が「11月7日の23:00」である場合には、「納品日」は、11月8日となる。
【0023】
次に、図8のフローチャートのステップS203〜S208では、便検索処理が実行される。この便検索処理では、入力された受取希望日時に適した配送便を検索する。より詳細には、ステップS202で変換した納品日について、3便、2便、1便の順に休配でないことを判定し(ステップS203、S205、S207)、休配でなければ、その便時刻+30分<受取希望時刻、であることを判定する(ステップS204、S206、S208)。例えば、受取希望時刻が13:00であれば、2便時刻(10:00+30分)<13:00となるので、2便が受取希望日時に適した配送便として判定される。便検索処理の実行によって適した配送便が検索されなかった場合(ステップS207のY、ステップS208のN)、変換した納品日の前日の納品日について同様の便検索処理(前日便検索処理)を実行する(ステップS209)。前日便検索処理の実行によっても適した配送便が検索されなかった場合には(ステップS210のY)、この前日納品日の配送便はすでに配送終了しているので、エラー処理が実行される(ステップS211)。ステップS211のエラー処理では、後述するパターン3エラーの処理(図13参照)が実行される。便検索処理(ステップS203〜S208)又は前日便検索処理(ステップS209)の実行によって適した便が検索されたならば(ステップS204のY、S206のY、S208のY、S210のN)、予約受付開始日時F11を参照して、その配送便が「受付準備中」であるか否かを判定する(ステップS213)。「受付準備中」である場合には(ステップS213のY)、エラー処理が実行される(ステップS215)。ステップS215でのエラー処理では、後述するパターン4エラーの処理(図13参照)が実行される。配送便が「受付準備中」でない場合には(ステップS213のN)、最適便決定処理が実行される(ステップS214)。
【0024】
図9は、最適便決定処理の流れを示すフローチャートである。図10は、最適便決定操作に応じて遷移するオペレータ用表示器105の画面表示例を示す模式図である。図9及び図10に基づいて、最適便決定処理について説明する。最適便決定処理に際しては、まず、CPU153は、オペレータ用表示器105に便選択画面611を表示させている。
【0025】
図10(a)に示すように便選択画面611は、前の便選択キー612、おすすめ便選択キー613、及び、次の便選択キー614を含む。おすすめ便選択キー613は、便検索処理又は前日便検索処理(図8参照)の実行によって検索した、顧客の受取希望日時に適した配送便を「おすすめ便」としてキー表示したものである。前の便選択キー612は、「おすすめ便」の前便にあたる配送便を「前の便」としてキー表示したものである。次の便選択キー614は、「おすすめ便」の次便にあたる配送便を「次の便」としてキー表示したものである。前の便選択キー612、おすすめ便選択キー613、次の便選択キー614のいずれかのタッチ指定による便選択に応じて(ステップS301)、CPU153は、商品選択画面621を表示させる。
【0026】
図10(b)に示すように商品選択画面621は、複数の商品選択キー622を有する。商品選択キー622は、受付業務処理で指定されたサブメニュー(図6のフローチャートのS104、及び、図7(c)参照)に係属する商品のデータを納品商品データファイルF2から抽出してキー表示したものである。つまり、CPU153は、選択可能商品を表示する(ステップS302)。商品選択画面621に含まれる任意の商品選択キー622のタッチ指定に応じて、CPU153は、数量入力画面631を表示させる。
【0027】
図10(c)に示すように数量入力画面631は、顧客が希望する商品の数量を入力するための数量入力キー632と、「登録」と表示された数量登録キー633とを含む。数量入力キー632は、複数設けられて、それぞれに数字が表示されている。タッチ指定された数量入力キー632に対応する数字は、数量表示634に表示される。そして、数量登録キー633のタッチ指定により、数量表示634に表示されている数字が希望数量として入力される。これにより、商品選択、及び、数量入力が行われる(ステップS303)。数量登録キー633のタッチ指定に応じて、CPU153は、商品選択画面641を表示させる。
【0028】
図10(d)に示すように商品選択画面641は、図10(b)に示した商品選択画面621とほぼ同様の画面である。商品選択画面641が商品選択画面621と大きく異なる点は、商品選択画面641は、入力された数量に基づく入力数量表示642を商品に対応付けて表示する点である。さらに、商品選択画面641は、画面右上に確定キー643を有する。確定キー643のタッチ指定があるまで、商品選択画面641では、更に別の商品についての商品選択キー644をタッチ指定することができる。別の商品選択キー644のタッチ指定があった場合には、再び数量入力画面631が表示されて数量入力が行われる。確定キー643のタッチ指定に応じて、CPU153は、確定画面651を表示させる。
【0029】
図10(e)に示すように確定画面651は、状況表示652を有する。状況表示652は、入力された受取希望日時、選択された配送便、選択された商品、入力された数量、及び、選択商品の単価と入力数量とに基づく金額を含む。また、確定画面651は、画面右下に「問合せ」と表示された問合せキー653を有する。CPU153は、問合せキー653のタッチ指定に応じて(ステップS304)、状況表示652が含む内容(入力された受取希望日時、選択された配送便、選択された商品、入力された数量、及び、選択商品の単価と入力数量とに基づく金額)のデータを、発注問合せとして、通信インターフェース157を介してホストコンピュータ291に向けて送信出力する。このとき、CPU153は、このデータを記憶部であるHDD151に設けられた所定の記憶領域に記憶させる。データは、各項目(入力された受取希望日時、選択された配送便、選択された商品、入力された数量、及び、選択商品の単価と入力数量とに基づく金額)が対応付けられて記憶される。なお、RAM155等の他の記憶部に記憶させるようにしてもよい。ホストコンピュータ291に向けて送信出力されたデータは、構内通信回線網251と外部通信回線網271とを介してホストコンピュータ291に送信される。発注問合せ中、確定画面651上には、「問合せ中 しばらくお待ちください」という文字表示(図示せず)が表示される。ホストコンピュータ291では、受信したデータが予約済データファイル292(図1参照)に記憶される。予約済データファイル292は、予約済の商品をその受取希望日時と共に記憶するファイルである。送信されたデータは、予約済データファイル292に各項目が対応付けられた状態で記憶される。ホストコンピュータ291で受信したデータの予約済データファイル292への記憶が行われたならば、その旨がPOS端末101に向けて返信される。このとき、予約済データファイル292への記憶が正常に行われなかった場合もその旨が返信される。POS端末101のCPU153は、ホストコンピュータ291からの返信に応じて、予約受付が正常に行われたか否かを判定する。正常に行われたと判定した場合には(ステップS305のY)、予約受付成立処理を実行する(ステップS306)。予約受付成立処理では、確定画面651上の状況表示652の下方位置に、「上記内容で受付しました」という文字表示(図示せず)が表示される。予約受付が正常に行われていないと判定した場合には(ステップS305のN)、所定の予約受付エラー処理を実行する(ステップS307)。予約受付エラー処理では、例えば、再度の問合せキー653のタッチ指定を要求する。
【0030】
図11は、エラー処理の流れを示すフローチャートである。CPU153は、まず、オペレータ用表示器105の画面中にエラーPOP−UP表示(図示せず)を表示させる(ステップS401)。エラーPOP−UP表示は、エラー解除キー(図示せず)を含む。エラー解除キーのタッチ指定によるエラー解除に応じて(ステップS402)、CPU153は、エラー内容を判定する(ステップS403〜S406)。検索処理(図8参照)で受取希望日時の入力操作日時が予約受付開始日時よりも前であったことにより(図8のステップS201参照)、CPU153は、受付期間前に操作を行ったと判定した場合には(ステップS403のY)、パターン1エラーの処理を実行する(ステップS407)。検索処理(図8参照)で受取希望日時の入力操作日時が「納品のみ」の日時にかかっていたことにより(図8のステップS201参照)、受付期間終了後に操作を行ったと判定した場合には(ステップS404のY)、パターン2エラーの処理を実行する(ステップS408)。検索処理(図8参照)で変換した納品日に適した便がなく、さらに、前日便が無いことにより(図8のステップS210参照)、既に受取希望日時までの配送便が終了し、操作と受取希望日時とまでの期間が短すぎると判定した場合には(ステップS405のY)、パターン3エラーの処理を実行する(ステップS409)。検索処理(図8参照)で検索された配送便が「受付準備中」であったことにより(図8のステップS213参照)、その配送便については未だ予約を受け付けるに至っておらず、操作と受取希望日時とまでの期間が長すぎると判定した場合には(ステップS406のY)、パターン4エラーの処理を実行する(ステップS410)。
【0031】
図12は、パターン1エラーとパターン2エラーとの処理の流れを画面表示例と共に示すフローチャートである。パターン1エラーの処理に際しては、まず、オペレータ用表示器105にパターン1エラー画面711を表示させ、パターン2エラーの処理に際しては、オペレータ用表示器105にパターン2エラー画面721を表示させる。
【0032】
図12に示すように、パターン1エラー画面711は、「受付不可内容」というタイトルの下に、選択されたサブメニューの予約開始日時を表示している。予約開始日時は、納品便データファイルF1の予約受付開始日時F11に基づく。パターン1エラー画面711は、さらに「XX月XX日HH時MM分に受取可能なメニューを表示」と表示されたキー712を有する。キー712が表示する「XX月XX日HH時MM分」は、入力された受取希望日時に基づく。
【0033】
図12に示すように、パターン2エラー画面721は、「受付不可内容」というタイトルの下に、選択されたサブメニューの予約受付が既に終了している旨を表示している。パターン2エラー画面721は、さらに、「XX月XX日HH時MM分に受取可能なメニューを表示」と表示されたキー722を有する。キー722が表示する「XX月XX日HH時MM分」は、入力された受取希望日時に基づく。
【0034】
図12に示すように、パターン1エラーとパターン2エラーとでは同様の処理が実行される。つまり、ステップS501として、「XX月XX日HH時MM分に受取可能なメニューを表示」と表示されたキー712又はキー722がタッチ指定されたならば(ステップS501)、CPU153は、入力されている受取希望日時に基づいて、全てのメニューを対象として納品便データファイルF1を検索して(ステップS502)、受取希望日時での納品が可能なメニューをキー表示させる(ステップS503)。このとき、オペレータ用表示器105には、メニュー入力画面521と同様の画面表示がなされる。ここで、受取希望日時での納品が可能であることの判定は、図8に基づいて説明した便検索処理と前日便検索処理と同様の処理が実行されることによって判定される。表示されたメニューキーのタッチ指定に応じて(ステップS504)、受取希望日時での納品が可能なサブメニューを納品便データファイルF1から抽出し(ステップS505)、抽出したサブメニューをキー表示する(ステップS506)。このとき、オペレータ用表示器105には、サブメニュー入力画面531と同様の画面表示がなされる。そして、サブメニューキーのタッチ指定に応じて(ステップS507)、図8に基づいて説明した便検索処理と前日便検索処理とを実行し(ステップS508)、次いで、図9及び図10に基づいて説明した最適便決定処理を再び実行する(ステップS509)。
【0035】
図13は、パターン3エラーとパターン4エラーとの処理の流れを画面表示例と共に示すフローチャートである。パターン3エラーの処理に際しては、まず、オペレータ用表示器105にパターン3エラー画面731を表示させ、パターン4エラーの処理に際しては、パターン4エラー画面741を表示させる。
【0036】
図13に示すように、パターン3エラー画面731は、「受付不可内容」というタイトルの下に、入力された受取希望日時に間に合う納品が無く間に合わない旨を表示している。さらに、パターン3エラー画面731は、「受取希望時刻を変更する」と表示されたキー732と、「XX月XX日HH時MM分に受取可能なメニューを表示」と表示されたキー733とを有する。
【0037】
図13に示すように、パターン4エラー画面741は、「受付不可内容」というタイトルの下に、受取希望日時での納品受付が準備中でありまだ始まっていない旨を表示している。さらに、パターン4エラー画面741は、「受取希望時刻を変更する」と表示されたキー742と、「XX月XX日HH時MM分に受取可能なメニューを表示」と表示されたキー743とを有する。
【0038】
図13に示すステップS601からS609までの処理は、「XX月XX日HH時MM分に受取可能なメニューを表示」と表示されているパターン3エラー画面731のキー733、又は、パターン4エラー画面741のキー743のタッチ指定により実行される。この処理内容は、図12に基づいて説明した、ステップS501からS509と同様であるので、説明を省略する。
【0039】
図13に示すステップS701からS704までの処理は、「受取希望時刻を変更する」と表示されているパターン3エラー画面731のキー732、又は、パターン4エラー画面741のキー742のタッチ指定により実行される。これらのキータッチ指定に応じて(ステップS701)、CPU153は、図7(e)に示した受取希望時刻入力のための受取希望時刻入力画面551をオペレータ用表示器105に表示させる。パターン4エラーの場合、最適便の納品日における前便は、「休配」や「受付準備中」ではないため、時刻の変更のみとなる。そして、CPU153は、受取希望時刻入力キー552と登録キー553とのタッチ指定による受取希望時分の入力に応じて(ステップS702)、図8に基づいて説明した便検索処理と前日便検索処理とを実行し(ステップS703)、次いで、図9及び図10に基づいて説明した最適便決定処理を再び実行する(ステップS704)。
【0040】
以上説明したように本実施の形態によれば、入力された受取希望日時の納品が無いと判定された場合にも、この受取希望日時の納品が有る商品(メニュー、サブメニュー)についての入力が許容されるため(パターン1エラーないしパターン4エラー)、顧客はその場で代替品について予約することができる。したがって、受取希望日時での納品が無いと判定された場合の販売チャンスロスを回避することができる。また、本実施の形態によれば、入力された受取希望日時の納品が無いと判定された場合に、受取希望時刻変更ができるため(パターン3エラー及びパターン4エラー)、顧客は予約を希望する商品について、受取希望時刻を変更して予約することができる。この場合にも店舗は販売チャンスロスを回避することができる。
【0041】
また、本実施の形態によれば、入力された商品について入力された受取希望日時の納品が無いと判定された場合にも、この受取希望日時の納品が有る商品についての入力が許容されるため、顧客はその場で代わりの商品について予約することができる。したがって、受取希望日時での納品が無いと判定された場合の販売チャンスロスを回避することができる。
【符号の説明】
【0042】
101…POS端末(商品販売データ処理装置)、112…タッチパネル(操作部)、153…CPU(情報処理部)、F1…納品便データファイル(納品データファイル)、F2…納品商品データファイル(納品データファイル)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0043】
【特許文献1】特開2002−358443公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を示すメニューキーを含むメニュー画面を表示する第1表示手段と、
前記商品の受取希望日時を入力する受取希望日時入力画面を表示する第2表示手段と、
前記メニュー画面において選択された前記メニューキーに対応する前記商品の入力を受付け、前記受取希望日時入力画面から前記受取希望日時の入力を受付ける受付手段と、
前記商品の予約受付期間を記憶する記憶部を参照して、前記受付手段が受付けた前記受取希望日時での前記商品の予約受付が可能か否かを判定する判定手段と、
前記受取希望日時が前記商品の予約受付期間外であるために前記商品の予約受付が可能でない場合に、前記メニュー画面において前記受取希望日時に受取可能な商品の前記メニューキーを表示する第3表示手段と、
を備える商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記メニュー画面において前記メニューキーが選択された場合に、選択された前記メニューキーの商品に係属するサブメニューを示すサブメニューキーを含むサブメニュー画面を表示する第4表示手段をさらに備え、
前記受付手段は、前記サブメニュー画面において選択された前記サブメニューキーに対応する前記サブメニューの入力を受付け、
前記判定手段は、前記記憶部を参照して、前記受付手段が受付けた前記受取希望日時での前記サブメニューの予約受付が可能か否かを判定し、
前記受取希望日時が前記サブメニューの予約受付期間外であるために前記サブメニューの予約受付が可能でない場合に、前記サブメニュー画面において前記受取希望日時に受取可能なサブメニューの前記サブメニューキーを表示する第5表示手段をさらに備える、
請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記第2表示手段は、前記受取希望日時入力画面において、前記受付手段が受付けた前記商品の配送が有る日と配送が無い日とを区別して表示する、
請求項1または2に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記受取希望日時入力画面から受付けた前記受取希望日時に適する配送便を示す配送便キーを含む配送便選択画面を表示する第6表示手段をさらに備える、
請求項1ないし3のいずれか1つに記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
商品販売データ処理装置において実行される商品販売データ処理方法であって、
商品を示すメニューキーを含むメニュー画面を表示する第1表示工程と、
前記商品の受取希望日時を入力する受取希望日時入力画面を表示する第2表示工程と、
前記メニュー画面において選択された前記メニューキーに対応する前記商品の入力を受付け、前記受取希望日時入力画面から前記受取希望日時の入力を受付ける受付工程と、
前記商品の予約受付期間を記憶する記憶部を参照して、前記受付工程において受付けた前記受取希望日時での前記商品の予約受付が可能か否かを判定する判定工程と、
前記受取希望日時が前記商品の予約受付期間外であるために前記商品の予約受付が可能でない場合に、前記メニュー画面において前記受取希望日時に受取可能な商品の前記メニューキーを表示する第3表示工程と、
を含む商品販売データ処理方法。
【請求項6】
商品販売データ処理装置を制御するコンピュータを、
商品を示すメニューキーを含むメニュー画面を表示する第1表示手段と、
前記商品の受取希望日時を入力する受取希望日時入力画面を表示する第2表示手段と、
前記メニュー画面において選択された前記メニューキーに対応する前記商品の入力を受付け、前記受取希望日時入力画面から前記受取希望日時の入力を受付ける受付手段と、
前記商品の予約受付期間を記憶する記憶部を参照して、前記受付手段が受付けた前記受取希望日時での前記商品の予約受付が可能か否かを判定する判定手段と、
前記受取希望日時が前記商品の予約受付期間外であるために前記商品の予約受付が可能でない場合に、前記メニュー画面において前記受取希望日時に受取可能な商品の前記メニューキーを表示する第3表示手段と、
として機能させるプログラム。
【請求項1】
商品を示すメニューキーを含むメニュー画面を表示する第1表示手段と、
前記商品の受取希望日時を入力する受取希望日時入力画面を表示する第2表示手段と、
前記メニュー画面において選択された前記メニューキーに対応する前記商品の入力を受付け、前記受取希望日時入力画面から前記受取希望日時の入力を受付ける受付手段と、
前記商品の予約受付期間を記憶する記憶部を参照して、前記受付手段が受付けた前記受取希望日時での前記商品の予約受付が可能か否かを判定する判定手段と、
前記受取希望日時が前記商品の予約受付期間外であるために前記商品の予約受付が可能でない場合に、前記メニュー画面において前記受取希望日時に受取可能な商品の前記メニューキーを表示する第3表示手段と、
を備える商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記メニュー画面において前記メニューキーが選択された場合に、選択された前記メニューキーの商品に係属するサブメニューを示すサブメニューキーを含むサブメニュー画面を表示する第4表示手段をさらに備え、
前記受付手段は、前記サブメニュー画面において選択された前記サブメニューキーに対応する前記サブメニューの入力を受付け、
前記判定手段は、前記記憶部を参照して、前記受付手段が受付けた前記受取希望日時での前記サブメニューの予約受付が可能か否かを判定し、
前記受取希望日時が前記サブメニューの予約受付期間外であるために前記サブメニューの予約受付が可能でない場合に、前記サブメニュー画面において前記受取希望日時に受取可能なサブメニューの前記サブメニューキーを表示する第5表示手段をさらに備える、
請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記第2表示手段は、前記受取希望日時入力画面において、前記受付手段が受付けた前記商品の配送が有る日と配送が無い日とを区別して表示する、
請求項1または2に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記受取希望日時入力画面から受付けた前記受取希望日時に適する配送便を示す配送便キーを含む配送便選択画面を表示する第6表示手段をさらに備える、
請求項1ないし3のいずれか1つに記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
商品販売データ処理装置において実行される商品販売データ処理方法であって、
商品を示すメニューキーを含むメニュー画面を表示する第1表示工程と、
前記商品の受取希望日時を入力する受取希望日時入力画面を表示する第2表示工程と、
前記メニュー画面において選択された前記メニューキーに対応する前記商品の入力を受付け、前記受取希望日時入力画面から前記受取希望日時の入力を受付ける受付工程と、
前記商品の予約受付期間を記憶する記憶部を参照して、前記受付工程において受付けた前記受取希望日時での前記商品の予約受付が可能か否かを判定する判定工程と、
前記受取希望日時が前記商品の予約受付期間外であるために前記商品の予約受付が可能でない場合に、前記メニュー画面において前記受取希望日時に受取可能な商品の前記メニューキーを表示する第3表示工程と、
を含む商品販売データ処理方法。
【請求項6】
商品販売データ処理装置を制御するコンピュータを、
商品を示すメニューキーを含むメニュー画面を表示する第1表示手段と、
前記商品の受取希望日時を入力する受取希望日時入力画面を表示する第2表示手段と、
前記メニュー画面において選択された前記メニューキーに対応する前記商品の入力を受付け、前記受取希望日時入力画面から前記受取希望日時の入力を受付ける受付手段と、
前記商品の予約受付期間を記憶する記憶部を参照して、前記受付手段が受付けた前記受取希望日時での前記商品の予約受付が可能か否かを判定する判定手段と、
前記受取希望日時が前記商品の予約受付期間外であるために前記商品の予約受付が可能でない場合に、前記メニュー画面において前記受取希望日時に受取可能な商品の前記メニューキーを表示する第3表示手段と、
として機能させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−141896(P2011−141896A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85627(P2011−85627)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【分割の表示】特願2007−263816(P2007−263816)の分割
【原出願日】平成19年10月9日(2007.10.9)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【分割の表示】特願2007−263816(P2007−263816)の分割
【原出願日】平成19年10月9日(2007.10.9)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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