説明

商品販売データ処理装置及びコンピュータプログラム

【課題】割勘処理に伴い印字発行する個々のレシート毎に複数言語をサポートできるようにする。
【解決手段】入力装置(例えば、キーボード、タッチパネル等)とレシートプリンタとを設け、(1)入力されたメニューデータに基づいてレシートの印字発行を伴う会計処理を実行する処理と、(2)会計処理の中で、レシートプリンタによる複数枚のレシートの印字発行を伴う割勘処理を実行する処理と、(3)割勘処理に伴い印字発行する複数枚のレシートに印字する言語種別を設定する処理と、(4)入力装置での入力指定により、割勘処理に伴い印字発行する複数枚のレシート毎に言語種別の設定を変更自在にする処理と、(5)設定された言語種別に従い、レシート用紙に印字させるキャラクタを設定する処理と、を実行するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店での使用に適した商品販売データ処理装置、これに用いるコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲食店での使用に適した商品販売データ処理装置としては、入力されたメニューデータに基づいてレシートの印字発行を伴う会計処理を実行するようにしたものが従来から用いられている。レシートには、一例として、顧客が食したメニュー品目とその単価とが印字され、更に、税額、サービス料、合計金額等も印字される。
【0003】
飲食店では、その飲食店が置かれている国の言語の文字を理解できない顧客が来店することがある。あるいは、理解できないわけではないが、他の言語の方が理解し易い顧客が来店することもある。このような顧客については、飲食店が置かれている地域、提供する料理の種類等の各種条件により、その来店頻度が高くなる場合もある。このようなことから、レシートに印字する言語として複数種類の言語をサポートする商品販売データ処理装置が提案され、実用化されている。例えば、特許文献1には、レシートに印字する言語として、日本語と英語とフランス語とをサポートする商品販売データ処理装置が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開平04−090095号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
飲食店での使用に適した商品販売データ処理装置では、割勘処理を可能にしたものもある。例えば、一取引中で、あるメニュー品目についてはAさんが勘定を支払い、別のメニュー品目についてはBさんが勘定を支払い、更に別のメニュー品目についてはCさんが勘定を支払う、というようなことが現実に良く行われる。そこで、この具体例でいうと、Aさんが支払うメニュー品目とBさんが支払うメニュー品目とCさんが支払うメニュー品目とで、それぞれ別個のレシートを印字発行できるようにした商品販売データ処理装置が実用化されている。別の例として、AさんとBさんとCさんとがそれぞれ勘定を支払う場合、単純に金額を三分の一に割ったレシートを印字発行できるようにした商品販売データ処理装置も実用化されている。
【0006】
ところが、従来の商品販売データ処理装置では、割勘処理をするに際して、個々のレシート毎に複数言語をサポートすることができない。例えば、Aさん及びCさんは日本人でBさんはインド人であり、Aさん及びCさんは日本語のレシートを所望し、Bさんは英語のレシートを所望する場合を想定すると、従来の商品販売データ処理装置では、そのような顧客の要望には応えることができない。
【0007】
本発明の目的は、割勘処理に伴い印字発行する個々のレシート毎に複数言語をサポートできるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の商品販売データ処理装置は、情報を入力する入力装置(例えば、キーボード、タッチパネル等)と、レシート用紙に印字を行なうレシートプリンタとを備え、入力されたメニューデータに基づいて、前記レシートプリンタによるレシートの印字発行を伴う会計処理を実行する処理と、前記会計処理の中で、前記レシートプリンタによる複数枚のレシートの印字発行を伴う割勘処理を実行する処理と、前記割勘処理に伴い印字発行する複数枚のレシートに印字する言語種別を設定する処理と、前記入力装置での入力指定により、前記割勘処理に伴い印字発行する複数枚のレシート毎に言語種別の設定を変更自在にする処理と、設定された言語種別に従い、前記レシートプリンタによって前記レシート用紙に印字させるキャラクタを設定する処理と、を実行するようにした。
【0009】
本発明は、また、商品販売データ処理装置のコンピュータに上記処理を実行させるコンピュータプログラムをも規定する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、割勘処理に伴い印字発行する個々のレシート毎に印字される言語種別を変更することができ、したがって、割勘で勘定を支払う顧客が望む言語でのレシートを各顧客に提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施の一形態を図1ないし図8に基づいて説明する。本実施の形態は、飲食店で用いられるオーダーエントリーシステムの一部を構成するPOS端末への適用例である。
【0012】
図1は、POS端末101を示す斜視図である。POS端末101は、ドロワ102の上に載置されており、ドロワ102の引出し103の開放動作を制御することができる。POS端末101の上面右側にはキーボード104とオペレータ用表示器105とが配列され、上面左側にはレシートプリンタ106が配列されている。POS端末101の上面後方には、客用表示器107が立設されている。図1中、POS端末101の右側面近傍に設けられている溝は、カードリーダライタ108(図3参照)によるカード情報の読み取り等をするためにカードをスキャンするためのカード読取溝109である。POS端末101での各種情報の入力は、入力装置としての機能するキーボード104によって可能である。
【0013】
図2は、POS端末101のキーボード104を例示する平面図である。キーボード104には、置数キー104a、PLUキー104b、部門キー104c、テーブル番号キー104d、預/現計キー104e等が基本的なキーとして含まれている。キーボード104は、その他の各種キーを含む。その一例として、明細割勘キー104f、単純割勘キー104g、1〜4までの人数キー104h、英語切替キー104i等がキーボード104に含まれている。
【0014】
図3は、POS端末101のハードウェア構成を示すブロック図である。POS端末101は、各種演算処理を実行し各部を制御するCPU201を備えている。CPU201には、固定データを固定的に記憶保存するROM202と、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用されるRAM203と、HDD204とがバスライン205を介して接続されている。HDD204は、各種のコンピュータプログラムをインストールしている。これらのコンピュータプログラムは、POS端末101の起動時、その全部又は一部がRAM203にコピーされる。CPU201は、RAM203にコピーされたコンピュータプログラムに従った処理を実行する。
【0015】
前述したドロワ102、キーボード104、オペレータ用表示器105、レシートプリンタ106、客用表示器107、カードリーダライタ108は、いずれも各種の入出力回路(全て図示せず)とバスライン205とを介してCPU201に接続され、CPU201によって動作制御される。
【0016】
POS端末101は、POS端末101が設置される店舗に設けられる構内回線網(図示せず)等に接続するための通信インターフェース206を備えており、この通信インターフェース206も、バスライン205を介してCPU201に接続されている。HDD204にインストールされている各種のコンピュータプログラムは、一例として、通信インターフェース206を介して上位機からダウンロードされたものである。
【0017】
POS端末101は、キャラクタジェネレータ207も備えている。キャラクタジェネレータ207は、バスライン205を介してCPU201に接続されている。
【0018】
図4は、キャラクタジェネレータ207の模式図である。キャラクタジェネレータ207は、キャラクタ記憶領域208を有しており、キャラクタ記憶領域208には、第1の言語である日本語用の領域208aと第2の言語である英語用の領域208bとが備えられている。キャラクタ記憶領域208には、コードとキャラクタとが対応付けられて記憶されている。例えば、「ミルク」というメニュー品目を表すコードが「0001」だとすると、キャラクタ記憶領域208は、「0001」というコードに対応付けて「ミルク」又は「Flesh Milk」というキャラクタを記憶している。同様に、「コーヒー」というメニュー品目を表すコードが「0002」だとすると、キャラクタ記憶領域208は、「0002」というコードに対応付けて「コーヒー」又は「Coffee」というキャラクタを記憶している。この場合、日本語用の領域208aには「ミルク」「コーヒー」、英語用の領域208bには「Flesh Milk」、「Coffee」が記憶されている。キャラクタは、RAM203の一部領域である画像メモリに展開される画像データである。
【0019】
POS端末101は、POS端末101の起動時、その全部又は一部がRAM203にコピーされるHDD204にインストールされたコンピュータプログラムに従い、会計処理を実行することができる。つまり、本実施の形態のPOS端末101は、オーダーエントリーシステムの一部を構成するものであるため、顧客が注文したメニュー品目は、給仕が所持するハンディターミナル(図示せず)で入力されて無線送信され、予めPOS端末101で受信している。したがって、ハンディーターミナルでのメニュー品目の入力があれば、POS端末101ではそのメニュー品目が入力された状態にある。入力されたメニュー品目は、ハンディーターミナルからメニュー品目と共に送信されたテーブル番号に対応付けられてRAM203に一時記憶されている。そこで、POS端末101は、例えば、顧客が持ち寄った伝票に記録されているテーブル番号をキーとして、そのテーブル番号に対応付けられているメニュー品目について会計処理を実行する。この際、テーブル番号は、一例として、キーボード104中のテーブル番号キー104dを押下した後の置数キー104aの置数によって入力することが可能である。会計処理では、会計内容を図示しない売上メモリへ登録し、各種管理情報を生成して保存し、レシートの印字発行を実行する。レシートには、例えば、顧客が食したメニュー品目の名称、数量及び単価、小計金額、消費税、合計金額、預り金額、釣銭金額、レシート番号等が印字される。ここに、入力されたメニューデータに基づいて、レシートプリンタ106によるレシートR(図6参照)の印字発行を伴う会計処理を実行する手段(機能)が実行される。
【0020】
POS端末101は、会計処理に際して、割勘処理も可能とする。つまり、HDD204にインストールされてPOS端末101の起動時にその全部又は一部がRAM203にコピーされたコンピュータプログラムは、CPU201に割勘処理を実行させる。そして、割勘処理として、POS端末101は、明細割勘処理と単純割勘処理との双方の実施が可能である。「明細割勘処理」というのは、例えば、一取引中で、あるメニュー品目についてはAさんが勘定を支払い、別のメニュー品目についてはBさんが勘定を支払い、更に別のメニュー品目についてはCさんが勘定を支払う、というような割勘手法を支援する処理である。これに対して、「単純割勘処理」というのは、例えば、AさんとBさんとCさんとがそれぞれ勘定を支払う場合、単純に金額を三分の一に割る割勘手法を支援する処理である。「明細割勘処理」を実行する場合、一例として、キーボード104中の明細割勘キー104fを押下し、例えばPLUキー104bや部門キー104cと置数キー104aとを用いて割勘で支払うメニュー品目を顧客毎に指定する。「単純割勘処理」を実行する場合、一例として、キーボード104中の単純割勘キー104gを押下し、人数キー104hや置数キー104aによって割勘で支払いをする人数を指定する。これにより、CPU201は、指定された割勘手法に従い、小計金額や消費税金額等の計算処理を実行し、割勘による支払い毎に分けて複数枚のレシートRを印字発行する。ここに、会計処理の中で、レシートプリンタ106による複数枚のレシートRの印字発行を伴う割勘処理を実行する手段、機能が実行される。
【0021】
図5は、レシートRに印字する言語選択処理の流れを示すフローチャートである。図5に示す処理は、明細割勘処理の中で実行される。そこで、ステップS101として前述した明細割勘処理が実行される。つまり、キーボード104中の明細割勘キー104fが押下されて明細割勘処理の実行が宣言された後、例えばPLUキー104bや部門キー104cと置数キー104aとを用いて割勘で支払うメニュー品目が指定される。この際、言語設定が日本語であるかどうかが判定され(ステップS102)、言語設定が日本語であると判定された場合には(ステップS102のY)、日本語でのレシート印字がなされる(ステップS103)。これに対して、言語設定が日本語ではないと判定された場合には(ステップS102のN)、英語でのレシート印字がなされる(ステップS104)。
【0022】
ここで、言語選択について説明する。CPU201は、レシート印字発行に際して、RAM203のワークエリアを利用し、各種の印字設定を記憶する。印字設定のうちの一つとして、言語種別の設定がある。言語種別としては、本実施の形態のPOS端末101は、第1の言語である日本語と第2の言語である英語とをサポートしている。そこで、CPU201は、印字設定の一つとして、日本語又は英語の言語設定をRAM203のワークエリアに記憶させる。この際、CPU201は、デフォルト設定を日本語としている。ここに、割勘処理に伴い印字発行する複数枚のレシートに印字する言語種別を設定する手段、機能が実行される。
【0023】
日本語にデフォルト設定された言語設定は、キーボード104中の英語切替キー104iを押下することによって英語の言語設定に切替えられる。ここに、入力装置であるキーボード104での入力指定により、割勘処理に伴い印字発行する複数枚のレシート毎に言語種別の設定を変更自在にする手段、機能が実行される。
【0024】
CPU201は、ステップS103又はステップS104でレシート印字するに際して、RAM203のワークエリアに記憶されている言語設定を参照し、対応する言語のキャラクタをキャラクタジェネレータ207の日本語用の領域208a又は英語用の領域208bのいずれか一方から呼び出し、RAM203の一部領域である画像メモリに展開する。この際、レシートの印字フォーマットにキャラクタ画像を当て嵌め、レシートRの画像データを生成する。そこで、生成した画像データに従いレシートプリンタ106を駆動制御することで、RAM203のワークエリアに一時記憶された言語設定に応じた言語でのレシートRが印字発行されることになる。ここに、設定された言語種別に従い、レシートプリンタ106によってレシート用紙に印字させるキャラクタを設定する手段、機能が実行される。
【0025】
以上説明したように、本実施の形態では、RAM203のワークエリアに一時記憶した印字設定の一つとしての言語設定を参照し、対応する言語のキャラクタをキャラクタジェネレータ207の日本語用の領域208a又は英語用の領域208bのいずれか一方から呼び出す、という処理によって言語の選択を可能にしている。つまり、言語種別の設定をRAM203のワークエリアに一時記憶する言語設定によって実現している。これに対して、別の実施の形態としては、例えば図5中のステップS102の処理として英語切替キー104iが押下されたかどうかを判定し、その判定結果に応じて言語種別の設定を判定するようにしても良い。この場合、言語種別の設定は、例えば日本語をデフォルト設定としてコンピュータプログラムに組み込んでおき、英語切替キー104iの押下を判定した場合には英語が言語種別となるようにコンピュータプログラムに組み込んでおけば良い。このように、言語種別については、結果的に言語種別を特定できるあらゆる手法を採用して設定することが可能である。
【0026】
図6は、印字発行されたレシートの一例として、(a)は日本語で印字されたレシートR、(b)は英語で印字されたレシートRをそれぞれ示す模式図である。図6(a)に示すように、日本語のレシートRでは、「御計算書」の文字、顧客が食したメニュー品目の名称、数量及び単価、小計金額、消費税金額、合計金額等、全体が日本語で印字されている。この日本語のレシートRに印字されている文字は、キャラクタジェネレータ207の日本語用の領域208aから呼び出されたキャラクタに基づいている。これに対して、図6(b)に示すように、英語のレシートでは、「RECEIPT」の文字、顧客が食したメニュー品目の名称、数量及び単価、小計金額、消費税金額、合計金額等、全体が英語で印字されている。この英語のレシートRに印字されている文字は、キャラクタジェネレータ207の英語用の領域208bから呼び出されたキャラクタに基づいている。
【0027】
図5に示すフローチャートでの処理説明に戻る。
【0028】
前述したように、RAM203のワークエリアに一時記憶した言語設定が日本語である場合(ステップS102のY)、日本語のレシートRが印字発行される(ステップS103)。この場合には、割勘会計の終了の有無が判定され(ステップS107)、割勘会計が終了するまでステップS101からの処理が繰り返される。割勘会計の終了は、キーボード104中の預/現計キー104eの押下、つまり、一取引の終了指定によって決定される。
【0029】
前述したように、RAM203のワークエリアに一時記憶した言語設定が英語である場合(ステップS102のN)、英語のレシートRが印字発行される(ステップS104)。この場合には、レシートRの印字発行処理後、CPU201は、英語切替キー104iが2度押下されていたかどうかが判定される(ステップS105)。判定の結果、2度押下されていなかったと判定された場合(ステップS105のN)、英語の言語設定が解除されて言語設定が日本語に戻される(ステップS106)。その後、割勘会計の終了の有無が判定され(ステップS107)、割勘会計が終了するまでステップS101からの処理が繰り返される。
【0030】
これに対して、ステップS105での判定の結果、英語切替キー104iが2度押下されていたと判定された場合には(ステップS105のY)、ステップS106の処理がスキップされて割勘会計の終了の有無が判定され(ステップS107)、割勘会計が終了するまでステップS101からの処理が繰り返される。つまり、この場合には、言語設定は英語のまま維持される。英語である言語設定は、割勘会計の終了後(ステップS107のY)、解除され、言語設定が日本語に戻される(ステップS108)。
【0031】
このようなステップS105及びステップS106の処理内容からも明らかなように、英語切替キー104iの二通りの操作、つまり、1度押しと2度押しとでは異なる操作内容であるとしてCPU201に認識される。ここでは、便宜上、英語切替キー104iの1度押しを第1の操作、英語切替キー104iの2度押しを第2の操作として定義する。これにより、第1の操作を用いた入力指定による言語種別の設定変更は、変更対象となるレシートRに対してのみ有効であり、当該レシートRの印字後には言語種別がデフォルト設定に復帰することになる。一方の第2の操作を用いた入力指定による言語種別の設定変更は、一取引を通じて有効であり、一取引終了後には言語種別がデフォルト設定に復帰することになる。
【0032】
そこで、POS端末101のオペレータは、割勘で支払おうとしている顧客を観察し、例えば日本人と外国人とが混在している場合には、顧客に求めに応じて英語切替キー104iを1度押しして英語のレシートRが印字発行されるようにし、外国人のみの場合には、英語切替キー104iを2度押ししてその取引を通して英語のレシートRが印字発行されるようにすることができる。
【0033】
図7は、第1の顧客管理ファイルを示す模式図である。POS端末101の起動時、その全部又は一部がRAM203にコピーされるコンピュータプログラムは、顧客管理用のファイルを含んでいる。当該コンピュータプログラムは、図5に示すフローチャートからも明らかなように、レシートRに印字する言語種別の選択を許容する。そこで、レシートRを日本語で印字発行したのか英語で印字発行したのかによって、そのレシートRを受け取った顧客の内外国人種別を推定することができる。つまり、レシートRを日本語で印字発行した場合には日本人、レシートRを英語で印字発行した場合には外国人、という推定が成り立つ。そこで、POS端末101は、このような推定の下、一取引が終了する度に顧客管理用のファイルを生成し、顧客の国種別を管理する。
【0034】
第1の顧客管理ファイル301は、各取引を特定する会計番号毎に、テーブル番号、人数、勘定種別、内外国人種別等をログ情報として記憶する。勘定種別というのは、割勘支払いなのか割勘支払いではない通常支払いなのかの別である。内外国人種別は、日本人と外国人との別である。割勘支払いの場合、例えば半数以上のレシートRを英語で印字発行した場合には外国人種別としたり、一枚でもレシートRを英語で印字発行した場合には外国人種別としたり、あるいは、全部のレシートRを英語で印字発行した場合にのみ外国人種別としたり等、その判定基準を適宜設定することができる。
【0035】
第1の顧客管理ファイル301にログ情報を残すことで、全体取引の中での外国人のおおよその割合を把握するような分析に役立てることができる。
【0036】
図8は、第2の顧客管理ファイルを示す模式図である。第2の顧客管理ファイル302は、メニュー品目を特定するメニュー番号毎に、オーダ数量、内外国人種別等をログ情報として記憶する。こうして第2の顧客管理ファイル302にログ情報を残すことで、各メニュー品目についての外国人の嗜好を把握するような分析に役立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の一形態を示す全体の斜視図である。
【図2】キーボードの平面図である。
【図3】各部の電気的接続を示すブロック図である。
【図4】キャラクタジェネレータの模式図である。
【図5】レシートに印字する言語選択処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】印字発行されたレシートの一例として、(a)は日本語で印字されたレシート、(b)は英語で印字されたレシートをそれぞれ示す模式図である。
【図7】第1の顧客管理ファイルを示す模式図である。
【図8】第2の顧客管理ファイルを示す模式図である。
【符号の説明】
【0038】
104…キーボード(入力装置),106…レシートプリンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を入力する入力装置と、
レシート用紙に印字を行なうレシートプリンタと、
入力されたメニューデータに基づいて、前記レシートプリンタによるレシートの印字発行を伴う会計処理を実行する手段と、
前記会計処理の中で、前記レシートプリンタによる複数枚のレシートの印字発行を伴う割勘処理を実行する手段と、
前記割勘処理に伴い印字発行する複数枚のレシートに印字する言語種別を設定する手段と、
前記入力装置での入力指定により、前記割勘処理に伴い印字発行する複数枚のレシート毎に言語種別の設定を変更自在にする手段と、
設定された言語種別に従い、前記レシートプリンタによって前記レシート用紙に印字させるキャラクタを設定する手段と、
を備える商品販売データ処理装置。
【請求項2】
第1の言語と当該第1の言語以外の一又は二以上の第2の言語とに言語種別の設定が可能であり、
前記第1の言語はデフォルト設定の言語種別とされている、
請求項1記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記入力装置での入力指定による言語種別の設定変更は、変更対象となるレシートに対してのみ有効であり、当該レシート印字後には言語種別がデフォルト設定に復帰する、請求項2記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記入力装置での入力指定による言語種別の設定変更は、一取引を通じて有効であり、一取引終了後には言語種別がデフォルト設定に復帰する、請求項2記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
前記入力装置での第1の操作を用いた入力指定による言語種別の設定変更は、変更対象となるレシートに対してのみ有効であり、当該レシート印字後には言語種別がデフォルト設定に復帰し、
前記入力装置での前記第1の操作と異なる第2の操作を用いた入力指定による言語種別の設定変更は、一取引を通じて有効であり、一取引終了後には言語種別がデフォルト設定に復帰する、
請求項2記載の商品販売データ処理装置。
【請求項6】
会計処理された言語種別を顧客の国種別として管理する手段を備える、請求項1ないし5のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【請求項7】
商品販売データ処理装置が有するコンピュータにインストールされ、当該コンピュータに、
入力されたメニューデータに基づいて、レシート用紙に印字を行なうレシートプリンタによるレシートの印字発行を伴う会計処理を実行する機能と、
前記会計処理の中で、前記レシートプリンタによる複数枚のレシートの印字発行を伴う割勘処理を実行する機能と、
前記割勘処理に伴い印字発行する複数枚のレシートに印字する言語種別を設定する機能と、
情報を入力する入力装置での入力指定により、前記割勘処理に伴い印字発行する複数枚のレシート毎に言語種別の設定を変更自在にする機能と、
設定された言語種別に従い、前記レシートプリンタによって前記レシート用紙に印字させるキャラクタを設定する機能と、
を実行させるコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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