説明

商品販売データ処理装置及びコンピュータプログラム

【課題】RFID技術を用いた商品販売データ処理に際して、商品の重量チェックを可能にする。
【解決手段】複数商品を載置可能な秤皿としての商品籠載置台105を有して当該商品籠載置台105に載置された商品106の重量を計量する秤部と、商品籠載置台105に載置された二以上の商品に付されているRFIDチップ111に記録されているデータをまとめて読み取り可能なRFIDリーダ109とをハードウェア構成として備え、RFIDリーダ109が読み取ったデータに基づいて商品籠載置台105に載置された当該二以上の商品の重量の合計値を算出し、秤部による計量値と合計値とを比較してその同一性を判定し、計量値と合計値との同一性が判定された場合にのみ商品販売データ処理を許容するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重量チェックを伴う商品販売データ処理を実行する商品販売データ処理装置及びこれに用いるコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、チェックアウト装置等の商品販売データ処理装置では、重量チェックを伴う商品販売データ処理を実行するようにしたものがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、購入する商品の重量を計量し、その商品に付されている読み取り後の商品データに基づいてメモリに記憶されている記憶商品重量を検索し、計量重量と記憶商品重量とが一致したことを条件に当該商品データの販売登録を行なうようにした発明が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、商品登録済みの商品を載置する登録済商品置台に秤部を組み込み、商品コードを読み取るスキャナとその登録済商品置台との間に商品の通過を検知するセンサを配置し、センサが商品の通過を検知しないにも拘らず登録済商品置台における重量変化が検出された場合、エラー信号を出力するようにした発明が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開平05−231914号公報
【特許文献2】特開平07−320148号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1、2に記載された発明は、いずれも、商品に付された商品コードを読み取るために商品の移動を操作者に要求する。商品の重量チェックも、そのような商品を移動させるというオペレーションの中で実施されるように構成されている。
【0007】
これに対して、商品の移動を伴うことなく商品販売データ処理を実施することができれば、オペレータの労力を大幅に軽減することができる。近年、商品に当該商品の商品コード等のデータを記憶させたRFIDチップを付し、複数の商品の商品コード等をまとめて読み取ることができるようにした技術が開発されている。このようなRFIDの技術は、商品の移動を伴わない商品販売データ処理の実施を可能にする。ところが、前述した商品の重量チェックは、商品を移動させるというオペレーションの中で実施されるように構成されてきたという歴史的背景から、RFID技術を用いた商品販売データ処理への適用については、従来、何も考慮されていないのが実状である。
【0008】
なお、RFIDは、Radio Frequency IDentificationを意味している(本出願書類の全体を通じて同様)。
【0009】
本発明の目的は、RFID技術を用いた商品販売データ処理に際して、商品の重量チェックを可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の商品販売データ処理装置は、複数商品を載置可能な秤皿を有して当該秤皿に載置された商品の重量を計量する秤部と、前記秤皿に載置されている二以上の商品に付されているRFIDチップに記録されているデータをまとめて読み取り可能なRFIDリーダと、を備え、前記RFIDリーダが読み取ったデータに基づいて前記秤皿に載置された当該二以上の商品の重量の合計値を算出し、前記秤部による計量値と前記合計値とを比較してその同一性を判定し、前記計量値と前記合計値との同一性が判定された場合にのみ商品販売データ処理を許容するようにした。
【0011】
別の面から見た本発明の商品販売データ処理装置は、複数商品を載置可能な秤皿を有して当該秤皿に載置された商品の重量を計量する秤部と、前記秤皿に載置されている二以上の商品に付されているRFIDチップに記録されているデータをまとめて読み取り可能なRFIDリーダと、を備え、前記RFIDリーダが読み取ったデータに基づいて前記秤皿に載置された当該二以上の商品の重量の合計値を算出し、前記秤部による計量値と前記合計値とを比較してその同一性を判定し、前記計量値と前記合計値との同一性が判定されなかった場合、前記RFIDチップに記録されているデータが読み取られなかった商品があることを示すメッセージを前記表示器に表示するようにした。
【0012】
本発明は、また、上記商品販売データ処理装置のコンピュータにインストールされ、当該コンピュータに上記各種処理を実行させるコンピュータプログラムをも規定する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、RFID技術を用いた商品販売データ処理に際して、商品の重量チェックを行なうことができ、これにより、RFIDチップに記録されているデータが読み取られなかった商品の有無を直接的又は間接的に確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態は、商品販売データ処理装置として、セルフチェックアウトも可能なチェックアウト装置101への適用例である。
【0015】
図1は、チェックアウト装置101の全体の外観斜視図である。チェックアウト装置101のハウジングは、床面に設置されるベースハウジング101aと、このベースハウジング101aから上方に延出する上部ハウジング101bとによって構成されている。ベースハウジング101aの前面は、下方に向かうほどベースハウジング101aの投影面積を狭めるように傾斜している。これにより、ベースハウジング101aは、下方に向かうほど奥側にオフセットした形状となっている。上部ハウジング101bは、その上部に取り付けられた表示器としてのLCD102の支柱をなすような形状をしている。
【0016】
ベースハウジング101aは、秤部103(図2、図4参照)とレシートプリンタ104(図3、図4参照)とが設けられている。
【0017】
ベースハウジング101aの上部には、秤部103の秤皿である商品籠載置台105が配置されている。この商品籠載置台105は、顧客が購入しようとする一又は二以上の商品106を入れた籠107を載置するように形状及び大きさが定められている。したがって、商品籠載置台105は、複数商品106を載置可能な構成となっている。このような構造上、商品籠載置台105の下方に位置させて、秤部103がベースハウジング101aに内蔵されている。
【0018】
また、ベースハウジング101aの正面側には、レシートRを発行するためのレシート発行口108が配置されている。そこで、レシート発行口108の奥側に位置させて、レシートプリンタ104がベースハウジング101aに内蔵されている。
【0019】
上部ハウジング101bには、RFIDリーダ109とカードリーダライタ110とが設けられている(それぞれ図4参照)。
【0020】
RFIDリーダ109は、商品106に付されたRFIDチップ111との間で通信を確立し、RFIDチップ111に内蔵されている図示しない記憶部に記憶されたデータを読み取る。上部ハウジング101bの正面中間位置には「RFID」と記された場所があり、この場所に、RFIDリーダ109の図示しないアンテナが埋設されている。このアンテナは、商品籠載置台105に載置された籠107の略中央位置に位置付けられている。
【0021】
また、カードリーダライタ110は、RFID技術によって決済可能な非接触型のICカードとの間で通信する。ICカードは、一例として現金と等価な価値を有する電子マネーを記憶保存することが可能であり、別の一例として、引き落し銀行口座を特定するための識別番号を記憶保存し、決済に際して利用される。カードリーダライタ110の構成要素の一つとして、上部ハウジング101bの正面にはカード置き台112が前方に向けて突出形成されている。カード置き台112は、商品籠載置台105に載置された籠107の上縁よりも僅かに高い位置に配置され、ICカードを載置できる形状に形成されている。そして、カード置き台112の上方位置には「カード」と記された場所があり、この場所に、カードリーダライタ110の図示しないアンテナが埋設されている。
【0022】
RFIDリーダ109とカードリーダライタ110とは、共にRFID技術を用いて通信をするハードウェアであるが、互いに異なる通信周波数を用いることで、通信の混乱が生ずることがない。
【0023】
上部ハウジング101bの上部に取り付けられたLCD102は、液晶表示パネルを有し、この液晶表示パネルの表示面に入力部としてのタッチパネル113を有する。
【0024】
図2は、秤部103のハードウェア構成を示す模式図である。秤部103は、ロードセルユニット114を有する。ロードセルユニット114は、構造及び形状を図示しないロードセルの一端側をベース115に固定し、他端側に荷重受け部116を有する。荷重受け部116には秤フレーム117が固定されている。秤フレーム117は、図2では図示しないが、平面から見てX字形状をしており、四隅に秤皿としての商品籠載置台105を載置する。ロードセルユニット114の出力信号は、アンプ118で増幅され、アナログデジタル変換器(AD/C)119でデジタル信号に変換され、演算部120で解析される。演算部120では、ロードセルユニット114の出力信号に基づく重量解析がなされる。演算部120は、例えば動作シーケンスが書き込まれた半導体チップ構成のものであっても、RAM等にプログラムを記憶させて動作するマイクロコンピュータ構成のものであっても良い。演算部120は、解析結果である重量データを送信部121に送信し、送信部121を介して外部に出力する。
【0025】
図3は、レシートプリンタ104の概略構成図である。レシートプリンタ104は、ロール紙122を収納保持するロール紙収納部123を有し、このロール紙収納部123に収納されたロール紙122を引き出してレシート発行口108に連なる所定の案内経路124に案内搬送する構造を有している。案内経路124上には、印字部125とカッタ126とが順に配列されている。印字部125は、プラテン127と、このプラテン127に案内経路124を介して当接するライン型のサーマルプリンタヘッド128とによって構成されている。カッタ126は、案内経路124を介して対抗配置された固定刃129と可動刃130とによって構成されている。
【0026】
図4は、チェックアウト装置101の電気的なハードウェア構成を示すブロック図である。チェックアウト装置101は、内部に制御部131を有する。制御部131は、例えば動作シーケンスが書き込まれた半導体チップ構成のものであっても、RAM132等にプログラムを記憶させて動作するマイクロコンピュータ構成のものであっても良い。ここでは、マイクロコンピュータ構成の制御部131を紹介する。
【0027】
制御部131の中核をなすのはCPU133である。CPU133には、固定データを固定的に記憶するROM134と、可変データを書き換え自在に記憶するRAM132と、LCD102に表示する表示画像を生成するVRAM135と、HDD136とがシステムバス137を介して接続されている。一例として、HDD136には、商品販売データ処理用のコンピュータプログラムを含む各種のプログラムの他、各種表示フレーム、各種のファイル等(全て図示せず)が記憶保存されている。各種のファイルとしては、例えば、PLUファイル、商品識別ファイル、画像ファイル、売上ファイル等がHDD136に記憶保存されている。これらのプログラム、各種表示フレーム及び各種ファイル等は、その全部又は一部がチェックアウト装置101の起動時にRAM132に移されて使用される。
【0028】
PLUファイルは、各商品106を特定する商品コードに対応させて、単価の他に、重量、重量に対する下限値と上限値、商品表示、割引商品の別、割引金額、M&M(ミックス・アンド・マッチ)情報等を書き換え自在に記憶する。商品表示は、商品コードによって特定される商品の商品名称のテキストデータを含む。
【0029】
商品識別ファイルは、各商品106を特定する識別コードに対応させて、単価の他に、重量、重量に対する下限値と上限値、商品表示、割引商品の別、割引金額、M&M(ミックス・アンド・マッチ)情報等を書き換え自在に記憶する。識別コードは、例えば重量によって価格が変動するパック詰めの商品106等に付されて当該商品106の同一性を識別するためのコードである。PLUファイルに記憶されている商品コードがJAN等の規格体系やインストアコード体系等に則って付与され、同種の商品106については全て同一のコードが定義されているのに対して、識別コードは、同種の商品106であっても、個々の商品106毎に異なるコードが定義されている点で商品コードと相違する。商品識別ファイルに設定されている商品表示は、商品コードによって特定される商品の商品名称のテキストデータを含む。
【0030】
制御部131には、LCD102、タッチパネル113、RFIDリーダ109、カードリーダライタ110、秤部103及びレシートプリンタ104がシステムバス137を介して接続され、制御部131による制御を受ける。制御部131は、それらの各部を制御し、検索処理と重量チェック処理と商品販売データ処理とを実行する。
【0031】
また、制御部131には、システムバス137を介して通信インターフェース138も接続されている。通信インターフェース138は、例えば構内通信網に接続され、外部に設置されたストアコントローラやサーバの各種外部機器(全て図示せず)との間のデータ通信を実現させる。
【0032】
制御部131が実行する検索処理は、RFIDリーダ109によって商品106に付されたRFIDチップ111が読み取られた場合、このRFIDチップ111の図示しない記憶部に記憶されている商品コード又は識別コードを認識し、PLUファイルまたは商品識別ファイルを検索してその商品コード又は識別コードに対応する単価、重量及び商品表示を取得する。
【0033】
このような検索処理については、各種の実施の形態を実施することができる。例えば、前述した一例の場合、HDD136に予めPLUファイル及び商品識別ファイルが記憶保存され、チェックアウト装置101の起動時、それらのPLUファイル及び商品識別ファイルがRAM132に移される。そこで、検索処理に際しては、商品106に付されたRFIDチップ111の図示しない記憶部に記憶されている商品コード又は識別コードをキーとして検索する対象は、RAM132に記憶されているPLUファイル又は商品識別ファイルということになる。これに対して、それらのPLUファイルと商品識別ファイルとのいずれか一方又は両方が、例えば図示しないストアコントローラやサーバによってアクセス制御される外部記憶装置に記憶保存されているようにシステム構成しても良い。この場合、制御部131は、検索処理に際して、商品106に付されたRFIDチップ111の図示しない記憶部に記憶されている商品コード又は識別コードを取得したならば、これらの商品コード又は識別コードに対応する単価、重量及び商品表示等の検索要求を、通信インターフェース138を経由してストアコントローラやサーバに送信する。ストアコントローラやサーバ、当該検索要求に応じて対応する単価、重量及び商品表示等のデータを取得し、これをチェックアウト装置101に送信する。
【0034】
検索処理の更に別の一例としては、商品106に付されたRFIDチップ111の記憶部に、PLUファイル又は商品識別ファイルだけでなく、それらのPLUファイル又は商品識別ファイルに対応する単価、重量及び商品表示等のデータを予め記憶させておいても良い。RFIDチップ111の記憶部においてそのようなデータ構造を採用することで、RFIDリーダ109が直接的に読み取り商品106についての単価、重量及び商品表示等のデータを取得することが可能となる。
【0035】
加えて、以上説明した各種のバリエーションは、結局のところ、RFIDリーダ109により読み取るべきRFIDチップ111を付した商品106の単価、重量及び商品表示等のデータが何処に記憶されているのかに依存する。この場合、ある商品コード又は識別コードに対応する商品106の単価、重量及び商品表示等のデータは、それぞれ同一の場所に記憶保存されていてもよく、別々の場所に記憶保存されていても良い。
【0036】
次いで、制御部131が実行する重量チェック処理は、秤部103によって計量された重量である計量値が、検索処理によって取得した重量値と同一性を有しているかどうかを判定する処理である。同一性を有しているかどうかは、計量重量が検索処理によって取得した重量の下限値と上限値との間に収まっているかどうかを判定することによってなされる。この場合、本実施の形態における重量チェックは、個々の商品106単独での重量チェックではなく、商品籠載置台105に載置された籠107に収納されている全ての商品106の重量の合計値についての重量チェックである。そこで、計量値と重量値との同一性の判定に際しては、検索処理によって取得して重量値であるすべての商品の下限値の合計値と全ての商品の上限値の合計値とが許容範囲を構成し、当該許容範囲内に計量値が収まっているかどうかを判定することになる。もっとも、このような手法により取得される許容範囲は、実施の上で一例をなすに過ぎず、例えば、当該許容範囲の値にある係数を乗ずる等して当該許容範囲の幅を狭くしたり、反対に広くしたりするようにしても良い。別の一例としては、検索処理によって下限値及び上限値を取得しないか、あるいは取得してもそれらの値を使用せず、検索処理によって得られた重量の値のみを使用し、これを加算して合計値を算出し、この合計値に対してある許容範囲を設定するようにしても良い。
【0037】
次いで、制御部131が実行する商品販売データ処理は、検索処理によって取得した単価に基づいて決済金額を算出し、その決済金額の決済を実行する処理である。決済金額は、必要な消費税計算等を含む売上合計金額を計算することによって算出され、RAM132等に仮登録するか、あるいは売上ファイルに登録する。決済処理では、算出した決済金額について、電子マネー又は銀行口座特定用の識別番号を記憶保存する非接触ICカードを利用した決済を可能にする。非接触ICカードの扱いは、RFIDリーダ109を介して実行される。
【0038】
もっとも、本実施の形態では、商品販売データ処理という概念は、検索処理や重量チェック処理等を含む広義の概念として用いている。そこで、このような広義の意味での商品販売データ処理を支援するために、チェックアウト装置101の制御部131は、LCD102に操作方法を表示し、顧客の便宜を図る。
【0039】
図5は、チェックアウト処理の流れの一例を示すフローチャートである。このようなチェックアウト処理は、HDD136にインストールされているプログラムに従い、制御部131のCPU133が各種演算等を行なうことによって実行される。
【0040】
チェックアウト装置101においてまず実行すべきことは、購入する商品106を収納した籠107を商品籠載置台105に載置することである。これにより、秤部103は、商品籠載置台105に収納された商品106の重量を計量し、その計量値を出力できる。この際、秤部103は、商品籠載置台105の重量分を風袋重量として差し引き、商品籠載置台105に収納された商品106の重量のみの計量値を出力する。
【0041】
チェックアウト装置101は、店員操作モードとセルフチェックアウトモードとに切り替えることができる。HDD136にインストールされているプログラムは、このような二種類のモードをサポートしている。いずれのモードであっても、当該プログラムによって制御部131のCPU133が実行する各種の処理は、規定のトリガを待って実行される。このようなトリガとして、店員操作モードでは、商品籠載置台105に品物が載せられたこと、セルフチェックアウトモードではスタートボタンが押されたこと、というイベントの発生が用いられる。つまり、店員操作モードにおいては、秤部103は、商品籠載置台105に品物が載置されて重量変化を演算部120が認識すると、送信部121を介して当該認識を出力し、制御部131に知らせる。制御部131は、その知らせの受信に応じて、秤皿である商品籠載置台105に品物が載置されたことを秤部103の計量値に基づいて認識し、当該認識に応じて各種の処理を開始する。これに対して、セルフチェックアウトモードでは、制御部131は、商品販売データ処理に待機中のLCD102にスタートボタン(図示せず)を表示する。この場合、LCD102には、チェックアウトをしたい場合にはスタートボタンを押すべきインストラクションを併せて表示することが望ましい。そこで、LCD102に表示されているスタートボタンが入力部であるタッチパネル113によってタッチ指定されると、CPU133はスタート指示を受け、これに応じて各種の処理を開始する。
【0042】
そこで、図5に示す処理プログラムの最初の動作は、上記規定イベントの発生の有無の監視である(ステップS101)。規定イベントの発生が認識されたならば(ステップS101のY)、タイマースタートを実行する(ステップS102)。そして、RFIDリーダ109を駆動制御し、商品106に付されたRFIDチップ111の記憶部に記憶されているデータに基づいて、商品データを取得する(ステップS103)。ここでいう商品データは、商品コード又は識別コード、そしてそれらの商品コード又は識別コードに対応する単価、重量及び商品表示等のデータを意味している。このような商品データの検索処理については、前述した通りである。
【0043】
続くステップS104では、取得した商品データに含まれている重量をメモリであるRAM132のワークエリアに一時記憶する。この際、CPU133は、既に記憶されている重量があれば、これに加算した重量の値をRAM132のワークエリアに一時記憶する。また、CPU133は、商品データに含まれている商品コード又は識別コードを参照し、同一の商品コード又は識別コード対応する重量については、重複記憶しないように処理する。
【0044】
続くステップS105では、秤部103から計量データをリードする。これにより、制御部131は、商品106に付されたRFIDチップ111の記憶部に記憶されているデータに基づいて取得した商品データからの重量値と、秤部103による計量結果である計量値との両方のデータを得る。そこで、制御部131のCPU133は、取得した重量値と計量値との同一性を判定する。この判定処理は、前述した重量チェック処理である。
【0045】
制御部131は、以上説明したステップS103〜106までの処理を、タイムオーバーとなるまで続ける(ステップS107)。これにより、商品籠載置台105に載置された籠107に収納された全ての商品106について、RFIDリーダ109が正しくそのRFIDチップ111を読み取った場合であれば、いずれ、ステップS106において、取得した重量値と計量値との同一性が判定されるはずである。そこで、取得した重量値と計量値との同一性が判定されたならば(ステップS106のY)、CPU133は、商品販売データ処理の実行を許容する。つまり、CPU133はLCD102を駆動制御し、画面上に読み取り商品106についての商品情報を表示し、決済ボタンを出現させ、「カードをおいて決済ボタンを押して下さい」というようなインストラクションを表示する(ステップS108)。
【0046】
この際、図5のフローチャートでは示さないが、CPU133は、ステップS103の処理で取得した商品データに含まれている単価の値に基づいて、売上合計金額や消費税額等の決済に必要な情報は既に算出済みである。このような各種演算処理の実行は、取得した重量値と計量値との同一性判定(ステップS106)の前後を問わず実行可能である。つまり、このような演算処理は、商品販売データ処理の事前準備であり、商品販売データ処理が許容されずともその実行が許容される。
【0047】
ステップS108でLCD102に表示されるインストラクションに従い、ユーザは、決済可能な非接触型のICカードをカード置き台112に置く。そして、タッチパネル113によってスタートボタンをタッチ指定する。これにより、CPU133は、スタートボタンの押下を判定し(ステップS109のY)、カードリーダライタ110にICカードとの通信確立を命令する。これに伴い、カードリーダライタ110は、カード置き台112に置かれたICカードとRFIDによる通信を確立し、当該ICカードに対してデータのリードを実行して取得したデータをCPU133に通知すると共に、CPU133からの命令によって当該ICカードに対する所定データのライト動作を実行する。これにより、決済処理が実行される(ステップS110)。この決済処理では、例えば、ICカードが現金と等価な価値を有する電子マネーを記憶保存するICカードである場合には、当該電子マネーによる支払処理が実行される。別の一例として、ICカードが引き落し銀行口座を特定するための識別番号を記憶保存するICカードである場合には、銀行口座からの引き落し処理のための決済処理が実行される。また、ステップS110の決済処理に際しては、RAM132のワークエリアに一時記憶した商品データ等をクリアするメモリクリア処理が実行され、チェックアウト装置101での次の取引処理に備えられる。
【0048】
これに対して、商品籠載置台105に載置された籠107に収納された全ての商品106について、RFIDリーダ109が正しくそのRFIDチップ111を読み取れなかった場合、あるいは何らかの不正行為が行なわれた場合、ステップS106において、取得した重量値と計量値との同一性が判定されることがない。そこで、この場合、タイムオーバーしなければステップS103〜ステップS106の処理が繰り返されるのに対して(ステップS107のN)、タイムオーバーが判定された場合には(ステップS107のY)、CPU133はLCD102を駆動制御し、再作業を促すメッセージを表示させる(ステップS111)。再作業を促すメッセージは、商品106の再セットを促すメッセージであり、このメッセージには、再作業を何故しなければならないかの理由を伴わせることが望ましい。再作業を何故しなければならないかの理由は、RFIDチップ111に記録されているデータが読み取られなかった商品106があることを示すメッセージをなす。そこで、一例として、「読み取りができていない商品があるので、籠の向きを変えるなどしてスタートボタンを再度押して下さい」というようなメッセージが再作業を促すメッセージとして表示される。
【0049】
その後、CPU133は、RAM132のワークエリアに一時記憶した商品データ等をクリアするメモリクリア処理を実行し(ステップS112)、ステップS101での規定イベントの発生の監視処理にリターンする。
【0050】
図6は、チェックアウト処理の流れの別の一例を示すフローチャートである。このようなチェックアウト処理は、図5に示すチェックアウト処理と同様に、HDD136にインストールされているプログラムに従い、制御部131のCPU133が各種演算等を行なうことによって実行される。
【0051】
チェックアウト装置101においてまず実行すべきことは、購入する商品106を収納した籠107を商品籠載置台105に載置することである。また、チェックアウト装置101は、店員操作モードとセルフチェックアウトモードとに切り替えることができる。これらの事項については、前述した通りである。
【0052】
そこで、図6に示す処理プログラムの最初の動作は、規定イベントの発生の有無の監視である(ステップS201)。店員操作モードでの規定イベントとセルフチェックアウトモードでの規定イベントとの相違については、前述した通りである。規定イベントの発生が認識されたならば(ステップS201のY)、RFIDリーダ109を駆動制御し、商品106に付されたRFIDチップ111の記憶部に記憶されているデータに基づいて、商品データを取得する(ステップS202)。ここでいう商品データは、商品コード又は識別コード、そしてそれらの商品コード又は識別コードに対応する単価、重量及び商品表示等のデータを意味している。このような商品データの検索処理については、前述した通りである。
【0053】
続くステップS203では、取得した商品データに含まれている重量をメモリであるRAM132のワークエリアに一時記憶する。この際、CPU133は、既に記憶されている重量があれば、これに加算した重量の値をRAM132のワークエリアに一時記憶する。また、CPU133は、商品データに含まれている商品コード又は識別コードを参照し、同一の商品コード又は識別コード対応する重量については、重複記憶しないように処理する。
【0054】
このような重量加算値の一時記憶は、未読データがなくなるまで続行される(ステップS204)。未読データの有無については、ステップS202で取得した商品データに含まれている商品コード又は識別コードを管理することで、判定可能である。
【0055】
続くステップS205では、秤部103から計量データをリードする。これにより、制御部131は、商品106に付されたRFIDチップ111の記憶部に記憶されているデータに基づいて取得した商品データからの重量の合計値と、秤部103による計量結果である計量値との両方のデータを得る。そこで、制御部131のCPU133は、取得した重量の合計値と計量値との同一性を判定する。この判定処理は、前述した重量チェック処理である。
【0056】
商品籠載置台105に載置された籠107に収納された全ての商品106について、RFIDリーダ109が正しくそのRFIDチップ111を読み取った場合であれば、ステップS206において、取得した重量の合計値と計量値との同一性が判定されるはずである。そこで、取得した重量値と計量値との同一性が判定されたならば(ステップS206のY)、CPU133は、商品販売データ処理の実行を許容する。つまり、CPU133はLCD102を駆動制御し、画面上に読み取り商品106についての商品情報を表示し、決済ボタンを出現させ、「カードをおいて決済ボタンを押して下さい」というようなインストラクションを表示する(ステップS207)。
【0057】
この際、図6のフローチャートでは示さないが、CPU133は、ステップS103の処理で取得した商品データに含まれている単価の値に基づいて、売上合計金額や消費税額等の決済に必要な情報は既に算出済みである。このような各種演算処理の実行は、取得した重量の合計値と計量値との同一性判定(ステップS206)の前後を問わず実行可能である。つまり、このような演算処理は、商品販売データ処理の事前準備であり、商品販売データ処理が許容されずともその実行が許容される。
【0058】
ステップS207でLCD102に表示されるインストラクションに従い、ユーザは、決済可能な非接触型のICカードをカード置き台112に置く。そして、タッチパネル113によってスタートボタンをタッチ指定する。これにより、CPU133は、スタートボタンの押下を判定し(ステップS208のY)、カードリーダライタ110にICカードとの通信確立を命令する。これに伴い、カードリーダライタ110は、カード置き台112に置かれたICカードとRFIDによる通信を確立し、当該ICカードに対してデータのリードを実行して取得したデータをCPU133に通知すると共に、CPU133からの命令によって当該ICカードに対する所定データのライト動作を実行する。これにより、決済処理が実行される(ステップS209)。この決済処理では、例えば、ICカードが現金と等価な価値を有する電子マネーを記憶保存するICカードである場合には、当該電子マネーによる支払処理が実行される。別の一例として、ICカードが引き落し銀行口座を特定するための識別番号を記憶保存するICカードである場合には、銀行口座からの引き落し処理のための決済処理が実行される。また、ステップS209の決済処理に際しては、RAM132のワークエリアに一時記憶した商品データ等をクリアするメモリクリア処理が実行され、チェックアウト装置101での次の取引処理に備えられる。
【0059】
これに対して、商品籠載置台105に載置された籠107に収納された全ての商品106について、RFIDリーダ109が正しくそのRFIDチップ111を読み取れなかった場合、あるいは何らかの不正行為が行なわれた場合、ステップS206において、取得した重量の合計値と計量値との同一性が判定されることがない。そこで、この場合、CPU133はLCD102を駆動制御し、再作業を促すメッセージを表示させる(ステップS210)。再作業を促すメッセージは、商品106の再セットを促すメッセージであり、このメッセージには、再作業を何故しなければならないかの理由を伴わせることが望ましい。再作業を何故しなければならないかの理由は、RFIDチップ111に記録されているデータが読み取られなかった商品106があることを示すメッセージをなす。そこで、一例として、「読み取りができていない商品があるので、籠の向きを変えるなどしてスタートボタンを再度押して下さい」というようなメッセージが再作業を促すメッセージとして表示される。
【0060】
その後、CPU133は、RAM132のワークエリアに一時記憶した商品データ等をクリアするメモリクリア処理を実行し(ステップS211)、ステップS201での規定イベントの発生の監視処理にリターンする。
【0061】
以上説明した図5のフローチャートに示す処理と図6のフローチャートに示す処理とを比較する。図5のフローチャートに示す処理は、秤皿である商品籠載置台105に載置された一又は二以上の商品106の単独の重量を加算し、加算する毎に秤部103による計量値と比較して計量値と合計値との同一性を判定する、という処理である。これに対して、図6のフローチャートに示す処理は、秤皿である商品籠載置台105に載置された一又は二以上の商品106の単独の重量を加算して合計値を求め、求めた合計値を秤部103による計量値と比較して両者の同一性を判定する、という処理である。
【0062】
いずれの処理を実行するにしても、本実施の形態によれば、RFID技術を用いた商品販売データ処理に際して、商品の重量チェックを行なうことができる。
【0063】
図7は、チェックアウト装置101の別の構成を示す全体の外観斜視図である。図1ないし図6において示した部分と同一の機能を奏する部分は同一符号で示し、説明も省略する。
【0064】
本実施の形態は、ショッピングカートをチェックアウト装置101として構成した一例である。キャスタ付きの車輪201が四隅に取り付けられた矩形平板状の台座202が設けられ、この台座202の短辺をなす一辺からパイプ状部材203が立設されている。パイプ状部材203は、台座202からは二本が立設され、それらの二本が上方位置で連結され、この連結部分はハンドルバー204として構成されている。パイプ状部材203には、ハンドルバー204の近傍に位置させてLCD102が取り付けられている。このLCD102は、その表示面にタッチパネル113を有している。また、LCD102の上縁には、カード置き台112が設けられており、ICカードを立て掛けて置くことができるようになっている。カード置き台112の内部には、カードリーダライタ110の図示しないアンテナが内蔵されている。カードリーダライタ110は、LCD102の裏面に取り付けられている。別の実施の形態として、これらのLCD102とカードリーダライタ110とは、同一のハウジング内に収容しても良い。
【0065】
台座202には、本体ユニット205が載置された状態で取り付けられている。本体ユニット205は、その上面に商品籠載置台105を有する。したがって、秤部103は、本体ユニット205の上方部分に内蔵されている。また、本体ユニット205の正面側、つまり、チェックアウト装置101として見るとハンドルバー204が配置されている側には、レシート発行口108が配置されている。したがって、このレシート発行口108の奥側に位置させて、レシートプリンタ104が本体ユニット205に内蔵されている。制御部131やその電源部等、その他の構成要素は、秤部103及びレシートプリンタ104の下方に位置させて本体ユニット205に内蔵されている。
【0066】
商品籠載置台105の僅かに上方位置には、当該商品籠載置台105に載置される籠107を取り囲むことができる形状及び大きさで、パイプ状のガイド部材206が設けられている。ガイド部材206は、台座202とパイプ状部材203とに支持されている。そして、このようなガイド部材206には、RFIDリーダ109の図示しないアンテナが埋設されている。したがって、ガイド部材206は、商品籠載置台105に載置された籠107の脱落を抑制する機能と、RFIDリーダ109の図示しないアンテナの支持機能とを果たすことになる。
【0067】
このようにショッピングカートとして構成されたチェックアウト装置101は、図1ないし図6に基づいて説明したチェックアウト装置101と同一の機能を奏する。つまり、RFID技術を用いた商品販売データ処理の実行が可能で、このような商品販売データ処理に際して、商品の重量チェックを行なうことができる。しかも、ショッピングカートとしての構造及び機能をも有することから、一例として、商品106を図示しない陳列棚から次々ととって籠107に収納するそばから、重量チェック機能付きの商品販売データ処理を実行することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施の一形態を示すチェックアウト装置(商品販売データ処理装置)の全体の外観斜視図である。
【図2】秤部のハードウェア構成を示す模式図である。
【図3】レシートプリンタの概略構成図である。
【図4】チェックアウト装置(商品販売データ処理装置)の電気的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】チェックアウト処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図6】チェックアウト処理の流れの別の一例を示すフローチャートである。
【図7】チェックアウト装置(商品販売データ処理装置)の別の構成を示す全体の外観斜視図である。
【符号の説明】
【0069】
103 秤部、105 商品籠載置台(秤皿)、106 商品、109 RFIDリーダ、111 RFIDチップ、102 LCD(表示器)、113 タッチパネル(入力部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数商品を載置可能な秤皿を有して当該秤皿に載置された商品の重量を計量する秤部と、
前記秤皿に載置されている二以上の商品に付されているRFIDチップに記録されているデータをまとめて読み取り可能なRFIDリーダと、
前記RFIDリーダが読み取ったデータに基づいて前記秤皿に載置された当該二以上の商品の重量の合計値を算出する手段と、
前記秤部による計量値と前記合計値とを比較してその同一性を判定する手段と、
前記計量値と前記合計値との同一性が判定された場合にのみ商品販売データ処理を許容する手段と、
を具備する商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記RFIDリーダが読み取ったデータは、対応する商品の重量データである、請求項1記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記RFIDリーダが読み取ったデータは、対応する商品の商品コードであり、商品コードと重量とを対応付ける記憶部に記憶されたファイルを参照して当該商品の重量を求める、請求項1記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記RFIDリーダが読み取ったデータは、対応する商品の識別コードであり、識別コードと重量とを対応付ける記憶部に記憶されたファイルを参照して当該商品の重量を求める、請求項1記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
前記秤皿に載置された二以上の商品の単独の重量を加算し、加算する毎に前記計量値と比較して前記計量値と前記合計値との同一性を判定する、請求項1ないし4のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【請求項6】
前記秤皿に載置された二以上の商品の単独の重量を加算して前記合計値を求め、求めた合計値を前記計量値と比較して両者の同一性を判定する、請求項1ないし4のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【請求項7】
情報を表示する表示器と、
前記計量値と前記合計値との同一性が判定されなかった場合、前記RFIDチップに記録されているデータが読み取られなかった商品があることを示すメッセージを前記表示器に表示する手段と、
を具備する請求項1ないし6のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【請求項8】
情報を入力する入力部と、
前記入力部によるスタート指示に応じて前記各手段での処理を開始させる手段と、
を具備する請求項1ないし7のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【請求項9】
前記秤皿に品物が載置されたことを前記秤部の計量値に基づいて認識する手段と、
前記秤皿に品物が載置されたとの認識に応じて前記各手段での処理を開始させる手段と、
を具備する請求項1ないし7のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【請求項10】
前記商品販売データ処理は、決済処理を含む、請求項1ないし9のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【請求項11】
前記計量値と前記合計値との同一性が判定されなかった場合、前記合計値をメモリクリアするようにした、請求項1ないし10のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【請求項12】
複数商品を載置可能な秤皿を有して当該秤皿に載置された商品の重量を計量する秤部と、前記秤皿に載置されている二以上の商品に付されているRFIDチップに記録されているデータをまとめて読み取り可能なRFIDリーダと、を具備する商品販売データ処理装置のコンピュータにインストールされ、当該コンピュータに、
前記RFIDリーダが読み取ったデータに基づいて前記秤皿に載置された当該二以上の商品の重量の合計値を算出する機能と、
前記秤部による計量値と前記合計値とを比較してその同一性を判定する機能と、
前記計量値と前記合計値との同一性が判定された場合にのみ商品販売データ処理を許容する機能と、
を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項13】
複数商品を載置可能な秤皿を有して当該秤皿に載置された商品の重量を計量する秤部と、
前記秤皿に載置されている二以上の商品に付されているRFIDチップに記録されているデータをまとめて読み取り可能なRFIDリーダと、
前記RFIDリーダが読み取ったデータに基づいて前記秤皿に載置された当該二以上の商品の重量の合計値を算出する手段と、
前記秤部による計量値と前記合計値とを比較してその同一性を判定する手段と、
前記計量値と前記合計値との同一性が判定されなかった場合、前記RFIDチップに記録されているデータが読み取られなかった商品があることを示すメッセージを前記表示器に表示する手段と、
を具備する商品販売データ処理装置。
【請求項14】
前記RFIDリーダが読み取ったデータは、対応する商品の重量データである、請求項13記載の商品販売データ処理装置。
【請求項15】
前記RFIDリーダが読み取ったデータは、対応する商品の商品コードであり、商品コードと重量とを対応付ける記憶部に記憶されたファイルを参照して当該商品の重量を求める、請求項13記載の商品販売データ処理装置。
【請求項16】
前記RFIDリーダが読み取ったデータは、対応する商品の識別コードであり、識別コードと重量とを対応付ける記憶部に記憶されたファイルを参照して当該商品の重量を求める、請求項13記載の商品販売データ処理装置。
【請求項17】
前記秤皿に載置された二以上の商品の単独の重量を加算し、加算する毎に前記計量値と比較して前記計量値と前記合計値との同一性を判定する、請求項13ないし16のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【請求項18】
前記秤皿に載置された二以上の商品の単独の重量を加算して前記合計値を求め、求めた合計値を前記計量値と比較して両者の同一性を判定する、請求項13ないし16のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【請求項19】
情報を入力する入力部と、
前記入力部によるスタート指示に応じて前記各手段での処理を開始させる手段と、
を具備する請求項13ないし18のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【請求項20】
前記秤皿に品物が載置されたことを前記秤部の計量値に基づいて認識する手段と、
前記秤皿に品物が載置されたとの認識に応じて前記各手段での処理を開始させる手段と、
を具備する請求項13ないし18のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【請求項21】
前記商品販売データ処理は、決済処理を含む、請求項13ないし20のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【請求項22】
前記計量値と前記合計値との同一性が判定されなかった場合、前記合計値をメモリクリアするようにした、請求項13ないし21のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【請求項23】
複数商品を載置可能な秤皿を有して当該秤皿に載置された商品の重量を計量する秤部と、前記秤皿に載置されている二以上の商品に付されているRFIDチップに記録されているデータをまとめて読み取り可能なRFIDリーダと、を具備する商品販売データ処理装置のコンピュータにインストールされ、当該コンピュータに、
前記RFIDリーダが読み取ったデータに基づいて前記秤皿に載置された当該二以上の商品の重量の合計値を算出する機能と、
前記秤部による計量値と前記合計値とを比較してその同一性を判定する機能と、
前記計量値と前記合計値との同一性が判定されなかった場合、前記RFIDチップに記録されているデータが読み取られなかった商品があることを示すメッセージを前記表示器に表示する機能と、
を実行させるコンピュータプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2007−148723(P2007−148723A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−341517(P2005−341517)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】