説明

回動受部材付入浴用器具

【課題】
患者を容易に入浴用器具へ移乗させることができ、及び、患者の大腿を、容易に持ち上げたり引き出したりできる回動受部材付入浴用器具を提供すること。
【解決手段】
座部3を有する入浴用器具2において、回動受部材4が、座部3の前方位置に設けられ、回動受部材4は、入浴用器具2を利用する患者の動作を支援し、回動受部材4は、支持具5に取着される支持機構6を介して、座部3の前方位置に幅方向に設けられ、前記支持機構6は、回動受部材4の位置を座部3に対して接近・離間の調節を可能に支持する移動機構21で構成され、前記回動受部材4は、患者を座部3へ移乗させる介助、及び患者の洗浄介助を支援する回動受部材付入浴用器具である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、介護を必要とする人(=以下患者という)が入浴する時に使用される回動受部材付入浴用器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術には、座部が備えられた車椅子において、座部の一部が開閉座部材で形成された車椅子が開示されている。
【0003】
従来の技術に係る車椅子は、座部の一部が、複数固配設された軸回転自在のローラー部材で形成されるから、患者を容易に前後に移動できる。
しかし、患者を容易に入浴用器具へ移乗させる構成、及び、患者の介助を容易にするために患者の大腿を、持ち上げたり、引き出したりする構成が要望されているが、その要望に応える構成が開示されていない。
【特許文献1】特開2005−118122号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、従来の車椅子は、患者を容易に車椅子へ移乗させる構成、及び、患者の介助を容易にするために、患者の大腿を容易に持ち上げたり引き出したりする構成等が要望されているが、それらの要望に応える構成が開示されていない点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、上記課題を解決したものであり、患者を入浴用器具へ移乗させることが容易にでき、及び、患者の大腿を持ち上げたり引き出したりすることが容易にできる回動受部材付入浴用器具を提供することである。
即ち本発明は、座部3を有する入浴用器具2において、回動受部材4が座部3の前方位置に設けられ、回動受部材4は入浴用器具2を利用する患者の動作を支援することを特徴とする回動受部材付入浴用器具である。
又、回動受部材4は、左回動受部材4aと右回動受部材4bとに分割され、左回動受部材4aと右回動受部材4bとの間に適宜な空間を有して座部3に設けられる。
更に、回動受部材4は、支持機構6を介して座部3の前方位置に入浴用器具2の幅方向に設けられ、前記支持機構6は、回動受部材4の位置を座部3に対して接近・離間の調節を可能に支持する移動機構21で構成され、前記回動受部材4は、患者を座部3へ移乗させる介助、及び患者の洗浄介助を支援する。
更に又、移動機構21は、基方部13が支持具5に軸止され、中間部14が伸縮し、先方部15に回動受部材4が取着されて、伸縮するものであり、移動機構21は、回動受部材4を前後方向及び上下方向に位置を調節できる。
或いは、回動受部材4は、支持機構6を介して座部3の前方位置に入浴用器具2の幅方向に設けられ、前記支持機構6は回動受部材4を入浴用器具2に容易に着脱できる着脱機構25で構成され、回動受部材4を離脱した状態下でも入浴用器具2は使用できる。
更に、回動受部材4は、ローラー11で構成される。
或いは、回動受部材4は、座部3の前部位置に幅方向に掛け渡した複数のローラー11と、複数のローラー11を束ね状に覆い回動可能な無端ベルト32とで構成される。
更に又、回動受部材4の回動を固定する固定具12が設けられる。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、座部3を有する入浴用器具2において、回動受部材4が座部3の前方位置に設けられ、回動受部材4は入浴用器具2を利用する患者の動作を支援するから、患者の座部3への乗降に係る介助、及び座部3上での動作に係る介助等が容易となり、介助労力を軽減でき、好都合である。
又、腰痛症対策として座部3を高くした入浴用器具2であっても、患者を座部3へ乗降させる介助が行ない易く、好都合である。
【0007】
本発明に係る回動受部材4は、左回動受部材4aと右回動受部材4bとに分割され、左回動受部材4aと右回動受部材4bとの間に適宜な空間を有して座部3に設けられるから、移乗介助を行ない易い上、患者の股間及び臀部の洗浄介助も行ない易く、好都合である。
【0008】
本発明に係る回動受部材4は、支持機構6を介して座部3の前方位置に入浴用器具2の幅方向に設けられ、前記支持機構6は、回動受部材4の位置を座部3に対して接近・離間の調節を可能に支持する移動機構21で構成されるから、前記回動受部材4は、患者が座部3へ移乗する動作を支援する。
患者は、座部3へ移乗が楽になり、介助者は、患者の座部3への移乗介助が容易となり、又、患者の洗浄介助が容易になり、移乗介助及び洗浄介助の労力を軽減でき、好都合である。
【0009】
本発明に係る移動機構21は、基方部13が支持具5に軸17で軸止され、中間部14が伸縮し、先方部15に回動受部材4が取着される伸縮体でなるから、回動受部材4の前後及び上下への位置を調節することにより、患者の移乗が容易になると共に、患者の大腿と座部3の間に隙間ができ、洗浄介助が容易となり、好都合である。
【0010】
本発明に係る支持機構6は、回動受部材4を入浴用器具2に容易に着脱できる着脱機構25で構成されるから、下肢に障害が無い人には、回動受部材4を外して使用でき、回動受部材付入浴用器具1を下肢健常者と共用でき、好都合である。
【0011】
本発明に係る回動受部材4は、ローラー11で構成されるから、構成を簡素にでき、好都合である。
【0012】
本発明に係る回動受部材4は、座部3の前部位置に幅方向に掛け渡した複数のローラー11と、複数のローラー11を束ね状に覆い回動する無端ベルト32とで構成されるから、無端ベルト32の張力で、列設の複数ローラー11とその相互間に生ずる凹凸が緩和され、無端ベルト32上の患者に生ずる凹凸による痛みや不快感が減り、好都合である。
【0013】
本発明は、回動受部材4の回動を固定する固定具12が設けられるから、回転受部材3の回動を固定すると、着座後の患者の座部3からの滑り落ちを防止でき、好都合である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
患者を入浴用器具へ移乗させることが容易にでき、及び、患者の大腿を、持ち上げたり引き出したりすることが容易にできる回動受部材付入浴用器具を提供する目的を、座部3を有する入浴用器具2において、回動受部材4が座部3の前方位置に設けられ、回動受部材4は入浴用器具2を利用する患者の動作を支援する構成をもって、実現した。
【実施例1】
【0015】
図1、2、3に本発明の実施例1の回動受部材付入浴用器具1を示している。
回動受部材付入浴用器具1は、入浴用器具2の座部3の前方位置に回動受部材4を付加設置したものである。
実施例1は、支持具5と、座部3と、回動受部材4と、支持具5に取着され回動受部材4を支持する支持機構6と、背凭れ7とからなる。
【0016】
支持具5は、下部にキャスター8が取着され、床面9を走行するものである。
支持具5は、座部3、背凭れ7、回動受部材4等を支持している。
座部3は、患者が臀部を乗せ腰掛けるものである。
座部3の前縁中央から座部3中心に向けて臀部の洗浄を介助するための適宜な切り欠き10が開設される。
【0017】
回動受部材4は、座部3に乗る患者の動作を支援し、その動作に係る介助者の介助を支援するものである。
更に具体的には、回動受部材4は、座部3への患者の移乗動作を支援し、及び、介助者の座部3上での洗浄介助を支援するものであり、1本のローラー11で構成される。
回動受部材4は、支持機構6を介して、座部3の前方位置に、入浴用器具2の幅方向に設けられる。
【0018】
支持機構6は回動受部材4を入浴用器具2に取着するものであり、該支持機構6の基方部13は支持具5に取着され先方部15には回動受部材4が取着される。
支持機構6の先方部15に回動受部材4の回動を適宜固定する固定具12が設けられる。
【0019】
移動機構21は、支持機構6の具体例であり、回動受部材4の位置を座部3に対して接近離間の移動・固定を可能に、支持するものである。
移動機構21は、基方部13が支持具5に軸止され、中間部14が伸縮し、先方部15に回動受部材4が取着されてなる。
【0020】
先方部15と支持具5との間に、先方部15を上方に付勢し回動受部材4の重量及び回動受部材4が受ける下肢の重量を補正するバネ16が設けられる。
基方部13は、軸17で取付板18に軸支される。又、基方部13に掛止ピン19が設けられ、前記取付板18には掛止ピン19が嵌入される穴20が開設される。
【0021】
掛止ピン19は穴20に入るようスプリング(図示省略)で付勢されている。掛止ピン19は、移動機構21の角度を決め固定するものであり、回動受部材4の高さ位置が設定される。
中間部14は、外筒22と、外筒22内で摺動可能な内部材23とでなり、外筒22には内部材23を固定するノブボルト24が設けられる。ノブボルト24は移動機構21の長さを決め固定するものであり、回動受部材4の水平方向の位置を調節し設定する。
【0022】
先方部15に、ローラー11が回動しないように固定する固定具12が設けられる。
中間部14の伸縮でローラー11は前後に移動し、軸17を中心にした中間部14の回動でローラー11は上下に移動する。
ローラー11の前後位置を調節後ノブボルト24で当該位置に固定し、ローラー11の上下位置を調節後掛止ピン19で当該位置に固定する。
背凭れ7は、座部3の後端部に立設され、患者が背を当て凭れるものである。
尚、35は足受けである。
【0023】
実施例1を使用する際、先ず、実施例1の回動受部材4の位置をセッティングする。
介助者は、移動機構21を操作し、回動受部材4の位置を、座部3の直前位置に設定し固定する。
即ち詳しくは、介助者は、移動機構21を伸縮・回動操作し、回動受部材4を座部3に対して接近・離間の調節を行なう。回動受部材4を、座部3面よりやや高位に垂直方向の位置を設定し掛止ピン19を掛止し、座部3の直前に水平方向の位置を設定しノブボルト24を締める。
【0024】
介助者は、一般車椅子(図示省略)から降ろした患者を、適宜に介助しながら実施例1の前方から該実施例1に接近させ、回動受部材4を利用して患者の移乗動作を支援する。
患者の臀部を回動受部材4に乗せ、該患者を座部3中央へ移動し移乗させる。
介助者は、患者を座部3の直前に有るローラー11に乗せ該ローラー11を回動させながら座部3へ移乗する。
移乗後、固定具12を締めて回動受部材4を回動不自在に固定する。
【0025】
介助者は患者にシャワーを掛け予洗する。回動受部材4で大腿の下部が僅か持ち上げられており、座部3と大腿の間に出来た隙間にシャワー湯を掛け、又、臀部には切り欠き10からシャワー湯を掛け、適宜予洗を行なう。
患者を実施例1に乗せたまま、実施例1と友にドア付浴槽36に入れ、入浴する。
【0026】
適宜時間の経過後、ドア付浴槽36から退出させ、退浴する。
介助者は、固定具12を緩め、回動受部材4を回動自在になし、患者を実施例1から前方へ引き動かし、実施例1から降ろす。この時、患者は回動受部材4を回動させながら降りる。
続いて、患者を前記一般車椅子へ移乗させ、入浴を終わる。
図3中、48はドア、49は浴槽部、50は貯湯槽部、51はスロープである。
【実施例2】
【0027】
図4に示す実施例2は実施例1に係る移動機構21を、着脱機構25に代えたものである。
着脱機構25は、回動受部材4を入浴用器具2に着・脱するものであり、更に、回動受部材4の位置を座部3に対して接近離間の移動・固定を可能に支持するものである。
【0028】
着脱機構25は、基方部13が支持具5に軸17で軸止され、中間部14は伸縮及び合体・分離でき、先方部15に回動受部材4が取着される。
中間部14は、外筒22と、外筒22内で摺動可能な内部材23とでなり、外筒22には内部材23を固定するノブボルト24が設けられる。
【0029】
ノブボルト24は着脱機構25の長さを決め固定するものであり、回動受部材4の高さ位置及び水平方向の位置を調節し設定する。
中間部14の伸縮によりローラー11は前後に移動し、軸17を中心にした中間部14の回動によりローラー11は上下に移動する。
ローラー11の前後位置を調節した後ノブボルト24で当該位置に固定し、ローラー11の上下位置を調節後掛止ピン19で当該位置に固定する。
【0030】
通常は回動受部材4を入浴用器具2に取着している。
非通常時は、内部材23を外筒22から抜き外し、内部材23と共に回動受部材4を入浴用器具2から離脱する。
回動受部材4を離脱した実施例2は、下肢の健常な人に使用できる。
又、内部材23及び回動受部材4を離脱した後、これらに代わる他の部材を取着することも可能である。例えば、回動受部材を、疣形状物が多数設けられた疣形状ローラーとしたものに代えたり、又、回動受部材を、延設方向の中央部が括れて鼓に似た鼓形状ローラーとしたものに代えてもよい。
【実施例3】
【0031】
図5、6に示す実施例3は実施例1に係る座部3を、分離式座部26に代え、支持機構6を分離式用支持機構27に代えたものである。
実施例3に係る分離式座部26は、支持具5から分離するものである。
実施例3に係る支持具5の上部はレール28に形成される。分離式座部26の下部に前記レール28を走行できる車輪29が設けられる。分離式座部26の前端には、回動受部材4が設けられる。
【0032】
分離式用支持機構27は、基方部13が座部3に掛止され、先方部15に回動受部材4が取着されてなる。
基方部13側を中心にした分離式用支持機構27の回動でローラー11は上下に移動する。ローラー11の上下方向の位置を調節後固定ボルト30で当該位置に固定する。
【0033】
又、固定ボルト30を緩め分離式用支持機構27から外すと、分離式用支持機構27及びローラー11は、座部3から離脱できる。
入浴時には、掛止具31を解除し、支持具5から分離式座部26を分離し、分離式座部26のみ高床浴槽(図示省略)へ進入させる。
退浴時には、前記高床浴槽から分離式座部26を支持具5に移乗する。掛止具31を掛止し、実施例3を適宜な場所へ移動し、入浴を終わる。
【0034】
図6には、分離式座部26を、入浴リフト37に装着したものを示している。
一例では、分離式座部26を、入浴リフト37で持ち上げ分離し、浴槽38に入れる。その場合、入浴リフト37のアーム39に背凭れ7を掛止しアーム39を上昇させ、分離式座部26を支持具5から分離する。続いて、アーム39を伸縮支柱40中心に回動させ、分離式座部26が浴槽38の上方位置に至ると下降させ、入浴する。
【0035】
退浴時には、アーム39を上昇させ、続いてアーム39を伸縮支柱40中心に回動させ、分離式座部26を支持具5の上方に位置させ、その位置でアーム39を下降させ、分離式座部26を支持具5上に降ろす。
分離式座部26を支持具5上に合体固定して元の実施例3に成し、背凭れ7からアーム39を外し、実施例3を適宜な場所へ移動し、入浴を終わる。
【0036】
他の例では、分離式座部26へ直接患者を座らせる。その場合、介助者は、入浴リフト37のアーム39に装着した分離式座部26に、一般車椅子(図示省略)から降ろした患者を、適宜に介助しながら前方から、該分離式座部26に接近させ、回動受部材4に臀部を乗せ、座部3中央へ移動し、移乗させる。
患者は、座部3の直前に有るローラー11を回動させながら移動する。
移乗後、固定具12を締めて回動受部材4を回動不自在に固定する。
【0037】
適宜予洗を行ない、入浴リフト37のアーム39を回動させ、続いて下降させ、患者を浴槽38に入れ、入浴する。
【0038】
図6中、41は伸縮支柱40を伸縮させる駆動部、42は駆動部41を操作する操作部、43は患者を固定する固定ベルト、44は患者が掴む取っ手、45はアーム39を回動させる操作取っ手、46はアーム39を背凭れ7から掛止解除する解除ハンドル、47は基枠である。
【実施例4】
【0039】
図7に示す実施例4は、実施例1に係る1本のローラー11を、複数本のローラー11及び無端ベルト32に代えたものである。
実施例4に係る複数本のローラー11は、ローラー11を複数個(具体例では4個)平坦面状に列設してなる並設ローラー33であり、無端ベルト32は該並設ローラー33を束ねる如くに覆ったものである。
並設ローラー33は移動機構21で支持される。
無端ベルト32は、並設ローラー固定具34で回動を固定される。
【0040】
患者を座部3へ移乗させる時は無端ベルト32は患者と共に後方向(背凭れ7の有る側)に回動する。
患者を座部3から降ろす時は無端ベルト32は患者と共に入浴用器具2の前方向に回動する。
【実施例5】
【0041】
図8に示す実施例5は、図4に示す実施例2に係るローラー11を、並設ローラー33及び無端ベルト32に代えたものである。
実施例5に係る並設ローラー33及び無端ベルト32は、脱着機構25で支持具5に取着され、不要時には内部材23と共に抜き取り除去する。
【実施例6】
【0042】
図9に示す実施例6は、実施例1に係る回動部材4を、左回動受部材4aと右回動受部材4bに代えたものである。
実施例6は、左・右回動受部材4a・4bが座部3の前方位置に設けられる。左・右回動受部材4a・4bは、具体例では、左・右ローラー11a・11bである。左・右ローラー11a・11bは、左・右支持機構6・6でそれぞれ支持され、左ローラー11aと右ローラー11bとの間には、空間が設けられる。
患者の股間及び臀部の洗浄介助を行なう時に、介助者は前記空間へ手を差し入れる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
座部3を有する入浴用器具2において、回動受部材4が座部3の前方位置に設けられる回動受部材付入浴用器具1は、患者を入浴用器具へ移乗させることが容易にでき、及び、患者の大腿を持ち上げたり引き出したりすることが容易にできるものに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施例1の斜視図である。
【図2】本発明の実施例1の左側面図である。
【図3】本発明の実施例1に係るドア付浴槽の斜視図である。
【図4】本発明の実施例2の左側面図である。
【図5】本発明の実施例3の左側面図である。
【図6】本発明の実施例3の分離式座部を入浴リフトに掛止した左側面図である。
【図7】本発明の実施例4の左側面図である。
【図8】本発明の実施例5の左側面図である。
【図9】本発明の実施例6の斜視図である。
【符号の説明】
【0045】
1 回動受部材付入浴用器具
2 入浴用器具
3 座部
4 回動受部材
4a左回動受部材
4b右回動受部材
5 支持具
6 支持機構
7 背凭れ
11 ローラー
12 固定具
13 基方部
14 中間部
15 先方部
21 移動機構
25 着脱機構
32 無端ベルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
座部3を有する入浴用器具2において、回動受部材4が座部3の前方位置に設けられ、
回動受部材4は入浴用器具2を利用する患者の動作を支援することを特徴とする回動受部材付入浴用器具。
【請求項2】
回動受部材4は、左回動受部材4aと右回動受部材4bとに分割され、左回動受部材4aと右回動受部材4bとの間に適宜な空間を有して座部3に設けられることを特徴とする請求項1記載の回動受部材付入浴用器具。
【請求項3】
回動受部材4は、支持機構6を介して座部3の前方位置に入浴用器具2の幅方向に設けられ、前記支持機構6は、回動受部材4の位置を座部3に対して接近・離間の調節を可能に支持する移動機構21で構成され、
前記回動受部材4は、患者を座部3へ移乗させる介助、及び患者の洗浄介助を支援することを特徴とする請求項1又は2記載の回動受部材付入浴用器具。
【請求項4】
移動機構21は、基方部13が支持具5に軸止され、中間部14が伸縮し、先方部15に回動受部材4が取着されて、伸縮するものであり、
移動機構21は、回動受部材4を前後方向及び上下方向に位置を調節できることを特徴とする請求項3記載の回動受部材付入浴用器具。
【請求項5】
回動受部材4は、支持機構6を介して座部3の前方位置に入浴用器具2の幅方向に設けられ、
前記支持機構6は回動受部材4を入浴用器具2に容易に着脱できる着脱機構25で構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の回動受部材付入浴用器具。
【請求項6】
回動受部材4は、ローラー11で構成されることを特徴とする請求項1乃至5記載の回動受部材付入浴用器具。
【請求項7】
回動受部材4は、座部3の前部位置に幅方向に掛け渡した複数のローラー11と、複数のローラー11を束ね状に覆い回動可能な無端ベルト32とで構成されることを特徴とする請求項1乃至5記載のいずれかの回動受部材付入浴用器具。
【請求項8】
回動受部材4の回動を固定する固定具12が設けられることを特徴とする請求項1乃至7記載の回動受部材付入浴用器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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