回転切削工具
リーマ加工用の回転切削工具(20)であって、長手方向軸(A1)を有する概して円筒形状の工具シャンク(22)であって、半径方向に突出するとともに概して軸方向に延在する複数のクランプウィング(38)を有する工具シャンク(22)と、中心穴(58)、および切削外径(D)を有する軸方向に延在する複数の切削縁部(62)を有する円筒形状の切削ヘッド(24)とを含む回転切削工具(20)。中心穴(58)は、円周方向で交互に離隔された複数の穴側壁(70)と複数の穴側凹部(72)を有し、各穴側壁(70)は、外方向に傾斜された雌クランプ面(74)を有し、雌クランプ面(74)は、外方向に傾斜された各クランプウィング(38)の雄クランプ面(40)とクランプ接触する。工具シャンク(22)に組み付けられた円筒形状のロックスリーブ(26)と円筒形状のクランプナット(28)が、クランプ接触力および切削ヘッド(24)の切削直径(D)を調節するための手段を提供し、また、ロックスリーブ(26)およびクランプナット(28)を取り外すことなく切削ヘッドの取外しおよび交換を行うことができるようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に金属切削プロセスで使用するための回転切削工具、特にリーマ加工用の回転切削工具に関する。
【背景技術】
【0002】
金属被削材のリーマ加工用の回転切削工具の分野において、回転切削工具は、多くの異なる様式で構成することができる。
【0003】
特許文献1には、クーラント流体を前縁に向けるクーラント出口チャネルを有するシャンクと一体のカッタヘッドを備える調節可能なリーマが開示されている。ねじ切りされたシャンクの内部に係合された円錐ねじの円錐ヘッドが、切削ヘッドを拡張させる。
【0004】
特許文献2には、交換可能な切削ヘッドと、外部ノズルからカッタヘッドにクーラントを供給するクーラント供給機構とを備える調節可能なリーマであって、切削ヘッドを固定および拡張するリーマシャンクにねじ留めされた円錐ヘッドを有するクランプボルトを有する調節可能なリーマが開示されている。
【0005】
特許文献3には、工具シャンクと、通常動作中に工具シャンク内部に残るねじ部材と、固定切削直径を有する交換可能な切削ヘッドとを有するリーマが開示されている。ねじ部材内部のクーラントチャネルが、クーラント流体を切削ヘッドの切削縁部に向ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,705,435号明細書
【特許文献2】米国特許第5,163,790号明細書
【特許文献3】米国特許第7,004,692号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、改良された回転切削工具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、工具シャンクと、切削ヘッドと、ロックスリーブと、クランプナットとを備える回転切削工具であって、
工具シャンクは、前方向から後方向に延在する長手方向軸を備え、工具シャンク前端面に隣接する、切削ヘッドを受容する部分(以下、「切削ヘッド受容部分」)と、切削ヘッド受容部分の後方にある雄ねじ部分とを有し、
切削ヘッド受容部分は、半径方向に突出するとともに概して軸方向に延在する複数のクランプウィングを備え、各クランプウィングは、前方向に進むにつれて外方向に傾斜された雄クランプ面を有し、
切削ヘッドは、長手方向軸と同軸の中心穴軸を有する中心穴と、複数の切削縁部を有する外周面とを備え、切削縁部は、切削外径Dを有し、切削ヘッド後端面と切削ヘッド前端面の間で軸方向に延在し、
中心穴は、概して軸方向に延在する複数の穴側壁を備え、各穴側壁は、切削ヘッド前端面に向かう方向に進むにつれて外方向に傾斜された雌クランプ面を有し、
ロックスリーブは、ロックスリーブ後端面とロックスリーブ前端面の間に貫通穴を有する円筒形状を有し、
クランプナットは、クランプナット前端面とクランプナット後端面の間にねじ穴を有し、
クランプナットのねじ穴は工具シャンクの雄ねじ部分と螺合し、ロックスリーブ後端面はクランプナット前端面とクランプ接触し、ロックスリーブ前端面は切削ヘッド後端面とクランプ接触し、複数の雌クランプ面は複数の雄クランプ面とクランプ接触し、
クランプナットの回転位置を調節することによってクランプ接触力および切削直径Dを増減させることができ、クランプナットの回転後に、ロックスリーブまたはクランプナットを工具シャンクから取り外すことなく、切削ヘッドの取外しおよび交換を行うことができる回転切削工具が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明による回転切削工具の斜視図である。
【図2】図1に示される回転切削工具の分解斜視図である。
【図3】本発明による工具シャンクの長手方向側面図である。
【図4】図3に示される工具シャンクの前端図である。
【図5】本発明による切削ヘッドの前端図である。
【図6】線VI−VIに沿って取られた図5に示される切削ヘッドの断面図である。
【図7】本発明によるロックスリーブの前端図である。
【図8】線VIII−VIIIに沿って取られた図7に示されるロックスリーブの断面図である。
【図9】図1に示される回転切削工具の長手方向断面側面図である。
【図10】線X−Xに沿って取られた図9に示される回転切削工具の断面図である。
【図11】図9に示される回転切削工具の前端図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
より良く理解できるように、以下、例示の目的でのみ、添付図面を参照しながら本発明を説明する。図面中、一点鎖線は、部材を部分図で示すための切取り境界線を表す。
【0011】
まず図1および図2を見ると、本発明による回転切削工具20が示されている。回転切削工具20は、工具シャンク22と、切削ヘッド24と、ロックスリーブ26と、クランプナット28とを含む拡張可能なリーマの形態である。工具シャンク22、ロックスリーブ26、およびクランプナット28は、典型的には加工された鋼から製造され、本発明の切削ヘッド24は、炭化タングステンなど炭化物粉末を成型プレスして焼結することによって製造することができる。
【0012】
図3および図4に示される工具シャンク22は、前方向Fから後方向Rに延びる長手方向軸A1を有する概して円筒形の形状であり、工具シャンク前端面32に隣接する切削ヘッド受容部分30と、切削ヘッド受容部分30の後方にある雄ねじ部分34とを有する。
【0013】
切削ヘッド受容部分30は、長手方向軸A1の周りで円周方向に均等に離隔された、概して平坦な6つの切削ヘッド受容面36を有し、切削ヘッド受容面36は、長手方向軸A1の周りで円周方向に均等に離隔された、半径方向に突出するとともに概して軸方向に延在する6つのクランプウィング38と交互になっており、長手方向軸A1に垂直な平面内で6つの切削ヘッド受容面36と6つのクランプウィング38の間の12本の交線を通って外接する仮想円Cが第1の受容面半径R1を有する。本発明のいくつかの実施形態では、6つの切削ヘッド受容面36が長手方向軸A1に平行であることがある。各クランプウィング38は、前方向Fに進むにつれて外方向に傾斜された雄クランプ面40を有し、雄クランプ面40は、第2のクランプウィング半径R2を有するシャンク前端面32に隣接する部分的に円筒形のウィング外面42に交差する。雄クランプ面40は、長手方向軸A1と第1の鋭角傾斜内角δ1を成す。
【0014】
詳細な説明および特許請求の範囲を通じて、「内角」は、内側で測定した2つの機構間の角度を表し、「外角」は、外側で測定した2つの機構間の角度を表すことを理解すべきである。
【0015】
6つのクランプウィング38が、60°である第1のクランプウィングピッチ角α1を有し、ここで各クランプウィング38は、円周方向を区切るウィング先導面44およびウィング追従面46を含み、これらの面は、第1のウィング縁部45と第2のウィング縁部47の間で第1のクランプウィング角度範囲E1を有する隣接するウィング外面42に対して横方向である。第1のウィング縁部45は、ウィング先導面44とウィング外面42の交点に形成され、第2のウィング縁部47は、ウィング追従面46とウィング外面42の交点に形成される。用語「先導面」および「追従面」は、工具シャンク前端面32の方向で見たときに回転切削工具20の動作中の工具シャンク22の反時計周りの回転を示すために使用される。
【0016】
本発明の他の実施形態に関しては、「先導面」と「追従面」を逆にして、工具シャンク前端面32の方向で見たときに回転切削工具20の動作中の工具シャンク22の時計周りの回転を示すこともでき、これらの実施形態に関しては、それに対応して回転切削工具20の他の要素の回転方向も逆になる。
【0017】
切削ヘッド受容部分30の後方にある雄ねじ部分34は、環状底面48から前方向Fに延在し、軸方向に延在する3つの係止突起50を含み、係止突起50はさらに前方向Fに延在し、各係止突起50が係止突起前面52を有する。3つの係止突起50は、120°である第2の係止突起ピッチ角α2で円周方向に均等に離隔され、各係止突起50は、半径方向に延在するとともに円周方向を区切る第1の係止突起面54および第2の係止突起面56を含み、第2の係止突起角度範囲E2を有する。
【0018】
図5および図6に示されるように、切削ヘッド24は、中心穴58と、6つの切削縁部62を含む外周面60とを有し、切削縁部62は、切削ヘッド後端面64と、切削外径Dを有する切削ヘッド前端面66との間で軸方向に延在する。各切削縁部62は、隣接するすくい面68を有し、すくい面68は、外周面60に対して横方向であり、切削ヘッド前面66の方向で見たときに概して反時計方向に向いている。
【0019】
中心穴58は、円周方向で均等に離隔されるとともに概して軸方向に延在する6つの穴側壁70を有し、穴側壁70は、円周方向で均等に離隔されるとともに軸方向に延在する6つの穴側凹部72と交互になっており、穴側壁70および穴側凹部72はそれぞれ、第1のクランプウィングピッチ角α1;60°に等しい第3の穴側凹部ピッチ角α3を有する。各穴側壁70は、切削ヘッド前端面66に向かう方向に進むにつれて外方向に傾斜された雌クランプ面74を有し、この雌クランプ面74は、軸方向に延在する穴側壁面76に交差し、穴側壁面76は、第3の穴側壁半径R3を有する切削ヘッド後端面64に隣接する。雌クランプ面74は、中心穴軸A2と第2の鋭角傾斜外角δ2を成す。各穴側凹部72は、隣接する穴側壁面76に対して横方向である、円周方向を区切る第1の穴側凹部面78および第2の穴側凹部面80を含み、第1の穴側凹部縁部79と第2の穴側凹部縁部81の間で第3の穴側凹部角度範囲E3を有する。第1の穴側凹部縁部79は、第1の穴側凹部面78とその隣接する穴側壁面76の交点に形成され、第2の穴側凹部縁部81は、第2の穴側凹部面80とそれ自体の隣接する穴側壁面76の交点に形成される。
【0020】
図2および図9に示されるように、クランプナット28は、クランプナット前端面84aとクランプナット後端面84bの間にねじ穴82を有する円筒形状を有し、クランプナット28は、ねじ穴軸A3に垂直な中央面Pに対して鏡映対称である。
【0021】
図7および図8に示されるように、ロックスリーブ26は、ロックスリーブ後端面88とロックスリーブ前端面90の間に貫通穴86を有する円筒形状を有する。ロックスリーブ前端面90は、円周方向で均等に離隔されるとともに軸方向に延在する6つの位置合わせ突起92を有し、位置合わせ突起92は、第1のクランプウィングピッチ角α1;60°に等しい第4の位置合わせ突起ピッチ角α4を有し、ロックスリーブ後端面88は、円周方向で均等に離隔されるとともに軸方向に延在する3つのロックスロット94を有し、ロックスロット94は、第2の係止突起ピッチ角α2;120°に等しい第5のロックスロットピッチ角α5を有する。
【0022】
各位置合わせ突起92は、隣接する貫通穴面87に対して横方向である、円周方向を区切る第1の位置合わせ突起面96および第2の位置合わせ突起面98を含み、第1の位置合わせ突起縁部97と第2の位置合わせ突起縁部99の間で第4の位置合わせ突起角度範囲E4を有する。第1の位置合わせ突起縁部97は、第1の位置合わせ突起面96と貫通穴面87の交点に形成され、第2の位置合わせ突起縁部99は、第2の位置合わせ突起面98と貫通穴面87の交点に形成される。
【0023】
各ロックスロット94は、円周方向を区切るとともに半径方向に延在する第1のロックスロット面100および第2のロックスロット面102を含み、第5のロックスロット角度範囲E5を有する。また、各ロックスロット94は、貫通穴軸A4に垂直なロックスロット後面104を含む。
【0024】
次に図9から図11を見ると、回転切削工具20が示されており、最初の組立ては以下の4つのステップで行われる。
【0025】
第1の組立てステップでは、ねじ穴軸A3を長手方向軸A1とほぼ同軸にして、クランプナット28を工具シャンク前端面32に隣接して位置決めする。次いで、雄ねじ部分34がねじ穴82に係合するまで工具シャンク22をクランプナット28のねじ穴82に挿入し、クランプナット後端面84bが環状底面48と接触するまでクランプナット28を工具シャンク前面32から見て反時計方向に回転させる。
【0026】
第2の組立てステップでは、貫通穴軸A4を長手方向軸A1とほぼ同軸にして、ロックスリーブ後端面88を工具シャンク前端面32に隣接して位置決めする。次いで、工具シャンク22の3つの係止突起50がロックスリーブ26の3つのロックスロット94と係合され、各係止突起前面52が各ロックスロット後面104と接触するまで、工具シャンク22をロックスリーブ26の貫通穴86に挿入する。次いで、3つの第1のロックスロット面100が3つの第1の係止突起面54と当接し、ロックスリーブ26の6つの位置合わせ突起92が工具シャンク22の6つのクランプウィング38と円周方向で位置合わせされるまで、ロックスリーブ26を工具シャンク前端面32から見て反時計方向に回転させる。
【0027】
第3の組立てステップでは、始めに、中心穴軸A2を長手方向軸A1とほぼ同軸にして切削ヘッド後端面64を工具シャンク前端面32に隣接して位置決めし、6つの穴側凹部72が6つのクランプウィング38と円周方向で位置合わせされるまで切削ヘッド24を回転して向ける。次いで、ロックスリーブ26の6つの位置合わせ突起92が切削ヘッド24の6つの穴側凹部72と係合し、切削ヘッド後端面64がロックスリーブ前端面90と接触し、切削ヘッド24の6つの穴側壁70の6つの穴側壁面76が工具シャンク22の切削ヘッド受容部分30の後方に位置するまで、工具シャンク22を切削ヘッド24の中心穴58に挿入する。次いで、ロックスリーブ26の3つの第2のロックスロット面102が工具シャンク22の3つの第2の係止突起面56と当接し、切削ヘッド24の6つの穴側壁70が工具シャンク22の6つのクランプウィング38と円周方向で位置合わせされるまで、ロックスリーブ26と切削ヘッド24を工具シャンク前端面32から見て時計方向に同時に回転させる。
【0028】
第3の組立てステップにおいて、切削ヘッド24の中心穴58に工具シャンク22を挿入するため、および6つの位置合わせ突起92を6つの穴側凹部72と係合させるために、第3の穴側凹部角度範囲E3が、第1のクランプウィング角度範囲E1よりも大きくなければならず(E3>E1)、また第4の位置合わせ突起角度範囲E4よりも大きくなければならず(E3>E4)、さらに、第3の穴側壁半径R3が、第1の受容面半径R1よりも大きくなければならない(R3>R1)ことを理解すべきである。
【0029】
また、第3の組立てステップ中に、3つの第1のロックスロット面100が3つの第1の係止突起面54と当接する位置から、3つの第2のロックスロット面102が3つの第2の係止突起面56と当接する位置までのロックスリーブ26の角度回転の範囲が、第5のロックスロット角度範囲E5と第2の係止突起角度範囲E2との角度範囲の差(E5−E2)に等しく、6つの穴側凹部72が6つのクランプウィング38と円周方向で位置合わせされる位置から、6つの穴側壁70が6つのクランプウィング38と円周方向で位置合わせされる位置までの切削ヘッド24の同時回転が、第1のクランプウィングピッチ角α1の半分α1/2に等しく、ここでE5−E2がα1/2に等しく、30°の値を有することも理解すべきである。
【0030】
第4の組立てステップでは、クランプナット前端面84aがロックスリーブ後端面88とクランプ接触し、ロックスリーブ前端面90が切削ヘッド後端面64とクランプ接触し、6つの穴側壁70の雌クランプ面74が6つのクランプウィング38の雄クランプ面40とクランプ接触するまで、クランプナット28を工具シャンク前端面32から見て時計方向に回転させる。雄クランプ面40と長手方向軸A1の第1の鋭角傾斜内角δ1は、1°の製造公差範囲内で、雌クランプ面74と中心穴軸A2の第2の鋭角傾斜外角δ2に等しい。
【0031】
第4の組立てステップにおいて、6つの穴側壁70の雌クランプ面74と6つのクランプウィング38の雄クランプ面40とのクランプ接触を実現するために、第3の穴側壁半径R3が第2のクランプウィング半径R2未満でなければならない(R3<R2)ことを理解すべきである。
【0032】
本発明の回転切削工具20は、6つの穴側壁70の雌クランプ面74と6つのクランプウィング38の雄クランプ面40とのクランプ力の半径方向成分を増減させることによって切削直径Dを調節することができるように構成された切削ヘッド24を有することができ、したがって拡張可能なリーマと呼ぶことができる。工具シャンク前端面32から見て時計方向へのクランプナット28の回転は、半径方向クランプ力および切削直径Dを増加させ、工具シャンク前端面32から見て反時計方向へのクランプナット28の回転は、半径方向クランプ力および切削直径Dを減少させる。
【0033】
また、本発明の回転切削工具20は、工具シャンク22の切削ヘッド受容部分30に小さな直径の6つのクーラント穴106を設けることによって、6つの切削縁部62それぞれにクーラント流体を流すように構成することもでき、小さな直径の各クーラント穴106は、長手方向軸A1と同軸の大きな直径のクーラント穴108から、各クランプウィング38のウィング外面42まで半径方向に延在する。
【0034】
上述した4つの組立てステップは、回転切削工具20の最初の組立てにのみ必要とされ、最初の組立て後には、切削ヘッド24の取外しおよび交換を行うときにクランプナット28およびロックスリーブ26を取り外す必要がないことを理解すべきである。
【0035】
回転切削工具20の通常動作後の切削ヘッド24の取外しおよび交換は、以下のステップで行われる。
【0036】
第1の切削ヘッド交換ステップでは、クランプナットの後端面84bが環状底面48と接触するまで、クランプナット28を工具シャンク前面32から見て反時計方向に回転させる。
【0037】
第2の切削ヘッド交換ステップでは、3つの第1のロックスロット面100が3つの第1の係止突起面54と当接し、6つの穴側凹部72が6つのクランプウィング38と円周方向で位置合わせされるまで、ロックスリーブ26と切削ヘッド24を工具シャンク前端面32から見て反時計方向に同時に回転させ、その後、切削ヘッド24を取り外すことができる。
【0038】
第3および第4の切削ヘッド交換ステップは、回転切削工具20の初期組立てについて上述した第3および第4の組立てステップの繰り返しである。
【0039】
本発明をある程度詳細に説明してきたが、本願で特許請求する本発明の精神または範囲から逸脱することなく様々な変更および修正を施すことができることを理解すべきである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に金属切削プロセスで使用するための回転切削工具、特にリーマ加工用の回転切削工具に関する。
【背景技術】
【0002】
金属被削材のリーマ加工用の回転切削工具の分野において、回転切削工具は、多くの異なる様式で構成することができる。
【0003】
特許文献1には、クーラント流体を前縁に向けるクーラント出口チャネルを有するシャンクと一体のカッタヘッドを備える調節可能なリーマが開示されている。ねじ切りされたシャンクの内部に係合された円錐ねじの円錐ヘッドが、切削ヘッドを拡張させる。
【0004】
特許文献2には、交換可能な切削ヘッドと、外部ノズルからカッタヘッドにクーラントを供給するクーラント供給機構とを備える調節可能なリーマであって、切削ヘッドを固定および拡張するリーマシャンクにねじ留めされた円錐ヘッドを有するクランプボルトを有する調節可能なリーマが開示されている。
【0005】
特許文献3には、工具シャンクと、通常動作中に工具シャンク内部に残るねじ部材と、固定切削直径を有する交換可能な切削ヘッドとを有するリーマが開示されている。ねじ部材内部のクーラントチャネルが、クーラント流体を切削ヘッドの切削縁部に向ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,705,435号明細書
【特許文献2】米国特許第5,163,790号明細書
【特許文献3】米国特許第7,004,692号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、改良された回転切削工具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、工具シャンクと、切削ヘッドと、ロックスリーブと、クランプナットとを備える回転切削工具であって、
工具シャンクは、前方向から後方向に延在する長手方向軸を備え、工具シャンク前端面に隣接する、切削ヘッドを受容する部分(以下、「切削ヘッド受容部分」)と、切削ヘッド受容部分の後方にある雄ねじ部分とを有し、
切削ヘッド受容部分は、半径方向に突出するとともに概して軸方向に延在する複数のクランプウィングを備え、各クランプウィングは、前方向に進むにつれて外方向に傾斜された雄クランプ面を有し、
切削ヘッドは、長手方向軸と同軸の中心穴軸を有する中心穴と、複数の切削縁部を有する外周面とを備え、切削縁部は、切削外径Dを有し、切削ヘッド後端面と切削ヘッド前端面の間で軸方向に延在し、
中心穴は、概して軸方向に延在する複数の穴側壁を備え、各穴側壁は、切削ヘッド前端面に向かう方向に進むにつれて外方向に傾斜された雌クランプ面を有し、
ロックスリーブは、ロックスリーブ後端面とロックスリーブ前端面の間に貫通穴を有する円筒形状を有し、
クランプナットは、クランプナット前端面とクランプナット後端面の間にねじ穴を有し、
クランプナットのねじ穴は工具シャンクの雄ねじ部分と螺合し、ロックスリーブ後端面はクランプナット前端面とクランプ接触し、ロックスリーブ前端面は切削ヘッド後端面とクランプ接触し、複数の雌クランプ面は複数の雄クランプ面とクランプ接触し、
クランプナットの回転位置を調節することによってクランプ接触力および切削直径Dを増減させることができ、クランプナットの回転後に、ロックスリーブまたはクランプナットを工具シャンクから取り外すことなく、切削ヘッドの取外しおよび交換を行うことができる回転切削工具が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明による回転切削工具の斜視図である。
【図2】図1に示される回転切削工具の分解斜視図である。
【図3】本発明による工具シャンクの長手方向側面図である。
【図4】図3に示される工具シャンクの前端図である。
【図5】本発明による切削ヘッドの前端図である。
【図6】線VI−VIに沿って取られた図5に示される切削ヘッドの断面図である。
【図7】本発明によるロックスリーブの前端図である。
【図8】線VIII−VIIIに沿って取られた図7に示されるロックスリーブの断面図である。
【図9】図1に示される回転切削工具の長手方向断面側面図である。
【図10】線X−Xに沿って取られた図9に示される回転切削工具の断面図である。
【図11】図9に示される回転切削工具の前端図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
より良く理解できるように、以下、例示の目的でのみ、添付図面を参照しながら本発明を説明する。図面中、一点鎖線は、部材を部分図で示すための切取り境界線を表す。
【0011】
まず図1および図2を見ると、本発明による回転切削工具20が示されている。回転切削工具20は、工具シャンク22と、切削ヘッド24と、ロックスリーブ26と、クランプナット28とを含む拡張可能なリーマの形態である。工具シャンク22、ロックスリーブ26、およびクランプナット28は、典型的には加工された鋼から製造され、本発明の切削ヘッド24は、炭化タングステンなど炭化物粉末を成型プレスして焼結することによって製造することができる。
【0012】
図3および図4に示される工具シャンク22は、前方向Fから後方向Rに延びる長手方向軸A1を有する概して円筒形の形状であり、工具シャンク前端面32に隣接する切削ヘッド受容部分30と、切削ヘッド受容部分30の後方にある雄ねじ部分34とを有する。
【0013】
切削ヘッド受容部分30は、長手方向軸A1の周りで円周方向に均等に離隔された、概して平坦な6つの切削ヘッド受容面36を有し、切削ヘッド受容面36は、長手方向軸A1の周りで円周方向に均等に離隔された、半径方向に突出するとともに概して軸方向に延在する6つのクランプウィング38と交互になっており、長手方向軸A1に垂直な平面内で6つの切削ヘッド受容面36と6つのクランプウィング38の間の12本の交線を通って外接する仮想円Cが第1の受容面半径R1を有する。本発明のいくつかの実施形態では、6つの切削ヘッド受容面36が長手方向軸A1に平行であることがある。各クランプウィング38は、前方向Fに進むにつれて外方向に傾斜された雄クランプ面40を有し、雄クランプ面40は、第2のクランプウィング半径R2を有するシャンク前端面32に隣接する部分的に円筒形のウィング外面42に交差する。雄クランプ面40は、長手方向軸A1と第1の鋭角傾斜内角δ1を成す。
【0014】
詳細な説明および特許請求の範囲を通じて、「内角」は、内側で測定した2つの機構間の角度を表し、「外角」は、外側で測定した2つの機構間の角度を表すことを理解すべきである。
【0015】
6つのクランプウィング38が、60°である第1のクランプウィングピッチ角α1を有し、ここで各クランプウィング38は、円周方向を区切るウィング先導面44およびウィング追従面46を含み、これらの面は、第1のウィング縁部45と第2のウィング縁部47の間で第1のクランプウィング角度範囲E1を有する隣接するウィング外面42に対して横方向である。第1のウィング縁部45は、ウィング先導面44とウィング外面42の交点に形成され、第2のウィング縁部47は、ウィング追従面46とウィング外面42の交点に形成される。用語「先導面」および「追従面」は、工具シャンク前端面32の方向で見たときに回転切削工具20の動作中の工具シャンク22の反時計周りの回転を示すために使用される。
【0016】
本発明の他の実施形態に関しては、「先導面」と「追従面」を逆にして、工具シャンク前端面32の方向で見たときに回転切削工具20の動作中の工具シャンク22の時計周りの回転を示すこともでき、これらの実施形態に関しては、それに対応して回転切削工具20の他の要素の回転方向も逆になる。
【0017】
切削ヘッド受容部分30の後方にある雄ねじ部分34は、環状底面48から前方向Fに延在し、軸方向に延在する3つの係止突起50を含み、係止突起50はさらに前方向Fに延在し、各係止突起50が係止突起前面52を有する。3つの係止突起50は、120°である第2の係止突起ピッチ角α2で円周方向に均等に離隔され、各係止突起50は、半径方向に延在するとともに円周方向を区切る第1の係止突起面54および第2の係止突起面56を含み、第2の係止突起角度範囲E2を有する。
【0018】
図5および図6に示されるように、切削ヘッド24は、中心穴58と、6つの切削縁部62を含む外周面60とを有し、切削縁部62は、切削ヘッド後端面64と、切削外径Dを有する切削ヘッド前端面66との間で軸方向に延在する。各切削縁部62は、隣接するすくい面68を有し、すくい面68は、外周面60に対して横方向であり、切削ヘッド前面66の方向で見たときに概して反時計方向に向いている。
【0019】
中心穴58は、円周方向で均等に離隔されるとともに概して軸方向に延在する6つの穴側壁70を有し、穴側壁70は、円周方向で均等に離隔されるとともに軸方向に延在する6つの穴側凹部72と交互になっており、穴側壁70および穴側凹部72はそれぞれ、第1のクランプウィングピッチ角α1;60°に等しい第3の穴側凹部ピッチ角α3を有する。各穴側壁70は、切削ヘッド前端面66に向かう方向に進むにつれて外方向に傾斜された雌クランプ面74を有し、この雌クランプ面74は、軸方向に延在する穴側壁面76に交差し、穴側壁面76は、第3の穴側壁半径R3を有する切削ヘッド後端面64に隣接する。雌クランプ面74は、中心穴軸A2と第2の鋭角傾斜外角δ2を成す。各穴側凹部72は、隣接する穴側壁面76に対して横方向である、円周方向を区切る第1の穴側凹部面78および第2の穴側凹部面80を含み、第1の穴側凹部縁部79と第2の穴側凹部縁部81の間で第3の穴側凹部角度範囲E3を有する。第1の穴側凹部縁部79は、第1の穴側凹部面78とその隣接する穴側壁面76の交点に形成され、第2の穴側凹部縁部81は、第2の穴側凹部面80とそれ自体の隣接する穴側壁面76の交点に形成される。
【0020】
図2および図9に示されるように、クランプナット28は、クランプナット前端面84aとクランプナット後端面84bの間にねじ穴82を有する円筒形状を有し、クランプナット28は、ねじ穴軸A3に垂直な中央面Pに対して鏡映対称である。
【0021】
図7および図8に示されるように、ロックスリーブ26は、ロックスリーブ後端面88とロックスリーブ前端面90の間に貫通穴86を有する円筒形状を有する。ロックスリーブ前端面90は、円周方向で均等に離隔されるとともに軸方向に延在する6つの位置合わせ突起92を有し、位置合わせ突起92は、第1のクランプウィングピッチ角α1;60°に等しい第4の位置合わせ突起ピッチ角α4を有し、ロックスリーブ後端面88は、円周方向で均等に離隔されるとともに軸方向に延在する3つのロックスロット94を有し、ロックスロット94は、第2の係止突起ピッチ角α2;120°に等しい第5のロックスロットピッチ角α5を有する。
【0022】
各位置合わせ突起92は、隣接する貫通穴面87に対して横方向である、円周方向を区切る第1の位置合わせ突起面96および第2の位置合わせ突起面98を含み、第1の位置合わせ突起縁部97と第2の位置合わせ突起縁部99の間で第4の位置合わせ突起角度範囲E4を有する。第1の位置合わせ突起縁部97は、第1の位置合わせ突起面96と貫通穴面87の交点に形成され、第2の位置合わせ突起縁部99は、第2の位置合わせ突起面98と貫通穴面87の交点に形成される。
【0023】
各ロックスロット94は、円周方向を区切るとともに半径方向に延在する第1のロックスロット面100および第2のロックスロット面102を含み、第5のロックスロット角度範囲E5を有する。また、各ロックスロット94は、貫通穴軸A4に垂直なロックスロット後面104を含む。
【0024】
次に図9から図11を見ると、回転切削工具20が示されており、最初の組立ては以下の4つのステップで行われる。
【0025】
第1の組立てステップでは、ねじ穴軸A3を長手方向軸A1とほぼ同軸にして、クランプナット28を工具シャンク前端面32に隣接して位置決めする。次いで、雄ねじ部分34がねじ穴82に係合するまで工具シャンク22をクランプナット28のねじ穴82に挿入し、クランプナット後端面84bが環状底面48と接触するまでクランプナット28を工具シャンク前面32から見て反時計方向に回転させる。
【0026】
第2の組立てステップでは、貫通穴軸A4を長手方向軸A1とほぼ同軸にして、ロックスリーブ後端面88を工具シャンク前端面32に隣接して位置決めする。次いで、工具シャンク22の3つの係止突起50がロックスリーブ26の3つのロックスロット94と係合され、各係止突起前面52が各ロックスロット後面104と接触するまで、工具シャンク22をロックスリーブ26の貫通穴86に挿入する。次いで、3つの第1のロックスロット面100が3つの第1の係止突起面54と当接し、ロックスリーブ26の6つの位置合わせ突起92が工具シャンク22の6つのクランプウィング38と円周方向で位置合わせされるまで、ロックスリーブ26を工具シャンク前端面32から見て反時計方向に回転させる。
【0027】
第3の組立てステップでは、始めに、中心穴軸A2を長手方向軸A1とほぼ同軸にして切削ヘッド後端面64を工具シャンク前端面32に隣接して位置決めし、6つの穴側凹部72が6つのクランプウィング38と円周方向で位置合わせされるまで切削ヘッド24を回転して向ける。次いで、ロックスリーブ26の6つの位置合わせ突起92が切削ヘッド24の6つの穴側凹部72と係合し、切削ヘッド後端面64がロックスリーブ前端面90と接触し、切削ヘッド24の6つの穴側壁70の6つの穴側壁面76が工具シャンク22の切削ヘッド受容部分30の後方に位置するまで、工具シャンク22を切削ヘッド24の中心穴58に挿入する。次いで、ロックスリーブ26の3つの第2のロックスロット面102が工具シャンク22の3つの第2の係止突起面56と当接し、切削ヘッド24の6つの穴側壁70が工具シャンク22の6つのクランプウィング38と円周方向で位置合わせされるまで、ロックスリーブ26と切削ヘッド24を工具シャンク前端面32から見て時計方向に同時に回転させる。
【0028】
第3の組立てステップにおいて、切削ヘッド24の中心穴58に工具シャンク22を挿入するため、および6つの位置合わせ突起92を6つの穴側凹部72と係合させるために、第3の穴側凹部角度範囲E3が、第1のクランプウィング角度範囲E1よりも大きくなければならず(E3>E1)、また第4の位置合わせ突起角度範囲E4よりも大きくなければならず(E3>E4)、さらに、第3の穴側壁半径R3が、第1の受容面半径R1よりも大きくなければならない(R3>R1)ことを理解すべきである。
【0029】
また、第3の組立てステップ中に、3つの第1のロックスロット面100が3つの第1の係止突起面54と当接する位置から、3つの第2のロックスロット面102が3つの第2の係止突起面56と当接する位置までのロックスリーブ26の角度回転の範囲が、第5のロックスロット角度範囲E5と第2の係止突起角度範囲E2との角度範囲の差(E5−E2)に等しく、6つの穴側凹部72が6つのクランプウィング38と円周方向で位置合わせされる位置から、6つの穴側壁70が6つのクランプウィング38と円周方向で位置合わせされる位置までの切削ヘッド24の同時回転が、第1のクランプウィングピッチ角α1の半分α1/2に等しく、ここでE5−E2がα1/2に等しく、30°の値を有することも理解すべきである。
【0030】
第4の組立てステップでは、クランプナット前端面84aがロックスリーブ後端面88とクランプ接触し、ロックスリーブ前端面90が切削ヘッド後端面64とクランプ接触し、6つの穴側壁70の雌クランプ面74が6つのクランプウィング38の雄クランプ面40とクランプ接触するまで、クランプナット28を工具シャンク前端面32から見て時計方向に回転させる。雄クランプ面40と長手方向軸A1の第1の鋭角傾斜内角δ1は、1°の製造公差範囲内で、雌クランプ面74と中心穴軸A2の第2の鋭角傾斜外角δ2に等しい。
【0031】
第4の組立てステップにおいて、6つの穴側壁70の雌クランプ面74と6つのクランプウィング38の雄クランプ面40とのクランプ接触を実現するために、第3の穴側壁半径R3が第2のクランプウィング半径R2未満でなければならない(R3<R2)ことを理解すべきである。
【0032】
本発明の回転切削工具20は、6つの穴側壁70の雌クランプ面74と6つのクランプウィング38の雄クランプ面40とのクランプ力の半径方向成分を増減させることによって切削直径Dを調節することができるように構成された切削ヘッド24を有することができ、したがって拡張可能なリーマと呼ぶことができる。工具シャンク前端面32から見て時計方向へのクランプナット28の回転は、半径方向クランプ力および切削直径Dを増加させ、工具シャンク前端面32から見て反時計方向へのクランプナット28の回転は、半径方向クランプ力および切削直径Dを減少させる。
【0033】
また、本発明の回転切削工具20は、工具シャンク22の切削ヘッド受容部分30に小さな直径の6つのクーラント穴106を設けることによって、6つの切削縁部62それぞれにクーラント流体を流すように構成することもでき、小さな直径の各クーラント穴106は、長手方向軸A1と同軸の大きな直径のクーラント穴108から、各クランプウィング38のウィング外面42まで半径方向に延在する。
【0034】
上述した4つの組立てステップは、回転切削工具20の最初の組立てにのみ必要とされ、最初の組立て後には、切削ヘッド24の取外しおよび交換を行うときにクランプナット28およびロックスリーブ26を取り外す必要がないことを理解すべきである。
【0035】
回転切削工具20の通常動作後の切削ヘッド24の取外しおよび交換は、以下のステップで行われる。
【0036】
第1の切削ヘッド交換ステップでは、クランプナットの後端面84bが環状底面48と接触するまで、クランプナット28を工具シャンク前面32から見て反時計方向に回転させる。
【0037】
第2の切削ヘッド交換ステップでは、3つの第1のロックスロット面100が3つの第1の係止突起面54と当接し、6つの穴側凹部72が6つのクランプウィング38と円周方向で位置合わせされるまで、ロックスリーブ26と切削ヘッド24を工具シャンク前端面32から見て反時計方向に同時に回転させ、その後、切削ヘッド24を取り外すことができる。
【0038】
第3および第4の切削ヘッド交換ステップは、回転切削工具20の初期組立てについて上述した第3および第4の組立てステップの繰り返しである。
【0039】
本発明をある程度詳細に説明してきたが、本願で特許請求する本発明の精神または範囲から逸脱することなく様々な変更および修正を施すことができることを理解すべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工具シャンク(22)と、切削ヘッド(24)と、ロックスリーブ(26)と、クランプナット(28)とを備える回転切削工具(20)であって、
前記工具シャンク(22)は、前方向(F)から後方向(R)に延在する長手方向軸(A1)を備え、工具シャンク前端面(32)に隣接する切削ヘッド受容部分(30)と、前記切削ヘッド受容部分(30)の後方にある雄ねじ部分(34)とを有し、
前記切削ヘッド受容部分(30)は、半径方向に突出するとともに概して軸方向に延在する複数のクランプウィング(38)を備え、各クランプウィング(38)は、前方向(F)に進むにつれて外方向に傾斜された雄クランプ面(40)を有し、
前記切削ヘッド(24)は、前記長手方向軸(A1)と同軸の中心穴軸(A2)を有する中心穴(58)と、複数の切削縁部(62)を有する外周面(60)とを備え、前記切削縁部(62)は、切削外径Dを有し、切削ヘッド後端面(64)と切削ヘッド前端面(66)の間で軸方向に延在し、
前記中心穴(58)は、概して軸方向に延在する複数の穴側壁(70)を備え、各穴側壁(70)は、前記切削ヘッド前端面(66)に向かう方向に進むにつれて外方向に傾斜された雌クランプ面(74)を有し、
前記ロックスリーブ(26)は、ロックスリーブ後端面(88)とロックスリーブ前端面(90)の間に貫通穴(86)を有する円筒形状を有し、
前記クランプナット(28)は、クランプナット前端面(84a)とクランプナット後端面(84b)の間にねじ穴(82)を有し、
前記クランプナット(28)の前記ねじ穴(82)は前記工具シャンク(22)の前記雄ねじ部分(34)と螺合し、前記ロックスリーブ後端面(88)は前記クランプナット前端面(84a)とクランプ接触し、前記ロックスリーブ前端面(90)は前記切削ヘッド後端面(64)とクランプ接触し、前記複数の雌クランプ面(74)は前記複数の雄クランプ面(40)とクランプ接触し、
前記クランプナット(28)の回転位置を調節することによってクランプ接触力および切削直径Dを増減させることができ、前記クランプナット(28)の回転後に、前記ロックスリーブ(26)または前記クランプナット(28)を前記工具シャンク(22)から取り外すことなく、前記切削ヘッド(24)の取外しおよび交換を行うことができる
ことを特徴とする回転切削工具(20)。
【請求項2】
前記雄ねじ部分(34)は、軸方向に延在する複数の係止突起(50)を含み、
前記中心穴(58)は、軸方向に延在する複数の穴側凹部(72)を含み、
前記ロックスリーブ前端面(90)は複数の位置合わせ突起(92)を有し、前記ロックスリーブ後端面(88)は複数のロックスロット(94)を有し、
前記複数の係止突起(50)は前記複数のロックスロット(94)と係合され、
前記複数の位置合わせ突起(92)は前記複数の穴側凹部(72)と係合される
ことを特徴とする請求項1に記載の回転切削工具(20)。
【請求項3】
前記複数のクランプウィング(38)、前記複数の穴側凹部(72)、および前記複数の位置合わせ突起(92)は円周方向で均等に離隔され、それぞれ第1のクランプウィングピッチ角α1、第3の穴側凹部ピッチ角α3、および第4の位置合わせ突起ピッチ角α4を有し、
前記第1のピッチ角α1と、前記第3のピッチ角α3と、前記第4のピッチ角α4とが等しい
ことを特徴とする請求項2に記載の回転切削工具(20)。
【請求項4】
前記複数の係止突起(50)およびロックスロット(94)は円周方向で均等に離隔され、それぞれ第2の係止突起ピッチ角α2および第5のロックスロットピッチ角α5を有し、
前記第2のピッチ角α2と第5のピッチ角α5が等しい
ことを特徴とする請求項3に記載の回転切削工具(20)。
【請求項5】
前記複数のロックスロット(94)はそれぞれ、円周方向を区切るとともに半径方向に延在する第1のロックスロット面(100)および第2のロックスロット面(102)を備え、第5のロックスロット角度範囲E5を有し、
前記複数の係止突起(50)はそれぞれ、円周方向を区切るとともに半径方向で延在する第1の係止突起面(54)および第2の係止突起面(56)を備え、第2の係止突起角度範囲E2を有し、
前記第5の角度範囲E5は前記第2の角度範囲E2よりも大きく、
前記第2の角度範囲E2と前記第5の角度範囲E5の角度範囲の差E5−E2は、前記第1のピッチ角α1の半分α1/2に等しい
ことを特徴とする請求項3に記載の回転切削工具(20)。
【請求項6】
6つのクランプウィング(38)、6つの穴側凹部(72)、および6つの位置合わせ突起(92)を備え、それぞれ60°である第1のピッチ角α1、第3のピッチ角α3、および第4のピッチ角α4を有し、かつ
3つの係止突起(50)および3つのロックスロット(94)を備え、それぞれ120°である第2のピッチ角α2および第5のピッチ角α5を有する
ことを特徴とする請求項4に記載の回転切削工具(20)。
【請求項7】
前記複数のクランプウィング(38)はそれぞれ、前記工具シャンク前端面(32)に隣接する部分的に円筒形に延在するウィング外面(42)を含み、第2のクランプウィング半径R2を有し、
前記複数の穴側壁(70)はそれぞれ、前記切削ヘッド後端面(64)に隣接する軸方向に延在する穴側壁面(76)を含み、第3の穴側壁半径R3を有し、
前記第2の半径R2は前記第3の半径R3よりも大きい
ことを特徴とする請求項1に記載の回転切削工具(20)。
【請求項8】
前記切削ヘッド受容部分(30)は、前記長手方向軸(A1)の周りで円周方向に均等に離隔された、概して平坦な複数の切削ヘッド受容面(36)を有し、前記切削ヘッド受容面(36)は、前記複数のクランプウィング(38)と交互になっており、
前記複数の切削ヘッド受容面(36)と前記複数のクランプウィング(38)の交線を通って外接する仮想円(C)は第1の受容面半径R1を有し、
第3の半径R3は第1の半径R1よりも大きい
ことを特徴とする請求項7に記載の回転切削工具(20)。
【請求項9】
前記複数の穴側凹部(72)はそれぞれ、隣接する前記穴側壁面(76)に対して横方向である、円周方向を区切る第1の穴側凹部面(78)および第2の穴側凹部面(80)を備え、第3の穴側凹部角度範囲E3を有し、
前記複数のクランプウィング(38)はそれぞれ、隣接する前記ウィング外面(42)に対して横方向である、円周方向を区切るウィング先導面(44)およびウィング追従面(46)を備え、第1のクランプウィング角度範囲E1を有し、
前記複数の位置合わせ突起(92)はそれぞれ、隣接する前記貫通穴面(86)に対して横方向である、円周方向を区切る第1の位置合わせ突起面(96)および第2の位置合わせ突起面(98)を備え、第4の位置合わせ突起角度範囲E4を有し、
前記第3の角度範囲E3は前記第1の角度範囲E1よりも大きく、前記第3の角度範囲E3は前記第4の角度範囲E4よりも大きい
ことを特徴とする請求項7に記載の回転切削工具(20)。
【請求項10】
小さな直径のクーラント穴(106)が、前記長手方向軸(A1)と同軸の大きな直径のクーラント穴(108)から、各クランプウィング(38)の前記ウィング外面(42)まで半径方向に延在することを特徴とする請求項7に記載の回転切削工具(20)。
【請求項11】
前記複数の雄クランプ面(40)と前記長手方向軸(A1)の間で成される第1の鋭角傾斜内角δ1は、前記複数の雌クランプ面(74)と前記中心穴軸(A2)の間で成される第2の鋭角傾斜外角δ2に実質的に等しいことを特徴とする請求項1に記載の回転切削工具(20)。
【請求項12】
前記回転切削工具(20)は、拡張可能なリーマであることを特徴とする請求項1に記載の回転切削工具(20)。
【請求項13】
前記切削ヘッド(24)は超硬合金から製造されることを特徴とする請求項1に記載の回転切削工具(20)。
【請求項14】
請求項2に記載の回転切削工具(20)を組み立てる方法であって、
前記長手方向軸(A1)とほぼ同軸に前記クランプナット(28)の前記ねじ穴(82)を位置決めし、その後、前記工具シャンク(22)の前記雄ねじ部分(34)を前記ねじ穴(82)と係合して、前記工具シャンク前端面(32)から見て反時計方向に前記クランプナット(28)を回転させるステップと、
前記長手方向軸(A1)と同軸に前記ロックスリーブ(26)の前記貫通穴(86)を位置決めし、その後、前記複数の係止突起(50)を前記複数のロックスロット(94)と係合し、前記複数の位置合わせ突起(92)が前記複数のクランプウィング(38)と円周方向で位置合わせされるまで前記工具シャンク前端面(32)から見て反時計方向に前記ロックスリーブ(26)を回転させるステップと、
前記長手方向軸(A1)と同軸に前記切削ヘッド(24)の前記中心穴(58)を位置決めし、その後、前記複数の穴側凹部(72)を前記複数のクランプウィング(38)および前記複数の位置合わせ突起(92)と係合し、前記複数の穴側壁(70)が前記複数のクランプウィング(38)と位置合わせされるまで前記工具シャンク前端面(32)から見て時計方向に前記切削ヘッド(24)を回転させるステップと、
前記クランプナット前端面(84a)と前記ロックスリーブ後端面(88)との間、
前記ロックスリーブ前端面(90)と前記切削ヘッド後端面(64)との間、および
前記複数の雌クランプ面(74)と前記複数の雄クランプ面(40)との間でクランプ接触が成されるまで、
前記工具シャンク前端面(32)から見て時計方向に前記クランプナット(28)を回転させるステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項1】
工具シャンク(22)と、切削ヘッド(24)と、ロックスリーブ(26)と、クランプナット(28)とを備える回転切削工具(20)であって、
前記工具シャンク(22)は、前方向(F)から後方向(R)に延在する長手方向軸(A1)を備え、工具シャンク前端面(32)に隣接する切削ヘッド受容部分(30)と、前記切削ヘッド受容部分(30)の後方にある雄ねじ部分(34)とを有し、
前記切削ヘッド受容部分(30)は、半径方向に突出するとともに概して軸方向に延在する複数のクランプウィング(38)を備え、各クランプウィング(38)は、前方向(F)に進むにつれて外方向に傾斜された雄クランプ面(40)を有し、
前記切削ヘッド(24)は、前記長手方向軸(A1)と同軸の中心穴軸(A2)を有する中心穴(58)と、複数の切削縁部(62)を有する外周面(60)とを備え、前記切削縁部(62)は、切削外径Dを有し、切削ヘッド後端面(64)と切削ヘッド前端面(66)の間で軸方向に延在し、
前記中心穴(58)は、概して軸方向に延在する複数の穴側壁(70)を備え、各穴側壁(70)は、前記切削ヘッド前端面(66)に向かう方向に進むにつれて外方向に傾斜された雌クランプ面(74)を有し、
前記ロックスリーブ(26)は、ロックスリーブ後端面(88)とロックスリーブ前端面(90)の間に貫通穴(86)を有する円筒形状を有し、
前記クランプナット(28)は、クランプナット前端面(84a)とクランプナット後端面(84b)の間にねじ穴(82)を有し、
前記クランプナット(28)の前記ねじ穴(82)は前記工具シャンク(22)の前記雄ねじ部分(34)と螺合し、前記ロックスリーブ後端面(88)は前記クランプナット前端面(84a)とクランプ接触し、前記ロックスリーブ前端面(90)は前記切削ヘッド後端面(64)とクランプ接触し、前記複数の雌クランプ面(74)は前記複数の雄クランプ面(40)とクランプ接触し、
前記クランプナット(28)の回転位置を調節することによってクランプ接触力および切削直径Dを増減させることができ、前記クランプナット(28)の回転後に、前記ロックスリーブ(26)または前記クランプナット(28)を前記工具シャンク(22)から取り外すことなく、前記切削ヘッド(24)の取外しおよび交換を行うことができる
ことを特徴とする回転切削工具(20)。
【請求項2】
前記雄ねじ部分(34)は、軸方向に延在する複数の係止突起(50)を含み、
前記中心穴(58)は、軸方向に延在する複数の穴側凹部(72)を含み、
前記ロックスリーブ前端面(90)は複数の位置合わせ突起(92)を有し、前記ロックスリーブ後端面(88)は複数のロックスロット(94)を有し、
前記複数の係止突起(50)は前記複数のロックスロット(94)と係合され、
前記複数の位置合わせ突起(92)は前記複数の穴側凹部(72)と係合される
ことを特徴とする請求項1に記載の回転切削工具(20)。
【請求項3】
前記複数のクランプウィング(38)、前記複数の穴側凹部(72)、および前記複数の位置合わせ突起(92)は円周方向で均等に離隔され、それぞれ第1のクランプウィングピッチ角α1、第3の穴側凹部ピッチ角α3、および第4の位置合わせ突起ピッチ角α4を有し、
前記第1のピッチ角α1と、前記第3のピッチ角α3と、前記第4のピッチ角α4とが等しい
ことを特徴とする請求項2に記載の回転切削工具(20)。
【請求項4】
前記複数の係止突起(50)およびロックスロット(94)は円周方向で均等に離隔され、それぞれ第2の係止突起ピッチ角α2および第5のロックスロットピッチ角α5を有し、
前記第2のピッチ角α2と第5のピッチ角α5が等しい
ことを特徴とする請求項3に記載の回転切削工具(20)。
【請求項5】
前記複数のロックスロット(94)はそれぞれ、円周方向を区切るとともに半径方向に延在する第1のロックスロット面(100)および第2のロックスロット面(102)を備え、第5のロックスロット角度範囲E5を有し、
前記複数の係止突起(50)はそれぞれ、円周方向を区切るとともに半径方向で延在する第1の係止突起面(54)および第2の係止突起面(56)を備え、第2の係止突起角度範囲E2を有し、
前記第5の角度範囲E5は前記第2の角度範囲E2よりも大きく、
前記第2の角度範囲E2と前記第5の角度範囲E5の角度範囲の差E5−E2は、前記第1のピッチ角α1の半分α1/2に等しい
ことを特徴とする請求項3に記載の回転切削工具(20)。
【請求項6】
6つのクランプウィング(38)、6つの穴側凹部(72)、および6つの位置合わせ突起(92)を備え、それぞれ60°である第1のピッチ角α1、第3のピッチ角α3、および第4のピッチ角α4を有し、かつ
3つの係止突起(50)および3つのロックスロット(94)を備え、それぞれ120°である第2のピッチ角α2および第5のピッチ角α5を有する
ことを特徴とする請求項4に記載の回転切削工具(20)。
【請求項7】
前記複数のクランプウィング(38)はそれぞれ、前記工具シャンク前端面(32)に隣接する部分的に円筒形に延在するウィング外面(42)を含み、第2のクランプウィング半径R2を有し、
前記複数の穴側壁(70)はそれぞれ、前記切削ヘッド後端面(64)に隣接する軸方向に延在する穴側壁面(76)を含み、第3の穴側壁半径R3を有し、
前記第2の半径R2は前記第3の半径R3よりも大きい
ことを特徴とする請求項1に記載の回転切削工具(20)。
【請求項8】
前記切削ヘッド受容部分(30)は、前記長手方向軸(A1)の周りで円周方向に均等に離隔された、概して平坦な複数の切削ヘッド受容面(36)を有し、前記切削ヘッド受容面(36)は、前記複数のクランプウィング(38)と交互になっており、
前記複数の切削ヘッド受容面(36)と前記複数のクランプウィング(38)の交線を通って外接する仮想円(C)は第1の受容面半径R1を有し、
第3の半径R3は第1の半径R1よりも大きい
ことを特徴とする請求項7に記載の回転切削工具(20)。
【請求項9】
前記複数の穴側凹部(72)はそれぞれ、隣接する前記穴側壁面(76)に対して横方向である、円周方向を区切る第1の穴側凹部面(78)および第2の穴側凹部面(80)を備え、第3の穴側凹部角度範囲E3を有し、
前記複数のクランプウィング(38)はそれぞれ、隣接する前記ウィング外面(42)に対して横方向である、円周方向を区切るウィング先導面(44)およびウィング追従面(46)を備え、第1のクランプウィング角度範囲E1を有し、
前記複数の位置合わせ突起(92)はそれぞれ、隣接する前記貫通穴面(86)に対して横方向である、円周方向を区切る第1の位置合わせ突起面(96)および第2の位置合わせ突起面(98)を備え、第4の位置合わせ突起角度範囲E4を有し、
前記第3の角度範囲E3は前記第1の角度範囲E1よりも大きく、前記第3の角度範囲E3は前記第4の角度範囲E4よりも大きい
ことを特徴とする請求項7に記載の回転切削工具(20)。
【請求項10】
小さな直径のクーラント穴(106)が、前記長手方向軸(A1)と同軸の大きな直径のクーラント穴(108)から、各クランプウィング(38)の前記ウィング外面(42)まで半径方向に延在することを特徴とする請求項7に記載の回転切削工具(20)。
【請求項11】
前記複数の雄クランプ面(40)と前記長手方向軸(A1)の間で成される第1の鋭角傾斜内角δ1は、前記複数の雌クランプ面(74)と前記中心穴軸(A2)の間で成される第2の鋭角傾斜外角δ2に実質的に等しいことを特徴とする請求項1に記載の回転切削工具(20)。
【請求項12】
前記回転切削工具(20)は、拡張可能なリーマであることを特徴とする請求項1に記載の回転切削工具(20)。
【請求項13】
前記切削ヘッド(24)は超硬合金から製造されることを特徴とする請求項1に記載の回転切削工具(20)。
【請求項14】
請求項2に記載の回転切削工具(20)を組み立てる方法であって、
前記長手方向軸(A1)とほぼ同軸に前記クランプナット(28)の前記ねじ穴(82)を位置決めし、その後、前記工具シャンク(22)の前記雄ねじ部分(34)を前記ねじ穴(82)と係合して、前記工具シャンク前端面(32)から見て反時計方向に前記クランプナット(28)を回転させるステップと、
前記長手方向軸(A1)と同軸に前記ロックスリーブ(26)の前記貫通穴(86)を位置決めし、その後、前記複数の係止突起(50)を前記複数のロックスロット(94)と係合し、前記複数の位置合わせ突起(92)が前記複数のクランプウィング(38)と円周方向で位置合わせされるまで前記工具シャンク前端面(32)から見て反時計方向に前記ロックスリーブ(26)を回転させるステップと、
前記長手方向軸(A1)と同軸に前記切削ヘッド(24)の前記中心穴(58)を位置決めし、その後、前記複数の穴側凹部(72)を前記複数のクランプウィング(38)および前記複数の位置合わせ突起(92)と係合し、前記複数の穴側壁(70)が前記複数のクランプウィング(38)と位置合わせされるまで前記工具シャンク前端面(32)から見て時計方向に前記切削ヘッド(24)を回転させるステップと、
前記クランプナット前端面(84a)と前記ロックスリーブ後端面(88)との間、
前記ロックスリーブ前端面(90)と前記切削ヘッド後端面(64)との間、および
前記複数の雌クランプ面(74)と前記複数の雄クランプ面(40)との間でクランプ接触が成されるまで、
前記工具シャンク前端面(32)から見て時計方向に前記クランプナット(28)を回転させるステップと
を含むことを特徴とする方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2012−524668(P2012−524668A)
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−506644(P2012−506644)
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【国際出願番号】PCT/IL2010/000300
【国際公開番号】WO2010/125557
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(306037920)イスカーリミテッド (93)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【国際出願番号】PCT/IL2010/000300
【国際公開番号】WO2010/125557
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(306037920)イスカーリミテッド (93)
【Fターム(参考)】
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