説明

回転子に使用する永久磁石の分断方法

【課題】磁石挿入孔に挿入時の永久磁石の引っ掛かりがなく、しかも、分断によって発生する可能性のある磁石粉が磁石挿入孔から漏出して、回転子にアンバランスが発生することを低減し、モータ特性の低下を防止可能な回転子に使用する永久磁石の分断方法を提供する。
【解決手段】回転子本体10に複数の磁石挿入孔12を有し、各磁石挿入孔12にはそれぞれ永久磁石13が挿入された回転子に使用する永久磁石の分断方法であって、永久磁石13の一部に軸方向に破断を案内する切り込み16、17を形成し、永久磁石13を磁石挿入孔12に挿入した後、切り込み16、17に応力を加えて、永久磁石13を分断し、この後、永久磁石13を樹脂封止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板状材料である薄板条材から永久磁石孔を有する複数の回転子鉄心片を、打ち抜き、積層して形成される回転子鉄心(回転子本体)の磁石挿入孔に挿入する永久磁石(未磁化のものを含む)の分断方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回転子鉄心の磁石挿入孔に対し永久磁石をそれぞれ挿入し、モータの回転の原動力とする永久磁石型回転子が提案されている。モータ使用の際は、この永久磁石型回転子に使用している永久磁石に渦電流が流れ、永久磁石が発熱し、モータの磁気特性が低下してしまうおそれがあった。この問題に対して、永久磁石に発生する渦電流を低減すべく永久磁石を複数の分割永久磁石から形成しておき、この分割永久磁石を回転子鉄心の磁石挿入孔に挿入する方法が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。また、図7には永久磁石を分断することで、渦電流が減少する様子を示している。
【0003】
回転子鉄心は鉄心片の積層初期段階から積層完了までの間に、各鉄心片又は複数枚の鉄心片を回転させて積層する工法、所謂転積がある。転積を行うことで、回転子鉄心の直角度、平行度といった寸法精度を向上させることができ、モータの特性を向上する方法として大変有効な手段である(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−142081号公報
【特許文献2】特開2011−156585号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
鉄心内に装着される永久磁石は主に装着前の永久磁石の重量管理をすることでその性能を保障していることが多い。永久磁石を分割してから磁石挿入孔に挿入する場合、永久磁石は混合粉末を成形、焼結、磁化したものであるため、分割することで分割面から微小な粉末の欠片が発生し、永久磁石の挿入前後で重量差が生じてしまう可能性がある。そして、各磁石挿入孔内の永久磁石の重量に差が生じ回転子鉄心全体の重量のアンバランスを引き起こしてしまい、これはモータの品質を低下させることに繋がるため、解決すべき重大な問題である。
【0006】
また、分割永久磁石を磁石挿入孔に挿入する工程において、分割した複数の永久磁石を1つの磁石挿入孔に挿入するのは非常に作業性が悪かった。更に、前述のように転積させて積層した回転子鉄心は、磁石挿入孔の内側側面に転積のタイミング毎に微小な段差が生じやすく、こうした段差を有する磁石挿入孔に分割した永久磁石を挿入する場合、挿入する分割永久磁石が磁石挿入孔の内側側面の段差に引っ掛かってしまい、作業性が悪い上に引っ掛かった際の衝撃で永久磁石が破損してしまう等の品質上の問題も発生していた。
【0007】
しかしながら、永久磁石の分割と回転子鉄心の転積は、いずれもモータの性能特性向上において有効な手段であり、特にごく僅かな効率アップでも製品の品質に多大な貢献をする車載用のモータにおいてはどちらも欠かすことのできない工法であるため、上述の問題解決は必須であった。
【0008】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、磁石挿入孔に挿入時の永久磁石の引っ掛かりがなく、しかも、分断によって発生する可能性のある磁石粉が磁石挿入孔から漏出して、回転子にアンバランスが発生することを低減し、モータ特性の低下を防止可能な回転子に使用する永久磁石の分断方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的に沿う第1の発明に係る回転子に使用する永久磁石の分断方法は、回転子本体に複数の磁石挿入孔を有し、該各磁石挿入孔にはそれぞれ永久磁石が挿入された回転子に使用する永久磁石の分断方法であって、
前記永久磁石の一部に軸方向に破断を案内する切り込みを形成し、該永久磁石を前記磁石挿入孔に挿入した後、前記切り込みに応力を加えて、前記永久磁石を分断する。
【0010】
第1の発明に係る回転子に使用する永久磁石の分断方法において、前記各永久磁石の前記切り込みに軸方向に割込み治具を押し付けて、前記切り込みに応力を付与し、前記永久磁石を分断することもできる。
【0011】
この場合、前記各永久磁石を保持する搬送治具と接する面の前記永久磁石に形成された前記切り込みに対応する突出部が、前記搬送治具の載置面に形成されているのが好ましい。
【0012】
第2の発明に係る回転子に使用する永久磁石の分断方法は、回転子本体に複数の磁石挿入孔を有し、該各磁石挿入孔にはそれぞれ永久磁石が挿入された回転子に使用する永久磁石の分断方法であって、
前記磁石挿入孔には治具挿入部が設けられ、前記永久磁石を前記磁石挿入孔に挿入した後、前記治具挿入部に治具を入れて、前記永久磁石の一部に半径方向に荷重を与え、該永久磁石を分断する。
【0013】
第2の発明に係る回転子に使用する永久磁石の分断方法において、前記治具は断面楕円形状であって、該治具を回転させることによって前記永久磁石に荷重を与えるようにするのが好ましい。
【0014】
第3の発明に係る回転子に使用する永久磁石の分断方法は、回転子本体に複数の磁石挿入孔を有し、該各磁石挿入孔にはそれぞれ永久磁石が挿入された回転子に使用する永久磁石の分断方法であって、
前記磁石挿入孔を加熱して熱膨張させて前記永久磁石を挿入し、前記磁石挿入孔の冷却によって、前記永久磁石に割れ応力を発生させ、前記永久磁石を分断する。
【0015】
第2、第3の発明に係る回転子に使用する永久磁石の分断方法において、前記磁石挿入孔には、前記永久磁石の半径方向内側面、半径方向外側面、又は半径方向内側及び外側面に向かって突出する凸部が形成されている。
ここで、前記凸部は前記磁石挿入孔の軸心に沿って形成された凸条からなるのが好ましい。
なお、第1〜第3の発明を組み合わせて永久磁石の分断を行う場合は、更にそれぞれの発明の利点を備えた分断方法となる。
【発明の効果】
【0016】
第1〜第3の発明に係る回転子に使用する永久磁石の分断方法においては、以下に記載した作用及び効果を有する。
(1)磁石挿入孔に永久磁石を挿入した後に、永久磁石を分断するので、挿入時の磁石挿入孔側面への引っ掛かりがなく、磁石が欠けるといった問題も起こることなく作業性が向上する。また、磁石挿入孔の中で永久磁石の分断を行うので、分断時に磁粉が発生しても磁石挿入孔内に留まり、その後、永久磁石を樹脂封止することで磁粉を磁石挿入孔外に発生させることがない。これにより、重量誤差によるアンバランスを低減でき、分割永久磁石それぞれの寸法のばらつきによるモータ特性の低下(振動、騒音、破壊、渦電流損の増加等)を防ぐことができる。
【0017】
(2)永久磁石の長手方向(軸方向、縦方向)に永久磁石を分割することで、短手方向(横方向、幅方向)に分割した場合に比べ、渦電流損失が減少するのでモータ特性を向上できる。
(3)そして、搬送治具に突出部を形成した場合は、永久磁石を両側から押し付けることができるため、分断しやすい。また、搬送治具に回転子が保持されているので、永久磁石を分断後そのまま樹脂封止等の後工程を行うことができる。
【0018】
(4)そして、径方向に永久磁石を押し付けるようにした場合は、永久磁石が分断しやすくなる。
(5)また、磁石挿入孔の熱収縮を利用して永久磁石を分断するようにした場合は、別途治具を用意する必要がない。
(6)磁石挿入孔内に凸部が形成されていることで、磁石挿入孔に永久磁石を挿入する際、挿入を容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】積層鉄心に永久磁石を挿入している状態の説明図である。
【図2】(A)は永久磁石に形成された切り込みの説明図、(B)はこの切り込みによる永久磁石を分断方法の説明図である。
【図3】永久磁石の分断方法の説明図である。
【図4】(A)、(B)はそれぞれ他の例に係る永久磁石の分断方法の説明図である。
【図5】(A)、(B)はそれぞれ他の例に係る永久磁石の分断方法を示す説明図である。
【図6】(A)〜(C)はそれぞれ他の例に係る永久磁石の分断方法を示す説明図である。
【図7】分断された永久磁石と渦電流損失の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
続いて、添付した図面を参照しながら、本発明を具体化した実施の形態について説明する。
図1にはモータの構成要素である回転子本体10と、その外側に僅少の隙間を有して配置された固定子本体11の一部(90度カットされた部分)を示しており、回転子本体10に円周方向に上下に貫通する複数の磁石挿入孔12が形成され、各磁石挿入孔12に永久磁石13を入れ樹脂封止して回転子が製造される。また、固定子本体11の磁極部14には図示しないコイルが巻かれて固定子となる。
【0021】
永久磁石13には、この永久磁石13を縦方向に分断を案内する切り込み16、17が形成されている。この例では、永久磁石13の上部に二本の直線状の切り込み16、17が形成されているが、この切り込み16、17を図2(A)に示すように、永久磁石13の縦方向周囲に形成することもでき、これによりより確実に永久磁石13を縦方向に分断できる。この永久磁石13を分断する場合には、図2(B)に示すような割込み治具18を使用するのが好ましい。
【0022】
使用にあっては、先の尖った(即ち、突出部を有する)鋼製の割込み治具18を切り込み16、17に当ててプレス等で軸方向に押圧する(即ち、応力を与える)ことによって、永久磁石13は分断される。なお、図2(B)においては磁石挿入孔12内に封入された樹脂19(以下も同じ)を示している。
【0023】
以上のようになっているので、永久磁石13は磁石挿入孔12内に収納された後、割込み治具18を用いて分断され、この後、磁石挿入孔12には熱硬化性樹脂等(例えば、エポキシ樹脂)が充填されて永久磁石13が磁石挿入孔12に封止される。従って、分断中に発生した磁石粉も磁石挿入孔12内で樹脂封止され、外部に漏れることはない。更に、永久磁石13が分断されているので、渦電流が減少し発熱が抑制される。
【0024】
図3には、永久磁石13を分断する他の方法を示すが、永久磁石13の縦方向周囲には、切り込み16、17が形成されている。この回転子本体10は搬送治具21の上に載置され、搬送治具21が回転子本体10に挿入された永久磁石13(搬送治具21と接する面)の切り込み16、17に当接する位置(載置面)には突出部23、24が形成されている。なお、永久磁石13の上部には上位置にある切り込み16、17に食い込む突出部25、26を有する割込み治具27が配置されている。
【0025】
この割込み治具27をプレスで押圧することによって、切り込み16、17に分断応力が加えられ、永久磁石13が切り込み16、17に沿って分断される。この後、永久磁石13は磁石挿入孔12に樹脂封止され、最終的には磁化される。また、搬送治具21の突出部23、24と割込み治具27の突出部25、26を切り込み16、17に食い込ませず、永久磁石13の平面を押圧することも可能である。このことで永久磁石13の分断が容易になる。
【0026】
次に、図4、図5に示す本発明の他の実施の形態に係る方法によって永久磁石29を分断する方法について説明する。
図4に示すように、磁石挿入孔30の一部である幅方向中央位置で、しかも磁石挿入孔30に対して半径方向内側位置に治具挿入部31を形成し、永久磁石29を磁石挿入孔30に入れた後、治具挿入部31に治具32を入れて、永久磁石29の一部に半径方向に割れ応力を付加して永久磁石29を分断する。ここで、永久磁石29には先に説明した切り込み16、17が形成されている。
【0027】
更に詳細に説明すると、図4(A)、(B)においては、周囲に切り込み16、17が形成された永久磁石29を回転子本体の磁石挿入孔30に入れ、治具挿入部31に治具32を入れて、治具挿入部31から内側に突出した治具32の力で、永久磁石29を分断する。この場合、治具32の直径が治具挿入部31の深さより大きくなっている。
【0028】
また、図5(A)では、回転子鉄心の磁石挿入孔33の内側に、複数の突起34と、治具挿入部31が対向して設けられている。治具挿入部31に治具32を入れて、治具32を永久磁石35に押し当てることによって、永久磁石35に荷重がかかり、突起34が永久磁石35内に食い込み分断される。
図5(B)では、図5(A)に示す治具挿入部31より幅広の治具挿入部37が設けられ、この治具挿入部37に断面非円形(例えば、断面楕円形状)の治具38が挿入可能となっている。この治具38の短径は、治具挿入部37の深さと同一となっているが、長径は治具挿入部37の深さより深くなって、この治具38を回転する(捩じる)ことによって、永久磁石35に半径方向の荷重を与え、分断する構造となっている。
【0029】
図6(A)、(B)、(C)には、回転子本体に形成された磁石挿入孔40を加熱し熱膨張させた後、冷却し、磁石挿入孔40が収縮するのを利用して、挿入された永久磁石41に分断するための応力を与えるものである。
一般的に電磁鋼板の熱膨張係数は1.21×10-5 mm/℃、永久磁石の一例であるネオジウムの熱膨張係数は磁化方向に6.5×10-6 mm/℃であるので、例えば、鋼板の温度を200℃上昇させて、ネオジウムを加熱しないで、磁石挿入孔40と永久磁石41との隙間を大きくした後、鋼板の温度を200℃下降させると、大きな荷重がネオジウムにかかることになる。
【0030】
そこで、図6(A)〜(C)に示すように、磁石挿入孔40の内側に凸部(突起又は突出部)42〜50を、永久磁石41には適当の箇所に切り込み(凹部)51〜58を設けると、回転子本体の熱収縮によって、凸部42〜50から永久磁石41の半径方向外側又は内側面に永久磁石41を分断する応力がかかる。なお、ここで、凸部は磁石挿入孔40の軸心に沿って形成された凸条であるのが好ましい。
これによって、永久磁石41は分断され、それぞれ分割された永久磁石59、60、61が形成され、その後樹脂封止されて、回転子が完成する。
【0031】
前記実施の形態においては、個々に具体的例を用いて、永久磁石の分断方法を説明したが、以上の個別の実施の形態を組み合わせて、永久磁石を分断する場合も本発明は適用される。なお、本実施の形態では、永久磁石の分断方向は縦方向で説明したが、横方向であってもよい。また、分断する箇所に対応する凸部、凹部(突起部、切り込みについては不問)の位置も図に示す限りではない。
【符号の説明】
【0032】
10:回転子本体、11:固定子本体、12:磁石挿入孔、13:永久磁石、14:磁極部、16、17:切り込み、18:割込み治具、19:樹脂、21:搬送治具、23、24:突出部、25、26:突出部、27:割込み治具、29:永久磁石、30:磁石挿入孔、31:治具挿入部、32:治具、33:磁石挿入孔、34:突起、35:永久磁石、37:治具挿入部、38:治具、40:磁石挿入孔、41:永久磁石、42〜50:凸部、51〜58:切り込み、59〜61:永久磁石

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転子本体に複数の磁石挿入孔を有し、該各磁石挿入孔にはそれぞれ永久磁石が挿入された回転子に使用する永久磁石の分断方法であって、
前記永久磁石の一部に軸方向に破断を案内する切り込みを形成し、該永久磁石を前記磁石挿入孔に挿入した後、前記切り込みに応力を加えて、前記永久磁石を分断することを特徴とする回転子に使用する永久磁石の分断方法。
【請求項2】
請求項1記載の回転子に使用する永久磁石の分断方法において、前記各永久磁石の前記切り込みに軸方向に割込み治具を押し付けて、前記切り込みに応力を付与し、前記永久磁石を分断したことを特徴とする回転子に使用する永久磁石の分断方法。。
【請求項3】
請求項2記載の回転子に使用する永久磁石の分断方法において、前記各永久磁石を保持する搬送治具と接する面の前記永久磁石に形成された前記切り込みに対応する突出部が、前記搬送治具の載置面に形成されていることを特徴とする回転子に使用する永久磁石の分断方法。
【請求項4】
回転子本体に複数の磁石挿入孔を有し、該各磁石挿入孔にはそれぞれ永久磁石が挿入された回転子に使用する永久磁石の分断方法であって、
前記磁石挿入孔には治具挿入部が設けられ、前記永久磁石を前記磁石挿入孔に挿入した後、前記治具挿入部に治具を入れて、前記永久磁石の一部に半径方向に荷重を与え、該永久磁石を分断することを特徴とする回転子に使用する永久磁石の分断方法。
【請求項5】
請求項4記載の回転子に使用する永久磁石の分断方法において、前記治具は断面楕円形状であって、該治具を回転させることによって前記永久磁石に荷重を与えることを特徴とする回転子に使用する永久磁石の分断方法。
【請求項6】
回転子本体に複数の磁石挿入孔を有し、該各磁石挿入孔にはそれぞれ永久磁石が挿入された回転子に使用する永久磁石の分断方法であって、
前記磁石挿入孔を加熱して熱膨張させて前記永久磁石を挿入し、前記磁石挿入孔の冷却によって、前記永久磁石に割れ応力を発生させ、前記永久磁石を分断することを特徴とする回転子に使用する永久磁石の分断方法。
【請求項7】
請求項4〜6のいずれか1項に記載の回転子に使用する永久磁石の分断方法において、前記磁石挿入孔には、前記永久磁石の半径方向内側面、半径方向外側面、又は半径方向内側及び外側面に向かって突出する凸部が形成されていることを特徴とする回転子に使用する永久磁石の分断方法。
【請求項8】
請求項7記載の回転子に使用する永久磁石の分断方法において、前記凸部は前記磁石挿入孔の軸心に沿って形成された凸条からなることを特徴とする回転子に使用する永久磁石の分断方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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