説明

回転部材支持ユニット

【課題】密封部材によって内部を気密並びに液密に保つことで、内部に封入したグリースの外部への漏洩を防止するとともに、回転部材を長期に亘って一定の回転精度で安定して回転させ続けることが可能な回転部材支持ユニットを提供する。
【解決手段】主軸8、主軸を支持する複数の軸受2,4、駆動軸38の回転力を主軸に伝達する歯車G1,G2、回転部材32、収容ケース40を備えた回転部材支持ユニットU1であって、少なくとも回転部材に最近接して配置された転がり軸受2は、相対回転可能に対向配置された一対の内輪2i及び外輪2oのうち、内輪が主軸に固定されているとともに、外輪がケースに固定されており、当該外輪とケースとの固定部分には、当該固定部分に密着し、回転部材支持ユニットの内部Sを気密、並びに液密に保つための密封部材17が少なくとも1つ介在されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、地表に生育する草木(例えば、芝生や雑草など)を根元付近から刈り払う作業に用いられる草刈機、刈払機及び芝刈機、あるいは電動工具などに関し、特に、これらに取り付けられた刈刃(回転刃)などの回転部材を軸支する回転部材支持ユニットの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
図3には、このような回転部材支持ユニットが備えられた草刈機の構成が一例として示されている。同図に示す構成において、かかる草刈機Aには、直線状に延出した操作管30と、当該操作管30の一端側に設けられた回転部材支持ユニット(以下、回転刃ユニットという)U2と、当該操作管30の他端側に設けられた駆動装置(エンジン)34とが備えられている。
この場合、操作管30には、その内部にエンジン34で発生された駆動力(回転出力)により回転される駆動軸38が設けられており、当該駆動軸38は、転がり軸受(以下、駆動軸軸受という)6によって回転自在に支持されている。なお、駆動軸38のエンジン34とは反対側の端部には、歯車(以下、駆動軸歯車という)G1が設けられており、駆動軸軸受6は、当該駆動軸歯車G1に外嵌されて、駆動軸38を回転自在に支持している。
【0003】
また、図2(a),(b)に示すように、回転刃ユニットU2には、所定方向に延出して立設された主軸8と、当該主軸8を回転自在に支持する2つの転がり軸受(以下、回転刃側軸受2(図2(a)の下側の軸受)及び歯車側軸受4(同図の上側の軸受)という)と、駆動軸38の回転力を主軸8に伝達するために、当該駆動軸38及び主軸8の一端側(同図の左端側及び上端側)にそれぞれ設けられて相互に噛合する1組の歯車(同、駆動軸歯車G1(同図の右側の歯車)及び主軸歯車G2(同図の左側の歯車)という)と、主軸8の他端側(同図の下端側)に取り付けられた回転可能な回転部材(刈刃)32とが備えられている。
【0004】
なお、この場合、主軸8は、草刈機Aの使用状態において略垂直方向に延出するように立設されており、駆動軸38は、当該主軸8に対して所定の傾斜角度(駆動軸38と主軸8との間に形成される角度)を成して傾斜し、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2を介して当該主軸8と連結されている。
また、回転刃側軸受2は、主軸8の延出方向の略中間、別の捉え方をすれば、刈刃32と主軸歯車G2の間に位置付けられており、一方、歯車側軸受4は、刈刃32とは反対側の主軸8の端部(図2(a)の上端部)に位置付けられている。さらに、操作管30には、作業者を刈刃32から保護するための保護カバー42が、当該刈刃32寄りの所定位置に設けられている。
【0005】
このような構成によれば、エンジン34が駆動軸38を回転させると、当該回転力は駆動軸歯車G1を介して主軸歯車G2に伝達され、当該回転力によって主軸8を回転させることができる。これにより、エンジン34から発生した回転力の方向を変更するとともに、その速度を減速させながら、主軸8に取り付けられた刈刃32を回転させることができる。そして、作業者は、操作管30のエンジン34寄りの所定位置に取り付けられた操作ハンドル36により草刈機Aの全体を支えるとともに、刈刃32を移動させることで、草木を刈り払うことができる。
【0006】
ところで、このような草刈機に関しては、従来からその利便性の向上や安全性の向上を図るための各種の方策が知られている。例えば、特許文献1においては、連結管(操作管)の角度を任意に変更することが可能な草刈機の構成が開示されており、これにより、傾斜地でも草木の刈り払い作業を軽快に行うことなどを可能とし、当該草刈機における利便性の向上を実現している。一方、例えば、特許文献2においては、容易且つ確実に刈刃(回転刃)を主軸に取り付けることが可能な草刈機の構成が開示されており、これにより、刈刃(回転刃)が主軸から外れることを有効に防止することができ、当該草刈機における安全性の向上を実現している。
【0007】
また、かかる草刈機Aにおいて、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2の歯が相互に接触する部分の摩擦や摩耗の減少、回転刃側軸受2、歯車側軸受4及び駆動軸軸受6の焼付き防止や疲れ寿命の延長などを目的として、当該各歯車G1,G2、当該各軸受2,4,6の潤滑を行うことによっても、結果として、刈刃32を長期に亘って、安定してスムーズに回転させることができ、当該草刈機Aにおける利便性の向上や安全性の向上を図ることができる。
【0008】
このため、例えば、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2を潤滑すべく、当該歯車G1,G2を取り囲む所定の空間部Sには、極圧剤入りのグリース(以下、歯車潤滑グリースという)が当該空間部Sの空間容積に対して略70%〜100%の体積比となるように充填(封入)されている。この場合、歯車潤滑グリースとしては、アメリカグリース協会(NLGI:National Lubricating Grease Institute)が規定するちょう度No.2(ちょう度番号2号)のグリースが用いられており、当該グリースは、一例として、増ちょう剤がリチウム石鹸、基油が鉱油系で構成されている。
【0009】
また、例えば、回転刃側軸受2としては、その内外輪2i,2o間に密封部材(接触型のシール(以下、単にシールという))2sが介在されているとともに、転動体2bとして玉が内外輪2i,2o間に組み込まれた密封玉軸受が適用されており、当該回転刃側軸受2を潤滑するために、一例として、増ちょう剤がリチウム石鹸、基油が鉱油系で構成されたグリース(以下、軸受潤滑グリースという)が当該軸受内部に封入されている。この場合、シール2sは、一例として、その外径部が回転刃側軸受2の外輪2oに固定されているとともに、その内径部(リップ部)が当該回転刃側軸受2の内輪2iに形成されたシール溝に摺接されるように位置付けられている。
【0010】
このように各歯車G1,G2及び各軸受2,4が潤滑された回転刃ユニットU2において、回転刃側軸受2は、シール(歯車G1,G2側に位置するシール)2sを介するだけで、常時歯車潤滑グリースと接触している。
また、草刈機Aの使用状態においては、駆動軸歯車G1と回転刃側軸受2及び主軸歯車G2と回転刃側軸受2が当該歯車G1,G2を上にして縦に並んでいるため、歯車潤滑グリースは、その自重により歯車G1,G2側に位置するシール2sの外面(歯車G1,G2側の面)へ大量に堆積し、当該シール2sを押圧することとなる。加えて、主軸8の回転による空間部Sの圧力変化、さらには、当該回転刃側軸受2の回転による振動によっても、歯車潤滑グリースが歯車G1,G2側に位置するシール2sの外面(歯車G1,G2側の面)へ大量に堆積し、当該シール2sは押圧される。
【0011】
そして、歯車潤滑グリースによってシール2sの押圧が継続されると、結果として、当該シール2sのリップ部と内輪2iのシール溝との摺接部から当該歯車潤滑グリースが回転刃側軸受2の内部に漏洩(侵入)してしまう場合がある。
この場合、例えば、回転刃側軸受2の内部に封入されるグリース(軸受潤滑グリース)として、歯車潤滑グリースと類似した構成のグリースを適用することで、軸受潤滑グリースが当該歯車潤滑グリースと混合することによって生じるグリースの変質や不具合などを最小限に止めることができる。
【特許文献1】特開2004−194521号公報
【特許文献2】特開平8−130959号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上述したような歯車潤滑グリースの軸受内部への漏洩(侵入)が進行すると、回転刃側軸受2内のグリース量が設定値よりも増加し、攪拌や剪断が活発化され、当該グリースが軟化してしまう場合がある。
ここで、図2(b)に示すように、回転刃側軸受2は、内輪2iが主軸8に外嵌されるとともに、外輪2oがケース40に内嵌されることで、当該主軸8を回転自在に支持している。この場合、外輪2oとケース40との嵌め合わせは、回転刃ユニットU1の組み立てを容易にするため、及び回転刃ユニットU1の内部の温度が上昇した際、主軸8の熱膨張により回転刃側軸受2が過負荷となることを回避するため、すきま嵌めとすることが一般的となっている。
【0013】
さらに、製造コストの低減化要求の程度によっては、回転刃側軸受2の外輪2oに対する機械加工(具体的には、ケース40との嵌合面である外周面osに対する研磨加工や研削加工など)による表面処理が省略される場合もあるが、例えば、外輪2oの鋳型成形後、外周面osに対する表面処理を省略した場合には、その寸法精度が悪化するだけでなく、外輪2o自体の形状(具体的には、真円度)も悪化してしまう。一例として、軸受内径が12mm、軸受外径が32mm、軸受幅が10mmの深溝玉軸受を回転刃側軸受2とした場合、嵌め合いの際に外輪2oの外周面osとケース40の嵌合面40sとの間に生じるすきま(以下、嵌め合いすきまという)が、直径値で0.04mm、別の捉え方をすれば、嵌め合いすきまの最大半径値(図2(b)中に示す距離L2)が0.04mmを超えてしまう場合も少なくない。
【0014】
このような嵌め合い状態においては、歯車潤滑グリースは、その自重によって、あるいは、空間部Sの圧力変化、さらには、回転刃側軸受2の回転による振動によって、嵌め合いすきま内へ押圧されることとなる。そして、上述したような歯車潤滑グリースの軟化が発生すると、嵌め合いすきまへの当該グリースの侵入が進み、かかるグリースが外輪2oの外周面os及びケース40の嵌合面40sを伝って回転刃ユニットU1の外部へ漏洩してしまう場合がある(図2(b)におけるグリースGbの状態)。この場合、例えば、漏洩した歯車潤滑グリースが刈刃32に付着し(図2(a)におけるグリースGbの状態)、当該刈刃32の回転精度を悪化させる虞があるだけでなく、草木や土壌に対して悪影響を与える虞もある。
【0015】
また、歯車潤滑グリースが回転刃側軸受2の内部、さらには当該回転刃側軸受2の外部へ継続的に漏洩(侵入)すると、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2が潤滑不足となり、例えば、各歯車G1,G2の歯が相互に摩擦されて摩耗することで、当該歯車G1,G2がスムーズに回転せず、これらの回転精度が悪化してしまう場合がある。
【0016】
このような不都合を回避するための方策として、例えば、歯車潤滑グリースとして、NLGIちょう度がNo.3やNo.4のグリース、すなわち、NLGIちょう度No.2のグリースよりも硬いグリースなどを適用し、当該グリースが攪拌や剪断されることによる軟化を抑制させ、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2を取り囲む所定の空間部Sの内壁に当該グリースを付着させる方策や、当該グリースの充填量(封入量)を減少させる方策などがある。
【0017】
しかしながら、歯車潤滑グリースの硬度を高めると、当該グリースの流動性が低下し、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2の潤滑に寄与するグリースの量が少なくなり、結果として、当該歯車G1,G2が潤滑不足となって、例えば、上述の場合と同様に、各歯車G1,G2の歯が相互に摩擦されて摩耗してしまう場合がある。また一方、歯車潤滑グリースの充填量(封入量)を減少させると、グリースが充分に空間部S内に行き渡らず、結果として、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2が潤滑不足となり、同様の事態になってしまう場合がある。
【0018】
本発明は、このような課題を解決するためになされており、その目的は、密封部材によって内部を気密並びに液密に保つことで、内部に封入したグリースの外部への漏洩を防止するとともに、回転部材を長期に亘って一定の回転精度で安定して回転させ続けることが可能な回転部材支持ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
このような目的を達成するために、本発明に係る回転部材支持ユニットは、所定方向に延出して立設された主軸と、当該主軸を回転自在に支持する複数の転がり軸受と、駆動装置によって回転される駆動軸の回転力を主軸に伝達するために、当該駆動軸及び主軸の一端側にそれぞれ設けられて相互に噛合する少なくとも1組の歯車と、主軸の他端側に取り付けられた回転部材と、前記主軸、転がり軸受及び歯車を収容するケースとを備えている。かかる回転部材支持ユニットにおいて、少なくとも回転部材に最近接して配置された転がり軸受は、相対回転可能に対向配置された一対の内輪及び外輪のうち、内輪が前記主軸に固定されているとともに、外輪が前記ケースに固定されており、当該外輪とケースとの固定部分には、当該固定部分に密着し、回転部材支持ユニットの内部を気密、並びに液密に保つための密封部材が少なくとも1つ介在されている。
【0020】
一例として、回転部材に最近接して配置された転がり軸受は、内輪を主軸に対して締り嵌めするとともに、外輪をケースに対してすきま嵌めし、当該外輪とケースとのすきま嵌め部分に対し、密封部材としてOリングを介在させた構成とすればよい。
なお、主軸には、回転部材として、地表に生育する草木を根元付近から刈り払うための刈刃を取り付けることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の回転部材支持ユニットによれば、密封部材(一例として、Oリング)によって内部を気密並びに液密に保つことができ、この結果、内部に封入したグリースの外部への漏洩を防止するとともに、回転部材を長期に亘って一定の回転精度で安定して回転させ続けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態に係る回転部材支持ユニットについて、添付図面を参照して説明する。なお、本発明は、例えば、草刈機、刈払機及び芝刈機、あるいは電動工具などに搭載される回転部材支持ユニットとして適用することができる。すなわち、本発明は、主軸が所定方向に延出して立設され、当該主軸とともに回転する各種の回転部材を軸支する回転部材支持ユニットに適用することができるが、以下では、地表に生育する草木を根元付近から刈り払うための刈刃(回転刃)が、回転部材として主軸へ取り付けられた草刈機に用いられる回転刃ユニットを一例として想定し、当該回転刃ユニットの構成について説明する。なお、この場合、本実施形態に係る草刈機の全体構成としては、上述した従来の草刈機A(図3)と同様の構成を一例として想定する。また、本実施形態に係る回転刃ユニットの基本的な構成は、上述した従来の回転刃ユニットU2(図2(a),(b))と同様であるため、当該回転刃ユニットU2と同一若しくは類似の構成については、図面上で同一の符号を付して、その説明を省略若しくは簡略化する。
【0023】
図1(a)〜(c)には、本発明の一実施形態に係る草刈機の回転刃ユニットU1(回転部材支持ユニット)が示されており、係る回転刃ユニットU1には、所定方向に延出した主軸8と、当該主軸8を回転自在に支持する複数の転がり軸受2,4と、駆動装置(エンジン34(図3参照))によって回転される駆動軸38の回転力を主軸8に伝達するために、当該駆動軸38及び主軸8の一端側(図1(a)の左端側及び上端側)にそれぞれ設けられて相互に噛合する少なくとも1組の歯車G1,G2と、主軸8の他端側(図1(a)の下端側)に取り付けられた回転部材(刈刃32)とが備えられている。
【0024】
なお、主軸8、転がり軸受2,4及び歯車G1,G2は、筒状を成す所定のケース40内にそれぞれ収容されており、刈刃32は、締結部材(ねじ)で主軸8に締結固定され、当該ケース40の外側(図1(a)の下側)に取り付けられている。
また、主軸8は、草刈機の使用状態において略垂直方向に延出するように立設されているのに対し、駆動軸38は、当該主軸8に対して所定の傾斜角度(駆動軸38と主軸8との間に形成される角度)を成して傾斜し、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2を介して当該主軸8と連結されている。なお、当該傾斜角度は、例えば、草刈機の使用環境や使用目的などに応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しないが、一例として、本実施形態においては、駆動軸38が主軸8に対して約120°(別の捉え方をすると、刈刃32に対して約30°)の傾斜角度を成して傾斜するように構成している(図1(a))。
【0025】
図1(a)に示す構成において、回転刃ユニットU1には、一例として、2つの転がり軸受(回転刃側軸受2(同図の下側の軸受)及び歯車側軸受4(同図の上側の軸受))が設けられており、当該回転刃側軸受2及び当該歯車側軸受4は、主軸8に外嵌固定されるとともに、ケース40に内嵌固定されて、当該主軸8を回転自在に支持している。この場合、一例として、回転刃側軸受2は、主軸8の延出方向の略中間、別の捉え方をすれば、刈刃32と歯車G2(後述する主軸歯車)の間に位置付けられており、歯車側軸受4は、刈刃32とは反対側の主軸8の端部(図1(a)の上端部)に位置付けられている。
【0026】
その際、回転刃側軸受2は、主軸8に外嵌された刈刃押さえ蓋18と主軸8に形成された段差部8gとの間に内輪2iが挟み込まれるとともに、ケース40の内壁S1に形成された段差部40gと当該段差部40gから連続する嵌合面40sに係合された平板状の環状部材(止め輪)19との間に外輪2oが挟み込まれた状態で、当該主軸8の延出方向(すなわち、垂直方向(図1(b)の上下方向))に位置決めされている。
なお、止め輪19は、その外径を嵌合面40sの径よりも僅かに大きく、その内径を回転刃側軸受2の外輪2oの外径よりも僅かに小さな寸法に設定して構成されており、ケース40の嵌合面40sに全周に亘って連続して形成された係合溝40mに外径部を係合させて、当該ケース40に対して位置付けられている。
【0027】
また、図1(a)に示す構成において、回転刃ユニットU1には、一例として、1組の歯車(駆動軸歯車G1(同図の右側の歯車)及び主軸歯車G2(同図の左側の歯車))が設けられており、当該駆動軸歯車G1は駆動軸38に外嵌され、当該主軸歯車G2は主軸8に外嵌されて、相互に噛合している。これにより、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2は、エンジン34(図3)で発生させた回転力の方向を変更するとともに、その速度を減速させながら、主軸8に取り付けられた刈刃32を回転させており、いわゆる変速機の機能を果たしている。
【0028】
なお、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2の種類、大きさ、形状及び歯の数やピッチなどは、例えば、駆動軸38及び主軸8の大きさ、両軸の位置関係などに応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。例えば、本実施形態に係る草刈機のように、駆動軸38と主軸8とが所定の傾斜角度(例えば、約120°)を成して連結される構成の場合(図1(a)参照)、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2としては、すぐばかさ歯車、はすばかさ歯車及びまがりばかさ歯車などのかさ歯車を適用すればよい。
【0029】
本実施形態において、回転刃側軸受2は、図1(c)に示すように、内輪2i及び外輪2oが相対回転可能に対向して配置され、当該内輪2i及び外輪2o間へ複数の転動体(玉)2bが転動可能に組み込まれて構成されている。この場合、一例として、内輪2iは主軸8に締り嵌めされているのに対し、外輪2oはケース40にすきま嵌めされて主軸8及びケース40に対して位置決め固定されている。また、転動体(玉)2bは、環状を成す保持器(一例として、波型の合せ保持器)2cに形成されたポケット内に1つずつ回転自在に保持された状態で、内輪2i及び外輪2oの軌道面間へ組み込まれている。これにより、各転動体(玉)2bは、その転動面が相互に接触することなく、内外輪2i,2o間(軌道面間)を転動することができ、結果として、当該各転動体(玉)2bが相互に接触して摩擦が生じることによる回転抵抗の増大や、焼付きなどを防止することができる。
【0030】
なお、回転刃側軸受2、転動体(玉)2b及び保持器2cの形式や大きさなどは、例えば、草刈機の大きさや駆動装置(エンジン)の回転出力などに応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。例えば、回転刃側軸受2としては、単列又は複列の深溝玉軸受や各種のころ軸受などを適用することができるが、図1(a)〜(c)に示す構成においては、一例として、軸受内径が12mm、軸受外径が32mm、軸受幅が10mmの単列の深溝玉軸受を回転刃側軸受2とした場合を想定する。また、転動体2bとしては、図1(a)〜(c)に示すような玉の他、円筒ころ、円すいころ及び球面ころ(たる形ころ)などのころを適用してもよい。さらに、保持器2cとしては、図1(a)〜(c)に示すようないわゆる波型の合せ保持器の他、冠型保持器やかご形保持器などを適用してもよい。
【0031】
また、かかる回転刃側軸受2においては、内輪2iと外輪2oとの間に、転動体(玉)2bを挟んで、その両側(図1(c)の上側と下側)へ当該回転刃側軸受2を密封するための密封部材(例えば、接触型シール(以下、単にシールという))2sがそれぞれ設けられている。このようにシール2sを設けることで、回転刃側軸受2の外部(すなわち、回転刃ユニットU1の外部)から異物(例えば、刈り払った草木の屑、泥水及び塵埃など)が内部に侵入することを防止しているとともに、内部に封入された潤滑剤(例えば、後述する軸受潤滑グリースなど)が外部へ漏洩することを防止している。さらに、後述する歯車潤滑グリースが回転刃側軸受2の内部に漏洩(侵入)し、前記軸受潤滑グリースと混合されることも防止している。
【0032】
図1(c)に示す構成において、シール2sは、一例として、鋼板等を断面がL字状を成すようにプレス加工などにより成形した環状の芯金の一部を、各種の弾性材(例えば、ゴムやプラスチックなどの樹脂材)で連結した構造を成している。なお、シール2sの内径部には、かかる弾性材で構成されたシールリップが形成されている。そして、かかるシール2sは、その外径部が回転刃側軸受2の外輪2oに形成された取付溝に固定され、その内径部が回転刃側軸受2の内輪2iに形成されたシール溝に摺接するように位置付けられている。
【0033】
ただし、シール2sの形状は、上述した形状には特に限定されず、例えば、芯金を平坦状の環状平板として構成してもよいし、芯金の全体を弾性材と連結させてもよい。また、シールリップは、複数個(例えば、3つ)形成してもよい。
なお、芯金と各種の弾性材とを連結する場合、その連結方法としては、接着、かしめ、コーティング及び射出成形など、各種の方法を任意に選択して使用することができる。
また、シール2sの大きさ(例えば、幅(図1(c)の左右方向の距離)や厚さ(同図の上下方向の距離)など)は、例えば、回転刃側軸受2の大きさなどに応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。
【0034】
ここで、本実施形態においては、一例として、密封部材には、図1(c)に示すような接触型のシール2sを適用したが、例えば、密封部材として、その外径部が外輪2oの取付溝に固定され、その内径部が内輪2iのシール溝に接触しない非接触型のシール(例えば、鋼板製の芯金の全体若しくは一部を各種の弾性材(例えば、ゴムやプラスチックなどの樹脂材)で連結して成るシールなど)や、非接触型のシールド(例えば、ステンレス板、鉄板などの薄い金属板からプレス成形等されたシールド)を適用してもよい。
【0035】
また、本実施形態においては、上述したシール2sに加えて、回転部材(刈刃32)に最近接して配置された転がり軸受である回転刃側軸受2の外輪2oとケース40との固定部分に対し、当該固定部分に密着し、回転部材支持ユニットU1の内部(空間部S)を気密、並びに液密に保つための密封部材17が少なくとも1つ介在されている。図1(c)に示す構成においては、一例として、回転刃側軸受2の軸受幅(同図の上下方向の距離)の中間部分に対して対称配置されるように、上側及び下側へそれぞれ1つずつ、合計2つのOリングが密封部材17として設けられており、当該2つのOリング17が外輪2oとケース40との嵌合部分に上下1つずつ介在されている。
【0036】
なお、Oリング17の大きさ(全体外径、全体内径及び断面径など)、断面形状及び数などは、例えば、回転刃側軸受2の大きさなどに応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。一例として、本実施形態においては、全体内径が回転刃側軸受2の外輪2oの内径よりも大きく、外輪2oの外径(軸受外径)よりも小さな所定寸法に設定されているとともに、全体外径が回転刃側軸受2の軸受外径寸法よりも約0.4mm大きな寸法に設定されている場合を想定する。上述したように、回転刃側軸受2の軸受外径(外輪2oの外径)を32mmに設定した場合、Oリング17は、その全体外径を32.4mm程度に設定して構成すればよい。また、例えば、回転刃側軸受2に対し、Oリング17を1つだけ設けた構成としてもよいし、あるいは3つ以上のOリング17を設けた構成としてもよい。
【0037】
図1(c)に示す構成においては、一例として、2つのOリング17を回転刃側軸受2の外輪2oの外周面osに対して形成された2つの凹状の係合溝2mに1つずつ係合(装着)させることで、当該外周面osとケース40の嵌合面40sとの間にそれぞれ介在させている。
この場合、係合溝2mは、外輪2oの外周面osの両側(図1(c)の上側と下側)に1本ずつ、周方向に沿って連続した凹状に形成されており、一例として、周方向に沿って連続する底部と、当該底部の両端に全周に亘って連続し、外周面os方向(外輪2oの拡径方向)へ立ち上がって相互に対向する一対の壁部とで成る断面視矩形状の溝として構成されている。なお、係合溝2mの大きさ(幅(図1(c)の上下方向の距離)や深さ(同図の左右方向の距離))及び形状は、Oリング17の大きさ(全体外径、全体内径及び断面径)や断面形状などに応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。
【0038】
本実施形態においては、一例として、幅をOリング17の断面径と略同一寸法若しくは当該断面径よりも極僅かに小さな寸法に設定するとともに、深さをOリング17の断面径よりも約0.2mm小さな寸法に設定して、係合溝2mを構成すればよい。これにより、全体外径が回転刃側軸受2の軸受外径寸法(一例として、32mm)よりも直径値で約0.4mm大きな寸法(一例として、32.4mm)に設定されたOリング17を係合溝2mに密着して係合(装着)させた状態で、約0.2mm(半径値)だけ外輪2oの外周面osよりも拡径方向(図1(c)においては、左方向及び右方向)へ突出させることができる。
【0039】
このような構成によれば、内輪2iを主軸8に対して締り嵌めするとともに、外輪2oに設けた2つの係合溝2mにそれぞれ1つずつOリング17を係合(装着)させた状態で、当該外輪2oをケース40に対してすきま嵌めして回転刃側軸受2を主軸8及びケース40に対して位置決め固定することで、Oリング17を外輪2oの係合溝2m、及びケース40の嵌合面40sに密着させることができる。すなわち、外輪2oとケース40との嵌め合いの際、外周面osと嵌合面40sとの間に生じるすきま(以下、嵌め合いすきまという)の最大半径値が、外輪2oの外周面osに対するOリング17の突出寸法の範囲内(一例として、約0.2mm(半径値)以内)であれば、当該Oリング17によって嵌め合いすきまを確実に塞ぐことができる。
【0040】
ここで、Oリング17の材質については特に言及しなかったが、外輪2oの係合溝2m及びケース40の嵌合面40sに密着し、嵌め合いすきまを埋めることが可能であれば、任意の素材を材料として構成してよい。例えば、ニトリルゴムやアクリルゴムなどの各種の弾性材でOリング17を構成すればよい。ただし、回転刃ユニットU1に対する潤滑を考慮すれば、後述する歯車潤滑グリースに対して変質などが生じることのない弾性材を、その素材として適用することが好ましい。
【0041】
なお、図1(c)に示す構成においては、係合溝2mを断面視矩形状に形成したが、このような断面視矩形状の他、例えば、断面の輪郭を曲線状やU字状とした溝、あるいは底部を省略し相互に対向する壁部を直接連続させた、断面輪郭がV字状を成す溝などとして係合溝2mを構成してもよい。さらに、複数の係合溝2mを形成する場合、これらの各種形状の係合溝2mを組み合わせた構成としてもよい。
また、図1(c)に示す構成においては、係合溝2mを回転刃側軸受2の外輪2oに対してのみ設けているが、係合溝2mは、ケース40の嵌合面40sに対してのみ設けてもよいし、外輪2oの外周面os及びケース40の嵌合面40sの双方にそれぞれ対向させて設けてもよい。なお、外輪2oの外周面os及びケース40の嵌合面40sのいずれにも係合溝2mを設けることなく、当該外周面osと嵌合面40sとの間にOリング17を介在させる構成としてもよいが、その装着安定性、及び後述する回転刃ユニットU1の内部の気密性並びに液密性の向上を図るためには、外周面os及び嵌合面40sの少なくともいずれか一方に対し、係合溝2mを設けた構成とすることが好ましい。
【0042】
以上のような構成を成す回転刃ユニットU1において、上述した従来の草刈機Aの場合と同様に、刈刃32を長期に亘って、安定してスムーズに回転させるため、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2の歯が相互に接触する部分の摩擦や摩耗の減少、回転刃側軸受2、歯車側軸受4及び駆動軸軸受6の焼付き防止や疲れ寿命の延長などを目的として、当該各歯車G1,G2、当該軸受2,4,6の潤滑を行っている。
【0043】
本実施形態においては、一例として、回転刃ユニットU1の内部(駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2を取り囲む所定の空間部S)にアメリカグリース協会(NLGI:National Lubricating Grease Institute)が規定するちょう度No.2(ちょう度番号2号)のグリース(以下、歯車潤滑グリースという)が、当該空間部Sの空間容積に対して略70%〜100%の体積比となるように充填(封入)されている。また、転がり軸受(回転刃側軸受2、歯車側軸受4及び駆動軸軸受6)の内部にも、同様にNLGIちょう度No.2のグリース(以下、軸受潤滑グリースという)が、当該各軸受2,4,6内の空間容積に対して略25%の体積比となるように充填(封入)されている。
【0044】
なお、歯車潤滑グリース及び軸受潤滑グリースの成分構成は、例えば、回転刃ユニットU1の使用目的や使用条件などに応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。例えば、歯車潤滑グリース及び軸受潤滑グリースは、一例として、増ちょう剤がリチウム石鹸、基油が鉱油系のグリースとして構成すればよい。また、この場合、添加剤として、極圧剤を増ちょう剤及び基油に対して添加してもよい。
【0045】
ここで、本実施形態に係る草刈機の使用状態、すなわち回転刃ユニットU1の運転時における歯車潤滑グリースの状態変化について、以下、説明する。
歯車潤滑グリースは、その自重により、並びに駆動軸38及び駆動軸歯車G1が回転するとともに、主軸8及び主軸歯車G2が回転することによる振動により、空間部Sにおいて継続的に攪拌及び剪断される。このように攪拌及び剪断が繰り返された歯車潤滑グリースは、その温度が上昇し、これに伴って軟化するとともに、熱膨張を起こす。
【0046】
この際、回転刃ユニットU1の内部(空間部S)の圧力(内圧)が上昇するため、回転刃ユニットU1の内気や空間部Sに封入された歯車潤滑グリースに対して、回転刃ユニットU1の外部方向への押圧力、具体的には、空間部Sの内壁S1や回転刃側軸受2への押圧力が作用し、軟化した歯車潤滑グリースが回転刃側軸受2の外輪2oとケース40との嵌め合いすきま内へ押圧される場合がある。
【0047】
本実施形態においては、回転刃側軸受2の外輪2oの外周面osとケース40の嵌合面40sとの間にOリング17を介在させることで、嵌め合いすきまを塞いでいるため、軟化した歯車潤滑グリースが嵌め合いすきま内へ押圧された場合であっても、当該Oリング17によって当該歯車潤滑グリースを塞き止めることができ、当該グリースが外周面os及び嵌合面40sを伝って、回転刃ユニットU1の外部まで漏洩してしまうことを防止することができる。
【0048】
また、上述したように、回転刃側軸受2の外輪2oに対する機械加工(具体的には、ケース40との嵌合面である外周面osに対する研磨加工や研削加工など)による表面処理を省略し、当該外輪2oの寸法精度が悪化するとともに、外輪2o自体の形状(具体的には、真円度)が悪化した場合(一例として、嵌め合いすきまが、直径値で約0.04mm(図1(b)中に距離L1として示す最大半径値で0.04mm程度)を超えた場合)であっても、当該嵌め合いすきまの最大半径値が、外輪2oの外周面osに対するOリング17の突出寸法の範囲内であれば、当該Oリング17によって嵌め合いすきまを確実に塞ぐことができる。本実施形態においては、一例として、前記突出寸法を約0.2mm(半径値)に設定しているため、嵌め合いすきまの最大半径値が0.04mmを超えた程度では、Oリング17と外輪2oの係合溝2m、及びケース40の嵌合面40sとが離れることはなく、当該Oリング17によって嵌め合いすきまを確実に塞ぐことができる。
【0049】
したがって、仮に、外輪2oの寸法精度の悪化や真円度の悪化が生じた場合であっても、嵌め合いすきま内へ押圧された歯車潤滑グリースをOリング17によって確実に塞き止めることができ、当該グリースが外周面os及び嵌合面40sを伝って、回転刃ユニットU1の外部まで漏洩してしまうことを有効に防止することができる(図1(b)におけるグリースGaの状態)。
【0050】
なお、上述したように、回転刃側軸受2には、内輪2iと外輪2oとの間に、転動体(玉)2bを挟んで、その両側(図1(c)の上側と下側)へシール2sがそれぞれ設けられているため、歯車潤滑グリースの軸受内部への漏洩(侵入)を有効に防止することができるとともに、軸受潤滑グリースの軸受外部への漏洩を有効に防止することができる。
【0051】
以上のように、本実施形態に係る回転刃ユニットU1によれば、その内部(空間部S)に封入したグリース(歯車潤滑グリース及び軸受潤滑グリース)の回転刃側軸受2の内部への漏洩(侵入)のみならず、嵌め合いすきまから回転刃ユニットU1の外部への漏洩を確実に防止することができる。これにより、回転刃ユニットU1の潤滑状態が良好に維持され、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2の摩耗や、回転刃側軸受2、歯車側軸受4及び駆動軸軸受6の焼付きなどが長期に亘って発生することなく、回転部材である刈刃32を長期に亘って一定の回転精度で安定して回転させ続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の一実施形態に係る回転刃ユニットの構成例を示す図であって、(a)は、回転刃ユニットの全体構成を示す断面図、(b)は、Oリングによって回転刃ユニットの内部が密封されている状態を説明するための断面図、(c)は、Oリングが装着された回転刃側軸受の構成を示す断面図。
【図2】従来の回転刃ユニットの構成例を示す図であって、(a)は、全体構成を示す断面図、(b)は、回転刃側軸受とケースとの嵌め合いすきまから歯車潤滑グリースが漏洩する状態を説明するための断面図。
【図3】従来の草刈機の構成例を示す全体斜視図。
【符号の説明】
【0053】
2 回転刃側軸受
2i 内輪
2o 外輪
2s 密封部材(接触型シール)
4 歯車側軸受
8 主軸
17 密封部材(Oリング)
19 止め輪
32 刈刃
34 エンジン
38 駆動軸
40 ケース
G1 駆動軸歯車
G2 主軸歯車
Ga 歯車潤滑グリース
U1 回転刃ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定方向に延出して立設された主軸と、当該主軸を回転自在に支持する複数の転がり軸受と、駆動装置によって回転される駆動軸の回転力を主軸に伝達するために、当該駆動軸及び主軸の一端側にそれぞれ設けられて相互に噛合する少なくとも1組の歯車と、主軸の他端側に取り付けられた回転部材と、前記主軸、転がり軸受及び歯車を収容するケースとを備えた回転部材支持ユニットであって、
少なくとも回転部材に最近接して配置された転がり軸受は、相対回転可能に対向配置された一対の内輪及び外輪のうち、内輪が前記主軸に固定されているとともに、外輪が前記ケースに固定されており、当該外輪とケースとの固定部分には、当該固定部分に密着し、回転部材支持ユニットの内部を気密、並びに液密に保つための密封部材が少なくとも1つ介在されていることを特徴とする回転部材支持ユニット。
【請求項2】
回転部材に最近接して配置された転がり軸受は、内輪が主軸に締り嵌めされているのに対し、外輪がケースにすきま嵌めされており、当該外輪とケースとのすきま嵌め部分には、密封部材としてOリングが介在されていることを特徴とする請求項1に記載の回転部材支持ユニット。
【請求項3】
主軸には、回転部材として、地表に生育する草木を根元付近から刈り払うための刈刃が取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転部材支持ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−141959(P2008−141959A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−328821(P2006−328821)
【出願日】平成18年12月5日(2006.12.5)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】