固定具および固定装置
【課題】 被固定物に対する連結軸部材の配置位置の制限を低減することができる、固定具を提供する。
【解決手段】 固定具4は、固定具本体6と操作軸部材7と第1および第2係合部材8、9とを備える。固定具本体6は、第1および第2係合部材8、9を収容する収容空間6aと、連結軸部材3が第1方向Pを向いて挿入される第1孔6bと、操作軸部材7が第1方向Pに直交する第2方向Qを向いて通る第2孔6cとを有する。操作軸部材7は、互いに逆ねじとなる第1および第2雄ねじ部7a、7bを有する。第1係合部材8は、第1雄ねじ部7aに螺合し、第2係合部材9は、第2雄ねじ部7bに螺合す。そして、第1および第2係合部材8、9は、操作軸部材7の回動によって、互いに近接し、それら第1および第2係合部材8、9に設けられた押圧部8b、9bが、連結軸部材3の先端部分を両側から押圧して、その連結軸部材3を引き込む。
【解決手段】 固定具4は、固定具本体6と操作軸部材7と第1および第2係合部材8、9とを備える。固定具本体6は、第1および第2係合部材8、9を収容する収容空間6aと、連結軸部材3が第1方向Pを向いて挿入される第1孔6bと、操作軸部材7が第1方向Pに直交する第2方向Qを向いて通る第2孔6cとを有する。操作軸部材7は、互いに逆ねじとなる第1および第2雄ねじ部7a、7bを有する。第1係合部材8は、第1雄ねじ部7aに螺合し、第2係合部材9は、第2雄ねじ部7bに螺合す。そして、第1および第2係合部材8、9は、操作軸部材7の回動によって、互いに近接し、それら第1および第2係合部材8、9に設けられた押圧部8b、9bが、連結軸部材3の先端部分を両側から押圧して、その連結軸部材3を引き込む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ワーク等の被固定物を固定するための、固定具および固定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、被固定物としてのワークを取付具ベースに固定するための固定装置として、図12に示される固定装置があった(例えば、特許文献1参照)。この固定装置は、取付具ベース1に着脱可能に取り付けられる固定具51と、ワーク2に取り付けられる連結軸部材52とからなっていた。ここで、固定具51は、連結軸部材52が挿入される挿入孔53aを有する本体部53と、その本体部53の外周に嵌められて、操作レバー54aが取り付けられた回動部54と、本体部53に設けられた貫通孔53bを介して、挿入孔53a内に突出して、連結軸部材52と係合するボール55とを備えていた。そして、回動部54の内面には、その回動部54の軸心回りの回動に伴って、ボール55を挿入孔53a内へ突出させる押圧部54bが設けられていた。そこで、回動部54を、その軸心回り、つまりは連結軸部材52の軸心回りに回動すると、押圧部54bに押圧されて挿入孔53a内に突出したボール55が連結軸部材52に係合し、ワーク2は、この連結軸部材52を介して取付具ベース1に固定された。
【0003】
【特許文献1】特開2004−322300号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記従来の固定装置においては、被固定物としてのワーク2を固定するにあたって、回動部54の外周に設けられた操作レバー54aを、連結軸部材52の軸心回りに回動していた。このため、操作レバー54aの操作がワーク2とか周囲の障害物によって邪魔されないような位置で、ワーク2を固定する必要があり、ワーク2に対する連結軸部材52の配置位置が制限された。
【0005】
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、被固定物に対する連結軸部材の配置位置の制限を低減することができる、固定具および固定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る固定具および固定装置は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係る固定具は、被固定物を、その被固定物に設けられた連結軸部材を介して固定するための、固定具である。この固定具は、固定具本体と、操作軸部材と、第1係合部材と、第2係合部材とを備える。ここで、前記固定具本体は、前記第1および第2係合部材を収容する収容空間と、外部と前記収容空間とを連通するとともに前記連結軸部材が、第1方向を向いてその先端から挿入される、第1孔と、外部と前記収容空間とを連通するとともに前記操作軸部材が、前記第1方向に直交する第2方向を向いて通る、第2孔とを有する。前記操作軸部材は、前記収容空間内に位置する、第1雄ねじ部およびその第1雄ねじ部とは逆ねじとなる第2雄ねじ部を有するとともに、前記固定具本体から露出してこの操作軸部材をその軸心回りに回動するための回動操作部を有する。前記第1係合部材は、前記第1雄ねじ部に螺合する第1雌ねじ部を有し、前記第2係合部材は、前記第2雄ねじ部に螺合する第2雌ねじ部を有して、それら第1係合部材と第2係合部材とは、前記収容空間内にて、前記第1孔に挿入される前記連結軸部材の先端部分を両側から挟む位置に配置され、前記操作軸部材の回動操作によって互いに近接あるいは離間する。そして、前記第1係合部材および第2係合部材には、それら第1係合部材と第2係合部材とが互いに近接することで、前記連結軸部材の先端部分を両側から押圧して、その連結軸部材を前記第1方向の一方側を向く引込方向に引き込む押圧部が設けられる。
【0007】
これによれば、操作軸部材の回動操作部を回動操作して、操作軸部材をその軸心回りに回動すると、その操作軸部材と螺合する第1係合部材と第2係合部材とは、操作軸部材の回動方向によって、互いに近接したり離間したりする。そこで、これら第1係合部材と第2係合部材とが離間している状態で、被固定物に設けられた連結軸部材を第1孔に挿入する。そして、操作軸部材を、第1係合部材と第2係合部材とが互いに近接する側に回動し、それら第1係合部材と第2係合部材とを近接させると、それらの押圧部が連結軸部材の先端部分を押圧し、その連結軸部材を引き込む。このようにして、連結軸部材とともに被固定物が、固定具に取付固定され、ひいては、この固定具を介して、被固定物が固定される。
【0008】
また、請求項2に記載の発明に係る固定具は、請求項1に記載の固定具において、前記押圧部は、前記第1方向および前記第2方向に対して傾斜する傾斜面からなる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明に係る固定具は、請求項1または2に記載の固定具において、前記収容空間を形成する、前記第1孔側の天面と、前記第1および第2係合部材との間には、滑り摩擦を低減するための板部材が挿入される。
【0010】
また、請求項4に記載の発明に係る固定具は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の固定具において、前記固定具本体の下部には、外部から前記収容空間に通じるエアーブロー用の通孔が設けられる。
【0011】
また、請求項5に記載の発明に係る固定装置は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の固定具と、前記連結軸部材とからなる。そして、前記連結軸部材は、前記被固定物とは別体であって、その被固定物に着脱可能に取り付けられる。
【発明の効果】
【0012】
この発明に係る固定具および固定装置によれば、連結軸部材を挿入したり引き出したりする方向となる第1方向と、操作軸部材を回動する軸心の方向となる第2方向とが直交するため、操作軸部材における回動操作部の操作が容易となり、被固定物に対する連結軸部材の配置位置の制限を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明に係る固定具および固定装置を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図6は、本発明の一実施の形態を示す。図中符号1は、取付支持体としての、例えば、ベースプレートからなる取付具ベースである。2は、被固定物としてのワークであって、工作機械によって加工される加工対象物である。3は、ワーク2に設けられた連結軸部材である。4は、前記ワーク2を、そのワーク2に設けられた連結軸部材3を介して、前記取付具ベース1に固定するための、固定具である。5は、固定装置であって、前記固定具4と前記連結軸部材3とからなる。
【0015】
連結軸部材3は、被固定物としてのワーク2とは別体であって、そのワーク2に着脱可能に取り付けられる。そして、連結軸部材3の周面には、後述する第1および第2係合部材8、9によって押圧される被押圧部3aが設けられている。
【0016】
固定具4は、取付具ベース1に着脱可能に取付固定される固定具本体6と、操作軸部材7と、第1係合部材8と、第2係合部材9とを備える。ここで、固定具本体6は、第1および第2係合部材8、9を収容する収容空間6aと、外部と収容空間6aとを連通するとともに前記連結軸部材3が、第1方向P(図示実施の形態においては、上下方向)を向いてその先端から挿入される、第1孔6bと、外部と収容空間6aとを連通するとともに操作軸部材7が、前記第1方向Pに直交する第2方向Q(図示実施の形態においては、左右方向)を向いて通る、第2孔6cとを有する。
【0017】
操作軸部材7は、固定具本体6の収容空間6a内に位置する、第1雄ねじ部7aおよびその第1雄ねじ部7aとは逆ねじとなる第2雄ねじ部7bを有するとともに、固定具本体6から露出してこの操作軸部材7をその軸心周りに回動するための回動操作部7cを有する。
【0018】
第1係合部材8は、操作軸部材7の第1雄ねじ部7aに螺合する第1雌ねじ部8aを有し、第2係合部材9は、操作軸部材7の第2雄ねじ部7bに螺合する第2雌ねじ部9aを有する。そして、第1係合部材8と第2係合部材9とは、固定具本体6の収容空間6a内にて、第1孔6bに挿入される連結軸部材3の先端部分を両側から挟む位置に配置され、操作軸部材7の回動操作によって互いに近接(図6参照)あるいは離間(図4、図5参照)する。そこで、第1係合部材8および第2係合部材9には、そら第1係合部材8と第2係合部材9とが互いに近接することで、連結軸部材3の先端部分を両側から押圧して、その連結軸部材3を前記第1方向Pの一方向を向く引込方向P1(図示実施の形態においては、下方向)に引き込む押圧部8b、9bが設けられている。
【0019】
具体的には、連結軸部材3は、前記第1方向Pに延びる軸部材であって、基端(図示実施の形態においては、上端)から順に、雄ねじ3bと、鍔部3cと、スパナ等の工具を掛ける掛部3dとが設けられている。そこで、雄ねじ3bが、ワーク2に形成された雌ねじ2aにねじ込まれることで、連結軸部材3は、ワーク2に着脱可能に取り付けられ、このとき、鍔部3cが、ワーク2の表面(図示実施の形態においては、下面2b)に当接する。そして、連結軸部材3は、掛部3dとは間隔をあけて、先端部分に径大に形成された膨出部3eが設けられている。そして、この膨出部3eにおける、基端側の面が、前記第1および第2係合部材8、9の押圧部8b、9bによって押圧される被押圧部3aとなっている。そして、この被押圧部3aは、前記第1方向Pおよび第2方向Qに対して傾斜する傾斜面からなり、この傾斜面は、連結軸部材3の軸心を中心とする円錐の周面によって形成される。
【0020】
固定具4にあっては、固定具本体6は、本体部601と、その本体部601の上面に取り付けられる受け板602と、本体部601の側面に取り付けられる抑え板603と、本体部601の下面に取り付けられる閉塞板604とから構成される。ここで、受け板602、抑え板603および閉塞板604は、それぞれねじ14、15、16によって、本体部601に取付固定される。本体部601は、略直方体形状に形成されて、内部に前記収容空間6aが、下方に開口するようにして設けられている。受け板602は、円盤状に形成されており、その上面が、ワーク2(図示実施の形態においては、ワーク2の下面2b)を受ける受面となっている。そして、前記第1孔6bが、受け板602から本体部601に渡って形成される。つまり、第1孔6bは、受け板602側の第1補助孔6dと、本体部601側の第1主孔6eとからなる。抑え板603は、円盤状に形成されて、操作軸部材7が収容空間6aから抜け出ないように、後述する操作体702の鍔部7gを抑えるようにして本体部601に取り付けられる。そこで、前記第2孔6cは、抑え板603から本体部601に渡って形成される。つまり、第2孔6cは、抑え板603側の第2補助孔6fと、本体部601側の第2主孔6gとからなる。閉塞板604は、本体部601における収容空間6aの下方の開口を閉じるものである。この閉塞板604は、二枚が略方形に形成されており、それら閉塞板604、604が、互いに間隔をあけて本体部601下面の各側に取り付けられる。
【0021】
また、固定具本体6の下部、詳しくは収容空間6aを挟んで相対向位置する壁面の下部には、外部から収容空間6aに通じるエアーブロー用の通孔6h、6hが設けられている。これら通孔6h、6hは、前記第2方向Qとは直交する向きである前後の向きに開口するように明けられており、図示実施の形態においては、本体部601の下部の切欠き6i、6iと、閉塞板604、604間の間隙6j、6jとによって形成される。そして、これら通孔6h、6hは、常時は、ねじ17、17により着脱可能に本体部601に取り付けられた蓋板605、605によって閉じられている。
【0022】
また、固定具本体6には、本体部601および閉塞板604を上下に貫通するようにして、取付孔6kが設けられている。そこで、この固定具本体6、ひいては固定具4は、取付孔6kに挿入されて取付具ベース1のねじ孔(図示せず)に締め込まれる、ボルト等の固着部材(図示せず)によって、その取付具ベース1に着脱可能に取付固定される。そして、図示実施の形態においては、取付孔6kは、四つ設けられており、その内の対角線上に位置する二つは、下部が径大に形成されて、位置決め用のスリーブ10が挿入される。そこで、取付具ベース1においても、スリーブ10が挿入されるように、ねじ孔の口元部分が径大に形成される。そして、ボルト等の固着部材は、このスリーブ10内を通ってねじ孔に締め込まれる。
【0023】
操作軸部材7は、前記第2方向Qに延びて前記第1および第2雄ねじ部7a、7bが設けられたシャフト701と、前記回動操作部7cが設けられた操作体702とを有している。ここにおいて、第1雄ねじ部7aと第2雄ねじ部7bにあっては、回動操作部7cから離れた側となるシャフト701の先端側に、第1雄ねじ部7aが設けられ、回動操作部7cに近い側に、第2雄ねじ部7bが設けられて、例えば、第1雄ねじ部7aが右ねじであって、第2雄ねじ部7bが左ねじとなっている。そして、このシャフト701の先端部分7dは、断面円形に形成されて、本体部601における収容空間6aから窪む凹部6mに進入するようになっている。また、シャフト701には、その後端側に断面角形(詳細には、断面四角形)の嵌合部7eが設けられている。
【0024】
操作体702は、シャフト701と軸心を同じくする筒状形状をしており、その筒内の嵌合孔7fが断面角形(詳細には、断面四角形)に形成されて、シャフト701の嵌合部7eと嵌まり合うようになっている。そして、この操作体702には、前端に鍔部7gが形成されており、この鍔部7gが、前述の抑え板603によって抑えられることで、操作体702、ひいては操作軸部材7は、固定具本体6に対して抜け止めされる。また、操作体702は、後部側が、固定具本体6から外部に露出して、例えば断面六角形状の外形を有する前記回動操作部7cとなっている。そして、この回動操作部7cを回動するに当たっては、スパナ等の手動工具を用いたり、ハンドタイプのインパクトレンチとかナットランナー(電動、エアー等のトルクレンチ)等を用いたり、インパクトレンチとかナットランナー等をロボットとかマシニングセンター等に取り付けて用いたりすることもできる。
【0025】
第1係合部材8と第2係合部材9は、略柱状に形成されて、固定具本体6の収容空間6a内にて起立して対向位置するよう配置される。そして、第1係合部材8には、その下方寄りの位置に、操作軸部材7の第1雄ねじ部7aと螺合する前記第1雌ねじ部8aが設けられ、第2係合部材9には、その下方寄りの位置に、操作軸部材7の第2雄ねじ部7bと螺合する前記第2雌ねじ部9aが設けられている。すなわち、第1雌ねじ部8aが、第1雄ねじ部7aと同様の右ねじであって、第2雌ねじ部9aが、第2雄ねじ部7bと同様の左ねじとなっている。そして、第1係合部材8と第2係合部材9には、その上端部分、つまり固定具本体6の第1孔6b側に、互いに他方に向かって突出する張出し部8c、9cが設けられている。そして、この張出し部8c、9cにおける、下面が前記押圧部8b、9bとなる。そして、この押圧部8b、9bは、前記第1方向Pおよび第2方向Qに対して傾斜する傾斜面からなっている。
【0026】
また、この固定具4には、固定具本体6内の収容空間6aを形成する、第1孔6b側の天面6nと、第1および第2係合部材8、9との間に、それら第1および第2係合部材8、9のスライドに対する滑り摩擦を低減するための、例えばステンレス鋼板等からなる板部材11が挿入されている。
【0027】
次に、以上の構成からなる固定具4とか固定装置5の作用効果について説明する。この固定具4とか固定装置5によると、操作軸部材7の回動操作部7cを回動操作して、操作軸部材7をその軸心回りに回動すると、その操作軸部材7と螺合する第1係合部材8と第2係合部材9とは、操作軸部材7の回動方向によって、互いに近接(図6参照)したり離間(図4、図5参照)したりする。つまり、図示実施の形態においては、第1雄ねじ部7aおよび第1雌ねじ部8aが右ねじであり、第2雄ねじ部7bおよび第2雌ねじ部9aが左ねじであるため、回動操作部7c(つまり、操作軸部材7)を時計回り方向に回動とすると、第1係合部材8と第2係合部材9とは互いに近接し、反時計回り方向に回動すると、第1係合部材8と第2係合部材9とは互いに離間する。そこで、これら第1係合部材8と第2係合部材9とが離間している状態で(図4参照)、ワーク2に設けられた連結軸部材3を固定具本体6の第1孔6bに挿入する(図5参照)。そして、回動操作部7c(つまり、操作軸部材7)を、第1係合部材8と第2係合部材9とが互いに近接する側に回動し(図示実施の形態においては、時計回り方向に回動し)、それら第1係合部材8と第2係合部材9とを近接させる(図6参照)。すると、それら第1係合部材8および第2係合部材9の押圧部8b、9bが連結軸部材3の先端部分(詳細には、被押圧部3a)を押圧し、その連結軸部材3を引き込む。このようにして、連結軸部材3とともにワーク2が、固定具4に取付固定され、ひいては、この固定具4(詳細には、固定具4および連結軸部材3)を介して、ワーク2が取付具ベース1に固定される。
【0028】
反対に、ワーク2を取り外すには、回動操作部7c(つまり、操作軸部材7)を、第1係合部材8と第2係合部材9とが互いに離間する側に回動し(図示実施の形態においては、反時計回り方向に回動し)、それら第1係合部材8と第2係合部材9とを離間させる(図5参照)。すると、それら第1係合部材8および第2係合部材9の押圧部8b、9bが連結軸部材3の先端部分(詳細には、被押圧部3a)から離れる。そこで、連結軸部材3を第1孔6bから引き出す(図4参照)。つまり、ワーク2を固定具4から離して、そのワーク2を取付具ベース1から取り外すことができる。
【0029】
このように、この固定具4とか固定装置5においては、連結軸部材3を挿入したり引き出したりする方向となる第1方向Pと、操作軸部材7を回動する軸心の方向となる第2方向Qとが直交するため、操作軸部材7における回動操作部7cの操作が容易となり、ワーク2に対する連結軸部材3の配置位置の制限を低減することができる。
【0030】
また、収容空間6aの天面6nと、第1および第2係合部材8、9との間には、滑り摩擦を低減するための板部材11が挿入される。これにより、回動操作部7cを回動操作して連結軸部材3を引き込む際、第1および第2係合部材8、9の動きがスムーズとなり、回動操作部7cを回動する力を、連結軸部材3を引き込む力に十分に伝達することができる。
【0031】
また、固定具本体6の下部には、エアーブロー用の通孔6hが設けられる。したがって、蓋板605を取り外して通孔6hを外部に開口させれば、固定具本体6の収容空間6a内に入り込んだ切くずとか埃等を、エアーブローによって簡単に除去することができる。
【0032】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、固定具4は、取付具ベース1の上側に取り付けられる構造となっていなくとも、取付具ベース1の貫通孔部分に下側から取り付けられて、その貫通孔から第1孔6bが上方に臨むようなものであってもよい。
【0033】
また、連結軸部材3は、螺合によりワーク2に取り付けられるねじ部材からならなくとも、図7に示すように、ワーク2に設けられた貫通孔2cに通される、雄ねじを備えないピンからなっていてもよい。詳しくは、この連結軸部材3は、前記貫通孔2cおよび固定具4における第1孔6bに挿入される軸部3fと、その軸部3fよりも径大な(詳細には、貫通孔2cよりも径大な)頭部3gとからなる。こうして、この連結軸部材3は、その頭部3gが貫通孔2cの周縁に掛けられ、ワーク2に着脱可能に取り付けられる。図示実施の形態においては、ワーク2の上面2dであって貫通孔2cの周縁には、座ぐりによって形成された座面2eが設けられており、この座面2eに前記頭部3gが当接する。もちろん、貫通孔2cの周縁を座ぐることなく、ワーク2の上面2dをそのまま、頭部3gが当接する座面として機能させても構わない。
【0034】
また、被固定物は、ワーク2以外の、治具、取付具あるいは金型とかの、その他の被固定物であっても構わない。また、連結軸部材3は、ワーク2等の被固定物に取り付けられた、あるいは一体的に設けられた、被固定物側に設けられる部材であってもよく、その連結軸部材3を介して、被固定物を取付具ベース1等の取付支持体に固定するようにしても構わない。
【0035】
また、第1および第2係合部材8、9の押圧部8b、9bは、傾斜面からなり、連結軸部材3の被押圧部3aもまた、傾斜面からなるが、これら押圧部8b、9bと被押圧部3aとのいずれか一方は、他方の傾斜面に接する角部とかアール面とかからなってもよい。
【0036】
また、固定具4は、その固定具単独で用いられてもよいが、固定具4を、遠隔操作ユニットと組み合わせて用いてもよい。以下に、図8〜図11を用いて説明する。図8においては、固定具4は、一つの遠隔操作ユニット41と組み合わされて用いられ、図9においては、直列に繋がる二つの遠隔操作ユニット41、41と組み合わされて用いられる。この遠隔操作ユニット41は、取付具ベース1に着脱可能に取付固定される基台42と、延長シャフト43とを備えている。ここで、基台42には、延長シャフト43が回動可能に挿入される軸受孔42aが設けられている。そして、基台42には、取付け用の孔42bが明けられており、この孔42bに、固着部材としての例えばボルト(図示せず)が挿入されて取付具ベース1にねじ込まれることで、基台42は、取付具ベース1に取り付けられる。また、延長シャフト43は、断面六角形状をした棒状のシャフト本体43aと、連結具としての筒状のソケット43bと、スリーブ43cとからなる。ここで、ソケット43bは、その筒内が断面六角形状に形成されている。そこで、シャフト本体43aの先端部分に、ソケット43bの後端側が嵌まり止めねじ44により固定される。そして、シャフト本体43aの中間位置に、スリーブ43cが嵌まり止めねじ45により固定され、シャフト本体43aの後端部分が、断面六角形状をした遠隔回動操作部43dとなる。そして、これらシャフト本体43aとソケット43bとスリーブ43cとからなる延長シャフト43は、そのスリーブ43c部分が基台42の軸受孔42aに嵌まり、その軸受孔42aの軸心回りに回動することができる。もっとも、図示実施の形態においては、軸受孔42aとスリーブ43cとの間には、軸受メタル46が介在しており、この軸受メタル46と延長シャフト43とは、基台42の両側においてスリーブ43cに取り付けられる止め輪47、47により、軸受孔42aに対して抜け止めされる。
【0037】
この遠隔操作ユニット41は、ソケット43bの先端側が、固定具4における操作軸部材7の回動操作部7cに嵌められた状態で、取付具ベース1に取付固定される。このとき、軸受孔42aの軸心は、固定具4における操作軸部材7の軸心の延長線上にあり、延長シャフト43の遠隔回動操作部43dを回動操作することで、操作軸部材7を回動することができる。こうして、遠隔操作ユニット41を用いることで、ワーク2等に邪魔されることなく、固定具4を遠隔操作することができる。
【0038】
また、この遠隔操作ユニット41は、複数を直列に繋げて用いることもできる(図9参照)。この場合には、各遠隔操作ユニット41は、前側の遠隔操作ユニット41における遠隔回動操作部43dに、後側の遠隔操作ユニット41におけるソケット43bの先端側が嵌められることで、互いに連結される。
【0039】
そして、このように、固定具4と遠隔操作ユニット41とを組み合わせて用いることができるが、固定具4における操作軸部材7と、遠隔操作ユニット41における延長シャフト43とを一体的に見ることで、この延長シャフト43を操作軸部材7の一部とみなすとともに、遠隔回動操作部43dを固定具4における回動操作部7cとみなしてもよい。
【0040】
また、固定具4の回動操作部7cとか、遠隔操作ユニット41の遠隔回動操作部43dは、断面六角形に形成されていなくとも、断面四角形等、その他の形状であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】この発明の一実施の形態の、固定装置を斜め上方から見た斜視図である。
【図2】同じく、固定装置を斜め下方から見た斜視図である。
【図3】同じく、固定装置の分解斜視図である。
【図4】同じく、連結軸部材を挿入する前の状態を示す、縦断面図である。
【図5】同じく、連結軸部材が挿入されて、ワークが固定されていない状態を示す、縦断面図である。
【図6】同じく、連結軸部材が挿入されて、その連結軸部材を介してワークが固定された状態を示す、縦断面図である
【図7】この発明の、連結軸部材のワークへの取付態様の、変形例を示す、図6相当図である。
【図8】遠隔操作ユニットを一つ用いた固定具の斜視図である。
【図9】遠隔操作ユニットを二つ用いた固定具の斜視図である。
【図10】遠隔操作ユニットの斜視図である。
【図11】遠隔操作ユニットの横断面図である。
【図12】従来の固定装置を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0042】
2 ワーク(被固定物)
3 連結軸部材
4 固定具
5 固定装置
6 固定具本体
6a 収容空間
6b 第1孔
6c 第2孔
6h 通孔
6n 天面
7 操作軸部材
7a 第1雄ねじ部
7b 第2雄ねじ部
7c 回動操作部
8 第1係合部材
8a 第1雌ねじ部
8b 押圧部
9a 第2雌ねじ部
9b 押圧部
11 板部材
P 第1方向
P1 引込方向
Q 第2方向
【技術分野】
【0001】
この発明は、ワーク等の被固定物を固定するための、固定具および固定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、被固定物としてのワークを取付具ベースに固定するための固定装置として、図12に示される固定装置があった(例えば、特許文献1参照)。この固定装置は、取付具ベース1に着脱可能に取り付けられる固定具51と、ワーク2に取り付けられる連結軸部材52とからなっていた。ここで、固定具51は、連結軸部材52が挿入される挿入孔53aを有する本体部53と、その本体部53の外周に嵌められて、操作レバー54aが取り付けられた回動部54と、本体部53に設けられた貫通孔53bを介して、挿入孔53a内に突出して、連結軸部材52と係合するボール55とを備えていた。そして、回動部54の内面には、その回動部54の軸心回りの回動に伴って、ボール55を挿入孔53a内へ突出させる押圧部54bが設けられていた。そこで、回動部54を、その軸心回り、つまりは連結軸部材52の軸心回りに回動すると、押圧部54bに押圧されて挿入孔53a内に突出したボール55が連結軸部材52に係合し、ワーク2は、この連結軸部材52を介して取付具ベース1に固定された。
【0003】
【特許文献1】特開2004−322300号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記従来の固定装置においては、被固定物としてのワーク2を固定するにあたって、回動部54の外周に設けられた操作レバー54aを、連結軸部材52の軸心回りに回動していた。このため、操作レバー54aの操作がワーク2とか周囲の障害物によって邪魔されないような位置で、ワーク2を固定する必要があり、ワーク2に対する連結軸部材52の配置位置が制限された。
【0005】
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、被固定物に対する連結軸部材の配置位置の制限を低減することができる、固定具および固定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る固定具および固定装置は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係る固定具は、被固定物を、その被固定物に設けられた連結軸部材を介して固定するための、固定具である。この固定具は、固定具本体と、操作軸部材と、第1係合部材と、第2係合部材とを備える。ここで、前記固定具本体は、前記第1および第2係合部材を収容する収容空間と、外部と前記収容空間とを連通するとともに前記連結軸部材が、第1方向を向いてその先端から挿入される、第1孔と、外部と前記収容空間とを連通するとともに前記操作軸部材が、前記第1方向に直交する第2方向を向いて通る、第2孔とを有する。前記操作軸部材は、前記収容空間内に位置する、第1雄ねじ部およびその第1雄ねじ部とは逆ねじとなる第2雄ねじ部を有するとともに、前記固定具本体から露出してこの操作軸部材をその軸心回りに回動するための回動操作部を有する。前記第1係合部材は、前記第1雄ねじ部に螺合する第1雌ねじ部を有し、前記第2係合部材は、前記第2雄ねじ部に螺合する第2雌ねじ部を有して、それら第1係合部材と第2係合部材とは、前記収容空間内にて、前記第1孔に挿入される前記連結軸部材の先端部分を両側から挟む位置に配置され、前記操作軸部材の回動操作によって互いに近接あるいは離間する。そして、前記第1係合部材および第2係合部材には、それら第1係合部材と第2係合部材とが互いに近接することで、前記連結軸部材の先端部分を両側から押圧して、その連結軸部材を前記第1方向の一方側を向く引込方向に引き込む押圧部が設けられる。
【0007】
これによれば、操作軸部材の回動操作部を回動操作して、操作軸部材をその軸心回りに回動すると、その操作軸部材と螺合する第1係合部材と第2係合部材とは、操作軸部材の回動方向によって、互いに近接したり離間したりする。そこで、これら第1係合部材と第2係合部材とが離間している状態で、被固定物に設けられた連結軸部材を第1孔に挿入する。そして、操作軸部材を、第1係合部材と第2係合部材とが互いに近接する側に回動し、それら第1係合部材と第2係合部材とを近接させると、それらの押圧部が連結軸部材の先端部分を押圧し、その連結軸部材を引き込む。このようにして、連結軸部材とともに被固定物が、固定具に取付固定され、ひいては、この固定具を介して、被固定物が固定される。
【0008】
また、請求項2に記載の発明に係る固定具は、請求項1に記載の固定具において、前記押圧部は、前記第1方向および前記第2方向に対して傾斜する傾斜面からなる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明に係る固定具は、請求項1または2に記載の固定具において、前記収容空間を形成する、前記第1孔側の天面と、前記第1および第2係合部材との間には、滑り摩擦を低減するための板部材が挿入される。
【0010】
また、請求項4に記載の発明に係る固定具は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の固定具において、前記固定具本体の下部には、外部から前記収容空間に通じるエアーブロー用の通孔が設けられる。
【0011】
また、請求項5に記載の発明に係る固定装置は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の固定具と、前記連結軸部材とからなる。そして、前記連結軸部材は、前記被固定物とは別体であって、その被固定物に着脱可能に取り付けられる。
【発明の効果】
【0012】
この発明に係る固定具および固定装置によれば、連結軸部材を挿入したり引き出したりする方向となる第1方向と、操作軸部材を回動する軸心の方向となる第2方向とが直交するため、操作軸部材における回動操作部の操作が容易となり、被固定物に対する連結軸部材の配置位置の制限を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明に係る固定具および固定装置を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図6は、本発明の一実施の形態を示す。図中符号1は、取付支持体としての、例えば、ベースプレートからなる取付具ベースである。2は、被固定物としてのワークであって、工作機械によって加工される加工対象物である。3は、ワーク2に設けられた連結軸部材である。4は、前記ワーク2を、そのワーク2に設けられた連結軸部材3を介して、前記取付具ベース1に固定するための、固定具である。5は、固定装置であって、前記固定具4と前記連結軸部材3とからなる。
【0015】
連結軸部材3は、被固定物としてのワーク2とは別体であって、そのワーク2に着脱可能に取り付けられる。そして、連結軸部材3の周面には、後述する第1および第2係合部材8、9によって押圧される被押圧部3aが設けられている。
【0016】
固定具4は、取付具ベース1に着脱可能に取付固定される固定具本体6と、操作軸部材7と、第1係合部材8と、第2係合部材9とを備える。ここで、固定具本体6は、第1および第2係合部材8、9を収容する収容空間6aと、外部と収容空間6aとを連通するとともに前記連結軸部材3が、第1方向P(図示実施の形態においては、上下方向)を向いてその先端から挿入される、第1孔6bと、外部と収容空間6aとを連通するとともに操作軸部材7が、前記第1方向Pに直交する第2方向Q(図示実施の形態においては、左右方向)を向いて通る、第2孔6cとを有する。
【0017】
操作軸部材7は、固定具本体6の収容空間6a内に位置する、第1雄ねじ部7aおよびその第1雄ねじ部7aとは逆ねじとなる第2雄ねじ部7bを有するとともに、固定具本体6から露出してこの操作軸部材7をその軸心周りに回動するための回動操作部7cを有する。
【0018】
第1係合部材8は、操作軸部材7の第1雄ねじ部7aに螺合する第1雌ねじ部8aを有し、第2係合部材9は、操作軸部材7の第2雄ねじ部7bに螺合する第2雌ねじ部9aを有する。そして、第1係合部材8と第2係合部材9とは、固定具本体6の収容空間6a内にて、第1孔6bに挿入される連結軸部材3の先端部分を両側から挟む位置に配置され、操作軸部材7の回動操作によって互いに近接(図6参照)あるいは離間(図4、図5参照)する。そこで、第1係合部材8および第2係合部材9には、そら第1係合部材8と第2係合部材9とが互いに近接することで、連結軸部材3の先端部分を両側から押圧して、その連結軸部材3を前記第1方向Pの一方向を向く引込方向P1(図示実施の形態においては、下方向)に引き込む押圧部8b、9bが設けられている。
【0019】
具体的には、連結軸部材3は、前記第1方向Pに延びる軸部材であって、基端(図示実施の形態においては、上端)から順に、雄ねじ3bと、鍔部3cと、スパナ等の工具を掛ける掛部3dとが設けられている。そこで、雄ねじ3bが、ワーク2に形成された雌ねじ2aにねじ込まれることで、連結軸部材3は、ワーク2に着脱可能に取り付けられ、このとき、鍔部3cが、ワーク2の表面(図示実施の形態においては、下面2b)に当接する。そして、連結軸部材3は、掛部3dとは間隔をあけて、先端部分に径大に形成された膨出部3eが設けられている。そして、この膨出部3eにおける、基端側の面が、前記第1および第2係合部材8、9の押圧部8b、9bによって押圧される被押圧部3aとなっている。そして、この被押圧部3aは、前記第1方向Pおよび第2方向Qに対して傾斜する傾斜面からなり、この傾斜面は、連結軸部材3の軸心を中心とする円錐の周面によって形成される。
【0020】
固定具4にあっては、固定具本体6は、本体部601と、その本体部601の上面に取り付けられる受け板602と、本体部601の側面に取り付けられる抑え板603と、本体部601の下面に取り付けられる閉塞板604とから構成される。ここで、受け板602、抑え板603および閉塞板604は、それぞれねじ14、15、16によって、本体部601に取付固定される。本体部601は、略直方体形状に形成されて、内部に前記収容空間6aが、下方に開口するようにして設けられている。受け板602は、円盤状に形成されており、その上面が、ワーク2(図示実施の形態においては、ワーク2の下面2b)を受ける受面となっている。そして、前記第1孔6bが、受け板602から本体部601に渡って形成される。つまり、第1孔6bは、受け板602側の第1補助孔6dと、本体部601側の第1主孔6eとからなる。抑え板603は、円盤状に形成されて、操作軸部材7が収容空間6aから抜け出ないように、後述する操作体702の鍔部7gを抑えるようにして本体部601に取り付けられる。そこで、前記第2孔6cは、抑え板603から本体部601に渡って形成される。つまり、第2孔6cは、抑え板603側の第2補助孔6fと、本体部601側の第2主孔6gとからなる。閉塞板604は、本体部601における収容空間6aの下方の開口を閉じるものである。この閉塞板604は、二枚が略方形に形成されており、それら閉塞板604、604が、互いに間隔をあけて本体部601下面の各側に取り付けられる。
【0021】
また、固定具本体6の下部、詳しくは収容空間6aを挟んで相対向位置する壁面の下部には、外部から収容空間6aに通じるエアーブロー用の通孔6h、6hが設けられている。これら通孔6h、6hは、前記第2方向Qとは直交する向きである前後の向きに開口するように明けられており、図示実施の形態においては、本体部601の下部の切欠き6i、6iと、閉塞板604、604間の間隙6j、6jとによって形成される。そして、これら通孔6h、6hは、常時は、ねじ17、17により着脱可能に本体部601に取り付けられた蓋板605、605によって閉じられている。
【0022】
また、固定具本体6には、本体部601および閉塞板604を上下に貫通するようにして、取付孔6kが設けられている。そこで、この固定具本体6、ひいては固定具4は、取付孔6kに挿入されて取付具ベース1のねじ孔(図示せず)に締め込まれる、ボルト等の固着部材(図示せず)によって、その取付具ベース1に着脱可能に取付固定される。そして、図示実施の形態においては、取付孔6kは、四つ設けられており、その内の対角線上に位置する二つは、下部が径大に形成されて、位置決め用のスリーブ10が挿入される。そこで、取付具ベース1においても、スリーブ10が挿入されるように、ねじ孔の口元部分が径大に形成される。そして、ボルト等の固着部材は、このスリーブ10内を通ってねじ孔に締め込まれる。
【0023】
操作軸部材7は、前記第2方向Qに延びて前記第1および第2雄ねじ部7a、7bが設けられたシャフト701と、前記回動操作部7cが設けられた操作体702とを有している。ここにおいて、第1雄ねじ部7aと第2雄ねじ部7bにあっては、回動操作部7cから離れた側となるシャフト701の先端側に、第1雄ねじ部7aが設けられ、回動操作部7cに近い側に、第2雄ねじ部7bが設けられて、例えば、第1雄ねじ部7aが右ねじであって、第2雄ねじ部7bが左ねじとなっている。そして、このシャフト701の先端部分7dは、断面円形に形成されて、本体部601における収容空間6aから窪む凹部6mに進入するようになっている。また、シャフト701には、その後端側に断面角形(詳細には、断面四角形)の嵌合部7eが設けられている。
【0024】
操作体702は、シャフト701と軸心を同じくする筒状形状をしており、その筒内の嵌合孔7fが断面角形(詳細には、断面四角形)に形成されて、シャフト701の嵌合部7eと嵌まり合うようになっている。そして、この操作体702には、前端に鍔部7gが形成されており、この鍔部7gが、前述の抑え板603によって抑えられることで、操作体702、ひいては操作軸部材7は、固定具本体6に対して抜け止めされる。また、操作体702は、後部側が、固定具本体6から外部に露出して、例えば断面六角形状の外形を有する前記回動操作部7cとなっている。そして、この回動操作部7cを回動するに当たっては、スパナ等の手動工具を用いたり、ハンドタイプのインパクトレンチとかナットランナー(電動、エアー等のトルクレンチ)等を用いたり、インパクトレンチとかナットランナー等をロボットとかマシニングセンター等に取り付けて用いたりすることもできる。
【0025】
第1係合部材8と第2係合部材9は、略柱状に形成されて、固定具本体6の収容空間6a内にて起立して対向位置するよう配置される。そして、第1係合部材8には、その下方寄りの位置に、操作軸部材7の第1雄ねじ部7aと螺合する前記第1雌ねじ部8aが設けられ、第2係合部材9には、その下方寄りの位置に、操作軸部材7の第2雄ねじ部7bと螺合する前記第2雌ねじ部9aが設けられている。すなわち、第1雌ねじ部8aが、第1雄ねじ部7aと同様の右ねじであって、第2雌ねじ部9aが、第2雄ねじ部7bと同様の左ねじとなっている。そして、第1係合部材8と第2係合部材9には、その上端部分、つまり固定具本体6の第1孔6b側に、互いに他方に向かって突出する張出し部8c、9cが設けられている。そして、この張出し部8c、9cにおける、下面が前記押圧部8b、9bとなる。そして、この押圧部8b、9bは、前記第1方向Pおよび第2方向Qに対して傾斜する傾斜面からなっている。
【0026】
また、この固定具4には、固定具本体6内の収容空間6aを形成する、第1孔6b側の天面6nと、第1および第2係合部材8、9との間に、それら第1および第2係合部材8、9のスライドに対する滑り摩擦を低減するための、例えばステンレス鋼板等からなる板部材11が挿入されている。
【0027】
次に、以上の構成からなる固定具4とか固定装置5の作用効果について説明する。この固定具4とか固定装置5によると、操作軸部材7の回動操作部7cを回動操作して、操作軸部材7をその軸心回りに回動すると、その操作軸部材7と螺合する第1係合部材8と第2係合部材9とは、操作軸部材7の回動方向によって、互いに近接(図6参照)したり離間(図4、図5参照)したりする。つまり、図示実施の形態においては、第1雄ねじ部7aおよび第1雌ねじ部8aが右ねじであり、第2雄ねじ部7bおよび第2雌ねじ部9aが左ねじであるため、回動操作部7c(つまり、操作軸部材7)を時計回り方向に回動とすると、第1係合部材8と第2係合部材9とは互いに近接し、反時計回り方向に回動すると、第1係合部材8と第2係合部材9とは互いに離間する。そこで、これら第1係合部材8と第2係合部材9とが離間している状態で(図4参照)、ワーク2に設けられた連結軸部材3を固定具本体6の第1孔6bに挿入する(図5参照)。そして、回動操作部7c(つまり、操作軸部材7)を、第1係合部材8と第2係合部材9とが互いに近接する側に回動し(図示実施の形態においては、時計回り方向に回動し)、それら第1係合部材8と第2係合部材9とを近接させる(図6参照)。すると、それら第1係合部材8および第2係合部材9の押圧部8b、9bが連結軸部材3の先端部分(詳細には、被押圧部3a)を押圧し、その連結軸部材3を引き込む。このようにして、連結軸部材3とともにワーク2が、固定具4に取付固定され、ひいては、この固定具4(詳細には、固定具4および連結軸部材3)を介して、ワーク2が取付具ベース1に固定される。
【0028】
反対に、ワーク2を取り外すには、回動操作部7c(つまり、操作軸部材7)を、第1係合部材8と第2係合部材9とが互いに離間する側に回動し(図示実施の形態においては、反時計回り方向に回動し)、それら第1係合部材8と第2係合部材9とを離間させる(図5参照)。すると、それら第1係合部材8および第2係合部材9の押圧部8b、9bが連結軸部材3の先端部分(詳細には、被押圧部3a)から離れる。そこで、連結軸部材3を第1孔6bから引き出す(図4参照)。つまり、ワーク2を固定具4から離して、そのワーク2を取付具ベース1から取り外すことができる。
【0029】
このように、この固定具4とか固定装置5においては、連結軸部材3を挿入したり引き出したりする方向となる第1方向Pと、操作軸部材7を回動する軸心の方向となる第2方向Qとが直交するため、操作軸部材7における回動操作部7cの操作が容易となり、ワーク2に対する連結軸部材3の配置位置の制限を低減することができる。
【0030】
また、収容空間6aの天面6nと、第1および第2係合部材8、9との間には、滑り摩擦を低減するための板部材11が挿入される。これにより、回動操作部7cを回動操作して連結軸部材3を引き込む際、第1および第2係合部材8、9の動きがスムーズとなり、回動操作部7cを回動する力を、連結軸部材3を引き込む力に十分に伝達することができる。
【0031】
また、固定具本体6の下部には、エアーブロー用の通孔6hが設けられる。したがって、蓋板605を取り外して通孔6hを外部に開口させれば、固定具本体6の収容空間6a内に入り込んだ切くずとか埃等を、エアーブローによって簡単に除去することができる。
【0032】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、固定具4は、取付具ベース1の上側に取り付けられる構造となっていなくとも、取付具ベース1の貫通孔部分に下側から取り付けられて、その貫通孔から第1孔6bが上方に臨むようなものであってもよい。
【0033】
また、連結軸部材3は、螺合によりワーク2に取り付けられるねじ部材からならなくとも、図7に示すように、ワーク2に設けられた貫通孔2cに通される、雄ねじを備えないピンからなっていてもよい。詳しくは、この連結軸部材3は、前記貫通孔2cおよび固定具4における第1孔6bに挿入される軸部3fと、その軸部3fよりも径大な(詳細には、貫通孔2cよりも径大な)頭部3gとからなる。こうして、この連結軸部材3は、その頭部3gが貫通孔2cの周縁に掛けられ、ワーク2に着脱可能に取り付けられる。図示実施の形態においては、ワーク2の上面2dであって貫通孔2cの周縁には、座ぐりによって形成された座面2eが設けられており、この座面2eに前記頭部3gが当接する。もちろん、貫通孔2cの周縁を座ぐることなく、ワーク2の上面2dをそのまま、頭部3gが当接する座面として機能させても構わない。
【0034】
また、被固定物は、ワーク2以外の、治具、取付具あるいは金型とかの、その他の被固定物であっても構わない。また、連結軸部材3は、ワーク2等の被固定物に取り付けられた、あるいは一体的に設けられた、被固定物側に設けられる部材であってもよく、その連結軸部材3を介して、被固定物を取付具ベース1等の取付支持体に固定するようにしても構わない。
【0035】
また、第1および第2係合部材8、9の押圧部8b、9bは、傾斜面からなり、連結軸部材3の被押圧部3aもまた、傾斜面からなるが、これら押圧部8b、9bと被押圧部3aとのいずれか一方は、他方の傾斜面に接する角部とかアール面とかからなってもよい。
【0036】
また、固定具4は、その固定具単独で用いられてもよいが、固定具4を、遠隔操作ユニットと組み合わせて用いてもよい。以下に、図8〜図11を用いて説明する。図8においては、固定具4は、一つの遠隔操作ユニット41と組み合わされて用いられ、図9においては、直列に繋がる二つの遠隔操作ユニット41、41と組み合わされて用いられる。この遠隔操作ユニット41は、取付具ベース1に着脱可能に取付固定される基台42と、延長シャフト43とを備えている。ここで、基台42には、延長シャフト43が回動可能に挿入される軸受孔42aが設けられている。そして、基台42には、取付け用の孔42bが明けられており、この孔42bに、固着部材としての例えばボルト(図示せず)が挿入されて取付具ベース1にねじ込まれることで、基台42は、取付具ベース1に取り付けられる。また、延長シャフト43は、断面六角形状をした棒状のシャフト本体43aと、連結具としての筒状のソケット43bと、スリーブ43cとからなる。ここで、ソケット43bは、その筒内が断面六角形状に形成されている。そこで、シャフト本体43aの先端部分に、ソケット43bの後端側が嵌まり止めねじ44により固定される。そして、シャフト本体43aの中間位置に、スリーブ43cが嵌まり止めねじ45により固定され、シャフト本体43aの後端部分が、断面六角形状をした遠隔回動操作部43dとなる。そして、これらシャフト本体43aとソケット43bとスリーブ43cとからなる延長シャフト43は、そのスリーブ43c部分が基台42の軸受孔42aに嵌まり、その軸受孔42aの軸心回りに回動することができる。もっとも、図示実施の形態においては、軸受孔42aとスリーブ43cとの間には、軸受メタル46が介在しており、この軸受メタル46と延長シャフト43とは、基台42の両側においてスリーブ43cに取り付けられる止め輪47、47により、軸受孔42aに対して抜け止めされる。
【0037】
この遠隔操作ユニット41は、ソケット43bの先端側が、固定具4における操作軸部材7の回動操作部7cに嵌められた状態で、取付具ベース1に取付固定される。このとき、軸受孔42aの軸心は、固定具4における操作軸部材7の軸心の延長線上にあり、延長シャフト43の遠隔回動操作部43dを回動操作することで、操作軸部材7を回動することができる。こうして、遠隔操作ユニット41を用いることで、ワーク2等に邪魔されることなく、固定具4を遠隔操作することができる。
【0038】
また、この遠隔操作ユニット41は、複数を直列に繋げて用いることもできる(図9参照)。この場合には、各遠隔操作ユニット41は、前側の遠隔操作ユニット41における遠隔回動操作部43dに、後側の遠隔操作ユニット41におけるソケット43bの先端側が嵌められることで、互いに連結される。
【0039】
そして、このように、固定具4と遠隔操作ユニット41とを組み合わせて用いることができるが、固定具4における操作軸部材7と、遠隔操作ユニット41における延長シャフト43とを一体的に見ることで、この延長シャフト43を操作軸部材7の一部とみなすとともに、遠隔回動操作部43dを固定具4における回動操作部7cとみなしてもよい。
【0040】
また、固定具4の回動操作部7cとか、遠隔操作ユニット41の遠隔回動操作部43dは、断面六角形に形成されていなくとも、断面四角形等、その他の形状であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】この発明の一実施の形態の、固定装置を斜め上方から見た斜視図である。
【図2】同じく、固定装置を斜め下方から見た斜視図である。
【図3】同じく、固定装置の分解斜視図である。
【図4】同じく、連結軸部材を挿入する前の状態を示す、縦断面図である。
【図5】同じく、連結軸部材が挿入されて、ワークが固定されていない状態を示す、縦断面図である。
【図6】同じく、連結軸部材が挿入されて、その連結軸部材を介してワークが固定された状態を示す、縦断面図である
【図7】この発明の、連結軸部材のワークへの取付態様の、変形例を示す、図6相当図である。
【図8】遠隔操作ユニットを一つ用いた固定具の斜視図である。
【図9】遠隔操作ユニットを二つ用いた固定具の斜視図である。
【図10】遠隔操作ユニットの斜視図である。
【図11】遠隔操作ユニットの横断面図である。
【図12】従来の固定装置を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0042】
2 ワーク(被固定物)
3 連結軸部材
4 固定具
5 固定装置
6 固定具本体
6a 収容空間
6b 第1孔
6c 第2孔
6h 通孔
6n 天面
7 操作軸部材
7a 第1雄ねじ部
7b 第2雄ねじ部
7c 回動操作部
8 第1係合部材
8a 第1雌ねじ部
8b 押圧部
9a 第2雌ねじ部
9b 押圧部
11 板部材
P 第1方向
P1 引込方向
Q 第2方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被固定物を、その被固定物に設けられた連結軸部材を介して固定するための、固定具であって、
固定具本体と、操作軸部材と、第1係合部材と、第2係合部材とを備え、
前記固定具本体は、
前記第1および第2係合部材を収容する収容空間と、
外部と前記収容空間とを連通するとともに前記連結軸部材が、第1方向を向いてその先端から挿入される、第1孔と、
外部と前記収容空間とを連通するとともに前記操作軸部材が、前記第1方向に直交する第2方向を向いて通る、第2孔とを有し、
前記操作軸部材は、前記収容空間内に位置する、第1雄ねじ部およびその第1雄ねじ部とは逆ねじとなる第2雄ねじ部を有するとともに、前記固定具本体から露出してこの操作軸部材をその軸心回りに回動するための回動操作部を有し、
前記第1係合部材は、前記第1雄ねじ部に螺合する第1雌ねじ部を有し、前記第2係合部材は、前記第2雄ねじ部に螺合する第2雌ねじ部を有して、それら第1係合部材と第2係合部材とは、前記収容空間内にて、前記第1孔に挿入される前記連結軸部材の先端部分を両側から挟む位置に配置され、前記操作軸部材の回動操作によって互いに近接あるいは離間し、かつ、
前記第1係合部材および第2係合部材には、それら第1係合部材と第2係合部材とが互いに近接することで、前記連結軸部材の先端部分を両側から押圧して、その連結軸部材を前記第1方向の一方側を向く引込方向に引き込む押圧部が設けられている、固定具。
【請求項2】
前記押圧部は、前記第1方向および前記第2方向に対して傾斜する傾斜面からなる、請求項1に記載の固定具。
【請求項3】
前記収容空間を形成する、前記第1孔側の天面と、前記第1および第2係合部材との間には、滑り摩擦を低減するための板部材が挿入されている、請求項1または2に記載の固定具。
【請求項4】
前記固定具本体の下部には、外部から前記収容空間に通じるエアーブロー用の通孔が設けられている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の固定具。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の固定具と、前記連結軸部材とからなり、
前記連結軸部材は、前記被固定物とは別体であって、その被固定物に着脱可能に取り付けられる、固定装置。
【請求項1】
被固定物を、その被固定物に設けられた連結軸部材を介して固定するための、固定具であって、
固定具本体と、操作軸部材と、第1係合部材と、第2係合部材とを備え、
前記固定具本体は、
前記第1および第2係合部材を収容する収容空間と、
外部と前記収容空間とを連通するとともに前記連結軸部材が、第1方向を向いてその先端から挿入される、第1孔と、
外部と前記収容空間とを連通するとともに前記操作軸部材が、前記第1方向に直交する第2方向を向いて通る、第2孔とを有し、
前記操作軸部材は、前記収容空間内に位置する、第1雄ねじ部およびその第1雄ねじ部とは逆ねじとなる第2雄ねじ部を有するとともに、前記固定具本体から露出してこの操作軸部材をその軸心回りに回動するための回動操作部を有し、
前記第1係合部材は、前記第1雄ねじ部に螺合する第1雌ねじ部を有し、前記第2係合部材は、前記第2雄ねじ部に螺合する第2雌ねじ部を有して、それら第1係合部材と第2係合部材とは、前記収容空間内にて、前記第1孔に挿入される前記連結軸部材の先端部分を両側から挟む位置に配置され、前記操作軸部材の回動操作によって互いに近接あるいは離間し、かつ、
前記第1係合部材および第2係合部材には、それら第1係合部材と第2係合部材とが互いに近接することで、前記連結軸部材の先端部分を両側から押圧して、その連結軸部材を前記第1方向の一方側を向く引込方向に引き込む押圧部が設けられている、固定具。
【請求項2】
前記押圧部は、前記第1方向および前記第2方向に対して傾斜する傾斜面からなる、請求項1に記載の固定具。
【請求項3】
前記収容空間を形成する、前記第1孔側の天面と、前記第1および第2係合部材との間には、滑り摩擦を低減するための板部材が挿入されている、請求項1または2に記載の固定具。
【請求項4】
前記固定具本体の下部には、外部から前記収容空間に通じるエアーブロー用の通孔が設けられている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の固定具。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の固定具と、前記連結軸部材とからなり、
前記連結軸部材は、前記被固定物とは別体であって、その被固定物に着脱可能に取り付けられる、固定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−214252(P2009−214252A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−62091(P2008−62091)
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(591133446)株式会社イマオコーポレーション (12)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(591133446)株式会社イマオコーポレーション (12)
【Fターム(参考)】
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