説明

固定具

【課題】裏側に手を廻すことなく、一側から操作できるとともに、安全性を向上できる固定具を提供する。
【解決手段】被固定部材と固定部材とにそれぞれ設けられた固定孔へ一部が挿通され前記被固定部材を前記固定部材に固定する固定具であって、前記固定孔へ一部が挿通される脚部を有するグロメットと、前記グロメット内に移動自在に挿通され、前記脚部に設けられ脚片を拡開状態に保持可能なピン部材と、前記グロメットに回動可能に軸支されるとともに前記ピン部材を前記グロメット内で移動させる押圧片を有した操作部材とを備え、前記操作部材を起立状態から倒した状態に移行した際に前記ピン部材が前記グロメット内で移動し、前記脚片を拡開状態に保持するので、一側から固定、解除ができることで作業性を向上するとともに、解除動作を2段階にして安全性を向上できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、被固定部材を固定部材に固定することのできる固定具、特にボルト・ナットに代わって強固に固定することのできる固定具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車のリアランプを被固定部材としてボディパネル(車体パネル板)に固定する場合、例えば、特許文献1では、ボルトの代わりに固定用の樹脂クリップを使用して取付け、取り外しをワンタッチ操作で行えるようにした構造が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−108781号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示された従来のランプ台の取付構造では、部品点数が多い上に、操作性に問題が存在した。
また、裏側に手が廻らない場合には取付け作業が困難であるとともに、ロック状態を解除することも困難であると云う欠点が存在した。
【0005】
この発明は、上記したような不都合を解消する為になされたもので、被固定部材と固定部材とにそれぞれ設けられた固定孔へ一部が挿通され前記被固定部材を前記固定部材に固定する固定具であって、固定孔へ一部が挿通される脚部を有するグロメットと、グロメット内に移動自在に挿通され、脚部に設けられ脚片を拡開状態に保持可能なピン部材と、グロメットに回動可能に軸支されるとともにピン部材をグロメット内で移動させる押圧片を有した操作部材とを備えたので、操作部材を起立状態から倒すとピン部材が脚部内に挿入されて脚片を拡開状態に保持し、固定孔から抜けなくなり、一側(ボディパネル側)からの固定、解除ができ、作業性を向上することのできる固定具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、以下のような内容である。
(1)被固定部材と固定部材とにそれぞれ設けられた固定孔へ一部が挿通され前記被固定部材を前記固定部材に固定する固定具であって、前記固定孔へ一部が挿通される脚部を有するグロメットと、前記グロメット内に移動自在に挿通され、前記脚部に設けられ脚片を拡開状態に保持可能なピン部材と、前記グロメットに回動可能に軸支されるとともに前記ピン部材を前記グロメット内で移動させる押圧片を有した操作部材とを備え、前記操作部材を起立状態から倒した状態に移行した際に前記ピン部材が前記グロメット内で移動し、前記脚片を拡開状態に保持することを特徴とする。
(2)(1)に記載の固定具において、前記操作部材は、前記グロメットから左右に立設された支持軸に回動可能に軸支されるための一対の係合孔と、前記係合孔の外縁に形成され、前記操作部材を倒した際に被固定部材若しくは固定部材と当接する一対のカム部と、前記カム部に隣接するとともに、グロメット側に対向配置されたガイド部とを備えたことを特徴とする。
(3)(1)または(2)に記載の固定具において、前記操作部材は、前記押圧片と前記グロメット内に移動自在に挿通されピン部材の頂部が当接することにより、起立状態を維持可能としたことを特徴とする。
(4)(1)から(3)に記載の固定具において、前記操作部材に形成された係合孔の内径は、前記グロメットの支持軸径よりも大きく、前記操作部材を起立した状態における支持軸から被固定部材に接するカム部外周までの距離と、前記操作部材を倒す途中における支持軸から被固定部材に接するカム部外周までの距離と、前記操作部材を倒した状態における支持軸から被固定部材に接するカム部外周までの距離とが異なることを特徴とする。
(5)(1)から(4)に記載の固定具において、前記カム部に隣接形成されたガイド部は、前記係合孔の中心から半径方向にカム部より長く形成されており、操作部材を倒した際に被固定部材に形成された固定孔内に挿嵌されることを特徴とする。
(6)(1)から(5)に記載の固定具において、前記操作部材は、倒した際に前記グロメット頂部と嵌合する嵌合溝を有することを特徴とする。
(7)(1)から(6)に記載の固定具において、前記グロメットは、外周の一部に被固定部材に形成された位置決め凹部と嵌合する位置決め突起を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、被固定部材と固定部材とにそれぞれ設けられた固定孔へ一部が挿通され前記被固定部材を前記固定部材に固定する固定具であって、前記固定孔へ一部が挿通される脚部を有するグロメットと、前記グロメット内に移動自在に挿通され、前記脚部に設けられ脚片を拡開状態に保持可能なピン部材と、前記グロメットに回動可能に軸支されるとともに前記ピン部材を前記グロメット内で移動させる押圧片を有した操作部材とを備え、前記操作部材を起立状態から倒した状態に移行した際に前記ピン部材が前記グロメット内で移動し、前記脚片を拡開状態に保持するので、一側面(ボディ側)から締結、解除作業が可能である。したがって、作業性を向上することができる。
そして、前記操作部材は、前記グロメットから左右に立設された支持軸に回動可能に軸支されるための一対の係合孔と、前記係合孔の外縁に形成され、前記操作部材を倒した際に被固定部材若しくは固定部材と当接する一対のカム部と、前記カム部に隣接するとともに、グロメット側に対向配置されたガイド部とを備えたので、操作部材の偏りや変形を抑制することができる。
また、前記操作部材は、前記押圧片と前記グロメット内に移動自在に挿通されピン部材の頂部が当接することにより、起立状態を維持可能としたので、組み付け時に操作部材の自立性を確保することができる。したがって、作業性を向上できる。
さらに、前記操作部材に形成された係合孔の内径は、前記グロメットの支持軸径よりも大きく、前記操作部材を起立した状態における支持軸から被固定部材に接するカム部外周までの距離と、前記操作部材を倒す途中における支持軸から被固定部材に接するカム部外周までの距離と、前記操作部材を倒した状態における支持軸から被固定部材に接するカム部外周までの距離とが異なるので、操作部材の操作性が向上するとともに、締結状態の保持、解除操作が可能となる。
また、前記カム部に隣接形成されたガイド部は、前記係合孔の中心から半径方向にカム部より長く形成されており、操作部材を倒した際に被固定部材に形成された固定孔内に挿嵌されるので、操作部材の偏りや変形を抑制することができる。
また、前記操作部材は、倒した際に前記グロメット頂部と嵌合する嵌合溝を有するので、強固なセンタリング機能を発揮するとともに、操作部材の戻り防止機能を有する。
また、前記グロメットは、外周の一部に被固定部材に形成された位置決め凹部と嵌合する位置決め突起を有するので、被固定部材の取付け方向を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態を示す固定具の正面図である。
【図2】図2は、同固定具の側面図である。
【図3】図3は、図1のA−A線断面図である。
【図4】図4は、図2のB−B線断面図である。
【図5】図5は、同固定具の使用状態を示す側面図である。
【図6】図6は、図5のC−C線断面図及び被固定部材と固定部材の説明図である。
【図7】図7は、同固定具に於ける操作部材を起立させた状態を示す説明図である。
【図8】図8は、同固定具に於ける操作部材を途中まで倒した状態を示す説明図である。
【図9】図9は、同固定具の使用状態で操作部材が起立した状態を示す側面図である。
【図10】図10は、同固定具の使用状態で操作部材を途中まで倒した状態を示す側面図である。
【図11】図11は、同固定具の使用状態で操作部材を倒して被固定部材と固定部材を固定した状態を示す側面図である。
【図12】図12は、同固定具で自動車のハイマウントランプを取付ける状態を示す説明図である。
【図13】図13は、同固定具で自動車のハイマウントランプを取付ける状態を示す説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、被固定部材と固定部材とにそれぞれ設けられた固定孔へ一部が挿通され前記被固定部材を前記固定部材に固定する固定具であって、固定孔へ一部が挿通される脚部を有するグロメットと、グロメット内に移動自在に挿通され、脚部に設けられ脚片を拡開状態に保持可能なピン部材と、グロメットに回動可能に軸支されるとともにピン部材をグロメット内で移動させる押圧片を有した操作部材とを備えたので、操作部材を起立状態から倒すとピン部材が脚部内に挿入されて脚片を拡開状態に保持し、固定孔から抜けなくなり、裏側に手を廻すことなくボディパネル側からの固定でき、作業性を向上できる。また、操作部材を起立させた後、ピン部材を引き上げることで解除でき、繰り返し使用が可能となるとともに、解除動作が2段階となり安全性を向上させることのできる固定具を提供するものである。
【実施例1】
【0010】
以下、一実施の形態を示す図面に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態を示す固定具の正面図、図2は本発明の固定具の側面図、図3は図1のA−A線断面図、図4は図2のB−B線断面図、図5は、本発明の固定具の使用状態を示す側面図、図6は、図5のC−C線断面図及び被固定部材と固定部材の説明図、図7は、同固定具に於ける操作部材を起立させた状態を示す説明図、図8は、同固定具に於ける操作部材を途中まで倒した状態を示す説明図である。ここで固定具10は、被固定部材Pと固定部材Sとにそれぞれ設けられた固定孔11、12へ一部が挿通され前記被固定部材Pを前記固定部材Sに固定するものであって、前記固定孔11、12へ一部が挿通される脚部13を有するグロメット14と、前記グロメット内に移動自在に挿通され、前記脚部13に設けられ脚片13aを拡開状態に保持可能なピン部材15と、前記グロメット14に回動可能に軸支されるとともに前記ピン部材15を前記グロメット内で移動させる押圧片16を有した操作部材17とを備えている。
【0011】
グロメット14は、略角筒状をしており、上端が開口するとともに、左右に支持軸18、18が立設されている。また、上端から所定の位置まで、ピン部材15を案内するための一対の案内溝19、20が形成されている。更に、グロメット14は、外周の一部に被固定部材Pに形成された位置決め凹部11aと嵌合する位置決め突起21を有している。グロメット14の脚部13には、二方向に脚片13aが弾性変形可能に形成されている。
【0012】
ピン部材15は、前記グロメット14の角筒内を移動可能な角断面を有するとともに、頂部に操作部材17に形成された押圧片16の先端を両側から支承するための小突起22、22が形成されており、操作部材17の起立状態を維持することができる。また、ピン部材15には、規制突起23、24が側方に突設されており、前記グロメット14に形成された案内溝19、20内を移動することによりピン部材15の下降寸法を規制している。更に、図4、図6に示すようにピン部材15の下端部15aは、断面が紡錘形に形成されるとともに、脚片13aと当接する部位の先端近傍のアンダーカット部15bが薄く、上に向かうに従って徐々に厚く形成されている。したがって、グロメット14内のピン部材15を押し下げると、脚部13の脚片13aが外方に膨出する。
【0013】
操作部材17は、支持軸18に回動可能に軸支されるための一対の係合孔25と、係合孔25の外縁に形成され、操作部材17を倒した際に被固定部材P若しくは固定部材Sと当接する一対のカム部26と、前記カム部26に隣接するとともに対向配置された略円板状のガイド部27とを備えている。また、本体では、係合孔25は、グロメット14の支持軸径より大きく形成されている。したがって、この径の差によって操作部材17の起立の保持およびグロメット14を引き上げる軸方向の力の保持等が可能となる。更に、操作部材17は、倒した際にグロメット頂部と嵌合する嵌合溝17aを押圧片16の左右に有している。また、押圧片16は、操作部材17の中央に形成されており、操作部材17の起立時にグロメット内に挿通されピン部材15を上昇させ、その頂部が当接することにより起立状態を維持できる。また、操作部材17を回動させた場合には、ピン部材15をグロメット内で下降移動させ、脚片13aを膨出させる。
【0014】
カム部26の外周形状は、操作部材17が起立状態を維持して被固定部材Pと当接する平坦部26aと操作部材17が回動の途中で被固定部材Pと当接する突起部26bと、操作部材17がロック状態で被固定部材Pと当接する円弧部26cから構成されている。したがって、操作部材17は、被固定部材Pと平坦部26aで当接することで起立状態を維持し易くなる。また、ロック状態では、突起部26bを乗り越えた後に、円弧部26cで被固定部材Pと当接するので、元に戻り難い。
【0015】
また、図6に示すように被固定部材Pに形成された固定孔12は、脚部13の挿通可能な形状、例えば、長方形をしている。また、固定部材Sに形成された固定孔11は、操作部材17の係合孔25の外縁に形成されたガイド部27が嵌合されるが、ガイド部27に隣接形成されたカム部26が挿入されない寸法である。つまり、カム部26とガイド部27は、フランジ付きのレールのように操作部材17の左右に配置されており、操作部材17の偏りや変形を自動的に修正する作用を発揮する。
【0016】
次に、以上の様に構成された固定具10の操作手順について、図9〜図11にしたがって説明する。先ず、図1、9に示すようにピン部材15が上に上昇し、頂部の小突起22が起立状態の操作部材17の押圧片16を両側から保持している固定具10の脚部13を被固定部材P及び固定部材Sに形成された固定孔11、12に挿通する。また、位置決め突起21は、固定孔11の位置決め凹部11aに嵌合するようにする。この時、カム部26の平坦部26aが被固定部材Pと当接しており、支持軸18の軸芯から被固定部材表面までの距離はXであり、ガイド部27は固定孔11の縁部に挿入されている。
【0017】
次に、図10に示すように操作部材17を途中まで回動すると、カム部26の突起部26bが被固定部材と当接し、支持軸18の軸芯から被固定部材表面までの距離はYとなる。距離Y>Xである。また、押圧片16は、ピン部材15の頭部を押し下げてゆく。ピン部材15が下降すると、脚片13aが徐々に膨出する。
【0018】
操作部材17を更に回動して略水平になるまで倒すと、図11に示すようにカム部は、突起部26bを乗り越えて、円弧部26cで被固定部材Pと当接する。この時、グロメット14は上方向に引き上げられるとともに、ピン部材15が下降して脚片13aを外周方向へ膨出させる。また、支持軸18の軸芯から被固定部材表面までの距離はZとなり、距離Y>Zである。脚片13aが外周方向へ膨出することにより、脚部13は固定孔12から抜けることなく、被固定部材pに固定部材Sを固定することができる。更に、操作部材17を倒した際にグロメット頂部と嵌合溝17aが嵌合するので、より強固にグロメット14と操作部材17のセンタリング作用を促進することができる。また、このように操作部材17を回動するのみで、固定できるので、裏面に手を廻す必要もないので作業性を向上することができる。また、部品点数の削減を図ることができる。更に、係合孔25は、グロメット14の支持軸径より大きく形成されているので、操作部材17を倒立させた場合、係合孔25の位置をオフセットさせることができ、成型時の支持軸18と係合孔25のガタ付きを抑制することができる。
【0019】
また、固定を解除する場合は、ピン部材15を押し込んでいた操作部材17を起立させるとともに、ピン部材15を引き上げると云う、2段階動作によって可能である。ピン部材15の引き上げは、規制突起24或いは規制突起23をドライバー等の先端で引き上げることにより可能である。また、ロック解除動作も裏面に手を廻すことなく、一側面から操作できる。
このようにロック解除動作が2段階であることにより、安全性が向上するとともに、固定具10の繰り返し利用ができる。
【0020】
このように構成された固定具10を使用してハイマウントブレーキランプ28を車のボディパネル29に取付ける例を図12、13に示す。先ず、ボディパネル29にハイマウントブレーキランプ28を取付けるとともに固定具10を固定孔に挿入して仮締結する。仮締結後、固定具10の操作部材17を倒すことによりワンタッチで固定することができる。したがって、取付け作業の効率化が図れる。また、ハイマウントブレーキランプ28を取り外す場合には、操作部材17を引き起こすとともに、ドライバー等でピン部材15を引き上げることで、容易に取り外すことができる。
【0021】
なお、以上の実施の形態では、押圧片16がピン部材15の頭部を押し下げてゆくと脚片13aが徐々に膨出する構成としたが、脚片が予め膨出しており、ピン部材が脚片の後退を許可或いは阻止する構成としてもよい。また、本発明は上述の実施例に限定されることなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の設計変更が可能である。
【符号の説明】
【0022】
P 被固定部材
S 固定部材
10 固定具
11 固定孔
11a 位置決め凹部
12 固定孔
13 脚部
13a 脚片
14 グロメット
15 ピン部材
15a 下端部
15b アンダーカット部
16 押圧片
17 操作部材
17a 嵌合溝
18 支持軸
19 案内溝
20 案内溝
21 位置決め突起
22 小突起
23 規制突起
24 規制突起
25 係合孔
26 カム部
26a 平坦部
26b 突起部
26c 円弧部
27 ガイド部
28 ハイマウントブレーキランプ
29 ボディパネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被固定部材と固定部材とにそれぞれ設けられた固定孔へ一部が挿通され前記被固定部材を前記固定部材に固定する固定具であって、
前記固定孔へ一部が挿通される脚部を有するグロメットと、
前記グロメット内に移動自在に挿通され、前記脚部に設けられ脚片を拡開状態に保持可能なピン部材と、
前記グロメットに回動可能に軸支されるとともに前記ピン部材を前記グロメット内で移動させる押圧片を有した操作部材とを備え、
前記操作部材を起立状態から倒した状態に移行した際に前記ピン部材が前記グロメット内で移動し、前記脚片を拡開状態に保持することを特徴とする固定具。
【請求項2】
前記操作部材は、前記グロメットから左右に立設された支持軸に回動可能に軸支されるための一対の係合孔と、前記係合孔の外縁に形成され、前記操作部材を倒した際に被固定部材若しくは固定部材と当接する一対のカム部と、前記カム部に隣接するとともに、グロメット側に対向配置されたガイド部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の固定具。
【請求項3】
前記操作部材は、前記押圧片と前記グロメット内に移動自在に挿通されピン部材の頂部が当接することにより、起立状態を維持可能としたことを特徴とする請求項1または2に記載の固定具。
【請求項4】
前記操作部材に形成された係合孔の内径は、前記グロメットの支持軸径よりも大きく、前記操作部材を起立した状態における支持軸から被固定部材に接するカム部外周までの距離と、前記操作部材を倒す途中における支持軸から被固定部材に接するカム部外周までの距離と、前記操作部材を倒した状態における支持軸から被固定部材に接するカム部外周までの距離とが異なることを特徴とする請求項1〜3の何れか1に記載の固定具。
【請求項5】
前記カム部に隣接形成されたガイド部は、前記係合孔の中心から半径方向にカム部より長く形成されており、操作部材を倒した際に被固定部材に形成された固定孔内に挿嵌されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1に記載の固定具。
【請求項6】
前記操作部材は、倒した際に前記グロメット頂部と嵌合する嵌合溝を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1に記載の固定具。
【請求項7】
前記グロメットは、外周の一部に被固定部材に形成された位置決め凹部と嵌合する位置決め突起を有することを特徴とする請求項1〜6の何れか1に記載の固定具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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