説明

固液混合物処理のための方法及び装置

本発明は,水と炭素含有成分を含む固液混合物から,材料,又は燃料,腐植土,メイラード反応生成物又はメイラード様の反応の生成物の製造装置及び製造方法に関するものである。ここでは,固液混合物は100℃以上の温度で,5バール以上の圧力で処理される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は,水と炭素含有成分を含む固液混合物から,材料,又は燃料,腐植土,メイラード反応生成物又はメイラード様の反応の生成物の製造装置及び製造方法に関するものである。ここでは,固液混合物は100℃以上の温度で,5バール以上の圧力で処理される。
【0002】
1913年に,フリードリッヒ・ベルギウスは初めて,反応器内の空気を排除し,触媒を使用することなく約245から340℃の間の温度で,木材やセルロースから石炭を生産することを発明している。このことは彼のポストドクター論文の「化学プロセス中の高い圧力の使用と関対の開発プロセスの再生産」の中に記載されている。元素は分析で測定された炭素含有物は通常70%以上の炭素を含んでいる。このプロセスでベルギウスによって行われたセルロースの発熱反応の計算は,2006年7月にマックスプランク研究所マルクス アントニエッティ教授によって確認された。彼は熱炭化方法という名前で,実験室規模で公開する方法を導入した。
【0003】
この方法では,10バールで180℃の実験室のオートクレーブで,半日以内に,バイオマスはカーボンのような材料や予備製品及び水に変換される。一貫性のある燃焼の生産を通して,エネルギー回収のために湿気の多いバイオマスの使用をすることは,長年の目標であった。しかし。効率性がないために,その使用は制限されている。化石エネルギー担体の燃焼による二酸化炭素の排出は,基本的には,機構変動の原因であると見られている。
【0004】
例えば,ドイツ特許197235号公報には,生物から発生する残渣を処理する装置が記載されており,それには,食品廃棄物等の加温加圧の加水分解プロセスや熱圧力加水分解がなされる円形状の反応器が記載されている。この反応きは,加熱可能な外表面を有するループ型反応器の形をしている。フローは,懸濁液の混合を確保するためのポンプによって作りだされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】ドイツ特許197235号公報
【発明の概要】
【0006】
本発明は,燃料,腐植土,炭素含有物質だけでなく,メイラード又はメイラードのような反応生成物を固液混合物から経済的かつ効率的に,特に工業的規模で製造する方法及び装置に係るものである。本発明は,独立請求項の発明に従って構成される。従属請求項から,発明の結果の有利な点を示す。
【0007】
本発明は,水の固液混合物及び炭素含有成分から加水分解物及び/又は材料や燃料,腐植物,メイラード又はメイラードのような反応生成物の生産,処理する方法を含む。ここでは,固液混合物は100℃以上の温度で,5バール以上の圧力で少なくとも1時間処理される。本発明によれば,第1の供給ストランドを介して,反応器に供給されポンプ輸送できない供給材料と,ポンプ輸送可能で加熱された供給材料は少なくとも一つの反応器に同時に又は順次に入れられる。
【0008】
本発明の有利な実施形態では,ポンプ輸送できない固形分含有率が25から97%の供給材料は,第1の供給ストランドを介して反応器に搬送される。これと平行して,又は,別々にポンプ輸送可能な固形分3から50%の加熱供給材料は第2の供給ストランドを介して搬送される。ポンプ輸送可能な供給材料とポンプ輸送されない供給材料に量の比率は好ましくは1:20から10:1である。
【0009】
本発明のさらなる実施形態では,第1の供給ストランドから供給されるポンプ輸送されない供給材料は,水の蒸気圧以上の圧力下で反応器に搬送される。第1の供給ストランドから供給されるポンプ輸送されない供給材料は,水の蒸気圧以上の圧力下で供給されr,ポンプ輸送されない供給原料を搬送する搬送装置は,好ましくはインジェクター,ダブルスキュリューエクストルーダー,エッセントリックスパイラルポンプ,ピストンポンプ,スパイラルディスプレイメントポンプである。これらは各々,コンプレッサースクリュー又は,ダブルスクリューコンプレッサーの有無に関係なく,装置に設置される。
【0010】
本発明の有利な実施形態では,第1の供給ストランドから供給されるポンプ輸送されない供給材料は,水の蒸気圧以上の圧力下で反応器に搬送され,さらに,第2の供給ストランドから供給材料がポンプ輸送によって供給される。供給される処理量と供給されたストックの量の比率は好ましくは,1:20から10:1,又は1:5から1:1である。本発明によれば,さらなる供給ストランドを用いることもできる。
【0011】
本発明の方法は,通常使用されるような,保存容器,粉砕装置,混合容器,投与装置,恒温装置,搬送装置,工程水容器,配管,熱交換機や反応器などのさらなる装置を含む。
【0012】
本発明のさらなる有利な実施形態には,第2の供給ストランドで固液混合物を搬送するためのポンプがあり,それは,固形分が少なくとも5から10%又は10から25%のものを搬送するように設計されている。第2の供給ストランドで固液混合物を搬送するためのポンプは,例えば,エッセントリックスパイラルポンプ,スパイラルディスプレイスメントポンプ又はピストンポンプである。
【0013】
本発明はまた,炭素含有成分の加水分解物を反応器に供給するため,及び/又は材料や燃料の生産,腐植土,水と炭素含有成分の固液混合物から得られたメイラード反応生成物の生産をするための手段も含む。ここでは,固液混合物は100℃以上の温度で,5バール以上の圧力で処理される。本発明によれば,固液混合物は,加熱のために,熱交換機に流れる,ここでは,横基準面に対する配管の軸の角度は,10度よりも大きい。固液混合物の粘度は,例えば,供給装置を通るときは減少し,例えば,プロセスの最後の供給材料の粘度の4分の3程度となる。
【0014】
本発明の有利な実施形態では,加熱のために熱交換器を通って流れる固液混合物は,垂直配管の少なくとも60%を通って搬送されている。固液混合物は例えば,3から35%又は35から60%n固形物含有量を持ち,及び/又は好ましくは,ポンプによって熱交換器に搬送される。固液混合物の搬送のためのポンプ及び/又は逆圧ポンプ,エッセントリックスパイラルポンプ,スパイラルディスプレイスメントポンプ,ピストンは,少なくとも5から10%又は10から25%の固形分を搬送できるように設計されている。
【0015】
本発明は,さらに,100℃以上の温度で5バール以上の圧力で,水と炭素含有成分の固液混合物を処理するための装置を含み,これらは,反応器と供給装置を含む。供給装置は,固形分が少なくとも10から15質量%の固液混合物の搬送のためのポンプや熱交換器を含んでおり,ここでは,横基準面に対する配管の軸の角度は,10度よりも大きい。
【0016】
本発明はさらに,別の方法として,100℃以上の温度で5バール以上の圧力で,水と炭素含有成分の固液混合物を処理するために装置を含み,これらは,反応器と加水分解装置を含む。加水分解装置は,固形分が少なくとも10から15質量%の固液混合物の搬送のためのポンプや熱交換器を含んでおり,ここでは,横基準面に対する配管の軸の角度は,10度よりも大きい。加水分解装置は,例えば,逆圧ポンプを含むことができる。
【0017】
本発明によれば,これらの装置の有利な実施形態では,ポンプはエッセントリックスパイラルポンプ又はピストンポンプである。ポンプは好ましくは,10から130バールの圧力に設計されている。
【0018】
本発明のさらなる有利な実施形態では,垂直配管の少なくとも60%からなる熱交換器が提供されている。熱交換器は,さらに,実際には,リグノセルロース及び/又はデンプン含有材料といった固形分が3から50%の固液混合物を通せるように設計されている。熱交換器は好ましくは,60から300℃の温度に設計されており,少なくとも熱交換器の一つのモジュールは200から300℃,及び/又は10から120バールの圧力に,少なくとも熱交換器のさらに一つのモジュールは,60から120バールに設計されている。本発明の有利な実施形態は,熱交換器又は少なくとも1つのモジュール,又はユニットは250℃以上の温度に設計されている。
【0019】
本発明による装置のさらなる有利な実施形態では,熱や腐植土耐性,及び撥水材で構成される熱交換器の媒体接触配管を含む。例えば,被覆金属,貴金属,セラミック材料やエナメルがあげられる。熱交換器の媒体接触配管は,好ましくは,腐植土耐性のある金属及び/又はステンレススチールからなるものが好ましい。ステンレススチールには,例えば,オーステナイトスチール,グループ6,7及び8のクロム及びモリブデンを含んだスチール,二重のスチール,又は銅ニッケル合金,高モリブデン含有ニッケル合金又はチタンがある。
【0020】
本発明による装置のさらなる有利な実施形態では,熱交換器は,焼戻し知るテム,二重管式熱交換器,配管束,又はプレート型反応器,又はこれらの組み合わせをもつ熱交換器を含む。熱交換器は,好ましくは,複数の同様のユニット及び/又はユニットからなり,ここでは,熱交換器の同様のユニットは,互いに空間的に近隣に配置されている。
【0021】
本発明による装置のさらなる有利な実施形態では,管型反応器の焼戻しシステムは,二重壁からなり,ここでは,管型反応器の二重壁の中間のスペースは,熱エネルギーキャリア媒体によって貫流する。熱エネルギーキャリア媒体は,好ましくは,熱媒油,水蒸気又は工程水である。ここでは,熱交換器を流れる熱エネルギーキャリア媒体の目標温度は,好ましくは,60から350℃の間である。熱交換器は好ましくは,異なるモジュール,ユニット又はセクションからなる。
【0022】
本発明は100℃以上の温度で5バール以上の圧力で,水と炭素含有成分の固液混合物を処理するための装置を含み,これらは,反応器と供給装置,及び/又は加水分解装置を含む。供給装置及び/又は加水分解装置は,固形分が少なくとも10から15%の固液混合物を搬送するためのポンプ,及び/又は熱交換器を含み,ここでは,横基準面に対する配管の軸の角度は,10度よりも大きい。
【0023】
本発明による装置の有利な実施形態では,加水分解装置は逆圧ポンプを含む。本発明のさらなる有利な実施形態では,固液混合物を搬送するためのポンプ及び/又は逆圧ポンプを含み,これらは,エッセントリックスパイラルポンプ,スパイラルディスプレイスメントポンプ又はピストンポンプである。
【0024】
本発明のさらなる有利な実施形態では,ポンプ及び/又は逆圧ポンプが含まれ,これらは,少なくとも,10から30バールの圧力に設計されている。固液混合物が通過する熱交換器は,少なくとも,垂直配管の60%からなり,及び/又は3から50%の固形分のものを通過させるように設計されている。ここでは,固形分は,基本的にはリグノセルロース及び/又はデンプン含有材料を含むバイオマスで構成される。
【0025】
本発明のさらなる有利な実施形態では,熱交換機が,60から300℃,少なくとも一つのモジュール又はユニットは200から300℃に設計されている。熱交換器又は熱交換器の少なくとも一つのモジュール又はユニットは好ましくは10から120バールの圧力になるように設計されており,有利な実施形態では,60から120バール,及び/又は250℃以上の温度になるように設計されている。
【0026】
本発明の有利な実施形態では,熱交換器の媒体接触配管は熱及び腐植土耐性及び撥水金属を含んでいる。これらには,例えば,被覆金属,さらなる実施形態では,貴金属,セラミック材料やエナメルがあげられる。熱交換器の媒体接触配管は好ましくは,ステンレススチールのような腐植土耐性金属からなる。ステンレススチールには,例えば,オーステナイトスチール,グループ6,7及び8のクロム及びモリブデンを含んだスチール,二重のスチール,又は銅ニッケル合金,高モリブデン含有ニッケル合金又はチタンがある。
【0027】
本発明のさらなる有利な実施形態では,熱交換器は,焼戻しシステム,二重管式熱交換器,配管束,又はプレート型反応器,又はこれらの組み合わせをもつ熱交換器を含む。
【0028】
熱交換器は,好ましくは,複数の同様のユニット及び/又はユニットからなり,ここでは,熱交換器の同様のユニットは,好ましくは一連に連結されており,及び/又は,互いに空間的に近隣に配置されている。
【0029】
本発明のさらなる有利な実施形態では,管型反応器の焼戻しシステムは,二重壁からなり,ここでは,管型反応器の二重壁の中間のスペースは,熱エネルギーキャリア媒体によって貫流する。熱エネルギーキャリア媒体は,好ましくは,熱媒湯,水蒸気又は工程水である。ここでは,熱交換器は,異なる熱エネルギーキャリア媒体,及び/又は60から350℃の熱エネルギーキャリア媒体とすることができる。
【0030】
本発明のさらなる有利な実施形態では,熱交換機が,熱キャリア媒体の目標温度が60から350℃となるに設計されている。熱交換器はまた,別のモジュール,ユニット,セクションで構成することもできる。
【0031】
本発明はさらに,熱交換器を介して少なくとも反応時間の10分の6の時間の間,第1の反応器に連続的に供給原料が供給される。反応混合物はバッチ式で反応器から次の反応器へ搬送される。ここでは,反応生成物は,最後の反応器から反応時間の10分の6の時間の間,連速的に排出される。本発明の方法の実質的ステップは,このように,連続的に行われ,ここでは,供給材料は反応サイクルを介して供給され,また,熱交換器を介してプロセスに入る材料の通過に必要な時間は少なくとも反応サイクルの10分の6となる。
【0032】
本発明の有利な実施形態では,1バッチは少なくとも10から最大で25質量%,又は各々の前の反応器の含有量の少なくとも25質量%である。バッチは,好ましくは,反応時間の少なくとも100分の1の間に,混合物が逆流するのを防ぐために閉じられた反応器である。ここでは反応器は,少なくとも第1の反応器の後ろの領域に流れるように配置されている。閉じられた反応器は,圧力バルブやブロックフラップのような部品を閉めることで制御できる。
【0033】
本発明のさらなる有利な実施形態では,バッチの60%以上の体積の材料は,反応器に滞在時間中に供給される。好ましくは,同様の長さの反応時間が残っているバッチの少なくとも2つの反応器は,次の反応器に連結される。連結されたバッチの残りの反応時間は,連結されたバッチの残りの反応時間の最も長いものの50%以上は互いに逸脱しないものである。
【0034】
本発明のさらなる有利な実施形態では,最後の反応器はさらに熱交換器を含むものである。さらなる熱交換器は,好ましくは,反応時間の少なくとも10分の6の間に,反応混合物を冷却するために供給材料が通過するものである。本発明によれば,少なくとも一つの熱交換器は,焼戻しシステム,二重管式熱交換器,配管束,又はプレート型反応器,又はこれらの組み合わせをもつ配管反応とすることができる。
【0035】
本発明の有利な実施形態では,反応時間の少なくとも10分の6の間に,供給材料を加熱するために供給材料を熱交換器に通すことができる。本発明の更なる有利な実施形態では,反応混合物は反応器から次の反応器へ搬送される間に熱交換器を通るようになっている。反応混合物は好ましくは,蒸気の揮発成分が除去のために熱交換器を通して搬送される。ここでは,反応混合物は,好ましくは,蒸気の揮発成分が除去のために反応時間の少なくとも10分の6の間,反応することによって熱交換器を流れる。
【0036】
本発明のさらなる有利な実施形態では,熱交換器はいくつかの似たユニットを含み,モジュールの構成を有する。ここでは,熱交換器の似たユニットは一連の流れで連結ができる。モジュールユニットは好ましくは,互いにスパイラル状に近接している。配管反応の焼戻しシステムは好ましくは,二重壁からなり,ここでは,配管反応の二重壁の中間部のスペースを通って,熱エネルギーキャリア媒体は流れる。熱エネルギーキャリア媒体は,好ましくは,熱媒油,水蒸気又は工程水である。ここでは,異なる熱エネルギーキャリア媒体が連結している。熱交換器を流れる熱エネルギーキャリア媒体の目標温度は,好ましくは,60から350℃の間である。
【0037】
本発明のさらなる有利な実施形態では,熱交換器は,異なるモジュール,ユニット,セクションを含む。熱交換器の第1セクション又はモジュールの温度は,例えば,60から100℃又は80から120℃である。第2セクション又はモジュールの温度は100から140℃又は,120℃から160℃である。第3セクション又はモジュールの温度は140から180℃又は,160℃から200℃である。第4セクション又はモジュールの温度は180から220℃又は,200から240℃,又は240から350℃である。熱交換器のユニット,モジュール,セクション一連の流れで連結される。一連の流れは,モジュールの温度が最も高くピークの温度である220から260℃に達した後に,固液混合物の温度が再び低い注入口や排気口の温度となるようにする。
【0038】
本発明のさらなる実施形態では,熱交換器はホールディングパスを備える。ここでは,温度は例えば80℃±2℃のレベルで保持される。本発明の好ましい実施形態は,反応混合物は,混合又は回転させるために熱交換器を通した後に,攪拌機と混合システムを備えた少なくとも一つの反応器,又は,高さが直径の少なくとも2倍である反応器に搬送される。
【0039】
本発明のさらなる実施形態では,供給材料,水又は触媒からなる構成物を含む。
【0040】
反応器の1バッチの滞留時間中,構成物,反応生成物,工程水,又は触媒は,好ましくは,引き出さる。ここでは,これらの構成物,反応生成物,工程水,又は触媒が引き出される時間は,少なくとも好ましくは引き出すための時間の100分の1である。反応器のバッチの引き出す時間の間,構成物,反応生成物,工程水,又は触媒は少なくとも引き出す時間の100分の1の時間の間で,供給もされる。供給された工程水は処理され,ここでは,工程水の処理は少なくとも,固液混合物の分離したもの,又は他の再処理された水を含む。
【0041】
本発明のさらなる有利な実施形態では,酸素の閉じ込めた環境下で行う方法を含んでいる。水と炭素含有成分からなる固液混合物の処理は,好ましくは加水分解である。課題は,さらに,材料,又は燃料,腐植土土,メイラード反応生成物又は同様の反応の生成物の製造方法の装置によっても解決される。ここでは,固液混合物は100℃の温度で,5バール以上の圧力で処理され,反応時間の間,膜反応を通して,水は,連続的に又は間隔を開けて固液混合物から引き抜かれる。膜反応器は好ましくは,少なくとも1つの固液混合物の分離のための装置を含む。この装置は,少なくとも1つの目の粗いろ過,及び/又は精密なろ過との組み合わせの装置を含み,固液混合物の分離のための装置は,ろ過装置と連結している。膜反応器を用いることにより,反応物,中間体,二次及び最終生成物が選択的に反応混合物から除去され,反応抽出物は制御された方法で,添加されるか,もしくは,除去される。又は,抽出物の接触が強化される。膜反応の固液分離は,連続的に,又は間隔を開けて行われる。
【0042】
課題は,材料,又は燃料,腐植土土,水と炭素含有成分の固液混合物のメイラード反応生成物又は同様の反応の生成物の製造方法,及び,それらの処理方法によっても解決される。ここでは,固液混合物は100℃の温度で,5バールの圧力で処理される。本発明によれば,再調整工程水の一部は,設備の反応器のなかで,提供される原料の予備インキュベーション,予備加熱,ポンプ輸送可能な固液混合物の製造,反応混合物中の反応,保護膜又は,供給原料の混合のために用いられ,実行中のプロセスに戻るか,例えば熱媒体として,さらなるプロセス内で用いられるか,又は工場外で肥料成分として用いられる。
【0043】
再調整は,好ましくは,固液分離の方法によって行われるか,及び/又は水を蒸発させることによって行われる。このことにより,少なくとも1〜10%,又は10%以上の水が,除去される。本発明のさらなる有利な実施形態では,工程水は,実行中のプロセスから,又は絶縁貯水容器から直接てきに取られ,これらは,再調整のための未処理プロセスの水の圧力容器として設計される。本発明の方法の有利な実施形態では,水の蒸発から得られる水蒸気が,本プロセスの異なった場所で使われる。例えば,供給原料を熱交換器に入れる前の加熱に使用したり,熱交換機を介して熱媒油の加熱のプロセスに使用したり,及び/又は,反応生成物の官能のための装置,例えば,空気回装置を操作するために使われる。
【0044】
材料,又は燃料,腐植土土,水と炭素含有成分の固液混合物のメイラード反応生成物又は同様の反応の生成物の製造のために再調整された水もまた,本発明に従って使用される。ここでは,固液混合物は100℃以上の温度で,5バール以上の圧力で処理され,供給原料の予備インキュベーション,予備加熱がなされ,ポンプ輸送可能な固液混合物の製造,反応混合物中の反応,保護膜又は,供給原料の混合のために用いられ,実行中のプロセスに戻るか,例えば熱媒体として,又は肥料成分として用いられる。工程水は,それぞれで使用される温度の1から50℃の高い温度で得ることもできる。好ましくは,加熱された工程水は25から50℃,50から70℃又は70か99℃で使用される。
【0045】
課題はまた,材料,又は燃料,腐植土土,水と炭素含有成分の固液混合物のメイラード反応生成物又は同様の反応の生成物の製造装置と,それらの処理のための装置によっても解決される。ここでは,固液混合物は,100℃以上の温度で,5バール以上の圧力で処理され,本発明によれば,製造装置は,引きぬかれた工程水の再調整のための装置と,最調整された水を固液混合物に戻す装置で構成されている。装置は好ましくは,固液分離と蒸発のための装置を含む。本発明の有利な実施形態においては,装置は絶縁タンクを備えることができ,それは,処理されない工程水の圧力容器として設計されている。
【0046】
課題は,さらに,ポンプ搬送が可能な燃料懸濁液又は分散液によって解決される。燃料懸濁液又は分散液は,上述した方法で,100℃以上の温度で5バール以上の圧力によって処理された水と炭素含有成分の固液混合物から生産される。本発明によれ,懸濁液と分散液は,少なくとも40%の個体含有率を有しており,ここでは,個体含有物は,炭素を少なくとも50%含有している。課題は,セラミック材料を製造するための追加の懸濁液又は分散液によっても解決される。セラミック材料は,上述した方法に従って,100℃以上の温度で5バール以上の圧力によって処理された水と炭素含有成分の固液混合物から生産される。本発明によれば,懸濁液と分散液は少なくとも50%の個体含有率を有している。
【0047】
本発明に係る追加の材料の懸濁液又は分散液は,好ましくは,ゾル−ゲル法におけるセラミック材料の製造に使用される。ここでは,この懸濁液の使用には,アルカリ性ゾルに酸性懸濁液を追加することを含む。このようにして,ゲル化プロセスを開始させる。水と炭素含有成分の固液混合物を供給原料として使用すること,又は,追加の原料を絶縁及び/又はセラミック材料の生産のために使用することも本発明によれば主張されている。ここでは,固液混合物は100℃以上で,5バール以上の圧力で処理され,固液混合物の硫黄及び/又は灰含有は,それぞれの炭素含有成分の元含量と比較して,少なくとも50%又は75%まで減少する。本発明によう有利な実施形態では,酸,及びセラミック材料の混合物はアルカリ性ゾルによって製造することが提供されている。
【0048】
本発明に係る前述した用途の有利な実施形態では,材料はケイ素(シリコン)化合物であり,ゾルは有機又は無機ケイ素酸塩,及び/又は二酸化ケイ素酸化物を含む。ゾルは好ましくは,水ガラスの水溶液である。この方法では,炭素含有成分とケイ素酸塩成分を含んでいるゲルの生産を含んでおり,ゲルの加熱は,SiCガスが発生するまでなされる。本発明に関する使用方法についても,SiCガスを使用している間のセラミック材料の製造を含み,ここでは,SiCガスが提供されて,多孔質形成体を浸透させることができる。この多孔質形成体は,好ましくは,黒鉛が含まれている。製造された材料は,例えば,SiC又はSiSiCのようなケイ素炭化物である。
【0049】
課題はまた,材料,又は燃料,腐植土土,水と炭素含有成分の固液混合物のメイラード反応生成物又は同様の反応の生成物の製造方法によっても解決され,製造方法には,水と炭素含有成分の固液混合物,例えばバイオマスを100℃以上の温度で,5バール以上の圧力をかけて処理する方法を含む。本発明によれば,効率的で,迅速かつコルト効率のよい方法とするために処理は連続的に行われる。
【0050】
本発明による方法の有利な実施形態では,処理は,少なくとも1時間続き,及び/又はバイオマスのプロセスを含み,及び/又は反応物,中間物,第2の及び/又は最終生成物の再調整のプロセスを含む。温度は,好ましくは,160℃と300℃の間,又は185℃と225℃に調節され,及び/又は自動的に制御される。
【0051】
本発明の有利な実施形態では,圧力は,少なくとも7バール,10から34バールの間,10から17バールの間,18から26バールの間,又は,27から34バールの間に調節される。処理の持続期間は例えば少なくとも2時間であり,3から60時間,5から30時間,又は31時間から60時間,6から12時間,又は12から14時間とすることができる。ここでは,処理の持続期間は,好ましくは,バイオマス及び/又は所望の反応生成物の種類に応じて選択される。
【0052】
本発明による方法の有利な実施形態では,バイオマスは前処理されることがあり,好ましくは脱水,粉砕,補助材料との予備インキュベーション,混合及び/又は予備加熱がされる。バイオマスは,酸性のpH条件下で処理前にインキュベートされる。pH値は,例えば,6以下,5以下,4以下,3以下,2以下などである。
【0053】
本発明による方法の有利な実施形態では,さらに,バイオマスは処理の前,処理の間及び/又は処理の後に粉砕され,好ましくは破砕され及び/又は研磨される。粉砕されたバイオマスの粒子サイズは10cm以下,1cm以下,又は2mm以下である。
【0054】
本発明による方法の有利な実施形態では,少なくとも1つの触媒が処理の前又は,処理中に添加されている。触媒は,いくつかの成分の混合物であり,それらは一緒に,触媒混合物を形成する。触媒は好ましくは無機酸,好ましくは硫酸及び/又は一炭素,二炭素,三炭素の酸であり,好ましくは,酒石酸又は,クエン酸である。触媒として使用される酸は,同時にインキュベーションの段階でpH調整剤としても使われる。触媒は,一つ又は複数の金属,及び/又は金属化合物であり,ここでは,金属,金属と金属の連結には少なくとも1つの第2グループの遷移金属Ia,IIa,IVa,Va,VIa,VIIaを含むことができる。触媒は好ましくは,少なくとも一つの生体触媒,好ましくは酵素,微生物,植物細胞,動物細胞,及び/又は細胞抽出物で構成される。
【0055】
本発明による方法の有利な実施形態では,バイオマスは処理の前,又は処理の間に好ましくは,攪拌され,混合され,懸濁及び/又は回転によって混合される。ここでは一つ又は,いくつかの混合装置,好ましくは液体ジェットミキサー,ポンプ,又はノズルが混合のために使用される。本発明による方法の有利な実施形態では,反応生成物は処理の後にドライヤーにより乾燥し,好ましくは,流れ及び/又はベルト及び/又は流動床がドライヤーに接触すること,またドライヤーの対流によって乾燥する。
【0056】
本発明によれば,好ましくは,この方法の過程で蓄積した工程水は,固液分離,及び/又は洗浄,及び反応混合物にフィードバックされるための少なくとも一つの装置を通じて回収される。固液分離のための装置は,マイクロ,ウルトラ,ナノろ過及び逆浸透法のための装置の少なくとも一つ,又はこれらの装置の組み合わせである。これらの装置は,セラミックフィルター成分と,さらなる有利な実施形態では回転板及び遠心メンブレンフィルターを有している。
【0057】
本発明による方法の有利な実施形態では,蓄積された廃水は機械的,化学的,及び/又は生物学的に洗浄されている。
【0058】
本発明による方法の有利な実施形態では,反応物,中間物,第二及び/又は最終生成物は,泥炭,褐炭,黒石炭のような燃料,腐植土,メイラード反応又はメイラード反応様な反応生成物,絶縁体のような炭素含有材料,絶縁金属,ナノスポンジ,ペレット,繊維,ケーブル,アクティブ又は吸着炭,炭の代替原料,高度に圧縮された炭素製品や材料を含み,グラファイトとグラファイトを含有した材料又は,グラファイト様製品及び炭素繊維,混合物及び繊維複合材料のような供給原料を含む。
【0059】
課題は,また,材料,又は燃料,腐植土土,水と炭素含有成分の固液混合物のメイラード反応生成物又は同様の反応の生成物の製造プラントと,それらを100℃以上の温度で,5バール以上の圧力で処理するためのプラントによっても解決される。ここでは,以下の装置が含まれる。個体の含有率が少なくとも10から15%の固液混合物を搬送するためのポンプを含む供給装置,及び/又は横基準面に対する配管の軸の角度はが10度よりも大きい熱交換器及び/又は少なくとの一つは攪拌機又は混合システムを備え又は,高さと直径の比が2:1である少なくとも2つの反応器を含む。
【0060】
プラントの熱交換器は,上述したような特性を有している。本発明によれば,プラントはさらに好ましくは,蒸気の揮発成分が除去装置を有しており,ここでは,揮発成分が除去装置は,焼戻しシステムや,熱交換器,又は両方の組み合わせを有する反応器を含むことができる。課題はさらに,材料,又は燃料,腐植土土,水と炭素含有成分の固液混合物のメイラード反応生成物又は同様の反応の生成物の製造方法によって解決され,ここでは,固液混合物は100℃以上の温度で,5バール以上の圧力で処理され,固液混合物は少なくとも2つの反応器を通して流れる。2つの反応器は平行に連結されており,少なくとも一つの反応器は上流の反応器に,少なくとも一つの反応器は下流の反応器に連結されている。
【0061】
本発明によれば,固液混合物は好ましくは,上流に連結されている少なくとも一つの反応器において,加熱され,粉砕され,混合及び/又は旋回する。本発明による方法の有利な実施形態では,固液混合物は上流と連結されている少なくとも一つの反応器で化学的に処理され,好ましくは,特定のpH値に調節され,及び/又は上流と連結された少なくとも一つの反応器で液体を引きぬくことにより再調整される。
【0062】
さらなる有利な実施形態では,固液混合物は,好ましくは,混合物を冷却することにより下流と連結した少なくとも一つの反応器内で蒸発揮発成分が除去され,及び/又は下流に連結されている少なくとも一つの反応器において,加熱され,粉砕され,混合され,及び/又は旋回する。固液混合物は下流と連結されている少なくとも一つの反応器で化学的に処理され,好ましくは,特定のpH値に調節される。固液混合物は,液体と取り出すことにより,下流の反応器で再調整される。
【0063】
課題は,100℃以上の温度で,5バール以上の圧力で水と炭素含有成分の固液混合物を処理するための装置によっても解決される。この装置は第1の反応器と,少なくとも一つのさらなる反応器を有し,ここでは,さらなる反応器は,第1の反応器と平行に連結される。さらにここでは,少なくとも一つの反応器は第1の反応器と平行に,下流と連結され。さらにここでは,少なくとも一つの反応器は上流と連結し,及び/又は少なくとも一つの反応器は下流と連結される。
【0064】
上流に連結されている反応器は,好ましくは,配管反応器,膜反応器,及び/又は,少なくとも垂直基本構造を含む反応器である。下流に連結されている反応器もまた,好ましくは,配管反応器,膜反応器,及び/又は,少なくとも垂直基本構造を含む反応器である。円柱形の基本的本体の高さと直径の比は,好ましくは,1:0.5,1:2,1:5又はよれよりも低いものである。
【0065】
本発明の有利な実施形態では,下流に接続されている反応器は第1の反応器とは異なる容積を持っている。好ましくは固液混合物の揮発成分が除去のために,大きな容積を持っていることがよい。下流に接続されている反応器内の混合物は,さらに揮発成分が除去のために冷却される。本発明のさらなる有利な実施形態では,下流に連結した反応器は第1の反応器よりも薄い壁を有している。
【0066】
課題は,さらに,材料,又は燃料,腐植土土,水と炭素含有成分の固液混合物のメイラード反応生成物又はメイラード様の反応の生成物の製造方法によって解決され,ここでは,固液混合物は100℃以上の温度で,5バール以上の圧力で処理される。本発明によれば,固液混合物は,少なくとも第1の反応器に連続的に供給され,少なくとも一つの第2の反応器で処理され,少なくとも一つの第3の反応器から引き抜かれる。
【0067】
本発明の有利な実施形態では,各々の反応器内にある固液混合物の供給,処理,引き抜きは同時に行われる。
【0068】
好ましくは,少なくとも一つの平行な反応器が提供され,ここでは,少なくとも一つの第1の反応器,第2の反応器及び/又は第3の反応器と平行に連結されている。ここでは,供給,処理,及び/又は引き抜きは同時に行われる。
【0069】
固液混合物は,好ましくは,第1の反応器及び/又は第3の反応器で加熱され,粉砕され,混合され及び/又は旋回される。代替的に,あるいは,追加的に,固液混合物は,少なくとも第1の反応器及び/又は第3の反応器において化学的に処理され,好ましくは,特定のpH値に調節される。
【0070】
本発明の更なる有利な実施形態では,固液混合物は少なくとも第1の反応器及び/又は第3の反応器内で再調整され,好ましくは,引き抜かれる。固液混合物は好ましくは,第3の反応器で冷却によって揮発成分が除去される。
【0071】
課題は,100℃以上の温度で,5バール以上の圧力条件下で水と炭素含有成分の固液混合物を処理するための装置によっても解決される。ここでは,少なくとも3つの反応器を含み,少なくとも一つの第1の反応器は固液混合物を受け取るため,第2の反応器は固液混合物を処理するため,第3の反応器は固液混合物を取り除くために提供されている。
【0072】
好ましくは,少なくとも一つの反応器は,第1の反応器,第2の反応器,第3の反応器と平行に連結されている。本発明の有利な実施形態では,固液混合物を受けとるための第1の反応器は,前述している,上流と連結している反応器である。本発明の有利な実施形態では,それはさらに,固液混合物を除去するための第2の反応器は下流と連結している反応器である。
【発明を実施するための形態】
【0073】
本発明による例示的な方法では,炭素含有固液混合物及び/又は供給材料が処理の前及び/又は処理の間に,さらに供給され,反応物,中間生成物,及び/又は最終生成物は条件づけられ,処理されている。処理中の準備又は,固液混合物の前処理及び,固液混合物のさらなる処理,又は反応プロセス及び/又は反応物,中間生成物,及び/又は最終生成物の再加工によって,材料,又は燃料,腐植土土,水と炭素含有成分の固液混合物のメイラード反応生成物又はメイラード様の反応の生成物の収量は,コスト効果の高い方法で実質的に増やすことができる。
【0074】
バイオマスのエネルギー的利用の過程では,二酸化炭素は大気中に放出され,二酸化炭素は,以前は植物の成長のために必要であった。バイオマスからの燃料の使用は,二酸化炭素の放出が控えられ,環境にやさしいものである。さらに,例えば,農業に効果的な分野において広がっている腐植土の生産は二酸化炭素の吸込み場として機能することができる。このような方法がなく,かつ,非化石燃料と再生可能な原料がなければ,京都議定書で設定されているような機構保全目標は達成されることはない。
【0075】
燃料の生産のためのバイオマスの利用のための方法や装置を用いて,二酸化炭素の割合は,変換処理中に消失し,実質的には他の方法よりも少なくなる。通常の変換処置の過程においては,ほとんど,又は全て炭素は消失しない。炭素の消失は,アルコール発酵のプロセスで30%以上,バイオマスに変換するプロセスで約50%,木材の炭化プロセスで約70%である。堆肥化のプロセスでは90%以上である。炭素は二酸化炭素として放出され,又はメタンとして放出される。これらは温室効果ガスとよばれ,環境に有害である。
【0076】
本発明の方法は,効率の高い方法である。これとは対象的に,アルコール発酵は,元来のバイオマスや抽出物に蓄えられたエネルギーに比べて3から5%のエネルギー収率を有している。本出願に記載の方法の実行中には,全く,又はほんの少しの二酸化炭素が放出される。これとは対象的に,バイオガスへのバイオマスの変換中には炭素の半分の量の二酸化炭素が放出される。さらに,わずかな基質しか,バイオガスプラントの経済的な運転に適していない。
【0077】
バイオマスを燃料に変換するために知られている多くの方法とは対象的に,本出願に記載の方法実行中に放出される熱は,このプラントそれ自体の他のステップや処理に使われることができる。バイオマスのエネルギー的利用のための主要な課題の一つは,高水分含有であることである。しかし,本出願の方法では,水の存在は,化学変換プロセスのために必要とされるものである。つまり,これまでのバイオマスのエネルギーへの変換のための工業的規模に応用できる方法は,効率性,エネルギーの使いやすさとコスト効率の欠如により,限定されている。
【0078】
このような高温高圧条件下で例えば,バイオマスのような固液混合物を処理する場合,処理が行われている反応器は特殊な特性を持つ。このようにして,反応器の内側は耐腐植土性や極端な条件のために適切なコーティングを有する。さらに,固液混合物の混合のための装置が提供される。
【0079】
本発明は,例えば,材料,又は燃料,腐植土,水と炭素含有成分の固液混合物のメイラード反応生成物又はメイラード様の反応の生成物の製造方法に関するものであり,ここでは,固液混合物は100℃以上の温度で,5バール以上の圧力で,30から60分の間処理される。本発明のさらなる実施態様においては,方法は半連続的に,又は連続的に行われている。このことは,固液混合物の処理は,特に反応プロセスの間,不連速的な方法,つまりバッチ式で行われているのではないことを意味する。温度と圧力の比は,反応スペース使用量が最適化し,滞留時間を最小化するための動作領域なるように保たれる。同時に,供給原料と触媒は,時間をずらして,で反応スペースに導入され得る。処理水と変換されない供給原料及び他の供給原料は,反応物,中間生成物,最終製品の要求に沿って,取り除かれ,リサイクルされる。これと平行して,例えば再調整及び/又は工程すい,廃水,排気,反応物,中間生成物,最終生成物は,連続的に,又は,間隔を開けて行われる。
【0080】
本発明のさらなる実施形態では,温度が,160℃以上,又は160℃から300℃,又は185℃から225℃の間に調節さ,及び/又は,温度は自動的に制御される。本発明のさらなる実施形態では,圧力は7バール以上,10から34バール,10から17バール,17から26バール,26から34バールの間に調節されている。本発明のさらなる実施形態では,処理時間は,少なくとも30から60分,1から3時間,3から6時間,又は6から24時間,いくつかの場合においては24から60時間である。本発明のさらなる実施形態では,処理時間又は条件は,供給原料,固液混合物,及び/又は所望の反応生成物の種類によって選択される。
【0081】
本発明のさらなる実施形態では,蓄積された廃水は機械的,化学的,及び/又は生物学的に洗浄される。本発明のさらなる有利な実施形態では,蓄積された排気口の空気は処理,加工,及び/又は調整の間に洗浄され,又は機械的,化学的,及び/又は生物学的に処理される。
【0082】
本発明の更なる実施形態では,固液混合物は少なくともバイオマスの一部から構成されている。熱水炭化の原理は,最初にバイオマスを脱重合し,湿潤バイオマスを加水分解し,一方で効率的に,かつ経済的な方法で熱を放出するために,熱と圧力の供給によって利用されている。結果として得られるモノマーの重合は,数時間以内に炭素含有反応生成物の成長をもたらす。所望の反応生成物は,反応条件によって生産されている。短時間の反応の後,及び,さらなる反応の過程では,炭素を含有した燃料は,エネルギーの生産に適している。
【0083】
本発明は,また,本発明の方法に従って,異なった反応物生成物,中間生成物,二次生成物及び/又は最終生成物を提供する。生成物には,燃料の生成物,泥炭,褐炭,黒石炭のような燃料,腐植土,メイラード反応又はメイラード反応様な反応生成物,絶縁体のような炭素含有材料,絶縁金属,ナノスポンジ,ペレット,繊維,ケーブル,アクティブ又は吸着炭,炭の代替原料,高度に圧縮された炭素製品や材料を含み,グラファイトとグラファイトを含有した材料又は,グラファイト様製品及び炭素繊維,混合物及び繊維複合材料のような供給原料を含む。
【0084】
本発明の例示的な実施形態では,反応器はカスケード,導管,サイクル反応器,ループ及び/又は攪拌反応器,好ましくは膜反応器及び/又は流動床反応器である。少なくとも一つの反応器又は別の反応器は,好ましくは,カスケード,導管,サイクル反応器,ループ,攪拌反応器,膜反応器,流動床反応器のうち少なくとも一つの特性,及び好ましくはこれらの組み合わせを有している。少なくとも一つの反応器は,膜の一部及び/又は循環流動層の生産のための措置を持っている。
【0085】
本発明のさらなる例示的な実施形態では,バイオマスを処理するための装置は,バイオマスを受け取るための反応器を少なくとも一つ含み,バイオマスの処理のための装置,反応生成物及び/又は第2の生成物の調整のための装置を少なくとも一つ含む。本発明のさらなる実施形態では,反応器には配管反応器,サイクル反応器,特に有利な実施形態では,ループ反応器,攪拌反応器,好ましくは膜反応器,流動床反応器がある。少なくとも一つの反応器は,好ましくは膜の一部及び/又は循環流動層の生産のための装置を有している。それと同時に,反応器は少なくとも100℃の温度で,5バール以上の圧力に耐えうるように設計されている。バイオマスの受け取りと処理をする反応器のいくつかは,本発明に係るプラントの能力や流量を増加させることができる。これらの反応器は一連に連結することができる。
【0086】
本発明に係る材料及び/又は燃料は,バイオマスと含有物から構成されるもので,バイオマスと比較して,炭素の割合が質量分率(乾燥質量)に基づいて,1から300%高くなっている。本発明に係る材料及び/又は燃料は,炭素の割合が,バイオマスと比較して,10kら300%,50から300%,100から300%,又は200から300%増加している。本発明に係る材料及び/又は燃料は,バイオマスと比較して,5から200%,10から150%,10から120%,50から100%増加した炭素の割合を含むこともできる。
【0087】
本発明に係る材料及び/又は燃料は,供給原料と比べて,50から90%,55から80%,98%以上の炭素の割合を含む。本発明のさらなる実施形態では,材料/及び又は燃料はバイオマスと比較して,水素の割合が,質量分率(乾燥質量)に基づいて,1から300%,5から200%,20から100%低くなっている。本発明のさらなる実施形態では,材料/及び又は燃料はバイオマスと比較して,酸素の割合が,質量分率(乾燥質量)に基づいて,1から300%,5から200%,15から100%低くなっている。
【0088】
本発明のさらなる実施形態では,材料/及び又は燃料はバイオマスと比較して,窒素の割合が,質量分率(乾燥質量)に基づいて,1から300%,5から200%,15から100%低くなっている。本発明に係る材料及び/又は燃料は,少なくとも供給原料の65%以上の燃料値を有し,特にバイオマスは乾燥質量に基づいている。本発明に係る材料及び/又は燃料は,バイオマスや代替の化石燃料,バイオマス燃料に比べて,その組成や構造のため,有利であり,環境に優しい特性を持つ。例えば,灰分,塩素,窒素,硫黄,及び重金属を減らし,埃や粒子状物質,細かい粉塵,及び窒素や硫黄酸化物などを含む有害物質の排出ガスの放出を減らす。
【0089】
本発明に係る材料及び/又は燃料は,さらにまた,バイオマスや代替の化石燃料やバイオマス燃料に比べて,反応性が高く,燃料温度を低くすることができる。本発明に係る材料及び/又は燃料が十分に多孔質に変わったら,それは,同等のエネルギー量を持ち,炭素含有成分を含有する固体化石燃料よりも低いエネルギー消費で粉砕することができる。本発明に係る材料及び/又は燃料は,小さな粒子サイズを持つ結果,広い表面積を持つ。特に,粒子サイズは約2nmから5μmであり,1μm以下である場合,200nm以下である場合もある。本発明に係る材料及び/又は燃料は小さな粒子径とその大きな表面に容易に乾燥させることができる。
【0090】
本発明に係る材料及び/又は燃料には,メイラード又はメイラード様の反応生成物が含まれている。本発明の一つの実施形態では,バイオマスの材料及び/又は燃料は少なくとも以下の工程を含む方法により製造される。100℃以上の温度で,5バール以上の圧力でバイオマスは処理され,処理時間は少なくとも1時間であり,バイオマスの処理及び/又は反応物,中間物質,二次及び/又は最終生成物の調整が行われる。温度は160℃以上,160から300℃,185から225℃の間で調節される。圧力は,少なくとも7バール,10から34バール,10から17バール,18から26バール,27から34バールに調節される。処理時間は少なくとも2時間,3から60時間,5から30時間,31から60時間,6から12時間,又は13から24時間である。バイオマスの処理の後,反応生成物は,ドライヤーで乾燥させられ,流れ及び/又はベルト及び/又は流動床がドライヤーに接触すること,またドライヤーの対流によって乾燥する。残留水分量は6から25%,10から20%,12から15%となる。
【0091】
上述した方法における反応生成物,中間物質,二次及び/又は最終生成物は,泥炭,褐炭,黒石炭のような燃料,腐植土,メイラード反応又はメイラード反応様な反応生成物,絶縁体のような炭素含有材料,絶縁金属,ナノスポンジ,ペレット,繊維,ケーブル,アクティブ又は吸着炭,炭の代替原料,高度に圧縮された炭素製品や材料を含み,グラファイトとグラファイトを含有した材料又は,グラファイト様製品及び炭素繊維,混合物及び繊維複合材料のような供給原料を含む。本発明はさらに,バイオマスからのエネルギーの生産のための材料や燃料の使用に関するものである。
【0092】
バイオマスは国内エネルギーキャリアとして,化石燃料とは対照的に,長期的に利用可能な再生可能な原料を含む。同様に,全ての液体と固体の有機物質と生物学的及び生化学的プロセスの生成物,それらの改良製品は,この方法のための高い炭素含有量を持ち,それらの調整と経済的に,燃料を含む本発明の方法によって,反応生成物,中間物質,二次及び/又は最終生成物,利用可能な利用することができる。供給原料は,例えば,炭水化物,砂糖,澱粉,農業及び,林業製品,又は特別に栽培されたエネルギープラント(急成長する木の種類,藁,穀物種及び,同様のもの),大豆,さとうきび,穀物のわらだけでなく,生物から発生する残留物,廃棄物,二次製品,異なる起源のプラントの廃棄物,農業廃棄物である植物残渣,サトウキビの葉廃棄物の穀物,例えばじゃがいもやテンサイ,腐敗した牧草,及び飼料の食べ残し,草の切り抜き,穀物のわら,ビートの葉,有機性廃棄物を含む炭素含有残渣,高い温度で加熱された家材や工業廃棄物(残留物),汚泥,様々なタイプの森林の木材,木枠,古い家具,切りくず,食品廃棄物,野菜の廃棄物,グリースや紙パルプ,天然繊維,天然ポリマー,液体肥料を含む動物の排泄物,馬の排泄物,家禽の排泄物を含む。特定の動物の死骸もバイオマスに使用することができる。
【0093】
供給原料の処理及び/又は固液混合物の処理は,本出願においては,固液混合物の効果又は影響を理解するものでる。このことは,固液混合物を反応生成物に変えること,特に,変換反応の立ち上げと維持管理のためのエネルギーの供給に役立つ。ここでは100℃以上の温度で,5バール以上の圧力で固液混合物は処理される。本発明において,バイオマス及び/又は固液混合物のプロセスは,供給原料,反応生成物及び/又は中間生成物を,化学的変換プロセスの前及び後の異なるステップで処理することである。プロセスは全てのステップ,プロセス,及び,影響や反応相手の効果を含み,前処理及び/又は後処理を含んでいる。
【0094】
前処理として,全ての影響又は効果は,反応空間の充填工程の最後と,エネルギーの供給の最初の変換反応の立ち上げのために,固液混合物に影響を与えていると理解される。特に,供給原料の予備加熱と粉砕は,前処理とみなされている。
【0095】
本発明においては,固液混合物は全て懸濁液,分散液,及び他の分散システムである。固液混合物には特にバイオマスを含んでいる。本発明に係る方法は,特に,液相の含有量の増加,又は,溶剤,及び/又は固体の物理的,化学的変化を起こす固液混合物に有用であり,物理的,化学的変化は固液分離や反応進行中に固体部分の比率を変えることができる。供給原料は,液体を含有しているか,又は液体を含有していない固体であり,これらは,固液混合物の製造に使用される。
【0096】
再調整又は反応生成物及び/又は二次生成物の調整は,これらを所望の又は必要な形にするための手段によって,二次生成物及び/又は最終生成物に与える全ての影響や効果を有している。
【0097】
本発明における半連続的又は,連続的方法は,試験的なプラントの工程及び/又は工業的規模における反応生成物,中間生成物,二次生成物,最終生成物の生産となり,ここでは,以下の基準の少なくとも一つの,又は少なくとも二つを満たしている。
【0098】
1,反応混合物と1分以上,直接接触している容器,又は容器の壁と長時間の接触は,補助装置,絶縁体,又は追加の装置のみで可能となるため,特に圧力容器,反応器,又は少なくとも2つの反応サイクルを持つプラントの構成における温度は連続的に40から90℃以上である,好ましくは60から70℃,及び/又は,1バール絶対圧力下では工程水は沸騰温度以上である。
【0099】
2,圧力は,少なくとも圧力容器内,反応器又はプラントの構成では,連続的に1バール絶対圧力又は,少なくとも2つの反応サイクルを有する環境の圧力よりも高くなっている。少なくとも2つの容器は,搬送,圧力の均等化,圧縮された媒体の貯蔵が実現できるような方法で接続されている。
【0100】
3,供給原料,固液混合物,反応生成物,二次生成物,中間生成物,及び/又は最終生成物又はほかの反応関連物質の処理は,プラント内の複数の容器で実施される。
【0101】
4,コンテナ又は容器では処理が行われ,これらの容器は互いに不可欠であり,プラントの重要要素である。これらのコンテナ又は容器の全体の容量は少なくとも500リットルである。コンテナ又は容器は手動では移動できず,追加の補助手段が必要である。
【0102】
5,反応サイクルにおいて,前処理した炭素含有固液混合物及び/又は他のタイプの供給原料,バイオマス,又は炭素化合物は,異なる配合と濃度で用いられている。
【0103】
6,固液混合物,反応生成物,二次生成物,中間生成物及び/又は最終生成物,及び/又は触媒や,推進剤,例えば水,工程水,処理や合成に用いるガスのような焼戻し媒体を含む他の反応関連物質は反応器に供給される。同時に反応器から時間遅延方式で,連続的又は,非連続的,又は間隔を開けて,反応混合物が回収されている。圧力容器,反応器,他のプラントの構成の温度は60から70℃以上であり,1バール絶対圧力の元では工程水の沸騰温度以上であるか,少なくとも一つのプラントの構成の圧力が1バールの絶対圧力以上でる間,6以下のプロセスは実行される。
【0104】
7,反応混合物は,一つのプラント内で,一連のプロセスで処理される。
【0105】
8,供給原料又は反応混合物は,運動エネルギーによって反応サイクルの前及び/又は途中にセットされる。供給原料又は反応混合物は,少なくとも一つの攪拌又は混合システム,又はこれらの結合したもの,好ましくは,少なくとも一つの非力学的な攪拌又は混合システムによってセットされる,単一のシステムを使用している場合,ここには磁場カップリングは発生せず,一つのシャフトは同時に電気的に作動する。
【0106】
9,反応サイクルの前及び/又は途中に,熱エネルギーが供給され,又は,特に焼戻しシステムの使用,又は異なるシステム又は装置の組み合わせを使用においては,供給原料から熱エネルギーは放出される。
【0107】
10,連続的な方法は,特に連続的な方法での変換のために使用される機器や装置の説明と特徴の組み合わせによって特徴づけられる。ここでは,炭素含有供給原料は連続的に第1反応器に供給され,反応混合物は,1つの反応器から次のバッチに送られ,反応生成物は連続して,最後の反応器から排出される。
【0108】
コンテナは,特に,環境からその内容物を隔離するためのもので,内側に空洞を持ち,上部は開いているか,又は閉じた状態である。変換反応が行われるコンテナ,つまり,固液混合物の処理が行われるコンテナは,例えば,圧力容器又は反応器は,閉じられたスペースである反応スペースや圧力コンテナスペースによって形成される。
【0109】
反応器は,特に重要な反応工程が行われているコンテナとして説明される。重要な反応工程は,特に,温度と圧力の領域の広い範囲で行われる。ここでは,前述の反応生成物,中間生成物,二次生成物,最終生成物の一つに,供給原料の少なくとも10から30%を変換できるようになる必要がある。
【0110】
反応スペース又は圧力コンテナスペースは,一つの反応が行われるスペース,又は圧力コンテナスペースを持つ空間的な領域の存在によって定義される。ここでは,反応条件は互いに異なっている。異なった反応条件は,建設的,機械的条件を介して可能になり,流量及び/又は相,化学的,電気的又は電気化学的条件や他の種類の影響に依存する。この目的のために使用される装置は,実験目的のオートクレーブを超えて使用され,電気的に作動する攪拌又は,磁気を持つ単一のシャフトと,側壁の熱伝導の機能を備えた混合システムを備えている。側壁の熱伝導の機能は電気加熱式コンテナによって反応器の壁の圧縮負荷をスムーズにし,電気的加熱式コンテナはハンドグリップによって区切ることができる。
【0111】
反応サイクル,又は反応は,単一の変換反応の持続時間として理解される。単一の変換反応は,はじめの原料を反応器に導入し,エネルギーを供給することによって始まり,エネルギーの供給は変換反応の開始のために作用する。サイクルは反応プロセスの開始から,反応混合物に所望の反応生成物が得られるまで続き,後処理や調整することなく,反応プロセスは完了する。
【0112】
エネルギーを機械的に反応混合物に伝導する装置は攪拌又は混合システムの中にある。超音波による手段,流れ,熱により,反応器の内容物は効果的に流動する。ポンプ,液体ストリームミキサー又はジェット真空ポンプ,スプレーバルブ,ジェットノズルのような装置によって反応混合物が流動すること,反応混合物の機械的,熱化学的混合や圧力勾配に沿った反応混合物の方向付けも含まれる。
【0113】
本発明の方法を実施するためには,プラントは少なくとも2つの装置からなる。少なくとも2つのコンテナ又は容器,少なくとも一つの反応器は連結され,圧力均質化又は圧縮されたメディアの保管が実現できるように接続される。プラントの全体や重要な要素は装置又はコンテナであり,この要素がない場合は,方法の効果は制限され,特にコスト効率が制限される。
【0114】
プラントの装置や機器が一般的に使用されている場合,一貫したプロセスは存在する。200kg以上の供給原料は,このようなプラントで1週間のうちに処理されることができる。装置又は機器が互いに連結されており,又はライン接続によって連結されているか,空間的に接続されている場合,プラントは一般的に使用される。ここでは出発原料,中間生成物,二次生成物,最終生成物と他の反応関連物質は同時に使用される。
【0115】
反応の開始は反応過程の温度や圧力などのターゲットパラメーターによって特徴づけられる。ここでは,熱水の炭化の変換反応は,少なくとも1時間かけて行われる。反応プロセスの終了は,反応スペースを空にする前のターゲットパラメーターの残りによって特徴づけられる。反応生成物,中間生成物,二次生成物又は,パートナーは全て固体,液体,気体物質であり,これらは,100℃以上の温度で,5バール以上の圧力の条件で処理され,反応時間は各々決められる。
【0116】
本発明の固液混合物は,全て懸濁液,分散液及び他の分散システムであり,液体を含んだ固体,特にバイオマスを含む。本発明に関する装置は特に,反応プロセスの間,固液混合物の液相の含有率を増加させるため,又は固体と液体の分離を促進させるために固体の化学的性質を変化させるため,又は,固体の含有率を高くするために使用される。
【0117】
懸濁液及び分散液は異種の固液混合物である。液体と固体の異種(非混和性)の物質は懸濁液として理解される。懸濁液は少なくとも一つの固体相と,少なくとも一つの液体相を有している。コロイド分散液,ミセル,ベシクル,エマルジョン,ゲル,エアロゾル,が分散システムにある。つまり小粒子と連続的な分散媒体の2成分からなる。
【0118】
メイラード反応様の反応生成物は中間生成物,二次生成物,最終生成物,又はメイラード反応生成物の反応パートナーとして理解される。これらの生成物は似たような化学的,物理的,生物的性質を有している。高度な糖化最終生成物(AGE)は,アマドリ産物の転位によって生成されるもので,これは化合物の一つであり,さらに,メイラード反応の最終生成物とさらに反応する。AGEは,転位と重合を介して,他のタンパク質と架橋を形成することができる。開発のために,多くの異なったAGE複合体は形成され,Nε−カルボキシメチルリジン(CML),フルオシン及びペントシジンが検討されている。
【0119】
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のような物質は,基質と類似の化合物,又はポリテトラフルオロエチレンの特性を有する関連した,又は非関連のクラスに属する化合物として理解される。これらの例には,反応不活性,非常に低い摩擦係数,ヒジョに低い屈折率,高い熱耐性,汚染された表面又は滑らかな表面の低い接着耐久性がある。
【0120】
燃料はエネルギー生産のために使用され,燃料は化学的,電気的又はその他の方法によってエネルギーに変換される。原料は,さらなるプロセス,処理,調整によって生成物となる物質であり,又は最終生成物となる。
【0121】
純度,形態,構造,密度,機械的な抵抗や強度,粒径,表面構造,組成,燃焼特性,燃料値とエネルギー含量といった反応生成物の特性は,反応生成物の調整の方法に依存している,つまり本発明の方法を制御しているパラメーターに依存している。
【0122】
供給原料と反応生成物,中間生成物,二次生成物,最終生成物は化学変換プロセスの前後で異なるステップで処理される。処理ステップは,産業や技術的な手段で物質の変換を行う。このようにして,処理は手動の解体やハサミを用いて手動で粉砕するものと理解されるべきである。本発明に関する方法において,バイオマスの処理及び/又は反応生成物,二次生成物の再調整は,電気的な攪拌又は単一のシャフトを有し,磁気結合を有する混合システムを超えて,側壁の熱伝導の機能を備えた混合システムを備えている。側壁の熱伝導の機能は電気加熱式コンテナによって反応器の壁の圧縮負荷をスムーズにし,電気的加熱式コンテナはハンドグリップによって区切ることができる。半連続,又は連続的な方法のために9,10で述べたような攪拌又は混合システム,焼戻し知るテムのための基準が構成されている。
【0123】
バイオマスは通常保存される前にすでに粉砕されており,特に,実際の変換処理の前に,特に充填の前後に反応スペースに入れられる。研磨装置は例えば,グラインダー又は湿式ミルは,通常,粉砕のために使われる。異なった粉砕品,研磨品,又は湿式研磨品は所望の粒子径供給原料に応じて使用される。粒子径は反応の進行に影響を与える。小さな粒子サイズ,大きな表面積を持つ粒子は供給原料となる。大きな表面積を持つ反応パートナーはより早く化学変換される。粉砕されたバイオマスの粒子サイズは10cm未満,1cm未満,2mm未満である。
【0124】
エネルギーと粉砕に係る時間は,供給原料の粒径や滞在時間の設定に依存している。
【0125】
酸性環境やpH値が6以下,5以下,4以下,3以下,又は2以下の培地でインキュベーションすることは,前処置の一部に含まれる。このステップの必要な時間は粉砕能力が高く,pH値が低ければ短くなる。酸性pH値でのインキュベーションは,例えば,粉砕した後行われる。インキュベーションは二重の壁を備え,又は別の焼戻しシステムを備えた絶縁インキュベーション容器で行われる。焼戻しシステムは加熱又は,本発明によるプロセス又は他のプロセスで発生した廃熱を介して,又は部分的に精製され,加熱処理された水を用いて使用される。インキュベーション時間は少なくとも10から60分,1から10分,10から60時間である。プレインキュベーションは,供給原料の反応時間及び,他の前処理工程の時間を大幅に反応時間減らすことができる。短縮できる時間は,3から10,10から20%又は,理想的な条件下ではそれ以上である。
【0126】
水は変換反応の間に化学的に精製され,供給原料から分かれて得られ,水の料は反応の進行と共に増加する。反応空間で必要とされる反応容量は,取水によって低減する。従って,個々の反応器の容量は,反応の経過に従って原料していく。工程水は変換反応後又は変換反応中に得られる。工程水の取水は,180℃以上の温度で,5バール以上の圧力で行われる。このことは,固液分離のための装置と方法に特別な要求をかける。
【0127】
いくつかのふるい分けのプロセス(粗いふるい,細かいふるい),サイクロン,ダイナミック,静電的,真空,圧力,滅菌ろ過による遠心力による沈殿は,最後に述べた方法である。ろ過にはマイクロ,ウルトラ,ナノろ過,逆浸透ろ過方法がある。好ましくは,装置は,方法又は,機能的原理が取り入れられている液体遠心分離,遠心分離,分離装置において使われている。望ましいろ過方法は,特に,熱水の炭化の反応で使用される。回転ディスクフィルター又は遠心メンブレンフィルターは好ましくは,固液分離に使用される。
【0128】
固液分離の別の方法では,互いに組み合わせる事ができる。各々の反応器が従属している第1の反応器は固液分離のための装置と連結されている。固液分離は,反応容器内の滞在時間の少なくとも20分の1の時間に渡って,連続的,又は間隔を開けて行われる。時間は装置のニーズと処理能力に応じて,要求に適用させることができる。引き抜かれた工程水は,空気を除去した環境下で,絶縁耐腐植土性容器や圧力容器内に保存される。
【0129】
工程水を濃縮するために,実行中のプロセスから,未処理水用貯水タンクから直接取り除かれる。工程水の濃縮は,一方では固液分離をするためのいくつかの装置で実行され,一方では,水を蒸発させる蒸発器で実施されている。蒸発のプロセスから得られた水蒸気は,本工程の別の工程で使用され,例えば熱交換プロセスを介しての熱媒油の加熱,熱交換器に入る前の供給原料の加熱,反応生成物の乾燥のための装置を操作するために使用される。例えば,空気攪拌器や,他の場所にある乾燥装置である。
【0130】
少なくとも水の1から5,5から20,20から70%が工程水を濃縮するために取り除かれている。本明細書に記載されている他の方法も使用される。例えば,逆浸透は温度に敏感な膜を使用するため温度を低くしなくてはならないというデメリットがある。工程水は絶縁されており,耐腐植性容器に,又は空気の排せつが可能である圧力容器として設計された工程水保存容器に保存されている。
【0131】
濃縮された工程水は供給原料のプレインキュベーション,予備加熱のために一部使われており,ポンプ搬送が可能な固液混合物を生産する。濃縮された工程水は反応混合物に吸収され,供給原料に混合するコーティングのため,熱キャリア媒体として実行中プロセスに戻すたに使用される。工程水は1から50℃の温度で使用される。
【0132】
プレインキュベーションのため,供給原料の予備加熱のため,ポンプ搬送可能な固液混合物の製造のため,プラントの反応器において供給原料を混合し,コーティングするためには,工程水又は濃縮された工程水は25から50,50から70,70から99℃の温度で使用することが有利である。pH値は,6以下,4以下,2以下であることが有利である。工程水又は濃縮された工程水は25から50,50から70,70から99℃の温度で熱キャリア媒体としてさらなるプロセスで使用することも有利である。100℃又は200℃以上の温度でもまた有利ではあるが,供給原料に供給され,実行中のプロセスへの戻すために使われる。
【0133】
必要なpH値は,蒸発水の量や,別の方法で除去されることにより得られる。一方では,触媒として酸性のものを使用することができ,酸性の触媒は水よりも高い沸点を有している。濃縮された工程水は,水よりも高い沸点を有している触媒成分を持つことができる。硫酸は,例えば沸点が279℃である。リン酸の分解点は213℃である。酸性にすること,つまり,pH値を低くすることは,酸性の触媒の沸点よりも低い温度で連続的な水の蒸発をすることで達成される。同じように,金属の触媒も有効である。例えば,硫酸鉄(II)は融点又は,分解点が400℃以上であり,塩化鉄(III)は沸点が120℃(昇華)以上であり,塩化鉄(II)は沸点が1026℃である。一つ,又はいくつかの触媒成分は工程水の濃縮により減らすことができる。
【0134】
プロセスの水蒸気はプロセス内の他の場所で使用される。例えば,熱交換器に入る前の供給原料の加熱のために,熱交換器を介して熱媒油の加熱のために,反応生成物の乾燥のための装置に使用される。工程水の水蒸気の洗浄は,用途に応じて行われる。濃縮された工程水は,例えばヘリカル変異ポンプなどのいくつかのポンプによって搬送され,250℃以上の温度となる。温度は例えば,所望の圧力をもった熱交換器を経由して,50から60℃,60から80℃となるまで低くなる。
【0135】
特に,金属,無機又は砂状物質はバイオマスから分解されている。方法及びプロセスは,バイオガスプラントで,バイオマスや有機性廃棄物の処理に使用されている。水が添加されている又は添加されていない触媒及び/又は水溶液中にある触媒は,酸性媒体中でのプレインキュベーションの後に添加することができる。
【0136】
バイオマスは触媒又は触媒の混合物と混合される。触媒は,バイオマス,反応混合物と一緒に形成される。混合プロセスは,替わりに,反応器で行われる。反応混合物の圧縮は反応器の中又は外でいくつかの段階で行うことができる。高圧縮は,反応スペースのりよという面では有利である。圧縮の測定は,所望の反応生成物を,反応器への搬送しやすさに依存する。反応混合物は,例えば,前処理の後に反応器に入れることができる。予備加熱は,例えば,圧力容器に反応成分を入れる前に行うことができる。全ての反応パートナーは予備加熱することができる。供給原料の全て,特にバイオマスは約60から90℃に加熱される。予備加熱は,例えば,熱エネルギーの供給によって,特に,沸騰した工程水を加えることによって行われる。熱交換器からの熱エネルギーは,代替的に,又は追加的に使用される。
【0137】
反応時間は,所望の反応生成物によるが,1から60時間,3から40時間,5から18時間の間である。反応時間は反応が終わるまでの時間と考えらており,顕著なエンタルピーは放出されていない状態である。最小限の前処理,及び/又はここの前処理工程の省略によって反応時間は60時間を超える。反応時間は,各々の供給原料の組成と特性によって異なる。大きな表面積を持ち,小さな粒子サイズをもつ,例えばリグニンやセルロースの割合が小さく,炭水化物の割合が大きれば熱エネルギーはより早く重合の段階で放出され,より早く安定化し,反応時間と保持時間が削減される。各々の供給原料の変換時間を短縮するには,反応器ですでに実行されている反応に供給原料を入れることができる。反応時間を短くすることは,また,脂肪の割合,非野菜,非架橋の割合を増やすことで可能になる。例えば,動物や最近のタンパク質を用いることができる。反応プロセス中の熱エネルギーの放出の終了は,変換プロセスの終了のための指標となる。
【0138】
本発明によれば,300℃まで温度を上げることができる。しかし,185から205℃の温度は,215℃又は225℃の温度と同様に有利である。本発明によれば,圧力は空気の除去下において,7から90バールの間に設定されている。圧力は11から18バールの間が好ましく,18から26バール,26から34バールの間も好ましい。
【0139】
本発明による装置は,進行過程によってことなった反応をすることができる反応器を有し,ここでは,所望の反応生成物によって使用される固体の量と種類が選択される。本発明に係る反応器の少なくとも一つは,例えば,カスケード,真空管,回路,ループ,膜,流動層,攪拌機,攪拌容器であり,これらの個々の特性又はこれらの様々な特性を組み合わせることができる。反応器の流動層は,好ましくは循環しているものである。本発明に係る反応器,又は異なる反応器の組み合わせはプラント内の異なる処理時間と処理ステップのために使用される。さらに,反応器は必要な圧力に耐えうるように圧力容器として設計することができる。圧力容器の設計は,プロセスの手順と使用する混合技術に依存する。
【0140】
本発明のさらなる実施形態において,反応器は,循環流動層を備えるマルチ膜流動層反応器として形成される。このような反応器は異なる膜と流動床型の反応器の有利な特性を兼ね揃えている。
【0141】
本発明に係る反応器は一つ以上の以下の特性を備えている。反応器は少なくとも一つn圧力容器と少なくとも一つの固液分離装置を有しており,反応器は膜反応器とも呼ばれる。反応器は少なくとも一つの粗い及び/又は細かいろ過又は両方の組み合わせの装置を有しており,反応器はろ過装置と連結することもできる。少なくとも一つの圧力容器は,攪拌及び/又は混合システムを備えており,これらは攪拌反応容器と呼ばれる。圧力容器や原子炉のすべての反応スペースの合計は,0.5から10000立法メートル,5から2000立法メートル,50から500立法メートルの体積とすることができる。
【0142】
圧力容器や反応器,ホッパー,貯蔵スペースの反応スペースを含むプラントのコンテナの合計は,0.5から10000立法メートル,10000から70000立法メートル,50000から500000立法メートルである。供給原料とバイオマスに依存するが,バイオマスの含水量は最大総重量の95%以上にすることができる。変換反応まえにファッ水プロセスを統合することは,この理由のためである。高い含水率と,多くのバイオマスの低い梱包重量のため,反応スペースの初期の固体含有率約5から30%となるように,搬送が制限される。反応生成物の収率は,全体の反応スペースの容積に関連した単一の数値の割合となる。結果として,比較的大きな反応スペースの容積が必要となる。大きな反応スペースの容積は,複数の圧力容器又は反応器を接続することで実現される。
【0143】
いくつかの圧力容器や反応器を連結することによって,例えば,カスケード,及び/又は異なる反応器の種類の組み合わせをすることによって,プロセスが改善されて制御されることによって,より有利な保持時間,高い実行の能力が実現される。同時に別の反応段階の様々な要求にも対応することができる。より好ましい熱交換は例えば,管型反応器で行われ,より好ましくは,撹拌容器又は撹拌反応器の中で混合される。反応器の全体の容量をいくつかの圧力容器に分解するによって,圧力容器を含む個々のプラントの搬送能力は改善される。圧力容器又は反応器を連結することによって,連続的又は半連続的なプロセスの実現が可能となる。反応器で作られる含有される圧縮された工程ガスを受け入れるために少なくとも一つの圧力容器は使用され,プラントに組み込まれる。工程ガスは,それが外気に排出される前に,プラントの外又は内のそれ自身の浄化プロセスによって浄化される。又は,それ自身の燃焼プロセスで燃料エアとして供給される。工程ガスは,湿式酸化を持つラインにおいて,酸化プロセスに供給される。ここでは圧縮ガスが使われる。熱回収がこのプロセスに連結している場合,工程ガス中にある酸化成分は熱エネルギーに変わり,熱交換器のプロセスを介して回収されるという利点をもたらす。
【0144】
個体部分は,連続的な分離工程や,単一の反応物を引き抜くことにより,増加する。例えば,プロセス進行中に水を引き抜くことがあげられる。固形分率は,反応の進行や処理条件に応じて,当初の15%から20%,30%又は,45%,又は46%から70%増加する。反応の進行に伴い,反応器の容量は減らすことができる。それと同時に,より早く変換できる供給原料は,与えられた反応器において高い動作能力を発揮することができるため,追加することができる。例えばバルブによって区切られた一連の反応器を連結することにより,収量を増すために,さらに新鮮な供給原料や,反応物,触媒を選択的に補填したち,個々の圧力容器の再補填をすることができる。一つの圧力容器から次の容器へ反応混合物を搬送することは,連続的なプロセス管理によって,連続的になされている。
【0145】
本発明に係る反応器は,垂直の円筒状の基本的骨格を含む。直径と高さの比は少なくとも1:0.5,1:2,1:5又はそれ以上である。上部には,好ましくは,上半分又は上部3分の2には,底に向かって直径が増していく円錐を含むことができる。円錐状の底は45度,40℃,35℃未満の反応器の軸を含むことができる。例えば,壁から底への移送は流れの中断を最小限にすることができる。反応混合物の供給のためのノズルの配置は様々することができ,例えば,上半分,好ましくは圧力容器の上部3分の1とすることができる。供給は,底又は円錐の底を介して行うこともできる。反応器の部品とノズルは溶接によって接続することもできる。ふたも取り付けることができる。液体ストリームミキサー又はジェット真空ポンプ,及びフルジェットノズルを優先滝に使用することで,高さに対する直径の比率は1から2,1から3,1から4,1から5,1から5,1から6とすることができる。
【0146】
膜反応器は,膜法又は固液分離によって少なくとも一つの化学反応の組み合わせを可能にする装置である。相乗効果が生まれるように,両方のプロセスは一体的に連結されている。両方のプロセスは単一の容器又はプラントに同時に収容することができる。化学反応中,反応混合物の少なくとも一つの成分が変換される。膜反応器を用いることにより,反応生成物,中間生成物,二次生成物,及び最終生成物は選択的に,反応混合物から取り除かれ,抽出物は制御された方法で追加することができる。反応生成物,中間生成物,二次生成物,及び最終生成物と,特に水は反応混合物から,連続的又は間隔を開けて取り除かれる。このことにより,収量の増加が達成される。
【0147】
各々の焼戻しシステムの結合,配置,設計及び制御は,特に供給原料の組成に依存する。反応器の外と内にある全ての工程水は,焼戻し工程で使用することができる。これは,外部で行われる,つまり反応器の外で熱交換プロセスによって行われる。一方で,焼戻し,吸引媒体,噴射剤,液体ジェット又はジェット真空ポンプのための材料となるポンプ,ノズルによって行われる。プロセスの混合物と,水は反応器焼戻しのために使用することができる。プロセスの手順は,例えば,特定の無機物質の濃度を減少させることによって,さらに最適化することができる。導入されたものは有利に焼戻し媒体となり,特に,焼き戻された水又はリサイクルされた水を注入することによって,焼戻し媒体となる。焼戻しは,さらにプロセス手順を介して制御される。供給原料,pH値調製剤,及び触媒を結合することに加えて,供給原料を,時間を遅らせて供給することは,温度制御にとって重要なことである。方法の進行中,粘度,密度,規模及び供給原料又は反応混合物は変化する。これらの変化は化学反応と,炭素含有供給原料の構造変化に起因し,それあは,脱重合し,その後の供給原料の再構築に起因する。このことにより,様々な要求はプロセスの手順に依存して混合プロセスでなされている。混合及び/又は流れの分散は,プロセスの状態,供給源呂,固体濃度,及び反応生成物からなる要件によって異なる。
【0148】
工程水中にある物質は,供給原料の混合物と,触媒を含むプロセス手順によって異なる。バイオマスに結合している材料は,分解によって溶解している。塩素,硫黄,硝酸及びこれらの塩及び金属,特に重金属,及び,ミネラル,例えば,カリウムやナトリウム,それらの塩を含む多数の要素は,化学変換のプロセス中に特定の水相に渡される。一部は再び固相に結合する。残りの部分は液相のまま残る。液相に入る原料の一部は濃度差に依存する。つまり,液相にすでに存在する濃度に依存する。特定の原料の沈殿は濃度が増加し,飽和し起こる。無機材料や化合物は,例えば,硝酸と塩化物は,塩として沈殿し,それによって,プロセス手順と反応器の好ましくない要素に影響を与える。液相中の有機炭素化合物の一部は,1リットルあたり,50gとすることができる。工程水の化学的酸素要求量(COD)値は5(mgO/L)の領域ですでに存在し,それによって大幅に法的導入の境界値を超えている。化学的酸素要求量(COD)は,酸素の量として理解され,それはすべての有機的物質の酸化のたえに必要な量として理解される。工程水の割合の10から35%,36から60%,60から85%は固体−液体を含む試料と処理手順と供給原料の水分含有量に依存して再利用される。工程水を戻す場合,つまり工程水回路の閉鎖又は制限は可能となるが,新鮮な水を保存し,廃水を減らすために制限されている。有機炭素化合物の蓄積に加えて,硫酸塩,硝酸塩,カルシウム,塩素,リン,又はそれらの化合物といった無機材料の蓄積も起こる。無機物質の濃度の増加は腐植を加速させる。石灰沈着は反応器の流れをみだし,また,ポンプ,バルブ,ノズルといった取り付け図品にダメージを与える。硫酸塩は沈殿する。蓄積又は飽和の持続時間は,供給原料やプロセスの手順に依存する。化学変換プロセスは,通常数時間続く。この時間の間に,材料の変更と連動した化学的な化合物のプロセスはプロセス手順の最適化のために行われる。
【0149】
バイオマスの様々な種類は2から3のプロセス段階で間隔を開けて供給される。所望の反応生成物に応じて,反応生成物は例えば,最後の二つのプロセスの終わりに向かうにつれて引き出される。推進剤や,焼戻しは例えば,ガス,水,特には工程水及び/又はプロセス/合成ガス及び触媒はプロセスが実行中に供給され,又は引き抜かれる。化学反応,混合,流れを妨げる反応生成物,特に二次生成物は取り除かれる。
【0150】
別の方法は固体材料の沈殿のため,特に反応混合物中の反応生成物の沈殿のために使用される。固液分離は液相の分離のために使われ,それによって固体の濃縮がなされる。別のふるい分け工程(粗いふるい分け,細かいふるい分け),ろ過工程,及び/又は遠心分離,サイクロンによる沈殿は,固形物の分離のために組みわせて使用されることができる。ろ過やふるい分けのプロセスの負担を低減するために,いくつかのろ過やふるい分けが前処理の工程で行われている。
【0151】
これらの二つの方法から,少なくとも一つの粗いろ過,又は細かいろ過,又はこれらの組み合わせを用いることができる。特に,マイクロ及び/又は限外ろ過又はこれらの組み合わせによって,全有機炭素化合物の3分の1から3分の2が工程水から取り除かれる。固液分離は好ましくは,動作条件で実施されるが,例えば実験室規模で使用されるような単なる紙のペーパーフィルターの使用ではない。使用される方法の選択は,化学組成,粒度分布,密度,粒子形状,硬さ,溶解性に依存してなされ,使用される方法には,電気電流,負荷,異なった密度と遠心力,及び,異なった粒子サイズの使用が含まれている。
【0152】
動的,静的,真空,圧力,及び滅菌ろ過特にクロスフローろ過,マイクロろ過,ウルトラろ過,ナノフィルターろ過及び逆浸透法は,使用されている装置に使われている。好ましくは,使用されている装置にはハイドロサイクロン、遠心分離機、電気的又は磁気分離装置及び/又は濾過法の基本となる法保や原理が使われている。好ましいろ過方法は特に,熱水炭化の反応条件で使用できるものの一つである。固液分離の場合,好ましくは動作条件,回転ディスクフィルター,又は遠心膜フィルターが使用される。細孔を形成する好ましい材料は金属,特にセラミックからなるものである。細孔を形成する材料は好ましくは円盤状である。ろ過方法と使用される材料に応じて,フィルターに含まれる固形量とフィルターの細孔のサイズの比率は常に比例しない場合がある。これは特に,フィルター要素のためにセラミック材料の使用に適用される。水相はろ過された状態又はろ過されていない状態で工程水の貯水タンクに導入される。分離される固体の特性,分離のために選択した方法は,プロセスの手順及び,所望の反応生成物の特性に依存する。さらに,プロセスが進行すると,反応生成物の密度が高くなり,分離プロセスは容易に実行される。好ましくは,分離は動作条件の近くで行われる。ろ液中の固体量は通常,孔の大きさに比例して沈殿するが,ウルトラろ過法を使用することによって,大幅に増加し,3分の2から5分の4になる。固液分離のための一つ,又はいくつかの装置は,バイオマスの処理の工程で分離可能となる高密度,高重量である他の物質や砂の除去のプロセスに組み込まれる。固形物の遠心分離の原則の使用は,特に,工程水の洗浄のために有利であり,ポンプ,ミキサー,ノズルを保護するための推進剤のジェット媒体として使用される。
【0153】
処理水は,再調製又は一つ又は複数の場所のプロセスの処理のために,反応器の上部4分の1又は上部3分の1から引き抜かれる。再調整又は処理された水は,リサイクルのため,プラントの水回路に戻る。少なくとも一つ,好ましくはいくつかの工程水の貯水タンクは,全てのここの反応器,又はいくつかの連結した反応器で使用することができる。別の洗浄工程は,ここの工程水の貯水タンクを置いている。個々の又は一般的な工程水の貯水量は,その合計の容量の約35から85%である。工程水の貯水タンクは,減圧と熱交換装置が強制的に必要とならないように,温度と反応器の圧力負荷に耐えうるように設計されている。
【0154】
工程水の洗浄は,上述したプラントの水回路に組み込まれている。別処理又は,再調整の方法は,再調整された水の使用に応じて必要となる。異なる機械的,化学的,生物学的方法及び装置は個別に又は組み合わせて使用されている。好気性と嫌気性高性能のバイオ反応器には,バイオ膜反応器,嫌気性及び,アニメートスラリー法などがある。水回路に統合され,又は連結される上述した方法と装置は,回路水中の有機化合物の含有量を減少させるものであるが,工程水のリターンの量は有機化合物の濃度に依存して行う必要がある。ここでは,有機化合物は十分に分解されず,例えばカルシウムなど,高いアルカリ金属などの鉱物材料の濃度が残っている。できるだけ多くの工程水をリターンできるように,別の方法と装置は効果的に組み合わせて使用される。
【0155】
機械的な廃水の洗浄のための装置はフィルター,マイクロフィルター,ウルトラフィルターであり,上述した固液分離のための方法と合致する。固液分離のための装置にはフィルターが設置され,好ましくは回転ディスクフィルター,特に好ましくは遠心膜フィルターが設置される。プロセス又は廃水の生物学的洗浄のために使用され,装置は洗浄や処理のための複雑な要件をみたすようになっている。例えば,鉄骨構造をもつ装置は使用され,例えば,バイオ膜方式の高性能のバイオ反応器,好ましくは好気性処理,水処置,より好ましくは,ループ反応器を有している。ループ反応器は,固相と液相の混合のために効果的なノズルを持つ必要がある。あるいは,又はさらに好気的な方法,嫌気的工程水処理,又は逆浸透のための装置は使用される。特に硝酸塩の回収,上流,蒸発及び/又はイオン交換法に使用することができる。
【0156】
反応生成物の冷却は、1バールの絶対圧力における沸騰温度以下で、反応器のスペースの外で、液化の装置で行われる。それによって放出される熱エネルギーは、熱交換器のプロセスを介して他のプロセスで利用することができる。一つ又は複数の粉砕ステップはこの冷却プロセスの前、間、後に行われる。破砕又はプレスする方法も好ましく用いられる。
【0157】
反応混合物から固相を分離することは、通常機械的に第1のステップ、及び、熱分離装置の第2のステップで行われる。静的な沈降濃縮装置は、機械的な回転装置又は攪拌装置の有無に関わらず、重力の作用下で、水分含量を低減するために使用される。供給量の制限は、投与装置によって行われる。装置は、沈降濃縮される混合物を均等に、複数の装置に分配することを可能にする。沈降濃縮装置は乾燥装置に直接連結されている。円錐構造の有利な設計は、乾燥装置に混合物が直接注入することを可能にする。外部の装置はプロセスの規模の調節に応じたものである。沈降分離された混合物は、交互に、アーチ型のふるい面や局面のスクリーンに、圧力下で搬送することができる。遠心力がかかった結果ふるいのスロットを介して液体の一部は押し出される。沈降分離された混合物は、変換行程の最後に、乾燥装置に供給される。液体遠心分離器は、さらに有利な分離方法を提供する。ここでは、液体の個体は遠心加速によって分離される。沈降分離された混合物は乾燥行程に供給され、処理され、浄化された液体を遠心分離機に残す。連続して、乾燥装置への適切な供給は、先行し、調整された液体遠心分離装置、仲介装置によって確実になされる。このことは特に乾燥のためのせん断遠心分離器の使用に重要である。せん断遠心分離機は、高い安全性をもち、固形物の除湿と洗浄に適している。
【0158】
乾燥の方法は、好ましくはエネルギー的理由のために、機械的装置に加えて使用される。機械的装置とは、乾燥工程の前に接続されているものである。乾燥工程に供給される量は1kg以上の重量を持っている。連続運転は、好ましくは、管理された操作である。乾燥工程は、少なくとも一つ又は複数の手段によって行われるか、又は、分離及び/又は乾燥のための装置の組み合わせによって行われる。対流乾燥機は、例えば、反応生成物及び二次生成物の乾燥のために使用される。乾燥される物質は高温乾燥ガスと接触する。使用されたガスは、排出され、通常はダスト分離器で清浄されることは不利な点である。ガスは凝縮した後、湿気に戻される。流動層乾燥器は、例えば、対流乾燥機として使用される。スプレー、ノズルタワー、又はフロー乾燥機は、所望の粒子のサイズに応じて使用される。連続的なプロセスは有利であり、ここでは、一つ以上のトレイ、ドラム、又はトンネル乾燥機がある。接触式乾燥機が使用される場合は、接触面は熱伝達のために使用される。ベルト、真空ベルト、ドラム、スクリュー、シリンダー、ローラーやベルト乾燥機、好ましくは真空ドラムフィルターやドライヤーが使用される。低含水率を達成するために、ディスク乾燥は、代替として、又は追加で使用可能である。乾燥プロセスは、熱いガス状媒体によって行われ、例えば61から95℃、65から90℃、70から85℃の温度で行われる。熱乾燥装置内の水蒸気は130から180℃である。
【0159】
連結された機械的―熱的方法は、分離又は乾燥のために使用できる。従来の方法に比べて、機械的―熱的プロセスの利点は、特に、微粒子又はナノシステムで生成物の改良された搬送又は輸送能力を有することによって、製品の低い水分含量となる点にある。それは、反応生成物から、不純物が、蒸気によって部分的に洗い出されるという点にもさらに利点がある。蒸気を使用することは、ろ過方法において遠心分離の性能を高める結果となる。機械的変位のメカニズムは、質量力と協力して働き、実質的に粗いキャピラリーシステムの完全な枯渇につながる。蒸気圧ろ過では、このメカニズムの中で使われる。飽和し、又は過加熱の蒸気は圧縮された空気の代わりに使用される。遠心除湿に使われる蒸気圧は特に好ましく用いられる。方法の空間では、結合された蒸気圧と遠心除湿のプロセスは、本発明に係る最終生成物の乾燥、浄化、搬送をするために懸濁液から分散することを可能にする。反応生成物の残留水分量は、本発明によれば、6から25%、10から20%、12から15%である。反応混合物は、変換反応後の懸濁液として存在する。反応生成物、中間生成物、二次生成物、最終生成物は、供給原料に依存している。供給原料には黒い石炭のような燃料、腐植土、名ラード又はメイラード様反応生成物、絶縁体のような炭素含有物、ナノスポンジ、ペレット、ファイバー、ケーブル、吸着炭、木炭の代替材料、高圧縮炭素製品、特にグラファイトやグラファイト含有の材料、カーボンファイバー又はファイバー複合体がある。
【0160】
純粋な石炭のような材料は用途に応じて製品となる。それらは、供給原料と比較して、鉱物性材料の還元反応に帰することができるという利点をもっている。純粋な石炭は、活性炭、木炭である。超純粋な石炭のミネラル含有量は0.1重量%未満である。
【0161】
有機及び無機材料は、化学変換又は、方法の過程で供給原料から取り除かれる、そして、利用可能となる。利用可能となるためには、部分的に水相に入った化学的に結合した材料の溶解によるものである。これが発生する割合は、反応や処理条件に依存する。溶解性、非溶解性有機材料の加えて、金属、腐植土の酸性材料を含む塩や酸化物、カルシウム、マグネシウム、塩素、アルミニウム、リン、カリウム、ナトリウム、窒素、及びその化合物を含む無機材料もまた取り除かれ、利用可能となる材料である。
【0162】
変換反応後の個体炭素含有成分は、変換反応後に材料及び/又は燃料として存在するが、それらは、以下のような特性を有する、材料及び/又は燃料の組成は、反応の手順で制御することができる。個々の物質の濃度を容易に選択でき、他の材料を選択できる。異なる材料のグループとパラメーターは、変更することができる、例えば、硫黄含有量を減らす場合は、塩素及び灰分含有量も同時に減らすことができる。
【0163】
元素分析による測定では、草、カットヘッジ(ヒノキ科クロペ属の木)とテンサイの炭素割合は、要素の乾燥質量の割合の質量分立の50から63%のであり、供給原料の20から60%である。酸素の割合は半分まで減少し、窒素の割合は4分の1、水素の割合は4分の1に減少した。材料及び/又は燃料の炭素の割合は、バイオマスと比較して、
10から300%、50から300%、5から300%、100から300%に増加している。材料及び/又は燃料の炭素の割合は、供給材料にくらべ、5から200%、10から150%、10から120%。50から100%まで増加している。材料の炭素の割合は、4から95%、50から90%、55から80%である。炭素の割合は、反応そうさ、及び、供給原料に依存し、98%以上の純度の高いものを得ることもできる。材料及び/又は燃料の水素の割合は、供給原料と比較して、10分の9、3分の1から20分の1、20分の1から50分の1にまで減る。
【0164】
材料及び/又は燃料の窒素の割合は、供給原料に比べて10分の9から3分の1、3分の1から20分の1、20分の1から100分の1にまで減る。材料及び/又は燃料の硫黄の割合は、供給原料に比べて10分の9から3分の1、3分の1から50分の1、50分の1から1000分の1にまで減る。材料及び/又は燃料の灰分の割合は、供給原料に比べて10分の9から3分の1、3分の1から50分の1、50分の1から1000分の1にまで減る。材料及び/又は燃料の微粒粉塵の割合は、供給原料に比べて10分の9から3分の1、3分の1から50分の1、50分の1から1000分の1にまで減る。
【0165】
燃焼中のミネラル、灰分、微粒粉塵の減少は、工程水によって例えば300%以上が可能になる。材料の低粘度化は工程水の増加によって起こる。それは、水溶性物質の割合が固相に供給された工程水に比例して減少することができ、これらの材料が洗い流されたものと考えられる。触媒成分がない場合や、次に最適な反応条件が優先されている場合でも、より高い炭素割合は達成される。55から77%の炭素の割合は、バイオマスと処理手順によって得ることができる。触媒の混合物の調整を含む適切なプロセス手順によっても、これには触媒の調整も含まれるが、炭素の割合は78%以上が達成される。これらの値は化石燃料の処理と比較することができる。
【0166】
変換反応の終了後は、材料及び/又は燃料の炭素の割合は確かに増加している、しまし、エネルギーや燃料の値は36%まで減少している。反応では熱が放出される。これとは反対に、穀物、テンサイ、砂糖などの炭素含有バイオマスを供給原料として使用している場合は、バイオマスの元の燃料値の少なくとも65%に保持される。燃料値は供給原料と比較して、65から85%、他の例では70から80%である。供給原料にはより少なく炭水化物が含まれており、変換反応中には、より低いエネルギーが放出される。使用されるバイオマスによって、反応生成物のエネルギー含量は以下で説明することができる。リグノセルロース系の植物や収穫物といったバイオマスが供給原料として、又は燃料として使用されている場合、燃料値は供給原料と燃料の燃料値は供給原料の質量の70から90%。75から85%である。バイオマスの炭素含量が少ない場合、セルロースやリグニンが供給原料として使用されている場合は、供給原料や燃料の燃料値は80から95%、85から90%である。純粋な石炭は化学産業のさらなる処理のため、又はカーボン燃料電池の燃料として、汎用性の高い方法で使用することができる。
【0167】
数多くの材料は反応中に古相から溶解し、水相に移り、工程水中に存在する。リン、硫黄、硝酸塩のようないくつかの鉱物は工程水から回収することができる。これらは、他のプロセスのための肥料、原料又は材料として使用することができる。サイクルを確実にするためには、鉱物は液相から分離される。閉じられたサイクルによって、バイオマスにふくまれていた養分を製造工程から抽出することができる。
【0168】
完全に新しい化学的な炭層化合物と化学構造が新しい、脱重合、重合プロセスによって形成される。特に、それらは、よく知られている固形化石燃料よりも、少ないエネルギーで粉砕することができる。さらに供給原料に依存する茶色や黒色の色合いはメイラード反応生成物の形成によるものである。供給原料の密度は反応の前の水よりも低い。密度は反応手順の実行中に増加し、黒色石炭に匹敵するほどの密度に達する。大部分の供給原料の密度は、200から600kg/m、時には800;g/m(乾燥重量)、900から120kg/mに、ときには1250から1350kg/mに達する場合もある。この場合は反応生成物の粒子間の空気が除去され、押し出されているという仮定される。反応生成物の小粒子により、供給原料と比較して、大きな表面積が得られる。このことは、乾燥を容易にする。また、大きな表面積はより低い温度で着火されることもできる。
【0169】
反応生成物の異なる特性は下記に述べるものである。
・ メイラード反応又はメイラード様反応の反応生成物と液相、固相の存在。
・ 供給原料によって変化する強力かつ集中的な臭気の形成。臭気の形成は、基本的にメイラード反応生成物によるものである。
・ 他の自然発生と比較して改良された電気伝送度。
・ 高い炭素含有量を持つ炭素化合物。
・ 黒色石炭、石炭のような燃料。
・ 同一の炭素の割合を持つ化石燃料と比較して安定した化合物。
・ 燃焼による低い灰分の発生、低い窒素含量。
・ 硫黄、硝酸、重金属との反応性。つまり、同様に高炭素の割合を持つ化石燃料と比較して、低い自己発火温度。
・ 同様に高炭素の割合を持つ化石燃料と比較し、低いダメージを与える燃料ガスの組成物。
【0170】
従来の燃料と比較して、蒸気の新たな反応生成物の特性とその環境へ優しいという特性から多くの利点がある。処理方法は、材料及び/又はバイオマスからのエネルギー回収のための従来の方法にくらべて、より効率的かつより経済的となった。バイオマスの変換では、基本的には炭素が失われることはない。供給原料に含まれる95%以上の炭素は、反応生成物の固相に取り込まれ、エネルギー回収のために使用することができる。炭素化合物の残りの部分は液相部分に取り込まれる。反応器での変換反応の間、二酸化炭素やその他の温室効果ガスはほとんど放出されない。供給原料の約1から4%の炭素が液相に取り込まれるだけである。割合は、プロセス手順に依存し、特に供給原料の炭素含有率に依存しており、反応混合物の液体、固体の割合にも依存している。
【0171】
炭素含有ナノ物質とその構造は、反応手順、特に供給原料と触媒の組成と選択によって形成される。これらの材料は、部分的に有用な材料と表面特性を持っている。これらの中でも、例えば、ナノスポンジは水の貯蔵と絶縁材料として使用することができる。ベーキング、フライ、ロースト、グリル、及び、タンパク質やアルブミン及び炭水化物を多く含む食品のフライ加工といった加熱処置の間におこるメイラード反応は130℃以上の温度で起こる。メイラード反応がおこなわれている過程で、炭水化物やアミノ酸から、赤色は黄茶色に、ときには黒色のポリマー、メラノイジンが生成する。特に多くの暗色のメラノイジンは高温で形成されるが、反応はより高い圧力によって加速される。これらは、パン、コーヒー、麦芽、ナッツやコーンフレークなその製品における部分を形成する、
【0172】
メイラード、又はメイラード様の反応生成物は、熱水炭化中に高濃度で形成される。固体(他の固体中の)と液層(例えば工程水)中に、比較的高濃度で指標物質のCMLがあり、通常0.3から2mmol/molリジンの間にある。高濃度のCMLは通常液相にあり、つまり工程水中にあり、反応生成物の固相よりも多い。濃度又は濃度比は固体、液体比に依存し、供給原料及び、プロセス手順にも依存する。抗酸化物質と化学反応防止特性をCMLは有している。それらに匹敵する、又は同様の特性は、メイラード又はメイラード様反応を含む熱水炭化他の中間生成物、二次生成物又は反応生成物も有することが推定される。メイラード又はメイラード様の反応生成物の絶縁と浄化手段は、ろ過、限外ろか、及び/又はクロマトグラフィィー法、特にカラムクロマトグラフィー法によって行われる。
【0173】
熱水炭化の手段により本発明に係る方法で生産される腐植土は、より高い燃料値を有する反応生成物に比べて比較的短い反応時間で行われる。腐植土は通常、供給原料の繊維材料(リグニンとセルロースなど)で構成されている。生体高分子は完全に脱重合されていない。本発明によれば、腐植土は少なくとも30から45%、及び、発熱量が15から24MJ/kgの炭素の割合を有しているため、よく燃える。本発明に係る方法によって生産された腐植土は、天然の腐植土、部分的には、芝や泥炭などと同様の特性を持つことができる。
【0174】
上述した反応生成物の特性は、燃料特性に対して有効である。特定の材料は、最適化されたプロセスの手順により、特に、反応混合物内で固体と液相の間の濃度差によって、腐植土を充実させることができる。これは、二酸化炭度/炭素貯蔵、肥料としての腐植土が利用されることが望まれている。これとは異なり、本発明の方法により生産された腐植土の混合物の処理中には、特定の物質の濃縮は望まれていない。さらに、製品の利用のための有害なミネラル材料の濃縮及び、アルカリ、及び他の物質の濃縮は回避される。本発明に係る腐植土は、均一な腐植土であり、燃料となる。これらの特性は供給材料の組成や触媒だけでなく、プロセスの手順を介して制御することができる。本発明に係る方法によって生産された腐植土は数時間以内に生産するこができる。本発明に係る方法は、通常数週間又は数ヶ月かかっていた腐植土の他の公知の方法よりも、かなり高速である。
【0175】
本発明にかかる方法で生産された材料及び/又は燃料は、芝土や泥炭やのような材料を含むものであるが、以下の特徴を有している。
・ 本発明の方法を用いることにより、バイオマスから芝土、黒炭のような燃料が得られる。
・ 燃料値は、プロセスの手段に依存しており、特に反応時間に依存する。燃料値は反応時間な反応器内の滞留時間と共に増加する。
・ 同一の炭素の含有割合では、従来のもの、又は化石燃料よりも成分の揮発性が低い。
・ エネルギー収率は石炭の0.7から0.95にまで上げられる。低炭水化物で、高いエネルギー収率がある、
・ 90から95%:リグニン又は細菌のバイオマス。
・ 燃料は、より反応性が高く、同等の炭素の割合を有する化石燃料よりも低い自己発火温度を持つ。
・ リグナイトや黒石炭などの化石燃料は、本発明の方法で製造される燃料と比較して、同様の発熱量を持っているが、組成や特性に関しては明瞭に異なる。
【0176】
化石燃料の異なるタイプや種類は、異なる化学的組成と特性を持っており、それらは起源と鉱区のポイントに依存するため、石炭は全てのタイプは均一ではなく、似ていない特性を持つ。例えば、化石ウラジッツ褐炭の発熱量は、8700KJ/kgであり、含水量は約56%であり、硫黄含有量は約0.7%であり、灰分は4.5%程度である。本発明に係る燃料や材料の水分、硫黄、及び灰分は低くなっているが、燃料値は20000KJ/kgを上回る。化石ウラジッツ褐炭の1キロワットは水の含有量に独立して生成することができる。対照的に現在の倍以上のエネルギー量が、同量の燃料から生成することができる。
【0177】
本発明によれば、材料及び/又は燃料は、化石燃料と比較して、メイラード反応生成物の強力な立証可能な濃度を有する。Nε―カルボキシメチルリジン(CML)は指標であるこの化合物は、反応生成物の固相でも液相でも検出が可能である。0.2から1.5mmol/molリジンは測定され、ここでは固相よりも液相で高い濃度部分が測定された。濃度の分布は、供給原料、反応条件、及びプロセス手順に依存している。採掘後、化石石炭は凝集塊の状態で、採掘された深さにもよるが、高度に圧縮されて凝集いるため、粉砕するためには高エネルギーが必要である。さらに、それは石炭破砕機で微褐炭や炭塵に乾燥し、粉砕する必要がある、これに比べて、本発明に係る材料及び/燃料は、プロセスの終了後、通常1ミリメートル未満、30ナノメートル未満までに容易に乾燥することができ、表面積を大きくすることができる。これにより、条件付け、及び燃料の乾燥のためのエネルギー量は固体の化石石炭に比べてかなり低くなる。
【0178】
燃料の燃焼特性は、石炭の化石燃料との比較だけではなく、現在利用可能な、ほとんどの燃料と比較して、特により有利である。すくなくとも一つ、しかし多くの場合、いくつかの又は下記のすべてのパラメーター、供給原料又は代替化石やバイオマス燃料に比べ、特に燃料としては有利である。パラメーターには、灰分の還元率、塩素の少なさ、硝酸、硫黄、重金属などの排出ガスの粉塵少なさ、窒素、硫黄酸化物などの細かい粉塵やガス状有害物質の排出の少なさがある。これらはまた、練炭やペレットなどの燃料の圧縮形に対しても有利である。
【0179】
燃料の品質と燃焼特性は下記に依存する。
・ 供給原料や、供給原料の混合物、プロセス手順、触媒混合物、及び、工程水の組成。
・ 供給原料の脂質の多い部分、供給されるエネルギー量。
・ 高い発熱量を持つ燃料。例えば、汚泥の処理中に、発熱量は34から36MJ/kgとなる。
・ 燃料値が30から33MJ/kgで燃料を燃焼した後の灰分は、17から20MJ/kgの燃料値供給原料を燃焼した場合に比較して75%まで減少する。
・ 燃料値が30から33MJ/kgで燃料を燃焼した後の硫黄分は、17から20MJ/kgの燃料値供給原料を燃焼した場合に比較して50%まで減少する。
・ 微細な粒子状物質とガスの排出量は、供給原料に比べて低くなる。
・ 燃焼の結果はプロセス手順、条件に依存する燃料の品質及び燃焼技術に関連する全てのパラメーターにより決定される。
・ 燃料は、比較的均一な特性を持ち、供給原料の組成や触媒だけでなく、プロセス手順を経由して算出し制御できる特性を持つ燃料である。
・ 既に述べたように燃料特性の違いに加えて、黒炭、褐炭、泥炭といったような化石燃料には異なる特性が追加される。
・ 純粋、超純粋の材料も本発明に係る生成物に属する。ろれらは、有利な特性を持っており、その特性は主に供給原料に比べてミネラル性材料の削減をすることができる特性である、純粋な石炭は、主に石炭の可燃部分として理解され、もっとも純粋な石炭は活性炭として理解される。超純粋の石炭のミネラル含有量は0.1重量%未満である。
【0180】
本発明による装置の実施形態におうじて、異なるプロ競る手順は1つのユニットで組み合わせることができる。粉砕及び混合は、例えば、単一粉砕、乾燥工程とすることができ、空気対流粉砕器で粉砕をすることができる。本発明の明細書に記載されている全ての装置又は機器は、制御、自動化、応用可能なプロセス技術的方法が提供され、又は経済的、技術的に可能となっている。上述したことは、全ての手順、方法又はプロセスのステップで有効である。
【0181】
HTCとTDHのための二本の流れの加水分解又は反応器は供給されており、本発明は以下に説明する図面で詳細を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0182】
【図1】図1は、二本の流れの供給装置を加味しながら、例示的な方法でプラントの概略図を示している。
【図2】図2は、例示的な方法で下流にそれぞれ接続された反応器と平行に配置された反応器の概略図を示している。
【図3】図3は、例示的な方法で熱に誘起される加水分解のためのプラントの概略図を示している。
【0183】
図1は本発明に係る方法の、二本の流れのバッチ供給装置の特別な配置と、模範的なプラントの概略図を示している。装置は流れIとII、及び液化の流れIIIで構成されている。流れはIは例えば全体の容量に対して3から50%の高固形分の供給原料を供給するために作用している。このためには、乾燥したバイオマスはホッパー(1)内に保存されており、導管(2)搬送され、好ましくは底板のアウトフィード導管(2)に搬送される。ここから、供給原料は粉砕装置(3)に搬送される。例えば、湿式、又は乾式粉砕器として、スクリューやコンベアや、ベルトコンベアとなることができる搬送装置を介して、適切な機械的な粉砕の単位で混合容器(6)に搬送される。乾燥したバイオマスは貯水タンク(4)からの濃縮された水で混合され、コンテナ(5)から搬送される触媒と混合槽(6)で混合される。混合物は、搬送装置(7)を経由して、インキュベーション容器(8)に搬送される。インキュベーション容器(8)では触媒と材料が存在することができる。容器(6)とインキュベーション容器(8)は50から60℃まで材料を予熱するために、二重壁であり、熱水供給と接続されている。乾燥した供給原料のインキュベートされた材料は、コンベア装置(9)と(10)を介して供給され、ここでは、例えば、スクリューコンベア、又はコンベアベルトとして設計されており、供給装置(21)を介して、第1の供給の流れは第1の反応器(19)に、工程水の蒸気圧以上の圧力下で搬送される。供給装置は、例えば、コンベアで構成され、例えば、インクジェット、ニ軸押出機、エッセントリックスパイラルポンプ、ピストンポンプ、スパイラル変位ポンプ、又はダブルスクリューコンプレッサーで構成され、これらは各々、コンプレッサースクリュー又はダブルスクリューコンプレッサーの有無に関わらず装備される。供給装置(21)はさらに、遮断装置を設けることができる。供給装置(21)は、反応器内部の反応器の圧力以上の圧力レベルを持つ流れIからインキュベートされた原料を、反応器(19)に送ることを可能とし、供給装置の逆流を防ぐことができる。
【0184】
ボリューム全体に対して3から50%の固形分を持つポンプ輸送可能な原料は,貯蔵容器(12)から,搬送装置(13)によって混合装置(14)に搬送され,混合容器(14)内で貯水タンク(4)からの工程水とコンテナ(15)からの触媒と混合される,インキュベーション容器(16)でインキュベートされ,適切な搬送装置(17)を介して反応容器(19)に供給される。ここでは例えば,搬送装置はピストン,スパイラル変異,エッセントリックスパイラルポンプとして設計されている。熱交換ユニット(18)を介して160から180,200から220,又は220から250℃で材料は加熱される。供給流れIIから前処理した供給原料は,コンベアで搬送される供給原料を介して,供給流れIから導かれる。流れIと流れIIの供給原料の比率は例えば,1:20,1:5,1:1又は10:1である。混合物又は供給源呂は混合又は攪拌装置(20)を介して,第1反応器で行われる。行われる加熱によって発生する発熱の放電は,反応器(19)の二重壁(23)と接続する熱交換装置(22)及び/又は反応混合物を有する反応器と接続する熱交換装置(22)を介して行われる。これらは,例えば,スパイラル,チューブ,バンドル,又はスパイラル熱交換器として形成される。必要な滞在時間経過後,圧力の降下にのって第2反応器(24)に搬送される。
【0185】
流れを加速するために,コンベアは追加で使用される。第1反応器(19)の後ろに流れ方向に位置する第2反応器(24)はより小さな容量を持つ。工程水は,反応器の容量がへることによって,他の説明している装置によって引き抜かれる。反応器に低い容量や小さな反応スペースは,プロセスのさらなる過程で必要となる。工程水の引き抜きは,同時に反応器や反応混合物から可能である。この反応器の容積は例えば5,10,20%反応器全体の容量よりも小さくなる。
【0186】
反応器(24)は,熱交換装置(22)攪拌装置(20)と二重壁(23)を備え,反応に必要なレベルで一定時間温度を維持する。放出される反応熱は,冷却が行われることにより熱交換装置(22)を介して放熱される。反応器(24)の滞留時間満了後,液化容器(26)のなかの材料の液化が熱交換ユニット(25)を介して行われる。材料は,攪拌装置(20),熱交換装置(22)と二重壁(23)を介して熱処理をすることができる。熱交換器(27)は水の蒸発温度以下の温度に材料の冷却をすることができる。流量と圧力の液化は,液化ポンプを介して制御されている。ここでは液化ポンプは,コンベア,エッセントリックスパイラルディスプレイスメント,ピストンメンブレンポンプとして形成される。
【0187】
湿った供給原料は,液化容器(29)に格納されている。蓄積された熱は,その二重壁を介して排出することができる。過剰な工程水は,固液分離器(30)を介して分離される。固液分離器は,デカンター、遠心分離機、サイクロン、フィルターチャンバープレスとして,分離または乾燥のための装置として設計されている。工程水は再び,他のプロセスで利用が可能となる。最終製品はさらに利用するために,ストア(31)に一時的に格納されている。
【0188】
最初の,または,いくつかの反応器の供給原料は,供給流れI又はIIを介して供給される。湿った供給原料が供給されている場合は問題ない。しかし,反応器は乾燥した自由流動の供給原料で満たされている場合,水の供給が必要である。工程水や濃縮水は60,100,160,200℃以上の温度であることが好ましく,自由流動パイルの5,10,40又は60%の工程水が添加されれば十分である。反応器内の工程水の充填高さは,供給原料の密度と濃度による。
【0189】
供給原料の又は,本発明に係る燃料や原料の歩留まりを向上させるために,できるだけ固形分率をできるだけ高くすることが必要である。固形分率を最大化するための制限要因は,湿めったバイオマスのポンプ搬送と,乾燥したバイオマスのポンプの搬送能力にある。同時に,プレインキュベーションは乾燥したバイオマスには実施する必要がある。できるだけ小さな粒子サイズを有する供給原料を使用することが,通常は重要である。方法の過程における粘度の減少は,前処理の進行の指標とすることができる。固液混合物の粘度は,装置を介して進行する場合には減少し,供給源呂の粘度の4分の3以上,または,2分の1以上,または5分の1以上減少する。しかし,水が引き抜かれず,または変換プロセス中に蒸発しない場合,粘度の測定は有効である。
【0190】
図2は,反応器の概略図をしめしており,各々の反応器(32)と(33)は下流に並列(19)(24)に配置されている。プラントの要素は,図1と一致させるために,同様の符号をつけている。反応器(19,24又は32,33)は連続的な出入の流れができるように,並列に配置されている。連続的な出入の流れは,少なくとも反応時間の10から30%,30から60%,又は60から90%の間続いており,上流に接続された装置を介し,下流に接続された反応器に流れている。熱交換器は,反応混合物の加熱及び冷却のための装置である。
【0191】
並列配列によって,各々の反応器は注入され,空にされる。第1の反応器がいっぱいになると,第2の反応器を空にする間,第3の反応器で10から100,100から300又は300から1600分の間,反応容積が開かれる。第1の反応器に流入している場合,第3の反応器は少なくとも滞在時間の1から9,10から30,30から60又は,60から99%の反応時間が可能となる。第2の反応器が空である場合,それは,第1の反応器となり,その機能をする。第3の反応器は不特定数ある。
【0192】
生体残留物と,農産物の使用のため,衛生状態のために,バイオマスの熱的な前処置は重要性を増している。加水分解と特にいわゆる熱圧力の加水分解によって,バイオマスのエネルギー生産のための方法は可能となる。リグノセルロースを含有しているバイオマスは,木,草,枝などがあり,これらは,微生物と燃料生産のための方法に用いられる。感染性の強い材料は,さらに消毒され,それによって,動物のえさの生産のための経済的で,安全な代替手段を提供する。この加水分解法は,動物のえさは安価になる。
【0193】
発酵による有機廃棄物の処理は,本発明による加水分解法の発明によれば,同量のエネルギーを生産するための有機固形分に対して10から20または20から30%以上のバイオマスの使用量削減になる。バイオマスプラントの発酵槽に導入する前,バイオマスの前処理をするための異なる方法が提案されている。いわゆる熱圧力の加水分解は,数年前に開発され,ここでは,供給原料はループ型反応器(DE19723519)または加水分解反応器(DE3928815)を介して流されており,180℃の温度まで加熱される。微生物的加水分解は,チューブ反応器で示されていた(DE4403391)。いわゆる熱圧力的分析や熱による加水分解を用いて,バイオマスは20分間処理される。この時間は熱水炭化反応と比較して,明らかに短い時間である。
【0194】
ここ数年では,いくつかのプラントは180℃で熱圧力の加水分解のために建設されている。高い効率の収量にも関わらず,幅広い使用には実際にはいたっていない。いくつかの生産準備状態のプラントは,所望の固体含量を連続的に生産できず,管反応器として形成された熱交換器はケーキングや閉塞されている。これらの問題は,固形物の含量を減らすことによって回避できる。
【0195】
バイオマスの沈降と,リグノセルロース含有のバイオマスのポリマー構造の膨潤は歌唱評価される傾向にある。膨潤は液体,上記やガスへの露出による固体の可逆的な体積の増加である。ポリマーの構造は,水の含有によって,膨潤する。物理的及び化学的膨潤プロセスは異なっている。物理的な膨潤は,例えば,水が木材の隙間や細孔に入ることで起こる。水と木材との間に生じる表面張力は,毛管力とよばれている。この物理的過程に加えて,化学的膨潤過程は,例えば,水はアミノ酸の水酸基と同様に親水性の構造に追加されることで起こる。それは,水素架橋を介して,水和効果によるものである。植物の構造ではでは,水は,細胞壁の多糖類の間に保存される。膨張プロセス中に,ゼラチンはさらに,加熱すると溶解する。例えば,骨や皮膚の廃棄物の物質接着剤のような特定のアルブミンは,膨潤することができる。
【0196】
澱粉は,澱粉下流の形で自然界に存在し,冷たい水に懸濁される。懸濁は47から57℃で起こる。55から86℃の間より高い温度では,澱粉顆粒は溶解する。アミロースとアミロペクチンからなる澱粉,例えば,じゃがいも澱粉では62.5℃で,小麦澱粉では67.5℃と,少しずつ異なる。溶液の粘度は,それによって大幅に増加し,ゲルを形成する。ゲルは接着剤のような働きをするため,接着と呼ばれている。澱粉の膨潤及びゲルの形成のプロセス全体は,糊化とよばれている。澱粉糊は澱粉の種類に応じて異なる硬化容量がある。膨潤挙動は熱的に誘発される加水分解の条件下で,圧力と熱によって加速的に進行する。
【0197】
澱粉の一部が別のバイオマスに変化することは知られている。トウモロコシサイレージは例えば,乾燥重量で1.2から44.4重量%の間にすることができる。トウモロコシ澱粉の糊の補強能力は,小麦澱粉の糊よりも大きく,じゃがいも澱粉よりもさらに大きい。トウモロコシサイレージは,バイオマスを生成するために,使用されるバイオマスであり,高い補強能力があるため熱交換器システムの閉塞を防ぐために特に考慮しなければいけない。例えば,澱粉の含有量を5%以下とすることが,ポンプ搬送を改善する。しかし,加水分解によって圧力と温度は急激に上昇するため,体積増加と,流動抵抗の増加が予想される。高澱粉含有量の供給原料やバイオマスは例えば,乾燥質量で10から30,30から50,50%以上であり,ドライバイオマスの流れを介して第1の反応器に搬送される。つまり,供給流れIを介して搬送される。バイオマスや供給原料は3,5又は10%以下の低澱粉含有量をもっているものは,処理の有無に関わらず供給流れIIを介して流れる。
【0198】
沈殿や閉塞の形成が増加する原因は,他の要因の組み合わせもある。熱交換器の工程ガスの形成と,澱粉の膨潤は容量の増加に寄与する。流れのストップはチューブ反応器で想定される。圧力の増加は,このように,ガスの形成や膨潤による体積の増加と予想されている。これはさらに,搬送物である膨潤澱粉の粘度の増加によって増加する。流れの抵抗このことによってさらに増加する。
【0199】
熱圧力の加水分解のために構築された全てのプラントでは,チューブ反応器として形成された熱交換器が水平方向に設置される。特に,固形分の高い収率に関して,加水分解またはバイオマスの加熱のプロセスは改善される。加熱のために熱交換器を通る固液混合物,及び,チューブを介して流れる固液混合物は重力に対して並列に湾曲していないチューブを通ることを特徴とする。このことにより,ケーキングと,閉塞を防止している。
【0200】
流動輸送材料は,ケーキングと閉塞を防ぐため,重力以外の力を与えることなく,下方向へ移動する必要がある。このため,熱交換器は水平面のチューブ軸の角度は,4または7または10度よりも大きくなるように設計さあれている。
【0201】
熱交換器は,少なくとも20,40または60%は垂直チューブで構成されている。垂直チューブの一部は,媒体を搬送するもので,垂直面に対するチューブの角度は70,50,または45度である。垂直とは,垂直チューブに対して垂直チューブの一部の角度が45度以下であり,ほとんど10度であることである。
【0202】
熱交換器は,チューブ反応器またはチューブバンドル,又はプレート式熱交換器または,これらの装置の組み合わせで構成されている。熱交換器は,モジュラー方式で設計されており,異なるモジュール,ユニット,またはセクションで構成できる。モジュラーユニットは互いに空間的に近隣に配置されており,複数の熱交換ユニットを食列で接続している。
【0203】
熱交換器の焼戻しシステムは二重壁で構成され,内部スペースは熱エネルギーのキャリア媒体が通過できる。熱エネルギー媒体は,例えば,熱媒油,水蒸気または本発明に係る方法の工程水である。異なる熱キャリア媒体を組み合わせることもできる。この媒体の目標温度は60から350℃である。第1のセクションまたはモジュール内の温度は例えば,60から100℃,80から120℃であり,第2のセクションは100から140℃,120から160℃であり,第3のセクションは140から180℃,160から200℃であり,第4のセクションは180から220℃,200から240℃,240℃から350℃である。熱媒体の媒体温度は,20,40または60℃まで変化させることができる。一連の流れに連結している熱交換器のユニット,モジュール,またはセクションは,固体液体の温度は,もっとも高い時で220から260℃にまで達する。
【0204】
図3は二本の流れの供給によって加水分解が誘発されるプラントの概略図を示している。加水分解のための装置は,流れIとII及び液化の流れIIIで構成されている。流れIは例えば全体の容量に対して3から50%の高固形分の供給原料を供給するために作用している。このためには、乾燥したバイオマスはホッパー(1)内に保存されており、導管(2)搬送され、好ましくは底板のアウトフィード導管(2)に搬送される。ここから、供給原料は粉砕装置(3)に搬送される。例えば、湿式、又は乾式粉砕器として、スクリューやコンベアや、ベルトコンベアとなることができる搬送装置を介して、適切な機械的な粉砕の単位で混合容器(6)に搬送される。
【0205】
乾燥したバイオマスは貯水タンク(4)からの濃縮された水で混合され、コンテナ(5)から搬送される触媒と混合槽(6)で混合される。混合物は、搬送装置(7)を経由して、インキュベーション容器(8)に搬送される。インキュベーション容器(8)では触媒と材料が存在することができる。容器(6)とインキュベーション容器(8)は50から60℃まで材料を予熱するために、二重壁であり、熱水供給と接続されている。
乾燥した供給原料のインキュベートされた材料は、コンベア装置(9)と(10)を介して供給され、ここでは、例えば、スクリューコンベア、又はコンベアベルトとして設計されており、供給装置(21)を介して、第1の供給の流れは第1の反応器(19)に、工程水の蒸気圧以上の圧力下で搬送される。供給装置は、例えば、コンベアで構成され、例えば、インクジェット、ニ軸押出機、エッセントリックスパイラルポンプ、ピストンポンプ、スパイラル変位ポンプ、又はダブルスクリューコンプレッサーで構成され、これらは各々、コンプレッサースクリュー又はダブルスクリューコンプレッサーの有無に関わらず装備される。供給装置(21)はさらに、遮断装置を設けることができる。供給装置(21)は、反応器内部の反応器の圧力以上の圧力レベルを持つ流れIからインキュベートされた原料を、反応器(19)に送ることを可能とし、供給装置の逆流を防ぐことができる。
【0206】
ボリューム全体に対して3から50%の固形分を持つポンプ輸送可能な原料は,貯蔵容器(12)から,搬送装置(13)によって混合装置(14)に搬送され,混合容器(14)内で貯水タンク(4)からの工程水とコンテナ(15)からの触媒と混合される,インキュベーション容器(16)でインキュベートされ,適切な搬送装置(17)を介して反応容器(19)に供給される。ここでは例えば,搬送装置はピストン,スパイラル変異,エッセントリックスパイラルポンプとして設計されている。熱交換ユニット(18)を介して180から200で材料は加熱される。単一の加水分解反応器(40)は図1又は図2の反応器(19,24,32,33)に置き換えられる。プラントの要素は,図1及び図2と一致させるために,同様の符号をつけている。加水分解反応器(40)では,流体,ポンプ搬送可能なバイオマスは,流れIIから供給され,流れIから供給されたバイオマスと混合される。供給流れIからの乾燥したバイオマスは,適切な供給装置(41)を経由して加水分解反応器(40)に供給される。材料はさらに熱交換器(42)と加水分解反応器(40)の二重壁(43)を介して熱的に影響を及ぼす。
【0207】
反応器(40)のための滞在時間が終わった後,熱交換器(27)を介して,液化容器(29)で材料の液化が起こる。熱交換器(27)は,水の蒸発温度以下の温度に材料の冷却をすることができる。通過と液化は,このようにして,液化ポンプを介して制御される。液化ポンプはコンベア力,エッセントリックスパイラル,スパイラル変位,又はピストンメンブレンポンプとし設計されている。
【0208】
湿った供給原料は,液化装置(29)に格納される。蓄積された熱は,二重壁を介して放熱することができる。過剰な工程水は固液分離装置(30)を介して分離される。固液分離装置は,デキャンタ,遠心分離機,サイクロン,フィルターチャンバープレス,ろ過または類似の目的のために使用される装置として設計されている。最終製品はさらに利用するために,ストア(27)に一時的に格納されている。
【0209】
加水分解の方法は広範囲に連続的に行われている。供給原料が反応サイクルや,熱交換ユニット(18)を介して持ち込まれているために,反応時間の少なくとも10分の6の間に,供給材料を熱交換器に通すことができる。同期間は,冷却用熱交換器(29)にまたは液化容器(29)に注ぐプロセスに対しても有効である。プラントの処理能力は,搬送装置(17)と導入装置(19)により決まる。液化ポンプ(28)はプラント内の圧力の増加を防ぐために存在し,プラントの異なる位置で制御している。バルブは脱液化ポンプの替わりとして液化のために使用される。
【0210】
液化装置またはポンプ(28)は温度及び/又は圧力によって制御されている。熱交換器の長い滞在時間は,回転の速度の低下によってなされる。媒体の温度はそのことによって減少する。以下の装置かたは以下の工程で必要な温度は,このような方法で調整される。反応混合物は例えば,所望の圧力を持った容器にいれられ,温度は沸点以下に調整されることが必要である。意図しない,制御できない蒸発を避けるためである。沸点を超える温度は,乾燥工程で必要である。液化ポンプ(28)は,残りの圧力を後工程での搬送や装置で使用できるように制御されている。残りの圧力は,10,5,2,または1バールである。
【0211】
二本の供給流れと熱的に誘起される加水分解のためのプラントの設計はいくつかの点で類似している。いくつかの装置及び設計フォームは,交換することができる。全ての装置は可能な限り技術的及び経済的に大規模な範囲で制御,調整,自動化をするにしている。同様のことはプロセス,方法,又はプロセスステップで有効である。
【0212】
方法の過程における粘度の減少は,前処理の進行の指標とすることができる。固液混合物の粘度は,装置を介して進行する場合には減少し,供給源呂の粘度の4分の3以上,または,2分の1以上,または5分の1以上減少する。しかし,水が引き抜かれず,または変換プロセス中に蒸発しない場合,粘度の測定は有効である。供給原料の又は,本発明に係る燃料や原料の歩留まりを向上させるために,できるだけ固形分率をできるだけ高くすることが必要である。固形分率を最大化するための制限要因は,湿めったバイオマスのポンプ搬送と,乾燥したバイオマスのポンプの搬送能力にある。
【0213】
本発明の方法によれば,追加の懸濁液または分散液はセラミック材料の生産のために生成される。本発明には,少なくとも部分的に,セラミックの構造を含む物質,及び,炭素含有材料の生産のための方法に関する。
【0214】
部分的,又は全体的にセラミック材料及び,特に炭化ケイ素は合成されており,炭化ケイ素は高強度の物質である。炭化ケイ素は,機械的に形作ることは困難である。炭化ケイ素は,無毒であり,高硬度,高い熱電導性,化学的及び熱耐久性を持ち,耐火材料,絶縁体,半導体才良としてエンジニアリングなどの様々な分野で使用されている。炭化ケイ素の生成は,それによって経済的重要性を持っている。
【0215】
炭化ケイ素は通常,従来の焼結方法,手段によって生成される。ここでは,炭化ケイ素はコンパクトグランド炭化ケイ素粉末を高温で異なる結着剤を用いて焼く。この手順の欠点は,特定の高温と長い焼結時間に加えて,結果物に気孔があくことである。
【0216】
DE3322060では炭化ケイ素の他の製造方法が開示されている。ここでは,グラファイトとしての炭素含有材料が製造され,炭素は,少なくとも長期的なアニール処理中の拡散プロセセスにより,炭化ケイ素に置き換えられる。このため,炭素はアニール処理時に二酸化ケイ素の造粒物に組み込まれ,水素ガスはアニール時の粒状材料に向けられている。このことにより,一酸化ケイ素ガスは表面の炭素含有才良に拡散し,炭化ケイ素は,炭素と反応することができる。このことにより,炭化ケイ素は少なくとも表面では,改善がされる。本発明は,セラミック材料,特に炭素含有材料または多孔性セラミック材料,特に炭化ケイ素の改善された製造方法を提供することを目的とする。
【0217】
追加された物質の懸濁液,又は分散液は,固液混合物の生産によって,及び炭素含有成分または絶縁体及び/又はセラミック材料の製造によって得られる。ここでは,固液混合物は100℃以上の温度で,5バール以上の圧力で処理される。これは,懸濁液の高純度性と,不純物の大規模な除去によって可能になる。硫黄や,灰分含有量は,アルカリ金属,塩素,リン,カルシウム,窒素,マグネシウム,クロム,銅,鉛,亜鉛といった他のパラメーターとして,懸濁液または分散の純度の特性評価のために作用する。浄化された工程水の追加やまたは処理能力が増加することによって,炭素を含有した,固液混合物の物質の含有量が相対的に減少する。高い圧力と温度により,高い効率を持つ,多数の追加の洗浄工程によって,固液混合物の存在する炭素の重度は増加する。固液混合の硫黄及び/又灰分の含有量は,本来含まれる炭素含有成分に関連して,少なくとも50から75%減少する。硫黄及び/又灰分の含有量は,本来含まれる炭素含有成分に関連して,80,90または99%減少する。又は,別の表現で,硫黄や灰分含有量は,洗浄プロセスとの接続している反応プロセスの進行中に継続的に低減され,プロセスの最終段階に向けて,供給原料の硫黄や灰分の含有量の20分の2,20分の1,100分の1に削減される。
【0218】
混合物は,酸性媒体及び,酸性の触媒の添加による前培養のため,酸性であるので,アルカリ性ゾルによるセラミック材料の生産に適している。ゲル化のプロセスは,アルカリ性ゾルに酸性の追加の物質の懸濁液又は分散液を添加することにより,ゾルーゲル法により開始することができる。ケイ素化合物と,有機的または無機的なケイ酸塩及び/又はシリカを含むゾルは,この処理方法及び更なるステップで得られる。ゾルは,水ガラスの水溶液である。炭素含有成分及びケイ酸塩成分は,ゲルの製造に使用される。SiCガスが提供されて多孔質金属内部に侵入するまで,ゲルは,加熱される。型は,精製された,純粋な,酵素に純粋または超高純度の炭素をふくんでいる。炭素は,細かく高炭素シリコン粒状物質に分解されていることが特に重要であり,高炭素シリコン粒状物質が加熱するとすぐに二酸化ケイ素と炭素と反応し,炭化ケイ素含有ガスを,好ましくは,主に純粋な炭化ケイ素ガスを形成する。二酸化ケイ素生の炭素の分散は,追加の物質の懸濁液中又は分散液中の炭素の粒子のサイズが小さいことによって,達成することができる。ここでは,分散は,炭化ケイ素含有ガスの形成が炭化ケイ素の昇華温度以下で起こり,特に,1700℃から1900℃の間の温度で起こる。形成された炭化ケイ素のガスは,説明した方法で,対象物に直接拡散させることができる。ここでは,炭化ケイ素含有ガスは,炭素含有物質対象物に侵入する場合,有利である。このことにより,炭化ケイ素中の炭素のマトリックスの主要成分は,マトリックスの主成分の構造の大部分と交換され,対象物の性質を変え,既に説明した方法で改善されている。
【0219】
炭素を豊富に含むシリコン造粒物は,炭素熱還元によるゾルーゲル法により製造されている場合,この方法を実行することは有利である。炭素を豊富に含む二酸化ケイ素の造粒物を製造するためにゾルーゲル法を用いることにより,炭素の分散,又は,追加される粒他の状物質は,非常に微細な方法で調整され,実際は原子ごとに調整される。ここでは,炭化ケイ素含有ガスが改善されることによって,初めて大規模に適用できるようになることによって,調整される。炭素と追加される粒状物質の他の物質の微細な分布により,アニール処理中に形成する酸化ケイ素含有ガスは,すぐに炭素と追加される他の物質と反応することができ,対象物表面近くの拡散プロセスですぐに利用可能である。
【0220】
ドイツ特許出願102006055469に記載されているように,対象物の製造方法は知られている。ここでは,少なくとも部分的に炭化ケイ素の構造を有するブランクから,または,炭素含有物質から,対象物は製造される。ここでは,炭素含有物質の対象物は,
所望の最終形状及び/又は最終測定値に応じて,最初のステップで製造され,炭素含有物質の対象物は,炭素を豊富に含む二酸化ケイ素に囲まれており,アニール温度で,保護ガス雰囲気下で少なくともアニールされる。ここでは,二酸化ケイ素粒状材料はケイ素と炭素を含有したガスを放出し,そのガスは,対象物を通過し,そして,炭素含有物質を炭化ケイ素に変換する。
【0221】
ゾルーゲル法は,炭素を多く含む未参加ケイ素を製造する際に,水溶性の加水分解性無機的又は有機的ケイ酸塩を使用する場合に有利である。実施可能な出発物質は,多数の造粒物を形成するためのシリコンサプライヤとして利用可能であり,ゾルーゲル法に好適に用いることができる。出発物質は,ここに述べられているもの,上述した分類のものに限られない。水ガラスのような水溶性アルカリケイ酸塩は,無機ケイ酸塩を用いたゾルーゲル法の出発物質として使用することができる。
【符号の説明】
【0222】
1 ホッパー
2 導管
3 粉砕装置
4 貯水タンク
5 コンテナ
6 混合槽
7 搬送装置
8 インキュベーション容器
9 コンベア装置
10 コンベア装置
11
12 貯蔵容器
13 搬送装置
14 混合装置
15 コンテナ
16 インキュベーション容器
17 搬送装置
18 熱交換ユニット
19 反応容器
20 攪拌装置
21 供給装置
22 熱交換装置
23 二重壁
24 反応器
25 熱交換ユニット
26 液化容器
27 熱交換器
28 液化ポンプ
29 液化容器
30 固液分離器
31 ストア
32 反応器
33 反応器
34
35
36
37
38
39
40 加水分解反応器
41 供給装置
42 熱交換器
43 二重壁



【特許請求の範囲】
【請求項1】
水と炭素含有成分の固液混合物から,材料又は燃料,腐植土,メイラード反応生成物又はメイラード反応と類似した反応による生成物の製造方法,及び/又加水分解の方法であって,前記固液混合物は100℃以上の温度かつ5バール以上の圧力で処理され,
ポンプ輸送不可能な出発物質は第1搬送ラインを介して第1反応器に搬送され,
ポンプ輸送可能な加熱された出発物質は,前記第1搬送ラインに平行な又は前記第1搬送ラインから分派した第2搬送ラインを介して,少なくとも前記第1反応器に搬送されることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって,
前記前記ポンプ輸送不可能な出発物質は,全体容量の25から97パーセントの固形分を有し,前記第1搬送ラインを介して前記第1反応器に搬送され,
前記ポンプ輸送可能な加熱された出発物質は,全体容量の3から50パーセントの固形分を有し,前記第1搬送ラインに平行な又は前記第1搬送ラインから分派した第2搬送ラインを介して,少なくとも前記第1反応器に搬送される,
方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の方法であって,
前記ポンプ輸送不可能な出発物質と前記ポンプ輸送可能な加熱される出発物質の処理量の比率が1:20から10:1である,
方法。
【請求項4】
請求項1又は請求項3に記載の方法であって,
前記ポンプ輸送不可能な出発物質は,工程水の水蒸気を以上の圧力をかけた状態で,前記第1搬送ラインから前記第1反応器へ搬送される,
方法。
【請求項5】
前記ポンプ輸送不可能な出発物質は,工程水の水蒸気を以上の圧力をかけた状態で,前記第1搬送ラインから前記第1反応器へ搬送される搬送装置はインジェクター,ダブルスキュリューエクストルーダー,エッセントリックスパイラルポンプ,ピストンポンプが,スパイラルコンプレッサー又はダブルスクリューコンプレッサーの有無に関わらず各々備えられている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
処理量と加えられた出発物質の割合が1:20から10:1,又は,1:5から1:1である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
100℃以上の温度で,かつ,5バール以上の圧力で処理され,水と炭素含有成分を含む固液混合物から,材料,又は燃料,腐植土,メイラード反応生成物又はメイラード様の反応の生成物の製造方法,及び/又加水分解の方法において,
前記固液混合物は,加熱のために熱交換器を通り,
前記熱交換器のチューブの軸の水平面に対する角度は,10度よりも大きいことを特徴とする方法。
【請求項8】
前記固液混合物は,加熱のために熱交換器を通り,
前記固液混合物は,垂直チューブ部分の少なくとも60%を通って搬送される,
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記固液混合物の粘度が前記熱交換器を通ることで減少し,
最終生成物の粘度が少なくとも出発物質の粘度の4分の3に減少する請求項7又は請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記固液混合物を搬送するためのポンプ及び/又は逆圧ポンプが,エッセントリックポンプ,スパイラルディスプレイスメントポンプ,ピストンポンプである請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
反応器を有し,水と炭素含有成分の固液混合物を,100℃以上の温度で,かつ,5バール以上の圧力で処理する装置であって,
供給装置は少なくとも10質量パーセント又は少なくとも15質量パーセントの固形物を有する固液混合物を搬送するためのポンプ,又は熱交換器を含み,
熱交換器のチューブの軸の水平面に対する角度は,10度よりも大きいことを特徴とする装置。
【請求項12】
前記熱交換器が,垂直チューブの部分の少なくとも60パーセントからなる請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記熱交換器は,10から120バールの圧力に設定されており,又は,
モジュール又はユニットは少なくとも60から12バールの圧力に設定されている,
請求項11又は請求項12に記載の装置。
【請求項14】
100℃以上の温度で,かつ,5バール以上の圧力で処理され,水と炭素含有成分を含む固液混合物から,材料,又は燃料,腐植土,メイラード反応生成物又はメイラード様の反応の生成物の製造方法において,
出発物質は,少なくとも反応時間の10分の6以上の間,熱交換器を介して第1反応器に連続的に供給され,
反応混合物は,バッチ形式で前方の反応器から後方の反応器に搬送され,
反応生成物は,少なくとも反応時間の10分の6以上の間,最終反応器から連続的に排出されることを特徴とする方法。
【請求項15】
閉じられた反応器において,少なくとも反応時間の100分の1の間,逆流混合を防ぐためのバッチが維持され,
前記閉じられた反応器は,流れ方向中において,第1の反応器の後方に配置される請求項14に記載の方法。
【請求項16】
反応器を有し,水と炭素含有成分の固液混合物を,100℃以上の温度で,かつ,5バール以上の圧力で処理する装置であって,
a.少なくとも10から15パーセントの固形物を有する固液混合物を搬送するためのポンプ,及び/又は
b.熱交換器のチューブの軸の水平面に対する角度は,10度よりも大きい熱交換器を
備えた供給装置を含む供給装置。
【請求項17】
100℃以上の温度で,かつ,5バール以上の圧力で処理され,水と炭素含有成分を含む固液混合物から,材料,又は燃料,腐植土,メイラード反応生成物又はメイラード様の反応の生成物の製造方法において,
膜反応器における反応中に,水は連続的に,又は間隔を開けて固液混合物から引き抜かれることを特徴とする方法。
【請求項18】
100℃以上の温度で,かつ,5バール以上の圧力で処理され,水と炭素含有成分を含む固液混合物から,材料,又は燃料,腐植土,メイラード反応生成物又はメイラード様の反応の生成物の製造方法において,
濃縮された工程水は,出発物質,ポンプ輸送可能な固液混合物のプレインキュベーションのため,出発物質の予備加熱のため,ポンプ搬送可能な固液混合物の製造のため,反応器への搬送のため,プラントの反応器において前記出発物質を混合し,コーティングするため,実行中のプロセスに戻すために使用され,プラントの中又は外において熱媒体として使用するため,及び/又は肥料要素として使用されるために使用される方法。
【請求項19】
100℃以上の温度で,かつ,5バール以上の圧力で処理され,水と炭素含有成分を含む固液混合物から,材料,又は燃料,腐植土,メイラード反応生成物又はメイラード様の反応の生成物の製造法方法から濃縮された水が,
プレインキュベーションのため,出発物質の予備加熱のため,ポンプ搬送可能な固液混合物の製造のため,反応器への搬送のため,プラントの反応器において前記出発物質を混合し,コーティングするため,実行中のプロセスに戻すために使用され,熱媒体として使用するため,及び/又は肥料要素として使用されるための濃縮水の使用方法。
【請求項20】
100℃以上の温度で,かつ,5バール以上の圧力で処理され,水と炭素含有成分を含む固液混合物から,材料,又は燃料,腐植土,メイラード反応生成物又はメイラード様の反応の生成物の製造装置において,
前記製造装置は,引きぬかれた工程水の濃縮のため,及び濃縮された水を固液混合物に戻るための装置を有することを特徴とする製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−509383(P2012−509383A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537002(P2011−537002)
【出願日】平成21年11月23日(2009.11.23)
【国際出願番号】PCT/IB2009/055293
【国際公開番号】WO2010/058377
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(509181770)アンタコール リミテッド (2)
【Fターム(参考)】