説明

土壌採取装置の掘削管用継手

【課題】土壌採取装置の掘削管を構成する連結管の接続及び分解を簡単に行うことができる土壌採取装置の掘削管用継手の提供を課題とする。
【解決手段】連結管35の一端に設けられた係合部20と、係合部20の他端に設けられた被係合部21と、係合部20及び被係合部21の係合状態を保持する係合保持部材22とを備えている。係合部20及び被係合部21は、接続すべき連結管同士35,35がその中心軸線35aに対して交差する方向Xから係合され、係合部20及び被係合部21の連結管35における中心軸線方向Yへの相対移動が制止される。係合保持部材22は、係合部20及び被係合部21の係合状態で、係合部20及び被係合部21を覆うように配置されることにより、係合部20及び被係合部21の上記方向Xへの相対移動が制止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土壌検査を行うため土壌を採取する際に使用される土壌採取装置の掘削管用継手に関する。
【背景技術】
【0002】
耕地土壌の肥沃性や農業害虫の発生状況を理化学的に判定したり、埋め立てた堆積物を分析して土壌の成因を調べるために、地質調査が行われる。この地質調査には、土壌における垂直断面形態の観察が含まれ、目的に応じて5m程度の深さの垂直断面を観察、分析実験するために試料の採取(サンプリング)が行われる。
【0003】
上記のように5m程度の土壌を採取する際には、例えば掘削管(コアバレルとも言う)を有する回転式の土壌採取装置が使用されている。
【0004】
この掘削管を有する土壌採取装置は、掘削管の先端に掘削刃が設けられている。また、掘削管の先端側には、土壌を取り込むための開口を有する管状の採取本体が内蔵されている。
【0005】
この土壌採取装置で土壌を採取する場合、採取すべき土壌が深いところにある場合には、掘削管の長さを長くする必要がある。しかし、最初から掘削管の長さを長くしておくと、操作性が非常に悪くなる。
【0006】
そのため、掘削管を複数の連結管に分割すると共に、これらの連結管を接続可能にしておき、掘削当初は連結管の接続数を少なくして掘削管の長さを短くし、掘削が進むに伴って連結管の接続数を増やして掘削管の長さを長くするようにしている。
【0007】
従来、連結管同士を接続する継手として、連結管の両端にフランジ(鍔)を設け、接続すべき連結管のフランジを重ねてボルトで締結するか、或いは、連結管の両端に雄ネジと雌ネジを設け、接続すべき連結管同士をネジで接続していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来のように連結管同士をネジ又はフランジで接続する場合は、接続用の工具が必要であり、連結管の接続或いは分離に手間がかかるという問題があった。
【0009】
また、連結管同士をネジで接続する場合には、掘削管を回転させたときに、ネジが噛み付くおそれがあり、この場合には接続部分を分解できなくなるという問題が発生する。
【0010】
本発明は、このような問題に鑑みなされたもので、掘削管を構成する複数の連結管の接続及び分解を確実に、且つ簡単に行うことができる土壌採取装置の掘削管用継手の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、前記課題を解決するため、以下の手段を採用した。すなわち、本発明は、両端が開口された円筒状の掘削管と、
前記掘削管の一端側における外周縁に沿って設けられた掘削刃と、
前記掘削管に回転力を伝達すべく、前記掘削管における前記掘削刃と反対側の端部に着脱自在に設けられた回転伝達部材と、
前記掘削管内における前記掘削刃側の端部に、前記掘削管に対して相対的に回転可能に挿入されると共に、前記掘削刃側の端部が開口された円筒状の土壌採取部と、
一端が前記土壌採取部に固定され、他端が前記回転伝達部材の内面に直接的又は間接的に当接するシャフトとを備え、
前記掘削管がその長手方向に直交する分割面で分割された複数の連結管を有する土壌採取装置における前記連結管同士を接続するための継手であって、
前記接続すべき連結管同士のうち、一方の前記連結管における一端に設けられた係合部と、前記一方の連結管における前記係合部を係合させるべく、他の前記連結管の一端に設けられた被係合部と、これらの係合部及び被係合部の係合状態を保持する係合保持部材とを備え、
前記係合部及び前記被係合部は、接続すべき前記連結管同士がその中心軸線に対して交差する方向から係合され、且つ前記係合部及び前記被係合部の係合状態で、前記係合部及び前記被係合部の前記連結管における前記中心軸線方向への相対移動が制止され、
前記係合保持部材は前記連結管上にスライド自在に設けられ、且つ前記係合部及び前記被係合部の係合状態で、前記係合部及び前記被係合部を覆うように配置されることにより、前記係合部及び前記被係合部の前記連結管における前記中心軸線に対して交差する方向への相対移動が制止されることを特徴とする。
【0012】
上記の土壌採取装置として、回転式の土壌採取装置を例示できる。また、シャフトは、中空シャフト又は中実シャフトを例示できる。
【0013】
本発明では、接続すべき連結管同士をその中心軸線に対して交差する方向から接近させて係合部と被係合部を係合させ、係合保持部材をスライドさせて係合部及び被係合部に被せるだけで、連結管同士の中心軸線方向及び中心軸線に対して交差する方向の相対移動が制止される。
【0014】
ここで、前記係合部は、前記連結管の一端に形成された突部又は凹溝の何れか一方を有し、前記被係合部は、前記連結管の他端に形成された突部又は凹溝の何れか他方を有していることが好ましい。
【0015】
前記突部はT字状又はL字状に形成され、前記凹溝は逆T字状又は逆L字状に形成されていることが好ましい。この場合は凸部及び凹部の形状が簡単なので、加工が容易になる。
【0016】
また、前記中心軸線に対して交差する方向は、略直交する方向であることが好ましい。この場合は、係合部及び被係合部の係合面を、連結管の中心軸線に対して略直交するように加工できるので、加工が更に容易になる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明によれば、接続すべき連結管を接続用の工具を使用することなく簡単に且つ確実に接続できるので、掘削管の長さ調整作業が容易になる。また、連結管の接続部分にネジ結合を用いないので、掘削管を回転させたときにネジの噛み付き等が発生するおそれがなく、連結管同士を確実に分解できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を添付した図1から図15に基づいて詳細に説明する。
【0019】
図1に示すように、本発明に係る土壌採取装置の掘削管用継手10は、回転式の土壌採取装置1における掘削管13に用いられる。
【0020】
土壌採取装置1は、上記の掘削管13と、この掘削管13の一端における外周縁に沿って設けられた掘削刃14と、上記掘削管13に回転力を伝達すべく、この掘削管13における他端に着脱自在に設けられたキャップ状の回転伝達部材15とを備えている。
【0021】
また、この土壌採取装置1は、上記掘削管13における掘削刃14側の内部に、掘削管13に対して相対的に回転可能に挿入されると共に、掘削刃14側の端部が開口された円筒状の土壌採取管17と、一端が土壌採取管17に固定され、他端が回転伝達部材15に当接するシャフト12とを備えている。
【0022】
シャフト12には、掘削管13の掘削刃14と反対側の端部に設けられた大径部分36内に収容される円形のプレート18が設けられている。
【0023】
次に、上記の各構成要素について説明する。上記の大径部分36には、回転伝達部材15が着脱自在に嵌め込まれている。また回転伝達部材15と大径部分36とは、ピン29によって係止されている。
【0024】
掘削管13における掘削刃14側の端部には、土壌採取管17の外径より小径の開口37が設けられている。これにより、上記の土壌採取管17の抜け止めが行われている。
【0025】
土壌採取管17は、シャフト12に固定された円盤状の保持部材28と、この保持部材28にピンによって着脱自在に取り付けられた保護管30と、この保護管30内に挿入された透明な土壌収容管31とを有している。
【0026】
保護管30の先端には、土壌収容管31の脱落を防止するため内側に突出する係止部32が設けられている。この係止部32の底部には、適宜な角度で先広がり状に形成された傾斜面が設けられている。これにより、掘削管13の先端を土壌内に押し込んだときに、土壌収容管31内に土壌が入り易くなる。
【0027】
上記の掘削管13は、その中心軸線13aに対して直交する分割面で分割された複数の連結管35を有している。これらの連結管35は、上記の掘削管用継手10によって接続されている。
【0028】
掘削管用継手10は、図2及び図3に示すように、連結管35の一端に設けられた突状の係合部20と、この係合部20を係合させるべく連結管35の他端に設けられた凹状の被係合部21と、上記係合部20及び被係合部21の係合状態を保持する係合保持部材22とを備えている。
【0029】
係合部20及び被係合部21は、後述のように、接続すべき連結管35,35同士を、その中心軸線35aに対して交差する方向Xから、係合部20及び被係合部21を互いに嵌め合わせるように接近させることにより係合される。
【0030】
これらの係合部20及び被係合部21は、係合された状態で連結管35における中心軸線35aに沿った方向Yへの相対移動が制止され、係合状態が保持されるように構成されている。
【0031】
また、、係合保持部材22は、連結管35上にスライド自在に設けられたスライド部23と、係合部20及び被係合部21の係合状態で、係合部20及び被係合部21を被覆するように配置されて、連結管35,35の中心軸線35aに対して交差する方向、ここでは直交する方向Xへの相対移動を制止する規制部24とを有している。
【0032】
なお、図2中の符号25は、係合保持部材22を係合部20及び被係合部21に被せたときに、規制部24の開口を塞ぐ鍔部、27は係合保持部材22を位置決めする受部である。規制部24の開口を塞ぐことによって、接続部分に土が侵入するのを防止できる。
【0033】
上記の係合部20は、連結管35の先端面からその中心軸線方向Yに突出して設けられている。また、この係合部20は、連結管35の中心軸線35aに対して直交する方向から見たときに略T字状となるように形成されている。
【0034】
本例では、図4に示すように、連結管35の端面上で互いに180度離れた位置に2個の係合部20,20が設けられている。これらの係合部20,20は、図5に示すように、連結管35と同芯の円弧状に形成されている。
【0035】
上記の被係合部21は、図3に示すように、連結管35の先端面からその中心軸線35aに沿った方向Yに突出して形成されている。この被係合部21には、中心軸線35aから直交する方向から見たときに、上記係合部20の略T字形状と相似形、すなわち、略逆T字状をなす凹溝26が設けられている。
【0036】
また、凹溝26は、図6及び図7に示すように、連結管35の端面上で互いに180°離れた位置に2個設けられている。そして、図8に示すように、係合部20が被係合部21の凹溝26内に挿入されたときに、係合部20及び被係合部21が、互いに連結管35の中心軸線35aに沿った方向Yへ相対移動することが制止され、中心軸線35aに沿った方向Yに対する係合状態が保持される。
【0037】
次に、この土壌採取装置の掘削管用継手10の作用について説明する。連結管35,35を接続する場合は、図9に示すように、接続すべき連結管35,35のうち、一方の連結管35に設けられた係合部20と、他方の連結管35に設けられた被係合部21とを相手の側方に配置し、係合部20のT字形状と、凹溝26の逆T字形状を対向させて配置する。
【0038】
そして、一方の連結管35をその中心軸線35aと交差する方向、本例では略直交する方向Xに移動させて、係合部20を被係合部21の凹溝26内に挿入する。そして、図8に示すように、両方の連結管35,35の中心軸線35aを一致させる。
【0039】
次に、図8中に二点差線で示すように、一方の連結管35に設けられた係合保持部材22を係合部20側にスライドさせ、その規制部24を係合部20及び被係合部21の外周側に被せる。
【0040】
これにより、規制部24が係合部20及び被係合部21の外周側を包むように配置され、係合部20及び被係合部21、すなわち連結管35同士が、連結管35の中心軸線35aに対して交差する方向、本例では略直交する方向Xへの相対移動が制止される。
【0041】
次に、この掘削管用継手10を土壌採取装置1によって土壌を採取する方法について説明する。
【0042】
ここでは、5mの深さまで土壌を採取する場合について説明する。この場合は、図11(a)に示すように、直径100mm×長さ1.25m(大径部分36を除く)の第1掘削管40を一個、図11(b)に示すように、直径80mm×長さ2.5m(大径部分36を除く)の第2掘削管41を一個、図11(c)に示すように、直径50mm×長さ2.5m(被係合部21を除く)の第3掘削管42を一個、図11(d)に示すように、直径50mm×長さ1.25m(係合部20及び被係合部21を除く)の連結管35を二個
準備する。
【0043】
第2掘削管41は、長さ1.25mの管を二本用いてこれをユニオン部材45などで接続したものを使用するが、長さ2.5mの一本の管でもよい。第3掘削管42の掘削刃14と反対側の端部には、被係合部21が設けられている。
【0044】
土壌を採取するときは、まず図12(a)に示すように、土壌採取装置1に第1掘削管40を用いて、深さ1.25mまで土壌採取を行う。この場合は、図13に示すように、250mm毎に土壌採取を行い、これを5回繰り返す。
【0045】
次に、図12(b)に示すように、土壌採取装置1の第1掘削管40を地中に残したまま、他の部分を引き上げる。そして、土壌採取装置1の引き上げた部分に第2掘削管41を取り付けると共に、第2掘削管41の長さに合わせてシャフト12を長いものに取り替えて、第2掘削管41を地中に残された第1掘削管40内に挿入する。
【0046】
そうすると、第2掘削管41の先端が深さ1.25mまで挿入された時点で土に当たって停止する。この状態から、土壌採取装置1を操作して250mmずつ土壌採取を行う。これにより、深さ2.5mまで土壌採取を行う。
【0047】
次に、第1掘削管40及び第2掘削管41を地中に残したままで、土壌採取装置1の残りの部分を引き上げる。一方、図14に示すように、上記の二個の連結管35を掘削管用継手10を用いて第3掘削管42に接続し、その長さを5mに伸ばしておく(以下、5mの第3掘削管42という)。
【0048】
なお、5mの第3掘削管42における連結管35側の端部には、ユニオン部材45などで長さの短い管部材を有する大径部分36を接続する。
【0049】
そして、土壌採取装置1の地中から引き上げられた部分に5mの第3掘削管42を取り付けると共に、この5mの第3掘削管42に合わせてシャフト12を付け替える。次に、この土壌採取装置1の5mの第3掘削管42を、図12(c)に示すように。地中に残されている第2掘削管41内に挿入する。
【0050】
土壌採取装置1は、5mの第3掘削管42が2.5mの深さまで挿入されたときに停止する。この状態で、土壌採取装置1を操作して250mmずつ土壌採取を行う。これによって、5mまで土壌採取ができる。
【0051】
なお、上記の実施例では、5mの深さまで土壌採取を行う場合について説明したが、5mより深いところ又は浅いところの土壌採取をする場合は、連結管35の数を増加又は減少したり、各連結管35の長さを長く又は短くすることによって対応できる。
【0052】
このように、本発明に係る土壌採取装置の掘削管用継手10によれば、接続すべき連結管35,35を、連結管35の中心軸線35aに対して略直交する方向Xから接近させ、係合部20を被係合部21の凹溝26内に挿入し、係合保持部材22をスライドさせてその規制部24を係合部20及び被係合部21の外周側にを被せるだけで、係合部20及び被係合部21を係合させるとともに、その係合状態を保持できるので、接続用の工具を使用することなく連結管35,35の接続作業を非常に容易に行うことができる。
【0053】
また、掘削管用継手10は、略T字状の係合部20を被係合部21に設けられた略逆T字状の凹溝26に挿入するだけであり、従来のようにネジ接続を使用しないので、土壌採取装置1で土壌を採取する際に、掘削管13を回転させた場合でも、ネジが噛み付くなど
の問題が発生するのを防止できる。従って、係合部20及び被係合部21を確実に且つ簡単に分解できる。
【0054】
また、係合部20及び被係合部21を相対移動させて嵌め合わせるだけで係合でき、係合時に連結管35に回転モーメントが作用しないので、連結管35が薄肉パイプであっても潰れることがない。更に、係合部20及び被係合部21の構成が簡単なので、安価に製造できる。
【0055】
なお、本実施例では、係合部20の形状を略T字状とし、被係合部21の凹溝26の形状を略逆T字状としたが、図15に示すように、係合部20の形状を略L字状とし、被係合部21の凹溝26の形状を略逆L字状とすることもできる。更に、係合部20及び被係合部21の形状は、本発明の趣旨に従って、任意の形状にできる。
【0056】
また、上記の実施例では、係合部20及び被係合部21を連結管35の中心軸線35aに対して略直交する方向Xから係合させるように構成したが、係合部20及び被係合部21を連結管35の中心軸線35aに対して斜めに交差する方向から接近させることにより係合させるように構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明に係る土壌採取装置を示す図である。
【図2】本発明に係る土壌採取装置の連結管及び掘削管用継手を示す図である。
【図3】本発明に係る掘削管用継手の係合部及び被係合部を示す図である。
【図4】本発明に係る掘削管用継手の係合部を示す側面図であり、図2のA矢視図である。
【図5】本発明に係る掘削管用継手の係合部を示す平面図であり、図4のB矢視図である。
【図6】本発明に係る掘削管用継手の被係合部を示す側面図であり、図2のC矢視図である。
【図7】本発明に係る掘削管用継手の被係合部を示す平面図であり、図6のD矢視図である。
【図8】本発明に係る掘削管用継手の係合部と被係合部との係合状態を示す側面図である。
【図9】本発明に係る掘削管用継手の作用を説明する図であり、係合部と被係合部との係合直前の状態を示す側面図である。
【図10】本発明に係る掘削管用継手の作用を説明する図であり、図9のE−E断面図である。
【図11】本発明に係る土壌採取装置によって深さ5mまで土壌採取を行う際に使用する掘削管及び連結管の種類を示す図であり、図11(a)は深さ2,5mまで土壌採取をするための掘削管、図11(b)は深さ2.5mまで土壌採取をするための掘削管、図11(c)は深さ5まで土壌採取をするための掘削管、図11(d)は深さ5mまで土壌採取をする際に使用する連結管を示す図である。
【図12】本発明に係る土壌採取装置によって深さ5mまで土壌採取を行う方法を示す図であり、図12(a)は深さ1.25mまで土壌採取を行う方法、図12(b)は深さ1.25m〜2.5mで土壌採取を行う方法、図12(c)は深さ2.5〜5.0mまで土壌採取を行う方法を示す図である。
【図13】本発明に係る土壌採取装置によって25mmずつ土壌採取を行う方法を示す図である。
【図14】本発明に係る土壌採取装置によって深さ5mまで土壌採取を行う際に使用する掘削管を示す図である。
【図15】本発明に係る掘削管用継手の別の実施例を示す側面図である。
【符号の説明】
【0058】
1 土壌採取装置
10 掘削管用継手
12 シャフト
13 掘削管
13a 中心軸線
14 掘削刃
15 回転伝達部材
17 土壌採取管
18 プレート
20 係合部
21 被係合部
22 係合保持部材
23 スライド部
24 規制部
25 鍔部
26 凹溝
27 受部
28 保持部材
29 ピン
30 保護管
31 土壌収容管
32 係止部
35 連結管
35a 中心軸線
36 大径部分
37 開口
40 第1掘削管
41 第2掘削管
42 第3掘削管
45 ユニオン部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端が開口された円筒状の掘削管と、
前記掘削管の一端側における外周縁に沿って設けられた掘削刃と、
前記掘削管に回転力を伝達すべく、前記掘削管における前記掘削刃と反対側の端部に着脱自在に設けられた回転伝達部材と、
前記掘削管内における前記掘削刃側の端部に、前記掘削管に対して相対的に回転可能に挿入されると共に、前記掘削刃側の端部が開口された円筒状の土壌採取部と、
一端が前記土壌採取部に固定され、他端が前記回転伝達部材の内面に直接的又は間接的に当接するシャフトとを備え、
前記掘削管がその長手方向に直交する分割面で分割された複数の連結管を有する土壌採取装置における前記連結管同士を接続するための継手であって、
前記接続すべき連結管同士のうち、一方の前記連結管における一端に設けられた係合部と、前記一方の連結管における前記係合部を係合させるべく、他の前記連結管の一端に設けられた被係合部と、これらの係合部及び被係合部の係合状態を保持する係合保持部材とを備え、
前記係合部及び前記被係合部は、前記接続すべき連結管同士がその中心軸線に対して交差する方向から係合され、且つ前記係合部及び前記被係合部の係合状態で、前記係合部及び前記被係合部の前記連結管における前記中心軸線方向への相対移動が制止され、
前記係合保持部材は前記連結管上にスライド自在に設けられ、且つ前記係合部及び前記被係合部の係合状態で、前記係合部及び前記被係合部を覆うように配置されることにより、前記係合部及び前記被係合部の前記連結管における前記中心軸線に対して交差する方向への相対移動が制止されることを特徴とする土壌採取装置の掘削管用継手。
【請求項2】
前記係合部は、前記連結管の一端に形成された突部又は凹溝の何れか一方を有し、前記被係合部は、前記連結管の他端に形成された突部又は凹溝の何れか他方を有していることを特徴とする請求項1に記載の土壌採取装置の掘削管用継手。
【請求項3】
前記突部はT字状又はL字状に形成され、前記凹溝は逆T字状又は逆L字状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の土壌採取装置の掘削管用継手。
【請求項4】
前記中心軸線に対して交差する方向は、略直交する方向であることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の土壌採取装置の掘削管用継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−45932(P2006−45932A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−229149(P2004−229149)
【出願日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【出願人】(000152011)株式会社藤原製作所 (6)
【Fターム(参考)】