説明

土質サンプリング器

【課題】スウェーデン式サウンディング試験によって形成された土孔の最下層の土砂を採取することができるサンプリング器100において、ロッド302の挿抜時に土孔の側壁との摩擦抵抗を低減し、回転させなくてもロッド302を引き抜くことができるサンプリング器100を提供する。
【解決手段】スウェーデン式サウンディング試験器300のスクリューポイント301と交換可能に取り付けられるサンプリング器100において、下端側に設けられた最下層の土砂を掘削するための掘削刃101と、当該掘削刃101から連続して設けられ、前記ロッドの直径寸法と同じか、もしくは、直径寸法に収まるようなスパイラル部102とを備えるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スウェーデン式サウンディング試験器のスクリューポイントと交換可能に取り付けて使用される土質サンプリング器に関し、より詳しくは、地中からの挿抜が容易であって、中間層における土砂が混入することなく最下層における土砂を確実に採取できる土質サンプリング器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、構造物などを建てる際には、事前にその基礎となる地盤の調査が行われる。このとき、その調査結果に基づいてその地盤が軟弱な地盤であると判断された場合には、改良工事が行われる。
【0003】
ところで、このような地盤調査の方法に関しては、現在では、スウェーデン式サウンディング試験が広く一般的に用いられている。このスウェーデン式サウンディング試験の方法について説明すると、まず、この方法に用いられるスウェーデン式サウンディング試験器300は、図3に示すように、先端にスクリューポイント301を取り付けた細長いロッド302と、このロッド302に荷重を加えるための載荷用クランプ303と、ロッド302の上端に取り付けられるハンドル305とを備えてなるものである。そして、この試験器を用いて試験する場合には、まず、ロッド302の先端にスクリューポイント301を取り付けた後、ロッド302を調査ポイントに対して鉛直に立てて支える。そして、この状態で、載荷用クランプ303に円筒状の錘304を載せてロッド302に荷重を加えていき、1枚載せる毎にロッド302の貫入量を測定する。そして、全ての錘(100kg)を載荷した後、その貫入量を記録し、そこからはハンドル305を回転させてロッド302を更に貫入させていく。このとき、ロッド302が25cm貫入するのに要する半回転数を記録する。このようにして、荷重と貫入量の関係および回転数と貫入量の関係から、調査ポイントにおける土質の硬軟や締まり具合などを測定するようにしている。
【0004】
ところで、このようなスウェーデン式サウンディング試験によれば、画一的な土質調査を比較的簡単に行うことができるが、実際にその地盤の土質を調査するような場合には、更に、地中の土を採取してその土質が「粘性土」であるか「砂質土」であるかを調査する必要がある。しかしながら、このようなスウェーデン式サウンディング試験で検査する場合には、その土砂を採取することができない。
【0005】
このため、このようなスウェーデン式サウンディング試験器において最下層の土砂を採取できるようにした器具が各種提案されている。
【0006】
例えば、特許文献1や特許文献2には、図5や図6に示すように、スクリューポイントと交換可能に取り付けられる土砂採取器が開示されている。このうち、特許文献1に記載する土砂採取器500は、図5に示すように、土砂を保持する筒本体501と、この筒本体501をロッドに取り付けるためのジョイント部材504とからなるものであって、最下層にある土砂を筒本体501の採取部502より取り込み、また、余分な土砂を筒本体501の側面に設けられた排出部503より排出するようにしたものが開示されている。
【0007】
そして、このような土砂採取器500を使用する場合は、まず、図3のロッド302の先端にスクリューポイント301を取り付けて、通常の試験を行い、ハンドル305の半回転数などを記録していく。そして、ロッド302が所定の深度まで達したら、次いで、ロッド302を引き抜いていき、ロッド先端のスクリューポイント301を取り外す。そして、ロッド302に図5に示す土砂採取器500を取り付けた後、再び孔内に挿入し、最下層においてハンドル305を回転させて土砂を採取部502より筒本体501に取り込んでいく。そして、このようにして最下層の土砂を採取することによって、筒本体501の内部に取り込まれた土砂の土質を調べるようにする。このように、図5に示すような土砂採取器500を用いれば、従来のスウェーデン式サウンディング試験器300を活用して最下層の土砂を採取することができるため、荷重や回転数と貫入量の関係だけでなく、実際の土砂による正確な土質判定を行うことができるというメリットがある。
【0008】
また、特許文献2に記載される土砂採取器600は、図6に示すように、ロッドの外周にスパイラル状のフィン601を取り付け、これを地中に挿入して回転させて地中の土砂を採取できるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2003−27454号公報
【特許文献2】実用新案登録第3094293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、このような土砂採取器を用いる場合、次のような問題点がある。すなわち、図5に示すような土砂採取器500では、最下層の土砂を採取することができるが、筒本体501がロッドの直径寸法よりも太くなっているため、土中への挿抜時にこの土砂採取器500が土孔の側壁と接触してしまい、大きな抵抗がかかってしまう。このような場合、実際には、土砂採取器500を回転させながら挿抜していかなければならないが、その際、側壁の土砂が排出部503などから入ってきてしまったり、回転方向によっては筒本体501がロッドから抜けてしまったりする可能性がある。
【0011】
また、図6に示すような土砂採取器600でも、同様に、スパイラル状のフィン601がロッドの直径寸法よりも太くなっているため、ロッドの挿抜時に孔の側壁と接触してしまい、回転させながらしか挿抜することができない。しかるに、このようなフィン601を取り付けた構造であると、回転時にせっかく採取した土砂が落ちてしまい、また、フィン601が側壁を引っ掻くことで他の層の土砂が混ざってしまう可能性もある。
【0012】
そこで、本発明は上記課題に着目してなされたものであり、スウェーデン式サウンディング試験によって形成された土孔の最下層の土砂を採取することができるサンプリング器において、ロッドの挿抜時に土孔の側壁との摩擦抵抗を低減し、回転させなくてもロッドを引き抜くことができるサンプリング器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
すなわち、本発明は上記課題を解決するために、軸方向に連結可能な複数のロッドと、当該ロッドの下端側のネジ部に取り付けられるスクリューポイントと、前記ロッドの上端側に取り付けられる載荷用クランプおよびハンドルとを備えてなるスウェーデン式サウンディング試験器のスクリューポイントと交換可能に取り付けられるサンプリング器において、下端側に設けられた最下層の土砂を掘削するための掘削刃と、当該掘削刃から連続して設けられ、前記ロッドの直径寸法と同じか、もしくは、直径寸法に収まるようなスパイラル部とを備えるようにしたものである。
【0014】
このように構成すれば、サンプリング器の外径がロッドの外径内に収まっているので、挿抜時に土穴と強く接触することがなくなり、採取した土砂が落してしまったり、あるいは、中間層の土砂が混入してしまったりすることがなくなる。
【0015】
また、このようなスパイラル部を設ける場合、スパイラル部を構成する斜面のロッド軸と垂直な線を、軸から外周方向に向かって立ち上がるようにする。
【0016】
このようにすれば、ロッドの上端部分に向かって傾斜するようにスパイラル部が形成されるため、ロッドを引き抜く際に土砂を確実にスパイラル部内に保持させることができる。
【0017】
さらに、このようなスパイラル部における外周部の直径寸法を、漸次下方に向けて細くなるようにする。
【0018】
このようにすれば、ロッド挿抜時にロッドが傾いた場合であっても、サンプリング器が土孔の側壁に接触するようなことがなくなり、確実に土砂を採取できるようになる。
【発明の効果】
【0019】
本発明では、軸方向に連結可能な複数のロッドと、当該ロッドの下端側のネジ部に取り付けられるスクリューポイントと、前記ロッドの上端側に取り付けられる載荷用クランプおよびハンドルとを備えてなるスウェーデン式サウンディング試験器のスクリューポイントと交換可能に取り付けられるサンプリング器において、下端側に設けられた最下層の土砂を掘削するための掘削刃と、当該掘削刃から連続して設けられ、前記ロッドの直径寸法と同じか、もしくは、直径寸法に収まるようなスパイラル部とを備えるようにしたので、挿抜時に土穴と強く接触することがなくなり、採取した土砂が落してしまったり、あるいは、中間層の土砂が混入してしまったりすることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施の形態におけるサンプリング器の斜視図を示すものである。
【図2】同形態におけるサンプリング器の断面図を示すものである。
【図3】スウェーデン式サウンディング試験器を示す正面図である。
【図4】同形態におけるサンプリング器の使用状態を示す図である。
【図5】特許文献1に記載する土砂採取器を示す正面図である。
【図6】特許文献1に記載する土砂採取器を示す側面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態におけるサンプリング器100の斜視図であり、図2は、同形態における軸方向の断面図である。また、図3は、本実施の形態で使用される一般的なスウェーデン式サウンディング試験器300を示す図であり、また、図4は、そのスウェーデン式サウンディング試験器300にサンプリング器100を取り付けて使用する状態を示した図である。以下、本形態におけるサンプリング器100の概要について説明する。
【0022】
まず、本形態に用いられるスウェーデン式サウンディング試験器300は、調査ポイントにおける土の硬軟や締まり具合などを測定できるようにしたものであって、図3に示すように、スクリューポイント301とロッド302と載荷用クランプ303、錘304、ハンドル305などを備えてなるものである。このうち、スクリューポイント301は、地中の土を掘削するためのものであって、円錐状の錐を捻った形状を有し、その最大径は約33mmに構成されている。このスクリューポイント301はロッド302のネジ部302aに螺着固定した状態で取り付けられる。また、ロッド302は、スクリューポイント連結ロッド302bと継足しロッド302cとからなるものであって、それぞれスクリューポイント301よりも小径の約19mm程度に構成されている。また、このロッド302のうち、最下部分のスクリューポイント連結ロッド302bは、スクリューポイント301を連結した状態で1000mmに構成され、また、これに継ぎ足される継足しロッド302cはそれ単独で1000mmの長さに設定される。そして、このようなロッド302に荷重を加えるべく載荷用クランプ303が取り付けられ、この載荷用クランプ303に錘304を載置することでロッド302に荷重を加えられるようにしている。なお、この載荷用クランプ303は5kgの重量を有し、また、各錘304は、それぞれ10kg、10kg、25kg、25kg、25kgの重量を有するように構成されて、全部で100kgとなるように設定される。そして、このようなロッド302に回転力を与えるためのハンドル305が、ロッド302の上端においてロッド302と垂直な状態で取り付けられており、これによってロッド302を回転させられるようにしている。そして、このようにして構成されたスウェーデン式サウンディング試験器300を用いて地盤調査を行う場合には、ロッド302を調査ポイントに対して垂直に立てた後、このロッド302に荷重や回転量を与えてロッド302を地中に貫入していき、このときの貫入量を順次記録していく。
【0023】
このようにしてスウェーデン式サウンディング試験が行われると、調査ポイントには、ロッド302の貫入により直径33mm程度の土孔が形成される。本実施の形態におけるサンプリング器100は、このようにして形成された土孔にサンプリング器100を挿入し、最下層における土砂を採取できるようにしている。
【0024】
このサンプリング器100は、試験終了後に、スクリューポイント301と交換可能に取り付けて使用されるものであって、スクリューポイント301に代わって地中の土を掘削する掘削刃101と、この掘削刃101によって掘削された土砂を取り込んでいくためのスパイラル部102とを備えている。また、このサンプリング器100の上端部分には、ネジ状の取付部103が設けられていて、この取付部103によってサンプリング器100をロッド302のネジ部302aに取り付けられるようにしている。以下、本実施の形態におけるサンプリング器100の詳細について説明する。
【0025】
まず、図1及び図2は、それぞれ本形態におけるサンプリング器100の斜視図及び断面図であり、このサンプリング器100は、鉄やアルミなどの金属を溶融した状態で鋳型に流し込んで一体成型されるものである。そして、特徴的に、このサンプリング器100の最大径はロッド302の径内に収まるように構成されている。
【0026】
まず、掘削刃101は、サンプリング器100の先端で最下層の土砂を掘削していくためのものであって、先端部分の鋭利な刃で効率よく地中の土を掘削できるようにしている。
【0027】
そして、このような掘削刃101によって掘削された土砂は、掘削刃101から連続して設けられたスパイラル部102に保持されていく。このスパイラル部102は、掘削刃101から螺旋状に連続する傾斜部102aとその上側の傾斜部102aとの間に間隔部102bを有するものであって、この間隔部102bに土砂を保持するとともに、保持した状態で確実に土砂を回収するためのものである。そして、特徴的には、このスパイラル部102の外径をロッド302の直径と等しく、19mmに構成している。すなわち、例えば、ロッド302の外径(19mm)よりもサンプリング器100の外径の方が太くなっていると、ロッド302の外周面とサンプリング器100の外周面との間に不連続が生じるようになるので、特に、ロッド302の引き抜きの際にサンプリング器100が土孔の側壁に引っかかってしまう。また、一方で、ロッド302の外径よりもサンプリング器100の外径の方が細くなっている場合は、特に、ロッド302の挿入の際にロッド302自体が土孔の側壁に引っかかり易くなってしまう。そのため、この形態においては、ロッド302の外径とサンプリング器100の外径とを等しく19mmに設定し、ロッド302の外周面とスパイラル部102の外周面とが連続面となるようにしている。これにより、ロッド302の挿抜時にロッド302やサンプリング器100が孔の側壁に引っかかってしまうようなことがなくなり、ロッド302をスムーズに挿抜することができるとともに、採取した土砂の落下を防止できるようになる。なお、このようなスパイラル部102の肉厚や間隔は適宜選択することができるが、例えば、スパイラル部102を構成するための金属部分の肉厚が厚すぎると、螺旋状の傾斜部102aと傾斜部102aの間隔が狭くなって多くの土砂を保持できなくなる。また、一方で、肉厚が薄すぎる場合は、今度はサンプリング器100自体の強度が弱くなってしまう。そのため、この形態においては、スパイラル部102の肉厚を、スパイラル部102の間隔と同じに構成している。また、同様に、スパイラル部102の捻りについても適宜設定することができるが、この形態においては、全体を通して5回の捻りを有するように構成している。これは、ある程度の捻りがあった方がスパイラル部102に土砂を挟み込んで確実に保持できるようになるからである。
【0028】
そして、このようなスパイラル部102は、図2に示すように、傾斜部102aと水平面となす角度を若干上を向くように設定されている。これにより、ロッド302を引き抜く際に、スパイラル部102内の土砂を落下させるようなことがなく、確実に土砂を採取することができる。なお、この実施の形態では、スパイラル部102の断面形状を、ロッド302の中心から外側に向かって立ち上がらせるようにしているが、湾曲しながら外周方向に向かって立ち上がらせるようにしてもよい。
【0029】
そして、このようにして構成されたサンプリング器100は、ロッド302の先端に取り付けられる。このサンプリング器100を取り付ける取付部103は、スパイラル部102の上方において円柱状に設けられるものであり、その外周面に、スウェーデン式サウンディング試験器300のロッド302下端のネジ部302aと螺合するネジ溝が螺刻されている。
【0030】
次に、このようにして構成されたサンプリング器100の使用法について、図4を参照しながら説明する。
【0031】
まず、サンプリング器100を使用するに先立って通常のスウェーデン式サウンディング試験を行っていく。すなわち、ロッド302の先端にスクリューポイント301を取り付けて、地盤に対して鉛直に立て、続いて、載荷用クランプ303に錘304を載せていきロッド302に荷重を加えていく。すると、ロッド302がその荷重によって地中に貫入していき、調査ポイントには、スクリューポイント301の最大径(33mm)と同程度の垂直の土孔が形成されていく(図4(a))。なお、その際、試験者はロッド302がどのくらい沈んだかを記録していく。そして、このようにしてロッド302に加える荷重を増やしていき、荷重が100kgにまで達したら、今度はロッド302を回転させることでロッド302を地中へと貫入させていく。そして、その際、試験者はロッド302が25cm貫入するのにどれくらいハンドル305を回転させる必要があったかを記録していく。スウェーデン式サウンディング試験では、このようにして、荷重や回転数と貫入量との関係を記録していく。
【0032】
そして、このようにして試験を行っていく中で、所定層における土を採取するような場合には、一旦試験を中断し、ロッド302を土孔から引き抜いていく(図4(b))。そして、ロッド302のネジ部302aからスクリューポイント301を取り外して、サンプリング器100に付け替える。
【0033】
そして、このようにしてサンプリング器100を取り付けた状態で、再びロッド302を孔内に挿入していく。このとき、サンプリング器100の外径はロッド302の外径と等しく19mmに構成され、ロッド302の外周面とサンプリング器100の外周面とが連続面となっているので、試験者はロッド302を孔内にスムーズに挿入していくことができる。そして、サンプリング器100が最下層まで達したら、この状態で、ロッド302をハンドル305によって回転させていき、サンプリング器100の先端の掘削刃101で最下層の土を掘削していく(図4(c))。そして、このようにして掘削された土砂は掘削刃101が下方に進むにつれて相対的にスパイラル部102の上方に流れ込んでいき、スパイラル部102の間隔部102bに土砂が充満していく。そして、土砂が完全に充満したら、ハンドル305の回転をやめて、ロッド302を引き上げていく(図4(d))。このとき、サンプリング器100の外径はロッド302の外径と等しく構成されているため、サンプリング器100が孔の側壁を引っ掻いてしまうようなことがなくなる。このため、従来のように、ロッド302の引き抜き時において、他の層の土が混入してしまったり、また、採取した土砂が落下してしまうようなことがなくなる。さらに、このとき、採取した土砂はスパイラル部102の間隔部102bに挟まっており、また、スパイラル部102におけるロッド302の軸と直交する水平面方向の線が、軸から外周方向に向かって上向きに構成されているため、土砂がこの部分に確実に保持されて、土砂を落下させることなく回収することができる。このようにして地表までサンプリング器100を引き抜いていき、このように採取された土砂を地盤調査に利用できるようになる。
【0034】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、種々の態様で実施することがで
きる。
【0035】
例えば、上記実施の形態では、スパイラル部102の外径を同一径に構成する場合について説明したが、これに限らず、例えば、スパイラル部102の外径を漸次下方に向かうにつれて小径に構成することができる。これにより、例えば、ロッド302を引き抜く際にロッド302が多少傾いてしまったような場合であっても、スパイラル部102が孔の側壁に接触しにくくなるので、採取した土砂の落下を抑制することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、スウェーデン式サンプリング試験を行いながら、その土穴から直接土砂をサンプリングして土質を調べることができる。
【符号の説明】
【0037】
100・・・サンプリング器
101・・・掘削刃
102・・・スパイラル部
102a・・・傾斜部
102b・・・間隔部
103・・・取付部
300・・・スウェーデン式サウンディング試験器
301・・・スクリューポイント
302・・・ロッド
302a・・・ネジ部
302b・・・スクリューポイント連結ロッド
302c・・・継足しロッド
303・・・載荷用クランプ
304・・・錘
305・・・ハンドル
500・・・土砂採取器
501・・・筒本体
502・・・採取部
503・・・排出部
504・・・ジョイント部材
600・・・土砂採取器
601・・・フィン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に連結可能な複数のロッドと、当該ロッドの下端側のネジ部に取り付けられるスクリューポイントと、前記ロッドの上端側に取り付けられる載荷用クランプおよびハンドルとを備えてなるスウェーデン式サウンディング試験器のスクリューポイントと交換可能に取り付けられるサンプリング器において、
最下層の土砂を掘削するための掘削刃と、当該掘削刃から連続して設けられ、前記ロッドの直径寸法と同じ、もしくは、直径寸法に収まるような螺旋状のスパイラル部とを備えてなることを特徴とするサンプリング器。
【請求項2】
前記スパイラル部におけるロッドの軸と直交する水平面方向の線が、前記軸から外周方向に向かって上向きとなるように構成されるものである請求項1に記載のサンプリング器。
【請求項3】
前記スパイラル部の直径寸法は、漸次下方に向けて小径となるように構成されるものである請求項1に記載のサンプリング器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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