説明

圧力を測定するためのセンサ装置

【課題】導電性のばねエレメント31と対抗エレメント32とを有し、該ばねエレメントと対抗エレメントとが、少なくとも1つのコンタクト領域35を介して機械的に接触している形式の、内燃機関の燃焼室内の圧力を測定するためのセンサ装置30を改良して、高い測定感度及び高い熱的な安定性に基づいて、高い測定精度が得られるようにする。
【解決手段】ばねエレメント31のコンタクト表面が、対抗エレメント32のコンタクト表面とは異なる湾曲プロフィールを有し、ばねエレメント31を弾性的に変形させる力作用又は圧力作用に基づいて、ばねエレメント31と対抗エレメント32との間のコンタクト領域35の大きさが変化し、ばねエレメント及び/又は対抗エレメントのコンタクト表面が、高抵抗のコーティング部311を備え、コンタクト領域35の大きさの変化に基づいて、ばねエレメント31及び対抗エレメント32より成る装置の抵抗が変化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の燃焼室内の圧力を測定するためのセンサ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関の燃焼プロセスを調整若しくは制御することは公知である。燃料噴射を調整することによって、例えばディーゼルエンジンの燃料消費が最適化され、雑音程度が減少される。またこのような調整によって、すす(カーボンブラック)及びNOxの排出も減少される。エンジン調整は、有利な形式で、燃焼室圧力センサによって検出される燃焼室内の圧力比に基づいている。このようなセンサは、寸法が大きくてはならず、また感度が十分であって、しかも良好な熱的安定性を有していなければならない。
【0003】
圧電式の単結晶(例えば石英又はランガシット"Langasit"、或いは例えばPZT又はBIT等の圧電セラミック)の形状の変換器エレメントを備えている燃焼室センサは公知である。単結晶は、高価な機械的な加工を必要とし、一般的に比較的引く測定感度を有している。選択的に使用された圧電セラミックは高感度であるが、しばしばヒステリシス及び老化現象が生じる。
【0004】
また、金属−歪み測定ストリップ又はSi−変換器エレメントを有するピエゾ抵抗式の燃焼室圧力センサが公知である。金属をベースとする歪み測定ストリップは、良好な熱的安定性を有しているが、感度が低く、寸法が比較的大きいので、内燃機関の燃焼室圧センサに使用するには最適ではない。シリコンをベースとする圧力センサは、比較的高い感度を有しているが、約140℃までの温度にしか使用することができない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、内燃機関の燃焼室内の圧力を測定するためのセンサ装置を改良して、高い測定感度及び高い熱的な安定性に基づいて、高い測定精度が得られるようなものを提供することである。しかも、本発明のセンサ装置の構造によれば、システムの高い融通性が得られ、また特に内燃機関の燃焼室内にスペースを節約して組み付けることができるようなものでなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決した本発明のセンサ装置は、少なくとも1つの導電性のばねエレメントと、少なくとも1つの導電性の対抗エレメントとを有しており、ばねエレメントと対抗エレメントとが、少なくとも1つのコンタクト領域を介して機械的に接触しており、ばねエレメントのコンタクト表面が、対抗エレメントのコンタクト表面とは異なる湾曲プロフィールを有していて、それによって、ばねエレメントを弾性的に変形させる力作用又は圧力作用に基づいて、ばねエレメントと対抗エレメントとの間のコンタクト領域の大きさが変化するようになっており、しかも、2つのエレメント(ばねエレメント及び/又は対抗エレメント)のうちの少なくとも1つのコンタクト表面が、高抵抗のコーティング部を備えているので、それによってコンタクト領域の大きさの変化に基づいて、ばねエレメント及び対抗エレメントより成る装置の抵抗が変化するようになっている。
【発明の効果】
【0007】
本発明のセンサ装置は、ピエゾ抵抗式のマイクロコンタクトセンサである。力若しくは圧力作用の、電気的な信号への変換は、高抵抗の層を介して機械的に接触している2つのエレメント(ばねエレメントと対抗エレメント)の電気的な抵抗が、コンタクト領域の大きさに関連している、という点に基づいている。ばねエレメント及び対抗エレメントのコンタクト表面の表面プロフィールが異なっていることに基づいて、作用する力に応じてコンタクト領域の大きさが変化する。表面プロフィールの他に、ばねエレメント及び対抗エレメントの構造、並びに機械的及び電気的な特性が、センサ装置の負荷−抵抗特性曲線を規定するので、負荷−抵抗特性曲線は、簡単な構造的手段によって、それぞれの使用に関する要求に適合させることができる。
【0008】
基本的に、センサ装置の個別の構成部材に関しても、また構成部材の数及び配置に関しても、本発明によるセンサ装置を実現するための種々異なる可能性が得られる。
【0009】
前述のように、コンタクト表面は、2つのエレメント(ばねエレメント及び/又は対抗エレメント)の少なくとも1つのコンタクト表面が、高抵抗のコーティング部を備えている。ばねエレメント及び/又は対抗エレメントは、種々異なる固有抵抗を有する少なくとも2つの材料より成る接続エレメントとして製造されているので、ばねエレメントと対抗エレメントとから成る装置の全抵抗は、ほぼ高抵抗のコーティング部によって規定される。従って、この実施例ではコンタクト領域の面は、逆比例的に、作用する力に基づく全抵抗のために重要である。コーティング材料としては、例えばSiO又はSi等の半導体材料が適している。本発明によるセンサ装置の感度は、ピエゾ抵抗式のコーティング材料(例えばSiC又はDLC)を使用することによって、さらに改善される。
【0010】
本発明によるセンサ装置の簡単な構造を考慮して、対抗エレメントが定置であって、力又は圧力が作用した時に実質的に変形しないようになっていれば、有利である。
【0011】
本発明によれば、コンタクト表面の湾曲プロフィールは、ばねエレメント及び対抗エレメントとは異なっているので、機械的な接触は単数又は複数のコンタクト領域を介してのみ行われる。このために、コンタクト表面は例えば均一に変形される。しかしながらコンタクト表面における湾曲された領域は、規定された表面プロフィールを圧刻することによって形成される。例えば高抵抗のコーティングを被着するための技術的な層は、コーティングしようとするコンタクト表面が平らであれば有利である。ばねエレメントのばね作用が湾曲された構造によって形成されていれば、対抗エレメントは有利な形式で平らに構成される。
【0012】
高抵抗の層材料の抵抗はしばしば温度に著しく依存しているので、本発明によるセンサ装置を所定に使用するためには、温度補整のための手段を選択する必要がある。本発明の特に有利な実施態様によれば、温度の影響は、構造的な手段と回路技術的な手段とを組み合わせることによって修正される。このために、センサ装置は、鏡像対称的に構成されているので、2つのばねエレメント間に配置された少なくとも1つの対抗エレメントを有しているか、又は2つの対抗エレメント間に配置された少なくとも1つのばねエレメントを有している。互いに隣接し合う2つのエレメント間にはそれぞれ少なくとも1つのコンタクト領域が配置されているので、このような形式の装置は、ばねエレメントと対抗エレメントとの間に少なくとも2つのコンタクト領域を有している。これら2つのコンタクト領域の抵抗は、力が作用すると逆向きに変化する。これらの抵抗は、測定ブリッジ内において、温度の影響が測定値に及ぼされることがないように、互いに接続されている。
【0013】
本発明によるセンサ装置は、例えばオットー機関の燃焼室内に独立形式で使用するために有利である。しかしながら本発明によるセンサ装置は、簡単に組み付けられるだけではなく、特別な使用状況においても相応の構造的な手段によって簡単に組み込むことができる。
【0014】
例えばディーゼルエンジンにおいて燃焼室を検出するために、本発明によるセンサ装置の少なくとも1つのばねエレメントと少なくとも1つの対抗エレメントとが環状に構成されていて、ばねエレメントがトーラス状に湾曲されたコンタクト表面を有していれば、有利である。この場合、センサ装置は、簡単にシリンダヘッド構成部分、特にグロープラグ又はインジェクタ内に組み込むことができる。開放した環状部材の中央を介して、シリンダヘッド構成部分のための(例えばセンサ装置をグロープラグに組み込む場合にはグロー電流のための、又はセンサ装置をインジェクタ内に組み込む場合には燃料のための)供給ラインがガイドされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
前述のように、本発明の思想を有利な形式で実施する種々異なる可能性が得られる。このために、一方では請求の範囲が参照され、他方では、図面を用いて以下に説明されている本発明の複数の実施例が参照される。
【0016】
実施例
図1に示した測定装置10において、シリンダヘッド部材つまりグロープラグ1が圧力−力−変換エレメントとして用いられる。グロープラグ1の一端部は、燃焼室内に突入している。グロープラグ1の、燃焼室とは反対側の端部の外周部に、支持パイプ2が固定されており、この支持パイプ2はグロープラグ1のこの端部を越えて突き出している。燃焼室側で、グロープラグ1は、引っ張り弾性的なシールダイヤフラム3を介してスリーブ4に接続されており、このスリーブ4は支持パイプ2のためのガイドを形成しており、それによってグロープラグ1は軸方向11で摺動可能に支承されている。スリーブ4は、燃焼室とは反対側で、支持パイプ2のための環状の支持部5を備えている。しかもこの支持部5は、本発明に従って同様に環状に構成されたセンサ装置6のための支持体としても用いられる。図示のセンサ装置10において、燃焼室内に形成された圧力比は力作用Fとして、支持パイプ2と共に摺動可能に支承されたグロープラグ1を介してセンサ装置6に伝達される。センサ装置6は、通常は支持部と支持パイプとの間でプリロード(予備加重)をかけられているので、組み付け時に発生する引っ張りモーメントにおいて、及びシリンダヘッド内に熱的に誘導された応力において、センサ装置6に殆ど影響は及ぼされない。グロープラグ1のためのグロー電流導線7は、支持パイプ2、センサ装置6及び支持部5の環状開口を通ってガイドされている。
【0017】
マイクロコンタクトセンサエレメントの機能原理(図1に示したセンサ装置6もこの機能原理に基づいている)について、以下に図2a及び図2bを用いて説明する。マイクロコンタクトセンサ装置は少なくとも2つの部分、図示の実施例では部分21及び22より成っており、これら2つの部分21,22は、すくなくとも1つのコンタクト領域23を介して機械的に接触している。2つの部分21,22は一緒に、ほぼコンタクト領域23の大きさによって規定される電気抵抗を形成する。部分21のコンタクト表面は湾曲されていて、高抵抗の層24を備えており、この層24は、部分21の導電性の担体材料よりも高い固有抵抗(抵抗率)を有している。従って担体材料として、例えばSiO又はSi等の半導体材料でコーティング(被覆)された金属を使用することができる。これとは異なり、金属の部分22のコンタクト表面は、ほぼ平らに構成されていて、コーティングされていない。したがって、2つの部分21,22の全抵抗は、コンタクト領域23の大きさ及び高抵抗の層24によって規定される。検出しようとする力Fは、2つの部分21,22に作用し、それによってこれら2つの部分は互いに押し付けられ、2つの部分21及び/又は22のうちの少なくとも1つが弾性的に変形せしめられる。この場合、コンタクト領域23の大きさ、ひいては装置全体の電気抵抗も変化する。これによって、センサ装置の抵抗とこのセンサ装置に作用する力Fとの間の所定の依存性が得られる。ピエゾ抵抗式の層材料例えばSiC又はDLCが高抵抗の層24のために使用されれば、センサ装置の感度は、さらに付加的に高められる。
【0018】
図3a及び図3bを用いて、図1に示したセンサ装置のために設計されたセンサ装置30について説明する。センサ装置30はばねエレメント31を有しており、このばねエレメント31は、図3aには単独で示されている。ばねエレメント31はコーティングされた環状の金属皿ばね311として構成されており、この金属皿ばね311はトーラス(torus;隆起部)状に湾曲されている。上方に向かって湾曲された、金属皿ばね311の表面は、高抵抗の半導体層312を備えている。図3bには、このセンサ装置30の電気抵抗を検出するための測定電圧用の接続部34を備えた、2つの金属製の孔付き円板状の対抗エレメント32と33との間に配置されたばねエレメント31が示されている。電気抵抗のために受容なコンタクト領域35は、この実施例では、ばねエレメント31のコーティングされた表面と下側の対抗エレメント32との間におけるばねエレメント31の湾曲に応じて、円環状に構成されている。
【0019】
図4〜図6には、本発明によるセンサ装置の最も簡単な変化実施例が示されており、この変化実施例において、ばねエレメントの高抵抗のコーティングの抵抗の、場合によっては存在する温度依存性は、センサ装置の巧みな構造及び巧みな接続回路によって補正される。図4〜図6に示したすべての変化実施例において、センサ装置は鏡像対称的に構成されているので、センサ装置内において少なくとも2つのコンタクト領域がばねエレメントと対抗エレメントとの間に形成されている。
【0020】
従って、図4に示したセンサ装置40は孔付き円板状の対抗エレメント41を有しており、この対抗エレメント41は、2つのばねエレメント42と43との間に配置されている。これらのばねエレメント42及び43は、図3aに示したばねエレメント31のような、コーティングされた環状の金属皿ばねとして構成されている。2つのばねエレメント42,43の、トーラス状に上方に向かって湾曲された表面は、それぞれ対抗エレメント41に対するコンタクト表面を形成しているので、下側のばねエレメント42と対抗エレメント41との間にも、また上側のばねエレメント43と対抗エレメント41との間にも、円環状のコンタクト領域41−42若しくは41−43が形成されている。センサ装置40は、中央の対抗エレメント41の他に、下側の孔付き円板状の対抗エレメント44及び上側の孔付き円板状の対抗エレメント45を有している。すべての対抗エレメント41,44及び45は、導電性の材料例えば金属より成っているので、電圧低下は、対抗エレメント41と44との間、若しくは対抗エレメント41と45との間で、コンタクト領域41−42及び41−43を介して読み取ることができる。
【0021】
2つのコンタクト領域41−42及び41−43に相当する抵抗は、ホイートストーンブリッジ回路のハーフブリッジに接続されている。2つの規定された抵抗R1及びR2は、別のハーブブリッジを形成しているので、ブリッジ回路によって、コンタクト領域41−42及び41−43の、温度とは無関係な相対的な抵抗変化が検出される。
【0022】
センサ装置40の2つのばねエレメント42及び43はプリロード(予備荷重)をかけられている(つまり付勢されている)。測定しようとする力は、中央の対抗エレメント41に導入され、ばねエレメント42及び43を付加的に負荷するか、若しくは負荷解除するように作用する。それに応じてそれぞれのコンタクト領域41−42若しくは41−43の大きさが変化する。前述のように、これから得られる相対的な抵抗変化は、温度とは無関係であり、ブリッジ回路によって簡単に検出することができる。
【0023】
図5に示したセンサ装置50と、図4に示したセンサ装置40との主要な相違点は、図5に示したセンサ装置50においては、ばねエレメント52と53との間で中央に配置された孔付き円板状の対抗エレメント51の平らなコンタクト表面が、高抵抗のコーティング511を備えていて、ばねエレメント52及び53のコンタクト表面ではない、という点である。しかしながらこのことは、センサ装置40の機能形式に相当する、センサ装置50の機能形式に作用しない。しかも図5に示されているように、別の対抗エレメントの図示は省かれているが、これは同様に機能形式にとっては重要ではない。
【0024】
図4及び図5に示した変化実施例とは異なり、図6には、2つの対抗エレメント62と63との間に配置されたばねエレメント61を備えたセンサ装置60が示されている。対抗エレメント62及び63は、前記実施例と同様に金属製の孔付き円板の形状を有しているのに対して、図6に示した実施例では、環状のばねエレメント61の2つのコンタクト表面は、トーラス状に湾曲されていて、高抵抗のコーティング部611を備えている。この実施例では、信号読み取りは、図4に示したように測定ブリッジを用いて行われる。
【0025】
最後にもう一度、本発明による圧力検出のためのセンサ装置は、シリンダヘッド構成部材に組み込むことができ、また例えば図1に関連して示されているように、独立した構成部材としても使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明によるセンサ装置を用いて燃焼室圧力を検出するための測定装置の概略的な断面図である。
【図2a】ピエゾ抵抗式のマイクロコンタクトセンサ装置の機能原理を示す部分断面図である。
【図2b】ピエゾ抵抗式のマイクロコンタクトセンサ装置の機能原理を示す部分断面図である。
【図3a】本発明によるセンサ装置の構造を示す斜視図である。
【図3b】本発明によるセンサ装置の構造を示す断面図である。
【図4】本発明による温度補償式のセンサ装置の変化例の概略的な断面図である。
【図5】本発明による温度補償式のセンサ装置の変化例の概略的な断面図である。
【図6】本発明による温度補償式のセンサ装置の変化例の概略的な断面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 グロープラグ、 2 支持パイプ、 3 シールダイヤフラム、 4 スリーブ、 5 支持部、 6 センサ装置、 7 グロー電流導線、 10 測定装置、 21,22 部分、 23 接触領域、 24 高抵抗の層、 30 センサ装置、 31 ばねエレメント、 311 金属皿ばね、 312 高抵抗の半導体層、 32,33 孔付き円板状の対抗エレメント、 34 接続部、 35 コンタクト領域、 40 センサ装置、 41 孔付き円板状の対抗エレメント、 42,43 ばねエレメント、 41−42,41−43 コンタクト領域、 50 センサ装置、 511 高抵抗のコーティング部、 52,53 ばねエレメント、60 センサ装置、 61 ばねエレメント、 611 高抵抗のコーティング部、 62,63 対抗エレメント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の燃焼室内の圧力を測定するためのセンサ装置(30)において、
少なくとも1つの導電性のばねエレメント(31)と、少なくとも1つの導電性の対抗エレメント(32)とを有しており、
前記ばねエレメント(31)と対抗エレメント(32)とが、少なくとも1つのコンタクト領域(35)を介して機械的に接触しており、
ばねエレメント(31)のコンタクト表面が、対抗エレメント(32)のコンタクト表面とは異なる湾曲プロフィールを有していて、それによって、ばねエレメント(31)を弾性的に変形させる力作用又は圧力作用に基づいて、ばねエレメント(31)と対抗エレメント(32)との間のコンタクト領域(35)の大きさが変化するようになっており、
ばねエレメント(31)及び/又は対抗エレメントのうちの少なくとも1つのコンタクト表面が、高抵抗のコーティング部(311)を備えていて、それによって、コンタクト領域(35)の大きさの変化に基づいて、ばねエレメント(31)及び対抗エレメント(32)より成る装置の抵抗が変化するようになっている、
ことを特徴とする、圧力を測定するためのセンサ装置。
【請求項2】
高抵抗のコーティング部(311)は、ばねエレメント材料及び対抗エレメント材料の固有抵抗よりも少なくとも1単位だけ大きい固有抵抗を有する材料、殊に半導体材料、殊にSiO又はSiより成っている、請求項1記載のセンサ装置(30)。
【請求項3】
高抵抗のコーティング部(311)が、ピエゾ抵抗式の層材料、殊にSiC又はダイヤモンド状の炭素(DLC)より成っている、請求項1記載のセンサ装置(30)。
【請求項4】
対抗エレメントが定置であって、力又は圧力が作用した時に実質的に変形しない、請求項1から3までのいずれか1項記載のセンサ装置。
【請求項5】
対抗エレメント(32)のコンタクト表面が実質的に平らである、請求項1から4までのいずれか1項記載のセンサ装置(30)。
【請求項6】
少なくとも1つのばねエレメント(42,43)と少なくとも1つの対抗エレメント(41)とが、鏡像対称的に配置されており、それによってばねエレメント(42,43)と対応エレメント(41)との間に少なくとも2つのコンタクト領域(41−42,41−43)が設けられており、これらのコンタクト領域(41−42,41−43)によって実現された抵抗が測定ブリッジ内で互いに接続されている、請求項1から5までのいずれか1項記載のセンサ装置(40)。
【請求項7】
2つのばねエレメント(42,43)の間に配置された少なくとも1つの対抗エレメント(41)を有している、請求項6記載のセンサ装置(40)。
【請求項8】
少なくとも1つのばねエレメント(61)が2つの対抗エレメント(62,63)間に配置されている、請求項6記載のセンサ装置(60)。
【請求項9】
少なくとも1つのばねエレメント(31)と少なくとも1つの対抗エレメント(32)とが環状に構成されていて、ばねエレメント(31)がトーラス状に湾曲されたコンタクト表面を有している、請求項1から8までのいずれか1項記載のセンサ装置(30)。
【請求項10】
少なくとも1つのばねエレメントと少なくとも1つの対抗エレメントとが、シリンダヘッド構成部材、殊にグロープラグ(1)、インジェクタ又は点火プラグ内に組み込まれている、請求項1から9までのいずれか1項記載のセンサ装置(10)。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−224671(P2008−224671A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−63110(P2008−63110)
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】