説明

圧電効果を利用したディスプレイ機能を有するメモリカードおよび圧電効果を利用した情報表示方法

【課題】 圧電物質とディスプレイ部とを含むメモリカードを提供する。
【解決手段】 圧電物質は、外部から加えられる圧力に応じて電圧を発生させ、ディスプレイ部は、発生した電圧を用いて情報を表示する。すなわち、情報は、如何なる付加的な装備もなしにユーザが圧電物質を押すだけでメモリカード上で表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メモリカードに係り、特に、圧電効果を使って発生したエネルギーによって電源を供給される表示機能を有するメモリカードと情報表示方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯用電子機器の登場と共に、メモリ(またはメモリ装置)のようなデータ保存装置の需要が急増した。既存のハードディスクまたはハードディスクドライブ形態ではないフラッシュEEPROMのような不揮発性メモリがメインデータ保存装置として広く使われている。不揮発性メモリは、電子装置に/から着脱可能なメモリカード(例えば、スマートカード)に主に使われている。
【0003】
メモリカードは、データを保存するためのNAND型またはNOR型の不揮発性メモリ、不揮発性メモリの動作を制御するためのメモリコントローラ、及び入出力インターフェースを含むインターフェースなどを含む。メモリカードは、入出力インターフェースを通じて携帯用電子機器またはパーソナル・コンピュータ(PC)に接続される。メモリカードは、電子機器の間で互換のために標準化された形態を有する。
【0004】
また、メモリカードは、携帯用電子機器から分離されてPCと接続された後、アップロード/ダウンロードの形でPCと情報を交換する。そして、メモリカードの決められたメモリ容量がすべて使用される時には、使用可能なメモリの容量を確保するために、PCまたは電子機器の操作を通じてメモリカードに保存された不要な情報を削除するか、メモリカードに保存された情報をPCまたは他の電子機器に保存する。
【0005】
しかし、メモリカードの使用可能メモリ容量を確認するためには、必ずPCまたは電子機器にメモリカードを連結し、一定の操作を通じてメモリカードの使用可能メモリ容量を確認しなければならないという不便さがある。
【0006】
特に、急にメモリカードのみを持って外出しなければならない場合や、PCまたは携帯用電子機器を使うことができない場合、故障した場合、電源がオフされた場合には、メモリカードの残留メモリ容量(すなわち、メモリカードの使用可能メモリ容量)の確認は事実上不可能である。
【0007】
このような不便さを解決するため、従来、メモリカードの残留メモリ容量を確認するために、メモリカードを所定の装置に連結し、この装置を通じてメモリカードの残留メモリ容量を確認できるようになっている。また、所定の装置の電源がオフされる前にメモリカードに残留メモリ容量を表示させ、電源がオフされた後にもその表示がそのまま残っているようにする方式が提案された。
【0008】
しかし、前者の場合には、残留メモリ容量を確認するために相変らず追加的な装備が必要である。後者の場合にも、ユーザの選択ではなく無条件的に残留メモリ容量が表示されるので、残留メモリ容量を必要時にのみ表示することを希望するユーザからそっぽを向かれるか、追加的な装備を要するので非効率的である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであって、ユーザの簡単な操作を通じてメモリカードの残留メモリ容量またはその他の情報のうち少なくとも一つを表示できるメモリカードとその表示方法とを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記技術的課題を果たすためのメモリカードの情報を表示する方法は、メモリカードの一部に形成された圧電物質に加えられる外部圧力に応じて電圧を発生させる段階と、発生した電圧を用いて前記メモリカードに配されたディスプレイ部を通じて情報を表示する段階と、を含む。
【0011】
前記メモリカードの情報を表示する方法は、ユーザによって指定されたモード選択によって表示される情報を選択する段階をさらに含む。前記メモリカードの情報を表示する方法は、前記圧電物質から発生した電荷をキャパシタに保存する段階と、前記キャパシタの電圧がスレショルド電圧に到達する時に前記ディスプレイ部を通じて前記情報を表示する段階と、をさらに含む。
【0012】
表示された前記情報は、残留メモリ容量、使用されたメモリ容量、ユーザ情報、ユーザ固有番号、または前記メモリカード固有番号のうち少なくとも一つを含む。前記メモリカードの情報を表示する方法は、前記情報を表示する所定の時間が経った後、前記ディスプレイ部をターンオフする段階をさらに含む。前記メモリカードの情報を表示する方法は、前記圧電物質から発生した電荷を保存するキャパシタで前記電圧を発生させる段階をさらに含み、前記キャパシタは、前記所定の時間が経った後に使用されていない電荷を保持する段階をさらに含む。
【0013】
前記メモリカードの情報を表示する方法は、前記メモリカードのメインメモリ装置から分離された付加的なメモリ装置に表示される前記情報を保存する段階をさらに含む。前記付加的なメモリ装置は、前記ディスプレイ部の一部である。前記付加的なメモリ装置は、前記ディスプレイ部と分離される。前記メモリカードの情報を表示する方法は、前記メモリカードのメインメモリ装置に表示される前記情報を保存する段階をさらに含む。
前記メモリカードの情報を表示する方法は、前記メモリカードが外部装置と接続/分離される時、前記メモリカードのメモリコントローラから前記ディスプレイ部を自動で接続/分離する段階をさらに含む。
【0014】
前記技術的課題を果たすためのメモリカードは、外部から加えられる圧力に応じて電圧を発生させる圧電物質と、発生した前記電圧を用いて情報を表示するディスプレイ部とを含む。前記メモリカードは、前記ディスプレイ部上で表示される前記情報の種類をユーザが設定できるモード選択部をさらに含む。前記メモリカードは、前記圧電物質から発生した電荷を保存するためのキャパシタをさらに含み、前記キャパシタの電圧がスレショルド電圧に到達した時に前記ディスプレイ部は前記情報を表示する。
【0015】
表示される前記情報は、残留メモリ容量、使用されたメモリ容量、ユーザ情報、ユーザ固有番号、または前記メモリカード固有番号のうちから少なくとも一つを含む。前記メモリカードは、前記情報を表示する所定の時間が経った後、前記ディスプレイ部をターンオフするためのディスプレイコントローラをさらに含む。前記メモリカードは、前記圧電物質から発生した電荷を保存するキャパシタをさらに含み、前記ディスプレイ部は、前記キャパシタの電圧を用いて前記情報を表示し、前記キャパシタは、前記所定の時間が経った後に使われていない電荷を維持する。
【0016】
前記メモリカードは、メインメモリ装置と、前記メインメモリ装置から分離された付加的なメモリ装置とをさらに含み、前記付加的なメモリ装置は表示される前記情報を保存する。前記付加的なメモリ装置は、前記ディスプレイ部の一部分である。前記付加的なメモリ装置は、前記ディスプレイ部から分離される。
【0017】
前記メモリカードは、表示される前記情報を保存するためのメインメモリ装置をさらに含む。前記メモリカードは、前記メモリカードが外部装置と接続/分離される時、前記メモリカードのメモリコントローラから前記ディスプレイ部を自動で接続/分離するための少なくとも一つのスイッチ部をさらに含む。
【発明の効果】
【0018】
前述したように、メモリカードに関連した情報は、如何なる付加的な装置も使わず、圧電物質を押すユーザの選択によって前記メモリカードで表示される。
また、本発明の実施形態によるメモリカードは、簡単な構成要素の追加を通じて、供給電源がない場合にも、ユーザの選択によって前記メモリカードで生成した自己電源を用いて使用されたメモリ容量、残留メモリ容量、またはユーザ情報を含むその他の情報などユーザが必要とする最小限の情報を表示できる。したがって、本発明の実施形態によるメモリカードの製品の競争力は大きく向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付した図面を参照して、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の実施形態によって情報を表示できるメモリカードで使われる圧電物質67の模式図である。力や圧力が圧電物質67に加えられる時、機械的ストレスが圧電物質67を通じて発生し、その後に電圧が発生する。
【0020】
一方、電圧が圧電物質67に供給されれば、圧電物質67は正極方向に沿って収縮または膨脹する。圧電物質67のこのような特性は、圧電効果(Piezo Effect)と呼ばれる。圧電効果は、機械的な変化を電気的な変化に変えることができ、反対に電気的な変化を機械的な変化に変えることもできる。圧電物質の例として、水晶、ロシェル塩、またはチタン酸バリウムのような結晶を含む。
【0021】
図6は、本発明の実施形態によって情報を表示できるメモリカード600のブロック図である。メモリカード600は、デジタルカメラ、携帯用ゲーム機器、カムコーダ、携帯電話、TV、またはプリンタに至るまで多様な電子機器で使われうるメモリカード(例えば、SD(Secure Digital)カード、MMC(Multi−Media card)、メモリスティック、コンパクトフラッシュ(登録商標)、xD−ピクチャーカード、及びスマートメディア(登録商標)になり得る。
【0022】
図6を参照すれば、メモリカード600は、メインメモリ装置65と、メインメモリ装置65の動作を制御できるメモリコントローラ66とを含む。
メインメモリ装置65は、フラッシュEEPROMであってもよく、メモリカード600と関連した典型的なメモリ機能を有する。また、メモリカード600は、ディスプレイ部61を含み、ディスプレイ部61は、ディスプレイ部61上で表示される情報を保存するための付加的なメモリ装置60を含む。前記メモリカード600は、ディスプレイ部61の動作を制御するためのディスプレイコントローラ62、及びユーザによって設定されるモード選択部68をさらに含む。
【0023】
ユーザは、ディスプレイ部61によって表示される情報の形態を指定(または選択)するために、複数のスイッチによって、またはコードをその中にプログラムすることによって、モード選択部68のモードを設定できる。例えば、ディスプレイ部61によって表示されるこのような情報は、メインメモリ装置65の残留メモリ容量及び/または使用されたメモリ容量、ユーザ情報、ユーザ固有番号、及びメモリカード固有番号のうち少なくとも一つを含む。
【0024】
メモリカード600は、ディスプレイ部61上に情報を表示するための複数の構成要素61、62、及び64によって使用されるエネルギーを発生させるために、圧電電圧発生部63を含む。圧電電圧発生部63は、圧電物質67と圧電物質67の両端に接続されたキャパシタC1とを含む。本発明によるメモリカード600は、キャパシタC1を含んで具現されることもあり、含まないで具現されることもある。
【0025】
また、メモリカード600は、ディスプレイコントローラ62とメモリコントローラ66との間に接続されたスイッチ部64をさらに含みうる。本発明によるメモリカード600は、スイッチ部64なしで具現されることもある。
【0026】
図2は、情報を表示するための図6のメモリカード600、図7のメモリカード700、及び図8のメモリカード800の動作の段階を表すフローチャートである。以下、図6に図示されたメモリカード600の動作を説明する。
【0027】
図2と図6を参照すると、ユーザがメインメモリ装置65の残留メモリ容量のようなメモリカード600についての情報の確認を所望する場合、ユーザは圧電物質67に圧力を加える。圧電物質67に加えられた圧力がスレショルド圧力P_thより大きい時、圧電物質67では電圧が発生する(図2のS201段階とS202段階)。
【0028】
しかし、圧電物質67に加えられた圧力がスレショルド圧力P_thより大きくない時、圧電物質67は十分な圧力が印加されるまで電圧を発生しない。このようなスレショルド圧力P_thは、メモリカード600を財布に入れた時のように、情報の表示を所望しない場合に発生した低い圧力が圧電物質67に印加されるときにはディスプレイ部61が動作しないように保証する。
【0029】
そして、このようなスレショルド圧力P_thは、相異なる多様な情報の表示を許容できる。例えば、メモリカード600を紛失した場合に、ユーザの電話番号または顧客番号などの既定の多様な種類の情報は、メモリカード600に加えられた適当な圧力によって各々表示されうる。
【0030】
相異なる多様な種類の情報(例えば、使用されたメモリ容量、残留メモリ容量、ユーザ情報、ユーザの電話番号、及び顧客番号)は、加えられる圧力の程度によって前記ディスプレイ部61で表示されうる。
【0031】
加えられた圧力がスレショルド圧力P_thより大きい時、圧電物質67によって発生した電圧は、電圧によって発生した電荷を保存するキャパシタC1に供給される。キャパシタC1と圧電物質67の電圧がスレショルド電圧V_thより大きい時(図2のS203段階)、メモリカード600に関連した情報はディスプレイ部61で表示される(図2のS204段階)。
【0032】
圧電物質67に発生した電圧がスレショルド電圧V_thより大きくない場合、キャパシタC1は、圧電物質67によって発生した電荷を保存する。
キャパシタC1で発生した電圧がスレショルド電圧V_thより大きい場合、キャパシタC1で発生した電圧は、ディスプレイ部61、ディスプレイコントローラ62、及びスイッチ部64に印加される。
【0033】
このような供給電圧がスレショルド電圧V_thより大きい時、ディスプレイコントローラ62は、メモリカード600に関連した情報を表示するためにディスプレイ部61を制御する(図2のS204段階)。
【0034】
本発明の実施形態で、ディスプレイコントローラ62は、モード選択部68で指定された情報の種類を表示するためにディスプレイ部61を制御する。ユーザによって指定された情報の種類は、メインメモリ装置65の残留メモリ容量及び/または使用されたメモリ容量、またはユーザ情報のうち少なくとも一つを含む。ユーザ情報は、ユーザ連絡情報、ユーザ固有番号、またはメモリカード固有番号のうち少なくとも一つを含む。
【0035】
モード選択部68は、メモリカード600の表面に配された複数のスイッチを含みうる。ユーザは、表示される情報の種類を指定するために複数のスイッチを設定できる。表示される情報は、ディスプレイ部61の一部として含まれた付加的なメモリ装置60に保存される。付加的なメモリ装置60は、フラッシュEEPROMとして具現可能である。
【0036】
ディスプレイコントローラ62は、所定の時間の間に指定された情報を表示するディスプレイ部61を制御し、その後に電力消耗を減らすためにディスプレイ部61をターンオフする(図2のS205段階)。選択的に、キャパシタC1で発生した電圧がスレショルド電圧V_thより小さくなるまで、ディスプレイコントローラ62は指定された(または特別な)情報を表示するディスプレイ部61を制御する。
【0037】
本発明の実施形態で、ディスプレイ部61は、TFT−LCD(Thin Film Transistor Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、またはOLED(Organic Light Emitting Diode)のような平板ディスプレイ装置を含む。この場合、ディスプレイ部61は、モード選択部68で指定された情報及び/または付加的なメモリ装置60に保存された情報を視覚的に表示できる。
【0038】
選択的に、ディスプレイ部61は、モード選択部68で指定された情報及び/または付加的なメモリ装置60に保存された情報を聴覚的に表示できるように、ディスプレイ部61と通信するスピーカのような音声装置を含みうる。
ディスプレイ部61で情報を表示する所定の時間後に、キャパシタC1は、情報を表示した後に残っている電荷を保存する(図2のS206段階)。その後に、図2に図示されたフローチャートは、圧電物質67にユーザによって加えられる他の圧力を監視するためにS201段階に戻る。
【0039】
キャパシタC1は、キャパシタC1で発生した電圧をブースティングするために受信された光に応答して付加的な電荷をさらに発生しうる。このようなキャパシタC1は、圧電物質67に加えられた圧力から発生した電圧のみではディスプレイ部61とディスプレイコントローラ62とを駆動するのに不十分な場合に有利である。
【0040】
図6を参照すると、メモリカード600は、ディスプレイコントローラ62とメモリコントローラ66との間の接続を制御するためのスイッチ部64をさらに含む。
スイッチ部64は、本発明の実施形態によるキャパシタC1で発生した電圧によって制御される。メモリカード600が外部装置69に接続される時、スイッチ部64は、外部装置69から供給された電圧によって制御される。例えば、メモリカード600が正常なメモリカード動作を行うために外部装置69に接続される時、スイッチ部64は、メモリコントローラ66からディスプレイ部61を分離させるために自動的にオープンされる。
【0041】
したがって、不要な電力消耗などのこうした表示機能の短所を避けるために、正常なメモリカード動作が行われる間、複数の構成要素61と62とによる表示機能は外部装置69から分離される。
【0042】
選択的に、メモリカード600が外部装置69に接続される時、スイッチ部64は自動的にクローズされ、メモリカード600が外部装置69から分離される時、スイッチ部64は自動的にオープンされうる。この場合、表示機能を提供するためにディスプレイ部61とディスプレイコントローラ62は、外部装置69から発生した電圧を利用し、圧電電圧発生部63から発生した電圧を使用(または要求)しない。
【0043】
また、メモリカード600が外部装置69に接続される時、スイッチ部64はクローズされ、ユーザはPCまたは携帯用電子装置のような外部装置69を通じて表示される情報を付加的なメモリ装置60にプログラムできる。この場合、ディスプレイコントローラ62は、このような指定された(または特別な)情報を付加的なメモリ装置60の既定の位置に保存できる。この場合、付加的なメモリ装置60は、ユーザ電話番号、ユーザ固有番号、カード固有番号、残留メモリ容量のような特別な情報を各々保存するための既定の複数の領域を含みうる。
【0044】
例えば、メモリカード600を紛失した時、ユーザ電話番号は、メモリカードの持ち主を追跡するために使われうる。メモリカード600の発見者が、モード選択部68の複数のスイッチをユーザ情報モードに設定して圧電物質67を押す時、ディスプレイ部61は、メモリカード600の元の持ち主の電話番号を表示する。
【0045】
選択的に、スイッチ64は、メモリカード600が外部装置69と接続されるか、または分離される時にスイッチされずにクローズ状態を維持し、ユーザが圧電物質67を押した後、十分な電圧が発生する時に自動的にオープンされることもある。この場合、メモリカード600の正常動作の間にユーザが圧電物質67を押さない時、メモリコントローラ66または外部装置69は、ディスプレイコントローラ62を通じてディスプレイ部61を制御できる。
【0046】
図6で、ディスプレイ部61で表示される情報を保存する付加的なメモリ装置60は、相対的に低い電力が消耗されるようにディスプレイ部61の一部に形成されうる。
【0047】
図7は、本発明の他の実施形態によるメモリカードのブロック図である。図7を参照すると、メモリカード700は、ディスプレイ部71、ディスプレイコントローラ72、圧電物質77とキャパシタC2とを含む圧電電圧発生部73、モード選択部78、メインメモリ装置75、メモリコントローラ76、及びスイッチ部74を含む。このような複数の構成要素は、図2に図示されたフローチャートによってメモリカード700に関連した情報を表示するために図6に図示された同じ名称を有する複数の構成要素と類似した動作をする。
【0048】
しかし、図7において、ディスプレイ部71で表示される情報は付加的なメモリ装置に保存されるものではなく、メインメモリ装置75に保存される。図7で、メインメモリ装置75に保存された情報がメモリコントローラ76を通じて回復される時、メインメモリ装置75とメモリコントローラ76は、圧力が加えられた圧電物質77によってキャパシタC2で発生した電圧によって電力を供給される。
【0049】
選択的に、メインメモリ装置75に保存された情報は、ディスプレイコントローラ72によってメインメモリ装置75から直接的に回復されうる。この場合、ディスプレイコントローラ72は、スイッチ部74を通じてメインメモリ装置75と接続される。したがって、メモリコントローラ76は、バイパスされる。このような実施形態で、メモリコントローラ76は、圧電電圧発生部73によって電力を供給されないので電力を保存できる。
【0050】
図7のスイッチ部74は、キャパシタC2によって発生した電圧によって制御される。また、スイッチ部74は、メモリカード700と接続された外部装置69によって発生した電圧によって制御される。この場合、メモリカード700が正常なメモリカード動作を行うために外部装置69と接続される時、スイッチ部74は、メモリコントローラ76からディスプレイ部71を分離させるためにオープンされる。したがって、不要な電力消耗などのこうした表示機能の短所を避けるために、正常なメモリカード動作が行われる間、複数の構成要素71と72とによる表示機能は、外部装置69から分離される。
【0051】
選択的に、メモリカード700が外部装置69に接続される時、スイッチ部74は自動的にクローズされ、メモリカード700が外部装置69から分離される時、スイッチ部74は自動的にオープンされうる。この場合、表示機能を提供するために、ディスプレイ部71とディスプレイコントローラ72は、接続された外部装置69から発生した電圧を利用し、圧電電圧発生部73から発生した電圧を使用(または要求)しない。
【0052】
また、メモリカード700が外部装置69に接続される時、ユーザは、PCまたは携帯用電子装置のような外部装置69を通じて表示される情報をメインメモリ装置75にプログラムできる。この場合、メモリコントローラ76は、このような特別な情報をメインメモリ装置75の既定の位置に保存できる。
【0053】
メインメモリ装置75は、ユーザ電話番号、ユーザ固有番号、カード固有番号、残留メモリ容量のような特別な情報を各々保存するための既定の複数の領域を含みうる。
選択的に、スイッチ74は、メモリカード700が外部装置69と接続されるか、または分離される時にスイッチされずにオープン状態を維持し、ユーザが圧電物質77を押した後に十分な電圧が発生する時に自動的にクローズされることもある。この場合、ユーザがキャパシタC2で十分な電圧が発生するように圧電物質77を押す時、ディスプレイ部71は、メインメモリ装置75に保存された情報を表示できる。
【0054】
図8は、本発明の他の実施形態によるメモリカード800のブロック図である。図8を参照すれば、メモリカード800は、メインメモリ装置87から分離された付加的なメモリ装置85を含み、付加的なメモリ装置85は、ディスプレイ部81で表示される情報を保存する。メモリカード800は、ディスプレイコントローラ82、圧電物質91とキャパシタC3とを含む圧電電圧発生部83、モード選択部92、及びメモリコントローラ88を含む。このような複数の構成要素は、図2に図示されたフローチャートによってメモリカード800に関連した情報を表示するために図6に図示された同じ名称を有する複数の構成要素と類似した動作をする。
【0055】
しかし、図8において、表示される情報を保存するための付加的なメモリ装置85は、ディスプレイ部81から分離される。すなわち、付加的なメモリ装置85は、ディスプレイコントローラ82またはメインメモリコントローラ88によって制御される。
【0056】
メモリカード800は、第1スイッチ部84と第2スイッチ部86とを含む。第1スイッチ部84は、ディスプレイコントローラ82と付加的なメモリ装置85との間の接続をスイッチする。第2スイッチ部86は、付加的なメモリ装置85とメモリコントローラ88との間の接続をスイッチする。
【0057】
必要であれば、キャパシタC3の電圧は、ディスプレイ部81、ディスプレイコントローラ82、第1スイッチ部84、第2スイッチ部86、付加的なメモリ装置85、及びメモリコントローラ88に供給される。
【0058】
メモリカード800が正常なメモリカード動作を行うために外部装置69に接続される時、第2スイッチ部86は、メモリコントローラ88から付加的なメモリ装置85を分離するためにオープンされる。したがって、必要な電力消耗などのこうした表示機能の短所を避けるために、正常なメモリカード動作が行われる間、表示機能を提供するためのディスプレイ部81とディスプレイコントローラ82は、外部装置69と分離される。
【0059】
また、正常なメモリカード動作が行われる間、メモリコントローラ88は、クローズされた第2スイッチ部86を通じて付加的なメモリ装置85に情報を保存する。第1スイッチ部84は、ディスプレイコントローラ82から付加的なメモリ装置85を分離する動作を行われる間、オープンされる。すなわち、第1及び第2スイッチ部84及び86は、別々にクローズとオープンされるように制御されうる。選択的に、第1及び第2スイッチ部84及び86は、共にクローズとオープンされるように制御されうる。
【0060】
更に、メモリカード800が外部装置69から分離される時、第2スイッチ部86は自動的にオープンされ、メモリカード800が外部装置69に接続される時、第2スイッチ部86は自動的にクローズされうる。この場合、第1スイッチ部84は常にクローズ状態を維持することができ、第2スイッチ部86と類似してスイッチされうる。すなわち、ディスプレイ機能を提供するために、ディスプレイ部81とディスプレイコントローラ82は、接続された外部装置69から発生した電圧を利用し、圧電電圧発生部83から発生した電圧を要求しない。
【0061】
この場合、メモリカード800が外部装置69に接続される時、第2スイッチ部86はクローズされ、ユーザはPCまたは携帯用電子装置のような外部装置69を通じて、表示される情報を付加的なメモリ装置85にプログラムできる。この場合、メモリコントローラ88は、このような特別な情報を付加的なメモリ装置85の既定の位置に保存できる。
【0062】
選択的に、第1スイッチ部84と第2スイッチ部86は、メモリカード800が外部装置69に接続される時にスイッチされずにクローズ状態を維持し、第2スイッチ部86は、ユーザが圧電物質91を押してキャパシタC3に十分な電圧が発生する時に自動的にオープンされる。この場合、ユーザが圧電物質91を押さないメモリカード800の正常な動作の間、メモリコントローラ88または外部装置69は、ディスプレイコントローラ82を通じてディスプレイ部81を制御できる。
【0063】
図3(a)、図3(b)、図3(c)、及び図3(d)は、メモリカードに配されたディスプレイ部Dと圧電物質Pとを含むメモリカードの平面図である。ディスプレイ部Dは、図6のディスプレイ部61、図7のディスプレイ部71、または図8のディスプレイ部81であり、圧電物質は、図6の圧電物質67、図7の圧電物質77、または図8の圧電物質91である。図3(a)乃至図3(d)で、ディスプレイ部Dのディスプレイ窓は、メモリカードの上部に位置する。しかし、本発明の実施形態によっては、ディスプレイ窓の位置は、メモリカードのどの部分でも良い。
【0064】
図3(a)は、メモリカードの上部で同一の位置に位置するディスプレイ窓Dと圧電物質Pとを表す。圧電物質Pとして水晶が使われる場合、水晶の透明な性質は、水晶をディスプレイ窓Dとして同時に使っても良い。この場合、ユーザがディスプレイ窓Dを押せば、その位置で必要な情報(例えば、使用されたメモリ容量、残留メモリ容量、またはユーザ情報など)をすぐ確認できる。
【0065】
図3(b)は、メモリカードの上部に位置するディスプレイ窓Dとメモリカードの残り部分に位置する圧電物質Pとを表す。図3(c)は、メモリカードの上部に位置するディスプレイ窓Dとメモリカードの中央部分のみに位置する圧電物質Pとを表す。図3(d)は、メモリカードの上部に位置するディスプレイ窓Dとメモリカードの左側または右側に位置する圧電物質Pとを表す。
【0066】
図4(a)、図4(b)、及び図4(c)は、メモリカードのディスプレイ窓で表示される情報の例を表す平面図である。
【0067】
図4(a)は、連続的な棒グラフ形態で使用されたメモリ容量を表示し、図4(b)は、離散的な棒グラフ形態で使用されたメモリ容量を表示する。図4(c)は、数値形式で使用されたメモリ容量を表す。図4(a)乃至図4(c)に図示されたように、表示のための各々の形態は、モード選択部68、78、または92を通じてユーザによって指定されうる。
【0068】
図5(a)、図5(b)、及び図5(c)の各々は、図4(a)、図4(b)、及び図4(c)の各々に図示された使用されたメモリ容量に対応する残留メモリ容量を表示することを表す。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、メモリカードに使われうる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の実施形態によるメモリカードで使用されて電圧を発生させうる圧電物質の模式図である。
【図2】本発明の実施形態によって情報を表示するメモリカードの動作の段階を表すフローチャートである。
【図3】(a)乃至(d)は本発明の実施形態によってディスプレイ部と圧電物質との位置の例を図示したメモリカードの平面図である。
【図4】(a)乃至(c)は本発明の実施形態によって使用されたメモリ容量を表示するためのディスプレイ部の例を図示した平面図である。
【図5】(a)乃至(c)は本発明の実施形態によって残留メモリ容量を表示するためのディスプレイ部の例を図示した平面図である。
【図6】本発明の実施形態によるディスプレイ部の一部であって、表示される情報を保存する付加的なメモリ装置を含むメモリカードのブロック図である。
【図7】本発明の他の実施形態によるメインメモリ装置に表示される情報を保存するメモリカードのブロック図である。
【図8】本発明の他の実施形態によるディスプレイ部と分離され、表示される情報を保存する付加的なメモリ装置を含むメモリカードのブロック図である。
【符号の説明】
【0071】
60:付加的なメモリ装置
61、71、81:ディスプレイ部
62、72、82:ディスプレイコントローラ
63、73、83:圧電電圧発生部
67、77、91:圧電物質
68:モード選択部
65、75、87:メインメモリ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリカードの一部に形成された圧電物質に加えられる外部圧力に応じて電圧を発生させる段階と、
発生した電圧を用いて前記メモリカードに配されたディスプレイ部を通じて情報を表示する段階と、を含むことを特徴とするメモリカードの情報を表示する方法。
【請求項2】
前記メモリカードの情報を表示する方法は、ユーザによって指定されたモード選択によって表示される情報を選択する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のメモリカードの情報を表示する方法。
【請求項3】
前記メモリカードの情報を表示する方法は、
前記圧電物質から発生した電荷をキャパシタに保存する段階と、
前記キャパシタの電圧がスレショルド電圧に到達する時、前記ディスプレイ部を通じて前記情報を表示する段階と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のメモリカードの情報を表示する方法。
【請求項4】
表示された前記情報は、残留メモリ容量、使用されたメモリ容量、ユーザ情報、ユーザ固有番号、または前記メモリカード固有番号のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載のメモリカードの情報を表示する方法。
【請求項5】
前記メモリカードの情報を表示する方法は、前記情報を表示する所定の時間が経った後、前記ディスプレイ部をターンオフする段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のメモリカードの情報を表示する方法。
【請求項6】
前記メモリカードの情報を表示する方法は、前記圧電物質から発生した電荷を保存するキャパシタで前記電圧を発生させる段階をさらに含み、前記キャパシタは前記所定の時間が経った後に使用されていない電荷を保持する段階をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のメモリカードの情報を表示する方法。
【請求項7】
前記メモリカードの情報を表示する方法は、前記メモリカードのメインメモリ装置から分離された付加的なメモリ装置に表示される前記情報を保存する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のメモリカードの情報を表示する方法。
【請求項8】
前記付加的なメモリ装置は、前記ディスプレイ部の一部であることを特徴とする請求項7に記載のメモリカードの情報を表示する方法。
【請求項9】
前記付加的なメモリ装置は、前記ディスプレイ部と分離されたことを特徴とする請求項7に記載のメモリカードの情報を表示する方法。
【請求項10】
前記メモリカードの情報を表示する方法は、前記メモリカードのメインメモリ装置に表示される前記情報を保存する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のメモリカードの情報を表示する方法。
【請求項11】
前記メモリカードの情報を表示する方法は、前記メモリカードが外部装置と接続または分離される時、前記メモリカードのメモリコントローラから前記ディスプレイ部を自動で接続または分離する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のメモリカードの情報を表示する方法。
【請求項12】
外部から加えられる圧力に応じて電圧を発生させる圧電物質と、
発生した前記電圧を用いて情報を表示するディスプレイ部と、を含むことを特徴とする
メモリカード。
【請求項13】
前記メモリカードは、前記ディスプレイ部上で表示される前記情報の種類をユーザが設定できるモード選択部をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のメモリカード。
【請求項14】
前記メモリカードは、前記圧電物質から発生した電荷を保存するためのキャパシタをさらに含み、前記キャパシタの電圧がスレショルド電圧に到達した時に前記ディスプレイ部は前記情報を表示することを特徴とする請求項12に記載のメモリカード。
【請求項15】
表示される前記情報は、残留メモリ容量、使用されたメモリ容量、ユーザ情報、ユーザ固有番号、または前記メモリカード固有番号のうちから少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項12に記載のメモリカード。
【請求項16】
前記メモリカードは、前記情報を表示する所定の時間が経った後、前記ディスプレイ部をターンオフするためのディスプレイコントローラをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のメモリカード。
【請求項17】
前記メモリカードは、前記圧電物質から発生した電荷を保存するキャパシタをさらに含み、前記ディスプレイ部は、前記キャパシタの電圧を用いて前記情報を表示し、前記キャパシタは、前記所定の時間が経った後に使用されていない電荷を保持することを特徴とする請求項16に記載のメモリカード。
【請求項18】
前記メモリカードは、
メインメモリ装置と、
前記メインメモリ装置から分離された付加的なメモリ装置と、をさらに含み、前記付加的なメモリ装置は表示される前記情報を保存することを特徴とする請求項12に記載のメモリ装置。
【請求項19】
前記付加的なメモリ装置は、前記ディスプレイ部の一部であることを特徴とする請求項18に記載のメモリ装置。
【請求項20】
前記付加的なメモリ装置は、前記ディスプレイ部から分離されたことを特徴とする請求項18に記載のメモリカード。
【請求項21】
前記メモリカードは、表示される前記情報を保存するためのメインメモリ装置をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のメモリカード。
【請求項22】
前記メモリカードは、前記メモリカードが外部装置と接続または分離される時、前記メモリカードのメモリコントローラから前記ディスプレイ部を自動で接続または分離するための少なくとも一つのスイッチ部をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のメモリカード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−108237(P2008−108237A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−169267(P2007−169267)
【出願日】平成19年6月27日(2007.6.27)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】